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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095290
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】洗浄料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/36 20060101AFI20230629BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20230629BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20230629BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
A61K8/36
A61K8/19
A61K8/44
A61Q19/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211090
(22)【出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100187159
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(72)【発明者】
【氏名】栗延 理絵
(72)【発明者】
【氏名】松本 朋子
(72)【発明者】
【氏名】中西 奈々
(72)【発明者】
【氏名】中野 新一郎
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB031
4C083AB032
4C083AC011
4C083AC012
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC131
4C083AC132
4C083AC241
4C083AC242
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC711
4C083AC712
4C083AD041
4C083AD042
4C083BB04
4C083BB07
4C083BB12
4C083BB51
4C083CC23
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】泡立ちに優れ、皮膚刺激性の低い洗浄料の提供。
【解決手段】(A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸、(B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸、(C)中和剤、および(D)両性界面活性剤を含む洗浄料であって、前記(A)成分および前記(B)成分の合計含有量が、前記洗浄料の全量に対して、15.0質量%以上45.0質量%以下であり、前記(A)成分の含有量が、前記(A)成分および前記(B)成分の合計含有量に対して、9.0質量%以上20.0質量%未満であり、前記(A)成分の含有量の前記(D)成分の含有量に対する質量比が、3.0以下である洗浄料を用いる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸、
(B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸、
(C)中和剤、および
(D)両性界面活性剤、
を含む洗浄料であって、
前記(A)成分および前記(B)成分の合計含有量が、前記洗浄料の全量に対して、15.0質量%以上45.0質量%以下であり、
前記(A)成分の含有量が、前記(A)成分および前記(B)成分の合計含有量に対して、9.0質量%以上20.0質量%未満であり、
前記(A)成分の含有量の前記(D)成分の含有量に対する質量比が、3.0以下である、
洗浄料。
【請求項2】
前記(A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸が、ラウリン酸である、請求項1に記載の洗浄料。
【請求項3】
(B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸が、ミリスチン酸、パルミチン酸、およびステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の洗浄料。
【請求項4】
前記(A)成分の含有量が、前記(A)成分および前記(B)成分の合計含有量に対して、9.5質量%以上19.0質量%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の洗浄料。
【請求項5】
前記(A)成分の含有量の前記(D)成分の含有量に対する質量比が、0.8以上2.0以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の洗浄料。
【請求項6】
(E)ノニオン性界面活性剤をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の洗浄料。
【請求項7】
(F)保湿剤をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の洗浄料。
【請求項8】
(G)固形油分をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の洗浄料。
【請求項9】
皮膚洗浄料である、請求項1~8のいずれか一項に記載の洗浄料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄料に関するものである。より詳細には、皮膚洗浄料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗顔等に用いられる洗浄料には、洗浄力や泡立ちの観点から高級脂肪酸塩が配合されることが一般的である。さらに、洗浄料においては、洗浄力や泡立ちに加え、使用感や保湿性などを改善するために、界面活性剤、保湿剤およびその他の添加剤を組み合わせることが検討されている。
【0003】
しかし、洗浄料に用いられる高級脂肪酸塩は、皮膚に対する刺激性が強いという欠点がある。このような課題に対して、特許文献1では、(A)リン酸エステル系界面活性剤、(B)高級脂肪酸塩、(C)融点が50℃以上の固体脂を含有するペースト状洗浄剤組成物が提案されている。また、特許文献2では、(A)界面活性剤と(B)両親媒性エステルとを含有し、前記(A)成分の含有量が0.025~2重量%である皮膚洗浄料組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-183194号公報
【特許文献2】特開2020-7303号公報
【発明の概要】
【0005】
しかし、高級脂肪酸塩全体に対する中鎖脂肪酸塩の含有量の割合が高い場合には皮膚刺激性が高まる。そして、特許文献1に記載の洗浄料は、高級脂肪酸塩全体に対する中鎖脂肪酸塩(ラウリン酸塩)の含有量の割合が高く、皮膚刺激性が十分に低減されていなかった。また、特許文献2に記載の洗浄料は液状であり、泡状態ではなくミスト状態で吐出される形態で使用されるため、泡立つものではなかった。そのため、依然として、泡立ちに優れ、皮膚刺激性の低い洗浄料が求められている。
