(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095469
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲームサーバ及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/795 20140101AFI20230629BHJP
A63F 13/216 20140101ALI20230629BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20230629BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/216
A63F13/65
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211387
(22)【出願日】2021-12-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-21
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年3月4日 「公平性が担保された対戦ゲームを実現するゲームシステム、ゲームサーバ及びプログラム」に対応するサービスの提供に関する情報を、ウェブサイト((A)https://www.carddass.com/dbh/sdbh_bm/news/133.php (B)https://twitter.com/dbh_10th/status/1367448348140048386)にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年3月18日 「公平性が担保された対戦ゲームを実現するゲームシステム、ゲームサーバ及びプログラム」に対応するサービスの提供を行うゲーム装置をゲーム体験可能な状態で「データカードダス スーパードラゴンボールヒーローズ ビッグバンミッション 実施店舗リスト」にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福岡 麗南
(72)【発明者】
【氏名】赤井 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】黒田 理人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 亜以子
(72)【発明者】
【氏名】衣川 航平
(57)【要約】
【課題】公平性が担保された対戦ゲームを実現する。
【解決手段】ゲームシステムは、複数のゲーム装置と、複数のゲーム装置のプレイヤを参加させた対戦ゲームを実現するゲームサーバとを含むゲームシステムであって、ゲームサーバは、対戦ゲームへの参加を希望する希望プレイヤに係るマッチング要求を受信する受信手段と、マッチング要求が受信された希望プレイヤの使用するゲーム装置について、当該ゲーム装置の設置場所を示す場所情報を取得する取得手段と、所定数の希望プレイヤを対戦ゲームの参加プレイヤとしてマッチングするマッチング手段と、取得手段とマッチング手段とを制御する制御手段と、を備え、制御手段は、場所情報が同一とみなされる設置場所を示すゲーム装置を使用する希望プレイヤを、同一の対戦ゲームにおいてマッチングさせないようマッチング手段を制御する
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム装置と、複数の前記ゲーム装置のプレイヤを参加させた対戦ゲームを実現するゲームサーバとを含むゲームシステムであって、
前記ゲームサーバは、
前記対戦ゲームへの参加を希望する希望プレイヤに係るマッチング要求を受信する受信手段と、
前記マッチング要求が受信された前記希望プレイヤの使用する前記ゲーム装置について、当該ゲーム装置の設置場所を示す場所情報を取得する取得手段と、
所定数の前記希望プレイヤを前記対戦ゲームの参加プレイヤとしてマッチングするマッチング手段と、
前記取得手段と前記マッチング手段とを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記場所情報が同一とみなされる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチングさせないよう前記マッチング手段を制御するゲームシステム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記場所情報が異なる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記制御手段は、1つの前記対戦ゲームについて、前記場所情報が異なる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤが前記所定数に満たない場合において、不足する数の仮想プレイヤをマッチングさせるよう前記マッチング手段を制御する請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲーム装置は、設置場所が同一とみなされる前記ゲーム装置を使用するプレイヤ同士がマッチングされない旨を示す通知を提示する第1提示手段を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記場所情報は、前記ゲーム装置が設置されている売場を識別する売場情報、前記ゲーム装置が設置されている店舗を識別する店舗情報、及び前記ゲーム装置の設置場所の住所区分を識別する住所情報の少なくともいずれか2以上を含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記売場情報、前記店舗情報及び前記住所情報の2以上が同一である前記場所情報を、設置場所が同一とみなす請求項5に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記ゲーム装置は、
当該ゲーム装置について前記場所情報の設定を受け付ける第1設定手段と、
前記第1設定手段により前記場所情報の設定が受け付けられた場合に、同一の設置場所に設置された他の前記ゲーム装置に当該設定を反映させる反映手段と、
を備える請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記マッチング手段は、使用する前記ゲーム装置の前記場所情報の設定有無に関わらず、前記希望プレイヤをマッチング可能であり、
前記制御手段は、前記場所情報が設定されていない前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する
請求項7に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記制御手段は、前記場所情報が設定されていない前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤと、前記場所情報が設定されている前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤとを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する請求項8に記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記第1設定手段は、前記場所情報として現実世界の設置場所及び仮想世界の設置場所のいずれかを設定可能であり、
前記制御手段は、仮想世界の設置場所に係る前記場所情報が設定された前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤ同士を、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチングさせるよう前記マッチング手段を制御する請求項8または9に記載のゲームシステム。
【請求項11】
前記制御手段は、同一の仮想世界の設置場所に係る前記場所情報が設定された前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチングさせないよう前記マッチング手段を制御する請求項10に記載のゲームシステム。
【請求項12】
