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▶ 陌間 委子の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094496
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】抗菌・ウイルス治療薬の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/43 20060101AFI20230628BHJP
   C12N 9/16 20060101ALI20230628BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20230628BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20230628BHJP
   C12N 15/52 20060101ALN20230628BHJP
【FI】
A61K38/43
C12N9/16 Z
A61P31/12
A61P31/04
C12N15/52 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021215564
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】317001677
【氏名又は名称】陌間 委子
(72)【発明者】
【氏名】陌間 委子
【テーマコード(参考)】
4B050
4C084
【Fターム(参考)】
4B050LL01
4C084AA02
4C084BA44
4C084DC01
4C084NA14
4C084ZB331
4C084ZB351
(57)【要約】      (修正有)
【課題】効果的な抗菌・ウイルス治療薬の製造方法を提供する。
【解決手段】酵素デグラドソーム、または、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素のDNA、もしくはRNAを取り出して増殖させ、得られたDNAテンプレート、またはRNAテンプレートを転写・翻訳によって、人為的にタンパク質合成・増幅させる。さらに、得られた酵素を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、身体に適した状態で適用する。または、酵素デグラドソーム、あるいは、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素のそれぞれのプライマーの塩基配列と、膜透過、並びに核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)酵素デグラドソーム、または、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素のDNA、もしくはRNAを取り出して増殖させ、得られたDNAテンプレート、またはRNAテンプレートを転写・翻訳によって、人為的にタンパク質合成・増幅させる。
(ロ)(イ)の工程にて得られた酵素を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、身体に適した状態で適用する。
【請求項2】
酵素デグラドソーム、あるいは、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素のそれぞれのプライマーの塩基配列と、膜透過、並びに、核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。
【請求項3】
ポリA鎖、及び、細菌のポリAポリメラーゼ、遺伝子修復酵素のプライマー、膜透過、並びに、核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。
【請求項4】
ポリA鎖、及び、細菌のポリAポリメラーゼ、あるいは、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素の塩基配列を、頭部と尾部等のたんぱく質形成機能を消去し、感染力を喪失したウイルス、または、細菌に対する感染力を保持したウイルスのプロモーターの下流に挿入し、身体に適した状態で適用する。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌・ウイルス治療薬の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、核酸医薬に関する研究は進歩してきたが、酵素、及び、遺伝子を用いた抗菌・ウイルス治療薬の統合的、画一的な製造方法は、未だ考案されていない。この発明は、異常なタンパク質産生を抑える効果を有する、酵素、及び、遺伝子を用いた抗菌・ウイルス治療薬の製造方法に関するものである。
【0003】
【非特許文献1】フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』出典、「遺伝子治療薬」、最終更新2021年9月5日、[online]、[令和3年11月30日検索]、インターネット<URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E6%B2%BB%E7%99%82
【非特許文献2】伏原大地(Daichi Fukuhara)著、「ヒトの設計図を基に薬を―核酸を使った病気の治療―」(‘Creating Drugs based on Human Blueprint―Treatment of Diseases Using Nucleic Acid―’)、2018年、[online]、[令和3年11月30日検索]、インターネット<URL:https://laborify.net/2018/12/14/fushihara-nucleic-acid-biochemistry/>
【非特許文献3】松浦能行 著、「核―細胞質間高分子輸送の構造生物学」、2011年、[online]、[令和3年8月13日検索]、インターネット<URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/biophys/51/5/51_5_208/_pdf>
【非特許文献4】ジュリアン・ルイス、マーティン・ラフ、キース・ロバーツ、ピーター・ウォルター、デビッド・モルガン他(Julian Lewis,Martin Raff,Keith Roberts,Peter Walter,David Morgan etc.)著、「細胞の分子生物学」(第6版)W・W・ノートン出版2014/12/2(‘Molecular Biology of The Cell’the 6th edition,W.W.Norton,2014/12/2)
【非特許文献5】村山洋(Ohoshi Murayama)他著、「遺伝子工学」(第2版)、講談社出版、2013年11月1日、(‘Genetic Engineering’,the 2▲nd▼ edition,Kodansha,2013/11/1)
【非特許文献6】フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』出典、「細胞膜透過ペプチド」、最終更新 2021年11月21日、[online]、[令和3年12月1日検索]、インターネット<URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/細胞膜透過ペプチド>
