(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094955
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】センサネットワークシステムの設計方法
(51)【国際特許分類】
H04W 16/18 20090101AFI20230629BHJP
H04W 4/38 20180101ALI20230629BHJP
H04W 40/32 20090101ALI20230629BHJP
【FI】
H04W16/18
H04W4/38
H04W40/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021210577
(22)【出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木津 吉永
(72)【発明者】
【氏名】市村 順一
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB27
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067EE25
(57)【要約】
【課題】現実的なセンサネットワークシステムを構築する。
【解決手段】土地には、所定の区画ごとに、複数種類に分類された用途地域を示す用途地域識別子のいずれかが対応付けられており、用途地域識別子と、センサノードから放射される電波の伝搬距離とが対応付けられており、センサネットワークシステムの設計方法は、第1のメータの位置に基づいて、第1のメータに対応する第1のセンサノードが属する用途地域の用途地域識別子を特定し、特定された用途地域識別子に基づいて、第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定し、伝搬距離に基づいて、センサノードが属するグループを特定する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメータそれぞれに対応付けられた複数のセンサノードと、前記センサノードを通じてメータの情報を収集するセンター装置と、を備え、前記複数のセンサノードが、センサノード間の無線通信によりメータの情報を送受信するセンサネットワークシステムの設計方法であって、
土地には、所定の区画ごとに、複数種類に分類された用途地域を示す用途地域識別子のいずれかが対応付けられており、
前記用途地域識別子と、前記センサノードから放射される電波の伝搬距離とが対応付けられており、
第1のメータの位置に基づいて、前記第1のメータに対応する第1のセンサノードが属する用途地域の前記用途地域識別子を特定し、
特定された前記用途地域識別子に基づいて、前記第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定し、
前記伝搬距離に基づいて、前記センサノードが属するグループを特定する、センサネットワークシステムの設計方法。
【請求項2】
土地には、所定の区画ごとに、前記用途地域識別子が対応付けられているとともに、前記用途地域識別子に関連する建ぺい率が対応付けられており、
前記用途地域識別子および前記建ぺい率の組み合わせと、前記センサノードから放射される電波の伝搬距離とが対応付けられており、
前記第1のメータの位置に対応付けられた前記用途地域識別子および前記建ぺい率に基づいて、前記第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定する、請求項1に記載のセンサネットワークシステムの設計方法。
【請求項3】
土地には、所定の区画ごとに、前記用途地域識別子が対応付けられているとともに、前記用途地域識別子に関連する容積率が対応付けられており、
前記用途地域識別子および前記容積率の組み合わせと、前記センサノードから放射される電波の伝搬距離とが対応付けられており、
前記第1のメータの位置に対応付けられた前記用途地域識別子および前記容積率に基づいて、前記第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定する、請求項1または2に記載のセンサネットワークシステムの設計方法。
【請求項4】
前記第1のメータの位置に基づいて、前記第1のセンサノードが属する用途地域の第1の用途地域識別子を特定するとともに、第2のメータの位置に基づいて、前記第2のメータに対応する第2のセンサノードが属する用途地域の第2の用途地域識別子を特定し、
特定された前記第1の用途地域識別子および前記第2の用途地域識別子に基づいて、前記第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定する、請求項1に記載のセンサネットワークシステムの設計方法。
【請求項5】
前記センサノードと前記センター装置とを中継する中継器を設置する候補となる前記センサノードである基準ノードを指定し、
前記基準ノードからの距離が所定の距離条件を満たし、かつ、前記基準ノードが属する用途地域と同一の用途地域に属する、所定数以下の前記センサノードと、前記基準ノードとでグループを生成し、
生成されたグループの前記基準ノードに前記中継器を対応付ける、請求項1から4のいずれか1項に記載のセンサネットワークシステムの設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のメータの情報を収集するセンサネットワークシステムの設計方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガス事業者や電力事業者は、需要者が消費したガスや電力の使用量を積算するため、需要箇所にガスメータや電力メータを配置している。また、近年では、通信機能を備え、ガス事業者や電力事業者との間で双方向にデータ通信を行い、ガスや電力の使用量を自動的に遠隔検針可能なスマートメータの設置が促進されている。かかるスマートメータは、ガスや電力といったインフラ網の安全性や利用効率を高めるための情報源としても利用できる。
【0003】
また、上述したスマートメータとガス事業者や電力事業者とのデータ通信を実現すべく様々な手段が提案されている。例えば、スマートメータに近距離の無線機を設け、メッシュ型のネットワークを形成したり、LTE(Long Term Evolution)といった携帯電話網によってスター型のネットワークを形成したり、電力線通信によるスター型のネットワークを形成することが考えられる。
【0004】
また、メッシュ型のネットワークの応用として、基幹ネットワークと無線LANによるアドホック通信とを併設し、基幹ネットワークの障害時においてアドホック通信に切り替えることでスマートメータを安定して運用する技術が知られている(例えば、特許文献1)。また、ネットワークのルーティングに関する技術も公開されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-065422号公報
【特許文献2】特開2012-105258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
センサネットワークシステムでは、複数のメータそれぞれにセンサノードが対応付けられ、センサノードは中継機を介してセンター装置と通信を確立する。中継機は、複数のセンサノードからメータの情報を取得し、センター装置に送信する。
【0007】
