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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094603
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】タッチ表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20230628BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20230628BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20230628BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20230628BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230628BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20230628BHJP
   G02F 1/1345 20060101ALI20230628BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
G06F3/041 420
G06F3/041 412
G06F3/041 510
G09F9/30 349Z
G09F9/30 338
G09F9/00 366A
G09G3/36
G09G3/20 691D
G09G3/20 680G
G09G3/20 621M
G09G3/20 622D
G09G3/20 670F
G09G3/20 611J
G09G3/20 621A
G09G3/20 622C
G02F1/1368
G02F1/1345
G02F1/1333
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205382
(22)【出願日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0186393
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イム, ジュンブン
【テーマコード(参考)】
2H092
2H189
2H192
5C006
5C080
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H092GA33
2H092GA51
2H092GA60
2H092GA62
2H092JA26
2H092NA25
2H092PA06
2H092PA09
2H189LA03
2H189LA08
2H189LA10
2H189LA15
2H189LA28
2H189LA30
2H189LA31
2H192AA24
2H192BC31
2H192CB05
2H192EA22
2H192FA32
2H192FA39
2H192FA54
2H192FB22
2H192FB46
2H192GB33
2H192GB43
2H192GB61
2H192GD25
5C006AA16
5C006AA22
5C006AC22
5C006AC24
5C006AC25
5C006AF42
5C006AF46
5C006AF50
5C006AF51
5C006AF72
5C006AF73
5C006AF83
5C006BB16
5C006BC02
5C006BC03
5C006BC12
5C006BC20
5C006BC22
5C006BC23
5C006BC24
5C006BF03
5C006BF04
5C006BF16
5C006BF42
5C006BF44
5C006EC02
5C006EC05
5C006FA18
5C080AA06
5C080AA10
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD09
5C080DD25
5C080EE29
5C080FF03
5C080FF11
5C080JJ02
5C080JJ04
5C080JJ06
5C094AA56
5C094BA03
5C094BA43
5C094CA19
5C094DA09
5C094DA13
5C094DB02
5C094DB10
5C094EA05
5G435BB12
5G435EE34
5G435EE37
5G435EE40
5G435EE49
5G435KK05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】タッチ表示装置のエッジ領域におけるタッチセンシングの精度を改善するタッチ表示装置を提供する。
【解決手段】タッチ表示装置は、表示領域AAに、複数のデータライン、複数のゲートライン及び複数のサブピクセルが位置し、少なくとも1つのサブピクセルと重なる複数のタッチ電極TEが位置するディスプレイパネルDISP、入力されたパルス幅変調信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された信号を生成して出力するタッチパワー回路、ゲートラインにスキャン信号を供給するゲート駆動回路及びゲート駆動回路の駆動タイミングを制御するためのゲート駆動回路制御信号を出力するディスプレイコントローラを備える。ディスプレイパネルは、表示領域の周辺の非表示領域に位置し、ゲート駆動回路制御信号が印加される第1の配線1360及び第1の配線よりも広い幅を有し、パルス幅が変調された信号が印加される第2の配線1350を含む。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域において、複数のデータラインと、複数のゲートライン及び複数のサブピクセルが位置し、少なくとも1つのサブピクセルと重なる複数のタッチ電極が位置するディスプレイパネル;
入力されたパルス幅変調信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された信号を生成して出力するタッチパワー回路;
前記複数のゲートラインにスキャン信号を供給するゲート駆動回路;
前記ゲート駆動回路の駆動タイミングを制御するためのゲート駆動回路制御信号を出力するディスプレイコントローラ;
前記ディスプレイパネルで前記表示領域の周辺の非表示領域に位置し、前記ゲート駆動回路制御信号が入力される第1の配線;及び
前記非表示領域に位置し、前記第1の配線よりも広い幅を有し、前記パルス幅が変調された信号が入力される第2の配線を含む、タッチ表示装置。
【請求項2】
前記第2の配線は、前記第1の配線に隣接して位置し、前記ゲート駆動回路と電気的に接続されている、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項3】
前記ゲート駆動回路と前記複数のゲートラインとの間を電気的に接続する複数のリンクラインをさらに含み、
前記第2の配線は、前記複数のリンクラインに隣接して位置する、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項4】
前記第2の配線は、前記複数のリンクラインのうち最も隣接するリンクラインが配置される方向に対応する方向に傾斜した傾斜面を有する、請求項3に記載のタッチ表示装置。
【請求項5】
前記ディスプレイパネルは、
前記第1の配線に前記ゲート駆動回路制御信号を印加するように構成された第1のピン;
前記第1の配線に印加されたゲート駆動回路制御信号が出力される第2のピン;
前記第2の配線に前記パルス幅が変調された信号を印加するように構成された第3のピン;及び
前記第2の配線に印加された前記パルス幅が変調された信号が出力される第4のピンを含む、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項6】
タッチセンシング期間中、前記パルス幅が変調された信号に同一であるか、対応するタッチ電極駆動信号を、前記複数のタッチ電極のうち少なくとも1つのタッチ電極に供給する第1の駆動回路;及び
前記ゲート駆動回路を含む第2の駆動回路をさらに含み、
前記第2の駆動回路は、前記第3のピンと前記第4のピンとを電気的に接続するバイパス回路をさらに含む、請求項5に記載のタッチ表示装置。
【請求項7】
前記ディスプレイパネルは、
前記複数のサブピクセルと前記複数のタッチ電極とが位置する第1の基板;
前記複数のサブピクセルを区分ける遮光層が一面に位置する第2の基板;及び
前記第1の基板と前記第2の基板とを合着するように構成されたシール部材をさらに含む、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項8】
前記シール部材は、前記第2の配線と重なって位置する、請求項7に記載のタッチ表示装置。
【請求項9】
前記第1の配線は、前記シール部材と重ならない領域において前記シール部材の外側に位置する、請求項7に記載のタッチ表示装置。
【請求項10】
前記第1の配線は、前記遮光層と重ならずに位置する、請求項8に記載のタッチ表示装置。
【請求項11】
前記第2の配線上に位置し、前記遮光層と重なって位置する光漏れ防止層をさらに含む、請求項7に記載のタッチ表示装置。
【請求項12】
前記第1の配線は、前記光漏れ防止層と重なって位置する、請求項11に記載のタッチ表示装置。
【請求項13】
前記第1の基板と前記第2の基板との間に、前記シール部材で囲まれた領域に位置する液晶をさらに含み、
前記第2の配線上には、前記光漏れ防止層、前記液晶及び前記遮光層が位置する、請求項11に記載のタッチ表示装置。
【請求項14】
前記第1の配線と前記第2の基板との間の領域に位置する物質の誘電率は、前記第2の配線と前記第2の基板との間の領域に位置する物質の誘電率よりも小さい、請求項7に記載のタッチ表示装置。
【請求項15】
前記第2の配線と重畳して前記第2の基板の他面に位置する酸化膜をさらに含む、請求項7に記載のタッチ表示装置。
【請求項16】
前記酸化膜は、前記第1の配線と重なって位置する、請求項15に記載のタッチ表示装置。
【請求項17】
前記タッチパワー回路は、入力されたパルス幅変調信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧パルスを生成して出力し、
前記ゲート駆動回路は、前記パルス幅が変調されたディスプレイ電圧パルスが入力され、前記スキャン信号を生成して出力する、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項18】
表示領域において、複数のデータラインと、複数のゲートライン及び複数のサブピクセルが位置し、少なくとも1つのサブピクセルと重なる複数のタッチ電極が位置するディスプレイパネル;
入力されたパルス幅変調信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された信号及びディスプレイ信号を出力するタッチパワー回路;
前記ディスプレイ信号が入力され、前記複数のゲートラインに供給するスキャン信号を生成して出力するゲート駆動回路;
前記ゲート駆動回路の駆動タイミングを制御するためのゲート駆動回路制御信号を出力するディスプレイコントローラ;
前記ディスプレイパネルにおいて、前記表示領域の周辺の非表示領域に位置し、前記ゲート駆動回路制御信号が入力される第1の配線;及び
前記非表示領域に位置し、前記第1の配線よりも広い幅を有し、前記パルス幅が変調された信号又は前記ディスプレイ信号が入力される第2の配線を含むタッチ表示装置。
【請求項19】
前記ディスプレイパネルは、
前記複数のサブピクセルと前記複数のタッチ電極とが位置する第1の基板;
前記複数のサブピクセルを区分ける遮光層が一面に位置する第2の基板;
前記第1の基板と前記第2の基板とを合着するように構成されたシール部材をさらに含み、
前記シール部材は、前記第2の配線と重なって位置する、請求項18に記載のタッチ表示装置。
【請求項20】
前記第1の配線と前記第2の基板との間の領域に位置する物質の誘電率は、前記第2の配線と前記第2の基板との間の領域に位置する物質の誘電率よりも小さい、請求項19に記載のタッチ表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、タッチ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、画像を表示するためのタッチ表示装置への要求が様々な形態で増加しており、近年、液晶表示装置、有機発光表示装置などのような様々な表示装置が活用されている。
【0003】
このような表示装置のうち、ボタン、キーボード、マウスなどの従来の入力方式から脱皮し、ユーザーが簡単に情報やコマンドを直感的かつ便利に入力できるタッチベースの入力方式を提供するタッチ表示装置がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施形態は、タッチ表示装置のエッジ領域におけるタッチセンシングの精度が改善されたタッチ表示装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態は、表示領域において複数のデータラインと複数のゲートライン及び複数のサブピクセルが位置し、少なくとも1つのサブピクセルと重なる複数のタッチ電極が位置するディスプレイパネル、入力されたパルス幅変調信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された信号を生成して出力するタッチパワー回路、複数のゲートラインにスキャン信号を供給するゲート駆動回路、ゲート駆動回路の駆動タイミングを制御するためのゲート駆動回路制御信号を出力するディスプレイコントローラ、ディスプレイパネルにおける表示領域の周辺の非表示領域に位置し、ゲート駆動回路制御信号が印加される第1の配線、及び非表示領域に位置し、第1の配線より広い幅を有し、パルス幅の変調された信号が印加される第2の配線を含むタッチ表示装置を提供することができる。
【0006】
本開示の実施形態は、表示領域において複数のデータラインと複数のゲートライン及び複数のサブピクセルが位置し、少なくとも1つのサブピクセルと重なる複数のタッチ電極が位置するディスプレイパネル、入力されたパルス幅変調信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された信号及びディスプレイ信号を出力するタッチパワー回路、ディスプレイ信号を入力され、複数のゲートラインに供給するスキャン信号を生成して出力するゲート駆動回路、ゲート駆動回路の駆動タイミングを制御するためのゲート駆動回路制御信号を出力するディスプレイコントローラ、ディスプレイパネルにおける表示領域の周辺の非表示領域に位置し、ゲート駆動回路制御信号が印加される第1の配線、及び非表示領域に位置し、第1の配線よりも広い幅を有し、パルス幅が変調された信号又はディスプレイ信号が印加される第2の配線を含むタッチ表示装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の実施形態によれば、タッチ表示装置のエッジ領域におけるタッチセンシングの精度が改善されたタッチ表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施形態によるタッチ表示装置の概略的なシステム構成図である。
