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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023009465
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ペット用遊具
(51)【国際特許分類】
   A01K 15/02 20060101AFI20230113BHJP
【FI】
A01K15/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021112777
(22)【出願日】2021-07-07
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000111638
【氏名又は名称】ドギーマンハヤシ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】森田 葵
(57)【要約】
【課題】簡易に組み立てることができ、飽きることなくペットの関心を十分に惹くことができるペット用遊具を提供する。
【解決手段】 ペットの出入りを可能とする複数の孔を有する壁面で囲われた中空状の本体と、対向する前記壁面の間に渡される仕切りと、を具備することを特徴とするペット用遊具。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットの出入りを可能とする複数の孔を有する壁面で囲われた中空状の本体と、
対向する前記壁面の間に渡される仕切りと、
を具備することを特徴とするペット用遊具。
【請求項2】
前記仕切りが、前記仕切りと向き合う前記壁面に対して傾いていること、
を特徴とする請求項1に記載のペット用遊具。
【請求項3】
前記仕切りが、ペットの通り抜けを可能とする開口を有すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のペット用遊具。
【請求項4】
対向する前記壁面が、前記仕切りの先端を受け入れるスリットを有すること、
を特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のペット用遊具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペット用遊具に関し、特にハムスターなどの小動物に好適なペット用遊具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ペットを遊ばせるためのペット用遊具が種々提案されている。例えば特許文献1(特開2016-140286号公報)は、中芯と少なくとも1枚のライナーよりなる少なくとも1層の段ボール紙で組み立てられた立方体形状の組立構造体を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-140286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の組立構造体は、簡易に組立可能であるものの、略立方体状で、1つの開口部を有するにすぎず、ペットの関心を惹くには十分でなく、また、飽き易い。
【0005】
そこで、本発明の目的は、簡易に組み立てることができ、飽きることなくペットの関心を十分に惹くことができるペット用遊具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく、本発明は、
ペットの出入りを可能とする複数の孔を有する壁面で囲われた中空状の本体と、
対向する前記壁面の間に渡される仕切りと、
を具備することを特徴とするペット用遊具、を提供する。
【0007】
本発明のペット用遊具においては、前記仕切りが、前記仕切りと向き合う前記壁面に対して傾いていること、が好ましい。
【0008】
また、本発明のペット用遊具においては、前記仕切りが、ペットの通り抜けを可能とする開口を有すること、が好ましい。
【0009】
また、本発明のペット用遊具においては、対向する前記壁面が、前記仕切りの先端を受け入れるスリットを有すること、が好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明のペット用遊具は、本体及び仕切りから構成されるシンプルな構造であり、簡易に組み立てることができる。また、ペットは、壁面の複数の孔から本体の内外に出入りすることができるとともに、本体内では仕切りを利用して遊ぶことができる。更に、壁面の孔が、本体内に差し込む入射光及び本体内から外に抜け出る出射光を加減し、本体の外にいるペットからは本体内を見やすくなるとともに、本体10内のペットにとっては、居る場所に応じて光の差し込み具合が変わることとなり、ペットを飽きさせない。したがって、飽きることなくペットの関心を十分に惹くことができるペット用遊具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態に係るペット用遊具1の斜視図である。
図2】ペット用遊具1の組立手順を示す図である。
図3】ペット用遊具1の組立手順2を示す図である。
図4】ペット用遊具1の仕切りの配置例を示す図である。
図5】本発明の第2実施形態に係るペット用遊具101の斜視図である。
図6】ペット用遊具101の組立手順1を示す図である。
図7】ペット用遊具101の組立手順2を示す図である。
