(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093608
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】多層型粉末化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/25 20060101AFI20230627BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20230627BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20230627BHJP
A61K 8/29 20060101ALI20230627BHJP
A61K 8/26 20060101ALI20230627BHJP
A61K 8/27 20060101ALI20230627BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20230627BHJP
A61K 8/88 20060101ALI20230627BHJP
A61K 8/894 20060101ALI20230627BHJP
A61Q 15/00 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
A61K8/25
A61K8/02
A61K8/34
A61K8/29
A61K8/26
A61K8/27
A61K8/81
A61K8/88
A61K8/894
A61Q15/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067690
(22)【出願日】2023-04-18
(62)【分割の表示】P 2019539563の分割
【原出願日】2018-08-29
(31)【優先権主張番号】P 2017167781
(32)【優先日】2017-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.プルロニック
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100149294
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 直人
(74)【代理人】
【識別番号】100137512
【弁理士】
【氏名又は名称】奥原 康司
(72)【発明者】
【氏名】野口 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】蛭間 有喜子
(72)【発明者】
【氏名】河野 佐代子
(72)【発明者】
【氏名】藤田 純子
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、幅広い処方での製剤が可能であり、必ずしも表面処理された粉末成分を用いなくても、優れた再分散性を有する多層型粉末化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】以下(a)~(c)の成分:(a)60~95質量%の低級アルコール;(b)粉末成分(但し、下記(c)成分は除く);及び(c)平均一次粒径が10~550nmの微粒子粉末であって、シリカ又は酸化チタンを母核とする微粒子粉末、を含有することを特徴とする、多層型粉末化粧料とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(a)~(c)の成分:
(a)60~95質量%の低級アルコール;
(b)粉末成分(但し、下記(c)成分は除く);及び
(c)平均一次粒径が10~550nmの微粒子粉末であって、シリカ又は酸化チタンを母核とする微粒子粉末、を含有することを特徴とする、多層型粉末化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末を均一に振り混ぜて(再分散させて)使用する多層型粉末化粧料に関する。より詳細には、エタノール等の低級アルコールを含み、粉末の再分散性に優れた多層型粉末化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
粉末を配合した液状の製剤であって、静置しておくと粉末成分が沈降して層状に分離した外観となる多層型粉末化粧料は、特に液状層にエタノール等の低級アルコールを含む場合には、塗布時に清涼感を与え、粉末成分によるサラサラした感触と相俟って、デオドラント化粧料や収れん化粧料等に適した使用感となる。
【0003】
このような多層型粉末化粧料は、振とうにより粉末成分を均一に再分散させてから使用するため、粉末成分の再分散性が良好であることが求められる。多層型粉末化粧料において、粉末成分の再分散性を向上させる従来技術としては、(1)再分散を促進する物質(再分散性向上剤)の配合、及び(2)粉末の表面処理が挙げられる。
