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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094966
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】包装用容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 43/08 20060101AFI20230629BHJP
   B65D 43/04 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
B65D43/08 210
B65D43/04 200
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021210593
(22)【出願日】2021-12-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】000239138
【氏名又は名称】株式会社エフピコ
(74)【代理人】
【識別番号】100117204
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 徳哉
(72)【発明者】
【氏名】檀上 峻宏
(72)【発明者】
【氏名】河合 孝之
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA05
3E084AA14
3E084AA24
3E084BA01
3E084CA03
3E084CC03
3E084DA03
3E084DC03
3E084FC04
3E084GA08
3E084GB06
3E084GB12
(57)【要約】
【課題】しっかりとした蓋の外嵌合状態が得られ、しかも、閉蓋時において蓋の摘み部を容易に摘むことができる、包装用容器を提供する。
【解決手段】本体スカート部21には、外側に突出する本体嵌合突起25が、コーナー部12cには設けられず、コーナー部12cの周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、蓋スカート部61には、内側に突出し、閉蓋時に本体嵌合突起25に係止する蓋嵌合突起65が、コーナー部52cには設けられず、コーナー部52cの周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、閉蓋時に、蓋摘み部68は、閉蓋前の基本姿勢に対して上側に傾いた傾斜姿勢となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体フランジ部が周設された容器本体と、閉蓋時に本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部が周設された蓋と、を備えた平面視矩形状の包装用容器であって、
本体フランジ部は、下側に延びる本体スカート部と、本体スカート部から外側に延びる本体縁取り部と、を有し、
本体縁取り部のコーナー部には、外側に突出した本体摘み部が設けられ、
蓋フランジ部は、下側に延び、閉蓋時に本体スカート部に外嵌合する蓋スカート部と、蓋スカート部から外側に延び、閉蓋時に本体縁取り部の上側に位置する蓋縁取り部と、を有し、
蓋縁取り部のコーナー部には、外側に突出し、閉蓋時に本体摘み部の上側に位置する蓋摘み部が設けられ、
本体スカート部には、外側に突出する本体嵌合突起が、コーナー部には設けられず、コーナー部の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、
蓋スカート部には、内側に突出し、閉蓋時に本体嵌合突起に係止する蓋嵌合突起が、コーナー部には設けられず、コーナー部の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、
閉蓋時に、蓋摘み部は、閉蓋前の基本姿勢に対して上側に傾いた傾斜姿勢となる、包装用容器。
【請求項2】
以下の構成aと構成bのうち、少なくとも一つを有している、請求項1記載の包装用容器。
構成a:コーナー部両側の各本体嵌合突起における容器本体の平面視二方向の外寸をそれぞれP2S、P2Lとし、
閉蓋時にコーナー部両側において各本体嵌合突起が当接する蓋スカート部の当接部分における蓋の平面視二方向の内寸をそれぞれQ3S、Q3Lとしたとき、P2S>Q3S且つP2L>Q3Lである。
構成b:コーナー部両側の各蓋嵌合突起における蓋の平面視二方向の内寸をそれぞれQ2S、Q2Lとし、
閉蓋時にコーナー部両側において各蓋嵌合突起が当接する本体スカート部の当接部分における容器本体の平面視二方向の外寸をそれぞれP3S、P3Lとしたとき、P3S>Q2S且つP3L>Q2Lである。
【請求項3】
本体フランジ部が周設された容器本体と、閉蓋時に本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部が周設された蓋と、を備えた包装用容器であって、
本体フランジ部は、下側に延びる本体スカート部と、本体スカート部から外側に延びる本体縁取り部と、を有し、
本体縁取り部には、外側に突出した本体摘み部が設けられ、
蓋フランジ部は、下側に延び、閉蓋時に本体スカート部に外嵌合する蓋スカート部と、蓋スカート部から外側に延び、閉蓋時に本体縁取り部の上側に位置する蓋縁取り部と、を有し、
蓋縁取り部には、外側に突出し、閉蓋時に本体摘み部の上側に位置する蓋摘み部が設けられ、
本体スカート部には、外側に突出する本体嵌合突起が、本体摘み部に対応した位置には設けられず、本体摘み部に対応した位置の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、
蓋スカート部には、内側に突出し、閉蓋時に本体嵌合突起に係止する蓋嵌合突起が、蓋摘み部に対応した位置には設けられず、蓋摘み部に対応した位置の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、
閉蓋時に、蓋摘み部は、閉蓋前の基本姿勢に対して上側に傾いた傾斜姿勢となる、包装用容器。
【請求項4】
容器本体及び蓋は、何れも平面視円形状であり、
以下の構成cと構成dのうち、少なくとも一つを有している、請求項3記載の包装用容器。
構成c:本体嵌合突起における容器本体の外径をPD2とし、
閉蓋時に本体嵌合突起が当接する蓋スカート部の当接部分における蓋の内径をQD3としたとき、PD2>QD3である。
構成d:蓋嵌合突起における蓋の内径をQD2とし、
閉蓋時に蓋嵌合突起が当接する本体スカート部の当接部分における容器本体の外径をPD3としたとき、PD3>QD2である。
【請求項5】
