(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094971
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】医用寝台装置、X線CT装置及び医用寝台装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
A61B 6/03 20060101AFI20230629BHJP
A61B 6/04 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
A61B6/03 323A
A61B6/04 331
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021210599
(22)【出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】閻 傑
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA22
4C093CA33
4C093ED01
4C093EE16
4C093FA54
(57)【要約】
【課題】医用寝台装置を介した感染リスクを低減すること。
【解決手段】実施形態に係る医用寝台装置は、天板と、支持フレームと、第1の清掃ユニットと、第2の清掃ユニットと、制御部とを備える。天板は、検査時に被検体が載置される。支持フレームは、天板の長手方向において移動可能に当該天板を支持する。第1の清掃ユニットは、天板の長手方向における架台とは反対側に固定され、支持フレームの上面及び両側面それぞれを清掃可能に構成されている。第2の清掃ユニットは、支持フレームの長手方向における架台側に固定され、天板の上面を清掃可能に構成されている。制御部は、天板に被検体が載置されていないときに、天板及び支持フレームの長手方向における相対位置を変更させることにより、第1の清掃ユニットにより支持フレームを清掃するとともに第2の清掃ユニットにより天板を清掃する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査時に被検体が載置される天板と、
前記天板の長手方向において移動可能に当該天板を支持する支持フレームと、
前記天板の前記長手方向における架台とは反対側に固定され、前記支持フレームの上面及び両側面それぞれを清掃可能に構成された第1の清掃ユニットと、
前記支持フレームの前記長手方向における架台側に固定され、前記天板の上面を清掃可能に構成された第2の清掃ユニットと、
前記天板に前記被検体が載置されていないときに、前記天板及び前記支持フレームの前記長手方向における相対位置を変更させることにより、前記第1の清掃ユニットにより前記支持フレームを清掃するとともに前記第2の清掃ユニットにより前記天板を清掃する制御部と
を具備する医用寝台装置。
【請求項2】
前記第1の清掃ユニット及び前記第2の清掃ユニットは、それぞれ対向する位置を拭き取り可能なモップを有する、請求項1に記載の医用寝台装置。
【請求項3】
前記第1の清掃ユニット及び前記第2の清掃ユニットは、それぞれ対向する位置に向かって清掃用の薬液を吐出する吐出部を有する、請求項1又は請求項2に記載の医用寝台装置。
【請求項4】
前記第1の清掃ユニット及び前記第2の清掃ユニットは、それぞれ対向する位置を拭き取り可能なモップと、当該モップに対して清掃用の薬液を吐出する吐出部とを有する、請求項1に記載の医用寝台装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記長手方向において前記支持フレームから前記架台側に前記天板を突出させる第1の移動と、前記突出した天板を前記架台とは反対側に移動させる第2の移動との少なくとも一方において、前記吐出部に前記清掃用の薬液を吐出させる、請求項3又は請求項4に記載の医用寝台装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1の移動と前記第2の移動との一方において前記吐出部に前記清掃用の薬液を突出させた後、他方においては前記吐出部に前記清掃用の薬液を吐出させない、請求項5に記載の医用寝台装置。
【請求項7】
前記第2の清掃ユニットは、前記天板の下方において前記支持フレームの前記長手方向における架台側に突出する突出部に固定され、前記天板の両側面それぞれをさらに清掃可能に構成される、請求項1から請求項6のうちのいずれか一項に記載の医用寝台装置。
【請求項8】
前記第2の清掃ユニットは、前記支持フレームの側面に固定される接続部を有し、前記接続部を軸として第1の位置及び第2の位置の間で回転可能に構成され、
前記天板は、前記天板及び前記支持フレームの前記長手方向における相対位置が変更されるとき、前記第2の清掃ユニットが前記第1の位置の状態では前記第2の清掃ユニットの下方を通過し、前記第2の清掃ユニットが前記第2の位置の状態では前記第2の清掃ユニットの上方を通過する、
請求項1から請求項7のうちのいずれか一項に記載の医用寝台装置。
【請求項9】
前記第2の清掃ユニットは、着脱可能に前記支持フレームに固定される、請求項1から請求項8のうちのいずれか一項に記載の医用寝台装置。
【請求項10】
前記第1の清掃ユニットは、着脱可能に前記天板に固定される、請求項1から請求項9のうちのいずれか一項に記載の医用寝台装置。
【請求項11】
少なくとも前記長手方向において移動可能に前記支持フレームを支持する基台をさらに備える、請求項1から請求項10のうちのいずれか一項に記載の医用寝台装置。
【請求項12】
前記第2の清掃ユニットは、前記天板とは反対側に深紫外線を照射する照射部をさらに有し、
前記制御部は、前記照射部から前記深紫外線を照射させるとき、前記支持フレームを少なくとも前記長手方向に移動させることにより、前記第2の清掃ユニットと、前記架台とを接近させる、
請求項11に記載の医用寝台装置。
【請求項13】
ユーザの操作入力を受け付ける入力部をさらに備え、
前記制御部は、前記入力部により清掃指示を受け付けた場合に、前記天板及び前記支持フレームの前記長手方向における相対位置を変更させる、
請求項1から請求項12のうちのいずれか一項に記載の医用寝台装置。
【請求項14】
光学カメラをさらに備え、
前記制御部は、前記光学カメラにより得られた画像を取得し、前記画像に基づいて前記被検体が前記天板又は前記支持フレームに触れたことを検知した場合に、前記天板及び前記支持フレームの前記長手方向における相対位置を変更させる、
請求項1から請求項13のうちのいずれか一項に記載の医用寝台装置。
【請求項15】
X線でCT撮影する架台と、
検査時に被検体が載置される天板と、
前記天板の長手方向において移動可能に当該天板を支持する支持フレームと、
前記天板の前記長手方向における架台とは反対側に固定され、前記支持フレームの上面及び両側面それぞれを清掃可能に構成された第1の清掃ユニットと、
前記支持フレームの前記長手方向における架台側に固定され、前記天板の上面を清掃可能に構成された第2の清掃ユニットと
を有する寝台と、
前記天板に前記被検体が載置されていないときに、前記天板及び前記支持フレームの前記長手方向における相対位置を変更させることにより、前記第1の清掃ユニットにより前記支持フレームを清掃するとともに前記第2の清掃ユニットにより前記天板を清掃する制御部と
を備えるX線CT装置。
【請求項16】
