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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095030
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】異常検知システム、及び異常検知方法
(51)【国際特許分類】
   G01H 3/00 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
G01H3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021210682
(22)【出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】000223182
【氏名又は名称】TOA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 貴彦
(72)【発明者】
【氏名】仁子 泰輔
(72)【発明者】
【氏名】赤沼 勇人
(72)【発明者】
【氏名】藤原 俊介
(72)【発明者】
【氏名】山内 昭弘
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 俊幸
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 典子
【テーマコード(参考)】
2G064
【Fターム(参考)】
2G064AA12
2G064AB01
2G064AB02
2G064AB13
2G064AB22
2G064BA08
2G064DD08
2G064DD14
2G064DD15
(57)【要約】
【課題】音発生装置の異常を効率的かつ適切に検知する。
【解決手段】異常検知システム1は、音源SSからの音信号を音に変換して発する音発生装置SG1~SG4の集音位置まで移動して、当該音発生装置SG1~SG4の音の成分を含む音データを取得する無人飛行体50と、無人飛行体50が取得した音データを解析することで、音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断を行う異常判断装置10と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音源からの音信号を音に変換して発する音発生装置の異常を検知する異常検知システムであって、
前記音発生装置の集音位置まで移動して当該音発生装置の音の成分を含む音データを取得する移動体と、
前記移動体が取得した音データを解析することで、前記音発生装置の異常に関する判断を行う異常判断装置と、
を備える、異常検知システム。
【請求項2】
前記異常判断装置は、
前記音データに関する情報が入力される入力層と、
前記入力層に入力された音データが取得された前記音発生装置の異常に関する判断結果を出力する出力層と、
を有するニューラルネットワークにより構成される判断部を備える、請求項1に記載の異常検知システム。
【請求項3】
前記出力層は、前記音発生装置が異常であるか、又は、前記音発生装置が正常であるかを前記判断結果として出力する、請求項2に記載の異常検知システム。
【請求項4】
前記出力層は、前記音発生装置の異常に関する数値を前記判断結果として出力する、請求項2に記載の異常検知システム。
【請求項5】
前記異常判断装置は、正常な前記音発生装置の音に関する基準値データと前記音データとを比較し、前記音データが前記基準値データの範囲外であれは前記音発生装置が異常であると判断する、請求項1に記載の異常検知システム。
【請求項6】
前記音データは、前記音発生装置の音の成分と、前記移動体の動作音の成分と、を含む、請求項1~5のいずれかに記載の異常検知システム。
【請求項7】
前記移動体は、異常の判断を行う対象の前記音発生装置から所定の音が発せられるタイミングで当該音発生装置まで移動する、請求項1~6のいずれかに記載の異常検知システム。
【請求項8】
音源からの音信号を音に変換して発する音発生装置の異常を検知する異常検知方法であって、
前記音発生装置の集音位置まで移動体を移動させるステップと、
前記音発生装置の集音位置まで移動した前記移動体に、当該音発生装置の音の成分を含む音データを取得させるステップと、
前記移動体が取得した音データを解析することで、前記音発生装置の異常に関する判断を行うステップと、
を備える、異常検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、音を発する音発生装置の異常を検知する異常検知システム、及び、音発生装置の異常を検知する異常検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人によってアクセスが困難な場所に配置された構造物(例えば、ビル、橋など)又は設備等に異常がないか否かを、ドローンなどの移動体によって検知することが知られている。例えば、特許文献1には、飛行体を用いて高い位置に配置された調査対象の構造物の壁面を叩き、壁面を叩くことで発生した音に基づいて、構造物の内部に破損があるか否かを検知することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-139929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