容器本体は発泡シートからなり、蓋は、非発泡シートからなる、請求項1乃至4の何れかに記載の包装用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の収容に適した包装用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、蓋が容器本体に外嵌合する容器において、本体の摘み部と蓋の摘み部が互いに閉蓋時に重ね合わされるものが記載されている。この種の容器においては、本体の摘み部に上向きの突起が設けられたり、あるいは、蓋の摘み部に下向きの突起が設けられたりする。それらの突起により、本体の摘み部と蓋の摘み部との間に隙間を生じさせることができ、開蓋作業がしやすくなる。これらの突起を摘み部の先端部の近くに設けると、蓋の摘み部が大きく上昇しないうえに、摘み部を指先で摘む際に突起が邪魔になりやすい。そのため、突起は摘み部の基端部の近くに設けられることになるが、突起を摘み部の基端部の近くに設けると、蓋の外嵌合状態が弱くなりやすいという懸念がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭62-76147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それゆえに本発明は、しっかりとした蓋の外嵌合状態が得られ、しかも、閉蓋時において蓋の摘み部を容易に摘むことができる、包装用容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る包装用容器は、本体フランジ部が周設された容器本体と、閉蓋時に本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部が周設された蓋と、を備えた平面視矩形状の包装用容器であって、本体フランジ部は、下側に延びる本体スカート部と、本体スカート部から外側に延びる本体縁取り部と、を有し、本体縁取り部のコーナー部には、外側に突出した本体摘み部が設けられ、蓋フランジ部は、下側に延び、閉蓋時に本体スカート部に外嵌合する蓋スカート部と、蓋スカート部から外側に延び、閉蓋時に本体縁取り部の上側に位置する蓋縁取り部と、を有し、蓋縁取り部のコーナー部には、外側に突出し、閉蓋時に本体摘み部の上側に位置する蓋摘み部が設けられ、本体スカート部には、外側に突出する本体嵌合突起が、コーナー部には設けられず、コーナー部の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、蓋スカート部には、内側に突出し、閉蓋時に本体嵌合突起に係止する蓋嵌合突起が、コーナー部には設けられず、コーナー部の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、閉蓋時に、蓋摘み部は、閉蓋前の基本姿勢に対して上側に傾いた傾斜姿勢となる。
【0006】
閉蓋時において、蓋は、容器本体に外嵌合する。コーナー部の両側にはそれぞれ本体嵌合突起と蓋嵌合突起が設けられている。一方、コーナー部には、本体嵌合突起と蓋嵌合突起が設けられていない。閉蓋作業時に蓋スカート部を本体スカート部に外嵌合させていくと、蓋嵌合突起が本体嵌合突起を乗り上げるように通過して、やがて蓋嵌合突起は本体嵌合突起の下側に位置して本体嵌合突起に係止する。このように、蓋スカート部を本体スカート部に外嵌合させることにより、コーナー部の周方向両側においてそれぞれ蓋スカート部が本体スカート部によって外側に押されて膨らむ。つまり、コーナー部近傍において、コーナー部の両側に位置する蓋スカート部の二つの辺部が平面視において互いに離れるように押し広げられることになる。一方、コーナー部においては、蓋スカート部は本体スカート部には押されない、あるいは、押されたとしてもその程度は小さく、コーナー部における蓋スカート部は実質上膨らまない。蓋フランジ部には蓋スカート部から外側に延びる蓋縁取り部が設けられているため、コーナー部の周方向両側において蓋スカート部の二つの辺部が外側に広がるように膨らむことにより、蓋摘み部は、逆に内側へ引っ張られることになる。その結果、蓋摘み部は、自動的に上向きに傾斜した傾斜姿勢となって本体摘み部から浮き上がる。本体摘み部は略水平の状態にある。そのため、傾斜姿勢となった蓋摘み部と、略水平姿勢の本体摘み部との間に隙間が発生する。開蓋時に使用者は、上向きに傾斜している蓋摘み部を容易に掴むことができ、例えば、一方の手で蓋摘み部を持ち、他方の手で本体摘み部を持って、開蓋することができる。
【0007】
特に、コーナー部両側の各本体嵌合突起における容器本体の平面視二方向の外寸をそれぞれP2S、P2Lとし、閉蓋時にコーナー部両側において各本体嵌合突起が当接する蓋スカート部の当接部分における蓋の平面視二方向の内寸をそれぞれQ3S、Q3Lとしたとき、P2S>Q3S且つP2L>Q3Lであることが好ましい。この構成によれば、閉蓋時に、コーナー部両側において、本体嵌合突起が蓋スカート部を外側に向けて二方向に押すことになる。即ち、蓋スカート部は、コーナー部の両側において、蓋の二つの辺部に沿った二方向に押し広げられることになる。そのため、蓋摘み部が確実に且つ大きく傾斜した状態となる。
【0008】
あるいは、コーナー部両側の各蓋嵌合突起における蓋の平面視二方向の内寸をそれぞれQ2S、Q2Lとし、閉蓋時にコーナー部両側において各蓋嵌合突起が当接する本体スカート部の当接部分における容器本体の平面視二方向の外寸をそれぞれP3S、P3Lとしたとき、P3S>Q2S且つP3L>Q2Lであることが好ましい。この構成によれば、閉蓋時に、コーナー部両側において、本体スカート部が蓋嵌合突起を外側に向けて二方向に押すことになる。即ち、蓋スカート部が、コーナー部の両側において、蓋の二つの辺部に沿った二方向に押し広げられることになる。そのため、蓋摘み部が確実に且つ大きく傾斜した状態となる。尚、P2S>Q3S且つP2L>Q3Lであると共に、P3S>Q2S且つP3L>Q2Lであると、より一層確実に蓋スカート部が二方向に押し広げられて、蓋摘み部がより一層確実に、しかも、大きく傾斜できる。
【0009】
また、本発明に係る包装用容器は、本体フランジ部が周設された容器本体と、閉蓋時に本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部が周設された蓋と、を備えた包装用容器であって、本体フランジ部は、下側に延びる本体スカート部と、本体スカート部から外側に延びる本体縁取り部と、を有し、本体縁取り部には、外側に突出した本体摘み部が設けられ、蓋フランジ部は、下側に延び、閉蓋時に本体スカート部に外嵌合する蓋スカート部と、蓋スカート部から外側に延び、閉蓋時に本体縁取り部の上側に位置する蓋縁取り部と、を有し、蓋縁取り部には、外側に突出し、閉蓋時に本体摘み部の上側に位置する蓋摘み部が設けられ、本体スカート部には、外側に突出する本体嵌合突起が、本体摘み部に対応した位置には設けられず、本体摘み部に対応した位置の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、蓋スカート部には、内側に突出し、閉蓋時に本体嵌合突起に係止する蓋嵌合突起が、蓋摘み部に対応した位置には設けられず、蓋摘み部に対応した位置の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、閉蓋時に、蓋摘み部は、閉蓋前の基本姿勢に対して上側に傾いた傾斜姿勢となる。
【0010】