センサネットワークシステムでは、センサノード間で無線通信が行われる。センサノードの位置は、当該センサノードに対応するメータやその近傍に制限されるため、当該センサノードの設置環境によって、センサノードから放射される電波の伝搬距離が異なる。このため、仮に、伝搬距離をセンサノードに拘わらず一様に設定すると、設定された伝搬距離が、実際の伝搬距離と異なることがあり、通信が不安定になることがある。そうすると、構築されるセンサネットワークシステムが、現実的なセンサネットワークシステムとは異なるものになるおそれがある。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑み、現実的なセンサネットワークシステムを構築することが可能なセンサネットワークシステムの設計方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のセンサネットワークシステムの設計方法は、複数のメータそれぞれに対応付けられた複数のセンサノードと、センサノードを通じてメータの情報を収集するセンター装置と、を備え、複数のセンサノードが、センサノード間の無線通信によりメータの情報を送受信するセンサネットワークシステムの設計方法であって、土地には、所定の区画ごとに、複数種類に分類された用途地域を示す用途地域識別子のいずれかが対応付けられており、用途地域識別子と、センサノードから放射される電波の伝搬距離とが対応付けられており、第1のメータの位置に基づいて、第1のメータに対応する第1のセンサノードが属する用途地域の用途地域識別子を特定し、特定された用途地域識別子に基づいて、第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定し、伝搬距離に基づいて、センサノードが属するグループを特定する。
【0010】
また、土地には、所定の区画ごとに、用途地域識別子が対応付けられているとともに、用途地域識別子に関連する建ぺい率が対応付けられており、用途地域識別子および建ぺい率の組み合わせと、センサノードから放射される電波の伝搬距離とが対応付けられており、第1のメータの位置に対応付けられた用途地域識別子および建ぺい率に基づいて、第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定するようにしてもよい。
【0011】
また、土地には、所定の区画ごとに、用途地域識別子が対応付けられているとともに、用途地域識別子に関連する容積率が対応付けられており、用途地域識別子および容積率の組み合わせと、センサノードから放射される電波の伝搬距離とが対応付けられており、第1のメータの位置に対応付けられた用途地域識別子および容積率に基づいて、第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定するようにしてもよい。
【0012】
また、第1のメータの位置に基づいて、第1のセンサノードが属する用途地域の第1の用途地域識別子を特定するとともに、第2のメータの位置に基づいて、第2のメータに対応する第2のセンサノードが属する用途地域の第2の用途地域識別子を特定し、特定された第1の用途地域識別子および第2の用途地域識別子に基づいて、第1のセンサノードから放射される電波の伝搬距離を設定するようにしてもよい。
【0013】
また、センサノードとセンター装置とを中継する中継器を設置する候補となるセンサノードである基準ノードを指定し、基準ノードからの距離が所定の距離条件を満たし、かつ、基準ノードが属する用途地域と同一の用途地域に属する、所定数以下のセンサノードと、基準ノードとでグループを生成し、生成されたグループの基準ノードに中継器を対応付けるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、現実的なセンサネットワークシステムを構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】センサネットワークシステムの概略的な構成を示した説明図である。
【
図2】センター装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。
【
図3】用途地域データベースの一例を示す図である。
【
図5】ネットワーク設計部が実行する処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図6】構築されるセンサネットワークシステムを説明するための説明図である。
【
図7】伝搬距離設定処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図8】第2実施形態における伝搬距離テーブルの一例を示す図である。
【
図9】第2実施形態の伝搬距離設定処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図10】第3実施形態における伝搬距離テーブルの一例を示す図である。
【
図11】第3実施形態の伝搬距離設定処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図12】第4実施形態のネットワーク設計部が実行する処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0017】
(センサネットワークシステム100)
図1は、センサネットワークシステム100の概略的な構成を示した説明図である。
図1に示すように、センサネットワークシステム100は、複数のメータ110と、複数のセンサノード112と、複数の中継器114と、センター装置116と、基地局118とを含んで構成される。
【0018】
メータ110は、例えば、スマートメータであり、需要者、すなわち、個別住宅や集合住宅の各住戸単位で設置される。メータ110は、ガス事業者から需要者にガスを供給したり、電力事業者から需要者に電力を供給したりする場合に、少なくともガスや電力の使用量を自動的に検針する装置である。本実施形態では、説明の便宜上、ガス事業者によるガスのメータ110について例示するが、電力(電気)にも適用できることは言うまでもない。
【0019】
センサノード112は、メータ110それぞれに対し1対1に対応付けられて設置される。センサノード112は、例えば、メータ110の外部に取り付けられてもよいし、メータ110に内蔵されてもよい。センサノード112の位置は、メータ110の近傍(需要者の近傍)に制限される。センサノード112は、対応付けられたメータ110からメータ110で利用される情報(データ)を取得することができる。センサノード112は、センサノード112間で無線通信が可能となっており、少なくともメータ110で利用される情報の送受信を行う。以後、メータ110で利用される情報を、メータ110の情報という場合がある。メータ110の情報は、例えば、ガスの使用量、メータ110を識別する情報など、メータ110で利用される任意の情報を含んでもよい。
【0020】
中継器114は、異なるネットワーク同士を接続するゲートウェイ機器として機能し、複数のセンサノード112のいずれかに対応付けて設置される。中継器114は、その中継器114に対応付けられたセンサノード112と有線で通信を確立するとともに、センター装置116との通信を確立する。そして、中継器114は、対応付けられたセンサノード112を通じて、周囲の1または複数のセンサノード112と無線通信を確立する。
【0021】
ただし、センサノード112同士の通信は、近距離無線で実現されているため、全てのセンサノード112が、中継器114に対応付けられたセンサノード112と、無線通信を直接確立できるとは限らない。この場合、センサノード112は、無線通信可能な他のセンサノード112を1または複数回ホップ(経由)して中継器114に接続される。つまり、センサノード112は、マルチホップ形式のネットワークを構成している。こうして、中継器114は、対応付けられたセンサノード112および周囲の他のセンサノード112を通じて、各センサノード112の情報を収集してセンター装置116に送信するとともに、センター装置116の情報を周囲のセンサノード112に送信することができる。なお、このとき、伝達される情報には、情報が伝達される際に経由した中継器114および基地局118を特定する識別子も含まれるので、センター装置116は、その情報の発信元と経路を特定することができる。
【0022】
センター装置116は、コンピュータ等で構成され、ガス事業者や電力事業者といったセンサネットワークシステム100の管理者側に属する機器である。センター装置116は、1または複数の中継器114と通信を確立して、情報を収集または送信する。
【0023】
基地局118は、中継器114およびセンター装置116のいずれとも通信を確立でき、中継器114とセンター装置116との通信を中継する。
【0024】
