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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095822
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】遊技機島の島付帯装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
A63F7/02 349Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204442
(22)【出願日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】P 2021210798
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000127628
【氏名又は名称】株式会社エース電研
(74)【代理人】
【識別番号】100104237
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 秀昭
(72)【発明者】
【氏名】薩摩 泰友
(72)【発明者】
【氏名】表西 秀典
(72)【発明者】
【氏名】尾倉 英児
(72)【発明者】
【氏名】石崎 敏博
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088EA48
(57)【要約】
【課題】遊技機島において遊技者の快適な遊技空間を演出することが可能な島付帯装置を提供する。
【解決手段】遊技機島1は、各遊技機2が並ぶ島長手方向に延在する島構成材12上で同一高さに連なる設置部13と、該設置部13上で各遊技機2の載置領域13aごとに支持される天板14とを備える。島付帯装置20は、設置部13上で隣り合う天板14の間に、設置部13より島前方に延出する基板21と、該基板21上に形成された収納空間と、を少なくとも含むユニットを取り付け可能とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機が並設された遊技機島において、隣り合う遊技機の間に設けられ、各遊技機前に着座する遊技者の個人空間を演出する島付帯装置であって、
前記遊技機島は、各遊技機が並ぶ島長手方向に延在する一または複数の島構成材上で同一高さに連なる設置部と、該設置部上で各遊技機の載置領域ごとに支持され、各遊技機を載置した部位より前方の部位が遊技者側である島前方に延出する天板と、を備え、
前記設置部上で隣り合う前記天板の間に、前記設置部より島前方に延出する基板と、該基板上に形成された収納空間と、を少なくとも含むユニットを取り付け可能としたことを特徴とする遊技機島の島付帯装置。
【請求項2】
前記基板の上面は、前記天板の上面と同じ高さで連なり、前記天板と一体の面をなすことを特徴とする請求項1に記載の遊技機島の島付帯装置。
【請求項3】
前記ユニットは、前記基板上に前記収納空間を含む上部装飾体を設けてなることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機島の島付帯装置。
【請求項4】
前記上部装飾体は、前記収納空間が複数段に区画された棚として形成され、前記基板の上面は、前記棚の最下段の底面をなすことを特徴とする請求項3に記載の遊技機島の島付帯装置。
【請求項5】
前記上部装飾体の収納空間は、その左右両側の遊技機の遊技者が利用可能に左右に仕切られていることを特徴とする請求項3または4に記載の遊技機島の島付帯装置。
【請求項6】
前記上部装飾体は、前記基板の上面のうち遊技機正面より島奥側に配置されたことを特徴とする請求項3,4または5に記載の遊技機島の島付帯装置。
【請求項7】
前記上部装飾体は、少なくとも一部が、上下方向に亘って前記基板の上面のうち遊技機正面より島前方に延出したことを特徴とする請求項3,4,5または6に記載の遊技機島の島付帯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の遊技機が並設された遊技機島において、隣り合う遊技機の間に設けられ、各遊技機前に着座する遊技者の個人空間を演出する島付帯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より遊技店では、遊技機島において複数の遊技機ごとに遊技を行う遊技者が、隣の遊技者を気にせず遊技に集中できるような快適さを実現することが課題の一つであった。例えば、隣り合う遊技機の間に仕切りを設けることで、遊技者ごとのパーソナル感のある空間を確保することが知られている。
【0003】
具体的な仕切りとして、例えば特許文献1には、遊技機島の天板上における遊技機の前方の空間が、板材からなる分煙装置によって左右に仕切られ、遊技機島の前方の天板より下方の空間は、床面上に立設された板状の仕切装置によって左右に仕切られた技術が開示されている。
【0004】
また、例えば特許文献2には、遊技機島の天板上における遊技機の前方の空間が、上部仕切り板によって左右に仕切られ、遊技機島の前方の天板より下方の空間は、床面上に立設された下部仕切り板によって左右に仕切られた技術が開示されている。ここで下部仕切り板の左側には足元台が設けられ、右側にはテーブルが設けられ、テーブルは遊技機島の天板に対しても固定されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6945278号公報
【特許文献2】特許第6753024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した特許文献1,2に記載された技術では、遊技機の前方および下方の空間を仕切るための仕切りが、いずれも遊技機島の天板に沿って密に連続する遊技機区画の間の僅かな隙間に配置される。そのため、遊技機ごとに仕切られた遊技者の空間は狭く、快適なゆとりのある空間を演出することはできなかった。また、従来の仕切りでは、収納スペースに乏しく遊技者にとって使い勝手が良くなかった。
【0007】
さらに、従来のいずれの仕切りも、遊技機島に対して後から組み付けたことが明らかな構成であり、例えば遊技機島の既存の天板とのデザイン的な連続性や一体感もなく美観に欠ける虞があった。ここで仮に、仕切りを予め遊技機島に一体的に組み込むように構成して、一体感のあるデザインとすれば、なおさら組付作業が面倒となり後から交換することも困難となる。
【0008】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題点に着目してなされたものであり、遊技者の快適な遊技空間を演出することが可能であり、遊技機島への組付作業や交換も容易に行うことが可能となり、収納性にも優れ遊技者にとって使い勝手が良く、その他、一体感のあるデザインとして装飾性を向上させることも可能となる遊技機島の島付帯装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、本発明の一態様は、
複数の遊技機が並設された遊技機島において、隣り合う遊技機の間に設けられ、各遊技機前に着座する遊技者の個人空間を演出する島付帯装置であって、
前記遊技機島は、各遊技機が並ぶ島長手方向に延在する一または複数の島構成材上で同一高さに連なる設置部と、該設置部上で各遊技機の載置領域ごとに支持され、各遊技機を載置した部位より前方の部位が遊技者側である島前方に延出する天板と、を備え、
前記設置部上で隣り合う前記天板の間に、前記設置部より島前方に延出する基板と、該基板上に形成された収納空間と、を少なくとも含むユニットを取り付け可能としたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る遊技機島の島枠に島付帯装置を取り付けた状態を示す斜視図である。
図2】第1実施形態に係る島付帯装置を示す分解斜視図(a)と、天板の斜視図(b)である。
図3】第1実施形態に係る島付帯装置を装備した遊技機島を示す斜視図である。
図4】第1実施形態に係る島付帯装置にパネルを付加した遊技機島を示す斜視図である。
図5】第2実施形態に係る遊技機島の島枠に島付帯装置を取り付けた状態を示す斜視図である。
図6】第2実施形態に係る島付帯装置を示す分解斜視図(a)と、天板の斜視図(b)である。
図7】第2実施形態に係る島付帯装置を装備した遊技機島を示す斜視図である。
図8】第2実施形態に係る島付帯装置にパネルを付加した遊技機島を示す斜視図である。
図9】第3実施形態に係る遊技機島の専用の腰板ユニットに島付帯装置を取り付けた状態を示す斜視図である。
図10】第3実施形態に係る島付帯装置を示す分解斜視図である。
