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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094327
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】柱状物用の転がり防止具
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/14 20060101AFI20230628BHJP
   B65G 57/00 20060101ALI20230628BHJP
   E04H 12/00 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
B65G1/14 N
B65G57/00 A
E04H12/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021209740
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】藤原 貴英
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022CC05
3F022MM52
(57)【要約】
【課題】柱状物の転がりを適切に防止できる柱状物用の転がり防止具の提供。
【解決手段】柱状物の外周面に当接可能な3つの当部2と、前記3つの当部2のうち横並びに配置される2つの当部2に対して、残りの1つの当部2が前記2つの当部2の間からずれた場所に位置するように配置されている前記3つの当部2が取り付けられるベース3と、を備え、前記ベース3は、前記当部2が取り付けられる当部取付部を有し、前記3つの当部2は、前記柱状物の外周面との接触部分が前記柱状物を受ける受部となるように構成され、前記少なくとも1つの当部2は、前記当部取付部に対して移動可能な可動当部20であり、前記可動当部20は、前記当部取付部に対する移動に伴い、前記当部取付部に対する前記受部の位置も変わるように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱状物の外周面に当接可能な3つの当部と、
前記3つの当部のうち横並びに配置される2つの当部に対して、残りの1つの当部が前記2つの当部の間からずれた場所に位置するように配置されている前記3つの当部が取り付けられるベースと、を備え、
前記ベースは、前記当部が取り付けられる当部取付部を有し、
前記3つの当部は、前記柱状物の外周面との接触部分が前記柱状物を受ける受部となるように構成され、
前記少なくとも1つの当部は、前記当部取付部に対して移動可能な可動当部であり、
前記可動当部は、前記当部取付部に対する移動に伴い、前記当部取付部に対する前記受部の位置も変わるように構成される、
柱状物用の転がり防止具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電柱等の柱状物の転がりを防止するための柱状物用の転がり防止具に関する。
【背景技術】
【0002】
上記柱状物用の転がり防止具として、楔型の電柱転動防止具が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
かかる電柱転動防止具は、円弧状の湾曲面によって構成される差込部を有しており、柱状物としての電柱の下部に挿し込まれると、差込部によって電柱の外周面を受け止めることができ、これにより、電柱の転がりを防止できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭56-112130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、柱状物には様々なサイズ(直径)のものがある一方で、前記電柱転動防止具の形状は一定であるため、柱状物のサイズによっては差込部で柱状物を適切に受け止めることができないことがある。この場合は、差込部に対する柱状物の動きが規制されず、柱状物の転がりを適切に防止できないことがあった。
【0006】
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、柱状物の転がりを適切に防止できる柱状物用の転がり防止具の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の柱状物用の転がり防止具は、
柱状物の外周面に当接可能な3つの当部と、
前記3つの当部のうち横並びに配置される2つの当部に対して、残りの1つの当部が前記2つの当部の間からずれた場所に位置するように配置されている前記3つの当部が取り付けられるベースと、を備え、
前記ベースは、前記当部が取り付けられる当部取付部を有し、
前記3つの当部は、前記柱状物の外周面との接触部分が前記柱状物を受ける受部となるように構成され、
前記少なくとも1つの当部は、前記当部取付部に対して移動可能な可動当部であり、
前記可動当部は、前記当部取付部に対する移動に伴い、前記当部取付部に対する前記受部の位置も変わるように構成される。
【0008】
上記構成の柱状物用の転がり防止具によれば、3つの当部のうちの可動当部と、該可動当部に隣り合う2つの当部のうちの一方を柱状物の外周面に当接させると柱状物の外周面を2点で受けることができ、さらに、残りの1つの当部を支えとすることによって柱状物の転がりを防止できる。
【0009】
また、前記柱状物用の転がり防止具では、当部取付部に対する可動当部の移動に伴って当部取付部に対する受部の位置も変わるため、柱状物のサイズ(直径)に合わせて可動当部と該可動当部に隣り合う当部とによる柱状物の受け方を変えることができる。
【0010】
