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特開2023-93513組み合わせワクチン装置および癌細胞を殺滅する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093513
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】組み合わせワクチン装置および癌細胞を殺滅する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/06 20060101AFI20230627BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230627BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20230627BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 39/39 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20230627BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20230627BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20230627BHJP
   A61K 47/68 20170101ALI20230627BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 38/19 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 38/18 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 39/00 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 39/12 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 39/02 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 41/17 20200101ALI20230627BHJP
   A61K 35/13 20150101ALI20230627BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20230627BHJP
   A61K 31/713 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
A61K45/06
A61P35/00 ZNA
A61P37/04
A61P43/00 121
A61K39/395 U
A61K39/395 G
A61K39/39
A61K47/36
A61K9/20
A61K9/70
A61K47/34
A61K47/32
A61K47/10
A61K47/42
A61K47/68
A61K39/395 Y
A61K48/00
A61K38/19
A61K38/18
A61K39/00 H
A61K39/12
A61K39/02
A61K41/17
A61K35/13
A61K9/16
A61K31/713
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023059968
(22)【出願日】2023-04-03
(62)【分割の表示】P 2016565339の分割
【原出願日】2015-04-30
(31)【優先権主張番号】61/986,600
(32)【優先日】2014-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.プルロニック
2.PLURONIC
(71)【出願人】
【識別番号】507244910
【氏名又は名称】プレジデント・アンド・フェロウズ・オブ・ハーバード・カレッジ
(71)【出願人】
【識別番号】399052796
【氏名又は名称】デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】アリ オマー アブデル-ラーマン
(72)【発明者】
【氏名】ムーニー デイビッド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ドラノフ グレン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】T細胞活性と抗腫瘍免疫応答を高めるための、免疫チェックポイント抗体と組み合わせた材料ベースの癌ワクチン(例えば、癌ワクチン装置)および方法を提供する。
【解決手段】下記(a)~(d)を含む、癌ワクチン装置:(a)免疫抑制性タンパク質の阻害剤(例:抗CTLA4抗体、抗PD1抗体);(b)足場組成物(例:マクロ多孔性ポリ-ラクチド-コ-グリコリド(PLG)マトリックス);(c)細胞動員組成物(例:GM-CSF等のサイトカイン);及び(d)該足場組成物の内部に組み込まれているか又は該足場組成物の表面にコーティングされており、かつ該装置の内部にある細胞又は該装置に動員された細胞の改変を引き起こす、生理活性組成物(例:癌抗原等の標的抗原組成物)。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む、装置:
(a)免疫抑制性タンパク質の阻害剤;
(b)足場組成物;
(c)細胞動員組成物;および
(d)該足場組成物の内部に組み込まれているかまたは該足場組成物の表面にコーティングされており、かつ該装置の内部にある細胞または該装置に動員された細胞の改変を引き起こす、生理活性組成物。
【請求項2】
免疫抑制性タンパク質が、細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA4)、プログラム細胞死タンパク質1(PD1)、プログラム細胞死タンパク質1リガンド(PDL1)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、B7-H3、B7-H4、およびT細胞膜タンパク質3(TIM3)からなる群より選択される、請求項1記載の装置。
【請求項3】
免疫抑制性タンパク質がCTLA4である、請求項2記載の装置。
【請求項4】
免疫抑制性タンパク質がPD1である、請求項2記載の装置。
【請求項5】
CTLA4阻害剤およびPD1阻害剤を含む、請求項1記載の装置。
【請求項6】
阻害剤がタンパク質、ペプチド、または核酸を含む、請求項1記載の装置。
【請求項7】
阻害剤が抗体またはその断片を含む、請求項2記載の装置。
【請求項8】
抗体またはその断片がCTLA4に結合する、請求項7記載の装置。
【請求項9】
抗体またはその断片がイピリムマブ、トレメリムマブ、またはその断片である、請求項8記載の装置。
【請求項10】
阻害剤がPD1に結合し、かつタンパク質である、請求項2記載の装置。
【請求項11】
阻害剤がMDX-1106、MK3475、CT-011、AMP-224、またはその断片である、請求項10記載の装置。
【請求項12】
阻害剤がPDL2-免疫グロブリン(Ig)融合タンパク質である、請求項10記載の装置。
【請求項13】
阻害剤がタンパク質であり、かつPDL1に結合する、請求項2記載の装置。
【請求項14】
阻害剤がMDX-1105である、請求項13記載の装置。
【請求項15】
阻害剤がタンパク質であり、かつLAG3に結合する、請求項2記載の装置。
【請求項16】
阻害剤がLAG3-Ig融合タンパク質である、請求項15記載の装置。
【請求項17】
LAG3-Ig融合タンパク質がIMP321である、請求項16記載の装置。
【請求項18】
阻害剤がタンパク質であり、かつB7-H3に結合する、請求項2記載の装置。
【請求項19】
阻害剤がMGA271である、請求項18記載の装置。
【請求項20】
細胞動員組成物が免疫細胞を動員する、請求項1記載の装置。
【請求項21】
免疫細胞が抗原提示細胞を含む、請求項20記載の装置。
【請求項22】
抗原提示細胞が樹状細胞を含む、請求項21記載の装置。
【請求項23】
免疫細胞が、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、または樹状細胞を含む、請求項20記載の装置。
【請求項24】
足場が、開口し相互接続したマクロ孔を含む、請求項1記載の装置。
【請求項25】
細胞の遊走を誘導または促進することができる展開シグナルをさらに含む、請求項1記載の装置。
【請求項26】
展開シグナルがタンパク質、ペプチド、または核酸を含む、請求項25記載の装置。
【請求項27】
展開シグナルが、
(i)細胞の遊走を誘導し、かつ勾配を有するかもしくは勾配を形成することができる、1種類もしくは複数種の因子;
(ii)装置から外に細胞が遊走するのを誘導するタンパク質をコードする核酸分子;または
(iii)細胞動員組成物の枯渇もしくは拡散
を含む、請求項25記載の装置。
【請求項28】
細胞動員組成物がサイトカイン、ケモカイン、または増殖因子を含む、請求項1記載の装置。
【請求項29】
細胞動員組成物がGM-CSF、Flt3L、またはCCL20を含む、請求項1記載の装置。
【請求項30】
生理活性組成物が標的抗原組成物を含む、請求項1記載の装置。
【請求項31】
細胞動員組成物が免疫細胞を装置に動員し、ここで該免疫細胞が標的抗原に遭遇し、かつここで、該装置の外側にあるリンパ節組織への該免疫細胞の退出を展開シグナルが誘導するまで該免疫細胞が存在する、請求項1記載の装置。
【請求項32】
退出時の免疫細胞の免疫活性化レベルが、装置に入る前の該レベルを上回る、請求項31記載の装置。
【請求項33】
退出時の免疫細胞が、装置に入る前の初回刺激レベルと比較して抗原で初回刺激される、請求項31記載の装置。
【請求項34】
標的抗原組成物が癌抗原または癌由来抗原を含む、請求項30記載の装置。
【請求項35】
癌細胞が、メラノーマ、中枢神経系(CNS)癌、CNS生殖細胞腫瘍、肺癌、白血病、多発性骨髄腫、腎臓癌、悪性神経膠腫、髄芽腫、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膀胱癌、線維肉腫、膵臓癌、胃癌、頭頚部癌、または結腸直腸癌に由来する、請求項1記載の装置。
【請求項36】
癌由来抗原が、抗原のMAGEシリーズ、MART-1/メランA、チロシナーゼ、ガングリオシド、gp100、GD-2、O-アセチル化GD-3、GM-2、MUC-1、Sos1、プロテインキナーゼC結合タンパク質、逆転写酵素タンパク質、AKAPタンパク質、VRK1、KIAA1735、T7-1、T11-3、T11-9、ホモ・サピエンス(Homo Sapiens)テロメラーゼ酵素(hTRT)、サイトケラチン-19(CYFRA21-1)、扁平上皮癌抗原1(SCCA-1)、(タンパク質T4-A)、扁平上皮癌抗原2(SCCA-2)、卵巣癌抗原CA125(1A1-3B)(KIAA0049)、ムチン1(腫瘍関連ムチン)、(癌腫関連ムチン)、(多型上皮ムチン)、(PEM)、(PEMT)、(エピシアリン)、(腫瘍関連上皮膜抗原)、(EMA)、(H23AG)、(ピーナッツ反応性尿中ムチン(PEANUT-REACTIVE URINARY MUCIN))、(PUM)、(乳癌関連抗原DF3)、CTCL腫瘍抗原se1-1、CTCL腫瘍抗原se14-3、CTCL腫瘍抗原se20-4、CTCL腫瘍抗原se20-9、CTCL腫瘍抗原se33-1、CTCL腫瘍抗原se37-2、CTCL腫瘍抗原se57-1、CTCL腫瘍抗原se89-1、前立腺特異的膜抗原、5T4癌胎児性栄養膜糖タンパク質、Orf73カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、MAGE-C1(癌/精巣抗原CT7)、MAGE-B1抗原(MAGE-XP抗原)(DAM10)、MAGE-B2抗原(DAM6)、MAGE-2抗原、MAGE-4a抗原、MAGE-4b抗原、結腸癌抗原NY-CO-45、肺癌抗原NY-LU-12バリアントA、癌関連表面抗原、腺癌抗原ART1、腫瘍随伴性関連脳-精巣-癌抗原(Paraneoplastic associated brain-testis-cancer antigen)(癌ニューロン抗原MA2; 腫瘍随伴性ニューロン抗原)、神経腫瘍腹側抗原2(Neuro-oncological ventral antigen 2)(NOVA2)、肝細胞癌抗原遺伝子520、腫瘍関連抗原CO-029、腫瘍関連抗原MAGE-X2、滑膜肉腫, Xブレークポイント2(Synovial sarcoma, X breakpoint 2)、T細胞により認識される扁平上皮癌抗原(Squamous cell carcinoma antigen recognized by T cell)、血清学的に規定される結腸癌抗原1(Serologically defined colon cancer antigen 1)、血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-15(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-15)、血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-16(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-16)、クロモグラニンA、副甲状腺分泌タンパク質1、DUPAN-2、CA 19-9、CA 72-4、CA 195、および癌胎児抗原(CEA)からなる群より選択される、請求項34記載の装置。
【請求項37】
生理活性組成物が腫瘍溶解産物を含む、請求項1記載の装置。
【請求項38】
生理活性組成物が、放射線照射された腫瘍細胞を含む、請求項1記載の装置。
【請求項39】
生理活性組成物が癌細胞表面抗原を含む、請求項1記載の装置。
【請求項40】
生理活性組成物がウイルス抗原または細菌抗原を含む、請求項1記載の装置。
【請求項41】
アジュバントをさらに含む、請求項1記載の装置。
【請求項42】
アジュバントがCpGリッチオリゴヌクレオチドを含む、請求項41記載の装置。
【請求項43】
アジュバントが凝縮CpGオリゴヌクレオチドを含む、請求項42記載の装置。
【請求項44】
アジュバントがPEI-CpGオリゴヌクレオチドを含む、請求項43記載の装置。
【請求項45】
足場がRGD改変アルギン酸塩をさらに含む、請求項1記載の装置。
【請求項46】
toll様受容体(TLR)アゴニストをさらに含む、請求項1記載の装置。
【請求項47】
TLRアゴニストがTLR3に優先的に結合する、請求項46記載の装置。
【請求項48】
TLRアゴニストがTLR3アゴニストを含む、請求項46記載の装置。
【請求項49】
TLR3アゴニストがポリイノシン-ポリシチジル酸(ポリI:C)またはPEI-ポリ(I:C)を含む、請求項48記載の装置。
【請求項50】
足場がヒドロゲルまたは多孔性ポリマーを含み、該足場が、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、PLGA、アルギン酸塩、ゼラチン、コラーゲン、アガロース、ポリ(リジン)、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリ-ε-カプロラクトン、ポリホスファジン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(アリルアミン)、ポリ(アクリル酸塩)、ポリ(4-アミノメチルスチレン)、プルロニックポリオール、ポリオキサマー、ポリ(ウロン酸)、ポリ(無水物)、またはポリ(ビニルピロリドン)のポリマーまたはコポリマーを含む、請求項1記載の装置。
【請求項51】
多孔性ポリマーがガス発泡によって生じる、請求項50記載の装置。
【請求項52】
ビーズ、ペレット、シート、またはディスクの形態である、請求項1記載の装置。
【請求項53】
その必要がある対象において癌細胞を殺滅する方法であって、請求項1記載の装置を投与する工程を含む、方法。
【請求項54】
その必要がある対象において癌細胞を殺滅する方法であって、
(a)免疫抑制性タンパク質の阻害剤と、
(b) (i)足場組成物、
(ii)細胞動員組成物、および
(iii)該足場組成物の内部に組み込まれているかまたは該足場組成物の表面にコーティングされており、かつ該装置の内部にある細胞または該装置に動員された細胞の改変を引き起こす、生理活性組成物
を含む、装置と
を投与する工程を含む、方法。
【請求項55】
足場が、開口し相互接続したマクロ孔を含み、体内の別の部位への改変細胞の遊走が、該開口し相互接続したマクロ孔によっておよび展開シグナルによって促進される、請求項54記載の方法。
【請求項56】
体内の他の部位が、近傍のまたは遠方の組織標的である、請求項55記載の方法。
【請求項57】
阻害剤が装置の内部または表面に存在する、請求項54記載の方法。
【請求項58】
阻害剤が足場組成物の内部または表面にコーティングされる、請求項57記載の方法。
【請求項59】
阻害剤が装置の内部にも表面にも存在しない、請求項54記載の方法。
【請求項60】
阻害剤が足場組成物の内部にも表面にもコーティングされない、請求項59記載の方法。
【請求項61】
阻害剤および装置が一緒に製剤化される、請求項54記載の方法。
【請求項62】
阻害剤および装置が別々に製剤化される、請求項54記載の方法。
【請求項63】
阻害剤および装置が対象に同時に投与される、請求項62記載の方法。
【請求項64】
阻害剤および装置が対象に連続して投与される、請求項62記載の方法。
【請求項65】
装置が対象に皮下移植される、請求項53または54記載の方法。
【請求項66】
阻害剤が静脈内投与されるか、腹腔内投与されるか、皮下投与されるか、経口投与されるか、皮内投与されるか、吸入により投与されるか、経粘膜投与されるか、または直腸投与される、請求項54記載の方法。
【請求項67】
阻害剤が注射、注入、または吸入によって投与される、請求項54記載の方法。
【請求項68】
阻害剤が0.01~10mg/kg体重の投与量で投与される、請求項54記載の方法。
【請求項69】
阻害剤が0.01~30mg/用量の量で投与される、請求項54記載の方法。
【請求項70】
対象が癌細胞を含み、癌細胞が低免疫原性である、請求項53または請求項54記載の方法。
【請求項71】
癌細胞が、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を介した溶解に抵抗性である、請求項70記載の方法。
【請求項72】
癌細胞が、ナチュラルキラー(NK)細胞を介した殺滅に抵抗性である、請求項70記載の方法。
【請求項73】
対象が自己抗体を含まない、請求項53または54記載の方法。
【請求項74】
免疫抑制性タンパク質の阻害剤がCTLA4阻害剤およびPD1阻害剤を含む、請求項54記載の方法。
【請求項75】
CTLA4阻害剤が抗CTLA-4抗体を含み、PD1阻害剤が抗PD1抗体を含む、請求項74記載の方法。
【請求項76】
足場がヒドロゲルまたは多孔性ポリマーを含み、該足場が、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)(PLG)のポリマーまたはコポリマーを含む、請求項54記載の方法。
【請求項77】
免疫抑制Treg細胞に比べて細胞傷害性T細胞が強化される、請求項54記載の方法。
【請求項78】
装置が投与される前または投与された後に、免疫抑制性タンパク質の阻害剤が投与される、請求項54記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、35U.S.C.119条(e)の下で、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2014年4月30日に出願された米国特許仮出願第61/986,600号に係る優先権を主張する。
【0002】
政府支援
本発明は、米国立衛生研究所助成金番号R01 EB015498により付与された政府支援を受けてなされた。米国政府は本発明において一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
多くの癌は宿主免疫系を勝手に使い、内因性抗腫瘍免疫応答から逃れるので処置に対して不応性である。癌細胞が免疫系から癌細胞が逃れる、このような機構の1つは免疫抑制性タンパク質をアップレギュレートすることによる機構である。従って、これらの免疫抑制性タンパク質を遮断する薬剤が、内因性抗腫瘍免疫応答を再び可能にする潜在的な療法として探索されてきた。しかしながら、これらの薬剤は単独で用いられた場合、低免疫原性の腫瘍の殺滅において効果がない。従って、内因性抗腫瘍免疫応答を、特に、低免疫原性の腫瘍において促進することによって癌を予防または処置する組成物および方法が必要とされている。本発明は、この必要に取り組む。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、T細胞活性と抗腫瘍免疫応答を高めるための、免疫チェックポイント抗体と組み合わせた材料ベースの癌ワクチン(例えば、癌ワクチン装置)を特徴とする。
【0005】
本発明の装置は、免疫抑制性タンパク質の阻害剤;足場組成物;細胞動員組成物;および生理活性組成物を含み、生理活性組成物は足場組成物の内部に組み込まれているかまたは足場組成物の表面にコーティングされており、かつ装置の内部にある細胞または装置に動員された細胞の改変を引き起こす。
【0006】
例えば、免疫抑制性タンパク質は、免疫細胞の活性を下げる、および/または阻害するタンパク質である。例えば、免疫抑制性タンパク質は、T細胞、B細胞、NK細胞、または樹状細胞の活性を下げる、および/または阻害する。例えば、T細胞、B細胞、NK細胞、もしくは樹状細胞の活性が下がるかまたは阻害されると、抗原(例えば、癌細胞抗原)に対する内因性免疫応答が低下する。例えば、免疫抑制性タンパク質はT細胞エフェクター活性および/またはNK細胞殺滅活性を下げる、および/または阻害する。場合によっては、免疫抑制性タンパク質は細胞傷害性Tリンパ球(CTL)の活性を低減するかまたは阻害する。例えば、免疫抑制性タンパク質はCTLを介した標的細胞の溶解を低減するかまたは阻害する。例えば、免疫抑制性タンパク質は免疫チェックポイントタンパク質(例えば、CTLA4またはPD1)である。例えば、免疫抑制性タンパク質(例えば、CTLA4)はCD80および/またはCD86との結合においてCD28と競合し、それによって、T細胞活性化を妨害する。例えば、参照により本明細書に組み入れられる、Pardoll et al. Nat. Reviews Cancer.(2012)12:252-264を参照されたい。例えば、免疫抑制性タンパク質(例えば、PD1、PDL1、またはPDL2)は、T細胞活性化に関与するキナーゼまたはホスファターゼ(例えば、SHP2)を阻害する。例えば、免疫抑制性タンパク質は、T細胞と抗原提示細胞(APC)が接触する期間またはT細胞と標的細胞が接触する期間を調整する。例えば、免疫抑制性タンパク質(例えば、CTLA4またはPD1)はTreg細胞の免疫抑制機能を強化する。
【0007】
一部の態様では、免疫抑制性タンパク質は、細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA4)、プログラム細胞死タンパク質1(PD1)、プログラム細胞死タンパク質1リガンド(PDL1)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、B7-H3、B7-H4、またはT細胞膜タンパク質3(TIM3)である。例えば、免疫抑制性タンパク質はCTLA4である。他の例では、免疫抑制性タンパク質はPD1である。
【0008】
場合によっては、装置はCTLA4阻害剤およびPD1阻害剤を含む。例えば、阻害剤は、タンパク質、ペプチド、または核酸、例えば、抗体またはその断片を含む。ある例では、抗体またはその断片はCTLA4に結合する。例示的な抗CTLA4抗体またはその断片には、イピリムマブ、トレメリムマブ(Tremelimumab)、またはその断片が含まれる。他の例では、阻害剤はPD1に結合し、阻害剤は、タンパク質、例えば、MDX-1106、MK3475、CT-011、AMP-224、またはその断片である。場合によっては、阻害剤はPDL2-免疫グロブリン(Ig)融合タンパク質である。
【0009】
一部の態様では、阻害剤はタンパク質であり、阻害剤、例えば、MDX-1105はPDL1に結合する。
【0010】
他の例示的な阻害剤は、LAG3に結合するタンパク質、例えば、LAG3-Ig融合タンパク質、例えば、IMP321;またはB7-H3に結合するタンパク質、例えば、MGA271である。
【0011】
装置の細胞動員組成物は免疫細胞を動員する。免疫細胞は、抗原提示細胞、例えば、樹状細胞、マクロファージ、T細胞、B細胞、またはナチュラルキラー(NK)細胞を含む。
【0012】
装置は、開口し相互接続したマクロ孔を含む足場を含有する。装置は、細胞の遊走を誘導または促進することができる展開シグナルをさらに含む。ある例では、展開シグナルは、タンパク質、ペプチド、または核酸を含む。例えば、展開シグナルは、(i)細胞の遊走を誘導し、かつ勾配を有するかもしくは勾配を形成することができる、1種類もしくは複数種の因子;(ii) 細胞が装置から出て遊走するのを誘導するタンパク質をコードする核酸分子;または(iii)細胞動員組成物の枯渇もしくは拡散を含む。
【0013】
例示的な細胞動員組成物はサイトカイン、ケモカイン、または増殖因子を含む。例えば、細胞動員組成物はGM-CSF、Flt3L、またはCCL20を含む。
【0014】
場合によっては、装置の生理活性組成物は標的抗原組成物を含む。
【0015】
一部の態様では、細胞動員組成物は免疫細胞を装置に動員し、ここで免疫細胞が標的抗原に遭遇し、かつ、装置の外側にあるリンパ節組織への免疫細胞の退出が展開シグナルにより誘導されるまで免疫細胞が存在する。
【0016】
ある例では、退出時の免疫細胞の免疫活性化レベルは、装置に入る前の該レベルを上回る。
【0017】
例えば、退出時の免疫細胞は、装置に入る前の初回刺激レベルと比較して抗原で刺激されている。場合によっては、装置に動員された免疫細胞は、2時間~4週間、例えば、2時間~24時間、2~6日間、または1~4週間にわたって装置に存在し続ける。
【0018】
場合によっては、装置の標的抗原組成物は癌抗原または癌由来抗原を含む。癌抗原、癌由来抗原、または癌細胞は、例えば、メラノーマ、中枢神経系(CNS)癌、CNS生殖細胞腫瘍、肺癌、白血病、多発性骨髄腫、腎臓癌、悪性神経膠腫、髄芽腫(medulloblatoma)、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膀胱癌、線維肉腫、膵臓癌、胃癌、頭頚部癌、または結腸直腸癌に由来する。例えば、癌細胞は固形癌または血液癌に由来する。血液癌は、例えば、白血病またはリンパ腫である。白血病は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、または急性単球性白血病(AMoL)である。リンパ腫は、濾胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫(例えば、結節硬化型サブタイプ、混合細胞型サブタイプ、リンパ球豊富型サブタイプ、もしくはリンパ球減少型サブタイプ)、または非ホジキンリンパ腫である。例示的な固形癌には、メラノーマ(例えば、切除不能な転移性メラノーマ)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌)、前立腺癌(例えば、転移性去勢抵抗性前立腺癌)、卵巣癌(例えば、上皮卵巣癌、例えば、転移性上皮卵巣癌)、乳癌(例えば、トリプルネガティブ乳癌)、および肺癌(例えば、非小細胞肺癌)が含まれるが、これに限定されない。
【0019】
装置は、その必要がある対象に投与される。例えば、対象は哺乳動物、例えば、ヒトである。対象は、本発明の装置/ワクチンおよび/または阻害剤を用いた投与前に、癌療法(例えば、NSCLC、転移性メラノーマ、またはRCCに対する癌療法)による処置を以前に受けた。例えば、対象は、本発明の阻害剤による処置を以前に受けた。例えば、対象は、本発明の1種類または複数種の阻害剤による処置を以前に受けた。例えば、対象は、癌ワクチン(例えば、本発明の癌ワクチン装置)と同時投与されることなく本発明の阻害剤による処置を以前に受けた。哺乳動物は、任意の哺乳動物、例えば、ヒト、霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、ならびに家畜または食料消費のために飼育される動物、例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、およびヤギである。好ましい態様において、哺乳動物はヒトである。
【0020】
場合によっては、装置は癌由来抗原を含有する。例示的な癌由来抗原が本明細書において説明される。例えば、癌由来抗原/腫瘍抗原は、腫瘍細胞に特有の、および/または変異から生じた抗原、例えば、表1に示した抗原を含む。別の例では、癌由来抗原は、共通抗原、例えば、腫瘍特異的抗原、分化抗原、および/または過剰発現している抗原、例えば、表2~4に示した腫瘍特異的抗原、分化抗原、および/または過剰発現している抗原を含む。ある例では、癌由来抗原は、SEQ ID NO: 35~434からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むペプチドを含む。
【0021】
例えば、癌由来抗原は、抗原のMAGEシリーズ、MART-1/メランA、チロシナーゼ、ガングリオシド、gp100、GD-2、O-アセチル化GD-3、GM-2、MUC-1、Sos1、プロテインキナーゼC結合タンパク質、逆転写酵素タンパク質、AKAPタンパク質、VRK1、KIAA1735、T7-1、T11-3、T11-9、ホモ・サピエンス(Homo Sapiens)テロメラーゼ酵素(hTRT)、サイトケラチン-19(CYFRA21-1)、扁平上皮癌抗原1(SCCA-1)、(タンパク質T4-A)、扁平上皮癌抗原2(SCCA-2)、卵巣癌抗原CA125(1A1-3B)(KIAA0049)、ムチン1(腫瘍関連ムチン)、(癌腫関連ムチン)、(多型上皮ムチン)、(PEM)、(PEMT)、(エピシアリン)、(腫瘍関連上皮膜抗原)、(EMA)、(H23AG)、(ピーナッツ反応性尿中ムチン(PEANUT-REACTIVE URINARY MUCIN))、(PUM)、(乳癌関連抗原DF3)、CTCL腫瘍抗原se1-1、CTCL腫瘍抗原se14-3、CTCL腫瘍抗原se20-4、CTCL腫瘍抗原se20-9、CTCL腫瘍抗原se33-1、CTCL腫瘍抗原se37-2、CTCL腫瘍抗原se57-1、CTCL腫瘍抗原se89-1、前立腺特異的膜抗原、5T4癌胎児性栄養膜糖タンパク質、Orf73カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、MAGE-C1(癌/精巣抗原CT7)、MAGE-B1抗原(MAGE-XP抗原)(DAM10)、MAGE-B2抗原(DAM6)、MAGE-2抗原、MAGE-4a抗原、MAGE-4b抗原、結腸癌抗原NY-CO-45、肺癌抗原NY-LU-12バリアントA、癌関連表面抗原、腺癌抗原ART1、腫瘍随伴性関連脳-精巣-癌抗原(Paraneoplastic associated brain-testis-cancer antigen)(癌ニューロン抗原MA2; 腫瘍随伴性ニューロン抗原)、神経腫瘍腹側抗原2(Neuro-oncological ventral antigen 2)(NOVA2)、肝細胞癌抗原遺伝子520、腫瘍関連抗原CO-029、腫瘍関連抗原MAGE-X2、滑膜肉腫, Xブレークポイント2(Synovial sarcoma, X breakpoint 2)、T細胞により認識される扁平上皮癌抗原(Squamous cell carcinoma antigen recognized by T cell)、血清学的に規定される結腸癌抗原1(Serologically defined colon cancer antigen 1)、血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-15(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-15)、血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-16(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-16)、クロモグラニンA、副甲状腺分泌タンパク質1、DUPAN-2、CA19-9、CA72-4、CA195、および癌胎児抗原(CEA)からなる群より選択される。
【0022】
他の場合では、装置の生理活性組成物は、腫瘍溶解産物、例えば、メラノーマ腫瘍に由来する溶解産物を含む腫瘍溶解産物を含む。他の場合では、生理活性組成物は、放射線照射された腫瘍細胞、例えば、メラノーマ細胞(例えば、B16-F10細胞)を含む放射線照射された腫瘍細胞を含む。
【0023】
生理活性組成物はまた癌細胞表面抗原またはウイルス抗原もしくは細菌抗原も含んでもよい。
【0024】
一部の態様では、装置は、アジュバント、例えば、CpGリッチオリゴヌクレオチド、例えば、凝縮CpGオリゴヌクレオチドをさらに含む。例示的な凝縮CpGオリゴヌクレオチドにはPEI-CpGが含まれる。
【0025】
ある例では、足場はRGD改変アルギン酸塩をさらに含む。他の場合では、装置は、toll様受容体(TLR)アゴニスト、例えば、TLR3に優先的に結合するTLRアゴニストをさらに含む。例えば、TLRアゴニストは、TLR3アゴニスト、例えば、ポリイノシン-ポリシチジル酸(ポリI:C)またはPEI-ポリ(I:C)を含む。
【0026】
場合によっては、足場はヒドロゲルまたは多孔性ポリマーを含み、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、PLGA、アルギン酸塩、ゼラチン、コラーゲン、アガロース、ポリ(リジン)、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリ-ε-カプロラクトン、ポリホスファジン(polyphosphazine)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(アリルアミン)、ポリ(アクリル酸塩)、ポリ(4-アミノメチルスチレン)、プルロニック(pluronic)ポリオール、ポリオキサマー(polyoxamer)、ポリ(ウロン酸)、ポリ(無水物)、またはポリ(ビニルピロリドン)のポリマーまたはコポリマーを含む。例えば、好ましいポリマーはPLGまたはアルギン酸塩である。
【0027】
例えば、多孔性ポリマーはガス発泡によって生じる。
【0028】
場合によっては、装置はビーズ、ペレット、シート、またはディスクの形態である。
【0029】
本発明はまた、その必要がある対象において癌細胞を殺滅する方法であって、本明細書に記載の装置を投与する工程を含む方法も特徴とする。
【0030】
さらに、本発明は、その必要がある対象において癌細胞を殺滅する方法であって、(a)免疫抑制性タンパク質の阻害剤と、(b) (i)足場組成物、(ii)細胞動員組成物、および(iii)足場組成物の内部に組み込まれているかまたは足場組成物の表面にコーティングされており、装置の内部にある細胞または装置に動員された細胞の改変を引き起こす生理活性組成物を含む装置とを投与する工程を含む、方法を提供する。
【0031】
例えば、足場は、開口し相互接続したマクロ孔を含み、体内の別の部位への改変細胞の遊走は、開口し相互接続したマクロ孔によっておよび展開シグナルによって促進される。
【0032】
場合によっては、体内の他の部位は、近傍または遠方の組織標的である。
【0033】
例えば、阻害剤は装置の内部または表面に存在する。または、もしくはさらに、阻害剤は、足場組成物の内部または表面にコーティングされる。
【0034】
場合によっては、阻害剤は装置の内部にも表面にも存在しない。例えば、阻害剤は足場組成物の内部にも表面にもコーティングされない。例えば、阻害剤および装置は別々に製剤化される。
【0035】
他の場合では、阻害剤および装置は一緒に製剤化される。
【0036】
ある例では、阻害剤および装置は対象に同時に投与される。または、阻害剤および装置は対象に連続して投与される。
【0037】
一部の態様では、装置は対象に皮下移植される。例えば、阻害剤は静脈内投与されるか、腹腔内投与されるか、皮下投与されるか、経口投与されるか、皮内投与されるか、吸入により投与されるか、経粘膜投与されるか、または直腸投与される。例えば、阻害剤は注射、注入、または吸入によって投与される。
【0038】
場合によっては、阻害剤は、0.01~10mg/kg(例えば、0.01mg/kg、0.05mg/kg、0.1mg/kg、0.5mg/kg、1mg/kg、5mg/kg、または10mg/kg)体重の投与量で投与される。例えば、阻害剤は、0.01~30mg(例えば、0.01mg、0.05mg、0.1mg、0.5mg、1mg、5mg、10mg、20mg、または30mg)/用量の量で投与される。
【0039】
本発明の一部の方法では、対象は癌細胞を含み、癌細胞は低免疫原性である。例えば、癌細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を介した溶解に対して抵抗性である、および/またはナチュラルキラー(NK)細胞を介した殺滅に対して抵抗性である。他の例では、対象は自己抗体を含まない。例えば、自己抗体とは、例えば、個体が腫瘍溶解産物で免疫されたか特定の精製抗原で免疫されたかに関係なく、個体自身のタンパク質の1つまたは複数に対して作られた、免疫系によって産生された抗体である。例えば、自己抗体は癌細胞に対して作られる。場合によっては、対象は癌細胞に対する自己抗体を含まない。
【0040】
場合によっては、本発明は、癌ワクチン装置と免疫抑制性タンパク質の阻害剤の組み合わせを利用する方法を提供する。例えば、免疫抑制性タンパク質の阻害剤はCTLA4阻害剤およびPD1阻害剤を含む。場合によっては、CTLA4阻害剤は抗CTLA-4抗体を含み、PD1阻害剤は抗PD1抗体を含む。好ましくは、ワクチンおよび抗体が投与された後に、免疫抑制Treg細胞と比べて腫瘍内細胞傷害性T細胞が強化される。すなわち、癌ワクチン装置と免疫抑制性タンパク質の阻害剤の組み合わせを利用すると、免疫抑制細胞、例えばTreg細胞と比較して、腫瘍内エフェクターT細胞(例えば、細胞傷害性T細胞)が優先的に作製および増殖される。例えば、本明細書に記載の方法は、ワクチン接種単独と比較して少なくとも2倍のCD8(+)エフェクターT細胞とTreg細胞の腫瘍内比をもたらす。他の例では、癌ワクチン装置および免疫抑制性タンパク質の阻害剤は、CD8(+)エフェクターT細胞とTreg細胞の腫瘍内比を少なくとも2倍増加させ、例えば、CD8(+)エフェクターT細胞とTreg細胞の腫瘍内比を少なくとも3倍増加させる;少なくとも4倍増加させる、少なくとも5倍増加させる、少なくとも6倍増加させる、少なくとも7倍増加させる、少なくとも8倍増加させる、少なくとも9倍増加させる、少なくとも10倍増加させる、少なくとも11倍増加させる、少なくとも12倍増加させる、少なくとも13倍増加させる、少なくとも14倍増加させる、少なくとも15倍増加させる、少なくとも16倍増加させる、少なくとも17倍増加させる、少なくとも18倍増加させる、少なくとも19倍増加させる、または少なくとも20倍増加させる。
【0041】
場合によっては、効力および腫瘍阻害効果を維持するために、癌ワクチン装置が投与される前、投与されると同時に、および/または投与された後に、免疫抑制性タンパク質の阻害剤は投与される。好ましくは、癌ワクチン装置が投与された後、抗体処置は継続する。例えば、抗体処置は、癌ワクチン装置が投与された後、少なくとも1日、例えば、2日、3日、4日、5日、6日、7日、2週間、3週間、4週間、2ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、2年、3年、4年、もしくは5年にわたって、またはそれより長く継続する。
【0042】
場合によっては、足場は、ヒドロゲルまたは多孔性ポリマー、例えば、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)(PLG)のポリマーまたはコポリマーを含む。
【0043】
本発明のワクチンを作製する組成物および方法は、米国特許出願第13/741,271号、米国特許出願公開第2013-0202707号、および米国特許第8,067,237号に記載されている。これらの内容は、その全体が本明細書に組み入れられる。
【0044】
本発明は、インサイチューで樹状細胞などの免疫細胞を刺激するための装置および方法を提供する。例えば、癌ワクチン接種のために装置の状況でToll様受容体(TLR)アゴニストの提示が用いられる。構造ポリマー装置に埋め込まれたTLRアゴニストの組み入れおよび提示によって、癌ワクチン接種に重要なDCサブセットである、CD8(+)樹状細胞(DC)(ヒトではCD141+DCに対応する)および形質細胞様DCが特異的に刺激される。
【0045】
従って、本発明は、多孔性ポリマー構造組成物、腫瘍抗原、およびtoll様受容体(TLR)アゴニストを含む装置を提供する。例えば、装置は、ポリマー構造組成物、腫瘍抗原、およびtoll様受容体(TLR)アゴニストの組み合わせを含み、TLRアゴニストは、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、およびTLR13からなる群より選択される。例えば、ポリマー構造はポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)(PLG)を含む。例示的なTLRアゴニストには、病原体関連分子パターン(PAMP)、例えば、感染を模倣する組成物、例えば、細菌由来免疫調節剤が含まれる。TLRアゴニストには核酸または脂質組成物(例えば、モノホスホリル脂質A(MPLA))が含まれる。
【0046】
ある特定の核酸は、TLRアゴニスト、例えば、TLR1アゴニスト、TLR2アゴニスト、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、TLR5アゴニスト、TLR6アゴニスト、TLR7アゴニスト、TLR8アゴニスト、TLR9アゴニスト、TLR10アゴニスト、TLR11アゴニスト、TLR12アゴニスト、またはTLR13アゴニストとして機能する。一例では、TLRアゴニストは、TLR9アゴニスト、例えば、シトシン-グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG-ODN)、ポリ(エチレンイミン)(PEI)凝縮オリゴヌクレオチド(ODN)、例えば、PEI-CpG-ODN、または二本鎖デオキシリボ核酸(DNA)を含む。TLR9アゴニストは形質細胞様DCを刺激するのに有用である。例えば、装置は、5μg、10μg、25μg、50μg、100μg、250μg、または500μgのCpG-ODNを含む。
【0047】
別の例では、TLRアゴニストは、TLR3アゴニスト、例えば、ポリイノシン-ポリシチジル酸(ポリI:C)、PEI-ポリ(I:C)、ポリアデニル酸-ポリウリジル酸(ポリ(A:U))、PEI-ポリ(A:U)、または二本鎖リボ核酸(RNA)を含む。
【0048】
TLR3アゴニストは、マウスではCD8+DC、ヒトではCD141+DCを刺激するのに有用である。複数種のTLRアゴニスト、例えば、TLR3アゴニスト、例えば、ポリI:C、およびTLR9アゴニスト、例えば、CpGが相乗作用して抗腫瘍免疫応答を活性化する。例えば、装置は、TLR3アゴニスト、例えば、ポリ(I:C)、およびTLR9アゴニスト(CpG-ODN)またはPEI-CpG-ODNを含む。好ましくは、TLRアゴニストは、TLR3アゴニスト、ポリ(I:C)、およびTLR9アゴニスト、CpG-ODNを含む。CpG-ODNまたはP(I:C)しか組み入れていないワクチンと比較して、ポリ(I:C)とCpG-ODNの組み合わせは相乗作用する。
【0049】
場合によっては、TLRアゴニストは、リポ多糖(LPS)、モノホスホリル脂質A(MPLA)、熱ショックタンパク質、フィブリノゲン、ヘパリン硫酸またはその断片、ヒアルロン酸またはその断片、ニッケル、オピオイド、α1-酸性糖タンパク質(AGP)、RC-529、マウスβ-デフェンシン2、および完全フロイントアジュバント(CFA)からなる群より選択されるTLR4アゴニストを含む。他の場合では、TLRアゴニストはTLR5アゴニストを含み、TLR5アゴニストはフラジェリンである。他の適切なTLRアゴニストには、一本鎖RNA、グアノシンアナログ、イミダゾキノリン、およびロキソリビンからなる群より選択されるTRL7アゴニストが含まれる。
【0050】
好ましくは、TLRアゴニストは、樹状細胞によるインターロイキン-12(IL-12)の局所産生を誘導するのに有効な濃度で存在する。
【0051】
一部の態様では、装置は、免疫原性因子/感染を模倣する組成物、例えば、toll様受容体リガンド、CpG-ODN配列もしくはその誘導体、腫瘍抗原、増殖因子、熱ショックタンパク質、細胞死産物、またはサイトカインを含有する。
【0052】
本発明はまた、多孔性ポリマー構造組成物、疾患関連抗原、およびtoll様受容体(TLR)アゴニストを含む装置であって、TLRアゴニストがTLR3に優先的に結合する装置も提供する。場合によっては、ポリマー構造組成物はポリ-ラクチド-コ-グリコリド(PLG)を含む。TLR3アゴニストは、CD8+樹状細胞またはCD141+樹状細胞を優先的に刺激する量で存在する。
【0053】
好ましくは、TLRアゴニストはTLR3アゴニストを含む。場合によっては、TLR3アゴニストはポリイノシン-ポリシチジル酸(ポリI:C)またはPEI-ポリ(I:C)を含む。例えば、TLRアゴニストは核酸を含む。他の場合では、TLRアゴニストはTLR9アゴニストをさらに含む。例えば、TLR9アゴニストはシトシン-グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG-ODN)またはaPEI-CpG-ODNを含む。任意で、装置はTLRアゴニストの組み合わせを含み、この組み合わせはTLR3アゴニストおよびTLR9アゴニストを含む。例えば、TLR3アゴニストはポリ(I:C)を含み、TLR9アゴニストはCpG-ODNを含む。
【0054】
または、装置はTLRアゴニストの組み合わせを含み、この組み合わせはTLR3アゴニストおよびTLR4アゴニストを含む。例えば、TLR3アゴニストはポリ(I:C)を含み、TLR4アゴニストはMPLAを含む。
【0055】
任意で、装置は動員組成物をさらに含む。例示的な動員組成物には、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、Flt3L、およびCCL20が含まれる。例えば、動員組成物は、カプセル化されたGM-CSFを含む。
【0056】
場合によっては、疾患関連抗原は腫瘍抗原を含む。例えば、腫瘍抗原は、腫瘍溶解産物、精製されたタンパク質腫瘍抗原、または合成された腫瘍抗原を含む。
【0057】
任意で、TLRアゴニストは病原体関連分子パターン(PAMP)をさらに含む。例えば、PAMPはモノホスホリル脂質A(MPLA)を含む。
【0058】
ポリマー構造組成物、腫瘍抗原、ならびに、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、およびTLR13からなる群より選択されるTLRアゴニストの組み合わせを含む装置も提供される。
【0059】
抗腫瘍免疫応答を誘発するための方法が、ポリマー構造組成物、腫瘍抗原、および、TLR3に優先的に結合するTLRアゴニストを含む装置を対象と接触させるかまたは対象に移植することによって行われる。例えば、TLRアゴニストはTLR3アゴニストを含む。または、TLRアゴニストはTLR3アゴニストおよびTLR9アゴニストを含む。
【0060】
好ましくは、抗腫瘍免疫応答はCD8+樹状細胞またはCD141+樹状細胞の活性化を含む。場合によっては、抗腫瘍免疫応答は形質細胞様樹状細胞またはCD141+樹状細胞の活性化を含む。または、抗腫瘍性免疫応答は腫瘍量の低減を含む。
【0061】
好ましくは、TLRアゴニストは、樹状細胞によるインターロイキン-12(IL-12)の産生を誘導するのに有効な濃度で存在する。
【0062】
任意で、装置は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)をさらに含む。ある例では、GM-CSFはカプセル化される。別の任意の動員組成物はサイトカインである。例えば、装置は1μg、3μg、5μg、10μg、25μg、または50μgのGM-CSFを含む。
【0063】
装置はまた、腫瘍抗原も、例えば、腫瘍溶解産物(培養細胞もしくは患者由来初代細胞)、または精製された腫瘍抗原、例えば、化学合成タンパク質/合成タンパク質、組換え(例えば、生化学的に精製された)タンパク質/抗原(例えば、腫瘍細胞から精製されたタンパク質/抗原)の形で含有する。場合によっては、組換えタンパク質/抗原は原核細胞内で作製される。他の場合では、組換えタンパク質/抗原は真核(例えば、哺乳動物)細胞内で作製される。
【0064】
多孔性ポリマー構造組成物、腫瘍抗原、およびTLRアゴニストを含む装置を対象と接触させることによって、例えば、対象に移植することによって、抗腫瘍免疫応答を誘発するための方法も本発明に包含される。例えば、TLRアゴニストは、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、およびTLR13からなる群より選択される。前記の装置は以前のワクチンを上回る利点と結び付けられる。最も大きな利点は、強力な抗腫瘍活性を媒介する重要なDCサブセットを刺激できることである。前記方法は、TLR3アゴニストおよび/またはTLR9アゴニストを含有する装置を対象に投与する工程を伴う。TLR3アゴニストおよび/またはTLR9アゴニストは、ワクチンが投与された対象において形質細胞様DCおよび/またはCD141+DCの活性化によって特徴付けられる抗腫瘍免疫応答を誘発する。このワクチンは予防ならびに療法に有用である。
【0065】
装置は投与され、例えば、局所に適用または移植され、リンパ節または体内の疾患部位もしくは感染部位に向かうように細胞を絶えず動員しながら、訓練しながら、およびまき散らながら、または送りながら、ある期間にわたって存在する、例えば、体内にある。既存の装置と比べた改善には、装置に入った細胞の長期の継続した活性化と、それに付随する、免疫学的に活性化された、例えば、抗原で初回刺激された細胞の長期の継続した退出が含まれる。装置は、足場組成物、動員組成物、および展開組成物を含む。初回刺激された細胞の長期の、かつ持続的な退出を媒介する展開組成物は、細菌由来免疫調節剤などの感染を模倣する組成物である。好ましい態様において、細菌由来免疫調節剤はシトシン-グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG-ODN)などの核酸である。
【0066】
前記方法は、多種多様な疾患を処置し、多種多様な抗原に対するワクチンを開発するのに用いられる。好ましい態様において、本発明は癌ワクチンを開発するのに用いられる。本発明の別の好ましい態様は、宿主免疫系を活性化し、その後に免疫応答を誘導する手段をもつ、感染を模倣する微小環境を含む。合成シトシン-グアノシンオリゴデオキシヌクレオチド(CpG-ODN)配列と外因性顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)を用いると、樹状細胞遊走を制御し、抗原特異的な免疫応答を制御するための方法が得られる。この合成シトシン-グアノシン(gyanosine)オリゴヌクレオチド(CpG-ODN)配列、および/またはポリ(I:C)、例えば、凝縮オリゴヌクレオチド(例えば、PEI-CpG-ODNもしくはPEI-ポリ(I:C))を用いるアプローチは以前の免疫療法と比べて大幅な改善を示す。例えば、参照により本明細書に組み入れられる、US2012-0100182、例えば、14頁、[0106]-15頁、[0110];および24頁、[0176]を参照されたい。
【0067】
装置は、3つの主な機能、例えば、細胞を装置に誘引する機能、免疫原性因子を提示する機能、および装置から出て行き、例えば流入リンパ節(drain lymph node)に向かうように(ここで、活性化した免疫細胞が抗腫瘍作用を発揮する)、細胞遊走を誘導する機能を果たす。これらの主な機能はそれぞれ足場および/または生物学的組成物によって実行される。足場または生物学的組成物の様々な組み合わせによって、例示的な装置において少なくとも1つの主な機能が実現する。例えば、足場組成物は、一部の装置では3つの主な機能をそれぞれ果たす。別の例では、足場組成物は1つの主な機能、例えば、細胞(好ましくは、樹状細胞)を装置に誘引する機能を果たすのに対して、生物学的組成物は、2つの主な機能、例えば、免疫原性因子を提示する機能と、細胞(好ましくは、樹状細胞)が装置から出て行くように誘導する機能を果たす。これに対して、装置の中には、例えば、逆の組み合わせのものもある。足場および/または生物学的組成物の例示的な二次機能には、特定の細胞または組織タイプに装置を標的化する機能、1つまたは複数の細胞または組織の表面に装置をくっつける機能/1つまたは複数の細胞または組織の表面から装置を放出する機能、および装置の安定性/分解を調整する機能が含まれるが、これに限定されない。
【0068】
本発明は、足場組成物および生理活性組成物を含む装置を含み、生理活性組成物は、足場組成物の内部に組み込まれているかまたは足場組成物の表面にコンジュゲートされており、足場組成物は樹状細胞を誘引し、樹状細胞に免疫原性因子を導入し、それによって、樹状細胞を活性化し、樹状細胞が足場組成物から出て行くように誘導する。または、足場組成物の内部に組み込まれているかまたは足場組成物の表面にコーティングされている生理活性組成物は樹状細胞を誘引し、樹状細胞に免疫原性因子を導入し、それによって、樹状細胞を活性化し、樹状細胞が足場組成物から出て行くように誘導する。他の好ましい態様において、足場組成物または生理活性組成物は別々に装置に樹状細胞を誘引し、樹状細胞に免疫原性因子を導入し、樹状細胞が装置から出て行くように誘導する。
【0069】
DCには、従来のDCならびに特定のDCサブセットが含まれる。TLRアゴニスト、例えば、TLR3アゴニストはヒトではCD141+DC(マウスではCD8+DC)を優先的に誘引し、刺激する。TLR9アゴニスト、例えば、CpGは形質細胞様DCを優先的に誘引し、刺激する。
【0070】
好ましい態様において、動員組成物は、GM-CSF、例えば、カプセル化されたGM-CSFである。装置は局所GM-CSF濃度を時間的に制御し、それによって、リンパ節または装置の場所から離れた組織部位、例えば、感染部位もしくは腫瘍の場所への免疫細胞の動員、存在、その後の分散/展開を制御する。GM-CSF濃度によって、GM-CSFが動員要素または展開要素として機能するかが決まる。従って、足場組成物およびカプセル化された動員組成物を含む装置を対象に導入することによって、インサイチューで樹状細胞をプログラミングする方法が行われる。装置を導入して1~7日以内に装置から動員組成物のパルスが放出され、残りの量の動員組成物が、装置の内部または表面にある。パルスの後に、残りの量が数週間にわたって、ゆっくりと放出される。動員組成物の局所濃度および放出の時間パターンが樹状細胞の動員、保持、およびその後の装置からの放出に影響を及ぼす。例えば、パルスは、装置に関連している動員組成物の量の少なくとも50%、60%、75%、90%、または95%を含む。例示的な時間放出プロファイルは、装置に関連している動員組成物の量の少なくとも60%を、装置を対象に導入した後、1~5日で放出することによって特徴付けられるパルスを含む。パルスの後に、残りの量が、パルス期間後、長期間にわたって(例えば、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、12日にわたって、または2週間、3週間、4週間、5週間、もしくはそれより長く)、ゆっくりと放出される。他の動員組成物にはFlt3Lおよび/またはCCL20が含まれる。動員化合物は個々に、または組み合わせて用いられる。
【0071】
足場を作製する方法は、足場組成物を準備する工程、樹状細胞を誘引または追い払うための手段をもつポリペプチドを含む第1の生理活性組成物を足場組成物の内部に組み込むかまたは足場組成物の表面にコーティングする工程、および、足場組成物を第2の生理活性組成物と接触させる工程によって行われ、ここで、第2の生理活性組成物は足場組成物と共有結合的または非共有結合的に結合し、第2の生理活性組成物は免疫原性因子を含む。この方法の別の態様では、複数の層を生じるように、連結する工程および接触させる工程が繰り返され、第2の生理活性組成物は、樹状細胞を活性化する手段をもつ化合物の組み合わせを含む。
【0072】
方法は、インサイチューでの持続的な樹状細胞プログラミングを含み、これは、足場組成物および生理活性組成物を含む装置を対象に投与する工程を含み、ここで該生理活性組成物は該足場組成物の内部に組み込まれているかまたは足場組成物の表面にコンジュゲートされており、ここで該足場組成物が、樹状細胞を誘引し、樹状細胞に免疫原性因子を導入することによって樹状細胞を活性化し、樹状細胞が該足場組成物から出て行くように誘導する。装置は樹状細胞の不均一な集団を動員および刺激する。各サブセットは専門化されており、免疫応答の発生に大きく寄与する。例えば、装置は、CpG-ODN提示と、抗腫瘍免疫の発生において特に重要な樹状細胞サブセットである形質細胞様DC(pDC)、すなわちCD141+DCの増殖を媒介する。
【0073】
方法は、ワクチン効力の増大を含み、これは、足場組成物および生理活性組成物を含む装置を対象に投与する工程を含み、ここで該生理活性組成物は該足場組成物の内部に組み込まれているかまたは足場組成物の表面にコンジュゲートされており、ここで該足場組成物が、樹状細胞を誘引し、樹状細胞に免疫原性因子を導入することによって樹状細胞を活性化し、樹状細胞が該足場組成物から出て行くように誘導し、それによって、ワクチン接種処置の有効性を高める。
【0074】
方法は、対象への癌に対するワクチン接種を含み、これは、足場組成物および生理活性組成物を含む装置を対象に投与する工程を含み、ここで該生理活性組成物は足場組成物の内部に組み込まれているかまたは足場組成物の表面にコンジュゲートされており、足場組成物が樹状細胞を誘引し、樹状細胞に免疫原性因子を導入することによって樹状細胞を活性化し、樹状細胞が該足場組成物から出て行くように誘導し、それによって対象に、抗腫瘍免疫、例えば、IL-12産生を付与し、腫瘍量を減少させる。局所腫瘍または固形腫瘍の場合、装置は、腫瘍部位または腫瘍が切除されたかもしくは外科的に取り出された部位に、またはその部位の近くに、投与されるかまたは移植される。例えば、装置は、腫瘍部位または切除部位から1mm、3mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、40mmの距離に移植される。例えば、PLGワクチン装置は腫瘍塊から16~21mm離して投与される。
【0075】
免疫原性因子にはTLRリガンドが含まれる。例えば、使用される免疫原性因子は、改変されたTLR-9リガンド配列、PEI-CpG-ODNである。好ましくは、TLRリガンドは、TLR3アゴニスト、例えば、ポリ(I:C)または凝縮PEI-ポリ(I:C)である。
【0076】
足場組成物は非生分解性材料を含む。例示的な非生分解性材料には、金属、プラスチックポリマー、または絹ポリマーが含まれるが、これに限定されない。さらに、足場組成物は生体適合性材料で構成される。この生体適合性材料は無毒であるか、または非免疫原性である。
【0077】
生理活性組成物は足場組成物に共有結合的または非共有結合的に連結する。生理活性組成物は、樹状細胞を誘引する手段をもつ、足場組成物の表面に共有結合的または非共有結合的に結合する要素を含む。または、もしくはさらに、生理活性組成物は、樹状細胞に免疫原性因子を導入する手段をもつ、足場組成物の表面に共有結合的または非共有結合的に結合する要素を含む。または、もしくはさらに加えて、生理活性組成物は、樹状細胞が足場組成物から出て行くように誘導する手段をもつ、足場組成物の表面に共有結合的または非共有結合的に結合する要素を含む。
【0078】
樹状細胞を操作する手段をもつ、生理活性組成物の要素は、分泌型または膜結合型のアミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ヌクレオチド、ジヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、ポリマー、低分子、または化合物である。好ましい態様において、この要素は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)である。なぜなら、この要素は樹状細胞を足場組成物に誘引するからである。別の好ましい態様において、この要素はPEI-CpG-ODN配列である。なぜなら、この要素は、樹状細胞にCpG-ODN配列を導入し、それによって細胞を活性化する手段をもつからである。一部の態様では、この要素は、リンパ節に向かいかつ足場組成物から出て行く樹状細胞遊走を媒介するケモカイン受容体であるCCR7をコードするポリヌクレオチドまたはこのポリペプチドである。CCR7要素は、足場組成物から出て行く樹状細胞遊走を強化するために、PEI-CpG-ODN配列と同時にまたは連続して樹状細胞に導入される。
【0079】
本発明の足場組成物は外面を含む。または、もしくはさらに、本発明の足場組成物は内面を含む。足場組成物の外面または内面は固体または多孔性である。孔径は約10nm未満、直径が約100nm~20μmの範囲であるか、または約20μm超である、例えば、1000μmまで、かつ1000μmを含む。好ましい態様において、孔のサイズは、DCなどの細胞が遊走して装置の内部に入り、その後に装置から出て行くのを可能にする。例えば、孔はナノ多孔性、マイクロ多孔性、またはマクロ多孔性である。例えば、ナノ孔の直径は約10nm未満である。マイクロ孔は直径が約100μm~20μmの範囲である。マクロ孔は約20μm超(好ましくは、約100μm超、さらにより好ましくは、約400μm超、例えば、600μm超または800μm超)である。一例では、足場はマクロ多孔性であり、直径が約100~500μm、例えば、100~200μm、200~400μm、または400~500μmの開口し相互接続した孔をもつ。孔のサイズおよび相互接続した構造によって、細胞は装置に入り、相互接続した孔を通って装置の容積の中を横断し、次いで、孔を通って装置から離れて、装置の外にある体内の場所に、例えば、腫瘍部位に行き、そこで、腫瘍細胞に対する免疫応答が展開される。活性化されたDCは装置から出て行き、別の場所で固形腫瘍に対する免疫応答を展開するか、または転移性腫瘍細胞もしくは白血病などの血液腫瘍の場合は体全体で免疫応答を展開する。
【0080】
本発明の足場組成物は1つまたは複数の区画を含む。
【0081】
本発明の装置は、経口的に、全身に、皮下(sub-cunataneously)もしくは経皮的(trans-cunataneously)に、動脈ステントとして、または外科的に投与または移植される。
【0082】
本発明の装置および方法は、インサイチューで持続的に細胞をプログラミングするのためのプロトコールに関連する、いくつかの問題の解決策を提供する。細胞の免疫応答を刺激し、感染または罹患した身体組織に住みつくように外向きの遊走を誘導するインサイチュー細胞プログラミングシステムは、回復、例えば、罹患組織の特異的排除の成功率を高める。細胞の機能および/または挙動、例えば、移動運動を制御する、このような装置は足場組成物および1種類または複数種の生理活性組成物を含有する。生理活性組成物は足場組成物の内部に組み込まれているかまたは足場組成物の表面にコーティングされている。足場組成物および/または生理活性組成物は、樹状細胞の誘引、プログラミング、および遊走を時間的および空間的(方向的)に制御する。
【0083】
装置はインビボで宿主細胞の活発な動員、改変、および材料からの放出を媒介し、それによって、足場と接触した細胞の機能が改善される。例えば、装置は、体内に既に存在している細胞を足場材料に誘引するかまたは動員し、存在している細胞を望ましい運命(例えば、免疫活性化)にプログラムまたはリプログラムする。
【0084】
この装置は、生理活性組成物を組み込んでいるかまたは生理活性組成物でコーティングされた足場組成物を含む。装置は樹状細胞の誘引、活性化、および遊走を調節する。装置が設計される用途に応じて、装置は、足場そのものの物理的特徴または化学的特徴を介して樹状細胞の誘引、活性化、および/または遊走を調節する。例えば、足場組成物は異なる透過性をもつことができるので、細胞が足場のある特定の物理領域でしか遊走しないようにすることができる。足場組成物の透過性は、例えば、孔径、密度、ポリマー架橋結合、剛性、靭性、延性、または粘弾性が大きく、または小さくなるように材料を選択または操作することによって調節される。足場組成物は、細胞が容易に、装置または装置内の区画の目標の退出領域に向かって移動することができる物理的な流路または経路を含む。足場組成物は任意で区画または層に組織化され、それぞれの区画または層は異なる透過性をもち、その結果、細胞が装置を移動するのに必要な時間が正確かつ予測可能に制御される。遊走はまた、分解、脱水または再水和、酸素化、化学変化もしくはpH変化、または足場組成物の進行中の自己集合によっても調節される。
【0085】
生理活性組成物によって誘引、活性化、および/または遊走が調節される。装置は、その構造を介して細胞の活性化および遊走を制御する、および方向付ける。特定の退出領域に細胞を向けるために化学親和性が用いられる。例えば、細胞の遊走を誘引するかまたは遅らせるためにサイトカインが用いられる。これらの生理活性物質の密度および混合物を変えることによって、装置は遊走のタイミングを制御する。これらの生理活性物質の密度および混合物は、物質の初回ドーピングレベルもしくは濃度勾配によって、既知の浸出速度で生理活性物質を足場材料に埋め込むことによって、足場材料が分解するにつれて放出させることによって、濃縮領域から拡散させることによって、ある領域に拡散する前駆化学物質を相互作用させることによって、または存在している支持細胞が組成物を産生/排出することによって制御される。足場の物理構造または化学構造も、装置を通る生理活性薬剤の拡散を調節する。
【0086】
生理活性組成物は、細胞の機能および/または挙動を調節する1種類または複数種の化合物を含む。生理活性組成物は足場組成物に共有結合的に連結させるか、足場と非共有結合的に結合させる。
【0087】
免疫メディエーターに応答すると、細胞遊走プロセスに関与するシグナル伝達事象が開始する。従って、装置は、任意で、GM-CSF、CpG-ODNもしくはポリ(I:C)配列、癌抗原、および/または免疫調節剤を含む第2の生理活性組成物を含有する。
【0088】
場合によっては、第2の生理活性組成物を足場組成物に共有結合的に連結させ、この組成物は、足場組成物の内部にまたは足場組成物の表面にかなり固定化される。他の場合では、第2の生理活性組成物を足場に非共有結合的に結合させる。非共有結合は一般的に共有結合より1~3桁弱く、このため、因子は足場から周囲組織の中に拡散することができる。非共有結合には、静電結合、水素結合、ファン・デル・ワールス結合、π芳香族結合、および疎水結合が含まれる。
【0089】
足場組成物は生体適合性である。組成物は生分解性/腐食性であるか、または体内での分解に対して抵抗性である。比較的、耐久性のある(分解に対して抵抗性である)足場組成物には、金属および絹などのいくつかのポリマーが含まれる。好ましくは、足場組成物は、温度、pH、水和状態、および多孔度、架橋密度、タイプ、ならびに分解に対する主鎖結合の化学特性もしくは感受性からなる群より選択される物理的パラメータに基づいて予め決められた速度で分解するか、または化学ポリマーの比に基づいて予め決められた速度で分解する。例えば、ラクチドだけで構成される高分子量ポリマーは数年、例えば、1~2年にわたって分解するのに対して、ラクチドおよびグリコリドの50:50混合物で構成される低分子量ポリマーは数週間、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、10週間で分解する。高分子量の高グルロン酸アルギン酸で構成されるカルシウム架橋ゲルはインビボで数ヶ月(1ヶ月、2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、8ヶ月、10ヶ月、12ヶ月)~数年(1年、2年、5年)にわたって分解するのに対して、低分子量アルギン酸塩および/または部分的に酸化されたアルギン酸塩で構成されるゲルは数週間で分解する。
【0090】
例示的な足場組成物には、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、PLGAポリマー、アルギン酸塩およびアルギン酸塩誘導体、ゼラチン、コラーゲン、フィブリン、ヒアルロン酸、ラミニンに富むゲル、アガロース、天然多糖および合成多糖、ポリアミノ酸、ポリペプチド、ポリエステル、ポリ無水物、ポリホスファジン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(アリルアミン)(PAM)、ポリ(アクリル酸塩)、改変スチレンポリマー、プルロニックポリオール、ポリオキサマー、ポリ(ウロン酸)、ポリ(ビニルピロリドン)、および上記のいずれかのコポリマーまたはグラフトコポリマーが含まれる。1つの好ましい足場組成物はRGD改変アルギン酸塩を含む。他の例では、足場組成物には、架橋ポリマー、例えば、架橋アルギン酸塩、ゼラチン、またはその誘導体、例えば、メタクリレート化(methacrylated)誘導体が含まれる。
【0091】
別の好ましい足場組成物はマクロ多孔性ポリ-ラクチド-コ-グリコリド(PLG)である。例えば、PLGマトリックスはGM-CSF、デンジャーシグナル、および標的抗原、例えば、癌抗原を含み、プログラムされているように、動員されたDCの存在地として働く。動員要素であるGM-CSFはPLG足場に入れられてカプセル化される。カプセル化されたGM-CSFを含むPLGマトリックスは、樹状細胞動員組成物のパルスを出し、次いで、徐々にゆるやかな速度で放出する。パルスは、生理活性組成物の初期量の少なくとも40%、50%、60%、75%、80%、またはそれより多くを含み、残りのパーセントは、処置される対象の内部または表面にある部位に投与された後に、翌日または翌週にわたって徐々に放出される。例えば、放出は、最初の5日以内には生理活性GM-CSF搭載量(load)の約60%であり、その後に、生理活性GM-CSFが次の10日間にわたって、ゆっくりと持続放出される。この放出プロファイルは、存在しているDCを効果的に動員する、周囲組織を通り抜ける因子の拡散速度に影響を及ぼす。
【0092】
足場組成物の多孔度は、装置を通り抜ける細胞の遊走に影響を及ぼす。孔はナノ多孔性、マイクロ多孔性、またはマクロ多孔性である。例えば、ナノ孔の直径は約10nm未満である。マイクロ孔は直径が約100nm~20μmの範囲である。マクロ孔は、約20μm超(好ましくは、約100μm超、さらにより好ましくは、約400μm超)である。他の例では、孔径は10nm未満~約1000μmである。場合によっては、平均孔径は約250μm~約500μmである。場合によっては、多孔性構造はランダムであるか、または整列されている。一例では、足場はマクロ多孔性であり、整列された孔は直径が約400~500μmである。
【0093】
足場を作製する方法は、足場組成物を準備し、足場組成物を第1の生理活性組成物と共有結合的に連結するか、または非共有結合的に結合することによって行われる。例示的な装置および装置を作製する方法は、US2012/0100182、PCT/US2010/057630、およびPCT/US2012/35505に記載されており、これらはそれぞれ参照により本明細書に組み入れられる。第1の生理活性組成物は、好ましくは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子を含有する。足場組成物はまた、第2の生理活性組成物、好ましくは、1種類または複数種のシトシン-グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG-ODN)配列とも接触される。第2の生理活性組成物を足場組成物と結合させて、ドーピングされた足場、すなわち、1種類または複数種の生理活性物質を含む足場組成物が生じる。任意で、複数のドーピングされた足場を生じるように、接触させる工程が繰り返される。例えば、足場装置の内部に第2の生理活性組成物の勾配が生じるように、接触させる工程はそれぞれ、異なる量の第2の生理活性組成物によって特徴付けられる。後の接触させる工程は組成物の量を変えるのではなく、異なる生理活性組成物、すなわち、因子の構造または化学式によって、前のドーピング工程の前の組成物または混合物と区別される第3、第4、第5、第6....の組成物または組成物の混合物を伴う。前記方法は、任意で、細胞または生理活性組成物の移動運動をさらに制御/調節するために、個々のニッチ、層、または成分を互いに付ける工程、および/あるいは装置の1つもしくは複数の境界の中にまたは1つもしくは複数の境界に、半透過性、透過性の、もしくは不透過性の膜を挿入する工程を伴う。
【0094】
装置の治療用途には免疫細胞の指示が含まれる。例えば、前記方法は、足場組成物と、その内部または表面に組み込まれている生理活性組成物、および足場に結合した哺乳動物細胞を含む装置を準備する工程と、例えば、哺乳動物組織の内部または表面に装置を移植するかまたは付けることによって、装置と哺乳動物組織を接触させる工程を含む。装置を投与または移植する時の各成分、動員組成物(例えば、GM-CSF、Flt3L、またはCCL20)、デンジャーシグナル(例えば、CpG-ODN)、および抗原(例えば、精製された腫瘍抗原または腫瘍細胞溶解産物)の例示的な相対量は以下の通りである:GM-CSF:0.5μg~500μg;CpG-ODN:50μg~3,000μg;および腫瘍抗原/溶解産物:100μg~10,000μg。
【0095】
細胞、例えば、宿主細胞の活性を調整する方法は、足場組成物と、その内部または表面に組み込まれた動員組成物を含有する装置を哺乳動物に投与し、次いで、細胞を展開シグナルと接触させることによって行われる。細胞は抗原(および他の因子)に遭遇した後に、従って、活性化された後に、免疫応答が展開される体内の腫瘍細胞を見つけるために装置から離れる。退出時の細胞の活性は装置に入る前の活性とは異なる。細胞は装置に動員され、ある期間にわたって、例えば、数分間;0.2時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間;2日間、4日間、6日間;数週間(1~4週間)、数ヶ月(2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、8ヶ月、10ヶ月、12ヶ月)、または数年、装置に存在し続ける。この間、細胞は、構造要素と、細胞の活性または活性レベルを変える生理活性組成物に曝露される。装置の内部で抗原および他の化合物に遭遇すると、変化した(再指導された、またはリプログラミングされた)細胞の退出が誘導され、細胞は、腫瘍細胞などの罹患した細胞を見つけ、これに対する免疫を媒介するために、装置から出て周囲組織または遠く離れた目標の場所に遊走する。
【0096】
展開シグナルは、タンパク質、ペプチド、もしくは核酸などの組成物、または細胞の活性化状態である。例えば、抗原を摂取したらDCは活性化され、リンパ節、脾臓、および他の解剖学的な場所に遊走し、ここで、T細胞に遭遇して、抗原特異的免疫応答、例えば、抗癌応答をさらに拡大する。例えば、装置に遊走した細胞は、いったん装置に入ったら、展開シグナルにしか遭遇ししない。場合によっては、展開シグナルは、核酸分子、例えば、装置から周囲組織への細胞の遊走を誘導するタンパク質をコードする配列を含有するプラスミドである。展開シグナルは、細胞が装置の内部にあるプラスミドに遭遇した時に発生し、DNAは細胞の内部に取り入れられ(すなわち、細胞はトランスフェクトされ)、細胞は、そのDNAによってコードされる遺伝子産物を生産する。場合によっては、展開シグナルを発する分子は装置の要素であり、動員組成物への細胞の曝露と比べて(例えば、時間的または空間的に)遅れて装置から放出される。または、展開シグナルは動員組成物の低減または非存在である。例えば、動員組成物は装置への細胞の遊走を誘導し、動員組成物の濃度の低下、または装置からの枯渇、散逸、もしくは拡散は、装置からの細胞の退出をもたらす。このように、個体の免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、または樹状細胞(DC)は装置の内部に動員され、初回刺激および活性化されて、抗原特異的標的に対する免疫応答を展開する。任意で、免疫応答が望まれる標的に対応する抗原は足場構造の内部または表面に組み込まれる。顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)などのサイトカインも、免疫活性化を増幅する、および/または初回刺激された細胞のリンパ節への遊走を誘導する、装置の成分である。他の細胞特異的な動員組成物を以下で説明する。
【0097】
装置はインビボで細胞を動員し、これらの細胞を改変し、次いで、これらの細胞が体内の別の部位に遊走するのを促進する。このアプローチは、樹状細胞および癌ワクチン開発と関連して本明細書において例証されるが、微生物病原体に対するワクチンなどの他のワクチンならびに細胞療法全般にとっても有用である。本明細書に記載の装置を用いて指導された細胞は、材料のすぐ隣にあるか、またはやや離れた部位にある組織または器官の再生を促進する。または、細胞は、(局所にあるか、または離れた部位にある)組織の破壊を促進するように指導される。前記方法はまた、疾患の予防、例えば、疾患進行または加齢性の組織変化を止めるかまたは遅らせるように組織構造および組織機能の細胞ベースの維持を促進するのにも有用である。装置内での細胞の指導である「プログラミング」および「リプログラミング」によって、再び多能性幹細胞になり、治療効果を発揮するように、体内のあらゆる細胞の機能または活性を改変することが可能になる。
【0098】
従来のエクスビボDCベースのワクチン接種戦略では、癌患者において、不均一なDCネットワークによって媒介される免疫応答を連係して働かせ、維持することができなかったために、これらのアプローチの臨床有効性は限定されていた。以前のワクチンアプローチと比較して、pDCの優先的な動員および増殖が癌抗原に対する免疫応答を劇的に改善させ、腫瘍進行を遅らせるので、本明細書に記載の装置および方法には独特の利点がある。
【0099】
Tエフェクター活性を強化し、Treg細胞と、一部のアジュバントによって誘導され得る他の免疫抑制機構をダウンレギュレートするために、他のワクチン製剤と比べて最適化されている、例えば、GM-CSFおよびアジュバントの提示を制御するように最適化されている材料ベースの(例えば、PLG)ワクチンが本明細書において説明される。この材料ベースのワクチンは、Treg細胞と比較してエフェクターT細胞の作製および増殖を優先的に強化することによって、免疫抑制性タンパク質、例えば、抗CTLA-4に応答する腫瘍およびワクチン微小環境を作り出すという点で以前のワクチンシステムよりかなり優れている。
【0100】
ポリヌクレオチド、ポリペプチド、または他の薬剤が精製および/または単離される。具体的には、本明細書で使用する「単離された」または「精製された」核酸分子、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、またはタンパク質は、組換え技法によって産生された時に他の細胞材料も培養培地も実質的に含まず、化学合成された時に化学前駆体も他の化学物質も実質的に含まない。精製された化合物は少なくとも60重量%(乾燥重量)の関心対象の化合物である。好ましくは、調製物は、少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは少なくとも99重量%の関心対象の化合物である。例えば、精製された化合物は、少なくとも90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、98重量%、99重量%、または100重量%(w/w)の望ましい化合物である。純度は、任意の適切な標準方法、例えば、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析によって測定される。精製または単離されたポリヌクレオチド(リボ核酸(RNA)またはデオキシリボ核酸(DNA))は、天然の状態で隣接する遺伝子も配列も含まない。精製または単離されたポリペプチドは、天然の状態で隣接するアミノ酸も配列も含まない。精製されたとは、ヒト対象に投与するのに安全な無菌性の程度、例えば、感染性作用物質も毒性作用物質も無いことも定義する。
【0101】
同様に、「実質的に純粋な」とは、天然で付随する成分から分離されているヌクレオチドまたはポリペプチドを意味する。典型的に、ヌクレオチドおよびポリペプチドは、天然で関連するタンパク質および天然有機分子を含まず、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%である時に、または99重量%の時でも実質的に純粋である。
【0102】
「単離された核酸」とは、核酸が得られた生物の天然ゲノム内で隣接する遺伝子を含まない核酸を意味する。この用語は、例えば、(a)天然ゲノムDNA分子の部分であるが、その部分が天然で生じる生物のゲノム内で、その分子部分に隣接する核酸配列のいずれにも隣接していないDNA;(b)結果として生じる分子がどの天然ベクターともゲノムDNAとも同一にならないように、ベクターの中に組み込まれたかまたは原核生物もしくは真核生物のゲノムDNAの中に組み込まれた核酸;(c)別の分子、例えば、合成cDNA、ゲノム断片、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって生成された断片、または制限断片;および(d)ハイブリッド遺伝子、すなわち、融合タンパク質をコードする遺伝子の一部である組換えヌクレオチド配列を含む。本発明による単離された核酸分子は、合成により生成された分子、ならびに化学的に変えられている、および/または改変バックボーンを有する任意の核酸をさらに含む。例えば、単離された核酸は、精製されたcDNAまたはRNAポリヌクレオチドである。単離された核酸分子はメッセンジャーリボ核酸(mRNA)分子も含む。
【0103】
特定のポリヌクレオチド配列の「保存的に改変された変化」とは、同一の、もしくは本質的に同一のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチドがアミノ酸配列をコードしない場合は本質的に同一の配列を指す。遺伝暗号の縮重のために、多くの種類の機能的に同一な核酸が任意のタンパク質をコードする。例えば、コドンCGU、CGC、CGA、CGG、AGA、およびAGGは全てアミノ酸アルギニンをコードする。従って、あるコドンによってアルギニンが特定されている、あらゆる位置において、そのコドンは、コードされているポリペプチドを変えることなく、記載の対応する任意のコドンに変更することができる。このような核酸変化は、「保存的に改変された変化」の一種である「サイレント置換」または「サイレント変化」である。ポリペプチドをコードする本明細書に記載のあらゆるポリヌクレオチド配列が、特に指定した場合を除き、可能な限り全てのサイレント変化も表している。従って、サイレント置換は、アミノ酸をコードする、あらゆる核酸配列の言外に示される特徴である。当業者であれば、機能的に同一の分子を生じるように、(通常、メチオニンの唯一のコドンであるAUGを除く)核酸の各コドンを標準的な技術によって改変できることを理解するだろう。
【0104】
同様に、アミノ酸配列中の1個または数個のアミノ酸が、非常に似た特性を有する異なるアミノ酸で置換される「保存的アミノ酸置換」もまた、特定のアミノ酸配列またはアミノ酸をコードする特定の核酸配列と非常に似ていることが容易に分かる。任意の特定の配列の、このような保存的に置換された変化は本発明の特徴である。コードされている配列において1個のアミノ酸または低パーセント(典型的には5%未満、さらに典型的には1%未満)のアミノ酸を変化、付加、または欠失する個々の置換、欠失、または付加は「保存的に改変された変化」であり、これらの変化によって、あるアミノ酸が化学的に似たアミノ酸と置換される。機能が似ているアミノ酸を示した保存的置換の表は当技術分野において周知である。例えば、参照により本明細書に組み入れられる、Creighton (1984) Proteins, W.H. Freeman and Companyを参照されたい。
【0105】
製剤または製剤成分の「有効量」および「治療的有効量」という用語は、製剤または成分が単独で、または組み合わされて望ましい効果を生じるのに十分な量を意味する。例えば、「有効量」とは、化合物が単独で、または組み合わされて哺乳動物において癌を小さくするかまたは予防するのに必要な量を意味する。最終的に、担当の医師または獣医師が適切な量および投与計画を決定する。
【0106】
本明細書で使用する「処置する」および「処置」という用語は、症状の重篤度および/もしくは頻度が小さくなるように、症状および/もしくはその根底にある原因が無くなるように、ならびに/または損傷の改善もしくは治癒を容易にするように、有害な状態、障害、または疾患に罹患している臨床症状のある個体に薬剤または製剤を投与することを指す。
【0107】
「予防する」および「予防」という用語は、特定の有害な状態、障害、または疾患にかかりやすいかまたはその素因をもつ臨床症状のない個体に薬剤または製剤を投与することを指し、従って、症状および/またはその根底にある原因の発生を阻止することに関する。
【0108】
移行用語「を含む(comprising)」は「を含む(including)」、「を含有する」、または「によって特徴付けられる」と同義であり、包括的(inclusive)またはオープンエンドであり、さらなる引用されなかった要素も方法工程も排除しない。対照的に、移行句「からなる」は、特許請求の範囲において特定されていない、あらゆる要素、工程、成分を排除する。移行句「から本質的になる」は、クレームの範囲を、特定された材料または工程と、クレームに記載された発明の「基本的なかつ新規の特徴に物質的に影響を及ぼさない材料または工程」に限定する。
【0109】
本発明の他の特徴および利点は、以下の本発明の好ましい態様の説明および特許請求の範囲から明らかであろう。特に定義のない限り、本明細書において用いられる技術用語および科学用語は全て、本発明が属する当業者に一般的に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様のまたは等価な方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、適切な方法および材料を以下で説明する。本明細書において言及される刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は全て、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。矛盾する場合は、定義を含む本明細書が優先される。さらに、材料、方法、および実施例は例示にしかすぎず、限定することが意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0110】
図1図1Aは、抗PD1抗体または抗CTLA4抗体で処置して、または処置せずに数日経過した後のメラノーマ腫瘍をもつマウスにおける腫瘍サイズのグラフである。値は平均および標準偏差を表す(n=10)。図1Bは、抗PD1抗体または抗CTLA4抗体で処置した、または処置しなかったメラノーマ腫瘍をもつマウスの生存期間を示したカプラン・マイヤー(Kaplar Meier)生存曲線である。
図2図2Aは、ワクチンおよび/または抗PD1抗体もしくは抗CTLA4抗体を用いて、または用いずに数日経過した後のメラノーマ腫瘍をもつマウスにおける腫瘍面積のグラフである。値(n=10)は平均および標準偏差を表す。特に断りのない限り、他の全ての実験条件と比較して*P<0.05。図2Bは、ワクチンおよび/または抗PD1抗体もしくは抗CTLA4抗体を用いて、または用いずに処置した後のメラノーマ腫瘍をもつマウスの生存期間を示したカプラン・マイヤー生存曲線である。値(n=10)は平均および標準偏差を表す。
図3図3Aは、ワクチンおよび/または抗PD1抗体もしくは抗CTLA4抗体を用いて、または用いずに処置した後のメラノーマ腫瘍をもつマウスから抽出したB16腫瘍に存在するCD3+CD8+腫瘍浸潤性T細胞の数の棒グラフである。値(n=5)は平均および標準偏差を表す。特に断りのない限り、他の全ての実験条件と比較して*P<0.05**P<0.01。図3Bは、ワクチンおよび/または抗PD1抗体もしくは抗CTLA4抗体で処置した、または処置しなかったマウスのB16腫瘍から単離したCD3+CD8+Tエフェクター細胞とCD3+FoxP3+T調節性細胞との比の棒グラフである。値(n=5)は平均および標準偏差を表す。特に断りのない限り、他の全ての実験条件と比較して*P<0.05**P<0.01。
図4図4Aは、PLGワクチン単独で(VAX)または抗CTLA4抗体と組み合わせて(VAX+CTLA-4)、14日間処置したマウスから単離したCD3+T細胞浸潤物のフローサイトメトリーヒストグラムである。図4Bは、ブランクマトリックス(Con)、PLGワクチン単独(VAX)、またはワクチンと抗PD1抗体の組み合わせ(VAX+PD1)もしくはワクチンと抗CTLA4抗体の組み合わせ(VAX+CTLA)が14日間移植されたマウスから単離したCD3+CD8+エフェクターT細胞の総数を示した棒グラフである。値(n=5)は平均および標準偏差を表す。特に断りのない限り、他の全ての実験条件と比較して*P<0.05**P<0.01。
図5図5Aは、4つの処置群における、足場から単離したCD8陽性CD107a陽性細胞集団のパーセントを示した一組のフローサイトメトリー散布図である。図5Bは、4つの処置群における、CD107a陽性IFNγ陽性の活性化CD8+足場浸潤性T細胞の数の増加倍率を示した棒グラフである。値(n=5)は平均および標準偏差を表す。特に断りのない限り、他の全ての実験条件と比較して*P<0.05**P<0.01。
図6A】ワクチンのみ(VAX)、ワクチン+抗CTLA4抗体(VAX+CTLA4)、またはワクチン+抗PD1抗体(VAX+PD1)で処置したマウスにおいて、CD4、CD8、および/またはFoxP3を発現するPLGワクチン移植片から単離したT細胞浸潤物の比率を示した一組の蛍光標識細胞分取(FACS)散布図である。
図6B】ワクチンのみ(VAX)、ワクチン+抗CTLA4抗体(VAX+CTLA4)、またはワクチン+抗PD1抗体(VAX+PD1)で処置したマウスのワクチン接種部位におけるCD3+CD8+エフェクターT細胞とCD4+FoxP3+T細胞との比を示した棒グラフである。値は平均および標準偏差を表す(n=5)。特に断りのない限り、他の全ての実験条件と比較して*P<0.05**P<0.01。
図7図7Aは、ワクチン単独で(VAX)、または抗CTLA4抗体と組み合わせて(Vax+CTLA4)もしくは抗PD1抗体と組み合わせて(VAX+PD1)処置したマウスのワクチン流入領域リンパ節(vaccine draining lymph node)にあるCD8+Tエフェクター細胞の数を示した一組のフローサイトメトリーヒストグラムである。図7Bは、ワクチン単独で(VAX)、または抗CTLA4抗体と組み合わせて(VAX+CTLA4)もしくは抗PD1抗体と組み合わせて(VAX+PD1)処置したマウスのワクチン流入領域リンパ節にあるFoxP3+Treg細胞の数を示した一組のフローサイトメトリーヒストグラムである。
図8図8Aは、ワクチン単独で(VAX)、または抗CTLA4抗体と組み合わせて(+CTLA-4)または抗PD1抗体と組み合わせて(+PD-1)処置したマウスに由来する流入領域リンパ節にある、CD8+またはFoxP3+のT細胞のパーセントを示した棒グラフである。値(n=5)は平均および標準偏差(n=5)を表す。特に断りのない限り、他の全ての実験条件と比較して*P<0.05**P<0.01。図8Bは、ワクチン単独で(VAX)、または抗CTLA4抗体と組み合わせて(VAX+CTLA4)もしくは抗PD1抗体と組み合わせて(VAX+PD1)処置したマウスのワクチン流入領域リンパ節にあるCD8+T細胞とFoxP3+T細胞との比を示した棒グラフである。値(n=5)は平均および標準偏差(n=5)を表す。特に断りのない限り、他の全ての実験条件と比較して*P<0.05**P<0.01。
図9図9A図9Dは、PLG癌ワクチンを用いた複数のチェックポイント遮断の組み合わせを図示した一連の棒グラフである。図9Aは、105個の腫瘍細胞を接種して35日後の、ワクチン単独で(V)、またはワクチンと抗PD-1を組み合わせて(+P)、抗CTLA4と組み合わせて(+C)、もしくは抗PD-1および抗CTLA4の両方と組み合わせて(+P+C)処置したマウスにおけるB16メラノーマ腫瘍のサイズを示した棒グラフである。図9Bは、105個の腫瘍細胞を接種して35日後の、ワクチン単独で(V)、またはワクチンを抗PD-1と組み合わせて(+P)、抗CTLA4と組み合わせて(+C)、もしくは抗PD-1および抗CTLA4の両方と組み合わせて(+P+C)処置したマウスにあるB16腫瘍から単離した、CD8(+)T細胞の数を示した棒グラフであり、図9Cは、FoxP3(+)Tregの数を示した棒グラフである。図9Dは、105個の腫瘍細胞を接種して35日後の、ワクチン単独で(V)、またはワクチンを抗PD-1と組み合わせて(+P)、抗CTLA4と組み合わせて(+C)、または抗PD-1および抗CTLA4の両方と組み合わせて(+P+C)処置したマウスのB16腫瘍にあるCD8(+)T細胞とFoxP3(+)Tregとの比を示した棒グラフである。B(n=8)、CおよびD(n=5)の値は平均および標準偏差を表す。言及したように他の実験条件と比較して*P<0.05**P<0.01。
図10図10A図10Eは、PLGワクチンと遮断抗体との組み合わせによって腫瘍内Tエフェクター細胞活性が強化されたことを示す一連の棒グラフおよびドットプロットである。図10Aは、無処置マウス(対照)、ならびにPLGワクチン単独で処置したマウス(Vax)、または抗PD-1抗体と組み合わせて処置したマウス(+PD-1)および抗CTLA-4抗体と組み合わせて処置したマウス(+CTLA4)のB16腫瘍から単離したCD3(+)CD8(+)T細胞の総数を示した棒グラフである。図10Bは、無処置マウス(対照)、ならびにPLGワクチン単独で処置したマウス(Vax)、または抗PD-1抗体と組み合わせて処置したマウス(+PD-1)および抗CTLA-4抗体と組み合わせて処置したマウス(+CTLA4)のB16腫瘍から単離したCD3(+)FoxP3(+)T調節性細胞の総数を示した棒グラフである。図10Cは、無処置マウス(対照)、ならびにPLGワクチン単独で処置したマウス(Vax)、または抗PD-1抗体と組み合わせて処置したマウス(+PD-1)および抗CTLA-4抗体と組み合わせて処置したマウス(+CTLA-4)のB16腫瘍から単離した、CD3(+)CD8(+)T細胞とCD3(+)FoxP3(+)T調節性細胞との比を示した棒グラフである。図10Dは、無処置マウス(対照)、ならびにPLGワクチン単独で処置したマウス(Vax)、または抗PD-1抗体と組み合わせて処置したマウス(+PD-1)および抗CTLA-4抗体と組み合わせて処置したマウス(+CTLA4)の腫瘍における腫瘍浸潤性白血球を表した一連のFACSプロットである。18日目に腫瘍からシングル細胞懸濁液を調製し、活性化細胞傷害性T細胞マーカーであるCD8(+)およびCD107aの染色を行った。FACSプロットの中の数は、両マーカーが陽性の細胞集団のパーセントを示す。図10Eは、ブランクマトリックス(対照)、PLGワクチン単独、またはワクチンと抗PD-1および抗CTLA-4との組み合わせにおけるIFNγまたはCD107aが陽性のCD8(+)腫瘍浸潤性T細胞の数を示した棒グラフである。A、B、C、およびD(n=5)の値は平均および標準偏差を表す。特に断りのない限り、ワクチン単独と比較して(V対V+P;V対V+C)、*P<0.05**P<0.01。
図11】無処置マウス(対照)、ならびにPLGワクチン単独で処置したマウス(Vax)または抗PD-1抗体と組み合わせて処置したマウス(+PD-1)および抗CTLA-4抗体と組み合わせて処置したマウス(+CTLA-4)のB16腫瘍から単離した、CD3(+)CD8(+)T細胞とCD3(+)FoxP3(+)T調節性細胞との比を示した棒グラフである。値は平均および標準偏差を表す(n=5)。V+Cと他の実験条件を比較して計算した時に、**P<0.01。
図12】腫瘍成長に及ぼす、PLGワクチン接種後に抗体処置を止めた影響を示したドットプロットである。(5x105個のB16-F10細胞を接種した)確立したメラノーマ腫瘍をもち、ワクチン単独で処置したマウス(V)、またはワクチンを抗PD1抗体のi.p.注射と組み合わせて処置したマウス(V+P)または抗CTLA-4抗体のi.p.注射と組み合わせて処置したマウス(V+C)における腫瘍面積の比較。各データポイントは1匹の動物(n=8)を表し、ドットプロットの中の線は平均腫瘍面積を表す。
【発明を実施するための形態】
【0111】
発明の詳細な説明
本発明より前は、典型的に、癌ワクチンは実験室での煩雑かつ高価な細胞操作に左右され、その後に細胞が移植されてもリンパ節ホーミングは十分ではなく、効力は限られていた。癌処置の点では、癌は免疫チェックポイント経路を勝手に使って内因性免疫応答から逃れることができるので、多くの既存の療法は効果がなかった。癌細胞が免疫系から逃れる能力を阻止または最小化するのに薬剤が特定されており、使用されるが、これらの薬剤は低免疫原性の腫瘍において効力がない。本発明は、癌ワクチン接種のために、細菌感染の重要な側面を模倣して体内での免疫細胞の輸送および活性化を直接制御する材料を用いることで、これらの問題を解決する。さらに、本発明は、これらの癌ワクチンを免疫抑制性タンパク質(例えば、免疫チェックポイントタンパク質)の阻害剤と組み合わせ、それによって、腫瘍を無くすかまたは腫瘍の進行を最小化するのに十分に強力な内因性免疫応答を可能にする。さらに、この癌ワクチンは免疫抑制性タンパク質の阻害剤と相乗作用して、阻害剤が単剤として用いられた時に必要な投与量と比較して癌処置における効力に必要な阻害剤の投与量を少なくする。
【0112】
本明細書に記載の結果から、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLG)癌ワクチンは、メラノーマモデルにおいて、かなりの数の抗原特異的T細胞を生み出すことが証明された。かいつまんで言うと、ワクチンと抗体(例えば、抗CTLA4抗体および/または抗PD1抗体)処置を組み合わせた効果を試験するために、高悪性度の治療用B16メラノーマモデルを使用した。B16メラノーマ腫瘍をもつマウスにおいて抗CTLA4抗体および抗PD1抗体だけで処置しても、これらの動物の腫瘍サイズおよび生存アウトカムは影響を受けなかった(図1A~B)。PLGワクチン接種は腫瘍進行を中程度に抑制したが、B16メラノーマ腫瘍をもつ、どのマウスでも長期生存率に影響を及ぼさなかった。驚いたことに、CTLA-4抗体およびPD-1抗体をPLGワクチンと組み合わせて投与すると、各薬剤だけで処置した時に死んでいたマウスにおいて、それぞれ75%および40%であった長期生存率を促進することができた。これらの処置は相乗作用して、腫瘍部位で、およびワクチンの中で局所的に、かなり大きなT細胞活性を促進する(図3A~6B)。この応答は、抑制性調節性T細胞活性と比べて細胞傷害性T細胞活性の方にかなり偏っている。これらの応答は、抗CTLA4抗体をワクチン接種と組み合わせた時に長期間、維持することができる(図6B)。
【0113】
免疫チェックポイント経路および癌
健常対象において自己寛容を維持し、自己免疫を阻止するには(免疫抑制性経路とも知られる)免疫チェックポイント経路が重要である。しかしながら、癌細胞では免疫チェックポイント経路は調節不全になることが多く、このために、腫瘍は身体の内因性抗腫瘍免疫応答から逃れることができるようになる。癌は、通常は免疫抑制的な役割を果たしている免疫チェックポイントタンパク質の発現をアップレギュレートするなど多くのやり方で免疫チェックポイント経路を勝手に用いる。例えば、癌細胞では、T細胞エフェクター活性を調節する抑制性リガンドおよび抑制性受容体が過剰発現していることが多い。
【0114】
例示的な抑制性受容体は、T細胞活性化レベルを低減する細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA4)であり、CD152とも呼ばれる。別の例示的な抑制性受容体は、Tエフェクター細胞活性を制限するプログラム細胞死タンパク質1(PD1)であり、CD279とも呼ばれる。例えば、癌細胞はPD1のリガンド(例えば、プログラム細胞死タンパク質リガンド1(PDL1))をアップレギュレートし、それによって、抗腫瘍免疫応答を遮断する。
【0115】
この癌細胞が抗腫瘍免疫応答から逃れる機構と闘うための有望なアプローチとして、癌免疫療法における免疫チェックポイントの遮断が浮上した。例えば、可能性のある抗癌治療剤として、免疫チェックポイントタンパク質などの免疫抑制性タンパク質に対して作られた抗体(本明細書では遮断抗体とも呼ばれる)が探索されている。例えば、Pardoll.Nat.Reviews Cancer.(2012)12:252-264を参照されたい。
【0116】
免疫抑制性タンパク質およびその阻害剤
免疫チェックポイントタンパク質にはB7/CD28受容体スーパーファミリーが含まれる。CTLA-4は受容体の免疫グロブリンスーパーファミリーに属する。受容体の免疫グロブリンスーパーファミリーには、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)、Bリンパ球Tリンパ球アテニュエーター(B and T lymphocyte attenuator)(BTLA)、T細胞免疫グロブリン・ムチンドメイン含有タンパク質3(T-cell immunoglobulin and mucin domain-containing protein 3)(TIM-3)、ならびにT細胞活性化のVドメイン免疫グロブリンサプレッサー(V-domain immunoglobulin suppressor of T cell activation)(VISTA)も含まれる。他の免疫調節チェックポイントタンパク質には、TNFファミリーの中にあるタンパク質(例えば、OX40(CD134とも知られる)および4-1BBリガンド)が含まれる。
【0117】
GenBankアクセッション番号AEO22039.1によって定められるハツカネズミ(Mus musculus)VISTAのアミノ酸配列を以下に示した(SEQ ID NO:1)。
【0118】
GenBankアクセッション番号JN602184.1によって定められるハツカネズミVISTAをコードするmRNA配列を以下に示し(SEQ ID NO:2)、開始コドンおよび停止コドンを太字で示した。
【0119】
GenBankアクセッション番号NP_003318.1によって定められるヒトOX40リガンドのアミノ酸配列を以下に示し(SEQ ID NO:3)、シグナルペプチドを下線付きのフォントで示し、成熟ペプチドをイタリック体のフォントで示した。
【0120】
GenBankアクセッション番号NM_003327.3によって定められるヒトOX40リガンドをコードするmRNA配列を以下に示し(SEQ ID NO:4)、開始コドンおよび停止コドンを太字で示した。
【0121】
GenBankアクセッション番号NP_001552.2によって定められるヒト4-1BBのアミノ酸配列を以下に示し(SEQ ID NO:5)、シグナルペプチドを下線付きのフォントで示し、成熟ペプチドをイタリック体のフォントで示した。
【0122】
GenBankアクセッション番号NM-001561.5によって定められるヒト4-lBBのmRNA配列を以下に示し(SEQ ID NO:6)、開始コドンおよび停止コドンを太字で示した。
【0123】
CTLA4はT細胞上でしか発現していない受容体であり、T細胞補助刺激受容体であるCD28の活性を妨害することによってT細胞活性化レベルを低減する。CTLA4は、(例えば、CTLA4に結合し、これを遮断する抗体による)癌免疫療法の標的である。イピリムマブ(Bristol-MyersSquibbにより製造される)は、メラノーマ(特に、切除不能または転移性のメラノーマ)処置のために米食品医薬品局(FDA)により認可されており、他の癌での使用について臨床試験が進められている完全ヒト化抗CTLA4抗体である。トレメリムマブ(Pfizerにより製造される; CAS番号745013-59-6)は、メラノーマ処置について臨床試験が進められている完全ヒト化IgG2モノクローナル抗CTLA4抗体である。
【0124】
GenBankアクセッション番号P16410.3によって定められるヒトCTLA4のアミノ酸配列を以下に示した(SEQ ID NO:7)。
SEQ ID NO:7のアミノ酸残基36~223はCTLA4の成熟配列に対応する。
GenBankアクセッション番号AF414120.1によって定められるヒトCTLA4のmRNA配列を以下に示した(SEQ ID NO:8)。
atg開始コドンおよび停止コドンを太字にし、これに下線を引いた。
【0125】
CTLA4が遮断されることで、既にある内因性抗腫瘍免疫応答が腫瘍を破壊できるようになる。従って、対象に内因性抗腫瘍免疫応答が存在すれば、CTLA4が阻害されることで、免疫応答への抵抗性が解除され、身体の免疫細胞が癌細胞を破壊できるようになる。しかしながら、低免疫原性の腫瘍では、内因性免疫応答は存在しないか、または弱すぎて癌細胞を殺滅できず、CTLA4単独での阻害は最小限の効力しかない。
【0126】
PD1の役割は、感染に対する免疫応答の間に末梢組織におけるT細胞活性を制限することと、自己免疫を最小化することである。PD1は、活性化されたTエフェクター細胞、B細胞、およびナチュラルキラー(NK)細胞を含む活性化されたリンパ球において発現している。PD1のリガンドには、PD1リガンド1(PDL1。B7-H1およびCD274とも呼ばれる)ならびにPDL2(B7-DCおよびCD273とも呼ばれる)が含まれる。PD1は、そのリガンドに結合した時にリンパ球機能を阻害する。癌をもつ対象では、PD1は腫瘍浸潤リンパ球の多くの割合で発現していることが多い。さらに、PDL1はメラノーマ、卵巣癌、腎臓癌、および肺癌などの癌でも過剰発現している。PDL2は、B細胞リンパ腫(例えば、原発性縦隔B細胞リンパ腫、濾胞細胞B細胞リンパ腫、およびホジキン病)などのリンパ腫に由来する細胞において過剰発現している。従って、PD1およびそのリガンドは腫瘍微小環境での免疫阻害の主要プレーヤーであり、従って、癌免疫療法の標的である。
【0127】
GenBankアクセッション番号NM_005018.2によって定められるヒトPD1をコードするmRNA配列を以下に示した(SEQ ID NO:9)。
開始コドンおよび停止コドンを太字にし、これに下線を引いた。
【0128】
GenBankアクセッション番号NP_005009.2によって定められるヒトPD1のアミノ酸配列を以下に示した(SEQ ID NO:10)。
SEQ ID NO:10の残基1~20はシグナルペプチド配列に対応し、SEQ ID NO:10の残基21~288は成熟ペプチド配列に対応する。
【0129】
ヒトPDL1のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号Q9NZQ7.1によって定められる。これを以下に示した(SEQ ID NO:11)。
【0130】
ヒトPDL1をコードするmRNA配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号AY291313.1によって定められる。これを以下に示し(SEQ ID NO:12)、開始コドンおよび停止コドンを太字で示した。
【0131】
ヒトPDL2のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号Q9BQ51.2によって定められる。これを以下に示した(SEQ ID NO:13)。
【0132】
ヒトPDL2をコードするmRNA配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号AF344424.1によって定められる。これを以下に示し(SEQ ID NO:14)、開始コドンおよび停止コドンを太字で示した。
【0133】
MDX-1106(BMS-936558とも呼ばれる; Bristol Myers Squibbにより製造される)は、メラノーマ、腎臓癌、および肺癌における使用について臨床試験が進められている抗PD1ヒトモノクローナル抗体である。例えば、臨床試験識別番号NCT00730639を参照されたい。MK-3475(Merckにより製造される)はPD1に対するモノクローナルIgG4抗体であり、以前に処置を受けたことがある非小細胞肺癌(NSCLC)患者における使用について臨床試験が進められている。CT-011(ピディリズマブ(pidilizumab)とも呼ばれる。Cure Techにより生産される)はPD1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、転移性結腸直腸癌、転移性メラノーマ、およびリンパ腫における使用について臨床試験が進められている。AMP-224(GlaxoSmithKlineおよびAmplimmuneにより開発された)はPD1リガンドを含有するFc融合タンパク質である。AMP-224はPD1とPDL2またはPDL1との相互作用を遮断する。AMP-224は癌における使用について臨床試験が進められている。例えば、臨床試験識別番号NCT01352884を参照されたい。MDX1105(Bristol-Myers Squibbにより生産される)は完全ヒトモノクローナルIgG4抗PDL1抗体であり、癌(例えば、再発性/難治性腎細胞癌、NSCLC、結腸直腸腺癌、悪性メラノーマ、進行性/転移性上皮卵巣癌、胃癌、膵臓癌、および乳癌)における使用について臨床試験が進められている。例えば、臨床試験識別番号NCT00729664を参照されたい。
【0134】
