(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095420
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】予約調整システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20230629BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20230629BHJP
【FI】
G06Q50/08
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211298
(22)【出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森保 伸也
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真悟
(72)【発明者】
【氏名】福田 優輝
(72)【発明者】
【氏名】寺島 芳洋
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 祥平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】建設現場において協力会社から提供される人工の予約を調整する。
【解決手段】複数の端末12の各々は、建設現場における建設会社に所属する複数の職員の各々によって操作される。サーバ14は、複数の協力会社の各々についての所定期間内における人工の上限を表す管理人工情報を受け付け、協力会社毎の管理人工情報を情報記憶部142へ格納する。端末12は、協力会社に対して提供を依頼する予定の人工に対する予約を表す予約人工情報の一例である予定人工情報又は確定人工情報を受け付け、予約人工情報をサーバ14へ送信する。サーバ14は、予約人工情報を協力会社毎に情報記憶部142へ格納する。サーバ14は、情報記憶部142に格納されている複数の協力会社の各々についての予約人工情報と管理人工情報とを表す予約情報を、端末12へ送信する。端末12は、サーバ14から送信された予約情報を受信し、予約情報を自らの表示部へ表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末とサーバとを備える予約調整システムであって、
前記複数の端末の各々は、建設現場における建設会社に所属する複数の職員の各々によって操作され、
前記サーバは、複数の協力会社の各々についての所定期間内における人工の上限を表す管理人工情報を受け付け、前記協力会社毎の前記管理人工情報を記憶部へ格納し、
前記端末は、前記協力会社に対して提供を依頼する予定の人工に対する予約を表す予約人工情報を受け付け、前記予約人工情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記予約人工情報を、前記協力会社毎に前記記憶部へ格納し、
前記サーバは、前記記憶部に格納されている、前記複数の協力会社の各々についての前記予約人工情報と前記管理人工情報とを表す予約情報を、前記端末へ送信し、
前記端末は、前記サーバから送信された前記予約情報を受信し、前記予約情報を自らの表示部へ表示させる、
予約調整システム。
【請求項2】
前記サーバの前記記憶部への前記予約人工情報の格納を表す前記予約人工情報の登録は、前記協力会社に対して提供を依頼する人工の予定を表す予定人工情報の登録と、前記協力会社に対して提供を依頼する人工の確定を表す確定人工情報の登録との少なくとも一方を含む、
請求項1に記載の予約調整システム。
【請求項3】
前記サーバの前記記憶部への前記予約人工情報の格納を表す前記予約人工情報の登録は、前記協力会社に対して提供を依頼する人工の予定を表す予定人工情報の登録であり、
前記端末は、前記予定人工情報の変更を表す変更情報を受け付け、前記変更情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記変更情報を受け付け、前記変更情報に基づいて、前記記憶部に格納されている前記予定人工情報を変更する、
請求項2に記載の予約調整システム。
【請求項4】
前記サーバは、複数の協力会社の各々について、前記予定人工情報又は前記確定人工情報と前記管理人工情報との間の差異を表す残人工情報を生成し、前記残人工情報を前記協力会社毎に前記記憶部へ格納し、
前記サーバは、前記残人工情報を含む前記予約情報を、前記端末へ送信し、
前記端末は、前記サーバから送信された前記予約情報を受信し、前記予約情報を自らの表示部へ表示させる、
請求項2又は請求項3に記載の予約調整システム。
【請求項5】
前記複数の端末の各々は、前記協力会社に対して人工の提供を依頼する日程の選択欄を含む画面を介して入力された前記予約人工情報を、前記サーバへ送信する、