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、洗浄料において、(A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸、(B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸、(C)中和剤、および(D)両性界面活性剤を同時に配合し、さらに、(A)成分および(B)成分の合計含有量、(A)成分の含有量の(A)成分および(B)成分の合計含有量に対する割合、ならびに(A)成分の含有量の(D)成分の含有量に対する質量比を調節することで、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1](A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸、
(B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸、
(C)中和剤、および
(D)両性界面活性剤、
を含む洗浄料であって、
前記(A)成分および前記(B)成分の合計含有量が、前記洗浄料の全量に対して、15.0質量%以上45.0質量%以下であり、
前記(A)成分の含有量が、前記(A)成分および前記(B)成分の合計含有量に対して、9.0質量%以上20.0質量%未満であり、
前記(A)成分の含有量の前記(D)成分の含有量に対する質量比が、3.0以下である、
洗浄料。
[2]前記(A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸が、ラウリン酸である、[1]に記載の洗浄料。
[3](B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸が、ミリスチン酸、パルミチン酸、およびステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の洗浄料。
[4]前記(A)成分の含有量が、前記(A)成分および前記(B)成分の合計含有量に対して、9質量%以上20質量%未満である、[1]~[3]のいずれかに記載の洗浄料。
[5]前記(A)成分の含有量の前記(D)成分の含有量に対する質量比が、0.8以上2.0以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の洗浄料。
[6](E)ノニオン性界面活性剤をさらに含む、[1]~[5]のいずれかに記載の洗浄料。
[7](F)保湿剤をさらに含む、[1]~[6]のいずれかに記載の洗浄料。
[8](G)固形油分をさらに含む、[1]~[7]のいずれかに記載の洗浄料。
[9]皮膚洗浄料である、[1]~[8]のいずれかに記載の洗浄料。
【0008】
本発明によれば、泡立ちに優れ、皮膚刺激性の低い洗浄料が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[洗浄料]
本発明による洗浄料は、(A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸、(B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸、(C)中和剤、および(D)両性界面活性剤を必須成分として含むものである。さらに、本発明による洗浄料は、目的に応じて、(E)ノニオン性界面活性剤、(F)保湿剤、(G)固形油分および他の成分をさらに含んでもよい。本発明による洗浄料は、泡立ちに優れ、皮膚刺激性の低いものである。
【0010】
((A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸)
炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸としては、直鎖、分枝、飽和、不飽和のいずれであってもよい。具体的には、炭素数8以上12以下の高級脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、およびラウリン酸等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。特に、これらの中でもラウリン酸を配合することが好ましい。
【0011】
((B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸)
炭素数14以上22以下の中鎖脂肪酸としては、直鎖、分枝、飽和、不飽和のいずれであってもよい。具体的には、炭素数14以上22以下の高級脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキジン酸、およびベヘン酸等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。特に、これらの中でもミリスチン酸、パルミチン酸、およびステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種を配合することが好ましい。
【0012】
(A)成分および(B)成分の合計含有量は、洗浄料の全量に対して、15.0質量%以上45.0質量%以下であり、好ましくは17.0質量%以上42.0質量%以下であり、より好ましくは20.0質量%以上40.0質量%以下である。
(A)成分の含有量は、(A)成分および(B)成分の合計含有量に対して、9.0質量%以上20.0質量%未満であり、好ましくは9.5質量%以上19.0質量%以下であり、さらに好ましくは10.0質量%以上18.0質量%以下である。
(A)成分の含有量の(D)成分の含有量に対する質量比は、3.0以下であり、好ましくは0.8以上2.0以下であり、より好ましくは0.9以上1.5以下である。
各成分の含有量が上記数値範囲を満たすことで、泡立ちに優れ、皮膚刺激性の低い洗浄料が得られる。
【0013】
((C)中和剤)
中和剤としては、特に限定されず、脂肪酸石鹸の材料として一般的に用いられている中和剤であれば特に限定されない。中和剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属塩の水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、L-アルギニン、リジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸、アンモニア水、水酸化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの中でも水への溶解性、洗浄効果を良好にする観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンから選択される1種又は2種以上が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンから選択される1種又は2種以上がより好ましい。特に、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される1種又は2種を配合することが好ましい。