その一方、災害放送などの公共にとって重要な放送をスピーカなどの音発生装置を用いて拡声する設備(拡声設備と呼ぶ)において、音発生装置から発せられている音を集音し、集音した音から音発生装置に異常があるか否かを判断することが知られている。従来は、作業員が音発生装置の近くまで出向いて音を集音していた。従来の方法では、音発生装置が多数配置されている設備では、各音発生装置まで作業員を移動させる必要があるため、音の集音に時間がかかる上、作業員の負担も大きかった。
【0005】
音発生装置の異常を検知する方法として、音源からの音信号が音発生装置に適切に伝達されているか否かを検知する方法も考えられる。この方法であれば、作業員を音発生装置まで出向かせる必要がなくなる。しかしながら、音源から音発生装置に音信号が適切に伝達されていても、音発生装置の音発生機構(音発生装置がスピーカであれば、例えば、振動板(コーン紙))に異常が存在して音が適切に発せられない場合もある。このように、音信号が伝達しているか否かによっては、音発生装置に関する異常を適切に判断することはできない。
【0006】
上述した観点に鑑み、本開示の目的は、音発生装置の異常を効率的かつ適切に検知することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本開示の一の観点によれば、音源からの音信号を音に変換して発する音発生装置の異常を検知する異常検知システムは、音発生装置の集音位置まで移動して当該音発生装置の音の成分を含む音データを取得する移動体と、移動体が取得した音データを解析することで、音発生装置の異常に関する判断を行う異常判断装置と、を備える。
【0008】
本開示の他の観点によれば、音源からの音信号を音に変換して発する音発生装置の異常を検知する異常検知方法は、音発生装置の集音位置まで移動体を移動させるステップと、音発生装置の集音位置まで移動した移動体に、当該音発生装置の音の成分を含む音データを取得させるステップと、移動体が取得した音データを解析することで、音発生装置の異常に関する判断を行うステップと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る異常検知システム及び異常検知方法は、移動体を音発生装置の集音位置まで移動させて、当該移動体により音発生装置の音を集音するので、効率よく音データを取得して、効率的かつ適切に音発生装置の異常に関する判断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、拡声設備の構成例を示す。
図2図2は、本開示に係る異常検知システムの全体構成例を示す。
図3図3は、本開示に係る異常判断装置及び操縦端末の構成例を示す。
図4図4は、本開示に係る無人飛行体の正面外観を示す。
図5図5は、本開示に係る無人飛行体の構成例を示す。
図6図6は、実施の形態1に係る異常検知システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0012】
以下の説明において、「音発生装置」は、音源から出力される電気信号である音信号を音に変化して外部に発する装置である。具体的には、音発生装置は、スピーカである。この場合、音発生装置は、音信号を振動に変換する電磁コイルと、電磁コイルにて発生した振動により振動することで音を発する振動板(コーン紙)と、を主に備える。音源は、例えば、予め録音された音声を音信号として自動的に出力する装置、マイクなどの音を電気信号に変換する装置、又は、これら両方を含むものである。音源は、アンプなどの電気信号を増幅する装置を含んでいてもよい。
【0013】
「音発生装置の異常」とは、例えば、音信号が出力されているのに音発生装置から音が発せられない場合、音信号が出力され音発生装置から音も発せられているが発せられる音が音信号に対応しない場合、を意味する。「発せられる音が音信号に対応しない場合」とは、例えば、発せられる音が音信号に対応する音以外の大きなノイズ音を含む場合、発せられる音が音信号よりも高い又は低い(すなわち、発せられる音の周波数が、音信号に対応する音の周波数よりも高い又は低い)場合などを含む。
【0014】
以下、本発明の各実施の形態について説明する。
【0015】
1.実施の形態1
以下に説明する異常検知システム1は、例えば、図1に示すような拡声設備100に備わる音発生装置SG1~SG4の異常を検知するためのシステムである。拡声設備100は、例えば、災害放送などの公共にとって重要な放送を市街地等に拡声する設備、宣伝及び店舗案内等を商業施設に拡声する設備、などの多数の人々に各種情報を音声で伝達する設備である。
【0016】
拡声設備100の音発生装置SG1~SG4は、音源SSからの音信号を音に変換して発する装置であり、拡声設備100の設置領域Aにいる人々に対して音声を拡声するための装置である。音発生装置SG1~SG4は、例えば、スピーカである。音源SSは、例えば、拡声設備100又は設置領域Aの管理者が所有し、予め録音された音を音信号に変換して音発生装置SG1~SG4に出力する装置である。また、音源SSは、マイクなどから入力された音声を音信号に変換して、音発生装置SG1~SG4に出力可能である。