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の予約調整システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約調整システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業工程毎の進捗状況の管理だけでなく作業者の労務管理も併せて行うことが可能な工事管理支援システムが知られている(例えば、特許文献1)。この工事管理支援システムは、各種工事について作業工程に至るまで階層を追った指定が可能となるように工程指定情報が記憶された作業工程データベースを備え、作業工程毎の進捗状況及び作業者毎の実績の演算処理を行う。例えば、工事管理支援システムは、特許文献1の
図4~6に示されるような作業者の実績の演算処理を行う。
【0003】
また、労務管理を効率よく実施できる労務管理システムが知られている(例えば、特許文献2)。この労務管理システムは、コンピュータであるクライアントに備えたブラウザ上で労務関係データを入力してサーバに送信することで、サーバにおいて労務関係データを受けて集計自在に形成されている(例えば、特許文献2の要約を参照)。なお、この労務管理システムのクライアントでの労務関係データの入力は、複数の入力画面を切換操作して、少なくとも、データ入力日データ、作業所名データ、作業会社名データ、作業職種データ、作業箇所データ、作業内容データ、出面データのデータを入力するように画面設定されている(例えば、特許文献2の
図3~4を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-95122号公報
【特許文献2】特開2002-230251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、建設業においては、建設会社は複数の協力会社から作業者の労働力を提供してもらい建設作業を進める必要がある。なお、作業者の手間とそれに要する時間との積は人工と称される。例えば、作業者1人が1日を要してある作業を実施した場合には1人工となる。
【0006】
建設工事を進める際、その建設現場における複数の担当職員は、複数の協力会社に対して人工の提供依頼をする。一方で、協力会社から提供可能な人工の上限は予め定められている。そのため、建設現場における複数の担当職員の間において、協力会社へ依頼をする人工について調整する必要がある。しかし、従来の技術では協力会社へ依頼をする人工について調整することはできない。
【0007】
例えば、上記特許文献1の工事管理支援システムは、作業者毎の実績の演算処理を行うのみであり、作業者の人工の予約を調整する点については開示されていない。
【0008】
また、上記特許文献2の労務管理システムにおいては、クライアントでの労務関係データの入力は、複数の入力画面を切換操作して、少なくとも、データ入力日データ、作業所名データ、作業会社名データ、作業職種データ、作業箇所データ、作業内容データ、出面データのデータを入力する点が開示されているが、作業者の人工の予約を調整する点については開示されていない。
【0009】
そのため、上記特許文献1~2の技術は、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を調整することができない、という課題がある。
【0010】
本発明は上記事実を考慮して、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を調整することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る第1の態様は、複数の端末とサーバとを備える予約調整システムであって、前記複数の端末の各々は、建設現場における建設会社に所属する複数の職員の各々によって操作され、前記サーバは、複数の協力会社の各々についての所定期間内における人工の上限を表す管理人工情報を受け付け、前記協力会社毎の前記管理人工情報を記憶部へ格納し、前記端末は、前記協力会社に対して提供を依頼する予定の人工に対する予約を表す予約人工情報を受け付け、前記予約人工情報を前記サーバへ送信し、前記サーバは、前記予約人工情報を、前記協力会社毎に前記記憶部へ格納し、前記サーバは、前記記憶部に格納されている、前記複数の協力会社の各々についての前記予約人工情報と前記管理人工情報とを表す予約情報を、前記端末へ送信し、前記端末は、前記サーバから送信された前記予約情報を受信し、前記予約情報を自らの表示部へ表示させる、予約調整システムである。これにより、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を調整することができる。
【0012】
また、本発明に係る第2の態様の予約調整システムにおける前記サーバの前記記憶部への前記予約人工情報の格納を表す前記予約人工情報の登録は、前記協力会社に対して提供を依頼する人工の予定を表す予定人工情報の登録と、前記協力会社に対して提供を依頼する人工の確定を表す確定人工情報の登録との少なくとも一方を含む。これにより、本システムを利用するユーザは、協力会社に対して提供を依頼する予定の予定人工又は協力会社に対して提供を依頼することが確定された確定人工を参照することが可能となり、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を円滑に調整することができる。