図11】第3実施形態に係る島付帯装置を装備した遊技機島の島枠を示す縦断面図である。
図12】第3実施形態に係る島付帯装置を示す平面図(a)と、正面図(b)と、側面図(c)と、分解側面図(d)である。
図13】第3実施形態に係る島付帯装置の基板を示す平面図(a)と、正面図(b)と、側面図(c)と、天板の側面図(d)である。
図14】第3実施形態に係る島付帯装置の基板と天板の配置例を示す平面図である。
図15】第3実施形態に係る島付帯装置の上部装飾体を示す平面図(a)と、正面図(b)と、側面図(c)である。
図16】第3実施形態に係る島付帯装置の下部装飾体を示す正面図(a)と、(b)-(b)断面図(b)である。
図17】第3実施形態に係る島付帯装置の下部装飾体の平面視の大きさないし形状のバリエーションを示す説明図である。
図18】第3実施形態に係る遊技機島の腰板ユニットに天板および島付帯装置の基板を取り付ける状態を示す斜視図である。
図19】第3実施形態に係る遊技機島の腰板ユニットに下部装飾体を取り付ける状態を示す斜視図である。
図20】第3実施形態に係る遊技機島の腰板ユニットに上部装飾体を取り付ける状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づき、本発明を代表する実施形態を説明する。
実施形態に係る島付帯装置20,20A,20Bは、複数の遊技機2が並設された遊技機島1,1A,1Bにおいて、隣り合う遊技機2の間に設けられ、各遊技機2の前に着座する遊技者の個人空間を演出するものである。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また、既に周知な事項の詳細な説明や、実質的に同一の構成に対する重複説明等は、適宜省略する場合がある。
【0012】
[第1実施形態]
図1から図4は、本発明の第1実施形態を示している。
図1は、遊技機島1の島枠10に島付帯装置20を取り付けた状態を示す斜視図である。図2(a)は、島付帯装置20の分解斜視図であり、同図(b)は、天板14の斜視図である。図3は、遊技機島1を示す斜視図である。図4は、遊技機島1の島付帯装置20にパネル30を付加した状態を示す斜視図である。なお、各図において、各構成要素の相対的な寸法関係や形状等は、適宜設計変更されるものであり、実際とは異なる場合がある。
【0013】
<遊技機島1の概要>
先ず、遊技機島1の概要について説明する。
図3に示すように、遊技機島1は、島全体のフレームをなす島枠10(図1参照)の中段に複数の遊技機2を左右に並設して構築されている。遊技機島1は、通常は遊技機2が背中合わせで前後2列となるが、遊技機2を片側一列にだけ並設して壁際に構築する構成もある。また、遊技機島1の前方には、図示省略したが遊技機2ごとに遊技者が着座して遊技を行う椅子が配置されている。このような遊技機島1は、遊技店内において通常は複数設置されている。
【0014】
<<遊技機2>>
遊技機島1に並設される遊技機2は、例えばパチンコ機であり、正面のガラス枠の内側にある盤面上に遊技球を打ち出しゲームを行うものである。遊技機島1は、各遊技機2で使用する遊技球を、島内で研磨しつつ循環させて使用するように構成されている。あるいは、遊技機2として、予め機内に所定数の遊技球を封入して循環させて使用する封入式パチンコ機であっても良い。また、遊技機2は、遊技媒体として遊技球に限らず、メダルあるいはクレジットを使用するスロットマシン等であっても構わない。
【0015】
各遊技機2の片側(図3中で左側)には、カードや紙幣の投入により遊技球(メダル)を貸し出す台間貸出機3が配置されている。そして、各台間貸出機3の片側(図3中で左側)に、後述する島付帯装置20が配置されている。なお、各遊技機2のもう片側(図3中で右側)には、隣の遊技機2に対して配置された島付帯装置20が隣接している。このように遊技機島1では、各遊技機2ごとに、台間貸出機3と島付帯装置20とが対応して配置されている。本実施形態では、遊技機2の左側の台間貸出機3および島付帯装置20が、当該遊技機2の遊技者が使用するように設定されている。
【0016】
<<島枠10>>
図1に示すように、遊技機島1のフレームをなす島枠10は、全体的には各遊技機2が並ぶ島長手方向に延びる略直方体に構成されている。詳しく言えば島枠10は、島構成材として、島長手方向の前後に沿って所定間隔おきに立設する島柱11と、各島柱11の間に架設する各種の梁、ビーム、板材等により、遊技店の床面上に構築されている。島枠10の内部で遊技機2を設置する高さ位置には、島構成材として、例えば遊技機2を載置可能な前後幅の長板材12が島長手方向に延在している。この長板材12の水平に延びる上面が、遊技機2の設置部13となっている。
【0017】
<<設置部13>>
遊技機2の設置部13をなす島構成材は、同一高さに連なる水平な部位が遊技機2を載置可能なものであれば、必ずしも長板材12のような板材でなくても良い。また、一の島構成材に限らず、複数の島構成材を連続させて配置したものであっても構わない。いずれの構成であっても設置部13上には、各遊技機2の載置領域13aごとに天板14が支持されている。天板14は、遊技機2ごとに個別に対応するように分断されており、それぞれ設置部13(の載置領域13a)上に重なって、遊技機2を載置する部位より前方の部位が、遊技者側である島前方に延出している。
【0018】
<<天板14>>
図2(b)、図1に示すように、詳しく言えば天板14は、全体的には島長手方向に長い横長矩形の板状に形成され、その横幅は遊技機2の横幅とほぼ合致している。天板14で遊技機2を載置する部位である後半部14aは、載置領域13aの奥行と合致した前後幅であり、遊技機2の高さ調整のために天板14の基準面より一段高く形成する場合がある。ここで後半部14aの段差は、一体的に形成するほか、同形状の座板を重ね合わせても良い。
【0019】
天板14の後半部14aより前方の前半部14bは、島前方に延出して天板14の基準面をなしている。天板14の前半部14bは、後半部14aの前後幅より若干大きく形成され、例えば遊技球を貯留する玉箱等を置くスペースや灰皿等の設置に使用される。天板14全体の前端をなす前半部14bの前端縁は、後半部14aの前端と平行な直線状ではなく、例えば両側端から島奥側に向かって緩やかに凹む湾曲形状をなしている。このような前半部14bの形状は、島付帯装置20の具体的なデザインに合わせて適宜定められている。
【0020】
また、設置部13において、各載置領域13aの間、すなわち隣り合う個別の天板14の間が、それぞれ島付帯装置20を配置するための付設領域13bとなっている。ここで付設領域13bの横幅は、隣り合う遊技機2の間隔を広げて遊技者のゆとりある個人空間を演出する島付帯装置20を取り付け可能な大きさに設定されている。そのため、付設領域13bの具体的な横幅は、従来の遊技機島のように台間貸出機3に細幅な仕切り分を加えた程度では足りず、例えば遊技機2の横幅の半分程度の寸法まで確保することが望ましい。
【0021】
<<島枠10の上部>>
島枠10の上部において遊技機2の直ぐ上側には、島構成材である間板15が、島長手方向に延びるように各島柱11に亘って固定されている。また、間板15より上方には、幕板16が、その上辺を中心に開閉可能に取り付けられている。幕板16には、図示省略したが、遊技店員を呼出す呼出ランプや遊技情報の表示装置等が配設される。なお、幕板16の内側には、例えば研磨済みの遊技球を貯留する上部タンク、遊技機2に遊技球を補給する配給樋等が、必要に応じて配設される。
【0022】
<<島枠10の下部>>
島枠10の下部には、天板14より下方に腰板17が取り付けられている。ここで腰板17の上端は、前記設置部13の前端に合わせて固定すると良い。このように島枠10の下部は、通常は腰板17によって内部の構成が隠されているが、例えば床面近くの所定幅の高さ分だけ腰板17を設けない空間としても良い。なお、腰板17の内側には、例えば遊技機2から排出された遊技球を集める回収樋、遊技球を貯留する下部タンク等が、必要に応じて配設される。
【0023】
<島付帯装置20について>
次に、本発明の根幹をなす島付帯装置20について説明する。
図1図3図4に示すように、島付帯装置20は、隣り合う遊技機2の間に設けられ、各遊技機2の前に着座する遊技者の個人空間を演出するものである。島付帯装置20は、基板21と、該基板21上に形成された収納空間と、を少なくとも含むユニットとして構成されている。ここでユニットは、基板21上に収納空間を含む上部装飾体22を設けてなる。なお、図1図3図4では、遊技機島1の前面側のみ図示しているが、遊技機2が背中合わせに並ぶ背面側でも、図示した前面側と同様な構成となっている。
【0024】
