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特開2023-95248画像認識カメラを用いた弁座検査方法と弁座検査装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095248
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】画像認識カメラを用いた弁座検査方法と弁座検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/06 20060101AFI20230629BHJP
   G01M 3/00 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
G01M3/06 B
G01M3/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211027
(22)【出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】390002381
【氏名又は名称】株式会社キッツ
(74)【代理人】
【識別番号】100081293
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 哲男
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 涼
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA38
2G067BB02
2G067BB25
2G067BB34
2G067BB36
2G067CC04
2G067DD15
(57)【要約】
【課題】簡単な構成でバルブの弁座検査を自動で連続して実施でき、高い弁座漏れ性能が要求されても画像認識カメラで弁座からのごくわずかな漏れ量も高精度かつ簡単に検出し、水没状態のバルブを目視で視覚的に弁座検査する場合と同等の検査精度を発揮できる画像認識カメラを用いた弁座検査方法と弁座検査装置を提供する。
【解決手段】基準リーク量の漏れを点検する点検回路10と、供試弁20を設置した状態の検査回路11と、検査チューブ21を容器22内の水中に差し込んでその先端21aから発現する泡を撮影する画像認識カメラ12とを有する検査装置本体1を、回路切替部23を切替えて点検時間内に検査チューブの先端21aから泡が発現するか否かを画像認識カメラで合否を判定する点検工程と、回路切替部を切替えて検査時間内に検査チューブの先端から泡が発現するか否かを画像認識カメラで合否を判定する検査工程を経る。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準リーク量の漏れを点検する点検回路と、供試弁を設置した状態の検査回路と、検査チューブを容器内の水中に差し込んで前記検査チューブの先端から発現する泡を撮影する画像認識カメラとを有する検査装置本体を、回路切替部を切替えて点検時間内に前記検査チューブの先端から泡が発現するか否かを前記画像認識カメラで合否を判定する点検工程と、前記回路切替部を切替えて検査時間内に前記検査チューブの先端から泡が発現するか否かを前記画像認識カメラで合否を判定する検査工程を経るようにしたことを特徴とする画像認識カメラを用いた弁座検査方法。
【請求項2】
前記点検工程と前記検査工程の前工程として、少なくとも画像処理による水位判定、重量センサによる水位判定、フローセンサによる大漏れ判定、画像処理による前記検査チューブの差し込み深さの判定の何れか或は全てを行うようにした請求項1に記載の画像認識カメラを用いた弁座検査方法。
【請求項3】
前記検査チューブに低圧エアーを吹き込んで前記検査チューブ先端に付着した水を吐き出すようにした請求項1又は2に記載の画像認識カメラを用いた弁座検査方法。
【請求項4】
前記検査チューブの先端を水中に差し込むステップと、大気開放するステップを操作機構部で操作するようにした請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像認識カメラを用いた弁座検査方法。
【請求項5】
前記検査装置本体とその内壁に光の反射を防ぐ無反射塗料を塗装して前記画像認識カメラの検出性能を得るようにした請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像認識カメラを用いた弁座検査方法。
【請求項6】
基準リーク量の漏れを点検する点検回路と、供試弁を設置した状態の検査回路と、検査回路に連通した検査チューブを水を充填した容器に差し込んだ状態で前記検査チューブの先端から発現する泡を撮影する画像認識カメラと、前記点検回路と前記検査回路を切替える回路切替部と、前記検査チューブを水中に差し込み、かつ大気開放するための操作機構部とを備えたことを特徴とする画像認識カメラを用いた弁座検査装置。
【請求項7】
前記画像認識カメラは、少なくとも前記検査チューブの先端から発現する泡の有無による漏れの判定と前記容器における水位判定と前記検査チューブの差し込み深さの判定を行うようにした請求項6に記載の画像認識カメラを用いた弁座検査装置。
【請求項8】
前記操作機構部は、上下作動するリニアサーボ機構である請求項6又は7に記載の画像認識カメラを用いた弁座検査装置。
【請求項9】
前記検査チューブに低圧エアー吹込み部を設け、前記検査チューブ先端に付着した水を吐き出させるようにした請求項6乃至8の何れか1項に記載の画像認識カメラを用いた弁座検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルブの弁座検査方法に関し、特に、自動検査により弁座からの微小漏れ量を高精度に検出可能な画像認識カメラを用いた弁座検査方法と弁座検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、バルブの製造後には、このバルブに対して弁座漏れ試験によって弁座検査がおこなわれ、バルブが製品としての基準を満たすか否かが確認される。
汎用のバルブを自動化により弁座検査する場合、空気圧を利用して行う検査方法が知られ、例えば、ボールバルブの弁座漏れを検査する場合、フローセンサ、フロースタンダードを備えた弁座検査装置を用いて行うことがある。この弁座検査装置では、検査用流路に、フロースタンダード、流路切換え用の電磁弁、バルブ取付け用のクランプ、流量測定用のフローセンサが設けられる。フロースタンダードは、一次側に設けられたエアポンプからの空気圧を基準リーク量(漏れ検査の基準となる圧力)に圧力調整して二次側に供給するように設けられ、電磁弁は、フロースタンダードからの空気圧を試験用バルブ側に供給又は供給停止状態に切換え可能に設けられ、フローセンサは、試験用バルブからの弁座漏れ量を測定可能に設けられる。
【0003】
上記の弁座検査装置でボールバルブ(試験用バルブ)の弁座検査を行う前には、通常、検査用流路の適切な設定やフローセンサが正常に機能しているか否かの点検が行われる。この点検を行う場合、フロースタンダードにより基準リーク量に調整された圧縮エアーがフローセンサに送られることで、このフローセンサや流路の確認の点検がなされる。
