(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093841
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】評価装置および心臓マッサージ訓練器具
(51)【国際特許分類】
G09B 23/28 20060101AFI20230628BHJP
G01L 5/00 20060101ALI20230628BHJP
G09B 19/00 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
G09B23/28
G01L5/00 Z
G09B19/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208928
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003768
【氏名又は名称】東洋製罐グループホールディングス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】313005282
【氏名又は名称】東洋製罐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三木 逸平
(72)【発明者】
【氏名】小南 敦嗣
【テーマコード(参考)】
2C032
2F051
【Fターム(参考)】
2C032CA03
2F051AA17
2F051BA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】心臓マッサージ動作の良否の正確な評価を行う。
【解決手段】可撓性を有する容器に取り付けられる、心臓マッサージ訓練用の評価装置であって、容器の開口部に取り付けられる蓋本体と、蓋本体に設けられ、容器の内部圧力値を測定する圧力センサと、容器に関する容器関連情報を取得する取得部と、容器関連情報と内部圧力値とに基づいて、心臓マッサージ動作の良否を評価する評価部と、評価部による評価結果に応じた出力信号を出力する出力部とを備える評価装置を提供する。可撓性を有する容器と、評価装置とを備える心臓マッサージ訓練器具を提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する容器に取り付けられる、心臓マッサージ訓練用の評価装置であって、
前記容器の開口部に取り付けられる蓋本体と、
前記蓋本体に設けられ、前記容器の内部圧力値を測定する圧力センサと、
前記容器に関する容器関連情報を取得する取得部と、
前記容器関連情報と前記内部圧力値とに基づいて、心臓マッサージ動作の良否を評価する評価部と、
前記評価部による評価結果に応じた出力信号を出力する出力部と
を備える評価装置。
【請求項2】
前記蓋本体に設けられ、前記圧力センサにより測定された内部圧力値を、前記心臓マッサージ動作による前記容器への押圧力値に換算する換算部を備える
請求項1に記載の評価装置。
【請求項3】
前記評価部は、前記換算部により換算された前記押圧力値を評価することにより、前記心臓マッサージ動作の良否を評価する
請求項2に記載の評価装置。
【請求項4】
前記評価部は、予め定められた時間間隔における前記押圧力値の最大値が予め定められた閾値に達しているか否かを判断することにより、前記心臓マッサージ動作の良否を評価する
請求項2または3に記載の評価装置。
【請求項5】
前記評価部は、加圧時の前記押圧力値が予め定められた第1閾値以上である場合に加圧が適正であると評価し、加圧時の前記押圧力値が前記第1閾値未満である場合に加圧が不足していると評価する
請求項2から4のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項6】
前記評価部は、脱圧時の前記押圧力値が第2閾値未満である場合に脱圧が適正であると評価し、脱圧時の前記押圧力値が第2閾値以上である場合に脱圧が不足していると評価する
請求項2から5のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項7】
前記評価部は、前記容器関連情報に応じて前記第2閾値を変化させる
請求項6に記載の評価装置。
【請求項8】
前記容器の内部温度を検出する温度センサを備え、
前記換算部は、前記内部温度に応じて補正した前記押圧力値を算出する
請求項2から7のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項9】
前記換算部は、前記容器関連情報に応じて補正した前記押圧力値を算出する
請求項2から8のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項10】
前記取得部は、前記容器関連情報として、前記容器の種類の情報を取得する
請求項1から9のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項11】
前記取得部は、前記容器関連情報として、前記容器の容器剛性の情報を取得する