ここで、各装置間の通信について説明する。例えば、中継器114と基地局118との無線通信、および、基地局118とセンター装置116との通信は、携帯電話網やPHS(Personal Handyphone System)網等の、例えば、5G(Generation)通信網や4G通信網といった、通信量に応じて通信料が生じる既存の有料通信網が用いられる。かかる有料通信網は、ガス事業者や電力事業者と異なる、例えば、通信事業者が管理している。
【0025】
センサノード112同士は、例えば、920MHz帯を利用するスマートメータ用無線システム(U-Bus Air)を通じた無線通信を確立する。かかるセンサノード112同士の無線通信は無料であることを想定しているが、有料か無料かは問わず、少なくとも中継器114とセンター装置116との間の通信より通信コストが低ければよい。このような無線通信により、中継器114は、有料通信網を通じて、センター装置116と接続されると共に、スマートメータ用無線システムを通じて各センサノード112と接続される。
【0026】
センサネットワークシステム100では、需要者単位で、メータ110およびセンサノード112が配置されている。また、上述したように、メータ110およびセンサノード112に対し、中継器114が併設される場合もある。センター装置116は、センサノード112や中継器114を通じてメータ110の情報を収集、または、メータ110を制御する。したがって、センサノード112や中継器114は、需要者が存在するあらゆる位置に配置されることとなる。
【0027】
(第1実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法)
上述したように、センサノード112とセンター装置116とで情報を伝達するセンサネットワークシステム100を構築することで、ガス事業者の検針員がメータ110を直接検針しなくても、検針情報を収集(自動検針)することが可能となり、業務の効率化を図ることができる。
【0028】
センサネットワークシステム100では、経年劣化による不具合を解消するためメータ110を定期的に交換している。メータ110は、検定有効期間が、例えば、10年といったように決まっており、その検定有効期間の満了に伴って交換しなければならない。ただし、全てのメータ110を一度に交換するのではなく、例えば、1年毎に全量の1/10を交換することで少なくとも10年後に全量の交換を完了させる。
【0029】
以後、検定有効期間の満了を、検満という場合があり、検定有効期間が満了となるメータ110を、検満メータという場合があり、検定有効期間が満了となるメータ110に対応するセンサノード112を検満ノードという場合がある。
【0030】
ここで、センサノード112は、メータ110と対応付けられて設置するのが望ましく、その位置がメータ110の近傍(需要者の近傍)に制限され、メータ110の配置条件によってはセンサノード112間の通信環境も限定されてしまう。センサネットワークシステム100は、所定数(例えば、30)以内のセンサノード112に対して1つの中継器114を対応付けるように設計されるが、画一的に中継器114を対応付けると、通信が不安定になるおそれがある。そのため、メータ110の設置条件を考慮してセンサネットワークシステム100を構築することが好ましく、効率的なセンサネットワークシステム100を構築するのが困難であった。また、メータ110の使用期限時(検定有効期間の満了時)、メータ110の故障時またはメータ110の号数変更時などにメータ110が交換されるので、個々のセンサノード112が有効に利用可能となる時期も考慮に入れてセンサネットワークシステム100を設計しなければならなかった。
【0031】
上述のように、センサネットワークシステム100では、センサノード112間で無線通信が行われる。センサノード112の位置は、当該センサノード112に対応するメータ110やその近傍に制限されるため、当該センサノード112の設置環境によって、センサノード112から放射される電波の伝搬距離が異なる。このため、仮に、伝搬距離をセンサノード112に拘わらず一様に設定すると、設定された伝搬距離が、実際の伝搬距離と異なることがあり、通信が不安定になることがある。そうすると、構築されるセンサネットワークシステム100が、現実的なセンサネットワークシステム100とは異なるものになるおそれがある。
【0032】
そこで、本実施形態では、中継器114を不要に多く設置することなく、効率的なセンサネットワークシステム100を構築する。その際、本実施形態では、センサノード112ごとに伝搬距離を適切に設定することで、現実的なセンサネットワークシステム100を構築する。本実施形態では、例えば、センター装置116がセンサネットワークシステム100を設計する処理を実行し、その結果に従ってセンサネットワークシステム100が実際に構築される。
【0033】
(センター装置116の構成)
図2は、センター装置116の概略的な構成を示した機能ブロック図である。センター装置116は、センター通信部160と、センター記憶部162と、センター制御部164とを含んで構成される。
【0034】
センター通信部160は、基地局118を通じて中継器114と通信を確立する。
【0035】
センター記憶部162は、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成される。センター記憶部162は、センター装置116で用いられる導管マッピング等の各種情報を保持する。また、センター記憶部162には、用途地域データベース170および伝搬距離テーブル172が記憶されている。
【0036】
図3は、用途地域データベース170の一例を示す図である。ここで、土地には、所定の区画ごとに、複数種類に分類された用途地域を示す用途地域識別子のいずれかが対応付けられている。なお、土地とは、海や川など恒常的に水に覆われていない大地を意味する。このため、例えば、海や川などには、用途地域識別子が態様付けられていなくてもよい。
【0037】
用途地域は、所定の区画で区分された土地(つまり、所定の地域)における当該土地の用途を、複数の用途で分類したものである。より詳細には、用途地域は、第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域、第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、田園住居地域、近隣商業地域、症状地域、準工業地域、工業地域、工業専用地域の13種類に分類されている。
【0038】
用途地域識別子は、例えば、第1種低層住居専用地域などの用途地域の名称である。また、各用途地域には、用途地域を識別する用途地域分類コードが割り振られてもよい。その場合、当該用地地域分類コードを用途地域識別子としてもよい。つまり、用途地域識別子は、所定の区画に対応する用途地域を識別することができる任意の情報であってもよい。
【0039】
所定の区画は、例えば、
図3で示すように、地図上の所定の平面多角形で囲まれた範囲を示す。平面多角形は、例えば、各頂点の座標が特定されており、各頂点の座標を繋げるようにして特定することができる。用途地域データベースは、
図3で示すように、地図上の土地が、複数の平面多角形で区分されたポリゴンデータを含む。ポリゴンデータは、例えば、国土地理院により公開されている。
【0040】
なお、国土地理院により公開されているポリゴンデータでは、平面多角形内が、平面多角形ごとに色分けされている。しかし、
図3では、説明の便宜のため、色分けに代えて、平面多角形内のハッチングのパターン(線の向きおよび線の間隔)により、平面多角形を区分している。
【0041】
平面多角形内のハッチングのパターン、または、平面多角形内の色は、当該平面多角形に対応する用途地域識別子に相当する。つまり、用途地域データベースでは、地図上における所定の区画(ポリゴンデータの平面多角形)と、用途地域識別子とが、所定の区画ごとに対応付けられている。
【0042】
図4は、伝搬距離テーブル172の一例を示す図である。なお、
図4で示す具体的な数値は一例であり、例示した数値に限らず、任意の数値に設定されてもよい。
【0043】
