(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094909
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】買物代行サービス提供装置、および、買物代行サービス提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230629BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20230629BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021210505
(22)【出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】株式会社デンソーテン
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上松 健治
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
5L049CC42
(57)【要約】 (修正有)
【課題】買物代行者の負担を減らしつつ効率良く買物代行を行う買物代行サービス提供装置を提供する。
【解決手段】買物代行システム100において、買物代行サービス提供装置は、依頼者端末2より買物代行の依頼を受け付けると、買物代行に関わる買物情報を買物代行を行う買物代行者が利用する買物代行者端末3へ送信する。買物代行者が、受信した買物代行者端末3て買物情報を確認し、買物情報に応じて購入する商品の配送指示をおこなうと、買物代行者端末3は、買物情報に応じて購入する商品の配送指示を交通サービス提供者端末4に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
買物代行を行う買物代行者が利用する買物代行者端末と、交通サービスの提供を行う交通サービス提供者が利用する交通サービス提供者端末との両端末と通信可能に設けられる処理部を備え、
前記処理部は、
前記買物代行の依頼を受け付け、
前記買物代行に関わる買物情報を前記買物代行者端末に送信し、
前記買物代行者が前記買物情報に応じて購入する商品の配送指示を前記交通サービス提供者端末に送信する、買物代行サービス提供装置。
【請求項2】
前記配送指示は、前記買物代行者と、前記交通サービス提供者が提供する交通機関とが合流する場所を含む、請求項1に記載の買物代行サービス提供装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記買物代行に要する費用の少なくとも一部を代理して支払う支払い代行者が利用する支払い代行者端末と通信可能に設けられる、請求項1又は2に記載の買物代行サービス提供装置。
【請求項4】
前記買物代行を行うことを希望する買物代行希望者の情報を保存するデータ保存部を備え、
前記処理部は、前記買物代行希望者の中から前記買物代行者を選別する、請求項1から3のいずれか1項に記載の買物代行サービス提供装置。
【請求項5】
前記処理部は、過去の前記買物代行の実績に応じて前記買物代行者を選別する、請求項4に記載の買物代行サービス提供装置。
【請求項6】
前記データ保存部に保存される情報には、ポイント情報が含まれ、
前記処理部は、前記買物代行者が前記買物代行を行った際に前記ポイント情報を更新する、請求項4又は5に記載の買物代行サービス提供装置。
【請求項7】
前記処理部は、前記買物代行を一定の期間内に複数まとめて受け付ける、請求項1から6のいずれか1項に記載の買物代行サービス提供装置。
【請求項8】
前記買物情報に含まれる少なくとも一部の情報を、前記買物代行者端末の表示画面で表示させる、請求項1から7のいずれか1項に記載の買物代行サービス提供装置。
【請求項9】
前記処理部は、前記買物代行を依頼する依頼者が有する依頼者端末と通信可能に設けられる、請求項1から8のいずれか1項に記載の買物代行サービス提供装置。
【請求項10】
買物代行の依頼を通信により受け付ける依頼受付け工程と、
前記買物代行に関わる買物情報を買物代行者が利用する端末に送信する買物情報送信工程と
前記買物代行者が前記買物情報に応じて購入する商品の配送指示を、交通サービスの提供を行う交通サービス提供者が利用する端末に送信する配送指示工程と、
を備える、買物代行サービス提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の買物代行を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
商品を購入したい者は、通常、直接店舗に行くか、或いは、インターネットショッピングを利用する。直接店舗に行く場合、店舗まで行く労力と時間が必要となる。インターネットショッピングの場合、注文してから配送までの時間がかかる。このような点を考慮して、従来、商品を購入したい者の代わりの者が商品の買物を行う買物代行が行われている。
【0003】
特許文献1に開示される買物代行サービスシステムでは、買物を代行する援助者に、買物代行を依頼した利用者の個人情報、行先の小売店の名前、買物代行の対価としての報酬金額、および、買ってきて欲しい商品名・個数が伝えられる。これに応じて援助者は、買物代行を行い、買った商品を利用者に届ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、買物代行者が、買った商品を買物代行依頼者に直接届ける場合、買物代行者の負担が大きくなる可能性がある。買物代行者の負担を減らしつつ効率良く買物代行を行うことができると便利である。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み、買物代行者の負担を減らしつつ効率良く買物代行を行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
例示的な本発明の買物代行サービス提供装置は、買物代行を行う買物代行者が利用する買物代行者端末と、交通サービスの提供を行う交通サービス提供者が利用する交通サービス提供者端末との両端末と通信可能に設けられる処理部を備える。前記処理部は、前記買物代行の依頼を受け付け、前記買物代行に関わる買物情報を前記買物代行者端末に送信し、前記買物代行者が前記買物情報に応じて購入する商品の配送指示を前記交通サービス提供者端末に送信する。
【発明の効果】
【0008】