閉蓋時において、蓋は、容器本体に外嵌合する。本体摘み部の周方向両側にはそれぞれ本体嵌合突起が設けられ、蓋摘み部の周方向両側にはそれぞれ蓋嵌合突起が設けられている。一方、本体嵌合突起は、本体摘み部に対応した位置には設けられず、蓋嵌合突起もまた、蓋摘み部に対応した位置には設けられていない。閉蓋作業時に蓋スカート部を本体スカート部に外嵌合させていくと、蓋嵌合突起が本体嵌合突起を乗り上げるように通過して、やがて蓋嵌合突起は本体嵌合突起の下側に位置して本体嵌合突起に係止する。このように、蓋スカート部を本体スカート部に外嵌合させることにより、蓋摘み部の周方向両側においてそれぞれ蓋スカート部が本体スカート部によって外側に押されて膨らむ。その一方、蓋摘み部に対応した位置においては、蓋スカート部は本体スカート部には押されず、あるいは、押されたとしてもその程度は小さく、蓋スカート部は実質上膨らまない。蓋フランジ部には蓋スカート部から外側に延びる蓋縁取り部が設けられている。そのため、蓋摘み部の周方向両側において蓋スカート部が外側に膨らむことにより、蓋摘み部は、逆に内側へ引っ張られることになる。その結果、蓋摘み部は、自動的に上向きに傾斜した傾斜姿勢となって本体摘み部から浮き上がる。本体摘み部は略水平の状態にある。そのため、傾斜姿勢となった蓋摘み部と、略水平姿勢の本体摘み部との間に隙間が発生する。開蓋時に使用者は、上向きに傾斜している蓋摘み部を容易に掴むことができる。例えば、一方の手で蓋摘み部を持ち、他方の手で本体摘み部を持って、開蓋することができる。
【0011】
特に、容器本体と蓋が何れも平面視円形状である場合には、以下のような構成を更に備えることが好ましい。即ち、本体嵌合突起における容器本体の外径をPD2とし、閉蓋時に本体嵌合突起が当接する蓋スカート部の当接部分における蓋の内径をQD3としたとき、PD2>QD3であることが好ましい。この構成によれば、閉蓋時に、本体嵌合突起が蓋スカート部を径方向外側に向けて押すことになる。即ち、蓋スカート部は、蓋摘み部の両側において径方向外側に押し広げられることになる。そのため、蓋摘み部が確実に且つ大きく傾斜した状態となる。
【0012】
あるいは、蓋嵌合突起における蓋の内径をQD2とし、閉蓋時に蓋嵌合突起が当接する本体スカート部の当接部分における容器本体の外径をPD3としたとき、PD3>QD2であることが好ましい。この構成によれば、閉蓋時に、本体スカート部が蓋嵌合突起を径方向外側に向けて押すことになる。即ち、蓋スカート部は、蓋摘み部の両側において径方向外側に押し広げられることになる。そのため、蓋摘み部が確実に且つ大きく傾斜した状態となる。
【0013】
また、容器本体は発泡シートからなり、蓋は、非発泡シートからなることが好ましい。容器本体が発泡シートから形成されていると、蓋を容器本体に外嵌合させる際に、容器本体が変形して緩衝効果が得られ、また、蓋が容器本体に対して滑りやすい。従って、閉蓋作業が容易となる。一方、蓋が非発泡シートから形成されていると、閉蓋作業によって蓋スカート部が外側に確実に押し広げられる。また、蓋摘み部は、薄くても、張りがあって、高剛性のものとすることができる。従って、閉蓋状態で蓋摘み部が容易に上向きに傾斜することになる。
【0014】
尚、本体嵌合突起は、周方向に長い形状であって、本体嵌合突起の外面には、外側に突出し、上下方向に延びる縦凸条が設けられていることが好ましい。この構成によれば、蓋スカート部が本体スカート部に外嵌合する際に、本体嵌合突起の外面の縦凸条が蓋スカート部を更に外側に押し広げることになる。そのため、蓋摘み部がより一層上向きに傾斜することになる。また、縦凸条は上下方向に延びた筋状であるため、本体スカート部に蓋スカート部を外嵌合させる際の抵抗も比較的小さくて済み、閉蓋作業の負担も大きくならなくて済む。尚、縦凸条は、一つの本体嵌合突起に一つのみ設けられてもよいし、一つの本体嵌合突起に周方向に間隔をあけて複数設けられてもよい。
【0015】
特に、蓋嵌合突起は、内側への突出量が周方向に沿って変化した波形突起であり、蓋嵌合突起のうち内側への突出量が相対的に大きい部分に対応して縦凸条が配置されていることが好ましい。この構成によれば、閉蓋途中に蓋嵌合突起が本体嵌合突起を乗り越えていく際に、蓋嵌合突起のうち内側への突出量が相対的に大きい部分が縦凸条と摺動することになり、蓋嵌合突起が本体嵌合突起をスムーズに乗り越えることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、閉蓋時に蓋摘み部が自動的に上昇して傾斜姿勢となるので、傾斜姿勢となった蓋摘み部を摘んで容易に蓋を開くことができる。しかも、蓋スカート部が本体スカート部によって外側に押し広げられるので、しっかりとした外嵌合状態が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態における包装用容器の開蓋状態を示す斜視図。
図2】同容器の開蓋状態を示す拡大斜視図。
図3】同容器の閉蓋状態を示す斜視図。
図4】同容器の容器本体を示す概略平面図。
図5】同容器の蓋を示す概略底面図。
図6図4のA-Aに対応した容器の要部断面図であって、(a)は開蓋状態を示し、(b)は閉蓋状態を示す。
図7図4のB-Bに対応した容器の開蓋状態を示す要部断面図。
図8図4のB-Bに対応した容器の閉蓋状態を示す要部断面図。
図9図4のB-Bに対応した容器の閉蓋状態を示す要部断面図。
図10】同蓋のコーナー部の横断面図。
図11図4のC-Cに対応した容器の開蓋状態を示す要部断面図。
図12図4のC-Cに対応した容器の閉蓋状態を示す要部断面図。
図13】同容器の閉蓋状態を示す図面代用写真。
図14】同容器の閉蓋状態を示す図面代用写真。
図15】本発明の他の実施形態における包装用容器の容器本体を示す平面図。
図16】同容器の蓋を示す底面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係る包装用容器について図1図14を参酌しつつ説明する。容器は、各種の内容物を収容可能な蓋付きの容器であって、内容物としては特に各種の食材が好適である。
【0019】
図1に示すように、容器は、上面開口の容器本体1と、容器本体1の上面開口部を閉塞すべく容器本体1に上側から被せられるようにして着脱可能に外嵌合される蓋2とを備えている。容器本体1と蓋2は何れも合成樹脂製シートを熱成形することにより形成されている。シートの詳細については後述する。
【0020】
容器の平面視における形状は種々であってよく、平面視多角形状や矩形状、円形状、楕円形状等であってよい。容器本体1と蓋2は、互いに平面視の形状が対応する。本実施形態では平面視矩形状、具体的には平面視長方形状の容器を例に説明する。
【0021】
<容器本体1>
図1図2図4及び図6に示しているように、容器本体1は、底面部10と、底面部10の周縁部から外側に拡開しつつ上方に立ち上がる本体側面部11と、本体側面部11の上端部から外側に延設された本体フランジ部12とを備えている。底面部10の上面には凸部や突条を設けてよい。底面部10の下面の周縁部には下方に向けて脚部13を突設してよい。
【0022】
本体フランジ部12は、本体側面部11の上端部に全周に亘って設けられている。本体フランジ部12は、平面視において、四つの辺部と四つのコーナー部12cを有している。コーナー部12cは隣り合う二つの辺部間に設けられている。四つの辺部は、一対の長辺部12aと一対の短辺部12bとからなる。隣り合う長辺部12aと短辺部12bの間にコーナー部12cが設けられている。