図4で示すように、伝搬距離テーブルでは、用途地域識別子と、センサノード112から放射される電波の伝搬距離とが、用途地域識別子ごとに対応付けられている。換言すると、伝搬距離テーブルでは、所定の用途地域識別子が示す用途地域に設置されたセンサノード112から放射される電波の伝搬距離が、用途地域識別子ごとに規定されている。
【0044】
例えば、所定の用途地域に設置されたセンサノード112を基準センサノードとし、実測あるいはシミュレーションなどにより、基準センサノードと他のセンサノード112との間の無線通信の接続確率が導出される。この接続確率の導出は、基準ノードと他のセンサノード112との間の距離を変化させて複数回繰り返される。当該接続確率が所定確率以上となる基準センサノードと他のセンサノード112との間の距離のうち最小値が、基準センサノードから放射される電波の伝搬距離とみなすことができる。
【0045】
所定確率は、例えば、50%などに設定されるが、この例に限らず、基準センサノードと他のセンサノード112との間の無線通信が適切に接続可能な任意の値に設定されてもよい。要するに、このように決定された伝搬距離であれば、例えば、50%以上の確率で通信接続可能であることを期待できる。このようにして決定された基準センサノードの伝搬距離が、当該基準センサノードが属する用途地域の用途地域識別子と対応付けられて、伝搬距離テーブルが作成される。
【0046】
なお、伝搬距離テーブルは、機械学習を利用して作成されてもよい。例えば、センター装置116は、第1のメータ110に対応する第1のセンサノード112が属する用途地域の用途地域分類コードと、第2のメータ110に対応する第2のセンサノード112が属する用途地域の用途地域分類コードと、第1のメータ110と第2のメータ110との距離と、第1のセンサノード112と第2のセンサノード112との通信接続の有無とを教師データとして機械学習を行い、機械学習モデルを生成する。機械学習モデルは、評価したい第1のセンサノード112の用途地域分類コードと、評価したい第2のセンサノード112の用途地域分類コードと、評価したい第1のメータ110と評価したい第2のメータ110との距離とが入力されると、評価したい第1のセンサノード112と評価したい第2のセンサノード112との通信接続の接続確率を出力する。
【0047】
センター装置116は、機械学習モデルに入力する距離を少しずつずらして機械学習モデルへの入力を行い、それぞれの距離についての接続確率を導出する。センター装置116は、接続確率の閾値を50%とし、接続確率が50%未満から50%以上に変わったときの距離を、評価したい第1のセンサノード112で伝搬距離とする。センター装置116は、評価したい第1のセンサノード112の伝搬距離と、評価したい第1のセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子とを対応付けて伝搬距離テーブルを作成してもよい。
【0048】
図2に戻って、センター制御部164は、プロセッサと、プログラムを格納するメモリとで構成される。センター制御部164は、プロセッサがプログラムを実行することで、ネットワーク設計部180として機能する。ネットワーク設計部180は、センサネットワークシステム100を設計する処理を実行する。以下、ネットワーク設計部180が実行する処理について説明する。
【0049】
図5は、ネットワーク設計部180が実行する処理の流れを説明するフローチャートである。
図6は、構築されるセンサネットワークシステム100を説明するための説明図である。なお、
図6では、検満メータ(もしくはそれに対応付けられる検満ノード)を白抜きで示し、まだ検定有効期間が満了とはならないメータ110を黒の塗り潰しで示す。
【0050】
まず、ネットワーク設計部180は、センサネットワークシステム100の設計対象となる複数の検満ノードの各々について伝搬距離を設定する伝搬距離設定処理(S100)を実行する。伝搬距離設定処理については、後に詳述する。伝搬距離設定処理が実行されると、検満ノードの電波の伝搬距離が検満ノードごとに設定される。
【0051】
伝搬距離を設定した後、ネットワーク設計部180は、センサネットワークシステム100の設計対象となる複数の検満ノードのうち1の検満ノードを任意に選択し、基準ノードとして設定する(S200)。ここでは、
図6(a)中、「A」で示した検満ノードを基準ノードとする。
【0052】
次に、ネットワーク設計部180は、センサネットワークシステム100の設計対象となる全てのセンサノード112を対象として、基準ノードからの距離が所定の距離条件を満たすセンサノード112が所定数あるか否かを判定する(S202)。
【0053】
ここで、所定の距離条件は、センサノード112同士が隣接するとみなされる距離以内にあることである。より詳細には、所定の距離条件は、基準ノードから、当該基準ノードが属する用途地域により決められた当該基準ノードにおける伝搬距離以内にセンサノード112が位置するか、または、伝搬距離以内に位置すると判定されたセンサノード112からさらに、当該判定されたセンサノード112が属する用途地域により決められた当該判定されたセンサノード112における伝搬距離以内に他のセンサノード112が位置するかどうかということである。
【0054】
例えば、ネットワーク設計部180は、基準ノードからの距離が、当該基準ノードが属する用途地域により決められた当該基準ノードにおける伝搬距離以内に位置するセンサノード112を抽出する。さらに、ネットワーク設計部180は、抽出されたセンサノード112からの距離が、当該抽出されたセンサノード112が属する用途地域により決められた当該抽出されたセンサノード112における伝搬距離以内に位置するセンサノード112を抽出する。ネットワーク設計部180は、このような処理を、距離の基準側のセンサノード112からの距離が、距離の基準側のセンサノード112における伝搬距離以内となるセンサノード112がなくなるまで、または、抽出されたセンサノード112の数が所定数に至るまで繰り返す。
【0055】
したがって、基準ノードから複数回ホップするセンサノード112において、距離の基準側のセンサノード112からの距離が、当該距離の基準側のセンサノード112の伝搬距離以内であれば、かかるセンサノード112は、全て距離条件を満たすことになる。
【0056】
図6(a)の例では、「A」の基準ノードに対して、基準ノードの伝搬距離に基づいて「B」で示した3つのセンサノード112が対象となる。ここでは、所定の距離条件を満たすセンサノード112同士を破線で結んで示している。
【0057】
なお、ここで、距離条件を判定する対象を検満ノードのみではなく、まだ、検定有効期間に到達していないセンサノード112も含む全てのセンサノード112としている理由は、以下の通りである。すなわち、10年後には全てのメータ110にセンサノード112が対応付けられているはずなので、そのときにグループが完成するように、現時点で、所定の距離条件を満たす近傍のセンサノード112を所定数確保しておくためである。また、所定の距離条件を満たすセンサノード112に検満ノードが含まれていてもよいことは言うまでもない。
【0058】
所定数は、中継器114が接続可能なセンサノード112の最大許容数よりも小さい数に設定される。このように所定数を最大許容数よりも小さくすることで、次年度以降に新たにメータ110が追加され、そのメータ110のセンサノード112が基準ノードに隣接していた場合に、その基準ノードと、追加されるセンサノード112との通信を許容することができる。なお、所定数は、所定年(例えば10年)後に各中継器114が最大許容数以下のセンサノード112との通信を許容できることを想定した適切な値であり、例えば、最大許容数「50」に対し所定数を「30」とする。ただし、
図6においては、説明の便宜上、所定数を「3」として説明している。
【0059】
このように、所定の距離条件を満たすセンサノード112を抽出している途中で、所定数に至った場合(S202におけるYES)、ネットワーク設計部180は、さらに所定の距離条件を満たすセンサノード112があるか否かに拘わらず、その基準ノードと、抽出したセンサノード112とでグループを生成する(S204)。例えば、