続いて、弁座検査を行うときには、試験用バルブの両側をクランプで挟んだ状態で、キャビティ内に圧力を内封した弁閉状態の試験用バルブの両側から発生した気流(弁座からの漏れ量)をフローセンサで測定するようになっている。
【0004】
一方、特許文献1においては、ワーク気密検査装置を用いた気密検査方法に関する技術が開示されている。この検査装置では、画像認識用のカメラを用いて中空体容器よりなるワークの気密性を検査するものであり、カプセル蓋とカプセル本体とからなるワーク収納用のカプセルと、ワークの内側空間にエアーを供給する加圧装置と連結した給気路と、カプセル内の空間を加圧するエアー流入路とカプセル内のエアーを外方に流出させるエアー流出路とを有するワーク配設装置と、エアー流出路からの気体を液体貯留槽、気泡計測装置を通して気泡として計測する気泡計測装置よりなる気泡確認装置とを備えている。気泡計測装置の一例として、ビデオカメラと照明装置とを組み合わせており、ビデオカメラにより液体貯留槽内に発生した気泡を検出するようになっている。
【0005】
ワークの気密検査を行うときには、カプセル内にワークを収納し、エアー流入路よりカプセル内を予備加圧する。カプセル内と管路内の圧力を上昇させた段階で、ワークの内側空間を加圧装置で加圧し、カプセル内のエアーを液体貯留槽内の液体中へ気泡として発生させる。このとき発生した気泡をビデオカメラで検出し、その気泡の発生量を予め設定された漏れの無い場合の気泡量と比較することにより、ワークの気密性を判断しようとするものである。
【0006】
また、特許文献2の漏洩量計測装置では、バルブからの漏れを水上置換により容器(シリンダ)内に蓄積させ、この蓄積させた漏洩流体によってシリンダ内の下がった液面を超音波センサで測定し、その水位の変化から漏洩量を計測するようになっている。
【0007】
ところで、バルブ製品は、それぞれ所定の規格に定義された基準に基づいて前述の弁座漏れ試験に合格する必要があり、特に、化学系流体などが流れる工業用途のバルブ(以下、「工業弁」という)では、給水や給湯などの汎用的な用途のバルブ(以下、「汎用弁」という)に比較してより高いシール性能が要求される。この場合、工業弁としてより高い漏れ防止性能を発揮するためには、厳しい判定基準に基づいてバルブを試験することが必要になる。
【0008】
ここで、バルブの弁座検査を行う場合には、内部にエアーを供給したバルブを水没させ、漏れ出た泡を作業者が目視で確認して弁座漏れの有無を判定する検査方法が一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3850273号公報
【特許文献2】特開平7-260541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、バルブの弁座漏れを目視で判定する場合、作業者が熟練を要すると共に、作業者ごとに判定結果が異なったり、弁座漏れを見落とす可能性もある。これに加えて弁座検査の自動化もできず、各バルブごとの弁座検査に時間を要するという問題もある。
【0011】
一方、フローセンサを用いた弁座検査装置によって工業弁の弁座検査を行う場合には、このフローセンサが、目視では確認できない程度のごくわずかな漏れ量、例えば、漏れ量0.2mL/min以下のごくわずかな漏れ量を測定可能な検知能力を備えている必要がある。
しかし、汎用のフローセンサの最小測定能力は、0.2mL/minよりも大きいことが多く、0.2mL/min以下の極微小な漏れ量を
測定可能な汎用フローセンサはほとんど存在しない。このため、汎用フローセンサを用いた弁座検査装置では、水没させて目視で弁座検査する場合と比較して、高いシール性が要求される工業弁などの弁座漏れ性能を保証することができない。これに対し、仮に、0.2mL/min以下の流量を測定可能な高精度フローセンサを設けようとしたとしても、内部構造が複雑化したり、検査装置全体が大型化して設備が複雑化するなどの問題が生じ、さらにフローセンサの校正などに要する費用も増大することから実用的ではない。
フローセンサが正常に機能しているか否かの点検を行う場合には、このフローセンサに高い精度が要求されることから、校正が非常に困難であるという問題も有している。
【0012】
特許文献1のワーク気密検査装置は、密封状態の中空体容器を試験対象物とし、この中空体容器からの漏れを気泡として発生させてその量を計測し、この気泡量を予め設定されている気泡量と比較検査することにより中空体容器の気密性を検査するものである。この検査装置は、外部からエアーを加え続けたときの中空体容器からの気泡量の違いをビデオカメラで検出し、漏れの発生の有無のみを測定するものであり、ワークからの微小な漏れ量をビデオカメラで測定することはできない。このため、工業弁などの微小な弁座漏れを検査する検査装置として使用することは難しい。
【0013】
これに加えて、同文献1の検査装置で気密検査を行うときには、ワークをカプセル内に支持固定し、カプセル蓋側に設けられ加圧装置に連結された導管の先端側を、ワークの開口部に密封状態で一体に連結しつつ、カプセル蓋をカプセル本体に密封状態で取付ける必要がある。このように、ワークの着脱構造が複雑であったり、また、ワークごとにカプセル内を予備加圧して所定の圧力に設定する必要もあるため検査の自動化が困難であり、ワークの連続的な弁座検査も難しい。
【0014】
また、特許文献2の場合には、シリンダ内の液面を測定するために高精度の超音波センサが必要になり、さらに、検査装置も複雑化するという問題がある。これに加え、超音波センサ等の物理量を測定するセンサを用いて検査を行う場合、検査の合否を正しく判定するためには実測値を正確に測定する必要があり、そのためにセンサの細かい校正や調整も必要になる。さらに、実測値と、合否の基準となる漏れ量の判定値とを比較して判定するための機能が必要になる場合もある。
【0015】
これらのことから、バルブを水没させて目視で弁座検査を行うことなく、この目視による視覚的な検査と同等の検査精度を備え、工業弁等の高い弁座性能が要求されるバルブを自動で連続して検査可能な弁座検査方法及び検査装置の開発が望まれていた。
【0016】
本発明は、従来の課題を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、簡単な構成によりバルブの弁座検査を自動検査で連続して実施可能な弁座検査方法であり、工業弁などの高い弁座漏れ性能が要求されるバルブであっても、高精度のセンサを使用することなく、画像認識カメラを用いて弁座からのごくわずかな漏れ量も高精度かつ簡単に検出し、水没状態のバルブを目視により視覚的に弁座検査する場合と同等の検査精度を発揮できる画像認識カメラを用いた弁座検査方法と弁座検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、基準リーク量の漏れを点検する点検回路と、供試弁を設置した状態の検査回路と、検査チューブを容器内の水中に差し込んで検査チューブの先端から発現する泡を撮影する画像認識カメラを有する検査装置本体とを、回路切替部を切替えて点検時間内に検査チューブの先端から泡が発現するか否かを画像認識カメラで合否を判定する点検工程と、回路切替部を切替えて検査時間内に検査チューブの先端から泡が発現するか否かを画像認識カメラで合否を判定する検査工程を経るようにした画像認識カメラを用いた弁座検査方法である。