【0004】
特許文献1には、抗菌性ゼオライト粉末を含み、エタノールを基剤として50~90質量%含有する二層型粉末化粧料において、グルタチオン及び/又はL-システインの存在下でパラフェノールスルホン酸亜鉛塩を再分散性向上剤として配合することにより、ゼオライト粉末の再分散性を向上させたことが開示されている。
【0005】
特許文献2には、粉末表面をシリコーンで表面疎水化処理するとともに、HLBが5以下のポリエーテル変性シリコーンを配合することにより、粉末の再分散効果に優れた二層型粉末化粧料が得られると記載されている。また、特許文献3には、2層以上からなる水性層を有する水性多層型化粧料において、特定構造のシリコーンリン酸トリエステルを含む表面処理剤により表面被覆処理された粉末を含む粉末分散層を最上層とすることにより清涼感及び化粧持続性に優れ、使用時の色変化を感じがたい化粧料となり、粉末の再分散性も良好であることが記載されている。
【0006】
しかしながら、再分散を促進する物質は、再分散すべき粉末成分の種類(材質)によって異なるため、配合できる成分が限られ、処方の幅が狭くなってしまう。一方、粉末の表面処理には手間及びコストがかかるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4850304号公報
【特許文献2】特開2009-234994号公報
【特許文献3】特許第5881162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
よって本発明における課題は、幅広い処方での製剤が可能であり、必ずしも表面処理された粉末成分を用いなくても、優れた再分散性を有する多層型粉末化粧料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、平均一次粒径が10~550nmである特定の微粒子粉末を配合することにより、種々の粉末成分の再分散性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は、下記(a)~(c)の成分:
(a)60~95質量%の低級アルコール;
(b)粉末成分(但し、下記(c)成分は除く);及び
(c)平均一次粒径が10~550nmの微粒子粉末であって、シリカ又は酸化チタンを母核とする微粒子粉末、を含有することを特徴とする、多層型粉末化粧料を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の多層型粉末化粧料は、粉末成分の再分散性に優れており、手で振り混ぜるだけで粉末成分が均一に再分散される。本発明の多層型粉末化粧料にあっては、粉末成分を表面処理する必要が無いため製造工程が簡素化でき、製造コストを抑制することができる。また、粉末成分に応じた再分散性向上剤を配合する必要がないため、配合可能な粉末成分が限定されず、処方の幅を拡げることが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る「多層型粉末化粧料」は、静置状態で複数の層(少なくとも粉末層と液状層の二層)に分離する性質を有し、前記液状層は一層又は二層以上から構成されてもよく、液状層が二層以上からなる場合は、各層が明確に分離した積層状態をなしても、各層が混合した懸濁状態をなしていてもよい。
以下に、本発明の多層型粉末化粧料(以下、単に「粉末化粧料」又は「化粧料」ともいう)について詳述する。
【0013】
本発明の多層型粉末化粧料は粉末を配合した液状の製剤であり、その液状成分(基剤)に(a)低級アルコールを含有する。本発明で用いられる低級アルコールは、好ましくは炭素数1~6の低級アルコールであり、エタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール等を例示することができる。中でもエタノールを用いるのが好ましい。
【0014】
本発明の粉末化粧料における低級アルコールの配合量は、60~95質量%である。例えば、62質量%以上、65質量%以上、あるいは70質量%以上であって、例えば、93質量%以下、92質量%以下、あるいは90質量%以下とすることができる。基剤に低級アルコールを配合することによって、皮膚に塗布した際に低級アルコールが揮発して清涼感を与える。
【0015】
本発明の粉末化粧料に配合される(b)粉末成分は、化粧料等に配合可能な粉末であれば特に限定されない。但し、下記(c)成分に該当するものは除く。本発明の粉末化粧料における粉末成分((b)成分)は、その形状及びサイズは特に限定されない。また、表面処理したもの及び表面処理していないものを含む。
【0016】
