(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000094
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】電動機
(51)【国際特許分類】
H02K 5/22 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
H02K5/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100713
(22)【出願日】2021-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲見 潤一
(72)【発明者】
【氏名】井上 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 有範
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 剛
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605AA07
5H605AA08
5H605BB05
5H605BB10
5H605CC06
5H605EC01
5H605EC02
5H605GG01
(57)【要約】
【課題】ケーブルのハウジングに対する固定強度を十分に確保しつつ、容易に組み立てることができる電動機を提供する。
【解決手段】脱落防止プレート90に、ロータの軸方向においてカバー30に向けて突出するケーブル押圧突起91aが設けられ、介在,シールドおよびシース84を有するセンサケーブル80が、ケーブル押圧突起91aとカバー30のケーブル支持凸部31gとの間に挟持され、介在,シールドおよびシース84がケーブル押圧突起91aおよびケーブル支持凸部31gにより弾性変形されている。これにより、脱落防止プレート90をカバー30に固定するだけで、センサケーブル80のカバー30に対する固定強度を十分に確保でき、かつ容易に組み立てることが可能となる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイルが巻装されたステータと、
前記ステータに対して回転するロータと、
を有する電動機であって、
前記コイルに給電を行う複数の給電線と、
前記ロータの回転状態を検出する磁気センサが設けられたセンサ基板と、
前記センサ基板に電気的に接続され、複数の心線を備えたセンサケーブルと、
前記複数の給電線および前記センサケーブルを保持するハウジングと、
前記ハウジングに装着され、前記複数の給電線および前記センサケーブルの前記ハウジングからの脱落を防止する脱落防止プレートと、
を有し、
前記センサケーブルは、前記複数の心線を覆う被覆部材を備え、
前記脱落防止プレートには、前記ロータの軸方向において前記ハウジングに向けて突出する第1凸部が設けられ、
前記センサケーブルが、前記第1凸部と前記ハウジングとの間に挟持され、前記被覆部材が前記第1凸部により弾性変形されていることを特徴とする、
電動機。
【請求項2】
請求項1に記載の電動機において、
前記ハウジングには、前記第1凸部に向けて突出し、かつ前記被覆部材を弾性変形させる第2凸部が設けられていることを特徴とする、
電動機。
【請求項3】
前記第1凸部および前記第2凸部は、前記被覆部材のみを弾性変形させて前記心線を変形させないことを特徴とする、
請求項2に記載の電動機。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動機において、
前記ハウジングには、前記複数の給電線が配置される給電線配置部および前記センサケーブルが配置されるセンサケーブル配置部が設けられ、
前記給電線配置部が、前記ハウジングの前記ロータの径方向における一方側に配置され、
前記センサケーブル配置部が、前記ハウジングの前記ロータの径方向における他方側に配置されていることを特徴とする、
電動機。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動機において、
前記ハウジングには、前記センサケーブルを前記ハウジングの外部に引き出すケーブル引き出し部が設けられ、
前記センサ基板は、前記ケーブル引き出し部側に設けられる第1辺部、および前記ケーブル引き出し部側とは反対側に設けられる第2辺部を備え、
前記センサケーブルが、前記センサ基板の前記第2辺部側に電気的に接続され、かつ前記ハウジングの内部で湾曲されていることを特徴とする、
電動機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルが巻装されたステータと、ステータに対して回転するロータと、を有する電動機に関する。
【背景技術】
【0002】