前記第1設定手段は、前記場所情報として現実世界の設置場所及び仮想世界の設置場所のいずれかを設定可能であり、
前記制御手段は、現実世界の設置場所に係る前記場所情報が設定された前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤと、仮想世界の設置場所に係る前記場所情報が設定された前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤとを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する請求項8または9に記載のゲームシステム。
【請求項13】
前記ゲームサーバは、前記ゲーム装置の設置を許可した現実世界の設置場所に係る前記場所情報を管理する第1管理手段をさらに備え、
前記第1設定手段は、
前記場所情報として現実世界の設置場所を設定する場合に、前記第1管理手段により管理されている前記場所情報のうちの、当該設定が行われる前記ゲーム装置に対応する前記場所情報を取得して設定し、
前記場所情報として仮想世界の設置場所を設定する場合に、予め設けられた複数の仮想世界の設置場所候補のうちから選択された1つの設置場所候補に対応する前記場所情報を設定する
請求項10乃至12のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記ゲームサーバは、前記ゲーム装置の設置を許可した現実世界の設置場所に対して、前記予め設けられた複数の仮想世界の設置場所候補のうちの1つの設置場所候補に対応する前記場所情報を関連付けて管理する第2管理手段をさらに備え、
前記第1設定手段は、前記場所情報として仮想世界の設置場所を設定する場合に、当該設定が行われる前記ゲーム装置の現実世界の設置場所に関連付けて前記第2管理手段により管理されている前記場所情報を取得して設定する
請求項13に記載のゲームシステム。
【請求項15】
前記ゲーム装置は、
前記対戦ゲームのプレイ体験を提供可能な第1モードと、前記対戦ゲームのプレイ体験を提供不可能な第2モードとを切り替えて動作可能に構成され、
前記第2モードで動作中において、前記場所情報が同一とみなされる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤとのマッチングを許容しない通常設定と許容する例外設定の切り替えを受け付ける第2設定手段を備え、
前記制御手段は、前記例外設定がなされた前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤ同士を、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する
請求項1乃至14のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項16】
前記ゲーム装置は、前記マッチング手段により前記参加プレイヤとしてマッチングされたことを条件として、前記対戦ゲームを実行する実行手段を備える請求項1乃至15のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項17】
前記ゲーム装置は、前記マッチング手段により他の前記参加プレイヤとマッチングされたことを条件として、当該他の参加プレイヤが使用する前記ゲーム装置の前記場所情報を提示する第2提示手段を備える請求項1乃至16のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項18】
複数のゲーム装置のプレイヤを参加させた対戦ゲームを実現するゲームサーバであって、
前記対戦ゲームへの参加を希望する希望プレイヤに係るマッチング要求を受信する受信手段と、
前記マッチング要求が受信された前記希望プレイヤの使用する前記ゲーム装置について、当該ゲーム装置の設置場所を示す場所情報を取得する取得手段と、
所定数の前記希望プレイヤを前記対戦ゲームの参加プレイヤとしてマッチングするマッチング手段と、
前記取得手段と前記マッチング手段とを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記場所情報が同一とみなされる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチングさせないよう前記マッチング手段を制御するゲームサーバ。
【請求項19】
コンピュータを、請求項1乃至17のいずれか1項に記載のゲームシステムの制御手段として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲームサーバ及びプログラムに関し、特に複数のゲーム装置間で対戦ゲームを実現するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のゲーム装置のプレイヤを参加させた多人数対戦のゲームを実現するゲームシステムがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、対戦ゲームの中には、ターン制を採用するものやコマンド入力形式を採用するもの等、各プレイヤの操作入力が完了した後に全ての参加プレイヤの操作入力を評価してゲームの進行を決定するものがある。このようなゲームでは、各プレイヤがどのような作戦を立案して操作入力を行うかによって進行が変化するものであるため、公平性の観点では、他のプレイヤがどのような操作入力を行ったかの情報は、評価結果が確定するまで公開されないことが好ましい。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のように同一の店舗に設置されたゲーム装置のプレイヤ間で対戦ゲームが実現される場合、他のプレイヤが行った操作入力を知った上で作戦立案することもでき、公平性が担保されない可能性があった。
【0006】
本発明は、公平性が担保された対戦ゲームを実現するゲームシステム、ゲームサーバ及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲームシステムは、複数のゲーム装置と、複数のゲーム装置のプレイヤを参加させた対戦ゲームを実現するゲームサーバとを含むゲームシステムであって、ゲームサーバは、対戦ゲームへの参加を希望する希望プレイヤに係るマッチング要求を受信する受信手段と、マッチング要求が受信された希望プレイヤの使用するゲーム装置について、当該ゲーム装置の設置場所を示す場所情報を取得する取得手段と、所定数の希望プレイヤを対戦ゲームの参加プレイヤとしてマッチングするマッチング手段と、取得手段とマッチング手段とを制御する制御手段と、を備え、制御手段は、場所情報が同一とみなされる設置場所を示すゲーム装置を使用する希望プレイヤを、同一の対戦ゲームにおいてマッチングさせないようマッチング手段を制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、公平性が担保された対戦ゲームを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムのシステム構成を例示した図
【
図2】本発明の実施形態及び変形例に係るサーバ100の機能構成を例示したブロック図
【
図3】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置200の機能構成を例示したブロック図
【
図4】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムで実行される提供処理を例示したフローチャート
【
図5】本発明の実施形態及び変形例に係るサーバ100で実行されるマッチング処理を例示したフローチャート
【
図6】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムで用いられる各種情報のデータ構成を例示した図
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態1]
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
