(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095814
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
H01L21/304 643Z
H01L21/304 648K
H01L21/304 648G
H01L21/304 648A
H01L21/304 643A
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203033
(22)【出願日】2022-12-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0187013
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0054144
(32)【優先日】2022-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨンキョ オ
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AB02
5F157AB16
5F157AB33
5F157AB90
5F157CC11
5F157CF04
5F157CF14
5F157CF60
5F157CF99
5F157DC90
(57)【要約】
【課題】付着物の飛散を防止し、且つ、真空孔から付着物を完全に除去することができる基板処理装置の提供。
【解決手段】基板処理装置は、基板に対して所定の工程が行われる間に、前記基板の底面に真空圧力を与える真空孔を有する真空吸入部と、前記真空孔を洗浄するための洗浄工程において、前記真空孔を洗浄する洗浄部とを含む。前記洗浄部は、前記真空孔内に洗浄溶液を提供する洗浄溶液供給部と、前記真空孔から前記洗浄溶液を排出させる洗浄溶液排出部とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置であって、
基板に対して所定の工程が行われる間に、前記基板の底面に真空圧力を与える真空孔を有する真空吸入部と、
前記真空孔を洗浄するための洗浄工程において、前記真空孔を洗浄する洗浄部とを含み、
前記洗浄部は、
前記真空孔内に洗浄溶液を提供する洗浄溶液供給部と、
前記真空孔から前記洗浄溶液を排出させる洗浄溶液排出部とを含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記洗浄溶液供給部は、前記真空孔と流体連通される供給ラインと、前記供給ラインを開閉するための供給弁とを含み、
前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔と流体連通される排出ラインと、前記排出ラインを開閉するための排出弁とを含み、
前記所定の工程において、前記供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記供給弁は、前記供給ラインを開き、前記排出弁は、前記排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記排出ラインを開くことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記洗浄溶液供給部の前記供給ラインは、
メイン供給ラインと、
前記メイン供給ラインから分岐され、前記真空孔とそれぞれ流体連通される分枝供給ラインとを含み、前記供給弁は、前記メイン供給ライン内に配置され、
前記洗浄溶液排出部の前記排出ラインは、
メイン排出ラインと、
前記メイン排出ラインから分岐され、前記真空孔とそれぞれ流体連通される分枝排出ラインとを含み、前記排出弁は、前記メイン排出ライン内に配置されることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記洗浄溶液供給部は、メイン供給ラインと、前記メイン供給ラインに連結される共同分枝ラインとを含み、前記共同分枝ラインはそれぞれ、前記真空孔と流体連通され、
前記洗浄溶液排出部は、メイン排出ラインと、前記メイン排出ラインに連結される前記共同分枝ラインとを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記洗浄溶液供給部は、更に、前記メイン供給ラインを開閉させるための供給弁を含み、
前記洗浄溶液排出部は、更に、前記メイン排出ラインを開閉させるための排出弁を含み、
前記所定の工程において、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを開き、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを開くことを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記洗浄部は、更に、前記メイン供給ライン、前記メイン排出ライン、及び前記共同分枝ラインの間の連結地点に配置される三方弁を含み、
前記三方弁は、前記所定の工程において、前記共同分枝ラインに向けて開弁され、
前記三方弁は、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記メイン供給ライン及び前記共同分枝ラインに向けて開弁され、
前記三方弁は、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記メイン排出ライン及び前記共同分枝ラインに向けて開弁されることを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項7】
更に、前記真空孔内に前記洗浄溶液を所定の量で供給する流量測定部と、
前記真空孔から前記洗浄溶液を、所定の時間排出するポンプ部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記所定の工程は、前記基板上に薬液を供給する工程を含み、前記薬液からヒュームが発生し、前記洗浄溶液は、前記真空孔の内壁に付着した前記ヒュームを含有する付着物を除去することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
基板処理装置であって、
基板に対して所定の工程が行われる間に、前記基板の底面上にエアを噴射する空気孔と、前記基板の底面に真空圧力を与える真空孔とを有する浮上ステージと、
前記真空孔を洗浄するための洗浄工程において、前記真空孔を洗浄する洗浄部とを含み、
前記洗浄部は、