免疫チェックポイント受容体に加えて、B7ファミリー免疫抑制性リガンドも、癌免疫療法の候補標的である免疫抑制性タンパク質である。例えば、B7-H3(CD276とも呼ばれる)およびB7-H4(B7-S1、B7x、またはVCTN1とも呼ばれる)が免疫阻害に結びつけられている。さらに、B7-H3およびB7-H4は癌細胞上および腫瘍浸潤細胞上で過剰発現している。MGA271(Macrogenicsにより生産される)はB7-H3に対するヒト化IgG1/κモノクローナル抗体であり、現在、難治性B7-H3発現新生物(例えば、前立腺癌およびメラノーマ)における使用について臨床試験が進められている。例えば、臨床試験識別番号NCT01391143を参照されたい
【0135】
ヒトB7-H3のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号Q5ZPR3.1によって定められる。ヒトB7-H3をコードするmRNA配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号AJ583695.1によって定められる。
【0136】
ヒトB7-H4のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号Q7Z7D3.1によって定められる。ヒトB7-H4をコードするmRNA配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号DQ103757.1によって定められる。
【0137】
他の多数のタンパク質が免疫細胞活性の阻害と関連することが示されており、従って、これらも癌免疫療法の潜在的な標的である。これらのタンパク質には、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3、すなわちCD223)、2B4(CD244)、Bリンパ球Tリンパ球アテニュエーター(BTLA、CD272)、T膜タンパク質3(TIM3、HAVcr2)、アデノシンA2a受容体(A2aR)、およびキラー細胞抑制受容体が含まれる。キラー細胞抑制受容体には、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)およびC型レプチン受容体が含まれる。これらはいずれもNK細胞の殺滅活性を調節する。IMP321(Immutepにより生産される)は、LAG3を標的とする可溶性LAG3-Ig融合タンパク質であり、現在、進行性腎細胞腺癌および進行性膵臓腺癌における使用について試験されている。例えば、Brignone et al. Clin. Cancer Res.(2009)15:6225-6231およびWang-Gillam et al. Invest. New Drugs (2013)31:707-13を参照されたい。
【0138】
ヒトBTLAのアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_861445.3によって定められる。これを以下に示し(SEQ ID NO:15)、シグナルペプチドを下線付きのフォントで示し、成熟ペプチドをイタリック体のフォントで示した。
ヒトBTLAをコードするmRNA配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_181780.3によって定められる。これを以下に示し(SEQ ID NO:16)、開始コドンおよび停止コドンを太字で示した。
【0139】
ヒトTIM3のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号Q8TDQ0.3によって定められる。これを以下に示した(SEQ ID NO:17)。
ヒトTIM3をコードするmRNA配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号AF450242.1によって定められる。これを以下に示した(SEQ ID NO:18)。
【0140】
阻害剤とワクチンとの組み合わせ
内因性抗腫瘍免疫応答が対象に存在すると、前記の免疫抑制性(例えば、免疫チェックポイント)タンパク質が阻害されることで、免疫応答に対する癌細胞の抵抗性が解除され、身体の免疫細胞は癌を破壊できるようになる。しかしながら、低免疫原性の腫瘍では、内因性免疫応答は存在しないか、または弱すぎて癌細胞を殺滅できず、免疫抑制性タンパク質の阻害は最小限の効力しかない。
【0141】
この問題に取り組むために、本発明は、癌ワクチン装置と免疫抑制性タンパク質の阻害剤の組み合わせを提供する。実施例において詳述するように、驚いたことに、この組み合わせは、阻害剤単独での投与と比較して大幅に腫瘍サイズを縮小させ、生存期間を延ばした。Tエフェクター活性を強化し、Treg細胞と、一部のアジュバントによって誘導され得る他の免疫抑制機構をダウンレギュレートするために、他のワクチン製剤と比べて最適化されている、例えば、GM-CSFとアジュバントの提示を制御するように最適化されている材料ベース(例えば、PLG)ワクチンが本明細書において説明される。この材料ベースワクチンは、Treg細胞と比べてエフェクターT細胞の作製および増殖を優先的に強化することによって、免疫抑制性タンパク質、例えば、抗CTLA-4に応答する腫瘍およびワクチン微小環境を作り出すという点で以前のワクチンシステムよりもかなり優れている。
【0142】
本発明は、免疫抑制性タンパク質に対する1種類または複数種の(例えば、1種類、2種類、3種類、4種類、5種類、6種類の、またはそれより多い)阻害剤を含む癌ワクチン装置を特徴とする。例えば、阻害剤は癌ワクチン装置の内部または表面に組み込まれ、例えば、装置内にある足場組成物の内部または表面に組み込まれる。阻害剤を含有する癌ワクチン装置を投与すると、阻害剤が局所送達される、例えば、ワクチンと同じ部位に局所送達される。
【0143】
装置を製作している間に、阻害剤をワクチン装置の内部に入れてカプセル化することができる。または、ワクチン装置が製作された後に、阻害剤はワクチン装置に加えられる。例えば、阻害剤は、ワクチンを製作するのに用いられるPLGマイクロスフェアの内部に入れてカプセル化されるか、発泡前に、PLGに加えられるCpGおよびスクロースと組み合わされるか、または製作後に、例えば、装置の表面に吸着させることによって、もしくは阻害剤を持続放出性製剤に入れ、その後に、持続放出製剤をワクチン装置と組み合わせることによってワクチン装置に加えられる。
【0144】
例えば、癌ワクチン装置は抗CTLA4抗体および/または抗PD1抗体を含む。
【0145】
本発明はまた、癌ワクチンを免疫抑制性タンパク質の阻害剤と組み合わせて投与することによって、癌細胞を殺滅する方法、癌進行を遅らせる方法、腫瘍サイズを小さくする方法、癌患者の生存期間を延ばす方法、および/または癌を処置する方法も提供する。
【0146】
例えば、ワクチンと阻害剤は別々に製剤化される。すなわち、阻害剤はワクチン装置内に含まれない。一部の態様では、ワクチンと1種類または複数種の(例えば、1種類、2種類、3種類、4種類、5種類、6種類の、またはそれより多い)阻害剤が同時に投与される。他の場合では、ワクチンと阻害剤は連続して投与される。例えば、阻害剤は、ワクチンが投与される少なくとも6時間前に(例えば、6時間前、12時間前、24時間前、2日前、3日前、4日前、5日前、6日前、7日前、1.5週間前、2週間前、3週間前、4週間前、またはそれより前に)投与される。他の場合では、ワクチンは、阻害剤が投与される少なくとも6時間前に(例えば、6時間前、12時間前、24時間前、2日前、3日前、4日前、5日前、6日前、7日前、1.5週間前、2週間前、3週間前、4週間前、またはそれより前に)投与される。他の態様において、ワクチンと阻害剤は一緒に製剤化される。例えば、阻害剤はワクチン装置内に含まれるかまたはワクチン装置の表面にコーティングされる。
【0147】
例えば、抗CTLA4抗体および/または抗PD1抗体はワクチン装置と組み合わせて投与される(例えば、同時にまたは連続して投与される)。
【0148】
阻害剤とワクチンの組み合わせには、ある利点がある。例えば、この組み合わせは、腫瘍に浸潤するTエフェクター細胞の活性を相乗的に誘導する。この組み合わせは、局所的なTエフェクター細胞活性(例えば、移植されたワクチン装置の近くにあるT細胞および/またはワクチン流入領域リンパ節の中にあるT細胞)も強化する。同じ装置の内部にある阻害剤とワクチンの組み合わせにも、阻害剤と併用される非装置ワクチンと比べて利点がある。特に、ワクチン装置の内部に阻害剤を含めると、局所的および/または特異的な免疫細胞(例えば、装置に特異的に動員された免疫細胞)を標的化することが可能になる。阻害剤の全身投与とは異なり、このように阻害剤を局所投与すると、場合によっては、毒性が低下し、効力に必要な投与量が少なくなる。
【0149】
場合によっては、阻害剤はワクチン装置の前に投与される。例えば、阻害剤(例えば、抗体)が投与された後、例えば、1週間以内に、免疫細胞は腫瘍部位に浸潤する。浸潤によって腫瘍サイズが一時的に大きくなることがある。ワクチン装置が投与(例えば、移植)された後に腫瘍サイズは退縮する。例えば、腫瘍サイズの退縮は、ワクチン装置が投与されて少なくとも1週間後に(例えば、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、7週間後、8週間後、9週間後、10週間後、11週間後、12週間後、13週間後、14週間後、15週間後、16週間後、17週間後、18週間後、19週間後、20週間後、30週間後、40週間後、50週間後、60週間後、またはそれより後に)起こる。場合によっては、阻害剤および/またはワクチン装置が投与される前の腫瘍サイズと比較して、阻害剤とワクチン装置の組み合わせによって腫瘍サイズが小さくなる(例えば、少なくとも10%、例えば、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、またはそれより小さくなる)。ある例では、阻害剤とワクチン装置の組み合わせによって腫瘍は完全に一掃される。
【0150】
腫瘍サイズは当技術分野における標準方法によって求められる。例えば、腫瘍サイズは腫瘍の重量または腫瘍の面積である。腫瘍サイズ(面積、mm2)は、例えば、腫瘍の2つの最長径の積である。腫瘍直径は標準方法(例えば、カリパス)を用いて測定することができる。他の例では、腫瘍の重量は腫瘍サイズの尺度である。
【0151】
癌ワクチン装置
癌ワクチンにおいて、癌ワクチン接種のためにtoll様受容体(TLR)アゴニストを提示すると免疫細胞の活性化が改善される。ワクチンおよび方法は、構造ポリマー装置の内部に埋め込まれたTLRアゴニストの組み込みと、提示を含む。CD8(+)樹状細胞(DC)および形質細胞様DC(ならびに従来のDC)は癌ワクチン接種において重要な役割を果たす。これらの細胞は、TLRアゴニストを含有する構造ポリマー装置を用いて優先的に動員および活性化される。この装置は、腫瘍特異的抗原とTLRアゴニストで満たされている、生物工学によって作製された、とても小さな多孔性ディスクとして製造される。ディスクは体内に移植され、例えば、皮下に挿入され、ここで免疫系を活性化して癌細胞を破壊する。このアプローチは、身体に既にある細胞をリプログラミングする。
【0152】
ある例では、装置は動員成分を含む。従って、装置は、任意で、サイトカインなどの動員分子を含む。これらの状況で、最初に、サイトカインを放出して宿主樹状細胞(DC)を動員および収納し、その後に、癌抗原およびデンジャーシグナルを提示して、存在しているDCを活性化し、存在しているDCのリンパ節へのホーミングを劇的に強化するようにポリマーを設計した。これらの材料を用いて、特異的かつ保護的な抗腫瘍免疫が生じた。例えば、他の方法では25日以内に癌で死んでいた動物において90%の生存率が達成された。これらの材料は、癌ワクチンおよび他のワクチンにおいて体内の様々な細胞タイプの輸送をプログラムおよび制御するのに有用である。
【0153】
材料(ポリ[ラクチド-コ-グリコリド])(PLG)と生理活性分子(例えば、GM-CSFおよびCpG-ODN)を用いて、薬物送達装置として働くだけでなく、DCが動員され、存在している間に活性化される物理的な抗原提示構造としても働くポリマーシステムを設計した。これらの生理活性分子は優れた安全性プロファイルを有する。この材料システムは、既存の細胞療法につきものの時間、費用、および規制上の負担を無くし、複数回の全身注射および多量の全薬物負荷投与量(total drug loading)の必要を少なくするかまたは無くす効果的な癌ワクチンとして働く。本明細書に記載の装置では、インサイチューでDCをプログラムするために感染模倣材料を用いる。
【0154】
本発明は、GM-CSFおよびCpG-オリゴヌクレオチド(CpG-ODN)アジュバントの提示を正確に制御することによって、インビボでDCの輸送および活性化を調節するマクロ多孔性ポリマーマトリックスを含む(Ali et al.,2009 Nat Mater, 2: 151-8; Ali et al.,2009 Sci Transl Med, 1:8-19)。これらのマトリックスは癌ワクチンとして適用された時に、CTLを介したメラノーマ腫瘍の一掃を誘導した(Ali et al.,2009 Sci Transl Med, 1:8-19)。
【0155】
マクロ多孔性ポリ-ラクチド-コ-グリコリド(PLG)マトリックスは、インビボで、GM-CSF、デンジャーシグナル、および癌抗原を、規定された時間空間的なやり方で提示し、DCがプログラムされているように、動員されたDCの存在地として働く。GM-CSFは、US2013-0202707に記載のように高圧CO2発泡プロセスを用いてPLG足場の内部に入れてカプセル化される。マトリックスからのGM-CSF放出プロファイルによって、周囲組織を通り抜けて因子を拡散させて、存在しているDCを効果的に動員することが可能になる。
【0156】
TLRアゴニストを用いて免疫系を治療のために操作するために、インサイチュー樹状細胞標的化システムが用いられる。US2013-0202707(参照により本明細書に組み入れられる)において詳述されるように、インビボで3つの異なる種類のTLRアゴニスト:CpG-ODN、モノホスホリル脂質A(MPLA)、およびポリイノシン酸:ポリシチジル酸(P(I:C))とGM-CSF、Flt3L、またはCCL20の組み合わせを送達して、DCの動員および活性化を増大させるようにマクロ多孔性ポリマー足場を設計した。インサイチューワクチン接種のために様々なDCサブセットが動員および利用される。これらのシステムが免疫を保護しかつ腫瘍を退縮させる能力はCD8(+)DCを必要とした。またこれは、TLRアゴニストのタイプまたは用量に関係なく形質細胞様DC(pDC)およびIL-12産生と強く相関する。
【0157】
炎症メディエーター
樹状細胞(DC)の増殖、遊走、および成熟は炎症メディエーターに対して感受性があり、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)が、免疫応答、具体的には、癌抗原に対する免疫応答の強力な刺激物質として特定されている。GM-CSFには、これらの抗原提示免疫細胞を動員およびプログラムする能力もある。さらに、細菌DNAの中に見られるシトシン-グアノシン(CpG)オリゴヌクレオチド(CpG-ODN)配列は、DC活性化を刺激して特異的T細胞応答を引き起こす強力な免疫調節剤である。外因性のGM-CSFおよびCpG-ODNを提示することによって、感染を模倣する微小環境を作り出すことは、DC遊走の数およびタイミングを正確に制御し、抗原特異的免疫応答を調整する手段となる。
【0158】
脊椎動物免疫系では病原体を認識するために様々な機構が用いられ、このために、抗原特異的な応答を発生させ、感染を無くすことに長けている。免疫は、抗原提示細胞(APC)、特に、抗原を捕捉し、刺激、侵入病原体のユニークな「デンジャーシグナル」、例えば、細菌DNAの中にあるCpGジヌクレオチド配列によって活性化される樹状細胞(DC)によって制御される(Banchereau J, and Steinman RM. Nature. 392, 245-252. (1998); Klinman DM. Nat. Rev. Immunol. 4, 249-58 (2004); それぞれが参照により本明細書に組み入れられる)。
【0159】
しかしながら、自己組織に由来する癌細胞は、DC成熟のシグナルを送るのに必要なデンジャーシグナルが無く、その代わりに、細胞が免疫から逃れるのを可能にする免疫抑制微小環境を促進する。感染の重要な要素は炎症性サイトカインとデンジャーシグナルである。ポリマー材料システムは、これらの因子を、必要とされる時間空間的なやり方で提示して、ワクチンとして有用な、感染を模倣する微小環境をインサイチューで提供するのに理想的である。これらの感染模倣によって宿主DCが持続的にプログラミングされ、インサイチューで効率的にDCが活性化および分散される。これらの感染を模倣する装置は、メラノーマ癌ワクチンを含む非常に多くのワクチン用途に用いられる。
【0160】
多くの感染において、炎症性サイトカインとデンジャーシグナルは、免疫の認識と病原体の排除を媒介する特異的DC応答を刺激する。例えば、細菌が侵入し、毒素が放出されると、線維芽細胞、ケラチノサイト、およびメラノサイトなどの皮膚細胞は傷つけられ、その結果、GM-CSFなどの炎症性サイトカインが放出される(Hamilton J. Trends in Immunol. 23, 403-408. (2002); Hamilton J., and Anderson G. Growth Factors. 22(4), 225-231. (2004); それぞれが参照により本明細書に組み入れられる)。炎症性サイトカインはランゲルハンスDC(皮膚)およびDC前駆体(単球; 血液)を動員するように働く(Hamilton J. Trends in Immunol. 23, 403-408. (2002); Hamilton J., and Anderson G. Growth Factors. 22(4), 225-231. (2004); Bowne W.B., et al. Cytokines Cell Mol Ther. 5(4), 217-25. (1999).; Dranoff, G. Nat. Rev. Cancer 4, 11-22 (2004); それぞれが参照により本明細書に組み入れられる)。DCが感染部位に到達すると、炎症に応答して分化し、食作用能力を増加し始める(参照により本明細書に組み入れられる、Mellman I., and Steinman R.M. Cell. 106, 255-258. (2001))。細菌またはその産物を摂取したDCは抗原を処理し始め、細菌DNAの中にあるCpGジヌクレオチド配列によって刺激されるエンドソームTLR9シグナル伝達を介してDC成熟は進行する(参照により本明細書に組み入れられる、Krieg A. M., Hartmann G., and Weiner G. J. CpG DNA: A potent signal for growth, activation, and maturation of human dendritic cells. Proc Natl Acad Sci U S A. 16, 9305-9310 (1999))。次いで、成熟DCはリンパ節にホーミングし、ここで、感染を無くす抗原特異的T細胞応答を刺激する。
【0161】
CpG-ODNは、CCR7、CD80/86補助刺激分子、およびMHC-抗原複合体のDC発現をアップレギュレートする強力な「デンジャーシグナル」である。重要なことに、TLR9シグナル伝達は、サイトカイン産生(例えば、1型IFN)とMHCI分子上への抗原の交差提示によって、Th1様細胞傷害性T細胞応答を促進するようにDCを誘導する。腫瘍抗原と同時に、これらのシグナルが提示されると、癌細胞と効果的に闘う免疫応答を促進するのに必要なデンジャーシグナルが供給される。
【0162】
様々な種類のCPG-ODNが、ODNの特異的な構造および配列に応じて様々な免疫応答を促進する。本発明において用いられるODNであるCpG-ODN1826は、メラノーマを含む様々なマウスワクチン接種モデルにおいて首尾よく試験されている。CpG-ODN1826は、単独で、またはペプチドワクチンおよび全細胞ワクチンのアジュバントとして用いられた時に有益な効果を示している。さらに、ODN1826はDC成熟およびサイトカイン産生を直接促進することが示されている。この特定のCpG ODN配列はまたTh1細胞およびNK細胞も間接的に活性化し、従って、適応細胞免疫応答を強化する。
【0163】
DCへのCpGの内部移行を促進して、送達とTLR9へのCpGの局在を強化するベクターシステムが開発されている。DNAリン酸基との結合を介してプラスミドDNAを凝縮させ、その結果、細胞膜との結合および細胞へのDNAの取り込みを容易にする正に荷電した小さな凝縮物が生じるように、アミンが豊富なポリカチオンであるポリエチルイミン(polyethylimine)(PEI)が広く用いられている(Godbey W.T., Wu K.K., and Mikos, A.G. J. of Biomed Mater Res, 1999, 45, 268-275; Godbey W.T., Wu K.K., and Mikos, A.G. Proc Natl Acad Sci U S A. 96(9), 5177-81. (1999); それぞれが参照により本明細書に組み入れられる)。結果として、PEIは、遺伝子トランスフェクションを強化し、インサイチューで宿主細胞における長期遺伝子発現を促進するPEI-DNA装填PLGマトリックスを製作するための非ウイルスベクターとして用いられてきた(参照により本明細書に組み入れられる、Huang YC, Riddle F, Rice KG, and Mooney DJ. Hum Gene Ther. 5, 609-17. (2005))。従って、本発明においてCpG-ODNをPEI分子と共に凝縮させた。PEI凝縮によってDCへのCpG-ODNの内部移行が強化され、その後のDC内でのPEI-CpG-ODN脱凝縮によってDC活性化が促進される(参照により本明細書に組み入れられる、US2013-0202707、例えば、86頁、1~7行;および図3)。
【0164】
インサイチューで感染を適切に模倣し、細胞をプログラムするために、炎症性サイトカイン(例えば、GM-CSF)を放出する薬物送達装置として働くだけでなく、DCが動員され、存在している間にデンジャーシグナル(例えば、CpG-ODN)によって活性化される物理的構造としても働くように本発明のPLGシステムを設計した。DC動員と、多孔性PLGマトリックス内でのDC存在を制御する能力はインサイチューでのGM-CSF送達の時間的制御を用いて成し遂げられ、その結果として、インサイチューでGM-CSFレベルが下がるように設計された時だけ、プログラムされたDCのバッチが分散される。例えば、このシステムは、癌ワクチンとして適用された時に、プログラムされたDCの少なくとも5%(例えば、約6%)をリンパ節に分散させ、マウスの少なくとも20%(例えば、約23%)において抗腫瘍性防御免疫を誘導する。細胞プログラミングと分散効率は、GM-CSF阻害からDCを絶えず解放し、高いGM-CSFレベルの存在下ではインサイチューでDCの成熟および分散を促進する最も重要な二次シグナル(CpG-ODN)を用いて改善される。例えば、合成CpG-ODNと外因性GM-CSFを局所的に提示して、インサイチューでGM-CSFによって動員されたDCがCpG-ODNによって刺激されるようにPLGマトリックスを製作した。
【0165】
樹状細胞
樹状細胞(DC)は哺乳動物免疫系の中にある免疫細胞であり、造血骨髄前駆細胞に由来する。さらに具体的には、樹状細胞は、リンパ球系(または形質細胞様)前駆細胞から生じたリンパ球系(または形質細胞様)樹状細胞(pDC)と、骨髄球系前駆細胞から生じた骨髄球系樹状細胞(mDC)の下位区分に分類することができる。前駆細胞からは、前駆細胞のタイプに関係なく、未熟な樹状細胞が生まれる。未熟な樹状細胞は、高いエンドサイトーシス活性と低いT細胞活性化能によって特徴付けられる。従って、未熟な樹状細胞は、病原体があるかどうか、すぐそばの周囲の環境を構成的にサンプリングしている。例示的な病原体にはウイルスまたは細菌が含まれるが、これに限定されない。サンプリングは、toll様受容体(TLR)などのパターン認識受容体(PRR)によって成し遂げられる。病原体がtoll様受容体などのパターン認識受容体によって認識されたら、樹状細胞は活性化し、成熟する。
【0166】
成熟樹状細胞は病原体を貪食し、破壊するだけでなく、そのタンパク質を分解し、抗原とも呼ばれる、これらのタンパク質の破片を、MHC(主要組織適合複合体)分子(クラスI、II、およびIII)を用いて細胞表面上で提示する。成熟樹状細胞はまた、T細胞活性化の補助受容体として働く細胞表面受容体もアップレギュレートする。例示的な補助受容体には、CD80、CD86、およびCD40が含まれるが、これに限定されない。同時に、成熟樹状細胞は、血流またはリンパ系を通って、それぞれ、脾臓またはリンパ節に遊走するのを可能にする走化性受容体、例えば、CCR7をアップレギュレートする。
【0167】
樹状細胞は、外部環境と接触している外部組織、例えば、皮膚(皮膚にある樹状細胞はランゲルハンス細胞とも呼ばれる)に存在する。または、樹状細胞は、外部環境と接触している内部組織、例えば、鼻、肺、胃、および腸の裏打ちに存在する。最終的に、未熟な樹状細胞は血中に存在する。樹状細胞は活性化されたら、これらの組織から離れてリンパ系組織に遊走し、ここで抗原を提示し、T細胞およびB細胞と相互作用して免疫応答を開始する。本発明にとって特に重要なシグナル伝達系の1つは、樹状細胞表面に発現しているケモカイン受容体CCR7と、遊走している成熟樹状細胞を高濃度の免疫細胞に誘引するためにリンパ節構造が分泌するケモカイン受容体リガンドCCL19が関与する。成熟樹状細胞と接触することによって活性化される例示的な免疫細胞には、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、およびB細胞が含まれるが、これに限定されない。マクロファージおよびBリンパ球を含む、免疫系の中にある複数の細胞タイプが抗原を提示するが、樹状細胞は全抗原提示細胞の中で最も強力なアクチベーターである。
【0168】
樹状細胞は、細胞体から伸びている複数の樹状突起を含む特徴的な細胞形状から名前が付けられた。この細胞形状の機能上の利益は、細胞容積と比較して細胞表面と、周囲との接触面積がかなり大きくなることである。未熟な樹状細胞は特徴的な樹状突起形成が無い時もあり、ベール細胞と呼ばれる。ベール細胞には、樹状突起ではなく大きな細胞質ベールがある。
【0169】
形質細胞様樹状細胞(pDC)は、血中を循環し、末梢リンパ器官において見られる自然免疫細胞である。pDCは末梢血単核球(PBMC)の<0.4%を占めている。ヒトにおいて、これらの細胞は表面マーカーCD123、BDCA-2(CD303)、およびBDCA-4(CD304)を発現するが、pDCを従来の樹状細胞と区別する高レベルのCD11cも、pDCを従来の単球と区別するCD14も発現しない。マウスpDCはCD11c、B220、BST-2(mPDCA)、およびSiglec-Hを発現し、CD11b陰性である。自然免疫系の成分として、これらの細胞は、ssRNAモチーフを検出する細胞内Toll様受容体7と、CpG DNAモチーフを検出する細胞内Toll様受容体9を発現する。これらの細胞は刺激され、その後に活性化されると多量のI型インターフェロン(主に、IFN-α(アルファ)およびIFN-β(ベータ))を産生する。これらは、広範囲の作用を媒介する重要な多面的抗ウイルス化合物である。CD8-サブセットはクラスII経路を用いて抗原をCD4+ヘルパーT細胞に提示する。CD8+サブセットはクラスI経路を用いて抗原を提示する。ペプチド/MHCクラスI分子は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)になるCD8+T細胞に提示される。マウスのCD8細胞表面タンパク質はヒトのCD141細胞表面タンパク質に対応する。CD8/CD141陽性細胞はTLR3を発現し、TLR3アゴニストによって優先的に活性化される。
【0170】
Toll様受容体(TLR)
TLRは、病原体関連分子パターン(PAMP)と呼ばれる、構造が保存されている分子を認識する1回膜貫通ドメイン非触媒受容体の一種である。PAMPは微生物上に存在し、宿主分子と区別することができる。TLRは全脊椎動物に存在する。13種類のTLR(連続してTLR1-13と呼ばれる)がヒトおよびマウスにおいて特定されている。ヒトはTLR1-10を含む。
【0171】
TLRおよびインターロイキン-1(IL-1)受容体は受容体スーパーファミリーを含み、受容体スーパーファミリーのメンバーは全てTIRドメイン(Toll-IL-1受容体)を共有する。TIRドメインは3つの異なる機能をもつ3つの種類が存在する。サブグループ1のTIRドメインは、マクロファージ、単球、および樹状細胞によって産生されたインターロイキンの受容体に存在する。サブグループ2のTIRドメインは、微生物由来の分子に直接的または間接的に結合する古典的TLRに存在する。サブグループ3のTIRドメインは、サブグループ1および2のTIRドメインを含むタンパク質間のシグナル伝達を媒介するサイトゾルアダプタータンパク質に存在する。
【0172】
TLRリガンドは、病原体または細胞ストレスなどの宿主生存に驚異となるものと絶えず関連し、これに高度に特異的な分子を含む。TLRリガンドは病原体に高度に特異的であり、宿主には特異的でない。例示的な病原性の分子には、リポ多糖(LPS)、リポタンパク質、リポアラビノマンナン、フラジェリン、二本鎖RNA、およびDNAの非メチル化CpGアイランドが含まれるが、これに限定されない。
【0173】
本発明の好ましい一態様において、Toll様受容体9(TLR9)は、細菌DNAの中にある特定の非メチル化CpG含有配列、または樹状細胞のエンドソーム区画に見られる合成オリゴヌクレオチド(ODN)によって活性化される。CpG部位のメチル化状態は、細菌DNAと哺乳動物DNAとの、ならびに正常組織と癌組織との極めて大きな違いである。1つまたは複数のCpGモチーフを含む非メチル化ODNは細菌DNAの作用を模倣する。または、もしくはさらに、1つまたは複数のCpGモチーフを含む非メチル化ODNは悪性腫瘍細胞内に存在する癌遺伝子内に生じる。
【0174】
TLR-9受容体の1つまたは複数の配列は本発明の1つまたは複数のCpG-ODN配列を認識する。本発明によって包含される。TLR-9受容体は以下の配列で説明される。
【0175】
ヒトTLR-9、アイソフォームAは、以下のmRNA配列(NCBIアクセッション番号NM_017442およびSEQ ID NO:19; 本明細書に示した全mRNA配列の開始コドンを太字の大文字で示した)によってコードされる。
【0176】
ヒトTLR-9、アイソフォームAは、以下のアミノ酸配列(NCBIアクセッション番号NP_059138およびSEQ ID NO:20)によってコードされる。
【0177】
ヒトTLR3は、以下のmRNA配列(参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_003265.2(GI:19718735); SEQ ID NO:21)によってコードされる。
【0178】
ヒトTLR3は、以下のアミノ酸配列(参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号ABC86910.1(GI:86161330); SEQ ID NO:22)によってコードされる。
【0179】
ヒトTLR1の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_003263.3(GI:41350336)において定められる。ヒトTLR1のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_003254.2(GI:41350337)において定められる。
【0180】
ヒトTLR2の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_003264.3(GI:68160956)において定められる。ヒトTLR2のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_003255.2(GI:19718734)において定められる。
【0181】
ヒトTLR4の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_138554.4(GI:373432600)において定められる。ヒトTLR4のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_612564.1(GI:19924149)において定められる。
【0182】
ヒトTLR5の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_003268.5(GI:281427130)において定められる。ヒトTLR5のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_003259.2(GI:16751843)において定められる。
【0183】
ヒトTLR6の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_006068.4(GI:318067953)において定められる。ヒトTLR6のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_006059.2(GI:20143971)において定められる。
【0184】
ヒトTLR7の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_016562.3(GI:67944638)において定められる。ヒトTLR7のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_057646.1(GI:7706093)において定められる。
【0185】
ヒトTLR8の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_138636.4(GI:257196253)において定められる。ヒトTLR8のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_619542.1(GI:20302168)において定められる。
【0186】
ヒトTLR10の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_030956.3(GI:306140488)において定められる。ヒトTLR10のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_112218.2(GI:62865618)において定められる。
【0187】
マウスTLR11の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_205819.3(GI:408684412)において定められる。マウスTLR11のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_991388.2(GI:408684413)において定められる。
【0188】
マウスTLR12の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_205823.2(GI:148539900)において定められる。マウスTLR12のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_991392.1(GI:45430001)において定められる。
【0189】
マウスTLR13の核酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NM_205820.1(GI:45429998)において定められる。マウスTLR13のアミノ酸配列は、参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号NP_991389.1(GI:45429999)において定められる。
【0190】
TLRアゴニスト(合成リガンドおよび天然リガンド)とその対応する受容体の代表的なリストを以下の表に示した。
TLR1およびTLR2によって認識されるリガンド
**TLR2およびTLR6によって認識されるリガンド
参考文献
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S.Gnjatic, N.B.Sawhney, N.Bhardwaj Toll-like receptor agonists: are they good adjuvants? Cancer J., 16(4) (2010), pp.382-91.
【0191】
顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)
顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)は、マクロファージ、T細胞、マスト細胞、内皮細胞、および線維芽細胞によって分泌されるタンパク質である。具体的には、GM-CSFは、白血球増殖因子として機能するサイトカインである。GM-CSFは、顆粒球および単球を産生するように幹細胞を刺激する。単球は血流から出て、組織に遊走し、その後に成熟してマクロファージになる。
【0192】
本明細書に記載の足場装置は、宿主DCを装置に誘引するためにGM-CSFポリペプチドを含み、放出する。意図されるGM-CSFポリペプチドは内因性供給源から単離されるか、またはインビボもしくはインビトロで合成される。内因性GM-CSFポリペプチドは健常ヒト組織から単離される。トランスフェクションまたは形質転換によってテンプレートDNAが宿主生物または宿主細胞、例えば、哺乳動物細胞株または培養ヒト細胞株に導入された後に、合成GM-CSFポリペプチドはインビボで合成される。または、合成GM-CSFポリペプチドは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、または他の当技術分野において認められている方法(参照により本明細書に組み入れられる、Sambrook, J., Fritsch, E.F., and Maniatis, T., Molecular Cloning: A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor Laboratory Press, NY, Vol.1, 2, 3(1989))によってインビトロで合成される。
【0193】
GM-CSFポリペプチドはインビボでのタンパク質安定性を高めるように改変される。または、GM-CSFポリペプチドは免疫原性が強くなるかまたは弱くなるように操作される。内因性成熟ヒトGM-CSFポリペプチドは、報告によれば、アミノ酸残基23(ロイシン)、27(アスパラギン)、および39(グルタミン酸)がグリコシル化される(米国特許第5,073,627号を参照されたい)。本発明のGM-CSFポリペプチドは、グリコシル化状態に関して、これらのアミノ酸残基の1つまたは複数において改変される。
【0194】
GM-CSFポリペプチドは組換えである。または、GM-CSFポリペプチドは哺乳動物GM-CSFポリペプチドのヒト化誘導体である。GM-CSFポリペプチドが得られる例示的な哺乳動物種には、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、フェレット、ネコ、イヌ、サル、または霊長類が含まれるが、これに限定されない。好ましい態様において、GM-CSFは組換えヒトタンパク質(PeproTech、カタログ番号300-03)である。または、GM-CSFは組換えマウスタンパク質(PeproTech、カタログ番号315-03)である。最後に、GM-CSFは組換えマウスタンパク質のヒト化誘導体である。
【0195】
ヒト組換えGM-CSF(PeproTech、カタログ番号300-03)は、以下のポリペプチド配列(SEQ ID NO:24)によってコードされる。
【0196】
マウス組換えGM-CSF(PeproTech、カタログ番号315-03)は、以下のポリペプチド配列(SEQ ID NO:25)によってコードされる。
【0197】
ヒト内因性GM-CSFは、以下のmRNA配列(NCBIアクセッション番号NM_000758およびSEQ ID NO:26)によってコードされる。
【0198】
ヒト内因性GM-CSFは、以下のアミノ酸配列(NCBIアクセッション番号NP_000749.2およびSEQ ID NO:27)によってコードされる。
【0199】
GM-CSFシグナル伝達は従来のDCの強力な走化性因子であり、T細胞免疫を初回刺激するのに用いられるMHC(II)およびCD86(+)の表面発現を大幅に強化した。対照的に、Flt3Lワクチンは多数の形質細胞様DC(pDC)をもたらし、これはT細胞応答を増幅する高レベルのT細胞初回刺激サイトカインと相関関係があった。従って、参照により本明細書に組み入れられるUS2013-0202707に記載のように、免疫療法のためにインビボで様々なDCサブセットを効果的に動員および活性化するために、炎症性サイトカインを提示するように改変された3Dポリマーマトリックスが用いられる。
【0200】
ヒトFlt3の例示的なアミノ酸配列を以下に示した(参照により本明細書に組み入れられる、GenBankアクセッション番号:P49771.1(GI:1706818); SEQ ID NO:28)。
【0201】
シトシングアノシン(CpG)オリゴヌクレオチド(CpG-ODN)配列
CpG部位は、塩基の直鎖配列において、その長さに沿ってシステインヌクレオチドがグアニンヌクレオチドの次に現れるデオキシリボ核酸(DNA)領域である(「p」は、システインヌクレオチドとグアニンヌクレオチドとの間にあるリン酸結合を表し、これらをシトシン-グアニン相補塩基対合と区別する)。CpG部位は、遺伝子発現を停止するのに細胞が用いる、いくつかの内因性機構の1つであるDNAメチル化において中心的な役割を果たす。プロモーターエレメント内にあるCpG部位をメチル化すると遺伝子サイレンシングを引き起こすことができる。癌の場合、腫瘍抑制遺伝子は発現停止することが多いのに対して、癌遺伝子、すなわち癌を誘発する遺伝子は発現していることが知られている。重要なことに、ある特定の癌では、(癌形成を抑制する)腫瘍抑制遺伝子のプロモーター領域内にあるCpG部位はメチル化されることが示されているに対して、癌遺伝子のプロモーター領域内にあるCpG部位は低メチル化または非メチル化されている。TLR-9受容体はDNAの非メチル化CpG部位に結合する。
【0202】
本発明はCpGジヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドを含む。意図されるCpGオリゴヌクレオチドは内因性供給源から単離されるか、またはインビボもしくはインビトロで合成される。内因性CpGオリゴヌクレオチドの例示的な供給源には、微生物、細菌、菌類、原生動物、ウイルス、カビ、または寄生生物が含まれるが、これに限定されない。または、内因性CpGオリゴヌクレオチドは哺乳動物の良性のまたは悪性の新生物腫瘍(neoplastic tumor)から単離される。トランスフェクションまたは形質転換によってテンプレートDNAが宿主生物に導入された後に、合成CpGオリゴヌクレオチドがインビボで合成される。または、合成CpGオリゴヌクレオチドはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または他の当技術分野において認められている方法によってインビトロで合成される(参照により本明細書に組み入れられる、Sambrook, J., Fritsch, E.F., and Maniatis, T., Molecular Cloning: A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor Laboratory Press, NY, Vol. 1, 2, 3 (1989))。
【0203】
樹状細胞による細胞取り込みのためにCpGオリゴヌクレオチドが提示される。一態様において、裸のCpGオリゴヌクレオチドが用いられる。「裸の」という用語は、さらなる置換基を含まない、単離された内因性または合成のポリヌクレオチド(またはオリゴヌクレオチド)を説明するために用いられる。別の態様において、細胞取り込みの効率を高めるために、CpGオリゴヌクレオチドを1種類または複数種の化合物に結合させる。または、もしくはさらに、足場内および/または樹状細胞内でのオリゴヌクレオチド安定性を高めるために、CpGオリゴヌクレオチドを1種類または複数種の化合物に結合させる。
【0204】
細胞取り込み前にCpGオリゴヌクレオチドは凝縮される。好ましい一態様において、CpGオリゴヌクレオチドは、樹状細胞への細胞取り込みの効率を高めるカチオン性ポリマーであるポリエチルイミン(PEI)を用いて凝縮される。
【0205】
本発明のCpGオリゴヌクレオチドは複数の種類に分けることができる。例えば、本発明の組成物、方法、および装置によって包含される例示的なCpG-ODNは刺激性であるか、中性であるか、または抑制性である。本明細書において用いられる「刺激性」という用語は、TLR9を活性化するCpG-ODN配列の一種を説明することが意図される。本明細書において用いられる「中性の」という用語は、TLR9を活性化しないCpG-ODN配列の一種を説明することが意図される。本明細書において用いられる「抑制性」という用語は、TLR9を阻害するCpG-ODN配列の一種を説明することが意図される。「TLR9を活性化する」という用語は、TLR9が細胞内シグナル伝達を開始するプロセスを説明する。
【0206】
刺激性CpG-ODNは、免疫刺激活性の点で異なる3つの型A、B、およびCにさらに分けることができる。A型刺激性CpGODNは、ホスホジエステル中心CpG含有パリンドロームモチーフおよびホスホロチオエート3'ポリ-G配列を特徴とする。TLR9が活性化された後に、これらのCpG ODNは形質細胞様樹状細胞(pDC)から多量のIFN-α産生を誘導する。A型CpG ODNはTLR9依存的NF-κBシグナル伝達を弱く刺激する。
【0207】
B型刺激性CpG ODNは完全ホスホロチオエートバックボーンと1つまたは複数のCpGジヌクレオチドを含有する。TLR9が活性化された後に、これらのCpG-ODNはB細胞を強く活性化する。A型Cpg-ODNとは対照的に、B型CpG-ODNはIFN-α分泌を弱く刺激する。
【0208】
C型刺激性CpG ODNはA型とB型の特徴を含む。C型CpG-ODNは完全ホスホロチオエートバックボーンとCpG含有パリンドロームモチーフを含有する。A型CpG ODNと同様に、C型CpG ODNはpDCから強力なIFN-α産生を誘導する。B型CpG ODNと同様に、C型CpG ODNは強力なB細胞刺激を誘導する。
【0209】
例示的な刺激性CpG ODNは、ODN1585、ODN1668、ODN1826、ODN2006、ODN2006-G5、ODN2216、ODN2336、ODN2395、ODN M362(全てInvivoGen)を含むが、これに限定されない。本発明はまた、前述のCpG ODNの任意のヒト化バージョンも包含する。好ましい一態様において、本発明の組成物、方法、および装置は、ODN 1826(5'→3'の配列はtccatgacgttcctgacgttであり、CpGエレメントを太字で示した。SEQ ID NO:29)を含む。
【0210】
TLR9を刺激しない中性、すなわち対照のCpG ODNが本発明によって包含される。これらのODNは、刺激性対応物と同じ配列を含むが、CpGジヌクレオチドの代わりにGpCジヌクレオチドを含有する。
【0211】
本発明によって包含される例示的な中性、すなわち対照のCpG ODNは、ODN1585対照、ODN1668対照、ODN1826対照、ODN2006対照、ODN2216対照、ODN2336対照、ODN2395対照、ODN M362対照(全てInvivoGen)を含むが、これに限定されない。本発明はまた、前述のCpG ODNの任意のヒト化バージョンも包含する。
【0212】
TLR9を阻害する抑制性CpG ODNが本発明によって包含される。例示的な強力な抑制性配列は、哺乳動物テロメアにおいて見られる(TTAGGG)4(SEQ ID NO:30)(オリゴヌクレオチドTTAGGG, InvivoGen)、および3個の塩基を交換することによってマウス刺激性CpG ODNから得られたODN 2088(InvivoGen)である。抑制性ODNは、細胞の結合および取り込みに影響を及ぼすことなく、エンドソーム小胞内でのCpG ODNとTLR9との共局在を破壊する。本発明によって包含される抑制性CpG ODNは、刺激性CpG-ODNの作用を微調整するか、弱めるか、逆転させるか、またはこれに逆らうように用いられる。または、もしくはさらに、抑制性CpG ODNを含む本発明の組成物、方法、または装置は、自己免疫状態を処置するか、移植処置後の免疫応答を阻止するために用いられる。
【0213】
癌抗原
本発明の組成物、方法、および装置は、このような装置が投与された対象にワクチン接種する手段および/または防御免疫を提供する手段をもつ癌抗原を含む。癌抗原は、単独で、またはGM-CSF、CpG-ODN配列、もしくは免疫調節剤と組み合わせて用いられる。さらに、癌抗原は、GM-CSF、CpG-ODN配列、または免疫調節剤と同時に、または連続して用いられる。
【0214】
本発明の組成物、方法、および装置によって包含される例示的な癌抗原には、生検材料から抽出した(例えば、メラノーマ腫瘍生検材料から抽出した、またはB16-F10メラノーマ腫瘍細胞を投与したマウスから単離したB16-F10腫瘍から抽出した)腫瘍溶解産物、放射線照射された腫瘍細胞(例えば、放射線照射されたメラノーマ細胞)、肺癌に由来する抗原、乳癌に由来する抗原(例えば、Her2、例えば、精製されたHer2またはその断片)、神経膠腫癌に由来する抗原、前立腺(例えば、前立腺癌)抗原(例えば、前立腺酸性ホスファターゼ)、抗原のMAGEシリーズ(MAGE-1が一例である)、MART-1/メランA、チロシナーゼ、ガングリオシド、gp100、GD-2、O-アセチル化GD-3、GM-2、MUC-1、Sos1、プロテインキナーゼC結合タンパク質、逆転写酵素タンパク質、AKAPタンパク質、VRK1、KIAA1735、T7-1、T11-3、T11-9、ホモ・サピエンステロメラーゼ酵素(hTRT)、サイトケラチン-19(CYFRA21-1)、扁平上皮癌抗原1(SCCA-1)、(タンパク質T4-A)、扁平上皮癌抗原2(SCCA-2)、卵巣癌抗原CA125(1A1-3B)(KIAA0049)、ムチン1(腫瘍関連ムチン)、(癌腫関連ムチン)、(多型上皮ムチン)、(PEM)、(PEMT)、(エピシアリン)、(腫瘍関連上皮膜抗原)、(EMA)、(H23AG)、(ピーナッツ反応性尿中ムチン)、(PUM)、(乳癌関連抗原DF3)、CTCL腫瘍抗原se1-1、CTCL腫瘍抗原se14-3、CTCL腫瘍抗原se20-4、CTCL腫瘍抗原se20-9、CTCL腫瘍抗原se33-1、CTCL腫瘍抗原se37-2、CTCL腫瘍抗原se57-1、CTCL腫瘍抗原se89-1、前立腺特異的膜抗原、5T4癌胎児性栄養膜糖タンパク質、Orf73カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、MAGE-C1(癌/精巣抗原CT7)、MAGE-B1抗原(MAGE-XP抗原)(DAM10)、MAGE-B2抗原(DAM6)、MAGE-2抗原、MAGE-4a抗原、MAGE-4b抗原、結腸癌抗原NY-CO-45、肺癌抗原NY-LU-12バリアントA、癌関連表面抗原、腺癌抗原ART1、腫瘍随伴性関連脳-精巣-癌抗原(Paraneoplastic associated brain-testis-cancer antigen)(癌ニューロン抗原MA2;腫瘍随伴性ニューロン抗原)、神経腫瘍腹側抗原2(Neuro-oncological ventral antigen 2)(NOVA2)、肝細胞癌抗原遺伝子520、腫瘍関連抗原CO-029、腫瘍関連抗原MAGE-X2、滑膜肉腫, Xブレークポイント2(Synovial sarcoma, X breakpoint 2)、T細胞により認識される扁平上皮癌抗原(Squamous cell carcinoma antigen recognized by T cell)、血清学的に規定される結腸癌抗原1(Serologically defined colon cancer antigen 1)、血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-15(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-15)、血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-16(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-16)、クロモグラニンA;副甲状腺分泌タンパク質1、DUPAN-2、CA19-9、CA72-4、CA195、癌胎児抗原(CEA)が含まれるが、これに限定されない。
【0215】
ヒト前立腺酸性ホスファターゼのアミノ酸配列は、GenBankアクセッション番号AAA60022.1によって定められる。これを以下に示し(SEQ ID NO:31)、シグナルペプチドを下線付きのフォントで示し、成熟ペプチドをイタリック体のフォントで示した。
ヒト前立腺酸性ホスファターゼをコードするmRNA配列は、GenBankアクセッション番号M24902.1によって定められる。これを以下に示し(SEQ ID NO:32)、開始コドンおよび停止コドンを太字で示した。
【0216】
ヒトHer2のアミノ酸配列は、GenBankアクセッション番号P04626.1によって定められる。これを以下に示した(SEQ ID NO:33)。
ヒトHer2をコードするmRNA配列は、GenBankアクセッション番号NM_004448.3によって定められる。これを以下に示し(SEQ ID NO:34)、開始コドンおよび停止コドンを太字で示した。
【0217】
一部の態様では、腫瘍抗原は発現プロファイルに基づいて4つの主なグループに分類される。参照により本明細書に組み入れられる、van der Bruggen P, Stroobant V, Vigneron N, Van den Eynde B. Peptide database: T cell-defined tumor antigens. Cancer Immun 2013. URL: www.cancerimmunity.org/peptide/を参照されたい。例示的な腫瘍抗原およびその分類を以下の通りに下記にまとめた。
1)ユニークな抗原:腫瘍細胞に特有のもの(表1)。これらの抗原は、タンパク質抗原をコードする遺伝子の変異から生じる。一般的に、変異は遺伝子のコード配列に影響を及ぼす。ある例では、変異は個々の対象または少数の対象の腫瘍に特有のものである。これらのユニークな抗原は、一般的に、異なる対象に由来する腫瘍に共通してない。
2)共通抗原:腫瘍特異的抗原(表2)。共通抗原はユニークな抗原とは異なり、関係のない複数の腫瘍において発現している。腫瘍特異的抗原は複数の腫瘍において発現しているが、正常細胞では発現していない。例えば、これらの抗原は「癌生殖系列」遺伝子によってコードされる。
3)共通抗原:分化抗原(表3)。分化抗原は、腫瘍と、腫瘍が発生する正常組織において発現している。例えば、これらの抗原は発生段階中に特定の細胞系列において発現している。これらの抗原は腫瘍特異的でないので、癌免疫療法のために、これらの抗原を標的化すると、対応する正常組織が重要でないかどうか、また、抗原を発現する組織が癌処置の間に外科的に取り除かれるかどうかに応じて、対応する正常組織に対する自己免疫が引き起こされることがある。
4)共通抗原:過剰発現している抗原(表4)。これらの抗原は様々な正常組織において発現しており、腫瘍細胞では過剰発現している。
例えば、腫瘍ペプチド、例えば、親タンパク質を発現する腫瘍細胞も認識するTリンパ球による認識に基づいて腫瘍抗原だとみなされた腫瘍ペプチドの表。以下の各表は、タンパク質または遺伝子の名前、タンパク質/遺伝子についてのGeneCard情報、タンパク質からのペプチド配列(例えば、抗原特異性のための最小配列、例えば、T細胞によって認識される最小配列)、および完全長タンパク質配列中のペプチドの位置を含む。ある例では、以下の表に示したペプチドはヒト白血球抗原(HLA)提示分子である。例えば、このペプチドは、主要組織適合複合体(MHC)分子上に提示される。表1の中にある下線付きのアミノ酸は、非腫瘍細胞に見られるタンパク質バージョンの配列とは異なるアミノ酸である。すなわち、腫瘍細胞は、表1で下線を付けた変異をもつ変異型タンパク質を含有する。
【0218】
【表1】
aこの変異はHLA遺伝子そのものに影響を及ぼす
bこの変異は、ペプチドコードする領域に位置していない
cフレームシフト産物
dこの変異によって、調節性T細胞(Treg)によって認識される抗原性ペプチドをコードする別のオープンリーディングフレーム(ORF)を開始する開始コドン(ATG)が作り出される。
【0219】
【表2】
d中間プロテアソームβ5iでしか処理されない(Guillaume et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 107.43(2010): 18599-604)
eMAGE-A3/A2(aa271-279)と同じペプチド
fメラノーマにしか見られないN-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼV(GnTV)の異常転写物
gメラノーマにしか見られない不完全にスプライシングされた転写物
iこのペプチドの処理には免疫プロテアソーム(immunoproteasome)が必要とされる
jこのペプチドは、MAGE-4陽性腫瘍試料の1/3において発現している対立遺伝子MAGE-4aによってコードされる。他の対立遺伝子、すなわち、MAGE-4bはペプチドEVDPTSNTYをコードする。
kムチン低グリコシル化により腫瘍において明らかになった反復モチーフのCTLによるMHC非拘束性認識。ムチン低グリコシル化は授乳中に乳管上皮細胞でも起こるが、T細胞が到達できない細胞外頂端表面にしか起こらない。
l中間プロテアソームβ1iβ51でしか処理されない(Guillaume et al. 2010)
【0220】
【表3】
dチロシナーゼをコードする様々な対立遺伝子が述べられている。白人の50%において、ノナペプチドSEIWRDIDFのセリン残基がチロシンに置換されている
eこのペプチドは、プロテアソームによってスプライシングされた2つの連続していない断片で構成される
fホスホペプチド
g腫瘍細胞では不完全に処理されるようである(Fauquembergue et al.J.Immunother. 33.4 (2010): 402-13)
【0221】
【表4】
cこの抗原は、ある特定のHLA-C分子を発現する細胞の溶解を阻止するNK抑制性受容体をもつCTLによって認識される
e不完全に処理されるかまたは処理されない(Parkhurst, 2004; Ayyoub, 2001)
fこのペプチドは、スプライシングされた2つの連続していない断片で構成される
g選択的転写物
hMMP-2は普遍的に発現しているが、メラノーマ細胞は、分泌型MMP-2に由来する抗原をαvβ3依存的に交差提示する
iエピトープは非翻訳領域に位置する
【0222】
免疫調節剤
本発明の組成物、方法、および装置は、樹状細胞活性化を刺激する手段をもつ、TLRリガンド、増殖因子、および死につつある細胞の産物(product of dying cell)、例えば、熱ショックタンパク質を含むが、これに限定されない免疫調節剤を含む。免疫調節剤は、単独で、またはGM-CSF、CpG-ODN配列、もしくは癌抗原と組み合わせて用いられる。免疫調節剤は、GM-CSF、CpG-ODN配列、または癌抗原と同時に、または連続して用いられる。
【0223】
細胞表面または内部細胞区画のいずれかで見出された公知のTLRリガンドが全て、本発明の組成物、方法、および装置によって包含される。例示的なTLRリガンドには、トリアシルリポタンパク質(TLR1);リポタンパク質、グラム陽性ペプチドグリカン、リポテイコ酸(lipteichoic acid)、菌類およびウイルスの糖タンパク質(TLR2);二本鎖RNA、ポリI:C(TLR3);リポ多糖(lipopolysaccaride)、ウイルス糖タンパク質(TLR4);フラジェリン(TLR5);ジアシルリポタンパク質(TLR6);小さな合成化合物、一本鎖RNA(TLR7およびTLR8);非メチル化CpG DNA(TLR9);プロフィリン(TLR11)が含まれるが、これに限定されない。TRLリガンドとして、フィブロネクチンおよび熱ショックタンパク質(HSP)のような宿主分子も含まれる。宿主TLRリガンドも本発明によって包含される。自然免疫におけるTLRの役割ならびにTLRを活性化および阻害するのに用いられるシグナル伝達分子が当技術分野において公知である(総説については、参照により本明細書に組み入れられる、Holger K. Frank B., Hessel E., and Coffman RL. Therapeutic targeting of innate immunity with Toll-like receptor agonists and antagonists. Nature Medicine 13, 552-559(2007)を参照されたい)。
【0224】
公知の増殖因子が全て、本発明の組成物、方法、および装置によって包含される。例示的な増殖因子には、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)、顆粒球-コロニー刺激因子(G-CSF)、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、エリスロポエチン(EPO)、トロンボポエチン(TPO)、ミオスタチン(GDF-8)、増殖分化因子-9(GDF9)、酸性線維芽細胞増殖因子(aFGFまたはFGF-1)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGFまたはFGF-2)、上皮細胞増殖因子(EGF)、肝細胞増殖因子(HGF)が含まれるが、これに限定されない。本発明は、樹状細胞活性化を刺激するためにサイトカインならびに増殖因子を包含する。例示的なサイトカインには、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-17、IL-18、TNF-α、IFN-γ、およびIFN-αが含まれるが、これに限定されない。
【0225】
細胞死の徴候と、死につつある細胞の産物は、樹状細胞活性化を刺激する。従って、死につつある細胞の産物が全て、本発明の組成物、方法、および装置によって包含される。例示的な細胞死産物には、細胞の任意の細胞内特徴、例えば、細胞小器官、小胞、細胞骨格要素、タンパク質、DNA、およびRNAが含まれるが、これに限定されない。細胞がストレス下にある時に発現し、細胞死の際に放出される熱ショックタンパク質は特に関心が高い。例示的な熱ショックタンパク質には、Hsp10、Hsp20、Hsp27、Hsp33、Hsp40、Hsp60、Hsp70、Hsp71、Hsp72、Grp78、Hsx70、Hsp84、Hsp90、Grp94、Hsp100、Hsp104、Hsp110が含まれるが、これに限定されない。
【0226】
微小環境およびワクチン効率
本明細書に記載の装置/足場は感染を模倣する微小環境に相当する。それぞれの装置は、特定の抗原に対する免疫応答を刺激/強化することができる活性化樹状細胞を誘引する/受け入れる、指導する/刺激する、および周囲の身体組織に送り出す工場を構成する。具体的には、足場装置は、感染性微小環境を模倣して、樹状細胞応答をさらに活性化するように病原性分子と共に移植されるかまたは病原性分子でコーティングされる。
【0227】
材料システムを用いた感染の側面の適切な模倣は、癌ワクチンとして適用された時に、絶えずDCを動員、活性化し、LNにホーミングすることによって腫瘍進行に劇的に影響を及ぼす。GM-CSFを単独で用いる最初のPLGワクチンは、宿主DCがGM-CSFによって腫瘍抗原提示部位に存在するように動員され、GM-CSFレベルが下がり、細胞が活性化および分散できるようになるまで宿主DCがトラップされるバッチプロセスにつながった(参照により本明細書に組み入れられる、US2008/0044900A1を参照されたい)。時間により局所GM-CSF濃度が変化することで、動員されるDCの数と、活性化および分散のタイミングの制御が可能になった。最良のGM-CSFベースワクチンは、試験した動物のほぼ1/4において防御免疫を付与することができたが、動員されたDCの約26%(約240,000個のDC)が活性化され、DCの約6%がLNに分散された。高レベルのGM-CSFによって多数のDCが動員されたが、DC活性化は限定され、潜在的に治療的なDCが足場の内部に封入されたままであった。これらの結果は、GM-CSFによるDC活性化および分散の阻害に対抗する、最も重要な「デンジャーシグナル」CpG-ODNを局所的に提示することによって細菌感染を模倣する改善したシステムを開発する動機となった。これらの本明細書に記載の装置は、DCの大量かつ持続的な退出を媒介することによって大きな進歩を示す。
【0228】
DCへのODNの取り込みとTLR-9受容体へのODNの局在化を促進するだけでなく、腫瘍抗原と同時に提示されるようにPLGマトリックスにODNを静電気的に固定化するために、CpG-ODN分子はPEIを用いて凝縮される。インビトロ結果から、PEI-CpG-ODN凝縮物はDCの内部で脱凝縮し、抑制レベルのGM-CSF(500ng/ml)の存在下で、DCの活性化とリンパ節由来ケモカインCCL19への分散を促進したTLRシグナル伝達を刺激できることが分かった(参照により本明細書に組み入れられる、US2013-0202707)。
【0229】
US2013-0202707において詳述されるように、本発明のワクチン装置は、有利なことに、インサイチューで細胞の挙動およびプログラミングを微調整することができる。
【0230】
足場組成物および構造
足場の成分は様々な幾何学的形状(例えば、ディスク、ビーズ、ペレット)、ニッチ、平らな層(例えば、薄いシート)に組織化される。例えば、直径が約0.1~200ミリメートル、例えば、5、10、20、40、50ミリメートルのディスクが皮下移植される。このディスクの厚さは、0.1~10ミリメートル、例えば、1、2、5ミリメートルでもよい。ディスクは患者に投与するために容易に圧縮または凍結乾燥される。皮下投与用の例示的なディスクは以下の寸法:直径8ミリメートルおよび厚さ1ミリメートルを有する。多成分足場は、任意で、同心円状の層をなして構築され、それぞれの層は異なる物理的な品質(%ポリマー、ポリマーの%架橋結合、足場の化学組成、孔径、多孔度、および孔構造、剛性、靭性、延性、粘弾性、ならびに/または生理活性物質、例えば、増殖因子、ホーミング/遊走因子、分化因子の組成)によって特徴付けられる。それぞれのニッチには、細胞集団に対して特定の効果、例えば、特定の細胞の機能、増殖、分化の促進または阻害、分泌型の因子もしくは酵素の生成、または遊走がある。足場内でインキュベートされた細胞は、足場から出て遊走して、標的組織、例えば、損傷した組織部位に直接影響を及ぼすように指導および誘導される。例えば、間質血管細胞および平滑筋細胞は、血管様構造、例えば、血管または体腔の層の修復に用いられるシート状構造において有用である。例えば、このような構造は腹壁破裂などの腹壁の損傷または欠陥を修復するのに用いられる。同様に、皮膚幹細胞および/またはケラチノサイトが播種されたシート状足場が、皮膚組織再生用の包帯または創傷被覆材において用いられる。装置は、標的組織の表面もしくは標的組織の隣に、体内の保護された場所に、血管の隣に、または外部創傷被覆材の場合は体外に配置または移植される。装置は、様々な公知の方法およびツール、例えば、スプーン、ピンセット、またはつかむためのもの、皮下針、内視鏡マニピュレーター、血管内カテーテルまたは経血管カテーテル、定位針(stereotaxic needle)、ヘビ型装置(snake device)、臓器表面をはうロボット(organ-surface-crawling robot)(米国特許出願20050154376; Ota et al.,2006, Innovations 1:227-231)、最小侵襲外科装置、外科移植ツール、および経皮パッチを用いて身体組織の中に、または身体組織の表面に導入される。装置はまた、例えば、マトリックス材料を連続して注入または挿入することによって、所定の位置で組み立てられてもよい。任意で、足場装置は、例えば、増殖因子または分化因子などの物質を連続して注入または噴霧することによって、細胞または生理活性化合物が再充填される。
【0231】
足場または足場装置は、表面または内部に細胞が結合または付着する物理的構造であり、足場組成物は、この構造を作る材料である。例えば、足場組成物には、生分解性の材料または耐久性のある材料、例えば、以下に列挙した材料が含まれる。足場の機械的特徴は、用途に応じて、または再生が求められる組織タイプに応じて異なる。足場は生分解性があるか(例えば、コラーゲン、アルギン酸塩、多糖、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(グリコリド)(PGA)、ポリ(L-ラクチド)(PLA)、もしくはポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、ポリ乳酸-コグリコール酸)、または耐久性がある(例えば、絹)。生分解性構造の場合、組成物は、物理的作用または化学的作用、例えば、水和レベル、熱、もしくはイオン交換によって、または細胞の働き、例えば、近傍の細胞または存在している細胞による酵素、ペプチド、もしくは他の化合物の生成によって分解される。コンシステンシーは柔らかい/柔軟性がある(例えば、ゲル)からガラス状、ゴム状、脆い、硬い、弾力性がある、堅いまで異なる。構造は、ナノ多孔性であるか、マイクロ多孔性であるか、またはマクロ多孔性の孔を含み、孔のパターンは、任意で、均一であるか、不均一であるか、整列されているか、反復しているか、またはランダムである。
【0232】
アルギン酸塩は、分子量、分解速度、および足場形成方法を制御することによって特定の用途のために製剤化され得る多用途の多糖ベースポリマーである。カップリング反応を用いて、細胞接着配列RGDなどの生理活性エピトープをポリマーバックボーンに共有結合的に取り付けることができる。アルギン酸塩ポリマーは様々な足場タイプに形成される。注射用ヒドロゲルは、カルシウムイオンなどの架橋結合剤が添加されると低MWアルギン酸塩溶液から形成することができるのに対して、マクロ多孔性足場は高MWアルギン酸塩ディスクを凍結乾燥することによって形成される。足場製剤の違いによって足場分解の動態が制御される。アルギン酸塩足場からのモルフォゲンまたは他の生理活性物質の放出速度は、モルフォゲンを空間的および時間的に制御されるやり方で提示するように足場製剤によって制御される。この徐放は、全身副作用と複数回の注射の必要を無くすだけでなく、移植部位にある宿主細胞と、足場に播種された移植細胞を活性化する微小環境を作り出すのに用いることができる。
【0233】
足場は、任意で全てが生分解する、または部分的に生分解する生体適合性ポリマーマトリックスを含む。ヒドロゲルは適切なポリマーマトリックス材料の一例である。ヒドロゲルを形成することができる材料の例には、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、PLGAポリマー、アルギン酸塩およびアルギン酸塩誘導体、ゼラチン、コラーゲン、アガロース、天然多糖および合成多糖、ポリアミノ酸、例えば、ポリペプチド、特に、ポリ(リジン)、ポリエステル、例えば、ポリヒドロキシ酪酸塩およびポリ-ε-カプロラクトン、ポリ無水物;ポリホスファジン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(アルキレンオキシド)、特に、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(アリルアミン)(PAM)、ポリ(アクリル酸塩)、改変スチレンポリマー、例えば、ポリ(4-アミノメチルスチレン)、プルロニックポリオール、ポリオキサマー、ポリ(ウロン酸)、ポリ(ビニルピロリドン)、ならびにグラフトコポリマーを含む上記のコポリマーが含まれる。
【0234】
足場は、コラーゲン、フィブリン、ヒアルロン酸、アガロース、およびラミニンに富むゲルなどがあるが、これに限定されない様々な合成ポリマーおよび天然ポリマーから製作される。ヒドロゲルに好ましい材料の1つはアルギン酸塩または改変アルギン酸塩材料である。アルギン酸塩分子は、比率およびポリマー鎖に沿った連続分布の点で異なることがある、(1-4)結合したβ-D-マンヌロン酸(M単位)とαL-グルロン酸(G単位)単量体で構成される。アルギン酸塩多糖は、二価カチオン(例えば、Ca+2、Mg+2、Ba+2)に対して強力な親和性を有し、これらの分子に曝露されると安定したヒドロゲルを形成する高分子電解質系である。Martinsen A., et al., Biotech. & Bioeng., 33 (1989) 79-89.)を参照されたい。例えば、カルシウムで架橋結合したアルギン酸塩ヒドロゲルは、歯科用途、創傷被覆材、軟骨細胞移植のために、他の細胞タイプのマトリックスとして有用である。
【0235】
例示的な装置では、比較的低い分子量、好ましくは、溶解後にヒトによる腎臓クリアランス閾値にあるサイズのアルギン酸塩または他の多糖を用いる。例えば、アルギン酸塩または多糖は1000~80,000ダルトンの分子量まで小さくなる。好ましくは、分子量は1000~60,000ダルトンであり、特に好ましくは1000~50,000ダルトンである。マンヌロン酸塩単位とは反対に、グルロン酸塩単位は、ポリマーをゲル化するための二価カチオンを介したイオン架橋結合部位を供給するので、高グルロン酸塩含有量のアルギン酸塩材料を使用することも有用である。参照により本明細書に組み入れられる米国特許第6,642,363号は、多糖、例えば、細胞移植および組織工学用途に特に有用なアルギン酸塩または改変アルギン酸塩を含有するポリマーを作製および使用するための方法を開示する。
【0236】
アルギン酸塩以外の有用な多糖には、アガロースおよび微生物多糖、例えば、以下の表に列挙したものが含まれる。
aN-中性、A=陰イオン性、およびC=陽イオン性
【0237】
本発明の足場は多孔性または非多孔性である。例えば、足場は、直径が約10nm未満のナノ多孔性;孔の直径が好ましくは約100nm~20μmの範囲であるマイクロ多孔性;または孔の直径が約20μm超、より好ましくは約100μm超、さらにより好ましくは約400μm超のマクロ多孔性である。一例では、足場は、整列された孔の直径が約400~500μmのマクロ多孔性である。望ましい孔径および孔整列をもつポリマーマトリックスの調製は実施例において説明される。多孔性ヒドロゲル製品を調製する他の方法は当技術分野において公知である(参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第6,511,650号)。
【0238】
生理活性組成物
装置は1つまたは複数の生理活性組成物を含む。生理活性組成物は、精製された、天然の、合成により生成された、または組換えの化合物、例えば、ポリペプチド、核酸、低分子、または他の薬剤である。例えば、前記組成物は、GM-CSF、CpG-ODN、および腫瘍抗原または他の抗原を含む。例えば、本明細書に記載の組成物は、免疫抑制性タンパク質の阻害剤(例えば、CTLA4、PD1、PDL1、B7-H3、B7-H4、LAG3、2B4、BTLA、TIM3、A2aR、またはキラー細胞抑制受容体の阻害剤)を含む。例えば、前記組成物は、免疫抑制性タンパク質(例えば、CTLA4、PD1、PDL1、B7-H3、B7-H4、LAG3、2B4、BTLA、TIM3、A2aR、またはキラー細胞抑制受容体)に結合する抗体もしくはその断片またはタンパク質を含む。好ましい態様において、前記組成物は、CTLA4、PD1、またはPDL1に結合する抗体またはその断片を含む。
【0239】
本明細書に記載の組成物は精製される。精製された化合物は少なくとも60重量%(乾燥重量)の関心対象の化合物である。好ましくは、調製物は、少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは少なくとも99重量%の関心対象の化合物である。純度は、任意の適切な標準方法、例えば、カラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、またはHPLC分析によって測定される。
【0240】
ポリペプチド、抗体、またはその断片とポリマーマトリックスとのカップリングは当業者に公知の合成方法を用いて成し遂げられる。ペプチドをポリマーにカップリングするアプローチは、Hirano and Mooney, Advanced Materials, p.17-25 (2004)において議論される。他の有用な結合化学には、Hermanson, Bioconjugate Techniques, p.152-185 (1996)ににおいて議論される結合化学、特に、カルボジイミドカプラー、DCCおよびDIC(ウッドワード試薬K)を用いる結合化学が含まれる。ポリペプチドは、このようなカルボジイミド結合のための末端アミン基を含有する。アミド結合形成は、好ましくは、ペプチド合成において一般的に用いられる水溶性酵素である1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)によって触媒される。
【0241】
生理活性組成物の放出動態の制御
GM-CSFなどの生理活性組成物の放出プロファイルは、多数の異なる技法、例えば、カプセル化、足場との付着/結合の性質、足場の多孔度、および生理活性組成物の粒径を用いて制御される。
【0242】
例えば、GM-CSFを足場に組み込む一手段としてGM-CSFがカプセル化される。最初に、GM-CSFをPLGマイクロスフェアに入れてカプセル化し、次いで、これらのGM-CSF装填マイクロスフェアをガス発泡プロセスに供して、マクロ多孔性PLG足場を開発した。GM-CSFをマイクロスフェアに組み込むことによって、GM-CSFはポリマーの内部にさらに深く埋め込まれるようになり、これにより、装置はGM-CSF送達の初期パルスを1~5日目にわたって持続する。所望に応じて、GM-CSFパルスの持続期間を変えるかまたは微調整し、その結果としてDC動員の動態を変えるために、他の組み込み方法が任意で用いられる。例えば、凍結乾燥GM-CSFと混合したPLG粒子を発泡させると、ポリマー足場表面とさらに結合したGM-CSFが生じ、タンパク質はさらに素早く拡散する。
【0243】
放出動態を改変する代わりの足場製作方法は、例えば、Riddle et al., Role of poly(lactide-co-glycolide) particle size on gas-foamed scaffolds. J Biomater Sci Polym Ed. 2004;15(12):1561-70に記載のように、足場孔の物理的構造を改変し、それによって、異なる分解時間および放出動態を生じさせる(孔径、または容積に対するパーセントである全多孔度を変える)ことを含む。放出動態を変える別の手法は、足場が作られる組成物、すなわち、原材料を改変し、それによって、放出特性を変える手法である。例えば、様々なポリマー、例えば、アルギン酸塩、PLA、PGA、またはPLGAの使用が用いられる。グリコール酸および乳酸の比が異なるポリマーを用いると異なる放出プロファイルが得られる。例えば、組成(ラクチドとグリコリドとの比)および分子量の点で異なる様々なPLGが、公知の二重エマルジョン(水/油/水)プロセスを用いてマイクロスフェア(5~50μm)を調製し、その後に、ガス発泡/粒子浸出(particulate leaching)法を使用し、粒状PLGおよびPLGマイクロスフェアを用いて足場を調製するのに用いられる(Ennett et al., Temporally regulated delivery of VEGF in vitro and in vivo. J Biomed Mater Res A. 2006 Oct;79(1)。別の技法は、タンパク質を異なる区画に組み込むことを伴う(例えば、タンパク質をPLGマイクロスフェアの中に入れてカプセル化するかまたは単に混合し、ポリマーと共に凍結乾燥させた後に発泡させる)。本明細書に記載の足場を作製する方法は、例えば、両方とも参照により本明細書に組み入れられる、Harris et al. J. Biomed. Materials Res. Part A. 42.3(1998)396-402およびSheridan et al. J. Control. Rel. 64(2000)91-102において詳述されるようにガス発泡を使用する工程を含む。他の態様では、ワイヤ(例えば、複数のワイヤを備えるテンプレート)がポロゲン(porogen)として、すなわち、足場に孔を作り出すために、例えば、整列された孔を作り出すために用いられる。
【0244】
装置への充填および/または再充填
GM-CSFなどの生理活性組成物は装置の異なる層/区画の中に組み込まれ、それによって、複数のGM-CSFパルスが送達される。パルスごとに、装置にDC流入物が充填(または再充填)される。足場は、複数のGM-CSF(または他の生理活性薬剤)パルスを作り出す様々な方法を用いて製作される。例えば、このような装置は、(例えば、Richardson et al., Polymeric system for dual growth factor delivery. Nat Biotechnol. 2001 Nov;19(11)に記載のように)タンパク質を異なる区画に組み込み(例えば、タンパク質をPLGマイクロスフェアの中に入れてカプセル化するかまたは単に混合し、ポリマーと共に凍結乾燥させた後に発泡させる)、それによって、2つ以上の別々のタンパク質放出プロファイル(すなわち、パルス)を作り出すことによって作られる。
【0245】
または、タンパク質は、急速に分解するPLGマイクロスフェア(例えば、低MW、50:50比)と、ゆっくりと分解するPLGマイクロスフェア(高MW、85:15比) の中にカプセル化される。次いで、これらのマイクロスフェアは、足場を製作するのに後で用いるために一緒に混合される。従って、タンパク質は、急速に分解するポリマーと、ゆっくりと分解するポリマーの両方の内部にカプセル化される。それによって、結果として、少なくとも2つの別々の放出動態と送達パルスが生じる。この方法は、レシオメトリック(ratiometric)特徴が異なる、3種類、4種類、5種類、またはそれより多い異なる種類のマイクロスフェアを作り出し、それによって、GM-CSFなどの生理活性組成物の3つ、4つ、5つ、またはそれより多い放出パルスを生じさせるために用いられる。
【0246】
複数のパルスを送達する装置を作製する別のアプローチは層状の足場を製作するアプローチである。層状の足場は、異なる足場製剤の上で別の足場製剤と一緒に圧縮成型することによって作製される。例えば、原材料(スクロース+PLG1+タンパク質)は型の中で圧縮され、わずかに異なる製剤(スクロース+PLG2+タンパク質)も型の中で圧縮される。次いで、例えば、Chen et al., Pharm Res. Spatio-temporal VEGF and PDGF delivery patterns blood vessel formation and maturation. 2007 Feb;24(2):258-64)に記載のように、これらの2つの層が一緒に圧縮され、次いで、発泡され、その結果として、タンパク質濃度が別々に空間制御された二層の足場が生じる。
【0247】
装置構築
足場構造は、多数の異なる硬質、半硬質、可撓性、ゲル状、自己集合性、液晶性、または液状の組成物、例えば、ペプチドポリマー、多糖、合成ポリマー、ヒドロゲル材料、セラミックス(例えば、リン酸カルシウムまたはヒドロキシアパタイト)、タンパク質、糖タンパク質、プロテオグリカン、金属、および金属合金から構築される。組成物は、当技術分野において公知の方法、例えば、射出成型、前もって形成された構造の凍結乾燥、印刷、自己集合、位相反転、溶液流延(solvent casting)、融体加工、ガス発泡、繊維形成/加工、粒子浸出、またはその組み合わせを用いて細胞足場構造に組み立てられる。次いで、組み立てられた装置は、処置しようとする個体の身体に移植または投与される。
【0248】
装置は、インビボで、いくつかのやり方で組み立てられる。足場はゲル化材料から作られる。ゲル化材料は、ゲル化していない形で体内に導入され、体内でインサイチューでゲル化する。装置成分を、組み立てが起こる部位に送達する例示的な方法は、針または他の押出し器具による注入、噴霧、塗装、または組織部位に沈着させる方法、例えば、カニューレに通して挿入された適用装置を用いた送達を含む。一例では、体内に導入される前に、または導入されている間に、ゲル化していない足場材料またはまだ形をなしていない足場材料が生理活性物質および細胞と混合される。結果として生じたインビボ/インサイチューで組み立てられた足場は、これらの物質と細胞の混合物を含有する。
【0249】
足場のインサイチュー組み立ては、ポリマーが自発的に結合した結果として、または相乗的もしくは化学的に触媒された重合から起こる。相乗的または化学的な触媒反応は、組み立て部位における、もしくは組み立て部位付近での多数の内因性因子もしくは条件、例えば、体温、体内のイオンもしくはpHによって、またはオペレーターが組み立て部位に供給する外因性因子もしくは条件、例えば、ゲル化していない材料が導入された後に、ゲル化していない材料に向けられる光子、熱、電気、音、もしくは他の放射線によって開始する。エネルギーは、放射線ビームによって、または熱もしくは光の導体、例えば、ワイヤもしくは光ファイバーケーブルもしくは超音波変換器を介して足場材料に向けられる。または、加えられた剪断力、例えば、針に通すことによって加えられた剪断力が小さくなった後に再架橋結合する、剪断減粘性材料、例えば、両親媒性物質(ampliphile)が用いられる。
【0250】
足場装置をインビボおよびエクスビボで組み立てるのに適したヒドロゲルは当技術分野において周知であり、例えば、Lee et al.,2001, Chem. Rev. 7: 1869-1879に記載されている。ペプチド両親媒性自己集合アプローチは、例えば、Hartgerink et al., 2002, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 99:5133-5138に記載されている。剪断減粘の後に可逆的にゲル化(gellation)するための方法は、Lee et al.,2003, Adv. Mat. 15: 1828-1832において説明される。
【0251】
多区画装置は、同じように、または異なってドーピングされたゲルまたは他の足場材料の連続した層を標的部位に適用することによってインビボで組み立てられる。例えば、装置は、針を用いて、先に注入された材料の中心に次の内層を連続して注入して同心円状のスフェロイドを形成することによって形成される。非同心円状の区画は、先に注入された層の異なる場所に材料を注入することによって形成される。複数の頭部がある注射装置が並行して、および同時に区画を押し出す。層は、生理活性物質および様々な細胞タイプが異なってドーピングされた同様の、または異なる足場組成物で作られる。または、区画は親水性/疎水性の特徴または各区画内での二次相互作用に基づいて自己組織化する。
【0252】
区画化された装置
ある特定の状況において、別個の化学的性質および/または物理的性質をもつ区画を備える装置が有用である。各区画に異なる組成または濃度の組成物を用いて、区画化された装置が設計および製作される。
【0253】
または、区画は個々に製作され、次いで、互いに付けられる(例えば、内部区画が1つまたは全ての側面で第2の区画に取り囲まれている「サンドイッチ」)。この後者の構築アプローチは、他の層に対する各層の固有の接着性、各層におけるポリマー鎖の拡散および相互浸透、重合もしくは第2の層と第1の層との架橋結合、接着剤(例えば、フィブリン糊)の使用、または他の区画の中への、ある区画の物理的封入を用いて成し遂げられる。これらの区画は、適当な前駆体(例えば、温度感受性オリゴペプチド、イオン強度感受性オリゴペプチド、ブロックポリマー、クロスリンカーおよびポリマー鎖(またはその組み合わせ)、ならびに細胞により制御される組み立てを可能にする細胞接着分子を含有する前駆体)の存在に応じてインビトロまたはインビボで適切に自己集合および接続する。
【0254】
または、区画化された装置は印刷技術を用いて形成される。生理活性物質がドーピングされた足場前駆体の連続した層が支持体上に配置され、次いで、例えば、自己集合化学によって架橋結合される。架橋結合が化学触媒重合、光触媒重合、または熱触媒重合によって制御される場合、各層の厚さおよびパターンはマスクによって制御され、これにより、重合が終わるたびに、架橋結合しなかった前駆体材料を洗い流した時に複雑な三次元パターンを作ることができるようになる(WT Brinkman et al., Photo-cross-linking of type 1 collagen gels in the presence of smooth muscle cells: mechanical properties, cell viability, and function. Biomacromolecules, 2003 Jul-Aug; 4(4): 890-895.; W. Ryu et al., The construction of three-dimensional micro-fluidic scaffolds of biodegradable polymers by solvent vapor based bonding of micro-molded layers. Biomaterials, 2007 Feb; 28(6): 1174-1184; Wright, Paul K. (2001). 21st Century manufacturing. New Jersey: Prentice-Hall Inc.)。異なるドーピングされた足場前駆体を支持体の異なる領域に「塗装」するインクジェット装置を用いて複雑な多区画層も作られる。Julie Phillippi (Carnegie Mellon University) presentation at the annual meeting of the American Society for Cell Biology on December 10, 2006; Print me a heart and a set of arteries, Aldhouse P., New Scientist 13 April 2006 Issue 2547 p19.; Replacement organs, hot off the press, C. Choi, New Scientist, 25 Jan 2003, v2379。これらの層は複雑な三次元区画になるように作られる。装置はまた、以下の方法: ジェットフォトポリマー(Jetted Photopolymer)、選択的レーザー焼結(Selective Laser Sintering)、薄膜積層法(Laminated Object Manufacturing)、熱溶解積層法(Fused Deposition Modeling)、シングルジェットインクジェット(Single Jet Inkjet)、三次元プリンティング(Three Dimensional Printing)、または薄膜積層法のどれを用いても作られる。
【0255】
足場装置からの生理活性物質の放出プロファイルは、因子の拡散とポリマーの分解、システムに装填された因子の用量、およびポリマーの組成によって制御される。同様に、これらの変数によって、作用範囲(組織分布)および作用期間、または放出される因子の時間空間的勾配が調節される。関心対象の組織における因子の拡散および分解は、任意で、因子を化学的に改変することによって(例えば、PEG化された増殖因子によって)調節される。いずれの場合でも、放出の時間枠は、装置による有効な細胞送達が望まれる時間を決定する。
【0256】
生理活性物質は、表面吸収、物理的固定化を含む公知の方法を用いて、例えば、足場材料の内部に物質を閉じ込める相変化を用いて足場組成物に加えられる。例えば、水相または液体相にある時に増殖因子が足場組成物と混合され、環境条件(例えば、pH、温度、イオン濃度)が変化した後に、液体はゲル化または固化し、それによって、生理活性物質が閉じ込められる。または、規定されたコンホメーションで足場上に生理活性物質を安定して長期に提示するために、共有結合カップリング、例えば、アルキル化剤またはアシル化剤を用いた共有結合カップリングが用いられる。このような物質を共有結合カップリングするための例示的な試薬を以下の表に示した。
【0257】
ペプチド/タンパク質をポリマーに共有結合的にカップリングする方法
[a]EDC:塩酸1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド
【0258】
本発明における使用に適した生理活性物質には、インターフェロン、インターロイキン、ケモカイン、サイトカイン、コロニー刺激因子、走化性因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)が含まれるが、これに限定されない。樹状細胞を活性化するのに有利に用いられる可能性がある、前述したタンパク質のいずれかのスプライスバリアントおよびその低分子アゴニストまたはアンタゴニストも本明細書において意図される。
【0259】
本発明のワクチン装置の内部で、本発明のワクチン装置の表面で、または本発明のワクチン装置と組み合わせて使用するのに適した例示的な生理活性物質には免疫抑制性タンパク質の阻害剤が含まれる。例示的な免疫抑制性タンパク質には、免疫チェックポイントタンパク質(例えば、CTLA4、PD1、PDL1、およびPDL2)が含まれる。他の例示的な免疫抑制性タンパク質には、B7-H3、B7-H4、LAG3、2B4、BTLA、TIM3、A2aR、および/またはキラー細胞抑制受容体が含まれる。例示的な阻害剤には、低分子、タンパク質、ペプチド、抗体またはその断片、および核酸が含まれる。例えば、阻害剤は、CTLA4、PD1、PDL1、PDL2、B7-H3、B7-H4、LAG3、2B4、BTLA、TIM3、A2aR、および/またはキラー細胞抑制受容体に結合する、核酸、タンパク質、抗体、またはその断片である。例えば、阻害剤は、CTLA4、PD1、PDL1、PDL2、B7-H3、B7-H4、LAG3、2B4、BTLA、TIM3、A2aR、および/またはキラー細胞抑制受容体をコードするmRNAに結合する核酸である。一部の態様では、阻害剤のmRNAに結合する核酸はmRNAレベルおよび/またはタンパク質レベルで阻害剤の発現をダウンレギュレートする。
【0260】
低分子は、1000ダルトン未満、800ダルトン未満、または500ダルトン未満の低分子量化合物である。本明細書に記載の抗体およびその断片には、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、dAb(ドメイン抗体)、単鎖、Fab、Fab'およびF(ab')2断片、Fv、scFvが含まれるが、これに限定されない。抗体の断片は、その各抗体の免疫学的活性を有する。一部の態様では、抗体の断片は、1500個以下、1250個以下、1000個以下、900個以下、800個以下、700個以下、600個以下、500個以下、400個以下、300個以下、200個以下のアミノ酸を含有する。例えば、タンパク質阻害剤またはペプチド阻害剤は、1500個以下、1250個以下、1000個以下、900個以下、800個以下、700個以下、600個以下、500個以下、400個以下、300個以下、200個以下、100個以下、80個以下、70個以下、60個以下、50個以下、40個以下、30個以下、25個以下、20個以下、10個以下のアミノ酸を含有する。例えば、本発明の核酸阻害剤は、400個以下、300個以下、200個以下、150個以下、100個以下、90個以下、80個以下、70個以下、60個以下、50個以下、40個以下、35個以下、30個以下、28個以下、26個以下、24個以下、22個以下、20個以下、18個以下、16個以下、14個以下、12個以下、10個以下のヌクレオチドを含有する。
【0261】
場合によっては、本発明の化合物(例えば、低分子)または高分子(例えば、核酸、ポリペプチド、またはタンパク質)は精製および/または単離される。本明細書で使用する「単離された」または「精製された」低分子、核酸分子、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、またはタンパク質(例えば、抗体またはその断片)は、組換え技法によって産生された時に他の細胞材料も培養培地も実質的に含まず、化学合成された時に化学前駆体も他の化学物質も含まない。精製された化合物は、少なくとも60重量%(乾燥重量)の関心対象の化合物である。好ましくは、調製物は、少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは少なくとも99重量%の関心対象の化合物である。例えば、精製された化合物は、望ましい化合物が少なくとも90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、98重量%、99重量%、または100重量%(w/w)である化合物である。純度は、任意の適切な標準方法、例えば、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析によって測定される。精製または単離されたポリヌクレオチド(リボ核酸(RNA)またはデオキシリボ核酸(DNA))は、天然の状態で隣接する遺伝子も配列も含まない。精製されたとは、ヒト対象に投与するのに安全な無菌性の程度、例えば、感染性作用物質も毒性作用物質も無いことも定義する。
【0262】
「実質的に純粋な」とは、天然で付随する成分から分離されているヌクレオチドまたはポリペプチドを意味する。典型的に、ヌクレオチドおよびポリペプチドは、天然で関連するタンパク質および天然有機分子を含まず、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%である時に、または99重量%の時でも実質的に純粋である。
【0263】
例えば、核酸阻害剤は、低分子干渉RNA、ショートヘアピンRNA、アンチセンスRNA、アプタマー、ペプチド核酸(PNA)、マイクロRNA(miRNA)、またはロックド核酸(LNA)である。一部の態様では、核酸は修飾オリゴヌクレオチド(例えば、2'-o-メチルRNA)を含む。
【0264】
前述したサイトカインの例には、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-17、IL-18、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、インターフェロン-γ(γ-IFN)、IFN-α、腫瘍壊死因子(TNF)、TGF-β、FLT-3リガンド、およびCD40リガンドが含まれるが、これに限定されない。
【0265】
本発明の足場は、任意で、望ましい時間枠で、望ましい因子を局所的に利用可能にする遺伝子を、移植された細胞または移植片の近くにある宿主細胞のいずれかが吸収し、発現するような少なくとも1つの非ウイルス遺伝子療法ベクターを含む。このような非ウイルスベクターには、カチオン性の脂質、ポリマー、標的化タンパク質、およびリン酸カルシウムが含まれるが、これに限定されない。
【0266】
足場製作
D,L-ラクチド・グリコリド(PLG)の85:15, 120kDコポリマー(Alkermes, Cambridge, MA)をガス発泡プロセスにおいて用いて、開口し相互接続した孔をもつ足場を形成した(参照により本明細書に組み入れられる、Cohen S., Yoshioka T., Lucarelli, M., Hwang L. H, and Langer R. Pharm. Res. 8,713-720 (1991))。標準的な二重エマルジョンを用いて、GM-CSFカプセル化PLGマイクロスフェアを作製した(Harris, L.D., Kim, B.S., and Mooney, D.J. J. Biomed. Mater. Res. 42, 396-402 (1998); 参照により本明細書に組み入れられる)。次いで、16mgのPLGマイクロスフェアを150mgのポロゲン、NaClまたはスクロース(250μm~425μmの粒径までふるいにかけた)と混合し、圧縮成型した。結果として生じたディスクを高圧CO2環境内で平衡化した。圧力を急速に下げるとポリマー粒子は拡大し、融合して、相互接続した構造になる。水に浸けることにより、足場からNaClが侵出して、90%多孔度の足場が得られた。腫瘍溶解産物をPLG足場に組み込むために、C57BL/6Jマウス(Jackson Laboratory, Bar Harbor Maine)の背中の皮下で成長させたB16-F10腫瘍の生検材料をコラゲナーゼ(250U/ml)(Worthington, Lakewood, NJ)で消化し、40μmセルストレーナーで濾過した後に107細胞/mlに等しい濃度で懸濁した。腫瘍細胞懸濁液を液体窒素に入れて4サイクルの急速凍結に供し、解凍し(37℃)、次いで、400rpmで10分間、遠心分離した。腫瘍溶解産物を含有する上清(1ml)を収集し、PLGマイクロスフェアと共に凍結乾燥し、結果として生じた混合物を用いて、PLG足場ベースの癌ワクチンを作製した。CpG-ODNをPLG足場に組み込むために、PEI-CpG-ODN凝縮物溶液を60μlの50%(wt/vol)スクロース溶液と共にボルテックスし、凍結乾燥し、乾燥スクロースと混合して、最終重量150mgにした。次いで、PLG癌ワクチンを作製するために、スクロースを含有するPEI-CpG-ODN凝縮物を、ブランク、GM-CSF、および/または腫瘍溶解産物が装填されたPLGマイクロスフェアと混合した。
【0267】
本発明の足場組成物は、GM-CSF、Flt3L、および/またはCCL20、ならびにCpG-ODN配列を含む。ある範囲の濃度の各要素が意図される。好ましい態様において、足場組成物はPLGを含む。GM-CSF、Flt3L、および/またはCCL20については、40mgのポリマー足場組成物あたり、0~100μgのGM-CSF、Flt3L、および/またはCCL20ポリペプチドが足場組成物の内部に組み込まれるかまたは足場組成物の表面にコーティングされる。または、0~50μg、0~25μg、0~10μg、0~5μg、および0~3μgのGM-CSF、Flt3L、および/またはCCL20を含む用量が足場組成物の内部に組み込まれる。好ましい態様において、0~3μgのGM-CSF、Flt3L、および/またはCCL20が足場組成物の内部に組み込まれる。CpG-ODN配列またはPEI-CpG-ODN凝縮物については、40mgのポリマー足場組成物あたり、0~1000μgのPEI-CpG-ODNが足場組成物の内部に組み込まれるかまたは足場組成物の表面にコーティングされる。または、0~500μg、0~250μg、0~100μg(例えば、100μg)、0~50μg、0~25μg、0~10μg、および0~5μgのPEI-CpG-ODNを含む用量が足場組成物の内部に組み込まれる。好ましい態様において、0~50μgのPEI-CpG-ODNが足場組成物の内部に組み込まれる。
【0268】
ワクチン装置
生体適合性足場は癌ワクチン用の送達ビヒクルとして有用である。癌ワクチンは癌細胞に対する内因性免疫応答を刺激する。現在生産されているワクチンは主に体液性免疫系(すなわち、抗体依存性免疫応答)を活性化する。現在開発されている他のワクチンは、腫瘍細胞を殺滅することができる細胞傷害性Tリンパ球を含む細胞性免疫系を活性化することに焦点が合わされている。癌ワクチンは、一般的に、抗原提示細胞(例えば、マクロファージおよび樹状細胞)ならびに/または他の免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、およびNK細胞への癌抗原の提示を強化する。癌ワクチンはいくつかの形態の1つをとってもよいが、これらの目的は、抗原提示細胞(APC)による、癌抗原および/または癌関連抗原の内因性処理と、MHCクラスI分子の状況では細胞表面での抗原提示の最終的な提示を容易にするために、このような抗原をAPCに送達することである。癌ワクチンの一形態は、対象から取り出された癌細胞の調製物であり、エクスビボで処理され、次いで、全細胞として対象に再導入される全細胞ワクチンである。これらの処理は、任意で、細胞を活性化するためのサイトカイン曝露、細胞からサイトカインを過剰発現させるための遺伝子操作、または腫瘍特異的抗原もしくは抗原カクテルを用いた初回刺激、および培養状態での増殖を伴う。樹状細胞ワクチンは抗原提示細胞を直接活性化し、抗原提示細胞の増殖、活性化、およびリンパ節への遊走は、抗原提示細胞が免疫応答を誘発する能力を強化する足場組成物によって調節される。処置しようとする癌のタイプには、中枢神経系(CNS)癌、CNS生殖細胞腫瘍、肺癌、白血病、多発性骨髄腫、腎臓癌、悪性神経膠腫、髄芽腫、およびメラノーマが含まれる。
【0269】
抗原特異的免疫応答を誘発する目的で、足場装置が哺乳動物に移植される。装置は、免疫細胞を活性化し、細胞を特定の抗原で初回刺激し、それによって、免疫防御と、望ましくない組織および標的微生物、例えば、細菌病原体またはウイルス病原体の破壊を強化するように合わせられる。装置は、GM-CSFなどのシグナル伝達物質を含有および/または放出することによって、マクロファージ、T細胞、B細胞、NK細胞、および樹状細胞などの適当な免疫細胞を誘引する。これらのシグナル伝達物質は、他の生理活性化合物を足場組成物の内部に導入するのに用いた同じ技法を用いて、シグナル伝達物質の放出を空間的および時間的に制御するようなやり方で足場組成物の内部に組み込まれる。
【0270】
免疫細胞が装置内に入ったら、装置は、望ましくない組織(例えば、癌、脂肪沈着物、またはウイルスに感染した細胞もしくはそれ以外の罹患している細胞)あるいは微生物を攻撃するように、あるいは免疫系の他の側面を引き起こして攻撃するように免疫細胞をプログラムする。免疫細胞の活性化は、存在している免疫細胞を標的特異的組成物、例えば、望ましくない組織または生物の表面に見られるリガンド、例えば、癌細胞表面マーカー、ウイルスタンパク質、オリゴヌクレオチド(oligonucleatide)、ペプチド配列、または他の特異的抗原の調製物に曝露することによって成し遂げられる。例えば、有用な癌細胞特異的抗原および他の組織または生物に特異的なタンパク質を以下の表に列挙する。
【0271】
装置は、任意で、多価ワクチンを作り出すために複数種のリガンドまたは抗原を含有する。装置を通り抜けて遊走している免疫細胞が、装置を横断している間に組成物に曝露されるように、組成物は足場組成物の1つもしくは複数の区画の中に埋め込まれるかまたは1つもしくは複数の区画の表面にコーティングされる。足場組成物が分解するにつれて、抗原または他の免疫刺激性分子は細胞に曝露されるかまたは曝露されるようになる。装置はまた、リガンドを認識するように免疫細胞をプログラムし、抗原提示を強化するワクチンアジュバントも含有してもよい。例示的なワクチンアジュバントには、標的細胞特異的な抗原またはリガンドと同時に曝露される、ケモカイン/サイトカイン、CpGリッチオリゴヌクレオチド、または抗体が含まれる。
【0272】
装置は、遊走して足場の内部に入るように免疫細胞を誘引し、足場の内部で免疫細胞は抗原特異的になるように指導され、活性化される。次いで、プログラムされた免疫細胞は、多くのやり方で、リンパ節に向かって退出するように誘導される。動員組成物および展開シグナル/組成物、例えば、リンパ節遊走を誘導する物質は1回もしくは複数回の破裂(burst)で放出されるか、足場材料からの組み込みおよび/もしくは放出の方法によってプログラムされるか、または誘引物質を含有する足場区画の連続分解によって制御される。破裂が消散すると、細胞は遊走して去っていく。反発物質を分解し、1回もしくは複数回の破裂で、またはある期間にわたって絶え間なく放出するように、反発物質を含有する区画が設計される。反発物質の相対濃度によって免疫細胞は装置から出て遊走する。または、装置の内部に置かれたかまたは装置の内部に遊走した細胞は、反発物質を放出するかまたはその挙動を変えるようにプログラムされる。例えば、局所的な遺伝子療法は、足場に取り付けられたプラスミドDNAに細胞を曝露することによって行われる。有用な反発物質にはケモカインおよびサイトカインが含まれる。または、装置は、これらを分解および放出することによって免疫細胞を退出させてもよい。
【0273】
標的疾患状態、ワクチン装置構築において有用な刺激性分子および抗原を以下に列挙する。
免疫応答を促進する生理活性因子
a.インターロイキン:IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、1L-17、1L-18など
b.TNF-α
c.IFN-γ
d.IFN-α
e.GM-CSF
f.G-CSF
g.Ftl-3リガンド
h.MIP-3β(CCL19)
i.CCL21
j.M-CSF
k.MIF
l.CD40L
m.CD3
n.ICAM
o.抗CTLA4タンパク質もしくは抗体またはその断片(例えば、イピリムマブまたはトレメリムマブ)
p.TGF-β
q.CPGリッチDNAまたはオリゴヌクレオチド
r.細菌に関連する糖部分:リポ多糖(LPS)が一例である
s.Fasリガンド
t.Trail
u.リンホタクチン
v.マンナン(M-FP)
w.熱ショックタンパク質(apg-2、Hsp70、およびHsp90が例である)
x.抗PD1タンパク質または抗体(例えば、MDX-1106、MK3475、CT-011、またはAMP-224)
y.抗PDL1または抗PDL2タンパク質または抗体(例えば、MDX-1105)
z.抗LAG3タンパク質もしくは抗体またはその断片
aa.抗B7-H3タンパク質もしくは抗体またはその断片
bb.抗B7-H4タンパク質もしくは抗体またはその断片
cc.抗TIM3タンパク質もしくは抗体またはその断片
dd.抗BTLAタンパク質もしくは抗体またはその断片
ee.抗A2aRタンパク質もしくは抗体またはその断片
ff.抗キラー細胞抑制受容体(KIR)(例えば、キラー細胞免疫グロブリン様受容体またはC型レクチン受容体)タンパク質もしくは抗体またはその断片
gg.抗TIM4タンパク質もしくは抗体またはその断片
hh.抗TIM2タンパク質もしくは抗体またはその断片
ii.抗OX40タンパク質もしくは抗体またはその断片
jj.抗4-lBBタンパク質もしくは抗体またはその断片
kk.抗ホスファチジルセリンタンパク質もしくは抗体またはその断片(例えば、ホスファチジルセリンに対するモノクローナル抗体)

