(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094201
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】試験問題作成支援システム、及び試験問題作成支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20230628BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021209530
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000154613
【氏名又は名称】株式会社文溪堂
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(74)【代理人】
【識別番号】100132403
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 儀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100198856
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 将之
(72)【発明者】
【氏名】磯部 拳太郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】試験問題の作成を支援する支援システムの提供を課題とする。
【解決手段】支援システム1は、支援サーバ3と、操作側端末4とを具備し、支援サーバ3は、サイト公開手段10と、設問情報データベース23を記憶するサーバ側記憶手段11と、学習単元・設問表示手段12と、用紙レイアウトデータ受付手段13と、設問情報抽出手段14と、プレビュー作成表示手段15と、プレビュー修正手段16と、プレビュー出力手段17とを有し、操作側端末4は、サイトアクセス表示手段25と、操作側データ入力手段26と、プレビュー出力指示手段27とを有し、設問情報22は、領域データ7を更に含み、プレビュー作成表示手段15及びプレビュー修正手段16の少なくともいずれか一方は、領域データ7に基づいて、プレビュー表示部43に表示されるプレビュー9における設問のレイアウトを決定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験問題の作成支援を行う支援サーバと、
前記支援サーバと電気通信回線を通じて接続され、前記試験問題の作成を行う作成者が操作する操作側端末と
を具備し、
前記支援サーバは、
前記試験問題の作成支援を行うための作成支援用サイトを、前記電気通信回線を通じて前記操作側端末からのアクセスを可能に公開するサイト公開手段と、
前記試験問題の作成支援の対象となる学年、教科、及び学習単元に分類され、前記試験問題を構成する複数の設問に係る設問情報が格納された設問情報データベースを記憶するサーバ側記憶手段と、
前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、作成支援する前記試験問題の前記学年及び前記教科を指定した作成基本データの入力を受け付け、前記作成基本データに基づいて前記作成支援用サイトの学習単元リスト表示部に学習単元リスト及び設問リスト表示部に設問リストをそれぞれ表示する学習単元・設問表示手段と、
前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、作成支援する前記試験問題の用紙サイズ及びレイアウト構成を指定した用紙レイアウトデータの入力を受け付ける用紙レイアウトデータ受付手段と、
前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記試験問題を構成する前記設問を選択した選択設問データの入力を受け付け、前記選択設問データに基づいて対応する前記設問情報を前記設問情報データベースから抽出する設問情報抽出手段と、
前記用紙レイアウトデータに基づいて指定された前記用紙サイズに対し、抽出された前記設問情報に係る前記設問をレイアウトした前記試験問題のプレビューを作成し、前記作成支援用サイトのプレビュー表示部に表示するプレビュー作成表示手段と、
前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記プレビューにレイアウトされた前記設問の変更及びレイアウト位置の修正に係る修正指示データの入力を受け付け、前記プレビューを修正して表示するプレビュー修正手段と、
前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記プレビューの出力指示を受け付け、前記プレビューを印刷/または電子データの少なくともいずれか一方で出力するプレビュー出力手段と
を有し、
前記操作側端末は、
前記電気通信回線を通じて公開された前記作成支援用サイトにアクセスし、端末表示画面に表示するサイトアクセス表示手段と、
表示された前記作成支援用サイトを通じて前記支援サーバに対し、前記作成基本データ、前記用紙レイアウトデータ、前記選択設問データ、及び前記修正指示データを入力する操作側データ入力手段と、
前記作成支援用サイトを通じて前記支援サーバに対し、前記プレビューの出力指示をするプレビュー出力指示手段と
を有し、
前記設問情報は、
それぞれの前記設問に対応し、指定された前記用紙サイズに占める前記設問の横幅及び縦幅に係る領域データを更に含み、
前記プレビュー作成表示手段及び前記プレビュー修正手段の少なくともいずれか一方は、
前記領域データに基づいて、前記プレビュー表示部に表示される前記プレビューにおける前記設問のレイアウトを決定する試験問題作成支援システム。
【請求項2】
前記サイト公開手段は、
前記学習単元リスト表示部、前記設問リスト表示部、及び前記プレビュー表示部を一画面に並列させて表示した前記作成支援用サイトを公開する請求項1に記載の試験問題作成支援システム。
【請求項3】
前記設問情報は、
前記設問に対する模範解答に係る模範解答データを含み、
前記プレビュー作成表示手段は、
前記プレビューに前記模範解答を重ね合わせた解答付プレビューを表示する解答付プレビュー作成表示手段を更に有する請求項1または2に記載の試験問題作成支援システム。
【請求項4】
前記設問情報抽出手段は、
前記作成支援用サイトを通じた前記操作側端末から、前記試験問題を構成する前記設問の選択をランダムに行う指示の入力を受け付け、前記設問リスト表示部に表示された複数の前記設問の中からランダムに前記設問を抽出するランダム抽出手段を更に有する請求項1~3のいずれか一項に記載の試験問題作成支援システム。
【請求項5】
前記支援サーバは、