請求項1から10のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項12】
前記取得部は、前記容器関連情報として、前記容器の押圧回数に応じた前記容器剛性の情報を取得する
請求項11に記載の評価装置。
【請求項13】
前記出力部は、前記評価結果に応じた光を発する光源を含む
請求項1から12のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項14】
前記出力部は、前記評価結果に応じた音声を発するスピーカを含む
請求項1から13のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項15】
前記出力部は、前記心臓マッサージ動作の加圧または脱圧のタイミングを示す信号を出力する
請求項1から14のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項16】
前記蓋本体は、前記容器に着脱可能に取り付けられている
請求項1から15のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項17】
前記蓋本体は、ネジ締結によって前記容器に取り付けられている
請求項1から16のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項18】
可撓性を有する容器と、
請求項1から17のいずれか一項に記載の評価装置と
を備える心臓マッサージ訓練器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価装置および心臓マッサージ訓練器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、心臓マッサージ用の訓練器具として、ペットボトルと共に用いる心臓マッサージトレーニング用シートが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[特許文献]
特許文献1 実用新案登録第3207704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の、ペットボトルの様な可撓性を有する容器を用いた心臓マッサージ用の訓練器具、及び訓練方法では、心臓マッサージ動作の良否の正確な評価が困難である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、可撓性を有する容器に取り付けられる、心臓マッサージ訓練用の評価装置であって、容器の開口部に取り付けられる蓋本体と、蓋本体に設けられ、容器の内部圧力値を測定する圧力センサと、容器に関する容器関連情報を取得する取得部と、容器関連情報と内部圧力値とに基づいて、心臓マッサージ動作の良否を評価する評価部と、評価部による評価結果に応じた出力信号を出力する出力部とを備える評価装置を提供する。
【0005】
評価装置は、蓋本体に設けられ、圧力センサにより測定された内部圧力値を、心臓マッサージ動作による容器への押圧力値に換算する換算部を備えてよい。
【0006】
評価部は、換算部により換算された押圧力値を評価することにより、心臓マッサージ動作の良否を評価してよい。
【0007】
評価部は、予め定められた時間間隔における押圧力値の最大値が予め定められた閾値に達しているか否かを判断することにより、心臓マッサージ動作の良否を評価してよい。
【0008】
評価部は、加圧時の押圧力値が予め定められた第1閾値以上である場合に加圧が適正であると評価し、加圧時の押圧力値が第1閾値未満である場合に加圧が不足していると評価してよい。
【0009】
評価部は、脱圧時の押圧力値が第2閾値未満である場合に脱圧が適正であると評価し、脱圧時の押圧力値が第2閾値以上である場合に脱圧が不足していると評価してよい。
【0010】
評価部は、容器関連情報に応じて第2閾値を変化させてよい。
【0011】
評価装置は、容器の内部温度を検出する温度センサを備えてよい。換算部は、内部温度に応じて補正した押圧力値を算出してよい。
【0012】
換算部は、容器関連情報に応じて補正した押圧力値を算出してよい。
【0013】
取得部は、容器関連情報として、容器の種類の情報を取得してよい。
【0014】
取得部は、容器関連情報として、容器の容器剛性の情報を取得してよい。
【0015】
取得部は、容器関連情報として、容器の押圧回数に応じた容器剛性の情報を取得してよい。
【0016】
出力部は、評価結果に応じた光を発する光源を含んでよい。
【0017】
出力部は、評価結果に応じた音声を発するスピーカを含んでよい。
【0018】
出力部は、心臓マッサージ動作の加圧または脱圧のタイミングを示す信号を出力してよい。
【0019】
蓋本体は、容器に着脱可能に取り付けられていてよい。
【0020】
蓋本体は、ネジ締結によって容器に取り付けられていてよい。
【0021】
本発明の第2の態様においては、可撓性を有する容器と、本発明の第1の態様に係る評価装置とを備える心臓マッサージ訓練器具を提供する。
