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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094419
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20230628BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20230628BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20230628BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20230628BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20230628BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230628BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20230628BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20230628BHJP
【FI】
F21S2/00 230
F21V23/00 115
F21V23/04 500
F21V5/00 320
F21S8/04 130
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021209886
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 恭平
(72)【発明者】
【氏名】清水 正博
(72)【発明者】
【氏名】今井 敦史
(72)【発明者】
【氏名】高島 淳
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA03
(57)【要約】
【課題】光源からの光に含まれる赤外線による受光部の不具合を低減する。
【解決手段】照明装置は、光源と、光学センサ71と、受光部と、ケース8と、を備える。光源は、照明空間に光を照射する。光学センサ71は、センサ部、及びセンサ部と照明空間との間に配置されるレンズ712を有する。受光部は、外部装置からの赤外線信号を受信する。ケース8は、第1開口部811、及び第1開口部811よりも開口面積が小さい第2開口部816を有する。ケース8は、第1開口部811を通して照明空間側にレンズ712を露出させた状態で光学センサ71を収容し、かつ第2開口部に対向させた状態で受光部を収容する。光源と光学センサ71と受光部とは、第1方向D1に沿って光源、光学センサ71、受光部の順に並んでいる。第2開口部816は、第2方向D2において、第2方向D2におけるレンズ712の2つの外縁7123,7124間に位置している。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明空間に光を照射する光源と、
センサ部、及び前記センサ部と前記照明空間との間に配置されるレンズを有する光学センサと、
外部装置からの赤外線信号を受信する受光部と、
第1開口部、及び前記第1開口部よりも開口面積が小さい第2開口部を有し、前記第1開口部を通して前記照明空間側に前記レンズを露出させた状態で前記光学センサを収容し、かつ前記第2開口部に対向させた状態で前記受光部を収容するケースと、を備え、
前記光源と前記光学センサと前記受光部とは、第1方向に沿って前記光源、前記光学センサ、前記受光部の順に並んでおり、
前記第2開口部は、前記第1方向と交差する第2方向において、前記第2方向における前記レンズの2つの外縁間に位置している、
照明装置。
【請求項2】
前記光源と前記照明空間との間に配置される透光性のカバーを更に備え、
前記第2開口部における前記受光部側とは反対側の開口端縁は、前記カバーにおける前記光源側とは反対側の表面よりも前記照明空間側に位置している、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
照明空間に光を照射する光源と、
前記光源と前記照明空間との間に配置される透光性のカバーと、
センサ部、及び前記センサ部と前記照明空間との間に配置されるレンズを有する光学センサと、
外部装置からの赤外線信号を受信する受光部と、
第1開口部及び第2開口部を有し、前記第1開口部を通して前記照明空間側に前記レンズを露出させた状態で前記光学センサを収容し、かつ前記第2開口部に対向させた状態で前記受光部を収容するケースと、を備え、
前記第2開口部における前記受光部側とは反対側の開口端縁は、前記カバーにおける前記光源側とは反対側の表面よりも前記照明空間側に位置している、
照明装置。
【請求項4】
前記光学センサと前記受光部とを隔てるように設けられ、前記第1開口部を通して前記ケース内に入射した光が前記受光部に入射することを抑止する光抑止壁を更に備える、
請求項1~3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
照明空間に光を照射する光源と、
センサ部、及び前記センサ部と前記照明空間との間に配置されるレンズを有する光学センサと、
外部装置からの赤外線信号を受信する受光部と、
第1開口部及び第2開口部を有し、前記第1開口部を通して前記照明空間側に前記レンズを露出させた状態で前記光学センサを収容し、かつ前記第2開口部に対向させた状態で前記受光部を収容するケースと、
前記光学センサと前記受光部とを隔てるように設けられ、前記第1開口部を通して前記ケース内に入射した光が前記受光部に入射することを抑止する光抑止壁と、を備える、
照明装置。
【請求項6】
前記ケースは、前記第1開口部及び前記第2開口部が設けられた底壁を有し、
前記光抑止壁は、前記底壁における前記照明空間側とは反対側の表面において前記底壁から離れる向きに突出しており、
前記受光部における前記底壁側の端部から前記底壁の前記表面までの距離は、前記光抑止壁における前記底壁側とは反対側の端部から前記底壁の前記表面までの距離よりも短い、
請求項4又は5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記光抑止壁は、前記ケースと一体である、
請求項4~6のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記光抑止壁は、前記受光部の周りを囲む筒状である、