例示的な本発明によれば、買物代行者の負担を減らしつつ効率良く買物代行を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】買物代行サービス提供装置の概略構成を示すブロック図
【
図3】買物代行システムにおける会員登録の処理例を示すフローチャート
【
図5】買物代行者登録情報DBの形式を説明するための図
【
図6】買物代行システムを用いた買物代行サービスの提供方法における、買物代行依頼から買物代行指示までの流れを例示するフローチャート
【
図9】買物代行システムを用いた買物代行サービスの提供方法における、買物代行指示後から配送完了報告までの流れを例示するフローチャート
【
図10】買物代行結果情報DBの形式を説明するための図
【
図13】買物代行システムを用いた買物代行サービスの提供方法における、支払い処理の流れを例示するフローチャート
【
図14】商品代金支払い情報について説明するための図
【
図15】配送サービス支払い情報について説明するための図
【
図16】会員ポイント情報について説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
<1.買物代行システム>
図1は、本発明の実施形態に係る買物代行システム100の概略構成を示す図である。
図1に示すように、買物代行システム100は、買物代行サービス提供装置1と、依頼者端末2と、買物代行者端末3と、交通サービス提供者端末4と、支払い代行者端末5とを備える。
【0012】
買物代行サービス提供装置1は、買物の代行を希望する依頼者からの買物代行依頼に応じて、買物の代行を行う買物代行者と、交通サービス提供者が提供する交通機関とを連係させて買物代行サービスを提供する。また、買物代行サービス提供装置1は、買物代行依頼に応じて支払い代行者と適宜連携する。買物代行サービス提供装置1の詳細については後述する。
【0013】
依頼者端末2は、買物代行を依頼する依頼者が利用する端末である。なお、依頼者端末2は、依頼者が自ら操作する端末であっても、依頼者からの要望に応じて依頼者以外の者が操作する端末であってもよい。依頼者端末2は、例えばインターネットや携帯電話回線網などのネットワーク6を介して買物代行サービス提供装置1と通信可能に設けられる。依頼者端末2は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、または、スマートフォン等であってよい。
【0014】
買物代行者端末3は、買物代行を行う買物代行者が利用する端末である。買物代行者端末3は、ネットワーク6を介して買物代行サービス提供装置1と通信可能に設けられる。買物代行者端末3は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、または、スマートフォン等であってよい。買物代行者端末3は、買物代行者が携帯する携帯端末であることが好ましい。
【0015】
交通サービス提供者端末4は、交通サービスの提供を行う交通サービス提供者が利用する端末である。交通サービス提供者は、例えば交通サービスを提供する事業者である。例えば、交通サービスは、タクシーサービスまたはデマンド型交通サービスであってよい。デマンド型交通は、デマンドタクシーまたはデマンドバスであってよい。交通サービス提供者端末4は、ネットワーク6を介して買物代行サービス提供装置1と通信可能に設けられる。交通サービス提供者端末4は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、または、スマートフォン等であってよい。交通サービス提供者端末4は、事業所に配置される端末であっても、車両に搭載される車載端末であってもよい。
【0016】
支払い代行者端末5は、買物代行に要する費用の少なくとも一部を代理して支払う支払い代行者が利用する端末である。買物代行に要する費用は、例えば、買物代行で購入する商品の代金、交通サービスを利用した配送の配送料、および、買物代行者の買物代行に対して発生する代行料である。支払い代行者は、買物代行に要する費用の全ての支払いに対する支払の代行を行っても、一部の支払いに対する支払の代行を行ってもよい。例えば、支払い代行者は、商品代金と配送料との支払いに対して支払いの代行を行ってもよい。支払い代行者は、例えば、クレジットカードの発行を行うカード会社や、金融機関である。支払い代行者端末5は、ネットワーク6を介して買物代行サービス提供装置1と通信可能に設けられる。支払い代行者端末5は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、または、スマートフォン等であってよい。
【0017】
<2.買物代行サービス提供装置>
図2は、本発明の実施形態に係る買物代行サービス提供装置1の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、買物代行サービス提供装置1は処理部11を備える。処理部11は、例えば、プロセッサ、メモリ、および、通信部(いずれも不図示)を備えるコンピュータ装置である。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む。メモリは、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ、および、ROM(Read Only Memory)等の不揮発名メモリを含む。通信部は、有線または無線を利用してネットワーク6への通信接続を可能とする。
【0018】
なお、処理部11を構成するコンピュータ装置の数は、単数であってもよいが、複数であってもよい。すなわち、処理部11は、複数のサーバ装置(コンピュータ装置の一例)で構成されてよい。サーバ装置は、例えば事務所等の建屋に配置される物理サーバであっても、クラウドサーバ等の仮想サーバであってもよい。処理部11は、複数のAPI(Application Programming Interface)サーバで構成されてよい。
【0019】
処理部11は、依頼者端末2と通信可能に設けられる。このために、処理部11は依頼者端末2を介して買物代行の依頼を受けることができる。例えば、依頼者は、出張者や観光者であってよい。依頼者は、自身が出張先で仕事をしている間に出張先の土産物を買うように依頼することができる。また、観光者は、自身が観光している間に観光訪問地の土産物を買うように依頼することができる。
【0020】