島付帯装置20は、その基板21が、前記設置部13上で隣り合う天板14の間である付設領域13bに取り付けられる。島付帯装置20は、ユニットとして付設領域13bに対して取り付け可能であり、後から別のユニットに交換することもできる。島付帯装置20における基板21の上面は、前記天板14の前半部14bの上面(基準面)と同じ高さで連なり、天板14と一体の面をなしている。また、上部装飾体22は、その収納空間が複数段に区画された棚として形成されており、基板21の上面は、棚の最下段の底面をなしている。
【0025】
<<基板21>>
図2(a)、図1に示すように、詳しく言えば基板21は、全体的には島奥行方向に長く、天板14の前半部14bと同じ板厚の板状に形成されている。基板21の横幅は、設置部13上で比較的広い間隔が確保された付設領域13bの横幅とほぼ合致している。基板21の後端縁は、天板14(後半部14a)の後端縁と同様に直線状であり、設置部13の後端縁に揃うように位置決めされる。一方、基板21の前端側は、設置部13より島前方に延出し、さらに天板14(前半部14b)の前端縁より島前方に延出して、その前端縁は、後端縁と平行な直線状ではなく、例えば両側端から島前方に向かって円弧状に出っ張る湾曲形状をなしている。
【0026】
<<上部装飾体22>>
上部装飾体22である棚は、基板21上の後端側に設けられている。上部装飾体22は、前記付設領域13bの前後幅と同じ奥行で、付設領域13b上に重なる基板21の両端に立設される一対の側板23,23と、両側板23の上端間に配された上板24と、両側板23の間で上板24の下方に比較的狭い間隔をあけて配された上棚板25と、両側板23の間で上棚板25より下方にかなり間隔をあけ、かつ基板21の上方に比較的狭い間隔をあけて配された下棚板26と、各板23~26の後端側を塞ぐ背板27とを有し、これらの内側の収納空間は島前方に開口している。上部装飾体22の高さは、基板21の上面と間板15の下端の間の寸法に設定されている。
【0027】
上部装飾体22の上板24、上棚板25、下棚板26は、それぞれ図2(a)に図示した形状に形成されている。すなわち、各板24~26の後端縁は、基板21の後端縁と同様に直線状であり、基板21の後端縁に揃うように位置決めされる。一方、各板24~26の前端側は、両側板23,23の前端縁よりさらに島前方に延出して、その前端縁は、後端縁と平行な直線状ではなく、例えば島前方に向かって円弧状に出っ張る湾曲形状をなしている。かかる各板24~26の最前端となる円弧状の頂部は、本実施形態では両側板23,23の中間より一側方寄り(図2中で左側)にずれており、基板21の前後幅の中程まで到達している。
【0028】
また、上部装飾体22の棚は、その左右両側の遊技機2の遊技者が利用可能に収納空間が左右に仕切られている。すなわち、上部装飾体22の内側には、上板24と下棚板26との間に亘って途中の上棚板25を左右に分断する仕切板28が設けられている。ここで仕切板28は、収納空間である棚を左右に2等分するものではない。すなわち、仕切板28は、両側板23,23の中間ではなく、各板24~26の最前端の頂部に合致する一側方寄り(図2中で左側)にずれた位置に配されている。よって、上部装飾体22に向かって右側の遊技機2の遊技者が利用する収納空間が、左側の遊技機2の遊技者が利用する収納空間より大きく設定されている。
【0029】
各板24~26の最前端の頂部および仕切板28の前端縁は、これらの上下方向に亘って前記基板21の上面のうち遊技機2正面より島前方に延出している。これにより、上部装飾体22は、隣り合う遊技機2の前方の空間をある程度仕切ることになる。また、仕切板28は、上板24と下棚板26の間に取り付けられているが、下棚板26より下方には存在しない。これは仕切板28が、遊技機2の正面より島前方に延出しているため、仮に下棚板26と基板21の間にも設けると、遊技者の手元が見えなくなる可能性があるためである。これに関連して、仕切板28の下端や下棚板26は、遊技機2のハンドルよりも上方となるように配置すると良い。これにより、遊技者の手元を確認しやすくなる。
【0030】
また、各板24~26の形状に関して、図1中で二点鎖線により囲ったように、遊技者を向く左側を凹むように湾曲させた形状とすることで、遊技者から棚の内部が見えやすくなるように工夫している。また、仕切板28の真下に位置する基板21と下棚板26との間には、例えばブロック状あるいは板状のスペーサー29を介在させて荷重を受けるように構成すると良い。さらに、上部装飾体22の両端のいずれかが、島枠10内で例えば島柱11と平行に配される島構成材(例えば間柱)との干渉を避けられない場合は、これを回避するための切欠18(図2(a)参照)を形成する場合もある。
【0031】
<<パネル30>>
図4に示すように、上部装飾体22には、その上下方向に亘って上部装飾体22の最前端よりさらに島前方に延出するパネル30を設けても良い。パネル30は、遊技機2の前方の空間を仕切ることにより、隣り合う遊技者同士の喫煙や音等を遮蔽するものである。パネル30の形状ないし大きさ等は、図示されたものに限定されることはなく、上部装飾体22とのデザイン的な統一感等に応じて適宜変更し得る設計事項である。また、パネル30の材質は、遊技店店員が遊技者の手元を確認できるように透明であることが好ましく、強度面や安全性の観点からある程度の強度と弾性を備えた樹脂であることが好ましい。
【0032】
本実施形態では、パネル30の後端縁を、上部装飾体22の最前端である各板24~26の前端縁の頂部ないし仕切板28の前端縁に固定した例を示しているが、基板21に対しても固定しても構わない。ここでの固定は、例えばブラケットを介してネジ止めすること等が考えられる。なお、パネル30は、オプション品として必要に応じて設けるようにすれば良く、島付帯装置20の構成として必ずしも必須ではない。また、パネル30は、島付帯装置20に対して着脱自在に取り付けるようにしたり、上部装飾体22より前方に引き出したり収納できるように構成しても良い。
【0033】
<<下部装飾体40>>
図1に示すように、島付帯装置20として、さらに基板21の下面と床面との間に取り付け可能な下部装飾体40を有しても良い。下部装飾体40は、遊技者の足元の空間を仕切ることにより、隣り合う遊技者同士の足の干渉を防ぐものである。また、下部装飾体40は、島前方に開口した収納空間を備えており、上部装飾体22の棚と同様に遊技者の所持品を収納することができる。かかる下部装飾体40は、ユニットとして構成されているため、一部品として容易に取り外したり取り付けることが可能である。
【0034】
図2(a)に示すように、詳しく言えば下部装飾体40は、床面上に載置される底板41と、底板41の両端に立設される一対の側板42,42と、両側板42の上端間に配された上板43と、各板41~43の後端側を塞ぐ背板44とを有し、これらの内側の収納空間は島前方に開口している。ここで底板41と上板43とは同一形状である。特に、底板41と上板43の前端側は、基板21の前端側と同様に、島前方に向かって円弧状に出っ張る湾曲形状をなしている。このように、下部装飾体40の前端側の平面視における形状は、基板41の前端側の形状と合致している。
【0035】
また、下部装飾体40の収納空間は、その左右両側の遊技機2の遊技者が利用可能に左右に仕切られている。すなわち、下部装飾体40の内側には、底板41と上板43との間に亘って左右に分断する仕切板45が設けられている。ここで仕切板45は、収納空間を左右に2等分するものではない。すなわち、仕切板45は、両側板42,42の中間ではなく、一側方寄り(図2中で左側)にずれた位置に配されている。よって、下部装飾体40に向かって右側の遊技機2の遊技者が利用する収納空間が、左側の遊技機2の遊技者が利用する収納空間より大きく設定されている。
【0036】
下部装飾体40は、遊技店の床面と前記基板21の下面との間に対して着脱可能であり、後から別の下部装飾体40に交換可能である。下部装飾体40の底板41は、前記床面上に直接載置しても良いが、図1に示したように、底板41の下側には、高さ調整のために底板41と同形状の敷板46を重ね合わせても良い。ここで下部装飾体40の高さ調整は、前記敷板46ではなく、他に例えばアジャスタにより調整しても良い。
【0037】
この場合は、アジャスタや隙間は、例えばスライド式の巾木により隠すようにすれば良い。また、下部装飾体41の上板43は、別部材を介して前記基板21の下面を支持している。ここで下部装飾体40は、基板21とその上の上部装飾体22を支持するための支持構造となる。よって、下部装飾体40は、ある程度の剛性が必要となり、各板41~43は、上部装飾体22と比べて厚い板厚に形成されている。
【0038】