【0022】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1A】心臓マッサージ訓練器具200の構成の一例を示す。
【
図1B】使用者300による心臓マッサージ訓練器具200を用いた訓練方法の一例を示す。
【
図2】評価装置100の構成を示すブロック図の一例である。
【
図3A】評価装置100の具体的な構成の一例を示す。
【
図4A】絶対圧式の圧力センサ32を説明するための断面図である。
【
図4B】差圧式の圧力センサ32を説明するための断面図である。
【
図5A】押圧力値Ppと内部圧力値Pcとの関係を説明するための図である。
【
図5B】押圧力値Ppと内部圧力値Pcの関係を説明するための図である。
【
図6】心臓マッサージ動作の良否の評価方法を説明するためのグラフである。
【
図7A】使用前の容器110の状態と、それに対応する疑似的なピストンを示す。
【
図7B】変形した後の容器110の状態と、それに対応する疑似的なピストンを示す。
【
図7C】変形が繰り返された後の容器110の状態と、それに対応する疑似的なピストンを示す。
【
図8B】容器110の温度上昇の影響を説明するための図である。
【
図9】入力部22を用いた容器関連情報Icの入力方法の一例を示す。
【
図10A】入力部22を用いた容器関連情報Icの入力方法の一例を示す。
【
図10B】入力部22を用いた容器関連情報Icの入力方法の一例を示す。
【
図10C】入力部22を用いた容器関連情報Icの入力方法の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0025】
図1Aは、心臓マッサージ訓練器具200の構成の一例を示す。本例の心臓マッサージ訓練器具200は、評価装置100および容器110を備える。
【0026】
容器110は、可撓性を有し、心臓マッサージ訓練時に繰り返し押圧および脱圧される。例えば、容器110は、ペットボトルである。容器110は、専用品ではなく市販されている飲料用のペットボトルであってよい。容器110は、オレフィン等の樹脂で形成された他の容器であってよい。容器110は、評価装置100が取り付けられた開口部を有する。容器110の開口部は、評価装置100によって密閉されてよい。容器110の内部は、空気等の気体が充填されていてもよいし、液体が一部充填されていてもよい。
【0027】
評価装置100は、心臓マッサージ訓練において容器110の内部圧力値Pcを測定して、心臓マッサージ動作の良否を評価する。本例の評価装置100は、容器110の開口部に取り付けられた蓋本体10を備える。評価装置100の具体的な構成については後述する。
【0028】
蓋本体10は、容器110の開口部に取り付けられる。蓋本体10の材料は、一例において樹脂であるが、特に限定されない。本例の蓋本体10は、容器110に取り付けられるキャップのような形状を有する。蓋本体10は、容器110に着脱可能に取り付けられている。例えば、蓋本体10は、ネジ締結によって容器110に取り付けられる。
【0029】
図1Bは、使用者300による心臓マッサージ訓練器具200を用いた訓練方法の一例を示す。使用者300は、容器110の側面を人体の胸部と見立てて心臓マッサージの訓練をしている。使用者300は、予め定められた間隔で容器110の側面を押圧する。使用者300は、胸部に対する適切な押圧力を加える為の動作、押圧力を加えた後の脱圧の動作、および、それらの動作を正しい間隔で継続的に繰り返すことを訓練する。評価装置100は、心臓マッサージ動作の良否を評価して、使用者300にフィードバックすることにより、使用者300の心臓マッサージ動作が適切な範囲となるように誘導する。本例の心臓マッサージ訓練器具200は、心臓マッサージ訓練用の人形を用いるよりも小型化できるので、持ち運びおよび保管が容易である。
【0030】
図2は、評価装置100の構成を示すブロック図の一例である。評価装置100は、取得部20と、センサ部30と、換算部40と、評価部50と、出力部60とを備える。
【0031】
取得部20は、容器110に関する容器関連情報Icを取得する。例えば、容器関連情報Icは、容器110の種類に関する情報を含む。容器110の種類に関する情報は、容器110の材料に関する情報を含んでよく、容器110の形状、厚みまたは大きさに関する情報を含んでよい。容器関連情報Icは、容器110の容器剛性に関する情報を含んでよい。容器関連情報Icは、容器110の押圧回数に応じた容器剛性に関する情報を含んでよい。容器110の容器剛性については、後述する。
【0032】
センサ部30は、心臓マッサージ訓練器具200の状態に関する情報を検出するためのセンサを有する。本例のセンサ部30は、容器110の内部圧力値Pcを検出するための圧力センサ32を有する。本例のセンサ部30は、蓋本体10に設けられる。但し、センサ部30は、蓋本体10の外部に設けられ、蓋本体10の外部の情報を取得してもよい。
【0033】