被検体が載置される天板と、前記天板の長手方向において移動可能に当該天板を支持する支持フレームと、前記天板の前記長手方向における架台とは反対側に固定され、前記支持フレームの上面及び両側面それぞれを清掃可能に構成された第1の清掃ユニットと、前記支持フレームの前記長手方向における架台側に固定され、前記天板の上面を清掃可能に構成された第2の清掃ユニットとを備える医用寝台装置において、
前記天板及び前記支持フレームの前記長手方向における相対位置を変更させることにより、前記第1の清掃ユニットにより前記支持フレームを清掃するとともに前記第2の清掃ユニットにより前記天板を清掃すること
を含む医用寝台装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用寝台装置、X線CT装置及び医用寝台装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置などの画像診断装置や治療装置などの各種の医用装置が検査や治療などの医用行為に使用されている。例えば、寝台を備える医用装置においては、被検体が寝台に乗り降りする際など、被検体の素肌が寝台に直接触れる場合があった。複数の被検体の間での医用装置を介した細菌やウイルスの移動による感染拡大を予防するために、技師などの操作者は、1人の被検体に対する医行為を終えるたびに、例えば消毒液を塗布する消毒液塗布モップを用いて、寝台の清掃や消毒作業を行っていた。
【0003】
このような中、寝台の清掃や消毒作業を行うと、寝台に付着した細菌やウイルスに操作者が触れてしまうなど、操作者の感染リスクが高まってしまう場合があった。また、清掃や消毒作業に漏れがあると、次に寝台を利用する被検体が寝台に付着したままとなっている細菌やウイルスに触れてしまうなど、被検体の感染リスクが高まってしまう場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書等に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、医用寝台装置を介した感染リスクを低減することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る医用寝台装置は、天板と、支持フレームと、第1の清掃ユニットと、第2の清掃ユニットと、制御部とを備える。前記天板は、検査時に被検体が載置される。前記支持フレームは、前記天板の長手方向において移動可能に当該天板を支持する。前記第1の清掃ユニットは、前記天板の前記長手方向における架台とは反対側に固定され、前記支持フレームの上面及び両側面それぞれを清掃可能に構成されている。前記第2の清掃ユニットは、前記支持フレームの前記長手方向における架台側に固定され、前記天板の上面を清掃可能に構成されている。前記制御部は、前記天板に前記被検体が載置されていないときに、前記天板及び前記支持フレームの前記長手方向における相対位置を変更させることにより、前記第1の清掃ユニットにより前記支持フレームを清掃するとともに前記第2の清掃ユニットにより前記天板を清掃する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る医用寝台制御装置が搭載されたX線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る医用寝台装置の構成の一例を模式的に示す図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る医用寝台装置に搭載された清掃機構の構成の一例を模式的に示す図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る医用寝台装置に搭載された清掃機構の構成の一例を模式的に示す図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る医用寝台装置の制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、第2の実施形態に係る医用寝台装置に搭載された清掃機構の構成の一例を模式的に示す図である。
【
図7】
図7は、第2の実施形態に係る医用寝台装置に搭載された清掃機構の構成の一例を模式的に示す図である。
【
図8】
図8は、第3の実施形態に係る医用寝台装置に搭載された清掃機構の構成の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら各実施形態に係る医用寝台装置、X線CT装置及び医用寝台装置の制御方法を説明する。なお、以下の説明において、既出の図に関して前述したものと同一又は略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表されている場合もある。また、例えば図面の視認性を確保する観点から、各図面の説明において主要又は代表的な構成要素だけに参照符号を付し、同一又は略同一の機能を有する構成要素であっても参照符号を付していない場合もある。
【0009】
以下に説明する各実施形態では、各実施形態に係る医用寝台装置がX線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置の寝台である場合を例示する。換言すれば、以下に説明する各実施形態では、各実施形態に係る医用寝台制御装置が搭載されたX線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置を例示する。
【0010】
例えばX線CT装置には、第3世代CT、第4世代CT等様々なタイプがあるが、いずれのタイプでも各実施形態へ適用可能である。ここで、第3世代CTは、X線管と検出器とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate-Typeである。第4世代CTは、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate-Typeである。
【0011】
なお、各実施形態に係る医用寝台装置は、X線CT装置の他の医用画像診断装置の寝台であっても構わない。この場合、各医用画像診断装置に搭載されたプロセッサは、ROM等から読み出してRAMにロードしたプログラムを実行することにより、各実施形態に係る機能を実現することができる。他の医用画像診断装置としては、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT-CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET-CT装置などの種々の医用画像診断装置があり得る。
【0012】
なお、各実施形態に係る医用寝台装置の制御は、X線CT装置に限らず、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリとをハードウェア資源として有するコンピュータなどの独立した装置により実現されていてもよい。この場合、コンピュータに搭載されたプロセッサは、ROM等から読み出してRAMにロードしたプログラムを実行することにより、各実施形態に係る各種の機能を実現することができる。なお、このコンピュータとしては、X線CT装置の外部に設けられたワークステーションやPACS(Picture Archiving and Communication System)ビューア、あるいはこれらの組合せにより実現されても構わない。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、
図1は、実施形態に係る医用寝台制御装置が搭載されたX線CT装置1の構成の一例を示す図である。X線CT装置1は、X線管11から被検体Pに対してX線を照射し、照射されたX線をX線検出器12で検出する。X線CT装置1は、X線検出器12からの出力に基づいて被検体Pに関するCT画像を生成する。