【0013】
また、本発明に係る第3の態様の予約調整システムにおける前記サーバの前記記憶部への前記予約人工情報の格納を表す前記予約人工情報の登録は、前記協力会社に対して提供を依頼する人工の予定を表す予定人工情報の登録であり、前記端末は、前記予定人工情報の変更を表す変更情報を受け付け、前記変更情報を前記サーバへ送信し、前記サーバは、前記変更情報を受け付け、前記変更情報に基づいて、前記記憶部に格納されている前記予定人工情報を変更する。これにより、本システムを利用するユーザは、協力会社に対して提供を依頼する人工を変更することが可能となり、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を円滑に調整することができる。
【0014】
また、本発明に係る第4の態様の予約調整システムの前記サーバは、複数の協力会社の各々について、前記予定人工情報又は前記確定人工情報と前記管理人工情報との間の差異を表す残人工情報を生成し、前記残人工情報を前記協力会社毎に前記記憶部へ格納し、前記サーバは、前記残人工情報を含む前記予約情報を、前記端末へ送信し、前記端末は、前記サーバから送信された前記予約情報を受信し、前記予約情報を自らの表示部へ表示させる。本システムを利用するユーザは、残人工情報を参照することが可能となり、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を円滑に調整することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を調整することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係る予約調整システム10の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態の予約調整システム10の各機器のコンピュータの構成例を示す図である。
【
図3】予約調整システム10の各機器が実行するシーケンスの一例を示す図である。
【
図4】端末12に表示される画面の一例を示す図である。
【
図5】予約調整システム10の各機器が実行するシーケンスの一例を示す図である。
【
図6】端末12に表示される画面の一例を示す図である。
【
図7】端末12に表示される画面の一例を示す図である。
【
図8】端末12に表示される画面の一例を示す図である。
【
図9】予約調整システム10の各機器が実行するシーケンスの一例を示す図である。
【
図10】予約調整システム10の各機器が実行するシーケンスの一例を示す図である。
【
図11】予約調整システム10の各機器が実行するシーケンスの一例を示す図である。
【
図12】端末12に表示される画面の一例を示す図である。
【
図13】端末12に表示される画面の一例を示す図である。
【
図14】端末12に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0018】
[実施形態の概要]
【0019】
建設業においては、建設会社は複数の協力会社から作業者の労働力を提供してもらい建設作業を進める必要がある。建設工事を進める際、その建設現場における複数の担当職員は、複数の協力会社に対して人工の提供依頼をする。一方で、協力会社から提供可能な人工の上限は予め定められている。そのため、建設現場における複数の担当職員の間において、協力会社へ依頼をする人工について調整する必要がある。
【0020】
そこで、本実施形態では、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を調整する。具体的には、本実施形態は、協力会社から提供可能な人工の上限を表す管理人工と、協力会社に対して提供を依頼する予定の人工を表す予定人工とを比較可能な画面を建設現場の担当職員が操作する端末へ表示させる。これにより、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を調整可能となる。以下、具体的に説明する。
【0021】
[実施形態]
【0022】
<予約調整システムの構成>
図1は、実施形態に係る予約調整システム10の構成の一例を示すブロック図である。予約調整システム10は、機能的には、
図1に示されるように、複数の端末12A,12B,・・・,12Y,12Zと、サーバ14と、を含んだ構成で表すことができる。複数の端末12A,12B,・・・,12Y,12Zと、サーバ14とは、例えば、インターネット等のネットワーク16によって通信可能に接続されている。なお、以下では、特定の端末を指し示す以外は、単に「端末12」と称する。
【0023】
(端末)
端末12は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、又はタブレット端末である。端末12は、建設現場における建設会社に所属する担当職員によって操作される。端末12は、操作部(図示省略)及び表示部(図示省略)を備えている。建設会社の担当職員は、操作部(図示省略)を介して操作情報を端末12へ入力する。また、建設会社の担当職員は、表示部(図示省略)に表示された情報を確認する。