【0017】
拡声設備100においては、予め決められた時間に、音発生装置SG1~SG4から予め決められた音声が発せられる。異常検知システム1は、予め決められた時間に音発生装置SG1~SG4から発せられるこの音声を用いて、音発生装置SG1~SG4の異常を検知する。
【0018】
なお、拡声設備100に備わる音発生装置SG1~SG4の数は、4つに限られず、設置領域Aの広さ等に応じて、任意の数とできる。
【0019】
拡声設備100において、音発生装置SG1~SG4は、一般的に多数配置されている。このため、以下に説明する異常検知システム1は、多数の音発生装置SG1~SG4から音を効率的に集音することを目的とする。具体的には、移動体を音発生装置SG1~SG4の集音位置に移動させて、当該移動体により効率的に音を集音する。また、異常検知システム1は、集音した音データを用いて、音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断を適切に行うことを目的とする。
【0020】
拡声設備100の音発生装置SG1~SG4は、ビルの壁面、ポールの上部などの高い位置に配置される。また、十分な大きさの音を音発生装置SG1~SG4から集音するために、集音位置は、音発生装置SG1~SG4の設置位置の近傍とすることが好ましい。そのため、以下に説明する異常検知システム1では、音発生装置SG1~SG4の音を集音させる移動体として、無人飛行体50を用いる。
【0021】
1-1.構成
1-1-1.異常検知システムの構成
図2は、本実施の形態に係る異常検知システム1の全体構成を概略的に示す。異常検知システム1は、異常判断装置10と、異常判断装置10とネットワークNを介して通信可能な操縦端末30と、操縦端末30と無線通信可能であり、操縦端末30により飛行を制御される無人飛行体50(移動体の一例)と、を備える。ネットワークNは、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、WAN(Wide Area Network)、及び/又はインターネット等を含む。
【0022】
異常判断装置10は、異常を検知する対象の音発生装置SG1~SG4の集音位置まで無人飛行体50を移動させ、当該音発生装置SG1~SG4の音を無人飛行体50に集音させる指令(集音指令と呼ぶ)を、操縦端末30に送信する。また、異常判断装置10は、無人飛行体50が集音した音を解析して、各音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断を行う。
【0023】
操縦端末30は、異常判断装置10から集音指令を受信し、無人飛行体50に集音指令に従った動作を実行させる。具体的には、例えば、自動又は手動により、異常を検知する対象の音発生装置SG1~SG4の近くまで無人飛行体50を飛行させ、その後、無人飛行体50の近くにある音発生装置SG1~SG4の音を集音させ、集音した音データを操縦端末30を介して異常判断装置10に送信させる。
【0024】
1-1-2.異常判断装置の構成
図3に示す異常判断装置10は、サーバ等として機能するコンピュータ装置であり、制御部11、記憶部12、及び通信部19を備える。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路である。制御部11は、演算処理装置及び制御装置として動作し、後述する機能を実行するため各種プログラムに従って異常判断装置10を制御する。記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等である。ROM、HDD、SSD、FeRAM等は、制御部11が使用するプログラムや演算パラメータ、演算結果等を記憶する。RAMは、制御部11の機能の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。通信部19は、例えば、有線LANやインターネットに接続するためのネットワークインターフェースカードである。通信部19は、基地局に接続するための無線通信インターフェースや無線LANに対応する通信インターフェースであってもよい。
【0025】
制御部11は、記憶部12から読み出すプログラムを実行することにより、指令部111、受信部112、及び判断部113の機能を実行する。
【0026】
指令部111は、音発生装置SG1~SG4の音を無人飛行体50に集音させる指令(集音指令)を、通信部19を介して、操縦端末30に送信する。集音指令には、例えば、音発生装置SG1~SG4の集音位置への飛行ルートと、各音発生装置SG1~SG4の音を集音させる指令と、を含む。
【0027】
集音指令に含まれる飛行ルートは、複数の音発生装置SG1~SG4をどの順に移動するかの情報が含まれていてもよい。例えば、音発生装置SG1、音発生装置SG2、音発生装置SG3、音発生装置SG4、の順に移動する場合、飛行ルートは、例えば、無人飛行体50の現在位置から音発生装置SG1までの飛行ルート、音発生装置SG1から音発生装置SG2までの飛行ルート、音発生装置SG2から音発生装置SG3までの飛行ルート、音発生装置SG3から音発生装置SG4までの飛行ルート、音発生装置SG4から無人飛行体50の駐機場までの飛行ルートを含む。
