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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000950
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】マッサージ器
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
A61H7/00 320A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021102069
(22)【出願日】2021-06-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】521270605
【氏名又は名称】島内 由香
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島内 由香
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AD12
4C100AF03
4C100AF07
4C100BB01
4C100CA06
4C100DA05
(57)【要約】
【課題】座りながらにして肩甲骨を積極的に可動させ、肩甲骨周辺の筋肉にマッサージ効果を与えることができるマッサージ器を提供する。
【解決手段】利用者Pが凭れ掛かる荷重によって傾斜角度が可変とされる椅子1の背凭れ部5に設けられたマッサージ器10であって、背凭れ部5と利用者Pの肩甲骨との間に位置する器具本体12と、器具本体12に設けられて利用者Pの左右方向に位置する一対の移動パッド15と、利用者Pが背凭れ部5に凭れ掛かった際の荷重によって一対の移動パッド15が互いに離反するように移動させる移動手段としての移動部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が凭れ掛かる荷重によって傾斜角度が可変とされる椅子の背凭れ部に設けられたマッサージ器であって、
前記背凭れ部と利用者の肩甲骨との間に位置する器具本体と、
前記器具本体に設けられて利用者の左右方向に位置する一対の移動パッドと、
利用者が前記背凭れ部に凭れ掛かった際の荷重によって前記一対の移動パッドが互いに離反するように移動させる移動手段と、
を備えるマッサージ器。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ器において、
前記一対の移動パッドは、
前記移動手段によって互いに離反するように移動させられる際に利用者の肩甲骨の移動を補助するように引っ掛かる段差状の引掛部を一体に備える
ことを特徴とするマッサージ器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のマッサージ器において、
前記一対の移動パッドは、
クッション性を備えるパッド部と、
前記パッド部を支持する硬質のベース部と、
を備え、
前記移動手段は、
前記一対の移動パッドが利用者から加わる負荷によって互いに離反する方向に移動する移動方向に薄肉傾斜したガイド部と、
前記一対の移動パッドが互いに接近する方向に付勢設定された付勢部材と、
を備える
ことを特徴とするマッサージ器。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載のマッサージ器において、
前記器具本体は、
略逆Uの字状を呈する一対のステーの一端に保持されており、
前記ステーは、
前記器具本体を高さ方向に変位可能に保持している
ことを特徴とするマッサージ器。
【請求項5】
請求項1又は請求項3に記載のマッサージ器は、
前記一対の移動パッドを除く少なくとも前記器具本体の一部が椅子の背凭れ部に埋設されている
ことを特徴とするマッサージ器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ器に係わり、特に、人体背面の肩甲骨を中心としたマッサージを行うようにしたマッサージ器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、椅子の背凭れ部に装着可能とされ、椅子に腰かけた利用者の背中を押圧する指圧器が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-325637号公報
【特許文献1】特開2003-299711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した指圧器にあっては、人体背面を押圧することでツボ押し効果を奏するものであり、人体背面の肩甲骨を対象として、その肩甲骨を積極的に可動させるものではなかった。
