(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094501
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】流体(気体、液体)の抵抗力を推進力に変換する推進機構搭載輸送機関
(51)【国際特許分類】
F15D 1/00 20060101AFI20230628BHJP
【FI】
F15D1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021215616
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
(57)【要約】
【課題】 輸送機関の推進能力向上に関する課題として、その使用エリアに関わらず、進行中周囲の流体の抵抗を受けるため、この抵抗力の軽減と総重量の軽量化という課題があった。
【解決手段】輸送機関の構造を外周部に壁面を設けて強度を保持するのではなく、柱材を用いた骨組み構造で強度を保持することにより、進行中流体が輸送機関外郭の内側を通過できるため、流体抵抗が軽減される。
又、輸送機関の最後部に錐体形排出装置を設置して、輸送機関の内側を通過した流体が、装置の排出口から排出されると流体力学の原理により、推進力促進作用となる。
「推進力抵抗要因」である流体を、「推進力促進要因」に変換するこの機構と、壁面を設けず骨格構造にすることによる軽量化効果。
この2つの方法によって、輸送機関の推進能力向上に関する課題を解決する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(条件1:使用条件)
陸上、水上、水中、空中など使用エリア(使用空間)は、限定されない。
旅客用、物流用など使用目的は、限定されない。
(条件2:推進方法)
電動式羽根車(プロペラ、スクリューなど)を利用して周囲の流体(気体、液体)を進行方向の反対側へ移動することにより、その反動(反作用)で推進する。
(条件3:本体の全体形状)
使用エリア(使用空間)の条件に合わせて、推進(走行、航行、飛行)可能な形状であること以外は、限定されない。
(条件4:本体の構造)
本体外周部の全面を壁材で覆う構造で、全体形状保持に十分な強度を得る方法ではなく、本体外郭及び内部を柱材骨組み工法で支える構造で、壁材で外周部を覆わず、全体形状保持に十分な強度を得る方法。
(建築方法に例えると壁で屋根を支えるツーバイフォー住宅ではなく、柱や梁で屋根を支える在来工法住宅の構造。)
外観としては、鉄骨構造の電波送信用鉄塔、又は送電線の支柱の鉄塔のような外周部が壁材で覆われていない構造体で、鉄塔の内側を流体通過が可能となる構造。
(条件5:流体排出機構)
本体の骨格構造内を通過した流体(気体・液体)が、本体後部に設置された錐体形流体排出装置に集積し、排出される機構になっている。
(錐体形流体排出装置とは、全体が錐体(円錐、又は角錐)形状であり、本体の骨格構造部とは異なり壁面が覆われているため、集積された流体は最後部に開けられた排出口からのみ排出される構造になっている装置である。)
(条件6:材質と製法)
材質と製法は、限定されない。
条件1から条件6を満たす輸送機関であり、輸送機関の「推進阻害要因」となる流体抵抗(空気や水の抵抗)を輸送機関の「推進促進要因」となる流体移動(流体の噴出効果)による反動(反作用)推進力に変換する方法。
条件1から条件6を満たす輸送機関であり、輸送機関進行時の流体抵抗(空気や水の抵抗)を軽減させ、流体移動による反動(反作用)推進力を向上させる方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法を使用した装置、機器。
【請求項3】
請求項2に記載の装置、機器を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体(気体、液体)の物理的、力学的特性の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
流体力学の法則
【0003】
流体移動の反動(反作用)による推進装置(プロペラ、スクリューなど)の技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
輸送機関の推進能力向上に関する課題
1 流体抵抗の課題
輸送機関は、その使用エリア(陸上、水上、水中、空中など)に関わらず、進行中周囲の流体(気体・液体)の抵抗を受けるため、この抵抗力を軽減する形状が推進能力向上の課題であった。
2 重量の課題
輸送機関は、十分な強度を保持した上で、総重量の軽量化が推進能力向上の課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
輸送機関の推進能力向上に関する解決手段
1 流体低抗の解決手段
輸送機関の外周部を壁材で覆わず、柱材の骨組み構造で強度を保持することにより、進行中流体が、輸送機外郭の内側を通過できる構造にして、流体抵抗を軽減する。
又、この外郭内側を通過する流体が、輸送機の最後部に設置された錐体形排出装置から排出されると、流体力学の原理により、輸送機関の推進力促進作用となる。
本来、輸送機関の進行方向前方にあり、「推進力の抵抗要因」となる流体を本体の骨組み構造内に取り込み、最後部の排出口から排出することで、「推進力の促進要因」に変換し、流体抵抗の課題を解決する。
(錐体形排出装置とは、全体が錐体(円錐又は角錐)形状であり、本体の骨組み構造部と異なり、壁面が覆われているため、集積された流体は、最後部に開けられた排出口からのみ排出される構造の装置である。)
2 重量の解決手段
輸送機関の構造を、外周部に壁面を設けない柱材の骨組み構造とすることで、軽量化を計る。
又、動力として内燃機を使用しないため、本体材質の可燃性を考慮せず、金属よりも軽量な樹脂などの使用も可能となり、構造と材質で軽量化を計り、重量の課題を解決する。