【0018】
請求項2に係る発明は、点検工程と検査工程の前工程として、少なくとも画像処理による水位判定、重量センサによる水位判定、フローセンサによる大漏れ判定、画像処理による検査チューブの差し込み深さの判定の何れか或は全てを行うようにした画像認識カメラを用いた弁座検査方法である。
【0019】
請求項3に係る発明は、検査チューブに低圧エアーを吹き込んで検査チューブ先端に付着した水を吐き出すようにした画像認識カメラを用いた弁座検査方法である。
【0020】
請求項4に係る発明は、検査チューブの先端を水中に差し込むステップと、大気開放するステップを操作機構部で操作するようにした画像認識カメラを用いた弁座検査方法である。
【0021】
請求項5に係る発明は、検査装置本体とその内壁に光の反射を防ぐ無反射塗料を塗装して画像認識カメラの検出性能を得るようにした画像認識カメラを用いた弁座検査方法である。
【0022】
請求項6に係る発明は、基準リーク量の漏れを点検する点検回路と、供試弁を設置した状態の検査回路と、検査回路に連通した検査チューブを水を充填した容器に差し込んだ状態で検査チューブの先端から発現する泡を撮影する画像認識カメラと、点検回路と検査回路を切替える回路切替部と、検査チューブを水中に差し込み、かつ大気開放するための操作機構部とを備えた画像認識カメラを用いた弁座検査装置である。
【0023】
請求項7に係る発明は、画像認識カメラは、少なくとも検査チューブの先端から発現する泡の有無による漏れの判定と容器における水位判定と検査チューブの差し込み深さの判定を行うようにした画像認識カメラを用いた弁座検査装置である。
【0024】
請求項8に係る発明は、操作機構部は、上下作動するリニアサーボ機構である画像認識カメラを用いた弁座検査装置である。
【0025】
請求項9に係る発明は、検査チューブに低圧エアー吹込み部を設け、検査チューブ先端に付着した水を吐き出させるようにした画像認識カメラを用いた弁座検査装置である。
【発明の効果】
【0026】
請求項1に係る発明によると、簡単な構成によりバルブの弁座検査を自動検査により連続して実施可能であり、工業弁などの高い弁座漏れ性能が要求される場合であっても、高精度のセンサを使用することなく、簡易な画像認識カメラを用いて弁座からのごくわずかな漏れ量も高精度かつ簡単に検出できる。この場合、画像認識カメラで泡を撮影することで水没状態のバルブを目視で弁座検査する場合と同様に視覚的に漏れを検知でき、この水没目視検査と同等の検査精度を発揮するように所定の規格に沿って検査を行うことも可能になる。これにより、弁座漏れの判定基準が厳しい場合にも、バルブ製品としての合否を極めて正確に判定可能となる。しかも、点検工程において基準リーク量の漏れの状態を予め容易に点検でき、この点検によって検査工程をより正確に行える。さらには、点検工程、検査工程の何れの場合にも、検査チューブを大気開放状態にした上で回路切替部を切替えできるため、検査チューブ内の気流の影響や、外気(大気圧)と検査チューブ内圧力との圧力差による影響を最小限まで抑えた状態で点検や検査を行って、弁座漏れを極限まで抑えた高品質のバルブを提供することが可能となる。
【0027】
請求項2に係る発明によると、点検工程と検査工程の前工程として、画像処理による水位判定、重量センサによる水位判定をそれぞれ行った場合には、これらの判定結果に応じて容器内の水を補充又は取り除いて各工程における水の量を一定量に調整することで、チューブ先端から泡が発現するときにかかる水圧を一定に保つことができる。フローセンサの大漏れ判定を行った場合には、この判定結果に応じて供試弁の大漏れを確認して検査工程の前に不合格として取り除くことができる。画像処理による検査チューブの差し込み深さの判定を行った場合には、この判定結果に応じて検査チューブの先端位置の深さを調整し、チューブ先端から泡が発現するときにかかる水圧を一定に保つことができる。これらの各判定を行うことにより、点検工程、検査工程の何れの場合にも、供試弁ごとのそれぞれの条件を一定に保ち、極めて高精度な弁座検査を実施可能となる。
【0028】
請求項3に係る発明によると、検査チューブに低圧エアーを吹き込んで検査チューブ先端に付着した水を吐き出すことで、検査チューブ先端側を大気開放したときにその内部側と外気側(大気側)とを確実に連通し、点検回路内や検査回路内を大気圧の状態に確保した上で回路切替部を切替えて正確な点検や検査を実施できる。
【0029】
請求項4に係る発明によると、検査チューブの先端を水中に差し込むステップと、大気開放するステップを操作機構部の操作により自動化でき、何れのステップの場合にも、検査チューブの先端を水面から所定の位置に正確に配置できる。これにより、点検工程や検査工程、及びこれらの前工程において供試弁の着脱時等における大気圧の影響を極力抑えて正確な弁座検査を実施することができる。
【0030】
請求項5に係る発明によると、光の反射を防ぐ無反射塗料を塗装することで、この無反射塗料を塗装した検査装置本体やその内壁と、検査チューブの先端側やこの先端側に発現する泡、並びに容器内の水の水面との輝度の差をそれぞれ大きくして、検査チューブ先端側から発現する泡の検出性能を著しく向上でき、また、容器内の水の水位を容易に測定できるようになる。
【0031】
請求項6に係る発明によると、簡単な構成によりバルブの弁座検査を自動検査で連続して実施可能に設けることができ、工業弁などの高い弁座漏れ性能が要求される場合であっても、高精度のセンサを使用することなく、画像認識カメラを用いて弁座からのごくわずかな漏れ量も高精度かつ簡単に検出できる。この場合、画像認識カメラで泡を撮影することで水没状態のバルブを目視で弁座検査する場合と同様に視覚的に漏れを検知でき、この水没目視検査と同等の検査精度を発揮するように所定の規格に沿って検査を行うことも可能になる。これにより、弁座漏れの判定基準が厳しい場合にも、バルブ製品としての合否を極めて正確に判定可能となる。しかも、点検回路の基準リーク量の漏れの状態を予め容易に点検でき、この点検によって検査をより正確に行える。さらには、操作機構部によって検査チューブを大気開放状態にした上で回路切替部を切替えできるため、検査チューブ内の気流の影響や、外気(大気圧)と検査チューブ内圧力との圧力差による影響を最小限まで抑えた状態で点検や検査を行って、弁座漏れを極限まで抑えた高品質のバルブを提供することが可能となる。
【0032】
請求項7に係る発明によると、画像認識カメラのみを用いて、少なくとも漏れ泡の判定と、水位判定と、検査チューブの差し込み深さの判定を行うことができるため、弁座漏れに使用する器具を最小限に抑えて全体の構成を簡略化できる。点検時、検査時の何れの場合にも、供試弁ごとのそれぞれの条件を一定に保ち、極めて高精度な弁座検査を実施可能となる。
【0033】
請求項8に係る発明によると、操作駆動部をリニアサーボ機構とすることで、簡単な構造になることで組込み容易となり、このリニアサーボ機構により、検査チューブの先端の水中への差し込みと大気開放とを自動化し、何れの動作の場合にも、細かい振動を防ぎつつ高速で検査チューブを高精度に上下動して迅速かつ精密に制御をおこない、この検査チューブの先端を水面から所定の位置に正確に配置できる。