作成された前記プレビューにレイアウトされた前記設問のレイアウト状況をチェックし、前記レイアウト状況のエラーの有無を報知するチェック報知手段を更に有する請求項1~4のいずれか一項に記載の試験問題作成支援システム。
【請求項6】
試験問題の作成支援を行うための作成支援用サイトを、電気通信回線を通じて操作側端末からのアクセスを可能に公開するサイト公開手段、前記試験問題の作成支援の対象となる学年、教科、及び学習単元に分類され、前記試験問題を構成する複数の設問に係る設問情報が格納された設問情報データベースを記憶するサーバ側記憶手段、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、作成支援する前記試験問題の前記学年及び前記教科を指定した作成基本データの入力を受け付け、前記作成基本データに基づいて前記作成支援用サイトの学習単元リスト表示部に学習単元リスト及び設問リスト表示部に設問リストをそれぞれ表示する学習単元・設問表示手段、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、作成支援する前記試験問題の用紙サイズ及びレイアウト構成を指定した用紙レイアウトデータの入力を受け付ける用紙レイアウトデータ受付手段、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記試験問題を構成する前記設問を選択した選択設問データの入力を受け付け、前記選択設問データに基づいて対応する前記設問情報を前記設問情報データベースから抽出する設問情報抽出手段、前記用紙レイアウトデータに基づいて指定された前記用紙サイズに対し、抽出された前記設問情報に係る前記設問をレイアウトした前記試験問題のプレビューを作成し、前記作成支援用サイトのプレビュー表示部に表示するプレビュー作成表示手段、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記プレビューにレイアウトされた前記設問の変更及びレイアウト位置の修正に係る修正指示データの入力を受け付け、前記プレビューを修正して表示するプレビュー修正手段、及び前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記プレビューの出力指示を受け付け、前記プレビューを印刷/または電子データの少なくともいずれか一方で出力するプレビュー出力手段として前記試験問題の作成支援を行う支援サーバを機能させるとともに、前記電気通信回線を通じて公開された前記作成支援用サイトにアクセスし、端末表示画面に表示するサイトアクセス表示手段、表示された前記作成支援用サイトを通じて前記支援サーバに対し、前記作成基本データ、前記用紙レイアウトデータ、及び前記選択設問データ、及び前記修正指示データを入力する操作側データ入力手段、前記作成支援用サイトを通じて前記支援サーバに対し、前記プレビューの出力指示をするプレビュー出力指示手段として、前記支援サーバと前記電気通信回線を通じて接続され、前記試験問題の作成を行う作成者が操作する前記操作側端末を機能させ、前記設問情報は、それぞれの前記設問に対応し、指定された前記用紙サイズに占める前記設問の横幅及び縦幅に係る領域データを更に含み、前記プレビュー作成表示手段及び前記プレビュー修正手段の少なくともいずれか一方は、前記領域データに基づいて、前記プレビュー表示部に表示される前記プレビューにおける前記設問のレイアウトを決定する試験問題作成支援プログラム。
【請求項7】
前記学習単元リスト表示部、前記設問リスト表示部、及び前記プレビュー表示部を一画面に並列させて表示した前記作成支援用サイトを公開する前記サイト公開手段として前記支援サーバを更に機能させる請求項6に記載の試験問題作成支援プログラム。
【請求項8】
前記設問情報は、前記設問に対する模範解答に係る模範解答データを含み、前記プレビューに前記模範解答を重ね合わせた解答付プレビューを表示する解答付プレビュー作成表示手段を含む前記プレビュー作成表示手段として前記支援サーバを更に機能させる請求項6または7に記載の試験問題作成支援プログラム。
【請求項9】
前記設問情報抽出手段は、前記作成支援用サイトを通じた前記操作側端末から、前記試験問題を構成する前記設問の選択をランダムに行う指示の入力を受け付け、前記設問リスト表示部に表示された複数の前記設問の中からランダムに前記設問を抽出するランダム抽出手段を含む前記設問情報抽出手段として前記支援サーバを更に機能させる請求項6~8のいずれか一項に記載の試験問題作成支援プログラム。
【請求項10】
作成された前記プレビューにレイアウトされた前記設問のレイアウト状況をチェックし、前記レイアウト状況のエラーの有無を報知するチェック報知手段として前記支援サーバを更に機能させる請求項6~9のいずれか一項に記載の試験問題作成支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験問題作成支援システム、及び試験問題作成支援プログラムに関する。更に詳しくは、小学校や中学校等で実施されるテストに使用される試験問題の作成及び編集を支援し、試験問題の作成作業の効率化を図ることの可能な試験問題作成支援システム、及び試験問題作成支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小学校や中学校、または学習塾等において、児童・生徒等の学習者の学習内容に対する理解度を確認するために、予め規定された期間毎に期末テストや中間テスト等が実施され、或いは、それぞれの学習単元の終了時等のタイミングで小テストや確認テスト等が実施されている。このように、小学校等では日常的にテストが実施されており、かかるテストに使用される試験問題は、過去の試験問題や問題集やドリル等を発行する教材発行会社が提供する問題等を参考にして教師等がそれぞれ独自に作成している。
【0003】
このような試験問題等の教材について、例えば、児童・生徒の学習単元毎の習熟度を適切に反映させて教材の作成を支援する教材作成支援システム(特許文献1参照)や、より高い自由度で教材を作成できる教材作成支援システム(特許文献2参照)等が提案されている。これにより、教材作成の効率化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-169925号公報
【特許文献2】特開2014-228957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような試験問題の作成は、多くの作業時間を要することがあり、教師等にとってこれらの試験問題の作成に係る作業時間の短縮、及び作成作業自体の省力化を図ることが期待されている。特に、複数の設問を所定の用紙サイズに配置するレイアウト作業が複雑となることがあり、教師等はこれまでの長年の経験に基づいてそれぞれのレイアウトを決定することが多かった。