【0014】
図1に示すように、X線CT装置1は、架台10、寝台30及びコンソール40を有する。なお、
図1では説明の都合上、架台10が複数描画されている。架台10は、被検体PをX線CT撮影するための構成を有するスキャン装置である。寝台30は、X線CT撮影の対象となる被検体Pを載置し、被検体Pを位置決めするための搬送装置である。コンソール40は、架台10を制御するコンピュータである。例えば、架台10及び寝台30はCT検査室に設置され、コンソール40はCT検査室に隣接する制御室に設置される。架台10、寝台30及びコンソール40は、互いに通信可能に有線又は無線で接続されている。
【0015】
なお、コンソール40は、必ずしも制御室に設置されなくてもよい。例えば、コンソール40は、架台10及び寝台30とともに同一の部屋に設置されてもよい。また、コンソール40が架台10に組み込まれてもよい。
【0016】
なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し床面に対し水平である軸方向をX軸方向、Z軸方向に直交し床面に対し垂直である軸方向をY軸方向と定義する。
【0017】
図1に示すように、架台10は、X線管11、X線検出器12、回転フレーム13、X線高電圧装置14、制御装置15、ウェッジ16、コリメータ17及びデータ収集回路(Data Acquisition System:DAS)18を有する。
【0018】
X線管11は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。X線管11は、X線高電圧装置14から供給される高電圧を用いて、陰極から陽極に向けて熱電子を照射することにより、被検体Pに対してX線を照射する。
【0019】
なお、X線を発生させるハードウェアはX線管11に限られない。例えば、X線管11に代えて、第5世代方式を用いてX線を発生させることにしても構わない。第5世代方式は、電子銃から発生した電子ビームを集束させるフォーカスコイルと、電磁偏向させる偏向コイルと、被検体Pの半周を囲い偏向した電子ビームが衝突することによってX線を発生させるターゲットリングとを含む。
【0020】
X線検出器12は、X線管11から照射され被検体Pを通過したX線を検出し、検出されたX線の線量に対応した電気信号をDAS18に出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、チャネル方向に複数のX線検出素子がスライス方向(列方向,row方向)に複数配列された構造を有する。また、X線検出器12は、例えば、グリッド、シンチレータアレイ及び光センサアレイを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは、入射X線量に応じた光量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射面側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光の光量に応じた電気信号に変換する機能を有する。光センサとしては、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプアイヤー:PMT)等が用いられる。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。ここで、X線検出器12は、検出部の一例である。
【0021】
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。回転フレーム13の開口部19には、画像視野(FOV)が設定される。例えば、回転フレーム13は、アルミニウムを材料とした鋳物である。なお、回転フレーム13は、X線管11及びX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やウェッジ16、コリメータ17及びDAS18等をさらに支持することもできる。また、回転フレーム13は、
図1において図示しない種々の構成をさらに支持することもできる。
【0022】
X線高電圧装置14は、高電圧発生装置及びX線制御装置を有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧及びX線管11に供給するフィラメント電流を発生する。X線制御装置は、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行う。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。X線高電圧装置14は、架台10内の回転フレーム13に設けられてもよいし、架台10内の固定フレーム(図示しない)に設けられても構わない。なお、固定フレームは、回転フレーム13を回転可能に支持するフレームである。
【0023】
制御装置15は、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構と、この駆動機構を制御するプロセッサ及びメモリ等を有する処理回路とを含む。制御装置15は、入力インターフェース43や架台10に設けられた入力インターフェース等からの入力信号を受けて、架台10及び寝台30の動作制御を行う。制御装置15による動作制御としては、例えば、回転フレーム13を回転させる制御、架台10をチルトさせる制御及び寝台30を動作させる制御等がある。なお、架台10をチルトさせる制御は、架台10に取り付けられた入力インターフェースによって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現される。なお、制御装置15は架台10に設けられてもよいし、コンソール40に設けられてもよい。ここで、制御装置15は、医用寝台制御装置の一例であり得る。
【0024】
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16は、ウェッジフィルタ(wedge filter)やボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウム等を加工して構成される。
【0025】
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を限定する。コリメータ17は、X線を遮蔽する複数の鉛板をスライド可能に支持し、複数の鉛板により形成されるスリットの形態を調節する。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
【0026】
DAS18は、X線検出器12により検出されたX線の線量に応じた電気信号をX線検出器12から読み出す。DAS18は、読み出した電気信号を増幅し、ビュー期間に亘り電気信号を積分(加算)することにより当該ビュー期間に亘るX線の線量に応じたデジタル値を有する検出データを収集する。検出データは、投影データと呼ばれる。DAS18は、例えば、投影データを生成可能な回路素子を搭載した特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)により実現される。投影データは、非接触データ伝送装置等を介してコンソール40に伝送される。ここで、DAS18は、検出部の一例である。
【0027】
