(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093561
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】光学監視システム
(51)【国際特許分類】
G03B 17/12 20210101AFI20230627BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20230627BHJP
H04N 23/52 20230101ALI20230627BHJP
【FI】
G03B17/12 Z
G03B15/00 S
G03B15/00 V
H04N23/52
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023063255
(22)【出願日】2023-04-10
(62)【分割の表示】P 2020528036の分割
【原出願日】2018-09-14
(31)【優先権主張番号】102017127855.9
(32)【優先日】2017-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】516000468
【氏名又は名称】エコーヴィスタ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ECHOVISTA GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ナジョルカ, ラース
(72)【発明者】
【氏名】ウォルター, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネッセン, オレ グスタフ
(72)【発明者】
【氏名】マテウス, オリバー シモン
(72)【発明者】
【氏名】シン, ミンチョル
(57)【要約】 (修正有)
【課題】光学監視装置の監視機能が、凝結の事例において悪化させられることがより少ない、光学監視システムを提供する。
【解決手段】光学監視システムは、周辺環境を監視する働きをし、監視装置であって、その監視装置の視野又は走査野がレンズにより捕捉される、監視装置と、レンズを凝結から保護し、少なくとも監視装置の視野又は走査野を覆っている保護パネルとを有する。監視装置の信号品質が保護パネル上の凝結により悪化させられることを回避するために、保護パネルが、少なくとも1つの超音波トランスデューサ(10e)に音響的に結合されているということが提案される。少なくとも1つの超音波トランスデューサが、第1の電極群(1110)と、第2の電極群(1120)とを備え、第1の電極群(1110)が、第2の電極群(1120)と、くし状に噛み合わされている。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学監視装置であって、前記光学監視装置の視野又は走査野がレンズにより捕捉される、光学監視装置と、前記レンズを凝結から保護し、少なくとも前記監視装置の前記視野又は走査野を覆っている保護パネル(12、14、114、314、112、218、318)とを備える、周辺環境を監視するための光学監視システムにおいて、
前記保護パネル(12、14、114、214、314、112、218、318)が、少なくとも1つの超音波トランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)に音響的に結合され、
前記少なくとも1つの超音波トランスデューサが、第1の電極群と、第2の電極群とを備え、前記第1の電極群は、第1の距離を伴う少なくとも2つの電極を備え、前記第2の電極群は、第2の距離を伴う少なくとも2つの電極を備え、前記第1の電極群が、前記第2の電極群と、くし状に噛み合わされていることを特徴とする、光学監視システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの超音波トランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)の縁部距離(1430)が、前記少なくとも1つの超音波トランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)により生み出される音波の波長の整数分の1又は倍数に対応することを特徴とする、請求項1に記載の光学監視システム。
【請求項3】
前記超音波トランスデューサにより放出される表面波と、基板の縁部において反射させられる表面波との間で、強め合う干渉が発生することを特徴とする、請求項1又は2に記載の光学監視システム。
【請求項4】
前記超音波トランスデューサの動作周波数範囲が、基板の中で、前記基板の縁部又は界面において反射させられる空間波に対して、強め合う干渉が発生するような形で、前記基板の厚さに依存して選定されることを特徴とする、請求項1に記載の光学監視システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの超音波トランスデューサが、2つの基板の間の間隙内又は基板の中に配置されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の光学監視システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの超音波トランスデューサが、多重基板の層の中に配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の光学監視システム。
【請求項7】
少なくとも2つの超音波トランスデューサが、それぞれ少なくとも1つの超音波トランスデューサ群に群分けされていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の光学監視システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの超音波トランスデューサ群が、一体で作動させられること、及び/又は、対応する幾何配置であって実例として隔置された対応する幾何配置で、ただし、互いに対して実質的に中心に合わせられて位置合わせされていることによって、互いに対応していることを特徴とする、請求項7に記載の光学監視システム。
【請求項9】
前記電極が、前記超音波トランスデューサの材料の成型として実施され、長さ寸法と、幅寸法とを有することを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の光学監視システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの超音波トランスデューサが、基板又は保護パネルに面している側に少なくとも1つの電極を備えることを特徴とする、請求項9に記載の光学監視システム。
【請求項11】
前記電極が、超音波トランスデューサの材料の隆起した形状として実施されることを特徴とする、請求項9又は10に記載の光学監視システム。
【請求項12】
前記第1の電極群が、前記少なくとも1つの超音波トランスデューサの第1の領域内に配置されており、前記第2の電極群が、前記少なくとも1つの超音波トランスデューサの第2の領域内に配置されていることを特徴とする、請求項9~11のいずれか一項に記載の光学監視システム。
【請求項13】
前記電極が前記超音波トランスデューサの材料に関係した隆起部を有することを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の光学監視システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの超音波トランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、L形状又はU形状であることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の光学監視システム。
【請求項15】
前記光学監視システムが、カメラ、レーザ走査器、又は、任意の他の監視光学ユニットとして実施されていることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の光学監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
請求項1の前文によれば、本発明は、光学監視装置であって、その光学監視装置の視野又は走査野がレンズにより捕捉される、光学監視装置と、レンズを凝結(precipitation)から保護し、少なくとも監視装置の視野又は走査野を覆っている保護パネルとを備える光学監視システムに関係する。
【背景技術】
【0002】
光学監視装置は、使用の非常に多用途の分野を有する。第1に、それらの装置は、例えば物体監視の範囲の中の定置のカメラとして、又は、公共空間内の安全カメラとして、又は、乗物内のカメラとして、実施及び使用されることがあり、それらの乗物内のカメラの画像及び/又はデータ信号は、運転者を補助する働きをし、又は、同じように本発明の主題である乗物の自律移動のための制御システムにより評価され、乗物に対する制御コマンドに変換される。ここでは乗物は、陸上の乗物、船舶、及び飛行機を意味すると理解されるべきであり、自動車の自律運転が、多くの注目を現在引き付けている。
【0003】
カメラの代わりに、他の光学監視装置は、周辺環境の像を接眼鏡上に、又は、光学信号をセンサ上に結像する、レーザ走査器、角度付き鏡(例えば、潜望鏡として実施されている)、又は、任意の他の光学ユニットを有することがある。
【0004】
使用に無関係に、傷付きやすいレンズを保護するための保護パネルが設けられるが、前記保護パネルそれ自体が、とりわけ、雨及び雪に加えてガラス上の結露を意味するとさらに理解される凝結により、その保護パネルを通しての視覚の見地において悪化させられることがあるという問題が生出する。定置の監視装置の事例において、ことによると重要性のあるセキュリティ情報が、捕捉されない、又は、遅すぎるときに捕捉されるのみであることがある。凝結は、例えば、保護パネル上に凝結することができる液体媒体の使用が為される工作機械の作業空間を監視するときに、又は、保護パネル上の結露が予想されることがある多湿の周辺環境において、不都合な役をさらに演じる。問題は、乗物内の監視装置の事例において特に深刻であり、その場合、情報は、すべての事態のもとで乗物の安全な制御を確実にするために実時間で評価されなければならない。監視装置の保護パネルは、凝結、又は、氷、霜、若しくは凝縮水の形成に特にさらされるので、少なくとも光学監視装置の視野の、又は、走査野の領域において、清澄な視覚を確実にすることは不可欠であり、そのことによって、制御システムは、すべての時間において監視装置からの信頼性の高い情報に頼ることができる。
【0005】
