(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095792
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】映像録画装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 23/65 20230101AFI20230629BHJP
H04N 23/66 20230101ALI20230629BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20230629BHJP
G03B 17/38 20210101ALI20230629BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20230629BHJP
G03B 7/00 20210101ALI20230629BHJP
【FI】
H04N23/65
H04N23/66
H04N23/65 100
G03B17/02
G03B17/38 B
G03B15/00 V
G03B7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022191553
(22)【出願日】2022-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2021-0187798
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0050889
(32)【優先日】2022-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(72)【発明者】
【氏名】チョン、トンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】キム、ギョンハ
【テーマコード(参考)】
2H002
2H100
5C122
【Fターム(参考)】
2H002GA16
2H100DD15
2H100FF01
5C122DA14
5C122EA52
5C122EA63
5C122GA01
5C122GA23
5C122GF04
5C122HA75
5C122HA88
5C122HB01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電力消費を減らすことができる映像録画装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】映像録画装置は、モーション感知センサを含むカメラモジュールと、制御器及び映像処理器を含むカム制御モジュールと、を有する。モーション感知センサは、車両の外部オブジェクトの動きを感知する。制御器は、モーション感知センサがオブジェクトを感知したことに基づいて活性化し、単位期間の間モーション感知センサを介してオブジェクトをモニタリングする。映像処理器は、オブジェクトのモニタリング結果に基づいて活性化し、映像録画機能を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の外部オブジェクトの動きを感知するモーション感知センサと、
前記モーション感知センサが前記オブジェクトを感知したことに基づいて活性化され、単位期間の間、前記モーション感知センサを介して前記オブジェクトを監視する制御器と、
前記オブジェクトの監視結果に基づいて活性化され、映像録画機能を行う映像処理器と、
を含む、映像録画装置。
【請求項2】
前記制御器及び前記映像処理器は、前記車両のエンジンが止まったことに基づいて、非活性化状態に入ることを特徴とする、請求項1に記載の映像録画装置。
【請求項3】
前記モーション感知センサは、
レーダの受信信号に基づいて一定間隔ごとにデジタル形式のセンシングデータを取得し、前記センシングデータに基づいて前記受信信号の信号強度又は前記オブジェクトの感知距離を判断することを特徴とする、請求項1に記載の映像録画装置。
【請求項4】
前記モーション感知センサは、
前記信号強度が臨界強度以上であるか、又は前記感知距離が臨界距離未満であることに基づいて、前記モーション感知センサが前記制御器を活性化するための活性化信号を生成し、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)に基づいて前記活性化信号を前記制御器に伝送することを特徴とする、請求項3に記載の映像録画装置。
【請求項5】
前記制御器は、
前記単位期間の間、前記モーション感知センサから前記センシングデータの伝送を受け、前記センシングデータのうち、前記信号強度が前記臨界強度以上の大きさを有するか、又は前記感知距離が臨界距離未満であるターゲットデータを検出し、前記ターゲットデータに基づいて前記映像処理器を活性化させるか、又は前記映像処理器の非活性化状態を維持させることを特徴とする、請求項3に記載の映像録画装置。
【請求項6】
前記制御器は、
前記信号強度が前記臨界強度以上の大きさである前記ターゲットデータの個数が第1臨界値未満であるか、又は前記感知距離が前記臨界距離未満である前記ターゲットデータの個数が第2臨界値未満である場合、前記映像処理器の非活性化状態を維持させることを特徴とする、請求項5に記載の映像録画装置。
【請求項7】
前記制御器は、
前記単位期間の間、前記ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の信号強度の偏差を計算し、前記信号強度の偏差のうち、正の値の個数が第3臨界値以上であることに基づいて、前記映像処理器を活性化させることを特徴とする、請求項5に記載の映像録画装置。
【請求項8】
前記制御器は、
前記単位期間の間、前記ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の前記感知距離の偏差を計算し、前記感知距離の偏差のうち、0(zero)又は負の値の個数が第4臨界値以上であることに基づいて、前記映像処理器を活性化させることを特徴とする、請求項5に記載の映像録画装置。
【請求項9】
前記制御器は、
前記映像処理器が非活性化状態を維持するように判断したことに基づいて、非活性化状態に入ることを特徴とする、請求項1に記載の映像録画装置。
【請求項10】
前記映像処理器の制御下で活性化されて映像を取得するイメージセンサと、
前記イメージセンサが取得した映像が格納される記憶装置と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の映像録画装置。
【請求項11】
カメラモジュールのモーション感知センサが外部オブジェクトの動きを感知するステップと、
前記オブジェクトが感知されたことに基づいてカム制御モジュールの制御器を活性化させるステップと、
前記制御器が、単位期間の間、前記オブジェクトを監視したことに基づいて、映像録画のための映像処理器を選択的に活性化させるステップと、
を含む、映像録画装置の制御方法。
【請求項12】
前記外部オブジェクトの動きを感知するステップは、
車両のエンジンが止まったことに基づいて、前記制御器及び前記映像処理器を非活性化させるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の映像録画装置の制御方法。
【請求項13】
前記オブジェクトの動きを感知するステップは、
レーダの受信信号に基づいて一定間隔ごとにデジタル形式のセンシングデータを取得するステップと、
前記センシングデータに基づいて、前記受信信号の信号強度又は前記オブジェクトの感知距離を判断するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項11に記載の映像録画装置の制御方法。