従って、可動当部や該可動当部に隣り合う当部に対する柱状物の動きが規制されやすくなり、柱状物の転がりが適切に防止される。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明の柱状物用の転がり防止具は、柱状物の転がりを適切に防止できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の構成の斜視図である。
図2図2は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の一方側の側面図である。
図3図3は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の可動側固定構造の拡大図である。
図4図4は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の可動側固定構造の拡大図である。
図5図5は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の使用状態の説明図であって、可動当部に柱状物が接触していない状態の説明図である。
図6図6は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の使用状態の説明図であって、可動当部に柱状物を接触させた状態の説明図である。
図7図7は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の使用状態の説明図であって、一方の固定当部に柱状物が接触していない状態の説明図である。
図8図8は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の使用状態の説明図であって、一方の固定当部に柱状物を接触させた状態の説明図である。
図9図9は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の説明図であって、柱状物に固定した状態の説明図である。
図10図10は、本発明の他の実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の説明図であって、可動当部が柱状物に接触していない状態の説明図である。
図11図11は、同実施形態に係る柱状物用の転がり防止具の説明図であって、可動当部を柱状物に接触させた状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態にかかる柱状物用の転がり防止具(以下、転がり防止具と称する)について、添付図面を参照しつつ説明する。柱状物とは、例えば、電柱のことであるが、他の物品に対して用いることもできる。
【0014】
本実施形態に係る転がり防止具1は、図1に示すように、柱状物の外周面に当接可能な3つの当部2と、3つの当部2が取り付けられるベース3と、を備えている。
【0015】
なお、本実施形態に係る転がり防止具1は、帯状の拘束具4を用いて柱状物Oに固定できるように構成されている(図9参照)。
【0016】
3つの当部2は、柱状(本実施形態では円柱状)に形成されている。また、3つの当部2は、互いに平行又は略平行に並んでいる。なお、3つの当部2は、転がり防止具が柱状物に固定されている状態において、柱状物に対しても平行又は略平行に並ぶように構成されていることが好ましい。
【0017】
図2に示すように、3つの当部2は、側面視において、横並びに配置される2つの当部2に対して、残りの1つの当部2が前記2つの当部2の間からずれた場所に位置するように配置された状態でベース3に取り付けられている。そのため、3つの当部2のそれぞれは、仮想の三角形T(本実施形態では直角三角形)の別々の頂点の場所に合わせて配置されている。
【0018】
本実施形態の3つの当部2には、ベース3(後述する当部取付部)に対して移動可能に取り付けられている可動当部20と、ベース3(後述する当部取付部)に対して移動不能に取り付けられる固定当部21と、が含まれている。
【0019】
可動当部20は、柱状物Oの外周面に接触させて柱状物Oを支持するための支持面(以下、可動支持面と称する)200を有する。可動支持面200は、可動当部20の外周面全体によって構成されている。
【0020】
本実施形態の可動当部20では、可動支持面200全体のうち柱状物Oの外周面に接触させた部分が、柱状物Oの外周面を支持する受部(以下、可動受部称する)2000になる。すなわち、可動受部2000は、可動支持面200における柱状物Oの支持位置となっている。
【0021】
可動当部20には、可動当部20自身の軸線方向に沿って軸(以下、可動側軸と称する)2001が挿通されており、この可動側軸2001はベース3にも挿通されている。
【0022】
可動当部20は、この可動側軸2001を基点として移動可能に構成されている。可動当部20は、可動側軸2001を基点(中心)とする周方向での回転移動、及び可動側軸2001の径方向でのスライド移動の少なくとも何れか一方の移動が可能となるように構成されていればよいが、本実施形態の可動当部20は、回転移動のみが可能となるように構成されている。なお、可動当部20は、可動側軸2001の軸線方向での移動が規制されるように構成されている。
【0023】
可動当部20は、可動側軸2001を基点とする移動によって、可動側軸2001に対する可動受部2000の位置が、可動側軸2001を中心とする周方向、及び可動側軸2001の径方向の少なくとも何れか一方の方向に沿って変わるように構成されていればよい。可動側軸2001に対する可動受部2000の位置が変われば、ベース3への可動当部20の取付位置(具体的には後述する当部取付部)に対する可動受部2000の位置も変わる。
【0024】