請求項4~7のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記センサ部は、前記照明空間に存在する人を検出する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に照明装置に関し、より詳細には、光源を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、円形状の本体と、本体の前面側に配置された光源とを備える照明器具が記載されている。特許文献1に記載の照明器具では、本体の前面側に受信部が配置されている。受信部は、光源を点灯/消灯、調光するための赤外線信号をリモートコントローラから受信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-48090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の照明器具(照明装置)では、光源からの光に含まれる赤外線によって、受信部(受光部)が誤動作する不具合、及び受信部がリモートコントローラからの赤外線信号を正常に受信できない不具合等が生じる虞がある。
【0005】
本開示の目的は、光源からの光に含まれる赤外線による受光部の不具合を低減することが可能な照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明装置は、光源と、光学センサと、受光部と、ケースと、を備える。前記光源は、照明空間に光を照射する。前記光学センサは、センサ部、及び前記センサ部と前記照明空間との間に配置されるレンズを有する。前記受光部は、外部装置からの赤外線信号を受信する。前記ケースは、第1開口部、及び前記第1開口部よりも開口面積が小さい第2開口部を有する。前記ケースは、前記第1開口部を通して前記照明空間側に前記レンズを露出させた状態で前記光学センサを収容し、かつ前記第2開口部に対向させた状態で前記受光部を収容する。前記光源と前記光学センサと前記受光部とは、第1方向に沿って前記光源、前記光学センサ、前記受光部の順に並んでいる。前記第2開口部は、前記第1方向と交差する第2方向において、前記第2方向における前記レンズの2つの外縁間に位置している。
【0007】
本開示の別の一態様に係る照明装置は、光源と、透光性のカバーと、光学センサと、受光部と、ケースと、を備える。前記光源は、照明空間に光を照射する。前記カバーは、前記光源と前記照明空間との間に配置される。前記光学センサは、センサ部、及び前記センサ部と前記照明空間との間に配置されるレンズを有する。前記受光部は、外部装置からの赤外線信号を受信する。前記ケースは、第1開口部及び第2開口部を有する。前記ケースは、前記第1開口部を通して前記照明空間側に前記レンズを露出させた状態で前記光学センサを収容し、かつ前記第2開口部に対向させた状態で前記受光部を収容する。前記第2開口部における前記受光部側とは反対側の開口端縁は、前記カバーにおける前記光源側とは反対側の表面よりも前記照明空間側に位置している。
【0008】
本開示の別の一態様に係る照明装置は、光源と、光学センサと、受光部と、ケースと、光抑止壁と、を備える。前記光源は、照明空間に光を照射する。前記光学センサは、センサ部、及び前記センサ部と前記照明空間との間に配置されるレンズを有する。前記受光部は、外部装置からの赤外線信号を受信する。前記ケースは、第1開口部及び第2開口部を有する。前記ケースは、前記第1開口部を通して前記照明空間側に前記レンズを露出させた状態で前記光学センサを収容し、かつ前記第2開口部に対向させた状態で前記受光部を収容する。前記光抑止壁は、前記光学センサと前記受光部とを隔てるように設けられ、前記第1開口部を通して前記ケース内に入射した光が前記受光部に入射することを抑止する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様に係る照明装置によれば、光源からの光に含まれる赤外線による受光部の不具合を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る照明装置の斜視図である。
図2図2は、同上の照明装置の分解斜視図である。
図3図3は、同上の照明装置の要部の正面図である。
図4図4は、同上の照明装置が備えるセンサユニットの下方から見た分解斜視図である。
図5図5は、同上のセンサユニットの上方から見た分解斜視図である。
図6図6は、同上の照明装置の要部の断面図である。
図7図7は、実施形態の変形例1に係る照明装置の要部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態)
以下、実施形態に係る照明装置について、図面を参照して説明する。下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、下記の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、下記の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0012】
(1)概要
まず、実施形態に係る照明装置A1の概要について、図1図5を参照して説明する。
【0013】
実施形態に係る照明装置A1は、図1及び図2に示すように、光源ユニットB1と、センサユニットC1と、装置本体5と、を備える。実施形態に係る照明装置A1では、光源ユニットB1及びセンサユニットC1は、例えば、施設の天井に直付けされる装置本体5に着脱可能に取り付けられる。なお、装置本体5は、施設の天井に埋め込まれていてもよい。また、装置本体5は、施設の壁に直付けされていてもよいし、埋め込まれていてもよい。
【0014】
施設は、例えば、物流倉庫又は工場のような天井の高い建物である。本実施形態では、施設が物流倉庫である場合を例に説明する。なお、施設は、上述のような天井の高い建物に限らず、例えば、オフィスビル又は病院のような非住宅であってもよいし、戸建て住宅又は集合住宅の各住戸のような住宅であってもよい。すなわち、施設は、天井の低い建物であってもよい。
【0015】
実施形態に係る照明装置A1は、光源モジュール1(光源)と、光学センサ71と、受光部72と、ケース8と、を備える。光源モジュール1は、照明空間LS1(図1参照)に光を照射する。光学センサ71は、センサ部711、及びセンサ部711と照明空間LS1との間に配置されるレンズ712を有する。受光部72は、リモートコントローラ100(外部装置)からの赤外線信号を受信する。照明空間LS1は、照明装置A1から照射される光によって照明される空間であって、照明装置A1の下方に位置する空間である(図1参照)。
【0016】
ケース8は、第1開口部811、及び第1開口部811よりも開口面積(開口径)が小さい第2開口部816を有する。ケース8は、第1開口部811を通して照明空間LS1側にレンズ712を露出させた状態で光学センサ71を収容し、かつ第2開口部816に対向させた状態で受光部72を収容する。
【0017】
光源モジュール1と光学センサ71と受光部72とは、第1方向D1に沿って光源モジュール1、光学センサ71、受光部72の順に並んでいる。第2開口部816は、第2方向D2において、第2方向D2におけるレンズ712の2つの外縁7123,7124間に位置している。
