(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095647
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 39/08 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
D06F39/08 301A
D06F39/08 311C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211661
(22)【出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】本田 雅夫
(72)【発明者】
【氏名】今西 佑太
(72)【発明者】
【氏名】直野 浩樹
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA15
3B166AB04
3B166AE02
3B166AE07
3B166BA42
3B166CA01
3B166CA02
3B166CA11
3B166CA21
3B166CB01
3B166CB11
3B166CB12
3B166CB13
3B166CD01
3B166CD15
3B166DA40
3B166DC14
3B166DE01
3B166DE02
3B166DE06
3B166DF01
3B166FA06
3B166FA12
3B166FB05
3B166FB09
3B166GA12
3B166GA22
3B166GA27
(57)【要約】
【課題】超音波による洗浄運転に使用された洗剤を、洗濯運転に容易に利用でき得る洗濯機を提供する。
【解決手段】全自動洗濯機は、洗浄水が溜められる貯水槽210を有する超音波洗浄装置50と、上面板に設けられ、超音波洗浄装置50が投入口内へ引き出し可能に収納される収納部と、上面板の内部に配置され、貯水槽210から排出された洗浄水を受けて、機外へ排出させる排水受け部70と、を備える。超音波洗浄装置50は、貯水槽210の底部に設けられ、洗浄水が排出される排水口212と、排水口212を開閉させる開閉機構220と、を含む。排水口212は、超音波洗浄装置50が収納部内に収納されているときには、収納部内で排水受け部70の上方に位置し、超音波洗浄装置50が投入口内に引き出されているときには、収納部から出て洗濯脱水槽の上方に位置する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯物が収容される洗濯槽と、
前記洗濯槽の上方に配置され、前記洗濯槽への洗濯物の投入口を有する上面板と、
洗剤を含む水が洗浄水として溜められる貯水槽を有し、当該貯水槽内の前記洗浄水に浸された被洗浄物に超音波発生体が発生した超音波を作用させて、被洗浄物に付着した汚れを除去する超音波洗浄装置と、
前記上面板に設けられ、前記超音波洗浄装置が前記投入口内へ引き出し可能に収納される収納部と、
前記上面板の内部に配置され、前記貯水槽から排出された前記洗浄水を受けて、機外へ排出させる排水受け部と、を備え、
前記超音波洗浄装置は、
前記貯水槽の底部に設けられ、前記洗浄水が排出される排水口と、
前記排水口を開閉させる開閉機構と、を含み、
前記排水口は、
前記超音波洗浄装置が前記収納部内に収納されているときには、前記収納部内で前記排水受け部の上方に位置し、
前記超音波洗浄装置が前記投入口内に引き出されているときには、前記収納部から出て前記洗濯槽の上方に位置する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記排水口は、前記超音波洗浄装置が前記収納部から引き出される引出方向に開口する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項3】
請求項2に記載の洗濯機において、
前記貯水槽は、当該貯水槽の底面部の一部を上方に凹ませるようにして形成された隆起部を含み、
前記排水口は、前記隆起部において、前記超音波洗浄装置が前記収納部に収納される収納方向を向く壁面に形成され、前記隆起部の凹み部分に繋がり、
前記開閉機構は、前記凹み部分に配置され、前記貯水槽の外側から前記排水口を閉塞する弁体を含む、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか一項に記載の洗濯機において、
前記開閉機構は、
前記排水口を閉塞する弁体と、
前記弁体を、前記排水口が閉塞される閉塞方向に付勢する付勢部材と、
前記弁体に連結され、前記超音波洗浄装置が前記収納部に収納される収納方向に移動したときに前記収納部内に設けられた当接部に当接し、当該当接部に押されて前記収納方向と反対方向に移動し、前記弁体を、前記排水口から離間する離間方向に移動させる弁可動部材と、を含み、