疾患および抗原-ワクチン接種標的
a.癌:抗原およびその供給源
i.生検材料(例えば、メラノーマ腫瘍生検材料)から抽出した腫瘍溶解産物
ii.放射線照射された腫瘍細胞(例えば、放射線照射されたメラノーマ細胞)
iii.メラノーマ
1.抗原のMAGEシリーズ(MAGE-1が一例である)
2.MART-1/メランA
3.チロシナーゼ
4.ガングリオシド
5.gp100
6.GD-2
7.O-アセチル化GD-3
8.GM-2
9.B16-F10腫瘍溶解産物、例えば、B16-F10メラノーマ腫瘍細胞(ATCC, Manassas, NJ)を投与したマウスに由来するB16-F10腫瘍溶解産物
10.チロシナーゼ関連タンパク質(TRP)-2
11.肺癌細胞溶解産物または肺癌細胞抗原
12.神経膠腫癌細胞溶解産物または神経膠腫癌細胞抗原
13.前立腺癌細胞溶解産物または前立腺癌細胞抗原

iv.乳癌
1.MUC-1
2.Sos1
3.プロテインキナーゼC結合タンパク質
4.逆転写酵素タンパク質
5.AKAPタンパク質
6.VRK1
7.KIAA1735
8.T7-1、T11-3、T11-9
9.Her2(CD340とも知られる)