図2】本開示の実施形態によるタッチ表示装置のディスプレイ駆動を簡略に示す図である。
図3】本開示の実施形態によるタッチ表示装置のタッチ駆動を簡略に示す図である。
図4】セルフキャパシタンス(Self-Capacitance)方式を用いたタッチセンシング方法を簡単に示した図である。
図5】本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間分割駆動方式を説明するための図である。
図6】本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間分割駆動方式を説明するための図である。
図7】本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間フリー駆動方式を説明するための図である。
図8】本開示の実施形態によるタッチ表示装置が時間フリー駆動を行う場合、時間フリー駆動の3つのケース(Case1、2、3)を示す図である。
図9】本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間フリー駆動の3つのケース(Case1、2、3)別のタッチ電極駆動信号TDSを示す図である。
図10】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、時間フリー駆動の3つのケース別の主要信号の波形をまとめて示す図である。
図11】本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間フリー駆動システムを示す図である。
図12】本開示の実施形態によるタッチ表示装置を概略的に示す図である。
図13】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、図12のX領域の拡大図である。
図14】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、タッチ電極駆動信号が印加されたタッチ電極に形成される寄生キャパシタンスを概念的に説明する図である。
図15】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、幅広配線が第1の基板上に位置することを示す図である。
図16】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、非表示領域に第1の配線と第2の配線とが位置することを示す図である。
図17】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、図16のI - I’に沿って切断した図である。
図18】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、図16のI - I’に沿って切断した図である。
図19】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、図16のI - I’に沿って切断した図である。
図20】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、図16のI - I’に沿って切断した図である。
図21】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、図16のI - I’に沿って切断した図である。
図22a】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、非表示領域に2つ以上の第1の配線と2つ以上の第2の配線とが位置する一例を示す図である。
図22b】本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、非表示領域に2つ以上の第1の配線と2つ以上の第2の配線とが位置する一例を示す図である。
図23a図23aは、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、図22aのII-II’に沿って切断した断面図である。
図23b図23bは、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、図22bのII-II’に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一部の実施形態を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を付することがある。なお、本開示を説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「構成される」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項のない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0010】
また、本開示の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を、他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序又は数などが限定されない。
【0011】
構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が、「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、2つ以上の構成要素が、直接「連結」、「結合」又は「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素とが、さらに「介在」され、「連結」、「結合」又は「接続」されることも可能であることを理解されたい。ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」又は「接続」される2つ以上の構成要素のうち1つ以上に含まれてもよい。
【0012】
構成要素や、動作方法や作製方法などに関する時間的流れの関係の説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係又は流れ的前後関係が説明される場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含み得る。
【0013】
一方、構成要素に関する数値又はその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合、別途の明示的な記載がなくても、数値又はその対応情報は、各種要因(例えば、工程上の要因、内部又は外部の衝撃、ノイズなど)によって発生できる誤差の範囲を含むと解釈され得る。
【0014】
以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100の概略的なシステム構成図であり、図2は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100のディスプレイ駆動を簡単に示す図であり、図3は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100のタッチ駆動を簡単に示す図である。
【0016】
図1を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、映像を表示するディスプレイ機能を提供することができる。本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、ユーザのタッチをセンシングするタッチセンシング機能と、タッチセンシング機能の結果を利用して、ユーザのタッチに応じた入力処理を実行するタッチ入力機能とを提供することができる。
【0017】
以下では、ディスプレイ機能を提供するためのディスプレイ駆動について図1及び図2を参照して説明し、タッチセンシング機能を提供するための構成要素及びタッチ駆動について図1及び図3を参照して説明する。
【0018】
図1及び図2を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、ディスプレイ機能を提供するために、複数のデータラインDLと複数のゲートラインGLが位置するディスプレイパネルDISPを含むことができる。ディスプレイパネルDISPには、複数のデータラインDL及び複数のゲートラインGLと電気的に接続される複数のサブピクセルSPが位置してもよい。本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、ディスプレイパネルDISPと、複数のデータラインDLを駆動するように構成されたデータ駆動回路DDCと、複数のゲートラインGLを駆動するように構成されたゲート駆動回路GDCと、データ駆動回路DDC及びゲート駆動回路GDCを制御するように構成されたディスプレイコントローラDCTRとを含むことができる。
【0019】
ディスプレイコントローラDCTRは、データ駆動回路DDC及びゲート駆動回路GDCに各種制御信号を供給して、データ駆動回路DDC及びゲート駆動回路GDCを制御することができる。
【0020】
例えば、ディスプレイコントローラDCTRは、ゲート駆動回路GDCを制御するために、ゲートスタートパルス(GSP:Gate Start Pulse)、ゲートシフトクロック(GSC:Gate Shift Clock)、ゲート出力イネーブル信号(GOE:Gate Output Enable)などを含む各種ゲート駆動回路制御信号(GCS:Gate Control Signal)を出力する。
【0021】
また、ディスプレイコントローラDCTRは、データ駆動回路DDCを制御するために、ソーススタートパルス(SSP:Source Start Pulse)、ソースサンプリングクロック(SSC:Source Sampling Clock)、ソース出力イネーブル信号(SOE:Source Output Enable)などを含む各種データ駆動回路制御信号(DCS: Data Control Signal)を出力する。
【0022】
ディスプレイコントローラDCTRは、各フレームで実現するタイミングに応じてスキャンを開始し、外部から入力される入力映像データを、データ駆動回路DDCで使用するデータ信号形式に合わせて転換して、転換された映像データを出力し、スキャンに合わせて適当な時間にデータ駆動を制御することができる。
【0023】
ゲート駆動回路GDCは、ディスプレイコントローラDCTRの制御に応じて、オンOn電圧又はオフOff電圧のスキャン信号を、複数のゲートラインGLに順次供給する。
【0024】
データ駆動回路DDCは、ゲート駆動回路GDCによって特定のゲートラインGLが開かれると、ディスプレイコントローラDCTRから受信した映像データ信号をアナログ信号に変換し、これに対応するデータ信号Vdataを複数のデータラインDLに供給する。
【0025】
ディスプレイコントローラDCTRは、通常のディスプレイ技術で使用されるタイミングコントローラ(Timing Controller)であってもよく、タイミングコントローラ(Timing Controller)を含めて、他の制御機能もさらに実行する制御装置であってもよく、タイミングコントローラとは異なる制御装置であることもある。
【0026】
ディスプレイコントローラDCTRは、データ駆動回路DDCとは別個の部品で実現されてもよく、データ駆動回路DDCと共に集積回路で実現されてもよい。
【0027】
データ駆動回路DDCは、複数のデータラインDLにデータ信号Vdataを供給することにより、複数のデータラインDLを駆動する。ここで、データ駆動回路DDCは、「ソースドライバ」とも呼ばれる。
【0028】
このようなデータ駆動回路DDCは、少なくとも1つのソースドライバ集積回路(SDIC:Source Driver Integrated Circuit)を含むことができる。各ソースドライバ集積回路SDICは、シフトレジスタ(Shift Register)、ラッチ回路(Latch Circuit)、デジタル-アナログコンバータ(DAC: Digital to Analog Converter)、出力バッファ回路(Output Buffer Circuit)などを含むことができる。各ソースドライバ集積回路SDICは、場合によっては、アナログ-デジタルコンバータ(ADC:Analog to Digital Converter)をさらに含むことができる。
【0029】
各ソースドライバ集積回路SDICは、テープオートメチドボンディング(TAB:Tape Automated Bonding)方式又はチップオンガラス(COG:Chip On Glass)方式で、ディスプレイパネルDISPのボンディングパッド(Bonding Pad)に接続されるか、ディスプレイパネルDISPに直接配置されてもよく、場合によっては、ディスプレイパネルDISPに集積化されて配置されてもよい。また、各ソースドライバ集積回路SDICは、ディスプレイパネルDISPに接続されたフィルム上に実装されるチップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式で実現することもできる。
【0030】
ゲート駆動回路GDCは、複数のゲートラインGLにスキャン信号(Vgate、スキャン電圧、スキャン信号、又はゲート電圧ともいう)を供給することにより、複数のゲートラインGLを駆動する。ここで、ゲート駆動回路GDCは、「スキャンドライバ」ともいう。
【0031】
ここで、スキャン信号Vgateは、当該ゲートラインGLを閉じるためのオフレベルゲート電圧と、当該ゲートラインGLを開くようにするオンレベルゲート電圧から構成できる。
【0032】
より具体的に、スキャン信号Vgateは、当該ゲートラインGLに接続されたトランジスタを、ターンオフさせるオフレベルゲート電圧と、当該ゲートラインGLに接続されたトランジスタを、ターンオンさせるオンレベルゲート電圧から構成できる。
【0033】
トランジスタがN型の場合、オフレベルゲート電圧は、ローレベルゲート電圧VGLであり、オンレベルゲート電圧は、ハイレベルゲート電圧VGHであり得る。トランジスタがP型の場合、オフレベルゲート電圧は、ハイレベルゲート電圧VGHであり、オンレベルゲート電圧は、ローレベルゲート電圧VGLであり得る。以下では、説明の便宜上、オフレベルゲート電圧は、ローレベルゲート電圧VGLであり、オンレベルゲート電圧は、ハイレベルゲート電圧VGHであると例示する。
【0034】
