(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093653
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】血流測定装置及び血流測定方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/026 20060101AFI20230627BHJP
【FI】
A61B5/026 120
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070196
(22)【出願日】2023-04-21
(62)【分割の表示】P 2021547148の分割
【原出願日】2020-02-11
(31)【優先権主張番号】62/804,061
(32)【優先日】2019-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/840,011
(32)【優先日】2019-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506414749
【氏名又は名称】コー・ヤング・テクノロジー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ホン ギ
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ヨン ジュ
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ドク ファ
(72)【発明者】
【氏名】イム、グク ビン
(72)【発明者】
【氏名】キム、スン テ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ウン ハ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】対象体の表面に直接接触することなく、血流に関する情報を取得する装置を提供する。
【解決手段】対象体の第1位置及び前記第1位置で第1方向に位置した第2位置に光を照射し、第1位置及び第2位置における反射光の強さを取得してそれぞれにおける反射光の強さの差である第1値を決定し、対象体の第2位置で第1方向の反対方向である第2方向に位置した第3位置に光を照射し、第3位置における反射光の強さを取得し、第2位置及び第3位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第2値を決定し、第1値及び第2値に基づいて対象体における血流方向を決定するように構成され得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血流測定装置において、
既に設定された波長帯域の光を出力する光出力装置;
前記光出力装置から出力され、対象体によって反射した光を受信する受光センサ;及び
プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
前記対象体の第1位置、及び、前記第1位置で第1方向に位置した第2位置に光を照射するように前記光出力装置を制御し、
前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれで反射した反射光を受信した前記受光センサから前記第1位置及び前記第2位置における反射光の強さを取得し、
前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第1値を決定し、
前記対象体の前記第2位置で前記第1方向の反対方向である第2方向に位置した第3位置に光を照射するように前記光出力装置を制御し、
前記第3位置で反射した反射光を受信した前記受光センサから前記第3位置における反射光の強さを取得し、
前記第2位置及び前記第3位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第2値を決定し、
前記第1値及び前記第2値に基づいて前記対象体における血流方向を決定するように構成される、血流測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書に開示された多様な実施例は、血流測定装置及びこれを用いた血流測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
超音波を用いて血流を測定する方法の場合、対象体の表面に超音波を照射し、反射した超音波を受信して、血流に関する情報を非侵襲で得る方法であり得る。
【0003】
光源(例:レーザ)を用いて血流を測定する方法の場合、蛍光反応を引き起こす造影剤(例:ICG(indocyanine green))を対象体に投与し、対象体の血管の蛍光イメージを取得して血流に関する情報を得る方法であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
超音波を用いて血流を測定する方法の場合、超音波を出力するプローブ(probe)を対象体の表面に接触しなければならず、プローブ(probe)を対象体の表面に特定角度で接触してこそ血流に関する正確な情報を測定することができる。
【0005】
光源を用いて血流を測定する方法の場合、蛍光反応を通じて取得されるイメージを用いて肉眼で血流の有無を判断することができる。蛍光イメージを通じて血流を測定する方法は、肉眼で確認しなければならない定性的な方法であって、特定の血管の血流方向を確認するためには、指定された時間(例:造影剤を投与し、特定の血管に広がる時間)に蛍光反応が進行される方向を肉眼で見て確認しなければならないこともある。
【0006】
光源を用いて血流を測定する方法の場合、対象体の血管に造影剤を投与しなければならないので、造影剤の投与による副作用が発生し得、造影剤の副作用を最小化するために、血流測定回数が制限され得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本文書に開示された多様な実施例による血流測定装置は、既に設定された波長帯域の光を出力する光出力装置、前記光出力装置から出力され、対象体によって反射した光を受信する受光センサ及びプロセッサを含み得る。前記プロセッサは、前記対象体の第1位置、及び、前記第1位置で第1方向に位置した第2位置に光を照射するように前記光出力装置を制御し、前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれで反射した反射光を受信した前記受光センサから前記第1位置及び前記第2位置における反射光の強さを取得し、前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第1値を決定し、前記対象体の前記第2位置で前記第1方向の反対方向である第2方向に位置した第3位置に光を照射するように前記光出力装置を制御し、前記第3位置で反射した反射光を受信した前記受光センサから前記第3位置における反射光の強さを取得し、前記第2位置及び前記第3位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第2値を決定し、前記第1値及び前記第2値に基づいて前記対象体における血流方向を決定するように構成され得る。