【0018】
実施形態に係る照明装置A1では、上述したように、光源モジュール1と光学センサ71と受光部72とが、第1方向D1に沿って光源モジュール1、光学センサ71、受光部72の順に並んでいる。また、第2開口部816は、第2方向D2において、第2方向D2におけるレンズ712の2つの外縁7123,7124間に位置している。このため、光源モジュール1からの光が第2開口部816を通してケース8内に入射しにくくなっており、その結果、光源モジュール1からの光に含まれる赤外線による受光部72の不具合を低減することが可能となる。
【0019】
(2)詳細
次に、実施形態に係る照明装置A1の詳細について、図1図6を参照して説明する。以下の説明では特に断りのない限り、図1図6に示すように、照明装置A1の長手方向を第1方向D1、照明装置A1の短手方向(幅方向)を第2方向D2、照明装置A1の高さ方向を第3方向D3と規定する。ただし、これらの方向は照明装置A1、光源ユニットB1及びセンサユニットC1の使用時の方向を限定する趣旨ではない。また、図面中の「D1」、「D2」、「D3」を示す矢印は、説明のために表記しているに過ぎず、いずれも実体を伴わない。また、以下の説明において、第1方向D1を「前後方向」、第2方向D2を「左右方向」、第3方向D3を「上下方向」と称する場合もある。
【0020】
実施形態に係る照明装置A1は、図1及び図2に示すように、光源ユニットB1と、センサユニットC1と、装置本体5と、を備える。
【0021】
(2.1)装置本体
装置本体5は、図2に示すように、収容部51と、一対の反射板52と、一対のエンド板53と、を備える。収容部51は、一面(図2の下面)が開放され、第1方向D1に長尺の矩形箱状である。一対の反射板52は、収容部51の短手方向(左右方向)の両側の開口端縁より斜め上向きに突出する。一対のエンド板53は、収容部51及び一対の反射板52の長手方向(前後方向)の両端に設けられている。
【0022】
装置本体5は、収容部51の底面に設けられている複数の取付孔54のうち少なくとも2つの取付孔54に吊りボルトがそれぞれ挿通され、これらの吊りボルトにそれぞれナットが締め付けられることで天井に取り付けられる。また、装置本体5では、収容部51の底面に設けられている複数の電源孔55のうちいずれか1つの電源孔55に電源線が挿通される。電源孔55に挿通された電源線は、収容部51の内底面に取り付けられている端子台56に電気的に接続される。端子台56からは3本の電線57が引き出されており、これら3本の電線57の先端には1つのオス型の電源コネクタ58が接続されている。
【0023】
(2.2)光源ユニット
光源ユニットB1は、図2に示すように、光源モジュール1と、電源装置2と、取付板3と、第1カバー4と、を備える。
【0024】
(2.2.1)光源モジュール
光源モジュール1は、複数の発光素子11と、基板12と、を有する。複数の発光素子11の各々は、例えば、パッケージ型の照明用白色LED(Light Emitting Diode)である。なお、発光素子11は、LEDに限定されず、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子又は半導体レーザ素子であってもよい。
【0025】
基板12は、第1方向D1に沿って長尺の長方形状に形成されている。複数の発光素子11は、基板12の表面(図2の下面)における短手方向(左右方向)の中央に、基板12の長手方向(前後方向)に沿って等間隔かつ1列に並べて実装されている(図2参照)。また、複数の発光素子11は、基板12の表面に形成されているプリント配線によって電気的に直列又は並列に接続されている。なお、基板12は、複数枚の基板が長手方向(前後方向)に連結されて構成されていてもよい。
【0026】
本実施形態では、光源モジュール1により光源が構成されている。すなわち、光源モジュール1は、照明空間LS1に光を照射する。
【0027】
(2.2.2)取付板
取付板3は、金属板により、第1方向D1に長尺の角樋状に形成されている。取付板3は、底板31と、一対の側板32と、を有する。底板31は、第1方向D1に長尺の長方形状である。一対の側板32は、底板31の短手方向(左右方向)の両端から上向きに立ち上がっている。
【0028】
取付板3は、複数の爪311と、一対の貫通孔312と、を有する。複数の爪311は、底板31から切り起こされており、底板31の長手方向(前後方向)に沿って等間隔かつ2列に並んでいる。一対の貫通孔312は、底板31の長手方向の一端部(前端部)における左右両側に設けられている。
【0029】
上述の光源モジュール1は、複数の爪311によって底板31の表面(図2の下面)に取り付けられる。底板31の短手方向(左右方向)の幅は、基板12の短手方向(左右方向)の幅よりも大きい(図2参照)。また、底板31の長手方向(前後方向)の長さは、基板12の長手方向(前後方向)の長さよりも長い。
【0030】
(2.2.3)第1カバー
第1カバー4は、例えば、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂のような透光性を有する合成樹脂によって半円筒形状に形成されている。すなわち、第1カバー4は、短手方向(左右方向)における両端から中央に行くほど下方への突出量が大きくなるような凸レンズ形状の主部41を有する。また、第1カバー4は、主部41の短手方向の両端において主部41の長手方向(前後方向)に沿って上向きに突出する一対の突壁42を更に有する。
【0031】
第1カバー4は、一対の突壁42の間に取付板3を収容し、取付板3の一対の側板32の先端(上端)に、一対の突壁42の先端(上端)に形成されている引掛部が引っ掛けられることで取付板3に取り付けられる。
【0032】
本実施形態では、第1カバー4によりカバーが構成されている。すなわち、第1カバー4は、光源モジュール1と照明空間LS1との間に配置される透光性のカバーである。
【0033】
(2.2.4)電源装置
電源装置2は、図2に示すように、点灯回路21と、点灯回路21を収容する電源ケース22と、を有する。点灯回路21は、長方形状のプリント回路板23に集積回路を含む種々の電子部品及びメス型の電源コネクタ24が実装されたプリント回路で構成されている。上述の装置本体5側の電源コネクタ58は、電源コネクタ24に電気的かつ機械的に接続される。
【0034】
電源ケース22は、金属板により、一面(図2の下面)が開口した矩形箱状に形成されている。電源ケース22は、点灯回路21を収容し、開口面を底板31の裏面(図2の上面)に対向させた状態で取付板3に固定される。電源ケース22は、取付板3に固定された状態において、取付板3と電気的に接続される。さらに、取付板3は、光源ユニットB1が装置本体5に取り付けられた状態において、装置本体5と電気的に接続される。すなわち、電源装置2の電源ケース22は、取付板3を通して装置本体5と電気的に接続される。