収穫された農作物等を運搬する電動運搬車の駆動源や、電動車椅子等の福祉機器の駆動源には、小型軽量でかつ扁平形の電動機が設けられている。そして、操作スイッチ等を操作して電動機に駆動電流を供給することで車輪が駆動され、ひいては自在に移動可能となる。このような扁平形の電動機が、例えば、特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1に記載された電動機は、ケースおよびカバーを備えており、これらを突き合わせて形成されたハウジングの内部に、扁平モータおよびハイポサイクロイド減速機が収容されている。そして、ハウジングには、第1コネクタ付きケーブルおよび第2コネクタ付きケーブルがそれぞれ接続されており、これにより扁平モータに駆動電流が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1に記載された電動機では、コネクタ付きケーブルを、接続部材(ナット)を介してカバーのコネクタ固定部に固定していた。よって、コネクタ付きケーブルのカバーに対する固定強度は十分に確保できるものの、ナットを準備しつつ当該ナットを所定の締め付けトルクで締め付ける必要がある等、組み立て作業の煩雑化を招いていた。
【0006】
本発明の目的は、ケーブルのハウジングに対する固定強度を十分に確保しつつ、容易に組み立てることができる電動機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様では、コイルが巻装されたステータと、前記ステータに対して回転するロータと、を有する電動機であって、前記コイルに給電を行う複数の給電線と、前記ロータの回転状態を検出する磁気センサが設けられたセンサ基板と、前記センサ基板に電気的に接続され、複数の心線を備えたセンサケーブルと、前記複数の給電線および前記センサケーブルを保持するハウジングと、前記ハウジングに装着され、前記複数の給電線および前記センサケーブルの前記ハウジングからの脱落を防止する脱落防止プレートと、を有し、前記センサケーブルは、前記複数の心線を覆う被覆部材を備え、前記脱落防止プレートには、前記ロータの軸方向において前記ハウジングに向けて突出する第1凸部が設けられ、前記センサケーブルが、前記第1凸部と前記ハウジングとの間に挟持され、前記被覆部材が前記第1凸部により弾性変形されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、脱落防止プレートに、ロータの軸方向においてハウジングに向けて突出する第1凸部が設けられ、被覆部材を有するセンサケーブルが、第1凸部とハウジングとの間に挟持され、被覆部材が第1凸部により弾性変形されている。これにより、脱落防止プレートをハウジングに固定するだけで、センサケーブルのハウジングに対する固定強度を十分に確保でき、かつ容易に組み立てることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図6】カバー内の構造を説明する分解斜視図である。
【
図7】給電線およびセンサケーブルの配策状態を説明する平面図である。
【
図9】カバー内の平型メス端子の部分を説明する斜視図である。
【
図10】
図2のB-B線に沿う部分拡大断面図である。
【
図11】
図2のC-C線に沿う部分拡大断面図である。
【
図12】(a)は自然状態のセンサケーブルの断面図,(b)は弾性変形状態のセンサケーブルの
図10のD-D線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0011】
図1は電動機の出力回転体側を示す斜視図を、
図2は電動機の出力回転体側を示す平面図を、
図3は
図2のA-A線に沿う断面図を、
図4は電動機のカバー側を示す分解斜視図を、
図5はカバー単体を示す斜視図を、
図6はカバー内の構造を説明する分解斜視図を、
図7は給電線およびセンサケーブルの配策状態を説明する平面図を、
図8は脱落防止プレート単体を示す斜視図を、
図9はカバー内の平型メス端子の部分を説明する斜視図を、
図10は
図2のB-B線に沿う部分拡大断面図を、
図11は
図2のC-C線に沿う部分拡大断面図を、
図12(a)は自然状態のセンサケーブルの断面図,(b)は弾性変形状態のセンサケーブルの
図10のD-D線に沿う断面図をそれぞれ示している。
【0012】
図1に示される電動機10は、収穫された農作物等を運搬する電動運搬車の車輪(図示せず)を駆動するものであって、比較的高出力のモータ装置となっている。電動機10は、操作スイッチ等(図示せず)の操作により、バッテリ等から駆動電流が供給され、これにより所定の回転速度で正方向または逆方向に回転駆動される。
【0013】
図1ないし
図3に示されるように、電動機10は、略円盤状の扁平形状に形成されており、これにより小型軽量化が図られている。電動機10は、その外郭を形成するケース20およびカバー30を備えており、ケース20およびカバー30は、互いに突き合わされた状態で合計5つの固定ねじSC1によって固定されている。
【0014】
図3に示されるように、ケース20およびカバー30の内部には、モータ収容室MSが形成されており、モータ収容室MSの内部には、ブラシレスモータである扁平モータ40が収容されている。また、モータ収容室MSの内部には、扁平モータ40(ロータ42)の回転状態を検出する3つのホールセンサHS(
図6および
図7参照)が設けられたセンサ基板50が収容されている。ここで、カバー30が、本発明におけるハウジングに相当する。
【0015】
図3に示されるように、ケース20は、アルミ材料等を鋳造成形することで段付きの略椀状に形成されており、大径筒部21と小径筒部22とを備えている。大径筒部21は、ケース20の軸方向においてカバー30側(図中下側)に配置され、小径筒部22は、ケース20の軸方向においてカバー30側とは反対側(図中上側)に配置されている。