下部装飾体40の上板43上で基板21を下から支える別部材は、上板43と基板21との間の隙間に合致する長さに調整可能なものである。かかる別部材は、具体的には例えば、上板43に設けられた小孔の周囲に配されたナット47と、該ナット47に螺合しつつ小孔に先端側が挿通可能なボルト48とからなる。ボルト48の頭部が、基板21の下面に当接することになる。ここで上板43と基板21との間の隙間は、床面から基板21の下面までの寸法と、下部装飾体40の高さの厳密な精度出しを不要として誤差を吸収するものとなる。
【0039】
<遊技機島1の組み立て>
次に、第1実施形態に係る遊技機島1の組み立ての概要を説明する。
図1に示すように、遊技機島1を構築するには、先ず島柱11を、例えば前後一対で一組みとして、島長手方向に亘り所定間隔(例えば2台分の遊技機2)おきに立設する。次いで前後左右の島柱11間に亘り、各種の梁、ビーム、板材等の島構成材を架設していく。かかる島構成材のうち、遊技機2を設置する高さ位置には、遊技機2を載置可能な前後幅の長板材12が島長手方向に配設される。この長板材12の水平に延びる上面が、遊技機2の設置部13となる。
【0040】
設置部13には、各遊技機2の載置領域13aが区画されており、載置領域13aごとに天板14を支持する。天板14は、遊技機2ごとに個別に対応するように分断されている。各天板14の後半部14aを、それぞれ載置領域13aに位置決めしてネジ等で固定する。ここで各天板14の前半部14bは、それぞれ載置領域13aの前端より島前方に延出する。そして、各天板14の後半部14aに、それぞれ遊技機2を設置することにより島中段が構成される。
【0041】
遊技機2を設置する前に、背中合わせとなる遊技機2の間の空間には、例えば台間貸機3に投入された紙幣を島端まで搬送する紙幣搬送装置等を配設する。また、島枠10の上部において、遊技機2の直ぐ上側には間板15や幕板16を取り付け、これらの内側には、例えば上部タンクや配給樋等を配設する。さらに、島枠10の下部において、天板14より下方には腰板17を取り付け、これらの内側には、例えば回収樋や下部タンク等を配設する。なお、島枠10において、幕板16や腰板17等で覆われていない天井や両端等の外面には、それぞれ化粧板等を装着する。
【0042】
<島付帯装置20の取り付け>
次に、第1実施形態に係る島付帯装置20の取り付けについて説明する。
図1に示すように、島付帯装置20は、その基板21を、遊技機島1の設置部13における各遊技機2の間に取り付ける。基板21上には、上部装飾体22を設けてユニットとするが、予め基板21に上部装飾体22を一体に組み付けておけば、遊技店の施工現場における取り付け作業を簡易化することができる。もちろん、島付帯装置20の取り付け時に、基板21上に上部装飾体22を組み付けてユニットとしても良い。
【0043】
島付帯装置20の基板21は、設置部13上において各遊技機2の間の付設領域13bに容易に位置決めすることができ、最終的にはネジ等で固定すると良い。また、上部装飾体22の上板24は、間板15の下端に当接することで固定されるが、最終的にはネジ等で固定しても良い。また、島付帯装置20のオプション品として、図4に示すように、上部装飾体22には、さらに島前方に延出するパネル30を設けても良い。ここでパネル30の固定は、例えばブラケットを介してネジ止めすること等が考えられる。
【0044】
また、基板21の下方には、下部装飾体40を取り付ける。下部装飾体40は、基板21の真下に位置する床面上に置くように簡単に設置することができる。下部装飾体40の底板41の下には、敷板46を重ね合わせても良い。下部装飾体40の上板43と基板21の下面との間には隙間があり、この隙間に高さ調整可能な別部材を介在させる。別部材としては、図2(a)に示すように、例えば上板43の小孔の周囲に配されたナット47にボルト48を螺合させれば、簡易な構成でもって、ボルト48の頭部が基板21の下面に当接する高さに容易に調整することができる。
【0045】
これにより、基板21上において、設置部13上に載っていない前半側に上から大きな荷重がかかっても、その下側から支えることができる。下部装飾体40も、最終的にはネジ等で島枠10側に固定しても良い。このように、下部装飾体40が床面と基板21との間に固定されることにより、下部装飾体40に遊技者の足等がぶつかっても安易に位置ずれすることはない。また、床面から基板21の下面までの寸法と、下部装飾体40の高さの厳密な精度出しが不要となり、島付帯装置20自体の生産性や取り付け効率を高めることができる。
【0046】
さらに、別部材(ナット47とボルト48)を複数組にすると、1組とした場合よりも基板21に対して下部装飾体40を安定して固定することができる。すなわち、上板43と基板21の隙間調整の際に、ボルト48を支点として下部装飾体40が左右方向に移動し難くなる。また、天板14と基板21に一体的にカバーを設けるとつなぎ目がなくなり、天板14と基板21の一体性、装飾性が向上する。さらに、つなぎ目にゴミが溜まることがなくなるので、メンテナンス性が向上する。
【0047】
<島付帯装置20の作用>
次に、第1実施形態に係る島付帯装置20の作用について説明する。
図3に示すように、遊技機島1において島付帯装置20は、各遊技機2の前に着座する遊技者の個人空間を演出する。遊技者は、各遊技機2の前方に設置された椅子に座って遊技を行うが、遊技者の前方の天板14から両側の島付帯装置20まで広がる領域が、遊技者を取り囲むような個人空間となる。すなわち、遊技機2の前方における天板14の両側は、左右の基板21とその上の上部装飾体22によって仕切られる。また、天板14の下方は、遊技者の足が入り込む空間となるが、この空間の両側も、左右の下部装飾体40によって仕切られる。
【0048】
上部装飾体22および下部装飾体40は、遊技者の個人空間を単に仕切るだけでなく、遊技者は、上部装飾体22の収納空間に、例えば飲み物や携帯端末等の所持品を自由に置くことができる。また、遊技者は、下部装飾体40の収納空間には、例えばカバン等の比較的大きな荷物も置くことができる。ここで上部装飾体22は、収納空間が複数段に区画された棚として形成され、基板21の上面は棚の最下段の底面をなしている。これにより、遊技者は上部装飾体22の収納空間を複数段に分けて使用することが可能となる。特に、基板21の上面は、天板14の上面と同じ高さで連なり、天板14と一体の面をなしている。従って、遊技者は段差のないフラットな広いスペースとして、小物を置いたり肘を載せたり活用することができ、飲み物等を段差に載せてこぼしてしまうような虞もない。
【0049】
また、本実施形態では、上部装飾体22および下部装飾体40の収納空間は、それぞれ仕切板28,44によって左右に分断されている。よって、遊技者は両側にある上部装飾体22および下部装飾体40で、自分の側となる収納空間を両方とも使用することができる。図3に示すように、遊技者は、自分の左側となる島付帯装置20では、自分の右側となる島付帯装置20よりも、より広い収納空間を利用することができる。このように図示した例では、島付帯装置20の収納空間を左右で不均等に分けているが、2等分するように構成しても良い。
【0050】
さらに、島付帯装置20は、装飾的な効果も大きく遊技機島1の全体における美観を高めることができる。特に、天板14と基板21の上面が同一面上に連なり、かつ基板21は遊技機2の間の奥まで続くため、フラットな広いスペースの確保だけでなく、デザイン的には遊技機島1に対する基板21の後付け感がなくなり、遊技機島1に対する島付帯装置20の一体感も高まる。これにより、遊技機2の前面側に広々とした個人空間を演出でき、斬新な美感をもたらすことが可能となる。
【0051】
本実施形態の島付帯装置20では、島前方へ最も出っ張る基板21と、その上方の上部装飾体22、それに基板21の前端側の下方より床面に至る下部装飾体40にかけて、全体的に丸味を帯びた親しみやすいデザインとなっている。特に、下部装飾体40の平面視における前端側の湾曲形状は、基板21の前端側の湾曲形状と合致している。このような島付帯装置20のデザインは、遊技店の要望や雰囲気等に応じて、例えば豪華さや重厚感を演出する等、独自のデザインのユニットに交換することも容易であり、遊技店の独自性を打ち出すことが可能となる。
【0052】
本実施形態の島付帯装置20では、上部装飾体22の少なくとも一部として、上板24、上棚板25、下棚板26、それに仕切板28の前端側は、それぞれ基板21上で遊技機2の正面よりさらに島前方に延出している。これにより、上部装飾体22は、遊技機2の正面より島前方に延出した部位によって、隣り合う遊技機2の前方の空間を仕切ることが可能となる。従って、上部装飾体22により、遊技者の個人空間におけるプライベート感がいっそう高まり、隣り合う遊技者同士の喫煙や音等もある程度は遮蔽することも可能となる。
【0053】