【0034】
請求項9に係る発明によると、低圧エアー吹込み部から低圧エアーを検査チューブに吹き込んでこの検査チューブ先端に付着した水を吐き出すことで、検査チューブ先端側を大気開放したときにその内部側と外気側(大気側)とを確実に連通し、点検回路内や検査回路内を大気圧の状態に確保した上で回路切替部を切替えできる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】弁座検査装置の一実施形態を示した回路図である。
図2】フローセンサによる大漏れ判定時の状態を示す回路図である。
図3】弁座検査装置の点検工程時の状態を示す回路図である。
図4】弁座検査装置のチューブ内をクリヤする状態を示す回路図である。
図5】弁座検査装置の検査工程時の状態を示す回路図である。
図6】本発明の画像認識カメラを用いた弁座検査方法における点検工程を表したフローチャートである。
図7】本発明の画像認識カメラを用いた弁座検査方法における検査工程を表したフローチャートである。
図8図6の点検工程における準備工程を表したフローチャートである。
図9図7の検査工程における準備工程を表したフローチャートである。
図10】弁座検査装置の他の実施形態を示した回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下に、本発明における画像認識カメラを用いた弁座検査方法と弁座検査装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1図5においては、画像認識カメラを用いた弁座検査装置の一実施形態を示しており、先ず、これらの図に基づいて弁座検査装置を説明する。
【0037】
図において、弁座検査装置(以下、検査装置本体1)は、その内部をエアーが流れるエアー回路2を備えている。エアー回路2の一次側付近にはフロースタンダード3が設けられ、このフロースタンダード3の二次側には、第1分岐路4、第2分岐路5が分岐するように設けられ、その分岐後には再度合流するようにして閉回路状に設けられる。検査装置本体1は、エアー回路2の切替えにより、図3に示す点検用の点検回路10、又は、図5に示す弁座漏れ検査用の検査回路11がそれぞれ構成可能に設けられ、これら点検回路10と、検査回路11と、画像認識カメラ12とを有している。エアー回路2において、実線は流路の連通状態、破線は流路の遮断状態を示すものとする。
第2分岐回路5の適宜位置には、クランプ部材よりなる治具13が設けられ、この治具13により弁座漏れの検査対象である供試弁20の両側が接続可能に設けられる。
【0038】
検査装置本体1には、さらに、検査チューブ21、容器22、回路切替部23、重量センサ24、フローセンサ25、操作機構部26、低圧エアー吹込み部27、照明28が備えられている。検査装置本体1は、供試弁20の両端を治具13で挟み込み、弁閉状態の供試弁20の図示しないキャビティ内に圧力を内封した状態で、両側からの弁座漏れを画像認識カメラで判定してその合否を判定可能に設けられる。
【0039】
画像認識カメラ12としては、産業用カメラが用いられる。画像認識カメラ12は、少なくとも所定時間おきに静止画を撮影(トリガ)できる機能を備え、検査回路11に連通した検査チューブ21を水Wを充填した容器22に差し込んだ状態で、この検査チューブ21の先端21aから発現する泡(漏れ泡)を撮影可能な位置及び向きに配置される。これにより、画像認識カメラ12は、後述する点検工程や検査工程において、時間内に容器22の水Wに差し込んだ状態の検査チューブ先端21aから泡が発現するか否かを撮影してその撮影結果から合否を判定する漏れ泡の判定に加えて、容器22における水位判定と、検査チューブ21の差し込み深さの判定を実施可能に設けられる。
本実施形態では、一台の画像認識カメラ12により、検査チューブ21の先端からの泡の発現の判定、画像処理による水位判定、画像処理による検査チューブの差し込み深さの判定を実施しているが、複数の画像認識カメラを用いるようにしてもよい(図示せず)。
【0040】
フロースタンダード3は、エアー回路2の一次側に設けられ、このフロースタンダード3の一次側には図示しないエアー供給源が設けられる。フロースタンダード3は、エアー供給源からの空気圧を漏れ検査の基準となる圧力、すなわち基準リーク量に圧力調整して二次側に供給可能に設けられている。
【0041】
点検回路10は、エアー回路2において、回路切替部23の切替えにより、図3の実線で示した回路により構成され、この点検回路10により、弁座漏れの検査を実施するにあたって予め基準リーク量の漏れが点検可能に設けられる。
【0042】
検査回路11は、エアー回路2において、回路切替部23の切替えにより、図5の実線に示した回路により構成され、この検査回路11に供試弁20を設置可能に設けられる。点検回路10による点検後には、検査回路11によって供試弁20の弁座漏れが検査可能に設けられている。
【0043】
検査チューブ21は、所定の長さ及び内径により、少なくとも内部に0.2mL/minの流量のエアーを流すことが可能に設けられる。ここで、本実施形態において、0.2mL/minの流量とは、目視では確認できない実質的に漏れがないことを示す、ごくわずかな漏れの量を例示するものであり、上述の数値に限定されるものではない。検査チューブ21の一端は、エアー回路2におけるエアー出口側に接続され、他端側である先端21aが、容器22内に差し込み可能となるように、後述する操作機構部26により上下移動可能に設けられる。本実施形態における検査チューブ21の材質は樹脂又はガラスであり、色は光に反射しやすいよう、透明や白色である。
【0044】
容器22は、透明な材料で形成され、内部に水Wが所定量充填された状態で検査チューブ21の下方位置において、重量センサ24に載置された状態で配置される。容器22としては、例えば、ガラス製の透明ビーカーが用いられ、この容器22の照明28による照射側との反対側には、薄板状に設けられた黒色の無反射材料29が貼り付けられ、この無反射材料29で照明28からの光の反射が防がれる。
【0045】
回路切替部23は、三方型電磁弁により設けられ、前述した第1分岐路4、第2分岐路5の分岐点に配置される。回路切替部23により、エアー回路2の点検回路10と、検査回路11とが切替えられ、回路切替部23で流路が第1分岐路4に切替えられたときには前述の点検回路10が構成され、一方、第2分岐路5に切替えられたときには前述の検査回路11が構成される。
【0046】
重量センサ24は、水Wを充填した容器22を載置可能に設けられ、その重量を測定し、その測定した重量から水Wの水位を判定可能に設けられる。
【0047】
エアー回路2において、第1分岐路4と第2分岐路5との合流点よりも二次側には、三方型電磁弁よりなる切替弁30、31がこの順序で配設されている。切替弁30の分岐部分にはフローセンサ25、切替弁31の分岐部分には低圧エアー吹込み部27がそれぞれ接続され、切替弁30、31の切替えにより、フローセンサ25、低圧エアー吹込み部27側にそれぞれ連通可能になっている。図1図5に示した切替弁30、31、回路切替弁23においては、この内部の連通流路のみを模式的に示しており、それ以外の流路は省略している。