なお、可動当部20が回転移動のみ可能となるように構成される場合は、本実施形態のように側面視形状が円形状となるように形成した可動当部20に対して該可動当部20の中心部からずれた位置に可動側軸2001を挿通してもよいし、側面視形状が楕円形状となるように形成した可動当部20に対して該可動当部20の中心部に可動側軸2001を挿通してもよい。
【0025】
固定当部21も、柱状物Oの外周面に接触させて柱状物Oを支持するための支持面(以下、固定支持面と称する)210を有する。固定支持面210は、固定当部21の外周面全体によって構成されている。
【0026】
また、固定当部21においても、固定支持面210全体のうち柱状物Oの外周面に接触させた部分が、柱状物Oの外周面を支持する受部(以下、固定受部と称する)2100になる。すなわち、固定受部2100は、固定支持面210における柱状物Oの支持位置となっている。
【0027】
固定当部21には、固定当部21自身の軸線方向に沿って軸(以下、固定側軸と称する)2101が挿通されており、この固定側軸2101はベース3にも挿通されている。
【0028】
固定当部21は、固定側軸2101の軸線方向、固定側軸2101を基点(中心)とする周方向、固定側軸2101の径方向の各方向への移動が規制されている。
【0029】
このように、固定当部21は固定側軸2101に対する移動が規制されているが、固定当部21に対する柱状物Oの位置や向きが変わると固定支持面210への柱状物の外周面の接触位置が変わるため、固定側軸2101に対する固定受部2100の位置(ベース3への可動当部20の取付位置(具体的には後述する当部取付部)に対する固定受部2100の位置も変わるようになっている。
【0030】
なお、固定当部21は、側面視形状が円形状となるように形成されていてもよいし、側面視形状が楕円形状となるように形成されていてもよい。また、固定当部21に対する固定側軸2101の挿通位置は、固定当部21の中心部であってもよいし、固定当部21の中心部からずれた位置であってもよい。
【0031】
本実施形態のベース3は、一対のベースプレート30と、各ベースプレート30に可動側軸2001を固定可能な可動側固定構造31(図3参照)と、各ベースプレート30に固定側軸2101を固定可能な固定側固定構造32(図4参照)と、を有する。
【0032】
一方のベースプレート30には、各当部2の一端面(軸線方向における一方側の端面)が取り付けられており、他方のベースプレート30には、各当部2の他端面(軸線方向における他方側の端面)が取り付けられている。
【0033】
ベースプレート30は、長板状に形成される3つの長板部300を有する。3つの長板部300は、長手方向における端部同士が連結されており、これにより、ベースプレート30が三角形状(本実施形態では直角三角形状)に形成されている。
【0034】
また、ベースプレート30の角部(長板部300の両端部)は、当部2が取り付けられる当部取付部(採番しない)を構成している。3つの当部取付部のそれぞれには、別々の当部2が1つずつ取り付けられている。そのため、各当部取付部には、可動側軸2001又は固定側軸2101の一方が挿通されている。
【0035】
可動側固定構造31は、例えば、図3に示すように、可動側軸2001の両端部に形成された一対の雄ねじ部310と、それぞれがベースプレート30の外側から別々の雄ねじ部310に螺合される雌ねじ部311とを有するように構成されていればよい。
【0036】
かかる可動側固定構造31では、雌ねじ部311を締め込むと一対のベースプレート30で可動当部20を挟み込むことによって可動当部20の移動を規制でき、雌ねじ部311を緩めると一対のベースプレート30による可動当部20への挟み込みを緩めて、可動当部20の移動に対する規制を解除することができる。
【0037】
固定側固定構造32も、例えば、図4に示すように、固定側軸2101の両端部に形成された一対の雄ねじ部320と、それぞれがベースプレート30の外側から別々の雄ねじ部320に螺合される雌ねじ部321とを有するように構成されていればよい。
【0038】
ここで、ベース3に保持されている3つの当部2の間にはスペースが形成されており、本実施形態では、かかるスペースが拘束具4を通すための挿通スペースになっている(図9参照)。
【0039】
本実施形態に係る転がり防止具1の構成は、以上の通りである。続いて、転がり防止具1の使用方法を説明する。
【0040】
転がり防止具1を設置するにあたり、可動当部20とともに柱状物に当接させる固定当部21を選び、さらに、柱状物Oのサイズ(直径)に合わせて可動当部20の位置を調整する。
【0041】
例えば、図5に示すように、可動当部20が柱状物Oの外周面に当接できない状態である場合は、可動当部20を移動させ、図6に示すように、可動当部20と一方の固定当部21とが柱状物の外周面に当接可能な状態にする。
【0042】
また、図7に示すように、一方の固定当部21が柱状物Oの外周面に当接できない状態である場合も同様に、可動当部20を移動させ、図8に示すように、可動当部20と一方の固定当部21とが柱状物Oの外周面に当接可能な状態にする。
【0043】
このように、本実施形態の転がり防止具1では、図6図8に示すように、可動側軸2001(当部取付部)から可動受部2000までの距離を変えることによって、柱状物Oのサイズ(直径)が変わっても、柱状物Oの外周面を適切に受けることができる。
【0044】
さらに、図9に示すように、拘束具4を挿通スペースに通し、該拘束具4によって転がり防止具1と柱状物Oとを縛って固定する。このとき、柱状物Oの外周面に当接させていない1つの固定当部21は、柱状物Oの置き場に接地していればよい。
【0045】