ここで、遊技者の個人空間をさらに仕切りたい場合には、図4に示すように、上部装飾体22にパネル30を取り付けると良い。このようなパネル30によれば、隣り合う遊技者の間の空間をより広い範囲に亘って仕切ることにより、遊技者同士の喫煙や音等をよりいっそう遮蔽することが可能となる。ここでパネル30の材質としては透明であることが好ましい。すなわち、遊技店店員がパネル30を通じて遊技者の手元を確認できるため、例えば不正行為の監視も容易となる。また、遊技者が隣の遊技の様子も把握可能となり、遊技者にとってパーソナル感だけでなく解放感も得ることができる。
【0054】
[第2実施形態]
図5から図8は、本発明の第2実施形態を示している。
図5は、遊技機島1Aの島枠10に島付帯装置20Aを取り付けた状態を示す斜視図である。図6(a)は、島付帯装置20Aの分解斜視図であり、同図(b)は、天板14の斜視図である。図7は、遊技機島1Aを示す斜視図である。図8は、遊技機島1Aの島付帯装置20Aにパネル30を付加した状態を示す斜視図である。なお、各図において、各構成要素の相対的な寸法関係や形状等は、適宜設計変更されるものであり実際とは異なる場合がある。
【0055】
第2実施形態において、島枠10と遊技機2の構成は、前述した第1実施形態のものと同一であるが、島付帯装置20Aは、第1実施形態の島付帯装置20とは異なり、遊技機島1Aも、島付帯装置20Aの部分に関して第1実施形態の遊技機島1とは異なっている。以下に、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と同種の部位については、同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0056】
<島付帯装置20Aについて>
図5に示すように、島付帯装置20Aも、隣り合う遊技機2の間に設けられ、各遊技機2の前に着座する遊技者の個人空間を演出するものである。かかる島付帯装置20Aは、第1実施形態の島付帯装置20と基本的な構成は共通するが、基板21A、上部装飾体22A、下部装飾体40Aに関して、それぞれ全体的な形状が異なっている。なお、オプション品であるパネル30は、第1実施形態のものと同一である。
【0057】
<<基板21A>>
図6(a)、図5に示すように、基板21Aは、全体的には島奥行方向に長く、天板14の前半部14bと同じ板厚の板状である。基板21Aの後端縁は、天板14(後半部14a)の後端縁と平行な直線状であるが、前端縁は後端縁と斜めに交差する直線状であり、鋭角となる角は切り取られている。よって、図示したように基板21Aは、正確には平面視で略五角形をなしている。
【0058】
<<上部装飾体22A>>
上部装飾体22Aは、収納空間が上下2段に区画された棚として形成され、基板21A上の後端側に設けられ、基板21の上面が下段の棚の底面をなしている。詳しく言えば上部装飾体22Aは、基板21Aの一側端と平行な一側板23Aと、基板21Aの他側端と斜めに交差する他側板23Bと、両側板23A,23Bの上端間に配された上板24Aと、両側板23A,23Bの間で中段に配された棚板25Aと、両側板23A,23Bの後端縁間を塞ぐ背板27Aとを有し、これらの内側の収納空間は島前方の斜め右向きに開口している。
【0059】
上板24Aは長方形であり、その後端縁は、天板14(後半部14a)の後端縁と平行な直線状であり、その前端縁は、後端縁と平行な直線状である。また、一側板23Aの側方には、上板24Aの前端縁と平行で上下に亘り所定幅で延出する間板29Aが設けられている。ここで間板29Aは、遊技機2の正面と同一面上に連なる向きに延出している。そして、上部装飾体22Aは、その全ての部位が基板21Aの上面のうち遊技機2の正面より島奥側に配置されている。
【0060】
<<下部装飾体40A>>
図6(a)に示すように、下部装飾体40Aは、床面上に載置される底板41Aと、底板41Aの一側端に立設される一側板42Aと、底板41Aの他側端に立設される他側板42Bと、両側板42A,42Bの上端間に配された上板43Aと、各板41A~43Aの後端側を塞ぐ背板44Aとを有している。ここで両側板42A,42Bは、互いに平行であるが、一側板42Aの方が他側板42Bより前後幅が略2倍となるため、下部装飾体40Aの内側の収納空間は、島前方の斜め右向きに開口している。ここで他側板42Bの前後幅を短くする寸法は、例えば遊技者の出入りで膝を避けるための規制値として予め設定すると良い。
【0061】
底板41Aと上板43Aとは同一形状でありに、底板41Aと上板43Aの前端側は、前記基板21Aの前端側と同様に、島前方に向かって斜めに傾斜した形状をなしている。よって、下部装飾体40Aの前端側の平面視における形状は、基板41Aの前端側の形状と合致している。また、下部装飾体40Aの収納空間は、前記上部装飾体22Aと同様に、その左右両側には仕切られてなく、全体として1つの空間をなしている。また、底板41Aの下側には、高さ調整のために底板41Aと同形状の敷板46Aを重ね合わせても良い。なお、下部装飾体40Aの上板43Aは、前記下部装飾体40と同様に、上板43A側のナット47に螺合させたボルト48を介して基板21Aの下面を支持している。
【0062】
<島付帯装置20Aの作用>
以下に、第2実施形態に係る島付帯装置20Aの作用について説明する。なお、遊技機島1Aに対する島付帯装置20Aの取り付けや、その前提となる遊技機島1Aの組み立てについては、第1実施形態と同様であり重複した説明を省略する。また、島付帯装置20Aの作用についても、第1実施形態と異なる点について説明する。
【0063】
図7に示すように、遊技機島1Aにおいて島付帯装置20Aも、前記島付帯装置20と同様に各遊技機2の前に着座する遊技者の個人空間を演出して、遊技者の収納空間を形成するが、本実施形態の島付帯装置20Aでは、その収納空間が左右一方の遊技機2の遊技者が利用可能なものとなる。すなわち、上部装飾体22Aの棚(収納空間)は、島前方の斜め右向きに開口しており、島付帯装置20Aに対して右側に位置する遊技機2の遊技者の利用を意図している。
【0064】
同様に、下部装飾体40Aの棚(収納空間)も、島前方の斜め右向きに開口しており、島付帯装置20Aに対して右側に位置する遊技機2の遊技者の利用を意図している。このような島付帯装置20Aの構成によれば、遊技者は遊技機2に向かって自分の左側に位置する島付帯装置20Aの上下に亘る広い収納空間を独占して使用することができ、隣の遊技者に気兼ねなく所持品を納めることが可能となる。また、上部装飾体22Aの内側の収納空間は島前方の斜め右向きに開口している。これにより、遊技機2の正面よりも島奥側に棚を設けても、遊技者からの棚内部の視認性が向上する。
【0065】
また、本実施形態では、上部装飾体22Aは、その両側板23A,23B、間板29A、それに棚板25A等の全ての部位が、基板21Aの上面のうち遊技機2の正面より島奥側に配置されている。このような構成により、上部装飾体22Aが、隣り合う遊技機2の前方の空間を仕切ることはないが、隣り合う遊技機2の間に一連に広がるスペースをもたらすことが可能となる。また、上部装飾体22Aが、遊技機島1Aの全体的な外観において島前方に出っ張らないため、すっきりしたデザイン感を醸し出すことが可能となる。さらに、上部装飾体22Aの全ての部位は、遊技者の手元や遊技機2を隠すことがない。
【0066】
ここで上部装飾体22Aの左側に位置する一側板23Aには、所定幅の間板29Aが配されている。よって、上部装飾体22Aの左側方には、仕切りがなくても左隣の遊技機2との間に所定の距離間が確保される。これにより、上部装飾体22Aの左側に位置する遊技機2の遊技者は、自分の右側に位置する上部装飾体22Aの収納空間が、必然的に使用しずらい位置となる。なお、隣り合う遊技機2の間に仕切りが必要な場合は、図8に示すように、上部装飾体22Aにパネル30を取り付けると良い。
【0067】
[第3実施形態]
図9から図20は、本発明の第3実施形態を示している。
図9は、遊技機島1B(図11参照)における専用の腰板ユニット170に島付帯装置20Bを取り付けた状態を示す斜視図である。図10は、島付帯装置20Bを示す分解斜視図である。図11は、島付帯装置20Bを装備した遊技機島1Bの島枠10を示す縦断面図である。図12(a)は、島付帯装置20Bの平面図であり、同図(b)は、島付帯装置20Bの正面図であり、同図(c)は、島付帯装置20Bの側面図であり、同図(d)は、島付帯装置20Bの分解側面図である。
【0068】
図13(a)は、基板21Bの平面図であり、同図(b)は、基板21Bの正面図であり、同図(c)は、基板21Bの側面図であり、同図(d)は、天板140の側面図である。図14は、基板21Bと天板140の配置例を示す平面図である。図15(a)は、上部装飾体22Bの平面図であり、同図(b)は、上部装飾体22Bの正面図であり、同図(c)は、上部装飾体22Bの側面図である。