【0028】
また、音発生装置SG1~SG4の異常を適切に検知するためには、音発生装置SG1~SG4から集音する音は、常に同一であるか類似していることが好ましい。同一の音とは、例えば、同一内容の音声及び/又は音楽に含まれる音を意味する。一方、類似の音とは、例えば、音声及び/又は音楽の内容は異なっているが、音に含まれる特徴(例えば、周波数パターン)が同一又は類似している音を意味する。
【0029】
従って、集音指令に含まれる音を集音させる指令には、例えば、音発生装置SG1~SG4から同一又は類似の音が発せられるタイミングを表す情報(例えば、時刻)が含まれていてもよい。これにより、例えば、音発生装置SG1~SG4から特定の音が発せられるまで待機し、その後、集音を開始するといった無人飛行体50の制御が可能になる。
【0030】
さらに、音を集音させる指令には、音を集音する長さに関する情報が含まれていてもよい。これにより、異常の検知を適切に行うことが可能な程度の情報量を含みつつ、データサイズが過大とならない音データを取得できる。
【0031】
受信部112は、操縦端末30と無線通信部39とを介して、無人飛行体50から、集音した音データを受信する。受信部112は、受信した音データを記憶部12に記憶する。音データは、音発生装置SG1~SG4の異常に関する判定に用いられた後に記憶部12から削除されてもよいし、判定後も記憶部12に記憶されていてもよい。異常に関する判定後も音データを記憶しておくことで、例えば、当該音データを判断部113の教師データとして用いることができる。
【0032】
判断部113は、受信部112で受信した音データを分析して、音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断を行う。本実施の形態において、判断部113は、音データに関する情報が入力される入力層と、入力層に入力された音データが取得された音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断結果を出力する出力層と、を有するニューラルネットワークにより構成される。なお、ニューラルネットワークの入力層と出力層との間には、中間層が含まれていてもよい。また、中間層には、さらに複数の層が含まれていてもよい(いわゆる、ディープニューラルネットワーク)。
【0033】
入力層に入力される音データに関する情報は、例えば、何ら処理が加えられていない音データそのもの、音データから特定の周波数成分を抽出したデータ、音データをフーリエ変換して得られたデータ、とできる。音データをフーリエ変換して得られたデータは、例えば、音データに含まれる周波数と、当該周波数成分の大きさと、を表すデータとできる。
【0034】
出力層から出力される判断結果は、例えば、検知対象の音発生装置SG1~SG4が異常であるか、又は、正常であるかである。具体的には、出力層は、例えば、検知対象の音発生装置SG1~SG4が異常である場合には「1」を出力し、正常である場合には「0」を出力する。または、これとは逆に、検知対象の音発生装置SG1~SG4が異常である場合には「0」が出力層から出力され、正常である場合には「1」が出力層から出力されてもよい。
【0035】
ニューラルネットワークの出力層は、「0」又は「1」以外の数値を出力することもできる。この特性を利用して、判断部113の出力層は、例えば、音発生装置SG1~SG4の異常に関する数値(スコア)を出力してもよい。具体的には、例えば、音発生装置SG1~SG4の異常の度合いが大きいほど大きな数値を出力層から出力できる。この場合、例えば、出力層から出力される数値が所定の閾値以上となったときに、音発生装置SG1~SG4に調査が必要な異常が存在するとの判断を行うことができる。
【0036】
また、出力層は、複数種類の数値を出力することもできる。例えば、出力層は、音発生装置SG1~SG4で発生しうる複数の異常の有無、又は、複数の異常の度合いを示すスコアなどを出力できる。
【0037】
ニューラルネットワークにより構成される判断部113は、その使用前に予め学習させておく。つまり、判断部113は、ニューラルネットワークの学習済みモデルである。
【0038】
後述するように、無人飛行体50により取得される音データには、音発生装置SG1~SG4の音の成分と、無人飛行体50の動作音(主に、回転翼55の羽音)の成分と、が含まれている。従って、本実施の形態では、判断部113の学習は、例えば、正常な音発生装置SG1~SG4の音の成分と、無人飛行体50の動作音の成分と、を含む音データを教師データとして用いて行う。これにより、取得した音データをそのまま入力層に入力しても、異常に関する適切な判断結果が出力層から出力される。
【0039】
なお、教師データは、異常を有する音発生装置SG1~SG4の音の成分と、無人飛行体50の動作音の成分と、を含む音データであってもよい。また、教師データは、無人飛行体50により実際に取得した音データであってもよいし、音発生装置SG1~SG4からの音の成分と、無人飛行体50の動作音の成分と、をモデル化して生成した理論的な音データであってもよい。