粉末成分の具体例としては、体質顔料等の無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素、ゼオライト、硫酸アルミニウムカリウム(焼ミョウバン)、シリカ(但し、平均一次粒径が0.55μmを超えるもの)等);樹脂粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル等のポリアクリル酸アルキル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末、架橋型シリコーン粉末等);無機白色顔料(例えば、酸化チタン(但し、平均一次粒径が0.55μmを超えるもの)、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げられる。
【0017】
本発明の粉末化粧料における粉末成分((b)成分)の配合量は、通常は、0.1~20質量%、好ましくは1.0~15質量%、より好ましくは0.5~10質量%である。粉末成分の配合量が0.1質量%未満であると、肌に塗布した際のサラサラした感触が得られない。よって、例えば、0.1質量%以上、0.2質量%以上、0.3質量%以上、0.4質量%以上、又は0.5質量%以上等とするのが好ましい。20質量%を超えて配合すると再分散性が低下する傾向がある。よって、例えば、20質量%以下、18質量%以下、15質量%以下、12質量%以下、又は10質量%以下等とするのが好ましい。
【0018】
本発明の粉末化粧料における(c)成分は、平均一次粒径が10~550nmの微粒子粉末であって、シリカ又は酸化チタンを母核とする微粒子粉末(以下、「微粒子粉末」ともいう)である。
【0019】
本発明における微粒子粉末は、シリカ又は酸化チタンを母核とする微粒子粉末である。シリカを母核とする微粒子粉末とは、シリカ(無水ケイ酸)からなる微粒子粉末、あるいはシリカを核(コア)とし、その表面を物理的及び/又は化学的に修飾した微粒子粉末を意味する。表面を修飾したシリカ微粒子粉末の例としては、シリカ表面を、ハロゲン化シラン、アルコキシシラン、シラザン、シロキサン等で疎水化処理した微粒子粉末が挙げられ、代表的な例として、シリカ表面の水酸基の一部をトリメチルシリル基に置換したシリル化シリカがある。さらには、化粧料の分野で汎用されている各種表面処理剤(下記)で処理したシリカ粉末が含まれる。
【0020】
同様に、酸化チタンを母核とする微粒子粉末も、酸化チタンからなる微粒子粉末と、酸化チタンを核(コア)とし、その表面を物理的及び/又は化学的に修飾した微粒子粉末を包含する。酸化チタンの表面処理剤としては、化粧料に配合される酸化チタンの表面処理に汎用されている各種表面処理剤が挙げられる。
シリカ及び酸化チタンに適用できる表面処理の具体例としては、メチルハイドロゲンポリシロキサン、メチルポリシロキサン等のシリコーン処理;パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルコール等によるフッ素処理;N-アシルグルタミン酸等によるアミノ酸処理;レシチン処理;金属石鹸処理;脂肪酸処理;アルキルリン酸エステル処理等が挙げられる。
【0021】
本発明の粉末化粧料における微粒子粉末は、表面が親水性から疎水性、さらには超疎水性(撥水性)のものまで使用できるが、親水性から疎水性の表面を有する微粒子粉末が好ましく用いられる。
【0022】
本発明における微粒子粉末((c)成分)は、10~550nm、好ましくは10~300nm、より好ましくは10~100nmの平均一次粒径を有する。本発明における「平均一次粒子径」とは、化粧料の分野で一般的に用いられる方法で測定される一次粒子の径を意味するものであり、具体的には透過電子顕微鏡写真、あるいはレーザー散乱・回折法等から求められる、粒子の長軸と短軸の相加平均として求められる値である。
微粒子粉末の平均一次粒径は10nm以上であることが必要で、例えば、15nm以上、20nm以上、25nm以上、または30nm以上であってもよい。また、平均一次粒径は550nm以下であり、例えば、500nm以下、400nm以下、300nm以下、200nm以下、または100nm以下であってもよい。平均一次粒径が10nm未満の粉末あるいは550nmを超える粉末では、十分な再分散性向上効果が得られない。
【0023】
本発明の微粒子粉末の形状は、特に限定されるものでなく、球状、板状、ロッド状等の形態であってよい。
【0024】
本発明の粉末化粧料に配合する微粒子粉末((c)成分)の配合量は、0.005~0.2質量%、好ましくは0.01~0.1質量%、より好ましくはで0.01~0.05質量%である。配合量が0.005質量%に満たないと再分散性向上効果が得られない。よって、例えば、0.008質量%以上、または0.01質量%以上とすることができる。一方、0.2質量%を超えて配合しても、再分散性向上の更なる改善は見られない。
【0025】