また、処理部11は、買物代行者端末3および交通サービス提供者端末4と通信可能に設けられる。すなわち、処理部11は、買物代行者端末3と交通サービス提供者端末4との両端末3、4と通信可能に設けられる。これにより、処理部11は、買物代行者に買物代行に関わる指示を行うことができる。また、処理部11は、交通サービス提供者に対して、買物代行者と連係して買物代行により購入された商品を依頼者に届けることを指示できる。
【0021】
また、処理部11は、支払い代行者端末5と通信可能に設けられる。これにより、処理部11は、買物代行に要する費用の少なくとも一部を支払い代行者に代理で支払うように指示することができる。このために、買物代行者は、買物代行の際に費用を立て替えることなく、商品を購入することができる。
【0022】
図2に示すように、処理部11は、機能的な構成として、外部データ受信部111、代行依頼検知部112、および、代行依頼管理部113を備える。各部111~113の機能は、不揮発性メモリに格納されるプログラムに従った演算処理をプロセッサが実行することによって実現される。外部データ受信部111、代行依頼検知部112、および、代行依頼管理部113のそれぞれは、別々のAPIサーバによって実現される機能であってよい。
【0023】
なお、本実施形態の範囲には、買物代行サービス提供装置1の少なくとも一部の機能をプロセッサ(コンピュータ)に実現させるコンピュータプログラムが含まれてよい。また、本実施形態の範囲には、そのようなコンピュータプログラムを記録するコンピュータ読取り可能な不揮発性記録媒体が含まれてよい。
【0024】
また、上記各部111~113は、上述のように、プロセッサにプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現されてよいが、他の手法により実現されてもよい。上記各部111~113は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて実現されてもよい。すなわち、上記各部111~113は、専用のIC等を用いてハードウェアにより実現されてもよい。また、上記各部111~113は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現されてもよい。また、上記各部111~113は、概念的な構成要素である。1つの構成要素が実行する機能を複数の構成要素に分散させてよい。また、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させてもよい。
【0025】
なお、本実施形態では、処理部11を構成する外部データ受信部111、代行依頼検知部112、および、代行依頼管理部113は、APIサーバである。
【0026】
外部データ受信部111は、各種の端末からデータを受信する。例えば、外部データ受信部111は、依頼者端末2、買物代行者端末3、交通サービス提供者端末4、および、支払い代行者端末5からデータを受信する。
図2に示すように、外部データ受信部111は、その機能として、データ受信部1111、データ識別部1112、および、データ書込み部1113を備える。これら各部1111~1113の機能の詳細については後述する。なお、これら各部1111~1113の機能は、プロセッサがコンピュータプログラムを実行することで実現されてよい。なお、データ受信部1111は、買物代行サービス提供装置1に処理部11とは別に設けられる装置で構成されてもよい。
【0027】
代行依頼検知部112は、外部データ受信部111と連携して買物代行の依頼を検知する。また、代行依頼検知部112は、買物代行の依頼を検知すると、買物代行を実行するために必要になる各種の処理を行う。各種の処理には、例えば、買物代行者の選別や、買物代行者と、交通サービス提供者が提供する交通機関とを連係させた買物計画の生成が含まれる。
図2に示すように、代行依頼検知部112は、その機能として、データ読込み部1121、代行者選別部1122、および、代行依頼指示部1123を備える。これら各部1121~1123の機能の詳細については後述する。なお、これら各部1121~1123の機能は、プロセッサがコンピュータプログラムを実行することで実現されてよい。
【0028】
代行依頼管理部113は、外部データ受信部111と連携して買物代行に関する管理を行う。代行依頼管理部113は、例えば、買物代行により購入された商品の配送に関する管理、買物代行の際に発生する支払いに関する管理、および、買物代行システム100の会員のポイントに関する管理を行う。買物代行システム100の会員に関する詳細については後述する。
図2に示すように、代行依頼管理部113は、その機能として、データ読込み部1131、配送指示部1132、ポイント更新部1133、および、支払い処理部1134を備える。これら各部1131~1134の機能の詳細については後述する。なお、これら各部1131~1134の機能は、プロセッサがコンピュータプログラムを実行することで実現されてよい。
【0029】
図2に示すように、買物代行サービス提供装置1はデータ保存部12をさらに備える。データ保存部12は、不揮発性のメモリで構成される。データ保存部12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)で構成される。データ保存部12は、買物代行に関わる各種のデータベース(DB)を保存する。
【0030】
本実施形態においては、データ保存部12に保存されるDBには、会員情報DB121、買物代行者登録情報DB122、買物依頼情報DB123、買物代行結果情報DB124、および、会員ポイント情報DB125が含まれる。これらのDB121~125の詳細については後述する。
【0031】
<3.買物代行サービスの提供方法>
次に、買物代行サービス提供装置1を含む買物代行システム100を用いた買物代行サービスの提供方法について説明する。
【0032】
(3-1.会員登録)
本実施形態では、買物代行者は、買物代行システム100の会員として登録された者である。会員登録された買物代行者は、買物代行の依頼者となってもよい。すなわち、本実施形態の構成では、会員同士で買物の代行をしあうことができる。なお、買物代行者は、買物代行を行う専門業者が雇用する従業員であってもよい。ただし、本実施形態のように会員制度を導入すると、例えば雇用のために必要となる経費を抑えることができるために、代行費用を安価にすることができる。
【0033】
また、本実施形態において、買物代行の依頼者は、会員登録した者であってもよいし、会員登録していない者であってもよい。また、会員登録した買物代行の依頼者は、買物代行を行うことを希望しない者であってもよい。すなわち、本実施形態においては、会員の中に、買物代行の依頼だけを行い、自身は買物代行を行わない者も含まれる。