【0014】
上記の中鎖・長鎖脂肪酸の塩は、例えば中鎖・長鎖脂肪酸を中和剤で中和することによって製造される。但し、一般的には完全に中和されるのではなく、生成物は未反応の中鎖・長鎖脂肪酸も含んでいる。本発明において、中鎖・長鎖脂肪酸の中和率は特に限定されないが、好ましくは60~90モル%であり、より好ましくは70~85モル%である。したがって、本発明による洗浄料において、好ましくは60~90モル%、より好ましくは70~85モル%の中鎖・長鎖脂肪酸塩と、好ましくは10~40モル%、より好ましくは15~30モル%の中鎖・長鎖脂肪酸とが含まれる。中和剤の含有量は特に限定されず、上記の中和率となるように、適宜、調節することができる。
【0015】
((D)両性界面活性剤)
両性界面活性剤は、特に限定されず、洗浄料の材料として一般的に用いられている両性界面活性剤を用いることができる。両性界面活性剤としては、例えば、コカミドプロピルベタイン、アルキルベタイン、イミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤;2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。特に、これらの中でもベタイン系界面活性剤が好ましく、コカミドプロピルベタイン、アルキルベタイン、およびイミダゾリニウムベタインからなる群から選択される少なくとも1種を配合することが好ましい。
【0016】
本発明においては、理論に拘束されるものではないが、洗浄料中に中鎖脂肪酸塩と両性界面活性剤を特定の割合で配合することで、中鎖脂肪酸塩と両性界面活性剤が複合体を形成することによって中鎖脂肪酸塩が細胞に取り込まれにくくなり、皮膚刺激性が低減されるものと推察される。
【0017】
両性界面活性剤の含有量は、洗浄料の全量に対して、1.0質量%以上10質量%以下であり、好ましくは1.5質量%以上8.0質量%以下であり、より好ましくは2.0質量%以上6.0質量%以下である。両性界面活性剤の含有量が上記数値範囲内であれば、泡立ちに優れ、皮膚刺激性が低い洗浄料が得られる。
【0018】
((E)ノニオン性界面活性剤)
ノニオン性界面活性剤としては、特に限定されず、洗浄料の材料として一般的に用いられているノニオン性界面活性剤を用いることができる。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、およびソルビタン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0019】
ノニオン性界面活性剤の含有量は、洗浄料の全量に対して、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上7質量%以下である。
【0020】
((F)保湿剤)
保湿剤としては、特に限定されず、洗浄料の材料として一般的に用いられている保湿剤を用いることができる。保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3-ブチレングリコール、イソプレングリコール、プロパンジオール、1,2ヘキサンジオール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。特に、これらの中でもポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、およびマルチトールからなる群から選択される少なくとも1種を配合することが好ましく、ジプロピレングリコール、グリセリン、およびソルビトールからなる群から選択される少なくとも1種を配合することがより好ましい。
【0021】
保湿剤の含有量は、洗浄料の全量に対して、好ましくは1質量%以上45質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上40質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以上35質量%以下である。
【0022】
((G)固形油分)
固形油分としては、特に限定されず、洗浄料の材料として一般的に用いられている固形油分を用いることができる。固形油分とは、常温(25℃)において固体状又は半固体状の油分である。このような油分として、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬油、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊油、硬化牛脂、パーム核油、豚油、牛骨油、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等の固体油脂;ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等のロウ類;ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、ルナセラ等の炭化水素系ワックス;モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)等の脂肪酸グリセリルエーテル;アセトグリセライド、トリ-2- ヘプチルウンデカン酸グリセライド等の脂肪酸グリセリド等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0023】
固形油分の含有量は、洗浄料の全量に対して、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上5質量%以下であり、さらに好ましくは0.2質量%以上2質量%以下である。
【0024】
(水)
洗浄料に配合する水としては、特に限定されるものではないが、化粧品、医薬部外品等に使用される水を使用することができ、例えば、精製水、イオン交換水、水道水等を使用することができる。
【0025】
水の含有量は、水以外の成分の含有量に応じて適宜調節することができる。例えば、水の含有量は、洗浄料の全量に対して、好ましくは20質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは30質量%以上70質量%以下である。
【0026】
(その他の成分)
本発明による洗浄料は、上記成分の他、従来公知の洗浄料に用いられる成分を配合することができる。その他の成分としては下記のようなものが挙げられる。その他の成分は、本発明の効果を奏する限り、下記成分の1種または2種以上をさらに配合して製造することができる。
【0027】
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げられる。
【0028】
