(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095764
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】多重光源を用いた表面形状情報獲得装置
(51)【国際特許分類】
G01B 11/24 20060101AFI20230629BHJP
G01B 11/02 20060101ALI20230629BHJP
G01B 9/02002 20220101ALI20230629BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
G01B11/24 D
G01B11/02 G
G01B9/02002
H01L21/66 J
H01L21/66 P
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167261
(22)【出願日】2022-10-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0186849
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522409219
【氏名又は名称】グミ エレクトロニクス アンド インフォメーション テクノロジー リサーチ インスティテュート
【氏名又は名称原語表記】GUMI ELECTRONICS & INFORMATION TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】ウ ソンス
(72)【発明者】
【氏名】チョイ ジェグワン
(72)【発明者】
【氏名】ク ジュンシク
(72)【発明者】
【氏名】カン ピルソン
【テーマコード(参考)】
2F064
2F065
4M106
【Fターム(参考)】
2F064AA09
2F064CC04
2F064EE01
2F064FF01
2F064FF06
2F064GG12
2F064GG22
2F064HH03
2F065AA25
2F065AA52
2F065BB02
2F065BB17
2F065CC19
2F065DD03
2F065FF52
2F065GG04
2F065GG23
2F065HH04
2F065HH13
2F065JJ03
2F065JJ09
2F065PP24
2F065QQ03
2F065QQ21
2F065QQ24
2F065QQ31
2F065SS04
2F065UU01
4M106AA01
4M106BA04
4M106BA05
4M106CA38
4M106CA48
4M106DB04
4M106DB07
4M106DB12
4M106DB13
4M106DJ17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】波長の異なる多重光源を用いて、サンプルの表面形状の深さ測定範囲を拡張する、多重光源を用いた表面形状情報獲得装置を提供する。
【解決手段】多重光源を用いた表面形状情報獲得装置は、第1波長の第1光を生成して出力する第1光源部;第1光源部から入射する第1光を、第1分割光と第2分割光に分割する第1ビームスプリッタ;第2波長の第2光を生成して出力する第2光源部;第2光源部から入射する前記第2光を、第3分割光と第4分割光に分割する第2ビームスプリッタ;第2分割光と第4分割光が入射され、これをサンプルに入射させて、第1サンプル光及び第2サンプル光を形成させるサンプル光形成部;第1サンプル光及び第2サンプル光を受光し、第1分割光が基準ミラーから反射して形成された第1基準光と、第3分割光が基準ミラーから反射して形成された第2基準光を受光して、干渉信号を生成する撮像部;を含むことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1波長の第1光を生成して出力する第1光源部;
前記第1光源部から入射する前記第1光を、第1分割光と第2分割光に分割する第1ビームスプリッタ;
第2波長の第2光を生成して出力する第2光源部;
前記第2光源部から入射する前記第2光を、第3分割光と第4分割光に分割する第2ビームスプリッタ;
前記第2分割光と前記第4分割光が入射され、これをサンプルに入射させて、第1サンプル光及び第2サンプル光を形成させるサンプル光形成部;
前記第1サンプル光及び前記第2サンプル光を受光し、前記第1分割光が基準ミラーから反射して形成された第1基準光と、前記第3分割光が基準ミラーから反射して形成された第2基準光を受光して、干渉信号を生成する撮像部;を含むことを特徴とする、
多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項2】
前記サンプル光形成部は、
前記第2分割光と前記第4分割光とを結合させる第3ビームスプリッタ;
前記第3ビームスプリッタで結合された第2分割光及び第4分割光をサンプルに入射させ、前記第2分割光及び前記第4分割光が、前記サンプルから反射して形成された第1サンプル光及び第2サンプル光を、前記撮像部側に入射させる第4ビームスプリッタ;を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項3】
前記サンプル光形成部は、
前記第3ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に配置され、
前記第3ビームスプリッタを経て結合された前記第2分割光と第4分割光のノイズを除去するノイズ除去部;をさらに含むことを特徴とする、
請求項2に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項4】
前記サンプル光形成部は、