【0006】
特に、算数や数学等の教科の場合、数式やグラフ、表等を設問に組み込む場合があり、設問毎に必要なスペースや設問に対して必要な解答スペースが十分に把握できないことがあった。規定の用紙サイズから設問や解答欄のはみ出し、或いは解答を導くために必要な計算の過程を解答者が書き込むための十分な解答スペースが確保できないことがあった。
【0007】
そのため、試験問題を作成する教師等の作成者にとってレイアウト後の調整作業が必要となったり、学習者が解答に際して不便を感じたりすることがあり、複数の設問を適切にレイアウトし、かつそれぞれの設問に対する十分な解答スペースを確保可能な試験問題の作成を支援するシステムが期待されていた。
【0008】
そこで、本発明は上記実情に鑑み、複数の設問から構成される試験問題の作成において、各設問を適切な位置に配置するレイアウト作業を支援可能な試験問題作成支援システム、及び試験問題作成支援プログラムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、下記に掲げる試験問題作成支援システム、及び試験問題作成支援プログラムが提供される。
【0010】
[1] 試験問題の作成支援を行う支援サーバと、前記支援サーバと電気通信回線を通じて接続され、前記試験問題の作成を行う作成者が操作する操作側端末とを具備し、前記支援サーバは、前記試験問題の作成支援を行うための作成支援用サイトを、前記電気通信回線を通じて前記操作側端末からのアクセスを可能に公開するサイト公開手段と、前記試験問題の作成支援の対象となる学年、教科、及び学習単元に分類され、前記試験問題を構成する複数の設問に係る設問情報が格納された設問情報データベースを記憶するサーバ側記憶手段と、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、作成支援する前記試験問題の前記学年及び前記教科を指定した作成基本データの入力を受け付け、前記作成基本データに基づいて前記作成支援用サイトの学習単元リスト表示部に学習単元リスト及び設問リスト表示部に設問リストをそれぞれ表示する学習単元・設問表示手段と、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、作成支援する前記試験問題の用紙サイズ及びレイアウト構成を指定した用紙レイアウトデータの入力を受け付ける用紙レイアウトデータ受付手段と、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記試験問題を構成する前記設問を選択した選択設問データの入力を受け付け、前記選択設問データに基づいて対応する前記設問情報を前記設問情報データベースから抽出する設問情報抽出手段と、前記用紙レイアウトデータに基づいて指定された前記用紙サイズに対し、抽出された前記設問情報に係る前記設問をレイアウトした前記試験問題のプレビューを作成し、前記作成支援用サイトのプレビュー表示部に表示するプレビュー作成表示手段と、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記プレビューにレイアウトされた前記設問の変更及びレイアウト位置の修正に係る修正指示データの入力を受け付け、前記プレビューを修正して表示するプレビュー修正手段と、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記プレビューの出力指示を受け付け、前記プレビューを印刷/または電子データの少なくともいずれか一方で出力するプレビュー出力手段とを有し、前記操作側端末は、前記電気通信回線を通じて公開された前記作成支援用サイトにアクセスし、端末表示画面に表示するサイトアクセス表示手段と、表示された前記作成支援用サイトを通じて前記支援サーバに対し、前記作成基本データ、前記用紙レイアウトデータ、前記選択設問データ、及び前記修正指示データを入力する操作側データ入力手段と、前記作成支援用サイトを通じて前記支援サーバに対し、前記プレビューの出力指示をするプレビュー出力指示手段とを有し、前記設問情報は、それぞれの前記設問に対応し、指定された前記用紙サイズに占める前記設問の横幅及び縦幅に係る領域データを更に含み、前記プレビュー作成表示手段及び前記プレビュー修正手段の少なくともいずれか一方は、前記領域データに基づいて、前記プレビュー表示部に表示される前記プレビューにおける前記設問のレイアウトを決定する試験問題作成支援システム。
【0011】
[2] 前記サイト公開手段は、前記学習単元リスト表示部、前記設問リスト表示部、及び前記プレビュー表示部を一画面に並列させて表示した前記作成支援用サイトを公開する前記[1]に記載の試験問題作成支援システム。
【0012】
[3] 前記設問情報は、前記設問に対する模範解答に係る模範解答データを含み、前記プレビュー作成表示手段は、前記プレビューに前記模範解答を重ね合わせた解答付プレビューを表示する解答付プレビュー作成表示手段を更に有する前記[1]または[2]に記載の試験問題作成支援システム。
【0013】
[4] 前記設問情報抽出手段は、前記作成支援用サイトを通じた前記操作側端末から、前記試験問題を構成する前記設問の選択をランダムに行う指示の入力を受け付け、前記設問リスト表示部に表示された複数の前記設問の中からランダムに前記設問を抽出するランダム抽出手段を更に有する前記[1]~[3]のいずれかに記載の試験問題作成支援システム。
【0014】
[5] 前記支援サーバは、作成された前記プレビューにレイアウトされた前記設問のレイアウト状況をチェックし、前記レイアウト状況のエラーの有無を報知するチェック報知手段を更に有する前記[1]~[4]のいずれかに記載の試験問題作成支援システム。
【0015】