前記真空孔内に洗浄溶液を提供する洗浄溶液供給部と、
前記真空孔から前記洗浄溶液を排出させる洗浄溶液排出部とを含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項10】
前記洗浄溶液供給部は、前記真空孔と流体連通される供給ラインと、前記供給ラインを開閉するための供給弁とを含み、
前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔と流体連通される排出ラインと、前記排出ラインを開閉するための排出弁とを含み、
前記所定の工程において、前記供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記供給弁は、前記供給ラインを開き、前記排出弁は、前記排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記排出ラインを開くことを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記洗浄溶液供給部の前記供給ラインは、
メイン供給ラインと、
前記メイン供給ラインから分岐され、前記真空孔とそれぞれ流体連通される分枝供給ラインとを含み、前記供給弁は、前記メイン供給ライン内に配置され、
前記洗浄溶液排出部の前記排出ラインは、
メイン排出ラインと、
前記メイン排出ラインから分岐され、前記真空孔とそれぞれ流体連通される分枝排出ラインとを含み、前記排出弁は、前記メイン排出ライン内に配置されることを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記洗浄溶液供給部は、メイン供給ライン、前記メイン供給ラインに連結される共同分枝ライン、及び前記メイン供給ラインを開閉させるための供給弁を含み、前記共同分枝ラインはそれぞれ、前記真空孔と流体連通され、
前記洗浄溶液排出部は、メイン排出ライン、前記メイン排出ラインに連結される前記共同分枝ライン、及び前記メイン排出ラインを開閉させるための排出弁とを含み、
前記所定の工程において、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを開き、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを開くことを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記洗浄部は、更に、前記メイン供給ライン、前記メイン排出ライン、及び前記共同分枝ラインの間の連結地点に配置される三方弁を含み、
前記三方弁は、前記所定の工程において、前記共同分枝ラインに向けて開弁され、
前記三方弁は、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記メイン供給ライン及び前記共同分枝ラインに向けて開弁され、
前記三方弁は、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記メイン排出ライン及び前記共同分枝ラインに向けて開弁されることを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
更に、前記真空孔内に前記洗浄溶液を所定の量で供給する流量測定部と、
前記真空孔から前記洗浄溶液を、所定の時間排出するポンプ部とを含むことを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記所定の工程は、前記基板上に薬液を供給する工程を含み、前記薬液からヒュームが発生し、前記洗浄溶液は、前記真空孔の内壁に付着した前記ヒュームを含有する付着物を除去することを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項16】
基板処理装置であって、
基板に対して所定の工程が行われる間に、前記基板の底面上にエアを噴射する空気孔と、前記基板の底面に真空圧力を与える真空孔とを有する浮上ステージと、
前記浮上ステージ上から移動する前記基板上に薬液を提供する薬液供給部と、
前記空気孔に連結されるエアラインを有するエア供給部と、
前記真空孔に連結される真空ラインを有する真空吸入部と、
前記真空孔を洗浄するための洗浄工程において、前記真空孔を洗浄する洗浄部とを含み、
前記洗浄部は、
前記真空孔内に洗浄溶液を提供する洗浄溶液供給部と、
前記真空孔から前記洗浄溶液を排出させる洗浄溶液排出部とを含み、
前記薬液からヒュームが発生し、前記洗浄溶液は、前記真空孔の内壁に付着した前記ヒュームを含有する付着物を除去することを特徴とする基板処理装置。
【請求項17】
前記洗浄溶液供給部は、前記真空孔と流体連通される供給ライン、及び前記供給ラインを前記真空ラインに連結する三方供給弁を含み、
前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔と流体連通される排出ライン、及び前記排出ラインを前記真空ラインに連結する三方排出弁を含み、
前記三方供給弁は、前記三方排出弁と比較して、前記真空孔に近く配置され、
前記所定の工程において、前記三方供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記三方排出弁は、前記排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記三方供給弁は、前記供給ラインを開き、前記三方排出弁は、前記排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記三方供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記三方排出弁は、前記排出ラインを開くことを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記洗浄溶液供給部は、前記真空孔と流体連通される供給ライン、及び前記供給ラインを前記真空ラインに連結する三方供給弁を含み、
前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔と流体連通される排出ライン、及び前記排出ラインを前記真空ラインに連結する三方排出弁を含み、
前記三方排出弁は、前記三方供給弁と比較して、前記真空孔に近く配置され、
前記所定の工程において、前記三方供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記三方排出弁は、前記排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記三方供給弁は、前記供給ラインを開き、前記三方排出弁は、前記排出ラインを閉じ、