【0008】
本文書に開示された多様な実施例による血流測定装置は、既に設定された波長帯域の光を出力する光出力装置、前記光出力装置から出力され、対象体によって反射した光を受信する受光センサ及びプロセッサを含み得る。前記プロセッサは、前記対象体の第1位置に光を2回照射するように前記光出力装置を制御し、前記第1位置で反射した反射光を2回受信した受光センサから、前記第1位置における反射光の強さを2回取得し、前記2回取
得した値の差を第1値と決定し、前記第1値及び既に格納された変換情報に基づいて、前記対象体における血流速度を計算するように構成され得る。
【0009】
本文書に開示された多様な実施例による既に設定された波長帯域の光を出力する光出力装置、前記光出力装置から出力され、対象体によって反射した光を受信する受光センサ、及びプロセッサを含む血流測定装置を用いた血流測定方法は、前記光出力装置によって、前記対象体の第1位置、及び、前記第1位置で第1方向に位置した第2位置に光を照射する動作、前記プロセッサによって、前記受光センサから前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれにおける反射光の強さを取得する動作、前記プロセッサによって、前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第1値を決定する動作、前記光出力装置によって、前記対象体の前記第2位置で前記第1方向の反対方向である第2方向に位置した第3位置に光を照射する動作、前記プロセッサによって、前記受光センサから前記第3位置における反射した反射光の強さを取得する動作、前記プロセッサによって、前記第2位置及び前記第3位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第2値を決定する動作及び前記プロセッサによって、前記第1値及び前記第2値に基づいて前記対象体における血流方向を決定する動作を含み得る。
【0010】
本文書に開示された多様な実施例による既に設定された波長帯域の光を出力する光出力装置、前記光出力装置から出力され、対象体によって反射した光を受信する受光センサ、及びプロセッサを含む血流測定装置を用いた血流測定方法は、前記光出力装置によって、前記対象体の第1位置に光を2回照射する動作、前記プロセッサによって、前記受光センサから前記第1位置における反射光の強さを2回取得する動作、前記プロセッサによって、前記2回取得した値の差を第1値と決定する動作及び前記プロセッサによって、前記第1値及び既に格納された変換情報に基づいて、前記対象体における血流速度を計算する動作を含み得る。
【発明の効果】
【0011】
本開示の多様な実施例による血流測定装置は、光源を用いて血流を測定するので、対象体の表面に直接接触することなく、血流に関する情報を取得することができる。
【0012】
本開示の多様な実施例による血流測定装置は、光源から出力された光が対象体によって反射した反射光の強さを測定して血流に関する情報を取得することができる。
【0013】
本開示の多様な実施例による血流測定装置は、造影剤を用いることなく、反射光の強さを測定した測定値を用いるので、造影剤の使用による副作用の発生を防止することができ、測定回数及び測定時間の制約を受けないことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の多様な実施例による、血流測定装置のブロック図である。
【
図2】本開示の多様な実施例による、血流測定方法を示した図面である。
【
図3】本開示の多様な実施例による血流測定方法を示した図面である。
【
図4】本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作を示した図面である。
【
図5A】本開示の多様な実施例による反射光の強さの差値の測定を通じて計算した血流速度値に応じた頻度を示した図面である。
【
図5B】本開示の多様な実施例による反射光の強さの差値の測定を通じて計算した血流速度値に応じた頻度を示した図面である。
【
図5C】本開示の多様な実施例による反射光の強さの差値の測定を通じて計算した血流速度値に応じた頻度を示した図面である。
【
図6】本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作フローチャートである。
【
図7】本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作フローチャートである。
【
図8】本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作フローチャートである。
【
図9】本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作フローチャートである。
【
図10】本開示の多様な実施例による血流測定方法を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本文書に記載された多様な実施例は、本開示の技術的思想を明確に説明するための目的で例示されたものであり、これを特定の実施形態に限定しようとするわけではない。本開示の技術的思想は、本文書に記載された各実施例の多様な変更(modifications)、均等物(equivalents)、代替物(alternatives)及び各実施例の全部または一部から選択的に組み合わせられた実施例を含む。また、本開示の技術的思想の権利範囲は、以下に提示される多様な実施例やこれに関する具体的な説明に限定されない。
【0016】
技術的や科学的な用語を含めて、本文書で用いられる用語は、特に定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有し得る。
【0017】
本文書で用いられる「含む」、「含み得る」、「備える」、「備え得る」、「有する」、「有し得る」などのような表現は、対象となる特徴(例:機能、動作または構成要素など)が存在することを意味し、他の追加の特徴の存在を排除しない。即ち、このような表現は、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open-ended terms)と理解されるべきである。
【0018】
本文書で用いられる単数型の表現は、文脈上異なって意味しない限り、複数型の意味を含み得、これは請求項に記載された単数型の表現にも同様に適用される。
【0019】