圧力センサ32は、容器110の内部圧力値Pcを検出できるものであればよく、圧力の検出方法は特に限定されない。容器110の内部圧力値Pcは、容器110の押圧によって増加して、容器110の脱圧によって減少する。圧力センサ32は、ピエゾ抵抗式、静電容量式、ひずみゲージ式、金属ゲージ式、半導体ゲージ式または半導体隔膜式などのいずれの方式であってよい。
【0034】
換算部40は、圧力センサ32により測定された内部圧力値Pcを押圧力値Ppに換算する。押圧力値Ppは、心臓マッサージ動作によって容器110に加えられる力である。本例の換算部40は、容器関連情報Icに応じて補正した押圧力値Ppを算出する。例えば、換算部40は、容器110の種類ごとに、予め作成された、内部圧力値Pcと押圧力値Ppとの関係を示した換算テーブルに基づき、圧力センサ32が取得した内部圧力値Pcを押圧力値Ppに換算する。換算テーブルは、一定温度の環境下で行われた実験に基づいて作成されてよい。また、換算テーブルは、実験したデータを線形補間して作成されてもよい。換算テーブルは、容器関連情報Icとして取得部20で取得されてもよいし、換算部40で生成されてもよい。また、換算テーブルは換算部40に予め保存されていてもよい。換算テーブルは容器関連情報Icに応じて補正されてもよい。換算部40は、換算テーブルを予め保存しておき、容器関連情報Icに応じて必要なデータを選択してよい。換算テーブルは、換算部40の外部のメモリに記憶されていてもよい。
【0035】
評価部50は、押圧力値Ppに基づいて心臓マッサージ動作の良否を評価した評価結果Reを生成する。例えば、評価部50は、心臓マッサージ動作のタイミング、または強さの少なくとも1つを評価する。評価部50は、押圧力値Ppと容器関連情報Icに基づいて、心臓マッサージ動作の強さを算出してよい。本例の評価部50は、換算部40により換算された押圧力値Ppを評価することにより、心臓マッサージ動作の良否を評価する。なお、評価部50は、換算部40を介さずに、容器関連情報Icと内部圧力値Pcとに基づいて、心臓マッサージ動作の良否を評価してもよい。この場合、評価部50は、容器110の種類ごとに内部圧力値Pcに応じて心臓マッサージ動作の良否を評価したテーブルを含んでいてよい。
【0036】
出力部60は、評価部50による評価結果Reに応じた出力信号を出力する。出力部60は、評価結果Reに応じた出力信号を使用者300に出力することにより、使用者300に心臓マッサージ動作の良否をフィードバックする。出力信号は、光学信号、音声信号または画像信号等のいずれであってもよい。また、出力部60は、心臓マッサージ動作を改善するための情報を使用者300に出力してもよい。例えば、出力部60は、心臓マッサージ動作の加圧または脱圧のタイミングを示す信号を出力する。出力部60は、発光により、加圧のタイミングを使用者300に知らせてよい。また、出力部60は、心臓マッサージ動作が改善するように、押圧力値Ppの強さを使用者300にフィードバックしてよい。
【0037】
本例の心臓マッサージ訓練器具200は、容器関連情報Icに基づいて、内部圧力値Pcを押圧力値Ppに換算して、心臓マッサージの良否を評価する。これにより、使用する容器110に応じて、より正確な心臓マッサージ動作の評価を実現することができる。
【0038】
図3Aは、評価装置100の具体的な構成の一例を示す。本例では、評価装置100の断面が図示されている。本例の評価装置100は、容器110から取り外されている。本体部12、蓋部14およびヒンジ部16は、蓋本体10を構成する。本例の取得部20は、入力部22を有する。
【0039】
本体部12は、ヒンジ部16によって開閉可能に設けられた蓋部14と連結されている。本体部12の内側には、容器110と連結するためのネジ部70が設けられている。本体部12は、センサ部30、回路基板80および電源部90等を収容している。
【0040】
ネジ部70は、容器110の開口部に取り付けられる。ネジ部70は、飲料用のペットボトルの開口部に取り付け可能なサイズの雌ネジであってよい。本例のネジ部70は、雌ネジであるが雄ネジであってもよい。なお、蓋本体10は、ネジ締結以外の方法で、容器110に取り付けられてもよい。
【0041】
センサ部30は、測定圧力導入孔72を介して、容器110の内部と連結されている。これにより、センサ部30の圧力センサ32は、容器110の内部圧力値Pcを測定することができる。センサ部30は、圧力センサ32以外の他のセンサを含んでよい。測定圧力導入孔72と本体部12との間にはシール等の封止部76が設けられ、容器110の内部が密閉されるように封止されてよい。本例の蓋部14には大気導入孔74が設けられており、センサ部30は、大気圧を基準としたゲージ圧として内部圧力値Pcを測定している。
【0042】