前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記三方供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記三方排出弁は、前記排出ラインを開くことを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記真空ラインは、メイン真空ラインと、前記メイン真空ラインから分岐され、前記真空孔にそれぞれ連結される分岐真空ラインとを含み、
前記洗浄溶液供給部及び前記洗浄溶液排出部は、前記メイン真空ラインに連結されることを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項20】
更に、前記真空孔内に前記洗浄溶液を所定の量で供給する流量測定部と、
前記真空孔から前記洗浄溶液を、所定の時間排出するポンプ部とを含むことを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関する。より詳しくは、本発明は、基板に対して所定の工程を行う間に、前記基板を真空方式で吸着することができる真空孔を有する板処理装置に関する。
【0002】
本出願は、2021年12月24日付で大韓民国特許庁に出願された大韓民国特願第2021-0187013号、及び2022年5月2日付で大韓民国特許庁に出願された大韓民国特願第2022-0064144号を優先権として伴う出願である。
【背景技術】
【0003】
半導体装置又はディスプレイ装置を製造するための様々な工程において、基板を真空吸着方式で吸着した後に、前記基板に対して所定の工程が行われる。例えば、前記基板を真空吸着方式で吸着して、浮上ステージ上に移送すると共に、前記基板上に薬液を供給することができる。
【0004】
基板上に薬液を供給する従来の工程において、前記基板を底面上にエアを噴射し、前記基板の底面に真空圧力を印加して、前記基板を、前記浮上ステージ上に浮上させる。前記浮上ステージは、前記基板の底面上に前記エアを供給するための空気孔と、前記基板の底面に前記真空圧力を印加するための真空孔とを有する。ここで、前記薬液は、フォトレジスト溶液を含む。
【0005】
前記基板上に前記フォトレジスト溶液を塗布する工程において、前記フォトレジスト溶液から前記基板の周辺部にヒューム(fume)が発生し、このようなヒュームは、前記真空孔内に流入される。前記真空孔内に吸入されたヒュームは、前記真空孔の内壁に付着し、このようなヒューム及び/又は他の不純物を含有する付着物が、前記真空孔の内壁に付着する。これにより、前記真空孔が前記付着物により、部分的又は全体的に詰まることになる。前記付着物を除去するために、前記真空孔内にエアを噴射することができるが、このようなエアの噴射は、前記真空孔の内面から前記付着物を完全に除去することができないだけでなく、前記真空孔の外に前記付着物が飛散することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、付着物の飛散を防止し、且つ、真空孔から付着物を完全に除去することができる基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面によると、基板処理装置が提供される。前記基板処理装置は、基板処理装置であって、基板に対して所定の工程が行われる間に、前記基板の底面に真空圧力を与える真空孔を有する真空吸入部と、前記真空孔を洗浄するための洗浄工程において、前記真空孔を洗浄する洗浄部とを含み、前記洗浄部は、前記真空孔内に洗浄溶液を提供する洗浄溶液供給部と、前記真空孔から前記洗浄溶液を排出させる洗浄溶液排出部とを含むことを特徴とする。
【0008】
前記洗浄溶液供給部は、前記真空孔と流体連通される供給ラインと、前記供給ラインを開閉するための供給弁とを含み、前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔と流体連通される排出ラインと、前記排出ラインを開閉するための排出弁とを含み、前記所定の工程において、前記供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記供給弁は、前記供給ラインを開き、前記排出弁は、前記排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記排出ラインを開く。
【0009】
前記洗浄溶液供給部の前記供給ラインは、メイン供給ラインと、前記メイン供給ラインから分岐され、前記真空孔とそれぞれ流体連通される分枝供給ラインとを含み、前記供給弁は、前記メイン供給ライン内に配置され、前記洗浄溶液排出部の前記排出ラインは、メイン排出ラインと、前記メイン排出ラインから分岐され、前記真空孔とそれぞれ流体連通される分枝排出ラインとを含み、前記排出弁は、前記メイン排出ライン内に配置される。
【0010】
前記洗浄溶液供給部は、メイン供給ラインと、前記メイン供給ラインに連結される共同分枝ラインとを含み、前記共同分枝ラインはそれぞれ、前記真空孔と流体連通され、前記洗浄溶液排出部は、メイン排出ラインと、前記メイン排出ラインに連結される前記共同分枝ラインとを含む。
【0011】
前記洗浄溶液供給部は、更に、前記メイン供給ラインを開閉させるための供給弁を含み、前記洗浄溶液排出部は、更に、前記メイン排出ラインを開閉させるための排出弁を含み、前記所定の工程において、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを開き、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを開く。
【0012】
前記洗浄部は、更に、前記メイン供給ライン、前記メイン排出ライン、及び前記共同分枝ラインの間の連結地点に配置される三方弁を含み、前記三方弁は、前記所定の工程において、前記共同分枝ラインに向けて開弁され、前記三方弁は、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記メイン供給ライン及び前記共同分枝ラインに向けて開弁され、前記三方弁は、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記メイン供給排出及び前記共同分枝ラインに向けて開弁される。
【0013】