【非特許文献7】フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』出典、「ポリアデニレーション」(‘Polyadenylation’)、最終更新2021年12月7日、[online]、[令和3年12月21日検索]、インターネット<URL:https://en.wikipedia.org/wiki/Polyadenylation>
【非特許文献8】佐賀大学 農研機構、「(研究成果)隠れて増えるウイルスゲノムを見つけ出し分解する、植物の新たな防御機構を発見」、2019年9月27日、[online]、[令和3年12月22日検索]、インターネット<URL:https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nics/132430.html>
【非特許文献9】世良貴史著、「ウイルスゲノムを切断しウイルスの不活性化に成功」、岡山大学プレス・リリース、平成25年2月21日、[online]、[令和3年12月22日検索]、インターネット<URL:press-130221-5.pdf(okayama-u.ac.jp)>
【非特許文献10】中屋敷均 著、『私たちのDNAの大部分は、「ウイルス」で出来ていた!~最新研究が塗り替えた驚きの「生命」像』、2016年3月18日、[online]、[令和3年12月22日検索]、インターネット<URL:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48214>
【非特許文献11】科学技術振興機広報・第381号、「異常なタンパク質産生を抑える新しい細胞内機構を発見」、平成19年3月1日、[online]、[令和3年12月21日検索]、インターネット<URL:https://www.jst.go.jp/pr/info/info381/index.html>
【非特許文献12】荻朋男 他著、「遺伝子にできたDNAの傷を効率よく修復する仕組みを解明」、令和2年3月6日、[online]、[令和3年12月21日検索]、インターネット<URL:https://www.amed.go.jp/news/release_20200306-01.html>
【非特許文献13】米崎哲郎 著、「mRNAエンドヌクレアーゼの性状と活性調節」、2010年6月10日公開、最終更新2016月4月21日、[online]、[令和3年12月22日検索]、インターネット<URL:https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-18570160/185701602008jisseki/>
【非特許文献14】関谷剛男 著、「制限分解酵素」、「生物と化学」、2016年2月16日、[online]、[令和3年12月21日検索]、インターネット<URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/16/2/16_2_70/_pdf/-char/ja>
【非特許文献15】西渕光昭 著、「細菌毒素あれこれ~毒素、薬毒物と中毒~」、「化学と生物Vol.39,No.7,2021、p.448-453」、[online]、[令和3年12月21日検索]、インターネット<URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/39/7/39_7_448/_pdf/-char/ja>
【非特許文献16】著者不明、「一本鎖RNAの増殖方法」、ヤフー知恵袋のQ&A、11月13日2009年、[online]、[令和3年12月22日検索]、インターネット<URL:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1332523378>
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
効果的な抗菌・ウイルス治療薬の製造方法
【課題を解決するための手段】
【0005】
酵素デグラドソーム、または、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素のDNA、もしくはRNAを取り出して増殖させ、得られたDNAテンプレート、またはRNAテンプレートを転写・翻訳によって、人為的にタンパク質合成・増幅させる。さらに、得られた酵素を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、身体に適した状態で適用する。または、酵素デグラドソーム、あるいは、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素のそれぞれのプライマーの塩基配列と、膜透過、並びに核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。あるいは、ポリA鎖、及び、細菌のポリAポリメラーゼ、遺伝子修復酵素のプライマー、膜透過、並びに、核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。もしくは、ポリA鎖、及び、細菌のポリAポリメラーゼ、あるいは、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素の塩基配列を、頭部と尾部のたんぱく質形成機能を消去し、感染力を喪失したウイルス、または、細菌に対する感染力を保持したウイルスのプロモーターの下流に挿入し、身体に適した状態で適用する。
【発明の効果】
【0006】
異常なタンパク質産生を抑える効果を有する、効果的な抗菌・ウイルス治療が実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
酵素デグラドソーム、または、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素のDNA、もしくはRNAを取り出して増殖させ、得られたDNAテンプレート、またはRNAテンプレートを転写・翻訳によって、人為的にタンパク質合成・増幅させる。さらに、得られた酵素を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、身体に適した状態で適用する。または、酵素デグラドソーム、あるいは、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素のそれぞれのプライマーの塩基配列と、膜透過、並びに、核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。あるいは、ポリA鎖、及び、細菌のポリAポリメラーゼ、遺伝子修復酵素のプライマー、膜透過、並びに、核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。もしくは、ポリA鎖、及び、細菌のポリAポリメラーゼ、あるいは、治療を目的とするウイルスの分解・制限酵素、及び、遺伝子修復酵素の塩基配列を、頭部と尾部のたんぱく質形成機能を消去し、感染力を喪失したウイルス、または、細菌に対する感染力を保持したウイルスのプロモーターの下流に挿入し、身体に適した状態で適用する。
【実施例0008】
上記の通り実施される。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本明細書に記した、酵素、及び、遺伝子を用いた一連の方法に、異常なタンパク質産生を抑える効果を有する、効果的な抗菌・ウイルス治療という、産業上の利用可能性がある。