前記弁可動部材は、前記収納方向に移動したとき、前記排水口が前記排水受け部の上方に進入した後に前記当接部に当接する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項5】
請求項4に記載の洗濯機において、
前記開閉機構は、前記弁可動部材を前記収納方向と反対方向に移動させるための操作が行われる操作部を、さらに含む、
ことを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波を利用して被洗浄物を洗浄する超音波洗浄装置を備えた洗濯機が、特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1の洗濯機では、投入口を有する上面板の内部に、超音波洗浄装置が収納される収納部が設けられる。超音波洗浄装置による洗浄運転が行われる際に、超音波洗浄装置が収納部から投入口の内側に引き出される。
【0004】
超音波洗浄装置は、洗剤を含む水が洗浄水として溜められる貯水槽と、超音波を発生させる超音波発生体と、を備える。被洗浄物の汚れの付着部分が貯水槽内の洗浄水に浸される。洗浄水が浸透した汚れの付着部分に、超音波発生体から発生した超音波が作用し、被洗浄物から汚れが除去される。このとき、洗剤の効果も加わるため、洗浄性能の向上が期待される。
【0005】
さらに、超音波洗浄装置は、貯水槽の後面に形成された排水口を開閉する弁体と、弁体を切り替える弁切替機構と、を備える。超音波洗浄装置が収納部に収納されると、弁切替機構の動作により弁体が開き、貯水槽内の洗浄水が排水口から排出される。また、弁切替機構が操作部を含み、超音波洗浄装置が収納部から引き出された状態において、操作部が操作された場合にも、弁切替機構の動作により弁体が開き、貯水槽内の洗浄水が排水口から排出される。排水口から排出された洗浄水は、収納部に配置された排水受け部で受けられ、その後、排水ホースを介して機外に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の洗濯機では、洗浄運転に使用された洗浄水、即ち洗浄水に含まれる洗剤は、洗浄運転の終了後、そのまま機外に廃棄される。このため、洗浄運転に使用された洗剤を、これに続く洗濯運転に利用することが難しく、洗濯運転での洗剤の使用量を低減することが難しい。
【0008】
そこで、本発明は、超音波による洗浄運転に使用された洗剤を、洗濯運転に容易に利用でき得る洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る洗濯機は、洗濯物が収容される洗濯槽と、前記洗濯槽の上方に配置され、前記洗濯槽への洗濯物の投入口を有する上面板と、洗剤を含む水が洗浄水として溜められる貯水槽を有し、当該貯水槽内の前記洗浄水に浸された被洗浄物に超音波発生体が発生した超音波を被洗浄物に作用させて、被洗浄物に付着した汚れを除去する超音波洗浄装置と、前記上面板に設けられ、前記超音波洗浄装置が前記投入口内へ引き出し可能に収納される収納部と、前記上面板の内部に配置され、前記貯水槽から排出された前記洗浄水を受けて、機外へ排出させる排水受け部と、を備える。ここで、前記超音波洗浄装置は、前記貯水槽の底部に設けられ、前記洗浄水が排出される排水口と、前記排水口を開閉させる開閉機構と、を含む。前記排水口は、前記超音波洗浄装置が前記収納部内に収納されているときには、前記収納部内で前記排水受け部の上方に位置し、前記超音波洗浄装置が前記投入口内に引き出されているときには、前記収納部から出て前記洗濯槽の上方に位置する。
【0010】
本発明によれば、超音波洗浄装置が収納部内に収納されている状態で開閉機構により排水口を開放することにより、貯水槽内の洗浄水を機外に廃棄できる。さらに、超音波洗浄装置が投入口内に引き出されている状態で開閉機構により排水口を開放することにより、貯水槽内の洗浄水を洗濯槽内に排出でき、洗浄水に含まれた洗剤を洗濯運転に利用できる。
【0011】
本発明に係る洗濯機において、前記排水口は、前記超音波洗浄装置が前記収納部から引き出される引出方向に開口するような構成とされ得る。
【0012】
本発明によれば、洗濯槽の内側方向に洗浄水を排出させることができ、洗濯槽の外への洗浄水の漏れ出しを防止できる。
【0013】
また、前記貯水槽は、当該貯水槽の底面部の一部を上方に凹ませるようにして形成された隆起部を含むような構成とされ得る。この場合、前記排水口は、前記隆起部において、前記超音波洗浄装置が前記収納部に収納される収納方向を向く壁面に形成され、前記隆起部の凹み部分に繋がるような構成とされ得る。さらに、前記開閉機構は、前記凹み部分に配置され、前記貯水槽の外側から前記排水口を閉塞する弁体を含むような構成とされ得る。
【0014】
このような構成とされれば、排水口が形成される壁面と弁体とが貯水槽の下方に張り出す量を抑えることができるので、貯水槽と排水受け部との距離を近づけられる。これにより、超音波洗浄装置と排水受け部とを含むユニットをコンパクトに構成でき、収納部をコンパクトに構成できる。