【0040】
さらに、教師データは、音発生装置SG1~SG4からの音の成分のみを含むものであってもよい。この場合、入力層には、無人飛行体50の動作音の成分を含んだ音データを入力してもよいし、音データから動作音を除去したデータを入力してもよい。
【0041】
1-1-3.操縦端末の構成
図3示す操縦端末30は、無線通信により無人飛行体50の操縦を実行するためのコンピュータ装置であり、制御部31、記憶部32、入力部36、表示部37及び無線通信部39を備える。制御部31は、CPU等の電子回路であり、演算処理装置及び制御装置として動作する。制御部31は、後述する機能を実行するため各種プログラムに従って操縦端末30を制御する。記憶部32は、ROMやRAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリである。ROMやフラッシュメモリは、制御部31が使用するプログラムや演算パラメータ、演算結果等を記憶する。RAMは、制御部31の機能の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。入力部36は、ジョイスティックやボタン、あるいはタッチパネル等を含み、操縦者の入力操作によって無人飛行体50の飛行を制御する。入力部36はまた、無人飛行体50に搭載されたスピーカ、マイク、カメラの方向を制御するための入力を受け付ける。表示部37は、液晶ディスプレイ装置や有機ELディスプレイ装置により構成される。表示部37は、異常判断装置10から受信した集音指令に関する情報や飛行中のルートを表示する。表示部37はまた、無人飛行体50のカメラにより撮影された映像や画像を表示する。
【0042】
無線通信部39は、例えば、基地局に接続するための無線通信インターフェースであってもよい。また、無線通信部39は、無線LANに対応する通信インターフェースであってもよい。
【0043】
制御部31は、記憶部32から読み出すプログラムを実行することにより、飛行指示部311及び集音指示部312の機能を実行する。飛行指示部311は、異常判断装置10から受信した集音指令から無人飛行体50の飛行ルートを抽出し、抽出した飛行ルートに応じた飛行指示を無人飛行体50に送信する。集音指示部312は、異常判断装置10から受信した集音指令から各音発生装置SG1~SG4の音を集音させる指令を抽出し、当該音を集音させる指令に従った集音指示を無人飛行体50に送信する。
【0044】
異常判断装置10から受信した音を集音させる指令に、音発生装置SG1~SG4から同一又は類似の音が発せられるタイミングを表す情報が含まれている場合、集音指示部312は、この情報に示されているタイミングに、無人飛行体50に集音指示を送信する。
【0045】
1-1-4.無人飛行体の構成
図4は無人飛行体50の正面外観を示し、図5は無人飛行体50の全体構成の例を示す。無人飛行体50は、遠隔操作や自動操縦が可能な無人の航空機であり、操縦端末30からの飛行指示に応じて、上昇、前進、回転、下降等の飛行動作を行う。無人飛行体50は、本体50a、本体50aから水平に放射状に延びる複数のアーム50bと、下方に延びる複数の脚部50cと、各脚部50cの上方先端に取り付けられた回転翼55とを備える。無人飛行体50は、モータ56の回転により回転翼55を回転させて生じた揚力で飛行する。無人飛行体50はまた、一部の回転翼55の回転方向を変えることで反作用を発生させ、本体50aそのものが回転するのを防止する。無人飛行体50の本体50aには、マイク64が取り付けられている。マイク64は、無人飛行体50が近づいた音発生装置SG1~SG4の音を集音する。マイク64は、マイク方向制御機構63によって、上下方向に角度を変更することによって、集音方向を変更可能となっている。
【0046】
無人飛行体50は、図5に示すように、飛行するための構成として、制御装置51と、記憶装置52と、センサ群53と、GPS受信機54と、バッテリ58と、無線通信装置59とを備える。制御装置51は、CPU等の電子回路であり、演算処理装置及び制御装置として機能する。制御装置51は、後述する機能を実行するため各種プログラムに従って無人飛行体50を制御する。記憶装置52は、ROMやRAM、フラッシュメモリ等のメモリである。ROMやフラッシュメモリは、制御装置51が使用するプログラムや演算パラメータ、演算結果等を記憶する。RAMは、制御装置51の機能の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。
【0047】
センサ群53は、無人飛行体50の姿勢制御等のために加速度及び角速度を検出する加速度センサ及び角速度センサ、無人飛行体50の高度を検出するための気圧センサ、無人飛行体50の方位を検出するための地磁気センサ等を含む。GPS受信機54は、アンテナと信号処理ユニットとを含み、無人飛行体50の位置情報を検出するため信号をGPS衛星から受信する。バッテリ58は、無人飛行体50の動作に必要な電力を蓄電し、各部に供給する。無線通信装置59は、操縦端末30と無線通信するための無線通信インターフェースを含む。