【0016】
ケース20の軸方向における大径筒部21と小径筒部22との間には、略円盤状に形成された仕切壁23が一体に設けられている。仕切壁23は、大径筒部21とともに、モータ収容室MSを形成している。また、仕切壁23は、小径筒部22とともに、減速機収容室RSを形成している。すなわち、仕切壁23は、モータ収容室MSと減速機収容室RSとを仕切っている。
【0017】
仕切壁23の中心部分には、ロータ軸45が貫通する貫通孔23aが設けられている。また、貫通孔23aの径方向内側には、ロータ軸45の軸本体45aを回転自在に支持する第1ボールベアリングB1が装着されている。
【0018】
モータ収容室MSの内部に収容された扁平モータ40は、その直径寸法よりも厚み寸法が小さくされ、これにより扁平形となっている。扁平モータ40は、インナーロータ型のブラシレスモータであって、複数の鋼板を積層してなる環状のステータコア(ステータ)41と、ステータコア41の径方向内側に所定のエアギャップを介して回転自在に設けられたロータ42と、を備えている。ステータコア41は、合計3つの固定ねじSC2(
図4参照)によって仕切壁23に固定されており、これによりロータ42は、ステータコア41に対して回転される。
【0019】
ステータコア41には、プラスチック等の絶縁材料からなるインシュレータ43が装着されている。インシュレータ43は、複数のティース(図示せず)を含むステータコア41の略全体を覆っており、インシュレータ43のティースに対応する部分には、それぞれコイル44が集中巻きで巻装されている。つまり、コイル44は、インシュレータ43を介して、ステータコア41のそれぞれのティースに巻装されている。
【0020】
ロータ42は、鋼板をプレス加工等することで略椀状に形成された本体部42aを備えている。本体部42aの径方向外側には、筒状に形成された永久磁石42bが固定されている。永久磁石42bは、ロータ42の周方向にN極およびS極が交互に出現するように着磁されている。また、本体部42aの径方向内側の回転中心には、ロータ軸45の軸本体45aが固定されており、ロータ軸45はロータ42の回転に伴って回転される。
【0021】
ロータ軸45は、軸本体45a,第1軸部45b,第2軸部45cを備えており、第1軸部45bの軸心は、軸本体45aの軸心から所定量オフセット(偏心)した位置に設けられている。これに対し、第2軸部45cの軸心は、軸本体45aの軸心と一致している。軸本体45aは、第1ボールベアリングB1を介してケース20に回転自在に支持されており、ロータ42は、ロータ軸45を介してケース20に回転自在に支持されている。
【0022】
減速機収容室RSの内部には、減速機構であるハイポサイクロイド減速機60が収容されている。ハイポサイクロイド減速機60は、扁平モータ40(ロータ軸45)の回転を減速して外部に出力するものであって、アウターギヤ61およびインナーギヤ62を備えている。
【0023】
アウターギヤ61は環状に形成されており、かつ小径筒部22の軸方向において扁平モータ40寄りに配置されている。そして、アウターギヤ61の径方向外側が小径筒部22の径方向内側に固定されており、アウターギヤ61の径方向内側には、平歯からなる歯部61aが形成されている。
【0024】
インナーギヤ62は、アウターギヤ61の径方向内側に設けられ、その外径寸法はアウターギヤ61の内径寸法よりも小さくなっている。インナーギヤ62の径方向外側には、平歯からなる第1歯部62aが形成され、インナーギヤ62の第1歯部62aは、アウターギヤ61の歯部61aに噛み合わされている。つまり、インナーギヤ62はアウターギヤ61の内側を滑ることなく転動される。
【0025】
インナーギヤ62の回転中心は、一対の第2ボールベアリングB2を介して、ロータ軸45の第1軸部45bに回転自在に支持されている。これにより、第1軸部45bがアウターギヤ61の径方向内側で回転すると、一対の第2ボールベアリングB2に回転自在に支持されたインナーギヤ62は、アウターギヤ61の径方向内側においてロータ軸45よりも低速で回転される。
【0026】
また、インナーギヤ62の第1歯部62aの径方向内側には、平歯からなる第2歯部62bが形成されている。そして、第2歯部62bには、出力回転体63の平歯からなる歯部63aが噛み合わされている。具体的には、出力回転体63の歯部63aは、インナーギヤ62の第2歯部62bの径方向内側に配置され、その外径寸法はインナーギヤ62の第2歯部62bの内径寸法よりも小さくなっている。これにより、出力回転体63は、インナーギヤ62における第2歯部62bの径方向内側を滑ることなく転動され、インナーギヤ62よりも低速で回転される。
【0027】
ここで、出力回転体63は、その径方向内側が第2軸部45cに設けられた第3ボールベアリングB3に回転自在に支持されており、径方向外側が蓋部材64に設けられた第4ボールベアリングB4に回転自在に支持されている。これにより、特に大きな負荷が掛かる出力回転体63を、長期に亘ってスムーズに回転可能としている。そして、出力回転体63には、電動運搬車の車輪(図示せず)が固定される。よって、ハイポサイクロイド減速機60によって減速された扁平モータ40の回転が、高トルク化された状態で電動運搬車の車輪に伝達される。