【0034】
図3は、買物代行システム100における会員登録の処理例を示すフローチャートである。
図3におけるユーザ端末は、会員登録を行う者が利用する端末である。ユーザ端末は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等であってよい。
図3に示すユーザ端末は、通常、
図3に示す会員登録処理の後に、依頼者端末2または買物代行者端末3として利用される。
【0035】
ステップS1では、ユーザ端末が、ネットワーク6を介して買物代行サービス提供装置1の外部データ受信部111にユーザ情報を送信する。すなわち、外部データ受信部111のデータ受信部1111がユーザ情報を受信する。なお、ユーザ情報は、例えば、インターネット上の会員登録サイトで、買物代行システム100への会員登録を希望する者がユーザ情報を入力することによって送信することができる。また、買物代行システム100の会員用のアプリ(アプリケーションソフトウェア)をユーザ端末にダウンロードし、当該アプリを利用してユーザ情報の入力および送信を行ってもよい。
【0036】
後述の
図4に示すように、ユーザ情報には、例えば、会員登録を希望する者の氏名、住所、年齢、性別、および、金融機関情報が含まれる。金融機関情報は、例えば、会員に発生した支払い費用を引き落とすための口座番号や、会員に対してお金を振り込むための口座番号等が含まれる。金融機関情報には、金融機関の口座番号ではなく、例えばクレジットカードに関する情報が含まれてもよい。ユーザ情報が送信されると、ステップS2に処理が進められる。
【0037】
ステップS2では、外部データ受信部111のデータ識別部1112が、データ受信部1111によって受信されたデータの種別について識別を行う。ここでは、データ識別部1112は、受信したデータの種別がユーザ情報であると識別する。データの種別に関する識別が完了すると、ステップS3に処理が進められる。
【0038】
ステップS3では、データ書込み部1113が、ユーザ情報を会員情報DB121の形式に変更して、会員情報として保存する。
図4は、会員情報DB121の形式を説明するための図である。
図4に示す例では、データ書込み部1113は、ユーザ情報に含まれる氏名、年齢、性別、および、金融機関情報に、会員ID、パスワード、および、更新時刻を追加し、これらの情報を会員情報として会員情報DB121に保存する。
【0039】
なお、パスワードは、例えば、インターネット上の買物代行システム100の会員サイトにアクセスするためのパスワードである。例えば、会員IDとパスワードとを入力することで、会員サイトにアクセスすることができる。本例では、パスワードは、買物代行サービス提供装置1によって自動的に決定される。ただし、これは例示であり、パスワードは、先に会員が決める構成であってもよい。
【0040】
会員情報の保存が完了すると、会員登録の完了がユーザ端末に通知され、次のステップS4に処理が進められる。なお、当該登録完了通知は、処理部11が行っても、買物代行サービス提供装置1に処理部11とは別に設けられる装置が行ってもよい。当該登録完了通知には、例えば、会員IDおよびパスワードが含められる。会員IDおよびパスワードは、登録されたメールアドレスに送信されてもよい。この場合には、ユーザ情報にメールアドレス情報が含まれている。なお、買物代行を行うことを希望しない者は、この時点で会員登録の処理を終了してよい。これにより、買物代行の依頼のみを行う者として会員登録を行うことができる。
【0041】
ステップS4では、ユーザ端末が、ネットワーク6を介して外部データ受信部111に買物代行希望者情報を送信する。すなわち、外部データ受信部111のデータ受信部1111が買物代行希望者情報を受信する。なお、買物代行希望者情報は、例えば、インターネット上の会員サイトで、買物代行を行うことを希望する者が買物代行希望者情報を入力することによって送信することができる。また、会員用のアプリを利用して買物代行希望者情報の入力および送信を行ってもよい。
【0042】
後述の
図5に示すように、買物代行希望者情報には、例えば、買物代行者としての登録を希望する者の会員ID、現在位置情報、代行可能種別、代行可能範囲、および、代行可能時間帯が含まれる。なお、現在位置情報は、例えばGPS(Global Positioning System)情報である。登録情報としての現在位置情報とは、買物代行者が所有する端末のGPS情報を、買物代行サービス提供装置1が閲覧する権限を認めることであってよい。また、代行可能種別は、買物代行を行うことができる商品の種類である。代行可能範囲は、例えば、買物代行を行うことができるエリア情報である。買物代行希望者情報が送信されると、ステップS5に処理が進められる。
【0043】
ステップS5では、データ識別部1112が、データ受信部1111によって受信されたデータの種別について識別を行う。ここでは、データ識別部1112は、受信したデータの種別が買物代行希望者情報であると識別する。データの種別に関する識別が完了すると、ステップS6に処理が進められる。
【0044】
ステップS6では、データ書込み部1113が、買物代行希望者情報を買物代行者登録情報DB122の形式に変更して、買物代行者登録情報として保存する。
図5は、買物代行者登録情報DB122の形式を説明するための図である。
図5に示す例では、データ書込み部1113は、買物代行希望者情報に含まれる会員ID、現在位置情報、代行可能種別、代行可能範囲、および、代行可能時間帯に、代行者IDおよび更新時刻を追加し、これらの情報を買物代行者登録情報として買物代行者登録情報DB122に保存する。すなわち、データ保存部12は、買物代行を行うことを希望する買物代行希望者の情報を保存する。
【0045】
買物代行者登録情報の保存が完了すると、買物代行者登録の完了がユーザ端末に通知される。なお、当該登録完了通知は、処理部11が行っても、買物代行サービス提供装置1に処理部11とは別に設けられる装置が行ってもよい。当該登録完了通知には、例えば代行者IDが含められてよい。会員情報としてメールアドレス情報が含まれている場合には、代行者IDは、登録されたメールアドレスに送信されてもよい。
【0046】
(3-2.買物代行依頼~買物代行指示)