本発明は、シリカ又は酸化チタンを母核とする微粒子粉末が他の粉末成分の再分散性を向上させる機能を有することを初めて見出したことに基づく発明である。一般に、液中に分散した粉末成分が安定に分散状態を維持されることを「分散性に優れる」等と表現している。しかし、ここで言う「分散性」は「分散状態が時間の経過とともに変化(凝集や合一)しないこと」を意味し、「分散安定性」と称するべき性質である。そして、「分散安定性」に優れた系(100nm以上の粉末の場合)では、「沈降体は充填されて固くしまり、かきまぜなどによる再分散が困難で、この状態を工業的にケーキングという」(「界面・コロイド科学の基礎」北原文雄著、2004年、第131頁)とされている。即ち、本発明における「再分散性」は、一般に「分散性」と称されている「分散(安定)性」とは明確に区別される性質であり、「分散(安定)性」が良好な系は「再分散性」に劣ることになる。
【0026】
一方、大きさが100nm以下の微粒子(「ナノ粒子」と呼ばれることもある)は、大きさが数百nmの粒子とは異なる挙動を示し、付着・凝集性が著しく高いため、その集合状態や分散の制御が極めて困難であることも知られている。本発明の系では、そのような性質を持つナノ粒子を含む範囲のサイズを持つ微粒子であって、特定の材料を母核とする微粒子粉末((c)成分)を、他の粉末((b)成分)とともに配合すると、微粒子粉末が他の粉末の間に適度に入り込みながら沈降してケーキングを防止し、「再分散性」を向上させると考えられる。このような効果は、従来技術から予測することが困難な有利な効果である。
【0027】
本発明の粉末化粧料は、上記の必須成分(a)~(c)に加えて、(d)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ステアリン酸カルシウム、及びN,N-ジメチルアクリルアミド-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種、好ましくは2種、より好ましくは3種を更に配合することにより、再分散性を相乗的に向上させることができる。
【0028】
本発明における(d)成分、即ち、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(d1成分)、ステアリン酸カルシウム(d2成分)、及びN,N-ジメチルアクリルアミド-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム(d3成分)は微粒子粉末(成分(c))と組み合わせることにより再分散促進剤として作用していると考えられる。これらを配合する場合、その配合量は、d1及びd2については、0.1~1.0質量%、好ましくは0.2~0.6質量%、d3成分については、0.01~0.2質量%、好ましくは0.03~0.1質量%である。d1:d2:d3の配合量比率を、1~5:2~6:0.2~1とするのが好ましく、3:4:0.6とするのが最も好ましい。
【0029】
本発明の粉末化粧料は、上記成分(a)~(d)に加えて、化粧品に通常用いられ得る他の成分、例えば、保湿剤、油分(シリコーン油、炭化水素油、エステル油などを含む)、界面活性剤(アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤を含む)、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、各種薬剤、酸化防止剤、香料、水等を、必要に応じて適宜配合することができる。
【0030】
例えば、本発明の化粧料を肌に塗布した後に、エタノール等が揮散することによる粉末の粉浮き(白うき)を防ぐために、常温で液状の保湿剤や油分を配合するのが好ましい。
【0031】
保湿剤の具体例としては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン類;ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール等の糖アルコール類;フルクトース、グルコース、ガラクトース、マルトース、ラクトース、トレハロース等の糖類が挙げられる。本発明の化粧料に保湿剤を配合する場合、その配合量は、通常は、1~15質量%、好ましくは2~10質量%、より好ましくは3~8質量%である。
【0032】
本発明の化粧料に油分を配合する場合は、使用感等の点からシリコーン油を用いるのが好ましい。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
【0033】
その他の油分では、炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、スクワレン、ワセリン等が挙げられ、エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0034】