更に、前記真空孔内に前記洗浄溶液を所定の量で供給する流量測定部と、前記真空孔から前記洗浄溶液を、所定の時間排出するポンプ部とを含む。
【0014】
前記所定の工程は、前記基板上に薬液を供給する工程を含み、前記薬液からヒュームが発生し、前記洗浄溶液は、前記真空孔の内壁に付着した前記ヒュームを含有する付着物を除去する。
【0015】
本発明の他の側面によると、基板処理装置が提供される。前記基板処理装置は、基板に対して所定の工程が行われる間に、前記基板の底面上にエアを噴射する空気孔と、前記基板の底面に真空圧力を与える真空孔とを有する浮上ステージと、前記真空孔を洗浄するための洗浄工程において、前記真空孔を洗浄する洗浄部とを含み、前記洗浄部は、前記真空孔内に洗浄溶液を提供する洗浄溶液供給部と、前記真空孔から前記洗浄溶液を排出させる洗浄溶液排出部とを含むことを特徴とする。
【0016】
前記洗浄溶液供給部は、前記真空孔と流体連通される供給ラインと、前記供給ラインを開閉するための供給弁とを含み、前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔と流体連通される排出ラインと、前記排出ラインを開閉するための排出弁とを含み、前記所定の工程において、前記供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記供給弁は、前記供給ラインを開き、前記排出弁は、前記排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記排出ラインを開く。
【0017】
前記洗浄溶液供給部の前記供給ラインは、メイン供給ラインと、前記メイン供給ラインから分岐され、前記真空孔とそれぞれ流体連通される分枝供給ラインとを含み、前記供給弁は、前記メイン供給ライン内に配置され、前記洗浄溶液排出部の前記排出ラインは、メイン排出ラインと、前記メイン排出ラインから分岐され、前記真空孔とそれぞれ流体連通される分枝排出ラインとを含み、前記排出弁は、前記メイン排出ライン内に配置される。
【0018】
前記洗浄溶液供給部は、メイン供給ライン、前記メイン供給ラインに連結される共同分枝ライン、及び前記メイン供給ラインを開閉させるための供給弁を含み、前記共同分枝ラインはそれぞれ、前記真空孔と流体連通され、前記洗浄溶液排出部は、メイン排出ライン、前記メイン排出ラインに連結される前記共同分枝ライン、及び前記メイン排出ラインを開閉させるための排出弁とを含み、前記所定の工程において、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを開き、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記供給弁は、前記メイン供給ラインを閉じ、前記排出弁は、前記メイン排出ラインを開く。
【0019】
前記洗浄部は、更に、前記メイン供給ライン、前記メイン排出ライン、及び前記共同分枝ラインの間の連結地点に配置される三方弁を含み、前記三方弁は、前記所定の工程において、前記共同分枝ラインに向けて開弁され、前記三方弁は、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記メイン供給ライン及び前記共同分枝ラインに向けて開弁され、前記三方弁は、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記メイン供給排出及び前記共同分枝ラインに向けて開弁される。
【0020】
更に、前記真空孔内に前記洗浄溶液を所定の量で供給する流量測定部と、前記真空孔から前記洗浄溶液を、所定の時間排出するポンプ部とを含む。
【0021】
前記所定の工程は、前記基板上に薬液を供給する工程を含み、前記薬液からヒュームが発生し、前記洗浄溶液は、前記真空孔の内壁に付着した前記ヒュームを含有する付着物を除去する。
【0022】
本発明の他の側面によると、基板処理装置が提供される。前記基板処理装置は、基板に対して所定の工程が行われる間に、前記基板の底面上にエアを噴射する空気孔と、前記基板の底面に真空圧力を与える真空孔とを有する浮上ステージと、前記浮上ステージ上より移動する前記基板上に薬液を提供する薬液供給部と、前記空気孔に連結されるエアラインを有するエア供給部と、前記真空孔に連結される真空ラインを有する真空吸入部と、前記真空孔を洗浄するための洗浄工程において、前記真空孔を洗浄する洗浄部とを含み、前記洗浄部は、前記真空孔内に洗浄溶液を提供する洗浄溶液供給部と、前記真空孔から前記洗浄溶液を排出させる洗浄溶液排出部とを含み、前記薬液からヒュームが発生し、前記洗浄溶液は、前記真空孔の内壁に付着した前記ヒュームを含有する付着物を除去する。
【0023】
前記洗浄溶液供給部は、前記真空孔と流体連通される供給ライン、及び前記供給ラインを前記真空ラインに連結する三方供給弁を含み、前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔と流体連通される排出ライン、及び前記排出ラインを前記真空ラインに連結する三方排出弁を含み、前記三方供給弁は、前記三方排出弁と比較して、前記真空孔に近く配置され、前記所定の工程において、前記三方供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記三方排出弁は、前記排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記三方供給弁は、前記供給ラインを開き、前記三方排出弁は、前記排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記三方供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記三方排出弁は、前記排出ラインを開く。
【0024】
前記洗浄溶液供給部は、前記真空孔と流体連通される供給ライン、及び前記供給ラインを前記真空ラインに連結する三方供給弁を含み、前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔と流体連通される排出ライン、及び前記排出ラインを前記真空ラインに連結する三方排出弁を含み、前記三方排出弁は、前記三方供給弁と比較して、前記真空孔に近く配置され、前記所定の工程において、前記三方供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記三方排出弁は、前記排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔内に提供するように、前記三方供給弁は、前記供給ラインを開き、前記三方排出弁は、前記排出ラインを閉じ、前記洗浄工程において、前記洗浄溶液を前記真空孔から排出するように、前記三方供給弁は、前記供給ラインを閉じ、前記三方排出弁は、前記排出ラインを開く。