前記第3ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に配置され、
前記第3ビームスプリッタを経て結合された前記第2分割光と前記第4分割光を、前記第4ビームスプリッタに伝達するレンズ部;をさらに含むことを特徴とする、
請求項2に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項5】
前記サンプル光形成部は、
前記第4ビームスプリッタとサンプルとの間に配置され、
前記第4ビームスプリッタから入射する前記第2分割光と前記第4分割光を平行光の形態に変換して、前記サンプルに入射させ、前記サンプルから反射して形成された第1サンプル光と第2サンプル光を集束して、前記第4ビームスプリッタに入射させる対物レンズ部;をさらに含むことを特徴とする、
請求項2に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項6】
第1波長の第1光を生成して出力する第1光源部;
前記第1光源部から入射する前記第1光を、第1分割光と第2分割光に分割する第1ビームスプリッタ;
前記第1分割光の光の長さを調節するものの、前記第1分割光を基準ミラーに入射させて、第1基準光を形成させる第1光の長さ調節部;
第2波長の第2光を生成して出力する第2光源部;
前記第2光源部から入射する前記第2光を、第3分割光と第4分割光に分割する第2ビームスプリッタ;
前記第3分割光の光の長さを調節するものの、前記第3分割光を基準ミラーに入射させて、第2基準光を形成させる第2光の長さ調節部;
前記第2分割光と前記第4分割光が入射され、これをサンプルに入射させて、第1サンプル光及び第2サンプル光を形成させるサンプル光形成部;
前記第1サンプル光及び前記第2サンプル光を受光し、前記第1基準光及び前記第2基準光を受光して、干渉信号を生成する撮像部;を含むことを特徴とする、
多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項7】
前記第1光の長さ調節部は、
前記第1サンプル光の光の長さに合わせて、前記第1分割光の光の長さを調節し、
前記第2光の長さ調節部は、
前記第2サンプル光の光の長さに合わせて、前記第3分割光の光の長さを調節することを特徴とする、
請求項6に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項8】
前記第1光の長さ調節部と前記第2光の長さ調節部は、それぞれ、
入射する光の一部を反射させる第1ハーフミラー;
前記第1ハーフミラーから入射する光を反射する第1基準ミラー;
前記第1基準ミラーから入射する光を反射する第2基準ミラー;
前記第2基準ミラーから入射する光の一部を反射させる第2ハーフミラー;を含むことを特徴とする、
請求項7に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項9】
前記第1光の長さ調節部から入射する第1基準光のノイズを除去する第1のノイズ除去部;
前記第2光の長さ調節部から入射する第2基準光のノイズを除去する第2のノイズ除去部;をさらに含むことを特徴とする、
請求項6に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項10】
第1波長の第1光を生成して出力する第1光源部;
前記第1光源部から入射する前記第1光を、第1分割光と第2分割光に分割する第1ビームスプリッタ;
前記第1分割光の光の長さを調節するものの、前記第1分割光を基準ミラーに入射させて、第1基準光を形成させる第1光の長さ調節部;
第2波長の第2光を生成して出力する第2光源部;
前記第2光源部から入射する前記第2光を、第3分割光と第4分割光に分割する第2ビームスプリッタ;
前記第3分割光の光の長さを調節するものの、前記第3分割光を基準ミラーに入射させて、第2基準光を形成させる第2光の長さ調節部;
前記第2分割光と前記第4分割光が入射して結合させる第3ビームスプリッタ;
前記第3ビームスプリッタで結合された第2分割光及び第4分割光をサンプルに入射させ、前記サンプルから反射して形成される第1サンプル光及び第2サンプル光を撮像部側に入射させる第4ビームスプリッタ;
前記第4ビームスプリッタから入射する前記第2分割光と前記第4分割光を平行光の形態に変換して、前記サンプルに入射させ、前記サンプルから反射して形成された第1サンプル光と第2サンプル光を集束して、前記第4ビームスプリッタに入射させる対物レンズ部;
前記第1サンプル光及び前記第2サンプル光を受光し、前記第1基準光及び前記第2基準光を受光して、干渉信号を生成する撮像部;を含むことを特徴とする、
多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項11】
前記第3ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に配置されて、前記第2分割光と第4分割光のノイズを除去するものの、
前記第3ビームスプリッタから入射する第2分割光と第4分割光を集束する対物レンズ;
前記対物レンズから入射する前記第2分割光と第4分割光のノイズを除去する空間フィルター;をさらに含むことを特徴とする、
請求項10に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項12】
前記第3ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に配置され、
前記第3ビームスプリッタを経て結合された前記第2分割光と前記第4分割光を、前記第4ビームスプリッタに伝達するレンズ部;をさらに含むことを特徴とする、
請求項10に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【請求項13】