[6] 試験問題の作成支援を行うための作成支援用サイトを、電気通信回線を通じて操作側端末からのアクセスを可能に公開するサイト公開手段、前記試験問題の作成支援の対象となる学年、教科、及び学習単元に分類され、前記試験問題を構成する複数の設問に係る設問情報が格納された設問情報データベースを記憶するサーバ側記憶手段、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、作成支援する前記試験問題の前記学年及び前記教科を指定した作成基本データの入力を受け付け、前記作成基本データに基づいて前記作成支援用サイトの学習単元リスト表示部に学習単元リスト及び設問リスト表示部に設問リストをそれぞれ表示する学習単元・設問表示手段、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、作成支援する前記試験問題の用紙サイズ及びレイアウト構成を指定した用紙レイアウトデータの入力を受け付ける用紙レイアウトデータ受付手段、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記試験問題を構成する前記設問を選択した選択設問データの入力を受け付け、前記選択設問データに基づいて対応する前記設問情報を前記設問情報データベースから抽出する設問情報抽出手段、前記用紙レイアウトデータに基づいて指定された前記用紙サイズに対し、抽出された前記設問情報に係る前記設問をレイアウトした前記試験問題のプレビューを作成し、前記作成支援用サイトのプレビュー表示部に表示するプレビュー作成表示手段、前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記プレビューにレイアウトされた前記設問の変更及びレイアウト位置の修正に係る修正指示データの入力を受け付け、前記プレビューを修正して表示するプレビュー修正手段、及び前記作成支援用サイトを通じて前記操作側端末から、前記プレビューの出力指示を受け付け、前記プレビューを印刷/または電子データの少なくともいずれか一方で出力するプレビュー出力手段として前記試験問題の作成支援を行う支援サーバを機能させるとともに、前記電気通信回線を通じて公開された前記作成支援用サイトにアクセスし、端末表示画面に表示するサイトアクセス表示手段、表示された前記作成支援用サイトを通じて前記支援サーバに対し、前記作成基本データ、前記用紙レイアウトデータ、及び前記選択設問データ、及び前記修正指示データを入力する操作側データ入力手段、前記作成支援用サイトを通じて前記支援サーバに対し、前記プレビューの出力指示をするプレビュー出力指示手段として、前記支援サーバと前記電気通信回線を通じて接続され、前記試験問題の作成を行う作成者が操作する前記操作側端末を機能させ、前記設問情報は、それぞれの前記設問に対応し、指定された前記用紙サイズに占める前記設問の横幅及び縦幅に係る領域データを更に含み、前記プレビュー作成表示手段及び前記プレビュー修正手段の少なくともいずれか一方は、前記領域データに基づいて、前記プレビュー表示部に表示される前記プレビューにおける前記設問のレイアウトを決定する試験問題作成支援プログラム。
【0016】
[7] 前記学習単元リスト表示部、前記設問リスト表示部、及び前記プレビュー表示部を一画面に並列させて表示した前記作成支援用サイトを公開する前記サイト公開手段として前記支援サーバを更に機能させる前記[6]に記載の試験問題作成支援プログラム。
【0017】
[8] 前記設問情報は、前記設問に対する模範解答に係る模範解答データを含み、前記プレビューに前記模範解答を重ね合わせた解答付プレビューを表示する解答付プレビュー作成表示手段を含む前記プレビュー作成表示手段として前記支援サーバを更に機能させる前記[6]または[7]に記載の試験問題作成支援プログラム。
【0018】
[9] 前記設問情報抽出手段は、前記作成支援用サイトを通じた前記操作側端末から、前記試験問題を構成する前記設問の選択をランダムに行う指示の入力を受け付け、前記設問リスト表示部に表示された複数の前記設問の中からランダムに前記設問を抽出するランダム抽出手段を含む前記設問情報抽出手段として前記支援サーバを更に機能させる記載の試験問題作成支援プログラム。前記[6]~[8]のいずれかに
【0019】
[10] 作成された前記プレビューにレイアウトされた前記設問のレイアウト状況をチェックし、前記レイアウト状況のエラーの有無を報知するチェック報知手段として前記支援サーバを更に機能させる前記[6]~[9]のいずれかに記載の試験問題作成支援プログラム。
【発明の効果】
【0020】
本発明の試験問題作成支援システム、及び試験問題作成支援プログラムによれば、試験問題における各設問のレイアウトをあらかじめプレビューによって確認できるとともに、設問に対してそれぞれ設定された領域データに基づいて、試験問題のレイアウトを決定することができる。そのため、試験問題の作成者は、従来のように設問に対する解答スペースを特に意識することなく、試験問題を作成することができる。その結果、試験問題の作成に要する作業時間を短縮し、かつ効率的に試験問題を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本実施形態の試験問題作成支援システムの概略構成、及び、支援サーバ及び操作側端末の機能的構成を示すブロック図である。
【
図2】支援サーバ及び操作側端末による試験問題の作成支援処理にかかる流れの一例を示すフローチャートである。
【
図3】支援サーバ及び操作側端末による試験問題の作成支援処理にかかる流れの一例を示すフローチャートである。
【
図4】支援サーバ及び操作側端末による試験問題の作成支援処理にかかる流れの一例を示すフローチャートである。
【
図5】作成支援用サイトの一例を示す説明図である。
【
図6】用紙サイズ・レイアウト構成選択ウインドウの表示の一例を示す説明図である。
【
図7】領域データに基づく各設問のレイアウトの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態の試験問題作成支援システム、及び、試験問題作成支援プログラムについて説明する。なお、本発明の試験問題作成支援システム及び試験問題作成支援プログラムは、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者の通常の知識に基づいて以下の実施の形態に対して適宜変更、修正、及び改良等を加え得るものであっても構わない。
【0023】
本発明の一実施形態の試験問題作成支援システム1(以下、単に「支援システム1」と称す。)は、
図1~
図7に示すように、本発明の試験問題作成支援プログラムPG(以下、単に「支援プログラムPG」と称す。)がインストールされ、当該支援プログラムPGを起動することで、試験問題の作成支援を行う支援サーバ2と、支援サーバ2とインターネットINを介して接続され、支援サーバ2が公開する支援用サイト3(以下、単に「支援用サイト3」と称す。)へのアクセスが可能な操作側端末4とを具備して主に構成されている。
【0024】
ここで、
図1は、本実施形態の支援システム1の概略構成、及び、支援サーバ2及び操作側端末4の機能的構成を示すブロック図であり、
図2~
図4は、支援サーバ2及び操作側端末4による試験問題の作成支援処理にかかる流れの一例を示すフローチャートであり、
図5は、支援用サイト3の一例を示す説明図であり、
図6は、用紙サイズ・レイアウト構成選択ウインドウ54の表示の一例を示す説明図であり、
図7は、領域データ7に基づく設問8のレイアウトの一例を示す説明図である。
【0025】