【0028】
なお、蓋部材64は、ケース20の減速機収容室RSを閉塞するものであって、
図1および
図2に示されるように、合計4つの固定ねじSC3によって、ケース20の小径筒部22に固定されている。
【0029】
また、
図3に示されるように、ハイポサイクロイド減速機60は扁平形状であって、かつ比較的大きな減速比(1/90)を得ることが可能となっている。したがって、扁平形状の電動機10に採用することで、当該電動機10のさらなる扁平化(薄型化)にも容易に対応可能となっている。ここで言う「減速比(1/90)」とは、高速で回転するロータ軸45が90回転すると、漸く出力回転体63が高トルク化された状態で1回転することを意味する。
【0030】
図3ないし
図5に示されるように、カバー30は、プラスチック等の樹脂材料を射出成形することで略椀状に形成されている。カバー30は、円盤状に形成された底壁部31と、当該底壁部31の外周部分に一体に設けられた筒状の側壁部32と、を備えている。
【0031】
側壁部32には、カバー30の内外を連通する配線挿通孔32aが設けられている。配線挿通孔32aは、略長方形に開口されており、当該配線挿通孔32aには、シール部材であるゴム製のグロメット33(
図3,
図10,
図11参照)が装着されている。なお、グロメット33には、3本の給電線70u,70v,70wおよび1本のセンサケーブル80(
図6および
図7参照)が、それぞれ挿通されている。これにより、配線挿通孔32aを介して、雨水や埃等がカバー30の内部に進入することが防止される。
【0032】
具体的には、
図10および
図11に示されるように、グロメット33には、3つの小径穴33a(図示では1つのみ示す)および1つの大径穴33bが設けられ、それぞれの小径穴33aに給電線70u,70v,70wがそれぞれ挿通され、大径穴33bにセンサケーブル80が挿通されている。つまり、3本の給電線70u,70v,70wおよび1本のセンサケーブル80は、配線挿通孔32aおよびグロメット33を介して、カバー30の外部に引き出されている。ここで、配線挿通孔32aが、本発明におけるケーブル引き出し部に相当する。
【0033】
また、側壁部32の外側でかつ配線挿通孔32aの部分には、当該配線挿通孔32aを塞ぐようにして固定プレート34(
図1,
図3,
図10,
図11参照)が設けられている。固定プレート34は、配線挿通孔32aに装着されたグロメット33の脱落を防止するものであって、一対の固定ねじSC4によって側壁部32に固定されている。
【0034】
ここで、
図5および
図7に示されるように、カバー30の径方向において、ロータ軸45(
図4参照)の軸心部分と、側壁部32の周方向における配線挿通孔32aの中央部分と、を結ぶ線分をCTとする。また、線分CTを境に、カバー30の径方向一方側(
図5の右側および
図7の左側)を第1カバー部C1とし、カバー30の径方向他方側(
図5の左側および
図7の右側)を第2カバー部C2とする。
【0035】
図5に示されるように、側壁部32の内側でかつ第1カバー部C1側には、合計3つの端子ホルダ35a,35b,35cが設けられている。これらの端子ホルダ35a,35b,35cは、それぞれ中空の箱形状に形成されており、その内部には、U相用給電線70uの長手方向基端部にカシメ固定された平型メス端子M1,V相用給電線70vの長手方向基端部にカシメ固定された平型メス端子M2,W相用給電線70wの長手方向基端部にカシメ固定された平型メス端子M3がそれぞれ装着されている(
図6,
図7,
図9参照)。
【0036】
また、側壁部32の内側でかつ第1カバー部C1側および第2カバー部C2側には、それぞれ棒状に形成された係合凸部36a,36bが設けられている。これらの係合凸部36a,36bは、カバー30の側壁部32を越える高さ寸法で突出されており、カバー30のケース20(
図4参照)への装着を案内する機能を有する。具体的には、カバー30をケース20に装着する際に、最初にこれらの係合凸部36a,36bが、ケース20の係合凹部(図示せず)に差し込まれる。
【0037】
これにより、カバー30がケース20に対して、精度良く位置決めされつつ、互いに確実に装着可能としている。なお、カバー30をケース20に装着するだけで、それぞれの平型メス端子M1,M2,M3に対して、ケース20側の平型オス端子T1,T2,T3(
図4参照)が、精度良く電気的に接続される。ここで、平型メス端子M1(U相用)に接続される平型オス端子T1はU相に対応したコイル44に電気的に接続され、平型メス端子M2(V相用)に接続される平型オス端子T2はV相に対応したコイル44に電気的に接続され、平型メス端子M3(W相用)に接続される平型オス端子T3はW相に対応したコイル44に電気的に接続されている。
【0038】
これにより、それぞれの給電線70u,70v,70wに対して所定のタイミングで駆動電流を供給することで、U相,V相,W相に対応したコイル44(
図4参照)に対してそれぞれ給電が行われて、ステータコア41(
図4参照)に電磁力が発生する。よって、ロータ42(
図4参照)が、所定の回転速度で正方向または逆方向に回転駆動される。