このようなゲート駆動回路GDCは、少なくとも1つのゲートドライバ集積回路(GDIC:Gate Driver Integrated Circuit)を含むことができる。各ゲートドライバ集積回路GDICは、シフトレジスタ(Shift Register)、レベルシフタ(Level Shifter)などを含むことができる。
【0035】
各ゲートドライバ集積回路GDICは、テープオートメチドボンディングTAB方式又はチップオンガラスCOG方式で、ディスプレイパネルDISPのボンディングパッド(Bonding Pad)に接続するか、ゲートインパネル(GIP:Gate In Panel)タイプで具現され、ディスプレイパネルDISPに直接配置されてもよく、場合によっては、ディスプレイパネルDISPに集積化されて配置されてもよい。また、各ゲートドライバ集積回路GDICは、ディスプレイパネルDISPに連結されたフィルム上に実装されるチップオンフィルムCOF方式で具現されてもよい。
【0036】
データ駆動回路DDCは、図1と同様に、ディスプレイパネルDISPの一側(例えば、上側、又は下側)にのみ位置してもよく、場合によっては、駆動方式、パネル設計方式等に応じて、ディスプレイパネルDISPの両側(例えば、上側と下側)の両方に位置してもよい。
【0037】
ゲート駆動回路GDCは、図1と同様に、ディスプレイパネルDISPの一側(例えば、左側又は右側)のみに位置してもよく、場合によっては、駆動方式、パネル設計方式等に応じて、ディスプレイパネルDISPの両側(例えば、左側と右側)の両方に位置してもよい。
【0038】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、液晶表示装置、有機発光表示装置などの様々なタイプの表示装置であってもよい。本開示の実施形態によるディスプレイパネルDISPも、液晶ディスプレイパネル、有機発光ディスプレイパネルなどの様々なタイプのディスプレイパネルであり得る。
【0039】
ディスプレイパネルDISPに位置する各サブピクセルSPは、1つ以上の回路素子(例えば、トランジスタ、キャパシタなど)を含むように構成できる。
【0040】
例えば、ディスプレイパネルDISPが液晶ディスプレイパネルの場合、各サブピクセルSPには、ピクセル電極が配置され、ピクセル電極とデータラインDLとの間にトランジスタが電気的に接続され得る。トランジスタは、ゲートラインGLを介して、ゲートノードに供給されるスキャン信号Vgateによってターンオンされ、ターンオン時にデータラインDLを介して、ソースノード(又はドレインノード)に供給されたデータ信号Vdataを、ドレインノード(又はソースノード)に出力する。トランジスタは、ドレインノード(又はソースノード)に電気的に接続されたピクセル電極に、データ信号Vdataを印加することができる。データ信号Vdataが印加されたピクセル電極と、共通電圧Vcomが印加された共通電極との間には、電界が形成され、ピクセル電極と共通電極との間にキャパシタンスが形成され得る。
【0041】
各サブピクセルSPの構造は、パネルタイプ、提供機能、設計方式などに応じて多様に定められる。
【0042】
図1及び図3を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、タッチセンシング機能を提供するために、タッチパネルTSPと、タッチパネルTSPを駆動してセンシングするタッチ駆動回路TDCと、タッチ駆動回路TDCがタッチパネルTSPをセンシングした結果を利用して、タッチの有無及び/又はタッチの座標を検出するタッチコントローラTCTRなどを含むことができる。
【0043】
タッチパネルTSPは、ユーザのポインタによるタッチが、接触又は近接することができる。このようなタッチパネルTSPには、タッチセンサが配置され得る。
【0044】
ここで、ユーザのポインタは、指(Finger)又はペン(Pen)などであり得る。
【0045】
ペンは、信号送受信機能のない手動ペン(Passive Pen)又は信号送受信機能のあるアクティブペン(Active Pen)であり得る。タッチ駆動回路TDCは、タッチパネルTSPにタッチ駆動信号を供給し、タッチパネルTSPをセンシングすることができる。タッチコントローラTCTRは、タッチ駆動回路TDCがタッチパネルTSPをセンシングした結果を用いて、タッチをセンシングすることができる。ここで、タッチをセンシングすることは、タッチの有無及び/又はタッチの座標を検出することを意味することができる。
【0046】
タッチパネルTSPは、ディスプレイパネルDISPの外部に配置される外装型であってもよく、ディスプレイパネルDISPの内部に配置される内蔵型であってもよい。
【0047】
タッチパネルTSPが外装型の場合、タッチパネルTSPとディスプレイパネルDISPとは、別々に作製された後、接着剤等により結合できる。外装型のタッチパネルTSPは、アドオン(Add-on)タイプとも呼ばれる。
【0048】
タッチパネルTSPが内蔵型の場合、ディスプレイパネルDISPを作製する工程中に、タッチパネルTSPが一緒に作製できる。すなわち、タッチパネルTSPを構成するタッチセンサが、ディスプレイパネルDISPの内部に配置され得る。内蔵型のタッチパネルTSPは、インセル(In-cell)型、オンセル(On-cell)型、ハイブリッド(Hybrid)型などであり得る。
【0049】
一方、以下では、説明の便宜のために、タッチパネルTSPが、ディスプレイパネルDISPの内部に組み込まれた内蔵型であると仮定する。
【0050】
ディスプレイパネルDISPにタッチパネルTSPが組み込まれる場合、即ち、ディスプレイパネルDISPに複数のタッチ電極TEが配置される場合、ディスプレイ駆動に使用される電極とは別に、複数のタッチ電極TEがディスプレイパネルDISPに構成されてもよく、ディスプレイ駆動のために、ディスプレイパネルDISPに配置される電極を、複数のタッチ電極TEとして活用することもできる。
【0051】
例えば、ディスプレイパネルDISPに配置される共通電極を複数個に分割し、複数のタッチ電極TEとしても活用できる。すなわち、ディスプレイパネルDISPに配置された複数のタッチ電極TEは、タッチセンシングのための電極でありながら、ディスプレイ駆動のための電極であり得る。以下では、ディスプレイパネルDISPに配置された複数のタッチ電極TEは、共通電極であると仮定する。
【0052】
タッチコントローラTCTRは、一例として、マイクロコントロールユニット(MCU:Micro Control Unit)、プロセッサなどで具現され得る。
【0053】
ディスプレイコントローラDCTR及びタッチコントローラTCTRは、別々に実装されてもよく、統合されて実装されてもよい。
【0054】
図3を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100のタッチパネルTSPには、複数のタッチ電極TEと、複数のタッチ電極TEとタッチ駆動回路TDCとを電気的に接続するように構成された複数のタッチラインTLが位置することができる。複数のタッチ電極TEをマトリックス状に配置することができる。複数のタッチ電極TEのそれぞれは、1つ以上のタッチラインTLと1つ以上のコンタクトホールを介して、電気的に接続することができる。
【0055】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、タッチ電極TEのセルフキャパシタンス(Self-Capacitance)に基づいて、タッチをセンシングするか、タッチ電極TE間のミューチュアルキャパシタンス(Mutual-Capacitance) に基づいて、タッチをセンシングすることができる。
【0056】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置100が、セルフキャパシタンスに基づいて、タッチをセンシングする場合、タッチパネルTSPには、複数の第1のタッチ電極ラインと、複数の第2のタッチ電極ラインとが互いに交差して配置され得る。例えば、複数の第1のタッチ電極ラインは、X軸方向に配置されてもよく、複数の第2のタッチ電極ラインは、Y軸方向に配置されてもよい。ここで、第1のタッチ電極ラインと第2のタッチ電極ラインのそれぞれは、バー(Bar)形態の1つのタッチ電極であってもよく、2つ以上のタッチ電極が電気的に接続された形態であってもよい。第1のタッチ電極ラインは、駆動ライン、駆動電極、駆動タッチ電極ライン、Txライン、Tx電極、又はTxタッチ電極ラインなどと言える。第2のタッチ電極ラインは、受信ライン、受信電極、受信タッチ電極ライン、センシングライン、センシング電極、センシングタッチ電極ライン、Rxライン、Rx電極、又はRxタッチ電極ラインなどと言える。
【0057】
この場合、タッチ駆動回路TDCは、複数の第1のタッチ電極ラインのうち1つ以上に駆動信号を供給し、第2のタッチ電極ラインをセンシングして、センシングデータを出力し、タッチコントローラTCTRは、センシングデータを用いて、タッチの有無及び/又はタッチの座標を算出することができる。
【0058】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置100が、ミューチュアルキャパシタンスに基づいて、タッチをセンシングする場合、図3に示すように、タッチパネルTSPには、複数のタッチ電極TEが、互いに分離された形態で配置され得る。
【0059】
この場合、タッチ駆動回路TDCは、複数のタッチ電極TEの全部又は一部に、駆動信号(以下、タッチ電極駆動信号TDSという)を供給し、駆動信号が供給された1つ以上のタッチ電極TEをセンシングして、センシングデータを出力し、タッチコントローラTCTRは、センシングデータを用いて、タッチの有無及び/又はタッチの座標を算出することができる。
【0060】
以下では、説明の便宜のために、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、セルフキャパシタンス(Self-Capacitance)に基づいて、タッチをセンシングする場合を仮定し、タッチパネルTSPは、図2及び図3に示すように構成されていると仮定する。
【0061】
タッチ駆動回路TDCから出力されるタッチ電極駆動信号TDSは、一定の電圧を有する信号であってもよいし、電圧が変化される信号であってもよい。
【0062】
タッチ電極駆動信号TDSが、電圧可変の信号である場合、タッチ電極駆動信号TDSは、一例として、正弦波、三角波、又は矩形波の形態など、多様な信号波の形態であり得る。
【0063】
以下では、タッチ電極駆動信号TDSが電圧可変の信号である場合、タッチ電極駆動信号TDSは、複数のパルスからなるパルス信号であると仮定する。タッチ電極駆動信号TDSが、複数のパルスからなるパルス信号の場合、一定の周波数を有してもよく、可変の周波数を有してもよい。
【0064】
図2及び図3を参照すると、1つのタッチ電極TEが占める領域の大きさは、1つのサブピクセルSPが占める領域の大きさに対応してもよく、2つ以上のサブピクセルSPが占める領域の大きさに対応してもよい。すなわち、複数のタッチ電極TEのそれぞれは、2つ以上のサブピクセルSPと重なってもよい。
【0065】
複数のタッチ電極TEが、マトリクス状に配置され、複数のタッチ電極TEのうち、第1のタッチ電極と第2のタッチ電極とが、同じ列(又は同じ行)に配置されるとすると、第1のタッチ電極と重なる2つ以上のデータラインDLは、第2のタッチ電極と重なり得る。第1のタッチ電極と重なる2つ以上のゲートラインGLは、第2のタッチ電極と重ならない場合がある。
【0066】
複数のタッチ電極の列(又はタッチ電極の行)は、複数のデータラインDLと平行に配置され得る。複数のタッチラインTLは、複数のデータラインDLと平行に配置され得る。
【0067】
1つのタッチ電極の列(又はタッチ電極の行)には、複数のタッチ電極TEが配置され、複数のタッチ電極TEに電気的に接続される複数のタッチラインTLは、複数のタッチ電極と重なり得る。
【0068】
例えば、1つのタッチ電極の列に配置された複数のタッチ電極TEが、第1のタッチ電極と第2のタッチ電極とを含み、第1のタッチラインが、第1のタッチ電極とタッチ駆動回路TDCとを電気的に接続し、第2のタッチラインが、第2のタッチ電極とタッチ駆動回路TDCとを電気的に接続すると仮定する。この場合、第1のタッチ電極と電気的に接続された第1のタッチラインは、第2のタッチ電極(第1のタッチ電極と同じ列に配置されたタッチ電極)と重なるものの、ディスプレイパネルDISP内では、第2のタッチ電極と電気的に絶縁(分離)できる。一方、第1のタッチラインと第2のタッチラインとは、タッチ駆動回路TDCの内部では、駆動状況や必要に応じて、短絡することもある。
【0069】
図4は、セルフキャパシタンス(Self-Capacitance)方式を用いたタッチセンシング方法を簡単に示した図である。
【0070】
図4を参照すると、本明細書の実施形態によるタッチ表示装置は、第1の基板SUB1と第2の基板SUB2とを含むことができる。第1の基板SUB1と第2の基板SUB2上には、偏光板POLとカバーウィンドウ(CW:Cover Window)とがさらに位置することができる。
【0071】
第1の基板SUB1上には、複数のデータラインDLと複数のゲートラインGLが位置する。このような第1の基板SUB1は、薄膜トランジスタ基板とも呼ばれる。
【0072】
第2の基板SUB2上には、カラーフィルタを含むカラーフィルタ層CFと、複数のサブピクセルを区分けるための遮光層410が配置されてもよい。このような第2の基板SUB2は、カラーフィルタ基板とも呼ばれる。カラーフィルタ基板は、アレイ基板と合着できる。アレイ基板とカラーフィルタ基板との間には、液晶(LC:Liquid Crystal)を充填することができる。
【0073】
一方、図4を参照すると、複数のデータラインDLと複数のゲートラインGL上には、タッチセンシングのための複数のタッチ電極TEが位置する。
【0074】
複数のタッチ電極TEのうち少なくとも1つのタッチ電極TEには、タッチ電極駆動信号TDSが印加される。前述したように、タッチ駆動回路は、タッチ電極駆動信号を、複数のタッチ電極TEの全部又は一部に供給し、タッチ電極駆動信号TDSが供給された1つ以上のタッチ電極TEをセンシングして、センシングデータを出力することができる。
【0075】
人の指を含むポインタが、タッチ表示装置の表面をタッチするか、タッチ表示装置の表面に近づくと、タッチ電極TEに形成されたキャパシタンス値が初期値から変化する。
【0076】
例えば、図4を参照すると、指がタッチ表示装置のカバーウィンドウCWをタッチすると、タッチ電極TEと指との間には、所定のキャパシタンスCfが形成される。タッチ駆動回路は、タッチ電極TEをセンシングして、センシングデータを出力することにより、タッチの有無及び/又はタッチが発生した位置を知ることができる。
【0077】