回路基板80は、処理部82および記憶部84を搭載している。本例の回路基板80は、処理部82および記憶部84が搭載された面と反対側の面にセンサ部30を搭載している。処理部82は、CPU等の演算処理装置として機能してよい。記憶部84は、メモリ等の情報記憶装置として機能してよい。評価部50は、処理部82および記憶部84に実装されてよい。同様に、換算部40等の他の機能も処理部82および記憶部84に実装されてよい。処理部82は、デジタル回路で構成されてもよいし、アナログ回路で構成されてもよい。本例の回路基板80は、配線ケーブルによって、出力部60および電源部90と電気的に接続されている。
【0043】
出力部60は、光源62およびスピーカ64を有する。光源62は、評価結果Reに応じた光を発する。光源62は、評価結果Reに応じた色の光を発してよい。一例において、光源62は、心臓マッサージが適切な場合に予め定められた色の光を発する。光源62は、適切なタイミングに押圧または脱圧されるように、心臓マッサージのタイミングに応じて発光してよい。
【0044】
スピーカ64は、スピーカ孔66を通じて、評価結果Reに応じた音声を発する。スピーカ64は、評価結果Reに応じた音声を発してよい。一例において、スピーカ64は、心臓マッサージが適切な場合に予め定められた音声を発する。スピーカ64は、適切なタイミングに押圧または脱圧されるように、心臓マッサージのタイミングに応じて音声を発してよい。光源62およびスピーカ64は、出力部60の一例であり、これらに限定されない。出力部60は、表示または振動により、使用者300に情報を伝えてもよい。なお、出力部60は、蓋本体10の外部に設けられてもよい。
【0045】
入力部22は、使用者300等によって操作され、予め定められた情報を入力する。例えば、入力部22は、容器関連情報Icを入力するためのタッチパネルである。入力部22は、情報を入力できるものであればこれに限定されない。入力部22は、ディスプレイの近傍に情報を入力するためのボタンを有してもよい。入力部22は、容器110の種類または心臓マッサージ訓練のモード等を設定するための情報を表示するためのタッチパネルであってよい。一例において、入力部22は、心臓マッサージ訓練のモードの設定のために、心臓マッサージの対象として大人または子供を選択して入力させるための画面を表示する。なお、入力部22は、評価結果Reに応じた情報を視覚的に表示するための表示部として機能してもよい。
【0046】
図3Bは、評価装置100の外観の一例を示す。評価装置100は、本体部12の側面に入力部22を有する。本例の入力部22は、容器関連情報Icを取得するための情報を表示するためのタッチパネルである。入力部22は、心臓マッサージ訓練器具200の使用中に使用者300側に向けられるように配置されてよい。入力部22は、心臓マッサージ動作の良否を表示してよい。入力部22は、押圧力値Ppの良否および心臓マッサージのタイミングの良否をそれぞれ表示してもよい。入力部22の表示方法の詳細については後述する。
【0047】
図3Cは、評価装置100の外観の一例を示す。評価装置100は、本体部12の側面に光源62およびスピーカ孔66を有する。光源62は、心臓マッサージ訓練器具200の使用中に、使用者300が光を認識可能な位置に配置されている。光源62およびスピーカ孔66の個数および配置方法は、これに限定されない。
【0048】
図4Aは、絶対圧式の圧力センサ32を説明するための断面図である。本例の圧力センサ32は、測定圧力導入孔72を介して容器110の内側と接続されたダイヤフラム36を有する。圧力センサ32は、ダイヤフラム36を用いて容器110の内部圧力値Pcを取得する。換算部40は、絶対圧力の内部圧力値Pcを押圧力値Ppに換算するための換算テーブルに基づいて、押圧力値Ppを算出してよい。
【0049】
図4Bは、差圧式の圧力センサ32を説明するための断面図である。本例の圧力センサ32は、評価装置100の外部と接続された大気導入孔74を有する。ダイヤフラム36は、一方の面が測定圧力導入孔72側に露出して、他方の面が大気導入孔74側に露出している。これにより、圧力センサ32は、大気圧を基準としたゲージ圧として、内部圧力値Pcを取得する。換算部40は、ゲージ圧の内部圧力値Pcを押圧力値Ppに換算するための換算テーブルに基づいて、押圧力値Ppを算出してよい。
【0050】
図5Aは、押圧力値Ppと内部圧力値Pcとの関係を説明するための図である。容器110が押圧力値Ppで外部から押圧されると、容器110の容積の変化に応じて内部圧力値Pcが変化する。心臓マッサージには、例えば50kgfから60kgf程度の圧迫が要求されており、これを満たす押圧力値Ppが必要となる。即ち、心臓マッサージが適正か否かは押圧力値Ppで評価されるので、測定した内部圧力値Pcを押圧力値Ppに換算するか、要求される押圧力値Ppを内部圧力値Pcに換算する必要がある。
【0051】
ここで、密封された容器110は、本図で示したピストンのように置き換えて考えることができる。この場合、ピストンを押圧する大きさが押圧力値Ppに対応し、ピストン内部の圧力が内部圧力値Pcに対応する。
【0052】