【0039】
図6および
図7に示されるように、カバー30の内部には、U相用給電線70u,V相用給電線70vおよびW相用給電線70wの長手方向基端側がそれぞれ収容されている。また、カバー30の内部には、センサケーブル80の長手方向基端側およびセンサ基板50が収容されている。さらには、カバー30の内部には、それぞれの給電線70u,70v,70wおよびセンサケーブル80のカバー30からの脱落を防止する脱落防止プレート90が収容されている。
【0040】
図5に示されるように、カバー30の底壁部31における第1カバー部C1側には、U相用給電線70uを保持する第1保持溝31bと、V相用給電線70vを保持する第2保持溝31cと、W相用給電線70wを保持する第3保持溝31dと、が設けられている。これにより、それぞれの給電線70u,70v,70wを、互いに干渉させたり交差させたりすることなく、カバー30の内部に容易に配策可能としている。
【0041】
また、カバー30の底壁部31における第2カバー部C2側には、センサケーブル80を保持する第4保持溝31eが設けられている。ここで、センサケーブル80は、それぞれの給電線70u,70v,70wよりも太くなっている。よって、第4保持溝31eの幅寸法は、第1,第2,第3保持溝31b,31c,31dの幅寸法よりも大きくなっている。
【0042】
さらに、カバー30の第2カバー部C2側でかつ第4保持溝31eの近傍には、センサケーブル80を収容する比較的大きな収容スペースSPが設けられている。これにより、センサケーブル80を、カバー30の内部で弛みを持たせて大きく湾曲させることができ(
図6および
図7参照)、ひいてはセンサ基板50と第4保持溝31eとの間に、センサケーブル80を無理に折り曲げることなく配策可能としている。
【0043】
このように、カバー30をロータ42(
図3参照)の径方向に対して、線分CTを中心として一方側を第1カバー部C1に他方側を第2カバー部C2に分けたときに、カバー30の第1カバー部C1側に、U相用,V相用,W相用給電線70u,70v,70wが配置され、カバー30の第2カバー部C2側に、センサケーブル80が配置されている。
【0044】
これにより、カバー30の内部で、それぞれの給電線70u,70v,70wとセンサケーブル80とが、互いに接触したり交差したりすることを防止している。したがって、それぞれの給電線70u,70v,70wとセンサケーブル80とが短絡すること等が確実に抑えられ、電動機10の信頼性向上が図られている。さらには、それぞれの給電線70u,70v,70wおよびセンサケーブル80をカバー30に対して容易に配策することができ、ひいては電動機10の組み立て作業性の向上も図られている。
【0045】
ここで、第1カバー部C1が、本発明における給電線配置部に相当し、第2カバー部C2が、本発明におけるセンサケーブル配置部に相当する。つまり、第1カバー部C1が、カバー30のロータ42の径方向における一方側に配置され、第2カバー部C2が、カバー30のロータ42の径方向における他方側に配置されている。
【0046】
また、
図5に示されるように、カバー30の底壁部31には、合計4つの基板支持柱31fが設けられている。これらの基板支持柱31fは、第1カバー部C1側および第2カバー部C2側に、それぞれ2つずつ設けられている。つまり、これらの基板支持柱31fに支持されるセンサ基板50は、線分CTを跨ぐようにしてカバー30に固定される。
【0047】
そして、センサ基板50は、4つの基板支持柱31fのうちの2つの基板支持柱31fに設けられた位置決め突起Ptにより位置決めされ、かつその他の2つの基板支持柱31fに対して一対の固定ねじSC5(
図6および
図7参照)を締め付けることで固定される。
【0048】
センサ基板50は、
図6,
図7,
図9に示されるように、3つのホールセンサ(磁気センサ)HSを含む複数の電子部品がはんだ付けされ、電子回路として機能するプリント回路板(Printed Circuit Board)となっている。センサ基板50は、一対の短辺部51と、配線挿通孔32a側に設けられる第1長辺部(第1辺部)52と、配線挿通孔32a側とは反対側(係合凸部36a側)に設けられる第2長辺部(第2辺部)53と、を備えている。
【0049】
そして、センサ基板50の第2長辺部53寄りの部分に、3つのホールセンサHSが所定間隔で並んで設けられている。これらのホールセンサHSは、ロータ42の回転状態(回転速度等)を検出するものであって、ロータ42(
図3および
図4参照)の軸方向において、永久磁石42bと対向している。これにより、3つのホールセンサHSは、ロータ42の回転に伴う永久磁石42bのN極およびS極の切り替わりによりスイッチング動作して、それぞれ所定のタイミングで矩形波を出力する。
【0050】
また、センサ基板50の第2長辺部53側に、センサケーブル80が電気的に接続されている。具体的には、センサケーブル80は、
図12(a)に示されるように、合計6本のケーブル心線(心線)81を備えている。ケーブル心線81は、U相用,V相用,W相用給電線70u,70v,70w(
図7参照)よりも細い電線となっている。
【0051】