図面の説明と関連し、類似または関連した構成要素に対しては類似の参照符号が用いられ得る。アイテムに対応する名詞の単数型は、関連した文脈上明白に異なって示されない限り、前記アイテム1つまたは複数を含み得る。本文書で、「AまたはB」、「A及びBのうち少なくとも1つ」、「AまたはBのうち少なくとも1つ」、「A、BまたはC」、「A、B及びCのうち少なくとも1つ」及び「A、BまたはCのうち少なくとも1つ」のような文句それぞれは、その文句のうち該当する文句にともに羅列された項目のうちいずれか1つ、または、それらのあらゆる組み合わせを含み得る。「第1」、「第2」、または「1番目」または「2番目」のような用語は、単に当該構成要素を他の当該構成要素と区分するために用いられ、当該構成要素を他の側面(例:重要性または順序)で限定しない。
【0020】
本文書で用いられる「部」という表現は、ソフトウェア、またはFPGA(field-programmable gate array)、ASIC(application specific integrated circuit)のようなハードウェア構成要素及び光学要素などのハードウェア構成要素を包括して通称する概念であり得る。しかし、「部」はハードウェア及びソフトウェアに限定されるわけではない。「部」は、アドレッシングできる格納媒体に格納されているように構成されることもでき、1つまたはそれ以上のプロセッサを実行させるように構成されることもできる。一実施例において、「部」はソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセッサ、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ及び変数を含み得る。
【0021】
本文書で用いられる「~に基づいて」という表現は、当該表現が含まれる語句または文
章で記述される、決定、判断の行為または動作に影響を与える1つ以上の因子を記述するのに用いられ、この表現は当該決定、判断の行為または動作に影響を与える追加の因子を排除しない。
【0022】
本文書で用いられる、ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「連結されて」いるとか、「接続されて」いるという表現は、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結または接続されることだけでなく、新たな他の構成要素(例:第3構成要素)を媒介として連結または接続されることを意味し得る。
【0023】
本文書で用いられた表現「~するように構成された(configured to)」は、文脈によって、「~するように設定された」、「~する能力を有する」、「~するように変更された」、「~するように作られた」、「~をすることができる」等の意味を有し得る。当該表現は、「ハードウェア的に特に設計された」という意味に制限されず、例えば、特定動作を行うように構成されたプロセッサとは、ソフトウェアを実行することによってその特定動作を行うことができる汎用プロセッサ(generic-purpose processor)を意味し得る。
【0024】
以下、添付の図面を参照して、本開示の多様な実施例を説明する。添付の図面及び図面に関する説明で、同一または実質的に同等の(substantially equivalent)構成要素には同一の参照符号が付与され得る。また、以下、多様な実施例の説明において、同一または対応する構成要素を重複して記述することが省略され得るが、これは当該構成要素がその実施例に含まれないことを意味するわけではない。
【0025】
図1は、本開示の多様な実施例による血流測定装置のブロック図である。
【0026】
図1を参照すると、多様な実施例による血流測定装置(100)は、プロセッサ(110)、光出力装置(120)、受光センサ(130)、スピーカー(140)、ディスプレイ(150)またはメモリ(160)を含み得る。
図1に示された構成のうち、一部が省略または置換されても、本文書に開示された多様な実施例を実現するには支障がないはずである。
【0027】
多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、血流測定装置(100)の各構成要素(例:光出力装置(120))の制御及び/又は通信に関する演算やデータ処理を行うことができる構成であり得る。プロセッサ(110)は、例えば、血流測定装置(100)の構成要素と作動的に連結され得る。プロセッサ(110)は、血流測定装置(100)の他の構成要素から受信された命令またはデータをメモリ(160)にロード(load)し、メモリ(160)に格納された命令またはデータを処理し、結果データを格納することができる。
【0028】
多様な実施例による光出力装置(120)は、既に設定された波長帯域の光を出力して対象体に照射することができる。光出力装置(120)は、例えば、血流を測定しようとする対象体の特定位置に光を照射することができる。光出力装置(120)は、例えば、対象体上で光が照射される領域を特定方向に移動させることができる。例えば、光出力装置(120)は、対象体の第1位置で光を照射し、既に設定された時間が経過後に第2位置で光を照射することができる。
【0029】
多様な実施例による光出力装置(120)は、光源(121)、鏡(123)、駆動部(125)またはレンズ(127)を含み得る。
【0030】
多様な実施例によれば、光源(121)は、既に設定された波長帯域の光を出力するこ
とができる。既に設定された波長帯域は、例えば、赤外線帯域の波長であり得る。既に設定された波長帯域は、赤外線帯域の波長に限定されるわけではなく、ヒトの目に見える波長帯域(例:可視光線)を含むこともできる。光源(121)は、例えば、レーザ(laser)であり得る。
【0031】
多様な実施例による鏡(123)は、光源(121)から出力された光が対象体にターゲット領域に照射されるように光の経路を変更することができる。例えば、鏡(123)は、任意の軸を基準に回転することができる。
【0032】
多様な実施例による駆動部(125)は、プロセッサ(110)の制御に基づいて鏡(123)の角度を調整することができる。駆動部(125)は、例えば、対象体上で光が照射される位置を移動させるために、鏡(123)の角度を特定方向に回転させることができる。
【0033】
多様な実施例によるレンズ(127)は、入射した光がレンズ(127)を通過して平行に進行するように視準するレンズ(127)であり得る。レンズ(127)は、例えば、円弧状に形成される焦点を1つの平面上に形成されるように補正するf-thetaレンズ(127)であり得る。f-thetaレンズ(127)は、例えば、走査される光を屈折及び回折させて光の経路及び光の断面積の大きさを補正するレンズ(127)であり得る。
【0034】
多様な実施例による受光センサ(130)は、光出力装置(120)から出力され、対象体によって反射した光を受信し、受信された光の強さ(intensity)を示す電気信号を生成することができる。このような電気信号はプロセッサ(110)に伝達され得る。
【0035】
多様な実施例によるスピーカー(140)は、プロセッサ(110)の制御に基づいて多様なオーディオサウンドを出力することができる。多様な実施例によるディスプレイ(150)は、プロセッサ(110)の制御に基づいて多様な画面を表示することができる。
【0036】
多様な実施例によるメモリ(160)は、プロセッサ(110)の動作に関するインストラクションを格納することができる。