自動車の分野において、保護パネルの背後の、例えば、屋根上の透明ドームの背後の、カメラに割り当てられた保護パネルの背後の、又は、乗物の風よけの背後の、乗物の前方の視野を評価するための前方カメラの配置構成が知られている。ここでは、従来のワイパが、カメラの視野をさらに洗浄することができるが、乗物乗員が風よけのその乗員らの通常の覗き窓を通して眺めるときに知覚さえしない、カメラの視野内の氷又は凝縮水の部分的な形成の事例において、難事が発生することが起こり得る。ワイパ/水洗システムが、透明なベル状の覆いの事例においてさらに知られており、その場合、円周方向ワイパがベルを全面的に一回りして洗浄し、水が補助のために保護ベル上に吹きかけられ、洗剤がその水にことによると添加されている。同じ問題は、レーザ走査器の事例において発生し、それらのレーザ走査器の走査野は、同じように、汚れにより悪化させられてはならない。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、光学監視装置であって、その光学監視装置の監視機能が、凝結の事例において悪化させられることがより少ない、光学監視装置を開発することからなる。
【0007】
本発明の主な特徴は、請求項1の特徴部分において指定される。構成が、請求項2~18の主題である。本発明の主題は、請求項19に記載の乗物を制御するための制御システムにさらに関係する。
【0008】
本発明によれば、冒頭において論述されたタイプの光学監視装置が、保護パネルが、少なくとも1つの超音波トランスデューサに音響的に結合されているという技術革新を伴って提供される。
【0009】
この配置構成が、特に迅速に保護パネルを通しての清澄な視界を達成することができるということが見出だされたものであり、なぜならば、超音波探触子とさらに呼称される超音波トランスデューサは、保護パネル上の監視装置の視野又は走査野に効率的に焦点を合わせられ得るものであり、その保護パネルのサイズは、カメラレンズの焦点距離、及び、装置の光学ユニットのレンズからの距離に依存して変動することができるからである。いずれの事例においても、そのサイズは、例えば乗物の風よけの全体の視野より小さく、そのため、洗浄効果が最適化され得る。
【0010】
以下において、ガラス窓、積層ガラスのガラス窓、光学システムのレンズ、保護若しくは覗きパネル、又は、異なる表面などの、洗浄されることになる物体が、用語、基板のもとで組み合わされており、このことは、洗浄されることになる要素が、その基板の表面上にトランスデューサを置いている、すなわち、その基板が、トランスデューサに対する基板であるということを意味する。
【0011】
トランスデューサは、単一の要素であることができ、一様な波形を生み出すための同期信号によって制御され得る複数の要素の集合体又はアレイからなっていてもよい。このアレイ又は集合体は、特定の波形を生成するための当該アレイ又は集合体の各要素ごとに僅かにずれた信号によって制御されてもよい。このアレイ又は集合体は、基板上に、直線状のような単純な形状に配置構成されていてもよく、多角形状のような複雑な形状に配置構成されていてもよい。
【0012】
空間波及び/又は表面波は、トランスデューサにより生み出し可能である。例として、空間波は縦波又は横波である。縦波は、それらの縦波の伝搬の方向で振動する。横波は、それらの横波の伝搬の方向に対して横方向に振動する。例として、表面波は、空間波が界面において屈折させられることにより生出する。表面波は、2つの音響的に異なる媒体の間の界面に沿って、それらの表面波の振動方向に直交して伝搬する。例として、ラブ波は、水平方向で界面において振動し、振動方向に直交して伝搬する。レイリー波は、界面との関係において垂直方向で振動し、界面に沿って振動方向に直交して伝搬する。表面波は、界面を越えたところにあるそれぞれの材料において強い弱化に遭遇する。トランスデューサにより生み出される音波は、好ましくは超音波である。超音波は、人間の可聴周波数範囲より上にある周波数範囲であり、近似的に16kHzにおいて開始する。
【0013】
概して、超音波トランスデューサは、所望される周波数を伴う超音波を生み出すことができるピエゾ素子として実施されている。
【0014】
本発明の特に好まれる実施形態において、少なくとも1つのトランスデューサの周波数範囲が、0.5~5MHzの間にあることが可能にされる。
【0015】
この実施形態は、保護パネルに付着する湿り気をより迅速に視野の縁部へと動かすことのみでなく、可能な高エネルギー流入の手立てにより、即座に前記湿り気を蒸発させることも可能にする。
【0016】
さらなる実施形態によれば、トランスデューサが、圧電材料、特にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含むことが可能にされる。そのことの結果として生出する利点は、高い周波数及びパワー効率を有するトランスデューサが、かくして生み出し可能であるということである。
【0017】
発展形態によれば、トランスデューサが、基板又は保護パネルに面している側に少なくとも1つの電極を備えることが任意選択で可能にされる。この手立てにおいて、トランスデューサにより放出される超音波のエネルギーが、基板へと有利に入力結合され得る。好まれる構成であって、その構成によって電極が基板の表面の直接的な近傍において実施されている、好まれる構成の結果として、ある決まった波タイプ、例えば表面波又は空間波が、有利な様式で生み出され得る。
【0018】
さらなる構成は、トランスデューサが、各々の事例において、少なくとも1つの電極を伴う少なくとも1つの電極群を備えることを可能にする。さらなる構成において、トランスデューサは、各々の事例において、少なくとも2つの電極を伴う少なくとも2つの電極群を備える。さらなる構成において、トランスデューサは、各々の事例において、少なくとも2つの電極を伴う少なくとも3つの電極群を備える。電極を群分けして電極群を形成することは、電極が一体で作動させられることを可能とする。このことの結果として、トランスデューサを統合するときの経費が低減される。電極群への電極の接続が、トランスデューサそれ自体に関して任意選択で提供されるならば、生出するさらなる利点は、トランスデューサの作動のための別個の給電線が、個々の電極に対してではなく、電極群に対して要されるのみであるということである。
【0019】
発展形態は、トランスデューサが、第1の電極群と、第2の電極群とを備えることを任意選択で可能にし、第1の電極群は、第1の距離を伴う少なくとも2つの電極を備え、第2の電極群は、第2の距離を伴う少なくとも2つの電極を備える。それぞれの電極距離を伴う2つの電極群が可能にされることの結果として、生出する利点は、異なる周波数が、1つのトランスデューサの手段により、基板へと、又は、保護パネルへと入力結合され得るということである。
【0020】
実施する目的のために、第1の電極群の第1の電極が、トランスデューサの寸法に関係した第1の寸法を有し、第2の電極群の第2の電極が、トランスデューサの寸法に関係した第2の寸法を有することが可能にされることがあり、第1の寸法は、第2の寸法から外れる。トランスデューサ材料の形状として任意選択で実施されていることがある電極は、寸法として、長さ寸法と、幅寸法とを有することがある。その上、電極は、トランスデューサ材料に関係した隆起部を有してもよい。これから生出する利点は、電極が、電極又は電極群により生み出されることになる周波数に鑑みて設計され得るということである。電極の第1の寸法が第1の電極群に対して選定され、前記寸法が第2の電極群の第2の電極の第2の寸法と異なるならば、異なる周波数が、電極群の手段により、有利に生み出し可能である。これから生出するここでのさらなる利点は、例えば、第1の周波数及び第2の周波数が、1つのトランスデューサのみにより生み出し可能であり、第1の周波数は、さらにまた有利な様式で第2の周波数と異なり、特に第2の周波数より高いということである。このことは、トランスデューサの手立てにより基板へと結合される音波の異なる周波数の手段により、動かされること、又は蒸発させられることのいずれかが行われ得る、異なる凝結又は汚染物が基板上に存在するならば、特に有利であることがある。
【0021】
発展形態によれば、第1の電極群が、第2の電極群と、くし状の様式で噛み合わされていることが可能にされる。特に、インターデジタルトランスデューサが、以て設けられる。くし状の噛み合いから生出する利点は、表面波が、トランスデューサにより特に効果的な様式で生み出し可能であるということである。
【0022】
構成によれば、第1の電極群が、トランスデューサの第1の領域内に配置構成されており、第2の電極群が、トランスデューサの第2の領域内に配置構成されていることが任意選択で可能にされる。このことの結果として、生み出された波においての、ことによると発生する干渉が、有利な様式で弱化させられ、又は回避され得る。それゆえに、特別な構成において、第1の領域及び第2の領域が重なり合わないことが可能にされる。特に、領域は、連続した領域を意味すると理解されることを必要としない。代わりに、領域は、同じ特質を伴うもう1つの電極群により対象にされる区域であると考えられる。かくして、例えば実情であり得ることは、第1の領域及び第2の領域が、トランスデューサの長手方向で交互に配置構成されているということである。
【0023】
本発明は、トランスデューサが矩形形式を有するということにおいて発展させられ得る。矩形形式に対する代替案として、トランスデューサはL形状であってもよい。さらなる代替案は、トランスデューサがU形状であることからなる。最後に、トランスデューサが円形であるならば、そのことは、トランスデューサの形式の構成に鑑みて有利であることがある。ある決まったトランスデューサ形式が、用途に依存して有利であることがある。トランスデューサの矩形又は円形構成は、特に、基板の、又は、保護パネルの視覚区域が実質的に悪化させられるべきではないときに有利である。凝結が蒸発させられることのみではなく動かされることも行われるべきであるならば、トランスデューサをL形状又はU形状であるように構成することが有利であることがある。この手立てにおいて、凝結又は汚染は、好まれる方向で広がることになり、特に、トランスデューサ材料が基板又は保護パネル上に配置構成されていないところに広がる。
【0024】
少なくとも1つのトランスデューサが、監視装置の視野又は走査野を制限しないように、視野又は走査野の隣に配置構成されているならば、そのことは有利である。特に走査器及びカメラの組み合わせであることもある、複数の監視装置の配置構成の事例において、このことは、しかしながら、実情であることを常に必要とするとは限らない。
【0025】
本発明のさらなる好まれる実施形態において、少なくとも2つのトランスデューサが、視野又は走査野の周囲に配置構成されていることが可能にされ、3つ以上のトランスデューサが、分散された様式で視野又は走査野の縁部の周囲に配置構成されているならば、そのことは、さらにまた、ことによると好都合である。
【0026】