【請求項14】
前記制御器を活性化させるステップは、
前記信号強度が臨界強度以上であるか、又は前記感知距離が臨界距離未満であることに基づいて、前記モーション感知センサが前記制御器を活性化させるための活性化信号を生成するステップと、
LVDSに基づいて前記活性化信号を前記制御器に伝送するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項13に記載の映像録画装置の制御方法。
【請求項15】
前記映像処理器を選択的に活性化させるステップは、
前記制御器の活性化に基づいて、前記単位期間の間、前記モーション感知センサから前記センシングデータの伝送を受けるステップと、
前記単位期間の間、前記センシングデータのうち、前記信号強度が前記臨界強度以上であるか、又は前記感知距離が臨界距離未満であるターゲットデータを検出するステップと、
前記ターゲットデータに基づいて前記映像処理器を活性化させるか、又は前記映像処理器の非活性化状態を維持させるステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の映像録画装置の制御方法。
【請求項16】
前記映像処理器の非活性化状態を維持させるステップは、
前記信号強度が前記臨界強度以上の大きさである前記ターゲットデータの個数が第1臨界値未満であるか、前記感知距離が前記臨界距離未満である前記ターゲットデータの個数が第2臨界値未満である場合に行われることを特徴とする、請求項15に記載の映像録画装置の制御方法。
【請求項17】
前記映像処理器を活性化させるステップは、
前記単位期間の間、前記ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の信号強度の偏差を計算するステップと、
前記信号強度の偏差のうち、正の値の個数が第3臨界値以上であることに基づいて前記映像処理器を活性化させるステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の映像録画装置の制御方法。
【請求項18】
前記映像処理器を活性化させるステップは、
前記単位期間の間、前記ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の前記感知距離の偏差を計算するステップと、
前記感知距離の偏差のうち、0(zero)又は負の値の個数が第4臨界値以上であることに基づいて、前記映像処理器を活性化させるステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の映像録画装置の制御方法。
【請求項19】
前記映像処理器を選択的に活性化させるステップは、前記モーション感知センサのセンシングに基づいて前記映像処理器の非活性化状態を維持するステップをさらに含み、
活性化された前記制御器は、前記映像処理器の非活性化が維持される場合に非活性化状態に入ることを特徴とする、請求項11に記載の映像録画装置の制御方法。
【請求項20】
前記映像処理器の活性化に基づいて、前記カメラモジュールのイメージセンサが取得した映像信号を記憶装置に格納するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の映像録画装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像録画装置及びその制御方法に関し、特に電力消費を減らすことができる車両用映像録画装置を提供するためのものである。
【背景技術】
【0002】
車両の停車又は運転中に外部物体との衝突を記録するためのブラックボックスが広く用いられている。一般的なブラックボックスは、常時録画機能によって連続的に外部映像を取得する。常時録画機能を使用する場合、メモリ容量により録画できる時間が限られており、特に車両のエンジンが止まった状態では、ブラックボックスの電力を供給するバッテリの放電を引き起こすという問題点が発生することもある。
【0003】
このような欠点を改善するために、衝撃感知録画機能によって一定の衝撃がある場合にのみ映像を録画することもある。しかし、衝撃感知録画機能を使用する場合でも衝撃直前の映像を記録するためには、継続的な映像撮影が基本的に行われるため、過度な電流消耗の問題は依然として存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、電力消費を減らすことができる映像録画装置及びその制御方法を提供するためのものである。
【0005】
また、本発明の実施形態は、車両に脅威を与えないオブジェクトによって不要な映像が記録されることを防止することができる映像録画装置及びその制御方法を提供するためのものである。
【0006】
本発明の技術的課題は、上述した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から当業者には明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態による映像録画装置は、モーション感知センサ、制御器、及びアプリケーションプロセッサを含むことができる。モーション感知センサは、車両の外部オブジェクトの動きを感知することができる。制御器は、モーション感知センサがオブジェクトを感知したことに基づいて活性化され、単位期間の間モーション感知センサを介してオブジェクトの動きを監視することができる。映像処理器は、オブジェクトのモニタリング結果に基づいて活性化され、映像録画機能を行うことができる。
【0008】
本発明の実施形態による前記制御器及び前記映像処理器は、前記車両のエンジンが止まったことに基づいて、非活性化状態に入ることができる。
【0009】
本発明の実施形態による前記モーション感知センサは、レーダの受信信号に基づいて一定間隔ごとにデジタル形式のセンシングデータを取得し、前記センシングデータに基づいて前記受信信号の信号強度又は前記オブジェクトの感知距離を判断することができる。
【0010】
本発明の実施形態による前記モーション感知センサは、前記信号強度が臨界サイズ以上であるか、又は前記感知距離が臨界距離未満であることに基づいて、前記モーション感知センサが前記制御器を活性化するための活性化信号を生成し、LVDSに基づいて前記活性化信号を前記制御器に伝送することができる。
【0011】
本発明の実施形態による前記制御器は、単位期間の間、前記モーション感知センサから前記センシングデータの伝送を受け、前記センシングデータのうち前記信号強度が前記臨界サイズ以上の大きさを有するか、又は前記感知距離が臨界距離未満であるターゲットデータを検出し、前記ターゲットデータの個数が第1臨界値未満であることに基づいて前記映像処理器を活性化させるか、又は前記映像処理器の非活性化状態を維持させることができる。
【0012】
本発明の実施形態による前記制御器は、前記信号強度が前記臨界強度以上の大きさである前記ターゲットデータの個数が第1臨界値未満であるか、又は前記感知距離が前記臨界距離未満である前記ターゲットデータの個数が第2臨界値未満である場合、前記映像処理器の非活性化状態を維持させることができる。
【0013】
本発明の実施形態による前記制御器は、前記単位期間の間、前記ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の信号強度の偏差を計算し、前記信号強度の偏差のうち正の値の個数が第3臨界値以上であることに基づいて、前記映像処理器を活性化させることができる。
【0014】
本発明の実施形態による前記制御器は、前記単位期間の間、前記ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の前記感知距離の偏差を計算し、前記感知距離の偏差のうち、0(zero)又は負の値の個数が第4臨界値以上であることに基づいて、前記映像処理器の活性化を決定することができる。