【0024】
(サーバ)
サーバ14は、端末12から送信された情報に応じて、各種の情報処理を実行する。サーバ14は、機能的には、
図1に示されるように、制御部140と、情報記憶部142とを備えている。
【0025】
制御部140は、端末12との間でデータのやり取りを行う。また、制御部140は、サーバ14の動作を制御する。
【0026】
情報記憶部142には、各種の情報が格納される。
【0027】
予約調整システム10の端末12及びサーバ14は、例えば、
図2に示すようなコンピュータ60によって実現することができる。サーバ14を実現するコンピュータ60は、CPU61、一時記憶領域としてのメモリ62、及び不揮発性の記憶部63を備える。また、コンピュータ60は、入出力装置等(図示省略)が接続される入出力interface(I/F)64、及び記録媒体69に対するデータの読み込み及び書き込みを制御するread/write(R/W)部65を備える。また、コンピュータは、インターネット等のネットワークに接続されるネットワークI/F66を備える。CPU61、メモリ62、記憶部63、入出力I/F64、R/W部65、及びネットワークI/F66は、バス67を介して互いに接続される。
【0028】
記憶部63は、Hard Disk Drive(HDD)、Solid State Drive(SSD)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部63には、コンピュータを機能させるためのプログラムが記憶されている。CPU61は、プログラムを記憶部63から読み出してメモリ62に展開し、プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0029】
<予約調整システムの作用>
【0030】
次に、予約調整システム10の作用を説明する。まず、
図3のシーケンスに従って、予約調整システム10のサーバ14の情報記憶部142へ管理人工情報が格納される。管理人工情報は、建設会社と協力会社との間において予め決定された所定期間内における人工の上限を表す情報である。管理人工は、例えば、協力会社が1ヶ月内に提供可能な人工であり、建設会社と協力会社との間で予め調整され決定される。
【0031】
建設会社のある一人の担当職員が、自らの端末12を操作し、各協力会社の管理人工を設定する。担当職員が、自らの端末12を操作し所定の操作情報を端末12へ入力すると、
図3に示されるシーケンスが実行される。
【0032】
ステップS100において、端末12は、担当職員の操作に応じて入力された協力会社毎の管理人工情報を受け付ける。
【0033】
次に、ステップS102において、端末12は、受け付けた管理人工情報をサーバ14へ送信する。
【0034】
ステップS104において、サーバ14は、端末12から送信された管理人工情報を受信する。
【0035】
ステップS106において、サーバ14は、ステップS104で受け付けた協力会社毎の管理人工情報を自らの情報記憶部142へ格納する。
【0036】
ステップS108において、サーバ14は、管理人工情報が反映された画面を生成し、端末12へ出力する。
【0037】
ステップS110において、端末12は、サーバ14から出力された画面が表示されるように自らの表示部(図示省略)を制御する。
【0038】
なお、この時点では、管理人工情報が決定されたのみであり、協力会社の人工の予約はなされていない段階なので、例えば、
図4に示されるような画面がサーバ14から出力され、端末12の表示部に表示される。
図4に示される例では、複数の協力会社の各々について、協力会社毎に管理人工が登録されている。なお、予定人工、確定人工、残日数、及び残人工については後述する。
【0039】
次に、複数の担当職員によって、各協力会社の人工の予約が実行される。複数の担当職員のうちの1人の担当職員が自身の端末12を操作し、ある協力会社に対して提供を依頼する予定の人工を表す予定人工情報を端末12へ入力する。すると、
図5に示されるようなシーケンスが実行される。なお、予定人工情報は、本発明の予約人工情報の一例でもある。
【0040】
まず、ステップS200において、端末12は、担当職員から入力された予定人工情報を受け付ける。
【0041】
ステップS202において、端末12は、予定人工情報をサーバ14へ送信する。
【0042】
ステップS204において、サーバ14の制御部140は、予定人工情報を受信する。
【0043】
ステップS206において、サーバ14の制御部140は、予定人工情報を協力会社毎に情報記憶部142へ格納する。具体的には、サーバ14の制御部140は、複数の協力会社の各々について、予定人工情報を情報記憶部142へ格納する。
【0044】
ステップS208において、サーバ14の制御部140は、予定人工情報が反映された画面を生成し、端末12へ出力する。