【0023】
本体フランジ部12は、本体側面部11の上端部から外側に延びる本体フランジ上面部20と、本体フランジ上面部20の外縁部から下側に延びる本体スカート部21と、本体スカート部21の下端部から外側に延びる本体縁取り部22を有している。本体フランジ上面部20は種々の形状であってよく、上側に湾曲した玉ぶち形状であってもよいし、上面が平坦面であってもよいし、上面に凹凸を設ける等して装飾してもよい。本体フランジ上面部20の高さは全周に亘って一定であってもよいし、周方向に変化していてもよい。本実施形態では、本体フランジ上面部20の高さは、周方向に変化していて、コーナー部12cにおいて高くなっており、また、長辺部12aの中央部において高くなっている。
【0024】
本体スカート部21の上部には、外側に向けて下降傾斜した本体上部傾斜部23が設けられていてよい。本体上部傾斜部23は、全周に亘って設けられていてもよいし、全周のうち部分的に設けられていてもよい。本実施形態では、本体上部傾斜部23は、コーナー部12c及びその周方向両側近傍に設けられており、更に、長辺部12aの中央部を中心とした大部分にも設けられている。本体上部傾斜部23が部分的に設けられることにより、それに対応するようにして本体フランジ上面部20の高さが周方向に変化している。尚、図6は、本体上部傾斜部23が設けられていない箇所における断面図である。
【0025】
本体スカート部21は、略垂直に延びる本体嵌合壁部24を有している。本体嵌合壁部24は、全周に亘って設けられている。本体嵌合壁部24は、本体上部傾斜部23が設けられている箇所においては、本体上部傾斜部23の下側に延設され、本体上部傾斜部23が設けられていない箇所においては、本体フランジ上面部20から下側に向けて略垂直に垂下している。
【0026】
図7にも示しているように、本体スカート部21の外面には、本体嵌合突起25が設けられている。本体嵌合突起25は、外側に向けて突出している。本体嵌合突起25は、本体嵌合壁部24に設けられている。本体嵌合突起25は、本体嵌合壁部24の全周のうち所定箇所のみに設けられている。本体嵌合突起25は、コーナー部12cの周方向両側にそれぞれ設けられる。即ち、本体嵌合突起25は、長辺部12aの両端部と、短辺部12bの両端部に、それぞれ設けられる。本体嵌合突起25は、コーナー部12cの周方向両側の近傍に設けられるが、図11のようにコーナー部12cには設けられていない。本体嵌合突起25は、コーナー部12cの周方向両側にそれぞれ一つずつ設けられてもよいし、複数ずつ設けられてもよいし、その個数は任意である。
【0027】
本体嵌合突起25を正面から見たときの形状は種々であってよいが、好ましくは、周方向に長い筋状である。尚、長辺部12aにおける本体嵌合突起25の周方向の長さは、短辺部12bにおける本体嵌合突起25の周方向の長さよりも長くてよい。長辺部12aにおける本体嵌合突起25同士は互いに対向して配置され、短辺部12bにおける本体嵌合突起25同士も互いに対向して配置される。尚、本体嵌合突起25は、コーナー部12cの近傍のみに設けられることが好ましいが、例えば、辺中央部にも設けてもよい。
【0028】
本体嵌合突起25は、本体嵌合壁部24の上部のみに設けられ、下部には設けられていない。本体嵌合壁部24の上部に本体嵌合突起25が設けられることにより、本体嵌合壁部24の上部は下部に比して局所的に肉厚となってよい。また、本体嵌合壁部24の外面の下部は、本体嵌合突起25に比して相対的に内側に凹んだ本体係合凹部26となり、この本体係合凹部26に後述の蓋嵌合突起65が係合する。本体係合凹部26の底面が、閉蓋時に、蓋嵌合突起65が当接する当接部分である。尚、本実施形態では、本体係合凹部26の底面は、本体嵌合壁部24において本体嵌合突起25が設けられていない部分の外面(本体嵌合基準面)と面一であるが、面一でなくてもよい。
【0029】
本体嵌合突起25の外面には、上下方向に延びる縦凸条27が設けられることが好ましい。縦凸条27は、細い筋状、あるいは、線状であってよい。縦凸条27は、本体嵌合突起25の上下方向の全長に亘って設けられていてよい。縦凸条27は、一つの本体嵌合突起25に一つのみ設けられてもよいが、好ましくは、周方向に間隔をあけて複数設けられる。縦凸条27の個数は任意であるが、本実施形態では、長辺部12aの本体嵌合突起25には縦凸条27が三つ設けられ、短辺部12bの本体嵌合突起25には縦凸条27が二つ設けられている。尚、縦凸条27は、後述する第一凸部65aに対応した位置に設けられていることが好ましい。
【0030】
本体縁取り部22は、容器本体1の外縁となる部分であって、外側に向けて略水平に延びている。コーナー部12cの本体縁取り部22には、本体縁取り部22の他の部分よりも外側に突出した本体摘み部28が設けられている。本体摘み部28は略水平である。本体摘み部28は、四つのコーナー部12cのうちの適所に設けられてよく、全てのコーナー部12cに設けられてもよいし、一箇所のみに設けられてもよいが、本実施形態では互いに対角線上に位置する二つのコーナー部12cに設けられている。
【0031】
本体縁取り部22の内縁部には、本体縁取り部22の外縁部よりも一段上側に盛り上がった盛り上がり部29が設けられていてよい。盛り上がり部29が設けられることにより、本体縁取り部22の内縁部は外縁部よりも厚肉となっていてよい。盛り上がり部29は周方向に沿って延びた凸条であることが好ましい。盛り上がり部29は、本体縁取り部22の全周のうちコーナー部12cを除いて設けられることが好ましく、少なくとも本体嵌合突起25の下側に設けられることが好ましい。尚、本体スカート部21の下端部、即ち、本体スカート部21と本体縁取り部22の境界部には、外側に向けて下降傾斜した本体下部傾斜部30が設けられてよく、本体下部傾斜部30の外側に盛り上がり部29が接続されていてよい。
【0032】
<蓋2>
蓋2は、容器本体1に対応した平面視形状に形成されている。図1図2図5及び図6に示すように、蓋2は、天面部50と、天面部50の周縁部から下側に向けて拡開しつつ降下する蓋側面部51と、蓋側面部51の下端部から外側に延設された蓋フランジ部52とを備えている。天面部50は、リブ等の凹凸のない滑面で構成されていてよく、平坦面であることが好ましい。蓋側面部51の下端部には、蓋2同士を重ね合わせた際に蓋2同士がきつく嵌り合って離れなくなる現象(ブロッキング現象)を防止するためのブロッキング防止用凸部53を形成しておくことが好ましい。尚、容器本体1にも同様に図示しないブロッキング防止用凸部を設けてもよい。
【0033】
蓋フランジ部52の平面視における形状は本体フランジ部12に対応している。蓋フランジ部52は、蓋側面部51の下端部に全周に亘って設けられている。蓋フランジ部52は、平面視において、四つの辺部と四つのコーナー部52cを有している。コーナー部52cは隣り合う二つの辺部間に設けられている。四つの辺部は、一対の長辺部52aと一対の短辺部52bとからなる。隣り合う長辺部52aと短辺部52bの間にコーナー部52cが設けられている。