【0015】
本発明の実施形態による前記制御器は、前記映像処理器の非活性化状態を維持するように判断したことに基づいて、非活性化状態に入ることができる。
【0016】
本発明の実施形態による映像録画装置は、前記映像処理器の制御下で活性化されて映像を取得するイメージセンサ及び前記イメージセンサが取得した映像が格納される記憶装置をさらに含むことができる。
【0017】
本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法は、カメラモジュールのモーション感知センサが外部オブジェクトの動きを感知するステップ、オブジェクトが感知されたことに基づいてカム制御モジュールの制御器を活性化するステップ、及び制御器が単位期間の間オブジェクトを監視したことに基づいて、映像録画のための映像処理器を選択的に活性化させるステップを含むことができる。
【0018】
本発明の実施形態による前記外部オブジェクトの動きを感知するステップは、車両のエンジンが止まったことに基づいて、前記制御器及び前記映像処理器を非活性化させるステップをさらに含むことができる。
【0019】
本発明の実施形態による前記オブジェクトの動きを感知するステップは、レーダの受信信号に基づいて一定間隔ごとにデジタル形式のセンシングデータを取得するステップ、及び前記センシングデータに基づいて前記受信信号の信号強度又は前記オブジェクトの感知距離を判断するステップを含むことができる。
【0020】
本発明の実施形態による前記制御器を活性化するステップは、前記信号強度が臨界サイズ以上であるか、又は前記感知距離が臨界距離未満であることに基づいて、前記モーション感知センサが前記制御器を活性化するための活性化信号を生成するステップ、及びLVDSに基づいて前記活性化信号を前記制御器に伝送するステップを含むことができる。
【0021】
本発明の実施形態による前記映像処理器を選択的に活性化させるステップは、前記制御器の活性化に基づいて、単位期間の間、前記モーション感知センサから前記センシングデータの伝送を受けるステップ、前記単位期間の間、前記センシングデータのうち前記信号強度が前記臨界サイズ以上であるか、又は前記感知距離が臨界距離未満であるターゲットデータを検出するステップ、及び前記ターゲットデータに基づいて、前記映像処理器を活性化させるか、又は前記映像処理器の非活性化状態を維持させるステップを含むことができる。
【0022】
本発明の実施形態による前記映像処理器の非活性化状態を維持させるステップは、前記信号強度が前記臨界強度以上の大きさである前記ターゲットデータの個数が第1臨界値未満であるか、又は前記感知距離が前記臨界距離未満である前記ターゲットデータの個数が第2臨界値未満である場合に行われることができる。
【0023】
本発明の実施形態による前記映像処理器を活性化させるステップは、前記単位期間の間、前記ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の信号強度の偏差を計算するステップ、及び前記信号強度の偏差のうち、正の値の個数が第3臨界値以上であることに基づいて、前記映像処理器を活性化させるステップをさらに含むことができる。
【0024】
本発明の実施形態による前記映像処理器を活性化させるステップは、前記単位期間の間、前記ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の前記感知距離の偏差を計算するステップ、及び前記感知距離の偏差のうち、0(zero)又は負の値の個数が第4臨界値以上であることに基づいて、前記映像処理器を活性化させるステップをさらに含むことができる。
【0025】
本発明の実施形態による前記映像処理器を選択的に活性化させるステップは、前記モーション感知センサのセンシングに基づいて前記映像処理器の非活性化状態を維持するステップをさらに含み、活性化された前記制御器は、前記映像処理器の非活性化状態が維持される場合、前記制御器を非活性化させるステップをさらに含むことができる。
【0026】
本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法は、前記映像処理器の活性化に基づいて、前記カメラモジュールのイメージセンサが取得した映像信号を記憶装置に格納するステップをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法によれば、制御器はモーション感知に基づいて活性化されるため、車両のエンジンが止まった状態で制御器の動作のための不要な電力消耗を減らすことができる。
【0028】
また、本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法によれば、映像処理器は、オブジェクトのモニタリング結果に基づいて把握されるオブジェクトの種類及び動きに応じて活性化されるため、不要な映像を録画するのに消費される電力の浪費を改善することができる。
【0029】
また、本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法によれば、オブジェクトのモニタリングに基づいて、車両に脅威的ではないオブジェクトについては映像録画を行わないため、不要な映像が録画されることを防止することができる。
【0030】
これ以外に、本明細書によって直接的又は間接的に把握される様々な効果が提供されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の一実施形態に係る映像録画装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の他の実施形態による映像録画装置の構成を示す図である。
【
図4】さらに他の実施形態による映像録画装置を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図6】本発明の他の実施形態による映像録画装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図7】映像録画装置の構成が活性化される手順を説明する図である。
【
図8】映像録画装置の構成が活性化される手順を説明する図である。
【
図9】映像録画装置の構成が活性化される手順を説明する図である。
【
図10】映像録画装置の構成が活性化される手順を説明する図である。
【
図11】センシングデータの信号強度に応じてAP活性化の可否を決定する実施形態を説明する図である。
【
図12】センシングデータの信号強度に応じてAP活性化の可否を決定する実施形態を説明する図である。
【
図13】センシングデータの信号強度に応じてAP活性化の可否を決定する実施形態を説明する図である。
【
図14】センシングデータの信号強度に応じてAP活性化の可否を決定する実施形態を説明する図である。
【
図15】センシングデータの信号強度に応じてAP活性化の可否を決定する実施形態を説明する図である。
【
図16】センシングデータの信号強度に応じてAP活性化の可否を決定する実施形態を説明する図である。
【
図17】本発明の他の実施形態による映像録画装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図18】本発明の一実施形態に係るコンピューティングシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一部の実施形態を例示的な図面によって詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たり、同一の構成要素に対しては、例え、他の図面上に示されていても、可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明の実施形態を説明するに当たり、関連する公知の構成又は機能に対する具体的な説明が、本発明の実施形態に対する理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0033】