図8】ペット用遊具101の仕切りの配置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の代表的な実施形態に係るペット用遊具について、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明はこれら図面に限定されるものではない。図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0013】
以下に述べる第1及び第2実施形態では、ペット用遊具1,101は、ハムスターなどの小動物のために好適に使用されるものとする。ただし、ペット用遊具1,101は、他の種類のペットのための遊具として利用可能である。
【0014】
1.第1実施形態
図1図4を参照して、第1実施形態に係るペット用遊具1(以下、単に遊具1という。)を説明する。
図1に示すように、遊具1は、本体10及び仕切り40を具備する。
【0015】
本体10は、壁面11~16で囲われた中空状の部材である。ここでは、本体10は、略正六面体ないし箱状であるが、例えば略12面体、略直方体、略球状体など、内部を中空にし得るものであれば種々の他の立体形状でもよく、本体10の立体的形状に応じて壁面の枚数は変わる。本体10は、その立体的形状を保持し得る剛性を備えた板紙や樹脂シートなどで好適に作製されるが、他の素材で作製されてもよい。本体10の外面及び内面には、模様が描かれてもよい。
【0016】
本実施形態の壁面11~16の各々には、複数の孔21~26が形成されている。孔21~26は、本体10の内外へのペットの出入りを許容する。孔21~26はまた、本体10の外部から入り込む入射光や本体10内部から抜け出る出射光を加減し、これにより本体10の外にいるペットにとっては本体10の内部を見やすくなるとともに、本体10内のペットにとっては、居る場所に応じて光の差し込み具合が変わることとなり、ペットを飽きさせない。
【0017】
孔21~26としては、1種類の開口が複数個あってもよいし、複数種類の開口が各々1個又は複数個あってもよい。また、開口の形状には特に限定がないが、例えば丸、四角、円弧状、波形、台形などの形状が挙げられる。例えば、各壁面11~16に他の壁面とは異なる孔21~26が形成されることで、本体10内への光の差し込み具合が変わり、ペットの関心を惹くことができる。
【0018】
孔21~26は、ペット(例えばハムスター)が通ることができる程度の寸法であることが好ましいが、ペットが通ることのできない孔があってもよい。また、各壁面に対して孔21~26が占める割合は、本体10の強度保持等の観点から、例えば15%~50%であることが好ましく、更には20%~30%であるのが好ましい。
【0019】
本体10は、連結された複数の壁面から構成される複数のパーツを組み合わせることで作製されてよい。ここでは、3面の壁面11~13,14~16から構成される2個のパーツ10A,10Bが組み合わされ、本体10を形成している(図2(A)参照)。ただし、本体10は、壁面11~16の各々を1つのパーツとして組み立てられてもよい。
【0020】
壁面11~16のうち、組み立てられたときに仕切り40が渡されることになる壁面14,16には、仕切り40の先端61~63を受け入れるスリットSが形成されている。先端61~63は、スリットSに差し込まれて受け入れられた状態で挟持されて保持される。組立時にこれら壁面14,16は対向することになるが、本発明における対向は、完全に平行に対面する場合だけでなく、部分的に対面する場合、及び、互いに傾斜し合って斜めに向き合う場合をも含み、更には、面と面が互いに略垂直の位置関係にある場合をも含むものとする。
【0021】
各々のパーツ10A,10Bには、他のパーツと連結するための連結片31~36が設けられている。連結片31~36は、そのパーツを構成する壁面11~16の外縁から突出する。ここでは、連結片31~33は、壁面11~13の外縁に亘って配置され、連結片34~36は、壁面14~16の外縁の一部分に配置されているが、連結片としてはこのような配置に限られない。また、パーツ10Aには、パーツ10Bの連結片34~36と係合する係合孔31A~33Aが形成されている。これにより、複数のパーツ10A,10Bが組立可能となる。
【0022】
次いで仕切り40について説明する。
仕切り40は、対向する壁面14,16の間に渡される、板状ないしシート状の部材である(図4参照)。ここでは、仕切り40は、連結された略矩形状の仕切片41,42を含み、略V字状に折り畳むことができる(図3(B)参照)。仕切り40は、仕切片41,42の先端61~63が壁面14,16のスリットSに差し込まれることで、壁面14,16の間に掛け渡された状態で本体10内に保持される。仕切り40には、模様が描かれてもよい。
【0023】
仕切り40(仕切片41,42)は、ペットの通り抜けや遊びのための開口51,52を有している。開口51,52の形状や大きさに限定はなく、略円状、略矩形状などが挙げられる。ただし、開口51,52は、仕切片41,42が折り畳まれた状態で、部分的に重なることがあっても、完全に重なるものではないことが好ましい。
【0024】
仕切り40(仕切片41,42)は、仕切り40と向き合う壁面12,15に対して傾いている。したがって、本体10内は、仕切り40によって、形状の異なる小空間に分割され、ペットの楽しみが増すことが期待される。なお、仕切40は、折り畳まれることなく、対向する壁面に渡される一枚の板状ないしシート状の部材であってもよい。