v.他の一般的な癌抗原および特異的な癌抗原
1.ホモ・サピエンステロメラーゼ酵素(hTRT)
2.サイトケラチン-19(CYFRA21-1)
3.扁平上皮癌抗原1(SCCA-1)、(タンパク質T4-A)
4.扁平上皮癌抗原2(SCCA-2)
5.卵巣癌抗原CA125(1A1-3B)(KIAA0049)
6.ムチン1(腫瘍関連ムチン)、(癌腫関連ムチン)、(多型上皮ムチン)、(PEM)、(PEMT)、(エピシアリン)、(腫瘍関連上皮膜抗原)、(EMA)、(H23AG)、(ピーナッツ反応性尿中ムチン)、(PUM)、(乳癌関連抗原DF3)
7.CTCL腫瘍抗原se1-1
8.CTCL腫瘍抗原se14-3
9.CTCL腫瘍抗原se20-4
10.CTCL腫瘍抗原se20-9
11.CTCL腫瘍抗原se33-1
12.CTCL腫瘍抗原se37-2
13.CTCL腫瘍抗原se57-1
14.CTCL腫瘍抗原se89-1
15.前立腺特異的膜抗原
16.5T4癌胎児性栄養膜糖タンパク質
17.Orf73カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス
18.MAGE-C1(癌/精巣抗原CT7)
19.MAGE-B1抗原(MAGE-XP抗原)(DAM10)
20.MAGE-B2抗原(DAM6)
21.MAGE-2抗原
22.MAGE-4a抗原
23.MAGE-4b抗原
24.結腸癌抗原NY-CO-45
25.肺癌抗原NY-LU-12バリアントA
26.癌関連表面抗原
27.腺癌抗原ART1
28.腫瘍随伴性関連脳-精巣-癌抗原(Paraneoplastic associated brain-testis-cancer antigen)(癌ニューロン抗原MA2;腫瘍随伴性ニューロン抗原)
29.神経腫瘍腹側抗原2(Neuro-oncological ventral antigen 2)(NOVA2)
30.肝細胞癌抗原遺伝子520
31.腫瘍関連抗原CO-029
32.腫瘍関連抗原MAGE-X2
33.滑膜肉腫, Xブレークポイント2(Synovial sarcoma, X breakpoint 2)
34.T細胞により認識される扁平上皮癌抗原(Squamous cell carcinoma antigen recognized by T cell)
35.血清学的に規定される結腸癌抗原1(Serologically defined colon cancer antigen 1)
36.血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-15(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-15)
37.血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-16(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-16)
38.クロモグラニンA;副甲状腺分泌タンパク質1
39.DUPAN-2
40.CA19-9
41.CA72-4
42.CA195
43.癌胎児抗原(CEA)

b.AIDS(HIV関連抗原)
i.Gp120
ii.SIV229
iii.SIVE660
iv.SHIV89.6P
v.E92
vi.HC1
vii.OKM5
viii.FVIIIRAg
ix.HLA-DR(Ia)抗原
x.OKM1
xi.LFA-3

c.一般的な感染症および関連抗原
i.結核
1.結核菌(Mycobacterium tuberculosis)抗原5
2.結核菌抗原85
3.ESAT-6
4.CFP-10
5.Rv3871
6.GLU-S
ii.マラリア
1.CRA
2.RAP-2
3.MSP-2
4.AMA-1
iii.可能性のある変異インフルエンザ株および変異髄膜炎株