液状油分とは、室温において液状の油分である。このような油分としては、例えば、アボカド油、月見草油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、ヒマワリ油、アーモンド油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油等の液体油脂;オクタン酸セチル、セチル2-エチルヘキサノエート、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、エチルラウレート、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、2-エチルヘキシルパルミテート、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸デシル、ドデシルオレエート、オレイン酸オレイル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、12-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、コハク酸2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、セバチン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ-2-エチルヘキシル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、アセトグリセライド、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリミリスチン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオクタン酸ペンタエリスリトール、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール等のエステル油;流動パラフィン、スクワレン、プリスタン、ポリブテン等の炭化水素油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の各種変性ポリシロキサン等のシリコーン油が挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0029】
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
【0030】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
【0031】
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等);3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4’-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン等が挙げられる。
【0032】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0033】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
【0034】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
【0035】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
【0036】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0037】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
【0038】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0039】
pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等が挙げられる。
【0040】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0041】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩等が挙げられる。酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0042】
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
【0043】
(用途)
本発明による洗浄料は、従来公知の洗浄用途に用いることができ、特に皮膚洗浄料として好適に用いることができる。例えば、従来公知の洗浄料用のポンプフォーマー容器に充填された形態で用いることができる。具体的には、洗顔料、ボディソープ、ハンドソープ等の形態で好適に提供される。
【実施例0044】
以下の例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。配合量は特記しない限り、質量%で示す。
【0045】
[実施例1~4、比較例1~5]
<洗浄料の調製例>
表1に示される配合で、各実施例および比較例の洗浄料を調製した。なお、表1中、各成分の配合率は質量%である。
【0046】
<洗浄料の評価>
上記で調製した洗浄料について、皮膚刺激性および泡立ちを以下の基準で評価を行った。評価結果を表1に示した。
【0047】
[皮膚刺激性]
(評価方法)
各洗浄料を用いて、OECD収載の試験法に準じた試験方法により、各洗浄料をヒト3次元培養表皮(Labcyte Epi-model)に添加し、24時間後の細胞生存率を求めた。その後、基準洗浄料(比較例1)の細胞生存率を100とし、各洗浄料の細胞生存率と比較することによって、下記式で肌負担軽減スコアを算出し、下記の評価基準にて皮膚への刺激性を評価した。肌負担軽減スコアの値が低い方が、肌負担が少ないことを示す。
<肌負担軽減スコアの算出式>
肌負担軽減スコア=基準洗浄料(比較例1)の細胞生存率/各洗浄料の細胞生存率
<評価基準>
A:肌負担軽減スコア1以上30未満
B:肌負担軽減スコア30以上60未満
C:肌負担軽減スコア60以上90未満
D:肌負担軽減スコア90以上110未満
E:肌負担軽減スコア110以上
【0048】
[泡立ち]
(評価方法)
30代~40代で官能評価の訓練を受け、一定の基準で評価が可能な専門パネルを3名選定した。その専門パネル3名が、各洗浄料1.5gを手に取って泡立たせて、泡立ちの早さを評価した。具体的には、下記絶対評価にて5段階に評価し、各洗浄料におけるパネル全員の評価点合計から、その平均値を算出し、判定した。評価結果が、A~C評価であれば、合格である。
<評価点>
5点:泡立つのが非常に早かった。
4点:泡立つのが早かった。
3点:泡立つのがやや早かった。
2点:泡立つのが普通であった。
1点:泡立つのが遅かった。
<評価基準>
A:平均点が4.0点以上
B:平均点が3.5点以上4.0点未満
C:平均点が3.0点以上3.5点未満
D:平均点が2.0点以上3.0点未満
E:平均点が2.0点未満
【0049】
【表1】
【0050】
上記の結果から、本発明による洗浄料は、泡立ちに優れ、皮膚刺激性の低いものであることが分かる。また、比較例の結果を併せて考えると、本発明による洗浄料においては、(A)炭素数8以上12以下の中鎖脂肪酸、(B)炭素数14以上22以下の長鎖脂肪酸、(C)中和剤、および(D)両性界面活性剤を同時に配合し、さらに(A)成分および(B)成分の合計含有量、(A)成分の含有量の(A)成分および(B)成分の合計含有量に対する割合、ならびに(A)成分の含有量の(D)成分の含有量に対する質量比を調節することで優れた効果を達成していることがわかる。