【0015】
本発明に係る洗濯機において、前記開閉機構は、前記排水口を閉塞する弁体と、前記弁体を、前記排水口が閉塞される閉塞方向に付勢する付勢部材と、前記弁体に連結され、前記超音波洗浄装置が前記収納部に収納される収納方向に移動したときに前記収納部内に設けられた当接部に当接し、当該当接部に押されて前記収納方向と反対方向に移動し、前記弁体を、前記排水口から離間する離間方向に移動させる弁可動部材と、を含むような構成とされ得る。この場合、前記弁可動部材は、前記収納方向に移動したとき、前記排水口が前記排水受け部の上方に進入した後に前記当接部に当接するような構成とされ得る。
【0016】
本発明によれば、超音波洗浄装置を収納部に収納することにより、自動的に、貯水槽内の洗浄水を機外に排出できる。さらに、排水口が開放し始めたときに、確実に、排水口を排水受け部の上方に位置させておくことができ、洗濯槽側への洗浄水の漏れ出しを防止できる。
【0017】
また、前記開閉機構は、前記弁可動部材を前記収納方向と反対方向に移動させるための操作が行われる操作部を、さらに含むような構成とされ得る。
【0018】
このような構成とされれば、ユーザは、超音波洗浄装置が投入口内に引き出された状態で操作部を操作することにより、排水口を開放させて、貯水槽内の洗浄水を洗濯槽内に排出させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、超音波による洗浄運転に使用された洗剤を、洗濯運転に容易に利用でき得る洗濯機を提供できる。
【0020】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明によりさらに明らかとなろう。ただし、以下の実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る、全自動洗濯機の側面断面図である。
【
図2】
図2(a)は、実施の形態に係る、収納部に収納された状態の超音波洗浄装置および上面板の斜視図である。
図2(b)および(c)は、実施の形態に係る、収納部から引き出された状態の超音波洗浄装置および上面板の要部の斜視図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る、貯水部が基体部から離脱した状態の超音波洗浄装置の斜視図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る、超音波洗浄部および基体部の側面断面図である。
【
図5】
図5(a)は、実施の形態に係る、後方から見た貯水部の斜視図であり、
図5(b)は、実施の形態に係る、後方から見た弁可動部材および操作部の斜視図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る、貯水部の底面図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る、排水口の位置で切断された貯水部の側面断面図である。
【
図8】
図8は、実施の形態に係る、超音波洗浄装置が収納部から引き出された状態にあるときの超音波洗浄装置および排水受け部の側面断面図である。
【
図9】
図9は、実施の形態に係る、超音波洗浄装置が収納部に収納された状態にあるときの超音波洗浄装置および排水受け部の側面断面図である。
【
図10】
図10は、実施の形態に係る、超音波洗浄装置が収納部から引き出された状態で操作部が移動操作されたときの超音波洗浄装置および排水受け部の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の洗濯機の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
【0024】
全自動洗濯機1は、外郭を構成する筐体10を備える。筐体10は、上下の面が開放された方形筒状の胴体部11と、胴体部11の上面を覆う上面板12と、胴体部11を支持する脚台13とを含む。上面板12には、洗濯物の投入口14が形成される。投入口14は、開閉自在な上蓋15により覆われる。上面板12の前部には、内部に制御部16が配置される。制御部16は、全自動洗濯機1による洗濯運転および超音波洗浄装置50による洗浄運転を制御する。
【0025】
筐体10内には、上面が開口する外槽20が配置される。外槽20は、防振装置を有する4本の吊棒21により弾性的に吊り下げ支持される。外槽20内には、上面が開口する洗濯脱水槽22が配置される。洗濯脱水槽22は、鉛直方向に延びる回転軸を中心に回転する。洗濯脱水槽22の内周面には、全周に亘って多数の脱水孔22aが形成される。洗濯脱水槽22の上部には、バランスリング23が設けられる。洗濯脱水槽22の底部には、パルセータ24が配置される。パルセータ24の表面には、放射状に複数の羽根24aが設けられる。なお、洗濯脱水槽22は、本発明の洗濯槽に相当する。