d.神経保護-神経学的疾患(例えば、アルツハイマー、パーキンソン、プリオン病)から保護する
1.自己CNS抗原のクラス
2.ヒトα-シヌクレイン(パーキンソン)
3.ベータアミロイド斑(アルツハイマー)
e.自己免疫疾患(多発性硬化症、慢性関節リウマチなど)
i.疾患関連MHC抗原
ii.様々なクラスの自己抗原
iii.インシュリン
iv.インシュリンペプチドB9-23
v.グルタミン酸
vi.デカルボキシラーゼ65(GAD65)
vii.HSP60
疾患関連T細胞受容体(TCR)
【0274】
進行性疾患には、腫瘍細胞を殺滅し、疾患を一掃するためにCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)の強力かつ持続的な活性化が必要であるので、以前のワクチンは、確立した癌をもつ患者に対してほとんど効果がなかった。樹状細胞(DC)のサブセットは、抗原の交差提示と、CTLと、エフェクターT細胞応答を停止するT調節性(Treg)細胞の両方を調節するサイトカインの産生を専門とする。マウスにおいてDCネットワークと、特に、形質細胞様DC(pDC)およびCD8+DCが協調して調節されると宿主免疫が強化される。インサイチューで宿主DC集団の活性化および局在を制御するために、炎症性サイトカイン、免疫デンジャーシグナル、および腫瘍溶解産物の様々な組み合わせを取り入れた機能化生体材料が、本明細書に記載のワクチンにおいて用いられる。
【0275】
サイトカイン、腫瘍抗原、およびデンジャーシグナルのインビボ提示を空間的および時間的に制御する移植可能な合成ポリマーマトリックス(抗原が装填した無細胞生体材料装置)が用いられる。DC前駆体およびDCを動員するために、これらのポリラクチド-コ-グリコリド(PLG)[FDAにより認可された生体材料]マトリックスから周囲組織にGM-CSFが放出される。CpGリッチオリゴヌクレオチドがデンジャーシグナルとしてマトリックス上に固定化され、DCの発達および成熟をプログラムするために、マトリックスに存在しているDCに抗原(腫瘍溶解産物)が放出される。これらのマトリックスはインサイチューでDCの活性化および輸送を量的に調節し、マウスB16-F10メラノーマ細胞の接種に対する予防免疫を誘導する(P. Schnorrer, G. M. Behrens, N. S. Wilson, J. L. Pooley, C. M. Smith, D. El-Sukkari, G. Davey, F. Kupresanin, M. Li, E. Maraskovsky, G. T. Belz, F. R. Carbone, K. Shortman, W. R. Heath, J. A. Villadangos, The dominant role of CD8+ dendritic cells in cross-presentation is not dictated by antigen capture. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 103, 10729-10734 (2006))。本明細書に記載のように、このシステムは、複数のDCサブセットおよびT細胞サブセットの動員および活性化を制御するために、ある期間にわたって繰り返し投与され、確立した腫瘍に対する治療用ワクチンとして有効である。
【0276】
マトリックス製作
マトリックスを製作するための例示的なプロトコールが本明細書において説明される(例えば、参照により本明細書に組み入れられる、US2013-0202707を参照されたい)。D,L-ラクチドとグリコリド(PLG)の85:15, 120kDコポリマー(Alkermes)をガス発泡プロセスにおいて用いて、多孔性PLGマトリックスを形成した(L. D. Harris, B. S. Kim, D. J. Mooney, Open pore biodegradable matrices formed with gas foaming. J. Biomed. Mater. Res. 42, 396-402 (1998))。最初に、標準的な二重エマルジョンを用いて、GM-CSFカプセル化PLGマイクロスフェアを作製した(S. Cohen, T. Yoshioka, M. Lucarelli, L. H. Hwang, R. Langer, Controlled delivery systems for proteins based on poly(lactic/glycolic acid) microspheres. Pharm. Res. 8, 713-720 (1991))。次いで、PLGマイクロスフェアを150mgのポロゲン、スクロース(250~425mmの粒径までふるいにかけた)と混合し、圧縮成型した。結果として生じたディスクを高圧CO2環境内で平衡化した。圧力を急速に下げるとポリマー粒子は拡大し、融合して、相互接続した構造になる。水に浸けることにより、足場からスクロースが侵出して、90%多孔度の足場が得られた。腫瘍溶解産物をPLG足場に組み込むために、C57BL/6Jマウス(Jackson Laboratory)の背中の皮下で成長させたB16-F10腫瘍の生検材料をコラゲナーゼ(250U/ml)(Worthington)で消化し、40μmセルストレーナーで濾過した後に107細胞/ミリリットルに等しい濃度で懸濁した。腫瘍細胞懸濁液を液体窒素に入れて4サイクルの急速凍結に供し、解凍し(37℃)、次いで、400rpmで10分間、遠心分離した。腫瘍溶解産物を含有する上清(1ml)を収集し、PLGマイクロスフェアと共にインキュベートし、凍結乾燥した、結果として生じた混合物を高圧CO2プロセスにおいて用いて、腫瘍溶解産物を組み込んだマクロ多孔性PLGマトリックスを発泡させた。
【0277】
CpG-ODNをPLG足場の内部に組み込むために、CpG-ODN1826、5'-tccatgacgttcctgacgtt-3'(Invivogen, San Diego, CA; SEQ ID NO:29)を、ポリ(エチレンイミン)(PEI)(Mn約60,000; Sigma Aldrich)分子を用いて、混合物をボルテックスしながらODN1826溶液をPEI溶液に滴下することによって凝縮させた(L. D. Harris, B. S. Kim, D. J.Mooney, Open pore biodegradable matrices formed with gas foaming. J. Biomed. Mater. Res. 42, 396-402 (1998); S. Cohen, T. Yoshioka, M. Lucarelli, L. H. Hwang, R. Langer, Controlled delivery systems for proteins based on poly(lactic/glycolic acid) microspheres. Pharm. Res. 8, 713-720 (1991); Y. C. Huang, M. Connell, Y. Park, D. J. Mooney, K. G. Rice, Fabrication and in vitro testing of polymeric delivery system for condensed DNA. J. Biomed. Mater. Res. A 67, 1384-1392(2003))。凝縮中に、PEIとCpG-ODN(NH3 +:P04 -)との電荷比を7と一定に保った。次いで、PEI-CpG-ODN凝縮物溶液を60μlの50%(w/v)スクロース溶液と共にボルテックスし、凍結乾燥し、乾燥スクロースと混合して最終重量150mgにした。次いで、PLG癌ワクチンを作製するために、スクロースを含有するPEI-CpG-ODN凝縮物を、ブランク、GM-CSF、および/または腫瘍溶解産物が装填されたPLGマイクロスフェアと混合した。
【0278】
制御されたGM-CSFおよびTLRアゴニストの提示を成し遂げるために、マクロ多孔性のポリ-ラクチド-コ-グリコリド(PLG)マトリックスはGM-CSFを素早く放出する(Ali et al.,2009 Nat Mater, 2: 151-8)。例えば、DCまたはその前駆体の動員を誘導するために、タンパク質の約60%が10日目までに放出された(参照により本明細書に組み入れられる、US2013-0202707)。GM-CSFが装填されたPLG足場を、デンジャーシグナルであるTLR活性化CpG-ODN、MPLA、およびP(I:C)分子も提示するように改変した。長期局所シグナルを供給してDCを活性化するようにTLRアゴニストの提示を設計した。重要なことに、足場を製作するのに選択した比較的高い分子量および組成の特定のPLGは足場をゆっくりと分解させ、これにより、ワクチン部位の長期分析と、足場のによるDC活性化およびT細胞免疫の調節が可能になる。
【0279】
本発明のワクチンシステムは低免疫原性のB16-F10メラノーマに対して予防免疫を生じることができる(参照により本明細書に組み入れられる、O. A. Ali, N. Huebsch, L. Cao, G. Dranoff, D. J. Mooney, Infection-mimicking materials to program dendritic cells in situ. Nat. Mater. 8, 151-158 (2009)およびUS 2013-0202707)。参照により本明細書に組み入れられる、US2013-0202707に記載のように、ワクチンシステムは、pDCおよびCD8+DCにより誘導されるナイーブT細胞の分化、1型IFNおよびIL-12の対応する産生、ならびに負のフィードバック機構の阻害を介してCTL応答を促進および拡大する。
【0280】
参照により本明細書に組み入れられるUS2013-0202707に記載のように、様々なTLRアゴニストを含有するワクチン製剤は、特定のDCサブセットの活性化と相関する、かなり大きな全身性の抗メラノーマCTLを生じさせ、腫瘍量を低減する。TLRアゴニストを含めると、一般的に、DCが活性化され、それによって、MHCIIおよび補助刺激分子CD86の表面発現が増加する。このことは、抗原を提示し、T細胞集団を活性化する能力が強化されたことを示している。特に、適当なTLRシグナル伝達によって、ワクチン部位におけるCD8(+)サブセットおよびpDCサブセットの生成が強化され、IFNと、強力なT細胞増殖因子であるIL-12の産生が刺激された。
【0281】
一部の態様では、ワクチンにおいてアジュバントとして働くように、3つの異なるタイプの病原体関連分子パターン(PAMP)(3つのタイプ;短いオリゴヌクレオチド(CpG-ODN); 合成RNA-(ポリ(I:C); P(I:C))、合成脂質(モノホスホリル脂質A; MPLA)がPLGディスク構造/足場などの構造ポリマー装置の内部または表面に組み込まれる。このようなワクチン製剤はインサイチューで樹状細胞を動員および活性化する。
【0282】
高悪性度メラノーマ癌モデルにおけるワクチン依存的生存は、ワクチンシステムに用いたアジュバントに関係なく、ワクチンが樹状細胞の2つのサブセット-CD8(+)DCおよび形質細胞様DC-を特異的に活性化する能力と強く相関する。PLGワクチンに4つの異なるワクチンアジュバントを用いて、この相関性が確認された。これらのワクチンは、メラノーマの治療モデルにおいて、ワクチン部位と腫瘍に検出された特異的T細胞応答を活性化することによって強力な腫瘍拒絶反応を誘導する。これらの所見から、自然免疫応答および適応免疫応答の様々な経路を刺激する様々なタイプのアゴニストを組み込む上でPLGワクチンシステムの汎用性が証明された。
【0283】
免疫応答における樹状細胞の役割
樹状細胞(DC)は、特異的な細胞傷害性Tリンパ球(CTL)応答を初回刺激し、広げることによって感染および腫瘍に対する免疫応答をうまくまとめる。末梢組織に存在している未熟なDCは、侵入病原体に特有の異物(すなわち、抗原)を検出し、病原体によって誘導される炎症応答の間に生じる刺激、例えば、病原体関連分子パターン(PAMP)または死につつある細胞の産物(すなわち、「デンジャーシグナル」)によって活性化される。成熟中のDCは両プロセスを完成させ、主要組織適合複合体(MHC)受容体上に抗原を提示し、補助刺激分子CD80およびCD86を発現する。CD80およびCD86は両方ともエフェクターT細胞刺激に必要とされる。「デンジャーシグナル伝達」によるDC成熟の別の重要な結果は、DCが、リンパ節にホーミングして、ナイーヴT細胞に結合し、これを活性化し、DCが提示している抗原をT細胞が認識できるようになる能力を獲得することである。
【0284】
特定のDCが免疫応答を開始および制御する能力は、DCの組織内局在と、動員のための専門化された能力の結果である。DCは骨髄にある多能性幹細胞から生じ、血流に入り、ほぼ全ての器官に局在する。一連の表面マーカーの相対発現に基づいて、末梢血中に、形質細胞様DC(pDC)および従来のDC(cDC)2を含むDCまたはDC前駆体の様々なサブセットを特定することができる。pDCは主要なI型インターフェロン(IFN)産生細胞であり、サイトカインシグナル伝達を介したウイルス曝露に対する適応免疫応答の活性化を専門とする。表皮DCなどのCD11c(+)cDCは抗原提示およびT細胞の補助刺激に特に長けている。
【0285】
微生物が侵入し、炎症が起こると、DCは、マクロファージなどの他のAPCよりもはるかに数で勝る速度で流入領域リンパ節と主な感染部位に迅速に遊走する。(pDC)を含む、ほとんどのDCサブセットの生成は、定常状態では、サイトカインFms関連チロシンキナーゼ3リガンドリガンド(FL)によって制御される。損傷した細胞または感染した細胞によって放出される他のサイトカイン、例えば、GM-CSFおよびCCL20はcDCを活発に炎症部位に動員し、局在させる。インビボおよびインビトロ両方で炎症モデルにおいて、これらの炎症性サイトカインはDCの遊走と増殖を強化することも示されており、DC活性化状態を調節する可能性がある。感染中に、または腫瘍内で活性化されたDCの量は、その後の免疫応答と疾患予後の強さと相関する。
【0286】
免疫療法に十分な数の樹状細胞(DC)を作製するために、多くの場合、炎症性サイトカイン、例えば、顆粒球マクロファージ-コロニー刺激因子(GM-CSF)およびFL(Flt3)を用いた実験室ベースのDC前駆体培養が用いられてきた。腫瘍抗原を提示するようにインビトロで改変されたDCはマウスモデルに移植されると抗腫瘍効果を誘発することができる。エクスビボDCベースワクチンの初期臨床試験から、癌患者のサブセットにおいて腫瘍退縮が誘導されることが明らかになったが、生存利益はほとんどなかった。DCのエクスビボ操作が伴うプロトコールには、作製することができるDCの量およびタイプと、生着効率およびLNホーミングが不十分なことと、インビボ環境で注射するとDC活性化が失われるという制約がある。
【0287】
これらの制約に対処するために、装置の感染模倣材料は、インビボでDCを動員および活性化するために、デンジャーシグナルと組み合わせて炎症性サイトカインを提示する。シトシン-グアノシン(CpG)リッチオリゴヌクレオチド(CpG-ODN)は細菌DNAにおいて発現され、マトリックスに存在しているDCの活性化を刺激することができる強力なデンジャーシグナルであるので、CpG-ODN配列を含有するナノ粒子も足場上に固定化した。
【0288】
CD141+DCおよび形質細胞様DCは癌ワクチン接種(予防用および治療用)の成功にとって重大な意味をもつ。形質細胞様DCは形質細胞のように見えるが、骨髄球系樹状細胞に似た、ある特定の特徴をもち、多量のインターフェロン-αを産生することができ、TLR7およびTLR9によって特徴付けられる。TLRアゴニストであるCpGはTLR9に結合する。マウスのCD8+DCはCD141+樹状細胞に相当する。CD141+DCはヒトリンパ節、骨髄、扁桃腺、および血液に見出される。CD141+DCは、これよりよく研究されているCD1c+DCサブセットと比較して多量のtoll様受容体3(TLR3)発現、IL-12p70およびIFN-βの産生、Tヘルパー1細胞応答を誘導する優れた能力によって特徴付けられる。
【0289】
ポリイノシン-ポリシチジル酸(ポリI:C)で活性化されたCD141+DCが抗原をCD8+細胞傷害性Tリンパ球に交差提示する能力は、ポリI:Cで活性化されたCD1c+DCより優れている。従って、CD141+DCサブセットは、マウスCD8α+DCサブセットと同様の特徴をもつ機能的に異なる重要なヒトDCサブタイプである。CD141+DCは細胞傷害性Tリンパ球応答の誘導において役割を果たし、癌、ウイルス、および他の病原体に対するワクチン接種にはCD141+DCが活性化されることが重要である。
【0290】
ワクチン装置の内部にあるp(I:C)はヒトではCD141+DC(マウスではCD8+DC)を刺激し、CpGは形質細胞様DCを刺激する。これらのTLRアゴニストの1つまたは両方を含む装置は、強力なDC活性化と、かなり大きな予防的抗腫瘍性免疫応答および治療的抗腫瘍免疫応答の発生をもたらす。装置の内部にある様々なTLRアゴニストの組み合わせ、例えば、p(I:C)とCpGの組み合わせは、腫瘍に対するDC免疫応答の活性化の点で相乗効果をもたらす。
【0291】
CpG-ODNおよびP(I:C)を組み込んだPLGワクチンは相乗作用して、かなり大きな腫瘍阻害を生じさせ、腫瘍量を減らし、抗腫瘍免疫応答を改善する。
【0292】
サイトカイン徐放およびインビボDC動員
GM-CSF、FL、およびCCL20を長期的かつ持続的に放出し、活性化のためにDCを収納するようにマクロ多孔性ポリ-ラクチド-コ-グリコリド(PLG)マトリックスを設計した。樹状細胞浸潤を容易にするために、これらのPLG足場の多孔度は80~90%であり、平均孔径は125~200umであった。このマトリックスは最初の5日間で1回の破裂でタンパク質を素早く放出し、その後に、次の数週間で持続的に放出したので、3種類のサイトカインのインビトロ放出動態はほぼ同じであった(参照により本明細書に組み入れられる、US2013-0202707)。
【0293】
インビボDC活性化
炎症性サイトカインとの送達と協調して、感染を模倣するデンジャーシグナルであるTLR活性化CpG-ODNを含有するナノ粒子を提示するようにPLG足場を改変した。これにより、サイトカインシグナル伝達がない対照条件と比べて、インサイチューでのDC活性化が劇的に強化された。
【0294】
エクスビボDCベースワクチンの開発、さらに一般的には、インビボで免疫系を活性化する材料システムの設計において、DCおよびDC前駆体の制御された動員および活性化は特に関心が高い。本明細書に記載のように、微生物感染の重要な側面を模倣するポリマーは癌ワクチン接種のためにDCを効果的に動員する。GM-CSF、FL、およびCCL20を放出するように操作されたPLG足場は、かなりの数の存在するDCをもたらし、デンジャーシグナルの同時提示はDC成熟をもたらした。全ワクチン製剤がB16-F10メラノーマの治療モデルにおいて腫瘍からの保護を誘導することができたが、GM-CSFワクチンおよびFLワクチンはCCL20と比較して多量の抗原特異的CTL、高レベルのTh1初回刺激サイトカイン、および高い生存率を生じさせた。
【0295】
pDCおよびそのcDC対応物は、これらの抗腫瘍T細胞応答を媒介する専門化した能力を利用するために標的化される。ナノ粒子標的化システムとは対照的に、本明細書に記載のポリマーシステムは、DCを動員および活性化する抗原送達装置として働くだけでなく、DCが一時的に存在している間に活性化される物理的構造としても働く。
【0296】
本明細書に記載のシステムは、かなり大きな抗腫瘍活性を示した。本明細書に記載のポリマー、例えば、PLGの他に、任意で、免疫応答およびDC動員を高めるために、炎症性がさらに高い他のポリマーからマトリックスが製作される。これらの細胞による後のT細胞初回刺激の別の重要な側面はLNホーミングである。抗原曝露後のDCの離脱または分散は、様々なアジュバントを材料中に組み込んで遊走機能を活性化することによって最適化される。または、DC輸送のさらなる制御を促進するために、分解動態および多孔度を含む他のマトリックス特性が変えられる。
【0297】
インサイチューで感染誘導性DC動員を模倣するために、FL、CCL20、およびGM-CSFが生体材料システムにおいて用いられる。US2013-0202707、例えば、111頁、17行~113頁、17行(参照により本明細書に組み入れられる)に記載のように、感染を模倣する多孔性装置が治療用癌ワクチンとして有効である。
【0298】
抗体
本明細書で使用する「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン(Ig)分子の免疫学的に活性のある部分、すなわち、抗原に特異的に結合する(抗原と免疫反応する)抗原結合部位を含有する分子を指す。「特異的に結合する」または「と免疫反応する」とは、抗体が望ましい抗原の1つまたは複数の抗原決定基と反応し、他の抗原と有意に反応しないことを意味する。抗体には、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、dAb(ドメイン抗体)、単鎖、Fab、Fab'、およびF(ab')2断片、scFv、およびFab発現ライブラリーが含まれるが、これに限定されない。
【0299】
単鎖Fv(「scFv」)ポリペプチド分子は、ペプチドをコードするリンカーによって連結された、VHをコードする遺伝子とVLをコードする遺伝子を含む遺伝子融合から発現させることができる、共有結合的に連結されたVH::VLヘテロ二量体である(Huston et al.(1988) Proc Nat Acad Sci USA 85(16): 5879-5883を参照されたい)。抗体V領域に由来する、天然で凝集するが化学的に分離されたポリペプチド軽鎖および重鎖を、抗原結合部位の構造に実質的に似た三次元構造に折り畳まれるscFv分子に変換するための化学構造を見分ける多数の方法が述べられている。例えば、米国特許第5,091,513号;同第5,132,405号;および同第4,946,778号を参照されたい。
【0300】
「抗原結合部位」または「結合部分」という用語は、抗原結合に関与する免疫グロブリン分子の部分を指す。抗原結合部位は、重(「H」)鎖および軽(「L」)鎖のN末端可変(「V」)領域のアミノ酸残基によって形成される。「超可変領域」と呼ばれる、重鎖および軽鎖のV領域内にある3つの大きく異なる領域が、「フレームワーク領域」または「FR」と知られる、「超可変領域」より保存されている隣接領域の間に置かれている。従って、「FR」という用語は、免疫グロブリンの超可変領域間に天然に見られ、それに隣接するアミノ酸配列を指す。抗体分子には、軽鎖の3つの超可変領域と重鎖の3つの超可変領域が三次元空間で互いに関連して配置されて抗原結合表面を形成している。抗原結合表面は、結合する抗原の三次元表面に相補的であり、重鎖および軽鎖それぞれの3つの超可変領域は「相補性決定領域」または「CDR」と呼ばれる。
【0301】
本明細書で使用する「エピトープ」という用語は、免疫グロブリン、scFv、またはT細胞受容体に特異的結合することができる任意のタンパク質決定基を含む。エピトープ決定基は、アミノ酸または糖側鎖などの分子の化学的に活性のある表面グループからなり、特定の三次元構造特徴ならびに特定の電荷特徴を有する。例えば、抗体は、ポリペプチドのN末端ペプチドまたはC末端ペプチド、タンパク質の直鎖ペプチド配列または非直鎖ペプチド配列、ならびに第1の抗原のアミノ酸と第2の抗原のアミノ酸を含むエピトープに対して作られてもよい。
【0302】
本明細書で使用する「免疫学的結合」および「免疫学的結合特性」という用語は、免疫グロブリン分子と、免疫グロブリンに特異性を示す抗原との間で起こるタイプの非共有結合的相互作用を指す。免疫学的結合相互作用の強度、すなわち親和性は相互作用の解離定数(Kd)で表すことができる。Kdが小さいほど親和性が大きいことを示している。選択されたポリペプチドの免疫学的結合特性は、当技術分野において周知の方法を用いて定量することができる。このような方法の1つは、抗原結合部位/抗原複合体が形成および解離する速度を測定することを伴う。これらの速度は、複合体パートナーの濃度、相互作用の親和性、および両方向の速度に等しく影響を及ぼす幾何学的パラメータに依存する。従って、濃度と、実際の結合速度および解離速度を計算することによって、「オンレート定数」(Kon)および「オフレート定数」(Koff)を両方とも求めることができる(Nature 361: 186-87 (1993))。Koff/Konの比は、親和性に関連しない全パラメータを取り消すことができ、解離定数Kdに等しい。Davies et al.(1990) Annual Rev Biochem 59:439-473)。本発明の抗体は、放射性リガンド結合アッセイまたは当業者に公知の類似のアッセイなどのアッセイによって測定された時に、平衡結合定数(Kd)が≦1μΜ、好ましくは≦100nM、より好ましくは≦10nM、より好ましくは≦1nM、最も好ましくは≦100pM~約1pMである時に、本明細書に記載の抗原またはエピトープ(例えば、CTLA、PD1、PDL1、または他の免疫抑制性タンパク質および/もしくは腫瘍抗原)に特異的に結合すると言われる。
【0303】
投与経路
本発明の薬学的組成物(例えば、本明細書に記載の阻害剤)は、その意図される投与経路と適合するように製剤化される。投与経路の例には、非経口投与、例えば、静脈内投与、腹腔内投与、皮内投与、皮下投与、経口投与(例えば、吸入)、経皮投与(すなわち、局部投与)、経粘膜投与、および直腸投与が含まれる。非経口適用、皮内適用、または皮下適用に用いられる溶液または懸濁液は、以下の成分:滅菌希釈剤、例えば、注射用水、食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒;抗菌剤、例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン;抗酸化物質、例えば、アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウム;キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);緩衝剤、例えば、酢酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩、および張性を調節するための薬剤、例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロースを含んでもよい。pHは塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基で調節されてもよい。非経口調製物は、ガラスまたはプラスチックで作られたアンプル、使い捨て注射器、またはマルチドーズバイアルに入れられてもよい。
【0304】
注射に用いるのに適した薬学的組成物には、滅菌水溶液(水溶性の場合)または分散液、および滅菌注射液または分散液を即時に調製するための滅菌散剤が含まれる。静脈内投与の場合、適切な担体には、生理食塩水、静菌水(bacteriostatic water)、Cremophor EL(商標)(BASF, Parsippany, NJ)、またはリン酸緩衝食塩水(PBS)が含まれる。全ての場合において、組成物は無菌でなければならず、簡単な注射器使用可能性が存在する程度まで流動性がなければならない。組成物は製造および保管の条件下で安定してなければならず、細菌および菌類などの微生物の汚染作用から守らなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)を含有する溶媒または分散媒、ならびにその適切な混合物でもよい。例えば、レシチンなどのコーティングを用いることによって、分散液の場合には、必要とされる粒径を維持することによって、および界面活性剤を用いることによって、適切な流動性を維持することができる。微生物の作用は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって防止することができる。多くの場合、組成物に等張剤、例えば、糖、多価アルコール、例えば、マニトール(manitol)、ソルビトール、塩化ナトリウムを含めることが好ましい。吸収を遅延する薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを組成物に含めることによって、注射可能な組成物を長期間吸収させることができる。
【0305】
滅菌注射液は、必要とされる量の活性化合物を、必要に応じて、前記で列挙された成分の1つまたは組み合わせと共に適切な溶媒中に混合された後に、濾過滅菌することによって調製することができる。一般的に、分散液は、活性化合物を、基本分散媒と、前記で列挙されたものからの必要とされる他の成分を含有する滅菌ビヒクル中に混合することによって調製される。滅菌注射液を調製するための滅菌散剤の場合、調製方法は、予め濾過滅菌した溶液から、活性成分と任意のさらなる望ましい成分の散剤を生じさせる真空乾燥および凍結乾燥である。
【0306】
経口組成物は一般的に不活性希釈剤または食用担体を含む。経口組成物はゼラチンカプセルの内部に入れられてもよく、圧縮されて錠剤にされてもよい。経口治療投与の目的で、活性化合物は賦形剤と共に混合され、錠剤、トローチ、またはカプセルの形で用いられてもよい。経口組成物はまた、口腔洗浄薬として用いるために流体担体を用いて調製されてもよく、流体担体に溶解した化合物が経口的に適用され、素早く動かされ、吐き出されるか、または飲み込まれる。薬学的に適合する結合剤、および/またはアジュバント材料が組成物の一部として含まれてもよい。錠剤、丸剤、カプセル、トローチなどは、以下の成分:結合剤、例えば、結晶セルロース、トラガカントゴム、もしくはゼラチン;賦形剤、例えば、デンプンもしくはラクトース、崩壊剤、例えば、アルギン酸、Primogel、もしくはトウモロコシデンプン;潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムもしくはSterotes;流動化剤、例えば、コロイド状二酸化ケイ素;甘味剤、例えば、スクロースもしくはサッカリン;または着香剤、例えば、ペパーミント、サリチル酸メチル、もしくはオレンジ着香料のいずれでも、または同様の性質の化合物を含有してもよい。
【0307】
吸入による投与の場合、化合物は、適切な噴霧剤、例えば、二酸化炭素などの気体を含有する加圧された容器もしくはディスペンサーから、またはネブライザーからエアロゾルスプレーの形で送達される。
【0308】
全身投与はまた経粘膜手段または経皮手段によるものでもよい。経粘膜投与または経皮投与の場合、透過しようとする障壁に適した透過剤が製剤に用いられる。このような透過剤は当技術分野において一般に知られており、例えば、経粘膜投与の場合、界面活性剤、胆汁酸塩、およびフシジン酸誘導体を含む。経粘膜投与は点鼻薬または坐剤を用いて成し遂げることができる。経皮投与の場合、活性化合物は、当技術分野において一般に知られている軟膏、膏薬、ゲル、またはクリームに製剤化することができる。
【0309】
化合物はまた、直腸送達の場合、坐剤(例えば、従来の坐剤主剤、例えば、カカオ脂および他のグリセリド)または停留浣腸(retention enema)の形で調製されてもよい。
【0310】
一態様において、活性化合物は、身体からの急速な排出から化合物を保護する担体、例えば、移植片およびマイクロカプセル化送達系を含む持続的放出製剤/徐放製剤を用いて調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの生分解性生体適合性ポリマーを使用することができる。このような製剤を調製するための方法は当業者に明らかであろう。
【0311】
例えば、活性成分は、例えば、コアセルベーション技法によって調製されたマイクロカプセルまたは界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースもしくはゼラチン-マイクロカプセルおよびポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルの内部に、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、およびナノカプセル)の内部に、またはマクロエマルジョンの内部に封入されてもよい。
【0312】
持続放出調製物が調製されてもよい。持続放出調製物の適切な例には、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが含まれる。このマトリックスは、成型物品、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルの形をしている。持続放出マトリックスの例には、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリ乳酸(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸およびγエチル-L-グルタミン酸のコポリマー、非分解性のエチレン-酢酸ビニル、分解性の乳酸-グリコール酸コポリマー、例えば、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸-グリコール酸コポリマーと酢酸リュープロリドで構成される注射用マイクロスフェア)、およびポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸が含まれる。エチレン-酢酸ビニルおよび乳酸-グリコール酸などのポリマーを用いると、100日間にわたって分子を放出することができるが、ある特定のヒドロゲルを用いると、もっと短い期間にわたってタンパク質が放出される。
【0313】
前記の材料はまた、Alza Corporation および Nova Pharmaceuticals, Incのリポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を用いて感染細胞に標的化されたリポソームを含む)から商業的に入手することもでき、薬学的に許容される担体として使用することもできる。これらは、例えば、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,522,811号に記載のように、当業者に公知の方法に従って調製することができる。
【0314】
投与を容易にし、投与量を均一にするために、経口組成物または非経口組成物を単位剤形で製剤化することは特に有利である。本明細書で使用する単位剤形とは、処置しようとする対象に対する単位投与量として適した物理的に別個の単位を指す。それぞれの単位は、必要とされる薬学的担体と共同して、望ましい治療効果を生じるように計算された予め決められた量の活性化合物を含有する。本発明の単位剤形の仕様は、活性化合物の独自の特徴および実現しようとする特定の治療効果、ならびに個体を処置するために、このような活性化合物を配合する技術分野においてつきものの制約によって規定され、これに直接左右される。
【0315】
薬学的組成物は、投与のための説明書と一緒に、容器、パック、またはディスペンサーの内部に入れられてもよい。
【0316】
投与量
本発明の方法は、1種類または複数種の本明細書に記載の免疫抑制性タンパク質の阻害剤を、0.01~10mg/kg(例えば、0.1~5mg/kg)体重の投与量で投与する工程を含む。例えば、阻害剤は、0.01mg/kg、0.02mg/kg、0.05mg/kg、0.1mg/kg、0.3mg/kg、0.5mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、5mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kgの投与量で投与される。一部の態様では、阻害剤は、毎日、隔日で、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、または6日ごとに投与される。他の態様において、阻害剤は、1~10週間ごとに(例えば、1週間ごとに、2週間ごとに、3週間ごとに、4週間ごとに、5週間ごとに、6週間ごとに、7週間ごとに、8週間ごとに、9週間ごとに、または10週間ごとに)投与される。例えば、阻害剤は、合計7日~3年(例えば、7日、14日、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、24週間、36週間、1年、1.5年、2年、2.5年、または3年)にわたって投与される。例えば、阻害剤は無期限に(例えば、少なくとも3年)投与される。一部の態様では、阻害剤は、0.01~50mg(例えば、0.05~30mg)/用量の量で提供される。例えば、阻害剤は、1回の投与につき(例えば、1回の注射につき)0.01mg、0.02mg、0.05mg、0.1mg、0.2mg、0.4mg、0.8mg、2mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、40mg、または50mg)の量で投与される。場合によっては、阻害剤は隔週で投与される。例えば、阻害剤は隔週で合計1~20回(例えば、1回、2回、4回、6回、8回、10回、15回、または20回)投与される。
【0317】
ある例では、阻害剤(例えば、本明細書に記載の抗体)はワクチン装置の内部または表面に組み込まれる。このような場合、0~100mg(例えば、5~100mg、10~100mg、20~100mg、30~100mg、40~100mg、50~100mg、60~100mg、70~100mg、80~100mg、90~100mg、1~95mg、1~90mg、5~95mg、5~90mg、5~80mg、5~70mg、5~60mg、5~50mg、5~40mg、5~30mg、または5~20mg)の阻害剤(例えば、本明細書に記載の抗体)が装置に存在する。例えば、阻害剤(例えば、本明細書に記載の抗体)は少なくとも5%の(例えば、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%の、またはこれより多い)重量/重量濃度で装置に存在する。
【0318】
例えば、阻害剤(例えば、抗CTLA4抗体または抗PD1抗体)は、体重が約87kgの対象の場合、0.5~5mg/kg(例えば、3mg/kg)体重、例えば、43mg~435mg/用量(例えば、平均して260mg/用量)の投与量で投与(例えば、全身投与)される。ある例では、阻害剤(例えば、抗CTLA4抗体または抗PD1抗体)は、例えば、0.5~5mg/kg/用量(例えば、3mg/kg/用量)で4回投与されて投与(例えば、全身投与)され、4回投与された後の全用量は約1000mgである。他の例では、阻害剤(例えば、抗CTLA4抗体または抗PD1抗体)は、複数回投与(例えば、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回、13回、14回、15回、16回、17回、18回、19回、20回、またはそれより多い投与)されて投与される。一部の態様では、投与間の時間間隔は、少なくとも1日(例えば、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、またはそれより長い、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、もしくは12週間、またはそれより長い、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、もしくは12ヶ月、またはそれより長い、1年、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、もしくは20年、またはそれより長い)である。
【0319】
一部の態様では、イピリムマブは、その必要がある対象に0.5~5mg/kg(例えば、3mg/kg)体重の投与量で投与される。例えば、イピリムマブは、毎日、隔日で、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、または6日ごとに投与される。例えば、イピリムマブは1~6週間ごとに1回(例えば、3週間ごとに1回)投与される。例えば、イピリムマブは合計12週間以上にわたって対象に投与される。イピリムマブは注射または注入などの経路によって投与される。イピリムマブは、その必要がある対象に、合計4回投与されて投与される。例えば、イピリムマブは合計4回、3週間ごとに90分間にわたって3mg/kg体重の投与量で静脈内投与される。一部の態様では、イピリムマブは、本明細書に記載のワクチン装置と組み合わせて(例えば、同時にまたは連続して)投与される。
【0320】
場合によっては、トレメリムマブは、その必要がある対象に1~20mg/kg(例えば、15mg/kg)体重の投与量で投与される。例えば、トレメリムマブは毎日、隔日で、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに1回、または毎週1回投与される。例えば、トレメリムマブは10~100日(例えば、90日)ごとに1回投与される。
【0321】
場合により、MDX-1106は、その必要がある対象に0.01~10mg/kg(例えば、0.1~10mg/kg)体重(例えば、0.01~1mg/kg、0.5~8mg/kg、1~10mg/kg、または2~8mg/kg)の投与量で投与される。例えば、MDX-1106は10mg/kgの投与量で投与される。MDX-1106は、例えば、静脈内に投与される。場合によっては、MDX-1106は、毎日、隔日で、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに1回、または毎週1回投与される。他の場合では、MDX-1106は2週間ごとに、3週間ごとに、または4週間ごとに投与される。例えば、MDX-1106は、少なくとも6ヶ月の(例えば、6ヶ月、1年、2年、3年、またはそれより長い)全期間にわたって投与される。
【0322】
本発明はまた、その必要がある対象に、0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、5mg/kg、または10mg/kg体重の投与量でMK3475を投与する工程も意図する。MK3475は、毎日、隔日で、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに1回、または毎週1回投与される。別の態様において、MK3475は隔週で、2週間ごとに、または3週間ごとに投与される。
【0323】
場合によっては、CT-011は、その必要がある対象に0.05~6mg/kg(例えば、0.2~6.0mg/kg)体重の投与量で投与される。
【0324】
一部の態様では、MDX-1105は、その必要がある対象に0.01~10mg/kg(例えば、0.1~10mg/kg)体重(例えば、0.01mg/kg、0.05mg/kg、0.1mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、または10mg/kg)の投与量で投与される。例えば、MDX-1105は、毎日、隔日で、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに1回、または毎週1回投与される。他の場合では、MDX-1105は隔週で、2週間ごとに、または3週間ごとに投与される。好ましい態様において、MDX-1105は合計少なくとも42日にわたって14日ごとに投与される。
【0325】
本発明はまた、その必要がある対象に、1回の投与につき(例えば、1回の注射につき)0.01~30mg(例えば、0.050~30mg、または0.01mg、0.05mg、0.25mg、1.25mg、6.25mg、または30mg)の投与量でIMP321を投与することも提供する。例えば、IMP321は、(例えば、合計少なくとも6週間、または少なくとも12週間にわたって)隔週で投与される。他の場合では、IMP321は、毎日、隔日で、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに1回、または毎週1回投与される。場合によっては、IMP321は5mg/kgの投与量で投与される。場合によっては、IMP321は皮下注射などの経路によって投与される。
【0326】
一部の態様では、本明細書に記載の阻害剤は、本明細書に記載のワクチン装置と組み合わせて(例えば、同時にまたは連続して)投与される。例えば、阻害剤は全身に送達されるのに対して、ワクチンは局所に送達される。一部の態様では、阻害剤はワクチン装置の内部かワクチン装置の表面にある。例えば、阻害剤およびワクチンは局所送達される。
【0327】
他の例では、阻害剤は、ワクチン装置が投与される少なくとも6時間前に(例えば、少なくとも6時間前、少なくとも12時間前、少なくとも1日前、少なくとも2日前、少なくとも3日前、少なくとも4日前、少なくとも5日前、少なくとも6日前、少なくとも1週間前、少なくとも2週間前、少なくとも3週間前、少なくとも4週間前、少なくとも1ヶ月前、少なくとも2ヶ月前、少なくとも3ヶ月前、少なくとも4ヶ月前、少なくとも6ヶ月前、少なくとも8ヶ月前、少なくとも1年前、少なくとも2年前、少なくとも3年前、少なくとも4年前、少なくとも6年前、少なくとも8年前、またはそれより前に)投与される。他の態様において、ワクチン装置は、阻害剤が投与される少なくとも6時間前に(例えば、少なくとも6時間前、少なくとも12時間前、少なくとも1日前、少なくとも2日前、少なくとも3日前、少なくとも4日前、少なくとも5日前、少なくとも6日前、少なくとも1週間前、少なくとも2週間前、少なくとも3週間前、少なくとも4週間前、少なくとも1ヶ月前、少なくとも2ヶ月前、少なくとも3ヶ月前、少なくとも4ヶ月前、少なくとも6ヶ月前、少なくとも1年前、少なくとも2年前、少なくとも3年前、少なくとも4年前、少なくとも6年前、少なくとも8年前、またはそれより前に)投与される。
【0328】
例えば、阻害剤(例えば、本明細書に記載の抗体)は、ワクチン装置が投与される(例えば、移植される)前に全身投与される。場合によっては、阻害剤(例えば、抗体)は腫瘍の減量(すなわち、退縮)を引き起こす。例えば、腫瘍の減量は、ワクチン装置が投与される前、投与されている間、および/または投与された後に起こる。
【0329】
本明細書で使用する「約」という用語は、プラスまたはマイナス1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、12%、または15%である。
【0330】
本発明は以下の実施例においてさらに説明される。以下の実施例は、特許請求の範囲において説明された本発明の範囲を限定しない。
【実施例0331】
実施例1:抗CTLA4抗体および抗PD1抗体による腫瘍をもつマウスの処置
メラノーマ腫瘍のマウスモデルを用いて、腫瘍成長および生存に対する遮断抗体(抗CTLA4抗体または抗PD1抗体)の効果を確かめた。メラノーマ腫瘍を確立するために、マウスに5x105個のB16-F10メラノーマ細胞を接種し、9日間発達させた。
【0332】
確立したメラノーマ腫瘍をもつマウスを抗CTLA4抗体または抗PD1抗体の腹腔内(i.p.)注射で処置した。抗体処置を3日ごとに投与し、腫瘍投与して3日目に開始した。
【0333】
マウスの腫瘍成長および生存期間を無処置マウスと抗体処置マウスとの間で比較した。抗CTLA4抗体または抗PD1抗体で処置したマウスは無処置マウスより腫瘍サイズが小さく(図1A)、生存期間が長かった(図1B)。
【0334】
抗CTLA4抗体(9D9、カタログ番号BE0086)および抗PD1抗体(RMP1-14、カタログ番号BE0146**)はBioxcellから購入した。
【0335】
実施例2:治療用PLGワクチン接種と遮断抗体との組み合わせによって誘導された腫瘍からの保護およびT細胞活性
メラノーマ腫瘍のマウスモデルを用いて、治療用PLGワクチン接種を抗PD1抗体または抗CTLA4抗体と組み合わせた効果を確かめた。メラノーマ腫瘍を確立するために、マウスに5x105個のB16-F10メラノーマ細胞を接種し、9日間、発達させた。
【0336】
メラノーマ腫瘍をもつマウスを処置しなかったか、PLGワクチン単独で処置したか、またはPLGワクチンを抗PD1抗体もしくは抗CTLA4抗体と組み合わせて処置した。(前記のようにB16-F10細胞を用いた)腫瘍投与後3日目に抗体処置を開始し、腫瘍投与後24日間にわたって3日ごとにi.p.注射した。腫瘍を投与して9日後にPLGワクチン接種を行った。各処置群の腫瘍サイズ(面積、mm2)と生存率を求めた。腫瘍面積は腫瘍の2つの最長径の積である。腫瘍直径を標準方法(例えば、カリパス)を用いて測定した。ワクチン単独で処置したマウスは無処置マウスより長く生存し、腫瘍面積が小さくなった(図2A~B)。驚いたことに、ワクチンを抗PD1抗体または抗CTLA4抗体と組み合わせて処置したマウスは、ワクチン単独で処置したマウスより長く生存し、腫瘍面積が小さくなった(図2A~B)。
【0337】
実施例3:操作されたワクチンと遮断抗体の組み合わせによって腫瘍内エフェクターT細胞活性が強化される
マウスから単離したB16(メラノーマ細胞の一種)腫瘍から、各処置群(すなわち、無処置、ワクチン単独、ワクチン+抗PD1抗体、またはワクチン+抗CTLA4抗体)のCD3+CD8+腫瘍浸潤性T細胞の総数を求めた。CD3はT細胞補助受容体とも呼ばれ、成熟T細胞全ての表面に発現し、T細胞の活性化に必要とされるのでT細胞のマーカーである。CD8は細胞傷害性Tリンパ球(CTL)のマーカーである。腫瘍に浸潤したCD3+CD8+T細胞の数が増加したことから、腫瘍に対する免疫応答が増加したことが分かった。
【0338】
各処置群において、マウスのB16腫瘍から単離したCD3+CD8+T細胞とCD3+FoxP3+T調節性(Treg)細胞の比も求めた。FoxP3は、免疫応答を調整する(例えば、抑制する)Treg細胞のマーカーである。従って、この比はCTL対Treg応答の強さの尺度となる。比が大きいほど、腫瘍に対する免疫応答が大きいことを示す。
【0339】
(5x105個のB16-F10細胞を用いた)腫瘍投与後3日目から抗体を3日ごとにi.p.投与し、腫瘍を投与して9日後にワクチン接種を開始した。20日目にB16腫瘍を取り出して、腫瘍に浸潤したT細胞のタイプを確かめた。ワクチンで処置したマウスの腫瘍浸潤性CD3+CD8+T細胞の数は無処置マウスより有意に多かった(図3A)。ワクチンで処置したマウスのCD3+CD8+T細胞とCD3+FoxP3+Treg細胞の比も無処置マウスより有意に多かった(図3B)。驚いたことに、ワクチン+抗体の組み合わせで処置したマウスの腫瘍浸潤性CD3+CD8+T細胞の数は、ワクチン単独で処置したマウスと比較して有意に多かった(図3A)。ワクチン+抗体の組み合わせで処置したマウスのCD3+CD8+T細胞とCD3+FoxP3+Treg細胞の比も、ワクチン単独で処置したマウスと比較して有意に大きかった(図3B)。
【0340】
まとめると、これらの結果から、PLGワクチンと抗PD1抗体または抗CTLA4抗体の組み合わせは腫瘍サイズを相乗的に小さくし、生存期間を延ばし、腫瘍から単離したT細胞集団においてTreg細胞活性と比べてTエフェクター細胞活性を強化することが分かる。
【0341】
さらに、マウスに移植して14日後に、処置群(すなわち、ブランクマトリックス、PLGワクチン単独、またはワクチンと抗PD1抗体もしくは抗CTLA4抗体の組み合わせ)の間で、足場浸潤性白血球、具体的には、CTLパーセントをフローサイトメトリーによって比較した。ワクチン接種後、0日目、3日目、6日目、9日目、および12日目に抗体処置を投与した。14日目に足場からシングル細胞懸濁液を調製し、活性化CTLマーカーであるCD8およびCD107aの染色を行った。併用療法における足場にある両マーカーが陽性であった細胞のパーセントはワクチン単独で処置したマウスより大きかった(図5A)。
【0342】
マウスに移植して14日後に、ブランクマトリックス、PLGワクチン単独、およびワクチンと抗PD1抗体もしくは抗CTLA4抗体の組み合わせにおける、IFNγとCD107aの両方が陽性であったCD8+足場浸潤性T細胞の(ブランク対照と比べた)増加倍率も比較した。ワクチン接種後、0日目、3日目、6日目、9日目、および12日目に抗体処置を投与した。腫瘍投与して7日後にワクチンを移植した。CD107aはCTLのマーカーであり、IFNγは、腫瘍ならびにウイルス感染および細菌感染に対する免疫応答に関与するサイトカインである。組み合わせワクチン+抗体で処置したマウスに由来する足場における、IFNγとCD107aが陽性であった活性化CD8+T細胞の増加倍率はワクチン単独より有意に多かった(図5B)。
【0343】
従って、ワクチンは遮断抗体と相乗作用して、局所的に、すなわち、移植されたワクチンの部位において、またはワクチン内部においてTエフェクター細胞活性を強化する。ワクチンと遮断抗体との組み合わせは相乗作用して、活性化CD8+T細胞(例えば、CTL)による腫瘍浸潤も強化し、腫瘍部位におけるT細胞活性も強化する。
【0344】
実施例4:操作されたPLGワクチンと遮断抗体の組み合わせによって局所Tエフェクター細胞活性が強化される
局所Tエフェクター細胞活性に対する(すなわち、ワクチン足場移植部位における)PLGワクチンと遮断抗体の組み合わせの効果を確かめた。マウスをPLGワクチン単独で14日間処置したか、またはPLGワクチンを抗CTLA4抗体と組み合わせて14日間処置した。ワクチン部位での効果を分析するために、腫瘍を投与していないマウスサブセットを抗体とワクチンで処置した。別のマウスサブセットに500,000個のB16腫瘍細胞を投与した。腫瘍投与して7日後にワクチンを投与した。ワクチン接種後、0日目、3日目、6日目、9日目、および12日目に抗体処置を投与した。
【0345】
腫瘍部位での効果、具体的には、細胞傷害性T細胞の数、インターフェロンγ発現、CD107a発現、およびTreg細胞の数を調べた。フローサイトメトリーを用いて、2つの処置群から単離した移植ワクチン足場へのCD3+T細胞浸潤物の数を求めた。組み合わせ(ワクチン+抗CTLA4抗体)で処置したマウスの足場にあるT細胞浸潤物はワクチン単独で処置したマウスより多かった(図4A)。
【0346】
ワクチン無しのブランクマトリックス、PLGワクチン単独、またはワクチンと抗PD1抗体または抗CTLA4抗体の組み合わせが14日間移植されたマウスにおいて、CD3+CD8+Tエフェクター細胞の総数も求めた。ワクチン接種後、0日目、3日目、6日目、9日目、および12日目に抗体処置を投与した。驚いたことに、組み合わせ処置によって、足場に浸潤したCD3+CD8+Tエフェクター細胞の数はワクチン単独より有意に増えた(図4B)。
【0347】
実施例5:操作されたPLGワクチンとCTLA-4の組み合わせによって局所T細胞活性が維持される
マウスに14日間移植されたPLGワクチンへのT細胞浸潤物の量を求めた。フローサイトメトリーを用いて、PLGワクチン単独で処置したマウス(Vax)、または抗CTLA4抗体と組み合わせて処置したマウス(Vax+CTLA4)もしくは抗PD1抗体と組み合わせて処置したマウス(Vax+PD1)におけるPLG移植片から単離したT細胞浸潤物の表現型(すなわち、CD4+CD8+対CD4+FoxP3+)を確かめた(図6A)。VAX+CTLA4およびVAX+PD1マウスにおけるCD8を発現するCD4+T細胞の割合はVAX単独マウスより多かった。VAX+CTLAマウスにおけるCD4+T細胞のほとんどのFoxP3発現レベルは低かった(図6A)。30日間にわたってPLGワクチン単独で処置したマウス(VAX)、または抗CTLA4抗体と組み合わせて処置したマウス(VAX+CTLA4)もしくは抗PD1抗体と組み合わせて処置したマウス(VAX+PD1)におけるPLG移植片から単離した細胞について、CD3+CD8+エフェクターT細胞とCD4+FoxP3+T細胞の比も求めた(図6B)。VAX+CTLA4マウスにおけるCD3+CD8+エフェクターT細胞とCD4+FoxP3+T細胞の比はVAXマウスまたはVAX+PD1マウスより有意に大きかった(図6B)。従って、PLGワクチンと抗CTLA4抗体の組み合わせによって局所T細胞活性が維持され、T細胞応答は抑制性Treg活性と比べて細胞傷害性T細胞活性の方に偏る。これらの活性および応答は長期間、例えば、少なくとも30日間維持される。
【0348】
実施例6:ワクチン流入領域リンパ節におけるエフェクターT細胞活性は調節性T細胞活性より大きい
マウスをワクチン単独で処置したか、抗CTLA4抗体または抗PD1抗体と組み合わせて処置した。ワクチン接種後、0日目、3日目、6日目、9日目、および12日目に抗体処置を投与した。次いで、14日目にワクチン流入領域リンパ節を取り出してT細胞浸潤の程度を測定した。フローサイトメトリーを用いて、ワクチン流入領域リンパ節にあるCD8+T細胞およびFoxP3+Treg細胞のパーセントを定量した。CD3+CD8+T細胞とCD3+FoxP3+Treg細胞の比も求めた。
【0349】
フローサイトメトリーによって、ワクチン+抗体の組み合わせで処置したマウスのリンパ節にあるCD8+Tエフェクター細胞のパーセントはワクチン単独で処置したマウスより大きかった(図7Aおよび図8A)。さらに、組み合わせワクチン+抗体で処置したマウスのリンパ節にあるFoxP3+Treg細胞のパーセントはワクチン単独で処置したマウスより小さかった(図7Bおよび図8A)。組み合わせワクチン+抗CTLA4抗体で処置したマウスのリンパ節にあるCD3+CD8+T細胞とCD3+FoxP3+Treg細胞の比は、ワクチン単独で処置したマウスまたは組み合わせワクチン+抗PD1抗体で処置したマウスより有意に大きかった(図8B)。
【0350】
従って、ワクチンは遮断抗体、特に、抗CTLA4抗体と相乗作用して、ワクチン流入領域リンパ節にあるTエフェクター細胞の割合を増やし、Treg細胞の割合を減らす。
【0351】
実施例7:抗PD1抗体および抗CTLA4抗体をPLGワクチン接種と組み合わせることによって、メラノーマモデルにおけるT細胞活性化および腫瘍阻害が強化される
構造ワクチンとチェックポイント抗体の組み合わせに関するデータが本明細書において説明される。チェックポイント遮断阻害剤であるα-PD-1およびα-CTLA4とPLGワクチン接種の組み合わせは、抗体単独で用いたワクチン接種と比較して腫瘍成長に有意な影響を及ぼした(図9A)。T細胞浸潤分析のために35日目に腫瘍を切除するまで、ワクチン接種実験について説明したように抗体処置をi.p.投与した。腫瘍を投与した9日後にワクチン接種を開始した。腫瘍投与後35日目に、PLGワクチン接種とα-PD-1またはα-CTLA4抗体単独の組み合わせで処置したマウスの腫瘍進行はワクチン接種単独と比べて約2.2~2.6倍阻害された(図9A)。両抗体をワクチン接種と組み合わせることによって、35日目のB16腫瘍成長は約1/5減少した(図9A)。腫瘍成長の阻害は腫瘍へのT細胞浸潤の大きさと相関した。3種類全ての処置(α-PD-1、α-CTLA4、およびPLGワクチン接種)の組み合わせによって、他の処置と比べて腫瘍にあるC8(+)T細胞の数、FoxP3(+)Treg、およびCD8 T細胞/Treg比が増えた(図9B図9D)。これらのデータから、ワクチン接種を遮断処置と組み合わせることによって誘導された腫瘍阻害は、他の場所で報告されたTregにより媒介される免疫抑制の遮断ではなく、T細胞活性化および細胞傷害性の強化によるものである可能性が高いことが示唆される。
【0352】
実施例8:抗PD1抗体および抗CTLA4抗体をPLGワクチン接種と組み合わせることによって細胞傷害性T細胞応答が強化される
下記で詳述するように、遮断抗体をPLGワクチン接種と組み合わせることによって、腫瘍浸潤性白血球(TIL)応答は、抑制性Tregと比べて、活発な細胞傷害性T細胞の方に大きく偏った(図10A図10Eおよび図11)。腫瘍内の高いCD8/Treg比が有効なワクチン接種を示しているように、これは腫瘍退縮の所見と一致する(Curran et al., 2010 PNAS U.S.A., 107, 4275-4280)。図10A~10Eについては、T細胞浸潤分析のために18日目に腫瘍を切除するまで、ワクチン接種実験について説明したように抗体処置をi.p.投与した。腫瘍を投与して9日後にワクチン接種を開始した。細胞染色は全て、腫瘍から抽出した全細胞懸濁液に対して行った。同様に、図11については、T細胞浸潤分析のために30日目に腫瘍を切除するまで(3日ごとに)、ワクチン接種実験について説明したように抗体処置をi.p.投与した。腫瘍を投与して9日後にワクチン接種を開始した。
【0353】
腫瘍投与後9日目のPLGワクチン接種によって、20日齢B16腫瘍に、腫瘍1mm2あたり約3,500個の細胞傷害性T細胞となる有意なレベルのCD3(+)CD8(+)T細胞浸潤が誘導された(図10A)。抗PD-1処置をワクチン接種に加えても、腫瘍浸潤性CD3(+)CD8(+)T細胞の総数に対して有意な効果は無かったが、抗CTLA-4療法を加えると、腫瘍1mm2あたり17,000個を超えるCD3(+)CD8(+)T細胞に達する細胞傷害性T細胞レベルが生じた(図11)。対照的に、これらの処置群は、腫瘍に存在しているCD4(+)FoxP3(+)Tregの数には効果が無かった(図10B)。PD-1抗体投与による18日目のCD8(+)エフェクターとTregの腫瘍内比はワクチン接種単独と比較してほぼ2倍になった(図10C)。興味を引くことに、抗CTLA-4とワクチン接種の組み合わせにより、18日目のTeff/Treg比はクチン接種単独と比較して9倍増加した(25.3対2.8; 図10C)。腫瘍投与後30日目に同じ分析を行った。抗CTLA-4と組み合わせた免疫化だけが、長期生存データと一致する有意なCD8/Treg比を生じることができた(約6倍の増加; 図11)。さらに、ワクチン接種をPD-1抗体療法またはCTLA-4抗体療法で補うと、腫瘍内の細胞傷害性T細胞活性化は、CD107aおよびIFN-γ同時発現により確かめられた時に3倍増加および8倍増加した(図10Dおよび図10E)。チェックポイント遮断を加えることによって、活性化されたCD8(+)TILの密度が増えただけでなく、活性化された全CD8(+)T細胞のパーセントも増えた(図10Dおよび図10E)。このことから、これらの処置は腫瘍内で局所的にT細胞の細胞傷害性を促進したことが分かる。
【0354】
ワクチン接種前に腫瘍を全て抗体遮断で前処置した。なぜなら、この順序は、これらの抗体が治療の標準になる時に、腫瘍を最初に処置するのに用いられる臨床現場を反映している可能性が高からである。しかしながら、ワクチン接種後に抗体投与が中止になれば、腫瘍阻害に対する効果は失われる(図12)。このことは、ワクチン接種によって誘導される、続いて起こるT細胞応答を、遮断処置が大幅に増大させることを示唆している。図12では、0日目、3日目、6日目、および9日目に4回の抗体処置を投与した。腫瘍投与後9日目にマウスにワクチン接種し、腫瘍投与後26日目に腫瘍サイズの測定値を記録した。
【0355】
他の態様
本発明は本発明の詳細な説明に関連して説明されたが、前述の説明は例示を目的とし、本発明の範囲を限定しないことが意図される。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。他の局面、利点、および修正は以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
【0356】
本明細書において言及された特許および科学文献は当業者に利用可能な知識を定める。本明細書において引用された米国特許および公開された米国特許出願または公開されていない米国特許出願は全て参照により組み入れられる。本明細書において引用された公開された外国の特許および特許出願は全て参照により組み入れられる。本明細書において引用されたアクセッション番号により示されるGenBank提出およびNCBI提出は参照により本明細書に組み入れられる。本明細書において引用された他の公開された参考文献、文書、原稿、および科学文献は全て参照により本明細書に組み入れられる。
【0357】
本発明は、特に、本発明の好ましい態様に関連して示され、説明されたが、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態および細部の点で様々な変更が加えられ得ることが当業者に理解されるだろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載された発明。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0109】
[本発明1001]
以下を含む、装置:
(a)免疫抑制性タンパク質の阻害剤;
(b)足場組成物;
(c)細胞動員組成物;および
(d)該足場組成物の内部に組み込まれているかまたは該足場組成物の表面にコーティングされており、かつ該装置の内部にある細胞または該装置に動員された細胞の改変を引き起こす、生理活性組成物。
[本発明1002]
免疫抑制性タンパク質が、細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA4)、プログラム細胞死タンパク質1(PD1)、プログラム細胞死タンパク質1リガンド(PDL1)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、B7-H3、B7-H4、およびT細胞膜タンパク質3(TIM3)からなる群より選択される、本発明1001の装置。
[本発明1003]
免疫抑制性タンパク質がCTLA4である、本発明1002の装置。
[本発明1004]
免疫抑制性タンパク質がPD1である、本発明1002の装置。
[本発明1005]
CTLA4阻害剤およびPD1阻害剤を含む、本発明1001の装置。
[本発明1006]
阻害剤がタンパク質、ペプチド、または核酸を含む、本発明1001の装置。
[本発明1007]
阻害剤が抗体またはその断片を含む、本発明1002の装置。
[本発明1008]
抗体またはその断片がCTLA4に結合する、本発明1007の装置。
[本発明1009]
抗体またはその断片がイピリムマブ、トレメリムマブ、またはその断片である、本発明1008の装置。
[本発明1010]
阻害剤がPD1に結合し、かつタンパク質である、本発明1002の装置。
[本発明1011]
阻害剤がMDX-1106、MK3475、CT-011、AMP-224、またはその断片である、本発明1010の装置。
[本発明1012]
阻害剤がPDL2-免疫グロブリン(Ig)融合タンパク質である、本発明1010の装置。
[本発明1013]
阻害剤がタンパク質であり、かつPDL1に結合する、本発明1002の装置。
[本発明1014]
阻害剤がMDX-1105である、本発明1013の装置。
[本発明1015]
阻害剤がタンパク質であり、かつLAG3に結合する、本発明1002の装置。
[本発明1016]
阻害剤がLAG3-Ig融合タンパク質である、本発明1015の装置。
[本発明1017]
LAG3-Ig融合タンパク質がIMP321である、本発明1016の装置。
[本発明1018]
阻害剤がタンパク質であり、かつB7-H3に結合する、本発明1002の装置。
[本発明1019]
阻害剤がMGA271である、本発明1018の装置。
[本発明1020]
細胞動員組成物が免疫細胞を動員する、本発明1001の装置。
[本発明1021]
免疫細胞が抗原提示細胞を含む、本発明1020の装置。
[本発明1022]
抗原提示細胞が樹状細胞を含む、本発明1021の装置。
[本発明1023]
免疫細胞が、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、または樹状細胞を含む、本発明1020の装置。
[本発明1024]
足場が、開口し相互接続したマクロ孔を含む、本発明1001の装置。
[本発明1025]
細胞の遊走を誘導または促進することができる展開シグナルをさらに含む、本発明1001の装置。
[本発明1026]
展開シグナルがタンパク質、ペプチド、または核酸を含む、本発明1025の装置。
[本発明1027]
展開シグナルが、
(i)細胞の遊走を誘導し、かつ勾配を有するかもしくは勾配を形成することができる、1種類もしくは複数種の因子;
(ii)装置から外に細胞が遊走するのを誘導するタンパク質をコードする核酸分子;または
(iii)細胞動員組成物の枯渇もしくは拡散
を含む、本発明1025の装置。
[本発明1028]
細胞動員組成物がサイトカイン、ケモカイン、または増殖因子を含む、本発明1001の装置。
[本発明1029]
細胞動員組成物がGM-CSF、Flt3L、またはCCL20を含む、本発明1001の装置。
[本発明1030]
生理活性組成物が標的抗原組成物を含む、本発明1001の装置。
[本発明1031]
細胞動員組成物が免疫細胞を装置に動員し、ここで該免疫細胞が標的抗原に遭遇し、かつここで、該装置の外側にあるリンパ節組織への該免疫細胞の退出を展開シグナルが誘導するまで該免疫細胞が存在する、本発明1001の装置。
[本発明1032]
退出時の免疫細胞の免疫活性化レベルが、装置に入る前の該レベルを上回る、本発明1031の装置。
[本発明1033]
退出時の免疫細胞が、装置に入る前の初回刺激レベルと比較して抗原で初回刺激される、本発明1031の装置。
[本発明1034]
標的抗原組成物が癌抗原または癌由来抗原を含む、本発明1030の装置。
[本発明1035]
癌細胞が、メラノーマ、中枢神経系(CNS)癌、CNS生殖細胞腫瘍、肺癌、白血病、多発性骨髄腫、腎臓癌、悪性神経膠腫、髄芽腫、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膀胱癌、線維肉腫、膵臓癌、胃癌、頭頚部癌、または結腸直腸癌に由来する、本発明1001の装置。
[本発明1036]
癌由来抗原が、抗原のMAGEシリーズ、MART-1/メランA、チロシナーゼ、ガングリオシド、gp100、GD-2、O-アセチル化GD-3、GM-2、MUC-1、Sos1、プロテインキナーゼC結合タンパク質、逆転写酵素タンパク質、AKAPタンパク質、VRK1、KIAA1735、T7-1、T11-3、T11-9、ホモ・サピエンス(Homo Sapiens)テロメラーゼ酵素(hTRT)、サイトケラチン-19(CYFRA21-1)、扁平上皮癌抗原1(SCCA-1)、(タンパク質T4-A)、扁平上皮癌抗原2(SCCA-2)、卵巣癌抗原CA125(1A1-3B)(KIAA0049)、ムチン1(腫瘍関連ムチン)、(癌腫関連ムチン)、(多型上皮ムチン)、(PEM)、(PEMT)、(エピシアリン)、(腫瘍関連上皮膜抗原)、(EMA)、(H23AG)、(ピーナッツ反応性尿中ムチン(PEANUT-REACTIVE URINARY MUCIN))、(PUM)、(乳癌関連抗原DF3)、CTCL腫瘍抗原se1-1、CTCL腫瘍抗原se14-3、CTCL腫瘍抗原se20-4、CTCL腫瘍抗原se20-9、CTCL腫瘍抗原se33-1、CTCL腫瘍抗原se37-2、CTCL腫瘍抗原se57-1、CTCL腫瘍抗原se89-1、前立腺特異的膜抗原、5T4癌胎児性栄養膜糖タンパク質、Orf73カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、MAGE-C1(癌/精巣抗原CT7)、MAGE-B1抗原(MAGE-XP抗原)(DAM10)、MAGE-B2抗原(DAM6)、MAGE-2抗原、MAGE-4a抗原、MAGE-4b抗原、結腸癌抗原NY-CO-45、肺癌抗原NY-LU-12バリアントA、癌関連表面抗原、腺癌抗原ART1、腫瘍随伴性関連脳-精巣-癌抗原(Paraneoplastic associated brain-testis-cancer antigen)(癌ニューロン抗原MA2; 腫瘍随伴性ニューロン抗原)、神経腫瘍腹側抗原2(Neuro-oncological ventral antigen 2)(NOVA2)、肝細胞癌抗原遺伝子520、腫瘍関連抗原CO-029、腫瘍関連抗原MAGE-X2、滑膜肉腫, Xブレークポイント2(Synovial sarcoma, X breakpoint 2)、T細胞により認識される扁平上皮癌抗原(Squamous cell carcinoma antigen recognized by T cell)、血清学的に規定される結腸癌抗原1(Serologically defined colon cancer antigen 1)、血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-15(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-15)、血清学的に規定される乳癌抗原NY-BR-16(Serologically defined breast cancer antigen NY-BR-16)、クロモグラニンA、副甲状腺分泌タンパク質1、DUPAN-2、CA 19-9、CA 72-4、CA 195、および癌胎児抗原(CEA)からなる群より選択される、本発明1034の装置。
[本発明1037]
生理活性組成物が腫瘍溶解産物を含む、本発明1001の装置。
[本発明1038]
生理活性組成物が、放射線照射された腫瘍細胞を含む、本発明1001の装置。
[本発明1039]
生理活性組成物が癌細胞表面抗原を含む、本発明1001の装置。
[本発明1040]
生理活性組成物がウイルス抗原または細菌抗原を含む、本発明1001の装置。
[本発明1041]
アジュバントをさらに含む、本発明1001の装置。
[本発明1042]
アジュバントがCpGリッチオリゴヌクレオチドを含む、本発明1041の装置。
[本発明1043]
アジュバントが凝縮CpGオリゴヌクレオチドを含む、本発明1042の装置。
[本発明1044]
アジュバントがPEI-CpGオリゴヌクレオチドを含む、本発明1043の装置。
[本発明1045]
足場がRGD改変アルギン酸塩をさらに含む、本発明1001の装置。
[本発明1046]
toll様受容体(TLR)アゴニストをさらに含む、本発明1001の装置。
[本発明1047]
TLRアゴニストがTLR3に優先的に結合する、本発明1046の装置。
[本発明1048]
TLRアゴニストがTLR3アゴニストを含む、本発明1046の装置。
[本発明1049]
TLR3アゴニストがポリイノシン-ポリシチジル酸(ポリI:C)またはPEI-ポリ(I:C)を含む、本発明1048の装置。
[本発明1050]
足場がヒドロゲルまたは多孔性ポリマーを含み、該足場が、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、PLGA、アルギン酸塩、ゼラチン、コラーゲン、アガロース、ポリ(リジン)、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリ-ε-カプロラクトン、ポリホスファジン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(アリルアミン)、ポリ(アクリル酸塩)、ポリ(4-アミノメチルスチレン)、プルロニックポリオール、ポリオキサマー、ポリ(ウロン酸)、ポリ(無水物)、またはポリ(ビニルピロリドン)のポリマーまたはコポリマーを含む、本発明1001の装置。
[本発明1051]
多孔性ポリマーがガス発泡によって生じる、本発明1050の装置。
[本発明1052]
ビーズ、ペレット、シート、またはディスクの形態である、本発明1001の装置。
[本発明1053]
その必要がある対象において癌細胞を殺滅する方法であって、本発明1001の装置を投与する工程を含む、方法。
[本発明1054]
その必要がある対象において癌細胞を殺滅する方法であって、
(a)免疫抑制性タンパク質の阻害剤と、
(b) (i)足場組成物、
(ii)細胞動員組成物、および
(iii)該足場組成物の内部に組み込まれているかまたは該足場組成物の表面にコーティングされており、かつ該装置の内部にある細胞または該装置に動員された細胞の改変を引き起こす、生理活性組成物
を含む、装置と
を投与する工程を含む、方法。
[本発明1055]
足場が、開口し相互接続したマクロ孔を含み、体内の別の部位への改変細胞の遊走が、該開口し相互接続したマクロ孔によっておよび展開シグナルによって促進される、本発明1054の方法。
[本発明1056]
体内の他の部位が、近傍のまたは遠方の組織標的である、本発明1055の方法。
[本発明1057]
阻害剤が装置の内部または表面に存在する、本発明1054の方法。
[本発明1058]
阻害剤が足場組成物の内部または表面にコーティングされる、本発明1057の方法。
[本発明1059]
阻害剤が装置の内部にも表面にも存在しない、本発明1054の方法。
[本発明1060]
阻害剤が足場組成物の内部にも表面にもコーティングされない、本発明1059の方法。
[本発明1061]
阻害剤および装置が一緒に製剤化される、本発明1054の方法。
[本発明1062]
阻害剤および装置が別々に製剤化される、本発明1054の方法。
[本発明1063]
阻害剤および装置が対象に同時に投与される、本発明1062の方法。
[本発明1064]
阻害剤および装置が対象に連続して投与される、本発明1062の方法。
[本発明1065]
装置が対象に皮下移植される、本発明1053または1054の方法。
[本発明1066]
阻害剤が静脈内投与されるか、腹腔内投与されるか、皮下投与されるか、経口投与されるか、皮内投与されるか、吸入により投与されるか、経粘膜投与されるか、または直腸投与される、本発明1054の方法。
[本発明1067]
阻害剤が注射、注入、または吸入によって投与される、本発明1054の方法。
[本発明1068]
阻害剤が0.01~10mg/kg体重の投与量で投与される、本発明1054の方法。
[本発明1069]
阻害剤が0.01~30mg/用量の量で投与される、本発明1054の方法。
[本発明1070]
対象が癌細胞を含み、癌細胞が低免疫原性である、本発明1053または本発明1054の方法。
[本発明1071]
癌細胞が、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を介した溶解に抵抗性である、本発明1070の方法。
[本発明1072]
癌細胞が、ナチュラルキラー(NK)細胞を介した殺滅に抵抗性である、本発明1070の方法。
[本発明1073]
対象が自己抗体を含まない、本発明1053または1054の方法。
[本発明1074]
免疫抑制性タンパク質の阻害剤がCTLA4阻害剤およびPD1阻害剤を含む、本発明1054の方法。
[本発明1075]
CTLA4阻害剤が抗CTLA-4抗体を含み、PD1阻害剤が抗PD1抗体を含む、本発明1074の方法。
[本発明1076]
足場がヒドロゲルまたは多孔性ポリマーを含み、該足場が、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)(PLG)のポリマーまたはコポリマーを含む、本発明1054の方法。
[本発明1077]
免疫抑制Treg細胞に比べて細胞傷害性T細胞が強化される、本発明1054の方法。
[本発明1078]
装置が投与される前または投与された後に、免疫抑制性タンパク質の阻害剤が投与される、本発明1054の方法。
本発明の他の特徴および利点は、以下の本発明の好ましい態様の説明および特許請求の範囲から明らかであろう。特に定義のない限り、本明細書において用いられる技術用語および科学用語は全て、本発明が属する当業者に一般的に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様のまたは等価な方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、適切な方法および材料を以下で説明する。本明細書において言及される刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は全て、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。矛盾する場合は、定義を含む本明細書が優先される。さらに、材料、方法、および実施例は例示にしかすぎず、限定することが意図されない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0357
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0357】
本発明は、特に、本発明の好ましい態様に関連して示され、説明されたが、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態および細部の点で様々な変更が加えられ得ることが当業者に理解されるだろう。
配列情報
SEQUENCE LISTING
<110> PRESIDENT AND FELLOWS OF HARVARD COLLEGE
DANA-FARBER CANCER INSTITUTE, INC.
<120> COMBINATION VACCINE DEVICES AND METHODS OF KILLING CANCER CELLS
<150> US 61/986,600
<151> 2014-04-30
<160> 440
<170> PatentIn version 3.5