これらの対応策の手段により、監視装置の視野又は走査野において保護パネルの均質な洗浄を得るために、標的設定される様式で、保護パネル内の、特に視覚又は走査領域内の超音波の分布に影響を及ぼすことが可能である。
【0027】
保護パネル上のトランスデューサの数及び位置に加えて、超音波の分布に影響を及ぼすためのさらなる任意選択は、少なくとも2つのトランスデューサが、互いからずれて配置構成されていることからなり、前記トランスデューサは、同じ若しくは異なる超音波周波数、及び/又は、同じ若しくは異なる超音波波形を保護パネルへと放射する。そのため、この少なくとも2つのトランスデューサは、同一の周波数で又は同一の波形で動作してもよい。さらに、位置合わせの不正確さ、及び当該位置合わせの不正確さに関連するトランスデューサ‐基板‐システムの共鳴周波数の違いを解決するために、数Hzの違いは許容され得る。加えて、この同じ若しくは異なる超音波周波数は、定常周波数であってもよいし、周波数掃引であってもよい。これは、単一のトランスデューサのセットアップによって、様々な異なるタイプの凝結が激しく揺り動かされるという追加の利点を有する。
【0028】
本発明のさらなる構成において、トランスデューサの縁部距離が、表面波が基板の縁部において反射させられる事例において、強め合う干渉が発生するような形で、そのトランスデューサの動作周波数範囲に依存して選定されることが可能にされることがある。
【0029】
発展形態は、トランスデューサの動作周波数範囲が、トランスデューサにより放出される表面波と、基板の縁部において反射させられる表面波との間で、強め合う干渉が発生するような形で、そのトランスデューサの縁部距離に依存して選定されることを任意選択で可能にする。
【0030】
任意選択で、トランスデューサの動作周波数範囲が、基板の中で、その基板の縁部又は界面において反射させられる空間波に対して、強め合う干渉が発生するような形で、基板の厚さに依存して選定されることが可能にされる。
【0031】
実施する目的のために、基板厚さが、基板の中で、その基板の縁部又は界面において反射させられる空間波に対して、強め合う干渉が発生するような形で、トランスデューサの動作周波数範囲に依存して選定されることが可能にされることがある。
【0032】
かくして、少なくとも1つのトランスデューサの縁部距離が、少なくとも1つのトランスデューサにより生み出される音波の波長の整数分の1(fraction)又は倍数に対応することが任意選択で可能にされる。
【0033】
強め合う干渉の活用に関してのこれらの発展形態の結果として、凝結へと伝達されることが、その凝結を蒸発させること、又は動かすことの目的のためにまだ行われていない、ただし、基板又は保護パネルの境界において反射させられた、波エネルギーが、発生するまだ反射させられない振動によって、消滅なしにさらに有利に使用され得る。
【0034】
発展形態によれば、トランスデューサが、2つの基板の間の間隙内に配置構成されていることが可能にされることがある。
【0035】
さらに、トランスデューサが、凝結から遠距離の基板の側に配置構成されていることが任意選択で可能にされる。
【0036】
これらの有利な構成は、トランスデューサが凝結と接触しないということを確実にする。これからさらにまた有利に生出することは、そのような構成の事例において、トランスデューサそれ自体を凝結から封止及び保護することに対する必要度が、より低い、又は、全く存在しないということである。
【0037】
任意選択的な発展形態において、トランスデューサが、凝結に面している基板の側に配置構成されていることが、同じように好都合であることがある。
【0038】
本発明の発展形態によれば、トランスデューサが、基板の中に配置構成されていることが可能にされる。
【0039】
本発明の構成において、トランスデューサが、多重基板の層の中に配置構成されていることが可能にされることがある。
【0040】
これらの構成から生出する利点は、表面波が、トランスデューサにより基板又は保護パネルへと直接的に入力結合され得るものであり、前記表面波は、洗浄されることになる基板の、又は、保護パネルの表面上で伝搬するということである。その結果、実例として基板の内側においての分散による、起こり得る散乱及び損失が回避される。
【0041】
発展形態は、基板が、トランスデューサが少なくとも部分的に挿入されている厚さ凹部を有することを可能にする。その結果、低い設置高さが、有利な様式で達成される。
【0042】
構成によれば、少なくとも2つのトランスデューサが、各々の事例において、少なくとも1つのトランスデューサ群に群分けされていることが任意選択で可能である。
【0043】
本発明は、少なくとも1つのトランスデューサ群のトランスデューサが、一体で作動させられること、及び/又は、実例として隔置された、対応する幾何配置で、ただし、互いに対して実質的に中心に合わせられて位置合わせされていることによって、互いに対応していることによって発展させられ得る。
【0044】
少なくとも2つのトランスデューサから作製されているトランスデューサ群を設けることの結果として、これらのトランスデューサは、例えば、強め合う干渉又は定常波が、トランスデューサ群の2つの隔置されたトランスデューサの間で生み出し可能であるように相互作用することができる。
【0045】
1つの発展形態によって任意選択で生出することは、少なくとも2つのトランスデューサ群が作動可能であるということである。任意選択で、少なくとも2つのトランスデューサが、同一の実施形態を有することが可能にされる。さらなる構成において、少なくとも2つ、3つ、又は4つのトランスデューサ群が、トランスデューサが環形状の構造を形成している、すなわち、円周方向で環形状の構造に沿って配置構成されているような形で配置構成されていることが可能にされる。
【0046】
このことは有利であり、なぜならば、このことは、定常波の広範な格子状の構造を生み出し可能にし、前記構造は、トランスデューサにより放出される音波の変調により修正可能であるからである。
【0047】
標的設定される様式で、保護パネル内の超音波の振幅に影響を及ぼすためのさらなる対応策は、保護パネルが、導入される超音波を偏向及び/又は減衰させるための内部構造を有することからなることがある。これらの構造は、省略、界面、又は、より強い、若しくは、より強くない減衰特質を伴う材料から作製されている充填物であることがある。
【0048】
原則的に、少なくとも1つのトランスデューサを、湿気及び水分から保護されるべきである表面上の保護パネル上へと結合することが技術的に可能であるとしても、少なくとも1つのトランスデューサが、監視装置の光学ユニットの側から、保護パネルの表面がその側で見出だされる様態で接続されていることが好ましい。その側で、前記トランスデューサは、太陽照射及び湿気からより良好に保護され、電気接続が、より容易にさらに実施されている。
【0049】
さらなる構成によれば、少なくとも1つのトランスデューサが、第1のモードにおいて周波数変調信号によって作動させられることが可能にされることがある。任意選択で、周波数変調信号は、時変変調(掃引)を有することがある。周波数変調の結果として、洗浄工程において音響的に関与させられる個々の構成要素(例えば、トランスデューサ、基板又は保護パネル、可能性のある接続層、ケーブル布線、その他)の配置構成においての、及び、個々の構成要素の構成においての不正確さが補償されることがある。
【0050】
任意選択で、本発明は、トランスデューサが、第2のモードにおいて振幅変調信号により作動させられることによって発展させられ得る。発展目的のために、振幅変調信号は、時変変調(掃引)を有することがある。振幅変調の結果として、極大波エネルギーの前部が空間的に変位させられ、そのことの結果として、システムの洗浄パワーが有利に増大される。
【0051】
さらなる構成において任意選択で生出することがあることは、トランスデューサが、第3のモードにおいて位相変調信号によって作動させられるということである。発展目的のために、位相変調信号は、時変変調(掃引)を有することがある。位相変調の結果として、2つのトランスデューサ群の間で形を成す定常波の波極大が、トランスデューサ群の間で形成される方向で前後に有利に動かされる。
【0052】
発展形態によれば、モードが順次的に変化可能であることが可能にされることがある。この手立てにおいて、システムが、異なるタイプの汚染に適応可能であることが有利に可能である。
【0053】
構成において、作動回路が線形増幅器を有することが可能にされる。本発明は、線形増幅器に対する入力信号が、異なる周波数の個々の信号からの加算された信号であることによって発展させられ得る。1つの構成によれば、周波数フィルタのうちの少なくとも1つが、線形増幅器の下流に配設されることが可能にされる。発展形態は、少なくとも1つのトランスデューサが、周波数依存様式で励起性である電極構成を備えることを可能にする。
【0054】
上記で指定された構成から生出する利点は、1つの増幅器のみが、異なる周波数範囲を伴う異なるトランスデューサの作動に対して要されるということである。結果として、総体的なシステムは、よりコンパクト及び効率的になる。
【0055】
1つの構成によって任意選択で生出することは、作動回路が非線形増幅器を備えるということである。このことは、非線形増幅器が高調波を生み出すということにおいて有利である。これらの高調波は、さらなるハードウェアが必要であることなく、さらなるトランスデューサ、又は、同じトランスデューサのさらなる電極群の作動に対して、搬送波信号に加えて使用されることがある。結果として、装置の設計が単純化され、生産がより容易にされる。
【0056】
さらなる構成によれば、装置が温度管理システムを有することが可能にされる。発展形態によって生出することがあることは、温度管理システムが、装置の、特にトランスデューサの、及び/又は、基板の温度を監視するということである。1つの構成によって任意選択で生出することは、温度管理システムが、温度に依存してトランスデューサのパワー取り込みを調節するということである。1つの構成によって生出することがあることは、温度管理システムが、温度依存回路遮断器を有するということである。任意選択で、発展目的のために、回路遮断器が再設定可能であることが可能にされる。
【0057】
先の構成による温度管理システムは、装置の個々の構成要素の過熱が、認識可能及び回避可能であるということにおいて有利である。この手立てにおいて、例えば高められたエネルギー供給の結果としての、構成要素の損傷又は機能的悪化が回避される。例として、ある決まった温度範囲が、トランスデューサ材料、ことによると存在する接続層、及び/又は、基板若しくは保護パネルに対して用意されることがあり、その温度範囲の中で、構成要素の機能、又は、ある決まった特質が確実にされ得る。
【0058】
発展形態によれば、回路遮断器が再設定可能でないことが可能にされることがある。このことが、その結果、有利な様式で達成することは、トランスデューサに供給するための回路が、ことによるとトランスデューサが過熱することを引き起こすので、再び不注意に閉じられないということである。