支援サーバ2は、その機能的構成として、サイト公開手段10、サーバ側記憶手段11、学習単元・設問表示手段12、用紙レイアウトデータ受付手段13、設問情報抽出手段14、プレビュー作成表示手段15、プレビュー修正手段16、及びプレビュー出力手段17を主に具備し、更にその他機能的構成として、解答付プレビュー作成表示手段18、ランダム抽出手段19、及びチェック報知手段20を具備している。
【0026】
支援サーバ2は、本実施形態の支援システム1を運営する運営会社(図示しない)等によって設置される周知のハードウェア構成のものを用いることが可能である。また、支援サーバ2は、その他の一般的な機能的構成として、操作側端末4がアクセス可能な支援用サイト3をインターネットIN(本発明における電気通信回線に相当)上に公開するための種々のデータの送受信を行うサーバ側通信制御手段21を具備している。
【0027】
更に、支援サーバ2のサーバ側記憶手段11は、本発明の支援プログラムPGを記憶可能なものであり、ハードディスクや半導体メモリ等の記憶媒体が主として用いられ、記憶された当該支援プログラムPGが支援サーバ2にインストールされている。
【0028】
これにより、支援サーバ2は本発明の支援システム1に係る作用効果を奏することができる。加えて、サーバ側記憶手段11は、その他の種々のデータや情報等を記憶することが可能であり、例えば、複数の設問8に係る設問情報22を格納した設問情報データベース23や、支援用サイト3を公開するための公開サイト情報24、或いは学習単元に係る学習単元リスト38や設問リスト39等を記憶することができる。
【0029】
また、公開サイト情報24は、操作側端末4によって支援用サイト3を介して入力され、支援サーバ2が入力を受け付けた作成基本データ37、用紙レイアウトデータ42、及び選択設問データ44等の種々のデータ(詳細は後述する)を含んで保存することが可能であり、かかるデータを支援用サイト3に反映させて公開及び表示することができる。
【0030】
一方、本実施形態の支援システム1における操作側端末4は、その機能的構成として、サイトアクセス表示手段25、操作側データ入力手段26、及びプレビュー出力指示手段27を主に具備している。
【0031】
操作側端末4は、試験問題の作成に係る作業を実際に行う教師や塾講師等の作成者が操作するものであり、一般的なデスクトップ型或いはノート型のパーソナルコンピュータやタブレット型端末等の情報通信機器を主に想定して構成されている。すなわち、支援サーバ2によって公開された支援用サイト3にアクセス可能な通信機能を備え、かつ、当該支援用サイト3に対して各種データの入力が可能なものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、スマートフォン等を操作側端末4として用いるものであっても構わない。
【0032】
操作側端末4は、その他一般的な機能的構成として、インターネットINを通じて公開された支援用サイト3にアクセスするための操作側通信制御手段28、操作側端末4の端末表示画面29に支援用サイト3を表示するための操作側表示制御手段30、種々のデータ入力等の操作を行うための操作側入力制御手段31、及び各種データ及び情報等を記憶する操作側記憶手段32を更に具備している。
【0033】
操作側端末4は、操作側入力制御手段31を介して各種データ等を入力するための入力デバイス33を有している。なお、本実施形態の支援システム1において、入力デバイス33として周知のマウス34及びキーボード35を用いたデータ等の入力を行っているが、これに限定されるものではなく、例えば、タブレット端末を操作側端末4として使用する場合は、操作側端末4の画面上をタップする操作等により、種々のデータ等の入力が可能となっている。
【0034】
以下、本実施形態の支援システム1による試験問題の作成支援処理にかかる流れを、支援サーバ2及び操作側端末4における機能的構成及びその処理の説明とともに具体的に説明する。以下の説明において、支援サーバ2及び操作側端末4の処理の流れを
図2及び
図3のフローチャート、及び
図4~
図7の説明図に基づいて説明を行うものとする。また、本実施形態の支援システム1として、中学校1年の数学の試験問題の作成を例として説明を行うが、これに限定されるものではなく、その他の教科または小学校におけるそれぞれの教科等についての試験問題の作成を行うものであっても構わない。
【0035】
始めに、支援サーバ2は、試験問題の作成支援を行うための支援用サイト3を、インターネットINを通じて公開する(サイト公開手段10、ステップS1)。ここで、支援用サイト3は、支援サーバ2のサーバ側記憶手段11に予め記憶された公開サイト情報24に基づいて構築され、特に後述する種々のデータ等の入力が未入力の状態では、支援用サイト3の基本構成を規定した初期サイトデータ36に基づいて構築され、公開される。
【0036】
すなわち、初期サイトデータ36に基づいて構築された支援用サイト3は、試験問題の作成に係るデータ等が未入力の状態で操作側端末4からのデータの入力を待機した状態にある。そして、支援サーバ2は、操作側端末4からの当該支援用サイト3へのアクセスの有無を検出する(ステップS2)。
【0037】
一方、操作側端末4は、上記公開された支援用サイト3へのアクセスを要求する(サイトアクセス表示手段25、ステップT1)。なお、当該支援用サイト3へのアクセスを特定の操作側端末4のみに制限するために、周知のID及びパスワードの入力を求め、ID及びパスワードの合致した操作側端末4のアクセスを許可するものであっても構わない。かかるパスワード管理及びアクセス制限の処理は、既に周知のものであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0038】
支援サーバ2は、支援用サイト3へのアクセスを検出すると(ステップS2においてYES)、当該作成支援用サイトへの操作側端末4のアクセスを許可する(ステップS3)。これにより、操作側端末4の端末表示画面29には、所定のデータ入力が可能な状態の支援用サイト3が表示される(サイトアクセス表示手段25、ステップT2)。一方、支援用サイト3へのアクセスが検出されない場合(ステップS2においてNO)、換言すれば、操作側端末4からのアクセス要求がない場合、支援サーバ2は上記ステップS2の処理を繰り返し、操作側端末4からのアクセス要求があるまで検出処理を継続する。
【0039】
支援サーバ2は、アクセス許可を行ったのち(ステップS3)、操作側端末4からの作成基本データ37の入力受付を待機する(ステップS4)。ここで、既に試験問題にかかるプレビュー9の作成が行われており、作成基本データ37を受け付けている場合(ステップS4においてNO)、ステップS5及びステップS6の処理をキャンセルし、そのままステップS7の処理に移行する。一方、作成基本データ37の受け付けがない場合(ステップS4においてYES)、操作側端末4からの作成基本データ37の入力を受け付ける(ステップS5)。