【0048】
無人飛行体50は更に、カメラ方向制御機構65、及びカメラ66を備える。カメラ66は、無人飛行体50の周囲又は進行方向の状況を撮影する。カメラ66は、カメラ方向制御機構65によって、上下方向に角度を変更することによって、撮影方向を変更することができる。
【0049】
制御装置51は、記憶装置52から読み出すプログラムを実行することにより、飛行制御部511、集音制御部512、画像制御部513の各機能を実行する。飛行制御部511は、操縦端末30からの飛行指示に従ってモータ56の回転数及び回転速度を制御して無人飛行体50の飛行を実行する。飛行制御部511は、上述のセンサ群53及びGPS受信機54の出力データに基づいて、図4に示す本体50aの傾きや回転方向を取得し、飛行中の緯度及び経度、高度や本体50aの方位角を含む位置情報を取得する。記憶装置52には無人飛行体50の飛行時における姿勢や基本的な飛行動作を制御するアルゴリズムが実装されたプログラムが格納されている。プログラムは、操縦端末30から送信されてきた飛行指示に従い、本体50aの姿勢や位置を補正しながら無人飛行体50を飛行させる。無人飛行体50の操縦は、操縦者が操縦端末30を用いて手動で行なってもよいし、操縦端末30から送信される飛行ルートに沿って自律的に飛行させてもよい。
【0050】
集音制御部512は、操縦端末30から送信され無線通信装置59を介して受信した集音指示に従って、マイク64を用いて音発生装置SG1~SG4の音を音データとして集音し、無線通信装置59を介して操縦端末30に送信する。集音制御部512は、マイク64を用いて集音したデータを圧縮せずそのまま音データとしてもよいし、集音したデータを圧縮して音データとしてもよい。また、集音制御部512は、マイク64を用いて集音したデータから異常の検知に用いる特徴部分だけを抽出して音データとしてもよい。
【0051】
画像制御部513は、カメラ66により撮像された映像や画像を一時的に記憶装置52に記憶し、無線通信装置59を介して操縦端末30に送信する。
【0052】
1-2.動作
図6を参照して、図1図5に示す異常検知システム1の動作を説明する。
まず、異常判断装置10の指令部111が、無人飛行体50を、異常の判断を行う対象の音発生装置SG1~SG4へ移動させるタイミングが到来しているか否かを判断する(S101)。具体的には、指令部111は、異常の判断を行う対象の音発生装置SG1~SG4から集音対象の所定の音が発せられるタイミングか否かを判断する。集音対象の所定の音は、例えば、音発生装置SG1~SG4から定期的に発せられる同一内容の音、又は、類似の音である。
【0053】
無人飛行体50を移動させるタイミングではないと判断された場合(S101で「No」)、当該タイミングが到来するまで待機する。
【0054】
一方、無人飛行体50を移動させるタイミングであると判断された場合(S101で「Yes」)、指令部111は、操縦端末30に対して上記の集音指令を出力する。集音指令を受信した操縦端末30は、集音指令に含まれる飛行ルートに従って、無人飛行体50を、異常の判断を行う対象の音発生装置SG1~SG4へ移動させる(S102)。
【0055】
無人飛行体50が異常の判断を行う対象の音発生装置SG1~SG4の集音位置に到着後、操縦端末30は、集音指令に従って、当該音発生装置SG1~SG4の集音位置にて無人飛行体50をホバリングさせた状態で、無人飛行体50のマイク64を用いて、当該音発生装置SG1~SG4の音を集音する(S103)。このように、音発生装置SG1~SG4の音を集音するときに、無人飛行体50はホバリングしている。つまり、音発生装置SG1~SG4の音を集音中に、無人飛行体50も動作している。従って、マイク64を用いて集音される音データには、音発生装置SG1~SG4の音の成分と、無人飛行体50の動作音(主として、回転翼55の羽音)の成分と、が含まれる。
【0056】
異常の判断を行う対象の音発生装置SG1~SG4の音を集音後、無人飛行体50は、集音した音を音データとして、操縦端末30を介して異常判断装置10に送信する(S104)。異常判断装置10の受信部112は、無人飛行体50から送信された音データを受信後、当該音データを記憶部12に記憶する。
【0057】
次に、操縦端末30は、拡声設備100に備わる全ての音発生装置SG1~SG4(あるいは異常の判断を行う対象とした全ての音発生装置SG1~SG4)の音を集音したか否かを判断する(S105)。全ての音発生装置SG1~SG4の音を集音していない場合(S105で「No」)、操縦端末30は、集音指令に従って、現在の音発生装置SG1~SG4から次に音を集音する対象の音発生装置SG1~SG4へ無人飛行体50を移動させ、当該音発生装置SG1~SG4の音を集音する(S102~S104)。
【0058】
全ての音発生装置SG1~SG4の音を集音後(S105で「Yes」)、異常判断装置10の判断部113は、記憶部12に記憶された音データを順次入力し、各音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断を行う。判断部113は、各音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断結果を記憶部12に記憶する。