本発明の実施形態の構成要素を説明する際に、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質や、順番、又は順序などが限定されない。なお、別段の定義がない限り、技術的又は科学的な用語を含んで、ここで使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。一般に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本出願において明確に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されない。
【0034】
以下、
図1~
図18を参照して、本発明の実施形態を具体的に説明する。
【0035】
図1は本発明の一実施形態に係る映像録画装置の構成を示すブロック図であり、
図2はカメラモジュールの構造を示す図である。
【0036】
図1及び
図2を参照すると、本発明の実施形態による映像録画装置は、カメラモジュール100、及びカム制御モジュール200を含むことができる。
【0037】
カメラモジュール100は、車両の外部をモニタリングするためのものであって、カム制御モジュール200とは別途のモジュールで構成され、車両の外部をモニタリングすることができる。カメラモジュール100は、モーション感知センサ110、衝撃感知センサ120、イメージセンサ130、及びシリアライザ(serializer、以下、SER)140がハウジング90内に搭載された形態で実現されることができる。
【0038】
モーション感知センサ110は、車両の外部オブジェクトの動きをモニタリングすることができる。モーション感知センサ110は、レーダとして実現されることができ、例えば、検出対象の感知距離及び速度を算出することができる周波数変調連続波形(Frequency Modulated Continuous Wave、FMCW)方式のレーダを用いることができる。
【0039】
モーション感知センサ110は送信信号を送り出し、送信信号がオブジェクトから反射される受信信号に基づいてオブジェクトを感知することができる。モーション感知センサ110は、送信信号と受信信号間の周波数の差に基づいてビット信号を生成することができる。そして、モーション感知センサ110は、ビット信号に基づいてデジタル形式のセンシングデータを生成することができる。センシングデータは、信号強度又は感知距離に対する情報を含むことができる。
【0040】
モーション感知センサ110は、レーダを送り出す構成の一部をハウジング90の外部に露出することができる。
【0041】
衝撃感知センサ120は、車両に加わる衝突を感知するためのものであって、加速度センサを用いることができる。衝撃感知センサ120は、車両の加速度変化量に基づいて車両に加わる衝撃の有無を判断することができる。
【0042】
イメージセンサ130は、ハウジング90の外部に露出するレンズ131を介して入射する光に基づいて電気的信号を生成することができる。イメージセンサは、光を受光して電荷を発生させる光ダイオード(photo diode)がマトリクス状に配列された構造からなることができる。
【0043】
SER140は、カメラモジュール100が生成する信号を低電圧差動信号(Low Voltage Differential Signaling、以下、LVDS)方式で直列化して2pair differentialラインに出力することができる。
【0044】
このように、カメラモジュール100はカム制御器200とは別途に実現され、カメラモジュール100のサイズを減らすことができる。特に、モーション感知センサ110は、ハウジング90を介してカメラモジュール100に統合されるため、モーション感知センサ110を車両内に追加的に装着しなくてもよい。
【0045】
カム制御モジュール200は、カメラモジュール100のハウジング90の外部に配置され、カメラモジュール100とはLVDSに基づいて通信することができる。カム制御モジュール200は、デシリアライザ(Deserializer、以下、DES)210、制御器220、映像処理器230、及び記憶装置240を含むことができる。
【0046】
DES210は、SER140によって変換された2pair differentialの入力を受けることができる。
【0047】
制御器220は、モーション感知センサ110が感知したオブジェクトの動きに基づいて活性化され、オブジェクトの動きパターンを判断することができる。制御器220は、単位期間の間モーション感知センサ110からセンシングデータの伝送を受け、センシングデータのうち、前記信号強度が臨界強度以上の大きさを有するか、又は感知距離が臨界距離未満であるターゲットデータを検出することができる。そして、制御器220は、ターゲットデータの個数及びターゲットデータの傾向性に基づいて、映像処理器230の活性化の可否を決定することができる。
【0048】
映像処理器230は、制御器220の制御下で活性化され、イメージセンサ130が取得した映像データを記憶装置240に格納することができる。映像処理器230は、応用プログラムとグラフィック処理を担当するアプリケーションプロセッサ(Application Processor、以下、AP)で実現されることができる。以下、本発明の実施形態において、映像処理器230をAPとして実現した実施形態を中心に説明する。
【0049】
記憶装置240は、制御器220内に備えられることができ、別途のメモリとすることができる。したがって、記憶装置240は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically erasable programmable read-only memory)、SRAM(Static RAM)、FRAM(Ferro-electric RAM)、PRAM(Phase-change RAM)、MRAM(Magnetic RAM)などのような不揮発性メモリ及び/又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、DDR-SDRAM(Double Date Rate-SDRAM)などのような揮発性メモリの組み合わせで構成されることができる。
【0050】
図3は、本発明の他の実施形態による映像録画装置の構成を示す図である。
【0051】
図3を参照して、他の実施形態による映像録画装置及び通信手段をより具体的に説明すると、以下の通りである。
図3に対する説明において、前述した
図1に示す構成と実質的に同一の構成については詳細な説明を省略する。
【0052】
図3を参照すると、本発明の実施形態による映像録画装置は、第1カメラモジュール101、第2カメラモジュール102、及びカム制御モジュール201を含むことができる。
【0053】
第1カメラモジュール101は、車両の前方をモニタリングするためのものであって、第1モーション感知センサ111、衝撃感知センサ121、第1イメージセンサ131及び第1SER141を含むことができる。第1カメラモジュール101とカム制御モジュール201は、LVDSに基づいてデジタル通信を行うことができる。
【0054】