【0048】
フローセンサ25は、エアー回路2を流れるエアーの単位時間当たりの流量(mL/min)を測定可能な流量計であり、図2に示す状態に切替弁30を切替えて流路を構成した場合において、矢印に示した供試弁20の両側から第1分岐路4、第2分岐路5を通して流出する漏れを測定する。この漏れにより、供試弁20からの大きい流量の漏れ、すなわち大漏れの状態を判定可能となる。点検工程や検査工程には、画像判定により検査チューブ先端21aから泡が発現するか否かの合否を判定する前に、大漏れ時の早い漏れ速度を予め不合格と判定し、誤判定が生じると考えられる検査チューブ21からの大量の泡の浮上の発生を防いでいる。
【0049】
本例における「大漏れ」とは、点検工程や検査工程で、検査チューブ先端21aからの泡の発現を画像認識カメラ12で判定するときの流量よりも大きい流量を示しており、具体的には、0.2mL/minよりも大きい流量の漏れ量をいう。
【0050】
フローセンサ25としては、適宜の検出レンジを備えた汎用の安価なものを使用でき、例えば、0.25mL/min程度の一般的な能力のものを用いることが可能となる。この場合、供試弁20に0.25mL/min以上の流量が流れたときに、大漏れとして判定することとなる。
【0051】
低圧エアー吹込み部27は、低圧エアーを短時間供給可能なエアー供給源であり、具体的には、0.1MPa以下の圧力のエアーを1秒以下で供給するように設けられる。図4においては、切替弁31を切替えて低圧エアー吹込み部27と検査チューブ21との流路を連通した状態を示している。検査チューブ先端21aに水Wが付着したときには、図4の状態で検査チューブ21aに設けた低圧エアー吹込み部27からの低圧エアーを吹き込むことで、検査チューブ先端21aに付着した外部に水Wを吐き出すようになっている。低圧エアーの供給圧力の大きさやその供給時間は、低圧エアー吹込み部27からごくわずかな圧力を短時間供給できるものであれば、任意に設定できる。
【0052】
操作機構部26は、上下作動するリニアサーボ機構からなり、この操作機構部26の上下作動部26aには、連結部26bを介して検査チューブ21が連結される。この構造により、操作機構部26を作動させたときには、上下作動部26aと一体に検査チューブ21が上下動し、この動作によって検査チューブ先端21a側を容器22内の水Wに差し込み、かつ、検査チューブ先端21aを容器22内の水Wから抜き出して大気開放することが可能になっている。
【0053】
検査装置本体1とその内壁1aには、光の反射を防ぐ無反射塗料32が塗装され、この無反射塗料32と前述した無反射材料29で照明28からの光の反射を防いで、画像認識カメラ12の検出性能を得るようにしている。無反射塗料32、無反射材料29は、例えば、黒色により設けられる。
照明28は、画像認識カメラ12の背面側に適宜高さ、例えば、容器22により反射した照明28の光を、画像認識カメラ12が直接撮影しない高さにより設けられ、この照明28から容器22内の水Wに順光の状態の光を照射して泡を撮影する。
【0054】
図示しないが、検査装置本体1には制御部が接続され、この制御部を通して回路切替部23や切替弁30、31の切替え時の制御、フロースタンダード3や操作機構部26の動作の制御、フローセンサ25による流量の測定及び大漏れ判定、画像認識カメラ12による所定時間おきの撮影の制御及び水位の判定、重量センサ24による重量の測定及びこの重量による水位判定、低圧エアー吹込み部27からの低圧エアーの供給又は停止の制御、準備工程・点検工程・検査工程における合否の判定などを行うようにしている。さらに、制御部には、後述する判定用の比較用データを含む制御用の各種データが格納され、例えば、比較用データと比較することで各種の判定がなされる。これらの各種データは各工程ごとに更新や蓄積されるように設けられる。
【0055】
上述した弁座検査装置で弁座検査される供試弁20は、例えばボールバルブからなり、特に、検査装置本体1は、比較的小さいサイズのボールバルブを弁座検査する場合に適している。
【0056】
続いて、上述した画像認識カメラを用いた弁座検査装置による弁座検査方法並びに作用を説明する。図6図9においては、本発明における弁座検査方法のフローチャートを示している。本発明の弁座検査方法は、点検工程、検査工程を備え、これらの各工程を順次経ることで供試弁20の弁座検査を行う。これら点検工程、検査工程のそれぞれの前工程として、準備工程を行うようにしている。
【0057】
点検工程、検査工程におけるそれぞれの合否の判定基準は、点検回路10、検査回路11内をそれぞれ流れるエアーが、所定の時間に検査チューブ21の先端21aから泡として発現するか否かによるものとし、本実施形態において、その流量としては、0.2mL/minを基準とする。そのため、0.2mL/minの流量のエアーが、所定時間で検査チューブ先端21aから泡として発現するか否かを検査できるエアー回路2の長さに設ける必要がある。本実施形態では、後述するように検査時間を30秒とし、この検査時間で弁座漏れ検査を実施できるエアー回路2の長さに設定している。エアー回路2の長さは供試弁20の種類や口径などの大きさ、漏れの判定基準となる基準リーク量の大きさなどにも応じて適宜設定できる。さらに、本実施形態では、点検回路10に比較して検査回路11の流路を長く設けている。
【0058】
図6に示すフローチャートでは、点検工程の開始から終了までを示している。検査装置本体1により一連の弁座検査を実施する場合、先ず、この点検工程を一度のみ行い、その後、検査する供試弁20の数に応じて検査工程のみを繰り返し実施する。このように、点検工程を検査工程の前に予め行うことにより、検査工程で弁座漏れ検査を正確に実施することが可能となる。
【0059】
図1において、点検工程の前には、弁座検査を行う供試弁20、或はダミーのバルブ(図示せず)をエアー回路2の第1分岐路4に治具13で取付ける。供試弁20は、全開状態となるようにし、続いて、図8のフローチャートに示した準備工程を行う。
【0060】
図8において、点検工程前の準備工程は、水上置換デバイスである検査装置本体1が、正常に機能しているかを確認するために実施し、少なくとも画像認識カメラ12の画像処理による水位判定、重量センサ24による水位判定、画像認識カメラ12の画像処理による検査チューブ21の差し込み深さの判定を備えている。準備工程としては、これらの各判定のうち、何れか或は全てを行えばよく、本実施形態では、これら全ての判定を順次実施するようにした。
【0061】
準備工程のうち、画像処理による水位判定は、図1に示した回路切替部23及び切替弁30、31における流路の連通状態で行い、このとき、検査チューブ21は、操作機構部26により上方に移動し、検査チューブ先端21aが大気開放された状態にある。
画像処理による水位判定では、画像認識カメラ12により容器22内の水Wの水面を1回撮影し、この水面の位置を容器22背面側の無反射材料29や内壁1aに設けた無反射塗料32との輝度の差で認識して行うようにする。
【0062】