【0005】
一方、近年の作業環境の変化に伴い、姿勢が前のめりになり易いパーソナルコンピュータ作業が増えつつある。
【0006】
そこで、このような前のめり姿勢などの不良姿勢は肩甲骨周辺の筋肉に負担をかけてしまい、筋肉の緊張や血行不良を引き起こすことで肩こりの原因にもなっている。
【0007】
本発明の目的は、座りながらにして肩甲骨を積極的に可動させ、肩甲骨周辺の筋肉にマッサージ効果を与えることができるマッサージ器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本願発明は、利用者が凭れ掛かる荷重によって傾斜角度が可変とされる椅子の背凭れ部に設けられたマッサージ器であって、前記背凭れ部と利用者の肩甲骨との間に位置する器具本体と、前記器具本体に設けられて利用者の左右方向に位置する一対の移動パッドと、利用者が前記背凭れ部に凭れ掛かった際の荷重によって前記一対の移動パッドが互いに離反するように移動させる移動手段と、を備える。
【0009】
マッサージ器は、椅子の背凭れ部に設けられており、椅子の種類は背凭れ部を有しており、利用者が凭れ掛かる荷重によって傾斜角度がある程度可変なものであれば限定されない。
【0010】
背凭れ部に設けられたマッサージ器は、背凭れ部と利用者の肩甲骨との間に位置する器具本体を備える。その器具本体には、利用者の左右方向に位置する一対の移動パッドと、利用者が背凭れ部に凭れ掛かった際の荷重によって一対の移動パッドが互いに離反するように移動させる移動手段と、を備えている。
【0011】
移動パッドは、左右の肩甲骨に独立して当接しており、移動手段によって互いに離反するように移動することで肩甲骨を一体的に追従させ、肩甲骨の動きを広げるストレッチを行うことができる。また、背凭れ部に凭れ掛かることで前かがみ姿勢から適切なストレッチ姿勢を維持することができる。
【0012】
これにより、肩甲骨周辺の筋肉にマッサージ効果を与えることができ、前のめり姿勢などの不良姿勢によって肩甲骨周辺の筋肉の緊張や血行不良に起因する肩こりを解消することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、座りながらにして肩甲骨を積極的に可動させ、肩甲骨周辺の筋肉にマッサージ効果を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るマッサージ器を示し、(A)は使用状態の一例の説明図、(B)はマッサージ器の要部の正面図である。
図2】マッサージ器の側面図である。
図3】(A)はマッサージ器の要部の縦断面図、(B)は移動パッドが定位置にあるときの要部の平断面図、(C)は移動パッドが移動位置にあるときの要部の平断面図である。
図4】(A)は移動パッドの段差状の引掛部の位置を示す移動パッド(パッド部)の正面図、(B)は移動パッド(パッド部)の段差状の引掛部と肩甲骨との関係を示す説明図である。
図5】移動パッド(パッド部)と肩甲骨との位置関係を示し、(A)は移動パッド(パッド部)が定位置にあるときの説明図、(B)は移動パッド(パッド部)が移動位置にあるときの説明図である。
図6】マッサージ器のステーを調整可能とした例を示す要部の側面図である。
図7】マッサージ器のステーを調整可能とした他の例を示す要部の側面図である。
図8】マッサージ器を背凭れ付きクッションに適用した例の側面図である。
図9】マッサージ器を座椅子に適用した例の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の一実施形態に係るマッサージ器について、図面を参照して説明する。
なお、以下に示す実施形態は本発明のマッサージ器における好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。また、以下に示す実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組み合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下に示す実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0016】
図1(A)に示すように、事務用の椅子1には、マッサージ器10が着脱可能に設けられている。
【0017】
椅子1は、汎用品であり、キャスター付きの脚部2の上端に座部3が水平面内で回転可能に設けられている。なお、脚部2は公知の昇降機構(図示せず)によって座部3の高さを変更可能としている。座部3には、例えば、板ばね状の連結部4を介して背凭れ部5が設けられている。