前記第1光の長さ調節部から入射する第1基準光のノイズを除去する第1のノイズ除去部;
前記第2光の長さ調節部から入射する第2基準光のノイズを除去する第2のノイズ除去部;
前記第4ビームスプリッタから入射する第1サンプル光と第2サンプル光を平行光の形態に変換して出力するチューブレンズ;
前記チューブレンズから入射する第1サンプル光及び第2サンプル光と、前記第2のノイズ除去部から入射する第2基準光とを、前記撮像部の位置した方向に出力する第5ビームスプリッタ;
前記第5ビームスプリッタから入射する第1サンプル光、第2サンプル光、第2基準光、前記第1のノイズ除去部から入射する第1基準光を、前記撮像部に入射させる第6ビームスプリッタ;をさらに含むことを特徴とする、
請求項10に記載の多重光源を用いた表面形状情報獲得装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重光源を用いた表面形状情報獲得装置に関し、より詳細には、波長の互いに異なる多重光源を用いて、ウエハー表面の微細形状情報が獲得できるようにする、多重光源を用いた表面形状情報獲得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の小型化に対する要求が増えることにつれて、隣接した電極との間隔や線幅を最大限に減らして、集積度を上げている。
【0003】
しかしながら、これも限界に到り、今は垂直方向に積層して集積度を上げている。
【0004】
これによって、水平にパッケージングした半導体を垂直に積み、軸間の上下に貫通孔(Through Silicon Via:TSV)を開けて、直接連結する方式で回路を設計する。
【0005】
貫通孔技術は、複数の半導体チップに形成された回路パターンを電気的に連結させるために、シリコンウエハー基板を垂直に貫通する微細孔を形成した後、孔の内部に導電性物質を充填して、チップの内部に電気的連結通路を確保する3次元技術である。
【0006】
このように、シリコンウエハー基板に形成される貫通孔は、定めた規格に合うように形成すべきであり、規格に合っていない場合は、半導体パッケージの誤動作を引き起こし得る。
【0007】
よって、シリコンウエハー基板を垂直に貫通する貫通孔が、定めた深さ及び形状に合って形成されているかを検査する必要がある。
【0008】
このためには、大量生産のため精密かつ高速で試料の破壊なしに測定できる技術が必須である。
【0009】
これの代案として、デジタルホログラフィック顕微鏡(Digital Holographic Microscopy;以下、DHMと言う。)技術を提案した。
【0010】
DHMは、光の位相を記録及び復元することのできるホログラフィー(Holography)技術を利用して、3次元計測が可能である。
【0011】
すなわち、レーザー光を用いた光学干渉計に基づいて、3次元物体の位相を検出した後、検出された位相から3次元形状情報を復元する過程を通じて3次元計測が可能である。
【0012】
DHM技術を利用して、ウエハー基板の表面形状情報を獲得する場合、光源の波長と光学系の構成によってウエハー基板の表面の微細形状情報の深さ測定範囲が決定される。
【0013】
従来、DHMは、単一光源を用いて、ウエハー基板の表面形状情報を獲得する。
【0014】
具体的に、単一光源部から入射する一つの光をビームスプリッタを利用して、基準光とサンプル光に分割し、カメラ端における光の長さを合わせて、サンプル情報を3次元復元する。
【0015】
しかし、従来のように単一光源を用いる場合は、サンプル(ウエハー)の深さ測定範囲(lateral resolution)が制限的となり、半導体ウエハーの表面形状情報の深さ、微細な不良を検出するのに限界が発生する問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
韓国公開特許公報第10-2020-0040209号(2020年4月17日付公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上記のような従来の問題点を解決するために本発明の目的は、波長の互いに異なる多重光源を用いて、サンプルの表面形状情報の深さ測定範囲を拡張させるようにする、多重光源を用いた表面形状情報獲得装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置は、第1波長の第1光を生成して出力する第1光源部;前記第1光源部から入射する前記第1光を、第1分割光と第2分割光に分割する第1ビームスプリッタ;第2波長の第2光を生成して出力する第2光源部;前記第2光源部から入射する前記第2光を、第3分割光と第4分割光に分割する第2ビームスプリッタ;前記第2分割光と前記第4分割光が入射され、これをサンプルに入射させて、第1サンプル光及び第2サンプル光を形成させるサンプル光形成部;前記第1サンプル光及び前記第2サンプル光を受光し、前記第1分割光が基準ミラーから反射して形成された第1基準光と、前記第3分割光が基準ミラーから反射して形成された第2基準光を受光して、干渉信号を生成する撮像部;を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記サンプル光形成部は、前記第2分割光と前記第4分割光とを結合させる第3ビームスプリッタ;前記第3ビームスプリッタで結合された第2分割光及び第4分割光をサンプルに入射させ、前記第2分割光及び前記第4分割光が、前記サンプルから反射して形成された第1サンプル光及び第2サンプル光を、前記撮像部側に入射させる第4ビームスプリッタ;を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記サンプル光形成部は、前記第3ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に配置され、前記第3ビームスプリッタを経て結合された前記第2分割光と第4分割光のノイズを除去するノイズ除去部;をさらに含むことを特徴とする。