撮影した容器22内の水位は、予め設定された標準の水位と比較し、この標準水位に対して所定の範囲内にあるときには合格となり、この場合には、続いて重量センサ24による水位判定を行う。撮影された水位が所定の範囲内にないときには不合格となり、この場合には、容器22内に水Wを注入又は排出して水位の増減調整を行った後、再び画像処理による水位判定を実施し、この画像処理による水位判定に合格するまでこれを繰り返し実施する。
【0063】
重量センサ24による水位判定は、水Wを流し入れた容器22を重量センサ24で測定することで行う。測定した容器22(水Wを含む)の重量は、予め設定された標準の重量と比較し、この標準重量の範囲内にあるときには合格となり、この場合には、続いてフローセンサ25による大漏れ判定を行う。測定した重量が所定の範囲内にないときには不合格となり、この場合には、画像処理による水位測定と同様に容器22内に水Wを注入又は排出して水位の増減調整を行った後、再び重量センサ24による水位判定を実施し、この重量センサ24による水位判定に合格するまでこれを繰り返し実施する。
【0064】
容器22内の水Wは、蒸発等により数分後には水位が変化している可能性があるため、頻繁に確認する必要がある。上記の画像処理による水位判定、及び重量センサ24による水位判定を行うことで、容器22内の水位を視覚と重量とによる二重の判定基準で確認し、高精度に調整してその変化を防いでいる。
【0065】
フローセンサ25による大漏れ判定は、図2に示した回路切替部23及び切替弁30の流路の連通状態で行い、このとき、検査チューブ先端21aは、大気開放状態を維持する。供試弁20からのエアーは矢印に示す方向に流れ、このエアーの流れをフローセンサ25で検知したときには合格となり、この場合には、続いて画像処理による検査チューブ21の差し込み深さ判定を行う。エアーの流れをフローセンサ25で検知しないときには不合格となり、この場合には、フローセンサ25の調整・点検や流路の漏れの確認を行った後に、再びフローセンサ25による大漏れ判定を実施し、このフローセンサ25による大漏れ判定に合格するまでこれを繰り返し実施する。
【0066】
上記のフローセンサ25による大漏れ判定は、後述の点検工程及び検査工程時に、画像認識カメラ12で検査チューブ先端21aからの漏れを確実に捉えるために行っている。
すなわち、後述の点検工程、検査工程では、画像認識カメラ12で検査チューブ先端21aから発現する泡を静止画により所定間隔で撮影しているため、検査チューブ先端21aからの漏れが小流量の場合には、この検査チューブ先端21aにて生じる泡の発現から浮上までの時間が長くなる。そのため、数秒間隔で撮影を行っていても、漏れを確実に検出できることになる。
【0067】
一方、検査チューブ先端21aからの漏れが大流量(大漏れ)の場合には、この検査チューブ先端21aにて生じる泡の発現から浮上までの時間が短くなる。そのため、数秒間隔で撮影を行ったときに、その撮影の間や撮影の瞬間に泡が浮上して漏れを検出できなくなる可能性がある。
このように、大流量の漏れを検出する場合には、検査チューブ先端21aの画像処理による漏れ検出は適していないことから、その対策としてフローセンサ25による大漏れ判定を準備工程の段階で実施している。
【0068】
画像処理による検査チューブ21の差し込み深さ判定は、リニアサーボ機構(操作機構部)26が正常に動作し、検査チューブ先端21aが容器22の水中に対して所定の位置にあるかを確認するために行う。その判定は、図2の状態から操作機構部26で検査チューブ21を下方に移動して水中に差し込み、この検査チューブ先端21aを画像認識カメラ12で1回撮影することにより行うようにする。
【0069】
検査チューブ先端21aの水面からの差し込み深さが所定の範囲内にあるとき(検査チューブ先端21aが所定範囲内の深さにあるとき)には合格となり、この場合には、準備工程における全ての判定項目に合格したものとして、準備工程の終了となる。差し込み深さが所定の範囲内にないときには不合格となり、この場合には、検査チューブ先端21aが正しい位置まで下降するように操作機構部26で調整した後に、再び画像処理による検査チューブ21の差し込み深さ判定を実施し、この差し込み深さ判定に合格するまでこれを繰り返し実施する。
【0070】
上記の点検工程前の準備工程に合格した後には、操作機構部26で検査チューブ21を上方に移動して大気開放状態にする。そして、図4に示した回路切替部23、切替弁30、31の流量の連通状態に切替え、低圧エアー吹込み部27から検査チューブ21に低圧エアーを吹き込み、検査チューブ先端21aに付着した水Wを吐き出すようにする。
【0071】
次いで、図6のフローチャートに示した点検工程を実施する。
点検工程では、図3に示すように、ダミーバルブ或は供試弁20を治具13で第1分岐路4に取付けてこのバルブを開状態とし、検査装置本体1のエアー回路2の回路切替部23、切替弁30、31を切替えて矢印の方向にエアが進むような点検回路10を構成する。
【0072】
点検回路10において、フロースタンダード3から0.2mL/minのエアーを供給すると、このエアーは矢印の方向に進む。このときに、点検時間内に検査チューブ21の先端21aから泡が発現するか否かを画像認識カメラ12で合否を判定することにより点検工程を実施するようにしている。
【0073】
この場合、先ず、操作機構部26で検査チューブ21を下方に移動して水中に差し込むステップによりこの検査チューブ先端21aを水中に差し込み、この状態で検査チューブ先端21aを画像認識カメラ12で撮影する。
その際、最大撮影回数をN(回)とし、この最大撮影回数Nに到達するまでに増加する撮影回数をX(回)とし、この撮影回数Xをカウントする。最大撮影回数Nは、設定する検査時間と等価な撮影回数Xによって決められ、本実施形態では、画像認識カメラによる撮影間隔を1秒おきとし、これを最大で30回(30秒)繰り返すものとする。すなわち、撮影回数Xが1秒ごとに増加し、最大撮影回数Nの30回に到達するまでこの撮影を繰り返すようになっている。これらの最大撮影回数Nや撮影間隔は、検査の要領に沿って都度設定し、最適化するものとする。
【0074】
検査チューブ先端21aにおける撮影画像の変化の判定は、画像認識カメラ12で撮影した撮影画像において、検査チューブ先端21aから発現する泡と、無反射材料29や無反射塗料32との輝度の差を認識することにより行う。フロースタンダード3は、検査工程における供試弁20から漏れが生じた場合を想定した、いわば疑似的な漏れである。そして、このフロースタンダード3からのエアが検査チューブ先端21aから泡として発現した場合、すなわち撮影画像に変化が見られた場合には、「変化有り」として、後述の検査工程を正常に実施できる状態にあると認め、撮影回数Xが最大撮影回数Nに達していない段階(X<N)でも点検工程の合格と判定する。
この場合、操作機構部26で検査チューブ21を上方に移動させてその先端21aを水中から退避させて検査チューブ21を大気開放させるステップによって、その先端21a側を大気と連通させる。
【0075】
大気開放ステップ後には、図4に示した状態に検査装置本体1のエアー回路2の回路切替部23、切替弁30、31を切替え、矢印に示すように低圧エアー吹込み部27から0.1MPa以下の超低圧エアーを検査チューブ21に対して1秒以下吹き込み、検査チューブ先端21aに付着した水Wを吐き出すようにする。これにより、検査チューブ21の上昇後にその先端21aに付着した水滴や内部の水Wを除去してクリヤな状態にし、水滴が検査チューブ21内に吸い込まれることを防止する。これによって、以降の工程において、残留して水滴で検査チューブ先端21aからの漏れの発生が遅延するおそれがない。