【0018】
板ばね状の連結部4は、利用者Pが背凭れ部5に凭れ掛かる際に発生する荷重に応じて背凭れ部5の傾斜角度を可変とし、荷重が無くなると背凭れ部5を元の状態へと復帰させるように付勢設定されている。
【0019】
マッサージ器10は、図1(B)及び図2に示すように、金属又は硬質樹脂等によって保形性が確保された略逆Uの字状を呈する一対のステー11と、ステー11の一端に設けられた器具本体12と、を備えている。器具本体12はステー11を背凭れ部5の上縁部5aに引っ掛けた際に背凭れ部5と利用者Pの肩甲骨(後述する)との間に位置するようになっている。
【0020】
図2に示すように、ステー11の他端と器具本体12の裏面下方とには、例えば、伸縮性を備えるベルト13の両端が接続されている。このベルト13は、例えば、ステー11の他端に設けられた雌雄一方の面ファスナ11aとベルト13の自由端に設けられた雌雄他方の面ファスナ13aとで背凭れ部5の背面側で着脱可能に接続される。これにより、マッサージ器10を背凭れ部5に装着した際のズレや離脱が抑制されている。なお、ベルト13は、図中において適宜図示は省略する。
【0021】
図1(B)及び図3に示すように、器具本体12は、正面側に幅方向(使用状態における高さ方向と直交する利用者Pの左右方向に相当)に長径な長穴14aを形成した樹脂性又は金属製のカバー14と、利用者Pの左右方向に位置する一対の移動パッド15と、利用者Pが背凭れ部5に凭れ掛かった際の荷重によって一対の移動パッド15が互いに離反するように移動させる移動手段としての移動部16と、を備えている。
【0022】
一対の移動パッド15は、クッション性を備えるパッド部17と、パッド部17を支持する硬質のベース部18と、を備える。
【0023】
パッド部17は、この例では意匠性を確保しつつ利用者Pの肩甲骨の全体と当接するように正面視翼状に形成されており、移動部16によって互いに離反するように移動させられる際に利用者Pの肩甲骨の移動を補助するように引っ掛かる段差状の引掛部17a,17bを一体に備える。
【0024】
具体的に、引掛部17a,17bは、図4(A)のハッチング領域で示すように、下側の引掛部17aと上側の引掛部17bとに分かれている。これにより、図4(B)のハッチング領域で示すように、利用者Pの肩甲骨Bのうち、下側頂点付近の下側から内側を取り巻くように引っ掛かるようになっている。
【0025】
移動部16は、一対の移動パッド15が利用者Pから加わる負荷によって互いに離反する方向に移動する移動方向に向かうほど薄肉化することで傾斜したガイド部19と、一対の移動パッド15が互いに接近する方向に付勢設定された付勢部材としてのコイルスバネ20と、を備える。
【0026】
ところで、ステー11は、例えば、図6に示すように、カバー14にステーホルダ21を一体に設け、このステーホルダ21に一端側を支持させることで昇降可能とすることができ、椅子1の背凭れ部5の高さに応じて利用者Pの肩甲骨Bとの相対位置を調整することも可能である。
【0027】
このように、マッサージ器10の器具本体12は、略逆Uの字状を呈する一対のステー11の一端に保持されており、ステー11は、器具本体12を高さ方向に変位可能に保持する構成とすることができる。
【0028】
また、背凭れ部5が低いような椅子1にマッサージ器10を適用する場合、例えば、図7に示すように、背凭れ部5の高さを補うと同時に器具本体12の機能性を担保し得る程度、具体的には、背凭れ部5と同等の強度及びクッション性を有する硬質枕22に器具本体12を固定するとともにステー11を昇降可能に設けてもよい。なお、ステー11は、摘まみ23によって外部から昇降操作を行うことができる。
【0029】
上記の構成において、椅子1の背凭れ部5の上縁部5aにステー11を引っ掛けるとともに、ベルト13で背凭れ部5の下方側を表面側から裏面側へと回した状態で面ファスナ11a及び面ファスナ13aを係合させて背凭れ部5にマッサージ器10を固定する。
【0030】
この状態で、利用者Pが椅子1に座り、そのまま背凭れ部5に凭れ掛かると、利用者Pから背凭れ部5に加わる荷重によって背凭れ部5が傾動すると同時に、ガイド部19の傾斜に案内されて一対の移動パッド15が互いに離反するように移動する。
【0031】
そして、この一対の移動パッド15が互いに離反するように移動すると、利用者Pの肩甲骨Bは、図5(A)に示すように、両手を下げた位置から、図5(B)に示すように、両手を挙げた位置へと移動するのと同等の動きを促進することができる。なお、利用者Pが背凭れ部5に寄り掛かると同時に図5に示すような腕の動きをするか否かは任意であるが、筋肉が緊張しているようなときには腕を動かす方がよい。