【0026】
上面板12は、洗濯脱水槽22の上方に配置され、投入口14を通じて洗濯脱水槽22内に洗濯物が投入される。
【0027】
外槽20の外底部には、洗濯脱水槽22およびパルセータ24を駆動するトルクを発生させる駆動ユニット30が配置される。駆動ユニット30は、駆動モータ31と、伝達機構部32とを含む。伝達機構部32は、クラッチ機構32aを有し、当該クラッチ機構32aによる切替操作により、洗い工程およびすすぎ工程では、駆動モータ31のトルクをパルセータ24のみに伝達してパルセータ24のみを回転させ、脱水工程では、駆動モータ31のトルクをパルセータ24および洗濯脱水槽22に伝達してパルセータ24および洗濯脱水槽22を一体的に回転させる。
【0028】
外槽20の外底部には、排水口部20aが形成される。排水口部20aには、排水バルブ40が設けられる。排水バルブ40は、排水ホース41に接続される。排水バルブ40が開放されると、洗濯脱水槽22および外槽20に溜められた水が排水ホース41を通じて機外へ排出される。
【0029】
外槽20の上部には、溢水口20bが形成される。外槽20内に所定の溢水水位以上の水が溜められると、溢水口20bから水が排出される。外槽20の外面には、溢水口20bを覆うように溢水受け部25が設けられる。溢水受け部25の底部には、溢水パイプ26の一端が接続される。溢水パイプ26の他端は、排水ホース41に接続される。溢水口20bから排出された水は、溢水受け部25により受けられた後、溢水パイプ26を通って排水ホース41へ流れる。
【0030】
上面板12の後部のほぼ中央には、超音波洗浄装置50が配置される。超音波洗浄装置50では、主に、被洗浄物に部分的に付着した汚れを、全自動洗濯機1での洗濯に先立って除去するための洗浄運転が行われる。
【0031】
上面板12の後部には、超音波洗浄装置50の後方に貯留タンク60が配置され、超音波洗浄装置50の下方に排水受け部70が配置される。貯留タンク60には、超音波洗浄装置50の貯水槽210に供給される洗剤を含む水を、洗浄水として溜めることができる。貯留タンク60には、当該貯留タンク60内からの洗浄水の流出口を開閉する供給バルブ61が設けられる。供給バルブ61に繋がる供給ノズル62が、貯留タンク60から前方に延びて、超音波洗浄装置50の貯水槽210の上方に配置される。供給ノズル62は、貯水槽210内へ洗浄水を供給するための供給部材である。
【0032】
排水受け部70は、トレイ状を有し、貯水槽210から排出された水を受ける。排水受け部70には、受けた水が排出される排出孔71が形成される。排出孔71には、排水パイプ72の一端が接続される。排水パイプ72の他端は、溢水パイプ26の上部に接続される。排水受け部70が受けた水は、排水パイプ72および溢水パイプ26を通じて排水ホース41に排出される。
【0033】
上面板12の後部には、超音波洗浄装置50を取り囲むようにして、給水装置80が配置される。給水装置80は、水道栓に繋がり、洗濯脱水槽22内へ給水を行う機能を有する。また、給水装置80は、液体の洗剤および柔軟剤がそれぞれ収容される図示しない洗剤タンクおよび柔軟剤タンクを有し、洗剤および柔軟剤を洗濯脱水槽22内に自動投入する自動投入装置としても機能する。さらに、給水装置80は、水道栓からの水と洗剤タンクからの洗剤とを混合することにより、貯水槽210に溜められる洗浄水を生成し、生成した洗浄水を貯留タンク60に供給する機能も備える。
【0034】
図2(a)は、収納部17に収納された状態の超音波洗浄装置50および上面板12の斜視図である。
図2(b)および(c)は、収納部17から引き出された状態の超音波洗浄装置50および上面板12の要部の斜視図である。
図2(c)では、収納部17の内部が見えるよう、カバー19の図示が省略されている。また、
図2(a)および(c)では、供給ノズル62の図示が省略されている。
【0035】
上面板12には、後部の中央部に、超音波洗浄装置50が収納される収納部17が設けられる。上面板12は、収納部17の前方が出入口18として開口する。出入口18には、投光性を有するほぼ方形状のカバー19が設けられる。
【0036】
超音波洗浄装置50は、超音波洗浄部100と、貯水部200と、基体部300とを備える。超音波洗浄部100は、超音波を発生させる超音波発生体110を有する。貯水部200には、超音波発生体110の下方に位置し、洗浄水が溜められる貯水槽210が設けられる。給水装置80で生成されて貯留タンク60に一旦溜められた洗浄水が、供給ノズル62を通じて貯水槽210内に供給される。
【0037】
図2(a)に示すように、洗浄運転が行われるとき、超音波洗浄装置50は収納部17から前方に引き出されて上面板12の投入口14の内側に張り出す。一方、