また、油分を配合する場合には、界面活性剤を配合することにより乳化安定性を向上させるのが好ましい。以下に、配合可能な界面活性剤を例示するが、これらに限定されるものではない。
【0035】
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルメチルタウリンナトリウム等);リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0036】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE-アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0037】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
【0038】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0039】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンジオレエート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2
-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0040】
また、本発明の粉末化粧料には、使用感触改善(とろみの付与)や塗布後の液だれ防止等のため、増粘剤を配合してもよい。
本発明で用いられる増粘剤は、エタノール等の低級アルコールを60質量%以上含有する基剤に溶解可能で増粘効果を発揮するものであれば特に限定されず、化粧料等に通常使用されている水溶性高分子などの増粘剤類から選択することができる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロースが使用感触の点で特に好ましい。
【0041】
本発明の化粧料における増粘剤の配合量は、通常は0.01~5.0質量%、好ましくは0.1~3.0質量%である。0.01質量%未満では、増粘剤配合による効果が期待できない。よって、例えば、0.05質量%以上、または0.08質量%以上等とすることができる。また、増粘剤を配合すると、粉末の分散安定性は向上するが再分散性は低下する傾向があり、5.0質量%を超えて配合すると、静置しても粉末が沈降せず多層型粉末化粧料にならない場合がある。よって、増粘剤の配合量は、例えば、4.0質量%以下、3.0質量%以下、または2.0質量%以下等とすることができる。増粘剤を配合した場合の本発明の化粧料の粘度は、1000mPa・s以下、好ましくは5~500mPa・s、特に好ましくは10~300mPa・sの範囲に調整するのが好ましい。
【0042】
本発明の化粧料には少量の水を配合してもよいが、特に(b)成分が水溶性の粉末の場合は、水を配合すると再分散性が低下する傾向がある。したがって、本発明の化粧料は、例えば、水の配合量を5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、1質量%以下、又は0.5質量%以下とする態様、あるいは水を含有しない態様とすることも可能である。
【0043】
本発明の粉末化粧料は、基剤に配合された低級アルコールによる速乾性やサラサラ感を与える粉末成分が配合されているため、制汗/デオドラント化粧料とするのに適している。特に、粉末成分((b)成分)として焼ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)や抗菌性ゼオライト等のデオドラント活性成分を配合したデオドラント化粧料とするのが好ましい。
【0044】
本発明の化粧料は、その粘度に応じたタイプの容器に収容した形態で提供される。例えば、粘度を高めに調製した化粧料は、ジャー容器、チューブ容器に収容するのに適しており、低粘度に調製した化粧料は、ディスペンサー容器、ボトル容器、ミスト容器、あるいはロールオン容器での提供が可能である。いずれの化粧料も振とうして使用するタイプの化粧料(デオドラントローション等)であるが、粉末成分の再分散性に優れた本発明の化粧料は、ディスペンサー容器やミスト容器のノズルを詰まらせることがなく、均一に塗布することが可能である。
【実施例0045】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのない限り全量に対する質量%である。
【0046】
下記の表に示す実施例及び比較例の処方で、多層型(二層型)粉末化粧料(デオドラントローション)を常法により製造して、下記の要領で粉末成分の再分散性を評価した。
【0047】
<評価方法>
「再分散性の評価方法」
各例の試料(多層型粉末化粧料)の40gをスクリュー管に充填し、1ヶ月(室温)静置し、粉末を沈降させた。
スクリュー管を手で上下に5回振とうする毎に、目視により沈降した粉末の再分散を観察して、以下に定義する「再分散性指数」を求めた。