【0025】
次いで、遊具1の組立方法を説明する。
図2(A)に示すように、壁面11~16を含むパーツ10A,10Bと、仕切り40と、を準備する。
【0026】
次いで、図2(B),図3(A)に示すように、パーツ10A,10Bをそれぞれ略C字状ないし略コ字状に折り曲げ、互いに組み合わせる。このとき、1つの壁面(例えばスリットSを有する壁面14)を開いた状態としておく。
【0027】
そして、図3(B),(C)に示すように、開いておいた壁面14から仕切り40を入れ、仕切り40の先端61,62を奥側の壁面16のスリットSに差し込む。
【0028】
最後に、図3(D)に示すように、開いていた壁面14を閉じるとともに、仕切り40の他の先端63を壁面14のスリットSに差し込む。これにより、遊具1が完成する。
【0029】
このように、遊具1は簡単に組み立てられ、しかも、紙等を材料とするため軽量である。また、不使用時には、遊具1は、畳んでコンパクトに保管できる。
【0030】
遊具1の使い方の一例を説明する。
ペットは、遊具1を見つけ、壁面11~16ごとに異なる形状及び大きさの孔21~26、及び、見る方向によって異なって見える本体10の内部に、興味を惹かれる。なお、本体10の外面及び内部の見え方は、遊具1の置き方(どの壁面を床面に接触させるか)によって変わる。
【0031】
遊具1に関心を持ったペットは、壁面11~16の孔21~26を通って本体10内に入る。本体10内は仕切り40によって幾つかの小空間に区切られており、ペットは、仕切り40の開口51,52を通って隣り合う小空間の間を行き来することができる。その際、ペットは、低い位置にある孔を通ったり、高い位置にある孔を通ったりして、楽しむことができる。あるいは、ペットは、壁面11~16の孔21~26から本体10の内外に入ったり出たりして、遊ぶことができる。あるいは、仕切り40(仕切片41,42)の面が本体10の底面及び天面を向くように遊具1を設置した場合には、仕切り40は、ペットにとって、孔空きの坂道となる。
【0032】
そして、壁面11~16のうちどの壁面を底にするかで、本体10の内外の様子(仕切り40の向き、光の当たり方など)が変わり、ペットは遊具1を何パターンも楽しむことができる。
【0033】
2.第2実施形態
図5図8を参照して、第2実施形態に係るペット用遊具101(以下、単に遊具101という。)を説明する。
【0034】
図5に示すように、この実施形態に係る遊具101は、略7面体であり、あるいは略5角柱状と言ってもよいが、これに限られるものではない。
かかる遊具101は、本体110及び仕切り140を具備する。以下、これらの構成要素について詳細に説明する。
【0035】
本体110は、孔121~127を有する壁面111~117で囲われた中空状の部材である(図6(A)参照)。ここでは、本体10は略7面体をなしている(図5参照)。また、壁面111,112,114,116には、仕切片141~143の先端161~163と係合するスリットSが形成されている。
【0036】
仕切り140は、開口151~153を有する仕切片141~143を含む。また、仕切り140は、複数組の、対向する壁面の間に渡されている。例えば、仕切片141,142は、対向する壁面112,116の間に掛け渡され、仕切片143は、対向する壁面111,114の間に掛け渡されている(図8参照)。
【0037】
また、仕切片141~143は、本体10の内部空間を完全に仕切るのではなく、部分的に仕切るに留まる。これにより、仕切り140及び仕切り140により区切られる小空間のバリエーションが増え、ペットの関心をより強く惹くことを期待できる。
【0038】
以下、遊具101の組立方法を説明する。
まず、図6(A)に示すように、壁面111~117を含むパーツ110A,110Bと、仕切片141~143を含む仕切り140と、を準備する。
【0039】
次いで、図6(B)及び図7(A),(B)に示すように、パーツ110A,110BのスリットSに仕切片141~143の先端161~163を差し込みながら、パーツ110A,110Bを折り曲げて、周壁となる壁面111,112,114~116を組み立てていく。その際、例えば仕切片141,142を先に壁面112,116の間に取り付け、次いで仕切片143を壁面111,114の間に取り付けるなど、仕切片141~143の取付順序は適宜変更されてよい。そして、図7(C),(D)に示すように、天面及び底面となる壁面113,117を閉じ、遊具101を完成させる。
【0040】
このように、遊具101は簡単に組み立てられ、しかも、紙等を材料とするため軽量である。また、不使用時には、遊具101は、畳んでコンパクトに保管できる。
【0041】
また、遊具101の外観及び内部構造がより複雑化し、ペットをより強く惹きつけることが期待される。
【0042】
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それらも本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0043】
1,101 ペット用遊具
10,110 本体
11~16,111~117 壁面
21~26,121~127 孔
40,140 仕切り
41,42,141~143 仕切片
51,52,151~153 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8