一方、タッチセンシングの精度を高めるために、タッチ電極TEとカバーウィンドウCW上に抵抗値の高い絶縁体を配置することができる。これにより、タッチ電極TEに形成されるキャパシタンスCf値を大きくすることができる。これにより、タッチセンシングの精度が高くなり得る。
【0078】
図4を参照すると、抵抗値の高い絶縁体は、高抵抗の偏光板POLであり得る。
【0079】
場合によっては、タッチ電極TEとカバーウィンドウCWとの間には、高抵抗の酸化膜420がさらに配置されてもよい。高抵抗の酸化膜420は、第2の基板SUB2の上面に塗布できる。第2の基板SUB2の上面は、第2の基板SUB2においてカラーフィルタ層CFが位置する面との反対面を意味するものであり得る。酸化膜420の抵抗値は、約10^6.5~10^8.5Ω(ohm)レベルであり得る。
【0080】
第2の基板SUB2の上面に高抵抗の酸化膜を塗布することにより、抵抗値の低い偏光板POLを用いることが可能である。
【0081】
これによれば、タッチ電極TEとカバーウィンドウCWとの間には、1つ以上の絶縁物質が位置することができる。
【0082】
図4を参照すると、タッチ電極TEとカバーウィンドウCWとの間には、液晶LC、遮光層410、高抵抗の酸化膜420及び偏光板POLのうち1つ以上が位置することができる。
【0083】
一例として、液晶LCの誘電率は、約8.7(F/m)であり得る。遮光層410の誘電率は、約4(F/m)であり得る。
【0084】
一方、タッチ電極駆動信号TDSが印加された少なくとも1つのタッチ電極TEは、周辺の電極と周辺の配線との間に寄生キャパシタンスCpが形成され得る。
【0085】
図4を参照すると、タッチ電極駆動信号TDSが印加された少なくとも1つのタッチ電極TEは、周辺に位置する1つ以上のタッチ電極TE間に、タッチ電極寄生キャパシタンスCp(T)が形成され得る。タッチ電極駆動信号TDSが印加された少なくとも1つのタッチ電極TEは、周辺に位置する1つ以上のデータラインDL間に、データライン寄生キャパシタンスCp(D)が形成され得る。タッチ電極駆動信号TDSが印加された少なくとも1つのタッチ電極TEは、周辺に位置する1つ以上のゲートラインGL間に、ゲートライン寄生キャパシタンスCp(G)が形成され得る。
【0086】
図5及び図6は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間分割駆動(TDD:Time Division Driving)方式を説明するための図である。
【0087】
図5を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、ディスプレイとタッチセンシングとを交互に実行することができる。このように、ディスプレイのためのディスプレイ駆動と、タッチセンシングのためのタッチ駆動とが交互に進行する方式を時間分割駆動という。
【0088】
このような時間分割駆動方式によれば、ディスプレイのための表示期間と、タッチセンシングのためのタッチセンシング期間とは、交番する。ディスプレイ期間中、タッチ表示装置は、ディスプレイ駆動を実行することができる。タッチセンシング期間中、タッチ表示装置は、タッチ駆動を実行することができる。
【0089】
時間分割駆動方式の一例として、1フレーム期間は、1つのディスプレイ期間と、1つのタッチセンシング期間とに分割できる。時間分割方式の他の例として、1フレーム期間は、2つ以上のディスプレイ期間(図における「Display」)と、1つ又は2つ以上のタッチセンシング期間(図における「Touch Sensing」)とに分割できる。
【0090】
図5を参照すると、時間分割駆動方式によれば、タッチセンシング期間(図5における「Touch Sensing」)中、複数のタッチ電極TEのうち1つ以上にタッチ電極駆動信号TDSが印加され得る。このとき、複数のデータラインDL及び複数のゲートラインGLは、駆動されなくてもよい。
【0091】
このような場合、タッチ電極駆動信号TDSが印加されたタッチ電極TEと、その周辺に位置する1つ以上のデータラインDLとの間には、電位差による不要な寄生キャパシタンスが形成され得る。この不要な寄生キャパシタンスは、当該タッチ電極TEと、それに接続されたタッチラインTLに対するRC遅延(RC Delay)を増加させ、タッチ感度を低下させる可能性がある。
【0092】
また、タッチ電極駆動信号TDSが印加されたタッチ電極TEと、その周辺に位置する1つ以上のゲートラインGLとの間にも、電位差による不要な寄生キャパシタンスが形成され得る。この不要な寄生キャパシタンスは、当該タッチ電極TEと、それに接続されたタッチラインTLに対するRC遅延を増加させ、タッチ感度を低下させる可能性がある。
【0093】
なお、タッチ電極駆動信号TDSが印加されたタッチ電極TEと、その周辺に位置する1つ以上の他のタッチ電極TEとの間にも、電位差による不要な寄生容量が形成され得る。
【0094】
この不要な寄生キャパシタンスは、当該タッチ電極TEと、それに接続されたタッチラインTLに対するRC遅延を増加させ、タッチ感度を低下させる可能性がある。
【0095】
前記のRC遅延は、時定数とも呼ばれ、ロード(Load)とも呼ばれる。
【0096】
このようなロードを除去するために、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、タッチセンシング期間中にロードフリー駆動(LFD:Load Free Driving)を実行することができる。
【0097】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、ロードフリー駆動時に、複数のタッチ電極TEの全部又は一部に、タッチ電極駆動信号TDSが印加されると、全てのデータラインDL又は寄生キャパシタンスが形成される可能性のある一部のデータラインDLに、ロードフリー駆動信号(Load Free Driving Signal)をデータ信号Vdataとして印加してもよい。
【0098】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、ロードフリー駆動時に、複数のタッチ電極TEの全部又は一部にタッチ電極駆動信号TDSが印加されると、全てのゲートラインGL又は寄生キャパシタンスが形成される可能性のある一部のゲートラインGLに、ロードフリー駆動信号をスキャン信号Vgateとして印加してもよい。
【0099】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、ロードフリー駆動時に、複数のタッチ電極TEの一部にタッチ電極駆動信号TDSが印加されると、他の全てのタッチ電極TE又は寄生キャパシタンスが形成される可能性のある一部の他のタッチ電極TEに、ロードフリー駆動信号を印加してもよい。
【0100】
前述のロードフリー駆動信号(Load Free Driving Signal)は、タッチ電極駆動信号であってもよく、タッチ電極駆動信号と信号特性が同一又は類似の信号であってもよい。例えば、前述のロードフリー駆動信号の周波数及び位相は、タッチ電極駆動信号TDSの周波数及び位相と同一であるか、予め定められた誤差範囲内で同じであってもよい。そして、ロードフリー駆動信号の振幅と、タッチ電極駆動信号TDSの振幅とは、同一であるか、予め定められた誤差範囲内で同じであってもよく、場合によっては、意図的な差異があることもある。
【0101】
図7は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間フリー駆動(TFD:Time Free Driving)方式を説明するための図である。
【0102】
図7を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、ディスプレイとタッチセンシングとを独立して実行することができる。このように、ディスプレイ駆動とタッチセンシングのためのタッチ駆動とを独立して行う駆動方式を時間フリー駆動方式と呼ぶ。
【0103】
このような時間フリー駆動方式によれば、ディスプレイのためのディスプレイ駆動と、タッチセンシングのためのタッチ駆動とは、同時に進行してもよい。さらに、任意の期間には、ディスプレイのためのディスプレイ駆動のみが進行されてもよく、タッチセンシングのためのタッチ駆動のみが進行されてもよい。
【0104】
図8は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置が、時間フリー駆動を行う場合、時間フリー駆動の3つのケース(Case1、2、3)を示す図であり、図9は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間フリー駆動の3つのケース(Case1、2、3)別のタッチ電極駆動信号TDSを示す図である。
【0105】
時間フリー駆動のケース1(Case1)によれば、タッチ表示装置は、ディスプレイ駆動とタッチ駆動とを同時に進行することができる。この場合、データ駆動回路DDCにより、複数のデータラインDLに映像表示のためのデータ信号Vdataが供給されて、ディスプレイ駆動が進行される間、タッチ駆動回路TDCは、複数のタッチ電極TEのうち少なくとも1つをセンシングすることができる。
【0106】
ケース1では、タッチ表示装置は、タッチ駆動を行うために、電圧が変化する形態のタッチ電極駆動信号TDSを、タッチ電極TEに供給することができる。
【0107】
以下、ケース1において、タッチ電極TEに印加されるタッチ電極駆動信号TDSを、第1のタッチ電極駆動信号TDS1という。この第1のタッチ電極駆動信号TDS1は、第1の振幅AMP1を有する。
【0108】
ケース1では、タッチディスプレイ装置は、タッチ駆動を行い、タッチパネルTSP上の指の接触によるタッチをセンシングすることができる。このようなタッチセンシングを、フィンガーセンシング(Finger Sensing)と呼ぶ。
【0109】
又は、ケース1では、タッチディスプレイ装置は、タッチ駆動を行い、指又はペンがタッチパネルTSPに接触せずに、タッチパネルTSPに近接した場合に、指又はペンによるタッチをセンシングすることができる。このようなタッチセンシングを、ホバーセンシング(Hover Sensing)と呼ぶ。
【0110】
時間フリー駆動のケース2(Case2)によれば、タッチ表示装置は、ディスプレイ駆動のみを行うことができる。
【0111】
ケース2では、タッチ表示装置は、指でタッチをセンシングする必要がないため、一般的なタッチ駆動を行わない。すなわち、タッチ表示装置は、タッチパネルTSPに配置された複数のタッチ電極TEに電圧が変化する形態のタッチ電極駆動信号TDSを供給しない。
【0112】
ケース2では、タッチ表示装置は、DC電圧の形態のタッチ電極駆動信号TDSを供給することができる。以下、ケース2において、タッチ電極TEに印加されるタッチ電極駆動信号TDSを、第2のタッチ電極駆動信号TDS2と呼ぶ。
【0113】
一方、ケース2では、タッチ表示装置は、ペンPenから出力されたペン信号を、タッチ電極TEを介して受信して、ペンをセンシングすることができる。タッチ表示装置は、ペンセンシングの結果、ペンの位置、チルト(Tilt)、圧力(筆圧)、又は各種付加情報を把握することができる。
【0114】
時間フリー駆動のケース3(Case3)によれば、タッチ表示装置は、タッチ駆動のみを行ってもよい。
【0115】
ケース3において、タッチ表示装置は、タッチ駆動を行うために、電圧可変の形態のタッチ電極駆動信号TDSを、タッチ電極TEに供給することができる。
【0116】
以下、ケース3において、タッチ電極TEに印加されるタッチ電極駆動信号TDSを、第3のタッチ電極駆動信号TDS3という。この第3のタッチ電極駆動信号TDS3は、第1の振幅AMP1とは異なる第3の振幅AMP3を有する。
【0117】
ケース3では、タッチ表示装置は、タッチ駆動を行い、タッチパネルTSP上の指の接触によるタッチをセンシングすることができる。
【0118】
図8を参照すると、タッチ表示装置では、時間フリー駆動の3つのケース(Case1、2、3)のうち、ケース1は、アクティブ時間(Active Time)に進めることができ、ケース3は、ブランク時間(Blank Time)に進めることができる。ここで、アクティブ時間は、1フレームの画面がディスプレイされる時間に対応し、ブランク時間は、1フレームの画面がディスプレイされてから次のフレームの画面がディスプレイされ始めるまでに要する時間に対応し得る。
【0119】
図8を参照すると、アクティブ時間中、ケース1は、ケース2に変更できる。
【0120】
図8を参照すると、アクティブ時間中、タッチ表示装置は、ディスプレイ駆動とタッチ駆動とを共に実行中に(ケース1に進んでいる中に)、ペンセンシングのために、フィンガーセンシングのためのタッチ駆動を中断することができる(すなわち、ケース1からケース2 に変更される)。
【0121】
ケース1及び3では、フィンガーセンシングのためのタッチ駆動時に、タッチ電極TEには、振幅AMP1、AMP3を有するタッチ電極駆動信号TDS1、TDS3が印加され得る。
【0122】
一方、図9を参照すると、ディスプレイ駆動と共にタッチ駆動が行われる場合(Case1)に、タッチ電極TEに印加される第1のタッチ電極駆動信号TDS1の第1の振幅AMP1は、タッチ駆動のみが行われる場合(Case3)に、タッチ電極TEに印加される第3のタッチ電極駆動信号TDS3の第3の振幅AMP3より小さくてもよい。
【0123】
アクティブ時間中に、タッチ電極TEに印加される第1のタッチ電極駆動信号TDS1の第1の振幅AMP1は、ブランク時間中にタッチ電極TEに印加される第3のタッチ電極駆動信号TDS3の第3の振幅(AMP3)より小さくてもよい。
【0124】
図8を参照すると、アクティブ時間中、タッチ駆動回路TDCは、第1の振幅AMP1を有する第1のタッチ電極駆動信号TDS1又はDC電圧に対応する第2のタッチ電極駆動信号TDS2を、複数のタッチ電極TEに供給できる。
【0125】
図8を参照すると、ブランク時間中、タッチ駆動回路TDCは、第3の振幅AMP3を有する第3のタッチ電極駆動信号TDS3を、複数のタッチ電極TEのうち1つ以上に供給することができる。
【0126】
一方、ケース1に対応する駆動は、1フレーム中に進行してもよいし、1フレーム内の一部の時間区間でのみ進行してもよい。ケース2に対応する駆動は、すべてのフレーム又は一部のフレームで進行してもよいし、フレーム内でも一部の時間区間でのみ進行してもよい。ケース3に対応する駆動時には、フィンガーセンシングのための駆動が進行されてもよいし、ペンセンシングのための駆動が進行されてもよい。
【0127】
図10は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、時間フリー駆動の3つのケース(Case1、2、3)別の主要信号(TDS1、 TDS2、 TDS3、Vdata、VGL_M、VGH_M)の波形をまとめて示す図である。
【0128】