【0045】
ステップS210において、端末12は、サーバ14から出力された画面が表示されるように自らの表示部(図示省略)を制御する。
【0046】
図5に示されるようなシーケンスが実行されることにより、協力会社に対して提供を依頼する人工の予定を表す予定人工情報が登録される。
この時点で人工の予約がなされるため、例えば、
図6に示されるような画面がサーバ14から出力され、端末12の表示部(図示省略)に表示される。
図6に示される例では、協力会社「A会社」について、予定人工「10人工」が登録されている。
【0047】
このようにして、複数の担当職員の各々は、自らの端末12を操作し、各協力会社に対する予定人工情報をサーバ14へ送信し、各協力会社の予定人工を登録する。
【0048】
なお、予定人工情報の登録は、例えば、
図7に示されるような画面が端末12に表示され、担当職員はその画面に各種情報を入力することにより、協力会社の予定人工情報を登録する。
図7の画面が表示された際には、担当職員は予定人工情報100を含む各種の情報を画面へ入力する。
【0049】
なお、
図7の予定人工情報を入力する際には、例えば、
図8に示されるように、協力会社の日時を指定した上で、予定人工情報を入力するようにしてもよい。
図8に示される例では、協力会社に対して人工の提供を依頼する日程の選択欄が画面に含まれており、「B会社」の4月17日(金)の予定が空いているため、担当職員は空白をクリックして新規の予定人工情報を設定することも可能である。
【0050】
次に、例えば、複数の担当職員の間において、各協力会社の人工の予約の調整がされ、予約の変更が実行される。例えば、ある担当職員は、自らが予約した協力会社の人工数、日程、及び協力会社を変更する。
【0051】
この場合、ある担当職員は自身の端末12を操作し、ある協力会社に対して提供を依頼する予定の人工の変更を表す変更情報を端末12へ入力する。すると、
図9に示されるようなシーケンスが実行される。
【0052】
ステップS250において、端末12は、担当職員から入力された変更情報を受け付ける。
【0053】
ステップS252において、端末12は、変更情報をサーバ14へ送信する。
【0054】
ステップS254において、サーバ14の制御部140は、変更情報を受信する。
【0055】
ステップS256において、サーバ14の制御部140は、ステップS254で受信した変更情報に基づいて、情報記憶部142に格納されている予定人工情報と変更する。具体的には、サーバ14の制御部140は、変更情報を協力会社と対応付けて情報記憶部142へ格納する。これにより、ある協力会社へ依頼する人工に関しての変更が反映される。
【0056】
ステップS258において、サーバ14の制御部140は、予定人工情報の変更が反映された画面を生成し、端末12へ出力する。
【0057】
ステップS260において、端末12は、サーバ14から出力された画面が表示されるように自らの表示部(図示省略)を制御する。
【0058】
次に、各協力会社の人工の予約が確定される。
【0059】
複数の担当職員のうちの1人の担当職員(例えば、複数の担当職員を管理するような管理職)が自身の端末12を操作し、ある協力会社の予定人工についての予約確定を表す操作を端末12へ入力する。すると、
図10に示されるようなシーケンスが実行される。なお、管理職は、例えば、建設現場における工種の重要度等に応じて、何れの予約を優先させるのかを決定し予約を確定させる。
【0060】
ステップS300において、端末12は、管理職から入力された予約確定を表す操作情報を受け付ける。なお、この操作情報は、ある協力会社のある日時における予約の確定を表すものである。
【0061】
ステップS302において、端末12は、ある協力会社のある日時の予約確定を表す指示信号をサーバ14へ送信する。
【0062】
ステップS304において、サーバ14の制御部140は、端末12から送信された指示信号を受信する。
【0063】
ステップS306において、サーバ14の制御部140は、受信した指示信号に基づいて、ある協力会社の予定人工情報を確定人工情報へと設定する。なお、確定人工情報は、本発明の予約人工情報の一例でもある。
【0064】
ステップS308において、サーバ14の制御部140は、確定人工情報を協力会社と対応付けて情報記憶部142へ格納する。
【0065】
ステップS310において、サーバ14の制御部140は、確定人工情報が反映された画面を生成し、端末12へ出力する。
【0066】
ステップS312において、端末12は、サーバ14から出力された画面が表示されるように自らの表示部(図示省略)を制御する。
【0067】
図10に示されるようなシーケンスが実行されることにより、協力会社に対して提供を依頼する人工の確定を表す確定人工情報が登録される。
【0068】
協力会社の予約確定がなされると、管理人工と確定人工との差異を表す残人工を確認することが可能となる。この残人工は、あとどれだけ協力会社へ人工提供の依頼をすることができるのかを知るための重要な指標である。
【0069】