【0069】
図16(a)は、下部装飾体40Bの正面図であり、同図(b)は、下部装飾体40Bの横断面図である。図17は、下部装飾体40Bの平面視の大きさないし形状のバリエーションを示す説明図である。図18は、腰板ユニット170に天板140および基板21Bを取り付ける状態の斜視図である。図19は、腰板ユニット170に下部装飾体40Bを取り付ける状態の斜視図である。図20は、腰板ユニット170に上部装飾体22Bを取り付ける状態の斜視図である。なお、各図において、各構成要素の相対的な寸法関係や形状等は、適宜設計変更されるものであり実際とは異なる場合がある。
【0070】
<遊技機島1Bの概要>
図11に示すように、第3実施形態の遊技機島1Bは、島付帯装置20Bの部分が、第1,第2実施形態の遊技機島1,1Aと異なっている。また、島枠10の構成は、第1,第2実施形態の島枠10とほぼ同様であるが、第1,第2実施形態では明記しなかった専用の腰板ユニット170を備えている。図9に示すように、島枠10の下部を覆う腰板17は、筐体状の腰板ユニット170の正面壁として構成されている。なお、第3実施形態の遊技機島1Bでも、第1,第2実施形態の遊技機2の同様な遊技機を備えるが、図9から図20では図示省略している。
【0071】
<<設置部130>>
図10に示すように、腰板ユニット170において、その略水平な上板171上に設置部130が設けられている。すなわち、第3実施形態において、各遊技機2が並ぶ島長手方向に延在する一または複数の「島構成材」は、腰板ユニット170の上板171が該当する。ここで設置部130は、各遊技機の載置領域130aと、その間の付設領域130bとに、第1,第2実施形態と同様に区画されている。載置領域130a上には、天板140が取り付けられ、付設領域130b上には、基板21Bが取り付けられている。
【0072】
<<天板140>>
図10に示すように、天板140は、第1,第2実施形態の天板14と同様に、載置領域130aの奥行と合致して一段高い後半部140aと、その前方へ延出した前半部140bとから成り、互いの前後幅は略同一に設定されている。ここで前半部140bの前端縁は、前記天板14の前半部14bとは異なり、後半部140aの前端と平行な直線状に形成されている。なお、天板140の横幅は、遊技機2の横幅とほぼ合致しているが、厳密には台間のマチ等の寸法も付加するように設定されている。これは、前記天板14の横幅についても同様である。
【0073】
<島付帯装置20Bについて>
図9に示すように、島付帯装置20Bは、隣り合う遊技機の間に設けられ、各遊技機の前に着座する遊技者の個人空間を演出するものである。島付帯装置20Bは、第1実施形態の島付帯装置20と基本的な構成は共通するが、基板21B、上部装飾体22B、下部装飾体40Bに関して、それぞれ全体的な形状が異なっている。
【0074】
図10に示すように、島付帯装置20Bは、図中の破線で囲われた部分である基板21B、上部装飾体22B、下部装飾体40Bと、により構成されるが、島構造体にするためには、専用の腰板ユニット170を準備し、遊技機の載置領域130aの割付けに合わせた台専用の天板140も用意する必要がある。なお、図10においては、天板140や腰板17等の化粧板や取付金具等は図示省略している。
【0075】
<<基板21B>>
図13図9に示すように、基板21Bは、全体的には平面視で左右対称な略ホームベース状に形成されている。基板21Bは、所定の板厚の木材板をベースとして、その上表面や端面および場合によっては裏面まで、表面上の適所に例えばステンレス等の薄い金属板を装着して形成されているが、各図においては、この表面上の金属板は図示省略している。
【0076】
基板21Bは、ベースとなる木材板の表面上に金属板を装着することにより、所望の設計値通りの正しい精度出しを行っている。よって、以下に説明する基板21Bの外形寸法は、実際にはこの金属板の装着を加味した値となる。なお、前述した天板140の他、第1,第2実施形態の天板14、基板21,21Aについても同様である。
【0077】
図13(a)~(c)に示すように、詳しく言えば基板21Bは、島奥側に配される背辺211と、該背辺211の両端から互いに平行に直行する一対の側辺212,212と、各側辺212の先端から互いに交差する方向に同一角度で傾斜する一対の斜辺213,213と、を有し、各斜辺213の先端同士が繋がる頂点側が島前方に向けて配され、その突角は背辺211と平行に切り欠かれて頂辺214を成している。このように基板21Bは、略ホームベース状に形成されているが、その設計基準については、後述する下部装飾体40Bを例に後述する。
【0078】
図13(b)に示すように、背辺211の幅L1、すなわち基板21Bの横幅は、台間(各遊技機の間)の幅に合致するように設計される変動寸法であり、設置部130上の付設領域130b(図10参照)の横幅とほぼ合致している。図13(a),(c)に示すように、各側辺212の奥行のうち、後半側L2は、設置部130の奥行に合致させる変動寸法であり、前半側L3は、設置部130の先端より前方へ延出した分の天板140の奥行に合致させる変動寸法である。また、図9に示すように、各斜辺213間の略三角形部分は、天板140の前端より前方へ延出している。なお、各側辺212間のうち前半側L3の横幅は、実際には前述した金属板を装着する分の段差が加味されている。
【0079】
また、基板21Bの板厚は、全体的には天板140の前半部140bと同じ板厚に設定されているが、基板21Bの後端縁である背辺211の上側に沿って突条211aが設けられている。この突条211aを含む部分の基板21Bの板厚は、天板140の後半部140aと同じ板厚に設定されており、図10に示す腰板ユニット170の上板171上における遊技機の設置高さに合致している。また、腰板ユニット170の上板171上において、天板140と基板21Bとは、図14に示すように、島長手方向に交互に並ぶように配置される。
【0080】
<<上部装飾体22B>>
図9図10に示すように、上部装飾体22Bは、その内側の収納空間が左右2つの収納空間に仕切板220によって仕切られており、左右の収納空間の何れか一方の前面開口が、別体の塞板225により閉鎖可能に構成されている。本実施形態では、左右2つの収納空間は、正面視で左側よりも右側の方が、前面開口の幅が大きく設定されており、狭い方の左側の収納空間が塞板225により閉鎖されている。一方、広い方の右側の収納空間は、上下2段に区画された棚として形成されている。また、上部装飾体22Bは、基板21Bの上面が底面を成している。
【0081】
図15に示すように、詳しく言えば上部装飾体22Bは、前記付設領域130bの前後幅と同じ奥行で、付設領域130b上に重なる基板21Bの両端に立設される一対の側板221,221と、各側板221の上端間に配された上板222と、各側板221の間で略中間の高さ位置に配された棚板223と、各板221~223の後端側を塞ぐ背板224とを有している。上部装飾体22Bの内側は、左右2つの収納空間に仕切板220によって仕切られており、その正面視で右側は開口しているが、左側は塞板225により閉鎖されている。図15(b)において、上部装飾体22Bの高さL5は、基板21Bの上面と間板15(図11参照)の下端の間の寸法に設定されている。
【0082】
上板222は横長の長方形であり、図15(b)において、上板222の幅L6、すなわち上部装飾体22B全体の横幅は、台間(各遊技機2の間)の幅に合致するように設計される変動寸法であり、前記基板21Bと同様に、設置部130上の付設領域130b(図10参照)の横幅とほぼ合致している。ここで右側の収納空間における前面開口の幅L7は、例えば最小幅として500mlの一般的なペットボトルが収まる寸法に設定されている。一方、塞板225により閉鎖される左側の収納空間における前面開口の幅は、塞板225の横幅と共に適宜設定し得る設計事項である。
【0083】
また、図15(c)において、上板222の奥行L8、すなわち上部装飾体22B全体の奥行は、前記天板140の後半部140aと同様に、設置部130上の付設領域130b(図10参照)の奥行に合わせて設定される固定寸法となっている。このような上部装飾体22Bは、基板21Bの後半側上面に載置され、遊技機正面より島奥側に固定されている。すなわち、上部装飾体22Bは、その全ての部位が基板21Bの上面のうち遊技機2の正面より島奥側に配置されている。なお、図15においては、上部装飾体22Bの基本的な棚構造のみ図示しているが、上部装飾体22Bには、他にも前述したパネル30や、POP入れ等も、必要に応じて付加するように構成することも可能である。