【0059】
任意選択的な構成は、回路遮断器が制御信号出力を有することを可能にする。発展形態によって生出することがあることは、トランスデューサの信号に対する生成器又は増幅器が、回路遮断器の制御信号により作動可能であるということである。さらなる構成において、制御信号が温度管理システムに誘導可能であることが可能にされることがある。その結果、ここでもたらされる利点は、装置が、回路遮断器の切り替え状態に依存して、制御信号により切り替え可能であるということである。このことは、回路遮断器の切り替えしきい値より上の温度増大が、別の手立てで回避されるということを確実にする。このことには、装置の安全がさらに増大されるという利点が付随する。
【0060】
実施目的のために、回路遮断器が、トランスデューサ及び基板との良好な熱接触を有することが可能にされることがある。
【0061】
本発明の発展形態において、温度管理システムが温度センサを備えることが可能にされる。本発明は、温度センサがトランスデューサ及び基板との良好な熱接触を有するということにおいて構成されることがある。発展形態において、温度センサのセンサデータが、少なくとも1つのトランスデューサに対する信号を制御することに対して使用可能であることが可能にされることがある。本発明は、少なくとも1つのトランスデューサに対する信号が、センサデータに依存して、振幅、周波数、又はパルス幅に鑑みて調節され得るということにおいて発展させられ得る。NTCサーミスタ、PTCサーミスタ、サーミスタ、ダイオード、熱電対、又は、温度を決定するための任意の他の適した手段が、温度センサとして使用されることがある。
【0062】
温度センサを伴う本発明の先に述べられた構成から生出する利点は、最大温度が上回られることを検出すること、及び、例えばトランスデューサに供給されるパワーに依存して、温度曲線を決定することの両方が可能であるということである。その結果、システムは、制限温度に達する後の切り替えしきい値が上回られることなく、及び、システムが完全に非活動化されることなく有利に調節可能である。
【0063】
余談として、トランスデューサは、例えば、硬化の後で非常に硬いエポキシ樹脂を使用する接着接合により、この事例において、本質的に知られている様式で保護パネルに音響的に結合されており、前記エポキシ樹脂は、保護パネルへの超音波の良好な伝達及び導入を手助けするということが留意されるべきである。
【0064】
本発明の発展形態において、少なくとも1つのトランスデューサが、接続層の手立てにより基板又は保護パネルに係留して(captively)接続されていることが任意選択で可能にされ、接続層は、基板又は保護パネルとトランスデューサとの間に配置構成されており、接続層は、接続材料と充填材料とを有する。
【0065】
本発明の発展形態において、接続層は、トランスデューサを基板又は保護パネルに密着して接続している層である。任意選択で、このことは、接着層によりもたらされることがある。任意選択で、接続材料は、基板又は保護パネル上のトランスデューサの接着を確実にし、前記接続材料は、材料固有の機械的及び音響的な接続材料特質を有する。任意選択で、充填材料は、接着に同じように寄与することができるが、その上、その充填材料は、基板又は保護パネルとトランスデューサとの間の距離を規定することができる。充填材料は、材料固有の機械的及び音響的な充填材料特質を同じように有する。本発明の発展形態において、接続層が、トランスデューサ、基板若しくは保護パネル、及び/又は充填材料を互いに接続していること、特に、これらのものを密着する方式で互いに接続していることが可能にされ、本発明のより詳細な構成において、接続層が実質的に気体なしであることが可能にされる。
【0066】
接続材料及び充填材料から作製されている接続層を設けることの結果として生出する利点は、接続層が、例えば、その接続層の材料組成を選択することにより、その接続層の機械的特質、すなわち例えば、密度、硬度、又は粘度に関して、及び、音伝搬速度などの、その接続層の音響的特質に関しての両方で影響を及ぼされ得るということである。この手立てにおいて、トランスデューサの材料の、及び、基板又は保護パネルの材料の、それぞれの域のインピーダンスの間の、音響的インピーダンス差又は音響的インピーダンス対比を設定することが可能である。結果として、トランスデューサと接続層との間の、及び、接続層と基板又は保護パネルとの間の界面において音エネルギーの反射が存するかどうか、並びに、どの程度までその反射が存するかに影響を及ぼすことが有利に可能である。その上、さらなる利点が、特に、機械的安定性を接続層にもたらすことができる充填材料の選択の手立てにより、トランスデューサが、基板に精密に位置合わせ可能であることによってもたらされる。基板又は保護パネルとの関係においてのトランスデューサの精密な位置合わせは、トランスデューサにより生み出される音波が、最適な様式で基板へと、又は、保護パネルへと入力結合され、前記音波が、それらの基板又は保護パネルにおいて、規定された様式で伝搬するということにおいて有利である。
【0067】
本発明の特に好まれる実施形態は、充填材料が、トランスデューサと基板又は保護パネルとの間の規定される距離を確立していることを可能にする。充填材料により規定される距離は、特に、トランスデューサを基板に、又は、保護パネルに結合していることに鑑みて、及び、基板又は保護パネルの表面に相対的なトランスデューサの位置合わせに対して有利である。
【0068】
本発明のより詳細な構成において、少なくとも1つの成型体が、トランスデューサ及び基板との、又は、保護パネルとの結合の手立てにより、充填材料から音響的架橋を形成していることが可能にされることがある。本発明の発展形態によれば、少なくとも1つの成型体が、固体である、好ましくは全体を通して固体であることが可能にされる。本発明は、少なくとも1つの固体が、距離に対応する寸法を有するということにおいてさらに発展させられ得る。その結果、機械的視点から、トランスデューサと基板又は保護パネルとの間の距離は、有利な様式で充填材料により、固定的及び一意的に規定される。少なくとも1つの成型体は、接続材料内に充填材料を含む母体を形成していることがある。充填材料の音響的架橋、すなわち、接続材料とトランスデューサ及び基板又は保護パネルとの間の直接的材料接触の手立てにより、トランスデューサを基板と、又は、保護パネルと音響的に結合していることの結果として生出するさらなる利点は、とりわけ、接続層の音響的特質が、以て影響を及ぼされ得るということである。この手立てにおいて、トランスデューサと接続層との間の、及び、接続層と基板又は保護パネルとの間のインピーダンス対比に、追加的に有利に影響を及ぼすことが可能である。
【0069】
本発明の発展形態は、少なくとも1つの成型体が、球形又は棒形状であることを可能にする。本発明の発展形態によれば、少なくとも1つの球形又は棒形状の成型体の直径が、トランスデューサの動作周波数の整数分の1に対応することが可能にされる。構成目的のために、少なくとも1つの球形又は棒形状の成型体の直径は、1~1000μmの間、好ましくは1~100μmの間、及び特に好ましくは30~50μmの間であることが可能にされることがある。発展形態は、少なくとも1つの棒形状の成型体が、横たわっている、又は立っている様式で配置構成されていることを任意選択で可能にする。少なくとも1つの成型体の球形又は棒形状の構成から有利に生出することは、1つ又は複数の成型体が、接続材料内に良好に分散され得るものであり、接続材料内の規定された位置に常に存在し、そのことは、トランスデューサから基板への、又は、保護パネルへの音波の伝送への顕著な影響を有するということである。
【0070】
すでに指示されたように、本発明の特に好まれる実施形態は、保護パネルが、乗物の保護パネルへと統合されている、又は、外側から保護パネル上に配置構成されていることを可能にする。この解決策は、例えば自動車内の前方カメラに対して理想的であり、なぜならば、従来のバックミラーの領域内のすでに知られているカメラ位置であって、そこからカメラに対する理想的な視野が生出する、カメラ位置が維持され得るからである。
【0071】
例として、保護パネルへの統合は、追加的な保護パネルとしてさらに実施されている保護パネルが、積層ガラスパネルの外方パネル(外方ガラス層)を形成しているような形で実現され得る。それでも、その事例においてでさえ、センサは、好ましくは、全体の保護パネルの縁部にあるのではなく、代わりに、総体的な区域のほんの一部を占めるのみである、カメラの視野の縁部領域の周囲にある。積層ガラスパネルは、後窓などの、乗物においての任意のパネル、又は、例えば工作機械においての視覚窓として使用されるような、別の保護遮蔽物であることがある。さらにまた、保護パネルは、もっぱら、カメラレンズ、又は、走査器の光学ユニットを保護することの目的のために設けられることがある。
【0072】
本発明の特に好都合な実施形態において、少なくとも1つのトランスデューサが、積層ガラスパネルの層の間に配置構成されていることが可能にされる。この配置構成は、追加的な空間を要さず、特に、原則的にすでに知られている保護パネルの元の寸法を維持することが可能である。トランスデューサは、2つの層が、それらの層の間にある積層の層によって接続される前に、積層ガラスパネルの外方パネルに接着接合される。
【0073】
積層ガラスパネルへと統合されているトランスデューサを伴う第1の実施形態において、少なくとも1つのトランスデューサが、積層ガラスパネルの積層の層内で実施されていることが可能にされる。ここでは、特に単純な生産物が、原則的に、従来の積層ガラスパネルの採用された部品によって生出する。
【0074】
信号減衰の理由のために、積層ガラスパネルの積層の層及び/又は内方パネルが、監視装置の、及び/又は、少なくとも1つのトランスデューサの、視野又は走査野の領域内で省略されているならば、そのことは有利であることがある。積層の層の省略は、トランスデューサ、及び、視野又は走査野の領域が、積層材料により弱められず、そのため、より高いレベルの効率が現れ得るということを意味する。ここでは、トランスデューサは、2つのガラス窓の間の空洞内にあり、そうでなければ、内方パネルがこの領域内でさらに省略されているならば、むきだしの様態にある。
【0075】
追加的な保護パネルが、さらに、保護パネルの統合式の構成要素部品でないということがあれば、追加的な保護パネルが、この保護パネル上で、その保護パネルの状況に関わらず、外側に、すなわち、凝結が予想されることになる側に、接着剤を使用して貼り付けられていることが好ましい。
【0076】
外側への貼り付けは、少なくとも1つのトランスデューサが配置構成されている空洞が、追加的な保護パネルと主要な保護パネルとの間に設けられるような形で、好ましくは成し遂げられる。空洞は、洗浄作用を悪化させることがある減衰効果を回避する。
【0077】