ケース1及びケース2は、アクティブ時間中の駆動ケースである。ケース3は、ブランク時間中の駆動ケースである。
【0129】
3つのケース別に、タッチ電極TEに印加されるタッチ電極駆動信号TDSと、データラインDLに供給されるデータ信号Vdataと、ゲートラインGLに供給されるスキャン信号 Vgateとを生成するために、ゲート駆動回路GDCに供給されるオフレベルゲート電圧VGL、及び、オンレベルゲート電圧VGHを見てみる。
【0130】
アクティブ時間中、ディスプレイ駆動のみが進行されるケース2の場合、タッチ電極TEに印加されるタッチ電極駆動信号TDSは、DC電圧の形態の第2のタッチ電極駆動信号TDS2である。
【0131】
データラインDLに印加されるデータ信号Vdataは、ディスプレイのために、映像信号がデジタルアナログ変換された映像アナログ信号に対応する信号であり、データラインDLを介して、当該サブピクセルSPのピクセル電極に印加されるピクセル電圧であってもよい。ただし、データ信号Vdataは、駆動電圧AVDDとベース電圧AVSSとの間に電圧変動となることがある。
【0132】
ゲートラインGLに印加されるスキャン信号Vgateをなすオフレベルゲート電圧VGLと、オンレベルゲート電圧VGHのそれぞれは、対応するDC電圧である。
【0133】
前述したように、タッチ電極TEは、ディスプレイ駆動のための共通電極としても機能することができる。したがって、アクティブ時間の間、ディスプレイ駆動のみが進行するケース2では、タッチ電極TEに印加される第2のタッチ電極駆動信号TDS2は、ディスプレイ用の共通電圧に対応する。
【0134】
これにより、対応するサブピクセルSPにおけるデータラインDLを介して、ピクセル電極に印加されるデータ信号Vdataと、タッチ電極TEに印加される共通電圧に対応する第2のタッチ電極駆動信号TDS2との間の電圧差により、ピクセル電極とタッチ電極TEとの間に電界が形成され、当該サブピクセルSPでは、所望の光が出ることができる。
【0135】
ブランク時間中、タッチ駆動のみが進行するケース3の場合、タッチ電極TEに印加されるタッチ電極駆動信号TDSは、第3の振幅AMP3を有する第3のタッチ電極駆動信号TDS3である。
【0136】
ブランク時間中、データラインDLは、DC電圧に対応するデータ信号Vdataが印加されるか、又はフローティング(Floating)状態であり得る。ブランク時間中、ゲートラインGLは、DC電圧に対応するオフレベルゲート電圧VGLからなるスキャン信号Vgateが印加されるか、又は電気的にフローティング状態であり得る。
【0137】
タッチ駆動のみが進行するブランク時間の間、ロードフリー駆動が行われると、電圧特性の観点から見ると、データラインDL及びゲートラインGLは、タッチ電極TEと同様に揺れることがある。
【0138】
ロードフリー駆動に応じて、ブランク時間中に、データラインDLに印加されるデータ信号Vdataは、第3のタッチ電極駆動信号TDS3であるか、第3のタッチ電極駆動信号TDS3と信号特性(例えば、位相、周波数、振幅など)が、同一又は類似のロードフリー駆動信号であり得る。
【0139】
また、ロードフリー駆動に応じて、ブランク時間中に、ゲートラインGLに印加されるオフレベルゲート電圧VGLは、第3のタッチ電極駆動信号TDS3であるか、第3のタッチ電極駆動信号TDS3と信号特性(例えば、位相、周波数、振幅など)が、同一又は類似のロードフリー駆動信号であり得る。
【0140】
アクティブ時間中に、ディスプレイ駆動とタッチ駆動とが、同時に行われるケース1の場合、タッチ電極TEに印加されるタッチ電極駆動信号TDSは、第1の振幅AMP1を有する第1のタッチ電極駆動信号TDS1である。
【0141】
ケース1の場合、アクティブ時間中に、ディスプレイ駆動とタッチ駆動とが、同時に進行するため、第1のタッチ電極駆動信号TDS1は、タッチセンシングのためのタッチ電極駆動信号でありながら、データ信号Vdataとキャパシタンスとを形成するためのディスプレイ共通電圧Vcomでもある。
【0142】
タッチ電極TEに印加される第1のタッチ電極駆動信号TDS1は、ディスプレイ用のピクセル電圧に対応するデータ信号Vdataと、キャパシタンスとを形成するためのディスプレイ共通電圧Vcomでもある。
【0143】
タッチ電極TEに印加される第1のタッチ電極駆動信号TDS1は、ディスプレイ用のピクセル電圧に対応するデータ信号Vdataとディスプレイ用の所定の電圧差を有する。
【0144】
ディスプレイ駆動とタッチ駆動とが、同時に進行するケース1では、第1のタッチ電極駆動信号TDS1が、2つの機能(タッチセンシングのための駆動信号、ディスプレイのための共通電圧)をするようになる。
【0145】
このように、第1のタッチ電極駆動信号TDS1に対応する共通電圧Vcomが、一定の電圧ではなく、電圧可変であるため、タッチ駆動によって、データラインDLが影響を受けないように、データラインDLに印加されるデータ信号Vdataは、ディスプレイのための元の電圧変動に加えて、第1のタッチ電極駆動信号TDS1の第1の振幅AMP1ほど追加の電圧変動があるはずである。
【0146】
この場合、ピクセル電圧に対応するデータ信号Vdataと、共通電圧Vcomに対応する第1のタッチ電極駆動信号TDS1との電圧差には、第1のタッチ電極駆動信号TDS1の電圧変動部分(すなわち、第1の振幅AMP1)は除外され、ディスプレイのための元の電圧変動のみが存在する。これにより、正常な表示が可能になることがある。
【0147】
従って、ディスプレイ駆動とタッチ駆動とが、同時に進行するケース1におけるデータ信号Vdataは、ディスプレイ駆動のみが進行する場合(Case2)のデータ信号Vdataと、第1のタッチ電極駆動信号TDS1とが、組み合わせられた形態の信号であり得る。
【0148】
即ち、ディスプレイ駆動とタッチ駆動とが、同時に進行するケース1におけるデータ信号Vdataは、ディスプレイ駆動のみが進行する場合(Case2)における元のデータ信号Vdataが、第1のタッチ電極駆動信号TDS1によってオフセットされた形態の信号であり得る。ただし、データ信号Vdataは、駆動電圧AVDDとベース電圧AVSSとの間に電圧変動となることがある。
【0149】
従って、タッチ駆動とディスプレイ駆動とが、同時に進行するケース1におけるデータ信号Vdataと、第1のタッチ電極駆動信号TDS1との電圧差は、ディスプレイ駆動のみが進行するケース2におけるデータ信号Vdataと、第2のタッチ電極駆動信号TDS2との間の電圧差に等しい。
【0150】
ケース1の場合には、タッチ駆動とディスプレイ駆動とが、同時に進行するため、ロードフリー駆動が必要となる場合がある。
【0151】
即ち、ケース1の場合、タッチ駆動とディスプレイ駆動とが、同時に進行するため、タッチ駆動によりタッチ電極TEとデータラインDLとの間に、寄生キャパシタンスが形成されることを防止し、タッチ駆動によりタッチ電極TEとゲートラインGLとの間に、寄生キャパシタンスが形成されるのを防止することが必要となる場合がある。
【0152】
前述のように、ケース1の場合、タッチ電極TEとデータラインDLとは、第1のタッチ電極駆動信号TDS1の電圧変動に応じて揺れるため、タッチ電極TEとデータラインDLとの間には、ディスプレイのための電圧差だけがあり、タッチ駆動による不要な寄生キャパシタンスは、形成されない。すなわち、ケース1の場合には、データラインDLに対するロードフリー駆動が進行する。
【0153】
ケース1の場合、ゲート駆動回路GDCが、ゲートラインGLに印加されるスキャン信号Vgateを生成するために、ゲート駆動回路GDCに供給されるオフレベルゲート電圧VGL及びオンレベルゲート電圧VGHの各々は、第3のタッチ電極駆動信号TDS3と信号特性(例えば、位相、周波数、振幅など)が、同一又は類似のロードフリー駆動信号であり得る。
【0154】
ケース1の場合、データ信号Vdataは、第1のタッチ電極駆動信号TDS1を基準に変調された信号であってもよい。スキャン信号Vgateは、第1のタッチ電極駆動信号TDS1を基準に変調された信号であってもよい。
【0155】
以下では、前述の本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間フリー駆動について詳細に説明する。
【0156】
図11は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置の時間フリー駆動システムを示す図である。
【0157】
図11を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、複数のデータラインDL及び複数のゲートラインGLが位置し、複数のタッチ電極TEが位置するディスプレイパネルDISPと、複数のゲートラインGLと電気的に接続され、複数のゲートラインGLを駆動するように構成されたゲート駆動回路GDCと、複数のデータラインDLと電気的に接続され、複数のデータラインDLを駆動するように構成されたデータ駆動回路DDCと、複数のタッチ電極TEと電気的に接続され、複数のタッチ電極TEを駆動するように構成されるタッチ駆動回路(TDC:Touch Driving Circuit)などを含むことができる。
【0158】
また、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、データ駆動回路DDC及びゲート駆動回路GDCの駆動動作を制御するディスプレイコントローラDCTRと、タッチ駆動回路TDCの駆動動作を制御するか、タッチ駆動回路TDCから出力されたセンシングデータを用いて、タッチの有無及び/又はタッチの座標を算出するタッチコントローラ(TCTR:Touch Controller)などをさらに含むことができる。
【0159】
また、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、パワー供給のための電源制御回路をさらに含み得る。このような電源制御回路は、タッチパワー回路(TPIC:Touch Power Integrated Circuit)と、パワー管理回路(PMIC:Power Management Integrated Circuit)などを含むことができる。
【0160】
タッチパワー回路TPICは、タッチ電極TEの駆動に必要なタッチ電極駆動信号TDSを、タッチ駆動回路TDCに供給することができる。
【0161】
タッチ駆動回路TDCは、タッチコントローラTCTRから受信した変調信号(例えば、パルス幅変調信号)に基づいて、タッチセンシングのためのタッチ電極駆動信号TDS1、TDS3を、複数のタッチ電極TEのうちセンシング対象となるタッチ電極TEに供給することができる。そして、タッチパワー回路TPICは、タッチコントローラTCTRから受信された変調信号(例えば、パルス幅変調信号)を、ロードフリー駆動信号として、多数のタッチ電極TEのうち、非センシング対象となるタッチ電極TEに供給することもできる。ここで、センシング対象となるタッチ電極TEに印加されるタッチ電極駆動信号TDS1、TDS3と、非センシング対象となるタッチ電極TEに印加されるロードフリー駆動信号(タッチ電極駆動信号ともいう)は、同じ信号であり得る。
【0162】
パワー管理回路PMICは、タッチパワー回路TPICの信号供給に必要な各種電圧(AVDD、Vcom、VGH、VGLなど)をタッチパワー回路TPICに供給することができる。
【0163】
パワー管理回路PMICは、データ駆動回路DDCのデータ駆動に必要な各種DC電圧(AVDD、AVSS等)を、データ駆動回路DDCに供給することができる。
【0164】
タッチコントローラTCTRは、タッチパワー回路TPIC、タッチ駆動回路TDC、又はデータ駆動回路DDCなどの回路から、各種信号(例えば、TDSなど)を出力又は生成するためのパルス幅変調PWM信号を供給することができる。このようなタッチコントローラTCTRは、一例として、マイクロコントロールユニット(MCU:Micro Control Unit)、プロセッサなどで具現できる。
【0165】
タッチパワー回路TPICは、タッチコントローラTCTRに入力されたパルス幅変調PWM信号に基づいて、パワー管理回路PMICに入力された共通電圧Vcomを変調して出力することができる。これにより、タッチパワー回路TPICは、パルス幅変調PWM信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された共通電圧パルスを生成して出力することができる。
【0166】
また、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、各種信号の電圧レベルを変更する1つ以上のレベルシフタ(L/S)をさらに含み得る。
【0167】
このような1つ以上のレベルシフタ(L/S)は、データ駆動回路DDC、ゲート駆動回路GDC、タッチ駆動回路TDC、タッチパワー回路TPIC、パワー管理回路PMIC、ディスプレイコントローラDCTR及びタッチコントローラTCTRなどとは別に実装してもよく、データ駆動回路DDC、ゲート駆動回路GDC、タッチ駆動回路TDC、タッチパワー回路TPIC、パワー管理回路PMIC、ディスプレイコントローラDCTR及びタッチコントローラTCTRなどのうち1つ以上の内部モジュールとして含まれてもよい。
【0168】
図11を参照すると、データ駆動回路DDCは、ディスプレイコントローラDCTRなどから入力された映像デジタル信号を、映像アナログ信号に変換するのに必要なガンマブロックGMAを含むことができる。
【0169】
図11を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、ディスプレイパネルDISP、データ駆動回路DDC、ゲート駆動回路GDC及びタッチ駆動回路TDCなどは、DCグラウンド電圧GNDに接地され得る。
【0170】
図12は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100を概略的に示す図である。
【0171】
図12を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、ディスプレイパネルDISPを含み、ディスプレイパネルDISPと電気的に接続される第1の駆動回路1120を含む。
【0172】
第1の駆動回路1120は、前述のデータ駆動回路DDCと、タッチ駆動回路TDCとを含む回路であってもよい。このような第1の駆動回路1120は、前述のソースドライバ集積回路SDICの機能を実行することができる。第1の駆動回路1120は、SRIC(Source driver Readout Integrated Circuit)とも呼ばれる。タッチ表示装置100は、1つ以上の第1の駆動回路1120を含むことができる。
【0173】