以下に説明する一実施形態は、ゲームシステムの一例としての、異なる店舗に設置された複数のゲーム装置のプレイヤを参加させた対戦ゲームを実現可能なゲームシステムに、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、ネットワークを介して接続された複数のゲーム装置のプレイヤを参加させた対戦ゲームを実現することが可能な任意のシステムに適用可能である。
【0012】
《ゲームシステムの構成》
図1は、本実施形態に係るゲームシステムのシステム構成を示した図である。図示されるように、ゲームシステムは、ネットワーク300を介することで、サーバ100と複数のゲーム装置200の各々とが通信可能に構成される。
【0013】
サーバ100は、ゲーム装置200からのマッチング要求を受信すると、当該ゲーム装置200のプレイヤと同時期にマッチング要求を受信した他のゲーム装置200のプレイヤとをマッチングすることができる。本実施形態のゲームシステムでは、サーバ100のマッチング機能により、サーバ100及びネットワーク300を介して、複数のゲーム装置200を使用するプレイヤ間での対戦ゲームが実現可能に構成されるものとする。また、ゲーム装置200においてプレイ体験が提供されるゲームは、プレイヤ間の対戦ゲームに限られるものではなく、1人用に構成されたゲームを含むものであってよい。
【0014】
本実施形態に係るゲーム装置200は、図示されるような外観を有する。ゲーム装置200は、利用可能にある状態において代価の支払いを検出可能に構成されており、代価の支払いが検出された場合に、利用者(プレイヤ)に、少なくとも1つのゲーム要素の提供を含む、ゲームのプレイ体験のサービスを提供する。代価の支払いは、例えば投入口221への所定額の硬貨が投入されたことに応じて検出される。
【0015】
〈サーバの構成〉
次に、本実施形態に係るサーバ100の機能構成について、
図2(a)のブロック図を用いて説明する。
【0016】
制御部101は、例えばCPUであり、サーバ100が有する各機能ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記憶装置102に記録されている各機能ブロックに係る動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各機能ブロックの動作を制御する。
【0017】
記憶装置102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的にデータを保持可能な記憶装置である。記憶装置102は、サーバ100が有する各機能ブロックに係る動作プログラムに加え、各機能ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報を記録する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各機能ブロックに係る動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各機能ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0018】
通信部104は、サーバ100が有する外部装置との通信インタフェースである。通信部104は、インターネット等の通信網や機器間を接続するケーブルであってもよいネットワーク300(有線・無線を問わない)を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。通信部104は、例えば送信対象として入力された情報を所定の形式のデータに変換し、ネットワーク300を介してゲーム装置200等の外部装置に送信する。また通信部104は、例えばネットワーク300を介して外部装置から情報を受信すると、該情報を復号し、メモリ103に格納する。
【0019】
〈ゲーム装置の機能構成〉
図3は、本実施形態に係るゲーム装置200の機能構成を示したブロック図である。なお、ゲーム装置200の機能構成の説明において、サーバ100が有する構成と同様の機能を実現する構成については、ゲーム装置200の構成と峻別するために、「ゲーム」との接頭文字を付して示すものとする。当該接頭文字は、構成の用途を、ゲーム装置200において実行されるゲームに関連するものに限定する目的では使用しない。
【0020】
ゲーム制御部201は、例えばCPUであり、ゲーム装置200が有する各機能ブロックの動作を制御する。具体的にはゲーム制御部201は、例えばゲーム記憶装置202に記録されている各機能ブロックに係る動作プログラムを読み出し、ゲームメモリ203に展開して実行することにより各機能ブロックの動作を実現する。
【0021】
ゲーム記憶装置202は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的にデータを保持可能な記憶装置である。ゲーム記憶装置202は、ゲーム装置200が有する各機能ブロックに係る動作プログラムに加え、各機能ブロックの動作において必要となるパラメータの情報や、ゲーム装置200が実行するゲームに使用される各種のグラフィックスデータ等を記憶する。ゲームメモリ203は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。ゲームメモリ203は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0022】
支払検出部204は、ゲーム装置200において代価の支払いがなされたことを検出する。代価の支払いは、例えばゲーム装置200が有する投入口221に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決済処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。本実施形態のゲーム装置200は、サービス提供開始に係る代価の支払いに基づいて、ゲームのプレイ体験の提供を含むサービスの提供を開始するものとして説明する。
【0023】
提示制御部205は、ゲーム装置200におけるプレイヤへの提示部210を介した各種情報提示の制御を司る。情報提示を実現する提示部210は、本実施形態では、画像(ゲーム画面、メニュー画面等)表示を行う、例えば液晶ディスプレイ等の視覚的情報提示が可能な表示装置であるものとして説明する。しかしながら、情報提示の手段はこれに限られるものではなく、代替あるいは追加が可能であることは言うまでもない。提示部210は、例えば聴覚的情報提示を行うスピーカ等を含むものであってもよい。
【0024】
提示部210が表示装置である態様において、提示制御部205は、例えばGPU等の描画装置を含み、提示部210に表示させる画面を生成する所定の描画処理を行う。具体的には提示制御部205は、ゲーム装置200の起動中(サービス提供中やスタンバイ状態中、あるいはメンテナンスモードでの起動中)において、ゲーム制御部201により行われた処理や命令に基づいて必要な描画用オブジェクト(グラフィックスデータ)に対して必要な演算処理を実行し、画面の描画を行う。生成した画面は、提示部210に出力され、所定の表示領域中に表示されることでプレイヤに提示される。
【0025】
操作入力部206は、例えば決定入力用の操作部材や各種センサ等の、ゲーム装置200が有するユーザインタフェースである。操作入力部206は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号をゲーム制御部201に出力する。なお、操作入力部206は、例えば提示部210の表示画面上になされたタッチ入力を検出するタッチ入力検出センサ等を含むものであってもよい。
【0026】
また本実施形態のゲーム装置200は、
図1に図示されない筐体内部に、ゲーム装置200の設置店舗の従業者等、サービス提供側の者により操作可能なディップスイッチ等の特殊スイッチを備える。操作入力部206は、特殊スイッチに対する操作入力がなされたことを検出すると、あるいは特殊スイッチの入力状態に応じて、対応する制御信号をゲーム制御部201に出力するよう構成される。即ち、操作入力部206は、所謂コントロールパネル上に配置された、サービス提供中にプレイヤが操作可能な操作部材に対する操作入力に限らず、サービス提供中にプレイヤが操作不可能な操作部材(特殊スイッチ)に対する操作入力を検出可能に構成される。
【0027】