なお、DAS18が生成した検出データは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(Light Emitting Diode: LED)を有する送信機から光通信によって架台10の非回転部分(例えば固定フレーム。
図1での図示は省略している。)に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール40へと転送される。なお、回転部分の回転フレーム13から架台10の非回転部分への検出データの送信方法は、前述の光通信に限らず、非接触型のデータ転送であれば如何なる方式を採用しても構わない。
【0028】
なお、本実施形態では、積分型のX線検出器12が搭載されたX線CT装置1を例として説明するが、本実施形態に係る技術は、光子計数型のX線検出器が搭載されたX線CT装置1として実現することもできる。
【0029】
寝台30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置である。寝台30は、基台31、寝台駆動装置32、天板33及び支持フレーム34を有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、天板33の長手方向に移動する駆動機構である。寝台駆動装置32は、モータ及びアクチュエータ等を含む。天板33は、被検体Pが載置される板である。天板33は、支持フレーム34の上面に設けられる。天板33は、被検体Pの全身が撮影可能となるように、寝台30から架台10側へ突出することが可能である。天板33は、例えば、X線の透過性と、剛性及び強度等の物理特性とが良好な炭素繊維強化樹脂(carbon fiber reinforced plastic;CFRP)により形成される。また、例えば、天板33の内部は、空洞である。支持フレーム34は、天板33を、天板33の長手方向に移動可能に支持する。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長手方向に移動してもよい。また、寝台30は、実施形態に係る清掃機構を搭載する。清掃機構の詳細については、後述する。ここで、寝台30は、医用寝台装置の一例である。
【0030】
コンソール40は、メモリ41、ディスプレイ42、入力インターフェース43及び処理回路44を有する。メモリ41とディスプレイ42と入力インターフェース43と処理回路44との間のデータ通信は、バス(BUS)を介して行われる。なお、コンソール40は架台10とは別体として説明するが、架台10にコンソール40又はコンソール40の各構成要素の一部が含まれてもよい。ここで、コンソール40は、医用寝台制御装置の一例である。
【0031】
メモリ41は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。また、例えば、メモリ41は、各種のプログラムを記憶する。なお、メモリ41の保存領域は、X線CT装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。ここで、メモリ41は、記憶部の一例である。
【0032】
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を表示する。ディスプレイ42に表示される情報は、実施形態に係る寝台制御における通知情報を含む。ディスプレイ42としては、種々の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。例えばディスプレイ42として、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、Cathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(Organic Electro Luminescence Display:OELD)又はプラズマディスプレイが使用可能である。
【0033】
なお、ディスプレイ42は、制御室の如何なる場所に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、架台10に設けられてもよい。本実施形態では、ディスプレイ42として、タッチパネルディスプレイ51を例示する(
図2参照)。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール40の本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、ディスプレイ42として、1又は2以上のプロジェクタが用いられてもよい。ここで、ディスプレイ42は、表示部の一例である。
【0034】
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、寝台30の清掃開始を指示する操作入力などの実施形態に係る寝台制御に係る操作入力を操作者から受け付ける。
【0035】
入力インターフェース43としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。本実施形態では、入力インターフェース43として、タッチパネルディスプレイ51を例示する(
図2参照)。なお、本実施形態において、入力インターフェース43は、これらの物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。また、入力インターフェース43は、架台10及び/又は寝台30に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。ここで、入力インターフェース43は、入力部の一例である。
【0036】
処理回路44は、X線CT装置1全体の動作を制御する。処理回路44は、ハードウェア資源として、プロセッサと、ROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路44は、メモリにロードされたプログラムを実行するプロセッサにより、システム制御機能441、画像生成機能442、画像処理機能443、清掃制御機能444及び表示制御機能445等を実行する。ここで、処理回路44は、処理部の一例である。
【0037】
システム制御機能441において処理回路44は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各種機能を制御する。例えば、処理回路44は、寝台30の天板33の位置を制御する。処理回路44は、架台10で行なわれるCTスキャンを制御する。また、処理回路44は、CTスキャンで得られた検出データを取得する。なお、処理回路44は、X線CT装置1の外部から被検体Pに関する検出データを取得してもよい。
【0038】
画像生成機能442において処理回路44は、DAS18から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。処理回路44は、生成されたデータをメモリ41に格納する。なお、前処理前のデータ(検出データ)及び前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。処理回路44は、生成された投影データ(前処理後の投影データ)に対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法、機械学習等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。処理回路44は、生成されたCT画像データをメモリ41に格納する。
【0039】