図6は、買物代行システム100を用いた買物代行サービスの提供方法における、買物代行依頼から買物代行指示までの流れを例示するフローチャートである。買物代行の依頼は、買物代行の依頼を希望する依頼者が依頼者端末2を用いて行う。なお、買物代行の依頼者は、特に限定される趣旨ではないが、例えば、出張を行う出張者や、観光を行う観光者であってよい。依頼者は、買物代行システム100の会員であっても、会員でなくてもよい。
【0047】
ステップS11では、依頼者端末2が、ネットワーク6を介して買物代行サービス提供装置1の外部データ受信部111に買物依頼情報を送信する。すなわち、外部データ受信部111のデータ受信部1111が買物依頼情報を受信する。更に別の言い方をすると、処理部11は、買物代行の依頼を受け付ける。買物代行サービス提供方法は、買物代行の依頼を通信により受け付ける依頼受付け工程を備える。
【0048】
例えば、依頼者が依頼者端末2を利用して出張や観光のための宿泊予約を行う際に、土産物の買物代行を依頼することが想定できる。依頼者は、例えば、インターネット上の宿泊予約サイト内に設けられる買物代行の依頼ページを利用して買物代行の依頼情報を入力する。なお、依頼者は、買物代行の依頼時に買物代行にかかる費用の支払いを済ませてよい。この場合の支払いは、クレジットカードを利用した支払いであってよい。また、例えば、依頼者が買物代行システム100の会員である場合には、買物代行にかかる費用は、金融機関の口座から引き落とされる方式としてもよい。買物代行にかかる費用には、例えば、商品代金、配送料、および、代行料が含まれてよい。
【0049】
後述の
図7に示すように、買物代行の依頼情報である買物依頼情報には、例えば、依頼者の会員ID、希望商品、配送希望時刻、および、配送希望場所が含まれる。依頼者が会員でない場合には、会員IDの代わりに氏名等の依頼者の身元が分かる情報が含まれることとしてよい。例えば、依頼者は、宿泊ホテルを配送希望場所とし、宿泊ホテルのチェックアウト時刻を配送希望時刻とすることができる。なお、希望商品の数および種類は、単数でも複数でもよい。買物依頼情報が送信されると、依頼者端末2を用いた買物代行依頼は完了する。そして、買物代行サービス提供装置1が買物依頼情報を受信することにより、ステップS12の処理が行われる。
【0050】
ステップS12では、外部データ受信部111のデータ識別部1112が、データ受信部1111によって受信されたデータの種別について識別を行う。ここでは、データ識別部1112は、受信したデータの種別が買物依頼情報であると識別する。データの種別に関する識別が完了すると、ステップS13に処理が進められる。
【0051】
ステップS13では、データ書込み部1113が、受信した買物依頼情報を買物依頼情報DB123に則した形式に変更して保存する。
図7は、買物依頼情報DB123の形式を説明するための図である。
図7に示す例では、データ書込み部1113は、受信した買物依頼情報に買物IDおよび更新時刻を追加し、これらの情報を買物依頼情報として買物依頼情報DB123に保存する。買物依頼情報の買物依頼情報DB123への保存が完了すると、ステップS14に処理が進められる。
【0052】
ステップS14では、代行依頼検知部112のデータ読込み部1121が、買物依頼情報DB123が更新されたタイミングで買物代行者登録情報DB122および買物依頼情報DB123のデータを読み込む。なお、買物依頼情報DB123が更新されたタイミングは、ステップS13により買物依頼情報DB123への情報の保存が行われたタイミングが該当する。データの読み込みが完了すると、次のステップS15に処理が進められる。
【0053】
ステップS15では、代行者選別部1122が先に読み込んだデータに基づいて、買物代行者登録情報に登録されている者の中から買物代行者の選別を行う。すなわち、買物代行を希望する複数の会員の中から、買物代行者が選別される。代行者選別部1122は、買物依頼情報に応じて買物代行者を一人だけ選別してもよいし、複数選別してもよい。
【0054】
代行者選別部1122は、交通サービス提供者が提供する交通機関と買物代行者とが連係することができるように、買物代行者の選別を行う。例えば、代行者選別部1122は、買物依頼情報と、交通サービス提供者から付与される情報とに基づいて、交通機関と買物代行者とが連係することができる計画を立て、当該計画に基づいて買物代行者を選別する。交通サービス提供者から付与される情報は、例えば、交通サービス提供者が提供する交通機関が買物代行で購入された商品を受け取ることができる場所の候補情報である。当該場所の候補情報は、予め決められており、サーバ等の不揮発性メモリに格納されている構成であってよい。また、別の例として、当該場所の候補情報は、交通サービス提供者から通信により提供される構成であってもよい。
【0055】
なお、交通機関には、交通機関の運転者等を含む。つまり、交通機関が買物代行で購入された商品を受け取るとは、交通機関の運転者等が、買物代行で購入された商品を受け取ることを含む。言い換えれば、交通機関がタクシーである場合、タクシーの運転者は、買物代行で購入された商品を受け取ってもよい。また、交通機関が買物代行で購入された商品を受け取るとは、買物代行者が、バス等の交通機関内の予め定められた位置(荷物を置くスペースなど)に、買物代行で購入した商品を置くことであってもよい。
【0056】
例えば、代行者選別部1122は、買物依頼情報と、買物代行者登録情報と、買物代行で購入した商品の受け渡しを行う場所の情報と、に基づいて買物代行者の選別を行う。代行者選別部1122は、例えば、最短時間で買物代行を実行することができる者を買物代行者に選別してよい。また、例えば、代行者選別部1122は、買物依頼情報に含まれる希望商品が例えば冷凍食品である場合には、買物依頼情報に含まれる配送希望時刻に近い時刻に商品を購入できる者(最適時刻商品購入者)を買物代行者に選別してもよい。
【0057】
なお、買物代行者を選別には、買物代行者の過去の実績情報も利用されてよく、実績情報を優先して買物代行者の選別が行われてよい。実績情報には、例えば、過去の買物代行時における買物代行に要した時間情報や費用情報等が含まれてよい。また、実績情報には、過去の買物代行に対する依頼者の評価情報や、過去の買物代行から導出される商品購入の得意分野情報が含まれてもよい。得意分野情報は、例えば、会員が割引情報を利用して商品を安く購入できる商品分野の情報や、会員が入手困難な商品を高い確率で購入できる商品分野の情報等であってよい。例えば、実績情報から商品を安く購入することができると推定される者が、優先的に買物代行者に選別されてもよい。なお、商品を安く購入することができた場合、余剰分の費用は、例えば、依頼者に還元されてもよいし、会員に付与されてもよい。