【0076】
一方、検査チューブ先端21aから泡が発現しない場合、すなわち撮影画像に変化が見られない場合は、「変化無し」として、撮影回数Xの確認に進む。そして、この撮影回数Xが最大撮影回数Nに到達していなければ、X<Nであるとして、繰り返し同様にして撮影を行う。
【0077】
撮影回数Xの確認により、この撮影回数Xが最大撮影回数Nと同じ(撮影回数X=最大撮影回数N)に到達したときには、検査装置本体1がフロースタンダード3からのエアーを所定の時間内に検査チューブ先端21aから泡として発現できない異常な状態にあるとして、点検工程の不合格と判定する。
【0078】
点検工程で不合格になったときには、フロースタンダード3の流量が気泡となって現れない、もしくは確認できないということになる。不合格と判定した後の対策や確認としては、例えば、エアー回路2に油などのつまりが無いか、エアー回路2の途中に穴が開いていたり傷が無いか、供試弁20を治具13で正常にクランプできているか(供試弁20の流路と治具13との間に隙間が無いか)、画像認識カメラ12が正常に動作しているか、回路切替部23や切替弁30、31の故障は無いか、などを確認し、その結果に応じて適宜の対策を施すようにする。
対策や確認を実施した後には、再度、点検工程を撮影回数1回目から行うようにし、点検工程で合格と判定したときのみ、準備工程、検査工程にそれぞれ進むものとする。
【0079】
図9においては、検査工程前の準備工程のフローチャートを示しており、この準備工程は、点検工程前の場合と同様に、少なくとも画像認識カメラ12の画像処理による水位判定、重量センサ24による水位判定、フローセンサ25による大漏れ判定、画像認識カメラ12の画像処理による検査チューブ21の差し込み深さの判定を備えている。準備工程と同様に、これらの各判定のうち、何れか或は全てを行えばよく、本実施形態では、これら全ての判定を順次実施する。
【0080】
検査工程前の準備工程において、画像処理による水位判定、重量センサ24による水位判定、画像処理による検査チューブ21の差し込み深さの判定については、点検工程前の準備工程と同様に行うようにする。フローセンサ25による大漏れ判定については、点検工程前の準備工程の場合とは、不合格後の処理のみが異なる。
【0081】
検査工程前の準備工程のフローセンサ25による大漏れ判定で不合格と判定した場合には、供試弁20から大漏れが発生したとみなし、この供試弁20を弁座検査試験の不合格品とする。この場合、検査工程に進むことなく、異なる供試弁20の検査が可能になる。
【0082】
画像処理による水位判定、重量センサ24による水位判定、フローセンサ25による大漏れ判定、画像処理による検査チューブ21の差し込み深さの全ての判定項目に合格した場合には、準備工程に合格したものとしてこの準備工程の終了となる。
【0083】
準備工程に合格した後には、操作機構部26で検査チューブ21を上方に移動して大気開放状態にする。そして、図4に示した回路切替部23、切替弁30、31の流量の連通状態に切替え、低圧エアー吹込み部27から検査チューブ21に低圧エアーを吹き込み、検査チューブ先端21aに付着した水Wを吐き出した後に、検査工程を行うようにする。
【0084】
図7に示すフローチャートにおいては、検査工程の開始から終了までを示している。検査工程では、図5において、点検工程でダミーのバルブを取付けた場合にはこれを取外し、キャビティ内に圧力を内封した弁閉状態の供試弁20をエアー回路2の第1分岐路4に治具13で取付けた状態で、検査装置本体1のエアー回路2の回路切替部23、切替弁30、31を切替えて矢印の方向にエアが進むような検査回路11を構成する。
【0085】
検査回路11において、弁閉状態の供試弁20の弁座側から漏れ出たエアーは、その両側から治具13内を通って矢印の方向に進む。このとき、検査時間内に検査チューブ先端21aから泡が発現するか否かを画像認識カメラ12でその合否を判定することにより検査工程を実施するようにしている。
【0086】
この場合、点検工程の場合と同様に、検査チューブ先端21aを水中に差し込み、この状態で撮影回数X(回)、最大撮影回数N(回)として、画像撮影カメラ12で検査チューブ先端21aを撮影(トリガ)するものとし、点検工程と同じく撮影回数Xが1秒ごとに増加し、最大撮影回数Nの30回(30秒)に到達するまで撮影を繰り返すものとしている。
【0087】
検査チューブ先端21aからの漏れ判定についても、点検工程と同様に検査チューブ先端21aから発現する泡と無反射材料29や無反射塗料32との輝度の差を認識することにより行うようにする。漏れ判定で検査チューブ先端21aから泡が発現しない、すなわち漏れが認められなかったときには、「漏れ無し」と判定し、繰り返し同様に撮影を行う。そして、撮影回数Xの確認時において、この撮影回数Xが最大撮影回数Nと同じ(撮影回数X=最大撮影回数N)に到達した場合には、所定の検査時間未満では弁座漏れが認められないものとして、検査工程の合格と判定する。
【0088】
一方、検査チューブ先端21aから泡が発現し、すなわち漏れが認められたときには「漏れ有り」と判定し、撮影回数Xが最大撮影回数Nよりも小さい(撮影回数X<最大撮影回数N)状態であっても、所定の検査時間未満で弁座漏れが発生したものとして、検査工程の不合格と判定する。この場合、供試弁20が弁座検査における不合格品となる。
【0089】
弁座検査の合格又は不合格の何れの場合にも、操作機構部26により検査チューブ21を上方に移動させ、その先端21aを水中から退避させて大気と連通して大気開放させるようにする。
【0090】
大気開放後には、図4に示した状態に検査装置本体1のエアー回路2の回路切替部23、切替弁30、31を切替え、低圧エアー吹込み部27から0.1MPa以下の超低圧エアーを検査チューブ21に対して1秒以下吹き込んで検査チューブ先端21aに付着した水Wを吐き出すようにする。これにより、検査チューブ先端21aに付着した水滴や内部の水Wを除去し、水滴が検査チューブ21内に吸い込まれることを防ぎ、続けて別の供試弁20を検査するときに、残留した水滴で検査チューブ先端21aからの漏れの発生が遅延するおそれがない。
【0091】
一つの供試弁20の弁座検査を行った後には、続けて異なる供試弁20の弁座検査を行うことができる。この場合、前述したように、検査工程を行う前には、点検工程を一度のみ行うことで、一度点検工程を終えた後には、連続して検査工程を繰り返し実施可能となる。
【0092】
なお、上記実施形態においては、供試弁20としてボールバルブを用いているが、ボールバルブ以外のバルブを供試弁として上記と同様に弁座検査を行うこともできる。ボールバルブを供試弁20とする場合には、キャビティ内に圧力を内封した状態で両側からの弁座漏れを検出して合否を判定しているが、弁閉状態の供試弁20の一次側から検査用の所定圧力を加え、二次側からの弁座漏れによりその合否を判定することもできる。
【0093】