ゲーム通信部207は、ゲーム装置200が有する外部装置との通信インタフェースである。ゲーム通信部207は、インターネット等の通信網や機器間を接続するケーブルであってもよいネットワーク300(有線・無線を問わない)を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。ゲーム通信部207は、例えば送信対象として入力された情報を所定の形式のデータに変換し、ネットワーク300を介してサーバ100等の外部装置に送信する。またゲーム通信部207は、例えばネットワーク300を介して外部装置から情報を受信すると、該情報を復号し、ゲームメモリ203に格納する。
【0028】
《マッチング制御》
以下、本実施形態のサーバ100において行われるマッチング制御について、その概要を説明する。
【0029】
本実施形態のゲーム装置200は、代価の支払いが検出されたことに応じて提供されるサービス中において、プレイヤに複数のプレイヤが参加した対戦ゲームのプレイ体験を提供可能に構成される。対戦ゲームのプレイ体験の提供は、サービス中において対戦ゲームへの参加希望に係る操作入力が受け付けられたことに応じてなされる。当該操作入力が受け付けられると、ゲーム装置200からサーバ100に対して、ゲーム装置200のプレイヤに係るマッチング要求が送信される。本実施形態のゲームシステムでは、サーバ100にはネットワーク300を介して複数のゲーム装置200が接続されており、サーバ100は同時期に複数のマッチング要求を受信し得る。サーバ100は、プレイヤに係るマッチング要求を受信すると、当該プレイヤに対して、同時期に受信したマッチング要求に係る他のプレイヤのうちから、所定のルールに適合するプレイヤを対戦相手として抽出する。以下の説明では、マッチング前後での各プレイヤを識別すべく、対戦ゲームへの参加希望の意思を示し、マッチング待機中のプレイヤを「希望プレイヤ」、サーバ100のマッチング処理により対戦相手が決定し、対戦ゲームへの参加が確定したプレイヤを「参加プレイヤ」として言及することがある。
【0030】
ところで、ゲーム装置200は、プレイヤの利用待機時間を短縮する、マッチング対象となるプレイヤ数を増大させる、プレイ体験の提供機会を増大させる等の観点で、例えば同一の店舗内等の1つの設置場所に複数台設置されることがある。しかしながら、マッチング処理の結果、このように設置場所が同一である複数台のゲーム装置200を使用するプレイヤ同士が同一の対戦ゲームに参加することになった場合、上述したように他の参加プレイヤが行った操作入力を知った上で作戦立案できてしまうことの他、以下のような問題がある。例えば、対戦ゲームが1人対1人のプレイ体験を提供する態様では、いずれか一方の参加プレイヤが故意に敗北するよう操作することで、他方の参加プレイヤのランキングやレートを意図的に上昇させることができる。また例えば、対戦ゲームが3以上のプレイヤが参加して行われる個人戦のプレイ体験を提供する態様では、同一の設置場所のゲーム装置200から参加した複数の参加プレイヤが共謀することで、他の参加プレイヤよりも対戦ゲームを有利に進行させることができる。
【0031】
従って、本実施形態のサーバ100では、このようなプレイヤ間の公平性が担保されない状況を回避すべく、同一とみなされる設置場所を示すゲーム装置を使用する希望プレイヤを、同一の対戦ゲームにおいてマッチングさせないようマッチング制御が行われる。
【0032】
より詳しくは、本実施形態の各ゲーム装置200のゲーム記憶装置202には、当該ゲーム装置200の設置場所を示す場所情報が格納され、マッチング要求に当該場所情報が含められてサーバ100に送信される。そしてサーバ100において実行されるマッチング処理では、各マッチング要求に含まれる場所情報を参照して、同一とみなされる設置場所に設置されたゲーム装置200を使用する希望プレイヤを、同一の対戦ゲームの参加プレイヤとしてマッチングさせないようマッチング制御が行われる。換言すれば、マッチング処理では、異なる設置場所に設置されたゲーム装置200を使用する希望プレイヤのみを、同一の対戦ゲームの参加プレイヤとしてマッチング可能なよう、マッチング制御を行う。
【0033】
〈場所情報〉
場所情報は、ゲーム装置200の設置場所を識別可能に構成される情報であればよいが、本実施形態では
図6(a)に示される3種類の情報を含んで構成されるものとする。店舗情報601は、ゲーム装置200が設置されている店舗を識別する情報であり、例えば店舗名称等を格納可能に構成された文字列型の情報であってよい。また売場情報602は、ショッピングモールやデパートのような大型店舗や施設に導入される場合に、さらに設置されている売場(テナントやフロア数)を識別する情報であり、例えば売場名称を格納可能に構成された文字列型の情報であってよい。住所情報603は、ゲーム装置200が設置されている設置場所の住所区分を識別する情報であり、例えば都道府県名や郵便番号等を格納可能に構成された列挙型の情報であってよい。これら3種類の情報は、ゲーム装置200の出荷時においていずれも初期値(文字列なしまたはデフォルト値)で構成され、設置される店舗等において、当該店舗の従業者等により入力された情報を格納して更新されるものとする。
【0034】
本実施形態のゲーム装置200には、本発明に係る第1モードとしての対戦ゲームのプレイ体験を提供可能であり、プレイヤによる利用を許容する「営業モード」と、同第2モードとしての対戦ゲームのプレイ体験を提供不可能であり、プレイヤによる利用を許容しない「メンテナンスモード」の2種類の動作モードを切り替えて動作可能に構成される。場所情報は、プレイヤ間の公平性が担保された対戦ゲームのプレイ体験の提供に必要な情報であるため、プレイヤによって変更可能にすることが好ましくない。従って、場所情報の設定は、ゲーム装置200がメンテナンスモードで動作中においてのみ行うことができるように構成される。
【0035】
メンテナンスモードへの切り替えは、例えば再起動時に特殊スイッチに対する操作入力がなされたことを契機として実現されるものとする。設置場所の店舗等の従業者は、ゲーム装置200をメンテナンスモードに切り替えて動作させたのちに表示されるメンテナンス項目中から、例えば場所情報の設定メニューを選択することで、店舗情報601、売場情報602及び住所情報603のそれぞれを入力することができる。ここで、場所情報は、これら3種類の情報のうちの少なくとも2つの入力がなされたことを条件として設定を保存可能に構成されているものとする。これは、上述したように、ゲーム装置200の設置場所によっては、例えば売場情報602に入力すべき事項が存在しない、住所情報603と売場情報602のみでも設置場所を特定可能である等が考えられることに依る。
【0036】
また、場所情報の設定は、同一の設置場所に設置されたゲーム装置200ごとに異なる情報に設定可能にすることは好ましくなく、これらのゲーム装置200全てについて共通でなされる必要がある。従って、1台のゲーム装置200において行われた場所情報の設定は、例えば同一LAN内に接続されたゲーム装置200に対して強制設定要求とともに場所情報が送信されることで、これを受信したゲーム装置200において共通の場所情報が設定されるよう構成されるものとする。あるいは、このような場所情報の設定が、ゲーム装置200ではなく、各設置場所に設けられたサテライトステーション等の中継装置において可能に構成され、各ゲーム装置200に共有されるものとしてもよい。換言すれば、場所情報の設定は設置場所単位で行われ、同一の設置場所に設置された全てのゲーム装置200に反映される。
【0037】
なお、メンテナンスモードへの移行は、特殊スイッチに対する操作入力がなされることを要件とするものである必要はなく、例えばゲーム装置200の起動時には強制的にメンテナンスモードに移行するものであってもよい。この場合、例えば当該メンテナンスモードにおける作業完了指示に係る操作入力が受け付けられたことに応じて、ゲーム装置200の動作モードが営業モードに移行するよう制御されればよい。
【0038】
このように構成された場所情報がマッチング要求とともにサーバ100に送信されることで、マッチング処理において各希望プレイヤの使用するゲーム装置200の設置場所を考慮して、公平性を担保したマッチングが行われるようにすることができる。
【0039】
《提供処理》
以下、本実施形態のゲームシステムにおいて、対戦ゲームのプレイ体験の提供のために行われる提供処理について、