【0040】
一方、操作側端末4も既に作成基本データ37の入力が完了している場合(ステップT3においてNO)、ステップT4及びステップT5の処理をキャンセルし、そのままステップT6の処理に移行する。これに対し、作成基本データ37が未入力の場合(ステップT3においてYES)、操作側端末4により作成基本データ37が入力され(操作側データ入力手段26、ステップT4)、支援サーバ2に送信される。
【0041】
作成基本データ37は、例えば、
図5に示すように、試験問題の作成対象となる学年(例えば、「中学校3年」等)、及び、作成対象の教科(例えば、「数学」、「国語」等)を指定するものであり、操作側端末4を操作する試験問題の作成者によって任意に設定されるものである。操作側端末4のマウス34のカーソル(図示しない)を端末表示画面29で移動させ、必要な箇所をクリックする等の選択操作を行うことで学年を選択することができる。
【0042】
図5において、ハッチングが施された中学校の「3年」が選択されている一方、教科の選択は、例えば、「プリント名」を選択することにより当該教科を指定することができる。更に
図5において、作成する試験問題の種類を「数学プリント」に指定することで、数学の教科が選択される。また、試験問題において「次の問題を解きましょう」等の問題文を任意或いは予め登録された中から適宜選択し、表示することができる。
【0043】
上記のように、操作側端末4から支援用サイト3を介して作成基本データ37の入力が行われる。一方、上述した設問情報データベース23には、予め上記学年、教科、及び学習単元毎に分類された情報が含まれており、作成基本データ37の入力による学年及び教科が特定されることで、当該教科における学習単元リスト38及び当該学習単元に含まれる複数の設問8に係る設問リスト39の情報を抽出することができる。かかる学習単元リスト38及び設問リスト39は、個々の設問情報22と関連付けて記憶されている。
【0044】
作成基本データ37に基づいて抽出された学習単元リスト38及び設問リスト39は、それぞれ支援用サイト3の学習単元リスト表示部40(
図5参照)及び設問リスト表示部41に表示される(学習単元・設問表示手段12、ステップS6)。
【0045】
支援サーバ2によって、学習単元リスト38の表示処理及び設問リスト39の表示処理が行われると、操作側端末4においても支援用サイト3の表示更新が行われる(ステップT6)。これにより、操作側端末4を操作する試験問題の作成者は、選択可能な複数の設問8を端末表示画面29から確認することができる。
【0046】
本実施形態の支援システム1は、
図5に示すように、表示された支援用サイト3の画面左側に学習単元リスト表示部40、画面中央に設問リスト表示部41、及び画面右側に後述するプレビュー表示部43が配置されている。これにより、作成者は、学習単元の指定、設問8の選択、及び試験問題のプレビュー9を同一画面上で確認し、試験問題やプリント等の作成を一画面で行うことができる。
【0047】
そして、操作側端末4のマウス34等の選択操作により、画面左側の学習単元リスト表示部40に表示された学習単元リスト38の中の一つの学習単元を選択することにより、当該学習単元に対応する設問8に係る設問リスト39が画面中央の設問リスト表示部41に表示される。なお、
図5において、選択された学習単元として、下線斜字で示した「式の計算 式の乗法・除法 チャレンジ問題」が選択操作によって選択されており、この学習単元に対応する複数の設問8が設問リスト表示部41に表示されている。
【0048】
ここで、選択した学習単元の表示は、上記のように下線斜字に限定されるものではなく、例えば、太字、或いは枠で囲んで表示するもの等であっても構わない。更に、指定及び入力された作成基本データ37は、以降の処理の途中において操作側端末4からの操作によって適時変更することもできる。加えて、学習単元リスト表示部40に表示された複数の学習単元を選択し、それぞれ設問リスト表示部41に表示させるものであってもよい。これにより、複数の学習単元にまたがった試験問題を作成することができる。
【0049】
その後、操作側端末4は、作成対象の試験問題の用紙サイズ5及びレイアウト構成6に係る用紙レイアウトデータ42を、入力デバイス33のマウス34及びキーボード35を用いて直接指定する。
【0050】
支援サーバ2は、操作側端末4からのかかる用紙レイアウトデータ42の入力受付を待機する(ステップS7)。ここで、作成基本データ37と同様に既に試験問題に係るプレビュー9の作成が行われており、作成対象の試験問題についての用紙レイアウトデータ42を受け付けている場合(ステップS7においてNO)、ステップS8の処理をキャンセルし、そのままステップS9の処理に移行する。一方、用紙レイアウトデータ42の受け付けがない場合(ステップS7においてYES)、操作側端末4からの用紙レイアウトデータ42の入力を受け付ける(ステップS8)。
【0051】
一方、操作側端末4も既に用紙レイアウトデータ42の入力が完了している場合(ステップT6においてNO)、ステップT7の処理をキャンセルし、そのままステップT8の処理に移行する。これに対し、用紙レイアウトデータ42が未入力の場合(ステップT6においてYES)、操作側端末4により用紙レイアウトデータ42が入力され(操作側データ入力手段26、T7)、支援サーバ2に送信される。
【0052】
更に具体的に説明すると、用紙レイアウトデータ42は、B5、A4、及びB4等の用紙サイズ5と、設問数及び設問8の配列(縦○行×横○行)に係るレイアウト構成6との指定を含むものである。例えば、
図5のプレビュー表示部43の上に設けられた用紙サイズ選択ボタン53を例えば、マウス34等でクリックする事により、
図6の用紙サイズ5及びレイアウト構成6を選択する用紙サイズ・レイアウト構成選択ウインドウ54が表示される。
【0053】
そして、用紙サイズ・レイアウト構成選択ウインドウ54において、用紙サイズ5及びレイアウト構成6を選択する。なお、本実施形態の支援システム1では、レイアウト構成6の選択において、支援サーバ2側で用紙サイズ5に合わせて設問8のそれぞれの配置の調整を図る「おまかせレイアウト」以外に、用紙サイズ5の縦横の向き、及び設問8を配置する配列の様式をそれぞれ指定することができる。操作側端末4の操作によって、これらの用紙サイズ5及びレイアウト構成6の選択が支援用サイト3を介して選択が行われ、用紙レイアウトデータ42の入力が完了する。
【0054】
その後、入力された用紙レイアウトデータ42は操作側端末4から支援用サイト3に送信される。ここで、