より具体的に、第1モーション感知センサ111は、オブジェクトの動きに基づいてインタラプトを生成し、インタラプトは第1SER141を介して第1DES211に伝送することができる。第1モーション感知センサ111によるインタラプトは、オブジェクトの動き強度が臨界強度以上であるか、又は感知されたオブジェクトの位置を指す感知距離が臨界距離未満である場合に生成されることができる。
【0055】
また、第1モーション感知センサ111は、オブジェクトの動きに基づいて生成されたセンシングデータを第1SER141を介して第1DES211に伝送することができる。
【0056】
また、第1イメージセンサ131は、映像データを取得し、映像データを第1SER141を介して第1DES211に伝送することができる。
【0057】
また、衝撃感知センサ121は、車両に加わる衝撃によって生成されたインタラプトを、第1SER141を介して第1DES211に伝送することができる。また、衝撃感知センサ121は、車両に加わる衝撃によって生成されるデータを第1SER141を介して第1DES211に伝送することができる。
【0058】
第2カメラモジュール102は、車両の後方をモニタリングするためのものであって、第2モーション感知センサ112、第2イメージセンサ132、及び第2SER142を含むことができる。第2カメラモジュール102の構成は、第1カメラモジュール101とは別途のハウジング内に搭載されることができる。第2モーション感知センサ112は、オブジェクトの動きに基づいてインタラプトを生成し、インタラプトは第2SER142を介して第2DES212に伝送することができる。第2モーション感知センサ112によるインタラプトは、オブジェクトの動き強度が臨界強度以上であるか、又は感知されたオブジェクトの位置を指す感知距離が臨界距離未満である場合に生成されることができる。
【0059】
第2カメラモジュール102とカム制御モジュール201は、LVDSに基づいてデジタル通信を行うことができる。
【0060】
カム制御モジュール201は、第1及び第2カメラモジュール101、102とは別途に構成されることができ、第1及び第2カメラモジュール101、102とはLVDSに基づいて通信することができる。カム制御モジュール201は、第1及び第2DES211、212、制御器221、AP231、及び記憶装置241を含むことができる。
【0061】
図4は、さらに他の実施形態による映像録画装置を示す図である。
【0062】
図4を参照すると、本発明のさらに他の実施形態による映像録画装置は、第1カメラモジュール101、第2カメラモジュール102、及びカム制御モジュール201を含むことができる。
図4に示す実施形態において、第1カメラモジュール101、第2カメラモジュール102、及びカム制御モジュール201の構成は、
図3に示す実施形態と同一又は類似であり得る。
【0063】
第1カメラモジュール101の第1SER141は、カム制御モジュール201の第1DES211とLVDSに基づいて通信することができる。第1モーション感知センサ111は、第1ワイヤW11を介してインタラプトをカム制御モジュール201に伝送し、第2ワイヤW12を介してセンシングデータをカム制御モジュール201に伝送することができる。衝撃感知センサ121は、第3ワイヤW13を介してインタラプトをカム制御モジュール201に伝送し、衝撃感知によって生成されたデータを第4ワイヤW14を介してカム制御モジュール201に伝送することができる。第1イメージセンサ131は、LVDSに基づいて映像データをカムモジュールに伝送することができる。
【0064】
第2カメラモジュール102の第2モーション感知センサ112は、第5ワイヤW21を介してインタラプトをカム制御モジュール201に伝送し、第6ワイヤW22を介してセンシングデータをカム制御モジュール201に伝送することができる。
【0065】
図5は、本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法を説明するフローチャートである。以下の実施形態は、
図3に示す映像録画装置に基づいて説明する。
【0066】
図5を参照して、本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法を説明すると、次の通りである。
【0067】
第1ステップS510において、第1及び第2モーション感知センサ111、112は外部オブジェクトの動きを感知することができる。すなわち、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、固定又は静止された物体ではなく、動くオブジェクトを判別することができる。本発明の実施形態によれば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、送信信号を送り出し、オブジェクトから反射される受信信号を受信したことに基づいてオブジェクトをモニタリングするレーダ(Radio Detection And Ranging、 Radar)システムに基づいて実現されることができる。
【0068】
第2ステップS520において、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、検出されたオブジェクトが感知されたことに基づいて制御器221を活性化させることができる。第1及び第2モーション感知センサ111、112は、動くオブジェクトを感知したことに基づいて制御器221を活性化させることができる。
【0069】
第1及び第2モーション感知センサ111、112は、オブジェクトの動き強度に基づいて制御器221を活性化させることができる。動き強度は、予め設定された条件に応じて判断されることができる。動き強度は、オブジェクトが車両に衝突する可能性及び衝突時に予測される衝撃量に基づいて算出することができる。
【0070】
一実施形態によれば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、オブジェクトの大きさに基づいてオブジェクトの動き強度を判断することができる。例えば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、オブジェクトの大きさに比例してオブジェクトの動き強度を大きいと判断することができる。
【0071】
他の実施形態によれば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、オブジェクトの速度に基づいてオブジェクトの動き強度を判断することができる。例えば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、オブジェクトの速度が速いほど、オブジェクトの動き強度を大きいと判断することができる。
【0072】
さらに他の実施形態によれば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、オブジェクトの感知距離に基づいてオブジェクトの動き強度を判断することができる。例えば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、オブジェクトの感知距離が近いほど、オブジェクトの動き強度を大きいと判断することができる。
【0073】
本発明の実施形態によれば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、受信信号の信号強度に基づいてオブジェクトの大きさを推定することができる。また、本発明の実施形態によれば、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、受信信号に基づいてオブジェクトの速度を算出することができる。また、本発明の実施形態によれば、受信信号に基づいてオブジェクトの感知距離を算出することができる。