【0035】
電源装置2は、後述のリモコン受光部72が受信したリモコン信号により、後述の光学センサ71が有効である場合に、光学センサ71の検出結果に応じて光源モジュール1に点灯電力を供給する。より詳細には、電源装置2は、光学センサ71が照明空間LS1に存在する人を検出した場合に、光源モジュール1に点灯電力を供給する。また、電源装置2は、光学センサ71が上記人を検出しなくなってから後述の動作保持時間が経過した場合に、光源モジュール1への点灯電力の供給を停止する。すなわち、電源装置2は、光学センサ71の検出結果に応じて光源モジュール1の発光素子11に点灯電力を供給する電源である。
【0036】
(2.3)センサユニット
センサユニットC1は、図3図5に示すように、第2カバー6と、センサモジュール7と、ケース8と、台座9と、支持枠10と、複数(図示例では3つ)の保護部材13と、を備える。
【0037】
(2.3.1)第2カバー
第2カバー6は、図3図5に示すように、主部61と、エンド部62と、突出片63と、を有する。第2カバー6は、透光性を有しない合成樹脂によって形成されている。
【0038】
主部61は、上述の第1カバー4の主部41と同一の曲面形状を有する。第1方向D1(前後方向)における主部61の長さは、第1方向D1における主部41の長さよりも短い。エンド部62は、主部61の一端部(前端部)を塞ぐ。突出片63は、主部61の他端部(後端部)の周縁から後方に突出する。
【0039】
また、第2カバー6は、一対のリブ64を更に有する。一対のリブ64は、主部61の他端部において突出片63の両端近傍に設けられている。一対のリブ64の各々は、突出片63と平行に突出している。
【0040】
また、第2カバー6は、一対の突壁65を更に有する。一対の突壁65の各々は、主部61の裏面(図5の上面)において主部61と一体に形成されており、主部61の裏面から上向きに突出している。一対の突壁65の各々は、貫通孔651を有する。各貫通孔651は、第1方向D1(前後方向)に沿って長い長孔であって、突壁65をその厚さ方向に貫通している。
【0041】
第2カバー6は、一対の突壁65にそれぞれ設けられた貫通孔651及び取付板3の一対の側板32にそれぞれ設けられた挿通孔に挿通させた段付きねじを、後述の台座9の一対の突部93にそれぞれ設けられたねじ孔931に挿通させることで、取付板3に取り付けられる。第1カバー4及び第2カバー6が取付板3に取り付けられた状態では、第2カバー6の突出片63及び一対のリブ64が、第1カバー4における第2カバー6側の端部に差し込まれる。これにより、第1カバー4の主部41と第2カバー6の主部61とが面一になる。
【0042】
(2.3.2)センサモジュール
センサモジュール7は、図4及び図5に示すように、光学センサ71と、リモコン受光部72と、基板73と、コネクタ74と、を有する。
【0043】
光学センサ71は、例えば、焦電型赤外線センサである。すなわち、光学センサ71は、人体から発せられる赤外線を焦電素子で検出することにより照明空間LS1(図1参照)に存在する人を検出する人感センサである。光学センサ71は、人の存在を検出すると人体検出信号を出力する。光学センサ71は、図6に示すように、センサ部711と、レンズ712と、保持部713と、を有する。
【0044】
センサ部711は、上述の焦電素子を含む。すなわち、センサ部711は、人体から発せられる赤外線を検出することにより照明空間LS1に存在する人を検出する。センサ部711は、複数のリード端子7111を介して基板73の表面(図4の下面)に実装されている。
【0045】
レンズ712は、図6に示すように、センサ部711の前方(下方)に位置する。レンズ712は、外部(照明空間LS1側)から入射する赤外線をセンサ部711に集光するための集光レンズである。より詳細には、レンズ712は、第3方向D3(上下方向)において照明空間LS1側(図1の下側)に突出するドーム形状の、所謂小型マルチレンズである。すなわち、光学センサ71は、センサ部711、及びセンサ部711と照明空間LS1との間に配置されるレンズ712を有する。レンズ712の裏面(図6の上面)には、上向きに凸となる複数の凸部が形成されている。
【0046】
レンズ712は、図6に示すように、第1部分7121と、第2部分7122と、を含む。第1部分7121は、レンズ712のうち、後述のケース8の壁部812における照明空間LS1側の第1端面814よりも照明空間LS1側(図6の下側)に位置する部分である。第2部分7122は、レンズ712のうち、壁部812の第1端面814よりも照明空間LS1側とは反対側(図6の上側)に位置する部分である。すなわち、照明装置A1では、レンズ712の第1部分7121のみがケース8の壁部812から露出している。
【0047】
保持部713は、第1保持体714と、第2保持体715と、を含む。第1保持体714は、第3方向D3(上下方向)の両端が開口した円筒状に形成されており、その内部には上述のセンサ部711が収納される。第2保持体715は、第3方向D3の両端が開口した円環状に形成されており、レンズ712の一端(図6の上端)においてレンズ712と一体に形成されている。そして、第1保持体714内にセンサ部711を収納した状態で第1保持体714に第2保持体715を組み付けることで、第1保持体714及び第2保持体715を介してセンサ部711とレンズ712とが一体に構成される。
【0048】
また、第2保持体715は、図6に示すように、突出部716を有する。突出部716は、第3方向D3と直交する方向(第1方向D1及び第2方向D2を含む平面に平行な方向)に突出する。突出部716は、第2保持体715の略全周にわたって形成されている。突出部716は、第3方向D3において壁部812の第2端面815(後述する)と対向する。なお、突出部716は、第2保持体715の全周にわたって形成されていなくてもよく、例えば、第2保持体715の周方向における一部に形成されていてもよい。
【0049】
リモコン受光部72は、フォトダイオード、アンプ、フィルタ等を1つのパッケージに収容した赤外線リモコン受光モジュールである。リモコン受光部72は、図6に示すように、モジュール本体721と、レンズ722と、を含む。モジュール本体721は、上述のフォトダイオード、アンプ、フィルタ等を収容する。レンズ722は、第3方向D3(上下方向)においてモジュール本体721と照明空間LS1との間に配置される。
【0050】