【0021】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記サンプル光形成部は、前記第3ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に配置され、前記第3ビームスプリッタを経て結合された前記第2分割光と前記第4分割光を、前記第4ビームスプリッタに伝達するレンズ部;をさらに含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記サンプル光形成部は、前記第4ビームスプリッタとサンプルとの間に配置され、前記第4ビームスプリッタから入射する前記第2分割光と前記第4分割光を平行光の形態に変換して、前記サンプルに入射させ、前記サンプルから反射して形成された第1サンプル光と第2サンプル光を集束して、前記第4ビームスプリッタに入射させる対物レンズ部;をさらに含むことを特徴とする。
【0023】
また、上記目的を達成するために、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置は、第1波長の第1光を生成して出力する第1光源部;前記第1光源部から入射する前記第1光を、第1分割光と第2分割光に分割する第1ビームスプリッタ;前記第1分割光の光の長さを調節するものの、前記第1分割光を基準ミラーに入射させて、第1基準光を形成させる第1光の長さ調節部;第2波長の第2光を生成して出力する第2光源部;前記第2光源部から入射する前記第2光を、第3分割光と第4分割光に分割する第2ビームスプリッタ;前記第3分割光の光の長さを調節するものの、前記第3分割光を基準ミラーに入射させて、第2基準光を形成させる第2光の長さ調節部;前記第2分割光と前記第4分割光が入射され、これをサンプルに入射させて、第1サンプル光及び第2サンプル光を形成させるサンプル光形成部;前記第1サンプル光及び前記第2サンプル光を受光し、前記第1基準光及び前記第2基準光を受光して、干渉信号を生成する撮像部;を含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記第1光の長さ調節部は、前記第1サンプル光の光の長さに合わせて、前記第1分割光の光の長さを調節し、前記第2光の長さ調節部は、前記第2サンプル光の光の長さに合わせて、前記第3分割光の光の長さを調節することを特徴とする。
【0025】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記第1光の長さ調節部と前記第2光の長さ調節部は、それぞれ、入射する光の一部を反射させる第1ハーフミラー;前記第1ハーフミラーから入射する光を反射する第1基準ミラー;前記第1基準ミラーから入射する光を反射する第2基準ミラー;前記第2基準ミラーから入射する光の一部を反射させる第2ハーフミラー;を含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記第1光の長さ調節部から入射する第1基準光のノイズを除去する第1のノイズ除去部;前記第2光の長さ調節部から入射する第2基準光のノイズを除去する第2のノイズ除去部;をさらに含むことを特徴とする。
【0027】
また、上記目的を達成するために、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置は、第1波長の第1光を生成して出力する第1光源部;前記第1光源部から入射する前記第1光を、第1分割光と第2分割光に分割する第1ビームスプリッタ;前記第1分割光の光の長さを調節するものの、前記第1分割光を基準ミラーに入射させて、第1基準光を形成させる第1光の長さ調節部;第2波長の第2光を生成して出力する第2光源部;前記第2光源部から入射する前記第2光を、第3分割光と第4分割光に分割する第2ビームスプリッタ;前記第3分割光の光の長さを調節するものの、前記第3分割光を基準ミラーに入射させて、第2基準光を形成させる第2光の長さ調節部;前記第2分割光と前記第4分割光が入射して結合させる第3ビームスプリッタ;前記第3ビームスプリッタで結合された第2分割光及び第4分割光をサンプルに入射させ、前記サンプルから反射して形成される第1サンプル光及び第2サンプル光を撮像部側に入射させる第4ビームスプリッタ;前記第4ビームスプリッタから入射する前記第2分割光と前記第4分割光を平行光の形態に変換して、前記サンプルに入射させ、前記サンプルから反射して形成された第1サンプル光と第2サンプル光を集束して、前記第4ビームスプリッタに入射させる対物レンズ部;前記第1サンプル光及び前記第2サンプル光を受光し、前記第1基準光及び前記第2基準光を受光して、干渉信号を生成する撮像部;を含むことを特徴とする。
【0028】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記第3ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に配置されて、前記第2分割光と第4分割光のノイズを除去するものの、前記第3ビームスプリッタから入射する第2分割光と第4分割光を集束する対物レンズ;前記対物レンズから入射する前記第2分割光と第4分割光のノイズを除去する空間フィルター;をさらに含むことを特徴とする。
【0029】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記第3ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に配置され、前記第3ビームスプリッタを経て結合された前記第2分割光と前記第4分割光を、前記第4ビームスプリッタに伝達するレンズ部;をさらに含むことを特徴とする。