【0074】
第3ステップS530において、活性化された制御器221は、単位期間の間オブジェクトを監視し、オブジェクトを監視したことに基づいて映像録画のためのAP231の活性化の可否を決定することができる。
【0075】
単位期間の間オブジェクトをモニタリングする手順は、オブジェクトの動き強度の変化に基づいて判断することができる。したがって、制御器221は、受信信号の信号強度に基づいてオブジェクトの動きパターンを判断することができる。また、制御器221は、受信信号に基づいて感知距離を算出し、感知距離の変化に基づいて動きパターンを判断することができる。
【0076】
実施形態によれば、制御器221は、オブジェクトの信号強度が一定レベル以上に継続する場合、当該オブジェクトの予測衝撃量が大きいと判断し、映像録画のためのAP231を活性化させることができる。
【0077】
他の実施形態によれば、制御器221は、オブジェクトの感知距離が次第に近づくと判断される場合、当該オブジェクトの衝突の可能性が大きいと判断し、映像録画のためのAP231を活性化させることができる。
【0078】
説明したように、本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法によれば、制御器221はモーション感知に基づいて活性化されるため、車両のエンジンが止まった状態で制御器221の動作のための不要な電力消耗を減らすことができる。また、本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法によれば、AP231は、単位期間の間オブジェクトをモニタリングしたことに基づいて把握されるオブジェクトの種類及び動きに応じて活性化されるため、不要な映像を録画するのに消費される電力の浪費を改善することができる。また、本発明の実施形態による映像録画装置の制御方法によれば、単位期間の間オブジェクトをモニタリングしたことに基づいて映像を録画するため、不要な映像が録画されることを防止することができる。
【0079】
図6は、本発明の他の実施形態による映像録画装置の制御方法を説明するフローチャートである。
図7~
図10は、映像録画装置の構成が活性化される手順を説明する図である。以下、
図6~
図10は、
図3に示す映像録画装置に基づいて説明する。
【0080】
図6~
図10を参照して、本発明の他の実施形態による映像録画装置の制御方法を説明すると、次の通りである。
【0081】
S601において、インタラプト出力敏感度が設定されることができる。インタラプト出力敏感度は、第1及び第2モーション感知センサ111、112がオブジェクトの動きを検出する動き強度の基準を指すことができる。
【0082】
第1及び第2モーション感知センサ111、112が受信信号の信号強度に基づいてオブジェクトを判断する場合、インタラプト出力敏感度を設定する手順は、
図11~
図13に示す臨界強度を設定する手順であってもよい。
【0083】
あるいは、第1及び第2モーション感知センサ111、112がオブジェクトの感知距離に基づいてオブジェクトを判断する場合、インタラプト出力敏感度を設定する手順は、
図14~
図16に示す臨界距離を設定する手順であってもよい。
【0084】
図6では、インタラプト出力敏感度を設定する手順が、エンジンが止まった後であることを示しているが、インタラプト出力敏感度を設定する手順の順序はこれに限定されない。インタラプト出力敏感度を設定する手順は、後述するS602以前に行われることが一般的であり得るが、映像録画装置が動作する過程において、いずれの手順に介入されても構わない。
【0085】
S602、S603において、エンジンが止まったことに基づいて、第1及び第2モーション感知センサ111、112が活性化され、外部オブジェクトをモニタリングすることができる。
【0086】
第1及び第2モーション感知センサ111、112が活性化される手順は、第1及び第2モーション感知センサ111、112以外のユニットを非活性化する手順を含むことができる。例えば、
図7のように、エンジンが止まったことに基づいて第1及び第2モーション感知センサ111、112が活性化されると同時に、衝撃感知センサ121、第1及び第2イメージセンサ131、132、第1及び第2SER141、142、第1及び第2DES211、212、制御器221、及びAP231はターンオフされて非活性化状態に入ることができる。
【0087】
第1及び第2モーション感知センサ111、112が外部オブジェクトをモニタリングするステップは、レーダの受信信号に基づいて行われることができる。第1及び第2モーション感知センサ111、112は、レーダの受信信号に基づいて一定間隔ごとにデジタル形式のセンシングデータを取得することができ、センシングデータに基づいて受信信号の信号強度又はオブジェクトとの感知距離を判断することができる。
【0088】
S604において、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、オブジェクトの動き強度が臨界強度以上であるか否かを判断することができる。動き強度は、信号強度又はオブジェクトの感知距離に基づいて判断することができる。すなわち、第1及び第2モーション感知センサ111、112は、センシングデータに基づいて、受信信号の信号強度又はオブジェクトの感知距離をモニタリングすることができる。
【0089】
S605において、第1モーション感知センサ111又は第2モーション感知センサ112は、動き強度が臨界強度以上であるオブジェクトの動きが検出されたことに基づいて活性化信号を出力することができる。
【0090】
実施形態によって、第1モーション感知センサ111又は第2モーション感知センサ112は、信号強度が臨界強度以上であることに基づいて、動き強度が臨界強度以上であると判断することができる。
【0091】
他の実施形態によって、第1モーション感知センサ111又は第2モーション感知センサ112は、オブジェクトの距離が臨界距離未満であることに基づいて動き強度が臨界強度以上であると判断することができる。
【0092】
第1モーション感知センサ111又は第2モーション感知センサ112は、動き強度が臨界強度以上であることに基づいてインタラプトを生成することができる。インタラプトの生成に基づいて、第1モーション感知センサ111は、デジタルアウトプット(Digital Output)方式で活性化信号を第1SER141に伝送するか、又は第2モーション感知センサ112はデジタルアウトプット方式で活性化信号を第2SER142に伝送することができる。例えば、
図8のように、第1モーション感知センサ111が臨界強度以上の動きを検出すると、第1モーション感知センサ111はデジタルアウトプット方式で第1SER141に活性化信号を伝送することができる。以下、第1モーション感知センサ111が活性化された状態を基準に映像録画装置の制御方法について説明する。
【0093】
S606において、受信されたインタラプトに基づいて、制御器221は活性化されることができる。活性化信号の伝達を受けた第1SER141は、LVDSに基づいて第1DES211に活性化信号を伝達することができる。そして、
図9のように、第1DES211は制御器221にデジタルアウトプット方式で活性化信号を伝送することができる。
【0094】
S607において、制御器221は、
図9のように、センシングデータの伝送を受け、センシングデータに基づいて映像録画の必要性を判断することができる。制御器221は、オブジェクトの動きパターンに基づいて映像録画の必要性を判断することができる。
【0095】