【0034】
蓋フランジ部52は、蓋側面部51の下端部から外側に延びる蓋フランジ上面部60と、蓋フランジ上面部60の外縁部から下側に延びる蓋スカート部61と、蓋スカート部61の下端部から外側に延びる蓋縁取り部62を有している。蓋フランジ上面部60は、平坦面であってよい。蓋フランジ上面部60の高さは全周に亘って一定であってもよいし、周方向に変化していてもよい。本実施形態では、蓋フランジ上面部60の高さは、本体フランジ上面部20に対応して、周方向に変化していて、コーナー部52cにおいて高くなっており、また、長辺部52aの中央部において高くなっている。
【0035】
蓋スカート部61の上部には、本体上部傾斜部23に対応して、外側に向けて下降傾斜した蓋上部傾斜部63が設けられていてよい。蓋上部傾斜部63は、全周に亘って設けられていてもよいし、全周のうち部分的に設けられていてもよい。本実施形態では、蓋上部傾斜部63は、全周に亘って設けられているが、蓋上部傾斜部63は、全周に亘って上下方向の寸法が一定ではなく、周方向に変化している。即ち、蓋上部傾斜部63の上下方向の寸法は、コーナー部52cにおいて大きく、また、長辺部52aの中央部において大きい。
【0036】
蓋上部傾斜部63は、上下方向の中途部に屈曲部63aを有している。屈曲部63aは、内側に突出するように折れ曲がっている。屈曲部63aは全周に亘って設けられ、周方向に沿って筋状に設けられている。屈曲部63aの高さは周方向に一定であることが好ましい。蓋上部傾斜部63は、筋状の屈曲部63aによって上下二つに区画されている。蓋上部傾斜部63は、屈曲部63aの上側に位置する第一傾斜部63bと、屈曲部63aの下側に位置する第二傾斜部63cとを有する。第一傾斜部63bは、相対的に急勾配であり、第二傾斜部63cは相対的に緩勾配である。第一傾斜部63bと第二傾斜部63cは、屈曲部63aにおいて外面谷折りに屈曲している。第一傾斜部63bの上下方向の寸法は周方向に沿って変化しており、第二傾斜部63cの上下方向の寸法は周方向に沿って一定である。第一傾斜部63bの上下方向の寸法は、コーナー部52cにおいて大きく、また、長辺部52aの中央部において大きい。第一傾斜部63bの上下方向の寸法が周方向に変化することにより、蓋上部傾斜部63の上下方向の寸法が周方向に変化し、また、それに対応して、蓋フランジ上面部60の高さも周方向に変化している。尚、図6は、蓋上部傾斜部63の上下方向の寸法が最も小さい箇所における断面図であって、第一傾斜部63bの上下方向の寸法が最も小さい箇所における断面図であり、蓋フランジ上面部60が最も低い箇所の断面図である。
【0037】
蓋スカート部61は、略垂直に延びる蓋嵌合壁部64を有している。蓋嵌合壁部64は、本体嵌合壁部24の外側に嵌合する。蓋嵌合壁部64は、全周に亘って設けられている。蓋嵌合壁部64は、蓋上部傾斜部63の下側に延設され、略垂直に垂下している。
【0038】
図7にも示しているように、蓋スカート部61には、蓋嵌合突起65が設けられている。蓋嵌合突起65は、内側に向けて突出している。蓋嵌合突起65は、蓋嵌合壁部64の内面に設けられている。蓋嵌合突起65は、蓋嵌合壁部64において蓋嵌合突起65が設けられていない部分の内面を基準面(蓋嵌合基準面)として、そこから内側に向けて所定の突出量で突出している。蓋嵌合突起65は、蓋嵌合壁部64の全周のうち所定箇所のみに設けられている。蓋嵌合突起65は、本体嵌合突起25に対応して配置されている。蓋嵌合突起65は、コーナー部52cの周方向両側の近傍に設けられるが、図11のようにコーナー部52cには設けられていない。即ち、蓋嵌合突起65は、長辺部52aの両端部と、短辺部52bの両端部に、それぞれ設けられる。蓋嵌合突起65の数や形状は種々であってよいが、蓋嵌合突起65が設けられる周方向の範囲は、本体嵌合突起25が設けられる周方向の範囲と対応していることが好ましい。長辺部52aにおける蓋嵌合突起65同士は互いに対向して配置され、短辺部52bにおける蓋嵌合突起65同士も互いに対向して配置される。尚、蓋嵌合突起65は、コーナー部52cの近傍のみに設けられることが好ましいが、例えば、辺中央部にも設けてもよい。また、本実施形態では、図2のように、コーナー部52cの蓋嵌合壁部65に、上下方向に延び、外側に突出するコーナーリブ69が設けられている。
【0039】
蓋嵌合突起65は、蓋嵌合壁部64の下部のみに設けられ、上部には設けられていない。蓋嵌合壁部64の下部に内向きの蓋嵌合突起65が設けられることにより、蓋嵌合壁部64の内面の上部は、蓋嵌合突起65に比して相対的に外側に凹んだ蓋係合凹部66となり、この蓋係合凹部66に上述の本体嵌合突起25が係合する。蓋係合凹部66の底面が、閉蓋時に、本体嵌合突起25が当接する当接部分である。尚、本実施形態では、蓋係合凹部66の底面は、蓋嵌合壁部64において蓋嵌合突起65が設けられていない部分の内面(蓋嵌合基準面)と面一であるが、面一でなくてもよい。蓋スカート部61の下端部、即ち、蓋スカート部61と蓋縁取り部62の境界部には、外側に向けて下降傾斜した蓋下部傾斜部67が設けられてよい。
【0040】
蓋嵌合突起65の形状は種々であってよく、周方向に沿って突出量が一定である筋状突起であってもよいし、周方向に突出量が変化したものであってもよく、本実施形態では周方向に突出量が変化した波状突起である。蓋嵌合突起65が波状突起である場合の詳細について、以下述べる。
【0041】
蓋嵌合突起65は、突出量が互いに異なる第一凸部65aと第二凸部65bを有している。第二凸部65bの突出量は第一凸部65aの突出量よりも小さく、例えば半分とすることができる。尚、図7は、突出量が相対的に大きい第一凸部65aにおける断面図を示している。第一凸部65aは、第二凸部65bの左右両側に隣接してそれぞれ設けられている。つまり、突出量の大きい一対の第一凸部65aの間に、突出量の小さい第二凸部65bが隣接して設けられている。第一凸部65aから第二凸部65bにかけて、また、第二凸部65bから第一凸部65aにかけて、突出量は連続的に変化している。
【0042】
一対の第一凸部65aと第二凸部65bは、一群となって一つの凸集合体65cを形成している。蓋嵌合突起65は、凸集合体65cを複数有している。一つの蓋嵌合突起65において、複数の凸集合体65cが周方向に並設されている。一つの蓋嵌合突起65における凸集合体65cの数は任意である。本実施形態では、長辺部52aにおいて多く、短辺部52bにおいて少ない。具体的には、長辺部52aには凸集合体65cが三個並設され、短辺部52bには凸集合体65cが二個並設されている。
【0043】
隣り合う凸集合体65c同士の間には、中間部65dが設けられている。図10のように、中間部65dは、本実施形態では蓋嵌合壁部64の内面と面一であって内側には突出していない。即ち、本実施形態においては、中間部65dの突出量は0である。但し、中間部65dが蓋嵌合壁部64の内面に対して内側に突出していてもよい。中間部65dは、一方の凸集合体65cの第一凸部65aと他方の凸集合体65cの第一凸部65aの間に隣接して設けられている。蓋嵌合突起65の突出量は、一方の凸集合体65cの第一凸部65aから中間部65dにかけて連続的に減少し、中間部65dから他方の凸集合体65cの第一凸部65aにかけて連続的に増加している。このように、蓋嵌合突起65は、互いに突出量が異なる三つの部分(第一凸部65a、第二凸部65b、中間部65d)を有しており、周方向に沿って順に、第一凸部65a、第二凸部65b、第一凸部65a、中間部65d、第一凸部65a、第二凸部65b、第一凸部65a、中間部65d、という順で配列されている。