<210> 1
<211> 309
<212> PRT
<213> Mus musculus
<400> 1
Met Gly Val Pro Ala Val Pro Glu Ala Ser Ser Pro Arg Trp Gly Thr
1 5 10 15
Leu Leu Leu Ala Ile Phe Leu Ala Ala Ser Arg Gly Leu Val Ala Ala
20 25 30
Phe Lys Val Thr Thr Pro Tyr Ser Leu Tyr Val Cys Pro Glu Gly Gln
35 40 45
Asn Ala Thr Leu Thr Cys Arg Ile Leu Gly Pro Val Ser Lys Gly His
50 55 60
Asp Val Thr Ile Tyr Lys Thr Trp Tyr Leu Ser Ser Arg Gly Glu Val
65 70 75 80
Gln Met Cys Lys Glu His Arg Pro Ile Arg Asn Phe Thr Leu Gln His
85 90 95
Leu Gln His His Gly Ser His Leu Lys Ala Asn Ala Ser His Asp Gln
100 105 110
Pro Gln Lys His Gly Leu Glu Leu Ala Ser Asp His His Gly Asn Phe
115 120 125
Ser Ile Thr Leu Arg Asn Val Thr Pro Arg Asp Ser Gly Leu Tyr Cys
130 135 140
Cys Leu Val Ile Glu Leu Lys Asn His His Pro Glu Gln Arg Phe Tyr
145 150 155 160
Gly Ser Met Glu Leu Gln Val Gln Ala Gly Lys Gly Ser Gly Ser Thr
165 170 175
Cys Met Ala Ser Asn Glu Gln Asp Ser Asp Ser Ile Thr Ala Ala Ala
180 185 190
Leu Ala Thr Gly Ala Cys Ile Val Gly Ile Leu Cys Leu Pro Leu Ile
195 200 205
Leu Leu Leu Val Tyr Lys Gln Arg Gln Val Ala Ser His Arg Arg Ala
210 215 220
Gln Glu Leu Val Arg Met Asp Ser Ser Asn Thr Gln Gly Ile Glu Asn
225 230 235 240
Pro Gly Phe Glu Thr Thr Pro Pro Phe Gln Gly Met Pro Glu Ala Lys
245 250 255
Thr Arg Pro Pro Leu Ser Tyr Val Ala Gln Arg Gln Pro Ser Glu Ser
260 265 270
Gly Arg Tyr Leu Leu Ser Asp Pro Ser Thr Pro Leu Ser Pro Pro Gly
275 280 285
Pro Gly Asp Val Phe Phe Pro Ser Leu Asp Pro Val Pro Asp Ser Pro
290 295 300
Asn Ser Glu Ala Ile
305

<210> 2
<211> 930
<212> DNA
<213> Mus musculus
<400> 2
atgggtgtcc ccgcggtccc agaggccagc agcccgcgct ggggaaccct gctccttgct 60
attttcctgg ctgcatccag aggtctggta gcagccttca aggtcaccac tccatattct 120
ctctatgtgt gtcccgaggg acagaatgcc accctcacct gcaggattct gggccccgtg 180
tccaaagggc acgatgtgac catctacaag acgtggtacc tcagctcacg aggcgaggtc 240
cagatgtgca aagaacaccg gcccatacgc aacttcacat tgcagcacct tcagcaccac 300
ggaagccacc tgaaagccaa cgccagccat gaccagcccc agaagcatgg gctagagcta 360
gcttctgacc accacggtaa cttctctatc accctgcgca atgtgacccc aagggacagc 420
ggcctctact gctgtctagt gatagaatta aaaaaccacc acccagaaca acggttctac 480
gggtccatgg agctacaggt acaggcaggc aaaggctcgg ggtccacatg catggcgtct 540
aatgagcagg acagtgacag catcacggct gcggccctgg ccaccggcgc ctgcatcgtg 600
ggaatcctct gcctccccct tatcctgctg ctggtctata agcagagaca ggtggcctct 660
caccgccgtg cccaggagtt ggtgaggatg gacagcagca acacccaagg aatcgaaaac 720
ccaggcttcg agaccactcc acccttccag gggatgcctg aggccaagac caggccgcca 780
ctgtcctatg tggcccagcg gcaaccttcg gagtcaggac ggtacctgct ctctgacccc 840
agcacacctc tgtcgcctcc aggccctggg gacgtctttt tcccatccct agatccagtc 900
cctgactccc ctaactctga agccatctaa 930

<210> 3
<211> 277
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 3
Met Cys Val Gly Ala Arg Arg Leu Gly Arg Gly Pro Cys Ala Ala Leu
1 5 10 15
Leu Leu Leu Gly Leu Gly Leu Ser Thr Val Thr Gly Leu His Cys Val
20 25 30
Gly Asp Thr Tyr Pro Ser Asn Asp Arg Cys Cys His Glu Cys Arg Pro
35 40 45
Gly Asn Gly Met Val Ser Arg Cys Ser Arg Ser Gln Asn Thr Val Cys
50 55 60
Arg Pro Cys Gly Pro Gly Phe Tyr Asn Asp Val Val Ser Ser Lys Pro
65 70 75 80
Cys Lys Pro Cys Thr Trp Cys Asn Leu Arg Ser Gly Ser Glu Arg Lys
85 90 95
Gln Leu Cys Thr Ala Thr Gln Asp Thr Val Cys Arg Cys Arg Ala Gly
100 105 110
Thr Gln Pro Leu Asp Ser Tyr Lys Pro Gly Val Asp Cys Ala Pro Cys
115 120 125
Pro Pro Gly His Phe Ser Pro Gly Asp Asn Gln Ala Cys Lys Pro Trp
130 135 140
Thr Asn Cys Thr Leu Ala Gly Lys His Thr Leu Gln Pro Ala Ser Asn
145 150 155 160
Ser Ser Asp Ala Ile Cys Glu Asp Arg Asp Pro Pro Ala Thr Gln Pro
165 170 175
Gln Glu Thr Gln Gly Pro Pro Ala Arg Pro Ile Thr Val Gln Pro Thr
180 185 190
Glu Ala Trp Pro Arg Thr Ser Gln Gly Pro Ser Thr Arg Pro Val Glu
195 200 205
Val Pro Gly Gly Arg Ala Val Ala Ala Ile Leu Gly Leu Gly Leu Val
210 215 220
Leu Gly Leu Leu Gly Pro Leu Ala Ile Leu Leu Ala Leu Tyr Leu Leu
225 230 235 240
Arg Arg Asp Gln Arg Leu Pro Pro Asp Ala His Lys Pro Pro Gly Gly
245 250 255
Gly Ser Phe Arg Thr Pro Ile Gln Glu Glu Gln Ala Asp Ala His Ser
260 265 270
Thr Leu Ala Lys Ile
275

<210> 4
<211> 1120
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 4
ccgcaaggaa aacccagact ctggcgacag cagagacgag gatgtgcgtg ggggctcggc 60
ggctgggccg cgggccgtgt gcggctctgc tcctcctggg cctggggctg agcaccgtga 120
cggggctcca ctgtgtcggg gacacctacc ccagcaacga ccggtgctgc cacgagtgca 180
ggccaggcaa cgggatggtg agccgctgca gccgctccca gaacacggtg tgccgtccgt 240
gcgggccggg cttctacaac gacgtggtca gctccaagcc gtgcaagccc tgcacgtggt 300
gtaacctcag aagtgggagt gagcggaagc agctgtgcac ggccacacag gacacagtct 360
gccgctgccg ggcgggcacc cagcccctgg acagctacaa gcctggagtt gactgtgccc 420
cctgccctcc agggcacttc tccccaggcg acaaccaggc ctgcaagccc tggaccaact 480
gcaccttggc tgggaagcac accctgcagc cggccagcaa tagctcggac gcaatctgtg 540
aggacaggga ccccccagcc acgcagcccc aggagaccca gggccccccg gccaggccca 600
tcactgtcca gcccactgaa gcctggccca gaacctcaca gggaccctcc acccggcccg 660
tggaggtccc cgggggccgt gcggttgccg ccatcctggg cctgggcctg gtgctggggc 720
tgctgggccc cctggccatc ctgctggccc tgtacctgct ccggagggac cagaggctgc 780
cccccgatgc ccacaagccc cctgggggag gcagtttccg gacccccatc caagaggagc 840
aggccgacgc ccactccacc ctggccaaga tctgacctgg gcccaccaag gtggacgctg 900
ggccccgcca ggctggagcc cggagggtct gctgggcgag cagggcaggt gcaggccgcc 960
tgccccgcca cgctcctggg ccaactctgc accgttctag gtgccgatgg ctgcctccgg 1020
ctctctgctt acgtatgcca tgcatacctc ctgccccgcg ggaccacaat aaaaaccttg 1080
gcagacggga gtctccgacc ggcaaaaaaa aaaaaaaaaa 1120

<210> 5
<211> 255
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 5
Met Gly Asn Ser Cys Tyr Asn Ile Val Ala Thr Leu Leu Leu Val Leu
1 5 10 15
Asn Phe Glu Arg Thr Arg Ser Leu Gln Asp Pro Cys Ser Asn Cys Pro
20 25 30
Ala Gly Thr Phe Cys Asp Asn Asn Arg Asn Gln Ile Cys Ser Pro Cys
35 40 45
Pro Pro Asn Ser Phe Ser Ser Ala Gly Gly Gln Arg Thr Cys Asp Ile
50 55 60
Cys Arg Gln Cys Lys Gly Val Phe Arg Thr Arg Lys Glu Cys Ser Ser
65 70 75 80
Thr Ser Asn Ala Glu Cys Asp Cys Thr Pro Gly Phe His Cys Leu Gly
85 90 95
Ala Gly Cys Ser Met Cys Glu Gln Asp Cys Lys Gln Gly Gln Glu Leu
100 105 110
Thr Lys Lys Gly Cys Lys Asp Cys Cys Phe Gly Thr Phe Asn Asp Gln
115 120 125
Lys Arg Gly Ile Cys Arg Pro Trp Thr Asn Cys Ser Leu Asp Gly Lys
130 135 140
Ser Val Leu Val Asn Gly Thr Lys Glu Arg Asp Val Val Cys Gly Pro
145 150 155 160
Ser Pro Ala Asp Leu Ser Pro Gly Ala Ser Ser Val Thr Pro Pro Ala
165 170 175
Pro Ala Arg Glu Pro Gly His Ser Pro Gln Ile Ile Ser Phe Phe Leu
180 185 190
Ala Leu Thr Ser Thr Ala Leu Leu Phe Leu Leu Phe Phe Leu Thr Leu
195 200 205
Arg Phe Ser Val Val Lys Arg Gly Arg Lys Lys Leu Leu Tyr Ile Phe
210 215 220
Lys Gln Pro Phe Met Arg Pro Val Gln Thr Thr Gln Glu Glu Asp Gly
225 230 235 240
Cys Ser Cys Arg Phe Pro Glu Glu Glu Glu Gly Gly Cys Glu Leu
245 250 255

<210> 6
<211> 6001
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 6
caaggaggga tcccacagat gtcacagggc tgtcacagag ctgtggtggg aatttcccat 60
gagaccccgc ccctggctga gtcaccgcac tcctgtgttt gacctgaagt cctctcgagc 120
tgcagaagcc tgaagaccaa ggagtggaaa gttctccggc agccctgaga tctcaagagt 180
gacatttgtg agaccagcta atttgattaa aattctcttg gaatcagctt tgctagtatc 240
atacctgtgc cagatttcat catgggaaac agctgttaca acatagtagc cactctgttg 300
ctggtcctca actttgagag gacaagatca ttgcaggatc cttgtagtaa ctgcccagct 360
ggtacattct gtgataataa caggaatcag atttgcagtc cctgtcctcc aaatagtttc 420
tccagcgcag gtggacaaag gacctgtgac atatgcaggc agtgtaaagg tgttttcagg 480
accaggaagg agtgttcctc caccagcaat gcagagtgtg actgcactcc agggtttcac 540
tgcctggggg caggatgcag catgtgtgaa caggattgta aacaaggtca agaactgaca 600
aaaaaaggtt gtaaagactg ttgctttggg acatttaacg atcagaaacg tggcatctgt 660
cgaccctgga caaactgttc tttggatgga aagtctgtgc ttgtgaatgg gacgaaggag 720
agggacgtgg tctgtggacc atctccagcc gacctctctc cgggagcatc ctctgtgacc 780
ccgcctgccc ctgcgagaga gccaggacac tctccgcaga tcatctcctt ctttcttgcg 840
ctgacgtcga ctgcgttgct cttcctgctg ttcttcctca cgctccgttt ctctgttgtt 900
aaacggggca gaaagaaact cctgtatata ttcaaacaac catttatgag accagtacaa 960
actactcaag aggaagatgg ctgtagctgc cgatttccag aagaagaaga aggaggatgt 1020
gaactgtgaa atggaagtca atagggctgt tgggactttc ttgaaaagaa gcaaggaaat 1080
atgagtcatc cgctatcaca gctttcaaaa gcaagaacac catcctacat aatacccagg 1140
attcccccaa cacacgttct tttctaaatg ccaatgagtt ggcctttaaa aatgcaccac 1200
tttttttttt tttttgacag ggtctcactc tgtcacccag gctggagtgc agtggcacca 1260
ccatggctct ctgcagcctt gacctctggg agctcaagtg atcctcctgc ctcagtctcc 1320
tgagtagctg gaactacaag gaagggccac cacacctgac taactttttt gttttttgtt 1380
tggtaaagat ggcatttcac catgttgtac aggctggtct caaactccta ggttcacttt 1440
ggcctcccaa agtgctggga ttacagacat gaactgccag gcccggccaa aataatgcac 1500
cacttttaac agaacagaca gatgaggaca gagctggtga taaaaaaaaa aaaaaaaaag 1560
cattttctag ataccactta acaggtttga gctagttttt ttgaaatcca aagaaaatta 1620
tagtttaaat tcaattacat agtccagtgg tccaactata attataatca aaatcaatgc 1680
aggtttgttt tttggtgcta atatgacata tgacaataag ccacgaggtg cagtaagtac 1740
ccgactaaag tttccgtggg ttctgtcatg taacacgaca tgctccaccg tcagggggga 1800
gtatgagcag agtgcctgag tttagggtca aggacaaaaa acctcaggcc tggaggaagt 1860
tttggaaaga gttcaagtgt ctgtatatcc tatggtcttc tccatcctca caccttctgc 1920
ctttgtcctg ctccctttta agccaggtta cattctaaaa attcttaact tttaacataa 1980
tattttatac caaagccaat aaatgaactg catatgatag gtatgaagta cagtgagaaa 2040
attaacacct gtgagctcat tgtcctacca cagcactaga gtgggggccg ccaaactccc 2100
atggccaaac ctggtgcacc atttgccttt gtttgtctgt tggtttgctt gagacagtct 2160
tgctctgttg cccaggctgg aatggagtgg ctattcacag gcacaatcat agcacacttt 2220
agccttaaac tcctgggctc aagtgatcca cccgcctcag tctcccaagt agctgggatt 2280
acaggtgcaa acctggcatg cctgccattg tttggcttat gatctaagga tagcttttta 2340
aattttattc attttatttt tttttgagac agtgtctcac tctgtctccc aggctggagt 2400
acagtggtac aatcttggat caccgcctcc cagtttcaag tgatctccct gcctcagcct 2460
cctaagtagc tgggactaca ggtatgtgcc accacgcctg gctaattttt atatttttag 2520
tagagacggg gtttcaccat gttgtccagg ctggtctcaa actcctgacc tcaggtgatc 2580
tgcccacctc tgcctcccaa agtgctggga ttacaggcat gagccaccat gcctggccat 2640
ttcttacact tttgtatgac atgcctattg caagcttgcg tgcctctgtc ccatgttatt 2700
ttactctggg atttaggtgg agggagcagc ttctatttgg aacattggcc atcgcatggc 2760
aaatgggtat ctgtcacttc tgctcctatt tagttggttc tactataacc tttagagcaa 2820
atcctgcagc caagccaggc atcaataggg cagaaaagta tattctgtaa ataggggtga 2880
ggagaagata tttctgaaca atagtctact gcagtaccaa attgcttttc aaagtggctg 2940
ttctaatgta ctcccgtcag tcatataagt gtcatgtaag tatcccattg atccacatcc 3000
ttgctaccct ctggtactat caggtgccct taattttgcc aagccagtgg gtatagaatg 3060
agatctcact gtggtcttag tttgcatttg cttggttact gatgagcacc ttgtcaaata 3120
tttatatacc atttgtgttt atttttttaa ataaaatgct tgctcatgct tttttgccca 3180
tttgcaaaaa aacttggggc cgggtgcagt ggctcatgcc tgtagtccca gctctttggg 3240
aggccaaggt gggcagatcg cttgagccca ggagttcgag accagccttg gcaacatggc 3300
gaaaccctgt ctttacaaaa aatacaaaaa ttagccgggt gtggtggtgt gcacctgaag 3360
tcccagctac tcagtaggtt cgctttgagc ctgggaggca gaggttgcag tgagctggga 3420
ccgcatcact acacttcagc ctgggcaaca gagaaaaacc ttttctcaga aacaaacaaa 3480
cccaaatgtg gttgtttgtc ctgattccta aaaggtcttt atgtattcta gataataatc 3540
tttggtcagt tatatgtgtt aaaaaatatc ttctttgtgg ccaggcacgg tagctcacac 3600
ctgtaatccc agcactttgc ggggctgagg tgggtggatc atctgaggtc aagagttcaa 3660
gatcagcctg gccaacacag tgaaacccca tctctactaa acatgtacaa aacttagctg 3720
ggtatggtgg cgggtgcctg taaccccagc tgctccagag gctgtggcag aagaatcgct 3780
tgaacccagg aggcagaggt tgcagcgagc caagattgtg ccattgcact ccagactggg 3840
tgacaagagt gaaattctgc ctatctatct atctatctat ctatatctat atatatatat 3900
atatatatcc tttgtaattt atttttccct ttttaaaatt ttttataaaa ttctttttta 3960
tttttatttt tagcagaggt gaggtttctg aggtttcatt atgttgccca ggctggtctt 4020
gaactcctga gctcaagtga tcctcccacc tcagccttcc aaagtgctgg aattgcagac 4080
atgagccacc gcgcccctcc tgtttttctc taattaatgg tgtctttctt tgtctttctg 4140
gtaataagca aaaagttctt catttgattt ggttaaattt ataactgttt tctcatatgg 4200
ttaacatttt ttcttgcctg gctaaagaaa tccttttctg cccaatacta taaagaggtt 4260
tgcccacatt ttattccaaa agttttaagt tttgtctttc atcttgaagt ctaatgtatc 4320
aggaactggc ttttgtgcct gttgggaggt agtgatccaa ttccatgtct tgcatgtagg 4380
taaccactgg tccctgcgcc atgtattcaa tacgtcgtct ttctcctgcg ggtctgcaat 4440
ctcacctacc atccatcaag tttccatagg gccatgggtc tgcttctggg ctccctgttc 4500
tgttccattg tcaatttgtc tatcctgtgc cagtatcaca ctgtgtttat tacaatagct 4560
ttgtaacagc tctcgatatc cggtaggaca tctccctcca ccttcttttt ctacttcaga 4620
agtgtcttag ctaggtcagg cacggtggct cacgcctgta atcccagcac tttgggaggc 4680
cgacgcggat ggatcacctg aggtcaggag ttttgagaca gcctggccaa catggtgaaa 4740
ccccatctct actaaaaaat acaaaaatta gtcaggcatg gtggcatgtg cctgtaatcc 4800
cagctatttg ggaggctgag gccggagaat tgcttgaacc cggggggcgg aggttgcagt 4860
gagccgagat cgtaccattg cactccagcc tgggtgacag agcgaaactc tgtctcagga 4920
aaaaaaagaa aagagatgtc ttggttattc ttggttcttt attattcaat ataaatttta 4980
gaagctgaat ttgaaaagat ttggattgga atttcattaa atctacaggt caatttaggg 5040
agagttgata attttacaga attgagtcat ctggtgttcc aataagaata agagaacaat 5100
tattggctgt acaattcttg ccaaatagta ggcaaagcaa agcttaggaa gtatactggt 5160
gccatttcag gaacaaagct aggtgcgaat atttttgtct ttctgaatca tgatgctgta 5220
agttctaaag tgatttctcc tcttggcttt ggacacatgg tgtttaatta cctactgctg 5280
actatccaca aacagaaaga gactggtcat gccccacagg gttggggtat ccaagataat 5340
ggagcgaggc tctcatgtgt cctaggttac acaccgaaaa tccacagttt attctgtgaa 5400
gaaaggaggc tatgtttatg atacagactg tgatattttt atcatagcct attctggtat 5460
catgtgcaaa agctataaat gaaaaacaca ggaacttggc atgtgagtca ttgctccccc 5520
taaatgacaa ttaataagga aggaacattg agacagaata aaatgatccc cttctgggtt 5580
taatttagaa agttccataa ttaggtttaa tagaaataaa tgtaaatttc tatgattaaa 5640
aataaattag cacatttagg gatacacaaa ttataaatca ttttctaaat gctaaaaaca 5700
agctcaggtt tttttcagaa gaaagtttta attttttttc tttagtggaa gatatcactc 5760
tgacggaaag ttttgatgtg aggggcggat gactataaag tgggcatctt cccccacagg 5820
aagatgtttc catctgtggg tgagaggtgc ccaccgcagc tagggcaggt tacatgtgcc 5880
ctgtgtgtgg taggacttgg agagtgatct ttatcaacgt ttttatttaa aagactatct 5940
aataaaacac aaaactatga tgttcacagg aaaaaaagaa taagaaaaaa agaaaaaaaa 6000
a 6001

<210> 7
<211> 223
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 7
Met Ala Cys Leu Gly Phe Gln Arg His Lys Ala Gln Leu Asn Leu Ala
1 5 10 15
Thr Arg Thr Trp Pro Cys Thr Leu Leu Phe Phe Leu Leu Phe Ile Pro
20 25 30
Val Phe Cys Lys Ala Met His Val Ala Gln Pro Ala Val Val Leu Ala
35 40 45
Ser Ser Arg Gly Ile Ala Ser Phe Val Cys Glu Tyr Ala Ser Pro Gly
50 55 60
Lys Ala Thr Glu Val Arg Val Thr Val Leu Arg Gln Ala Asp Ser Gln
65 70 75 80
Val Thr Glu Val Cys Ala Ala Thr Tyr Met Met Gly Asn Glu Leu Thr
85 90 95
Phe Leu Asp Asp Ser Ile Cys Thr Gly Thr Ser Ser Gly Asn Gln Val
100 105 110
Asn Leu Thr Ile Gln Gly Leu Arg Ala Met Asp Thr Gly Leu Tyr Ile
115 120 125
Cys Lys Val Glu Leu Met Tyr Pro Pro Pro Tyr Tyr Leu Gly Ile Gly
130 135 140
Asn Gly Thr Gln Ile Tyr Val Ile Asp Pro Glu Pro Cys Pro Asp Ser
145 150 155 160
Asp Phe Leu Leu Trp Ile Leu Ala Ala Val Ser Ser Gly Leu Phe Phe
165 170 175
Tyr Ser Phe Leu Leu Thr Ala Val Ser Leu Ser Lys Met Leu Lys Lys
180 185 190
Arg Ser Pro Leu Thr Thr Gly Val Tyr Val Lys Met Pro Pro Thr Glu
195 200 205
Pro Glu Cys Glu Lys Gln Phe Gln Pro Tyr Phe Ile Pro Ile Asn
210 215 220

<210> 8
<211> 2025
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 8
cttctgtgtg tgcacatgtg taatacatat ctgggatcaa agctatctat ataaagtcct 60
tgattctgtg tgggttcaaa cacatttcaa agcttcagga tcctgaaagg ttttgctcta 120
cttcctgaag acctgaacac cgctcccata aagccatggc ttgccttgga tttcagcggc 180
acaaggctca gctgaacctg gctaccagga cctggccctg cactctcctg ttttttcttc 240
tcttcatccc tgtcttctgc aaagcaatgc acgtggccca gcctgctgtg gtactggcca 300
gcagccgagg catcgccagc tttgtgtgtg agtatgcatc tccaggcaaa gccactgagg 360
tccgggtgac agtgcttcgg caggctgaca gccaggtgac tgaagtctgt gcggcaacct 420
acatgatggg gaatgagttg accttcctag atgattccat ctgcacgggc acctccagtg 480
gaaatcaagt gaacctcact atccaaggac tgagggccat ggacacggga ctctacatct 540
gcaaggtgga gctcatgtac ccaccgccat actacctggg cataggcaac ggaacccaga 600
tttatgtaat tgatccagaa ccgtgcccag attctgactt cctcctctgg atccttgcag 660
cagttagttc ggggttgttt ttttatagct ttctcctcac agctgtttct ttgagcaaaa 720
tgctaaagaa aagaagccct cttacaacag gggtctatgt gaaaatgccc ccaacagagc 780
cagaatgtga aaagcaattt cagccttatt ttattcccat caattgagaa accattatga 840
agaagagagt ccatatttca atttccaaga gctgaggcaa ttctaacttt tttgctatcc 900
agctattttt atttgtttgt gcatttgggg ggaattcatc tctctttaat ataaagttgg 960
atgcggaacc caaattacgt gtactacaat ttaaagcaaa ggagtagaaa gacagagctg 1020
ggatgtttct gtcacatcag ctccactttc agtgaaagca tcacttggga ttaatatggg 1080
gatgcagcat tatgatgtgg gtcaaggaat taagttaggg aatggcacag cccaaagaag 1140
gaaaaggcag ggagcgaggg agaagactat attgtacaca ccttatattt acgtatgaga 1200
cgtttatagc cgaaatgatc ttttcaagtt aaattttatg ccttttattt cttaaacaaa 1260
tgtatgatta catcaaggct tcaaaaatac tcacatggct atgttttagc cagtgatgct 1320
aaaggttgta ttgcatatat acatatatat atatatatat atatatatat atatatatat 1380
atatatatat tttaatttga tagtattgtg catagagcca cgtatgtttt tgtgtatttg 1440
ttaatggttt gaatataaac actatatggc agtgtctttc caccttgggt cccagggaag 1500
ttttgtggag gagctcagga cactaataca ccaggtagaa cacaaggtca tttgctaact 1560
agcttggaaa ctggatgagg tcatagcagt gcttgattgc gtggaattgt gctgagttgg 1620
tgttgacatg tgctttgggg cttttacacc agttcctttc aatggtttgc aaggaagcca 1680
cagctggtgg tatctgagtt gacttgacag aacactgtct tgaagacaat ggcttactcc 1740
aggagaccca caggtatgac cttctaggaa gctccagttc gatgggccca attcttacaa 1800
acatgtggtt aatgccatgg acagaagaag gcagcaggtg gcagaatggg gtgcatgaag 1860
gtttctgaaa attaacactg cttgtgtttt taactcaata ttttccatga aaatgcaaca 1920
acatgtataa tatttttaat taaataaaaa tctgtggtgg tcgttttaaa aaaaaaaaaa 1980
aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaa 2025

<210> 9
<211> 2115
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 9
agtttccctt ccgctcacct ccgcctgagc agtggagaag gcggcactct ggtggggctg 60
ctccaggcat gcagatccca caggcgccct ggccagtcgt ctgggcggtg ctacaactgg 120
gctggcggcc aggatggttc ttagactccc cagacaggcc ctggaacccc cccaccttct 180
ccccagccct gctcgtggtg accgaagggg acaacgccac cttcacctgc agcttctcca 240
acacatcgga gagcttcgtg ctaaactggt accgcatgag ccccagcaac cagacggaca 300
agctggccgc cttccccgag gaccgcagcc agcccggcca ggactgccgc ttccgtgtca 360
cacaactgcc caacgggcgt gacttccaca tgagcgtggt cagggcccgg cgcaatgaca 420
gcggcaccta cctctgtggg gccatctccc tggcccccaa ggcgcagatc aaagagagcc 480
tgcgggcaga gctcagggtg acagagagaa gggcagaagt gcccacagcc caccccagcc 540
cctcacccag gccagccggc cagttccaaa ccctggtggt tggtgtcgtg ggcggcctgc 600
tgggcagcct ggtgctgcta gtctgggtcc tggccgtcat ctgctcccgg gccgcacgag 660
ggacaatagg agccaggcgc accggccagc ccctgaagga ggacccctca gccgtgcctg 720
tgttctctgt ggactatggg gagctggatt tccagtggcg agagaagacc ccggagcccc 780
ccgtgccctg tgtccctgag cagacggagt atgccaccat tgtctttcct agcggaatgg 840
gcacctcatc ccccgcccgc aggggctcag ctgacggccc tcggagtgcc cagccactga 900
ggcctgagga tggacactgc tcttggcccc tctgaccggc ttccttggcc accagtgttc 960
tgcagaccct ccaccatgag cccgggtcag cgcatttcct caggagaagc aggcagggtg 1020
caggccattg caggccgtcc aggggctgag ctgcctgggg gcgaccgggg ctccagcctg 1080
cacctgcacc aggcacagcc ccaccacagg actcatgtct caatgcccac agtgagccca 1140
ggcagcaggt gtcaccgtcc cctacaggga gggccagatg cagtcactgc ttcaggtcct 1200
gccagcacag agctgcctgc gtccagctcc ctgaatctct gctgctgctg ctgctgctgc 1260
tgctgctgcc tgcggcccgg ggctgaaggc gccgtggccc tgcctgacgc cccggagcct 1320
cctgcctgaa cttgggggct ggttggagat ggccttggag cagccaaggt gcccctggca 1380
gtggcatccc gaaacgccct ggacgcaggg cccaagactg ggcacaggag tgggaggtac 1440
atggggctgg ggactcccca ggagttatct gctccctgca ggcctagaga agtttcaggg 1500
aaggtcagaa gagctcctgg ctgtggtggg cagggcagga aacccctcca cctttacaca 1560
tgcccaggca gcacctcagg ccctttgtgg ggcagggaag ctgaggcagt aagcgggcag 1620
gcagagctgg aggcctttca ggcccagcca gcactctggc ctcctgccgc cgcattccac 1680
cccagcccct cacaccactc gggagaggga catcctacgg tcccaaggtc aggagggcag 1740
ggctggggtt gactcaggcc cctcccagct gtggccacct gggtgttggg agggcagaag 1800
tgcaggcacc tagggccccc catgtgccca ccctgggagc tctccttgga acccattcct 1860
gaaattattt aaaggggttg gccgggctcc caccagggcc tgggtgggaa ggtacaggcg 1920
ttcccccggg gcctagtacc cccgccgtgg cctatccact cctcacatcc acacactgca 1980
cccccactcc tggggcaggg ccaccagcat ccaggcggcc agcaggcacc tgagtggctg 2040
ggacaaggga tcccccttcc ctgtggttct attatattat aattataatt aaatatgaga 2100
gcatgctaag gaaaa 2115