このために、制御器221は、単位期間の間、第1モーション感知センサ111からセンシングデータの伝送を受けることができる。制御器221は、単位期間の間、受信したセンシングデータのそれぞれの信号強度又は感知距離に基づいてターゲットデータを検出することができる。制御器221は、ターゲットデータに基づいてオブジェクトの動きパターンを判断することができる。
【0096】
S608において、制御器221は、センシングデータに基づいてオブジェクトの動きパターンを判断した結果に応じて、
図10のようにAP231を活性化させることができる。活性化されたAP231は、イメージセンサが取得した映像データを記憶装置241に格納することができる。
【0097】
S609において、制御器221は、センシングデータに基づいてオブジェクトの動きパターンを判断した結果に応じてAPを非活性化させることができる。
【0098】
APを非活性化させる手順は、制御器221の活性化時間に基づいて制御器を再び非活性化させる手順S609、S610を含むことができる。すなわち、S609において、制御器221は、活性化が維持されていた時間を確認し(S609)、活性化時間が臨界時間以上であることに基づいて非活性化状態に入ることができる(S610)。
【0099】
図11~
図16を参照して、S607の判断に応じて、S608又はS609の手順に入る過程の実施形態を説明すると、次の通りである。
【0100】
図11~
図13は、それぞれセンシングデータの信号強度に応じてAP活性化の可否を決定する実施形態を説明する図である。
【0101】
図11を参照すると、制御器221は、インタラプトの感知に基づいて、単位期間の間センシングデータの伝送を受けることができる。制御器221は、センシングデータのうち、信号強度が臨界強度以上の大きさを有するターゲットデータを検出することができる。そして、制御器221は、ターゲットデータの個数が第1臨界値未満であることに基づいて、AP231の非活性化状態を維持することができる。
【0102】
第1臨界値が大きいほど、所望しない映像が録画される可能性は減少するが、録画が必要な映像が録画されない可能性が発生することがある。あるいは、第1臨界値が小さいほど、所望しない映像が録画される可能性が高いが、録画が必要な映像が欠落する可能性が減少することがある。したがって、第1臨界値は、録画が必要な映像の欠落の可能性及び不要な映像が録画される可能性を調整して設定されることができる。
【0103】
図12を参照すると、制御器221は、インタラプトの感知に基づいて、単位期間の間センシングデータの伝送を受けることができる。制御器221は、センシングデータのうち、信号強度が臨界強度以上の大きさを有するターゲットデータを検出することができる。
【0104】
制御器221は、ターゲットデータの信号強度の傾向性を判断することができる。
図12のように、ターゲットデータの信号強度の大きさが次第に小さくなる傾向性を有すると、制御器221はAP231の非活性化を決定することができる。信号強度の傾向性は、隣接するターゲットデータ間の信号強度の偏差に基づいて判断することができる。例えば、制御器231は、単位期間の間ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の信号強度の偏差を計算し、信号強度の偏差のうち、0(zero)又は負の値の個数が第5臨界値以上であることに基づいて、ターゲットデータの信号強度の大きさが小さくなる傾向性を有すると判断することができる。
【0105】
第5臨界値が大きいほど、所望しない映像が録画される可能性は減少するが、録画が必要な映像が録画されない可能性が発生することがある。あるいは、第5臨界値が小さいほど、所望しない映像が録画される可能性が高いが、録画が必要な映像が欠落する可能性が減少することがある。したがって、第5臨界値は、録画が必要な映像の欠落の可能性及び不要な映像が録画される可能性を調整して設定されることができる。
【0106】
図13を参照すると、制御器221はインタラプトの感知に基づいて、単位期間の間センシングデータの伝送を受けることができる。制御器221は、センシングデータのうち、信号強度が臨界強度以上の大きさを有するターゲットデータを検出することができる。
【0107】
制御器221は、ターゲットデータの信号強度の傾向性を判断することができる。
図13のように、ターゲットデータの信号強度の大きさが維持又は増加する傾向性を有すると、制御器221はAPの活性化を決定することができる。信号強度の傾向性は、隣接するターゲットデータ間の信号強度の偏差に基づいて判断することができる。制御器231は、単位期間の間ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の信号強度の偏差を計算し、信号強度の偏差のうち、正の値の個数が第3臨界値以上であることに基づいて、ターゲットデータの信号強度の大きさが増加する傾向性を有すると判断することができる。
【0108】
すなわち、制御器221は、信号強度の偏差のうち、正の値の個数が第3臨界値以上であることに基づいて、映像処理器231を活性化させることができる。
図14~
図16は、それぞれセンシングデータの感知距離によるAP活性化の可否を決定する実施形態を説明する図である。
【0109】
図14を参照すると、制御器221は、インタラプトの感知に基づいて、単位期間の間センシングデータの伝送を受けることができる。制御器221は、センシングデータのうち、感知距離が臨界距離未満であるターゲットデータを検出することができる。そして、制御器221は、ターゲットデータの個数が第2臨界値未満であることに基づいて、AP231の非活性化を決定することができる。
【0110】
第2臨界値が大きいほど、所望しない映像が録画される可能性は減少するが、録画が必要な映像が録画されない可能性が発生することがある。あるいは、第2臨界値が小さいほど、所望しない映像が録画される可能性が高いが、録画が必要な映像が欠落する可能性が減少することがある。したがって、第2臨界値は、録画が必要な映像の欠落の可能性及び不要な映像が録画される可能性を調整して設定されることができる。
【0111】
図15を参照すると、制御器221は、インタラプトの感知に基づいて、単位期間の間センシングデータの伝送を受けることができる。制御器221は、センシングデータのうち、感知距離が臨界距離未満の大きさを有するターゲットデータを検出することができる。
【0112】
制御器221は、ターゲットデータの信号強度の傾向性を判断することができる。
図15のように、ターゲットデータの感知距離が次第に離れる傾向性を有すると、制御器221はAPの非活性化を決定することができる。感知距離の傾向性は、隣接するターゲットデータ間の感知距離の偏差に基づいて判断することができる。例えば、制御器221は、単位期間の間ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の感知距離の偏差を計算し、感知距離の偏差のうち、正の値の個数が第6臨界値以上であることに基づいて、ターゲットデータの感知距離が離れる傾向性を有すると判断することができる。
【0113】
第6臨界値が大きいほど、所望しない映像が録画される可能性は減少するが、録画が必要な映像が録画されない可能性が発生することがある。あるいは、第6臨界値が小さいほど、所望しない映像が録画される可能性が高いが、録画が必要な映像が欠落する可能性が減少することがある。したがって、第6臨界値は、録画が必要な映像の欠落の可能性及び不要な映像が録画される可能性を調整して設定されることができる。
【0114】
図16を参照すると、制御器221は、インタラプトの感知に基づいて、単位期間の間センシングデータの伝送を受けることができる。制御器221は、センシングデータのうち、感知距離が臨界距離未満の大きさを有するターゲットデータを検出することができる。