【0037】
図1には受光センサ(130)が光出力装置(120)と別の構成として示されているが、これは一実施例に過ぎず、他の実施例では受光センサ(130)が光出力装置(120)に含まれ得る。また、光出力装置(120)の鏡(123)、駆動部(125)及びレンズ(127)のうち少なくともいずれか1つの構成は、光出力装置(120)と別に構成され得る。
【0038】
図2は、本開示の多様な実施例による血流測定方法を示した図面である。例えば、
図2は、対象体のターゲット領域内に含まれた血管に光を照射した様子を示した図面であり得る。
【0039】
図2を参照すると、多様な実施例によるプロセッサ(110)は、対象体のターゲット領域内の特定位置に光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。対象体のターゲット領域は、例えば、血流を測定しようとする血管(210)を含む一定の大きさ(例:50mm*50mm)の領域であり得る。プロセッサ(110)は、例えば、使用者の入力に基づいてターゲット領域を設定することができる。
【0040】
多様な実施例によれば、対象体の特定位置に照射された既に設定された波長帯域の光は、血液内に含まれた特定物質と反応して反射することができる。多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、特定位置で反射した反射光を受信した受光センサ(130)から当該特定位置における反射光の強さを取得することができる。プロセッサ(110)は、例えば、光出力装置(120)を通じて既に設定された波長帯域を有する光を対象体の特定位置に照射することができる。光出力装置(120)から出力された光が対象体により反射して受光センサ(130)により受信されると、受光センサ(130)は受信された光の強さを示す信号を生成することができる。プロセッサ(110)は、受光センサ(130)から当該信号を受信して特定位置で反射した反射光の強さを決定することができる。例えば、赤外線波長帯域のレーザ光が照射された場合、照射された光は血液内の赤血球(220)と反応して反射することができる。受光センサ(130)は、赤血球(220)により反射した光を受信し、受信された光の強さを示す電気信号を生成することができる。プロセッサ(110)は、受光センサ(130)から当該信号を受信し、反射光の強さを決定することができる。
【0041】
多様な実施例によれば、照射された光の断面積(230)内に前記光と反応する特定物質が占める面積に応じて測定される反射光の強さが変わり得る。例えば、照射された赤外線帯域の光の断面積(230)内に赤血球(220)が占める面積が大きいほど、測定した反射光の強さは大きくなり得る。例えば、照射された赤外線帯域の光の断面積(230)内に赤血球(220)が占める面積が小さいほど、反射光の強さは小さくなり得る。
【0042】
図2に示されたように、対象体の血管(210)内に含まれた特定物質(例:赤血球(220))は、血流方向に沿って位置(1)から位置(2)を過ぎて位置(3)に移動することができる。赤血球(220)が位置(1)にある場合、照射された光の断面積(230)に含まれた赤血球(220)の面積は相対的に小さいので、反射光の強さは相対的に小さく測定され得る。赤血球(220)が位置(2)にある場合、照射された光の断面積(230)に含まれた赤血球(220)の面積は相対的に大きいので、反射光の強さは相対的に大きく測定され得る。
【0043】
多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、対象体の特定位置で反射光の強さの変化量を測定して血流速度を計算することができる。例えば、プロセッサ(110)は、光出力装置(120)を通じて対象体の特定位置(または一定の位置)に光を照射することができる。受光センサ(130)は、特定位置で反射した反射光の強さを既に設定された時間間隔で2回測定し得る。例えば、受光センサ(130)は特定位置で反射した反射光を受信し、受信された光の強さを示す電気信号を生成することができる。プロセッサ(110)は、受光センサ(130)から当該信号を受信し、反射光の強さを決定することができる。プロセッサ(110)は、前記2回測定した測定値の差を計算することができる。プロセッサ(110)は、計算した差値及び既に格納された変換情報に基づいて、血流速度を計算することができる。
【0044】
例えば、赤血球が位置(1)に存在する場合に、プロセッサ(110)が受光センサ(130)を通じて測定した反射光の強さを5であると仮定し得る。既に設定された時間が経過後、赤血球が位置(2)に移動した場合、例えば、プロセッサ(110)が受光センサ(130)を通じて測定した反射光の強さは5.7であり得る。プロセッサ(110)は、前記2回測定した反射光の強さの差を0.7として計算することができる。
【0045】
例えば、赤血球が位置(2)に存在する場合に、プロセッサ(110)が受光センサ(130)を通じて測定した反射光の強さを5.7であると仮定し得る。既に設定された時間が経過後、赤血球が位置(3)に移動した場合、例えば、プロセッサ(110)が受光センサ(130)を通じて測定した反射光の強さは5であり得る。プロセッサ(110)
は、前記2回測定した反射光の強さの差を0.7として計算することができる。
【0046】
多様な実施例によれば、血流測定装置(100)は、測定された血流速度に対応する音を出力することができる。プロセッサ(110)は、既に格納された変換情報に基づいて、計算した血流速度に対応するドップラー周波数を取得することができる。多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、取得したドップラー周波数に対応する音をスピーカー(140)を通じて出力することができる。取得したドップラー周波数は、例えば、可聴範囲の周波数であり得る。多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、計算した血流速度及び取得したドップラー周波数をディスプレイ(150)を通じて表示することができる。
【0047】
既に格納された変換情報は、例えば、取得した反射光の強さの変化量、血流速度及びドップラー周波数間の相関関係に関する情報を含み得る。既に格納された変換情報は、例えば、実験的に取得したテーブルであり得る。既に格納された変換情報は、例えば、テーブル、関数を含む多様な形態で格納され得る。
【0048】
下記表1は、実験的に取得したテーブルの一例である。
【0049】
【0050】
前記表1で測定した光の強さの変化量は、光の強さを示すデジタル値(digital
value)であり得る。前記表1に記載された値は例示的なものであり、血流測定装置(100)は各血管別で測定した実験的なデータをテーブル形態でメモリ(160)に格納することができる。
【0051】