図5Bは、押圧力値Ppと内部圧力値Pcの関係を説明するための図である。密封された容器110をピストンに置き換えて考えた場合、押圧力値Ppと内部圧力値Pcとが比例する。そのため、使用者300が適切な押圧力値Ppで容器110を押圧しているか否かは、圧力センサ32で取得した内部圧力値Pcを押圧力値Ppに換算して評価することができる。例えば、押圧力値PpがFの場合に内部圧力値PcがPとなっており、押圧力値Ppが2Fの場合に内部圧力値Pcが2Pとなっている。
【0053】
評価装置100は、予め容器110の種類ごとに押圧力値Ppと内部圧力値Pcとの関係の実験値を格納しておいてよい。即ち、評価装置100は、押圧力値Ppと内部圧力値Pcとの関係を示す実験データを格納してよい。換算部40は、容器関連情報Icに基づいて、圧力センサ32が検出した内部圧力値Pcを押圧力値Ppに換算してよい。
【0054】
図6は、心臓マッサージ動作の良否の評価方法を説明するためのグラフである。グラフは、容器110に与えられた押圧力値Ppの波形を示す。TP1~TP4は、容器110に加圧すべき加圧タイミングを示す。TD1~TD4は、容器110を脱圧すべき脱圧タイミングを示す。適切な心臓マッサージ動作では、加圧タイミングTPおよび脱圧タイミングTDが予め定められた時間間隔Tiで繰り返される。
【0055】
時間間隔Tiは、心臓マッサージの適正な加圧タイミングに合わせて、例えば、一分間あたり100回から120回の範囲に設定されてよい。加圧タイミングTPの幅は、使用者300が押圧力値Ppのピークを合わせられる程度の幅があればよく、例えば0.1秒程度である。加圧タイミングTPの幅を狭くし過ぎると使用者300が押圧力値Ppのピークを加圧タイミングTPに合わせることが困難になる。
【0056】
評価部50は、時間間隔Tiにおける押圧力値Ppの最大値が予め定められた閾値に達しているか否かを判断することにより、心臓マッサージ動作の良否を評価する。例えば、評価部50は、加圧時の押圧力値Ppが予め定められた第1閾値P1以上である場合に加圧が適正であると評価し、加圧時の押圧力値Ppが第1閾値P1未満である場合に加圧が不足していると評価する。また、評価部50は、脱圧時の押圧力値Ppが第2閾値P2未満である場合に脱圧が適正であると評価し、脱圧時の押圧力値Ppが第2閾値P2以上である場合に脱圧が不足していると評価してよい。
【0057】
第1閾値P1は、例えば50kgfから60kgf程度の大きさである。第1閾値P1は、心臓マッサージの対象が大人であるか子供である等に応じて変更されてよい。第2閾値P2は、0kgf以上であってよい。一例において第2閾値を1kgfとしてよい。第2閾値P2を0kgf以上に設定することにより、圧力センサ32の読取誤差や、使用環境雰囲気の気圧変化により生じる誤差による、脱圧の良否の誤判定を防ぐことができる。また、第2閾値P2は容器関連情報Icにより変更されてよい。第2閾値P2を容器関連情報Icにより変更されることにより、後述の通り、脱圧の良否を判断することができる。
【0058】
加圧タイミングTP1において、押圧力値Ppのピークが第1閾値P1以上であるため、加圧力が適正である。り、押圧力値Ppのピーク位置が加圧タイミングTP1の範囲内であるので、加圧が適正である。脱圧タイミングTD1において、押圧力値Ppが第2閾値P2未満であるので、脱圧が適正である。
【0059】
本例では、心臓マッサージが適切でない場合についても示されている。例えば、加圧タイミングTP2において、押圧力値Ppのピーク位置が加圧タイミングTP2の範囲外であるので、加圧が適正でない。加圧タイミングTP3において、押圧力値Ppのピーク位置が加圧タイミングTP3の範囲内であるものの、押圧力値Ppのピークが第1閾値P1未満であるので、加圧が適正でない。脱圧タイミングTD4において、押圧力値Ppが第2閾値P2以上であるので、脱圧が適正でない。
【0060】
このように、評価部50は、第1閾値P1および第2閾値P2を用いて、加圧と脱圧のタイミングと強度を評価してよい。出力部60は、加圧と脱圧のタイミングを使用者300に知らせてもよい。例えば、出力部60は、光源62の発光、スピーカ64からの音声案内、または入力部22のタッチパネルによる案内表示によって、使用者300に加圧と脱圧のタイミングを知らせる。出力部60は、心臓マッサージが適切な場合に、光または音声などにより、使用者300に知らせてもよい。
【0061】
図7Aは、使用前の容器110の状態と、それに対応する疑似的なピストンを示す。容器110を繰り返し押圧するということは、容器110をバネが内蔵されたピストンに置き換えて考えることができる。即ち、容器110の弾性的な変形がバネの変形に対応し、容器110の内部圧力値Pcの変化がピストンの圧力変化に対応する。押圧力値Ppは、バネの変形とピストンの圧力変化の合力に対応する。さらに容器110の容器剛性は、バネの強さに対応すると考えられる。
【0062】
L0は、使用前の容器110の状態に対応するバネの自然長を示す。k0は、使用前の容器110の状態に対応するバネのバネ定数である。バネの自然長L0およびバネ定数k0は、容器110の材料および形状等に応じて決定されてよい。換算部40は、予め容器110の種類ごとにバネの自然長L0およびバネ定数k0、ピストン断面積Aに関する情報を取得してもよい。このとき、バネの変位量として、内部圧力値Pcの変化量から換算したピストンのストローク値を用いてよい。例えば初期状態から内部圧力値Pcが2倍となったとき、ストローク量は0.5×L0と計算できる。