図4のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、サーバ100の制御部101及びゲーム装置200のゲーム制御部201のそれぞれが、例えば記憶装置102またはゲーム記憶装置202に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103またはゲームメモリ203に展開して実行することにより実現することができる。なお、本提供処理は、例えばゲーム装置200の支払検出部204が代価の支払いを検出した際に開始されるものとして説明する。
【0040】
S401で、ゲーム制御部201は、他のプレイヤが参加する対戦ゲームの実行指示がなされたか否かを判断する。より詳しくは、ゲーム制御部201は、今回のゲーム装置200の利用について提供可能なメニューを提示制御部205に提示させ、このうちの他のプレイヤが参加する対戦ゲームの実行に係るメニューの選択に係る操作入力が受け付けられたか否かにより、本ステップの判断を行う。このとき、提示制御部205は、当該対戦ゲームについて、設置場所が同一であるゲーム装置200を使用するプレイヤ同士はマッチングされない旨の通知を提示部210に提示させるものとし、ゲーム制御部201は、対応するメニューの選択に係る操作入力が受け付けられた場合には、当該マッチング仕様についてプレイヤの同意が得られたものとして取り扱う。
【0041】
S402で、ゲーム制御部201は、対戦ゲームに係るマッチング要求用の情報を構成してゲーム通信部207に伝送し、サーバ100に送信させることでマッチング要求を行う。マッチング要求用の情報には、希望プレイヤ及びゲーム装置200を一意に特定する識別情報と、ゲーム装置200に設定された場所情報とが少なくとも含まれる。
【0042】
S403で、制御部101は、ゲーム装置200からのマッチング要求用の情報を受信したか否かを判断する。本ステップの判断は、通信部104がマッチング要求用の情報を受信したか否かに基づいて行われる。制御部101は、マッチング要求用の情報を受信したと判断した場合は、受信したマッチング要求用の情報をメモリ103の待機リストに格納して処理をS404に移し、受信していないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0043】
S404で、制御部101は、待機リストに格納されているマッチング要求用の情報に基づいて、マッチング処理を実行する。なお、本実施形態では、提供処理がS404に至った時点でマッチング処理が実行されるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、予め定められた時間周期に定められたマッチングタイミングに至ったときや、待機人数が1人となってから所定時間が経過したとき、あるいは待機人数が上限数に至ったときに実行されるものであってもよい。また本発明の実施は、マッチング処理の実行中に受信したマッチング要求に基づいて待機リストが更新されることを除外するものではない。
【0044】
〈マッチング処理〉
ここで、サーバ100において実行されるマッチング処理について、
図5のフローチャートを用いて詳細を説明する。なお、本マッチング処理は、待機リストにマッチング要求用の情報が登録されている複数の希望プレイヤの各々について並行して実行されるものとする。それぞれのマッチング処理には、待機リストにマッチング要求用の情報が登録され、参加させる対戦ゲームが確定していない1人の希望プレイヤが、対象プレイヤとして選択される。1つのマッチング処理の対象プレイヤは、他のマッチング処理における対象プレイヤと重複していないものとする。
【0045】
以下、待機リストにマッチング要求用の情報が登録されている希望プレイヤを、単に「待機リストに登録されている希望プレイヤ」として言及する場合がある。また1人の希望プレイヤについて待機リストに格納される情報(プレイヤ情報)は、
図6(b)に示されるように、希望プレイヤを識別するプレイヤID611に関連付けて、当該希望プレイヤが使用するゲーム装置200を識別する装置ID612、当該ゲーム装置200に設定された場所情報613、及び当該希望プレイヤの対戦相手として決定されたプレイヤのプレイヤIDを示す対戦相手ID614とを含む。ここで、プレイヤID611、装置ID612及び場所情報613は、ゲーム装置200から送信されたマッチング要求用の情報に該当する。また対戦相手ID614は、マッチングがなされていない(対戦相手が決定していない)状態では初期値(null)であり、希望プレイヤを参加させる対戦ゲームが確定しているか否かは、対戦相手ID614がいずれかのプレイヤIDを示すか初期値であるかによって判断可能である。
【0046】
S501で、制御部101は、待機リストに登録されている対象プレイヤ以外の希望プレイヤであって、対象プレイヤとのマッチング可否判断(可能か不可能かの判断)が行われていない1人の希望プレイヤを候補プレイヤとして選択する。ここで、候補プレイヤとして選択される希望プレイヤは、当該希望プレイヤを参加させる対戦ゲームが確定していないことを条件とする。また、マッチング可否判断とは、以下のS502、S503の判断及びS507の処理を含むものとする。またマッチング可否判断は、対象プレイヤと候補プレイヤとの間について行われるものであり、対象プレイヤの対戦相手が確定されるまでその判断結果が保持されるものとする。
【0047】
なお、本実施形態では発明の理解を容易にすべく、対戦ゲームは、1人対1人の態様で行われるものとし、マッチング処理では1つの対戦ゲームについて2人の希望プレイヤを抽出し、当該対戦ゲームの参加プレイヤとして決定するものとして説明するが、本発明の実施がこれに限られるものではないことは理解されよう。
【0048】
S502で、制御部101は、対象プレイヤと候補プレイヤとが同一とみなす設置場所に設置されたゲーム装置200を使用しているか否かを判断する。本ステップの判断は、対象プレイヤに係るマッチング要求で受信した場所情報と、候補プレイヤに係るマッチング要求で受信した場所情報とを参照し、これらが同一とみなされる設置場所を示しているか否かに応じて行われる。制御部101は、両場所情報の店舗情報601、売場情報602及び住所情報603のうちの2以上が同一である場合に、これらの場所情報が同一であるとみなす。制御部101は、対象プレイヤと候補プレイヤとが同一とみなす設置場所に設置されたゲーム装置200を使用していると判断した場合は処理をS505に移し、使用していないと判断した場合は処理をS503に移す。
【0049】
S503で、制御部101は、対象プレイヤと候補プレイヤが所定のマッチング適合条件を満たすか否かを判断する。所定のマッチング適合条件とは、例えばプレイヤ間の対戦ゲームに係る評価値の差が所定値以内であること、各プレイヤの使用するゲーム装置200間での通信遅延時間が所定時間以内であること等、場所情報に依存しないその他の条件を予め定めたものとする。制御部101は、対戦プレイヤと候補プレイヤが所定のマッチング適合条件を満たすと判断した場合は処理をS504に移し、満たさないと判断した場合は処理をS505に移す。
【0050】
S504で、制御部101は、対象プレイヤと候補プレイヤとを1つの対戦ゲームに係る参加プレイヤとして決定し、待機リストを更新して本マッチング処理を完了する。即ち、制御部101は、待機リスト中の対象プレイヤに係るプレイヤ情報の対戦相手ID614を、候補プレイヤのプレイヤIDに更新する。また制御部101は、待機リスト中の候補プレイヤに係るプレイヤ情報の対戦相手ID614を、対象プレイヤのプレイヤIDに更新する。
【0051】
一方、S502において対象プレイヤと候補プレイヤとが同一とみなす設置場所に設置されたゲーム装置200を使用していると判断した場合、または、S503において対象プレイヤと候補プレイヤが所定のマッチング適合条件を満たさないと判断した場合、制御部101はS505で、マッチング処理のタイムアウト時間が経過したか否かを判断する。マッチング処理のタイムアウト時間は、本マッチング処理の開始からの経過時間について設けられた制限時間であり、本ステップで制御部101は、対象プレイヤに係るマッチング処理の開始時に計測が開始されたタイマがタイムアウト時間に至ったか否かを判断する。制御部101は、マッチング処理のタイムアウト時間が経過したと判断した場合は処理をS506に移し、経過していないと判断した場合は処理をS507に移す。