【0084】
<<下部装飾体40B>>
図9に示すように、下部装飾体40Bは、平面視で左右対称な略ホームベース状に形成され、正面視で右側正面が開口しており、その内部を収納空間として活用することが可能なものである。このような下部装飾体40Bの平面視でのホームベース形状は、前述した基板21Bの前半側の形状と合致するものであり、後述するが基板21Bの前半側と重なるように設置される。
【0085】
図16図10に示すように、詳しく言えば下部装飾体40Bは、平面視で前記基板21Bのうち前記設置部130の先端より前方へ延出する部分と同一形状の上板410と、上板410の背辺より垂下する背板411と、上板410の両側辺より垂下する一対の側板412,413と、上板410の一対の斜辺の何れか一方より垂下する斜板414と、背板411,側板412,413および斜板414の下端側が連なり、前記上板410と同一形状で対向する台座415と、を有している。ここで斜板414がない側、すなわち下部装飾体40Bの正面視で右側正面は、そのまま開口している。
【0086】
このような下部装飾体40Bのホームベース形状の設計基準としては、図16(b)において、先ず上板410は、その背辺の両端より同じ長さだけ両側辺を延ばし、各両側辺の前端より互いに45度の角度で傾斜するように一対の斜辺を設ける。ここで各斜辺の先端同士が繋がる頂点側の突角は、背辺と平行に切り欠いて頂辺416(頂辺214に対応)とするが、この頂辺の横幅L10は、下部装飾体40Bの中心位置を定めるための寸法値として予め設定すると良い。上板410と上下に合致する台座415の平面視の形状についても同様に設計する。
【0087】
次に、上板410の一方の側辺に沿わせる一方の側板412の奥行L3は、前記基板21Bの前半側の奥行寸法と合致させるが、上板410の他方の側辺に沿わせる他方の側板413の奥行L9は、一方の側板412の奥行L3より背板411側に向かって短く設定する。ここで短くする寸法は、例えば遊技者の出入りで膝を避けるための規制値として予め設定すると良い。なお、下部装飾体40B全体の奥行L4は、前記基板21Bの前半側の奥行と、天板140の前端より前方へ延出した各斜辺213間の略三角形部分の奥行とを合わせた寸法に設定されるが、天板140からの突出量の上限値を予め定めると良い。
【0088】
このような下部装飾体40Bのホームベース形状の設計基準に合わせて、基板21Bのホームベース形状を、その横幅の変動に応じて調整した場合、例えば図17に示すような具体的に形状および寸法が設計されることになる。このように、下部装飾体40Bおよび基板21Bは、実際の設置部130における付設領域130b(図10参照)の寸法が変動したとしても、基本的には同じようなホームベース状に形成されることになる。
【0089】
また、図17においては、下部装飾体40B全体の奥行L4も変動するため、側板413の奥行L9に対する遊技者の出入りによる膝の干渉も考慮しなければならない。このため奥行L9は、奥行L4の変動に合わせて、遊技者の出入りによる膝と干渉せず、かつ下部装飾体40Bの強度を維持できれば変動しても良いし、予め固定しても良い。奥行L9を固定して側板413を製造すればコストを軽減することが可能になる。なお、側板413については板形状としたが、棒形状でもよく、要は遊技者の出入りによる膝と干渉せずかつ下部装飾体40Bの強度を維持できる形状の部材であれば良い。
【0090】
図9に示すように、下部装飾体40Bは、基板21Bの前半側下面の下に設置され、遊技機正面より島前方に固定される。また、図16(a)に示すように、台座415の底面側には、島前方側の先端付近と左右両側の3点に、所定範囲で高さ調整および水平出しが可能な複数のアジャストボルト417が設けられている。なお、台座415の正面側の表面には、台座415の底面と設置面との隙間やアジャスタボルト417を隠すための、化粧板等を後から貼り付けると良い。
【0091】
<島付帯装置20Bの作用>
以下に、第3実施形態に係る島付帯装置20Bの作用について説明する。
図9に示すように、島付帯装置20Bは、前記島付帯装置20,20Aと同様に各遊技機の前に着座する遊技者の個人空間を演出して、遊技者の収納空間を形成するが、本実施形態の島付帯装置20Bでは、上部装飾体22Bの左右に区画された収納空間のうち、正面視で左側の前面開口が塞板225によって塞がれている。これにより、上部装飾体22Bは、スタイリッシュな美観を演出することができるが、島付帯装置20Bに対して右側の遊技機前に座る遊技者が利用しやすいものとなる。
【0092】
また、下部装飾体40Bの収納空間は、島前方の斜め右向きに開口しており、上部装飾体22Bと同様に、島付帯装置20Bに対して右側の遊技機前に座る遊技者の利用を意図している。このような島付帯装置20Bの構成によれば、前記島付帯装置20Aと同様に、遊技者は遊技機に向かって自分の左側に位置する島付帯装置20Bの上下に亘る広い収納空間を独占して使用することができ、隣の遊技者に気兼ねなく所持品を納めることが可能となる。
【0093】
さらに、上部装飾体22Bは、基板21Bの後半側上面に載置され、遊技機正面より島奥側に固定されるため、上部装飾体22Bが、隣り合う遊技機の前方の空間を仕切ることはなく、隣り合う遊技機の間に一連に広がるスペースをもたらすことが可能となる。また、上部装飾体22Bが、遊技機島1Bの全体的な外観において島前方に出っ張らないため、すっきりしたデザイン感を醸し出すことが可能となる。
【0094】
<<島付帯装置20Bの施工概略>>
図10に示すように、島付帯装置20Bは、図中の破線で囲われた部分にある基板21B、上部装飾体22B、下部装飾体40Bと、により構成されるが、島構造体にするためには、専用の腰板ユニット170を準備し、その上板171上の設置部130における割付けに合わせた台専用の天板140も用意する必要がある。なお、図10においては、天板140や腰板17等の表面に装着する化粧板や取付金具等は図示省略している。
【0095】
図11に示すように、遊技機島1Bに島付帯装置20Bを設置したとき、上部装飾体22Bは、遊技機島1Bの島奥行方向で島柱11よりも島前方に納まる寸法であるため、島枠10に対する搬送ないし配置の際に、島柱11等の島内部構造に干渉することはない。また、下部装飾体40Bは、図11中の丸囲いで示したように、その背面側上端の一部のみが遊技機島1B(腰板17)と接する構造であるため、腰板17に適宜設けられる点検口等の枠部との干渉を回避することができる。
【0096】
<<基板21Bの取り付け>>
図10に示すように、腰板ユニット170の上板171上には、設置部130として載置領域130aと付設領域130bとが割付けられており、それぞれに基板21Bと天板140とを位置合わせして固定する。ここでの固定は、図18に示すように、例えば矢印箇所を木ネジを使って固定することになる。なお、基板21Bの固定を終えた後は、必要に応じて基板21Bと天板140の表面上に金属板を装着すると良い。
【0097】
<<下部装飾体40Bの取り付け>>
次いで、図19に示すように、下部装飾体40Bを所定の位置、すなわち基板21Bの下でそのホームベース形状の先端側に頂辺416が合う位置に移動させる。かかる状態で、台座415の下にあるアジャスタボルト417を調整し、基板21Bの裏面に下部装飾体40Bの上板410を重ね合わせるように位置決めする。ここで下部装飾体40Bは、島前方より島奥側に向けて設置面上をスライドさせて位置決めすることができる。
【0098】
下部装飾体40Bの取り付け位置が定まったら、下部装飾体40Bの内側より、図19中で矢印で示したように、上板410の下面側から基板21Bに向かって木ネジ等を貫通させて固定する。また、下部装飾体40Bの固定後は、前述したように、台座415の底面と設置面との隙間やアジャスタボルト417を隠すための、化粧板等を貼り付ける処理を行い、下部装飾体40Bの外表面を仕上げることになる。
【0099】
<<上部装飾体22Bの取り付け>>
次いで、図20に示すように、上部装飾体22Bを所定の位置、すなわち基板21B上で上部装飾体22Bの正面枠が、遊技機正面と一致する天板140の後半部140aの前端と直線状に並ぶ位置に移動させる。このとき、上部装飾体22Bを、島前方より基板21Bの上面に載置した状態で島奥側にスライドさせて位置合わせすると良い。そして、固定金具226を使用して、上部装飾体22Bを基板21B側に固定する。
【0100】
図12(d)に示すように、固定金具226は、上部装飾体22Bの背板224の下端を、基板21Bの背辺211に対して固定するものとなる。また、上部装飾体22Bの上端側についても、図11に示すように、島枠10の上部における幕板16下の間板15等に対して木ネジ等で固定すると良い。このように上部装飾体22Bは、基板21Bの上面に載置した状態で島奥側にスライドさせて固定可能となっている。