【0025】
前記真空ラインは、メイン真空ラインと、前記メイン真空ラインから分岐され、前記真空孔にそれぞれ連結される分岐真空ラインとを含み、前記洗浄溶液供給部及び前記洗浄溶液排出部は、前記メイン真空ラインに連結される。
【0026】
更に、前記真空孔内に前記洗浄溶液を所定の量で供給する流量測定部と、前記真空孔から前記洗浄溶液を、所定の時間排出するポンプ部とを含む。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、前記真空孔の内面に付着した付着物が、前記真空孔の外部に飛散することなく、完全に除去し得るので、前記真空孔が部分的又は全体的に詰まることを防止することができる。また、前記真空孔が詰まることを防止することができるので、前記基板に対して前記所定の工程が行われる間に、前記真空孔を介して、前記基板の底面に前記真空圧力が効率よく印加される。更に、前記基板に対して、前記所定の工程を繰返して行うと共に、必要に応じて、前記真空孔を洗浄することができるので、前記基板に対して行われる前記所定の工程の安定性が向上し、前記基板処理装置を用いて製造される半導体装置又はディスプレイ装置の信頼性を向上することができる。
【0028】
但し、本発明の効果が上述した事項に限定されるものではなく、本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で、様々に拡張可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の他の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための概略図である。
【
図3】
図3は、本発明の他の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の更に他の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための概略図である。
【
図5】
図5は、本発明の更に他の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一実施形態を説明する。本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるところ、一実施形態を本文で具体的に説明する。しかし、このような実施形態は、本発明を特定の開示形態について限定しようとすることではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むことと理解されるべきである。各図面の説明において、同様な図面符号を同様な構成要素について付する。第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明することに使用されるが、前記構成要素が前記用語により限定されるものではない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使われる。本出願に使われる用語は、単に、特定の実施例を説明するために使われており、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現をも含む。本出願において、「含む」、「有する」、「構成される」、又は「備える」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部分、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0031】
異なって定義しない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されることと同一の意味を有している。一般的に使用される辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有することと解析されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解析されない。
【0032】
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態を詳細に説明する。添付の図面において、同一の構成要素に対しては、同一の図面符号を付し、同一の構成要素に対して重複する説明は、省略する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための概略図である。
図1に示しているように、一実施形態に係る基板処理装置100は、集積回路装置を製造するために、基板に対して所定の工程を行うように適用される。前記基板処理装置100は、複数の真空孔15を有する真空吸入部(vacuum suction part)19を含む。前記真空吸入部19は、前記基板に対して、前記所定の工程が行われる際に、前記真空孔15を介して、前記基板の底面に真空圧力を与えて、前記基板を吸着する。このために、前記真空吸入部19は、前記真空孔15と流体連通されて、前記真空孔15を介して、前記基板に前記真空圧力を提供する複数の真空ライン20を含む。
【0034】
一実施形態において、前記真空吸入部19は、前記所定の工程において、その上部に前記基板を浮上させる浮上ステージ11内に装着される。例えば、前記基板処理装置100は、前記基板を浮上させ、その上部から前記基板を移送すると共に、前記基板上に薬液を供給する前記浮上ステージ11を備える薬液供給装置を含む。この場合、前記基板処理装置100は、前記基板上に前記薬液を吐出する薬液供給部13を更に含む。
【0035】
他の一実施形態において、前記基板処理装置100は、複数の空気孔17を有するエア供給部(air supply part)を含む。前記エア供給部も、前記浮上ステージ11内に装着される。図示していないが、前記エア供給部は、前記空気孔17と流体連通されて、前記空気孔17を介して、前記基板の底面上にエアを提供する複数のエアラインを含む。ここで、前記真空吸入部19の真空孔15と前記エア供給部の空気孔17は、前記浮上ステージ11内に実質的に一定の間隔で配列される。
【0036】
一実施形態において、