【0032】
これにより、利用者Pは、例えば、前のめり姿勢などの不良姿勢に起因して、肩甲骨Bの周辺の筋肉に負担をかけてしまい、筋肉の緊張や血行不良を引き起こす不具合を解消する手立てとすることができる。
【0033】
このように、本発明のマッサージ器10は、利用者Pが凭れ掛かる荷重によって傾斜角度が可変とされる椅子1の背凭れ部5に設けられたマッサージ器10であって、背凭れ部5と利用者Pの肩甲骨Bとの間に位置する器具本体12と、器具本体12に設けられて利用者Pの左右方向に位置する一対の移動パッド15と、利用者Pが背凭れ部5に凭れ掛かった際の荷重によって一対の移動パッド15が互いに離反するように移動させる移動手段としての移動部16と、を備える。
【0034】
移動パッド15は、左右の肩甲骨Bに独立して当接しており、移動部16によって互いに離反するように移動することで肩甲骨Bを一体的に追従させ、肩甲骨Bの動きを広げるストレッチを行うことができる。また、利用者Pは、背凭れ部5に凭れ掛かることで前かがみ姿勢から適切なストレッチ姿勢を維持することができる。これにより、座りながらにして肩甲骨Bを積極的に可動させ、肩甲骨Bの周辺の筋肉にマッサージ効果を与えることができる。
【0035】
また、一対の移動パッド15は、移動部16によって互いに離反するように移動させられる際に利用者Pの肩甲骨Bの移動を補助するように引っ掛かる段差状の引掛部17a,17bを一体に備えることにより、利用者Pの肩甲骨Bの移動を容易に行うことができる。
【0036】
さらに、一対の移動パッド15は、クッション性を備えるパッド部17と、パッド部17を支持する硬質のベース部18と、を備え、移動部16は、一対の移動パッド15が利用者Pから加わる負荷によって互いに離反する方向に移動する移動方向に薄肉傾斜したガイド部19と、一対の移動パッド15が互いに接近する方向に付勢設定された付勢部材としてのコイルスバネ20と、を備えることにより、利用者Pの体形や体格の相違に対する適用性を向上するとともに、簡素な構成で移動パッド15を移動させることができる。
【0037】
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明した。しかしながら、本発明の技術的思想の範囲は、ここで説明した実施の形態に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想の範囲内において、様々な変更や修正、組み合わせなどを行うことに想到できることは明らかである。したがって、これらの変更や修正、組み合わせなどの後の技術も、当然に本発明の技術的思想の範囲に属するものである。
【0038】
(1)背凭れ付きクッション
図8は、マッサージ器30を椅子としての背凭れ付きクッション6に適用した場合を示す。この背凭れ付きクッション6は、例えば、綿やスポンジ等のクッション体を布製カバー(共に図示せず)等で覆ったもので、必要に応じて紐等で椅子1に固定することができる。
【0039】
背凭れ付きクッション6の背凭れ部7には、マッサージ器30が設けられている。マッサージ器30は、上述したマッサージ器10のステー11及びベルト13を廃止し、器具本体12のみの構成としている。
【0040】
器具本体12は、一対の移動パッド15を除く少なくとも器具本体12の一部であるカバー14が背凭れ付きクッション6の背凭れ部7に埋設されている。なお、器具本体12の構成は上記と同一であるため、ここではその説明は省略する。
【0041】
(2)座椅子
図9は、マッサージ器40を椅子としての座椅子8の背凭れ部9に適用した場合を示す。座椅子8の実質的な構成は汎用品と同一のものを用いることができる。そして、座椅子8の背凭れ部9には、マッサージ器40が設けられている。マッサージ器40は、上述したマッサージ器10のステー11及びベルト13を廃止し、器具本体12のみの構成としている。
【0042】
器具本体12は、一対の移動パッド15を除く少なくとも器具本体12の一部であるカバー14が座椅子8の背凭れ部9に埋設されている。なお、器具本体12の構成は上記と同一であるため、ここではその説明は省略する。
【0043】
(3)移動手段
また、詳細な図示はしないが、移動手段としての移動部16には、背凭れ部5の傾斜角度を検出する傾斜センサと、この傾斜センサの検出角度に応じて駆動して移動パッド15を移動させるモータ及びギヤ(例えば、ラック・ピニオン)或いはソレノイド等を備えた駆動部と、で電動式に構成することも可能である。