【0115】
制御器221は、感知距離の傾向性を判断することができる。
図16のように、ターゲットデータの感知距離が維持されるか又は近づく傾向性を有すると、制御器221はAPの活性化を決定することができる。感知距離の傾向性は、隣接するターゲットデータ間の感知距離の偏差に基づいて判断することができる。例えば、制御器221は、単位期間の間ターゲットデータのうち、n+1(nは自然数)番目のターゲットデータとn番目のターゲットデータ間の感知距離の偏差を計算し、感知距離の偏差のうち、0(zero)又は負の値の個数が第4臨界値以上であることに基づいて、ターゲットデータの感知距離が近づく傾向性を有すると判断することができる。すなわち、制御器221は、感知距離の偏差のうち、0(zero)又は負の値の個数が第4臨界値以上であることに基づいて、AP231を活性化させることができる。
【0116】
図17は、本発明の他の実施形態による映像録画装置の制御方法を説明するフローチャートである。特に、
図17は、AP活性化後の手順を説明するフローチャートである。
【0117】
図17を参照して、AP活性化後の映像録画装置の制御方法を説明すると、次の通りである。
【0118】
S1701において、AP活性化に基づいて、常時録画機能の設定の有無を確認することができる。
【0119】
S1702において、常時録画機能が設定された場合、APはリアルタイム映像録画を制御することができる。すなわち、イメージセンサが取得する映像データを時系列的に格納することができる。
【0120】
S1703において、AP231は、衝撃感知録画機能の設定の有無を確認することができる。
【0121】
S1704において、衝撃感知録画機能が設定されたことに基づいて、AP231は衝撃感知センサ121をモニタリングすることができる。そして、AP231は、衝撃感知センサ121によって車両に衝撃が加わる場合、映像録画を行うことができる。
【0122】
S1705において、常時録画機能や衝撃感知機能が設定されていない場合、第1及び第2モーション感知センサ111、112はオブジェクトの動きモニタリングを持続することができる。
【0123】
S1706、及びS1707において、センシングデータのうちターゲットデータが基準時間の間検出されない場合、第1及び第2モーション感知センサ111、112以外のユニットは非活性化状態に入ることができる。すなわち、
図6に示すS602のように、衝撃感知センサ120、第1及び第2イメージセンサ131、132、第1及び第2SER141、142、第1及び第2DES211、212、制御器221及びAP231は非活性化状態に切り替えられることができる。
【0124】
以下、本発明の実施形態による映像録画装置の動作及び効果を説明すると、次の通りである。以下の説明は、一つのカメラモジュールが適用された
図1に基づいて説明する。
【0125】
本発明の実施形態によれば、脅威的ではない自然現象によって映像録画が行われることを防止することができる。雪、雨、落葉などは、インタラプト出力の敏感度の設定に応じて、オブジェクトとして検出されないことがある。ただし、センシングエラー又は特異事項により、雪、雨、落葉などのオブジェクトによってモーション感知センサ110にインタラプトが生成されることがある。雪、雨、落葉などによる信号強度は、一般にターゲットデータとして判断されないため、このような自然現象によるターゲットデータは散発的であり得る。本発明の実施形態によれば、
図11のように、散発的なターゲットデータによってAP130を活性化させないことができる。したがって、脅威的ではない自然現象により映像録画を行うことを防止することができる。
【0126】
本発明の実施形態によれば、遠距離にいるか、又は遠くなる歩行者によって映像録画が行われることを防止することができる。
【0127】
歩行者や車両によってインタラプトが感知され、制御器220が活性化できる。制御器220は、
図14のようにオブジェクトが遠距離を維持しているか、又は
図15のようにオブジェクトが離れる場合、映像録画のためのAP230を活性化させないことができる。したがって、不要な映像録画による電力消耗及びメモリ空間の浪費を改善することができる。
【0128】
車両の衝突による映像録画は、
図16のように行われることができる。
【0129】
オブジェクトの感知距離が離れている場合、モーション感知センサ110ではインタラプトが発生しない。感知距離が近づいてインタラプトが発生した場合、制御器220は活性化され、単位期間の間オブジェクトをモニタリングすることができる。オブジェクトは次第に車両に近づくため、制御器220はAP230を活性化させて映像録画を行うことができる。
【0130】
予め設定された映像録画機能によって、AP230は、活性化された時点から連続的な映像を録画することができる。あるいは、AP230は、衝撃感知センサ120が衝突を感知したことに基づいて映像を録画することができる。
【0131】
AP230によって映像録画を行う間、モーション感知センサ110はオブジェクトのモニタリングを持続することができる。モニタリングの結果、動き強度が一定レベル未満である場合、モーション感知センサ110を除く他のユニットは非活性化状態に入ることができる。
【0132】
図18は、本発明の一実施形態に係るコンピューティングシステムを示す。
【0133】
図18を参照すると、コンピューティングシステム1000は、バス1200を介して連結される少なくとも一つのプロセッサ1100、メモリ1300、ユーザインタフェース入力装置1400、ユーザインタフェース出力装置1500、ストレージ1600、及びネットワークインタフェース1700を含むことができる。
【0134】
プロセッサ1100は、中央処理装置(CPU)又はメモリ1300及び/又はストレージ1600に格納された命令語に対する処理を実行する半導体装置であり得る。特に、本発明の実施形態によるプロセッサ1100はカム制御モジュール200を含むことができる。メモリ1300及びストレージ1600は、様々な種類の揮発性又は不揮発性格納媒体を含むことができる。例えば、メモリ1300は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むことができる。
【0135】
したがって、本明細書に開示された実施形態に関連して説明された方法又はアルゴリズムのステップは、プロセッサ1100によって実行されるハードウェア、ソフトウェアモジュール、又はその2つの結合により直接実現されることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、着脱型ディスク、CD-ROMのような格納媒体(すなわち、メモリ1300及び/又はストレージ1600)に常駐することもできる。
【0136】
例示的な格納媒体はプロセッサ1100に結合され、そのプロセッサ1100は格納媒体から情報を読み取ることができ、格納媒体に情報を書き込むことができる。他の方法として、格納媒体はプロセッサ1100と一体型であってもよい。プロセッサ及び格納媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)内に常駐することもできる。ASICはユーザ端末機内に常駐することもできる。他の方法として、プロセッサ及び格納媒体は、ユーザ端末機内に個別のコンポネントとして常駐することもできる。
【0137】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。
【0138】
したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。