図2(b)および(c)に示すように、洗浄運転が行われないとき、超音波洗浄装置50は後方に引き込まれて収納部17に収納される。収納部17の出入口18がカバー19により閉じられる。このとき、カバー19の下端は、貯水部200の前端部に当接する。
【0038】
本実施の形態において、前方向が、超音波洗浄装置50が収納部17から引き出される引出方向となり、後方向が、超音波洗浄装置50が収納部17に収納される収納方向となる。
【0039】
図3は、貯水部200が基体部300から離脱した状態の超音波洗浄装置50の斜視図である。
図4は、超音波洗浄部100および基体部300の側面断面図である。
図5(a)は、後方から見た貯水部200の斜視図であり、
図5(b)は、後方から見た弁可動部材240および操作部250の斜視図である。
図6は、貯水部200の底面図である。
図7は、排水口212の位置で切断された貯水部200の側面断面図である。なお、
図6には、便宜上、弁可動部材240にハッチングが施されている。
【0040】
超音波洗浄装置50は、超音波洗浄部100が基体部300に保持され、貯水部200が基体部300に離脱可能に装着される。
【0041】
超音波洗浄部100は、超音波発生体110と、ハウジング120とを備える。超音波発生体110は、超音波振動子111と、超音波振動子111に結合される振動ホーン112とを含む。超音波発生体110は、超音波振動子111の高周波振動により、振動ホーン112の先端から超音波を発生させる。
【0042】
ハウジング120は、前後方向に延び、その先端部121が下方に屈曲するようなアーム形状を有する。ハウジング120内の前部に超音波発生体110が配置される。振動ホーン112の先端部がハウジング120の開口部122から露出する。ハウジング120の後部123が、基体部300の上部に固定される。
【0043】
貯水部200は、樹脂材料により形成され、前後方向にやや長く且つ上下方向に扁平であって左側部分が右側部分よりも後方に張り出すような形状を有する。貯水部200には、貯水槽210が形成される。貯水槽210は、貯水部200の形状に沿った形状、即ち左側部分が右側部分よりも後方に張り出すような皿形状を有する。
【0044】
貯水槽210には、その左側部分の中央部に、当該貯水槽210の底面部210aの一部を上方に凹ませるようにして、ほぼ直方体状の隆起部211が形成される。隆起部211における後方を向く壁面211aには、円形の排水口212が形成される。排水口212は、前方に開口して隆起部211の凹み部分211bに繋がる。
【0045】
排水口212は、貯水槽210において、超音波洗浄装置50が収納部17に収納されているときには排水受け部70に上方から重なり、超音波洗浄装置50が収納部17から引き出されているときには収納部17から露出して洗濯脱水槽22に上方から重なる位置に設けられる。
【0046】
貯水槽210の底面部210aには、排水口212の後方に、底面部210aの一部を下方に凹ませるようにして、溝部213が形成されるとともに、溝部213の後方に、底面部210aの一部を上方に凹ませるようにして、ほぼ半円筒状の収容部214が形成される。
【0047】
貯水部200には、排水口212を開閉させる開閉機構220が設けられる。開閉機構220は、弁体230と、弁可動部材240と、操作部250と、圧縮バネ260と、を備える。
【0048】
弁体230は、ゴム等の弾性材料により形成され、前面が円弧状に膨らんだ円盤形状を有する。弁体230は、隆起部211の凹み部分211bに配置されて、貯水槽210の外側から排水口212を閉塞する。
【0049】
弁可動部材240は、ほぼ方形状の底板部241と、底板部241の左右の端部からそれぞれ立ち上がり、底板部241よりも後方へ延びる細長の方形状の左板部242および右板部243と、左板部242の後端と右板部243の後端とに繋がる細長の方形状の後板部244と、底板部241の左端部と左板部242の前端から前方へ延びる細長い棒状の連結部245と、を含む。
【0050】
弁可動部材240は、貯水部200の裏側に形成された貯水槽210の周囲の空間に嵌り込むように、下方から貯水部200に取り付けられる。これにより、弁可動部材240は、貯水部200に、前後方向に移動可能に保持される。
【0051】
底板部241には、貯水槽210の溝部213および収容部214に対応する部分に、ほぼ方形状の開口部246が形成される。開口部246の収容部214に対応する部分には、左右方向にカバー部247が架け渡される。
【0052】
底板部241には、開口部246の後縁部にバネ取付部248が設けられる。バネ取付部248は、前方へ延びる軸248aを有する。圧縮バネ260の後端が軸248aに挿入される。圧縮バネ260は、収容部214に収容され、その前端が収容部214の前壁面214aに当接する。圧縮バネ260の前側部分が下方からカバー部247に覆われる。なお、圧縮バネ260は、本発明の付勢部材に相当する。圧縮バネ260以外のバネやその他の付勢部材が、弁体230の付勢に用いられてもよい。