画像処理機能443において処理回路44は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、画像生成機能442によって生成されたCT画像データを公知の方法により、任意断面の断層像データや3次元画像データに変換する。例えば、処理回路44は、当該CT画像データにボリュームレンダリングや、サーフェスレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planar Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して、任意視点方向のレンダリング画像データを生成する。なお、任意視点方向のレンダリング画像データ等の3次元画像データ、すなわちボリュームデータの生成は、画像生成機能442が直接行っても構わない。処理回路44は、断層像データや3次元画像データをメモリ41に格納する。
【0040】
清掃制御機能444において処理回路44は、実施形態に係る寝台30の清掃制御を行う。具体的には、処理回路44は、天板33に被検体Pが載置されていないときに、天板33及び支持フレーム34の天板33の長手方向における相対位置を変更させる寝台制御を行う。処理回路44は、当該寝台制御により、天板33に固定された第1の清掃ユニット35(
図2参照)により支持フレーム34を清掃するとともに、支持フレーム34に固定された第2の清掃ユニット37(
図2参照)により天板33を清掃する。
【0041】
また、清掃制御機能444において処理回路44は、第1の清掃ユニット35及び第2の清掃ユニット37の少なくとも一方に設けられた吐出部に清掃用の薬液を吐出させる。より具体的には、処理回路44は、天板33の長手方向における一方の側への第1の移動と、当該第1の移動とは反対側への第2の移動との少なくとも一方において、第1の清掃ユニット35及び第2の清掃ユニット37の少なくとも一方の吐出部に清掃用の薬液を吐出させる。
【0042】
なお、第1の移動とは、天板33を支持フレーム34から架台10側に突出させる移動である。つまり、第1の移動とは、天板33を架台10、すなわち回転フレーム13の開口部19に進入させる往路における天板33の移動である。また、第2の移動とは、突出した天板33を架台10とは反対側に移動させる移動である。つまり、第2の移動とは、天板33を架台10、すなわち回転フレーム13の開口部19から退避する復路における天板33の移動である。ここで、清掃制御機能444を実現する処理回路44は、制御部の一例である。
【0043】
なお、本実施形態における寝台30の清掃は、寝台30の消毒を含む。つまり、本実施形態に係る吐出部から吐出される清掃用の薬液とは、消毒用の薬液(消毒液)を含む。ここで、消毒とは、微生物や細菌、ウイルスの数を減らすこと、あるいは微生物や細菌、ウイルスを無毒化することであるとする。つまり、本実施形態に係る清掃とは、微生物や細菌の少なくとも一部を除去及び/又は死滅させることを含む。また、本実施形態に係る消毒とは、ウイルスの少なくとも一部を除去及び/又は不活化させることを含む。
【0044】
表示制御機能445において処理回路44は、画像処理機能443により生成された各種画像データに基づいて、画像をディスプレイ42に表示させる。また、ディスプレイ42に表示させる画像は、CT画像データに基づくCT画像、任意断面の断面画像データに基づく断面画像、任意視点方向のレンダリング画像データに基づく任意視点方向のレンダリング画像等を含む。また、ディスプレイ42に表示させる画像は、操作画面を表示するための画像や操作者への通知及び警告を表示するための画像を含む。ここで、表示制御機能446を実現する処理回路44は、表示制御部の一例である。
【0045】
なお、操作画面を表示するための画像や操作者への通知及び警告を表示するための画像を示す画像データは、画像処理機能443、清掃制御機能444及び表示制御機能445のいずれの機能により生成されても構わない。
【0046】
なお、各機能441~445は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路44を構成し、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各機能441~445を実現するものとしても構わない。ここで、各機能441~445は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
【0047】
なお、コンソール40は、単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明したが、複数の機能を別々のコンソールが実行することにしても構わない。例えば、画像生成機能442、画像処理機能443及び清掃制御機能444等の処理回路44の機能を分散して有しても構わない。
【0048】
なお、処理回路44の一部又は全部は、コンソール40に含まれる場合に限らず、複数の医用画像診断装置にて取得された検出データに対する処理を一括して行う統合サーバに含まれてもよい。
【0049】
なお、後処理、清掃制御処理及び表示処理のうちの少なくとも1の処理は、コンソール40又は外部のワークステーションのどちらで実施することにしても構わない。また、コンソール40とワークステーションの両方で同時に処理することにしても構わない。ワークステーションとしては、例えば各処理に対応する機能を実現するプロセッサと、ROMやRAM等のメモリとをハードウェア資源として有するコンピュータ等が適宜利用可能である。
【0050】
なお、X線CT画像データの再構成においては、フルスキャン再構成方式及びハーフスキャン再構成方式のいずれの再構成方式が適用されてもよい。例えば、画像生成機能442において処理回路44は、フルスキャン再構成方式では、被検体Pの周囲一周、360度分の投影データを用いる。また、処理回路44は、ハーフスキャン再構成方式では、180度+ファン角度分の投影データを用いる。以下では、説明の簡単のため、処理回路44は、被検体Pの周囲一周、360度分の投影データを用いて再構成するフルスキャン再構成方式を用いるものとする。
【0051】
なお、本実施形態に係る技術は、一管球型のX線コンピュータ断層撮影装置にも、X線管と検出器との複数のペアを回転リングに搭載した、いわゆる多管球型のX線コンピュータ断層撮影装置にも適用可能である。
【0052】
なお、本実施形態に係る技術は、デュアルエネルギー方式で撮影できるように構成されたX線CT装置1にも適用可能である。このとき、X線高電圧装置14は、例えば2種の電圧値の高速スイッチングにより、X線管11から射出されるX線のエネルギースペクトルを交互に切り替えることができる。つまり、X線CT装置1は、管電圧変調の制御信号に従うタイミングで管電圧を変調しながら各収集ビューで投影データを収集できるように構成されている。被検体を異なる管電圧で撮影することにより、X線のエネルギースペクトルごとの物質のエネルギー透過性に基づいて、CT画像における濃淡のコントラストを向上させることができる。
【0053】
なお、本実施形態に係るX線CT装置1は、逐次読み出し方式でX線検出器12から電気信号を読み出すように構成されているとする。
【0054】
なお、本実施形態に係るX線CT装置1は、架台10及び寝台30が移動可能な移動型CTとして構成されていても構わない。
【0055】
なお、実施形態に係る寝台制御は、例えばX線CT装置1のコンソール40により実現されるが、制御措置15により実現されてもよいし、架台10又は寝台30に搭載されたコンピュータにより実現されても構わない。
【0056】