【0030】
また、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置において、前記第1光の長さ調節部から入射する第1基準光のノイズを除去する第1のノイズ除去部;前記第2光の長さ調節部から入射する第2基準光のノイズを除去する第2のノイズ除去部;前記第4ビームスプリッタから入射する第1サンプル光と第2サンプル光を平行光の形態に変換して出力するチューブレンズ;前記チューブレンズから入射する第1サンプル光及び第2サンプル光と、前記第2のノイズ除去部から入射する第2基準光とを、前記撮像部の位置した方向に出力する第5ビームスプリッタ;前記第5ビームスプリッタから入射する第1サンプル光、第2サンプル光、第2基準光、及び前記第1のノイズ除去部から入射する第1基準光を、前記撮像部に入射させる第6ビームスプリッタ;をさらに含むことを特徴とする。
【0031】
その他実施形態の具体的な事項は、「発明を実施するための形態」及び添付の「図面」に含まれている。
【0032】
本発明の利点及び/または特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている各実施形態を参照すれば明確になる。
【0033】
しかし、本発明は、以下で開示の各実施形態の構成だけに限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態に具現することもできる。ただし、本明細書で開示の各々の実施形態は、本発明の開示を完全にして、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求範囲の各請求項の範疇によって定義されるだけである。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、波長の互いに異なる多重光源を用いて、サンプルの表面形状情報の深さ測定範囲を確張することができるようになり、光学系の構造が単純化できるようになる。
【0035】
また、深さ測定範囲を確張することができることから、サンプルの良/否判定の確認における正確性を高めるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置の構成を概略的に示した図である。
【
図2】本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置の構成を概略的に示した図である。
【
図3】本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置におけるサンプル光の獲得過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明を詳説する前に、本明細書で使われた用語や単語は、必ずしも通常的又は辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、本発明の発明者が、自己の発明を最も最善な方法で説明するために、各種用語の概念を適宜定義して使うことができ、さらには、これらの用語や単語は、本発明の技術思想に符合する意味と概念に解釈すべきである。
【0038】
すなわち、本明細書で使われた用語は、本発明の好ましい実施形態を説明するために使われるだけであり、本発明の内容を具体的に限定しようとする意図で使われたものではなく、これらの用語は、本発明の様々な可能性を考慮して定義された用語である。
【0039】
また、本明細書において、単数の表現は、文脈上明確に他の意味に示さない限り、複数の表現を含んでいてもよく、これと同様、複数で表現されていても、単数の意味を含むものと理解しなければならない。
【0040】
本明細書の全体にわたるある構成要素が他の構成要素を「含む」と記載する場合、特に逆の意味に記載されない限り、任意の他の構成要素を除くものではなく、任意の他の構成要素をさらに含んでいてもよいことを意味し得る。
【0041】
さらに、ある構成要素が他の構成要素の「内部に存在するか、連結して設置される」と記載した場合は、この構成要素が他の構成要素と直接に連結されているか、接触して設置されていてもよく、一定距離を空けて離隔して設置されていてもよく、一定距離を空けて離隔して設置されている場合については、該構成要素を他の構成要素に固定乃至連結するため第3の構成要素又は手段が存在し得、この第3の構成要素又は手段に関する説明は、省略し得る。
【0042】
他方、ある構成要素が他の構成要素に「直接に連結」されているか、あるいは「直接に接続」されていると記載される場合は、第3の構成要素又は手段は存在しないと理解しなければならない。
【0043】
同様、各構成要素間の関係を説明する他の表現、つまり「~間に」と「すぐ~間に」、あるいは「~に隣合う」と「~に直接に隣合う」等も、同様の趣旨を有するものと解釈すべきである。
【0044】
また、本明細書における「一面」、「他面」、「一側」、「他側」、「第1」、「第2」等の用語は、使われるものであれば、一構成要素に対して、この一構成要素が他の構成要素から明確に区別できるようにするために使われて、これらの用語によって、該構成要素の意味が制限的に使われるものではない。
【0045】
また、本明細書における「上」、「下」、「左」、「右」等の位置に関する用語は、使われるものであれば、該構成要素に対して、該図面における相対的な位置を示していると理解しなければならず、これらの位置について絶対的な位置を特定しない限り、これらの位置に関する用語が絶対的な位置を言及すると理解してはならない。
【0046】