【0058】
また、依頼者から複数種類の商品の買物代行を依頼された場合、一人の買物代行者が選別される構成としてもよいし、複数の買物代行者が選別される構成としてもよい。前者の場合、買物代行の費用を安くすることができる。後者の場合、買物代行に要する時間を短時間とすることができる。買物代行の際に費用を優先するか、時間を優先するかを、予め依頼者が、買物依頼情報に含める構成としてもよい。そして、代行者選別部1122は、依頼者が選択した費用と時間とのいずれを優先するかの希望に応じて買物代行者を選別してもよい。
【0059】
また、代行者選別部1122は、他の依頼者から既に同じ商品の買物代行を依頼され、既に買物代行者が選別されている場合に、例えば時間および場所の条件が合えば、既に買物代行者に選ばれている者を再度買物代行者に選別してもよい。すなわち、或る買物代行者に複数の依頼人の希望商品をまとめて買うことを指示する構成としてもよい。このようにすることで、買物代行に要する費用を安くすることができる。
【0060】
買物代行者が選別されると、次のステップS16に処理が進められる。
【0061】
ステップS16では、代行依頼指示部1123が、買物代行者の選別結果に応じて、買物情報を生成し、ネットワーク6を介して生成した買物情報を買物代行者端末3に送信する。
図8は、買物情報について説明するための図である。
図8に示すように、買物情報には、例えば、買物ID、商品情報、商品引渡し時刻、および、商品引渡し場所が含まれる。商品情報は、買物代行を行う商品の情報であり、購入する商品の数や、商品の種類が含まれてよい。商品情報には、複数種類の商品が含まれてもよい。商品引渡し時刻および場所は、買物代行者が交通サービス提供者によって提供される交通機関に購入した商品を渡す時刻と場所のことである。
【0062】
ステップS16の完了により、買物情報を送信された買物代行者端末3の表示画面30(例えば
図7の一点鎖線で囲まれる範囲)には、買物情報が表示される。すなわち、買物代行サービス提供装置1は、買物情報に含まれる少なくとも一部の情報を、買物代行者端末3の表示画面30に表示させる。これにより、買物代行者は買物代行者端末3の表示画面30を見て、買物代行を行う際に必要となる情報を簡単に把握することができる。
【0063】
図7に示す例では、買物代行者端末3の表示画面30に、買物情報として、買物ID、商品情報、商品引渡し時刻、および、商品引渡し場所が表示される。なお、表示画面30に表示される項目には、例えば、買物代行の際の費用制限や、プレゼントラッピングの有無等の他の情報が含まれてもよい。また、表示画面30には、文字の情報だけでなく、商品の写真や、場所を示す地図等が表示されてもよい。
【0064】
買物代行者は、買物代行者端末3に表示される買物情報にしたがって、依頼をされた商品の購入を行い、購入した商品を指定の商品引渡し場所に指定時刻に届ける。依頼者がクレジットカードや引き落としにより料金を支払う構成のために、買物代行者は、商品の購入の際に料金を支払う必要がない。このために、買物代行者の負担を低減することができる。
【0065】
なお、買物代行者が、買物代行者端末3に表示された買物情報に従って商品を購入することが出来ないと判断した場合に、そのことを買物代行サービス提供装置1に送信することができる構成としてもよい。この場合には、買物代行サービス提供装置1は、買物代行者の選別を含む買物代行の計画を再度計画する構成であってよい。
【0066】
また、以上に示す例では、交通機関と買物代行者とが連係することができる計画を先に立てて、その後、買物代行者を決める構成としたが、これは例示にすぎない。例えば、先に買物依頼情報および買物代行者登録情報に基づいて買物代行者が選別され、選別された買物代行者のスケジュールに応じて、買物代行者が交通機関に商品を引き渡す場所が決められる構成としてもよい。また、買物代行者登録情報DB122に登録される各会員のスケジュール、および、交通サービス提供者が提供する交通機関のスケジュールに基づき、買物代行者の選別を含めた買物代行スケジュールが決定されてもよい。
【0067】
また、代行者選別部1122は、買物代行者を選別する際に、交通サービス提供者が提供する交通機関を利用する必要があるか否かを判定する構成としてもよい。例えば、依頼者が希望する配送希望場所と、買物代行者の住所が近い場合には、交通サービス提供者が提供する交通機関を利用する必要がないと判定されてよい。この場合には、買物代行者に、商品の配送指示を出してよい。このようにすることで、不要な配送料を低減して、買物代行に要する費用を抑制することができる。すなわち、配送指示の送信先が、買物代行者端末3と交通サービス提供者端末4との間で選択されてよい。
【0068】
また、以上からわかるように、買物代行サービス提供装置1の処理部11は、買物代行に関わる買物情報を買物代行者端末3に送信する。買物代行サービス提供方法は、買物代行に関わる買物情報を買物代行者が利用する端末3に送信する買物情報送信工程を備える。
【0069】
処理部11は、買物代行希望者の中から買物代行者を選別する。このような構成では、予め会員登録された買物代行希望者の中から買物代行者を決定することができる。買物代行を希望する会員は、空いた時間を有効活用して買物代行を行い、その対価を受け取ることができる。登録した複数の会員の中から買物代行者を選ぶことができるために、買物代行を行う従業員を雇う必要がなく、代行費用を安く抑えることができる。
【0070】
また、処理部11は、過去の買物代行の実績に応じて買物代行者を選別してよい。これによれば、買物代行の質を向上することができ、買物代行の依頼者の満足度を向上することができる。
【0071】
(3-3.買物代行指示後~配送完了報告)
図9は、買物代行システム100を用いた買物代行サービスの提供方法における、買物代行指示後から配送完了報告までの流れを例示するフローチャートである。
【0072】
ステップS21では、買物代行者端末3が買物代行指示に対する結果を示す買物代行結果情報を買物代行サービス提供装置1に向けて送信する。すなわち、外部データ受信部111のデータ受信部1111が買物代行結果情報を受信する。なお、買物代行結果情報の送信は、例えば、買物代行者が買物代行者端末3を操作して買物代行結果情報を入力して送信指示を行うことによって実行される。
【0073】
後述の