例えば、既に設定した時間間隔で測定した反射光の強さの変化量が0.7である場合、プロセッサ(110)は対象体の血管の血流速度を290cm/sと決定することができる。前記の場合、プロセッサ(110)は既に格納された変換情報に基づいて、血流速度290cm/sに対応するドップラー周波数を5,800Hzと決定することができる。プロセッサ(110)は、スピーカーを通じて周波数5,800Hzに対応する音を出力することができる。
【0052】
図3は、本開示の多様な実施例による血流測定方法を示した図面である。
【0053】
図3を参照すると、多様な実施例によれば、光出力装置(120)は、プロセッサ(110)の制御下に、光が照射される位置を変更することができる。例えば、光出力装置(
120)は、光が照射される位置を特定方向に移動させることができる。光出力装置(120)は、例えば、光が照射される位置を第1位置(310)から第2位置(320)への方向であるA方向に移動させることができる。例えば、光出力装置(120)は、光が照射される位置を第1位置(310)から第3位置(330)への方向であるB方向に移動させることができる。
【0054】
多様な実施例によれば、光が照射される位置が特定方向に移動することに応えて、移動による反射光の強さの変化量を決定することができる。例えば、光が照射される位置が第1位置(310)から第2位置(320)に移動する場合、プロセッサ(110)は第1位置(310)及び第2位置(320)で光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。受光センサ(130)は、第1位置(310)及び第2位置(320)のそれぞれで反射した反射光を受信し、受信された光の強さを示す電気信号を生成することができる。プロセッサ(110)は、受光センサ(130)から当該電気信号を受信し、第1位置及び第2位置における反射光の強さを決定することができる。プロセッサ(110)は、第1位置(310)及び第2位置(320)のそれぞれにおける反射光の強さの差を反射光の強さの変化量と決定することができる。
【0055】
多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、受光センサ(130)から既に設定された時間間隔で反射光の強さを2回取得することができる。例えば、プロセッサ(110)は、受光センサ(130)から既に設定された時間(例:10us)間隔で反射光の強さを2回取得し、2回取得した値の差を計算することができる。例えば、光が照射される位置が第1位置(310)から第2位置(320)に移動する場合、プロセッサ(110)は、第1位置(310)で光が照射され、既に設定された時間が経過後に第2位置(320)で光が照射されるように光出力装置(120)を制御することができる。
【0056】
多様な実施例によれば、血流測定装置(100)は、光が照射される位置を互いに異なる2方向にそれぞれ移動させながら、既に設定された時間の間の反射光の強さの変化量をそれぞれ測定し得る。例えば、光が照射される位置が第1方向に移動することに応えて、プロセッサ(110)は既に設定された時間の間の反射光の強さの変化量である第1値を決定することができる。例えば、光が照射される位置が前記第1方向の反対方向である第2方向に移動することに応えて、既に設定された時間の間の反射光の強さの変化量である第2値を決定することができる。
【0057】
多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、前記2つの変化量の値に基づいて、血流方向を決定することができる。例えば、プロセッサ(110)は、第1値及び第2値に基づいて血流方向を決定することができる。例えば、光が照射される位置の移動方向が血流方向と同一である場合に測定された反射光の強さの変化量は、光が照射される位置の移動方向が血流方向と反対である場合に測定された反射光の強さの変化量に比べて相対的に小さいこともある。例えば、赤外線光が照射される位置が血流方向と同一の方向に移動した場合に照射された赤外線光の断面積内で占める赤血球の面積の変化量は、赤外線光が照射される位置が血流方向と反対方向に移動した場合に照射された光の断面積内で占める赤血球の面積の変化量に比べて相対的に小さいこともある。従って、赤外線光が照射される位置が血流方向と同一の方向に移動した場合に測定した反射光の強さの変化量は、赤外線光が照射される位置が血流方向と反対方向に移動した場合に測定した反射光の強さの変化量に比べて相対的に小さいこともある。
【0058】
多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、第1値及び第2値のうち小さい値を確認し、相対的に小さい値を測定した時に光が照射された位置が移動した方向を血流方向と決定することができる。例えば、第2値が第1値より小さい場合、第2値を測定した時に光が照射された位置が移動した方向であるB方向を血流方向と決定することができる。
【0059】
多様な実施例による血流測定装置(100)は、光が照射される位置を互いに反対である2つの方向にそれぞれ移動させる間に反射光の強さの変化量をそれぞれ測定し、前記測定値を比較して血流方向を決定することができる。
【0060】
多様な実施例によれば、血流測定装置(100)は、一定の位置で既に設定された時間の間の反射光の強さの変化量を測定し、光が照射される位置を特定方向に移動させながら、既に設定された時間の間の反射光の強さの変化量を測定することもできる。例えば、光が照射される位置が移動しないことに応えて、プロセッサ(110)は既に設定された時間の間の反射光の強さの変化量である第1値を決定することができる。例えば、光が照射される位置が第1方向に移動することに応えて、既に設定された時間の間の反射光の強さの変化量である第2値を決定することができる。多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、前記2つの変化量の値に基づいて、血流方向を決定することができる。
【0061】
図4は、本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作を示した図面である。
【0062】
図4を参照すると、多様な実施例によれば、光源(121)を通じて出力された光は鏡(123)に反射してレンズ(127)に入射し、レンズ(127)を通過した光は対象体の特定位置に照射され得る。多様な実施例によれば、鏡(123)は駆動部(図示せず)(例:
図1の駆動部(125))により任意の軸を基準に回転することができる。
【0063】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、対象体のターゲット領域内で特定方向に動きながら光を照射するように光源(121)を制御することができる。プロセッサ(110)は、例えば、光源(121)から出力される光が照射される位置を特定方向に移動させるために駆動部(125)を通じて鏡(123)を回転させることができる。
【0064】
例えば、光が照射される位置をA方向に移動させようとする場合、プロセッサ(110)は駆動部(125)を通じて鏡(123)をA’方向に回転させることができる。鏡(123)がA’方向に回転する間に光源(121)で光を出力する場合、出力された光が照射される位置はA方向に移動することができる。