【0053】
底板部241には、開口部246の前縁部に弁取付部249が設けられる。弁取付部249は、隆起部211の凹み部分211bに収容される。弁取付部249には、弁体230が取り付けられる。
【0054】
連結部245には、先端部に前後方向に延びる長孔245aが形成される。長孔245aは、貯水部200の裏側に形成された取付ボス201に整合する。長孔245aに通されたネジ270が、連結部245を押さえ付けないようにして、取付ボス201に止められる。これにより、連結部245は、上下左右方向には固定されるが、長孔245aの長さの範囲内で前後方向に移動可能となる。
【0055】
操作部250は、弁可動部材240の連結部245の先端部に一体形成される。貯水部200には、左側面の前部に方形状の操作窓202が設けられる。操作部250は、操作窓202から外部に臨む。操作部250の前端部には、上下方向に延びるリブ251が形成される。リブ251は、ユーザが操作部250を移動操作するときに指を引っ掛ける部分となる。
【0056】
弁体230が前方から排水口212を閉塞しているとき、圧縮バネ260は圧縮した状態にあり、弁体230は、圧縮バネ260によって弁可動部材240を介して後方向、即ち閉塞方向に付勢される。貯水部200は、貯水槽210の後方が開放されており、弁可動部材240の後端部、即ち後板部244が、貯水部200よりも後方に突出する。
【0057】
貯水部200は、前方から基体部300に装着される。貯水部200が基体部300に装着された状態において、超音波発生体110の振動ホーン112の先端面の位置は貯水槽210の上面の位置よりも少し低く、振動ホーン112の先端部が貯水槽210内に入り込んだ状態となる。
【0058】
全自動洗濯機1では、各種運転コースの洗濯運転を行うことができる。洗濯運転では、洗い工程、中間脱水工程、すすぎ工程および最終脱水工程が順番に実行される。
【0059】
洗い工程およびすすぎ工程では、洗濯脱水槽22内に水が溜められた状態で、パルセータ24が右方向および左方向に回転する。パルセータ24の回転により洗濯脱水槽22内に水流が発生する。洗い工程では、発生した水流と水に含まれる洗剤とにより洗濯物が洗われる。すすぎ工程では、発生した水流により洗濯物がすすがれる。なお、洗い工程の給水時には、給水装置80により洗濯脱水槽22内に洗剤が自動投入される。また、すすぎ工程の給水時には、給水装置80により洗濯脱水槽22内に柔軟剤が自動投入される。
【0060】
中間脱水工程および最終脱水工程では、洗濯脱水槽22およびパルセータ24が一体となって高速回転する。洗濯脱水槽22に発生する遠心力の作用により、洗濯物が脱水される。
【0061】
全自動洗濯機1では、超音波洗浄装置50による洗浄運転を行うことができる。
【0062】
ユーザは、洗浄運転を行う場合、
図2(a)のように、超音波洗浄装置50を収納部17から引き出す。
【0063】
図8は、超音波洗浄装置50が収納部17から引き出された状態にあるときの超音波洗浄装置50および排水受け部70の側面断面図である。
図8には、供給ノズル62の先端部が描かれている。また、
図8には、収納部17の出入口18が、二点鎖線で示されている。
【0064】
図8に示すように、超音波洗浄装置50が投入口14内に引き出された状態にあるとき、超音波洗浄装置50の一部である貯水部200、即ち貯水槽210の後部と基体部300とが、収納部17内に残る。開閉機構220では、圧縮バネ260が、弁可動部材240を介して弁体230を閉塞方向に付勢する。これにより、弁体230が排水口212を閉塞し、排水口212が閉鎖された状態となる。排水口212は、収納部17から出て、投入口14内において、洗濯脱水槽22の上方に位置している。
【0065】
ユーザは、洗浄運転を開始させるため、所定の開始操作を行う。
【0066】
洗浄運転が開始されると、給水装置80により、貯水槽210内への洗浄水の供給が行われる。即ち、給水装置80により生成された洗浄水が、一旦、貯留タンク60に溜められる。その後、供給バルブ61が開放され、貯留タンク60内の洗浄水が、供給ノズル62を介して貯水槽210内に供給される。
【0067】
図8に示すように、供給ノズル62の先端部が、収納部17に残った貯水槽210の後部に上方から重なる。供給ノズル62の先端部には、下方に突出する円筒状の放出口62aが形成されており、放出口62aの下端部が、貯水槽210内に入り込んでいる。
【0068】
供給ノズル62から貯水槽210の後部に洗浄水が放出され、貯水槽210内に洗浄水が溜まっていく。
図8の一点鎖線のように、貯水槽210内の水位が放出口62aの下端の高さまで上昇し、放出口62aが洗浄水で塞がれると、貯留タンク60内からの洗浄水の水圧と大気圧とが釣り合う。これにより、供給バルブ61が開かれた状態のままで、貯留タンク60からの給水が停止する。
【0069】