さらに、ケーブル心線81の周囲は、綿糸や合成繊維等からなる介在82で覆われており、かつケーブル心線81および介在82の周囲は、アルミ箔等からなるシールド83および樹脂製のシース84で覆われている。ここで、ケーブル心線81の周囲を覆う介在82,シールド83およびシース84が、本発明における被覆部材に相当する。そして、合計6本のケーブル心線81は、センサ基板50の所定箇所(詳細図示せず)に、それぞれ半田付けにより電気的に接続されている。
【0052】
なお、ケーブル心線81のセンサ基板50との接続部分は、半田付けにより固定される部分であって、比較的剛性が低い部分となっている。したがって、センサケーブル80に大きな引っ張り力が作用すると、半田クラック(導通不良)が発生する虞がある。そこで、本実施の形態では、
図6および
図7に示されるように、センサケーブル80を収容スペースSPにおいて、弛みを持たせて大きく湾曲させている。
【0053】
これにより、センサケーブル80が多少引っ張られたとしてもセンサケーブル80の湾曲部分が撓んで、ケーブル心線81の半田付けの部分に引っ張り力が伝達されることが効果的に抑えられる。よって、本実施の形態においては、半田クラックが生じ難くなっており、十分な耐久性が確保されている。
【0054】
さらに、
図5および
図10に示されるように、センサケーブル80を収容する第4保持溝31eには、脱落防止プレート90に向けて突出されたケーブル支持凸部31gが設けられている。具体的には、ケーブル支持凸部31gは、第4保持溝31eの長手方向における配線挿通孔32a寄りに配置されている。そして、ケーブル支持凸部31gは、センサケーブル80を底壁部31側から弾性変形させる機能を備えている。
【0055】
ここで、
図1,
図2,
図4,
図6に示されるように、カバー30の外部に引き出されたU相用,V相用,W相用給電線70u,70v,70wの長手方向先端部には、コントローラ等に接続された電源用の外部コネクタ(図示せず)が接続される第1コネクタ接続部CN1が設けられている。また、カバー30の外部に引き出されたセンサケーブル80の長手方向先端部には、コントローラ等に接続された制御用の外部コネクタ(図示せず)が接続される第2コネクタ接続部CN2が設けられている。
【0056】
このように、電源系統のケーブル(給電線70u,70v,70w)と、制御系統のケーブル(センサケーブル80)とを分けて設けることによって、電源系統のケーブルから放散される電気ノイズ等が、制御系統のケーブルに悪影響を与えること等を抑制している。
【0057】
図6,
図8,
図9に示されるように、カバー30の内部に装着される脱落防止プレート90は、プラスチック等の樹脂材料により略円盤状に形成されている。脱落防止プレート90は、U相用,V相用,W相用給電線70u,70v,70wおよびセンサケーブル80の、第1,第2,第3,第4保持溝31b,31c,31d,31e(
図7参照)からの脱落、つまりカバー30からの脱落を防止する機能を有している。
【0058】
脱落防止プレート90の底壁部31側には第1面91(
図8参照)が設けられ、脱落防止プレート90の扁平モータ40側には第2面92(
図6および
図9参照)が設けられている。また、脱落防止プレート90には、略矩形形状に切り欠かれた第1切欠部93と、脱落防止プレート90の略中心部分において略半円形状に切り欠かれた第2切欠部94と、が設けられている。そして、第1切欠部93の部分には、
図9に示されるように、センサ基板50が配置される。一方、第2切欠部94の部分には、
図3に示されるように、ロータ軸45が配置される。さらに、
図6および
図8に示されるように、脱落防止プレート90の外周部分には、電動機10を組み立てた状態で、カバー30に設けられた係合凸部36bが入り込む第3切欠部95が設けられている。
【0059】
図8に示されるように、脱落防止プレート90の第1面91側で、かつ脱落防止プレート90の径方向外側の部分には、ケーブル押圧突起91aが一体に設けられている。ケーブル押圧突起91aは、ロータ42(
図3参照)の軸方向において、第1面91からカバー30の底壁部31に向けて突出されており、略三角形の先細り形状に形成されている。そして、
図10に示されるように、ケーブル押圧突起91aは、カバー30のケーブル支持凸部31gと対向している。
【0060】
すなわち、ケーブル支持凸部31gは、カバー30におけるケーブル押圧突起91aとの対向部に配置され、かつケーブル押圧突起91aに向けて突出されている。ここで、ケーブル押圧突起91aが、本発明における第1凸部に相当し、ケーブル支持凸部31gが、本発明における第2凸部に相当する。
【0061】
また、
図6および
図8に示されるように、脱落防止プレート90の径方向外側の部分には、その周方向に並ぶようにして合計5つのねじ穴96が設けられている。これらのねじ穴96には、それぞれ固定ねじSC6(合計5つ)が挿通され、これにより、脱落防止プレート90は、第1,第2,第3,第4保持溝31b,31c,31d,31e(
図7参照)を覆い隠し、かつカバー30の内部にがたつくことなく装着(固定)される。
【0062】
ここで、脱落防止プレート90をカバー30に固定した状態で、ケーブル押圧突起91aとケーブル支持凸部31gとの離間寸法は、