【0063】
図7Bは、変形した後の容器110の状態と、それに対応する疑似的なピストンを示す。容器110を使用してもピストンの状態が変わらないことが理想であるものの、現実には容器110を使用すると容器110の塑性的な変形によってピストンの状態が変化する場合がある。例えば、容器110が加圧されて変形した後に元の形状に戻らない場合、ピストンが固定され、初期位置へと戻らない状態に相当する場合がある。本例では、バネの長さL1の位置において、ピストンが固定されて初期位置に戻らない状態になっている。この場合、加圧時の内部圧力値Pcは変形前と変化がないものの、脱圧時の内部圧力値Pcは、大気圧より大きくなる。
【0064】
評価部50は、容器関連情報Icに応じて第2閾値P2の値を変化させてよい。評価部50は、容器110の種類に応じて、第2閾値P2を変化させてよい。また、評価部50は、容器110の形状または容器剛性に応じて、第2閾値P2を変化させてよい。
【0065】
ここで、脱圧時の内部圧力値Pcから換算される押圧力値Ppがゼロを上回ると、使用者300が正確に脱圧している場合であっても、第2閾値P2を上回ってしまい、誤判定が発生しやすくなる。また、容器110の塑性的な変形は、容器110の形状および容器剛性に応じて生じやすくなる。評価部50は、塑性的な変形が生じやすい容器110が使用される場合に、第2閾値P2をより高い値にすることで、誤判定を防ぐことができる。例えば、容器110が角形の場合、折り目が生じやすく、容器110が変形しやすくなるので、容器110が丸形の場合よりも第2閾値P2を大きくしてよい。
【0066】
図7Cは、変形が繰り返された後の容器110の状態と、それに対応する疑似的なピストンを示す。容器110は、変形が繰り返されることにより、使用前よりも柔らかくなっている。即ち、容器110は、疑似的なバネのバネ定数が低くなっており、バネ定数k2がバネ定数k0よりも小さくなっている。そのため、変形が繰り返された後の容器110は、使用前よりも変形しやすくなる。
【0067】
このように評価装置100は、圧力センサ32を用いて、内部圧力値Pcの変化を読み取ることができるので、容器110の状態の変化にも柔軟に対応することができる。また、評価装置100は、押圧回数に応じて押圧力値Ppを補正してもよい。評価装置100は、容器110の押圧を検知する度に押圧回数をカウントアップしてよい。換算部40は、容器関連情報Icとして、押圧回数に応じた容器110の状態の変化を示す情報を予め記憶しておき、測定した押圧回数に基づいて押圧力値Ppを補正してよい。これにより、容器110の繰り返しの使用に伴う状態の変化を補正することができる。
【0068】
図8Aは、評価装置100の変形例を示す。本例では、センサ部30が温度センサ34を有する点で
図2の実施例と相違する。本例では、
図2の実施例と相違する点について、特に説明する。
【0069】
温度センサ34は、容器110の内部温度Tcを検出する。換算部40は、内部温度Tcに応じて補正した押圧力値Ppを算出する。本例の換算部40は、容器関連情報Icおよび内部温度Tcに応じて補正した押圧力値Ppを算出している。温度センサ34の種類は、半導体温度センサ、測温抵抗体、リニア抵抗器、サーミスタ、熱電対または赤外線強度であってよい。
【0070】
換算部40は、内部温度Tcが予め定められた基準温度(例えば、室温)よりも高くなった場合に、内部温度Tcの内部圧力値Pcへの影響を抑制するように、押圧力値Ppを補正してよい。換算部40は、圧力センサ32が最大圧力を取得したときに温度センサ34が測定した内部温度Tcを記憶してよい。
【0071】
図8Bは、容器110の温度上昇の影響を説明するための図である。容器110を繰り返し押圧していると、容器110の温度が上昇する場合がある。例えば、使用者300の手からの熱、容器110の変形熱および空気の断熱圧縮等の影響によって容器110の温度が上昇する。このように、押圧力値Ppと関係のない容器110の温度上昇によっても内部圧力値Pcの圧力が上昇する場合がある。心臓マッサージ訓練器具200aは、使用前の状態を示す。心臓マッサージ訓練器具200bは、温度上昇後の状態を示す。
【0072】
ここで、使用前の容器110の圧力がP0で温度がT0であり、温度上昇後の容器110の圧力がP1で温度がT1である場合について考える。容器110の容積Vが使用前と温度上昇後で等しい場合、ボイルシャルルの法則により、P0V/T0=P1V/T1を満たし、次式が導出される。
P0=(T0/T1)P1
これにより、換算部40は、圧力センサ32が測定した圧力P1を、温度センサ34が測定した温度T1を用いて、圧力P0に応じた押圧力値Ppに換算することができる。
【0073】