また、本明細書では、各図面の各構成要素に対してその図面符号を付することにおいて、同じ構成要素に対しては、この構成要素がたとえ他の図面に示されても、同じ図面符号を有するように、つまり全明細書における同じ参照符号は、同じ構成要素を示している。
【0047】
本明細書に添付の図面において、本発明を構成する各構成要素の大きさ、位置、結合関係等は、本発明の思想を十分かつ明確に伝達できるようにするために、あるいは説明の便宜のため一部を誇張又は縮小するか、省略して記述されてもよく、よって、その比例や縮尺は、厳密でなくてもよい。
【0048】
また、以下では、本発明を説明することにおいて、本発明の要旨を曖昧にすると判断される構成、例えば、従来技術を含む公知の技術に関する詳説は省略することができる。
【0049】
以下では、本発明の実施形態について関連する図面を参照して詳説することとする。
【0050】
図1及び
図2は、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置の構成を概略的に示した図面である。
【0051】
図1及び
図2に示すように、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置は、第1光源部110、第1ビームスプリッタ120、第1反射部130、第1光の長さ調節部140、第2反射部150、第1のノイズ除去部160、第3反射部170、第2光源部210、第2ビームスプリッタ220、第4反射部230、第2光の長さ調節部240、第5反射部250、第2のノイズ除去部260、サンプル光形成部310、チューブレンズ320、第5ビームスプリッタ330、第6ビームスプリッタ340、撮像部350等を含んでなっていてもよい。
【0052】
ここで、第1光源部110は、第1波長(λ1)を有する第1光を生成して出力する。
【0053】
第1ビームスプリッタ120は、第1光源部110から入射する第1光を両方向に分割して出力する。
【0054】
具体的に、第1光源部110から入射する第1光の一部を第1光経路(1)に反射させ、その他一部を入射する光が直進する第2光経路(2)に透過させて、第1光を第1分割光と第2分割光に分割する。
【0055】
第1ビームスプリッタ120によって第1光経路(1)に進行する第1分割光は、追って基準ミラーに入射して基準光を形成し、第1ビームスプリッタ120によって第2光経路(2)に進行する第2分割光は、追ってサンプルに入射してサンプル光を形成する。
【0056】
第1反射部130は、第1光経路(1)を通じて第1ビームスプリッタ120から入射する第1分割光を反射させて、第1分割光を第1光の長さ調節部140に向かわせる。
【0057】
第1光の長さ調節部140は、第1反射部130から入射する第1分割光の光の長さを調節して出力する。
【0058】
前述した第1光の長さ調節部140は、第1ハーフミラー141、第1基準ミラー143、第2基準ミラー145、第2ハーフミラー147を含んでなっていてもよい。
【0059】
ここで、第1ハーフミラー141は、第1反射部130から入射する第1分割光の一部を反射させる。
【0060】
第1基準ミラー143は、第1ハーフミラー141から入射する光を完全に反射させる。
【0061】
第2基準ミラー145は、第1基準ミラー143と対向するように設置されてもよく、第1基準ミラー143から入射する光を完全に反射させる。
【0062】
ここで、第1ハーフミラー141から入射する第1分割光は、第1基準ミラー143と第2基準ミラー145を経て、第1基準光を形成することになる。
【0063】
第2ハーフミラー147は、第1ハーフミラー141と背を向けて設置されてもよく、第2基準ミラー145から入射する第1基準光の一部を反射させる。
【0064】
使用者は、第1光の長さ調節部140を構成する各ミラー141,143,145,147の勾配等を調節して、第1基準光の光の長さを調節することができる。
【0065】
一方、第2反射部150は、第1光の長さ調節部140から入射する第1基準光を反射させて、第1基準光を第1のノイズ除去部160に向かわせる。
【0066】
第1のノイズ除去部160は、第2反射部150から入射する第1基準光のノイズを除去する。
【0067】
前述した第1のノイズ除去部160は、対物レンズ161、平行光レンズ163を含んでなっていてもよい。
【0068】
対物レンズ161は、第2反射部150から入射する第1基準光を集束する。
【0069】
平行光レンズ163は、対物レンズ161から入射する第1基準光を平行光の形態に変換して、第6ビームスプリッタ340に入射させる。
【0070】
第3反射部170は、第2光経路(2)を通じて第1ビームスプリッタ120から入射する第2分割光を反射させて、第2分割光をサンプル光形成部310に向かわせる。
【0071】
第2光源部210は、第2波長(λ2)を有する第2光を生成して出力する。
【0072】
第1波長(λ1)と第2波長(λ2)は、互いに異なる波長である。
【0073】
第2ビームスプリッタ220は、第2光源部210から入射する第2光を両方向に分割して出力する。
【0074】
具体的に、第2光源部210から入射する第2光の一部を第3光経路(3)に反射させ、その他一部を入射する光が直進する第4光経路(4)に透過させて、第2光を第3分割光と第4分割光に分割する。
【0075】
第2ビームスプリッタ220によって第3光経路(3)に進行する第3分割光は、追って基準ミラーに入射して基準光を形成し、第2ビームスプリッタ220によって第4光経路(4)に進行する第4分割光は、追ってサンプルに入射してサンプル光を形成する。
【0076】
第4反射部230は、第3光経路(3)を通じて第2ビームスプリッタ220から入射する第3分割光を反射させて、第3分割光を第2光の長さ調節部240に向かわせる。
【0077】