A:スクリュー管の底面の半分から沈降した粉末が剥がれるのに要した振とう回数
B:スクリュー管の底面の全てから沈降した粉末が剥がれるのに要した振とう回数
再分散性指数=A×2+B
上記の「再分散性指数」は、多層型粉末化粧料の実使用に即した再分散性を表す指標であり、この値が小さいほど再分散性に優れることを意味する。
【0048】
【0049】
表1に示すように、増粘剤を含まない系において、(a)低級アルコール及び(b)粉末成分を含むが、(c)微粒子粉末を含まない比較例1では、再分散性指数60が必要であったが、微粒子粉末を配合した実施例1では再分散性指数が半減して30となった。
【0050】
【0051】
増粘剤(ヒドロキシプロピルセルロース)を配合した系では、再分散促進剤を加えても再分散指数は大きくなるが(比較例2)、(c)微粒子粉末を配合することによって再分散性指数は有意に減少した(実施例2~4)。
【0052】
【0053】
表3に示す結果から、(c)微粒子粉末を含まない比較例3では、3種類の再分散促進剤((d1)、(d2)及び(d3))を配合しても再分散性指数が60であったのに対し、シリカを母核とする微粒子粉末((c)成分)を配合した実施例5、6及び7では、再分散性指数が半分以下に格段に減少した。この効果は、微粒子粉末の表面性質(親水性/疎水性/超疎水性)あるいは配合量を変えても同等であった(実施例5~9)。一方、比較例3と比較例4とを対比すれば、本発明の(c)微粒子粉末に該当しない粒径5μmの球状シリカの配合は、粉末の再分散性向上に殆ど影響を与えないことが確認できる。
【0054】
【0055】
【0056】
上記の表4に示すように、(b)粉末成分を構成する粉末の種類(有機又は無機)、粉末の形状等に依らず、(c)微粒子粉末を配合することによって再分散性の向上(再分散性指数の有意な減少)が確認された。更に別の粉末(b)を配合した系においても、同様に低い再分散性指数が得られた(表5)。
【0057】
【0058】
表6に示されるように、(c)微粒子粉末を配合した系に、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(d1成分)、ステアリン酸カルシウム(d2成分)、及びN,N-ジメチルアクリルアミド-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム(d3成分)から選択される少なくとも1種(即ち、(d)成分)を配合することにより、再分散性が相乗的に向上する。再分散性向上の観点から、(d)成分としては、d1成分、d2成分、及びd3成分の1種より2種を配合するのが好ましく、3種を配合するのが更に好ましいことがわかる。なお、粒径5μmの球状シリカの有無が再分散性に影響を与えないことは比較例3及び4(表3)で確認済みである。
【0059】
【0060】
また、実施例10(再分散性指数=25)の処方に油分を加えても同等の再分散性を示した(実施例20)。一方、実施例10の処方に水(5質量%)を添加すると再分散性は若干低下したが(実施例21)、(c)微粒子粉末を含まない比較例4(再分散性指数=55)に比較すれば再分散性は格段に向上しており、実用上は問題の無いレベルであった。
【0061】
本発明は、以下の態様を包含する。
[第1項]下記(a)~(c)の成分:
(a)60~95質量%の低級アルコール;
(b)粉末成分(但し、下記(c)成分は除く);及び
(c)平均一次粒径が10~550nmの微粒子粉末であって、シリカ又は酸化チタンを母核とする微粒子粉末、を含有することを特徴とする、多層型粉末化粧料。
[第2項]前記(c)微粒子粉末が、シリカを母核とする微粒子粉末である、第1項に記載の化粧料。
[第3項](d)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ステアリン酸カルシウム、及びN,N-ジメチルアクリルアミド-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種を更に含有する、第1項又は第2項に記載の化粧料。
[第4項]前記(b)粉末成分が、硫酸アルミニウムカリウム、酸化亜鉛、体質顔料、平均一次粒径が0.55μmを超えるシリカ、平均一次粒径が0.55μmを超える酸化チタン、ポリアクリル酸アルキル粉末、架橋型シリコーン粉末、ナイロン粉末からなる群から選択される少なくとも1種を含む、第1項から第3項のいずれか一項に記載の化粧料。
[第5項]前記(b)粉末成分が硫酸アルミニウムカリウムを含み、デオドラント化粧料である、第1項から第4項のいずれか一項に記載の化粧料。
[第6項]ロールオン容器に充填された、第1項から第5項のいずれか一項に記載の化粧料。
[第7項]粘度が1000mPa・s以下である、第1項から第6項のいずれか一項に記載の化粧料。