リモコン受光部72は、赤外線を通信媒体とするリモートコントロール信号(以下、「リモコン信号」と省略する)を受信する。リモコン信号は、リモートコントローラ100(以下、「リモコン100」と省略する)から送信される。リモコン信号は、光学センサ71の動作を設定するための設定情報を含む。設定情報は、例えば、光学センサ71の動作保持時間、光学センサ71の有効/無効、及び光源モジュール1の調光に関する情報を含む。動作保持時間は、光学センサ71が人の存在を検出しなくなってから人体検出信号を出力し続ける時間である。また、リモコン信号は、光源モジュール1の点灯、消灯、調光を切り替えるための切替情報を含む。本実施形態では、上述のリモコン信号が赤外線信号を構成する。
【0051】
リモコン受光部72は、基板73の表面(図6の下面)に実装されている。すなわち、光学センサ71及びリモコン受光部72は、基板73の同一面(図6の下面)に実装されている。また、光学センサ71及びリモコン受光部72は、基板73の同一面において、リモコン受光部72が前側、光学センサ71が後側となるように、第1方向D1(前後方向)に並んでいる。本実施形態では、リモコン受光部72が受光部を構成し、リモコン100が外部装置を構成する。すなわち、リモコン受光部72は、リモコン100(外部装置)からのリモコン信号(赤外線信号)を受信する。
【0052】
基板73の裏面(図6の上面)には、コネクタ74が実装されている。すなわち、コネクタ74は、基板73における光学センサ71及びリモコン受光部72とは異なる面(図6の上面)に実装されている。コネクタ74には、図6に示すように、複数の電線を含むケーブル741が接続されている。複数の電線は、光学センサ71に給電するための給電線と、光学センサ71から人体検出信号を出力するための出力線と、を含む。
【0053】
また、基板73の表面(図6の下面)には、信号処理回路が実装されている。信号処理回路は、光学センサ71の出力を信号処理し、人体検出信号を出力する。信号処理回路は、光学センサ71が人の存在を検出しなくなってから上述の動作保持時間が経過するまで人体検出信号の出力を継続する。また、信号処理回路は、動作保持時間が経過するまでに光学センサ71が人の存在を検出しなければ人体検出信号の出力を停止し、動作保持時間が経過する前に光学センサ71が再度人の存在を検出すれば人体検出信号の出力を継続する。
【0054】
(2.3.3)ケース
ケース8は、一面(図5の上面)が開口した矩形箱状の合成樹脂成形体である。ケース8は、その内部に上述のセンサモジュール7を収容して保持するように構成されている。ケース8の外周面には、全周にわたって段部80(図4参照)が形成されている。また、ケース8の底壁81には、第1開口部811及び第2開口部816が設けられている。すなわち、ケース8は、第1開口部811及び第2開口部816を有する。また、ケース8は、第1開口部811及び第2開口部816が設けられた底壁81を有する。
【0055】
第1開口部811は、光学センサ71のレンズ712を照明空間LS1側に露出するための開口部である。第2開口部816は、リモコン100からのリモコン信号を通過させるための開口部である。第1開口部811の開口径は、第2開口部816の開口径よりも大きい(図3参照)。言い換えると、第2開口部816の開口面積は、第1開口部811の開口面積よりも小さい。第1開口部811及び第2開口部816は、図3に示すように、第1方向D1(前後方向)において、光源ユニットB1の光源モジュール1側から、第1開口部811,第2開口部816の順に並んでいる。すなわち、照明装置A1では、光源モジュール1と光学センサ71とリモコン受光部72とは、第1方向D1に沿って光源モジュール1、光学センサ71、リモコン受光部72の順に並んでいる。
【0056】
照明装置A1では、ケース8は、図6に示すように、第1開口部811を通して照明空間LS1側にレンズ712を露出させた状態で光学センサ71を収容する。また、ケース8は、図6に示すように、第2開口部816に対向させた状態でリモコン受光部72を収容する。
【0057】
ところで、第2開口部816が貫通したままでは、第2開口部816を通して虫等がケース8内に侵入する可能性がある。そのため、照明装置A1では、図6に示すように、底壁81の裏面(図6の上面)820側において第2開口部816を塞ぐように防虫シール14が貼り付けられている。防虫シール14は、少なくとも赤外線を透過可能な材料で形成されたフィルム、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)フィルムである。
【0058】
また、第1開口部811の開口端縁には、図6に示すように、第3方向D3に突出する壁部812が一体に形成されている。すなわち、ケース8は、第1開口部811の開口端縁における少なくとも一部に壁部812を有する。本実施形態では、壁部812は、第3方向D3からの平面視において第1開口部811の開口端縁の全周にわたって円筒状に形成されている。また、本実施形態では、壁部812は、第3方向D3において、照明空間LS1側である下側と、照明空間LS1側とは反対側である上側との両方に突出する突壁部である。
【0059】
壁部812は、内周面813と、第1端面814と、第2端面815と、を有する。内周面813は、壁部812の内側の周面であって、光学センサ71をケース8に収容させた状態において、図6に示すように、第1方向D1保持部713の第2保持体715と対向する。第1端面814は、第3方向D3における壁部812の2つの端面のうち、照明空間LS1側(図6の下側)の端面である。第2端面815は、第3方向D3における壁部812の2つの端面のうち、照明空間LS1側とは反対側(図6の上側)の端面である。
【0060】
ケース8の段部80から底壁81までの側壁のうち、短手方向(左右方向)に対向する一対の側壁82の各々は、内側に向かって凸となる半円筒面形状に形成されている。また、ケース8の開口端近傍における左右両側の側面には、4つの引掛部83が設けられている。4つの引掛部83の各々は、第3方向D3からの平面視において矩形平板状である。ケース8は、4つの引掛部83が主部91と4つの突片92との間の隙間にそれぞれ差し込まれることで台座9に取り付けられ、台座9を介して取付板3に取り付けられる。
【0061】
ここで、ケース8は、光抑止壁(仕切り壁)84を更に有する。照明装置A1では、光抑止壁84は、ケース8と一体である。光抑止壁84は、ケース8の内部空間を、第1方向D1(前後方向)に2つの空間(第1空間S1及び第2空間S2)に仕切る。第1空間S1は、センサモジュール7を収容するための空間である。第2空間S2は、リモコン受光部72を収容するための空間である。第1空間S1は、第2空間S2よりも大きい。光抑止壁84は、底壁81の裏面820から上向き(底壁81から離れる向き)に突出している。言い換えると、光抑止壁84は、底壁81における照明空間LS1側とは反対側の表面(裏面820)において底壁81から離れる向き(図6の上向き)に突出している。照明装置A1では、第1空間S1と第2空間S2との間に光抑止壁84を設けることによって、光源モジュール1からの光が第1開口部811を通してケース8内に入射した場合でも、第1空間S1から第2空間S2への光の入射を抑止することが可能となる。その結果、光源モジュール1からの光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を低減することが可能となる。また、例えば、別の照明装置に対応するリモコンからの赤外線信号(リモコン信号)が第1開口部811を通してケース8内に入射した場合でも、光抑止壁84によってリモコン受光部72側への入射を抑止することが可能となる。その結果、別の照明装置に対応するリモコンからの赤外線信号によるリモコン受光部72の不具合を低減することが可能となる。