【0052】
S506で、制御部101は、対象プレイヤの対戦相手として仮想プレイヤ(NPC:Non-Player Character)を決定し、待機リストを更新して本マッチング処理を完了する。本実施形態のゲームシステムでは、マッチング処理のタイムアウト時間までの間に条件を満たす対戦相手が見つからなかった場合には、対象プレイヤに対してプレイ体験が提供される対戦ゲームを、対人の対戦ゲームの態様ではなく、予め定められた思考プログラム等に準じて操作入力を行う仮想プレイヤとの対戦ゲームの態様で提供するものとする。従って、制御部101は、待機リスト中の対戦プレイヤに係るプレイヤ情報の対戦相手ID614を、仮想プレイヤを示すプレイヤID(現実のプレイヤには割り当てられない予約ID)に更新する。
【0053】
なお、対戦ゲームが1人対1人の態様で行われるものではない、即ち、対象プレイヤの対戦相手が2人以上である態様では、タイムアウト時間において異なる設置場所に設置されたゲーム装置200を使用するプレイヤが必要数に満たない場合、制御部101は不足する数の仮想プレイヤをマッチングさせるよう待機リストの更新を行うものとする。
【0054】
一方、S505においてマッチング処理のタイムアウト時間が経過していないと判断した場合、制御部101はS507で、候補プレイヤについてのマッチング可否判断が「マッチング不可能」であることを示す情報をメモリ103に格納する。
【0055】
S508で、制御部101は、待機リストに対象プレイヤとのマッチング可否判断を行うべき希望プレイヤが存在するか否かを判断する。即ち、制御部101は、待機リストに、参加させる対戦ゲームが確定しておらず、対象プレイヤについてのマッチング可否判断が行われていない希望プレイヤが存在するか否かを判断する。制御部101は、待機リストに対象プレイヤとのマッチング可否判断を行うべき希望プレイヤが存在する場合は処理をS501に戻し、存在しない場合には処理をS506に移す。
【0056】
このように実行されたマッチング処理により、待機リストに登録されているプレイヤについて対戦相手が確定すると、制御部101は、提供処理をS405に移す。
【0057】
S405で、制御部101は、マッチング要求を受信したゲーム装置200の各々に対してマッチング結果の情報を返送する。より詳しくは、制御部101は、各ゲーム装置200に係るマッチング結果の情報を構成して通信部104に伝送し、当該ゲーム装置200に送信させる。本ステップにおいて1台のゲーム装置200に対して送信されるマッチング結果の情報は、当該ゲーム装置200を使用するプレイヤが参加する対戦ゲームを識別する情報、対戦相手の参加プレイヤを示す情報、及び当該対戦相手の参加プレイヤの使用するゲーム装置200に係る場所情報を含む。
【0058】
S406で、ゲーム制御部201は、マッチング結果の情報を受信したか否かを判断する。本ステップの判断は、ゲーム通信部207がマッチング結果の情報を受信したか否かに基づいて行われる。ゲーム制御部201は、マッチング結果の情報を受信したと判断した場合は処理をS407に移し、受信していないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0059】
S407で、ゲーム制御部201は、マッチングされた対戦相手の参加プレイヤが参加する対戦ゲームに係る処理を実行する。ここで、対戦ゲームに係る処理の実行は、例えばサーバ100や外部サーバに当該対戦ゲーム用に設けられた通信セッションに各参加プレイヤの使用するゲーム装置200が接続し、情報通信を行うことで実現される。また対戦ゲームに係る処理の実行中、提示制御部205はゲーム制御部201の制御の下、対戦相手の参加プレイヤに係る場所情報を提示部210に提示させるものとする。これにより、公平なマッチングがなされていることをプレイヤに知らしめることができる。なお、対戦相手が仮想プレイヤである場合には、ゲーム装置200は通信セッションに接続する必要なく、ゲーム制御部201は、ゲーム装置200のローカルにおいて仮想プレイヤとの対戦ゲームに係る処理を実行すればよい。
【0060】
そしてゲーム制御部201は、実行した対戦ゲームに係る処理が終了すると、本提供処理を完了する。
【0061】
このようにすることで、本実施形態のゲームシステムによれば、公平性が担保された対戦ゲームを実現することができる。
【0062】
なお、本実施形態ではゲーム装置200において場所情報が保持され、ゲーム装置200からマッチング要求用の情報が送信される際に、当該場所情報が含められるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。各ゲーム装置200の場所情報は、設定が完了した後に例えばサーバ100や他の機器に保持され、マッチング処理が実行される際に該当の機器から取得されるものであってもよい。
【0063】
[実施形態2]
上述した実施形態では、場所情報としてゲーム装置200が現実に設置される現実世界の設置場所の情報が設定されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。場所情報は、同一の設置場所に設置された複数のゲーム装置200を判別可能にせしめる情報であればよく、現実世界の設置場所の情報ではなく、仮想世界の設置場所の情報が設定されるものであってもよい。ここで、仮想世界の設置場所とは、例えば対戦ゲームのコンテンツの世界観に基づいて規定されるものであってよく、住所情報603としてゲーム内のワールド(フィールドや都市等)の情報が、店舗情報601としてワールド中の建物の情報が、売場情報602として建物内の部屋の情報が設定されるものであってもよい。現実世界の設置場所と仮想世界の設置場所のいずれを場所情報に設定するかは、設定を行う従業者等により選択可能に構成されるものであってよい。
【0064】
なお、場所情報として仮想世界の設置場所が設定された場合も、上述した実施形態と同様に、同一の設置場所に設置された全てのゲーム装置200に反映されるものとする。このようにすることで、同一の現実世界の設置場所に設置された複数のゲーム装置200に対し、設置場所が同一とみなされる場所情報が設定されるため、上述した実施形態と同様にマッチング処理において当該複数のゲーム装置200を使用する希望プレイヤ同士がマッチングされなくなる。即ち、制御部101は、場所情報を構成する3種類の情報のうちの2種類以上が一致するゲーム装置200を使用する希望プレイヤについては、マッチング処理においてマッチングしないよう制御するため、少なくとも現実に設置場所が同一であるゲーム装置200を使用する希望プレイヤ間でのマッチングを回避することができる。
【0065】
また、上述の例のように現実世界の設置場所と仮想世界の設置場所とで場所情報の構成が共通する態様では、いずれの種類の設置場所が選択された場合であっても区別なくマッチング処理を実行することができる。即ち、現実世界の設置場所が場所情報に設定されたゲーム装置200を使用する希望プレイヤに係るプレイヤ情報と、仮想世界の設置場所が場所情報に設定されたゲーム装置200を使用する希望プレイヤに係るプレイヤ情報とを、同一の待機リストに追加してマッチング処理を実行することができる。一方で、仮想世界の設置場所が場所情報に設定される場合には、ワールドの分類のみ等、場所情報の構成が異なる態様では、正しくマッチングすることができないため、この場合、制御部101は場所情報に設定されている設置場所が現実世界のものか仮想世界のものかで、マッチング要求用の情報を登録する待機リストを異ならせてもよい。即ち、制御部101は、仮想世界の設置場所に係る場所情報が設定されたゲーム装置200を使用する希望プレイヤ間でのみ対戦相手をマッチングさせるよう制御する。このとき、制御部101は、場所情報を同一とみなす場合、つまり、同一の仮想世界の設置場所が設定されている場所情報に係る希望プレイヤ同士は、マッチングさせないよう制御する。従って、現実の設置場所は異なるゲーム装置200であっても、同一の仮想世界の設置場所が場所情報に設定されているゲーム装置200を使用する希望プレイヤ同士は、マッチングされないことになる。
【0066】
このように仮想世界の設置場所も場所情報として設定可能に構成することで、プレイヤの利用店舗等が特定されにくい態様で、サービス提供を行うことができる。