図10に示すように、買物代行結果情報には、例えば、買物ID、買物代行者の会員ID、買物代行で購入された商品の販売店情報、購入商品情報、商品の購入時刻、商品の購入にかかった金額である商品合計金額、および、買物代行の結果を示す状況が含まれる。当該状況は、詳細には、購入済か購入中止かである。購入中止は、例えば、商品が品切れで買えなかったような場合に発生する。買物代行結果情報が送信されると、ステップS22に処理が進められる。
【0074】
ステップS22では、外部データ受信部111のデータ識別部1112が、データ受信部1111によって受信されたデータの種別について識別を行う。ここでは、データ識別部1112は、受信したデータの種別が買物代行結果情報であると識別する。データの種別に関する識別が完了すると、ステップS23に処理が進められる。
【0075】
ステップS23では、データ書込み部1113が、受信した買物代行結果情報を買物代行結果情報DB124に則した形式に変更して保存する。
図10は、買物代行結果情報DB124の形式を説明するための図である。
図10に示す例では、データ書込み部1113は、受信した買物代行結果情報に買物代行結果IDおよび更新時刻を追加し、これらの情報を買物代行結果情報として買物代行結果情報DB124に保存する。買物代行結果情報の買物代行結果情報DB124への保存が完了すると、ステップS24に処理が進められる。
【0076】
ステップS24では、代行依頼管理部113のデータ読込み部1131が、買物代行結果情報DB124が更新されたタイミングで買物代行結果情報DB124のデータを読み込む。なお、買物代行結果情報DB124が更新されたタイミングは、ステップS23により買物代行結果情報DB124への情報の保存が行われたタイミングが該当する。データの読み込みが完了すると、次のステップS25に処理が進められる。
【0077】
ステップS25では、配送指示部1132が、買物代行結果情報に応じて配送情報を生成し、ネットワーク6を介して生成した配送情報を交通サービス提供者端末4に送信する。
図11は、配送情報について説明するための図である。
図11に示すように、配送情報には、例えば、依頼者の氏名および会員ID、買物代行者の氏名および会員ID、買物ID、配送商品情報、商品受取り場所、商品受取り時刻、商品配送場所、および、商品配送時刻が含まれる。なお、商品受取り場所は、買物代行者が購入した商品を交通機関が受け取る場所である。商品配送場所は、買物代行の依頼者が希望する商品の受け取り場所である。
【0078】
なお、買物代行結果情報における「状況」が購入中止である場合には、商品の配送を行うことができない。このために、配送情報の代わりに、配送中止情報が交通サービス提供者端末4に送信される構成としてよい。また、この場合には、買物代行の依頼者が利用する依頼者端末2に、買物代行の中止情報が送信されることが好ましい。
【0079】
ステップS25の完了により、配送情報を送信された交通サービス提供者端末4の表示画面40(例えば
図11の一点鎖線で囲まれる範囲)には、配送情報が表示される。すなわち、買物代行サービス提供装置1は、配送情報に含まれる少なくとも一部の情報を、交通サービス提供者端末4の表示画面40に表示させる。これにより、交通サービス提供者は交通サービス提供者端末4の表示画面40を見て、商品の配送を行う際に必要となる情報を簡単に把握することができる。
図11に示す例では、交通サービス提供者端末4の表示画面40に、配送情報として、依頼者の氏名および会員ID、買物代行者の氏名および会員ID、買物ID、配送商品情報、商品受取り場所、商品受取り時刻、商品配送場所、および、商品配送時刻が表示される。
【0080】
交通サービス提供者は、交通サービス提供者端末4に表示される配送情報にしたがって、タクシーの配車等を行う。タクシー等の交通機関の運転者等の乗員は、買物代行者から購入商品を受け取り、受け取った購入商品を依頼者に引き渡す。
【0081】
以上からわかるように、買物代行サービス提供装置1の処理部11は、買物代行者が買物情報に応じて購入する商品の配送指示を交通サービス提供者端末に送信する。買物代行サービス提供方法は、買物代行者が買物情報に応じて購入する商品の配送指示を、交通サービスの提供を行う交通サービス提供者が利用する端末4に送信する配送指示工程を備える。このような構成では、買物代行者が購入した商品を交通サービス提供者が提供する交通機関を利用して配送することができるために、効率良く買物代行を行うことができる。例えば、買物代行の依頼者が利用する予定のタクシーを利用して、買物代行者が購入した商品を依頼者に届けることができる。また、例えば依頼者が出張者である場合、依頼者が仕事を行っている間に、依頼者の出張先の土産物を買物代行者に代理購入させ、交通サービス提供者が提供する交通サービスを利用して土産物を依頼者に渡すように手配することができる。また、買物代行者は、購入した商品を依頼者に直接届ける必要がない。このために、買物代行者の負担を低減することができる。
【0082】
また、配送指示は、買物代行者と、交通サービス提供者が提供する交通機関とが合流する場所を含む。なお、交通機関が、交通機関の運転者等である場合、配送指示は、買物代行者と、交通機関の運転者等が待ち合わせる場所であってもよい。このような構成では、買物代行者と交通サービス提供者との連係を適切に行って、効率良く買物代行を行うことができる。また、このような構成では、買物代行者に対して商品の受け渡しを行う合流場所を指定することができ、交通サービス提供者による商品の配送計画を最適化し易くすることができる。
【0083】
交通サービス提供者は、交通機関を利用した配送が完了すると、配送結果の報告を行う。
図9に戻って、ステップS26では、交通サービス提供者端末4が配送結果情報を買物代行サービス提供装置1に向けて送信する。すなわち、外部データ受信部111のデータ受信部1111が配送結果情報を受信する。なお、配送結果情報の送信は、交通サービス提供者が交通サービス提供者端末4を操作して配送結果情報を入力して送信指示を行うことによって実行される。
【0084】
図12は、配送結果情報について説明するための図である。
図12に示すように、配送結果情報には、例えば、交通サービス提供者、配送商品情報、商品受取り場所、商品配送場所、商品配送時刻、配送料金、および、状況が含まれる。状況には、配送済みであることを知らせる情報が含まれる。配送結果情報が送信されると、ステップS27(
図9参照)に処理が進められる。
【0085】
ステップS27では、データ識別部1112が、データ受信部1111によって受信されたデータの種別について識別を行う。ここでは、データ識別部1112は、受信したデータの種別が配送結果情報であると識別する。データの種別に関する識別が完了すると、ステップS28に処理が進められる。