第2光の長さ調節部240は、第4反射部230から入射する第3分割光の光の長さを調節して出力する。
【0078】
第2光の長さ調節部240は、前述した第1光の長さ調節部140と同様、第1ハーフミラー241、第1基準ミラー243、第2基準ミラー245、第2ハーフミラー247を含んでなっていてもよく、各々の構成要素で担当する動作も第1光の長さ調節部140と同様であるため、これに関する説明は省略することとする。
【0079】
第2光の長さ調節部240から出力される光は、第1基準ミラー243及び第2基準ミラー245を経て形成された第2基準光である。
【0080】
第5反射部250は、第2光の長さ調節部240から入射する第2基準光を反射させて、第2基準光を第2のノイズ除去部260に向かわせる。
【0081】
第2のノイズ除去部260は、第5反射部250から入射する第2基準光のノイズを除去する。
【0082】
第2のノイズ除去部260は、前述した第1のノイズ除去部160と同様、対物レンズ261、平行光レンズ263を含んでなっていてもよく、各々の構成要素で担当する動作も第1のノイズ除去部160と同様であるため、これに関する説明は省略することとする。
【0083】
ここで、平行光レンズ263から出力される第2基準光は、第5ビームスプリッタ330に入射する。
【0084】
サンプル光形成部310は、第3反射部170から入射する第2分割光と、第2ビームスプリッタ220から入射する第4分割光をサンプル(S)に入射させて、第1サンプル光及び第2サンプル光を形成する。
【0085】
サンプル光形成部310は、第3ビームスプリッタ311、第3のノイズ除去部313、レンズ部315、第4ビームスプリッタ317、対物レンズ部319を含んでなっていてもよい。
【0086】
第3ビームスプリッタ311は、第3反射部170から入射する第2分割光と、第2ビームスプリッタ220から入射する第4分割光とを結合して出力する。
【0087】
具体的に、第3反射部170から入射する第2分割光を透過させて、第2分割光を第3のノイズ除去部313に向かわせ、第2ビームスプリッタ220から入射する第4分割光を反射させて、第4分割光を第3のノイズ除去部313に向かわせる。
【0088】
このように、第3ビームスプリッタ311は、第3反射部170から入射する第2分割光と、第2ビームスプリッタ220から入射する第4分割光を第3のノイズ除去部313に向かわせて、第2分割光と第4分割光とを結合することになる。
【0089】
第3のノイズ除去部313は、第3ビームスプリッタ311を経て結合された第2分割光と第4分割光のノイズを除去する。
【0090】
第3のノイズ除去部313は、対物レンズ313a、空間フィルター313bを含んでなっていてもよい。
【0091】
対物レンズ313aは、第3ビームスプリッタ311から入射する第2分割光と第4分割光を集束する。
【0092】
空間フィルター313bは、対物レンズ313aから入射する第2分割光と第4分割光のノイズを除去する。
【0093】
互いに異なる波長を有する第2分割光と第4分割光は、空間フィルター313bにより光のガウシアン分布に従ってノイズを除去することができる。
【0094】
レンズ部315は、第3のノイズ除去部313の空間フィルター313bから入射する第2分割光と第4分割光を第4ビームスプリッタ317に伝達する。
【0095】
第4ビームスプリッタ317は、レンズ部315から入射する第2分割光と第4分割光をサンプル(S)に入射させるために、対物レンズ部315の位置した方向に透過させ、対物レンズ部315から入射する第1サンプル光及び第2サンプル光を撮像部350に入射させるために、チューブレンズ320の位置した方向に反射させる。
【0096】
対物レンズ部319は、第4ビームスプリッタ317から入射する第2分割光と第4分割光を平行光の形態に変換して、サンプル(S)に入射させ、第2分割光と第4分割光がサンプル(S)から反射して形成された第1サンプル光と第2サンプル光を集束して、第4ビームスプリッタ317にさらに入射させる。
【0097】
前述したように、第1サンプル光と第2サンプル光は、第2分割光と第4分割光がサンプル(S)から反射して形成されるため、サンプル(S)の表面形状に関する情報を有するようになる。
【0098】
チューブレンズ320は、第4ビームスプリッタ317から入射する第1サンプル光と第2サンプル光を平行光の形態に変換して出力する。
【0099】
第5ビームスプリッタ330は、チューブレンズ320から入射する第1サンプル光と第2サンプル光を撮像部350に入射させるために、第6ビームスプリッタ340の位置した方向に透過させ、第2のノイズ除去部260から入射する第2基準光を撮像部350に入射させるために、第6ビームスプリッタ340の位置した方向に反射させる。
【0100】
第6ビームスプリッタ340は、第5ビームスプリッタ330から入射する第1サンプル光及び第2サンプル光と、第2基準光とを撮像部350の位置した方向に透過させ、第1のノイズ除去部160から入射する第1基準光を撮像部350の位置した方向に反射させる。
【0101】
撮像部350は、第6ビームスプリッタ340から入射する光の情報をイメージで撮像する。
【0102】
具体的に、撮像部350は、第6ビームスプリッタ340を通じて入射する基準光(第1基準光及び第2基準光)と、サンプル光(第1サンプル光及び第2サンプル光)との間の干渉によって形成された干渉縞(干渉光)を撮像する。
【0103】
撮像部350は、映像が撮像可能な様々な形態に具現することができ、一例として、CDD(Charge-Coupled Device)カメラの形態に具現することができる。
【0104】
以下では、
図1~
図3を参照して、本発明による多重光源を用いた表面形状情報獲得装置の動作について説明する。