【0062】
また、照明装置A1では、図6に示すように、リモコン受光部72の端部723から底壁81の裏面820までの距離L1は、光抑止壁84の端部841から底壁81の裏面820までの距離L2よりも短い。言い換えると、リモコン受光部72における底壁81側の端部723から底壁81の表面(裏面820)までの距離L1は、光抑止壁84における底壁81側とは反対側の端部841から底壁81の表面(裏面820)までの距離L2よりも短い。このため、距離L1が距離L2以上である場合に比べて、第1開口部811を通してケース8内に入射した光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を更に低減することが可能となる。
【0063】
(2.3.4)台座
台座9は、図4及び図5に示すように、矩形板状の主部91と、主部91の左右両側から上向きに突出する角筒状の一対の突部93とが合成樹脂成形体として一体に形成されている。一対の突部93の各々は、第2方向D2(左右方向)に貫通するねじ孔931を有する。また、主部91の一面(図4の下面)の四隅には、L字状の突片92が下向きに突出している。
【0064】
台座9は、取付板3の底板31に設けられた一対の貫通孔312(図2参照)に、一対の突部93をそれぞれ挿通させた後、取付板3の一対の側板32にそれぞれ設けられた挿通孔に挿通させた段付きねじを、一対のねじ孔931にそれぞれ挿通させることで取付板3に取り付けられる。
【0065】
(2.3.5)支持枠
支持枠10は、合成樹脂材料により、ケース8の内側に嵌まり込む寸法の矩形枠状に形成されている。そして、支持枠10は、ケース8に保持されたセンサモジュール7の基板73と対向するようにケース8の内側に嵌め込まれる。つまり、支持枠10は、ケース8内において、センサモジュール7の基板73を支持するように構成されている(図6参照)。
【0066】
(2.3.6)保護部材
保護部材13は、図4及び図5に示すように、第1保護部材131と、一対の第2保護部材132と、を含む。第1保護部材131は、第2方向D2(左右方向)に沿って長尺の棒状に形成されており、台座9の前方に配置されている。一対の第2保護部材132は、第1方向D1(前後方向)に沿って長尺の棒状に形成されており、支持枠10の左右両側に配置されている。第1保護部材131及び一対の第2保護部材132は、センサユニットC1を取付板3に取り付けた状態において、取付板3側(図4の上側)からの異物(例えば、塵、埃、水分、虫等)がセンサモジュール7側(図4の下側)に入り込むことを抑制する。
【0067】
(3)照明装置の要部
次に、照明装置A1の要部について、図3及び図6を参照して説明する。
【0068】
照明装置A1では、図3に示すように、光源ユニットB1とセンサユニットC1とが第1方向D1(前後方向)に並んでいる。より詳細には、照明装置A1では、光源モジュール1と光学センサ71とリモコン受光部72とが、第1方向D1において、光源モジュール1、光学センサ71、リモコン受光部72の順に並んでいる。また、照明装置A1では、ケース8の第2開口部816は、第2方向D2(図3の上下方向)において、第2方向D2における光学センサ71のレンズ712の2つの外縁7123,7124間の範囲W1内に位置している。すなわち、第2開口部816は、光源モジュール1との間にレンズ712が存在しているため、光源モジュール1側から見えない。これにより、光源モジュール1からの光は、レンズ712によって遮光されるため、第2開口部816を通してケース8内に入射しにくくなっている。したがって、照明装置A1によれば、光源モジュール1からの光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を低減することが可能となる。
【0069】
また、照明装置A1では、図6に示すように、ケース8に設けられた第2開口部816におけるリモコン受光部72側とは反対側の開口端縁817は、第1カバー4の主部41における光源モジュール1側とは反対側の表面411よりも照明空間LS1側(図6の下側)に位置している。このため、光源モジュール1からの光は、第2開口部816を通してケース8内に入りにくくなっている。したがって、照明装置A1によれば、光源モジュール1からの光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を低減することが可能となる。
【0070】
また、照明装置A1では、図6に示すように、ケース8内において、光学センサ71が収容される第1空間S1とリモコン受光部72が収容される第2空間S2との間に、第1空間S1と第2空間S2とを隔てる光抑止壁84が設けられている。この光抑止壁84は、第1開口部811を通して第1空間S1内に入射した光源モジュール1からの光が第2空間S2側に入射することを抑止する。すなわち、照明装置A1は、光学センサ71とリモコン受光部72とを隔てるように設けられ、第1開口部811を通してケース8内に入射した光がリモコン受光部72側に入射することを抑止する光抑止壁84を更に備える。このため、照明装置A1では、第1開口部811を通してケース8内に入射する光源モジュール1からの光がリモコン受光部72側に入射することを抑止することが可能となる。したがって、照明装置A1によれば、光源モジュール1からの光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を低減することが可能となる。また、照明装置A1では、例えば、照明空間LS1内に存在する人から放射される赤外線のうち第1開口部811を通してケース8内に入射した赤外線についても、光抑止壁84により抑止することが可能となる。したがって、照明装置A1によれば、第1開口部811を通してケース8内に入射する赤外線によるリモコン受光部72の不具合についても低減することが可能となる。
【0071】
(4)効果
実施形態に係る照明装置A1では、光源モジュール1と光学センサ71とリモコン受光部72とが、第1方向D1に沿って光源モジュール1、光学センサ71、リモコン受光部72の順に並んでいる。また、実施形態に係る照明装置A1では、第2開口部816は、第2方向D2において、第2方向D2におけるレンズ712の2つの外縁7123,7124間に位置している。このため、光源モジュール1からの光が第2開口部816を通してケース8の第2空間S2内に入りにくくなっている。これにより、光源モジュール1からの光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を低減することが可能となる。