図12(b)に示されるようにSとなっており、当該離間寸法Sの部分において、センサケーブル80は押し潰されるようにして弾性変形され、ケーブル押圧突起91aおよびケーブル支持凸部31gによって挟持されている。
【0063】
具体的には、
図12(a)に示されるように、センサケーブル80の自然状態(弾性変形されていない状態)での直径寸法Dは、約5.4mmに設定されている。また、
図12(b)に示されるように、ケーブル押圧突起91aとケーブル支持凸部31gとの離間寸法Sは、約2.4mmに設定されている。すなわち、センサケーブル80の潰れ代は、「D-S=約3.0mm」であって、これにより、
図10に示されるように、センサケーブル80は、ケーブル押圧突起91aとケーブル支持凸部31gの間に強固に固定される。また、ケーブル押圧突起91aが略三角形の先細り形状であるため、センサケーブル80に食い込む。よって、センサケーブル80の引っ張り力に対する抜け強度も十分に高められている。
【0064】
ここで、本実施の形態では、それぞれのケーブル心線81が断線等することなくセンサケーブル80として機能し得る最大の潰れ代は、約2.5mm~3.5mm(試験結果に基づく数値)となっている。具体的には、
図12(b)に示されるように、センサケーブル80をケーブル押圧突起91aとケーブル支持凸部31gの間に挟持した状態において、ケーブル押圧突起91aおよびケーブル支持凸部31gは、介在82,シールド83およびシース84のみを弾性変形させて、それぞれのケーブル心線81を変形させない。よって、それぞれのケーブル心線81に対してケーブル押圧突起91aおよびケーブル支持凸部31gから無理な負荷が掛からず、ケーブル心線81が変形したり断線したりすることはない。
【0065】
また、例えば、電動機10を電動運搬車(図示せず)に組み付ける際に、仮にセンサケーブル80を引っ張ってしまった場合でも、センサケーブル80は、ケーブル押圧突起91aとケーブル支持凸部31gの間に押し潰されるようにして強固に固定されているので、その引っ張り力がセンサ基板50に到達することはなく、半田クラック等の不具合の発生が確実に防止される。
【0066】
さらに、
図8に示されるように、ケーブル押圧突起91aの両脇にねじ穴96がそれぞれ設けられている。これにより、脱落防止プレート90のケーブル押圧突起91aの近傍の部分が弾性変形することが防止され、ひいてはケーブル押圧突起91aおよびケーブル支持凸部31gによるセンサケーブル80の安定した固定強度が確保されている。
【0067】
また、
図6,
図8,
図9に示されるように、脱落防止プレート90の第2面92側で、かつ脱落防止プレート90の径方向外側の部分には、その周方向に並ぶようにして合計3つの支持突起97が一体に設けられている。これらの支持突起97は、第2面92から扁平モータ40(
図3および
図4参照)に向けて突出されており、かつ略直方体形状に形成されている。そして、
図9に示されるように、脱落防止プレート90をカバー30に装着した状態で、それぞれの支持突起97は、カバー30の径方向において端子ホルダ35a,35b,35cとそれぞれ対向している。
【0068】
それぞれの支持突起97は、平型メス端子M1,M2,M3の側方を支持している。これにより、ケース20側の平型オス端子T1,T2,T3(
図4参照)の平型メス端子M1,M2,M3への接続時において、平型メス端子M1,M2,M3が端子ホルダ35a,35b,35cに対して傾くことが防止される。したがって、平型オス端子T1,T2,T3を平型メス端子M1,M2,M3に対して確実に電気的に接続可能となっている。
【0069】
以上詳述したように、本実施の形態に係る電動機10によれば、脱落防止プレート90に、ロータ42の軸方向においてカバー30に向けて突出するケーブル押圧突起91aが設けられ、介在82,シールド83およびシース84を有するセンサケーブル80が、ケーブル押圧突起91aとカバー30のケーブル支持凸部31gとの間に挟持され、介在82,シールド83およびシース84がケーブル押圧突起91aにより弾性変形されている。
【0070】
これにより、脱落防止プレート90をカバー30に固定するだけで、センサケーブル80のカバー30に対する固定強度を十分に確保でき、かつ容易に組み立てることが可能となる。
【0071】
また、本実施の形態に係る電動機10によれば、カバー30には、ケーブル押圧突起91aに向けて突出し、かつ介在82,シールド83およびシース84を弾性変形させるケーブル支持凸部31gが設けられている。
【0072】
これにより、
図10に示されるように、センサケーブル80の上下部分を部分的に弾性変形させることができる。したがって、センサケーブル80のカバー30に対する固定強度をより高くすることができ、より確実に半田クラックが発生することを防止することが可能となる。
【0073】
さらに、本実施の形態に係る電動機10によれば、ケーブル押圧突起91aおよびケーブル支持凸部31gは、介在82,シールド83およびシース84のみを弾性変形させて、それぞれのケーブル心線81を変形させない。
【0074】
これにより、センサケーブル80を形成するケーブル心線81を断線等させずに、センサケーブル80として機能を長期に亘り維持することが可能となり、信頼性をさらに向上させることができる。
【0075】