必要度に依存して、追加的な保護パネルが、主要な保護パネルのくぼみ又は切欠部内に配置構成されており、そのことによって、保護パネルの外方の側が、カメラ又は任意の他の光学装置の追加的な保護パネルの外方の側と同じ高さになって終端となるならば、そのことは有利であることがある。そのような配置構成は、例えば、本発明の好まれる発展形態によって、ワイパが設けられ、そのワイパの拭き取り域が、監視装置の視野若しくは走査野、監視装置の視野若しくは走査野を含む乗物の保護パネル、又は、監視装置の視覚若しくは走査領域を伴わない乗物の保護パネルのみを対象とするのみであるならば、特に有利であることがある。
【0078】
しかしながら、ワイパブレードを伴う1つ又は複数のワイパアームを有し得る、好ましく設けられるワイパは、監視装置の視野若しくは走査野に限定される、又は、監視装置の視野若しくは走査野を除外する、拭き取り域を対象とするのみであることもある。
【0079】
それぞれの概念は、使用の分野、導入される超音波のタイプ、及び、任意選択で、さらなる考慮事項に依存することがある。ある決まった事態において、ワイパにより追加的に洗浄された視野は、特にワイパ水装置が使用されるならば、水をほとんど又は全く含まない汚れることの事例において、改善される洗浄作用を供する。しかしながら、ワイパによって監視装置の視野又は走査野をさらに洗浄することは、故意に省かれることもあり、例えば、なぜならば、視野又は走査野が、少なくとも短い期間の時間の間、滑るように通り過ぎるワイパにより覆われもするものであり、その期間の間、信号評価が行われ得ないからである。
【0080】
さらなる特に有利な対応策は、保護パネルが、透明セラミック材料からなることを可能にする。概して、セラミック材料は、ガラスより硬く、最小限の減衰のもとでの超音波の導入及び伝搬に対して特に好都合な特質を供する。その上、そのセラミック材料は、例えば乗物の事例においての石傷の事例において、機械的応力のもとで、より長い運用寿命を供するものであり、なぜならば、表面品質は、高速度で衝突する小片により悩まされることがより少ないからである。この実施形態は、追加的な保護パネルが、部分的にカメラの視野の領域内で、存在する風よけ又は任意の他の保護パネルに貼り付けられている解決策に特に適する。別個のセラミックの重ねを伴う実施形態が、特に好まれ、セラミックの重ねが保護パネルの一部であるか、それともその保護パネルに外側から接着接合されるかに無関係に、セラミックの重ねが少なくとも監視装置の視野又は走査野の領域内に設けられるならば、すべてのタイプの保護パネルに適合させられ得る。セラミック材料の卓越した耐久性は、表面が、機械的ワイパシステムの追加的な使用の事例において、摩耗に対して、より傷付きにくいということにおいて、さらに有利である。セラミック材料は、レンズの表面上に直接的に貼り付けられていることもあり、光学監視装置のレンズは、したがってそれ自体が、保護パネルを形成している。
【0081】
本発明の主題は、自動車の自律運転のための制御システムにさらに関係し、請求項1~18のいずれか一項、又は、異なる複数の請求項に記載の、1つ又は複数の監視システムが提供される。
【0082】
本発明のさらなる特徴、詳細、及び利点は、特許請求の範囲の言い回しから、及び、図面を基にした例示的な実施形態の以下の説明から明らかになる。図面の詳細は、次の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【
図1】上に貼り付けられている追加的な保護パネルを伴う積層ガラスの断面を示す図である。
【
図2】積層ガラスの解説される層を伴う、
図1による積層ガラス上への斜景図を示す図である。
【
図3】
図1による追加的な保護パネルの平面図を示す図である。
【
図4】追加的な保護パネルを伴わない、
図1による積層ガラス上への斜景図を示す図である。
【
図5】上に配置構成されている追加的な保護パネルを伴う平坦な積層ガラスの断面を示す図である。
【
図6】
図5による積層ガラス上への斜景図を示す図である。
【
図7】トランスデューサの領域内に設けられた積層ガラスの空洞を伴うさらなる実施形態の断面を示す図である。
【
図8】
図7による積層ガラス上への斜景図を示す図である。
【
図9】ガラス窓の間に統合されたトランスデューサを伴うさらなる積層ガラスの断面を示す図である。
【
図10】
図9による積層ガラス上への斜景図を示す図である。
【
図11】監視システムのトランスデューサの4つの実施形態の概略例解を示す図である。
【
図12】監視システムのトランスデューサの2つのさらなる実施形態の概略例解を示す図である。
【
図13】監視システムのトランスデューサの形状設定に関しての3つの構成の概略例解を示す図である。
【
図14】それぞれ概略例解で、監視システムの保護パネルの縁部領域との関係においてのトランスデューサ配置構成の2つの構成を示す図である。
【
図15】監視システムの保護パネルとの関係においての可能なトランスデューサ位置決めの5つの変形形態の概略断面例解を示す図である。
【
図16】監視システムの保護パネル内で定常波を生み出すためのトランスデューサ群の概略例解を示す図である。
【
図17】監視システムの保護パネル内で定常波を生み出すための少なくとも2つのトランスデューサ群の3つのさらなる概略例解を示す図である。
【
図18】監視システムのトランスデューサが動作可能である、異なるモードの概略例解を示す図である。
【
図19】監視装置のトランスデューサの作動回路に対する2つの代替案に対する概略配線図を示す図である。
【
図20】監視装置のトランスデューサの動作温度を監視するための温度管理システムに対する4つの代替案に対する概略配線図を示す図である。
【
図21】上に配置構成されているトランスデューサを伴う監視装置の保護パネルの概略断面例解を示す図である。
【
図22】監視装置の保護パネルへのそれぞれのトランスデューサの接続の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0084】
下記で説明される監視システムの実施形態は、各々、様々な実施形態において構成され得る、図面において例解されない、割り当てられるレンズ及び保護パネルを伴う、カメラ又は他の光学デバイスを有する。同一又は同様の要素は、以下の図において同じ参照符号により表象される。保護パネルは、ここでは例えば自動車においての使用のための積層ガラスのガラス窓として実施されている保護パネル上に追加的に貼り付けられていること(
図1~6を参照されたい)、又は、それらの積層ガラスのガラス窓として実施されている保護パネルへと統合されていることのいずれかが行われる。保護パネルが、カメラを保護するように特異的に構成され、例えば、透明ベルとして、又は、カメラ筐体の透明終端部として実施されている実施形態が、特に好都合である。完全に異なって形状設定され、ことによると強く湾曲させられる、すべてのこれらの保護パネルの断面は、構築の見地において実質的に同じであることがある。すべての例解される例示的な実施形態において、カメラの視野は、雨に加えて、とりわけ、氷、霜、及び凝縮水を意味するとさらに理解されるべきである凝結をカメラの視野から取り除くために、標的設定される様式で、超音波を保護パネルへと導入するトランスデューサ10の間の領域に限定される。導入される超音波の好まれる周波数範囲は、0.5~5MHzの間の範囲内にあり、カメラシステム内にそれぞれ設けられるすべてのトランスデューサが、同じ周波数で放出することは必要ではない。
【0085】
図1は、積層ガラスから作製されている追加的な保護パネル14上の風雨にさらされる外方の側に、ガラス接着剤16の助力によって貼り付けられている追加的な保護パネル12を有するカメラシステム1の第1の実施形態を示す。ここでは、追加的な保護パネル12は、セラミック材料からなり、積層ガラスの外方ガラス層18から所定の距離にあり、そのことによって、空洞19が、前記外方ガラス層と追加的な保護パネル12との間に残っている。4つのトランスデューサ10が、前記空洞内で、カメラの視野の周囲に、環形状の様式で配置構成されており、カメラは、反対の側に、追加的な保護パネル12の積層ガラスの内方側に配置構成されている。セラミック材料の硬さのために、セラミック材料は、表面摩耗に対する格別な抵抗性を有し、そのため、カメラに対する透視が、より長い間保持され、視野は、石傷及び同類のものに対して、より傷付きにくい。
【0086】
図1~4においての節において例解される保護パネル14の独自性は、追加的な保護パネル12が、保護パネルの縁部領域内に配置構成されている凹部20内に配置構成されていることからなる。結果として、追加的な保護パネルが、その外方表面によって、保護パネルの外方表面と同じ高さになって終端となることが可能である。この手立てにおいて、追加的な保護パネル12に対して、保護パネル14それ自体に対してと異なる材料(この事例においては、より硬い材料)を選択すること、及び、保護パネル12の領域内の超音波トランスデューサ10の洗浄効果を補助する共通のワイパによって両方の表面を洗浄することが可能である。ワイパが設けられる事例に対して、そのワイパの拭き取り域は、保護パネル12をさらに対象にする。理想的には、凹部は、保護パネルの形式に適合させられる。
【0087】
解説目的のために、
図2~4は、保護パネルが、より高い領域と同じ高さで隣り合う、単純な変形形態の視図を示す。ここでは、カメラの視野の周囲の4つのトランスデューサ10の配置構成が、容易に確認され得る。トランスデューサ10は、異なる周波数及び波形を伴う超音波を放出することができる。視野の側に対して配置構成されている、外れた数のトランスデューサが設けられることもある。
【0088】
図2において、積層ガラスとして、従来のように、先に述べられた外方ガラス層18と、内方ガラス層22と、ガラス層の間にある積層の層24とを有する保護パネル14の構築を確認することが、さらにまた可能である。
【0089】
図3は平面図を示すが、追加的な保護パネルが、トランスデューサ10をより良好に示すために、
図4の例解において省略されている。同じく、トランスデューサは、保護パネル14の外方の面にではなく、代わりに、保護パネル12の内方の面に固着させられ、音響的に結合されている。
【0090】
図5及び6は、さらなるカメラシステム100を示し、積層ガラスから作製されており、原則的に従来のものである、保護パネル114が、カメラ(ここでは示されない)の視野の領域内に追加的な保護パネル112を設けられており、前記追加的な保護パネル112は、繰り返しになるが、ガラス接着剤116の手段により、外方ガラス層118の外方の面に貼り付けられている。繰り返しになるが、追加的な保護パネル112と、保護パネル114の表面との間に空洞119が設けられており、保護パネル112の内方表面に音響的に結合されているトランスデューサ10が、前記空洞内に配置構成されている。この解決策においての追加的な保護パネルは、保護パネルの外方の面の上方に突出しているので、追加的な保護パネル112の外方の面を保護パネルのワイパによって洗浄することは可能でなく、そのため、追加的な保護パネル112は、拭き取り域の外側に配置構成されており、凝結は、超音波の手段により除去されるのみである。