図1に示しているように、前記真空吸入部19は、1つのメイン真空ライン21と、前記メイン真空ライン21から分けられる複数の分枝真空ライン22とを含む。前記複数の分枝真空ライン22はそれぞれ、前記複数の真空孔15に連結される。これにより、前記真空圧力は、真空圧力源(図示せず)から前記メイン真空ライン21を経て、前記分枝真空ライン22及び前記真空孔15を介して、前記基板の底面に印加される。他の一実施形態において、前記エア供給部は、1つのメインエアラインと、前記メインエアラインから分けられる複数の分枝エアラインとを含む。前記複数の分枝エアラインはそれぞれ、前記複数の空気孔17に連結される。これにより、前記エアは、空気源(図示せず)から前記メインエアラインを経て、前記分枝エアライン及び前記空気孔17を介して、前記基板の底面上に提供される。
【0037】
一実施形態において、前記浮上ステージ11上に浮上された前記基板に対して、薬液供給工程を行う際に、前記薬液からヒューム(fume)が発生する。例えば、前記基板処理装置100を用いて、前記基板上にフォトレジストを含む薬液を塗布する間に、前記薬液から前記基板の周辺部上にヒュームが発生することになる。このようなヒュームは、前記真空吸入部19の真空孔15内に吸収され、除去される。前記基板に対して、前記薬液供給工程が繰返して行われると共に、前記真空孔15内に前記ヒューム及び/又は他の不純物が付着し、これにより、前記真空孔15が部分的又は全体的に詰まることになる。このような問題点を考えて、前記基板処理装置100は、前記真空孔15内面に付着した前記ヒューム及び/又は他の不純物を含有する付着物を除去する洗浄部24を更に含む。
【0038】
一実施形態において、前記洗浄部24は、洗浄溶液供給部25と、洗浄溶液排出部31とを含む。前記洗浄溶液供給部25は、前記真空孔15から、前記ヒューム及び/又は他の不純物を含有する付着物を除去するように、前記真空孔15内に洗浄溶液を供給する。前記洗浄溶液排出部31は、前記真空孔15及び前記基板の底面から前記洗浄溶液を外部に排出する。この場合、前記洗浄部24は、液状の洗浄溶液を用いて、前記真空孔15を洗浄するため、前記真空孔15の内面から除去された付着物が、前記真空孔15から飛散することを防止することができる。
【0039】
前記洗浄部24から前記真空孔15内に供給される前記洗浄溶液は、前記真空孔15内面に付着した前記付着物を溶解させる有機溶剤を含む。例えば、前記洗浄溶液は、フォトレジストから由来する付着物を溶解させるベンゼン、トルエン、酢酸エチル、アセトン、アルコール、及びこれらの組み合わせを含む。前述したように、前記洗浄溶液供給部25を含む前記洗浄部24を用いて、前記真空孔15を洗浄することができるので、前記真空孔15の内面に付着した付着物を効率よく除去し、容易に排出することができる。これにより、前記真空孔15が部分的又は全体的に詰まることを防止することができる。
【0040】
前記洗浄部24を用いて、前記真空孔15を洗浄する工程は、前記基板に対して行われる所定の工程(例えば、前記薬液供給工程)の前又は後に行われる。しかし、前記真空孔15を洗浄する工程は、必要に応じて、適切に実行可能である。
【0041】
一実施形態において、前記洗浄部24の洗浄溶液供給部25は、前記真空孔15に連結される供給ライン26と、前記洗浄溶液供給ライン26を開閉させるための供給弁30とを含む。前記洗浄溶液排出部31は、前記真空孔15に連結される排出ライン32と、前記排出ライン32を開閉させるための排出弁36とを含む。前記洗浄溶液供給部25の供給ライン26は、洗浄溶液源(図示せず)に連結される1つのメイン供給ライン27と、前記メイン供給ライン27から分岐される複数の分枝供給ライン29とを含む。前記複数の分枝供給ライン29はそれぞれ、前記複数の真空孔15に連結される。ここで、前記供給弁30は、前記メイン供給ライン27内に配置される。また、前記洗浄溶液排出部31の排出ライン32は、1つのメイン排出ライン33と、複数の分枝排出ライン35とを含む。前記複数の分枝排出ライン35はそれぞれ、前記複数の真空孔15に連結され、前記1つのメイン排出ライン33から分岐される。前記メイン排出ライン33は、外部に延在し、前記排出弁36は、前記メイン排出ライン33内に設置される。
【0042】
一実施形態に係る基板処理装置100において、前記基板に対して、前記所定の工程が行われるときは、前記真空孔15を介して、前記基板の底面に前記真空圧力が与えられるように、前記真空ライン20内の前記真空弁23が開弁されることに対して、前記供給ライン26内の前記供給弁30及び前記排出ライン32内の前記排出弁36はそれぞれ、閉弁される。前記真空孔15に対して、前記洗浄工程が行われるときは、前記真空孔15内に前記洗浄溶液が提供されるように、前記供給弁30は、開弁されることに対して、前記真空弁23及び前記排出弁36はそれぞれ、閉弁される。以後、前記真空孔15から前記洗浄溶液が外部に排出されるように、前記排出弁36が開弁されることに対して、前記供給弁30は、閉弁される。このように、前記真空弁23、前記供給弁30、及び前記排出弁36を適切に制御して、前記所定の工程及び前記洗浄工程が効率よく行われる。
【0043】
前記真空孔15のための前記洗浄工程において、前記洗浄溶液が過度に前記真空孔15内に提供される場合、前記洗浄溶液が、前記真空孔15からあふれるので、前記真空孔15の入口が、前記洗浄溶液により損傷することがある。また、前記真空孔15に隣接する前記空気孔17内に前記洗浄溶液が流れる場合、前記空気孔17内に残留する前記洗浄溶液により、前記基板に対して前記所定の工程が行われる際に、前記基板、及び前記基板上の構造物が損傷する。このような問題点を考えて、前記洗浄工程の間に、前記真空孔15内に提供される前記洗浄溶液の量を正しく制御する必要がある。一実施形態において、前記基板処理装置100は、前記洗浄部24から前記真空孔15内に供給される前記洗浄溶液の流量を測定する流量測定部37を更に含む。このような流量測定部37を用いて、前記洗浄溶液供給部25から前記真空孔15内に、所定の流量で前記洗浄溶液が提供される。詳しくは、前記真空孔15内に前記所定の流量の前記洗浄溶液が供給されたとき、前記流量測定部37は、前記洗浄溶液供給部25から前記洗浄溶液が提供しないように、前記洗浄部24の供給弁30を制御することができる。例えば、前記供給弁30は、ソレノイドバルブを含み、前記流量測定部37は、前記真空孔15内に前記所定の流量の前記洗浄溶液が供給されたときに、前記供給弁30に電気信号を印加して、前記供給弁30を閉弁する。この場合、前記流量測定部37は、前記供給ライン26の1つのメイン供給ライン27内に配置される。
【0044】