第1の駆動回路1120は、基板に実装されてもよいし、回路フィルムなどに実装されて、ディスプレイパネルDISPと電気的に接続されてもよい。一例として、第1の駆動回路1120は、回路フィルム1122に実装され、回路フィルム1122の一方側が、ディスプレイパネルDISPのボンディングパッド(図示せず)に接続されることができる。これにより、第1の駆動回路1120とディスプレイパネルDISPとが、電気的に接続され得る。
【0174】
図12を参照すると、第1の駆動回路1120は、ディスプレイパネルDISPに位置する複数のデータラインDLに、データ信号Vdataを供給することができる。第1の駆動回路1120は、ディスプレイパネルDISPに位置する複数のタッチ電極TEに、共通電圧Vcomを印加することができる。タッチセンシング期間中、第1の駆動回路1120は、ディスプレイパネルDISPに位置する複数のタッチ電極TEのうち1つ以上のタッチ電極TEに、タッチ電極駆動信号TDSを供給することができる。
【0175】
一方、図12を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、ディスプレイパネルDISPと電気的に接続される第2の駆動回路1130を含む。
【0176】
このような第2の駆動回路1130は、前述のゲート駆動回路GDCを含む回路であってもよい。
【0177】
第2の駆動回路1130は、回路フィルムに実装されてもよいし、基板に実装されてもよい。図12を参照すると、第2の駆動回路1130は、一例として、回路フィルム1132に実装されてもよい。第2の駆動回路1130は、チップオンフィルム(COF)方式で、ディスプレイパネルDISPのボンディングパッドに電気的に接続されるものであり得る。
【0178】
図12を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、第1の駆動回路1120への回路接続に必要な少なくとも1つのソースプリント回路基板(SPCB:Source Printed Circuit Board)1110を含むことができる。さらに、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、制御部品及び各種電子機器を実装するように構成されたコントロールプリント回路基板(CPCB:Control Printed Circuit Board)1140を含むことができる。
【0179】
場合によって、少なくとも1つのソースプリント回路基板1110には、第1の駆動回路1120が実装され得る。
【0180】
少なくとも1つのソースプリント回路基板1110と、コントロールプリント回路基板1140とは、少なくとも1つの接続部材1150を介して電気的に接続することができる。
【0181】
コントロールプリント回路基板1140には、タッチコントローラTCTR、パワー管理回路PMIC、ディスプレイコントローラDCTR及びタッチパワーコントローラTPICが実装されてもよい。
【0182】
ここで、少なくとも1つの接続部材1150は、フレキシブルプリント回路基板(FPCB:Flexible Printed Circuit Board)であってもよく、フレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)などであってもよい。
【0183】
少なくとも1つのソースプリント回路基板1110と、コントロールプリント回路基板1140とは、1つのプリント回路基板に統合されて実現されてもよい。
【0184】
一方、ディスプレイコントローラDCTRは、ゲート駆動回路制御信号GCSを出力し、このゲート駆動回路制御信号GCSは、ディスプレイパネルDISPのボンディングパッドを介して、第2の駆動回路1130に入力される。
【0185】
図12を参照すると、第2の駆動回路1130は、ディスプレイパネルDISPのコーナー領域(例えば、図12において、X領域)に位置する配線を介して入力されたゲート駆動回路制御信号GCSを入力され得る。あるいは、第2の駆動回路1130は、異なる2つの第2の駆動回路1130間の領域(例えば、図12のY領域)に位置する配線を介して、ゲート駆動回路制御信号GCSを入力されてもよい。
【0186】
ところで、このようなゲート駆動回路制御信号GCSは、ディスプレイコントローラDCTRから出力される信号であり、タッチパワーコントローラTPICを介して出力される信号とは異なる場合がある。
【0187】
即ち、タッチパワーコントローラTPICは、パルス幅変調PWM信号を供給され、タッチ電極駆動信号TDS及び/又はロードフリー駆動LFDのための信号を出力することができ、ディスプレイコントローラDCTRから出力される信号は、前記パルス幅変調PWM信号に従って変調された信号ではない。
【0188】
従って、ディスプレイコントローラDCTRから出力された信号が入力される配線が位置する領域で、タッチセンシングの精度が低下する問題が発生する可能性がある。
【0189】
図12を参照すると、タッチセンシングの精度が低下する問題が発生する領域は、ゲート駆動回路制御信号GCSが入力される配線に隣接する領域を含むことができる。このような領域は、ディスプレイパネルDISPのコーナー(例えば、X領域)に隣接する領域と、ディスプレイパネルDISPにおけるボンディングパッドとの間の領域(例えば、Y領域)に隣接する領域などを含むことができる。
【0190】
従って、当該領域でタッチセンシングの精度を高めるための方案が求められる実情である。
【0191】
図13は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100における図12のX領域の拡大図である。
【0192】
図13を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100は、ゲート駆動回路制御信号GCSが印加される第1の配線1360と、タッチパワー回路TPICから出力されたパルス幅が変調された信号が印加される第2の配線1350を含むことができる。このようなパルス幅が変調された信号は、一例として、パルス幅が変調された共通電圧パルスであってもよく、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧パルスであってもよい。
【0193】
第1の配線1360は、第1のピン1330及び第2のピン1340と電気的に接続することができる。第1のピン1330に入力されたゲート駆動回路制御信号GCSは、第1の配線1360を介して、第2のピン1340に出力される。
【0194】
一方、図13を参照すると、パルス幅が変調された信号は、1つの第1の配線1360を介して伝達されてもよく、第1の基板SUB1上に形成されるジャンピングパターン(図示せず)を介して伝達されてもよい。ジャンピングパターンは、1つ以上のコンタクトホールを含むことができる。ジャンピングパターンは、第1の基板SUB1上のLOG領域1370に位置することができる。
【0195】
第1のピン1330と第2のピン1340とは、ディスプレイパネルDIPSのボンディングパッドに位置するものであり得る。場合によっては、ゲート駆動回路が、第1の基板SUB1上にゲートインパネルタイプで配置することができ、第1のピン1330に入力された信号は、第1の配線1360を介して、ゲート駆動回路に伝達され得る。この場合、第2のピン1340は、省略してもよい。
【0196】
前述のジャンピングパターンによって、2つの異なるゲート駆動回路間に信号が伝達され得る。例えば、パルス幅が変調された信号は、ゲートインパネルGIPタイプで配置されたいずれか一つのゲート駆動回路から出力され、ゲートインパネルGIPタイプで配置された他の1つのゲート駆動回路に伝達されるとき、ジャンピングパターンを介して伝達され得る。
【0197】
図12図13を併せて参照すると、第1のピン1330には、ディスプレイコントローラDCTRから出力された信号が入力され得る。あるいは、第1のピン1330には、ディスプレイコントローラDCTRから出力された信号が、第2のピン1340に入力された後、第2の駆動回路1130を介して他の第1のピン1330に出力され得る。
【0198】
第1の配線1360に印加される信号は、一例として、ゲートスタートパルスGSP、ゲートシフトクロックGSC、ゲート出力イネーブル信号GOEなどのゲート駆動回路制御信号GCSのうちいずれかの信号であり得る。
【0199】
一方、第2の配線1350は、第3のピン1310と第4のピン1320とに電気的に接続される。第3のピン1310に入力された信号は、第2の配線1350を介して第4のピン1320に出力され得る。
【0200】
第2の配線1350には、タッチセンシングのためのタッチセンシング期間中、タッチパワー回路TPICから出力されたパルス幅が変調された信号が入力され得る。
【0201】
タッチパワー回路TPICは、パルス幅変調PWM信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された共通電圧を出力することができ、第2の配線1350には、パルス幅が変調された共通電圧パルスが印加され得る。
【0202】
パルス幅が変調された共通電圧パルスは、第4のピン1320から出力される。このような第4のピン1320に出力された信号は、前述の第2の駆動回路1130に入力され得る。第2の駆動回路1130は、パルス幅が変調された共通電圧パルスを、第3のピン1310に出力することができる。
【0203】
一方、タッチパワー回路TPICは、パルス幅変調PWM信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧パルスを出力することができる。そのようなディスプレイ電圧は、一例として、オフレベルゲート電圧VGLであるか、又はオンレベルゲート電圧VGHを含むことができる。
【0204】
これによれば、第2の配線1350に入力される信号は、パルス幅が変調された共通電圧であってもよく、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧パルスであってもよい。
【0205】
このようなパルス幅が変調された共通電圧は、タッチセンシング期間中に複数のタッチ電極TEのうち少なくとも1つのタッチ電極TEに入力されるタッチ電極駆動信号TDSと信号特性(例えば、位相、周波数、及び 振幅など)が、同一又は類似の信号であり得る。
【0206】
以下では、説明の便宜上、第2の配線1350に入力される信号が、パルス幅が変調された共通電圧であると仮定して説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0207】
図13を参照すると、第1の配線1360と第2の配線1350とは、表示領域AAの周辺の非表示領域に配置することができる。
【0208】
第1の基板SUB1がガラス基板の場合、第1の配線1360と第2の配線1350とは、ラインオンガラス(LOG:Line On Glass)タイプで配置され得る。これによれば、非表示領域の少なくとも一部は、LOG領域1370であり得る。第1の配線1360と第2の配線1350とは、LOG領域1370に配置することができる。第1のピン1330、第2のピン1340、第3のピン1310又は第4のピン1320は、LOG領域1370に配置することができる。
【0209】
図13を参照すると、第1の配線1360と第2の配線1350とは、隣接して位置することができる。第2の配線1350は、第1の配線1360に比べて、表示領域AAにより近く位置することができる。
【0210】
図14は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置100において、タッチ電極駆動信号TDSが印加されたタッチ電極TEに形成される寄生キャパシタンスを概念的に説明する図である。
【0211】
図14を参照すると、タッチ電極駆動信号TDSが印加されたタッチ電極TEは、タッチ電極TEの周辺に位置する第2の配線1350間に寄生キャパシタンスCparaが形成され得る。また、タッチ電極駆動信号TDSが印加されたタッチ電極TEは、タッチ電極TEの周辺に位置する第1の配線1360間に寄生キャパシタンスCpara′が形成され得る。
【0212】
第2の配線1350には、パルス幅が変調された共通電圧が印加され得るため、タッチ電極駆動信号TDSが印加されたタッチ電極TEとの間で寄生キャパシタンスCpara値がかなり小さい。
【0213】
しかしながら、第1の配線1360には、ゲート駆動回路制御信号GCSが印加され、これらの信号は、ディスプレイコントローラDCTRから出力された信号であるため、パルス幅が変調された信号ではない。したがって、タッチ電極駆動信号TDSが印加されたタッチ電極TEと、第1の配線1360との間には、寄生キャパシタンスCparaによる影響が存在し、寄生キャパシタンスCparaは、タッチセンシング精度に影響を与える可能性がある。
【0214】
タッチ電極TEと第1の配線1360との間の寄生キャパシタンスCpara′値に影響を及ぼす要因として、タッチ表示装置100に含まれる絶縁体がある。これらの絶縁体は、一例として、遮光層410、高抵抗の酸化膜420、液晶LCなどを含むことができる。そして、アレイ基板とカラーフィルタ基板とが、シール部材を介して合着される場合、シール部材も寄生キャパシタンスCpara′に影響を与える一つの要因となり得る。
【0215】
従って、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、第2の配線1350をできるだけ広い面積で配置し、第1の配線1350とタッチ電極TEとの間に前述の絶縁物質が可能な限り少なく位置するようにすることで、表示領域の最外郭でも、タッチセンシングの精度を高めることができる。
【0216】
図15は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、幅広(wide)配線1510が、第1の基板SUB1上に位置することを示す図である。
【0217】
図15を参照すると、第1の基板SUB1上には、幅広配線1510が位置してもよく、このような幅広配線1510は、前述の第2の配線1350に含まれる。同じ意味で、広い幅を有する第2の配線1350は、幅広配線1510であり得る。ここで、広い幅を有する第2の配線1350は、第1の配線1360に比べて、広い幅を有することを意味することができる。以下では、広い幅を有する第2の配線1350を、幅広配線1510を意味すると仮定し、これに従って、説明する。
【0218】
幅広配線1510は、第3のピン1310と第4のピン1320にそれぞれ電気的に接続される。幅広配線1510の観点から、第3のピン1310を介して入力された電圧は、第4のピン1320を介して出力される。
【0219】
一つの幅広配線1510に電気的に接続される第3のピン1310及び第4のピン1320のそれぞれは、互いに異なる第2の駆動回路1130と電気的に接続される。
【0220】
図15を参照すると、第3のピン1310と第4のピン1320とは、バイパス回路1520を介して互いに電気的に接続されてもよい。
【0221】