本例の心臓マッサージ訓練器具200は、容器110の内部圧力値Pcに加えて、内部温度Tcに応じて押圧力値Ppを補正することができる。これにより、心臓マッサージ訓練器具200は、さらに高精度に心臓マッサージ動作を評価することができる。
【0074】
図9は、入力部22を用いた容器関連情報Icの入力方法の一例を示す。本例の入力部22は、容器110の種類を表示して使用者300に選択させる。入力部22は、容器110の商品名、商品カテゴリ、形状、サイズまたは見た目などをタッチパネルに表示してよい。入力部22は、商品としてお茶、炭酸または水等の情報を表示してよい。入力部22は、容器110の形状として角形、丸形またはビード等の情報を表示してよい。入力部22は、容器110のサイズとして500mlまたは1000ml等の情報を表示してよい。
【0075】
使用者300は、入力部22の表示に応じて使用する容器110の容器関連情報Icを入力する。使用者300は、入力部22に表示されたタッチパネルを操作することで、使用する容器110に応じた容器関連情報Icを選択する。評価装置100は、容器110の種類等を明確にすることで、容器剛性または容器剛性の変化を推定することができる。これにより、換算部40による換算精度が向上する。
【0076】
図10Aは、入力部22を用いた容器関連情報Icの入力方法の一例を示す。本例の入力部22は、予め限定された容器110の種類を表示する。例えば、入力部22は、容器Aまたは容器Bのように専用容器を特定する情報を表示する。容器110を専用容器にすることで、容器110の剛性情報などを確実に特定することができる。
【0077】
図10Bは、入力部22を用いた容器関連情報Icの入力方法の一例を示す。本例の入力部22は、容器110の容器剛性を表示して、使用者300に選択させる。例えば、入力部22は、容器110の剛性タイプとして、かため、普通、やわらかめ等の情報を表示する。入力部22は、この他の容器関連情報Icについても、簡単なタッチパネル操作で設定できるように、情報を表示してよい。
【0078】
図10Cは、入力部22を用いた容器関連情報Icの入力方法の一例を示す。本例の入力部22は、容器110の剛性変化のタイプとして、容器110の押圧回数に応じた容器剛性を表示する。例えば、入力部22は、容器110の剛性変化のタイプとして、つぶれにくい、普通、つぶれやすい等の情報を表示する。
【0079】
図11Aは、評価装置100の構成の変形例を示す。本例の取得部20は、情報転送部24を有する。本例では、換算部40および記憶部84が評価装置100の外部に設けられる。本例の取得部20は、評価装置100の外部の換算部40と通信可能に設けられる。なお、換算部40および記憶部84は、評価装置100の内部に設けられてもよい。
【0080】
情報転送部24は、入力部22を介して入力された容器関連情報Icを換算部40に転送する。即ち、本例の取得部20は、容器関連情報Icの入力を実行して、転送するものの、容器関連情報Icのその他の処理を実行しなくてもよい。
【0081】
換算部40は、容器関連情報Icに基づいて記憶部84に格納された換算テーブルを選択する。換算部40は、容器関連情報Icに基づいて記憶部84に格納された補正の計算方法を選択してもよい。換算部40は、記憶部84から取得した換算テーブルと補正の計算方法に応じて、補正した押圧力値Ppを算出してよい。
【0082】
図11Bは、評価装置100の構成の変形例を示す。本例の取得部20は、情報転送部24を有する。記憶部84は、評価装置100に設けられ、換算テーブルおよび補正情報を格納してよい。換算部40は、評価装置100の外部に設けられてよい。
【0083】
情報転送部24は、容器関連情報Icに応じて選択した換算テーブルを記憶部84から取得する。また、情報転送部24は、容器関連情報Icに応じて選択した補正の計算方法を記憶部84から取得する。情報転送部24は、記憶部84から取得したデータを評価装置100の外部の換算部40に転送する。換算部40は、情報転送部24から取得した換算テーブルと補正の計算方法に応じて、補正した押圧力値Ppを算出する。換算部40は、算出した押圧力値Ppを評価装置100に送信してよい。
【0084】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0085】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0086】
10・・・蓋本体、12・・・本体部、14・・・蓋部、16・・・ヒンジ部、・・・20・・・取得部、22・・・入力部、24・・・情報転送部、30・・・センサ部、32・・・圧力センサ、34・・・温度センサ、36・・・ダイヤフラム、40・・・換算部、50・・・評価部、60・・・出力部、62・・・光源、64・・・スピーカ、66・・・スピーカ孔、70・・・ネジ部、72・・・測定圧力導入孔、74・・・大気導入孔、76・・・封止部、80・・・回路基板、82・・・処理部、84・・・記憶部、90・・・電源部、100・・・評価装置、110・・・容器、200・・・心臓マッサージ訓練器具、300・・・使用者