前記真空孔15から前記洗浄溶液が完全に排出されず、前記真空孔15内に残留する場合、前記洗浄溶液に含有した前記付着物が再度前記真空孔15の内面に付着することになる。この場合、前記基板に対して、前記所定の工程が行われる際、このような付着物により、前記基板と真空孔15が損傷するだけでなく、前記真空吸入部19も損傷する。これにより、前記洗浄溶液は、前記真空孔15から完全に排出させる必要がある。このために、前記基板処理装置100は、前記真空孔15から前記洗浄溶液を完全に排出させるように、ポンプ部39を更に含む。
【0045】
一実施形態において、前記ポンプ部39は、前記洗浄溶液を、前記真空孔15から所定の時間の間、排出する。このような所定の時間は、前記洗浄溶液の流量、前記除去された付着物の量などに応じて調節される。ここで、前記ポンプ部39は、前記排出ライン32の1つのメイン排出ライン33内に配置される。
【0046】
前述したように、前記真空孔15の内面に付着した付着物が、前記真空孔15の外部に飛散されず、完全に除去されるので、前記真空孔15が部分的又は全体的に詰まることを防止することができる。また、前記真空孔15が前記付着物により詰まることを防止することができるので、前記基板に対して前記所定の工程が行われる間に、前記真空孔15を介して、前記基板の底面に前記真空圧力が効率よく印加される。更に、前記基板に対して、前記所定の工程を繰返して行うと共に、必要時又は周期的に前記真空孔15を洗浄することができるので、前記基板に対して行われる前記所定の工程の安定性を向上し、前記基板処理装置100を用いて製造される半導体装置又はディスプレイ装置の信頼性を向上することができる。
【0047】
図2は、本発明の他の一実施形態による基板処理装置を説明するための概略図である。
図2において、基板処理装置200は、真空吸入部51及び洗浄部50を除くと、
図1で説明した基板処理装置100と同様な構成を有する。
図2において、同一の部材は、同じ図面符号を付し、繰返し説明は省略する。
【0048】
図2に示しているように、前記基板処理装置200は、複数の真空孔15を有し、前記複数の真空孔15はそれぞれ、複数の共同分枝ライン53と流体連通される。
【0049】
前記真空吸入部51は、前記共同分枝ライン53と流体連通される1つのメイン真空ライン55を含む。前記共同分枝ライン53は、連結地点で、前記メイン真空ライン55に連結される。また、前記真空吸入部51は、前記メイン真空ライン55を開閉するように、前記メイン真空ライン55内に配置される真空弁57を含む。
【0050】
前記洗浄部50は、洗浄溶液供給部59と、洗浄溶液排出部65とを含み、前記洗浄溶液供給部59は、前記複数の共同分枝ライン53と流体連通されるメイン供給ライン61を有する。前記メイン供給ライン61は、前記連結地点で、前記共同分枝ライン53に連結される。また、前記洗浄溶液供給部59は、前記メイン供給ライン61を開閉するように、前記メイン供給ライン61内に配置される供給弁63を含む。
【0051】
前記洗浄溶液排出部65は、前記共通分枝ライン53と流体連通されるメイン排出ライン67を含み、前記メイン排出ライン67を開閉するように、前記メイン排出ライン67内に排出される排出弁69を更に含む。前記メイン排出ライン67は、前記連結地点で、前記共通分枝ライン53に連結される。
【0052】
上述したように、前記基板処理装置200は、前記真空吸入部51、前記洗浄溶液供給部59、及び前記洗浄溶液排出部65がいずれも、前記共同分枝ライン53に連結される構成を有する。換言すると、それぞれの前記真空孔15に連結されるそれぞれの前記共同分枝ライン53が、前記連結地点で、前記メイン真空ライン55、前記メイン供給ライン61、及び前記メイン排出ライン67に連結される。
【0053】
基板に対して所定の工程(例えば、薬液供給工程)が行われるとき、前記真空孔15が前記基板の底面を吸着するように、前記真空弁57は、前記メイン真空ライン55を開き、前記供給弁63及び前記排出弁69はそれぞれ、前記メイン供給ライン61及び前記メイン排出ライン67を閉じる。前記真空孔15の内面を洗浄するために、洗浄溶液が前記真空孔15内に供給されると、前記供給弁63は、前記メイン供給ライン61を開き、前記真空弁57及び前記排出弁69はそれぞれ、前記メイン真空ライン55及び前記メイン排出ライン67を閉じる。前記真空孔15から前記洗浄溶液が排出されるとき、前記排出弁69は、前記メイン排出ライン67を開き、前記真空弁57及び前記供給弁63はそれぞれ、前記メイン真空ライン55及び前記メイン供給ライン61を閉じる。
【0054】
他の一実施形態において、前記基板処理装置200は、流量測定部37と、ポンプ部39とを含む。これにより、前記真空孔15の内面に付着した付着物が前記真空孔15の外部に飛散されず、完全に除去されて、前記真空孔15が部分的又は全体的に詰まることを防止することができる。また、前記基板に対して、前記所定の工程を繰返して行うと共に、必要時又は周期的に前記真空孔15を洗浄することができる。
【0055】
図3は、本発明の他の一実施形態による基板処理装置を説明するための概略図である。
図3において、基板処理装置300は、真空吸入部51及び洗浄部50を除くと、
図2で説明した基板処理装置200と同様な構成を有する。
図3において、同一の要素は、同じ図面符号を付し、重複する説明は、省略する。
【0056】
前記基板処理装置300は、複数の真空孔15を含み、前記複数の真空孔15はそれぞれ、複数の共同分枝ライン53と流体連通される。
【0057】
前記真空吸入部51は、連結地点で、前記共同分枝ライン53に連結されるメイン真空ライン55を含む。前記洗浄部50は、洗浄溶液供給部59と、洗浄溶液排出部65とを含む。前記洗浄溶液供給部59は、前記連結地点で、前記共同分枝ライン53に連結されるメイン供給ライン61を含む。前記洗浄溶液排出部65は、前記連結地点で、前記共同分枝ライン53に連結されるメイン排出ライン67を含む。同様に、前記基板処理装置300は、前記真空吸入部51、前記洗浄溶液供給部59、及び前記洗浄溶液排出部65がいずれも、前記連結地点で、前記共同分枝ライン53に連結される構成を有する。
【0058】