図6(a)の例では、「A」を基準ノードとする3つの「B」のセンサノード112を含んだグループ「C」が生成される。このとき、グループ「C」内のセンサノード112には、生成されたグループを特定するグループIDが付与される。
【0060】
このように生成されたグループに含まれるセンサノード112は、センサネットワークシステム100として確立されたこととなる。したがって、生成されたグループに含まれるセンサノード112を、次年度以降のセンサネットワークシステム100の設計方法の対象から除外する(S206)。そうすると、対象から除外されたセンサノード112は、検満ノードとして、基準ノード設定処理S200や後述の検満ノード判定処理S214の対象となったり、センサノード112として、距離条件判定処理S202の対象となることはない。
【0061】
このように、
図6(a)において、グループ化された「A」の検満ノードと「B」のセンサノード112は基準ノードの候補から除外される。このため、次の基準ノード設定処理S200では、
図6(b)のように、「A」の検満ノードを除いた検満ノード、例えば、「D」で示した検満ノードが基準ノードとして設定される。そうすると、グループ生成処理S204において、
図6(b)における「D」の基準ノードに対して、「E」で示した3つのセンサノード112が対象となり、「D」を基準ノードとする3つの「E」のセンサノード112を含んだグループ「F」が生成される。このようにして、順次新たなグループが生成されることとなる。
【0062】
また、所定の距離条件を満たすセンサノード112が所定数未満である場合(S202におけるNO)、ネットワーク設計部180は、基準ノードと、抽出された所定数未満のセンサノード112とのセンサノード群が、既に生成されている他のグループと所定の距離条件を満たすか否か判定する(S208)。ここで、センサノード群が他のグループと所定の距離条件を満たさなければ(S208におけるNO)、当該センサノード群、すなわち、基準ノードと、抽出された所定数未満のセンサノード112とでグループを生成する(S210)。
【0063】
例えば、
図6(c)の「G」を基準ノードとする2つの「H」のセンサノード112を含むセンサノード群が、他のグループ「C」、「F」と所定の距離条件を満たさない場合、「G」を基準ノードとする2つの「H」のセンサノード112を含んでグループ「I」が生成される。このとき、グループ「I」内のセンサノード112には、生成されたグループを特定するグループIDが付与される。
【0064】
グループ「I」のセンサノード群は、他のグループと所定の距離条件を満たしていないので、他のグループのセンサノード112との間で、本年度のみならず、次年度以降に通信が確立される可能性も低い。ここでは、このようなセンサノード群が所定数未満であったとしても、独立したグループとして扱うことで、例えば、グループ「I」内で通信を確立することができ、多くのセンサノード112と通信を確立することが可能となる。
【0065】
そして、グループ生成処理S204でグループを生成した場合と同様に、生成されたグループに含まれるセンサノード112を、次年度以降のセンサネットワークシステム100の設計方法の対象から除外する(S206)。
【0066】
また、センサノード群が他のグループと所定の距離条件を満たす場合(S208におけるYES)、その基準ノードの設定を解除して単なる検満ノードとする(S212)。例えば、
図6(d)の「J」を基準ノードとする「K」のセンサノード112を含むセンサノード群が、他のグループ「C」、「F」と所定の距離条件を満たす場合、「J」の基準ノードの設定を解除する。ここで、センサノード群をグループ化しないのは、他のグループと所定の距離条件を満たしているので、他のグループのセンサノード112と通信を確立することが想定され、また、本年度に通信を確立しなくても、次年度以降に通信を確立する可能性が高いからである。このように、基準ノードを不要に多く設定しないようにすることで、中継器114の絶対数を抑制しつつ、効率的なセンサネットワークシステム100を構築することができる。
【0067】
また、基準ノードの設定を解除しただけでは、基準ノード設定処理S200において、同一の検満ノードが再び基準ノードとして設定され得るので、ここでは、不要な処理を繰り返すのを防止するため、抽出されたすべての検満ノードを、基準ノードの候補から除外すべきである。また、所定の距離条件を満たすセンサノード112が所定数未満であり(S202におけるNO)、センサノード群が他のグループと所定の距離条件を満たす(S208におけるYES)センサノード群の各センサノード112は、以後の処理で他のグループに含まれることもない。したがって、グループ生成処理S204でグループを生成した場合と同様に、抽出されたセンサノード群に含まれるセンサノード112を、次年度以降のセンサネットワークシステム100の設計方法の対象から除外する(S206)。
【0068】
このように、グループ化されなかった検満ノードやセンサノード112は、例えば、次年度以降に新たに建物が建設され、所定の距離条件を満たすセンサノード112が増えることで、センサノード112が所定数以上となり、グループ化が可能になる場合がある。
【0069】
センサノード112を対象から除外(S206)した後、ネットワーク設計部180は、まだ選択されていない検満ノードがあるか否かを判定する(S214)。その結果、まだ選択されていない検満ノードがあれば、(S214におけるYES)、その検満ノードのうち1のセンサノード112を任意に選択し、基準ノード設定処理S200からを繰り返す。
【0070】
一方、選択されていない検満ノードがなくなれば(S214におけるNO)、ネットワーク設計部180は、グループ生成処理S204およびグループ生成処理S210で生成されたグループの基準ノードに中継器114を対応付け(S216)、一連の処理を終了する。
【0071】
センサネットワークシステム100では、このようにして生成されたグループに属する複数のセンサノード112間で無線通信が行われることになり、このグループが1つのネットワークに相当する。つまり、グループ生成処理S204およびグループ生成処理S210では、センサノード112が属するグループ、換言すると、センサノード112間の無線通信が可能なセンサノード群を示すグループを特定している。
【0072】
図7は、伝搬距離設定処理(S100)の流れを説明するフローチャートである。伝搬距離設定処理が開始されると、ネットワーク設計部180は、センサネットワークシステム100の設計対象となる複数のセンサノード112のうち、1のセンサノード112を任意に選択し、選択したセンサノード112に対応するメータ110を指定する(S300)。なお、選択の対象となるセンサノード112は、検満ノードに限らず、検満に至っていない全てのセンサノード112が含まれる。
【0073】
ここで、センター記憶部162には、それぞれのメータ110の位置が記憶されている。ネットワーク設計部180は、指定したメータ110の位置をセンター記憶部162から読み出す(S302)。
【0074】
次に、ネットワーク設計部180は、読み出したメータ110の位置に基づいて、指定したメータ110が属する用途地域の用途地域識別子を特定する(S304)。例えば、ネットワーク設計部180は、センター記憶部162に記憶されている用途地域データベース170を参照し、当該メータ110の位置を包含する区画(平面多角形)を特定し、当該区画に対応する用途地域の用途地域識別子を特定する。なお、センサノード112の位置はメータ110の近傍に制限されるため、メータ110の位置に基づいて特定された用途地域識別子は、当該メータ110に対応するセンサノード112にかかる用地地域情報に相当する。
【0075】
次に、ネットワーク設計部180は、センター記憶部162に記憶されている伝搬距離テーブル172を参照し、特定された用途地域識別子に基づいて、選択されたセンサノード112から放射される電波の伝搬距離を設定する(S306)。
【0076】