【0105】
まず、第1光源部110で生成されて、第1ビームスプリッタ120に入射された第1光は、第1ビームスプリッタ120によって第1光経路(1)に進行する第1分割光と、第2光経路(2)に進行する第2分割光に分割される。
【0106】
第1光経路(1)に進行する第1分割光は、第1反射部130を経て第1光の長さ調節部140に入射して、光の長さが調節された第1基準光に出力される。
【0107】
ここで、第1分割光は、第1光の長さ調節部140に備えられた第1、2基準ミラーを経て、第1基準光を形成することになる。
【0108】
第1光の長さ調節部140から出力された第1基準光は、第2反射部150を経て第1のノイズ除去部160に入射し、ノイズが除去された後、第6ビームスプリッタ340を経て、撮像部350に入射する。
【0109】
一方、第2光経路(2)に進行する第2分割光は、第3反射部170を経てサンプル光形成部310に入射して、第1サンプル光に出力される。
【0110】
ここで、第2分割光は、サンプル光形成部310に備えられた第3ビームスプリッタ311、第3のノイズ除去部313、レンズ部315、第4ビームスプリッタ317、対物レンズ部319を経てサンプル(S)に入射し、サンプル(S)から反射して第1サンプル光を形成することになる。
【0111】
サンプル(S)から反射して形成された第1サンプル光は、対物レンズ部319を通じて第4ビームスプリッタ317にさらに入射した後、チューブレンズ320、第5ビームスプリッタ330、第6ビームスプリッタ340を経て撮像部350に入射する。
【0112】
一方、第2光源部210で生成されて、第2ビームスプリッタ220に入射された第2光は、第2ビームスプリッタ220によって第3光経路(3)に進行する第3分割光と、第4光経路(4)に進行する第4分割光に分割される。
【0113】
第3光経路(3)に進行する第3分割光は、第4反射部230を経て、第2光の長さ調節部240に入射し、光の長さが調節された第2基準光に出力される。
【0114】
ここで、第3分割光は、第2光の長さ調節部240に備えられた基準ミラー(、)から反射して第2基準光を形成することになる。
【0115】
第2光の長さ調節部240から出力された第2基準光は、第5反射部250を経て第2のノイズ除去部260に入射し、ノイズが除去された後、第5ビームスプリッタ330と第6ビームスプリッタ340を経て撮像部350に入射する。
【0116】
一方、第4光経路(4)に進行する第4分割光は、サンプル光形成部310に入射して、第2サンプル光に出力される。
【0117】
ここで、第4分割光は、サンプル光形成部310に備えられた第3ビームスプリッタ311、第3のノイズ除去部313、レンズ部315、第4ビームスプリッタ317、対物レンズ部319を経てサンプル(S)に入射し、サンプル(S)から反射して第2サンプル光を形成することになる。
【0118】
サンプル(S)から反射して形成された第2サンプル光は、対物レンズ部319を通じて第4ビームスプリッタ317にさらに入射した後、チューブレンズ320、第5ビームスプリッタ330、第6ビームスプリッタ340を経て撮像部350に入射する。
【0119】
撮像部350は、第6ビームスプリッタ340から入射する第1基準光、第2基準光、第1サンプル光、第2サンプル光からサンプルの干渉縞を獲得する。
【0120】
具体的に、第1基準光と第1サンプル光との間の干渉によって形成された干渉光のイメージと、第2基準光と第2サンプル光との間の干渉によって形成された干渉光のイメージを撮像する。
【0121】
このように、本発明によれば、波長の互いに異なる多重光源を用いてサンプルの表面形状情報の深さ測定範囲を確張することができるようになり、波長の互いに異なる多重光源がサンプル光形成部を共通して使用するように光学系の構造が単純化できるようになる。
【0122】
また、深さ測定範囲を確張することができることから、サンプルの良/否判定の確認における正確性を高めることができるようになる。
【0123】
以上、一部の例を挙げて、本発明の好ましい様々な実施形態について説明したが、本「発明を実施するための形態」の項目に記載の様々な実施形態に関する説明は、例示的なものに過ぎないし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、以上の説明から本発明を様々に変形して実施するか、本発明と均等な実施を行うことができる点を理解することができる。
【0124】
また、本発明は、他の様々な形態に具現することができるため、上述した説明によって限定されるものではなく、以上の説明は、本発明で開示の内容が完全になるようにするためのものであって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求範囲の各請求項によって定義されるだけである。
【符号の説明】
【0125】
110 第1光源部
120 第1ビームスプリッタ
130 第1反射部
140 第1光の長さ調節部
141、241 第1ハーフミラー
143、243 第1基準ミラー
145、245 第2基準ミラー
147、247 第2ハーフミラー
150 第2反射部
160 第1のノイズ除去部
161、261 対物レンズ
163、263 平行光レンズ
170 第3反射部
210 第2光源部
220 第2ビームスプリッタ
230 第4反射部
240 第2光の長さ調節部
250 第5反射部
260 第2のノイズ除去部
310 サンプル光形成部
311 第3ビームスプリッタ
313 第3のノイズ除去部
313a 対物レンズ
313b 空間フィルター
315 レンズ部
317 第4ビームスプリッタ
319 対物レンズ部
320 チューブレンズ
330 第5ビームスプリッタ
340 第6ビームスプリッタ
350 撮像部