他の一実施形態において、前記基板処理装置300は、前記連結地点に配置される三方弁71を含む。このような三方弁71は、前記共通分枝ライン53、前記メイン真空ライン55、前記メイン供給ライン61、及び前記メイン排出ライン67の間の連結を制御する。換言すると、前記三方弁71の開閉方向は、所定の工程及び洗浄工程により変わる。詳しくは、基板に対して、前記所定の工程が行われるときは、前記真空孔15を介して、前記基板の底面に真空圧力が与えられるように、前記三方弁71が、前記メイン真空ライン55に向けて開弁される。前記真空孔15内に洗浄溶液が供給されるときは、前記真空孔15の内面を洗浄するように、前記三方弁71が、前記メイン供給ライン61に向けて開弁される。また、前記真空孔15から前記洗浄溶液が排出されるときは、前記三方弁71が、前記メイン排出ライン67に向けて開弁される。
【0059】
他の一実施形態において、前記基板処理装置300は、流量測定部37と、ポンプ部39とを含む。これにより、前記真空孔15の内面に付着した付着物が、前記真空孔15の外部に飛散されず、完全に除去されて、前記真空孔15が部分的又は全体的に詰まることを防止することができる。また、前記基板に対して、前記所定の工程を繰返して行うと共に、必要時又は周期的に前記真空孔15を洗浄することができる。
【0060】
図3における基板処理装置300は、別の分枝供給ライン及び別の分枝排出ラインを求めていないので、従来の基板処理装置と比較して、簡単な構成を有する。
【0061】
図4は、本発明の更に他の一実施形態による基板処理装置を説明するための概略図である。
図4において、基板処理装置400は、真空吸入部51及び洗浄部50を除くと、
図3で説明した基板処理装置300と同様な構成を有する。
図4において、実質的に同一の要素は、同じ図面符号を付し、重複する説明は、省略する。
【0062】
図4に示しているように、前記基板処理装置400の真空吸入部51は、複数の真空孔15と、1つのメイン真空ライン55と、複数の分枝真空ライン53とを含む。前記複数の分枝真空ライン55は、前記複数の真空孔15と流体連通され、前記メイン真空ライン55から分岐される。このように、前記メイン真空ライン55、前記分枝真空ライン55、及び前記真空孔15を介して、真空圧力が基板の底面に与えられる。
【0063】
前記洗浄部50は、上述したように、洗浄溶液供給部と、洗浄溶液排出部とを含む。前記洗浄溶液供給部は、前記メイン及び分枝真空ライン53、55を介して、前記真空孔15に洗浄溶液を供給するために、供給ライン71と、三方供給弁75とを含む。この場合、前記三方供給弁75は、前記メイン真空ライン55内に設置され、前記供給ライン71を、前記メイン真空ライン55に連結する。前記洗浄溶液排出部は、前記真空孔15から、前記メイン及び分枝真空ライン53、55を介して、前記洗浄溶液を排出するために、排出ライン73と、三方排出弁77とを含む。ここで、前記三方排出弁77は、前記メイン真空ライン55内に設置され、前記排出ライン73を、前記メイン真空ライン55に連結する。また、前記三方供給弁75は、前記三方排出弁77と比較して、前記真空孔53に近く位置する。
【0064】
前記三方供給弁75及び前記三方排出弁77の開閉方向は、所定の工程及び洗浄工程により変わる。詳しくは、前記基板に対して、前記所定の工程が行われるときは、前記三方供給弁75は、前記供給ライン71を前記メイン真空ライン55から連結解除することができ、前記メイン真空ライン55のみに向けて開弁される。この際、前記三方排出弁77は、閉弁される。前記真空孔15内に洗浄溶液が供給されるときは、前記三方供給弁75は、前記供給ライン71を、前記メイン供給ライン61に連結し、前記三方排出弁77は、閉弁される。前記真空孔15から前記洗浄溶液が排出されるときは、前記三方供給弁75は、閉弁され、前記三方排出弁77は、前記排出ライン73を、前記メイン真空ライン55に連結する。
【0065】
また、他の一実施形態において、前記基板処理装置400は、流量測定部37と、ポンプ部39とを含む。これにより、前記真空孔15の内面に付着した付着物が、前記真空孔15の外部に飛散されず、完全に除去されて、前記真空孔15が部分的又は全体的に詰まることを防止することができる。また、前記基板に対して、前記所定の工程を繰返して行うと共に、必要時又は周期的に前記真空孔15を洗浄することができる。
【0066】
図4における基板処理装置400は、別の分枝供給ライン及び別の分枝排出ラインを求めていなく、真空ライン53、55、供給ライン71、及び排出ライン77のみを含むので、従来の基板処理装置と比較して、簡単な構成を有する。
【0067】
図5は、本発明の更に他の一実施形態による基板処理装置を説明するための概略図である。
図5において、基板処理装置500は、真空吸入部51及び洗浄部50を除くと、
図4で説明した基板処理装置400と同様な構成を有する。
図5において、実質的に同一の要素は、同じ図面符号を付し、重複する説明は、省略する。
【0068】
図5に示しているように、前記洗浄部50の排出ライン73は、前記洗浄部50の供給ライン71と比較して、前記真空吸入部51の真空孔15に更に近く配置される。また、洗浄溶液供給部の三方排出弁77が洗浄溶液排出部の三方供給弁75と比較して、前記真空孔15に更に近く配置される。
【0069】
同様に、前記三方供給弁75及び前記三方排出弁77の開閉方向が、所定の工程及び洗浄工程により変わる。詳しくは、基板に対して、前記所定の工程が行われるときは、前記三方供給弁75は、前記供給ライン71を、前記メイン真空ライン55から連結解除することができ、前記メイン真空ライン55のみに向けて開弁され、前記三方排出弁77は、閉弁される。前記真空孔15内に洗浄溶液が供給されるときは、前記三方供給弁75は、前記供給ライン71を、前記メイン供給ライン61に連結し、前記三方排出弁77は、閉弁される。前記真空孔15から前記洗浄溶液が排出されるときは、前記三方供給弁75は、閉弁され、前記三方排出弁77は、前記排出ライン73を、前記メイン真空ライン55に連結する。
【0070】
また、他の一実施形態において、前記基板処理装置500は、流量測定部37と、ポンプ部39とを含む。これにより、前記真空孔15の内面に付着した付着物が、前記真空孔15の外部に飛散されず、完全に除去されて、前記真空孔15が部分的又は全体的に詰まることを防止することができる。また、前記基板に対して、前記所定の工程を繰返して行うと共に、必要時又は周期的に前記真空孔15を洗浄することができる。
【0071】
図5における基板処理装置500は、別の分枝供給ライン及び別の分枝排出ラインを求めていなく、真空ライン53、55、供給ライン71、及び排出ライン77のみを含むので、従来の基板処理装置と比較して、簡単な構成を有する。
【0072】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更できることを理解するだろう。