<210> 10
<211> 288
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 10
Met Gln Ile Pro Gln Ala Pro Trp Pro Val Val Trp Ala Val Leu Gln
1 5 10 15
Leu Gly Trp Arg Pro Gly Trp Phe Leu Asp Ser Pro Asp Arg Pro Trp
20 25 30
Asn Pro Pro Thr Phe Ser Pro Ala Leu Leu Val Val Thr Glu Gly Asp
35 40 45
Asn Ala Thr Phe Thr Cys Ser Phe Ser Asn Thr Ser Glu Ser Phe Val
50 55 60
Leu Asn Trp Tyr Arg Met Ser Pro Ser Asn Gln Thr Asp Lys Leu Ala
65 70 75 80
Ala Phe Pro Glu Asp Arg Ser Gln Pro Gly Gln Asp Cys Arg Phe Arg
85 90 95
Val Thr Gln Leu Pro Asn Gly Arg Asp Phe His Met Ser Val Val Arg
100 105 110
Ala Arg Arg Asn Asp Ser Gly Thr Tyr Leu Cys Gly Ala Ile Ser Leu
115 120 125
Ala Pro Lys Ala Gln Ile Lys Glu Ser Leu Arg Ala Glu Leu Arg Val
130 135 140
Thr Glu Arg Arg Ala Glu Val Pro Thr Ala His Pro Ser Pro Ser Pro
145 150 155 160
Arg Pro Ala Gly Gln Phe Gln Thr Leu Val Val Gly Val Val Gly Gly
165 170 175
Leu Leu Gly Ser Leu Val Leu Leu Val Trp Val Leu Ala Val Ile Cys
180 185 190
Ser Arg Ala Ala Arg Gly Thr Ile Gly Ala Arg Arg Thr Gly Gln Pro
195 200 205
Leu Lys Glu Asp Pro Ser Ala Val Pro Val Phe Ser Val Asp Tyr Gly
210 215 220
Glu Leu Asp Phe Gln Trp Arg Glu Lys Thr Pro Glu Pro Pro Val Pro
225 230 235 240
Cys Val Pro Glu Gln Thr Glu Tyr Ala Thr Ile Val Phe Pro Ser Gly
245 250 255
Met Gly Thr Ser Ser Pro Ala Arg Arg Gly Ser Ala Asp Gly Pro Arg
260 265 270
Ser Ala Gln Pro Leu Arg Pro Glu Asp Gly His Cys Ser Trp Pro Leu
275 280 285

<210> 11
<211> 290
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 11
Met Arg Ile Phe Ala Val Phe Ile Phe Met Thr Tyr Trp His Leu Leu
1 5 10 15
Asn Ala Phe Thr Val Thr Val Pro Lys Asp Leu Tyr Val Val Glu Tyr
20 25 30
Gly Ser Asn Met Thr Ile Glu Cys Lys Phe Pro Val Glu Lys Gln Leu
35 40 45
Asp Leu Ala Ala Leu Ile Val Tyr Trp Glu Met Glu Asp Lys Asn Ile
50 55 60
Ile Gln Phe Val His Gly Glu Glu Asp Leu Lys Val Gln His Ser Ser
65 70 75 80
Tyr Arg Gln Arg Ala Arg Leu Leu Lys Asp Gln Leu Ser Leu Gly Asn
85 90 95
Ala Ala Leu Gln Ile Thr Asp Val Lys Leu Gln Asp Ala Gly Val Tyr
100 105 110
Arg Cys Met Ile Ser Tyr Gly Gly Ala Asp Tyr Lys Arg Ile Thr Val
115 120 125
Lys Val Asn Ala Pro Tyr Asn Lys Ile Asn Gln Arg Ile Leu Val Val
130 135 140
Asp Pro Val Thr Ser Glu His Glu Leu Thr Cys Gln Ala Glu Gly Tyr
145 150 155 160
Pro Lys Ala Glu Val Ile Trp Thr Ser Ser Asp His Gln Val Leu Ser
165 170 175
Gly Lys Thr Thr Thr Thr Asn Ser Lys Arg Glu Glu Lys Leu Phe Asn
180 185 190
Val Thr Ser Thr Leu Arg Ile Asn Thr Thr Thr Asn Glu Ile Phe Tyr
195 200 205
Cys Thr Phe Arg Arg Leu Asp Pro Glu Glu Asn His Thr Ala Glu Leu
210 215 220
Val Ile Pro Glu Leu Pro Leu Ala His Pro Pro Asn Glu Arg Thr His
225 230 235 240
Leu Val Ile Leu Gly Ala Ile Leu Leu Cys Leu Gly Val Ala Leu Thr
245 250 255
Phe Ile Phe Arg Leu Arg Lys Gly Arg Met Met Asp Val Lys Lys Cys
260 265 270
Gly Ile Gln Asp Thr Asn Ser Lys Lys Gln Ser Asp Thr His Leu Glu
275 280 285
Glu Thr
290

<210> 12
<211> 531
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 12
atgaggatat ttgctgtctt tatattcatg acctactggc atttgctgaa cgccccatac 60
aacaaaatca accaaagaat tttggttgtg gatccagtca cctctgaaca tgaactgaca 120
tgtcaggctg agggctaccc caaggccgaa gtcatctgga caagcagtga ccatcaagtc 180
ctgagtggta agaccaccac caccaattcc aagagagagg agaagctttt caatgtgacc 240
agcacactga gaatcaacac aacaactaat gagattttct actgcacttt taggagatta 300
gatcctgagg aaaaccatac agctgaattg gtcatcccag aactacctct ggcacatcct 360
ccaaatgaaa ggactcactt ggtaattctg ggagccatct tattatgcct tggtgtagca 420
ctgacattca tcttccgttt aagaaaaggg agaatgatgg atgtgaaaaa atgtggcatc 480
caagatacaa actcaaagaa gcaaagtgat acacatttgg aggagacgta a 531

<210> 13
<211> 273
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 13
Met Ile Phe Leu Leu Leu Met Leu Ser Leu Glu Leu Gln Leu His Gln
1 5 10 15
Ile Ala Ala Leu Phe Thr Val Thr Val Pro Lys Glu Leu Tyr Ile Ile
20 25 30
Glu His Gly Ser Asn Val Thr Leu Glu Cys Asn Phe Asp Thr Gly Ser
35 40 45
His Val Asn Leu Gly Ala Ile Thr Ala Ser Leu Gln Lys Val Glu Asn
50 55 60
Asp Thr Ser Pro His Arg Glu Arg Ala Thr Leu Leu Glu Glu Gln Leu
65 70 75 80
Pro Leu Gly Lys Ala Ser Phe His Ile Pro Gln Val Gln Val Arg Asp
85 90 95
Glu Gly Gln Tyr Gln Cys Ile Ile Ile Tyr Gly Val Ala Trp Asp Tyr
100 105 110
Lys Tyr Leu Thr Leu Lys Val Lys Ala Ser Tyr Arg Lys Ile Asn Thr
115 120 125
His Ile Leu Lys Val Pro Glu Thr Asp Glu Val Glu Leu Thr Cys Gln
130 135 140
Ala Thr Gly Tyr Pro Leu Ala Glu Val Ser Trp Pro Asn Val Ser Val
145 150 155 160
Pro Ala Asn Thr Ser His Ser Arg Thr Pro Glu Gly Leu Tyr Gln Val
165 170 175
Thr Ser Val Leu Arg Leu Lys Pro Pro Pro Gly Arg Asn Phe Ser Cys
180 185 190
Val Phe Trp Asn Thr His Val Arg Glu Leu Thr Leu Ala Ser Ile Asp
195 200 205
Leu Gln Ser Gln Met Glu Pro Arg Thr His Pro Thr Trp Leu Leu His
210 215 220
Ile Phe Ile Pro Phe Cys Ile Ile Ala Phe Ile Phe Ile Ala Thr Val
225 230 235 240
Ile Ala Leu Arg Lys Gln Leu Cys Gln Lys Leu Tyr Ser Ser Lys Asp
245 250 255
Thr Thr Lys Arg Pro Val Thr Thr Thr Lys Arg Glu Val Asn Ser Ala
260 265 270
Ile

<210> 14
<211> 1223
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 14
gcaaacctta agctgaatga acaacttttc ttctcttgaa tatatcttaa cgccaaattt 60
tgagtgcttt tttgttaccc atcctcatat gtcccagctg gaaagaatcc tgggttggag 120
ctactgcatg ttgattgttt tgtttttcct tttggctgtt cattttggtg gctactataa 180
ggaaatctaa cacaaacagc aactgttttt tgttgtttac ttttgcatct ttacttgtgg 240
agctgtggca agtcctcata tcaaatacag aacatgatct tcctcctgct aatgttgagc 300
ctggaattgc agcttcacca gatagcagct ttattcacag tgacagtccc taaggaactg 360
tacataatag agcatggcag caatgtgacc ctggaatgca actttgacac tggaagtcat 420
gtgaaccttg gagcaataac agccagtttg caaaaggtgg aaaatgatac atccccacac 480
cgtgaaagag ccactttgct ggaggagcag ctgcccctag ggaaggcctc gttccacata 540
cctcaagtcc aagtgaggga cgaaggacag taccaatgca taatcatcta tggggtcgcc 600
tgggactaca agtacctgac tctgaaagtc aaagcttcct acaggaaaat aaacactcac 660
atcctaaagg ttccagaaac agatgaggta gagctcacct gccaggctac aggttatcct 720
ctggcagaag tatcctggcc aaacgtcagc gttcctgcca acaccagcca ctccaggacc 780
cctgaaggcc tctaccaggt caccagtgtt ctgcgcctaa agccaccccc tggcagaaac 840
ttcagctgtg tgttctggaa tactcacgtg agggaactta ctttggccag cattgacctt 900
caaagtcaga tggaacccag gacccatcca acttggctgc ttcacatttt catcccctcc 960
tgcatcattg ctttcatttt catagccaca gtgatagccc taagaaaaca actctgtcaa 1020
aagctgtatt cttcaaaaga cacaacaaaa agacctgtca ccacaacaaa gagggaagtg 1080
aacagtgcta tctgaacctg tggtcttggg agccagggtg acctgatatg acatctaaag 1140
aagcttctgg actctgaaca agaattcggt ggcctgcaga gcttgccatt tgcacttttc 1200
aaatgccttt ggatgaccca gca 1223

<210> 15
<211> 289
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 15
Met Lys Thr Leu Pro Ala Met Leu Gly Thr Gly Lys Leu Phe Trp Val
1 5 10 15
Phe Phe Leu Ile Pro Tyr Leu Asp Ile Trp Asn Ile His Gly Lys Glu
20 25 30
Ser Cys Asp Val Gln Leu Tyr Ile Lys Arg Gln Ser Glu His Ser Ile
35 40 45
Leu Ala Gly Asp Pro Phe Glu Leu Glu Cys Pro Val Lys Tyr Cys Ala
50 55 60
Asn Arg Pro His Val Thr Trp Cys Lys Leu Asn Gly Thr Thr Cys Val
65 70 75 80
Lys Leu Glu Asp Arg Gln Thr Ser Trp Lys Glu Glu Lys Asn Ile Ser
85 90 95
Phe Phe Ile Leu His Phe Glu Pro Val Leu Pro Asn Asp Asn Gly Ser
100 105 110
Tyr Arg Cys Ser Ala Asn Phe Gln Ser Asn Leu Ile Glu Ser His Ser
115 120 125
Thr Thr Leu Tyr Val Thr Asp Val Lys Ser Ala Ser Glu Arg Pro Ser
130 135 140
Lys Asp Glu Met Ala Ser Arg Pro Trp Leu Leu Tyr Ser Leu Leu Pro
145 150 155 160
Leu Gly Gly Leu Pro Leu Leu Ile Thr Thr Cys Phe Cys Leu Phe Cys
165 170 175
Cys Leu Arg Arg His Gln Gly Lys Gln Asn Glu Leu Ser Asp Thr Ala
180 185 190
Gly Arg Glu Ile Asn Leu Val Asp Ala His Leu Lys Ser Glu Gln Thr
195 200 205
Glu Ala Ser Thr Arg Gln Asn Ser Gln Val Leu Leu Ser Glu Thr Gly
210 215 220
Ile Tyr Asp Asn Asp Pro Asp Leu Cys Phe Arg Met Gln Glu Gly Ser
225 230 235 240
Glu Val Tyr Ser Asn Pro Cys Leu Glu Glu Asn Lys Pro Gly Ile Val
245 250 255
Tyr Ala Ser Leu Asn His Ser Val Ile Gly Pro Asn Ser Arg Leu Ala
260 265 270
Arg Asn Val Lys Glu Ala Pro Thr Glu Tyr Ala Ser Ile Cys Val Arg
275 280 285
Ser

<210> 16
<211> 3216
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 16
gtctttctgt tcactttttt tcacaaaatc atccaggctc ttcctactct cctctcttac 60
cacctctctc ttcttttttt ttttttttta gttatttcac agatgccact ggggtaggta 120
aactgaccca actctgcagc actcagaaga cgaagcaaag ccttctactt gagcagtttt 180
tccatcactg atatgtgcag gaaatgaaga cattgcctgc catgcttgga actgggaaat 240
tattttgggt cttcttctta atcccatatc tggacatctg gaacatccat gggaaagaat 300
catgtgatgt acagctttat ataaagagac aatctgaaca ctccatctta gcaggagatc 360
cctttgaact agaatgccct gtgaaatact gtgctaacag gcctcatgtg acttggtgca 420
agctcaatgg aacaacatgt gtaaaacttg aagatagaca aacaagttgg aaggaagaga 480
agaacatttc atttttcatt ctacattttg aaccagtgct tcctaatgac aatgggtcat 540
accgctgttc tgcaaatttt cagtctaatc tcattgaaag ccactcaaca actctttatg 600
tgacagatgt aaaaagtgcc tcagaacgac cctccaagga cgaaatggca agcagaccct 660
ggctcctgta tagtttactt cctttggggg gattgcctct actcatcact acctgtttct 720
gcctgttctg ctgcctgaga aggcaccaag gaaagcaaaa tgaactctct gacacagcag 780
gaagggaaat taacctggtt gatgctcacc ttaagagtga gcaaacagaa gcaagcacca 840
ggcaaaattc ccaagtactg ctatcagaaa ctggaattta tgataatgac cctgaccttt 900
gtttcaggat gcaggaaggg tctgaagttt attctaatcc atgcctggaa gaaaacaaac 960
caggcattgt ttatgcttcc ctgaaccatt ctgtcattgg accgaactca agactggcaa 1020
gaaatgtaaa agaagcacca acagaatatg catccatatg tgtgaggagt taagtctgtt 1080
tctgactcca acagggacca ttgaatgatc agcatgttga catcattgtc tgggctcaac 1140
aggatgtcaa ataatatttc tcaatttgag aatttttact ttagaaatgt tcatgttagt 1200
gcttgggtct taagggtcca taggataaat gattaaaatt tctctcagaa acttatttgg 1260
gagcttttta tattatagcc ttgaataaca aaatctctcc aaaactggtt gacatcatga 1320
gtagcagaat agtagaacgt ttaaacttag ctacatttta cccaatatac aaactcgatc 1380
ttgcctttga agctattgga aagacttgta gggaaaagag gtttgtgtta cctgcatcag 1440
ttcactacac actcttgaaa acaaaatgtc ccaatttgac taaccaacca taaatacagt 1500
aatgattgta tatttcaagt cagtcttcca aaataagaaa tttttgctgt gtcagtctaa 1560
gaatggtgtt tcttaaatgc aaaggagaaa tcattttagg cttgatgtaa gaaaatgaaa 1620
ataataaatg gtgcaataaa aatatagaat ataccaattg gatatagggt agatgttcca 1680
catacctggc aaacaaatgc ttatatctac tctgttagat tgataagcaa atataggtat 1740
taatggagca gtcaacgtat agcacattta tgaggaaagt agagactcac tgggtcacat 1800
agactaatgg ataggaatgt gacataatgc tgctgaatta atatacttat gggcatctga 1860
atagtttaaa agttagtcag aataggtatc actgggcaag tgaagatagc ttaaactgct 1920
tcatgcttga cttgatagca agttaaagtg caattaatgg aatggaggaa aacccagaat 1980
atttaattgg tctgtagggg tcaatttgct ttcattcacc acatctgcat cttgctgttc 2040
ttcttactaa ggaatcaggg caaatcatct gtagtgacat attttagttt gctaatcatt 2100
tattttaaaa tactgaggtt gcagccactt aagagtatag caaaagatgg attcagattt 2160
ttggactttc caaagtactt gagttaaact atttcaaaaa tagcctataa ttttattcaa 2220
cagtttgagg ctattcgaat tctcaggtgc tgctactgaa taatgtaata gtcttcatac 2280
aaagtggata gcaaaggtta aaatccattt caacaaatat gtgagctgag ctgctgcaca 2340
aaggaatgtg atgtgtgtgt gtgtgtgtgt gtgtgtgtgt gttaggtggg gtgggtgaca 2400
acagaaatgg tgcacgagaa actgatcaaa ttgacattat attttcagtt tgcttatgaa 2460
gctcaaaata ctagagtaaa tgggtcatta aagaaaataa tatgtgaaat tatggagttt 2520
agaatacaag tggggtatat atacaaaaag acaaaactga ggttttgtgg tggagagatt 2580
ttcttaagta acactggcat taagttttag ctccttagat ttgggggtgc aaatattctt 2640
ttgagtcact gttattttgc caattacacc tagaatttca agcaaccaat tcgagatagg 2700
ctgttttagc caggctgcat ttgtggacaa cttatgtaag aaagacatgt tagaatagct 2760
gcttgtggta ttcttaaaaa tagaaacagg aaatatgggg aggatacatt tagctgtcct 2820
cttatcagat gaacacacga aattgaacag ttccttcatg attctctcaa acttaaaagc 2880
aaaatatttc tgtcttattt aaaatatcct tagtatgtct tatagtaaag ataatgctga 2940
taatgatttc atctctaaga tgtattaata tatttgtact gtttgccaaa atcacaaatc 3000
atttatgttt ttattccttt tcaaaatggt gtcagagaca tacatgcatt ttcccaaatg 3060
actctacttc actattattt acatggctta tttcattagt ttatagaggg tttgagaaaa 3120
agaatatgta gataatttaa tggtttttca caaattttaa gcttgtgatt gtgctcaatg 3180
agaaggtaaa gttattaaaa cttatttgaa atcaaa 3216

<210> 17
<211> 301
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 17
Met Phe Ser His Leu Pro Phe Asp Cys Val Leu Leu Leu Leu Leu Leu
1 5 10 15
Leu Leu Thr Arg Ser Ser Glu Val Glu Tyr Arg Ala Glu Val Gly Gln
20 25 30
Asn Ala Tyr Leu Pro Cys Phe Tyr Thr Pro Ala Ala Pro Gly Asn Leu
35 40 45
Val Pro Val Cys Trp Gly Lys Gly Ala Cys Pro Val Phe Glu Cys Gly
50 55 60
Asn Val Val Leu Arg Thr Asp Glu Arg Asp Val Asn Tyr Trp Thr Ser
65 70 75 80
Arg Tyr Trp Leu Asn Gly Asp Phe Arg Lys Gly Asp Val Ser Leu Thr
85 90 95
Ile Glu Asn Val Thr Leu Ala Asp Ser Gly Ile Tyr Cys Cys Arg Ile
100 105 110
Gln Ile Pro Gly Ile Met Asn Asp Glu Lys Phe Asn Leu Lys Leu Val
115 120 125
Ile Lys Pro Ala Lys Val Thr Pro Ala Pro Thr Arg Gln Arg Asp Phe
130 135 140
Thr Ala Ala Phe Pro Arg Met Leu Thr Thr Arg Gly His Gly Pro Ala
145 150 155 160
Glu Thr Gln Thr Leu Gly Ser Leu Pro Asp Ile Asn Leu Thr Gln Ile
165 170 175
Ser Thr Leu Ala Asn Glu Leu Arg Asp Ser Arg Leu Ala Asn Asp Leu
180 185 190
Arg Asp Ser Gly Ala Thr Ile Arg Ile Gly Ile Tyr Ile Gly Ala Gly
195 200 205
Ile Cys Ala Gly Leu Ala Leu Ala Leu Ile Phe Gly Ala Leu Ile Phe
210 215 220
Lys Trp Tyr Ser His Ser Lys Glu Lys Ile Gln Asn Leu Ser Leu Ile
225 230 235 240
Ser Leu Ala Asn Leu Pro Pro Ser Gly Leu Ala Asn Ala Val Ala Glu
245 250 255
Gly Ile Arg Ser Glu Glu Asn Ile Tyr Thr Ile Glu Glu Asn Val Tyr
260 265 270
Glu Val Glu Glu Pro Asn Glu Tyr Tyr Cys Tyr Val Ser Ser Arg Gln
275 280 285
Gln Pro Ser Gln Pro Leu Gly Cys Arg Phe Ala Met Pro
290 295 300

<210> 18
<211> 1116
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 18
ggagagttaa aactgtgcct aacagaggtg tcctctgact tttcttctgc aagctccatg 60
ttttcacatc ttccctttga ctgtgtcctg ctgctgctgc tgctactact tacaaggtcc 120
tcagaagtgg aatacagagc ggaggtcggt cagaatgcct atctgccctg cttctacacc 180
ccagccgccc cagggaacct cgtgcccgtc tgctggggca aaggagcctg tcctgtgttt 240
gaatgtggca acgtggtgct caggactgat gaaagggatg tgaattattg gacatccaga 300
tactggctaa atggggattt ccgcaaagga gatgtgtccc tgaccataga gaatgtgact 360
ctagcagaca gtgggatcta ctgctgccgg atccaaatcc caggcataat gaatgatgaa 420
aaatttaacc tgaagttggt catcaaacca gccaaggtca cccctgcacc gactctgcag 480
agagacttca ctgcagcctt tccaaggatg cttaccacca ggggacatgg cccagcagag 540
acacagacac tggggagcct ccctgatata aatctaacac aaatatccac attggccaat 600
gagttacggg actctagatt ggccaatgac ttacgggact ctggagcaac catcagaata 660
ggcatctaca tcggagcagg gatctgtgct gggctggctc tggctcttat cttcggcgct 720
ttaattttca aatggtattc tcatagcaaa gagaagatac agaatttaag cctcatctct 780
ttggccaacc tccctccctc aggattggca aatgcagtag cagagggaat tcgctcagaa 840
gaaaacatct ataccattga agagaacgta tatgaagtgg aggagcccaa tgagtattat 900
tgctatgtca gcagcaggca gcaaccctca caacctttgg gttgtcgctt tgcaatgcca 960
tagatccaac caccttattt ttgagcttgg tgttttgtct ttttcagaaa ctatgagctg 1020
tgtcacctga ctggttttgg aggttctgtc cactgctatg gagcagagtt ttcccatttt 1080
cagaagataa tgactcacat gggaattgaa ctggga 1116

<210> 19
<211> 3868
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 19
ggaggtcttg tttccggaag atgttgcaag gctgtggtga aggcaggtgc agcctagcct 60
cctgctcaag ctacaccctg gccctccacg catgaggccc tgcagaactc tggagatggt 120
gcctacaagg gcagaaaagg acaagtcggc agccgctgtc ctgagggcac cagctgtggt 180
gcaggagcca agacctgagg gtggaagtgt cctcttagaa tggggagtgc ccagcaaggt 240
gtacccgcta ctggtgctat ccagaattcc catctctccc tgctctctgc ctgagctctg 300
ggccttagct cctccctggg cttggtagag gacaggtgtg aggccctcat gggatgtagg 360
ctgtctgaga ggggagtgga aagaggaagg ggtgaaggag ctgtctgcca tttgactatg 420
caaatggcct ttgactcatg ggaccctgtc ctcctcactg ggggcagggt ggagtggagg 480
gggagctact aggctggtat aaaaatctta cttcctctat tctctgagcc gctgctgccc 540
ctgtgggaag ggacctcgag tgtgaagcat ccttccctgt agctgctgtc cagtctgccc 600
gccagaccct ctggagaagc ccctgccccc cagcatgggt ttctgccgca gcgccctgca 660
cccgctgtct ctcctggtgc aggccatcat gctggccatg accctggccc tgggtacctt 720
gcctgccttc ctaccctgtg agctccagcc ccacggcctg gtgaactgca actggctgtt 780
cctgaagtct gtgccccact tctccatggc agcaccccgt ggcaatgtca ccagcctttc 840
cttgtcctcc aaccgcatcc accacctcca tgattctgac tttgcccacc tgcccagcct 900
gcggcatctc aacctcaagt ggaactgccc gccggttggc ctcagcccca tgcacttccc 960
ctgccacatg accatcgagc ccagcacctt cttggctgtg cccaccctgg aagagctaaa 1020
cctgagctac aacaacatca tgactgtgcc tgcgctgccc aaatccctca tatccctgtc 1080
cctcagccat accaacatcc tgatgctaga ctctgccagc ctcgccggcc tgcatgccct 1140
gcgcttccta ttcatggacg gcaactgtta ttacaagaac ccctgcaggc aggcactgga 1200
ggtggccccg ggtgccctcc ttggcctggg caacctcacc cacctgtcac tcaagtacaa 1260
caacctcact gtggtgcccc gcaacctgcc ttccagcctg gagtatctgc tgttgtccta 1320
caaccgcatc gtcaaactgg cgcctgagga cctggccaat ctgaccgccc tgcgtgtgct 1380
cgatgtgggc ggaaattgcc gccgctgcga ccacgctccc aacccctgca tggagtgccc 1440
tcgtcacttc ccccagctac atcccgatac cttcagccac ctgagccgtc ttgaaggcct 1500
ggtgttgaag gacagttctc tctcctggct gaatgccagt tggttccgtg ggctgggaaa 1560
cctccgagtg ctggacctga gtgagaactt cctctacaaa tgcatcacta aaaccaaggc 1620
cttccagggc ctaacacagc tgcgcaagct taacctgtcc ttcaattacc aaaagagggt 1680
gtcctttgcc cacctgtctc tggccccttc cttcgggagc ctggtcgccc tgaaggagct 1740
ggacatgcac ggcatcttct tccgctcact cgatgagacc acgctccggc cactggcccg 1800
cctgcccatg ctccagactc tgcgtctgca gatgaacttc atcaaccagg cccagctcgg 1860
catcttcagg gccttccctg gcctgcgcta cgtggacctg tcggacaacc gcatcagcgg 1920
agcttcggag ctgacagcca ccatggggga ggcagatgga ggggagaagg tctggctgca 1980
gcctggggac cttgctccgg ccccagtgga cactcccagc tctgaagact tcaggcccaa 2040
ctgcagcacc ctcaacttca ccttggatct gtcacggaac aacctggtga ccgtgcagcc 2100
ggagatgttt gcccagctct cgcacctgca gtgcctgcgc ctgagccaca actgcatctc 2160
gcaggcagtc aatggctccc agttcctgcc gctgaccggt ctgcaggtgc tagacctgtc 2220
ccacaataag ctggacctct accacgagca ctcattcacg gagctaccac gactggaggc 2280
cctggacctc agctacaaca gccagccctt tggcatgcag ggcgtgggcc acaacttcag 2340
cttcgtggct cacctgcgca ccctgcgcca cctcagcctg gcccacaaca acatccacag 2400
ccaagtgtcc cagcagctct gcagtacgtc gctgcgggcc ctggacttca gcggcaatgc 2460
actgggccat atgtgggccg agggagacct ctatctgcac ttcttccaag gcctgagcgg 2520
tttgatctgg ctggacttgt cccagaaccg cctgcacacc ctcctgcccc aaaccctgcg 2580
caacctcccc aagagcctac aggtgctgcg tctccgtgac aattacctgg ccttctttaa 2640
gtggtggagc ctccacttcc tgcccaaact ggaagtcctc gacctggcag gaaaccagct 2700
gaaggccctg accaatggca gcctgcctgc tggcacccgg ctccggaggc tggatgtcag 2760
ctgcaacagc atcagcttcg tggcccccgg cttcttttcc aaggccaagg agctgcgaga 2820
gctcaacctt agcgccaacg ccctcaagac agtggaccac tcctggtttg ggcccctggc 2880
gagtgccctg caaatactag atgtaagcgc caaccctctg cactgcgcct gtggggcggc 2940
ctttatggac ttcctgctgg aggtgcaggc tgccgtgccc ggtctgccca gccgggtgaa 3000
gtgtggcagt ccgggccagc tccagggcct cagcatcttt gcacaggacc tgcgcctctg 3060
cctggatgag gccctctcct gggactgttt cgccctctcg ctgctggctg tggctctggg 3120
cctgggtgtg cccatgctgc atcacctctg tggctgggac ctctggtact gcttccacct 3180
gtgcctggcc tggcttccct ggcgggggcg gcaaagtggg cgagatgagg atgccctgcc 3240
ctacgatgcc ttcgtggtct tcgacaaaac gcagagcgca gtggcagact gggtgtacaa 3300
cgagcttcgg gggcagctgg aggagtgccg tgggcgctgg gcactccgcc tgtgcctgga 3360
ggaacgcgac tggctgcctg gcaaaaccct ctttgagaac ctgtgggcct cggtctatgg 3420
cagccgcaag acgctgtttg tgctggccca cacggaccgg gtcagtggtc tcttgcgcgc 3480
cagcttcctg ctggcccagc agcgcctgct ggaggaccgc aaggacgtcg tggtgctggt 3540
gatcctgagc cctgacggcc gccgctcccg ctatgtgcgg ctgcgccagc gcctctgccg 3600
ccagagtgtc ctcctctggc cccaccagcc cagtggtcag cgcagcttct gggcccagct 3660
gggcatggcc ctgaccaggg acaaccacca cttctataac cggaacttct gccagggacc 3720
cacggccgaa tagccgtgag ccggaatcct gcacggtgcc acctccacac tcacctcacc 3780
tctgcctgcc tggtctgacc ctcccctgct cgcctccctc accccacacc tgacacagag 3840
caggcactca ataaatgcta ccgaaggc 3868

<210> 20
<211> 1032
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 20
Met Gly Phe Cys Arg Ser Ala Leu His Pro Leu Ser Leu Leu Val Gln
1 5 10 15
Ala Ile Met Leu Ala Met Thr Leu Ala Leu Gly Thr Leu Pro Ala Phe
20 25 30
Leu Pro Cys Glu Leu Gln Pro His Gly Leu Val Asn Cys Asn Trp Leu
35 40 45
Phe Leu Lys Ser Val Pro His Phe Ser Met Ala Ala Pro Arg Gly Asn
50 55 60
Val Thr Ser Leu Ser Leu Ser Ser Asn Arg Ile His His Leu His Asp
65 70 75 80
Ser Asp Phe Ala His Leu Pro Ser Leu Arg His Leu Asn Leu Lys Trp
85 90 95
Asn Cys Pro Pro Val Gly Leu Ser Pro Met His Phe Pro Cys His Met
100 105 110
Thr Ile Glu Pro Ser Thr Phe Leu Ala Val Pro Thr Leu Glu Glu Leu
115 120 125
Asn Leu Ser Tyr Asn Asn Ile Met Thr Val Pro Ala Leu Pro Lys Ser
130 135 140
Leu Ile Ser Leu Ser Leu Ser His Thr Asn Ile Leu Met Leu Asp Ser
145 150 155 160
Ala Ser Leu Ala Gly Leu His Ala Leu Arg Phe Leu Phe Met Asp Gly
165 170 175
Asn Cys Tyr Tyr Lys Asn Pro Cys Arg Gln Ala Leu Glu Val Ala Pro
180 185 190
Gly Ala Leu Leu Gly Leu Gly Asn Leu Thr His Leu Ser Leu Lys Tyr
195 200 205
Asn Asn Leu Thr Val Val Pro Arg Asn Leu Pro Ser Ser Leu Glu Tyr
210 215 220
Leu Leu Leu Ser Tyr Asn Arg Ile Val Lys Leu Ala Pro Glu Asp Leu
225 230 235 240
Ala Asn Leu Thr Ala Leu Arg Val Leu Asp Val Gly Gly Asn Cys Arg
245 250 255
Arg Cys Asp His Ala Pro Asn Pro Cys Met Glu Cys Pro Arg His Phe
260 265 270
Pro Gln Leu His Pro Asp Thr Phe Ser His Leu Ser Arg Leu Glu Gly
275 280 285
Leu Val Leu Lys Asp Ser Ser Leu Ser Trp Leu Asn Ala Ser Trp Phe
290 295 300
Arg Gly Leu Gly Asn Leu Arg Val Leu Asp Leu Ser Glu Asn Phe Leu
305 310 315 320
Tyr Lys Cys Ile Thr Lys Thr Lys Ala Phe Gln Gly Leu Thr Gln Leu
325 330 335
Arg Lys Leu Asn Leu Ser Phe Asn Tyr Gln Lys Arg Val Ser Phe Ala
340 345 350
His Leu Ser Leu Ala Pro Ser Phe Gly Ser Leu Val Ala Leu Lys Glu
355 360 365
Leu Asp Met His Gly Ile Phe Phe Arg Ser Leu Asp Glu Thr Thr Leu
370 375 380
Arg Pro Leu Ala Arg Leu Pro Met Leu Gln Thr Leu Arg Leu Gln Met
385 390 395 400
Asn Phe Ile Asn Gln Ala Gln Leu Gly Ile Phe Arg Ala Phe Pro Gly
405 410 415
Leu Arg Tyr Val Asp Leu Ser Asp Asn Arg Ile Ser Gly Ala Ser Glu
420 425 430
Leu Thr Ala Thr Met Gly Glu Ala Asp Gly Gly Glu Lys Val Trp Leu
435 440 445
Gln Pro Gly Asp Leu Ala Pro Ala Pro Val Asp Thr Pro Ser Ser Glu
450 455 460
Asp Phe Arg Pro Asn Cys Ser Thr Leu Asn Phe Thr Leu Asp Leu Ser
465 470 475 480
Arg Asn Asn Leu Val Thr Val Gln Pro Glu Met Phe Ala Gln Leu Ser
485 490 495
His Leu Gln Cys Leu Arg Leu Ser His Asn Cys Ile Ser Gln Ala Val
500 505 510
Asn Gly Ser Gln Phe Leu Pro Leu Thr Gly Leu Gln Val Leu Asp Leu
515 520 525
Ser His Asn Lys Leu Asp Leu Tyr His Glu His Ser Phe Thr Glu Leu
530 535 540
Pro Arg Leu Glu Ala Leu Asp Leu Ser Tyr Asn Ser Gln Pro Phe Gly
545 550 555 560
Met Gln Gly Val Gly His Asn Phe Ser Phe Val Ala His Leu Arg Thr
565 570 575
Leu Arg His Leu Ser Leu Ala His Asn Asn Ile His Ser Gln Val Ser
580 585 590
Gln Gln Leu Cys Ser Thr Ser Leu Arg Ala Leu Asp Phe Ser Gly Asn
595 600 605
Ala Leu Gly His Met Trp Ala Glu Gly Asp Leu Tyr Leu His Phe Phe
610 615 620
Gln Gly Leu Ser Gly Leu Ile Trp Leu Asp Leu Ser Gln Asn Arg Leu
625 630 635 640
His Thr Leu Leu Pro Gln Thr Leu Arg Asn Leu Pro Lys Ser Leu Gln
645 650 655
Val Leu Arg Leu Arg Asp Asn Tyr Leu Ala Phe Phe Lys Trp Trp Ser
660 665 670
Leu His Phe Leu Pro Lys Leu Glu Val Leu Asp Leu Ala Gly Asn Gln
675 680 685
Leu Lys Ala Leu Thr Asn Gly Ser Leu Pro Ala Gly Thr Arg Leu Arg
690 695 700
Arg Leu Asp Val Ser Cys Asn Ser Ile Ser Phe Val Ala Pro Gly Phe
705 710 715 720
Phe Ser Lys Ala Lys Glu Leu Arg Glu Leu Asn Leu Ser Ala Asn Ala
725 730 735
Leu Lys Thr Val Asp His Ser Trp Phe Gly Pro Leu Ala Ser Ala Leu
740 745 750
Gln Ile Leu Asp Val Ser Ala Asn Pro Leu His Cys Ala Cys Gly Ala
755 760 765
Ala Phe Met Asp Phe Leu Leu Glu Val Gln Ala Ala Val Pro Gly Leu
770 775 780
Pro Ser Arg Val Lys Cys Gly Ser Pro Gly Gln Leu Gln Gly Leu Ser
785 790 795 800
Ile Phe Ala Gln Asp Leu Arg Leu Cys Leu Asp Glu Ala Leu Ser Trp
805 810 815
Asp Cys Phe Ala Leu Ser Leu Leu Ala Val Ala Leu Gly Leu Gly Val
820 825 830
Pro Met Leu His His Leu Cys Gly Trp Asp Leu Trp Tyr Cys Phe His
835 840 845
Leu Cys Leu Ala Trp Leu Pro Trp Arg Gly Arg Gln Ser Gly Arg Asp
850 855 860
Glu Asp Ala Leu Pro Tyr Asp Ala Phe Val Val Phe Asp Lys Thr Gln
865 870 875 880
Ser Ala Val Ala Asp Trp Val Tyr Asn Glu Leu Arg Gly Gln Leu Glu
885 890 895
Glu Cys Arg Gly Arg Trp Ala Leu Arg Leu Cys Leu Glu Glu Arg Asp
900 905 910
Trp Leu Pro Gly Lys Thr Leu Phe Glu Asn Leu Trp Ala Ser Val Tyr
915 920 925
Gly Ser Arg Lys Thr Leu Phe Val Leu Ala His Thr Asp Arg Val Ser
930 935 940
Gly Leu Leu Arg Ala Ser Phe Leu Leu Ala Gln Gln Arg Leu Leu Glu
945 950 955 960
Asp Arg Lys Asp Val Val Val Leu Val Ile Leu Ser Pro Asp Gly Arg
965 970 975
Arg Ser Arg Tyr Val Arg Leu Arg Gln Arg Leu Cys Arg Gln Ser Val
980 985 990
Leu Leu Trp Pro His Gln Pro Ser Gly Gln Arg Ser Phe Trp Ala Gln
995 1000 1005
Leu Gly Met Ala Leu Thr Arg Asp Asn His His Phe Tyr Asn Arg
1010 1015 1020
Asn Phe Cys Gln Gly Pro Thr Ala Glu
1025 1030

<210> 21
<211> 3057
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 21
cactttcgag agtgccgtct atttgccaca cacttccctg atgaaatgtc tggatttgga 60
ctaaagaaaa aaggaaaggc tagcagtcat ccaacagaat catgagacag actttgcctt 120
gtatctactt ttgggggggc cttttgccct ttgggatgct gtgtgcatcc tccaccacca 180
agtgcactgt tagccatgaa gttgctgact gcagccacct gaagttgact caggtacccg 240
atgatctacc cacaaacata acagtgttga accttaccca taatcaactc agaagattac 300
cagccgccaa cttcacaagg tatagccagc taactagctt ggatgtagga tttaacacca 360
tctcaaaact ggagccagaa ttgtgccaga aacttcccat gttaaaagtt ttgaacctcc 420
agcacaatga gctatctcaa ctttctgata aaacctttgc cttctgcacg aatttgactg 480
aactccatct catgtccaac tcaatccaga aaattaaaaa taatcccttt gtcaagcaga 540
agaatttaat cacattagat ctgtctcata atggcttgtc atctacaaaa ttaggaactc 600
aggttcagct ggaaaatctc caagagcttc tattatcaaa caataaaatt caagcgctaa 660
aaagtgaaga actggatatc tttgccaatt catctttaaa aaaattagag ttgtcatcga 720
atcaaattaa agagttttct ccagggtgtt ttcacgcaat tggaagatta tttggcctct 780
ttctgaacaa tgtccagctg ggtcccagcc ttacagagaa gctatgtttg gaattagcaa 840
acacaagcat tcggaatctg tctctgagta acagccagct gtccaccacc agcaatacaa 900
ctttcttggg actaaagtgg acaaatctca ctatgctcga tctttcctac aacaacttaa 960
atgtggttgg taacgattcc tttgcttggc ttccacaact agaatatttc ttcctagagt 1020
ataataatat acagcatttg ttttctcact ctttgcacgg gcttttcaat gtgaggtacc 1080
tgaatttgaa acggtctttt actaaacaaa gtatttccct tgcctcactc cccaagattg 1140
atgatttttc ttttcagtgg ctaaaatgtt tggagcacct taacatggaa gataatgata 1200
ttccaggcat aaaaagcaat atgttcacag gattgataaa cctgaaatac ttaagtctat 1260
ccaactcctt tacaagtttg cgaactttga caaatgaaac atttgtatca cttgctcatt 1320
ctcccttaca catactcaac ctaaccaaga ataaaatctc aaaaatagag agtgatgctt 1380
tctcttggtt gggccaccta gaagtacttg acctgggcct taatgaaatt gggcaagaac 1440
tcacaggcca ggaatggaga ggtctagaaa atattttcga aatctatctt tcctacaaca 1500
agtacctgca gctgactagg aactcctttg ccttggtccc aagccttcaa cgactgatgc 1560
tccgaagggt ggcccttaaa aatgtggata gctctccttc accattccag cctcttcgta 1620
acttgaccat tctggatcta agcaacaaca acatagccaa cataaatgat gacatgttgg 1680
agggtcttga gaaactagaa attctcgatt tgcagcataa caacttagca cggctctgga 1740
aacacgcaaa ccctggtggt cccatttatt tcctaaaggg tctgtctcac ctccacatcc 1800
ttaacttgga gtccaacggc tttgacgaga tcccagttga ggtcttcaag gatttatttg 1860
aactaaagat catcgattta ggattgaata atttaaacac acttccagca tctgtcttta 1920
ataatcaggt gtctctaaag tcattgaacc ttcagaagaa tctcataaca tccgttgaga 1980
agaaggtttt cgggccagct ttcaggaacc tgactgagtt agatatgcgc tttaatccct 2040
ttgattgcac gtgtgaaagt attgcctggt ttgttaattg gattaacgag acccatacca 2100
acatccctga gctgtcaagc cactaccttt gcaacactcc acctcactat catgggttcc 2160
cagtgagact ttttgataca tcatcttgca aagacagtgc cccctttgaa ctctttttca 2220
tgatcaatac cagtatcctg ttgattttta tctttattgt acttctcatc cactttgagg 2280
gctggaggat atctttttat tggaatgttt cagtacatcg agttcttggt ttcaaagaaa 2340
tagacagaca gacagaacag tttgaatatg cagcatatat aattcatgcc tataaagata 2400
aggattgggt ctgggaacat ttctcttcaa tggaaaagga agaccaatct ctcaaatttt 2460
gtctggaaga aagggacttt gaggcgggtg tttttgaact agaagcaatt gttaacagca 2520
tcaaaagaag cagaaaaatt atttttgtta taacacacca tctattaaaa gacccattat 2580
gcaaaagatt caaggtacat catgcagttc aacaagctat tgaacaaaat ctggattcca 2640
ttatattggt tttccttgag gagattccag attataaact gaaccatgca ctctgtttgc 2700
gaagaggaat gtttaaatct cactgcatct tgaactggcc agttcagaaa gaacggatag 2760
gtgcctttcg tcataaattg caagtagcac ttggatccaa aaactctgta cattaaattt 2820
atttaaatat tcaattagca aaggagaaac tttctcaatt taaaaagttc tatggcaaat 2880
ttaagttttc cataaaggtg ttataatttg tttattcata tttgtaaatg attatattct 2940
atcacaatta catctcttct aggaaaatgt gtctccttat ttcaggccta tttttgacaa 3000
ttgacttaat tttacccaaa ataaaacata taagcacgta aaaaaaaaaa aaaaaaa 3057

<210> 22
<211> 904
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 22
Met Arg Gln Thr Leu Pro Cys Ile Tyr Phe Trp Gly Gly Leu Leu Pro
1 5 10 15
Phe Gly Met Leu Cys Ala Ser Ser Thr Thr Lys Cys Thr Val Ser His
20 25 30
Glu Val Ala Asp Cys Ser His Leu Lys Leu Thr Gln Val Pro Asp Asp
35 40 45
Leu Pro Thr Asn Ile Thr Val Leu Asn Leu Thr His Asn Gln Leu Arg
50 55 60
Arg Leu Pro Ala Ala Asn Phe Thr Arg Tyr Ser Gln Leu Thr Ser Leu
65 70 75 80
Asp Val Gly Phe Asn Thr Ile Ser Lys Leu Glu Pro Glu Leu Cys Gln
85 90 95
Lys Leu Pro Met Leu Lys Val Leu Asn Leu Gln His Asn Glu Leu Ser
100 105 110
Gln Leu Ser Asp Lys Thr Phe Ala Phe Cys Thr Asn Leu Thr Glu Leu
115 120 125
His Leu Met Ser Asn Ser Ile Gln Lys Ile Lys Asn Asn Pro Phe Val
130 135 140
Lys Gln Lys Asn Leu Ile Thr Leu Asp Leu Ser His Asn Gly Leu Ser
145 150 155 160
Ser Thr Lys Leu Gly Thr Gln Val Gln Leu Glu Asn Leu Gln Glu Leu
165 170 175
Leu Leu Ser Asn Asn Lys Ile Gln Ala Leu Lys Ser Glu Glu Leu Asp
180 185 190
Ile Phe Ala Asn Ser Ser Leu Lys Lys Leu Glu Leu Ser Ser Asn Gln
195 200 205
Ile Lys Glu Phe Ser Pro Gly Cys Phe His Ala Ile Gly Arg Leu Phe
210 215 220
Gly Leu Phe Leu Asn Asn Val Gln Leu Gly Pro Ser Leu Thr Glu Lys
225 230 235 240
Leu Cys Leu Glu Leu Ala Asn Thr Ser Ile Arg Asn Leu Ser Leu Ser
245 250 255
Asn Ser Gln Leu Ser Thr Thr Ser Asn Thr Thr Phe Leu Gly Leu Lys
260 265 270
Trp Thr Asn Leu Thr Met Leu Asp Leu Ser Tyr Asn Asn Leu Asn Val
275 280 285
Val Gly Asn Asp Ser Phe Ala Trp Leu Pro Gln Leu Glu Tyr Phe Phe
290 295 300
Leu Glu Tyr Asn Asn Ile Gln His Leu Phe Ser His Ser Leu His Gly
305 310 315 320
Leu Phe Asn Val Arg Tyr Leu Asn Leu Lys Arg Ser Phe Thr Lys Gln
325 330 335
Ser Ile Ser Leu Ala Ser Leu Pro Lys Ile Asp Asp Phe Ser Phe Gln
340 345 350
Trp Leu Lys Cys Leu Glu His Leu Asn Met Glu Asp Asn Asp Ile Pro
355 360 365
Gly Ile Lys Ser Asn Met Phe Thr Gly Leu Ile Asn Leu Lys Tyr Leu
370 375 380
Ser Leu Ser Asn Ser Phe Thr Ser Leu Arg Thr Leu Thr Asn Glu Thr
385 390 395 400
Phe Val Ser Leu Ala His Ser Pro Leu His Ile Leu Asn Leu Thr Lys
405 410 415
Asn Lys Ile Ser Lys Ile Glu Ser Asp Ala Phe Ser Trp Leu Gly His
420 425 430
Leu Glu Val Leu Asp Leu Gly Leu Asn Glu Ile Gly Gln Glu Leu Thr
435 440 445
Gly Gln Glu Trp Arg Gly Leu Glu Asn Ile Phe Glu Ile Tyr Leu Ser
450 455 460
Tyr Asn Lys Tyr Leu Gln Leu Thr Arg Asn Ser Phe Ala Leu Val Pro
465 470 475 480
Ser Leu Gln Arg Leu Met Leu Arg Arg Val Ala Leu Lys Asn Val Asp
485 490 495
Ser Ser Pro Ser Pro Phe Gln Pro Leu Arg Asn Leu Thr Ile Leu Asp
500 505 510
Leu Ser Asn Asn Asn Ile Ala Asn Ile Asn Asp Asp Met Leu Glu Gly
515 520 525
Leu Glu Lys Leu Glu Ile Leu Asp Leu Gln His Asn Asn Leu Ala Arg
530 535 540
Leu Trp Lys His Ala Asn Pro Gly Gly Pro Ile Tyr Phe Leu Lys Gly
545 550 555 560
Leu Ser His Leu His Ile Leu Asn Leu Glu Ser Asn Gly Phe Asp Glu
565 570 575
Ile Pro Val Glu Val Phe Lys Asp Leu Phe Glu Leu Lys Ile Ile Asp
580 585 590
Leu Gly Leu Asn Asn Leu Asn Thr Leu Pro Ala Ser Val Phe Asn Asn
595 600 605
Gln Val Ser Leu Lys Ser Leu Asn Leu Gln Lys Asn Leu Ile Thr Ser
610 615 620
Val Glu Lys Lys Val Phe Gly Pro Ala Phe Arg Asn Leu Thr Glu Leu
625 630 635 640
Asp Met Arg Phe Asn Pro Phe Asp Cys Thr Cys Glu Ser Ile Ala Trp
645 650 655
Phe Val Asn Trp Ile Asn Glu Thr His Thr Asn Ile Pro Glu Leu Ser
660 665 670
Ser His Tyr Leu Cys Asn Thr Pro Pro His Tyr His Gly Phe Pro Val
675 680 685
Arg Leu Phe Asp Thr Ser Ser Cys Lys Asp Ser Ala Pro Phe Glu Leu
690 695 700
Phe Phe Met Ile Asn Thr Ser Ile Leu Leu Ile Phe Ile Phe Ile Val
705 710 715 720
Leu Leu Ile His Phe Glu Gly Trp Arg Ile Ser Phe Tyr Trp Asn Val
725 730 735
Ser Val His Arg Val Leu Gly Phe Lys Glu Ile Asp Arg Gln Thr Glu
740 745 750
Gln Phe Glu Tyr Ala Ala Tyr Ile Ile His Ala Tyr Lys Asp Lys Asp
755 760 765
Trp Val Trp Glu His Phe Ser Ser Met Glu Lys Glu Asp Gln Ser Leu
770 775 780
Lys Phe Cys Leu Glu Glu Arg Asp Phe Glu Ala Gly Val Phe Glu Leu
785 790 795 800
Glu Ala Ile Val Asn Ser Ile Lys Arg Ser Arg Lys Ile Ile Phe Val
805 810 815
Ile Thr His His Leu Leu Lys Asp Pro Leu Cys Lys Arg Phe Lys Val
820 825 830
His His Ala Val Gln Gln Ala Ile Glu Gln Asn Leu Asp Ser Ile Ile
835 840 845
Leu Val Phe Leu Glu Glu Ile Pro Asp Tyr Lys Leu Asn His Ala Leu
850 855 860
Cys Leu Arg Arg Gly Met Phe Lys Ser His Cys Ile Leu Asn Trp Pro
865 870 875 880
Val Gln Lys Glu Arg Ile Gly Ala Phe Arg His Lys Leu Gln Val Ala
885 890 895
Leu Gly Ser Lys Asn Ser Val His
900

<210> 23
<211> 10
<212> DNA
<213> Unknown
<220>
<223> Description of Unknown:
Bacterial ribosomal RNA sequence
<400> 23
cggaaagacc 10