【0067】
[変形例1]
上述した実施形態では、現実世界の設置場所に係る場所情報を設定する場合も仮想世界の設置場所に係る場所情報を設定する場合も、設置される店舗等の従業員が自由に設定をできる態様を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。
【0068】
ゲーム装置200の流通元(ゲーム装置200のメーカやサービス提供者)としては、現実世界の設置場所に係る場所情報を設定して運用する場合には、真に該当のゲーム装置200が設置された店舗等の情報が設定されることが好ましい。換言すれば、例えば、場所情報として他の店舗等を設定可能にすることは、店舗間のトラブルやプレイヤが利用する店舗の選択に支障が生じ得るため、場所情報として真正な情報が入力されることが好ましい。このため、本変形例のサーバ100は、
図2(b)に示されるようにゲーム装置200の設置を許可した現実世界の設置場所の各々について、当該現実世界の設置場所に係る場所情報を管理する許可場所DB111をさらに備える。そして、ゲーム装置200において現実世界の設置場所に係る場所情報の設定が行われる際には、ゲーム装置200の認証処理等によって当該ゲーム装置の現実の設置場所を特定し、許可場所DB111に予め管理された場所情報のうちから、当該設置場所に対応する場所情報をゲーム装置200に取得させ、設定させるよう構成してもよい。
【0069】
一方、仮想世界の設置場所に係る場所情報を設定して運用する場合には、現実世界の設置場所に係る場所情報を設定して運用する場合のような懸念はない。しかしながら、従業者等が設定時に入力した仮想世界の設置場所の情報がゲームコンテンツに対応したものであるかを都度判定するような態様では、場所情報の設定に要する時間が長期化し得る。このため、仮想世界の設置場所が場所情報として設定される場合には、コンテンツに対応した設定を容易にすべく、場所情報に含まれる各種情報を、予め定められた選択肢(設置場所候補)のうちから選択して設定可能なよう、列挙型の情報として構成してもよい。このとき、選択肢となる設置場所候補の情報は、予めゲーム記憶装置202に記憶されている、またはサーバ100等から取得可能に構成されるものであってよい。従って、従業者等は、仮想世界の設置場所に係る場所情報を設定してゲーム装置200を運用する場合には、各種情報について複数の設置場所候補のうちから1つの設置場所候補を選択する操作入力を行うことで、容易にゲーム装置200への適正な場所情報の設定を実現することができる。
【0070】
[変形例2]
上述した変形例1では、仮想世界の設置場所に係る場所情報を設定してゲーム装置200を運用する場合には、複数の設置場所候補のうちから所望の1つの設置場所候補を選択して設定可能であるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。本発明に係るゲームシステムでは、場所情報が同一とみなされる設置場所を示すゲーム装置200を使用する希望プレイヤ同士をマッチングさせないため、場所情報に設定される仮想世界の設置場所が偏った場合に、マッチングが成立しにくくなる可能性がある。即ち、複数の設置場所候補から自由に選択して設定可能な態様では、例えば、ゲームコンテンツにおいて著名であるエリア等、人気の場所については場所情報として設定される可能性が高く、結果、このような設定がなされたゲーム装置200を利用するプレイヤについて、マッチング処理においてマッチング不可能と判断される可能性が高くなる。
【0071】
このため、例えばサーバ100の許可場所DB111に、ゲーム装置200の設置を許可した現実世界の設置場所ごとに設定可能な1つの仮想世界の設置場所に係る場所情報を管理しておき、該当のゲーム装置200において仮想世界の設置場所に係る場所情報の設定が行われる際には、ゲーム装置200の認証処理等によって当該ゲーム装置200の現実世界の設置場所を特定し、許可場所DB111に予め管理された場所情報のうちから、当該現実世界の設置場所に対応する場所情報をゲーム装置200に取得させ、場所情報として設定させるよう構成してもよい。
【0072】
[変形例3]
上述した実施形態及び変形例では、対戦ゲームの実行時には各ゲーム装置200に場所情報が設定されているものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、店舗等への導入直後や店舗等における運用方法が決定されていない状況では、ゲーム装置200への場所情報の設定が完了していないこともあり得る。しかしながら、このことをもって対戦ゲームの利用ができない運用することはプレイヤにとって酷であるため、場所情報の設定が完了していない場合であっても対戦ゲームを利用可能に構成することが好ましい。
【0073】
このため、制御部101は、マッチング要求用の情報に含まれる場所情報が初期値である場合には、マッチング処理において設置場所に係るマッチング可否判断(S502)を実行しない、あるいは、対象プレイヤと候補プレイヤとが同一とみなす設置場所に係るゲーム装置200を使用していないと判断するように制御すればよい。即ち、制御部101は、場所情報の設定有無に関わらず、希望プレイヤをマッチング可能であり、場所情報が初期値である希望プレイヤについては、場所情報が設定済みのゲーム装置200を使用する希望プレイヤとも、場所情報が未設定のゲーム装置200を使用する希望プレイヤともマッチングさせることができる。後者の場合、同一の現実世界の設置場所に設置されたゲーム装置200を使用する希望プレイヤ同士がマッチングされ得ることになる。
【0074】
[変形例4]
上述した実施形態及び変形例では、同一とみなす設置場所を示す場所情報が設定されたゲーム装置200を使用する希望プレイヤ同士のマッチングを、基本的には許容しない態様について説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、店舗における大会開催時やメンテナンス時等において、同一の設置場所に設置されたゲーム装置200を使用するプレイヤ間での対戦ゲームの実現が所望される状況もある。このため、例えばメンテナンスモードにおいて、同一の設置場所に設置されたゲーム装置200を使用するプレイヤ間のマッチングを許容しない通常設定と許容する例外設定とを切り替え可能に構成されてもよい。この場合、例外設定が適用された場合には、マッチング要求用の情報にその旨の情報が含められ、サーバ100におけるマッチング処理において、設置場所に係るマッチング可否判断を実行しない、あるいは、同一とみなす設置場所を示す場所情報の希望プレイヤ同士を優先的にマッチングする等、制御を異ならせればよい。
【0075】
[その他の実施形態]
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0076】
100:サーバ、101:制御部、102:記憶装置、103:メモリ、104:通信部、111:許可場所DB、200:ゲーム装置、201:ゲーム制御部、202:ゲーム記憶装置、203:ゲームメモリ、204:支払検出部、205:提示制御部、206:操作入力部、207:ゲーム通信部、210:提示部、221:投入口、300:ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2022-08-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム装置と、複数の前記ゲーム装置のプレイヤを参加させた対戦ゲームを実現するゲームサーバとを含むゲームシステムであって、
前記ゲームサーバは、
前記対戦ゲームへの参加を希望する希望プレイヤに係るマッチング要求を受信する受信手段と、
前記マッチング要求が受信された前記希望プレイヤの使用する前記ゲーム装置について、当該ゲーム装置の設置場所を示す場所情報を取得する取得手段と、
所定数の前記希望プレイヤを前記対戦ゲームの参加プレイヤとしてマッチングするマッチング手段と、
前記取得手段と前記マッチング手段とを制御する制御手段と、
を備え、
前記ゲーム装置は、
当該ゲーム装置について前記場所情報の設定を受け付ける第1設定手段と、
前記第1設定手段により前記場所情報の設定が受け付けられた場合に、同一の設置場所に設置された他の前記ゲーム装置に当該設定を反映させる反映手段と、
を備え、