【0065】
例えば、光が照射される位置をB方向に移動させようとする場合、プロセッサ(110)は駆動部(125)を通じて鏡(123)をB’方向に回転させることができる。鏡(123)がB’方向に回転する間に光源(121)で光を出力する場合、出力された光が照射される位置はB方向に移動することができる。
【0066】
例えば、血流方向がB方向と実質的に同一であると仮定し得る。光が照射される領域をB方向に移動させながら測定した反射光の強さの変化量は、光が照射される領域をA方向に移動させながら測定した反射光の強さの変化量に比べて相対的に小さいこともある。前記の場合、プロセッサ(110)は血流方向をB方向と決定することができる。
【0067】
図5A~5Cは、本開示の多様な実施例による反射光の強さの変化量の測定を通じて計算した血流速度値に応じた頻度を示した図面である。
図5Aは、一定の位置に光を照射する間に血流速度を複数回計算し、計算された血流速度値に応じた頻度を示したグラフである。
図5Bは、光が照射される位置を血流方向と反対方向に移動させる間に血流速度を複数回計算し、計算された血流速度値に応じた頻度を示したグラフである。
図5Cは、光が照射される位置を血流方向と同じ方向に移動させる間に血流速度を複数回計算し、計算された血流速度値に応じた頻度を示したグラフである。
図5A~5Cのx軸は反射光の強さの変化量に基づいて計算した血流速度(m/sec)を示し、y軸は頻度を示す。
【0068】
図5A~5Cは、対象体の血管のうち実際の血流速度が0.31m/secである血管の血流速度を血流測定装置(100)を通じて測定したものと仮定する。
図5A~5Cで説明している値は、理解を促進するための例示的な値に過ぎない。
【0069】
図5Aを参照すると、多様な実施例によるプロセッサ(110)は、対象体の一定の位置に光を照射する間に反射光の強さを2回測定し、測定した値の差を反射光の強さの変化量と決定し、既に格納された変換情報に基づいて、決定した反射光の強さの変化量に対応する血流速度を計算することができる。前記血流速度を計算する動作を複数回繰り返して
図5Aのグラフを取得することができる。プロセッサ(110)は、例えば、最も頻度が高く測定された値(510)を血流速度と決定することができる。一定の位置に光を照射する間に測定した血流速度値は実際の血流速度値である0.31m/secと類似の0.32m/secと決定されたことを確認することができる。
【0070】
図5Bを参照すると、多様な実施例によるプロセッサ(110)は、光が照射される位置を血流方向の反対方向に移動させる間に既に設定された時間間隔で反射光の強さを2回測定し、測定した値の差を反射光の強さの変化量と決定し、既に格納された変換情報に基づいて決定した反射光の強さの変化量に対応する血流速度を計算することができる。前記血流速度を計算する動作を複数回繰り返して
図5Bのグラフを取得することができる。プロセッサ(110)は、例えば、最も頻度が高く測定された値(520)を血流速度と決定することができる。光が照射される位置を血流方向の反対方向に移動させる間に測定した血流速度値は、実際の血流速度値である0.31m/secより大きい0.44m/secと決定されたことを確認することができる。
【0071】
図5Cを参照すると、多様な実施例によるプロセッサ(110)は、光が照射される領域を血流方向と同じ方向に移動させる間に反射光の強さを2回測定し、測定した値の差を反射光の強さの変化量と決定し、既に格納された変換情報に基づいて、決定した反射光の強さの変化量に対応する血流速度を計算することができる。前記血流速度を計算する動作を複数回繰り返して
図5Cのグラフを取得することができる。プロセッサ(110)は、例えば、最も頻度が高く測定された値(530)を血流速度と決定することができる。光が照射される位置を血流方向と同じ方向に移動させる間に測定した血流速度値は、実際の血流速度値である0.31m/secより小さい0.19m/secと決定されたことを確認することができる。
【0072】
図6は、本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作フローチャートである。
【0073】
動作フローチャート600を参照すると、多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作610において、対象体の第1位置及び第2位置に光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。第2位置は、例えば、第1位置で第1方向に存在する位置であり得る。例えば、プロセッサ(110)は、駆動部(125)を通じて鏡(123)を対応する方向に回転させることによって、光が照射される位置を第1位置から第1方向に移動させることができる。例えば、プロセッサ(110)は、光出力装置(120)を通じて第1位置で光を照射し、既に設定された時間が経過後に第2位置で光を照射することができる。
【0074】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作620において、第1位置及び第2位置のそれぞれで反射した反射光を受信した受光センサ(130)から第1位置及び第2位置における反射光の強さを取得することができる。例えば、受光センサ(130)は、対象体の第2位置に光が照射される時に反射光の強さを測定してプロセッサ(110)に伝送することができる。
【0075】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作630において、第1位置及び第2位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第1値を決定することができる。
【0076】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作640において、第2位置で第1方向の反対方向である第2方向に位置した第3位置に光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。例えば、プロセッサ(110)は、光出力装置(120)の光源(121)を通じて光を出力する間に駆動部(125)を通じて鏡(123)を対応する方向に回転させることによって、光が照射される位置を第2位置から第2方向に移動させることができる。例えば、プロセッサ(110)は、光出力装置(120)を通じて第2位置で光を照射し、既に設定された時間が経過後に第3位置で光を照射することができる。
【0077】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作650において、第3位置で反射した反射光を受信した受光センサ(130)から第3位置における反射光の強さを取得することができる。例えば、受光センサ(130)は、対象体の第2位置に光が照射される時に反射光の強さを測定し、既に設定された時間が経過後に対象体の第3位置に光が照射される時に反射光の強さを測定し、測定した反射光の強さをプロセッサ(110)に伝送することができる。