このため、サーバ14の制御部140は、複数の協力会社の各々について、予定人工情報又は確定人工情報と管理人工情報との間の差異を表す残人工情報を生成し、残人工情報を協力会社毎に情報記憶部142へ格納する。
【0070】
例えば、ある担当職員が残人工を確認するため、自らの端末12を操作し、管理人工情報と確定人工情報と残人工情報とが対応付けられた情報である予約情報の確認を要求する操作情報を端末12へ入力した場合、以下の
図11に示されるシーケンスが実行される。
【0071】
ステップS400において、端末12は、予約情報の閲覧を要求する操作情報を受け付ける。
【0072】
ステップS402において、端末12は、ステップS400で受け付けた操作情報に応じた指示信号をサーバ14へ送信する。
【0073】
ステップS404において、サーバ14の制御部140は、端末12から送信された指示信号を受信する。
【0074】
ステップS406において、サーバ14の制御部140は、自らの情報記憶部142から予約情報を読み出す。
【0075】
ステップS408において、サーバ14の制御部140は、予約情報が写った画面を端末12に対して出力する。
【0076】
ステップS410において、端末12は、予約情報が写った画面を自らの表示部(図示省略)へ表示させる。
【0077】
例えば、
図12に示されるような予約情報の画面がサーバ14から出力され、端末12の表示部(図示省略)に表示される。
図12に示される例では、協力会社「A会社」について、確定人工「18人工」が登録されている。また、
図12に示される例では、管理人工と確定人工との差異を表す残人工「12人工」も表示されている。
【0078】
これにより、予約調整システム10を利用する担当職員は、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を円滑に調整することができる。
【0079】
具体的には、予約調整システム10を利用する担当職員は、管理人工と予定人工と確定人工と残人工とが協力会社毎に確認可能となるため、複数の担当職員はそれらの情報を参照して、協力会社毎に人工提供の予約を設定することができる。
【0080】
なお、予約調整システム10のサーバ14は、予実管理を実施するために、協力会社から提供された人工の実績情報に基づいて、
図13及び
図14に示されるような対比情報を生成するようにしてもよい。
【0081】
図13に示される例では、提供可能な人工のうちどの程度の人工が確定しているのかを表す情報(B.確定人工/A.管理人工)、提供可能な人工のうちどの程度の人工が既に提供済みであるのかを表す情報(C.実施人工/A.管理人工)、及び提供が確定した人工のうちどの程度の人工が既に提供済みであるのかを表す情報(C.実施人工/B.確定人工)が示されている。予約調整システム10を利用する担当職員は、
図13に示されるような情報を参照し、協力会社毎の人工提供の予約を設定するようにしてもよい。なお、例えば、予約調整システム10を利用する担当職員が、
図13に示される画面の矢印101又は102をクリックすると、
図14に示されるようなグラフが表示される。
図14に示されるグラフのうち、折れ線グラフがA.管理人工又はB.確定人工を表し、棒グラフがC.実施人工を表す。予約調整システム10を利用する担当職員は、
図13に示されるような情報を参照し、協力会社毎の人工提供の予約を設定するようにしてもよい。
【0082】
以上説明したように、実施形態の予約調整システムは、複数の端末とサーバとを備える予約調整システムであって、複数の端末の各々は、建設現場における建設会社に所属する複数の職員の各々によって操作される。サーバは、複数の協力会社の各々についての所定期間内における人工の上限を表す管理人工情報を受け付け、協力会社毎の管理人工情報を情報記憶部へ格納する。端末は、協力会社に対して提供を依頼する予定の人工に対する予約を表す予約人工情報の一例である予定人工情報又は確定人工情報を受け付け、予定人工情報又は確定人工情報をサーバへ送信する。サーバは、予定人工情報又は確定人工情報を、協力会社毎に情報記憶部へ格納する。サーバは、情報記憶部に格納されている、複数の協力会社の各々についての予定人工情報又は確定人工情報と管理人工情報とを表す予約情報を、端末へ送信する。端末は、サーバから送信された予約情報を受信し、予約情報を自らの表示部へ表示させる。これにより、建設現場において協力会社から提供される人工の予約を調整することができる。
【0083】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0084】
また、上記では本発明に係るプログラムが記憶部に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係るプログラムは、CD-ROM、DVD-ROM及びマイクロSDカード等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
【符号の説明】
【0085】
10 予約調整システム
12 端末
14 サーバ
140 制御部
142 情報記憶部