【0091】
図7及び8は、カメラシステム200の実施形態を示し、積層ガラスから作製されている追加的な保護パネル214において、積層の層224が、カメラの視野の領域内で省略されており、一方で、外方ガラス層218が、カメラシステム200に対する、これまでは別個の追加的な保護パネルの機能を直接に有する。繰り返しになるが、4つのピエゾトランスデューサ10が、カメラの視野を側までに限定し、内方ガラス層の省略された領域においての支持体構造226の使用が、任意選択でさらに為されることがあり、前記支持体構造は、トランスデューサに対する電気接続を保つことができ、カメラに対する入れ物としてもまた働くことができる。
【0092】
保護パネル214の構築は、
図8において容易に確認可能である。4つのトランスデューサ10がカメラの視野の周囲で配置構成をしていた区が、内方ガラス層222と外方ガラス層との間の積層の層224から除去されており、しかしながら、前記4つのトランスデューサは、保護パネルの外方ガラス層218に直接的に音響的に結合されている。トランスデューサ10の配置構成、超音波周波数、及び超音波波形は、超音波振幅が、特にカメラの視野において、その視野において水分の理想的な除去を招来するために、特に大きいような形で設定される。任意選択で、超音波の標的設定される伝搬を助長する構造が、外方ガラス層218において設けられることもある。
【0093】
積層ガラスパネルとして実施されている保護パネル214は、側までのカメラの視野を越えて有意に広がっていることもあり、そのことによって、トランスデューサを伴う示される保護パネル領域は、全体の保護パネルの部分的な域を形成しているのみである。この実施形態において、ワイパの拭き取り域は、問題なくカメラの視野もまた対象とすることが、このことが所望されるならばできる。
【0094】
最後に、
図9及び10は、カメラシステム300のなおもさらなる実施形態を提示し、トランスデューサ10は、積層ガラスから作製されている保護パネル314の積層の層324に埋め込まれている。ここでは、トランスデューサ10の高さは、積層の層324の厚さと整合させられている。ついでながら、ここでも、カメラの視野は、トランスデューサ10の間の一帯にあり、それらのトランスデューサ10は、保護パネルの外方ガラス層318に音響的に結合されている。当然ながら、ここでも、カメラの視野を、ことによると存在するワイパによって追加的に洗浄することが、たやすく可能である。ガラス層、及びさらに、視覚窓としての積層の層が、なおもさらに広がっているならば、そのため、カメラの視野は、繰り返しになるが、より大きいパネルの小さい一部を占めるのみである。ここでも、外方ガラス層318内の構造は、超音波をカメラの視野に集束させることを、このことが必要と考えられるならば行う助けとなることができる。
【0095】
図11a)~d)は、4つの異なる実施形態10a、10b、10c、及び10dにおいてのトランスデューサ10を概略的に示す。
【0096】
図11a)からのトランスデューサ10aは、規則的に隔置された電極1111を有する。
【0097】
図11b)からのトランスデューサ10bは、少なくとも1つの第1の電極1111と、少なくとも1つの第2の電極1121とを有する。第1の電極1111及び第2の電極1121は、
図11b)によれば、トランスデューサ10の実施形態10bにおいて交互に配置構成されている。第2の電極1121は、非連続的な実施形態を有し、一方で、第1の電極1111は、連続的な実施形態を有する。
【0098】
図11c)は、トランスデューサ10のさらなる実施形態10cを例解し、その実施形態によれば、第1の電極1111は、第1の電極群1110に群分けされており、第2の電極1121は、第2の電極群1120に群分けされている。この例示的な実施形態において、電極群1110、1120は重なり合っていない。第1の電極群1110内の第1の電極1111の寸法及び間隔は、実質的に同一である。同じことが、第2の電極群1120の電極1121の距離及び寸法に当てはまる。
【0099】
図11d)は、トランスデューサ10のさらなる実施形態10dを示し、その実施形態は、実施形態10cに実質的に対応するが、第1の電極1111を伴う第1の電極群1110が、第1のトランスデューサ部分内に配置構成されており、その第1のトランスデューサ部分は、第2の電極1121を伴う第2の電極群1120が配置構成されている第2のトランスデューサ部分から空間的に分離されているという例外を伴う。
【0100】
図12a)は、トランスデューサ10のさらなる実施形態10eを示し、トランスデューサ10eは、2つの領域1030及び1040に分けられ、第1の電極群1110は、第1の領域1130内に配置構成されており、第2の電極群1120は、第2の領域内に配置構成されている。
【0101】
図12b)は、トランスデューサ10の代替的実施形態10dを示し、トランスデューサ10fは、同じように領域1030及び1040に細分割されている。この実施形態は、領域1130及び1140が、各々の事例において連続しているのではなく、トランスデューサ10fに沿って交互に配置構成されていることによって区別される。さもなければ、トランスデューサ10fの構成は、
図12a)からのトランスデューサ10eの構成に対応する。トランスデューサは、本質的に、ここでは、断絶なしに、すなわち連続した方式で構成されている。
【0102】
図12b)による実施形態において、トランスデューサ10fは、蹄鉄形状又はU形状の実施形態を有し、第2の領域1140は、トランスデューサ10fの角部領域内に配置構成されており、第1の領域1130は、トランスデューサ10fの端部と角部領域との間に配置構成されている。
【0103】
図13は、トランスデューサ10の3つのさらなる実施形態10g、10h、10iを示し、それらの実施形態のすべては、U形状の形式又は蹄鉄形状の形式を有する。実施形態10gによるトランスデューサ10は、専用の角部領域を有さず、一方で、トランスデューサ10の実施形態10hは、鋭い角部領域を有し、トランスデューサ10の実施形態10iは、蹄鉄形状のトランスデューサ10の丸みの付いた角部領域を有する。
【0104】
図14は、基板又は保護パネル14上のトランスデューサ10の配置構成に対する2つの例示的な実施形態を概略的に示す。トランスデューサ10、10jは、縁部1410、1420に平行に形成されている。ここでは、縁部1420は湾曲させられ、そのため、トランスデューサ10jは、湾曲させられた形式を同じように有する。この例示的な実施形態は、その形式に限定されるのではなく、他の縁部又はトランスデューサ形式が用意されることもあるということは言うまでもない。同じように、トランスデューサ10、10jと、それぞれの縁部1410及び1420との間の縁部距離1430は、それぞれのトランスデューサ10、10jにより生み出される音波の周波数によって調整可能であり、そのため、縁部1410、1420において反射させられる音波は、トランスデューサ10、10jにより放出される音波と強め合って干渉する。
【0105】
図15は、基板又は保護パネル14上のトランスデューサ10の配置構成の様々な実施形態を示す。
図15a)による実施形態によれば、トランスデューサは、基板又は保護パネル14と、さらなるパネル1530との間の間隙1510内に配置構成されている。
図15b)によれば、トランスデューサ10は、基板又は保護パネル14の所定の側に配置構成されており、前記側は、例えば、ことによると、基板又は保護パネル14上の起こり得る凝結の反対にある側である。
図15c)は、トランスデューサ配置構成のさらなる実施形態を示し、トランスデューサは、積層パネル内に導入されている。パネルは、基板又は保護パネル14と、さらなるパネル1530との間の積層の層22を有する。トランスデューサ10は、この積層の層内に配置構成又は積層されている。
図15d)は、トランスデューサ10を伴う基板又は保護パネル14と、積層の層22と、さらなるパネル1530とから作製されている積層パネルに同じように関係する。ここでは、トランスデューサは、厚さ凹部1520内に配置構成されている。この例示的な実施形態において、厚さ凹部1520は、積層の層22内の、及び、さらなるパネル1530内の切欠部として形成されている。最後に、
図15e)は、所定の実施形態に関係し、その実施形態によれば、さらなるパネルは、3次元形式を有し、上に配置構成されているトランスデューサ10を伴う基板又は保護パネル14に対する入れ物空間を形成している。トランスデューサ10は、さらなるパネル1530に面している基板又は保護パネル14の側に配置構成されている。基板又は保護パネル14は、積層の層22によってさらなるパネル1530に接続されており、トランスデューサ10は、この積層の層22内へと挿入又は積層されている。
【0106】
図16は、1611、1612においての2つのトランスデューサの配置構成の例示的な実施形態を示す。2つのトランスデューサ1611、1612は、第1のトランスデューサ群1641を形成している。トランスデューサ1611、1612は、中心軸線に沿って互いの中心に合わせられて実質的に位置合わせされており、各々は長い側と短い側とを有する。それゆえに、トランスデューサ1611、1612は、実質的に矩形の実施形態を有する。トランスデューサ1611、1612は、各々の事例において、長い側によって互いに対抗する。トランスデューサ1611、1612の間の距離は、距離が、トランスデューサ1611、1612により生み出される、表面の波長の、又は空間波の、波長の倍数に実質的に対応するように寸法設定されている。トランスデューサ1611、1612は、超音波1621、1622を放出し、実質的に同じ周波数、同じ振幅、及び、同じ位相によって動作させられる。トランスデューサ1611、1612が互いに対抗して配置構成されていることの結果として、大きい振幅を伴う定常波1631が、トランスデューサ1611、1612の間で形を成す。
【0107】
図17a)~c)は、各々がトランスデューサ1711、1712、1713、1714、1715、1716、1717、1718のうちの少なくとも2つを含む、トランスデューサ群1741、1742、1743、1744の配置構成の3つのさらなる実施形態を示す。
【0108】
図17a)による実施形態は、2つのトランスデューサ群1741、1742の交差した配置構成を示し、第1のトランスデューサ群は、