【0078】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作660において、第2位置及び第3位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第2値を決定することができる。
【0079】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作670において、第1値及び第2値に基づいて対象体における血流方向を決定することができる。例えば、プロセッサ(110)は、第1値が第2値より小さい場合、第1方向を対象体における血流方向と決定することができる。例えば、プロセッサ(110)は、第1値が第2値より大きい場合、第2方向を対象体における血流方向と決定することができる。
【0080】
図7は、本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作フローチャートである。
【0081】
動作フローチャート700を参照すると、多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、動作710において、対象体の第1位置及び第2位置に光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。第2位置は、例えば、第1位置で第1方向に存在する位置であり得る。例えば、プロセッサ(110)は、駆動部(125)を通じて鏡(123)を対応する方向に回転させることによって、光が照射される位置を第1位置から第1方向に移動させることができる。例えば、プロセッサ(110)は、光出力装置(120)を通じて第1位置で光を照射し、既に設定された時間が経過後に第2位置で光を照射することができる。
【0082】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作720において、第1位置及び第2位置のそれぞれで反射した反射光を受信した受光センサ(130)から第1位置及び第2位置における反射光の強さを取得することができる。例えば、受光センサ(130)は、対象体の第1位置に光が照射される時に反射光の強さを測定し、測定した反射光の強さをプロセッサ(110)に伝送し、既に設定された時間が経過後に受光センサ(130)は対象体の第2位置に光が照射される時に反射光の強さを測定してプロセッサ(110)に伝送することができる。
【0083】
多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、動作730において、第1位置及び第2位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第1値を決定することができる。
【0084】
多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、動作740において、対象体の第3位置及び第4位置に光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。第4位置は、例えば、第3位置で第2方向に存在する位置であり得る。第2方向は、例えば、第1方向の反対方向であり得る。例えば、プロセッサ(110)は、光出力装置(120)の光源(121)を通じて光を出力する間に駆動部(125)を通じて鏡(123)を対応する方向に回転させることによって、光が照射される位置を第3位置から第2方向に移動させることができる。例えば、プロセッサ(110)は、光出力装置(120)を通じて第3位置で光を照射し、既に設定された時間が経過後に第4位置で光を照射することができる。
【0085】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作750において、第3位置及び第4位置のそれぞれで反射した反射光を受信した受光センサ(130)から第3位置及び第4位置における反射光の強さを取得することができる。例えば、受光センサ(130)は、対象体の第3位置に光が照射される時に反射光の強さを測定し、測定した反射光の強さをプロセッサ(110)に伝送し、既に設定された時間が経過後に対象体の第4位置に光が照射される時に反射光の強さを測定し、測定した反射光の強さをプロセッサ(110)に伝送することができる。
【0086】
多様な実施例によれば、プロセッサ(110)は、動作760において、第3位置及び第4位置のそれぞれにおける反射光の強さの差である第3値を決定することができる。
【0087】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作770において、第1値及び第3値に基づいて、対象体における血流方向を決定することができる。例えば、プロセッサ(110)は、第1値が第3値より小さい場合、第1方向を対象体における血流方向と決定することができる。例えば、プロセッサ(110)は、第1値が第3値より大きい場合、第2方向を対象体における血流方向と決定することができる。
【0088】
図8は、本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作フローチャートである。
【0089】
動作フローチャート800を参照すると、多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作810において、対象体の第1位置に光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。多様な実施例によるプロセッサ(110)は、第1位置に光を2回照射するように光出力装置(120)を制御することができる。プロセッサ(110)は、例えば、第1位置に光を既に設定された時間間隔で2回照射するように光出力装置(120)を制御することができる。
【0090】
多様な実施例による受光センサ(130)は、動作820において、第1位置で反射した反射光の強さを2回測定し得る。例えば、受光センサ(130)は、第1位置で反射した反射光を既に設定された時間間隔で2回受信し、受信された光の強さを示す電気信号を生成してプロセッサ(110)に伝送することができる。プロセッサ(110)は、受光センサ(130)から第1位置における反射光の強さを既に設定された時間間隔で2回取得することができる。
【0091】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作830において、前記2回取得した値の差を第1値と決定することができる。
【0092】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作840において、決定した差値及び既に格納された変換情報に基づいて、血流速度を計算することができる。既に格納された変換情報は、例えば、取得した反射光の強さの差値、血流速度及びドップラー周波数間の相関関係に関する情報を含み得る。
【0093】