貯水槽210内に洗浄水が溜められると、ユーザは、被洗浄物の汚れの付着部分を、貯水槽210と超音波発生体110の振動ホーン112との間にセットする。被洗浄物の汚れの付着部分が洗浄水に浸され、被洗浄物の内部に浸透した洗浄水が表面に浸み出す。被洗浄物の表面には薄い水の層が形成され、この水の層に振動ホーン112が接触する状態となる。
【0070】
供給バルブ61が開放されてから所定の待機時間が経過すると、超音波振動子111に通電が行われて、超音波発生体110が作動する。振動ホーン112の先端から超音波が発生し、超音波の作用によって被洗浄物から汚れが剥離する。この際、洗剤の力が加わることにより、洗浄力が高まる。
【0071】
超音波発生体110が動作を開始してから、所定の運転時間が経過すると、超音波発生体110の動作が停止され、洗浄運転が終了する。
【0072】
ユーザは、
図2(b)および(c)のように、超音波洗浄装置50を収納部17に収納する。
【0073】
図9は、超音波洗浄装置50が収納部17に収納された状態にあるときの超音波洗浄装置50および排水受け部70の側面断面図である。
図9には、収納部17の出入口18が、二点鎖線で示されている。
【0074】
図9に示すように、超音波洗浄装置50、即ち貯水部200が収納部17に収納されると、開閉機構220では、貯水部200とともに後方、即ち収納方向に移動した弁可動部材240の後板部244が、排水受け部70の後面部70aに当接し、後面部70aに押されて、圧縮バネ260の付勢力に抗し、貯水部200に対して前方、即ち引出方向に移動する。弁可動部材240に連結された弁体230が貯水槽210の排水口212に対して前方、即ち排水口212から離間する離間方向に移動し、排水口212が開放される。
【0075】
ここで、弁可動部材240は、収納方向に移動したとき、排水口212が排水受け部70の上方の進入した後に後面部70aに当接する。よって、排水口212が開放し始めたときには、既に、排水口212が排水受け部70の上方に位置している。なお、排水受け部70の後面部70aは、本発明の当接部に相当する。
【0076】
図9の矢印に示すように、貯水槽210内の洗浄水が、排水口212を通じて排水受け部70へ排出される。排水受け部70に排出された洗浄水は、排出孔71から排出され、排水パイプ72、溢水パイプ26および排水ホース41を流れて、機外へ排出される。このとき、供給バルブ61は開放されており、貯留タンク60内に残っている洗浄水も、貯水槽210を通って機外に排出される。
【0077】
さて、洗浄運転が終了したとき、ユーザは、洗浄運転に使用した洗浄水、即ち洗浄水に含まれた洗剤を洗濯運転に再利用する場合に、超音波洗浄装置50が投入口14内に引き出されたままの状態において、操作部250を前方へ移動させる移動操作を行う。
【0078】
図10は、超音波洗浄装置50が収納部17から引き出された状態で操作部250が移動操作されたときの超音波洗浄装置50および排水受け部70の側面断面図である。
図10には、収納部17の出入口18が、二点鎖線で示されている。
【0079】
操作部250が移動操作されると、開閉機構220では、貯水部200が収納部17内に移動されたときと同様に、弁可動部材240が、貯水部200に対して引出方向に移動する。これにより、弁体230が貯水槽210の排水口212に対して離間方向に移動し、排水口212が開放される。
【0080】
このとき、排水口212は、洗濯脱水槽22の上方に位置している。よって、
図10の矢印に示すように、貯水槽210内から排水口212を通じて排出された洗浄水は、洗濯脱水槽22内へ排出される。排水口212は、前方、即ち引出方向に開口しているため、排水口212から洗濯脱水槽22の内側方向に洗浄水が排出される。
【0081】
なお、供給バルブ61は開放されており、貯留タンク60内に残っている洗浄水も、貯水槽210を通って洗濯脱水槽22内へ排出される。
【0082】
こうして、ユーザは、洗浄運転に使用した洗剤を、当該洗浄運転に続いて行われる洗濯運転に利用できる。
【0083】
<実施の形態の効果>
以上、本実施の形態によれば、貯水槽210の排水口212が、超音波洗浄装置50が収納部17内に収納されているときには、収納部17内で排水受け部70の上方に位置し、超音波洗浄装置50が投入口14内に引き出されているときには、収納部17から出て洗濯脱水槽22の上方に位置する。
【0084】
これにより、超音波洗浄装置50が収納部17内に収納されている状態で開閉機構220により排水口212を開放することにより、貯水槽210内の洗浄水を機外に廃棄できる。さらに、超音波洗浄装置50が投入口14内に引き出されている状態で開閉機構220により排水口212を開放することにより、貯水槽210内の洗浄水を洗濯脱水槽22内に排出でき、洗浄水に含まれた洗剤を洗濯運転に利用できる。
【0085】