【0044】
蓋縁取り部62は、蓋2の外縁となる部分であって、外側に向けて略水平に延びている。コーナー部52cの蓋縁取り部62には、蓋縁取り部62の他の部分よりも外側に突出した蓋摘み部68が設けられている。蓋摘み部68は略水平である。蓋摘み部68は、本体摘み部28に対応した位置に設けられる。蓋摘み部68は、四つのコーナー部52cのうちの適所に設けられてよく、全てのコーナー部52cに設けられてもよいし、一箇所のみに設けられてもよいが、本実施形態では互いに対角線上に位置する二つのコーナー部52cに設けられている。
【0045】
本体縁取り部22や蓋縁取り部62の少なくとも外周縁側には、極細の多数の凹凸を形成し、補強するとともに、指などがあたっても、指などを切ることがないようにされてよい。この凹凸は、正面から拡大して見たときに波形状とされ、多数の山と谷の方向が、各辺においては幅方向に短く形成され、角部においては平面視放射方向に沿って形成される。また、この凹凸は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のようなローレット目によって形成され、さらには、滑りにくいようにするため、綾目ローレット目によって形成することが好ましい。
【0046】
容器本体1及び蓋2はいわゆるシート成形により形成されている。シート成形としては例えば真空成形、圧空成形、真空圧空成形、両面真空成形、熱板成形等があり、何れにしても合成樹脂製シートを熱成形することにより形成される。合成樹脂製シートは、例えばポリエチレンテレフタレートやポリスチレンなどのスチレン系樹脂や、ポリプロピレンやポリエチレンなどのオレフィン系樹脂などからなり、特に、蓋2には透明なものが使用される。容器本体1にも透明なシートを用いてもよい。また、これらのシートを適宜延伸処理した延伸シートは、透明性を担保したまま、耐熱性の向上や強度向上を図れることからより好ましいシートの素材である。
【0047】
また、容器本体1には、これらの素材に加えて、透明で無い素材、例えば前述の合成樹脂に無機物を充填したシート、もしくはこれらのシート素材を発泡させた発泡シートなどを使用できる。尚、ポリスチレンを発泡させた発泡ポリスチレンシートや、ポリスチレンとして耐熱性に優れたポリフェニレンエーテルなどを含有させた耐熱性を向上させたスチレン系樹脂を使用した耐熱性発泡スチレン系樹脂シートであってもよい。さらに、発泡シートに印刷を施した、もしくは無地の樹脂フィルムを片面もしくは両面に積層した積層シートを使用することもできる。特に、容器本体1には発泡シートが好ましく、蓋2には発泡させていない非発泡シートが好ましい。容器本体1が発泡シートから形成されていると、閉蓋途中に蓋嵌合突起65が本体嵌合突起25を乗り越える際に、発泡シートがクッションのように変形しやすく、緩衝効果が得られて、蓋嵌合突起65が本体嵌合突起25をスムーズに乗り越えることになる。また、蓋嵌合突起65が本体嵌合突起25の外面を容易に滑って乗り越えることができる。一方、蓋2が非発泡シートから形成されていると、蓋摘み部68を張りがあって高剛性のものとすることができる。また、閉蓋作業時に蓋嵌合壁部64が外側に確実に押し広げられる。従って、閉蓋状態で蓋摘み部68を容易に上向き傾斜とすることができる。
【0048】
上述のように、閉蓋時に本体嵌合壁部24に蓋嵌合壁部64が外嵌合する。閉蓋状態において、本体フランジ上面部20の上に蓋フランジ上面部60が対峙する。尚、本体フランジ上面部20と蓋フランジ上面部60との間には隙間が形成されていてもよいし、本体フランジ上面部20と蓋フランジ上面部60が当接してもよい。蓋上部傾斜部63の屈曲部63aが本体上部傾斜部23に当接することが好ましい。本体摘み部28の上に蓋摘み部68が重なる。
【0049】
<容器本体1の外寸と蓋2の内寸との関係>
ここで、本体嵌合壁部24の外面の寸法(外寸)と蓋嵌合壁部64の内面の寸法(内寸)の関係について述べる。尚、以下では、短辺方向の寸法について述べるが、長辺方向の寸法についても同様である。図4図6及び図7のように、一対の長辺部12aにおける本体嵌合基準面(本体嵌合壁部24において本体嵌合突起25が設けられていない部分の外面)同士の間の離間距離(短辺方向の離間距離)をP1Sとし、一対の長辺部12aにおける本体嵌合突起25の外面同士の間の離間距離をP2Sとすると、P1S<P2Sとなる。P1SとP2Sの差の半分が、片側の本体嵌合突起25の突出量である。但し、このP2Sには縦凸条27の突出量は含まれていない。縦凸条27を含めると、その分だけ、P1SとP2Sの差は大きくなる。即ち、縦凸条27を設けることで、本体嵌合突起25の突出量を大きくすることができる。また、本実施形態では、本体嵌合基準面同士の離間距離(本体嵌合基準面における本体外寸)P1Sと、本体係合凹部26同士の間の離間距離(本体係合凹部26における本体外寸)P3Sは、等しく、P1S=P3Sという関係にある。但し、P1SとP3Sが異なっていてもよい。
【0050】
一方、図5図7のように、一対の長辺部52aにおける蓋嵌合基準面(蓋嵌合壁部64において蓋嵌合突起65が設けられていない部分の内面)同士の間の離間距離(短辺方向の離間距離)をQ1Sとし、一対の長辺部52aにおける蓋嵌合突起65の内面同士の間の離間距離をQ2Sとすると、Q1S>Q2Sとなる。Q1SとQ2Sの差の半分が、片側の蓋嵌合突起65の突出量である。尚、本実施形態では、蓋嵌合突起65が波状突起であるため、Q2Sは、内側への突出量が最も大きい第一凸部65aにおける寸法である。また、本実施形態では、蓋嵌合基準面同士の離間距離(蓋嵌合基準面における蓋内寸)Q1Sと、蓋係合凹部66同士の間の離間距離(蓋係合凹部66における蓋内寸)Q3Sは、等しく、Q1S=Q3Sという関係にある。但し、Q1SとQ3Sが異なっていてもよい。
【0051】
本実施形態において、図6(b)のように、本体嵌合突起25及び蓋嵌合突起65が設けられていない箇所においては、閉蓋状態において本体嵌合壁部24の外面(本体嵌合基準面)と蓋嵌合壁部64の内面(蓋嵌合基準面)との間には隙間が生じる。即ち、P1S<Q1Sである。尚、本体嵌合基準面に蓋嵌合基準面が当接してもよい。即ち、P1S=Q1Sであってもよい。
【0052】
一方、本体嵌合突起25及び蓋嵌合突起65が設けられている箇所における開蓋状態を図7に示し、また、閉蓋状態を図8及び図9に示している。図8は、蓋2の変形を考慮せずにそのまま図示したものであり、図9は蓋2が変形した状態を図示したものである。まず、本体嵌合突起25における本体外寸P2Sは、蓋嵌合突起65における蓋内寸Q2Sよりも大きく、P2S>Q2Sという関係にある。従って、蓋2を容器本体1に被せていくとき、蓋嵌合壁部64が外側に膨らむように弾性変形しながら、蓋嵌合突起65が本体嵌合突起25を下側に乗り越えていく。