次に、ネットワーク設計部180は、センサネットワークシステム100の設計対象となる複数のセンサノード112のうち、まだ伝搬距離が設定されていないセンサノード112があるか否かを判定する(S308)。その結果、まだ伝搬距離が設定されていないセンサノード112があれば(S308におけるYES)、ネットワーク設計部180は、まだ伝搬距離が設定されていないセンサノード112のうち1のセンサノード112を任意に選択し、メータ指定処理S300からを繰り返す。
【0077】
一方、伝搬距離が設定されていないセンサノード112がなくなれば(S308におけるNO)、ネットワーク設計部180は、伝搬距離設定処理S100を終了する。
【0078】
なお、第1実施形態では、
図5で示すように、伝搬距離設定処理S100が、基準ノード設定処理S200の前に行われていた。しかし、伝搬距離設定処理S100は、基準ノード設定処理S200の後に行われてもよい。例えば、ネットワーク設計部180は、基準ノードを設定した後、設定した基準ノードについて、当該基準ノードが属する用途地域の用途地域識別子に基づいて、当該基準ノードから放射される電波の伝搬距離を設定してもよい。また、伝搬距離設定処理S100は、距離条件判定処理S202中に行われてもよい。例えば、ネットワーク設計部180は、基準ノードにおける伝搬距離以内に位置するセンサノード112を抽出した場合、当該抽出したセンサノード112について、当該抽出したセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子に基づいて当該抽出したセンサノード112から放射される電波の伝搬距離を設定してもよい。
【0079】
以上のように、第1実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、第1のメータ110の位置に基づいて、当該第1のメータ110に対応する第1のセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子が特定され、特定された用途地域識別子に基づいて、第1のセンサノード112から放射される電波の伝搬距離が設定され、伝搬距離に基づいて、センサノード112が属するグループを特定する。
【0080】
このため、第1実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、センサノード112ごとに適切な伝搬距離を設定することができる。その結果、この設計方法により構築されるセンサネットワークシステム100では、センサノード112間の無線通信を安定して行うことができる。したがって、第1実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法によれば、現実的なセンサネットワークシステム100を構築することができる。
【0081】
(第2実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法)
第1実施形態では、用途地域識別子に基づいてセンサノード112の伝搬距離が設定されていた。しかし、土地を区分する指標として、用途地域の他に、建ぺい率および容積率がある。そこで、第2実施形態では、用途地域識別子、建ぺい率および容積率に基づいてセンサノード112の伝搬距離が設定される。
【0082】
より詳細には、土地には、所定の区画ごとに、用途地域識別子が対応付けられているとともに、用途地域識別子に関連する建ぺい率および容積率が対応付けられていてもよい。建ぺい率は、敷地面積に対する建物の面積の割合を示す。容積率は、敷地面積に対する建物の立体的な容積の割合を示す。
【0083】
例えば、用途地域データベースでは、用途地域識別子、建ぺい率および容積率の組み合わせと、所定の区画とが、所定の区画ごとに対応付けられている。例えば、複数の区画において用途地域識別子が同一であったとしても、それら複数の区画で、建ぺい率および容積率のいずれか一方または双方が異なっていてもよい。
【0084】
図8は、第2実施形態における伝搬距離テーブル172の一例を示す図である。なお、
図8で示す具体的な数値は一例であり、例示した数値に限らず、任意の数値に設定されてもよい。
【0085】
図8で示すように、第2実施形態の伝搬距離テーブル172では、用途地域識別子と、建ぺい率と、容積率と、センサノード112から放射される電波の伝搬距離とが、用途地域識別子、建ぺい率および容積率の組み合わせごとに対応付けられている。換言すると、第2実施形態の伝搬距離テーブル172では、所定の用途地域識別子、所定の建ぺい率および所定の容積率となる区画に設置されたセンサノード112から放射される電波の伝搬距離が、用途地域識別子、建ぺい率および容積率の組み合わせごとに規定されている。
【0086】
図8で示すように、用途地域識別子が同一であっても、当該用途地域識別子に関連する建ぺい率または容積率が異なる場合には、伝搬距離が異なってもよい。
【0087】
図9は、第2実施形態の伝搬距離設定処理(S100)の流れを説明するフローチャートである。
図9で示すように、第2実施形態の伝搬距離設定処理では、特定処理S404および設定処理S406が第1実施形態と異なり、その他の処理については第1実施形態と同じである。ここでは、第1実施形態と異なる処理について説明し、第1実施形態と同じ処理については説明を省略する。
【0088】
図9で示すように、ネットワーク設計部180は、指定したメータ110の位置を読み出した(S302)後、読み出したメータ110の位置に基づいて、指定したメータ110が属する区画の用途地域の用途地域識別子、当該メータ110が属する区画の建ぺい率および容積率を特定する(S404)。
【0089】
例えば、ネットワーク設計部180は、センター記憶部162に記憶されている用途地域データベース170を参照し、当該メータ110の位置を包含する区画(平面多角形)を特定する。ネットワーク設計部180は、特定した区画に対応する用途地域の用途地域識別子、特定した区画に対応する建ぺい率、および、特定した区画に対応する容積率を特定する。なお、メータ110の位置に基づいて特定された用途地域識別子、建ぺい率および容積率は、当該メータ110に対応するセンサノード112にかかる用地地域情報、建ぺい率および容積率に相当する。
【0090】
用途地域識別子、建ぺい率および容積率を特定した(S404)後、ネットワーク設計部180は、伝搬距離テーブル172を参照し、特定された用途地域識別子、建ぺい率および容積率に基づいて、選択されたセンサノード112から放射される電波の伝搬距離を設定する(S406)。
【0091】
なお、第2実施形態の伝搬距離設定処理S100は、基準ノード設定処理S200の後に行われてもよいし、距離条件判定処理S202中に行われてもよい。
【0092】
以上のように、第2実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、第1のメータ110の位置に対応付けられた用途地域識別子、建ぺい率および容積率に基づいて、第1のセンサノード112から放射される電波の伝搬距離が設定される。
【0093】
このため、第2実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、センサノード112における伝搬距離を、センサノード112ごとに、より詳細に設定することができる。その結果、この設計方法により構築されるセンサネットワークシステム100では、センサノード112間の無線通信を、より安定して行うことができる。したがって、第2実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法によれば、より現実的なセンサネットワークシステム100を構築することができる。
【0094】