【0059】
なお、いずれかの音発生装置SG1~SG4の判断結果が異常の存在を示している場合には、異常判断装置10に接続されている端末(例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末)に異常が存在する旨を通知してもよい。この通知は、例えば、電子メールにて端末に送信されてもよいし、端末にポップアップとして表示させてもよいし、端末にて所定のアラーム音を発生させることによる通知であってもよい。
【0060】
1-3.特徴
上記実施の形態に係る無人飛行体50を用いた、音発生装置SG1~SG4の異常を検知する異常検知システム1、及び異常検知方法は、無人飛行体50を音発生装置SG1~SG4の集音位置まで移動させ、無人飛行体50に音発生装置SG1~SG4の音を集音させている。また、無人飛行体50により取得された音データを解析することで、音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断を行っている。このように、音発生装置SG1~SG4の音の集音を無人飛行体50に実行させることで、音発生装置SG1~SG4の音データを効率よく取得できる。
【0061】
また、上記実施の形態に係る異常検知システム1では、音データに基づく音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断が、ニューラルネットワーク(の学習済みモデル)により行われている。これにより、音データを解析して異常に関する判断結果を算出する論理モデル、アルゴリズムなどを設計しなくとも、音発生装置SG1~SG4の異常に関する判断を適切に行うことができる。
【0062】
2.その他実施の形態
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、各実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。例えば、以下の実施の形態が考えられる。
【0063】
(1)上記実施の形態では、全ての音発生装置SG1~SG4から音データを取得した後に異常に関する判断が行われていた。これに限られず、1つの音発生装置SG1~SG4の音データを取得する毎に異常に関する判断が行われてもよい。
【0064】
(2)音データから異常に関する判断を行うための適切なモデル及び/又はアルゴリズムがあれば、判断部113は、このモデル及び/又はアルゴリズムを実現したソフトウェア又はハードウェアとして実現されていてもよい。
【0065】
例えば、判断部113は、正常な音発生装置SG1~SG4の音に関する基準値データと、無人飛行体50により取得した音データとを比較し、当該音データが基準値データの範囲外であれは音発生装置SG1~SG4が異常であると判断するアルゴリズムとして実現できる。基準値データは、正常な音発生装置SG1~SG4から発せられる音の特性を表すデータである。基準値データは、例えば、正常な音発生装置SG1~SG4から発せられる音の含まれる周波数成分、音発生装置SG1~SG4に関する設定情報(例えば、発する音のボリューム量、イコライザ設定など)などを含む。
【0066】
例えば、無人飛行体50の動作音などの音データに含まれる音発生装置SG1~SG4以外の音の成分が一定であれば、音発生装置SG1~SG4以外の音の成分を周波数フィルタリングなどで除去できる。この場合には、判断部113は、上記のアルゴリズムにより、(音発生装置SG1~SG4以外の音の成分を除去した)音データに基づいて、音発生装置SG1~SG4の異常を適切に検知できる。
【0067】
(3)例えば、音の集音中に音発生装置SG1~SG4が緊急放送などの重要な内容の音声を拡声する必要があるときには、無人飛行体50を音発生装置SG1~SG4から離れた位置(例えば、音発生装置SG1~SG4の遙か上空)まで移動させてもよい。これにより、重要な内容が、無人飛行体50の動作音にかき消されて人々に聞こえなくなることを防止できる。
【0068】
(4)ニューラルネットワークにより構成される判断部113は、当該ニューラルネットワークのアルゴリズムをソフトウェアで実現したものであってもよいし、当該ニューラルネットワークをハードウェアで実現したものであってもよい。
【0069】
(5)音を集音する無人飛行体50は、一機に限定されず、異常検知システム1に複数備わっていてもよい。
【0070】
(6)上記実施の形態では、無人飛行体50が1つの音発生装置SG1~SG4の音をそれぞれ集音していた。しかし、これに限られず、1つの無人飛行体50が複数の音発生装置SG1~SG4の中間地点でホバリングして、当該複数の音発生装置SG1~SG4の音を一度に集音してもよい。すなわち、集音位置は、複数の音発生装置SG1~SG4の中間地点であってもよい。この場合、無人飛行体50は、音を集音するマイク64として、アレイマイクなどの複数のマイクが設けられた集音装置を有してもよい。
【0071】