【0053】
そして、本体嵌合突起25における本体外寸P2Sは、蓋係合凹部66における蓋内寸Q3Sよりも大きく、P2S>Q3Sという関係にある。従って、閉蓋状態において、蓋係合凹部66は本体嵌合突起25によって短辺方向の外側に押され、蓋嵌合壁部64は外側に膨らむことになる。また、蓋嵌合突起65における蓋内寸Q2Sは、本体係合凹部26における本体外寸P3Sよりも小さく、P3S>Q2Sという関係にある。従って、蓋嵌合突起65は本体係合凹部26によって短辺方向の外側に押され、蓋嵌合壁部64は外側に膨らむことになる。
【0054】
このように、閉蓋時に、コーナー部52cの近傍において、長辺部52aの蓋嵌合壁部64は、長辺部12aの本体嵌合壁部24によって短辺方向の外側に押されて膨らむことになる。同様のことが長辺方向にも言える。
【0055】
即ち、一対の短辺部12bにおける本体嵌合基準面(本体嵌合壁部24において本体嵌合突起25が設けられていない部分の外面)同士の間の離間距離(長辺方向の離間距離)をP1Lとし、一対の短辺部12bにおける本体嵌合突起25の外面同士の間の離間距離をP2Lとすると、P1L<P2Lとなる。本実施形態では、本体嵌合基準面同士の離間距離(本体嵌合基準面における本体外寸)P1Lと、本体係合凹部26同士の間の離間距離(本体係合凹部26における本体外寸)P3Lは、等しく、P1L=P3Lという関係にある。但し、P1LとP3Lが異なっていてもよい。
【0056】
一対の短辺部52bにおける蓋嵌合基準面(蓋嵌合壁部64において蓋嵌合突起65が設けられていない部分の内面)同士の間の離間距離(長辺方向の離間距離)をQ1Lとし、一対の短辺部52bにおける蓋嵌合突起65の内面同士の間の離間距離をQ2Lとすると、Q1L>Q2Lとなる。本実施形態では、蓋嵌合基準面同士の離間距離(蓋嵌合基準面における蓋内寸)Q1Lと、蓋係合凹部66同士の間の離間距離(蓋係合凹部66における蓋内寸)Q3Lは、等しく、Q1L=Q3Lという関係にある。但し、Q1LとQ3Lが異なっていてもよい。
【0057】
本実施形態において、本体嵌合突起25及び蓋嵌合突起65が設けられていない箇所においては、閉蓋状態において本体嵌合壁部24の外面(本体嵌合基準面)と蓋嵌合壁部64の内面(蓋嵌合基準面)との間には隙間が生じる。即ち、P1L<Q1Lである。尚、本体嵌合基準面に蓋嵌合基準面が当接してもよい。即ち、P1L=Q1Lであってもよい。
【0058】
本体嵌合突起25における本体外寸P2Lは、蓋嵌合突起65における蓋内寸Q2Lよりも大きく、P2L>Q2Lという関係にある。従って、蓋2を容器本体1に被せていくとき、蓋嵌合壁部64が外側に膨らむように弾性変形しながら、蓋嵌合突起65が本体嵌合突起25を下側に乗り越えていく。
【0059】
本体嵌合突起25における本体外寸P2Lは、蓋係合凹部66における蓋内寸Q3Lよりも大きく、P2L>Q3Lという関係にある。従って、閉蓋状態において、蓋係合凹部66は本体嵌合突起25によって長辺方向の外側に押され、蓋嵌合壁部64は外側に膨らむことになる。また、蓋嵌合突起65における蓋内寸Q2Lは、本体係合凹部26における本体外寸P3Lよりも小さく、P3L>Q2Lという関係にある。従って、蓋嵌合突起65は本体係合凹部26によって長辺方向の外側に押され、蓋嵌合壁部64は外側に膨らむことになる。
【0060】
このように、閉蓋時に、コーナー部52cの近傍において、短辺部52bの蓋嵌合壁部64は、短辺部12bの本体嵌合壁部24によって長辺方向の外側に押されて膨らむことになる。つまり、閉蓋時に、コーナー部52cの近傍であって周方向両側の位置において、蓋嵌合壁部64が本体嵌合壁部24によって短辺方向と長辺方向との二方向に押し広げられることなる。尚、図9のように、蓋嵌合壁部64が外側に押し広げられる開き角度αは、閉蓋前の元の状態を基準として、10~30度であることが好ましい。開き角度αが10度未満では、蓋摘み部68を十分に傾斜させることができない。一方、開き角度αが30度を越えると、閉蓋作業時に蓋2を閉めにくくなり、作業性が低下する。それら二つの観点から、開き角度αは、12~28度であることが更に好ましい。
【0061】
一方、容器本体1のコーナー部12cには本体嵌合突起25が設けられておらず、また、蓋2のコーナー部52cには蓋嵌合突起36が設けられていない。そのため、図12のように閉蓋状態において、本体嵌合壁部24と蓋嵌合壁部64との間には隙間が存在している。上述のように、コーナー部52cの周方向両側において蓋嵌合壁部64が本体嵌合壁部24によって長辺方向と短辺方向の二方向に押し広げられることに伴って、蓋摘み部68は、自動的に上向きに傾斜した傾斜姿勢となる。尚、図12において、二点鎖線で示している状態は、蓋摘み部68の開蓋状態における基本姿勢であって、略水平である。これに対して、図12において実線で示している状態が蓋摘み部68の傾斜姿勢である。このように、蓋摘み部68は、二点鎖線で示す基本姿勢から実線で示す傾斜姿勢へと自動的に上側に傾動する。そして、蓋摘み部68が上向きの傾斜姿勢となることで、蓋摘み部68は本体摘み部28から大きく浮上した状態となる。本体摘み部28は略水平の状態にある。そのため、傾斜姿勢となった蓋摘み部68と、略水平姿勢の本体摘み部28との間には隙間が形成されることになる。従って、使用者は、例えば一方の手で蓋摘み部68を持ち、他方の手で本体摘み部28を持って、容易に開蓋することができる。
【0062】
また、蓋摘み部68の下面や本体摘み部28の下面に従来のような突起を設けて蓋摘み部68を本体摘み部28から浮上させているのではなく、コーナー部52cの周方向両側において蓋嵌合壁部64が本体嵌合壁部24に長辺方向と短辺方向の二方向に押されているので、強固な外嵌合状態も得られ、不用意に蓋2が容器本体1から外れるということも防止される。
【0063】
特に、本実施形態の容器は平面視矩形状であってコーナー部52cに蓋摘み部68が設けられていて、そのコーナー部52cの周方向両側において蓋嵌合壁部64が平面視90度よりも大きな角度となるように押し広げられるので、本体嵌合壁部24による押し広げ力が蓋嵌合壁部64に確実に作用して、コーナー部52cにおける蓋摘み部68が確実に上向きの傾斜姿勢となる。
【0064】
しかも、本実施形態では、本体嵌合突起25の外面に更に縦凸条27が突設されているので、蓋嵌合壁部64がより一層強力に押し広げられることになる。一方、縦凸条27は上下方向に延びていて細幅であるため、蓋嵌合突起64が本体嵌合突起25を容易に乗り越えることができ、閉蓋作業をスムーズに行うことができる。更には、蓋嵌合突起65が周方向に突出量が変化した波状突起であるため、閉蓋作業時に蓋嵌合突起65は本体嵌合突起25をスムーズに乗り越えることができ、閉蓋作業をスムーズ且つ楽に行うことができる。しかも、閉蓋後は突出量の大きい第一凸部65aを主として、蓋嵌合突起65が本体嵌合突起25にしっかりと係止して蓋2の外れを防止する。そして、第一凸部65aと縦凸条27が互いに対応して配置されているので、蓋嵌合突起65が本体嵌合突起25を乗り越える際に、第一凸部65aが縦凸条27と摺動することになる。そのため、蓋嵌合突起65が本体嵌合突起25をスムーズに乗り越えることができ、閉蓋作業を楽に行うことができる。