また、本実施の形態に係る電動機10によれば、カバー30には、U相用,V相用,W相用給電線70u,70v,70wが配置される第1カバー部C1およびセンサケーブル80が配置される第2カバー部C2が設けられ、第1カバー部C1が、カバー30のロータ42の径方向における一方側に配置され、第2カバー部C2が、カバー30のロータ42の径方向における他方側に配置されている。
【0076】
これにより、カバー30の内部で、それぞれの給電線70u,70v,70wとセンサケーブル80とが、互いに接触したり交差したりすることを防止できる。よって、それぞれの給電線70u,70v,70wとセンサケーブル80とが短絡すること等を確実に抑えることができ、ひいては電動機10の信頼性が向上する。また、それぞれの給電線70u,70v,70wおよびセンサケーブル80をカバー30に対して容易に配策することが可能となり、ひいては電動機10の組み立て作業性が向上する。
【0077】
さらに、本実施の形態に係る電動機10によれば、カバー30には、センサケーブル80をカバー30の外部に引き出す配線挿通孔32aが設けられ、センサ基板50は、配線挿通孔32a側に設けられる第1長辺部52、および配線挿通孔32a側とは反対側に設けられる第2長辺部53を備え、センサケーブル80が、センサ基板50の第2長辺部53側に電気的に接続され、かつカバー30の内部で湾曲されている。
【0078】
これにより、センサ基板50と第4保持溝31eとの間において、センサケーブル80を無理に折り曲げることなく配策することができ、仮にセンサケーブル80が多少引っ張られたとしてもセンサケーブル80の湾曲部分が撓んで、ケーブル心線81の半田付けの部分に引っ張り力が伝達されることを効果的に抑制できる。よって、半田クラックを生じ難くさせて、十分な耐久性を得ることができる。
【0079】
また、本実施の形態に係る電動機10によれば、当該電動機10の耐久性を向上させ、かつ組み立て作業性を向上させることができ、ひいては製品のライフサイクルを長くし、かつ製造エネルギーの省力化を図ることができる。よって、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)において、特に目標7(手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する)および目標13(気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る)に貢献することができる。
【0080】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。上記実施の形態では、電動機10を、収穫された農作物等を運搬する電動運搬車に適用したものを示したが、本発明はこれに限らず、車椅子装置等の福祉機器の駆動源に適用する等、他の用途の装置にも適用することができる。
【0081】
その他、上記実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,設置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、上記実施の形態に限定されない。
【符号の説明】
【0082】
10:電動機,20:ケース,21:大径筒部,22:小径筒部,23:仕切壁,23a:貫通孔,30:カバー(ハウジング),31:底壁部,31b:第1保持溝,31c:第2保持溝,31d:第3保持溝,31e:第4保持溝,31f:基板支持柱,31g:ケーブル支持凸部(第2凸部),32:側壁部,32a:配線挿通孔(ケーブル引き出し部),33:グロメット,33a:小径穴,33b:大径穴,34:固定プレート,35a,35b,35c:端子ホルダ,36a,36b:係合凸部,40:扁平モータ,41:ステータコア(ステータ),42:ロータ,42a:本体部,42b:永久磁石,43:インシュレータ,44:コイル,45:ロータ軸,45a:軸本体,45b:第1軸部,45b:第1軸部,45c:第2軸部,50:センサ基板,51:短辺部,52:第1長辺部(第1辺部),53:第2長辺部(第2辺部),60:ハイポサイクロイド減速機,61:アウターギヤ,61a:歯部,62:インナーギヤ,62a:第1歯部,62b:第2歯部,63:出力回転体,63a:歯部,64:蓋部材,70u:U相用給電線(給電線),70v:V相用給電線(給電線),70w:W相用給電線(給電線),80:センサケーブル,81:ケーブル心線(心線),82:介在(被覆部材),83:シールド(被覆部材),84:シース(被覆部材),90:脱落防止プレート,91:第1面,91a:ケーブル押圧突起(第1凸部),92:第2面,93:第1切欠部,94:第2切欠部,95:第3切欠部,96:ねじ穴,97:支持突起,B1:第1ボールベアリング,B2:第2ボールベアリング,B3:第3ボールベアリング,B4:第4ボールベアリング,C1:第1カバー部(給電線配置部),C2:第2カバー部(センサケーブル配置部),CN1:第1コネクタ接続部,CN2:第2コネクタ接続部,CT:線分,HS:ホールセンサ(磁気センサ),M1,M2,M3:平型メス端子,MS:モータ収容室,Pt:位置決め突起,RS:減速機収容室,SP:収容スペース,T1,T2,T3:平型オス端子