ここで、実施形態に係る医用寝台装置としての寝台30に搭載される清掃機構について、図面を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係る寝台30の構成の一例を模式的に示す図である。
図3及び
図4は、それぞれ本実施形態に係る寝台30に搭載された清掃機構の構成の一例を模式的に示す図である。
【0057】
寝台30は、上述したように、検査時に被検体Pが載置される天板33と、天板33の長手方向において移動可能に天板33を支持する支持フレーム34を有する。この寝台30は、
図2~
図4にそれぞれ示すように、清掃機構として、第1の清掃ユニット35及び第2の清掃ユニット37を有する。
【0058】
第1の清掃ユニット35は、天板33の長手方向における、架台10とは反対側(
図3及び
図4におけるZ-方向)に固定される。第1の清掃ユニット35は、支持フレーム34の上面及び両側面それぞれを清掃可能に構成されている。
【0059】
第2の清掃ユニット37は、支持フレーム34の天板33の長手方向における架台10側(
図3及び
図4におけるZ+方向)に固定される。第2の清掃ユニット37は、天板33の上面を清掃可能に構成されている。
【0060】
具体的には、第1の清掃ユニット35は、第1の上面清掃部351及び第1の側面清掃部352を有する。第1の上面清掃部351は、支持フレーム34の上面に対向する位置に設けられる。第1の側面清掃部352は、支持フレーム34の両側面に対向する位置それぞれに設けられる。
【0061】
また、第2の清掃ユニット37は、第2の上面清掃部371を有する。第2の上面清掃部371は、天板33の上面に対向する位置に設けられる。
【0062】
第1の上面清掃部351の支持フレーム34の上面に対向する側には、支持フレーム34の上表面に接触可能に配置されたモップが、例えば着脱可能に取り付けられている。つまり、第1の上面清掃部351の支持フレーム34の上面に対向する側には、支持フレーム34の上表面を拭き取り可能なモップが設けられている。
【0063】
同様に、第1の側面清掃部352の支持フレーム34の側面に対向する側のそれぞれには、支持フレーム34の側表面に接触可能に配置されたモップが、例えば着脱可能に取り付けられている。つまり、第1の側面清掃部352の支持フレーム34の側面に対向する側には、支持フレーム34の側表面を拭き取り可能なモップが設けられている。
【0064】
また、第2の上面清掃部371の天板33の上面に対向する側には、天板33の上表面に接触可能に配置されたモップが、例えば着脱可能に取り付けられている。つまり、第2の上面清掃部371の天板33の上面に対向する側には、天板33の上表面を拭き取り可能なモップが設けられている。
【0065】
なお、第1の上面清掃部351及び第1の側面清掃部352は、それぞれモップと一体に形成されていてもよい。この場合、第1の上面清掃部351及び第1の側面清掃部352は、それぞれ第1の清掃ユニット35に対して着脱可能に取り付けられていてもよい。
【0066】
同様に、第2の上面清掃部371は、モップと一体に形成されていてもよい。この場合、第2の上面清掃部371は、第2の清掃ユニット37に対して着脱可能に取り付けられていてもよい。
【0067】
各モップは、例えば布製であるが、他の材質で形成されていても構わない。
【0068】
また、第1の上面清掃部351の支持フレーム34の上面に対向する側には、支持フレーム34の上表面の対向する位置に向かって清掃用の薬液を吐出する吐出部が設けられている。同様に、第1の側面清掃部352の支持フレーム34の側面に対向する側のそれぞれには、支持フレーム34の側表面の対向する位置に向かって清掃用の薬液を吐出する吐出部が設けられている。
【0069】
また、第2の上面清掃部371の天板33の上面に対向する側には、天板33の上表面の対向する位置に向かって清掃用の薬液を吐出する吐出部が設けられている。
【0070】
各吐出部は、それぞれ対向する位置に向かって例えば霧状に清掃用の薬液を吐出、すなわち噴霧可能に構成されている。
【0071】
図3は、天板33が支持フレーム34から架台10側に突出される前の状態を例示する。また、
図4は、天板33が支持フレーム34から架台10側に突出された状態を例示する。第1の清掃ユニット35は、天板33に固定されているため、
図3及び
図4に示すように、天板33が支持フレーム34に対して移動するとともに、支持フレーム34に対して移動する。一方で、第2の清掃ユニット37は、支持フレーム34に対して固定されているため、
図3及び
図4に示すように、天板33が支持フレーム34に対して移動するとともに、天板33に対する相対位置が変更される。
【0072】
したがって、第1の清掃ユニット35は、天板33の支持フレーム34に対する相対位置が変更されることにより、支持フレーム34の上面及び両側面それぞれに対して、清掃用の薬液を噴霧しつつ、モップによるふき取りを行うことができる。同様に、第2の清掃ユニット37は、天板33の支持フレーム34に対する相対位置が変更されることにより、天板33の上面に対して、清掃用の薬液を噴霧しつつ、モップによるふき取りを行うことができる。
【0073】
また、実施形態に係るX線CT装置1は、ディスプレイ42及び/又は入力インターフェース43としての複数のタッチパネルディスプレイ51を有する。入力インターフェース43としての複数のタッチパネルディスプレイ51のそれぞれは、被検体Pが載置される天板33の移動に関する操作入力などの医用画像診断に関する操作者の操作入力を受け付ける。また、ディスプレイ42としての複数の操作パネル50のそれぞれは、寝台30の清掃に係る通知情報などを表示する。
【0074】
図2は、一例として、2つのタッチパネルディスプレイ51を例示する。
図2に示す例では、2つのタッチパネルディスプレイ51は、架台10の寝台30側(以下、架台10の前面側と記載する。)の左右それぞれに設けられている。
【0075】
なお、複数のタッチパネルディスプレイ51は、3以上の複数であってもよい。また、複数のタッチパネルディスプレイ51の少なくとも1つのタッチパネルディスプレイ51は、操作者によって移動される可搬型の操作パネルとして構成されていてもよい。可搬型の操作パネルとしては、タブレット型のコンピュータやスマートフォンなどの院内ネットワークに接続可能な各種の携帯端末が適宜利用可能である。
【0076】
また、実施形態に係るX線CT装置1は、光学カメラ55を有する。光学カメラ55は、少なくとも寝台30を撮影可能に構成されている。光学カメラ55は、X線CT装置1が配置された検査室の全体又は出入口を撮影可能に構成されていてもよい。光学カメラ55により得られた撮影画像は、例えば、被検体Pが寝台30の天板33や支持フレーム34に触れたか否かを検出する際に使用される。
【0077】
ここで、実施形態に係る寝台30の制御方法について、図面を参照してより詳細に説明する。
図5は、第1の実施形態に係る寝台30の制御処理の一例を示すフローチャートである。
図5の流れは、例えばX線CT装置1により被検体Pに対する撮影が行われる前であって、被検体Pの入室前に開始される。
【0078】
清掃制御機能444において処理回路44は、光学カメラ55からの撮影画像を取得する(S101)。また、処理回路44は、光学カメラ55からの撮影画像に基づき、被検体Pが寝台30に触ったか否かを判定する(S102)。
【0079】
被検体Pが寝台30に触ったと判定されなかったとき(S102:No)、
図5の流れは、S101の処理に戻る。
【0080】