図9は、本開示の多様な実施例による血流測定装置の動作フローチャートである。
【0094】
動作フローチャート900を参照すると、多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作910において、対象体の第1位置に光を2回照射するように光出力装置(120)を制御することができる。プロセッサ(110)は、例えば、第1位置に光を既に設定された時間間隔で2回照射するように光出力装置(120)を制御することができる。
【0095】
多様な実施例による受光センサ(130)は、動作920において、第1位置で反射した反射光の強さを2回測定し得る。例えば、受光センサ(130)は、第1位置で反射した反射光を既に設定された時間間隔で2回受信し、受信された光の強さを示す電気信号を生成してプロセッサ(110)に伝送することができる。プロセッサ(110)は、受光センサ(130)から第1位置における反射光の強さを既に設定された時間間隔で2回取得することができる。
【0096】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作930において、前記2回取得した値の差を第1値と決定することができる。
【0097】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作940において、第1位置で第1方向に位置した第2位置に光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。プロセッサ(110)は、光出力装置(120)を通じて第1位置で光を2回照射し、既に設定された時間が経過後に第2位置で光を照射することができる。例えば、プロセッサ(110)は、第1位置で2番目に光を照射し、既に設定された時間が経過後に第2位置で光を照射するように光出力装置(120)を制御することができる。
【0098】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作950において、第2位置で反射した反射光を受信した受光センサ(130)から前記第2位置における反射光の強さを取得することができる。
【0099】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作960において、第1位置で2番目に取得した反射光の強さと、第2位置で取得した反射光の強さの差である第2値を決定することができる。
【0100】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、動作970において、第1値及び第2値に基づいて対象体における血流方向を決定することができる。
【0101】
図10は、本開示の多様な実施例による血流測定方法を示した図面である。
【0102】
図10を参照すると、多様な実施例によるプロセッサ(110)は、光出力装置(120)を通じて光を照射する間に対象体のターゲット領域内で光が照射される位置を円を描きながら移動させることができる。
【0103】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、光が照射される位置が円を描きながら移動する間に、受光センサ(130)から対象体によって反射した反射光の強さを取得し、反射光の強さの変化量を少なくとも2回決定することができる。例えば、プロセッサ(110)は、光が照射される位置が円を描きながら移動することに応えて、受光センサ(130)から既に設定された時間間隔で反射光の強さを少なくとも4回取得することができる。プロセッサ(110)は、少なくとも4回取得した反射光の強さに基づいて、反射光の強さの変化量を少なくとも2回決定することができる。
【0104】
多様な実施例によるプロセッサ(110)は、少なくとも2回決定した反射光の強さの変化量に基づいて、血流方向を決定することができる。例えば、プロセッサ(110)は、少なくとも2回決定した反射光の強さの変化量のうち一番小さい値を決定することができる。例えば、プロセッサ(110)は、一番小さい値を有する変化量を測定した位置を確認することができる。例えば、プロセッサ(110)は、前記確認した位置に基づいて、位置ベクトルを決定することができ、決定した位置ベクトルが示す方向を血流方向と決定することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血流測定装置において、
既に設定された波長帯域の光を出力する光出力装置と、
前記光出力装置から出力され、対象体によって反射した光を受信する受光センサと、
スピーカーと、
プロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
前記対象体の特定位置に光を照射するように前記光出力装置を制御し、
前記特定位置で反射した反射光を受信した前記受光センサから、前記特定位置における反射光の強さを取得し、
前記取得した反射光の強さ及び既に格納された変換情報に基づいて、前記対象体における血流速度を計算し、
前記既に格納された変換情報に基づいて、前記計算した血流速度に対応するドップラー周波数を取得し、
前記スピーカーを通じて、前記取得したドップラー周波数に対応する音を出力するように構成された、血流測定装置。
【請求項2】
ディスプレイをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記ディスプレイを通じて、前記計算した血流速度及び前記取得したドップラー周波数を表示するように構成された、請求項1に記載の血流測定装置。
【請求項3】
前記既に格納された変換情報は、
取得した反射光の強さ、血流速度及びドップラー周波数間の相関関係に関する情報を含む、請求項1に記載の血流測定装置。
【請求項4】
前記血流速度及びドップラー周波数は正比例関係である、請求項3に記載の血流測定装置。
【請求項5】
前記既に格納された変換情報は、テーブルまたは関数の形態の情報である、請求項1に記載の血流測定装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記取得したドップラー周波数は、可聴範囲の周波数である、請求項1に記載の血流測定装置。
【請求項7】
既に設定された波長帯域の光を出力する光出力装置と、前記光出力装置から出力され、対象体によって反射した光を受信する受光センサと、スピーカーと、プロセッサと、を含む血流測定装置を用いた血流測定方法において、
前記光出力装置によって、前記対象体の特定位置に光を照射する動作と、
前記プロセッサによって、前記特定位置で反射した反射光を受信した前記受光センサから前記特定位置における反射光の強さを取得する動作と、
前記プロセッサによって、前記取得した反射光の強さ及び既に格納された変換情報に基づいて、前記対象体における血流速度を計算する動作と、
前記プロセッサによって、前記既に格納された変換情報に基づいて、前記計算した血流速度に対応するドップラー周波数を取得する動作と、
前記スピーカーを通じて、前記取得したドップラー周波数に対応する音を出力する動作と、を含む、血流測定方法。