また、検査時間を30秒(撮影回数30回)としているが、この検査時間は、検査装置本体1のエアー流路2の長さなどの態様により適宜変更できる。そのため、エアー回路2を短くし、準備工程、点検工程、検査工程にかかる時間を短くすることも可能である。
さらに、基準リーク量における検査チューブ先端21aからの泡の発現の速さや、検査チューブ21の内径などに応じて、適宜撮影間隔を短くしたり、或は長くするようにしてもよい。
【0094】
本発明の画像認識カメラを用いた弁座検査方法は、点検回路10と、検査回路11と、画像認識カメラ12とを有する検査装置本体1を、回路切替部23を切替えることで点検工程と検査工程とを経るようにし、これら点検工程と検査工程とにおいて、それぞれ30秒内に、検査チューブ先端21aからごくわずかな泡が発現するか否かを画像認識カメラ12で合否を判定するようにしているので、ごくわずかな流量を測定するための高精度のフローセンサを必要とすることなく、産業用カメラなどの簡易的な汎用の画像認識カメラ12を使用して、汎用のフローセンサでは検出できないごくわずかな漏れ量も、簡単な構成の検査装置本体1で高精度かつ簡単に検出し、自動化により連続して正確に弁座検査を実施することも可能になる。検査チューブ先端21aからの泡を目視したり、画像認識カメラ12で泡の大きさを測定する必要もなく、所定の検査時間内の泡の発現のみを検出すればよいため、簡便な検査により容易に検査を行える。
【0095】
上記のように、画像認識カメラ12を用いて目視で視覚的に弁座検査する場合と同等の検査精度を発揮することが可能になることから、例えば、API(American Petroleum Institute:アメリカ石油協会)の「Valve Inspection and Testing」に定められた規格に沿って弁座検査方法や弁座検査装置を提供できるようになる。
【0096】
この規格では、視覚的に検出可能な漏れを測定機器で代替することは可能であると認められており、そのための測定機器として、例えば「Volimetric Device」が示されている。「Volimetric Device」では、単位時間当たりの泡数(bubbles/min)を視覚的に計測するようになっている。
【0097】
これに対し、本発明の検査装置本体1は、検査工程と、点検工程との工程を実施し、各工程において、画像認識カメラ12を用いて点検時間内の泡の発現の有無を確認し、合否を判定していることから弁座漏れの検査の精度が向上する。
【0098】
しかも、各工程において、検査チューブ先端21aを水中に差し込むステップと、大気開放するステップとを操作機構部26で操作するようにしているので、上記の測定機器のように常時チューブが差し込まれた状態である場合とは異なり、大気圧の影響を常に受けることがない。そのため、大気圧の影響を極力抑えた状態で、エアー回路2のエアーによる検査チューブ21からの泡を正確な流量により発現可能となる。検査チューブ21の大気開放状態で供試弁20を着脱することで、この着脱によるエアー回路2内の圧力変化も防いでいる。
【0099】
また、点検工程と検査工程の前工程として、画像処理による水位判定、重量センサ24による水位判定、フローセンサ25による大漏れ判定、画像処理による検査チューブ21の差し込み深さの判定を行っているので、点検工程及び検査工程の前に、検査装置本体1が正常に機能しているか否かを確認でき、これら点検工程及び検査工程の精度を向上している。
【0100】
図10においては、弁座検査装置の他の実施形態を示している。なお、この実施形態において、前記実施形態と同一部分は同一符号によってあらわし、その説明を省略する。
この実施形態の検査装置本体40では、弁閉状態の供試弁41の一次側から所定圧力の検査圧を加え、この検査圧により二次側から生じる弁座漏れからその合否を判定するようにしたものである。
【0101】
検査装置本体40を構成するエアー回路42の一次側には、回路切替部23を介して点検圧供給路43、検査圧供給路44がそれぞれ設けられ、これら点検圧供給路43、検査圧供給路44の流路が回路切替部23により切替え可能に設けられている。検査装置本体40は、回路切替部23の切替えにより、点検回路45、又は検査回路46がそれぞれ構成可能に設けられる。この実施形態において、回路切替部23、切替弁30、31の各流路の切替え状態の図示は省略している。
【0102】
点検回路45は、回路切替部23を切替えて、点検圧供給路43の一次側に設けられたフロースタンダード3と供試弁41側とが連通した状態により構成され、この点検回路45により、一点鎖線の矢印の方向に示す流路における基準リーク量の漏れが点検可能に設けられる。
検査回路46は、回路切替部23を切替えて、検査圧供給路44の一次側に設けられた検査圧供給部47と供試弁41側とが連通した状態により構成され、この検査回路46の切替えにより、二点鎖線の矢印の方向に示す流路における供試弁の弁座漏れが検査可能に設けられる。
【0103】
回路切替部23の直後には、クランプ部材よりなる治具13が設けられ、この治具13により供試弁41が接続可能に設けられる。
検査装置本体40は、供試弁41の両端を治具13で挟み込み、弁閉状態とした供試弁41の一次側から加圧して二次側から流出する弁座漏れを、画像認識カメラ12で判定してその合否を判定可能に設けられる。
【0104】
供試弁41は、例えばボールバルブからなり、特に、比較的大きいサイズのボールバルブを弁座検査する場合に適している。
【0105】
上記の検査装置本体40により準備工程を行う場合には、図10において、画像認識カメラ12の画像処理による水位判定、重量センサ24による水位判定、フローセンサ25による大漏れ判定、画像認識カメラ12の画像処理による検査チューブ21の差し込み深さ判定について、前述と同様に点検工程前、検査工程前にそれぞれ行うようにする。
【0106】
続いて、点検工程を行う場合には、回路切替部23を切替えて、点検圧供給路43が供試弁41を通して検査チューブ21まで連通した状態として点検回路45を構成し、前述と同様に点検を実施するようにする。
さらに、検査工程を行う場合には、回路切替部23を切替えて、検査圧供給路44が供試弁41を通して検査チューブ21まで連通した状態として検査回路46を構成し、前述と同様に検査を実施するようにする。
これら点検工程と検査工程とを経ることにより、検査装置本体40を用いた供試弁41の弁座検査が完了し、この供試弁41の合格又は不合格の判定を正確に行うことができる。さらに、続けて、異なる供試弁41の弁座検査を同様にして行うことが可能となる。
【0107】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態の記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。
【符号の説明】
【0108】
1 検査装置本体
1a 内壁
10 点検回路
11 検査回路
20 供試弁
21 検査チューブ
22 容器
21a 先端
12 画像認識カメラ
23 回路切替部
24 重量センサ
25 フローセンサ
26 リニアサーボ機構(操作機構部)
27 低圧エアー吹込み部
32 無反射塗料
W 水
図1
図2
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