一方で、被検体Pが寝台30に触ったと判定されたとき(S102:Yes)、清掃制御機能444において処理回路44は、被検体Pが退室したか否かを判定する(S103)。一例として、処理回路44は、光学カメラ55からの撮影画像に基づいて被検体Pが退室したか否かを判定する。一例として、処理回路44は、ユーザ操作に応じた入力インターフェース43からの出力に基づいて被検体Pが退室したか否かを判定する。例えば、技師などのユーザは、被検体が退室したことを入力インターフェース43により入力する。
【0081】
被検体Pが退室したと判定されなかったとき(S103:No)、
図5の流れは、S101の処理に戻る。
【0082】
一方で、被検体Pが退室したと判定されたとき(S103:Yes)、表示制御機能445において処理回路44は、清掃開始の確認メッセージをディスプレイ42に表示する(S104)。なお、清掃開始の確認メッセージは、スピーカにより音声出力されてもよい。
【0083】
その後、清掃制御機能444において処理回路44は、清掃開始の指示、すなわち清掃指示があったか否かを判定する(S105)。一例として、処理回路44は、ユーザ操作に応じた入力インターフェース43からの出力に基づいて清掃開始の指示があったか否かを判定する。例えば、技師などのユーザは、清掃開始の確認メッセージの提示に応じて入力インターフェース43により清掃開始を指示する。なお、処理回路44は、ステップS103において被検体Pが退室したことがユーザ入力されたことに応じて、清掃開始の指示があったと判定してもよい。
【0084】
清掃開始の指示があったと判定されなかったとき(S105:No)、清掃制御機能444において処理回路44は、清掃不要の状況か否かを判定する(S106)。一例として、処理回路44は、清掃不要を指示するユーザ操作に応じた入力インターフェース43からの出力に基づいて、清掃不要の状況であると判定する。一例として、処理回路44は、被検体Pが一時的に退室した場合など、同一の被検体Pに関するスキャンが完了していないとき、すなわち同一の被検体Pに関する後続のスキャンが存在するとき、清掃不要の状況であると判定する。
【0085】
清掃不要の状況ではないとき(S106:No)、
図5の流れは、S104の処理に戻る。一方で、清掃不要の状況であるとき(S106:Yes)、
図5の流れは、S101の処理に戻る。
【0086】
一方で、清掃開始の指示があったと判定されたとき(S105:Yes)、清掃制御機能444において処理回路44は、天板33及び支持フレーム34の相対位置を変更しながら寝台30を清掃する清掃処理を実行する(S107)。また、表示制御機能445において処理回路44は、清掃完了したとき、清掃完了の通知メッセージをディスプレイ42に表示する(S108)。なお、清掃完了の通知メッセージは、スピーカにより音声出力されてもよい。その後、
図5の処理は、終了する。
【0087】
なお、本実施形態では、被検体Pが光学カメラ55により検知された場合に清掃開始の確認メッセージをディスプレイ42に表示する場合を例示したが、これに限らない。例えば、異なる被検体Pに関する検査間やX線CT装置1の起動時又は動作終了時に当該確認メッセージが表示される態様もあり得る。この場合、光学カメラ55は設けられていなくてもよい。
【0088】
また、本実施形態では、ユーザによる清掃指示に応じて清掃開始される場合を例示したが、これに限らない。例えば起動時や動作終了時など、立ち上げやシャットダウンのルーチンとセットで一連の流れとして実行される態様もあり得る。
【0089】
このように、本実施形態に係る寝台30は、天板33の架台10とは反対側に固定され、支持フレーム34の上面及び両側面それぞれを清掃可能に構成された第1の清掃ユニット35と、支持フレーム34の架台10側に固定され、天板33の上面を清掃可能に構成された第2の清掃ユニット37とを有する。また、本実施形態に係る清掃制御機能444において処理回路44は、天板33に被検体Pが載置されていないときに、天板33及び支持フレーム34の天板33の長手方向における相対位置を変更させることにより、第1の清掃ユニット35により支持フレーム34を清掃するとともに第2の清掃ユニット37により天板33を清掃するように構成されている。
【0090】
この構成によれば、寝台30が自動で清掃することにより、技師などのユーザによる手作業での清掃及び消毒を不要とすることができる。また、手作業での清掃及び消毒による清掃漏れの可能性を低減し、ウイルスや細菌が寝台30に付着したまま次の患者が寝台30を使用して感染拡大するリスクを低減することができる。したがって、本実施形態に係る寝台30によれば、寝台30を介した感染リスクを低減することができる。
【0091】
(第2の実施形態)
なお、清掃機構として、他の構成を用いることもできる。
図6及び
図7は、本実施形態に係る寝台30に搭載された清掃機構の構成の一例を模式的に示す図である。
【0092】
第2の清掃ユニット37は、
図6及び
図7に示すように、支持フレーム34の側面に固定される接続部373を有する。接続部373は、第2の清掃ユニット37の側面部と、支持フレーム34の側面部とを回転可能に接続する。つまり、第2の清掃ユニット37は、接続部373を軸として、
図6に示す清掃時の第1の位置と、
図7に示す検査時の第2の位置との間で回転可能に構成されている。ここで、第2の清掃ユニット37の側面部とは、第2の上面清掃部371を支持する部材であり、後述の実施形態において、第2の側面清掃部372が設けられ得る部材である。なお、本実施形態に係る第2の清掃ユニット37の側面部は、第2の上面清掃部371と一体に形成され得る。
【0093】
より具体的には、第2の清掃ユニット37が清掃時の第1の位置の状態のとき、天板33は、第2の清掃ユニット37の第2の上面清掃部371の下方を通過する。一方で、第2の清掃ユニット37が検査時の第2の位置の状態のとき、天板33は、第2の清掃ユニット37の上方を通過する。
【0094】
なお、第2の清掃ユニット37は、手動で回転可能であってもよいし、清掃制御機能444における処理回路44による制御の下で回転されてもよい。
【0095】
このように、本実施形態に係る寝台30において、第2の清掃ユニット37は、寝台30に収納可能に構成されている。この構成によれば、第2の清掃ユニット37が撮影を妨げることを抑制できる。また、検査時に第2の清掃ユニット37を収納することにより、被検体Pが第2の清掃ユニット37に触れないため、第2の清掃ユニット37自体の消毒を不要とすることができる。
【0096】
(第3の実施形態)
なお、第2の清掃ユニット37は、天板33の両側面をさらに清掃可能に構成されていてもよい。
図8は、本実施形態に係る寝台30に搭載された清掃機構の構成の一例を模式的に示す図である。
【0097】
第2の清掃ユニット37は、第2の側面清掃部372をさらに有する。第2の側面清掃部372は、天板33の両側面に対向する位置それぞれに設けられる。第2の清掃ユニット37は、支持フレーム34の天板33の長手方向における架台10側(
図3及び
図4におけるZ+方向)において、支持フレーム34の突出部341に固定される。支持フレーム34の突出部341は、天板33の下方において支持フレーム34の架台10側に梁状に突出した部分である。
【0098】
第2の側面清掃部372の天板33の側面に対向する側のそれぞれには、天板33の側表面に接触可能に配置されたモップが、例えば着脱可能に取り付けられている。つまり、第2の側面清掃部372の天板33の側面に対向する側には、天板33の側表面を拭き取り可能なモップが設けられている。
【0099】
なお、第2の側面清掃部372は、モップと一体に形成されていてもよい。この場合、第2の側面清掃部372は、第2の清掃ユニット37に対して着脱可能に取り付けられていてもよい。