なお、転がり防止具1は、柱状物Oの両側に設置してもよいし、柱状物Oの一方向への転がりを防止すればよい場合は、柱状物Oの一方側のみに転がり防止具1を設置してもよい。また、複数の転がり防止具1を柱状物Oの長手方向に沿って並べて設置することも可能である。
【0046】
転がり防止具1が設置されると、柱状物Oが転がろうとしても柱状物Oの外周面に当接させていない1つの固定当部21(より具体的には、柱状物Oの外周面に当接させていない1つの固定当部21と該当部2から上方に延びる長板部300)が支えとなって柱状物Oの転がりが防止される。
【0047】
以上のように、本実施形態の転がり防止具1によれば、3つの当部2のうちの可動当部20と、該可動当部20に隣り合う2つの固定当部21のうちの一方を柱状物の外周面に当接させると柱状物の外周面を2点で受けることができ、さらに、残りの1つの固定当部21を支えとすることによって柱状物の転がりを防止できる。
【0048】
また、転がり防止具1では、可動側軸2001(当部取付部)に対する可動当部20の移動に伴って可動側軸2001(当部取付部)に対する可動受部2000の位置も変わるため、柱状物Oのサイズ(直径)に合わせて可動当部20と該可動当部20に隣り合う当部2(本実施形態では固定当部21)とによる柱状物Oの受け方を変えることができる。
【0049】
従って、本実施形態の転がり防止具1は、可動当部20や当部2に対する柱状物Oの動きが規制されやすくなり、柱状物Oの転がりを適切に防止できるという優れた効果を奏し得る。
【0050】
なお、本発明に係る柱状物用の転がり防止具は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0051】
上記実施形態において特に言及しなかったが、3つの当部2の直径は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
【0052】
上記実施形態において、可動当部20は側面視形状が円形状であったが、この構成に限定されるものでない。可動当部20は、例えば、側面視形状が楕円形状等となるように形成されていてもよい。また、可動当部20は、中心からずれた位置に可動側軸2001が挿通されていたが、側面視形状が楕円形状となっている場合のように、中心点から外周面までの距離が周方向(中心点を中心とする周方向)において異なるように形成されていれば、可動側軸2001が可動当部20の中心に挿通されていてもよい。
【0053】
上記実施形態において、固定当部21は側面視形状が円形状であったが、この構成に限定されるものでない。固定当部21は、例えば、側面視形状が楕円形状となるように形成されていてもよい。また、固定当部21は、側面視形状が円形状であっても楕円形状であっても、固定側軸2101が中心に挿通されていてもよいし、固定側軸2101が中心からずれた位置に挿通されていてもよい。
【0054】
上記実施形態において、特に言及しなかったが、3つの当部2のうちの少なくとも2つの当部2が、隣り合う2つの当部2のうちの一方の当部2との取付間隔と、隣り合う2つの当部2のうちの他方の当部2との取付間隔とが異なる間隔となるように配置されていてもよい。このように構成されていれば、柱状物Oの外周面に接触させる2つの当部2の組み合わせを変えて2つの当部2による柱状物Oの受幅を変更できるようにすることによって、使い易さを向上させることができる。
【0055】
上記実施形態において、本実施形態の3つの当部2には、1つの可動当部20と、2つの固定当部21と、が含まれていたが、この構成に限定されない。本実施形態の3つの当部2には、2つの可動当部20と、1つの固定当部21と、が含まれるようにしてもよいし、3つの可動当部20が含まれるようにしてもよい。
【0056】
上記実施形態において、可動当部20は、可動側軸2001を基点(中心)とする周方向での回転移動のみが可能となるように構成されていたが、図10、及び図11に示すように、可動側軸2001の径方向でのスライド移動も可能となるように構成されていてもよいし、可動側軸2001の径方向でのスライド移動のみ可能となるように構成されていてもよい。
【0057】
上記実施形態において、3つの当部2のそれぞれは、直角三角形の別々の頂点の位置に合わせて配置されていたが、この構成に限定されるものではない。例えば、3つの当部2のそれぞれは、鋭角三角形の別々の頂点の位置に合わせて配置されていてもよい。
【0058】
3つの当部2は、直角三角形又は鋭角三角形の別々の頂点の位置に合わせて配置されていれば、2つの当部2を柱状物の置き場に接地させた状態で、残りの1つの当部2が外側に配置されにくくなるため、転がり防止具自体の傾倒に伴う柱状物の転がりも防止し易くなる。
【0059】
また、3つの当部2は、二等辺三角形の各頂点の位置に合わせて配置されていてもよい。
【0060】
上記実施形態において特に言及しなかったが、置き場とは、例えば、柱状物O等の資材を保管する土地や建物であってもよいし、柱状物Oを運搬する車両の荷台等であってもよい。
【0061】
上記実施形態では、拘束具4により転がり防止具1を柱状物Oに固定していたが、拘束具4で転がり防止具1を柱状物に固定せずに使用してもよい。ただし、拘束具4で転がり防止具1を柱状物Oに固定している方が確実に柱状物Oの転がりを防止できる。
【符号の説明】
【0062】
1…転がり防止具、2…当部、3…ベース、4…拘束具、20…可動当部、21…固定当部、30…ベースプレート、31…可動側固定構造、32…固定側固定構造、200…可動支持面、210…固定支持面、300…長板部、310…雄ねじ部、311…雌ねじ部、320…雄ねじ部、321…雌ねじ部、2000…可動受部、2001…可動側軸、2100…固定受部、2101…固定側軸、O…柱状物、T…三角形
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11