【0086】
ステップS28では、データ書込み部1113が、配送結果情報に従って買物代行結果情報DB124に保存される買物代行結果情報の更新を行う。詳細には、データ書込み部1113は、買物代行結果情報(
図10参照)の「状況」を配送済に更新する。
【0087】
(3-4.支払い処理およびポイント処理)
図13は、買物代行システム100を用いた買物代行サービスの提供方法における、支払い処理およびポイント処理の流れを例示するフローチャートである。
【0088】
上述のように、買物代行者端末3による買物代行結果情報の送信が行われると(ステップS21)、代行依頼管理部113のデータ読込み部1131が、買物代行結果情報DB124から買物代行結果情報を読み込む(ステップS24)。支払い処理部1134は、読み込まれた買物代行結果情報において商品の購入済を確認すると、買物代行結果情報に基づき商品代金支払い情報を作成し、支払い代行者端末5に向けて送信する(ステップS29)。
【0089】
図14は、商品代金支払い情報について説明するための図である。
図14に示すように、商品代金支払い情報には、例えば、買物代行により購入された商品の販売店名称、支払い金額(商品代金)、支払い期限、買物ID、および、購入日時が含まれる。支払い代行者は、支払い代行者端末5に送られてきた商品代金支払い情報に基づき、買物代行の商品の購入が行われた販売店に対して、依頼者に代わって支払いを行う。
【0090】
図13に戻って、上述のように、交通サービス提供者端末4による配送結果情報の送信が行われると(ステップS26)、外部データ受信部111のデータ書込み部1113が、買物代行結果情報の「状況」を配送済に更新する(ステップS28)。支払い処理部1134は、当該更新が行われたタイミングで、配送結果情報に基づき配送サービス支払い情報を作成し、支払い代行者端末5に向けて送信する(ステップS30)。
【0091】
図15は、配送サービス支払い情報について説明するための図である。
図15に示すように、配送サービス支払い情報には、例えば、買物代行の商品を配送した交通サービス提供者、支払い金額(配送料)、支払い期限、買物ID、配送商品情報、商品受取り場所、商品配送場所、および、商品配送時刻が含まれる。支払い代行者は、支払い代行者端末5に送られてきた配送サービス支払い情報に基づき、買物代行の商品の配送を行った交通サービス事業者に対して、依頼者に代わって支払いを行う。
【0092】
図13に戻って、配送サービス支払い情報の送信が行われると、ポイント更新部1133が、買物代行者に買物代行作業に対する作業ポイントを付与する処理を行う。詳細には、ポイント更新部1133は、会員ポイント情報DB125に保存されるポイント付与の対象となる買物代行者の会員ポイント情報を更新する。
【0093】
図16は、会員ポイント情報について説明するための図である。
図16に示すように、会員ポイント情報DB125に保存される会員ポイント情報には、例えば、会員ID、合計ポイント、ポイント有効期間、および、更新時刻が含まれる。この例の場合、会員ポイント情報の更新は、合計ポイントの書き替えである。ポイントの付与は、例えば依頼者が支払った配送料をポイントに換算して行われる。ポイントは、例えば、買物代行システム100の協賛店(販売店)や交通サービス提供者が提供する交通機関における支払いに利用できる。また、例えば、ポイントは、現金に変換できる構成であってもよい。
【0094】
以上からわかるように、本実施形態では、データ保存部12に保存される情報には、ポイント情報が含まれる。処理部11は、買物代行者が買物代行を行った際にポイント情報を更新する。このような構成とすると、買物代行者は、自身の空いた時間を利用して行った買物代行の対価としてポイントを得ることができる。本構成によれば、買物代行者の対価の受け取りの手間を省くことができ、買物代行者の負担を低減することができる。
【0095】
<4.変形例>
以上に示した実施形態では、買物代行の依頼を受け付けるごとに、個別に買物代行の計画を立てる構成としたが、これは例示にすぎない。処理部11は、買物代行を一定の期間内に複数まとめて受け付ける構成としてもよい。このような構成とすれば、買物代行依頼をまとめて受け付け、複数の買物代行をまとめて計画することができるために、買物代行の代行費用を安価にすることができる。このような構成は、例えば、過疎地等の商品の販売店が自宅の近辺に少ない地域における買物代行に好適である。
【0096】
なお、過疎地等における買物代行に買物代行システム100を適用する場合には、買物代行を依頼する依頼者も会員登録することが好ましい。これにより、買物代行にかかる費用のやり取りを効率良く行うことができる。また、過疎地等に買物代行システム100を適用する場合には、買物代行者に商品の受け渡しのために公共交通機関を利用させてよい。また、交通サービス提供者が提供する交通サービスは、オンデマンドタクシーとしてよい。
【0097】
また、買物代行を依頼した依頼者が、依頼者端末2を利用して買物代行に対する評価を買物代行サービス提供装置1に送信できる構成としてよい。この場合、買物代行サービス提供装置1は、受信した買物代行に対する評価をデータ保存部12に保存される情報に反映してよい。例えば、買物代行者登録情報DB122中の各登録者の情報に含まれる評価ポイントが、買物代行に対する評価に応じて変動する構成としてよい。
【0098】
例えば、買物代行者の買物代行が高評価である場合には、評価ポイントを上げ、低評価である場合には、評価ポイントを下げる構成としてよい。例えば、買物代行サービス提供装置1は、買物代行者の選別を行う際に、評価ポイントが高い登録者を優先して買物代行者に決定してよい。
【0099】
<5.留意事項等>
本明細書の、発明を実施するための形態に開示される種々の技術的特徴は、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書の、発明を実施するための形態に開示される複数の実施形態および変形例は可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
【符号の説明】
【0100】
1・・・買物代行サービス提供装置
2・・・依頼者端末
3・・・買物代行者端末
4・・・交通サービス提供者端末
5・・・支払い代行者端末
11・・・処理部
12・・・データ保存部
30・・・買物代行者端末の表示画面