前記マッチング手段は、使用する前記ゲーム装置の前記場所情報の設定有無に関わらず、前記希望プレイヤをマッチング可能であり、
前記制御手段は、前記マッチング手段を、
前記場所情報が同一とみなされる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチングさせないよう制御し、
前記場所情報が設定されていない前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう制御するゲームシステム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記場所情報が異なる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記制御手段は、1つの前記対戦ゲームについて、前記場所情報が異なる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤが前記所定数に満たない場合において、不足する数の仮想プレイヤをマッチングさせるよう前記マッチング手段を制御する請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲーム装置は、設置場所が同一とみなされる前記ゲーム装置を使用するプレイヤ同士がマッチングされない旨を示す通知を提示する第1提示手段を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記場所情報は、前記ゲーム装置が設置されている売場を識別する売場情報、前記ゲーム装置が設置されている店舗を識別する店舗情報、及び前記ゲーム装置の設置場所の住所区分を識別する住所情報の少なくともいずれか2以上を含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記売場情報、前記店舗情報及び前記住所情報の2以上が同一である前記場所情報を、設置場所が同一とみなす請求項5に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記制御手段は、前記場所情報が設定されていない前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤと、前記場所情報が設定されている前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤとを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記第1設定手段は、前記場所情報として現実世界の設置場所及び仮想世界の設置場所のいずれかを設定可能であり、
前記制御手段は、前記マッチング手段を、
仮想世界の設置場所に係る前記場所情報が設定された前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤ同士を、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチングさせるようを制御し、
同一の仮想世界の設置場所に係る前記場所情報が設定された前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチングさせないよう制御する
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記第1設定手段は、前記場所情報として現実世界の設置場所及び仮想世界の設置場所のいずれかを設定可能であり、
前記制御手段は、現実世界の設置場所に係る前記場所情報が設定された前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤと、仮想世界の設置場所に係る前記場所情報が設定された前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤとを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記ゲームサーバは、前記ゲーム装置の設置を許可した現実世界の設置場所に係る前記場所情報を管理する第1管理手段をさらに備え、
前記第1設定手段は、
前記場所情報として現実世界の設置場所を設定する場合に、前記第1管理手段により管理されている前記場所情報のうちの、当該設定が行われる前記ゲーム装置に対応する前記場所情報を取得して設定し、
前記場所情報として仮想世界の設置場所を設定する場合に、予め設けられた複数の仮想世界の設置場所候補のうちから選択された1つの設置場所候補に対応する前記場所情報を設定する
請求項8または9に記載のゲームシステム。
【請求項11】
前記ゲームサーバは、前記ゲーム装置の設置を許可した現実世界の設置場所に対して、前記予め設けられた複数の仮想世界の設置場所候補のうちの1つの設置場所候補に対応する前記場所情報を関連付けて管理する第2管理手段をさらに備え、
前記第1設定手段は、前記場所情報として仮想世界の設置場所を設定する場合に、当該設定が行われる前記ゲーム装置の現実世界の設置場所に関連付けて前記第2管理手段により管理されている前記場所情報を取得して設定する
請求項10に記載のゲームシステム。
【請求項12】
前記ゲーム装置は、
前記対戦ゲームのプレイ体験を提供可能な第1モードと、前記対戦ゲームのプレイ体験を提供不可能な第2モードとを切り替えて動作可能に構成され、
前記第2モードで動作中において、前記場所情報が同一とみなされる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤとのマッチングを許容しない通常設定と許容する例外設定の切り替えを受け付ける第2設定手段を備え、
前記制御手段は、前記第2設定手段において前記例外設定に切り替えられた状態にて前記第1モードで動作中の前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤ同士を、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう前記マッチング手段を制御する
請求項1乃至11のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項13】
前記ゲーム装置は、前記マッチング手段により前記参加プレイヤとしてマッチングされたことを条件として、前記対戦ゲームを実行する実行手段を備える請求項1乃至12のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記ゲーム装置は、前記マッチング手段により他の前記参加プレイヤとマッチングされたことを条件として、当該他の参加プレイヤが使用する前記ゲーム装置の前記場所情報を提示する第2提示手段を備える請求項1乃至13のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項15】
複数のゲーム装置のプレイヤを参加させた対戦ゲームを実現するゲームサーバであって、
前記対戦ゲームへの参加を希望する希望プレイヤに係るマッチング要求を受信する受信手段と、
前記マッチング要求が受信された前記希望プレイヤの使用する前記ゲーム装置について、当該ゲーム装置の設置場所を示す場所情報を取得する取得手段と、
所定数の前記希望プレイヤを前記対戦ゲームの参加プレイヤとしてマッチングするマッチング手段と、
前記取得手段と前記マッチング手段とを制御する制御手段と、
を備え、
前記ゲーム装置は、前記場所情報の設定を受け付け可能であり、前記場所情報の設定が受け付けられた場合に、同一の設置場所に設置される他の前記ゲーム装置に当該設定を反映させるよう構成され、
前記マッチング手段は、使用する前記ゲーム装置の前記場所情報の設定有無に関わらず、前記希望プレイヤをマッチング可能であり、
前記制御手段は、前記マッチング手段を、
前記場所情報が同一とみなされる設置場所を示す前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチングさせないよう制御し、
前記場所情報が設定されていない前記ゲーム装置を使用する前記希望プレイヤを、同一の前記対戦ゲームにおいてマッチング可能なよう制御するゲームサーバ。
【請求項16】
コンピュータを、請求項1乃至14のいずれか1項に記載のゲームシステムの制御手段として機能させるプログラム。