【0044】
同様に、移動手段としての移動部16には、利用者Pから背凭れ部5に加わる荷重を検出する荷重センサと、この荷重センサの検出荷重に応じて駆動して移動パッドを移動させるモータ及びギヤ(例えば、ラック・ピニオン)或いはソレノイド等を備えた駆動部と、で電動式に構成することも可能である。
【0045】
(4)その他
上記実施の形態では、付勢部材としてコイルスバネ20の場合で示したが、例えば、ゼンマイバネ等を用いてもよい。また、上述した各材質等は、限定的なものではなく、その機能を逸脱しない範囲で適宜のものを用いることができる。さらに、ベース部18又はガイド部19の一方に、一対の移動パッド15の移動を容易とするとともに移動方向を規定し易くするためのローラベアリングを埋設してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上説明したように、本発明に係るマッサージ器は、座りながらにして肩甲骨を積極的に可動させ、肩甲骨周辺の筋肉にマッサージ効果を与えることができるという効果を有し、特に、人体背面の肩甲骨を中心としたマッサージを行うようにしたマッサージ器全般に有用である。
【符号の説明】
【0047】
1 椅子
2 脚部
3 座部
4 連結部
5 背凭れ部
5a 上縁部
6 背凭れ付きクッション
7 背凭れ部
8 座椅子
9 背凭れ部
10 マッサージ器
11 ステー
11a 面ファスナ
12 器具本体
13 ベルト
13a 面ファスナ
14 カバー
14a 長穴
15 移動パッド
16 移動部
17 パッド部
17a 引掛部(下側)
17b 引掛部(上側)
18 ベース部
19 ガイド部
20 コイルスバネ
21 ステーホルダ
22 硬質枕
30 マッサージ器
40 マッサージ器
B 肩甲骨
P 利用者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-10-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が凭れ掛かる荷重によって傾斜角度が可変とされる椅子の背凭れ部に設けられたマッサージ器であって、
前記背凭れ部と利用者の肩甲骨との間に位置する器具本体と、
前記器具本体に設けられて利用者の左右方向に位置する一対の移動パッドと、
利用者が前記背凭れ部に凭れ掛かった際の荷重によって前記一対の移動パッドが互いに離反するように移動させる移動手段と、
を備え
前記一対の移動パッドは、
クッション性を備えるパッド部と、
前記パッド部を支持する硬質のベース部と、
を備え、
前記移動手段は、
前記一対の移動パッドが利用者から加わる負荷によって互いに離反する方向に移動する移動方向に薄肉傾斜したガイド部と、
前記一対の移動パッドが互いに接近する方向に付勢設定された付勢部材と、
を備える
ことを特徴とするマッサージ器。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ器において、
前記一対の移動パッドは、
前記移動手段によって互いに離反するように移動させられる際に利用者の肩甲骨の移動を補助するように引っ掛かる段差状の引掛部を一体に備える
ことを特徴とするマッサージ器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のマッサージ器において、
前記器具本体は、
略逆Uの字状を呈する一対のステーの一端に保持されており、
前記ステーは、
前記器具本体を高さ方向に変位可能に保持している
ことを特徴とするマッサージ器。
【請求項4】
請求項1に記載のマッサージ器は、
前記一対の移動パッドを除く少なくとも前記器具本体の一部が椅子の背凭れ部に埋設されている
ことを特徴とするマッサージ器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記目的を達成するために、本願発明は、利用者が凭れ掛かる荷重によって傾斜角度が可変とされる椅子の背凭れ部に設けられたマッサージ器であって、前記背凭れ部と利用者の肩甲骨との間に位置する器具本体と、前記器具本体に設けられて利用者の左右方向に位置する一対の移動パッドと、利用者が前記背凭れ部に凭れ掛かった際の荷重によって前記一対の移動パッドが互いに離反するように移動させる移動手段と、を備え、前記一対の移動パッドは、クッション性を備えるパッド部と、前記パッド部を支持する硬質のベース部と、を備え、前記移動手段は、前記一対の移動パッドが利用者から加わる負荷によって互いに離反する方向に移動する移動方向に薄肉傾斜したガイド部と、前記一対の移動パッドが互いに接近する方向に付勢設定された付勢部材と、を備える。