図5の支援用サイト3においては、ハッチングで施されたA4が用紙サイズ5として指定されている。なお、用紙サイズ5及びレイアウト構成6は、作成基本データ37と同様適宜変更することができる。そのため、指定された学習単元の数や選択された設問8の数の変化に対応して試験問題を作成することができる。
【0055】
そして、操作側端末4は、用紙レイアウトデータ42の入力及び送信を完了した後、支援用サイト3の設問リスト表示部41に表示された設問リスト39に含まれる複数の設問8の中から試験問題に採用する設問8の選択に係る処理を行う。ここで、本実施形態の支援システム1は、作成者の指定による設問8の選択以外に、設問リスト39の中からランダムに設問8を抽出するランダム抽出処理を行うこともできる(ランダム抽出手段19、ステップS10)。
【0056】
すなわち、操作側端末4からの設問8のランダム抽出を行う旨の指示の有無を検出し(ステップT8)、ランダム抽出を行う場合(ステップT8においてYES、ステップS9においてYES)、設問リスト39の中から用紙レイアウトデータ42に基づいて規定数の設問8に係る設問情報22を設問情報データベース23の中からランダムに抽出する(設問情報抽出手段14、ランダム抽出手段19、ステップS10)。ここで、ランダム抽出の指示は、例えば、
図5に示す設問リスト表示部41に表示された自動作成指示ボタン55をマウス34の操作でクリックすることにより行うことができる。
【0057】
一方、操作側端末4から上記ランダム抽出を行わない旨の指示がある場合(ステップT8においてNO、ステップS9においてNO)、表示された設問リスト39の中から作成者の指定によって試験問題に採用する設問8の選択操作を、入力デバイス33を用いて行う。これにより、複数の設問8が選択された選択設問データ44の入力が操作側端末4において行われ(操作側データ入力手段26、ステップT9)、支援サーバ2に送信される。設問8の選択にかかる具体的な操作は、例えば、
図5に示す設問リスト表示部41に表示された複数の設問8の中からマウス34のクリック操作によって選択/選択解除を適宜切り替えることにより行うことができる。
【0058】
支援サーバ2は、操作側端末4から送信された選択設問データ44の入力を受け付け、設問情報データベース23から選択設問データ44に含まれる設問8に係る設問情報22の抽出を行う(設問情報抽出手段14、ステップS11)。
【0059】
上記のランダム抽出処理(ステップS10)または通常の抽出処理(ステップS11)により、複数の設問8に係る設問情報22の抽出が行われた後、支援サーバ2は、これに基づいて試験問題のプレビュー9を作成する(プレビュー作成表示手段15、ステップS12)。作成されたプレビュー9は、支援用サイト3のプレビュー表示部43に表示される(ステップT10)。
【0060】
ここで、抽出された設問情報22には、設問8に対してそれぞれ問題文及び解答用の計算スペースを考慮した用紙サイズ5に示す面積を表す領域データ7がそれぞれ記憶されている。そして、プレビュー9の作成において、上記の領域データ7に基づいて個々の設問8のレイアウトを決定する処理が行われる。
【0061】
例えば、
図7に示すように、「設問(1)」、「設問(2)」、「設問(3)」、及び「設問(4)」を選択し、「用紙サイズ=A4、おまかせレイアウト」を指定して試験問題を作成した場合、それぞれの設問情報22に含まれる用紙サイズ5に示す横幅及び縦幅に係る領域データ7に基づいて、設問8の占める面積(=領域サイズ)が予め規定されている。そのため、設問(1)及び設問(2)を
図7のようにレイアウトした場合、設問(1)及び設問(2)を並列させると、設問(1)の領域サイズAに対して、設問(2)の領域サイズBが大きいため(領域サイズA<領域サイズB)、設問(1)の下に空きスペースが生じる。
【0062】
その後、更に領域サイズCを有する設問(3)をレイアウトしようとする場合、設問(1)の下の空きスペースには、領域サイズの関係からレイアウトすることができない。そのため、かかる空きスペースをレイアウト禁止領域45と指定することで、設問(1)の下に白紙部分のスペースが設けられる。このように、個々の設問8に係る設問情報22に含まれる領域データ7に基づいて、それぞれの設問8の面積を考慮したレイアウトが行われ、プレビュー9の作成が行われる。作成されたプレビュー9の内容は、プレビュー9として公開サイト情報24に保存され、更に支援用サイト3の表示が更新される。これにより、操作側端末4の端末表示画面29には、プレビュー表示部43に当該プレビュー9が表示される(ステップT10)。
【0063】
なお、支援サーバ2は、作成したプレビュー9のレイアウト状況のチェックを行っている(チェック報知手段20、ステップS12)。すなわち、
図7に示すように、領域サイズDの設問(4)を設問(3)の下にレイアウトしようとした場合、指定された用紙サイズ5やレイアウト構成6からはみ出す部分(レイアウトエラー箇所52)がある。または、選択した設問8の数(例えば、「10問」)に対し、指定した用紙サイズ5によっては、8問しかレイアウトすることができず、用紙サイズ5が不足する場合がある。
【0064】
このように、作成されたプレビュー9にレイアウトされた複数の設問8のそれぞれのレイアウト状況をチェックし、レイアウト状況のエラーの有無の報知が行われる。エラーチェックによりレイアウト状況にエラーが検出される場合、通常のプレビュー9の表示とともに、当該エラーチェックの結果がプレビュー表示部43に併せて表示され、作成者に対して報知する。これにより、作成者は、はみ出し等のレイアウト状況に何らかのエラーが存在していることを確認することができる。なお、エラーチェックの表示は、該当箇所を枠で囲って示すもの、或いはは該当箇所についてのコメントをテキスト情報として表示するもの等、特に限定されるものではない。
【0065】
プレビュー表示部43に表示されたプレビュー9を確認した作成者は、当該プレビュー9に係る試験問題についての修正を要求するかを入力する。操作側端末4は、かかるプレビュー9の修正要求の有無を検出する(ステップT11)。プレビュー9の修正要求がある場合(ステップT11においてYES、ステップS14においてYES)、操作側端末4から送信される修正指示データ51を支援サーバ2は受け付け、当該修正指示データ51に基づいてプレビュー9の修正処理を行う(ステップS15)。
【0066】
プレビュー9の修正処理は、例えば、