図16による例示的な実施形態に対応する2つのトランスデューサ1711、1712を有し、第2のトランスデューサ群1742は、2つのトランスデューサ1713、1714を同じように有する。波伝搬方向で、第1のトランスデューサ群1741は、第2のトランスデューサ群1742に実質的に直交して位置合わせされている。第1のトランスデューサ群1741のトランスデューサ1711、1712の間で形成される定常波1731は、かくして、第2のトランスデューサ群1742のトランスデューサ1713、1714の間で形成される定常波1732に実質的に直交して広がる。定常波1731、1732の間の干渉によって、波底及び波頭の格子状のパターンが、トランスデューサ1711、1712、1713、及び1714の間で形を成し、格子升目は矩形である。
【0109】
図17a)による実施形態は、3つのトランスデューサ群1741、1742、1743の配置構成を示し、第1のトランスデューサ群は、
図16による例示的な実施形態に対応する2つのトランスデューサ1711、1712を有し、第2のトランスデューサ群1742は、2つのトランスデューサ1713、1714を同じように有し、第3のトランスデューサ群1743は、2つのトランスデューサ1715、1716を同じく有する。対単位で反対のトランスデューサ1711、1712、1713、1717、1715、1716を伴うトランスデューサ群1741、1742、1743は、配置構成の実質的に六角形の外部周縁が生出するような形で配置構成されている。近似的に60°の角度が、各々の事例において、配置構成の円周方向で互いに隣り合っている2つのトランスデューサ群1741、1742、1743の定常波1731、1732、1733の波伝搬方向の間で形成される。定常波1731、1732、1733の間の干渉によって、波底及び波頭の格子状のパターンが、トランスデューサ1711、1712、1713、1714、1715、及び1716の間で形を成し、格子升目は三角形である。
【0110】
図17c)による実施形態は、4つのトランスデューサ群1711、1712、1713、1714のさらなる配置構成を示し、第1のトランスデューサ群は、
図16による例示的な実施形態に対応する2つのトランスデューサ1711、1712を有する。第2のトランスデューサ群1742は、2つのトランスデューサ1713、1714を同じように有し、トランスデューサ群1741、1742のトランスデューサ1711、1712、1713、1714の間のそれぞれの波伝搬方向で、第1のトランスデューサ群1741との関係において実質的に直交して配置構成されている。第3のトランスデューサ群1743及び第4のトランスデューサ群1744は、それぞれ、2つのトランスデューサ1715、1716及び1717、1718それぞれを同じように有する。近似的に45°の角度が、第1のトランスデューサ群1741の定常波1731の波伝搬方向と、第3のトランスデューサ群1743の定常波1733の波伝搬方向との間で囲まれる。近似的に45°の角度が、第2のトランスデューサ群1742の定常波1732の波伝搬方向と、第4のトランスデューサ群1744の定常波1734の波伝搬方向との間で同じように囲まれる。このことは、配置構成の実質的に八角形の外部周縁を結果的に生じさせる。定常波1731、1732、1733、1744の間の干渉によって、波底及び波頭の格子状のパターンが、トランスデューサ1711、1712、1713、1714、1715、1716、1717、及び1718の間で形を成す。
【0111】
図18a)及びb)は、トランスデューサ10の動作のモードに対する例示的な実施形態を示す。トランスデューサ10は、生成器(ここでは例解されない)によりドライバ信号を供給され、超音波1810を生成する。
図18a)において、基板又は保護パネル14上に配置構成されているトランスデューサ10により放出されるこれらの超音波1810は、振幅変調を有する。
【0112】
図18b)によれば、
図17a)によるトランスデューサ配置構成の例示的な実施形態に対する動作のモードが例解される。第1のトランスデューサ群1741のトランスデューサ1711、1712は、位相変調ドライバ信号により作動させられ、一方で、第2のトランスデューサ群1742のトランスデューサ1713、1714は、位相変調ドライバ信号により同じように作動させられる。この手立てにおいて、干渉する定常波1731、1732の極大が変位させられる。
【0113】
図19a)及び
図19b)は、トランスデューサ10に対するそれぞれ1つの作動回路1910、1911の実施形態を示す。
【0114】
図19a)による実施形態によれば、作動回路は、少なくとも1つの信号1920を供給され、少なくとも1つの信号1920は、特定周波数を有する。少なくとも1つの信号1920は、加算された信号1928を形成するために、加算ユニット1925の手段により加算される。この加算された信号1928は、この実施形態において線形増幅器として実施されている増幅器1930の手段により増幅される。それぞれ1つのフィルタ1940が、さらなる信号経路において少なくとも1つのトランスデューサ10の上流に配置構成されている。それぞれのフィルタ1940は、増幅器1930を離れる増幅された加算された信号1928に対する入力と、少なくとも1つの制限周波数とを有し、そのため、ある決まった周波数範囲の増幅された加算された信号1928のみが、それぞれのトランスデューサ10へと給送される。
【0115】
Φlγ.19β)による実施形態によれば、この実施形態において非線形増幅器として実施されている増幅器1930により増幅されている信号1920が、作動回路1911に対して提供される。高調波が増幅器1930により生み出され、前記高調波は、フィルタ1940により、増幅された信号1920から分離され、それらのフィルタ1940の各々は、少なくとも1つの制限周波数を有し、前記高調波は、それに対応して分離される方式で、少なくとも1つのトランスデューサ10に供給される。
【0116】
図20a)~d)は、
図19からの例示的な実施形態のうちのいずれか1つによる作動回路に対する温度管理システム2000の異なる実施形態を示す。
図20a)による実施形態によれば、温度管理システム2000は、増幅器とトランスデューサとの間に配置構成されている回路遮断器2010を有する。回路遮断器2010は、手動で、及び/又は自動的に再設定され得る。
図20b)によれば、温度管理システム2000は、制御信号出力2040を伴う回路遮断器2010を有し、その制御信号出力2040から、制御信号2045が増幅器1930に誘導される。増幅器は、この制御信号2045によって切り替え可能であり、そのため、トランスデューサ10への信号は、制御信号2045に依存して切り替えられる。
図20c)は、温度管理システム2000の実施形態に関係し、その実施形態によれば、回路遮断器は、信号出力2040の手立てにより制御ユニット2020に接続されており、制御ユニット2020は、増幅器1930の切り替え状態を、回路遮断器2010の信号出力2040により供給される信号に依存して制御する。
図20d)は、温度管理システム2000のさらなる実施形態に関係する。この実施形態において、温度管理システムは、温度センサ2011を備える。例として、その温度センサ2011は、NTC又はPTCサーミスタとして実施されていることがある。この温度センサは、温度センサ回路2030により動作させられる。温度センサ回路2030は、信号出力2040を有し、制御ユニット2020が、その信号出力2040に接続されている。制御ユニット2020は、増幅器1930の切り替え状態を、回路遮断器2010の信号出力2040により供給される信号に依存して制御する。
【0117】
図20e)は、温度管理システム2000の、回路遮断器2010の、又は、温度センサ2011の配置構成の可能な実施形態を示す。ここでは、温度センサ2011又は回路遮断器は、基板又は保護パネル14とトランスデューサ10との間に配置構成されている接続層16の辺縁領域内に入れられている。
【0118】
図21a)~g)は、保護パネル14、及び、その上に配置構成されているトランスデューサ10の異なる実施形態を示す。
【0119】
図21a)~d)は、パネル枠2110内の、保護パネル14の、又は、基板の設置に関係する。ここでは、
図21a)による変形形態によれば、基板又は保護パネル14は、パネル枠2110の突縁領域2115と係合するために、外方周縁において隣接領域2130においてZ形状の実施形態を有する。封止部2120が、パネル枠2110、特に突縁領域2115と、基板又は保護パネル14との間に、及び特に、それらの基板又は保護パネル14の隣接領域2130の周縁側において配置構成されている。少なくとも1つのトランスデューサ10が、基板の、又は、保護パネル14の内方側ISに配置構成されている。
【0120】
図21b)による変形形態によれば、基板又は保護パネル14は、パネル枠2110の突縁領域2115と係合するために、外方周縁において隣接領域2130においてS形状の実施形態を有する。封止部2120が、パネル枠2110、特に突縁領域2115と、基板又は保護パネル14との間に、及び特に、それらの基板又は保護パネル14の隣接領域2130の周縁側において配置構成されている。少なくとも1つのトランスデューサ10が、基板の、又は、保護パネル14の内方側ISに配置構成されている。
【0121】
図21c)による実施形態において、基板又は保護パネル14は、実質的に平面状の実施形態を有し、パネル枠2110の突縁領域2115の内方側ISで隣接する。封止部2120が、基板又は保護パネル14との突縁領域2115の重なり合い領域において配置構成されている。少なくとも1つのトランスデューサ10が、基板の、又は、保護パネル14の内方側ISに配置構成されている。
【0122】
図21d)による実施形態によれば、基板又は保護パネル14は、内方側に関して、パネル枠2110の突縁領域2115に支えられている。封止部、特にOリング封止部が、パネル枠の突縁領域と、基板又は保護パネル14との間に配置構成されている。少なくとも1つのトランスデューサ10が、基板の、又は、保護パネル14の内方側ISに配置構成されている。
【0123】
図21e)~f)は、基板又は保護パネル14を通しての視野を、悪化させないための、又は、最小限に悪化させるのみであるための、異なる形式の保護パネル14又は基板、及び、トランスデューサ10の好まれる配置構成を示す。
【0124】
図21e)による実施形態によれば、基板又は保護パネル14は、平らにされた端部側を伴う、断面において実質的に卵形の形式を有する。最も少ない1つのトランスデューサ10が、平らにされた端部側において、基板の、又は、保護パネル14の内方側ISに配置構成されている。
【0125】
図21f)による基板又は保護パネル14の実施形態において、基板又は保護パネル14は、断面において滴形状の形式を有する。少なくとも1つのトランスデューサ10が、基板の、又は、保護パネル14の長軸線に実質的に平行に広がっている隣接突縁2140において、滴形状の形式を伴って実施されている基板の、又は、滴形状の形式を伴って実施されている保護パネル14の尖った端部において配置構成されている。
【0126】
図21g)による実施形態によれば、基板又は保護パネル14は、断面において半円形の実施形態を有し、隣接突縁を有し、その隣接突縁の内方側ISに、少なくとも1つのトランスデューサ10が配置構成されている。