【0072】
また、実施形態に係る照明装置A1では、第2開口部816におけるリモコン受光部72側とは反対側の開口端縁817は、第1カバー4における光源モジュール1側とは反対側の表面411よりも照明空間LS1側に位置している。このため、光源モジュール1からの光が第2開口部816を通してケース8の第2空間S2内に入りにくくなっている。これにより、光源モジュール1からの光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を低減することが可能となる。
【0073】
また、実施形態に係る照明装置A1では、光学センサ71と受光部72とを隔てるように光抑止壁84が設けられている。このため、光源モジュール1からの光が第1開口部811を通してケース8内に入射した場合でも、受光部72側に入射しにくくなっている。これにより、第1開口部811を通してケース8内に入射した光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を低減することが可能となる。
【0074】
また、実施形態に係る照明装置A1では、リモコン受光部72における底壁81側の端部723から底壁81の裏面820までの距離L1は、光抑止壁84における底壁81側とは反対側の端部841から底壁81の裏面820までの距離L2よりも短い。このため、距離L1が距離L2以上である場合に比べて、第1開口部811を通してケース8内に入射した光に含まれる赤外線によるリモコン受光部72の不具合を更に低減することが可能となる。
【0075】
また、実施形態に係る照明装置A1では、光抑止壁84がケース8と一体である。これにより、光抑止壁がケースと別体である場合に比べて、光抑止壁を取り付ける作業が不要である。
【0076】
また、実施形態に係る照明装置A1では、センサ部711は、照明空間LS1に存在する人を検出する。これにより、人の有無に応じて光源モジュール1を点灯させることが可能となる。
【0077】
(5)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0078】
(5.1)変形例1
上述の実施形態では、図5及び図6に示すように、光学センサ71が収容される第1空間S1とリモコン受光部72が収容される第2空間S2との間に、板状の光抑止壁84が設けられているが、光抑止壁84Aは、図7に示すように、リモコン受光部72の周りを囲むような筒状であってもよい。すなわち、光抑止壁84Aは、リモコン受光部72(受光部)の周りを囲む筒状である。光抑止壁84Aは、リモコン受光部72の周りを囲んでいればよく、例えば、円筒状であってもよいし、角筒状であってもよい。このように、光抑止壁84Aが筒状であることで、上述の光抑止壁84に比べて、第1開口部811を通してケース8内に入射した光源モジュール1からの光を、より効果的に抑止することが可能となる。
【0079】
(5.2)その他の変形例
上述の実施形態では、光学センサ71が人感センサであるが、光学センサ71は人感センサに限らず、例えば、画像センサ(イメージセンサ)であってもよい。この場合、照明装置A1では、例えば、画像センサで人を検知した場合に光源モジュール1を点灯させ、画像センサで人を検知しなくなってから一定時間が経過すると光源モジュール1を消灯させる。
【0080】
上述の実施形態では、照明装置A1が第1方向D1(前後方向)に長尺の照明器具であるが、照明装置A1は、上記照明器具に限らず、例えば、シーリングライトであってもよい。すなわち、照明装置A1は、上述の実施形態で説明した照明器具に限定されない。
【0081】
上述の実施形態では、壁部812は、第1開口部811の開口端縁の全周にわたって形成されているが、壁部812は、第1開口部811の開口端縁の一部に形成されていてもよい。すなわち、壁部812は、第1開口部811の開口端縁の少なくとも一部に形成されていればよい。
【0082】
上述の実施形態では、壁部812は、第3方向D3において、照明空間LS1側である下側と、照明空間LS1側とは反対側である上側との両方に突出している。これに対して、壁部812は、例えば、第3方向D3において、照明空間LS1側である下側のみに突出していてもよいし、照明空間LS1側とは反対側である上側のみに突出していてもよい。要するに、壁部812は、第3方向D3において、照明空間LS1側と照明空間LS1側とは反対側との少なくとも一方に突出していればよい。
【0083】
上述の実施形態では、照明装置A1が光源ユニットB1とセンサユニットC1と装置本体5とを備えているが、装置本体5は照明装置A1に含まれていなくてもよい。すなわち、照明装置A1は光源ユニットB1とセンサユニットC1とで構成されていてもよい。
【0084】
上述の実施形態では、第1開口部811及び第2開口部816の各々が円形状であるが、第1開口部811及び第2開口部816の各々は、例えば、矩形状であってもよいし、楕円形状であってもよい。すなわち、第2開口部816の開口面積が第1開口部811の開口面積よりも小さければ、任意の形状であってもよい。
【0085】
(態様)
本明細書には、以下の態様が開示されている。
【0086】
第1の態様に係る照明装置(A1)は、光源(1)と、光学センサ(71)と、受光部(72)と、ケース(8)と、を備える。光源(1)は、照明空間(LS1)に光を照射する。光学センサ(71)は、センサ部(711)、及びセンサ部(711)と照明空間(LS1)との間に配置されるレンズ(712)を有する。受光部(72)は、外部装置(100)からの赤外線信号を受信する。ケース(8)は、第1開口部(811)、及び第1開口部(811)よりも開口面積が小さい第2開口部(816)を有する。ケース(8)は、第1開口部(811)を通して照明空間(LS1)側にレンズ(712)を露出させた状態で光学センサ(71)を収容し、かつ第2開口部(816)に対向させた状態で受光部(72)を収容する。光源(1)と光学センサ(71)と受光部(72)とは、第1方向(D1)に沿って光源(1)、光学センサ(71)、受光部(72)の順に並んでいる。第2開口部(816)は、第1方向(D1)と交差する第2方向(D2)において、第2方向(D2)におけるレンズ(712)の2つの外縁(7123,7124)間に位置している。
【0087】
この態様によれば、光源(1)からの光が第2開口部(816)を通してケース(8)内に入りにくくなっている。これにより、光源(1)からの光に含まれる赤外線による受光部(72)の不具合を低減することが可能となる。
【0088】