なお、上記第2実施形態では、土地の所定の区画に、用途地域識別子と建ぺい率と容積率とが対応付けられており、用途地域識別子、建ぺい率および容積率の組み合わせと、センサノード112における伝搬距離とが対応付けられていた。しかし、容積率の規定が省略され、土地には、所定区画ごとに、用途地域識別子と建ぺい率とが対応付けられており、用途地域識別子および建ぺい率の組み合わせと、センサノード112における伝搬距離とが対応付けられてもよい。この場合、第1のメータ110の位置に対応付けられた用途地域識別子および建ぺい率に基づいて、第1のセンサノード112における伝搬距離が設定されてもよい。また、建ぺい率の規定が省略され、土地には、所定区画ごとに、用途地域識別子と容積率とが対応付けられており、用途地域識別子および容積率の組み合わせと、センサノード112における伝搬距離とが対応付けられてもよい。この場合、第1のメータ110の位置に対応付けられた用途地域識別子および容積率に基づいて、第1のセンサノード112における伝搬距離が設定されてもよい。
【0095】
(第3実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法)
第1実施形態および第2実施形態では、任意の1のセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子に基づいて、当該センサノード112における伝搬距離が設定されていた。しかし、センサノード112間の無線通信は、無線通信を行う片方のセンサノード112の設置環境だけでなく、無線通信を行う両方のセンサノード112の設置環境により影響を受ける可能性がある。
【0096】
例えば、無線通信を行う第1のセンサノード112と第2のセンサノード112とが異なる用途地域に属する場合、第1のセンサノード112と第2のセンサノード112とが、道路を間に挟んで配置されることがある。このような場合、第1のセンサノード112と第2のセンサノード112との間に広い空間(例えば、道路など)が存在するため、第1のセンサノード112と第2のセンサノード112とが同一の用途地域に属して密集して配置される場合と比べ、伝搬距離が長くなることがある。
【0097】
そこで、第3実施形態では、第1のセンサノード112における伝搬距離を導出する際、第1のセンサノード112が属する用途地域だけでなく、第1のセンサノード112と無線通信を試みる第2のセンサノード112が属する用途地域を考慮して、第1のセンサノード112における伝搬距離を導出してもよい。
【0098】
図10は、第3実施形態における伝搬距離テーブル172の一例を示す図である。なお、
図10で示す具体的な数値は一例であり、例示した数値に限らず、任意の数値に設定されてもよい。
【0099】
ここで、第1のセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子を、第1の用途地域識別子と呼ぶ場合がある。また、第2のセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子を、第2の用途地域識別子と呼ぶ場合がある。
【0100】
図10で示すように、第3実施形態の伝搬距離テーブルでは、第1の用途地域識別子と第2の用途地域識別子との組み合わせと、第1のセンサノードにおける伝搬距離とが、第1の用途地域識別子と第2の用途地域識別子との組み合わせごとに対応付けられている。換言すると、第3実施形態の伝搬距離テーブル172では、第1のセンサノード112から放射される電波の伝搬距離が、第1のセンサノード112が属する用途地域の第1の用途地域識別子と、第1のセンサノード112と無線通信を試みる第2のセンサノード112が属する用途地域の第2の用途地域識別子との組み合わせごとに規定されている。
【0101】
図10で示すように、第1の用途地域識別子が同一であっても、第2の用途地域識別子が異なる場合には、第1のセンサノード112における伝搬距離が異なってもよい。
【0102】
図11は、第3実施形態の伝搬距離設定処理(S100)の流れを説明するフローチャートである。
図11で示すように、第3実施形態の伝搬距離設定処理が開始されると、ネットワーク設計部180は、センサネットワークシステム100の設計対象となる複数のセンサノード112のうち、第1のセンサノード112を任意に選択し、選択した第1のセンサノード112に対応する第1のメータ110を指定する(S500)。
【0103】
次に、ネットワーク設計部180は、指定した第1のメータ110の位置をセンター記憶部162から読み出す(S502)。
【0104】
次に、ネットワーク設計部180は、読み出した第1のメータ110の位置に基づいて、指定した第1のメータ110が属する用途地域の用途地域識別子を特定する(S504)。例えば、ネットワーク設計部180は、センター記憶部162に記憶されている用途地域データベース170を参照し、第1のメータ110の位置を包含する区画(平面多角形)を特定し、当該区画に対応する第1の用途地域の第1の用途地域識別子を特定する。
【0105】
次に、ネットワーク設計部180は、指定した第1のメータ110と無線通信を試みるメータ110を第2のメータ110として指定する(S506)。
【0106】
次に、ネットワーク設計部180は、指定した第2のメータ110の位置をセンター記憶部162から読み出す(S508)。
【0107】
次に、ネットワーク設計部180は、読み出した第2のメータ110の位置に基づいて、指定した第2のメータ110が属する用途地域の用途地域識別子を特定する(S510)。例えば、ネットワーク設計部180は、センター記憶部162に記憶されている用途地域データベース170を参照し、第2のメータ110の位置を包含する区画(平面多角形)を特定し、当該区画に対応する第2の用途地域の第2の用途地域識別子を特定する。
【0108】
次に、ネットワーク設計部180は、センター記憶部162に記憶されている伝搬距離テーブル172を参照し、特定された第1の用途地域識別子と第2の用途地域識別子とに基づいて、選択された第1のセンサノード112から放射される電波の伝搬距離を設定する(S512)。
【0109】
次に、ネットワーク設計部180は、センサネットワークシステム100の設計対象となる複数のセンサノード112のうち、まだ伝搬距離が設定されていないセンサノード112があるか否かを判定する(S514)。その結果、まだ伝搬距離が設定されていないセンサノード112があれば(S514におけるYES)、ネットワーク設計部180は、まだ伝搬距離が設定されていないセンサノード112のうち、第1のセンサノード112を任意に選択し、メータ指定処理S500からを繰り返す。
【0110】
一方、伝搬距離が設定されていないセンサノード112がなくなれば(S514におけるNO)、ネットワーク設計部180は、伝搬距離設定処理S100を終了する。
【0111】
なお、第3実施形態の伝搬距離設定処理S100は、基準ノード設定処理S200の後に行われてもよいし、距離条件判定処理S202中に行われてもよい。
【0112】
以上のように、第3実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、第1のメータ110の位置に基づいて、第1のセンサノード112が属する用途地域の第1の用途地域識別子を特定するとともに、第2のメータ110の位置に基づいて、第2のメータ110に対応する第2のセンサノード112が属する用途地域の第2の用途地域識別子が特定され、特定された第1の用途地域識別子および第2の用途地域識別子に基づいて、第1のセンサノード112から放射される電波の伝搬距離が設定される。
【0113】
このため、第3実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、センサノード112における伝搬距離を、センサノード112ごとに、より詳細に設定することができる。その結果、この設計方法により構築されるセンサネットワークシステム100では、センサノード112間の無線通信を、より安定して行うことができる。したがって、第3実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法によれば、より現実的なセンサネットワークシステム100を構築することができる。
【0114】
(第4実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法)
第1実施形態では、