図5に示すように、プレビュー表示部43の二点鎖線で囲まれた「設問(2)」のレイアウト位置P1と「設問(5)」のレイアウト位置P2との表示順序を入れ替えたり、新たな設問8を追加したり、或いは上述したエラーチェックの結果が示された設問の変更やレイアウト位置の変更等を行ったりする等の指示に係る修正指示データ51が操作側端末4から送信され、支援サーバ2はかかる修正指示データ51に基づいてプレビュー9の修正を行う。そして、プレビュー9の修正が完了すると、再びステップS13の処理に移行し、修正後のプレビュー9のエラーチェックを行い、支援用サイト3のプレビュー表示部43のプレビュー9の表示を更新する(ステップT10)。
【0067】
更に、操作側端末4は、作成者からの解答付プレビュー47の作成要求の有無を検出する(ステップT12)。操作側端末4からの解答付プレビュー47の作成要求がある場合(ステップT12においてYES、ステップS16においてYES)、支援サーバ2は、設問情報22に含まれる模範解答データ48に基づいて、作成したプレビュー9に設問8とともに模範解答49を重ね合わせて表示する解答付プレビュー47の作成を行い(ステップS17)、これをプレビュー表示部43に表示させる(
図5参照)。操作側端末4は、支援用サイト3の表示更新により当該解答付プレビュー47を端末表示画面29に表示する。
【0068】
すなわち、プレビュー表示部43において、児童・生徒が受ける設問8のみから構成された試験問題に係るプレビュー9と、採点時に作成者(教師等)が参考にするための模範解答49を含む解答付プレビュー47を切り替えて表示することができる。
【0069】
その後、操作側端末4からのプレビュー9の出力指示に係る要求(出力要求)を検出し(ステップT14)、当該出力要求がある場合、作成されたプレビュー9に係るプレビュー情報46の出力処理を支援サーバ2は行う(ステップS18)。これにより、操作側端末4によって要求された、印刷媒体への出力或いはPDF等の電子データによるプレビュー情報46の出力が行われ、操作側端末4でかかるプレビュー情報46を受信し、印刷媒体への出力及び/または試験問題情報50として電子データとしての保存を行う(ステップT15)。
【0070】
支援サーバ2は、プレビュー情報46の出力を行った後、システム終了の有無を検出し(ステップS19)、当該システム終了の指示がある場合(ステップS19においてYES)、システム終了する(ステップS20)。一方、システム終了の指示がない場合(ステップS19においてNO)、ステップS4の処理に戻り、作成基本データ37の入力受受け付けの検出処理に復帰し、新たな試験問題に係るプレビュー9の作成及びプレビュー情報46の出力に係る処理を継続する。
【0071】
一方、操作側端末4は、プレビュー情報46の受信及び出力等の処理を行った後、システム終了の有無を検出し(ステップT16)、当該システム終了の指示がある場合(ステップT16においてYES)、システム終了する(ステップT17)。一方、システム終了の指示がない場合(ステップT17においてNO)、ステップT17(作成基本データ37の入力)、ステップT7(用紙レイアウトデータ42の入力)、ステップT8(ランダム抽出)、ステップT9(選択設問データ44の入力)等のいずれかの処理に復帰し、プ新たな試験問題に係るプレビュー9の作成及びプレビュー情報46の出力に係る処理を継続する。
【0072】
以上示したように、本実施形態の支援システム1及び支援プログラムは、支援用サイト3にアクセスし、学年、教科、学習単元、及び用紙サイズ5等についての指定及びデータの入力を行うことにより、操作側端末4において教科及び学習単元毎の小テストや宿題プリント等を含む試験問題を容易に作成することが可能となる。
【0073】
特に、設問情報22に含まれる領域データ7に基づいて、指定された用紙サイズ5に占める各設問8が必要とする問題文、数式、計算過程を記すスペース、及び解答欄を含む面積がどの程度であるかを考慮して試験問題を作成することができる。これにより、設問8のはみ出し等の発生を抑えることができ、またはみ出し等の有無をエラーチェックにより作成者が容易に認識することができる。これにより、従来の試験問題やプリント等の作成と比較して、作成に要する作業時間を大幅に短縮することができる。
【0074】
更に作成完了後は、紙媒体や電子データとして適宜出力することにより、小テストや確認テスト等、或いは宿題として任意に選択して使用することができる。ここで、本実施形態の支援システム1におけるプレビュー出力手段17は、上記のような紙媒体や電子データとしての出力に限定されるものではなく、例えば、作成された試験問題に係るプレビュー情報46を二次元コードに変換して出力し、当該二次元コードを児童が使用するタブレット端末で読み込み可能とするものや、或いは作成されたプレビュー情報46をウェブ上に公開(出力)し、当該ウェブのURLにアクセスすることにより、作成された試験問題を児童が使用するタブレット端末で取得可能とするものであっても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明の支援システム、及び支援プログラムは、小学校や中学校等において数学・算数、またはそれ以外の種々の教科において、小テストやプリント作成等を含む試験問題の作成支援において特に有益に利用することができる。
【符号の説明】
【0076】
1:支援システム(試験問題作成支援システム)、2:支援サーバ、3:支援用サイト(作成支援用サイト)、4:操作側端末、5:用紙サイズ、6:レイアウト構成、7:領域データ、8:設問、9:プレビュー、10:サイト公開手段、11:サーバ側記憶手段、12:学習単元・設問表示手段、13:用紙レイアウトデータ受付手段、14:設問情報抽出手段、15:プレビュー作成表示手段、16:プレビュー修正手段、17:プレビュー出力手段、18:解答付プレビュー作成表示手段、19:ランダム抽出手段、20:チェック報知手段、21:サーバ側通信制御手段、22:設問情報、23:設問情報データベース、24:公開サイト情報、25:サイトアクセス表示手段、26:操作側データ入力手段、27:プレビュー出力指示手段、28:操作側通信制御手段、29:端末表示画面、30:操作側表示制御手段、31:操作側入力制御手段、32:操作側記憶手段、33:入力デバイス、34:マウス、35:キーボード、36:初期サイトデータ、37:作成基本データ、38:学習単元リスト、39:設問リスト、40:学習単元リスト表示部、41:設問リスト表示部、42:用紙レイアウトデータ、43:プレビュー表示部、44:選択設問データ、45:レイアウト禁止領域、46:プレビュー情報、47:解答付プレビュー、48:模範解答データ、49:模範解答、50:試験問題情報、51:修正指示データ、52:レイアウトエラー箇所、53:用紙サイズ選択ボタン、54:用紙サイズ・レイアウト構成選択ウインドウ、55:自動作成指示ボタン、IN:インターネット(電気通信回線)、P1,P2:レイアウト位置、PG:支援プログラム(試験問題作成支援プログラム)。