このようなバイパス回路1520は、回路フィルム1132上に位置する1本の導線を意味するものであってもよい。バイパス回路1520は、幅広配線1510を通過し、電圧が降下した共通電圧パルスの振幅を維持するためのレベルシフタをさらに含むことができる。
【0222】
バイパス回路1520は、第2の駆動回路1130とは別途に構成される回路であってもよいが、バイパス回路1520は、第2の駆動回路1130と1つの回路で構成されてもよい。場合によっては、バイパス回路1520は、ゲート駆動回路GDCの内部に位置してもよい。この場合、第3のピン1310と第4のピン1320とは、ゲート駆動回路GDCと電気的に接続されてもよい。
【0223】
一方、図15を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、第2の駆動回路1130と複数のゲートラインGLとを電気的に接続するように構成された複数のリンクラインLLを含むことができる。これらの複数のリンクラインLLは、LOG領域1370に位置するものであり得る。
【0224】
このような複数のリンクラインLLは、第2の駆動回路1130の方向から反対側に延びて広がる三角柱(Delta; Δ)の形状で、第1の基板SUB1上に配置されてもよい。
【0225】
幅広配線1510は、複数のリンクラインLLと重ならない領域に配置することができる。このような幅広配線1510は、テーパー状のV字形状を有することができる。幅広配線1510は、傾斜面を有することができる。傾斜面は、複数のリンクラインLLのうち、幅広配線1510に隣接するリンクラインLLと並んだ方向に延びるものであってもよい。これによれば、複数のリンクラインLLが位置しない領域に、幅広配線1510を最も広く配置することが可能であり得る。
【0226】
図15では、幅広配線1510が三角形の形状を有するものと示されているが、幅広配線1510の形状は、複数のリンクラインLLが位置しない領域を満たせる範囲で様々な形状を有することができる。例えば、幅広配線1510は、四角形又は五角形の形状を有してもよい。
【0227】
幅広配線1510は、 例えば、先端が尖っていないように頂点部分を整えて丸い形状を有してもよい。この場合、頂点部分で電荷密度が高くなる現象を緩和することができる。これによれば、頂点部分で電界が強まる現象を緩和することができる。幅広配線1510が4つ以上の頂点の数を有する多角形の形状を有する場合、頂点部分の電荷密度が高くなるという現象をさらに緩和することができる。
【0228】
以下では、幅広配線1510の形状が三角形であることを例に説明するが、幅広配線1510の形状は、これに限定されない。
【0229】
図16は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、非表示領域に第1の配線1360と第2の配線1350とが位置することを示す図である。
【0230】
ここで、第2の配線1350は、幅広配線1510ではないが、パルス幅変調PWM信号に応じて、パルス幅が変調された信号が入力される配線を意味する。例えば、タッチセンシング期間中、幅広配線1510にパルス幅が変調された共通電圧パルスが印加されると、第2の配線1350には、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧(例えば、VGL、VGHなど)パルスが印加され得る。あるいは、タッチセンシング期間中に、幅広配線1510にパルス幅が変調されたディスプレイ電圧(例えば、VGL、VGHなど)パルスのうちいずれかが印加されると、第2の配線1350には、パルス幅が変調された共通電圧が印加されてもよい。本開示では、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧と、パルス幅が変調されていないディスプレイ電圧とを包括的に指すものとして、「ディスプレイ信号」を用いる。
【0231】
以下では、説明の便宜上、センシング期間中に幅広配線1510に、パルス幅が変調された共通電圧が印加されるものと仮定して説明する。そして、以下では、センシング期間中に第2の配線1350に、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧(例えば、VGL、VGHなど)パルスのいずれかが印加されるものと仮定して説明する。しかしながら、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、これに限定されない。
【0232】
幅広配線1510で最も広く広がる部分の幅は、第1の配線1360及び第2の配線1350の幅より広くてもよい。これによれば、第1の配線1360、第2の配線1350は、幅広配線1510と比較して幅狭配線ともいえる。
【0233】
図16を参照すると、幅広配線1510は、第1の配線1360に隣接して位置することができる。そして、幅広配線1510は、第2の配線1350に隣接して位置することができる。
【0234】
幅広配線1510は、第1の配線1360及び第2の配線1350に比べて、タッチ電極TEにより近く位置することができる。
【0235】
第1の配線1360と第2の配線1350とは、並んだ方向に延びるものであってもよい。第1の配線1360と幅広配線1510とは、並んだ方向に延びるものであってもよい。すなわち、第1の配線1360と、第2の配線1350、及び幅広配線1510は、互いに異なる2つの第2の駆動回路を電気的に接続する配線であってもよい。これらの配線は、いずれか一つの第2の駆動回路の方向から、隣接する他の一つの第2の駆動回路の方向に延びるものともいえる。
【0236】
図16を参照すると、第1の配線1360、第2の配線1350、及び幅広配線1510は、表示領域AAの周辺のLOG領域1370に位置することができる。
【0237】
これにより、タッチ表示装置のエッジ領域、特に、第2の駆動回路に隣接する複数のタッチ電極TEが位置する領域では、タッチセンシングの精度が大幅に上昇する可能性がある。
【0238】
図17図21は、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において図16のI-I′に沿って切断した断面図である。
【0239】
図17に基づいて説明すると、以下の通りである。
【0240】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、複数のサブピクセルが位置する表示領域AAと、表示領域AAの周辺のLOG領域1370とを有することができる。
【0241】
まず、表示領域AAを見ると、第1の基板SUB1上には、複数のタッチ電極TEのうち少なくとも1つのタッチ電極TEに、共通電圧Vcom又はタッチ電極駆動信号TDSを供給する金属層M3が位置する。このような金属層M3は、第1の平坦化層PAC1で覆われてもよい。
【0242】
第1の平坦化層PAC1上には、薄膜トランジスタTRが位置することができる。このような薄膜トランジスタTRは、複数のサブピクセル毎に配置されるものであってもよい。
【0243】
薄膜トランジスタTRは、複数のゲートラインGLのうちいずれかのゲートラインGLと電気的に接続されるゲート電極Gと、ゲート電極Gとチャネル領域とが重なって位置するアクティブ層ACTを含む。
【0244】
薄膜トランジスタTRは、アクティブ層ACTと電気的に接続されるソース/ドレイン電極SDを含む。ソース/ドレイン電極SDは、複数のデータラインDLのうちいずれかのデータラインDLに入力されたデータ信号をピクセル電極PXLに供給する。
【0245】
ピクセル電極PXLは、ソース/ドレイン電極SDを覆う第2の平坦化層PAC2上に位置することができる。
【0246】
一方、図17を参照すると、タッチ電極TEとピクセル電極PXLとは、第2の平坦化層PAC2上で同じ層に位置してもよい。タッチ電極TEとピクセル電極PXLとの間に形成される電界の大きさに応じて、液晶LCの回転角を調整することができる。液晶の回転角に応じて、サブピクセルの光量を調整することができる。
【0247】
このような液晶LCは、第1の基板SUB1と第2の基板SUB2との間に位置することができる。具体的には、第1の基板SUB1と第2の基板SUB2とは、シール部材1630により合着でき、シール部材1630によって合着されて形成された空間に液晶LCが注入され得る。
【0248】
本明細書の実施形態による表示装置が、有機発光素子を含む有機発光表示装置である場合、表示装置は、液晶を含まなくてもよく、サブピクセルの光量は、有機発光素子に流れる電流の大きさに応じて調整することができる。
【0249】
以下では、本明細書の実施形態による表示装置が、液晶表示装置である場合を基準に説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0250】
第1の基板SUB1と対向する位置には、第2の基板SUB2が位置する。第2の基板SUB2の一面には、カラーフィルタを含むカラーフィルタ層CFと、複数のサブピクセルのそれぞれを区分ける遮光層410が位置する。
【0251】
図17を参照すると、第2の基板SUB2の他面には、高抵抗の酸化膜420が位置することができる。
【0252】
一方、このような高抵抗の酸化膜420は、第2の基板SUB2の他面からLOG領域1370まで延びて配置され得る。
【0253】
LOG領域1370には、表示領域AAのエッジに向かって光が漏れるのを防ぐために、遮光層410が位置することができる。
【0254】
光が漏れる現象をさらに抑制するために、第1の基板SUB1上には、光漏れ防止層1650がさらに位置してもよい。
【0255】
このような光漏れ防止層1650は、LOG領域1370において遮光層410と重なって位置する。光漏れ防止層1650は、第1の基板SUB1上で遮光層410と重なる領域に塗布され得る。光漏れ防止層1650は、黒色顔料を含むことができるが、黒色顔料以外の色顔料を含んでもよい。
【0256】
LOG領域1370には、シール部材1630が位置することができる。 シール部材1630は、遮光層410と光漏れ防止層1650とに重なって位置してもよい。
【0257】
一方、図17を参照すると、シール部材1630の外側に、第1の配線1360が位置する。
【0258】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、タッチ電極駆動信号TDSが印加されるタッチ電極TEと、ゲート駆動回路制御信号GCSが印加される第1の配線1360との間に寄生キャパシタンスが形成され、タッチセンシングの精度が低下するのを緩和するために、第1の配線1360上の領域1640には、誘電率の低い物質を配置することができる。
【0259】
又は、第1の配線1360上の領域1640は、空きスペースであり得る。このような場合、第1の配線1360と第2の基板SUB2との間の領域1640には、空気を充填することができる。
【0260】
ここで、誘電率が低い物質とは、液晶LC、遮光層410及びシール部材1630のうち少なくともいずれか1つより誘電率が低い物質を意味することができる。好ましくは、誘電率の低い物質は、液晶LC、遮光層410及びシール部材1630のうちいずれよりも誘電率の低い物質を意味することができる。
【0261】
例えば、タッチ表示装置の通常的な使用環境では、液晶LCの誘電率は、約8.7(F/m)であり、遮光層410の誘電率は、約4(F/m)であり、シール部材1630の誘電率は、約2.8(F / m)であり得る。
【0262】
空気の誘電率の値は、約1.00059であり得る。これによれば、空気は、誘電率の低い物質に対応することができる。
【0263】
図17を参照すると、第1の配線1360と第2の基板SUB2との間の領域1640に、シール部材1630と液晶LCとを位置せずに、空気を位置してもよい。これにより、タッチ電極TEと第1の配線1360との間に形成される寄生キャパシタンス値を最小化することができる。
【0264】
一方、パルス幅が変調された共通電圧が印加される幅広配線1510は、シール部材1630、液晶LC、遮光層410などと重畳して位置することができる。これによれば、比較的誘電率の高い物質が、幅広配線1510上に位置しても、タッチセンシングの精度が低くならない。
【0265】
従って、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、LOG領域1370に隣接する表示領域AAにおけるタッチセンシングの精度が向上したタッチ表示装置を提供することができる。
【0266】
図18を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、LOG領域1370においてシール部材1630が、幅広配線1510と接触することができる。これによれば、光漏れ防止層1650は、シール部材1630と重なって位置せず、シール部材1630から内側に位置することができる。
【0267】
図19を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、遮光層410の一端が、シール部材1630と重なって位置してもよく、シール部材1630の内側に位置してもよい。すなわち、シール部材1630の少なくとも一部が、遮光層410と重畳せずに、位置することができる。
【0268】
例えば、シール部材1630の少なくとも一部は、第2の基板SUB2と接触することができる。遮光層410の一端は、シール部材1630と第2の基板SUB2との間に位置してもよく、シール部材1630の内側に位置してもよい。
【0269】
図19に開示された実施形態を、図18に開示された実施形態と比較すると、第1の配線1360上の領域1640において比較的誘電率の高い物質である遮光層410が除去され得る。これにより、タッチセンシングの精度の観点から有利な効果がある。
【0270】
図20を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、LOG領域1370で光漏れ防止層1650が、第1の配線1360及び/又は第2の配線1350と重なって位置することができる。第1の配線1360と第2の基板SUB2との間には、光漏れ防止層1650が介在され得る。図20の実施形態を、図18の実施形態と比較すると、図20の実施形態は、第1の配線1360及び/又は第2の配線1350上に配置される光漏れ防止層1650がさらに配置され得る。これによれば、光漏れ防止層1650によって、第1の配線1360及び/又は第2の配線1350の損傷を防止することができる効果がさらに現れることができる。
【0271】