図5で示すように、距離条件とセンサノード112の数の条件とによって、グループが生成されていた。第4実施形態では、このグループを生成する際、同一の用途地域に属するセンサノード112で1のグループを生成してもよい。すなわち、第4実施形態のネットワーク設計部180は、基準ノードからの距離が所定の距離条件を満たし、かつ、基準ノードが属する用途地域と同一の用途地域に属する、所定数以下のセンサノード112と、基準ノードとでグループを生成してもよい。
【0115】
図12は、第4実施形態のネットワーク設計部180が実行する処理の流れを説明するフローチャートである。
図12で示すように、第4実施形態では、距離条件判定処理S602が第1実施形態と異なり、その他の処理については第1実施形態と同じである。ここでは、第1実施形態と異なる処理について説明し、第1実施形態と同じ処理については説明を省略する。
【0116】
図12で示すように、ネットワーク設計部180は、基準ノードを設定した(S200)後、センサネットワークシステム100の設計対象となる全てのセンサノード112を対象として、基準ノードからの距離が所定の距離条件を満たし、かつ、同一の用途地域に属するセンサノードが所定数あるか否かを判定する(S602)。
【0117】
ここで、所定の距離条件は、第1実施形態と同様に、基準ノードから当該基準ノードの伝搬距離以内にセンサノード112が位置するか、または、伝搬距離以内に位置すると判定されたセンサノード112からさらに、当該伝搬距離以内に位置すると判定されたセンサノード112の伝搬距離以内に他のセンサノード112が位置するかどうかということである。
【0118】
同一の用途地域に属するという条件は、基準ノードが属する用途地域の用途地域識別子と、当該基準ノードの伝搬距離以内に位置すると判定されたセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子とが同一であるか、または、伝搬距離以内に位置すると判定されたセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子と、当該伝搬距離以内に位置すると判定されたセンサノード112からさらに、当該伝搬距離以内に位置すると判定されたセンサノード112の伝搬距離以内に位置すると判定された他のセンサノード112が属する用途地域の用途地域識別子とが同一であるかどうかということである。
【0119】
例えば、ネットワーク設計部180は、基準ノードからの距離が、基準ノードにおける伝搬距離以内に位置し、かつ、基準ノードが属する用途地域と同一の用途地域に属するセンサノード112を抽出する。さらに、ネットワーク設計部180は、抽出されたセンサノード112からの距離が、当該抽出されたセンサノード112における伝搬距離以内に位置し、かつ、基準ノードが属する用途地域と同一の用途地域に属するセンサノード112を抽出する。ネットワーク設計部180は、このような処理を、距離の基準側のセンサノード112からの距離が、距離の基準側のセンサノード112における伝搬距離以内であり、かつ、基準ノードが属する用途地域と同一の用途地域に属するセンサノード112がなくなるまで、または、抽出されたセンサノード112の数が所定数に至るまで繰り返す。
【0120】
したがって、距離条件を満たしても、距離条件を満たしたセンサノード112が、基準ノードが属する用途地域とは異なる用途地域に属している場合、そのセンサノード112は抽出されないことになる。
【0121】
このように、所定の距離条件を満たし、かつ、同一の用途地域に属するセンサノード112を抽出している途中で、所定数に至った場合(S602におけるYES)、ネットワーク設計部180は、その基準ノードと、抽出したセンサノード112とでグループを生成する(S204)。生成されたグループ内の全てのセンサノード112は、基準ノードが属する用途地域と同一の用途地域に属していることになる。
【0122】
また、所定の距離条件を満たし、かつ、同一の用途地域に属するセンサノード112を抽出し、抽出したセンサノード112数が所定数に至らなかった場合(S602におけるNO)、ネットワーク設計部180は、基準ノードと、抽出された、同一の用途地域に属する所定数未満のセンサノード112とのセンサノード群が、既に生成されている他のグループと所定の距離条件を満たすか否か判定する(S208)。
【0123】
ここでのセンサノード群が、他のグループと所定の距離条件を満たさなければ(S208におけるNO)、ネットワーク設計部180は、当該センサノード群、すなわち、基準ノードと、抽出された、同一の用途地域に属する所定数未満のセンサノード112とでグループを生成する。また、ここでのセンサノード群が、他のグループと所定の距離条件を満たす場合(S208におけるYES)、ネットワーク設計部180は、その基準ノードの設定を解除し、単なる検満ノードとする(S212)。この場合、その基準ノードを含むグループは生成されない。
【0124】
そして、ネットワーク設計部180は、最終的に、生成されたグループの基準ノードに中継器114を対応付ける(S216)。
【0125】
なお、第4実施形態の伝搬距離設定処理S100は、基準ノード設定処理S200の後に行われてもよいし、距離条件判定処理S602中に行われてもよい。
【0126】
以上のように、第4実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、センサノード112とセンター装置116とを中継する中継器114を設置する候補となるセンサノード112である基準ノードが指定され、基準ノードからの距離が所定の距離条件を満たし、かつ、基準ノードが属する用途地域と同一の用途地域に属する、所定数以下のセンサノード112と、基準ノードとでグループが生成され、生成されたグループの基準ノードに中継器114が対応付けられる。
【0127】
このため、第4実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、伝搬距離が大凡同じセンサノード112でグループが生成されることになり、構築されたセンサネットワークシステム100を、より把握し易くすることができる。
【0128】
また、
図12で示すように、第4実施形態においても、伝搬距離設定処理(S100)が行われ、用途地域識別子に基づいて、センサノード112から放射される電波の伝搬距離が設定される。このため、第4実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の設計方法では、第1実施形態と同様に、センサノード112ごとに適切な伝搬距離を設定することができ、現実的なセンサネットワークシステム100を構築することができる。
【0129】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0130】
例えば、上述した実施形態においては、センター装置116のセンター制御部164が、ネットワーク設計部180として機能していた。しかし、センター装置116とは別の任意のコンピュータを、ネットワーク設計部180として機能させてもよい。この場合、当該コンピュータの記憶装置に、用途地域データベース170および伝搬距離テーブル172が記憶されていてもよいし、当該コンピュータが、用途地域データベース170および伝搬距離テーブル172をセンター記憶部162から取得してもよい。
【0131】
また、各実施形態の特徴を適宜組み合わせてもよい。
【0132】
また、コンピュータを、上記センサネットワークシステム100を設計する装置、メータ110、センサノード112、または、センター装置116として機能させるプログラムや、当該プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD、DVD、BD等の記憶媒体も提供される。ここで、プログラムは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理手段をいう。
【0133】
なお、本明細書に示した各処理は、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
【符号の説明】
【0134】
100 センサネットワークシステム
110 メータ
112 センサノード
114 中継器
116 センター装置