第2の態様に係る照明装置(A1)では、第1の態様において、透光性のカバー(4)を更に備える。カバー(4)は、光源(1)と照明空間(LS1)との間に配置される。第2開口部(816)における受光部(72)側とは反対側の開口端縁(817)は、カバー(4)における光源(1)側とは反対側の表面(411)よりも照明空間(LS1)側に位置している。
【0089】
この態様によれば、第2開口部(816)の開口端縁(817)がカバー(4)の表面(411)よりも照明空間(LS1)側に位置しており、光源(1)からの光が第2開口部(816)を通してケース(8)内に入りにくくなっている。これにより、光源(1)からの光に含まれる赤外線による受光部(72)の不具合を低減することが可能となる。
【0090】
第3の態様に係る照明装置(A1)は、光源(1)と、透光性のカバー(4)と、光学センサ(71)と、受光部(72)と、ケース(8)と、を備える。光源(1)は、照明空間(LS1)に光を照射する。カバー(4)は、光源(1)と照明空間(LS1)との間に配置される。光学センサ(71)は、センサ部(711)、及びセンサ部(711)と照明空間(LS1)との間に配置されるレンズ(712)を有する。受光部(72)は、外部装置(100)からの赤外線信号を受信する。ケース(8)は、第1開口部(811)及び第2開口部(816)を有する。ケース(8)は、第1開口部(811)を通して照明空間(LS1)側にレンズ(712)を露出させた状態で光学センサ(71)を収容し、かつ第2開口部(816)に対向させた状態で受光部(72)を収容する。第2開口部(816)における受光部(72)側とは反対側の開口端縁(817)は、カバー(4)における光源(1)側とは反対側の表面(411)よりも照明空間(LS1)側に位置している。
【0091】
この態様によれば、第2開口部(816)の開口端縁(817)がカバー(4)の表面(411)よりも照明空間(LS1)側に位置しており、光源(1)からの光が第2開口部(816)を通してケース(8)内に入りにくくなっている。これにより、光源(1)からの光に含まれる赤外線による受光部(72)の不具合を低減することが可能となる。
【0092】
第4の態様に係る照明装置(A1)は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、光抑止壁(84)を更に備える。光抑止壁(84)は、光学センサ(71)と受光部(72)とを隔てるように設けられ、第1開口部(811)を通してケース(8)内に入射した光が受光部(72)に入射することを抑止する。
【0093】
この態様によれば、光源(1)からの光が第1開口部(811)を通してケース(8)内に入射した場合でも、光抑止壁(84)により受光部(72)側に入射しにくくなっている。これにより、光源(1)からの光に含まれる赤外線による受光部(72)の不具合を低減することが可能となる。
【0094】
第5の態様に係る照明装置(A1)は、光源(1)と、光学センサ(71)と、受光部(72)と、ケース(8)と、光抑止壁(84)と、を備える。光源(1)は、照明空間(LS1)に光を照射する。光学センサ(71)は、センサ部(711)、及びセンサ部(711)と照明空間(LS1)との間に配置されるレンズ(712)を有する。受光部(72)は、外部装置(100)からの赤外線信号を受信する。ケース(8)は、第1開口部(811)及び第2開口部(816)を有する。ケース(8)は、第1開口部(811)を通して照明空間(LS1)側にレンズ(712)を露出させた状態で光学センサ(71)を収容し、かつ第2開口部(816)に対向させた状態で受光部(72)を収容する。光抑止壁(84)は、光学センサ(71)と受光部(72)とを隔てるように設けられ、第1開口部(811)を通してケース(8)内に入射した光が受光部(72)に入射することを抑止する。
【0095】
この態様によれば、光源(1)からの光が第1開口部(811)を通してケース(8)内に入射した場合でも、光抑止壁(84)により受光部(72)側に入射しにくくなっている。これにより、光源(1)からの光に含まれる赤外線による受光部(72)の不具合を低減することが可能となる。
【0096】
第6の態様に係る照明装置(A1)では、第4又は第5の態様において、ケース(8)は、第1開口部(811)及び第2開口部(816)が設けられた底壁(81)を有する。光抑止壁(84)は、底壁(81)における照明空間(LS1)側とは反対側の表面(820)において底壁(81)から離れる向きに突出している。受光部(72)における底壁(81)側の端部(723)から底壁(81)の表面(820)までの距離(L1)は、光抑止壁(84)における底壁(81)側とは反対側の端部(841)から底壁(81)の表面(820)までの距離(L2)よりも短い。
【0097】
この態様によれば、第1開口部(811)を通してケース(8)内に入射した光源(1)からの光に含まれる赤外線による受光部(72)の不具合を更に低減することが可能となる。
【0098】
第7の態様に係る照明装置(A1)では、第4~第6の態様にいずれか1つにおいて、光抑止壁(84)は、ケース(8)と一体である。
【0099】
この態様によれば、光抑止壁がケースと別体である場合に比べて、光抑止壁を取り付ける作業が不要である。
【0100】
第8の態様に係る照明装置(A1)では、第4~第7の態様のいずれか1つにおいて、光抑止壁(84A)は、受光部(72)の周りを囲む筒状である。
【0101】
この態様によれば、光学センサ(71)と受光部(72)との間にのみ光抑止壁(84)が設けられている場合に比べて、第1開口部(811)を通してケース(8)内に入射した光源(1)からの光による受光部(72)の不具合を低減することが可能となる。
【0102】
第9の態様に係る照明装置(A1)では、第1~第8の態様のいずれか1つにおいて、センサ部(711)は、照明空間(LS1)に存在する人を検出する。
【0103】
この態様によれば、人の有無に応じて光源(1)を点灯させることが可能となる。
【0104】
第2、第4、第6~第9の態様に係る構成については、照明装置(A1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0105】
1 光源モジュール(光源)
4 第1カバー(カバー)
8 ケース
71 光学センサ
72 リモコン受光部(受光部)
81 底壁
84,84A 光抑止壁
100 リモートコントローラ(外部装置)
411 表面
711 センサ部
712 レンズ
723 端部
811 第1開口部
816 第2開口部
817 開口端縁
820 表面
841 端部
7123,7124 外縁
A1 照明装置
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 第3方向
L1,L2 距離
LS1 照明空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7