これにより、例えば、2つの音発生装置SG1~SG4の中間地点で無人飛行体50がホバリングし、2つの音発生装置SG1~SG4の音を同時に集音することで、集音を効率よく実行できる。また、例えば、複数の音発生装置SG1~SG4のうちいずれの音発生装置SG1~SG4が音を発していないなどの異常を同時に判断できる。
【0072】
(7)上記実施の形態に係る異常検知システム1は操縦端末30を備えるが、これに限定されない。異常検知システム1は、異常判断装置10から無人飛行体50に直接集音指令を送信する構成を有していてもよい。具体的には、異常判断装置10は、無人飛行体50の管制システムの一部として配置され、通信部19を介した遠隔通信により、無人飛行体50が自動飛行及び集音をするようにしてもよい。
【0073】
(8)無人飛行体50は、無人飛行体50から音声を拡声するためのスピーカと、当該スピーカの向きを調整するスピーカ方向調整機構と、を有していてもよい。
【0074】
(9)上記実施の形態において、各装置又はシステムは、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
【0075】
(10)音発生装置が比較的低い位置に配置されている場合などには、無人飛行体50に代えて、音を集音するマイク等を備え地上を自律移動する自律移動ロボットなどを用いて音発生装置の音の集音をさせてもよい。
【0076】
(11)上記実施の形態において、装置又はシステムは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味する場合を含み、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。また、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムと呼ぶ場合もある。
【0077】
上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。更に、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0078】
上記実施の形態において、各装置又は機器の制御部又は制御装置は、各装置又は機器に必要とされる機能に応じて、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路で構成されるプロセッサを含んでもよい。また、制御部又は制御装置は、CPUの他、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASIC等の種々のプロセッサ又は電子回路で実現できる。制御部又は制御装置は、1つ又は複数のプロセッサで構成してもよい。
【0079】
各装置又は機器の記憶部又は記憶装置の一部又は全部は、各装置又は機器に必要とされる機能に応じて、任意のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、HDD、SDカード、SSD等により構成されていてもよい。
【0080】
上記コンピュータプログラムは、記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して取得されるものであってもよい。
【0081】
各装置又は機器の通信部又は通信装置は、各装置又は機器に必要とされる機能に応じて、任意の通信インターフェース、例えば、無線LAN、有線LAN、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、ミリ波無線通信の通信インターフェースであってもよい。
【0082】
上記実施の形態の各処理は、ハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。更に、各処理は、ソフトウェア及びハードウェアの混在処理により実現しても良い。
【0083】
上記実施の形態におけるシステム、装置又は機器の動作の実行順序は、必ずしも、上記実施の形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えたり、複数の動作を同時に実行したりすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本開示は、音発生装置経路誘導システム、経路選択装置、及び経路誘導方法に広く適用可能である。
【符号の説明】
【0085】
1 :異常検知システム
10 :異常判断装置
11 :制御部
111 :指令部
112 :受信部
113 :判断部
12 :記憶部
19 :通信部
30 :操縦端末
31 :制御部
311 :飛行指示部
312 :集音指示部
32 :記憶部
36 :入力部
37 :表示部
39 :無線通信部
50 :無人飛行体
50a :本体
50b :アーム
50c :脚部
51 :制御装置
511 :飛行制御部
512 :集音制御部
513 :画像制御部
52 :記憶装置
53 :センサ群
54 :GPS受信機
55 :回転翼
56 :モータ
58 :バッテリ
59 :無線通信装置
63 :マイク方向制御機構
64 :マイク
65 :カメラ方向制御機構
66 :カメラ
N :ネットワーク
100 :拡声設備
A :設置領域
SG1~SG4 :音発生装置
SS :音源
図1
図2
図3
図4
図5
図6