図21を参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、LOG領域1370において、光漏れ防止層1650が、第2の配線1350及び/又は第1の配線1360と重なって位置することができる。シール部材1630は、第2の配線1350と重なって位置することができる。例えば、光漏れ防止層1650は、第2の配線1350上に位置し、第1の配線1360上には、位置しなくてもよい。光漏れ防止層1650の一端と、シール部材1630の一端とは、一致してもよい。光漏れ防止層1650の一端と、シール部材1630の一端とは、第1の配線1360の内側に位置してもよい。光漏れ防止層1650の一端と、シール部材1630の一端とは、第2の配線1350上に位置することができる。遮光層410は、第1の配線1360と重なって位置してもよいが、第1の配線1360と重ならないように第1の配線1360の内側に位置してもよい。
【0272】
図21を参照すると、第2の配線1350には、タッチセンシング期間中に、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧(例えば、VGL、VGHなど)パルスが印加され得る。これによれば、誘電率が比較的高い物質(例えば、液晶LC、遮光層410、シール部材1630など)は、タッチセンシング期間中に、パルス幅が変調された信号が印加される配線(例えば、第2の配線1350、幅広配線1510、リンクラインLL(図15参照)など)と重なって位置するにつれて、寄生キャパシタンスの影響が最小化される。すなわち、ロードフリー駆動の効果として、寄生キャパシタンス(図14の「Cpara」参照)が最小化される。
【0273】
また、タッチセンシング期間中に、パルス幅が変調された信号が印加されない第1の配線1360上には、誘電率の低い物質が配置されるか、空き空間が空気で満たされることによって、第1の配線1360による寄生キャパシタンスの影響が最小化される。すなわち、誘電率を下げることにより、寄生キャパシタンス(図14の「Cpara」参照)が最小化される。
【0274】
前述の理由から、本明細書の実施形態によるタッチ表示装置は、タッチセンシングの精度が向上したタッチ表示装置を提供することができる。
【0275】
図22a及び図22bは、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において、非表示領域に2つ以上の第1の配線1360と、2つ以上の第2の配線1350とが位置する一例を示す図である。
【0276】
図22a及び図22bを参照すると、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、LOG領域1370に2つ以上の第1の配線1360と、2つ以上の第2の配線1350とが配置され得る。
【0277】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、図22aに示すように、LOG領域1370に2つ以上の第1の配線1360が互いに隣接して位置し、2つ以上の第2の配線1350が互いに隣接して配置され得る。
【0278】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、図22bに示すように、LOG領域1370に2つ以上の第1の配線1360間に、1つ以上の第2の配線1350が位置するか、又は2つ以上の第2の配線1350間に、1つ以上の第1の配線1360が位置することができる。
【0279】
図22a及び図22bを参照すると、幅広配線1510は、2つ以上の第1の配線1360よりも表示領域AAに近く位置することができる。そして、幅広配線1510は、2つ以上の第2の配線1350よりも表示領域AAに近く位置することができる。
【0280】
図23aは、本開示の実施形態によるタッチ表示装置において図22aのII-II′に沿って切断した断面図であり、図23bは、図22bのII-II′に沿って切断した断面図である。
【0281】
図23a及び図23bを参照すると、誘電率が最も高い液晶LCの少なくとも一部は、幅広配線1510と重なるように配置され得る。液晶LCの少なくとも一部は、タッチセンシング期間に、パルス幅が変調された信号が入力される第2の配線1350と重なるように配置され得る。
【0282】
シール部材1630は、幅広配線1510と重なって位置してもよく、第2の配線1350と重畳して位置してもよい。シール部材1630の一部は、第1の配線1360と重なって位置してもよい。
【0283】
一方、第1の配線1360と第2の基板SUB2との間の領域1640には、誘電率の低い物質が位置してもよい。前述のように、このような誘電率の低い物質は、一例として、空気であり得る。
【0284】
図23a及び図23bを参照すると、遮光層410は、第1の配線1360と重なって位置してもよいが、第1の配線1360と重ならないようにシール部材1630の内側に配置することも可能である。
【0285】
本開示の実施形態によるタッチ表示装置が、2つ以上の第1の配線1360と2つ以上の第2の配線1350とを含む場合、図23a及び図23bに開示された実施形態は、一例にすぎず、これに限定されない。例えば、タッチ表示装置が、2つ以上の第1の配線1360と、2つ以上の第2の配線1350とを含む場合、図17図21の説明で前述した実施形態を、同様に適用することができる。
【0286】
これにより、本開示の実施形態によるタッチ表示装置は、エッジ領域におけるタッチセンシングの精度が、大幅に向上したタッチ表示装置を提供することができる。
【0287】
以上で説明した本開示の実施形態を簡単に説明すると、以下の通りである。
【0288】
本開示の実施形態は、表示領域AAにおいて、複数のデータラインDLと、複数のゲートラインGL及び複数のサブピクセルSPが位置し、少なくとも1つのサブピクセルSPと重なる複数のタッチ電極TEが位置するディスプレイパネルDISP、入力されたパルス幅変調PWM信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された信号を生成して出力するタッチパワー回路TPIC、前記複数のゲートラインGLにスキャン信号Vgateを供給するゲート駆動回路GDC、前記ゲート駆動回路GDCの駆動タイミングを制御するためのゲート駆動回路制御信号GCSを出力するディスプレイコントローラDCTR、前記ディスプレイパネルDISPにおいて、前記表示領域AAの周辺の非表示領域1370に位置し、前記ゲート駆動回路制御信号GCSが印加される第1の配線1360、及び前記非表示領域1370に位置し、前記第1の配線1360よりも広い幅を有し、前記パルス幅が変調された信号が印加される第2の配線1350を含むタッチ表示装置100を提供することができる。
【0289】
本開示の実施形態では、前記第2の配線1350は、前記第1の配線1360に隣接して位置し、前記ゲート駆動回路GDCと電気的に接続されるタッチ表示装置100を提供することができる。
【0290】
本開示の実施形態は、前記ゲート駆動回路GDCと、前記複数のゲートラインGLとの間を電気的に接続する複数のリンクラインLLをさらに含み、前記第2の配線1350は、前記複数のリンクラインLLに隣接して位置するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0291】
本開示の実施形態では、前記第2の配線1350は、前記複数のリンクラインLLのうち最も隣接するリンクラインLLが配置される方向と対応する方向に傾斜した傾斜面を有するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0292】
本開示の実施形態では、前記ディスプレイパネルDISPは、前記第1の配線1360に前記ゲート駆動回路制御信号GCSを印加するように構成された第1のピン1330、前記第1の配線1360に印加されたゲート駆動回路制御信号GCSが出力される第2のピン1340、前記第2の配線1350に前記パルス幅が変調された信号を印加するように構成された第3のピン1310、及び前記第2の配線1350に印加された前記パルス幅が変調された信号が出力される第4のピン1320を含むタッチ表示装置100を提供することができる。
【0293】
本開示の実施形態は、タッチセンシング期間中に、前記パルス幅が変調された信号と同一であるか、又は対応するタッチ電極駆動信号TDSを、前記複数のタッチ電極TEのうち少なくとも1つのタッチ電極TEに供給する第1の駆動回路1120及び前記ゲート駆動回路GDCを含む第2の駆動回路1130をさらに含み、前記第3のピン1310と前記第4のピン1420とを電気的に接続するバイパス回路1520をさらに含むタッチ表示装置100を提供することができる。
【0294】
本開示の実施形態では、前記ディスプレイパネルDISPは、前記複数のサブピクセルSPと前記複数のタッチ電極TEとが位置する第1の基板SUB1、前記複数のサブピクセルを区分ける遮光層410が一面に位置する第2の基板SUB2、及び前記第1の基板SUB1と前記第2の基板SUB2とを合着するように構成されたシール部材1630をさらに含むタッチ表示装置100を提供することができる。
【0295】
本開示の実施形態では、前記シール部材1630は、前記第2の配線1350と重畳して位置するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0296】
本開示の実施形態では、前記第1の配線1360は、前記シール部材1630と重ならない領域で前記シール部材1630の外側に位置するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0297】
本開示の実施形態では、前記第1の配線1360は、前記遮光層410と重ならずに位置するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0298】
本開示の実施形態は、前記第2の配線1350上に位置し、前記遮光層410と重畳して位置する光漏れ防止層1650をさらに含むタッチ表示装置100を提供することができる。
【0299】
本開示の実施形態では、前記第1の配線1360は、前記光漏れ防止層1650と重なって位置するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0300】
本開示の実施形態は、前記第1の基板SUB1と前記第2の基板SUB2との間に、前記シール部材1630で囲まれた領域に位置する液晶LCをさらに含み、前記第2の配線1350上には、前記光漏れ防止層1650、前記液晶LC及び前記遮光層410が位置するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0301】
本開示の実施形態では、前記第1の配線1360と前記第2の基板SUB2との間の領域1640に位置する物質の誘電率は、前記第2の配線1350と前記第2の基板SUB2との間の領域に位置する物質の誘電率より小さいタッチ表示装置100を提供することができる。
【0302】
本開示の実施形態は、前記第2の基板SUB2の他面に位置し、前記第2の配線1350と重畳して位置する酸化膜420をさらに含むタッチ表示装置100を提供することができる。
【0303】
本開示の実施形態では、前記酸化膜420は、前記第1の配線1360と重畳して位置するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0304】
本開示の実施形態では、前記タッチパワー回路TPICは、入力されたパルス幅変調PWM信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調されたディスプレイ電圧(例えば、VGL、VGHなど)パルスを生成して出力し、前記ゲート駆動回路GDCは、前記パルス幅が変調されたディスプレイ電圧(例えば、VGL、VGHなど)パルスを入力され、前記スキャン信号Vgateを生成して出力するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0305】
本開示の実施形態では、表示領域AAにおいて、複数のデータラインDLと複数のゲートラインGL及び複数のサブピクセルSPが位置し、少なくとも1つのサブピクセルSPと重なる複数のタッチ電極TEが位置するディスプレイパネルDISP、入力されたパルス幅変調PWM信号に対応する電圧パルスに応じて、パルス幅が変調された信号及びディスプレイ信号(例えば、VGH、VGLなど)を出力するタッチパワー回路TPIC、前記ディスプレイ信号VGH、VGLを入力され、前記複数のゲートラインGLに供給するスキャン信号Vgateを生成して出力するゲート駆動回路GDC、前記ゲート駆動回路GDCの駆動タイミングを制御するためのゲート駆動回路制御信号GCSを出力するディスプレイコントローラDCTR、前記ディスプレイパネルDISPにおいて前記表示領域AAの周辺の非表示領域1370に位置し、前記ゲート駆動回路制御信号GCSが印加される第1の配線1360、及び前記非表示領域1370に位置し、前記第1の配線1360よりも広い幅を有し、前記パルス幅が変調された信号又は前記ディスプレイ信号VGH、VGLが印加される第2の配線1350を含むタッチ表示装置100を提供することができる。
【0306】
本開示の実施形態では、前記ディスプレイパネルDISPは、前記複数のサブピクセルSPと、前記複数のタッチ電極TEとが位置する第1の基板SUB1、前記複数のサブピクセルSPを区分ける遮光層410が、一面に位置する第2の基板SUB2、及び前記第1の基板SUB1と前記第2の基板SUB2とを合着するように構成されたシール部材1630をさらに含み、前記シール部材1630は、前記第2の配線1350と重畳して位置するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0307】
本開示の実施形態では、前記第1の配線1360と前記第2の配線1350との間の領域1640に位置する物質の誘電率は、前記第2の配線1350と前記第2の基板SUB2との間の領域に位置する物質の誘電率より小さいタッチ表示装置100を提供することができる。
【0308】
以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変形が可能であるだろう。また、本開示に示されている実施形態は、本開示の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるため、これらの実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本開示の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0309】
100 タッチ表示装置
410 遮光層
420 酸化膜
1120 第1の駆動回路
1130 第2の駆動回路
1310 第3のピン
1320 第4のピン
1330 第1のピン
1340 第2のピン
1350 第2の配線
1360 第1の配線
1370 LOG領域
1510 幅広配線
1520 バイパス回路
1630 シール部材
1650 光漏れ防止層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22a
図22b
図23a
図23b