【0127】
図22は、さらなる実施形態においての、上に配置構成されているトランスデューサ10を伴う、基板又は保護パネル14の概略断面図を示す。トランスデューサ10が、基板の、又は、保護パネル14の表面2211上に配置構成されている。基板14とトランスデューサ10との間に、接続材料2231と充填材料2232とを有する、接続層又はガラス接着剤16が存する。
【0128】
この実施形態において、球又は円柱として実施されている成型体2234の形式での充填材料2232が、接続材料2231内にある。成型体2234は、接続材料2231に対する母体を形成しており、そのため、接続層又はガラス接着剤16は、よって、2つの構成要素から構築されている。接続層の、又は、ガラス接着剤16の厚さは、成型体2234によりあらかじめ決定された距離2233により規定される。成型体2234は、直接的にトランスデューサ10に、及び、直接的に基板又は保護パネル14に、両方に隣接し、音響的架橋を形成している。
【0129】
すべての説明されたカメラシステムが、特に、自律運転のために自動車の制御システムに含むことに適しており、特に高い信号品質が、カメラの視野の標的設定される洗浄により、不利な外界の状況のもとでさえ得られ得る。
【0130】
しかしながら、本発明は、上記で説明された実施形態のうちの1つに限定されず、代わりに、本発明は、多面的な手立てで修正され得る。例として、カメラシステムは、すでに存在する保護パネルに無関係に実施されていることもある。乗物の後窓及び側窓に加えて、乗物上の別個の筐体内に配置構成されている、又は、別の乗物構成要素、例えばバックミラーへと統合されている、専用の保護パネルを伴うカメラシステムが、さらに可能である。良好な多方面にわたる視覚を得るための乗物屋根上の保護パネルのドーム状の実施形態が、特に好まれる。
【0131】
かくして、特に、本発明は、自動車の自律運転のためのカメラに限定されず、代わりに、本発明は、制御又は観察目的のために、飛行機又は船舶において使用されることもある。
【0132】
加えて、本発明による光学監視又はカメラシステムは、定置の実施形態を有することがあり、外界の状況のために保護パネル上に凝結が存することがある場合、特に有利であることがある。例として、ウェブカメラ、公共空間内の監視カメラ、野生生物観察カメラ、又は、例えば工作機械のなどの作業空間内の監視カメラが、用途として述べられ得る。カメラ用途に加えて、本発明による実施形態は、例えば、レーザ走査器、又は、軍事的用途においてしばしば使用される角度付き鏡などの、他の光学監視装置を有することもある。
【0133】
特許請求の範囲、説明、及び図面から明らかになる、構造的詳細、空間的配置構成、及び方法ステップを含む、すべての特徴及び利点が、それらの特徴及び利点単独で、並びに、まさに異なる組み合わせにおいての両方で、本発明にとってきわめて重要であることがある。
[発明の項目]
[項目1]
光学監視装置であって、前記光学監視装置の視野又は走査野がレンズにより捕捉される、光学監視装置と、前記レンズを凝結から保護し、少なくとも前記監視装置の前記視野又は走査野を覆っている保護パネル(12、14、114、314、112、218、318)とを備える、周辺環境を監視するための光学監視システムにおいて、前記保護パネル(12、14、114、214、314、112、218、318)が、少なくとも1つの超音波トランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)に音響的に結合されていることを特徴とする、光学監視システム。
[項目2]
前記少なくとも1つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、前記視野又は走査野の隣に配置構成されていることを特徴とする、項目1に記載の光学監視システム。
[項目3]
少なくとも2つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、前記視野又は走査野の周囲に配置構成されていることを特徴とする、項目2に記載の光学監視システム。
[項目4]
3つ以上のトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、分散された様式で前記視野又は走査野の縁部の周囲に配置構成されていることを特徴とする、項目3に記載の光学監視システム。
[項目5]
少なくとも2つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、互いからずれて配置構成されており、前記複数のトランスデューサが、同じ若しくは異なる超音波周波数、及び/又は、同じ若しくは異なる超音波波形を前記保護パネル(12、112、218、318)へと放射することを特徴とする、項目3又は4に記載の光学監視システム。
[項目6]
前記少なくとも1つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、前記監視装置の側から前記保護パネル(12、14、114、214、314、112、218、318)に接続されていることを特徴とする、項目1~5のいずれか一項に記載の光学監視システム。
[項目7]
前記少なくとも1つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、各々の事例において、少なくとも1つの電極(1111、1121)を伴う少なくとも1つの電極群(1110、1120)を備えることを特徴とする、項目1~6のいずれか一項に記載の光学監視システム。
[項目8]
前記少なくとも1つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)の縁部距離(1430)が、前記少なくとも1つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)により生み出される音波の波長の整数分の1又は倍数に対応することを特徴とする、項目1~7のいずれか一項に記載の光学監視システム。
[項目9]
少なくとも2つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、各々の事例において、少なくとも1つのトランスデューサ群(1641、1741~1744)を形成するために群分けされており、前記少なくとも1つのトランスデューサ群(1641、1741~1744)の前記複数のトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、一体で作動させられること、及び、互いに対して中心に合わせられて位置合わせされていることによって、互いに対応していることを特徴とする、項目1~8のいずれか一項に記載の光学監視システム。
[項目10]
前記少なくとも1つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、第1のモードにおいて周波数変調信号により作動させられ、第2のモードにおいて振幅変調信号により作動させられ、第3のモードにおいて位相変調信号により作動させられ、各モードは時間可変変調を有することを特徴とする、項目1~9のいずれか一項に記載の光学監視システム。
[項目11]
前記光学監視システムが、前記光学監視システムの、特に前記トランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)の、及び/又は、前記保護パネル(12、14、114、214、314、112、218、318)の温度を監視する温度管理システム(2000)を備えることを特徴とする、項目1~10のいずれか一項に記載の光学監視システム。
[項目12]
前記少なくとも1つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、接続層(16、116)の手立てにより基板又は前記保護パネル(12、14、114、214、314、112、218、318)に係留接続されており、前記接続層(16、116)が、前記基板又は前記保護パネル(12、14、114、214、314、112、218、318)と前記トランスデューサ又は前記保護パネル(12、14、114、214、314、112、218、318)との間に配置構成されており、前記接続層(16、116)が、接続材料(2231)と充填材料(2232)とを含むことを特徴とする、項目1~11のいずれか一項に記載の光学監視システム。
[項目13]
前記充填材料(2232)から作製されている少なくとも1つの成型体(2234)が、前記トランスデューサ(12、14、114、214、314、112、218、318)、及び、前記基板又は前記保護パネル(12、14、114、214、314、112、218、318)と結合していることにより、音響的架橋を形成していることを特徴とする、項目12に記載の光学監視システム。
[項目14]
前記少なくとも1つのトランスデューサ(10、10a~j、1611、1612、1711~1718)が、L形状又はU形状であることを特徴とする、項目1~13のいずれか一項に記載の光学監視システム。
[項目15]
前記光学監視システムが、カメラ、レーザ走査器、又は、任意の他の監視光学ユニットとして実施されていることを特徴とする、項目1~14のいずれか一項に記載の光学監視システム。
【符号の説明】
【0134】
1、100、200、300 カメラシステム
10、10a~j、1611、1612、1711、1712、1713、1714、1715、1716、1717、1718 超音波トランスデューサ
12、112 追加的な保護パネル
14、114、214、314 保護パネル
16、116 ガラス接着剤、接続層
18、118、218、318 外方ガラス層
19、119 空洞
20 凹部
22、122、222、322 積層の層
24、124、224、324 内方ガラス層
1110 第1の電極群
1111 第1の電極
1120 第2の電極群
1121 第2の電極
1130 第1の領域
1140 第2の領域
1410、1420 縁部
1430 縁部距離
1510 間隙
1520 厚さ凹部
1530 さらなるパネル
1621、1622、1810 超音波
1631、1731、1732、1733、1734 定常波
1641、1741、1742、1743、1744 トランスデューサ群
1910、1911 作動回路
1920 信号
1925 加算ユニット
1928 加算された信号
1930 増幅器
1940 フィルタ
2000 温度管理システム
2010 回路遮断器
2011 温度センサ
2020 制御ユニット
2040 信号出力
2045 制御信号
2110 パネル枠
2115 突縁領域
2120 封止部
2130 隣接領域
2140 隣接突縁
2211 表面
2231 接続材料
2232 充填材料
2233 距離
2234 成型体
IS 内方側
【外国語明細書】