【0065】
尚、閉蓋時に、コーナー部12c,52cの周方向両側において、盛り上がり部29に蓋下部傾斜部67や蓋縁取り部62が当接すると、蓋嵌合壁部67の外側への膨出変形が誘導され、蓋嵌合壁部67がスムーズに外側に膨らむことができる。
【0066】
尚、本実施形態では、P2S>Q3S、P2L>Q3Lという関係であって且つ、P3S>Q2S、P3L>Q2Lという関係であり、閉蓋時において、蓋係合凹部66が本体嵌合突起25によって外側に押されると共に、蓋嵌合突起65が本体係合凹部26によって外側に押されたが、P2S>Q3S、P2L>Q3Lという関係のみ、あるいは、P3S>Q2S、P3L>Q2Lという関係のみであってもよい。即ち、閉蓋時に、蓋係合凹部66が本体嵌合突起25によって外側に押されるのみであったり、蓋嵌合突起65が本体係合凹部26によって外側に押されるのみであったりしてもよい。
【0067】
本実施形態では、平面視矩形状の容器であったが、図15及び図16のように、平面視円形状の容器であってもよい。閉蓋時に、各蓋摘み部68は、それぞれ対応した本体摘み部28の上に重なり、そして、それぞれ上側に向けて傾斜した姿勢となる。この場合、本体嵌合突起25における容器本体1の外径をPD2とし、閉蓋時に本体嵌合突起25が当接する蓋係合凹部66(蓋スカート部61の当接部分)における蓋2の内径をQD3としたとき、PD2>QD3という関係にある。そのため、閉蓋時に、本体嵌合突起25は、蓋係合凹部66を径方向外側に向けて押すことになる。即ち、蓋嵌合壁部64は、蓋摘み部68の両側において径方向外側に押し広げられることになる。
【0068】
また、蓋嵌合突起65における蓋2の内径をQD2とし、閉蓋時に蓋嵌合突起65が当接する本体係合凹部26(本体スカート部21の当接部分)における容器本体1の外径をPD3としたとき、PD3>QD2という関係にある。そのため、閉蓋時に、本体係合凹部26は、蓋嵌合突起65を径方向外側に向けて押すことになる。即ち、蓋嵌合壁部64は、蓋摘み部68の両側において径方向外側に押し広げられることになる。
【0069】
このように、閉蓋時に、蓋摘み部68の周方向両側において、本体嵌合突起25と本体係合凹部26がそれぞれ蓋嵌合壁部64を径方向外側に押すことになり、蓋嵌合壁部64が蓋摘み部68の周方向両側においてそれぞれ径方向外側に膨らむことになる。そのため、閉蓋時に、蓋摘み部68が自動的に上向きの傾斜姿勢となって本体摘み部28から浮上する。尚、本体嵌合突起25と本体係合凹部26のうちの一方のみが蓋嵌合壁部64を径方向外側に押してもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 容器本体
2 蓋
10 底面部
11 本体側面部
12 本体フランジ部
12a 長辺部
12b 短辺部
12c コーナー部
13 脚部
20 本体フランジ上面部
21 本体スカート部
22 本体縁取り部
23 本体上部傾斜部
24 本体嵌合壁部
25 本体嵌合突起
26 本体係合凹部
27 縦凸条
28 本体摘み部
29 盛り上がり部
30 本体下部傾斜部
50 天面部
51 蓋側面部
52 蓋フランジ部
52a 長辺部
52b 短辺部
52c コーナー部
53 ブロッキング防止用凸部
60 蓋フランジ上面部
61 蓋スカート部
62 蓋縁取り部
63 蓋上部傾斜部
63a 屈曲部
63b 第一傾斜部
63c 第二傾斜部
64 蓋嵌合壁部
65 蓋嵌合突起
65a 第一凸部
65b 第二凸部
65c 凸集合体
65d 中間部
66 蓋係合凹部
67 蓋下部傾斜部
68 蓋摘み部
69 コーナーリブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
本体フランジ部が周設された容器本体と、閉蓋時に本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部が周設された蓋と、を備えた平面視矩形状の包装用容器であって、
本体フランジ部は、下側に延びる本体スカート部と、本体スカート部から外側に延びる本体縁取り部と、を有し、
本体縁取り部のコーナー部には、外側に突出した本体摘み部が設けられ、
蓋フランジ部は、下側に延び、閉蓋時に本体スカート部に外嵌合する蓋スカート部と、蓋スカート部から外側に延び、閉蓋時に本体縁取り部の上側に位置する蓋縁取り部と、を有し、
蓋縁取り部のコーナー部には、外側に突出し、閉蓋時に本体摘み部の上側に位置する蓋摘み部が設けられ、
本体スカート部には、外側に突出する本体嵌合突起が、コーナー部には設けられず、コーナー部の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、
蓋スカート部には、内側に突出し、閉蓋時に本体嵌合突起に係止する蓋嵌合突起が、コーナー部には設けられず、コーナー部の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、
閉蓋することで、蓋摘み部の周方向両側の蓋嵌合突起が本体嵌合突起に押されて、蓋スカート部が蓋摘み部の周方向両側において外側に膨らむことにより、蓋摘み部が内側へ引っ張られて、蓋摘み部が、本体摘み部と接触することなく、閉蓋前の基本姿勢に対して上側に傾き、本体摘み部から上側に離れた傾斜姿勢となるように構成されている、包装用容器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項3】
本体フランジ部が周設された容器本体と、閉蓋時に本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部が周設された蓋と、を備えた包装用容器であって、
本体フランジ部は、下側に延びる本体スカート部と、本体スカート部から外側に延びる本体縁取り部と、を有し、
本体縁取り部には、外側に突出した本体摘み部が設けられ、
蓋フランジ部は、下側に延び、閉蓋時に本体スカート部に外嵌合する蓋スカート部と、蓋スカート部から外側に延び、閉蓋時に本体縁取り部の上側に位置する蓋縁取り部と、を有し、
蓋縁取り部には、外側に突出し、閉蓋時に本体摘み部の上側に位置する蓋摘み部が設けられ、
本体スカート部には、外側に突出する本体嵌合突起が、本体摘み部に対応した位置には設けられず、本体摘み部に対応した位置の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、
蓋スカート部には、内側に突出し、閉蓋時に本体嵌合突起に係止する蓋嵌合突起が、蓋摘み部に対応した位置には設けられず、蓋摘み部に対応した位置の周方向両側の位置にそれぞれ設けられ、
閉蓋することで、蓋摘み部の周方向両側の蓋嵌合突起が本体嵌合突起に押されて、蓋スカート部が蓋摘み部の周方向両側において外側に膨らむことにより、蓋摘み部が内側へ引っ張られて、蓋摘み部が、本体摘み部と接触することなく、閉蓋前の基本姿勢に対して上側に傾き、本体摘み部から上側に離れた傾斜姿勢となるように構成されている、包装用容器。