<210> 24
<211> 128
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 24
Met Ala Pro Ala Arg Ser Pro Ser Pro Ser Thr Gln Pro Trp Glu His
1 5 10 15
Val Asn Ala Ile Gln Glu Ala Arg Arg Leu Leu Asn Leu Ser Arg Asp
20 25 30
Thr Ala Ala Glu Met Asn Glu Thr Val Glu Val Ile Ser Glu Met Phe
35 40 45
Asp Leu Gln Glu Pro Thr Cys Leu Gln Thr Arg Leu Glu Leu Tyr Lys
50 55 60
Gln Gly Leu Arg Gly Ser Leu Thr Lys Leu Lys Gly Pro Leu Thr Met
65 70 75 80
Met Ala Ser His Tyr Lys Gln His Cys Pro Pro Thr Pro Glu Thr Ser
85 90 95
Cys Ala Thr Gln Ile Ile Thr Phe Glu Ser Phe Lys Glu Asn Leu Lys
100 105 110
Asp Phe Leu Leu Val Ile Pro Phe Asp Cys Trp Glu Pro Val Gln Glu
115 120 125

<210> 25
<211> 125
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 25
Met Ala Pro Thr Arg Ser Pro Ile Thr Val Thr Arg Pro Trp Lys His
1 5 10 15
Val Glu Ala Ile Lys Glu Ala Leu Asn Leu Leu Asp Asp Met Pro Val
20 25 30
Thr Leu Asn Glu Glu Val Glu Val Val Ser Asn Glu Phe Ser Phe Lys
35 40 45
Lys Leu Thr Cys Val Gln Thr Arg Leu Lys Ile Phe Glu Gln Gly Leu
50 55 60
Arg Gly Asn Phe Thr Lys Leu Lys Gly Ala Leu Asn Met Thr Ala Ser
65 70 75 80
Tyr Tyr Gln Thr Tyr Cys Pro Pro Thr Pro Glu Thr Asp Cys Glu Thr
85 90 95
Gln Val Thr Thr Tyr Ala Asp Phe Ile Asp Ser Leu Lys Thr Phe Leu
100 105 110
Thr Asp Ile Pro Phe Glu Cys Lys Lys Pro Val Gln Lys
115 120 125

<210> 26
<211> 781
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 26
acacagagag aaaggctaaa gttctctgga ggatgtggct gcagagcctg ctgctcttgg 60
gcactgtggc ctgcagcatc tctgcacccg cccgctcgcc cagccccagc acgcagccct 120
gggagcatgt gaatgccatc caggaggccc ggcgtctcct gaacctgagt agagacactg 180
ctgctgagat gaatgaaaca gtagaagtca tctcagaaat gtttgacctc caggagccga 240
cctgcctaca gacccgcctg gagctgtaca agcagggcct gcggggcagc ctcaccaagc 300
tcaagggccc cttgaccatg atggccagcc actacaagca gcactgccct ccaaccccgg 360
aaacttcctg tgcaacccag attatcacct ttgaaagttt caaagagaac ctgaaggact 420
ttctgcttgt catccccttt gactgctggg agccagtcca ggagtgagac cggccagatg 480
aggctggcca agccggggag ctgctctctc atgaaacaag agctagaaac tcaggatggt 540
catcttggag ggaccaaggg gtgggccaca gccatggtgg gagtggcctg gacctgccct 600
gggccacact gaccctgata caggcatggc agaagaatgg gaatatttta tactgacaga 660
aatcagtaat atttatatat ttatattttt aaaatattta tttatttatt tatttaagtt 720
catattccat atttattcaa gatgttttac cgtaataatt attattaaaa atatgcttct 780
a 781

<210> 27
<211> 144
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 27
Met Trp Leu Gln Ser Leu Leu Leu Leu Gly Thr Val Ala Cys Ser Ile
1 5 10 15
Ser Ala Pro Ala Arg Ser Pro Ser Pro Ser Thr Gln Pro Trp Glu His
20 25 30
Val Asn Ala Ile Gln Glu Ala Arg Arg Leu Leu Asn Leu Ser Arg Asp
35 40 45
Thr Ala Ala Glu Met Asn Glu Thr Val Glu Val Ile Ser Glu Met Phe
50 55 60
Asp Leu Gln Glu Pro Thr Cys Leu Gln Thr Arg Leu Glu Leu Tyr Lys
65 70 75 80
Gln Gly Leu Arg Gly Ser Leu Thr Lys Leu Lys Gly Pro Leu Thr Met
85 90 95
Met Ala Ser His Tyr Lys Gln His Cys Pro Pro Thr Pro Glu Thr Ser
100 105 110
Cys Ala Thr Gln Ile Ile Thr Phe Glu Ser Phe Lys Glu Asn Leu Lys
115 120 125
Asp Phe Leu Leu Val Ile Pro Phe Asp Cys Trp Glu Pro Val Gln Glu
130 135 140

<210> 28
<211> 235
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 28
Met Thr Val Leu Ala Pro Ala Trp Ser Pro Thr Thr Tyr Leu Leu Leu
1 5 10 15
Leu Leu Leu Leu Ser Ser Gly Leu Ser Gly Thr Gln Asp Cys Ser Phe
20 25 30
Gln His Ser Pro Ile Ser Ser Asp Phe Ala Val Lys Ile Arg Glu Leu
35 40 45
Ser Asp Tyr Leu Leu Gln Asp Tyr Pro Val Thr Val Ala Ser Asn Leu
50 55 60
Gln Asp Glu Glu Leu Cys Gly Gly Leu Trp Arg Leu Val Leu Ala Gln
65 70 75 80
Arg Trp Met Glu Arg Leu Lys Thr Val Ala Gly Ser Lys Met Gln Gly
85 90 95
Leu Leu Glu Arg Val Asn Thr Glu Ile His Phe Val Thr Lys Cys Ala
100 105 110
Phe Gln Pro Pro Pro Ser Cys Leu Arg Phe Val Gln Thr Asn Ile Ser
115 120 125
Arg Leu Leu Gln Glu Thr Ser Glu Gln Leu Val Ala Leu Lys Pro Trp
130 135 140
Ile Thr Arg Gln Asn Phe Ser Arg Cys Leu Glu Leu Gln Cys Gln Pro
145 150 155 160
Asp Ser Ser Thr Leu Pro Pro Pro Trp Ser Pro Arg Pro Leu Glu Ala
165 170 175
Thr Ala Pro Thr Ala Pro Gln Pro Pro Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu
180 185 190
Pro Val Gly Leu Leu Leu Leu Ala Ala Ala Trp Cys Leu His Trp Gln
195 200 205
Arg Thr Arg Arg Arg Thr Pro Arg Pro Gly Glu Gln Val Pro Pro Val
210 215 220
Pro Ser Pro Gln Asp Leu Leu Leu Val Glu His
225 230 235

<210> 29
<211> 20
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
oligonucleotide
<400> 29
tccatgacgt tcctgacgtt 20

<210> 30
<211> 24
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
oligonucleotide
<400> 30
ttagggttag ggttagggtt aggg 24

<210> 31
<211> 386
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 31
Met Arg Ala Ala Pro Leu Leu Leu Ala Arg Ala Ala Ser Leu Ala Leu
1 5 10 15
Ala Ser Cys Phe Cys Phe Phe Cys Trp Leu Asp Arg Ser Val Leu Ala
20 25 30
Lys Glu Leu Lys Phe Val Thr Leu Val Phe Arg His Gly Asp Arg Ser
35 40 45
Pro Ile Asp Thr Phe Pro Thr Asp Pro Ile Lys Glu Ser Ser Trp Pro
50 55 60
Gln Gly Phe Gly Gln Leu Thr Gln Leu Gly Met Glu Gln His Tyr Glu
65 70 75 80
Leu Gly Glu Tyr Ile Arg Lys Arg Tyr Arg Lys Phe Leu Asn Asp Ser
85 90 95
Tyr Lys His Glu Gln Val Tyr Ile Arg Ser Thr Asp Val Asp Arg Thr
100 105 110
Leu Met Ser Arg Met Thr Asn Leu Ala Ala Leu Phe Pro Pro Glu Gly
115 120 125
Val Ser Ile Trp Asn Pro Ile Leu Leu Trp Gln Pro Ile Pro Val His
130 135 140
Thr Val Pro Leu Ser Glu Asp Gln Leu Leu Tyr Leu Pro Phe Arg Asn
145 150 155 160
Cys Pro Arg Phe Gln Glu Leu Glu Ser Glu Thr Leu Lys Ser Glu Glu
165 170 175
Phe Gln Lys Arg Leu His Pro Tyr Lys Asp Phe Ile Ala Thr Leu Gly
180 185 190
Lys Leu Ser Gly Leu His Gly Gln Asp Leu Phe Gly Ile Trp Ser Lys
195 200 205
Val Tyr Asp Pro Leu Tyr Ser Glu Ser Val His Asn Phe Thr Leu Pro
210 215 220
Ser Trp Ala Thr Glu Asp Thr Met Thr Lys Leu Arg Glu Leu Ser Glu
225 230 235 240
Leu Ser Leu Leu Ser Leu Tyr Gly Ile His Lys Gln Lys Glu Lys Ser
245 250 255
Arg Leu Gln Gly Gly Val Leu Val Asn Glu Ile Leu Asn His Met Lys
260 265 270
Arg Ala Thr Gln Ile Pro Ser Tyr Lys Lys Leu Ile Met Tyr Ser Ala
275 280 285
His Asp Thr Thr Val Thr Gly Leu Gln Met Ala Leu Asp Val Tyr Asn
290 295 300
Gly Leu Leu Pro Pro Tyr Ala Ser Cys His Leu Thr Glu Leu Tyr Phe
305 310 315 320
Glu Lys Gly Glu Tyr Phe Val Glu Met Tyr Tyr Arg Asn Glu Thr Gln
325 330 335
His Glu Pro Tyr Pro Leu Met Leu Pro Gly Cys Ser Pro Ser Cys Pro
340 345 350
Leu Glu Arg Phe Ala Glu Leu Val Gly Pro Val Ile Pro Gln Asp Trp
355 360 365
Ser Thr Glu Val Met Thr Thr Asn Ser His Gln Gly Thr Glu Asp Ser
370 375 380
Thr Asp
385

<210> 32
<211> 3097
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 32
ggccagaaac agctctcctc aacatgagag ctgcacccct cctcctggcc agggcagcaa 60
gcttagcctt ggcttcttgt ttctgctttt tttgctggct agaccgaagt gtactagcca 120
aggagttgaa gtttgtgact ttggtgtttc ggcatggaga ccgaagtccc attgacacct 180
ttcccactga ccccataaag gaatcctcat ggccacaagg atttggccaa ctcacccagc 240
tgggcatgga gcagcattat gaacttggag agtatataag aaagagatat agaaaattct 300
tgaatgactc ctataaacat gaacaggttt atattcgaag cacagacgtt gaccggactt 360
tgatgagtcg tatgacaaac ctggcagccc tgtttccccc agaaggtgtc agcatctgga 420
atcctatcct actctggcag cccatcccgg tgcacacagt tcctctttct gaagatcagt 480
tgctatacct gcctttcagg aactgccctc gttttcaaga acttgagagt gagactttga 540
aatcagagga attccagaag aggctgcacc cttataagga ttttatagct accttgggaa 600
aactttcagg attacatggc caggaccttt ttggaatttg gagtaaagtc tacgaccctt 660
tatattctga gagtgttcac aatttcactt taccctcctg ggccactgag gacaccatga 720
ctaagttgag agaattgtca gaattgtccc tcctgtccct ctatggaatt cacaagcaga 780
aagagaaatc taggctccaa gggggtgtcc tggtcaatga aatcctcaat cacatgaaga 840
gagcaactca gataccaagc tacaaaaaac ttatcatgta ttctgcgcat gacactactg 900
tgactggcct acagatggcg ctagatgttt acaacggact ccttcctccc tatgcttctt 960
gccacttgac ggaattgtac tttgagaagg gggagtactt tgtggagatg tactaccgga 1020
atgagacgca gcacgagccg tatcccctca tgctacctgg ctgcagcccc agctgtcctc 1080
tggagaggtt tgctgagctg gttggccctg tgatccctca agactggtcc acggaggtta 1140
tgaccacaaa cagccatcaa ggtactgagg acagtacaga ttagtgtgca cagagatctc 1200
tgtagaaaga gtagctgccc tttctcaggg cagatgatgc tttgagaaca tactttggcc 1260
attacccccc agctttgagg aaaatgggct ttggatgatt attttatgtt ttaggggacc 1320
cccaacctca ggcaattcca tcctcttcac ccgaccctgc ccccacttgc cataaaactt 1380
agctaagttt tgttttgttt ttcagcgtta atgtaaaggg gcagcagtgc caaaatataa 1440
cagagataaa gcttaggtca aagttcatag agttcccatg aactatatga ctggccacac 1500
aggatctttt gtatttaagg attctgagat tttgcttgag caggattaga taaggctgtt 1560
ctttaaatgt ctgaaatgga acagatttca aaaaaaaccc cacaatctag ggtgggaaca 1620
aggaaggaaa gatgtgaata ggctgatggg caaaaaacca atttacccat cagttccagc 1680
cttctctcaa ggagaggcaa agaaaggaga tacagtggag acatctggaa agttttctcc 1740
actggaaaac tgctactatc tgtttttata tttctgttaa aatatatgag gctacagaac 1800
taaaaattaa aacctctttg tgtcccttgg tcctggaaca tttatgttcc ttttaaagaa 1860
acaaaaatca aactttacag aaagatttga tgtatgtaat acatatagca gctcttgaag 1920
tatatatatc atagcaaata agtcatctga tgagaacaag ctatttgggc acaacacatc 1980
aggaaagaga gcaccacgtg atggagtttc tccagaagct ccagtgataa gagatgttga 2040
ctctaaagtt gatttaaggc caggcatggt ggtttacgcc tataatccca gcattttggg 2100
agtccgaggt gggcagatca cttgagctca ggaggtcaag atcagcctgg gcaacatggt 2160
gaaaccttgt ctctacataa aatacaaaaa cttagatggg catggtggtg tgtgcctata 2220
gtccactact tgtggggcta aggcaggagg atcacttgag ccccggaggt cgaggctaca 2280
gtgagccaag agtgcactac tgtactccag ccagggcaag agagcgagac cctgtctcaa 2340
taaataaata aataaataaa taaataaata aataaataaa taaataaaaa caaagttgat 2400
taagaaagga agtataggct aggcacagtg gctcacacct gtaatccttg cattttggaa 2460
ggctgaggca ggaggatcac tttaggcctg gtgtgttcaa gaccagcctg gtcaacatag 2520
tgagacactg tctctaccaa aaaaaggaag gaagggacac atatcaaact gaaacaaaat 2580
tagaaatgta attatgttat gttctaagtg cctccaagtt caaaacttat tggaatgttg 2640
agagtgtggt tacgaaatac gttaggagga caaaaggaat gtgtaagtct ttaatgcccg 2700
atatcttcag aaaacctaag caaacttaca ggtcctgctg aaactgccca ctctgcaaga 2760
agaaatcatg atatagcttt gccatgtggc agatctacat gtctagagaa cactgtgctc 2820
tattaccatt atggataaag atgagatggt ttctagagat ggtttctact ggctgccaga 2880
atctagagca aagccatccc cgctcctggt tggtcacaga atgactgaca aagacatcga 2940
ttgatatgct tctttgtgtt atttccctcc caagtaaatg tttgtccttg ggtccatttt 3000
ctatgcttgt aactgtcttc tagcagtgag ccaaatgtaa aatagtgaat aaagtcatta 3060
ttaggaagtt caaaagcatt gcttttataa tgaactt 3097

<210> 33
<211> 1255
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 33
Met Glu Leu Ala Ala Leu Cys Arg Trp Gly Leu Leu Leu Ala Leu Leu
1 5 10 15
Pro Pro Gly Ala Ala Ser Thr Gln Val Cys Thr Gly Thr Asp Met Lys
20 25 30
Leu Arg Leu Pro Ala Ser Pro Glu Thr His Leu Asp Met Leu Arg His
35 40 45
Leu Tyr Gln Gly Cys Gln Val Val Gln Gly Asn Leu Glu Leu Thr Tyr
50 55 60
Leu Pro Thr Asn Ala Ser Leu Ser Phe Leu Gln Asp Ile Gln Glu Val
65 70 75 80
Gln Gly Tyr Val Leu Ile Ala His Asn Gln Val Arg Gln Val Pro Leu
85 90 95
Gln Arg Leu Arg Ile Val Arg Gly Thr Gln Leu Phe Glu Asp Asn Tyr
100 105 110
Ala Leu Ala Val Leu Asp Asn Gly Asp Pro Leu Asn Asn Thr Thr Pro
115 120 125
Val Thr Gly Ala Ser Pro Gly Gly Leu Arg Glu Leu Gln Leu Arg Ser
130 135 140
Leu Thr Glu Ile Leu Lys Gly Gly Val Leu Ile Gln Arg Asn Pro Gln
145 150 155 160
Leu Cys Tyr Gln Asp Thr Ile Leu Trp Lys Asp Ile Phe His Lys Asn
165 170 175
Asn Gln Leu Ala Leu Thr Leu Ile Asp Thr Asn Arg Ser Arg Ala Cys
180 185 190
His Pro Cys Ser Pro Met Cys Lys Gly Ser Arg Cys Trp Gly Glu Ser
195 200 205
Ser Glu Asp Cys Gln Ser Leu Thr Arg Thr Val Cys Ala Gly Gly Cys
210 215 220
Ala Arg Cys Lys Gly Pro Leu Pro Thr Asp Cys Cys His Glu Gln Cys
225 230 235 240
Ala Ala Gly Cys Thr Gly Pro Lys His Ser Asp Cys Leu Ala Cys Leu
245 250 255
His Phe Asn His Ser Gly Ile Cys Glu Leu His Cys Pro Ala Leu Val
260 265 270
Thr Tyr Asn Thr Asp Thr Phe Glu Ser Met Pro Asn Pro Glu Gly Arg
275 280 285
Tyr Thr Phe Gly Ala Ser Cys Val Thr Ala Cys Pro Tyr Asn Tyr Leu
290 295 300
Ser Thr Asp Val Gly Ser Cys Thr Leu Val Cys Pro Leu His Asn Gln
305 310 315 320
Glu Val Thr Ala Glu Asp Gly Thr Gln Arg Cys Glu Lys Cys Ser Lys
325 330 335
Pro Cys Ala Arg Val Cys Tyr Gly Leu Gly Met Glu His Leu Arg Glu
340 345 350
Val Arg Ala Val Thr Ser Ala Asn Ile Gln Glu Phe Ala Gly Cys Lys
355 360 365
Lys Ile Phe Gly Ser Leu Ala Phe Leu Pro Glu Ser Phe Asp Gly Asp
370 375 380
Pro Ala Ser Asn Thr Ala Pro Leu Gln Pro Glu Gln Leu Gln Val Phe
385 390 395 400
Glu Thr Leu Glu Glu Ile Thr Gly Tyr Leu Tyr Ile Ser Ala Trp Pro
405 410 415
Asp Ser Leu Pro Asp Leu Ser Val Phe Gln Asn Leu Gln Val Ile Arg
420 425 430
Gly Arg Ile Leu His Asn Gly Ala Tyr Ser Leu Thr Leu Gln Gly Leu
435 440 445
Gly Ile Ser Trp Leu Gly Leu Arg Ser Leu Arg Glu Leu Gly Ser Gly
450 455 460
Leu Ala Leu Ile His His Asn Thr His Leu Cys Phe Val His Thr Val
465 470 475 480
Pro Trp Asp Gln Leu Phe Arg Asn Pro His Gln Ala Leu Leu His Thr
485 490 495
Ala Asn Arg Pro Glu Asp Glu Cys Val Gly Glu Gly Leu Ala Cys His
500 505 510
Gln Leu Cys Ala Arg Gly His Cys Trp Gly Pro Gly Pro Thr Gln Cys
515 520 525
Val Asn Cys Ser Gln Phe Leu Arg Gly Gln Glu Cys Val Glu Glu Cys
530 535 540
Arg Val Leu Gln Gly Leu Pro Arg Glu Tyr Val Asn Ala Arg His Cys
545 550 555 560
Leu Pro Cys His Pro Glu Cys Gln Pro Gln Asn Gly Ser Val Thr Cys
565 570 575
Phe Gly Pro Glu Ala Asp Gln Cys Val Ala Cys Ala His Tyr Lys Asp
580 585 590
Pro Pro Phe Cys Val Ala Arg Cys Pro Ser Gly Val Lys Pro Asp Leu
595 600 605
Ser Tyr Met Pro Ile Trp Lys Phe Pro Asp Glu Glu Gly Ala Cys Gln
610 615 620
Pro Cys Pro Ile Asn Cys Thr His Ser Cys Val Asp Leu Asp Asp Lys
625 630 635 640
Gly Cys Pro Ala Glu Gln Arg Ala Ser Pro Leu Thr Ser Ile Ile Ser
645 650 655
Ala Val Val Gly Ile Leu Leu Val Val Val Leu Gly Val Val Phe Gly
660 665 670
Ile Leu Ile Lys Arg Arg Gln Gln Lys Ile Arg Lys Tyr Thr Met Arg
675 680 685
Arg Leu Leu Gln Glu Thr Glu Leu Val Glu Pro Leu Thr Pro Ser Gly
690 695 700
Ala Met Pro Asn Gln Ala Gln Met Arg Ile Leu Lys Glu Thr Glu Leu
705 710 715 720
Arg Lys Val Lys Val Leu Gly Ser Gly Ala Phe Gly Thr Val Tyr Lys
725 730 735
Gly Ile Trp Ile Pro Asp Gly Glu Asn Val Lys Ile Pro Val Ala Ile
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Lys Val Leu Arg Glu Asn Thr Ser Pro Lys Ala Asn Lys Glu Ile Leu
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Leu Leu Gly Ile Cys Leu Thr Ser Thr Val Gln Leu Val Thr Gln Leu
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Met Pro Tyr Gly Cys Leu Leu Asp His Val Arg Glu Asn Arg Gly Arg
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Leu Gly Ser Gln Asp Leu Leu Asn Trp Cys Met Gln Ile Ala Lys Gly
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Met Ser Tyr Leu Glu Asp Val Arg Leu Val His Arg Asp Leu Ala Ala
835 840 845
Arg Asn Val Leu Val Lys Ser Pro Asn His Val Lys Ile Thr Asp Phe
850 855 860
Gly Leu Ala Arg Leu Leu Asp Ile Asp Glu Thr Glu Tyr His Ala Asp
865 870 875 880
Gly Gly Lys Val Pro Ile Lys Trp Met Ala Leu Glu Ser Ile Leu Arg
885 890 895
Arg Arg Phe Thr His Gln Ser Asp Val Trp Ser Tyr Gly Val Thr Val
900 905 910
Trp Glu Leu Met Thr Phe Gly Ala Lys Pro Tyr Asp Gly Ile Pro Ala
915 920 925
Arg Glu Ile Pro Asp Leu Leu Glu Lys Gly Glu Arg Leu Pro Gln Pro
930 935 940
Pro Ile Cys Thr Ile Asp Val Tyr Met Ile Met Val Lys Cys Trp Met
945 950 955 960
Ile Asp Ser Glu Cys Arg Pro Arg Phe Arg Glu Leu Val Ser Glu Phe
965 970 975
Ser Arg Met Ala Arg Asp Pro Gln Arg Phe Val Val Ile Gln Asn Glu
980 985 990
Asp Leu Gly Pro Ala Ser Pro Leu Asp Ser Thr Phe Tyr Arg Ser Leu
995 1000 1005
Leu Glu Asp Asp Asp Met Gly Asp Leu Val Asp Ala Glu Glu Tyr
1010 1015 1020
Leu Val Pro Gln Gln Gly Phe Phe Cys Pro Asp Pro Ala Pro Gly
1025 1030 1035
Ala Gly Gly Met Val His His Arg His Arg Ser Ser Ser Thr Arg
1040 1045 1050
Ser Gly Gly Gly Asp Leu Thr Leu Gly Leu Glu Pro Ser Glu Glu
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Glu Ala Pro Arg Ser Pro Leu Ala Pro Ser Glu Gly Ala Gly Ser
1070 1075 1080
Asp Val Phe Asp Gly Asp Leu Gly Met Gly Ala Ala Lys Gly Leu
1085 1090 1095
Gln Ser Leu Pro Thr His Asp Pro Ser Pro Leu Gln Arg Tyr Ser
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Glu Asp Pro Thr Val Pro Leu Pro Ser Glu Thr Asp Gly Tyr Val
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Ala Pro Leu Thr Cys Ser Pro Gln Pro Glu Tyr Val Asn Gln Pro
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Asp Val Arg Pro Gln Pro Pro Ser Pro Arg Glu Gly Pro Leu Pro
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Ala Ala Arg Pro Ala Gly Ala Thr Leu Glu Arg Pro Lys Thr Leu
1160 1165 1170
Ser Pro Gly Lys Asn Gly Val Val Lys Asp Val Phe Ala Phe Gly
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Gly Ala Val Glu Asn Pro Glu Tyr Leu Thr Pro Gln Gly Gly Ala
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Ala Pro Gln Pro His Pro Pro Pro Ala Phe Ser Pro Ala Phe Asp
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Asn Leu Tyr Tyr Trp Asp Gln Asp Pro Pro Glu Arg Gly Ala Pro
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Pro Ser Thr Phe Lys Gly Thr Pro Thr Ala Glu Asn Pro Glu Tyr
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Leu Gly Leu Asp Val Pro Val
1250 1255

<210> 34
<211> 4664
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 34
gcttgctccc aatcacagga gaaggaggag gtggaggagg agggctgctt gaggaagtat 60
aagaatgaag ttgtgaagct gagattcccc tccattggga ccggagaaac caggggagcc 120
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cacccctcgc agcaccccgc gccccgcgcc ctcccagccg ggtccagccg gagccatggg 240
gccggagccg cagtgagcac catggagctg gcggccttgt gccgctgggg gctcctcctc 300
gccctcttgc cccccggagc cgcgagcacc caagtgtgca ccggcacaga catgaagctg 360
cggctccctg ccagtcccga gacccacctg gacatgctcc gccacctcta ccagggctgc 420
caggtggtgc agggaaacct ggaactcacc tacctgccca ccaatgccag cctgtccttc 480
ctgcaggata tccaggaggt gcagggctac gtgctcatcg ctcacaacca agtgaggcag 540
gtcccactgc agaggctgcg gattgtgcga ggcacccagc tctttgagga caactatgcc 600
ctggccgtgc tagacaatgg agacccgctg aacaatacca cccctgtcac aggggcctcc 660
ccaggaggcc tgcgggagct gcagcttcga agcctcacag agatcttgaa aggaggggtc 720
ttgatccagc ggaaccccca gctctgctac caggacacga ttttgtggaa ggacatcttc 780
cacaagaaca accagctggc tctcacactg atagacacca accgctctcg ggcctgccac 840
ccctgttctc cgatgtgtaa gggctcccgc tgctggggag agagttctga ggattgtcag 900
agcctgacgc gcactgtctg tgccggtggc tgtgcccgct gcaaggggcc actgcccact 960
gactgctgcc atgagcagtg tgctgccggc tgcacgggcc ccaagcactc tgactgcctg 1020
gcctgcctcc acttcaacca cagtggcatc tgtgagctgc actgcccagc cctggtcacc 1080
tacaacacag acacgtttga gtccatgccc aatcccgagg gccggtatac attcggcgcc 1140
agctgtgtga ctgcctgtcc ctacaactac ctttctacgg acgtgggatc ctgcaccctc 1200
gtctgccccc tgcacaacca agaggtgaca gcagaggatg gaacacagcg gtgtgagaag 1260
tgcagcaagc cctgtgcccg agtgtgctat ggtctgggca tggagcactt gcgagaggtg 1320
agggcagtta ccagtgccaa tatccaggag tttgctggct gcaagaagat ctttgggagc 1380
ctggcatttc tgccggagag ctttgatggg gacccagcct ccaacactgc cccgctccag 1440
ccagagcagc tccaagtgtt tgagactctg gaagagatca caggttacct atacatctca 1500
gcatggccgg acagcctgcc tgacctcagc gtcttccaga acctgcaagt aatccgggga 1560
cgaattctgc acaatggcgc ctactcgctg accctgcaag ggctgggcat cagctggctg 1620
gggctgcgct cactgaggga actgggcagt ggactggccc tcatccacca taacacccac 1680
ctctgcttcg tgcacacggt gccctgggac cagctctttc ggaacccgca ccaagctctg 1740
ctccacactg ccaaccggcc agaggacgag tgtgtgggcg agggcctggc ctgccaccag 1800
ctgtgcgccc gagggcactg ctggggtcca gggcccaccc agtgtgtcaa ctgcagccag 1860
ttccttcggg gccaggagtg cgtggaggaa tgccgagtac tgcaggggct ccccagggag 1920
tatgtgaatg ccaggcactg tttgccgtgc caccctgagt gtcagcccca gaatggctca 1980
gtgacctgtt ttggaccgga ggctgaccag tgtgtggcct gtgcccacta taaggaccct 2040
cccttctgcg tggcccgctg ccccagcggt gtgaaacctg acctctccta catgcccatc 2100
tggaagtttc cagatgagga gggcgcatgc cagccttgcc ccatcaactg cacccactcc 2160
tgtgtggacc tggatgacaa gggctgcccc gccgagcaga gagccagccc tctgacgtcc 2220
atcatctctg cggtggttgg cattctgctg gtcgtggtct tgggggtggt ctttgggatc 2280
ctcatcaagc gacggcagca gaagatccgg aagtacacga tgcggagact gctgcaggaa 2340
acggagctgg tggagccgct gacacctagc ggagcgatgc ccaaccaggc gcagatgcgg 2400
atcctgaaag agacggagct gaggaaggtg aaggtgcttg gatctggcgc ttttggcaca 2460
gtctacaagg gcatctggat ccctgatggg gagaatgtga aaattccagt ggccatcaaa 2520
gtgttgaggg aaaacacatc ccccaaagcc aacaaagaaa tcttagacga agcatacgtg 2580
atggctggtg tgggctcccc atatgtctcc cgccttctgg gcatctgcct gacatccacg 2640
gtgcagctgg tgacacagct tatgccctat ggctgcctct tagaccatgt ccgggaaaac 2700
cgcggacgcc tgggctccca ggacctgctg aactggtgta tgcagattgc caaggggatg 2760
agctacctgg aggatgtgcg gctcgtacac agggacttgg ccgctcggaa cgtgctggtc 2820
aagagtccca accatgtcaa aattacagac ttcgggctgg ctcggctgct ggacattgac 2880
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gagctgatga cttttggggc caaaccttac gatgggatcc cagcccggga gatccctgac 3060
ctgctggaaa agggggagcg gctgccccag ccccccatct gcaccattga tgtctacatg 3120
atcatggtca aatgttggat gattgactct gaatgtcggc caagattccg ggagttggtg 3180
tctgaattct cccgcatggc cagggacccc cagcgctttg tggtcatcca gaatgaggac 3240
ttgggcccag ccagtccctt ggacagcacc ttctaccgct cactgctgga ggacgatgac 3300
atgggggacc tggtggatgc tgaggagtat ctggtacccc agcagggctt cttctgtcca 3360
gaccctgccc cgggcgctgg gggcatggtc caccacaggc accgcagctc atctaccagg 3420
agtggcggtg gggacctgac actagggctg gagccctctg aagaggaggc ccccaggtct 3480
ccactggcac cctccgaagg ggctggctcc gatgtatttg atggtgacct gggaatgggg 3540
gcagccaagg ggctgcaaag cctccccaca catgacccca gccctctaca gcggtacagt 3600
gaggacccca cagtacccct gccctctgag actgatggct acgttgcccc cctgacctgc 3660
agcccccagc ctgaatatgt gaaccagcca gatgttcggc cccagccccc ttcgccccga 3720
gagggccctc tgcctgctgc ccgacctgct ggtgccactc tggaaaggcc caagactctc 3780
tccccaggga agaatggggt cgtcaaagac gtttttgcct ttgggggtgc cgtggagaac 3840
cccgagtact tgacacccca gggaggagct gcccctcagc cccaccctcc tcctgccttc 3900
agcccagcct tcgacaacct ctattactgg gaccaggacc caccagagcg gggggctcca 3960
cccagcacct tcaaagggac acctacggca gagaacccag agtacctggg tctggacgtg 4020
ccagtgtgaa ccagaaggcc aagtccgcag aagccctgat gtgtcctcag ggagcaggga 4080
aggcctgact tctgctggca tcaagaggtg ggagggccct ccgaccactt ccaggggaac 4140
ctgccatgcc aggaacctgt cctaaggaac cttccttcct gcttgagttc ccagatggct 4200
ggaaggggtc cagcctcgtt ggaagaggaa cagcactggg gagtctttgt ggattctgag 4260
gccctgccca atgagactct agggtccagt ggatgccaca gcccagcttg gccctttcct 4320
tccagatcct gggtactgaa agccttaggg aagctggcct gagaggggaa gcggccctaa 4380
gggagtgtct aagaacaaaa gcgacccatt cagagactgt ccctgaaacc tagtactgcc 4440
ccccatgagg aaggaacagc aatggtgtca gtatccaggc tttgtacaga gtgcttttct 4500
gtttagtttt tacttttttt gttttgtttt tttaaagatg aaataaagac ccagggggag 4560
aatgggtgtt gtatggggag gcaagtgtgg ggggtccttc tccacaccca ctttgtccat 4620
ttgcaaatat attttggaaa acagctaaaa aaaaaaaaaa aaaa 4664

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<210> 150
<211> 12
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 150
Val Ile Phe Ser Lys Ala Ser Ser Ser Leu Gln Leu
1 5 10

<210> 151
<211> 12
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 151
Val Ile Phe Ser Lys Ala Ser Ser Ser Leu Gln Leu
1 5 10

<210> 152
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 152
Val Phe Gly Ile Glu Leu Met Glu Val Asp Pro Ile Gly His Leu
1 5 10 15

<210> 153
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 153
Gly Asp Asn Gln Ile Met Pro Lys Ala Gly Leu Leu Ile Ile Val
1 5 10 15

<210> 154
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 154
Thr Ser Tyr Val Lys Val Leu His His Met Val Lys Ile Ser Gly
1 5 10 15

<210> 155
<211> 16
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 155
Arg Lys Val Ala Glu Leu Val His Phe Leu Leu Leu Lys Tyr Arg Ala
1 5 10 15

<210> 156
<211> 16
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 156
Phe Leu Leu Leu Lys Tyr Arg Ala Arg Glu Pro Val Thr Lys Ala Glu
1 5 10 15

<210> 157
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 157
Glu Val Asp Pro Ala Ser Asn Thr Tyr
1 5

<210> 158
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 158
Gly Val Tyr Asp Gly Arg Glu His Thr Val
1 5 10

<210> 159
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 159
Asn Tyr Lys Arg Cys Phe Pro Val Ile
1 5

<210> 160
<211> 8
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 160
Ser Glu Ser Leu Lys Met Ile Phe
1 5

<210> 161
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 161
Met Val Lys Ile Ser Gly Gly Pro Arg
1 5

<210> 162
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 162
Glu Val Asp Pro Ile Gly His Val Tyr
1 5

<210> 163
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 163
Arg Glu Pro Val Thr Lys Ala Glu Met Leu
1 5 10

<210> 164
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 164
Glu Gly Asp Cys Ala Pro Glu Glu Lys
1 5

<210> 165
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 165
Ile Ser Gly Gly Pro Arg Ile Ser Tyr
1 5

<210> 166
<211> 14
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 166
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1 5 10

<210> 167
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 167
Ala Leu Ser Val Met Gly Val Tyr Val
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<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 168
Gly Leu Tyr Asp Gly Met Glu His Leu
1 5

<210> 169
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 169
Asp Pro Ala Arg Tyr Glu Phe Leu Trp
1 5

<210> 170
<211> 9
<212> PRT
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<400> 170
Phe Leu Trp Gly Pro Arg Ala Leu Val
1 5

<210> 171
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 171
Val Arg Ile Gly His Leu Tyr Ile Leu
1 5

<210> 172
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 172
Glu Gly Asp Cys Ala Pro Glu Glu Lys
1 5

<210> 173
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 173
Arg Glu Pro Phe Thr Lys Ala Glu Met Leu Gly Ser Val Ile Arg
1 5 10 15

<210> 174
<211> 14
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 174
Ala Glu Leu Val His Phe Leu Leu Leu Lys Tyr Arg Ala Arg
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<210> 175
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 175
Ile Leu Phe Gly Ile Ser Leu Arg Glu Val
1 5 10

<210> 176
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 176
Lys Val Val Glu Phe Leu Ala Met Leu
1 5

<210> 177
<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 177
Ser Ser Ala Leu Leu Ser Ile Phe Gln Ser Ser Pro Glu
1 5 10

<210> 178
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 178
Ser Phe Ser Tyr Thr Leu Leu Ser Leu
1 5

<210> 179
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 179
Val Ser Ser Phe Phe Ser Tyr Thr Leu
1 5

<210> 180
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 180
Leu Leu Phe Gly Leu Ala Leu Ile Glu Val
1 5 10

<210> 181
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 181
Ala Leu Lys Asp Val Glu Glu Arg Val
1 5

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<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 182
Ser Glu Ser Ile Lys Lys Lys Val Leu
1 5

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<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 183
Ala Ser Ser Thr Leu Tyr Leu Val Phe
1 5

<210> 184
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 184
Ser Ser Thr Leu Tyr Leu Val Phe Ser Pro Ser Ser Phe Ser Thr
1 5 10 15

<210> 185
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 185
Pro Asp Thr Arg Pro Ala Pro Gly Ser Thr Ala Pro Pro Ala His Gly
1 5 10 15
Val Thr Ser Ala
20

<210> 186
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 186
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<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 187
Ser Leu Leu Met Trp Ile Thr Gln Cys
1 5

<210> 188
<211> 11
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 188
Met Leu Met Ala Gln Glu Ala Leu Ala Phe Leu
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<210> 189
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 189
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<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 190
Leu Ala Ala Gln Glu Arg Arg Val Pro Arg
1 5 10

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<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 191
Ala Pro Arg Gly Pro His Gly Gly Ala Ala Ser Gly Leu
1 5 10

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<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 192
Met Pro Phe Ala Thr Pro Met Glu Ala
1 5

<210> 193
<211> 12
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 193
Lys Glu Phe Thr Val Ser Gly Asn Ile Leu Thr Ile
1 5 10

<210> 194
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 194
Met Pro Phe Ala Thr Pro Met Glu Ala
1 5

<210> 195
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 195
Leu Ala Met Pro Phe Ala Thr Pro Met
1 5

<210> 196
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 196
Ala Arg Gly Pro Glu Ser Arg Leu Leu
1 5

<210> 197
<211> 14
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 197
Ser Leu Leu Met Trp Ile Thr Gln Cys Phe Leu Pro Val Phe
1 5 10

<210> 198
<211> 25
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 198
Leu Leu Glu Phe Tyr Leu Ala Met Pro Phe Ala Thr Pro Met Glu Ala
1 5 10 15
Glu Leu Ala Arg Arg Ser Leu Ala Gln
20 25

<210> 199
<211> 25
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 199
Leu Leu Glu Phe Tyr Leu Ala Met Pro Phe Ala Thr Pro Met Glu Ala
1 5 10 15
Glu Leu Ala Arg Arg Ser Leu Ala Gln
20 25

<210> 200
<211> 12
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 200
Glu Phe Tyr Leu Ala Met Pro Phe Ala Thr Pro Met
1 5 10

<210> 201
<211> 25
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 201
Pro Gly Val Leu Leu Lys Glu Phe Thr Val Ser Gly Asn Ile Leu Thr
1 5 10 15
Ile Arg Leu Thr Ala Ala Asp His Arg
20 25

<210> 202
<211> 12
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 202
Arg Leu Leu Glu Phe Tyr Leu Ala Met Pro Phe Ala
1 5 10

<210> 203
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 203
Gln Gly Ala Met Leu Ala Ala Gln Glu Arg Arg Val Pro Arg Ala Ala
1 5 10 15
Glu Val Pro Arg
20

<210> 204
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 204
Gln Gly Ala Met Leu Ala Ala Gln Glu Arg Arg Val Pro Arg Ala Ala
1 5 10 15
Glu Val Pro Arg
20

<210> 205
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 205
Pro Gly Val Leu Leu Lys Glu Phe Thr Val Ser Gly Asn Ile Leu Thr
1 5 10 15
Ile Arg Leu Thr
20

<210> 206
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 206
Pro Gly Val Leu Leu Lys Glu Phe Thr Val Ser Gly Asn Ile Leu Thr
1 5 10 15
Ile Arg Leu Thr
20

<210> 207
<211> 18
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 207
Ala Ala Asp His Arg Gln Leu Gln Leu Ser Ile Ser Ser Cys Leu Gln
1 5 10 15
Gln Leu

<210> 208
<211> 25
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 208
Leu Leu Glu Phe Tyr Leu Ala Met Pro Phe Ala Thr Pro Met Glu Ala
1 5 10 15
Glu Leu Ala Arg Arg Ser Leu Ala Gln
20 25

<210> 209
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 209
Leu Lys Glu Phe Thr Val Ser Gly Asn Ile Leu Thr Ile Arg Leu
1 5 10 15

<210> 210
<211> 25
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 210
Pro Gly Val Leu Leu Lys Glu Phe Thr Val Ser Gly Asn Ile Leu Thr
1 5 10 15
Ile Arg Leu Thr Ala Ala Asp His Arg
20 25

<210> 211
<211> 25
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 211
Leu Leu Glu Phe Tyr Leu Ala Met Pro Phe Ala Thr Pro Met Glu Ala
1 5 10 15
Glu Leu Ala Arg Arg Ser Leu Ala Gln
20 25

<210> 212
<211> 11
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 212
Lys Glu Phe Thr Val Ser Gly Asn Ile Leu Thr
1 5 10

<210> 213
<211> 14
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 213
Leu Leu Glu Phe Tyr Leu Ala Met Pro Phe Ala Thr Pro Met
1 5 10

<210> 214
<211> 14
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 214
Ala Gly Ala Thr Gly Gly Arg Gly Pro Arg Gly Ala Gly Ala
1 5 10

<210> 215
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 215
Leu Tyr Ala Thr Val Ile His Asp Ile
1 5

<210> 216
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 216
Ile Leu Asp Ser Ser Glu Glu Asp Lys
1 5

<210> 217
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 217
Lys Ala Ser Glu Lys Ile Phe Tyr Val
1 5

<210> 218
<211> 16
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 218
Glu Lys Ile Gln Lys Ala Phe Asp Asp Ile Ala Lys Tyr Phe Ser Lys
1 5 10 15

<210> 219
<211> 11
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 219
Phe Gly Arg Leu Gln Gly Ile Ser Pro Lys Ile
1 5 10

<210> 220
<211> 18
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 220
Trp Glu Lys Met Lys Ala Ser Glu Lys Ile Phe Tyr Val Tyr Met Lys
1 5 10 15
Arg Lys

<210> 221
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 221
Lys Ile Phe Tyr Val Tyr Met Lys Arg Lys Tyr Glu Ala Met Thr
1 5 10 15

<210> 222
<211> 14
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 222
Lys Ile Phe Tyr Val Tyr Met Lys Arg Lys Tyr Glu Ala Met
1 5 10

<210> 223
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 223
Ile Asn Lys Thr Ser Gly Pro Lys Arg Gly Lys His Ala Trp Thr His
1 5 10 15
Arg Leu Arg Glu
20

<210> 224
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 224
Tyr Phe Ser Lys Lys Glu Trp Glu Lys Met Lys Ser Ser Glu Lys Ile
1 5 10 15
Val Tyr Val Tyr
20

<210> 225
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 225
Met Lys Leu Asn Tyr Glu Val Met Thr Lys Leu Gly Phe Lys Val Thr
1 5 10 15
Leu Pro Pro Phe
20

<210> 226
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 226
Lys His Ala Trp Thr His Arg Leu Arg Glu Arg Lys Gln Leu Val Val
1 5 10 15
Tyr Glu Glu Ile
20

<210> 227
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 227
Leu Gly Phe Lys Val Thr Leu Pro Pro Phe Met Arg Ser Lys Arg Ala
1 5 10 15
Ala Asp Phe His
20

<210> 228
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 228
Lys Ser Ser Glu Lys Ile Val Tyr Val Tyr Met Lys Leu Asn Tyr Glu
1 5 10 15
Val Met Thr Lys
20

<210> 229
<211> 20
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 229
Lys His Ala Trp Thr His Arg Leu Arg Glu Arg Lys Gln Leu Val Val
1 5 10 15
Tyr Glu Glu Ile
20

<210> 230
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 230
Ser Leu Gly Trp Leu Phe Leu Leu Leu
1 5

<210> 231
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 231
Leu Ser Arg Leu Ser Asn Arg Leu Leu
1 5

<210> 232
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 232
Leu Ser Arg Leu Ser Asn Arg Leu Leu
1 5

<210> 233
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 233
Cys Glu Phe His Ala Cys Trp Pro Ala Phe Thr Val Leu Gly Glu
1 5 10 15

<210> 234
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 234
Cys Glu Phe His Ala Cys Trp Pro Ala Phe Thr Val Leu Gly Glu
1 5 10 15

<210> 235
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 235
Cys Glu Phe His Ala Cys Trp Pro Ala Phe Thr Val Leu Gly Glu
1 5 10 15

<210> 236
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 236
Glu Val Ile Ser Cys Lys Leu Ile Lys Arg
1 5 10

<210> 237
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 237
Arg Gln Lys Lys Ile Arg Ile Gln Leu
1 5

<210> 238
<211> 16
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 238
His Leu Gly Ser Arg Gln Lys Lys Ile Arg Ile Gln Leu Arg Ser Gln
1 5 10 15

<210> 239
<211> 17
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 239
Cys Ala Thr Trp Lys Val Ile Cys Lys Ser Cys Ile Ser Gln Thr Pro
1 5 10 15
Gly

<210> 240
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 240
Tyr Leu Ser Gly Ala Asn Leu Asn Leu
1 5

<210> 241
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 241
Ile Met Ile Gly Val Leu Val Gly Val
1 5

<210> 242
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 242
Gly Val Leu Val Gly Val Ala Leu Ile
1 5

<210> 243
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 243
His Leu Phe Gly Tyr Ser Trp Tyr Lys
1 5

<210> 244
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 244
Gln Tyr Ser Trp Phe Val Asn Gly Thr Phe
1 5 10

<210> 245
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 245
Thr Tyr Ala Cys Phe Val Ser Asn Leu
1 5

<210> 246
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 246
Ala Tyr Val Cys Gly Ile Gln Asn Ser Val Ser Ala Asn Arg Ser
1 5 10 15

<210> 247
<211> 25
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 247
Asp Thr Gly Phe Tyr Thr Leu His Val Ile Lys Ser Asp Leu Val Asn
1 5 10 15
Glu Glu Ala Thr Gly Gln Phe Arg Val
20 25

<210> 248
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 248
Tyr Ser Trp Arg Ile Asn Gly Ile Pro Gln Gln His Thr Gln Val
1 5 10 15

<210> 249
<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 249
Thr Tyr Tyr Arg Pro Gly Val Asn Leu Ser Leu Ser Cys
1 5 10

<210> 250
<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 250
Glu Ile Ile Tyr Pro Asn Ala Ser Leu Leu Ile Gln Asn
1 5 10

<210> 251
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 251
Tyr Ala Cys Phe Val Ser Asn Leu Ala Thr Gly Arg Asn Asn Ser
1 5 10 15

<210> 252
<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 252
Leu Trp Trp Val Asn Asn Gln Ser Leu Pro Val Ser Pro
1 5 10

<210> 253
<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 253
Leu Trp Trp Val Asn Asn Gln Ser Leu Pro Val Ser Pro
1 5 10

<210> 254
<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 254
Leu Trp Trp Val Asn Asn Gln Ser Leu Pro Val Ser Pro
1 5 10

<210> 255
<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 255
Glu Ile Ile Tyr Pro Asn Ala Ser Leu Leu Ile Gln Asn
1 5 10

<210> 256
<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 256
Asn Ser Ile Val Lys Ser Ile Thr Val Ser Ala Ser Gly
1 5 10

<210> 257
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 257
Lys Thr Trp Gly Gln Tyr Trp Gln Val
1 5

<210> 258
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<220>
<221> misc_feature
<222> (1)..(1)
<223> May or may not be present
<400> 258
Ala Met Leu Gly Thr His Thr Met Glu Val
1 5 10

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Leu Leu Gly Pro Gly Arg Pro Tyr Arg
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<213> Homo sapiens
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<212> PRT
<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<212> PRT
<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<212> PRT
<213> Homo sapiens
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<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 337
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1 5

<210> 338
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
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Lys Val His Pro Val Ile Trp Ser Leu
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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Ala Leu Gly Gly His Pro Leu Leu Gly Val
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<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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Phe Met Asn Lys Phe Ile Tyr Glu Ile
1 5

<210> 376
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 376
Gln Leu Ala Val Ser Val Ile Leu Arg Val
1 5 10

<210> 377
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 377
Phe Leu Gly Tyr Leu Ile Leu Gly Val
1 5

<210> 378
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 378
Ser Val Ser Glu Ser Asp Thr Ile Arg Ser Ile Ser Ile Ala Ser
1 5 10 15

<210> 379
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 379
Leu Leu Ala Asn Gly Arg Met Pro Thr Val Leu Gln Cys Val Asn
1 5 10 15

<210> 380
<211> 15
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 380
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1 5 10 15

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<212> PRT
<213> Homo sapiens
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Leu Leu Ser Asp Asp Asp Val Val Val
1 5

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<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 382
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1 5 10

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<212> PRT
<213> Homo sapiens
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Cys Ile Ala Glu Gln Tyr His Thr Val
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<213> Homo sapiens
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1 5 10

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<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 385
Leu Pro Ala Val Val Gly Leu Ser Pro Gly Glu Gln Glu Tyr
1 5 10

<210> 386
<211> 16
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 386
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<213> Homo sapiens
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1 5

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<212> PRT
<213> Homo sapiens
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<212> PRT
<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
<400> 390
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<213> Homo sapiens
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1 5 10

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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<220>
<221> misc_feature
<222> (10)..(10)
<223> May or may not be present
<400> 416
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<213> Homo sapiens
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<210> 420
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 420
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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1 5 10 15

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<213> Homo sapiens
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1 5

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<213> Homo sapiens
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1 5

<210> 428
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<213> Homo sapiens
<400> 428
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<213> Homo sapiens
<400> 429
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1 5 10 15

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<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 430
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1 5

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<211> 11
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 431
Thr Ser Glu Lys Arg Pro Phe Met Cys Ala Tyr
1 5 10

<210> 432
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<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 432
Cys Met Thr Trp Asn Gln Met Asn Leu
1 5

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<211> 11
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<213> Homo sapiens
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<213> Homo sapiens
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<210> 435
<211> 10
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<213> Homo sapiens
<400> 435
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1 5 10

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<212> PRT
<213> Homo sapiens
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<211> 13
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 437
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1 5 10

<210> 438
<211> 10
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 438
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1 5 10

<210> 439
<211> 9
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 439
Glu Val Asp Pro Thr Ser Asn Thr Tyr
1 5

<210> 440
<211> 9
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 440
Gly Gly Gly Gly Arg Gly Asp Ser Pro
1 5
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】配列表
【補正方法】追加
【補正の内容】
【配列表】
2023093513000001.xml
【外国語明細書】