【0100】
また、第2の側面清掃部372の天板33の側面に対向する側のそれぞれには、天板33の側表面の対向する位置に向かって清掃用の薬液を吐出する吐出部が設けられている。
【0101】
このように、本実施形態に係る寝台30において、第2の清掃ユニット37は、天板33の両側面をさらに清掃可能に構成されている。この構成によれば、被検体Pが触れる可能性のある天板33の両側面がさらに清掃可能となり、寝台30を介した感染リスクをさらに低減することができる。
【0102】
(第4の実施形態)
なお、上述の各実施形態に係る寝台30において、清掃用の薬液の吐出は、天板33を架台10側に繰り出す往路と、天板33を架台10の反対側に戻す復路とのいずれか一方において行われなくてもよい。
【0103】
一例として、往路及び復路の一方においては清掃用の薬液を吐出し、他方においてはモップによる拭き取りだけを行うといった清掃があり得る。
【0104】
この構成によれば、過度の清掃を抑制し、清掃に係る時間やコストを低減することができる。
【0105】
(第5の実施形態)
なお、上述の各実施形態に係る寝台30において、第1の清掃ユニット35及び第2の清掃ユニット37の少なくとも一方にはモップが設けられていなくてもよい。あるいは、第1の清掃ユニット35において、第1の上面清掃部351及び第1の側面清掃部352の少なくとも一方にはモップが設けられていなくてもよい。あるいは、第2の清掃ユニット37において、第2の上面清掃部371及び第2の側面清掃部372の少なくとも一方にはモップが設けられていなくてもよい。
【0106】
このように、各清掃ユニット又は各清掃部を清掃用の薬液の噴霧のみを行う構成とすることもできる。これにより、清掃機構の構成を簡易なものとすることができる。また、モップ交換を不要とすることができる。
【0107】
(第6の実施形態)
なお、上述の各実施形態に係る寝台30において、第1の清掃ユニット35及び第2の清掃ユニット37の少なくとも一方には吐出部が設けられていなくてもよい。あるいは、第1の清掃ユニット35において、第1の上面清掃部351及び第1の側面清掃部352の少なくとも一方には吐出部設けられていなくてもよい。あるいは、第2の清掃ユニット37において、第2の上面清掃部371及び第2の側面清掃部372の少なくとも一方には吐出部が設けられていなくてもよい。
【0108】
このように、各清掃ユニット又は各清掃部をモップによる拭き取りのみを行う構成とすることもできる。これにより、清掃機構の構成を簡易なものとすることができる。また、清掃用の薬液の管理、使用に係るコストを低減することができる。
【0109】
(第7の実施形態)
なお、上述の各実施形態に係る寝台30において、第1の清掃ユニット35及び第2の清掃ユニット37の少なくとも一方が着脱可能に構成されていてもよい。例えば、第1の清掃ユニット35は、着脱可能に天板33に固定されていてもよい。例えば、第2の清掃ユニット37は、着脱可能に支持フレーム34に固定されていてもよい。
【0110】
このように、各清掃ユニットが着脱可能に構成されている場合、検査時には各清掃ユニットを取り外すことができるため、各清掃ユニットが撮影を妨げることを抑制できる。
【0111】
(第8の実施形態)
なお、上述の各実施形態に係る寝台30において、支持フレーム34が天板33の長手方向(Z方向)と、当該長手方向に直交する左右方向(X方向)と、当該長手方向及び当該左右方向に直交する上下方向(Y方向)とのうち少なくとも天板33の長手方向において移動可能に構成されていてもよい。例えば、寝台30の基台31は、少なくとも天板33の長手方向において移動可能に支持フレーム34を支持していてもよい。つまり、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長手方向に移動してもよい。
【0112】
このように、上述の各実施形態に係る技術は、支持フレーム34が移動可能な場合であっても適用可能である。
【0113】
(第9の実施形態)
なお、第8の実施形態に係る寝台30において、清掃機構は、清掃用の薬液の噴霧やモップによる拭き取りに加えて、あるいは代えて、他の構成を採用することもできる。
【0114】
一例として、第2の清掃ユニット37の天板33とは反対側には、紫外線を照射する紫外線源(照射部)が設けられている。紫外線は、好ましくは深紫外線である。紫外線源としては、例えばLEDが利用可能であるが、他の光源が利用されても構わない。
【0115】
例えば、清掃制御機能444において処理回路44は、照射部から紫外線を照射させるとき、支持フレーム34を少なくとも天板33の長手方向に移動させる。処理回路44は、天板33の長手方向に直交する左右方向及び上下方向に支持フレーム34を移動させてもよい。このように、処理回路44は、照射部から紫外線を照射させるとき、第2の清掃ユニット37、すなわち照射部と、架台10の回転フレーム13の開口部19とを接近させる。この構成によれば、架台10の内壁をさらに消毒することができる。
【0116】
(第10の実施形態)
なお、上述の各実施形態に係る寝台30において、第1の清掃ユニット35及び第2の清掃ユニット37の少なくとも一方に設けられる吐出部は、対向する位置に向かって清掃用の薬液を吐出する構成に限らず、モップに対して清掃用の薬液を吐出する構成であっても構わない。これにより、吐出された清掃用の薬液が拭き取りの範囲外に付着することを抑制できる。
【0117】
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)等の回路を意味する。PLDは、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)を含む。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。プログラムが保存された記憶回路は、コンピュータ読取可能な非一時的記録媒体である。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、プログラムを実行するのではなく、論理回路の組合せにより当該プログラムに対応する機能を実現してもよい。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、
図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
【0118】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、医用寝台装置を介した感染リスクを低減することができる。
【0119】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0120】
1 X線CT装置(医用画像診断装置)
10 架台
11 X線管
12 X線検出器
13 回転フレーム
14 X線高電圧装置
15 制御装置(制御部)
16 ウェッジ
17 コリメータ
18 データ収集回路
19 開口部
30 寝台(医用寝台装置)
31 基台
32 寝台駆動装置
33 天板
34 支持フレーム
35 第1の清掃ユニット
37 第2の清掃ユニット
40 コンソール
41 メモリ
42 ディスプレイ
43 入力インターフェース(入力部)
44 処理回路
441 システム制御機能
442 画像生成機能
443 画像処理機能
444 清掃制御機能(制御部)
445 表示制御機能
51 タッチパネルディスプレイ(入力部)
55 光学カメラ