さらに、本実施の形態によれば、排水口212が、超音波洗浄装置50が収納部17から引き出される引出方向に開口しているので、洗濯脱水槽22の内側方向に洗浄水を排出させることができ、洗濯脱水槽22の外への洗浄水の漏れ出しを防止できる。
【0086】
さらに、本実施の形態によれば、排水口212が、貯水槽210の底面部210aに形成された隆起部211において、後方、即ち収納方向を向く壁面211aに形成され、隆起部211の凹み部分211bに繋がる。さらに、開閉機構220が、凹み部分211bに配置され、貯水槽210の外側から排水口212を閉塞する弁体230を含む。
【0087】
この構成によれば、排水口212が形成される壁面211aと弁体230とが貯水槽210の下方に張り出す量を抑えることができるので、貯水槽210と排水受け部70との距離を近づけられる。これにより、超音波洗浄装置50と排水受け部70とを含むユニットをコンパクトに構成でき、収納部17をコンパクトに構成できる。
【0088】
さらに、本実施の形態によれば、開閉機構220は、超音波洗浄装置50が収納方向に移動したときに弁可動部材240が収納部17内に設けられた排水受け部70の後面部70aに当接し、当該後面部70aに押されて引出方向に移動し、弁体230を排水口212から離間する離間方向に移動させるような構成とされている。
【0089】
このため、超音波洗浄装置50を収納部17に収納することにより、自動的に、貯水槽210内の洗浄水を機外に排出できる。さらに、弁可動部材240は、収納方向に移動したとき、排水口212が排水受け部70の上方に進入した後に後面部70aに当接するので、排水口212が開放し始めたときに、確実に、排水口212を排水受け部70の上方に位置させておくことができ、洗濯脱水槽22側への洗浄水の漏れ出しを防止できる。
【0090】
さらに、本実施の形態によれば、開閉機構220が、弁可動部材240を引出方向に移動させて、弁体230を離間方向に移動させるための操作が行われる操作部250を含んでいる。このため、ユーザは、超音波洗浄装置50が投入口14内に引き出された状態で操作部250を操作することにより、排水口212を開放させて、貯水槽210内の洗浄水を洗濯脱水槽22内に排出させることができる。
【0091】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
【0092】
たとえば、上記実施の形態では、開閉機構220は、弁体230と、弁可動部材240と、操作部250と、圧縮バネ260と、を備える構成とされている。しかしながら、開閉機構220は、排水口212を開閉させることできれば、如何なる構成であってもよい。たとえば、開閉機構220は、排水口212に配置された電磁バルブを含み、電磁バルブの開閉により、排水口212を開閉するような構成とされてもよい。
【0093】
さらに、上記実施の形態では、排水口212が、超音波洗浄装置50の引出方向に開口している。しかしながら、排水口212が開口する方向は、上記の方向に限定されるものではなく、たとえば、排水口212が下方に開口していてもよい。
【0094】
さらに、上記実施の形態では、貯水槽210の底面部210aに隆起部211が形成され、当該隆起部211の壁面211aに排水口212が形成されている。しかしながら、貯水槽210の底部に排水口212が設けられれば、必ずしも上記の構成とされなくてもよい。たとえば、貯水槽210の底面部210aに下方に凹む凹部が形成され、凹部の底面や周壁面に排水口212が形成されるような構成が採られてもよい。
【0095】
さらに、上記実施の形態では、排水受け部70の後面部70aが、弁可動部材240が当接する当接部として機能する。しかしながら、当接部は、収納部17内に配置されて弁可動部材240が当接すれば、如何なる構成とされてもよい。
【0096】
さらに、上記実施の形態では、給水装置80により生成された洗浄水が、一旦、貯留タンク60に溜められ、その後、貯留タンク60から貯水槽210に供給される。しかしながら、貯留タンク60が設けられず、給水装置80から洗浄水が、直接、貯水槽210に供給されるようにしてもよい。
【0097】
さらに、上記実施の形態では、超音波洗浄装置50を備える全自動洗濯機1が示された。しかしながら、本発明は、全自動洗濯機1以外の洗濯機、たとえば、乾燥機能を有する全自動洗濯乾燥機にも適用できる。
【0098】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 全自動洗濯機(洗濯機)
12 上面板
14 投入口
17 収納部
22 洗濯脱水槽(洗濯槽)
50 超音波洗浄装置
70 溢水受け部
70a 後面部(当接部)
110 超音波発生体
210 貯水槽
210a 底面部
211 隆起部
211a 壁面
211b 凹み部分
212 排水口
220 開閉機構
230 弁体
240 弁可動部材
250 操作部
260 圧縮バネ(付勢部材)