【0101】
[本発明の構成と作用効果]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではない。前述した実施形態から導かれる本発明について、以下に説明する。
【0102】
先ず、本発明は、複数の遊技機2が並設された遊技機島1,1Aにおいて、隣り合う遊技機2の間に設けられ、各遊技機2前に着座する遊技者の個人空間を演出する島付帯装置20,20Aであって、
前記遊技機島1,1Aは、各遊技機2が並ぶ島長手方向に延在する一または複数の島構成材12上で同一高さに連なる設置部13と、該設置部13上で各遊技機2の載置領域13aごとに支持され、各遊技機2を載置した部位より前方の部位が遊技者側である島前方に延出する天板14と、を備え、
前記設置部13上で隣り合う前記天板14の間に、前記設置部13より島前方に延出する基板21,21Aと、該基板21,21A上に形成された収納空間と、を少なくとも含むユニットを取り付け可能としたことを特徴とする。
【0103】
このような島付帯装置20,20Aによれば、従来の遊技機島で仕切りの各パーツを順に組み付ける施工に比べて、設置部13上の天板14の間にユニットとして位置決めが容易であり、取り付け作業も簡易に行うことができる。逆に、島付帯装置20,20Aは、遊技機島1,1Aから取り外す作業も簡易に行うことができる。よって、遊技機島1,1Aに既に設置してある島付帯装置20,20Aを取り外して、別の島付帯装置20,20Aを構成するユニットに、後から容易に交換することも可能となる。
【0104】
遊技機島1,1Aにおいて島付帯装置20,20Aは、各遊技機2の前に着座する遊技者の個人空間を演出する。遊技者は、各遊技機2の前方に設置された椅子に座って遊技を行うが、天板14から両側の島付帯装置20,20Aまで広がる領域が、遊技者を取り囲むような個人空間となる。また、島付帯装置20,20Aは、遊技者の個人空間を区分けするだけでなく、遊技者は基板21,21A上の収納空間に所持品を自由に収めることができ、使い勝手も良い。
【0105】
また、本発明では、前記基板21,21Aの上面は、前記天板14の上面と同じ高さで連なり、前記天板14と一体の面をなすことを特徴とする。
【0106】
このような構成によれば、天板14と基板21,21Aの上面が同一面上に連続するため、遊技者は段差のないフラットなスペースとして活用することが可能となる。また、基板21,21Aに関して、遊技機島1,1Aへの後付け感がなくなり、遊技機島1,1Aに対する島付帯装置20,20Aの一体感も高まる。これにより、遊技機2の前面側に広々とした個人空間を演出でき、斬新な美感をもたらすことが可能となる。
【0107】
また、本発明では、前記ユニットは、前記基板21,21A上に前記収納空間を含む上部装飾体22,22Aを設けてなることを特徴とする。
【0108】
このような構成によれば、島付帯装置20,20Aは、上部装飾体22,22Aによって収納空間を確保するだけでなく、装飾的な効果にも大きく関与する。すなわち、上部装飾体22,22Aによって、遊技者の個人空間における装飾性だけでなく、遊技機島1,1Aの全体における美観を高めることが可能となる。
【0109】
また、本発明では、前記上部装飾体22,22Aは、前記収納空間が複数段に区画された棚として形成され、前記基板21,21Aの上面は、前記棚の最下段の底面をなすことを特徴とする。
【0110】
このような構成によれば、上部装飾体22,22Aの収納空間を複数段に分けて使用することが可能となり、遊技者の使い勝手が向上する。特に、基板21,21Aの上面を、棚の最下段の底面とすることで、天板14と連続する広い載置スペースとして活用することが可能となる。
【0111】
また、本発明では、前記上部装飾体22の収納空間は、その左右両側の遊技機2の遊技者が利用可能に左右に仕切られていることを特徴とする。
【0112】
このような構成によれば、遊技者は遊技機2に向かって右側にも左側にも、それぞれ収納空間を確保することができ、自分の使い勝手が良い方の向きの収納空間に所持品を置いたりすることが可能となる。
【0113】
また、本発明では、前記上部装飾体22Aは、前記基板21Aの上面のうち遊技機正面より島奥側に配置されたことを特徴とする。
【0114】
このような構成によれば、上部装飾体22Aが、隣り合う遊技機2の前方の空間を仕切ることはないが、隣り合う遊技機2の間にゆとりのあるスペースをもたらすことができる。そして、上部装飾体22Aが、遊技機島1Aの全体的な外観において島前方に出っ張らないため、すっきりした印象のデザイン感を醸し出すことが可能となる。
【0115】
また、本発明では、前記上部装飾体22は、少なくとも一部が、上下方向に亘って前記基板21の上面のうち遊技機正面より島前方に延出したことを特徴とする。
【0116】
このような構成によれば、上部装飾体22は、遊技機正面より島前方に延出した部位によって、隣り合う遊技機2の前方の空間を仕切ることができる。従って、上部装飾体22により、遊技者の個人空間におけるプライベート感をいっそう高めることが可能となる。
【0117】
[別発明の構成と作用効果]
また、前述した実施形態からは、次のような別発明も導かれる。
すなわち、別発明では、上部装飾体22Aの収納空間は、その左右一方の遊技機2の遊技者が利用可能なものであることを特徴とする。
【0118】
このような構成によれば、遊技者は遊技機2に向かって右側または左側の収納空間を占有して使用することができ、隣の遊技者に気兼ねなく所有物を納めるなど独占することが可能となる。
【0119】
また、別発明では、前記上部装飾体22,22Aに支持され、上下方向に亘って前記上部装飾体22,22Aの最前端よりさらに島前方に延出するパネル30を有することを特徴とする。
【0120】
このような構成によれば、パネル30によって、隣り合う遊技者の間の空間をより広い範囲に亘って仕切ることにより、遊技者同士の喫煙や音等をより確実に遮蔽することが可能となる。
【0121】
また、別発明では、前記遊技機島1,1Aを設置する床面と前記基板21,21Aの下面との間に取り付け可能な下部装飾体40,40Aを有することを特徴とする。
【0122】
このような構成によれば、遊技機2の前方における下方の空間も、下部装飾体40,40Aによって遊技者の個人空間を区分けすることが可能となる。ここで下部装飾体40,40Aは、上部装飾体22,22Aと共に島付帯装置20,20Aを構成するものとなるが、必須の構成ではない。
【0123】
また、別発明では、前記下部装飾体40,40Aは、遊技者の足元の空間を仕切ると共に、島前方に開口した収納空間を備えることを特徴とする。
【0124】
このような構成によれば、遊技機2の前方における下方の空間を、単に区分けするだけではなく、例えば島前方に延出して仕切ることにより、遊技機2の前方における遊技者の個人空間と相俟って、いっそうプライベート感を高めることが可能となる。しかも、下部装飾体40,40Aの収納空間にも、遊技者は所持品を自由に収めることが可能となる。
【0125】
また、別発明では、前記下部装飾体40,40Aの底板41,41Aは、前記床面上に直接載置され、前記下部装飾体40,40Aの上板43,43Aは、別部材47,48を介して前記基板21,21Aの下面を支持することを特徴とする。
【0126】
このような構成によれば、基板21,21Aに対する上方からの荷重を、別部材47,48を介して下部装飾体40,40Aによっても受けて床面に逃がすことが可能となる。従って、基板21,21Aの取り付け強度を高めることが可能となる。
【0127】
[別発明の構成と作用効果]
さらに、前述した実施形態からは、次のような別発明も導かれる。
すなわち、別発明では、上部装飾体22Bの収納空間は、左右2つの収納空間に仕切られており、
左右の収納空間の何れか一方の前面開口を、別体の塞板225により閉鎖可能としたことを特徴とする。
【0128】
このような構成によれば、上部装飾体22Bは、スタイリッシュな美観を演出することができる。また、遊技者は、自分に隣接した上部装飾体22Bにおいて、塞板225で閉鎖されてない側の収納空間を、隣の遊技者に気兼ねなく所有物を納めるなど独占的に使用することが可能となる。
【0129】
また、別発明では、基板21Bは、平面視で左右対称な略ホームベース状に形成されたことを特徴とする。
【0130】
このような構成により、島付帯装置20Bの基板21Bを、遊技機島1B毎に異なる各遊技機間の幅に合わせて設計する場合に、様々な横幅寸法に変動させてもほぼ同様なホームベース状に設計することが可能となり、基板21Bの製造効率を向上させることができる。
【0131】
また、別発明では、基板21Bは、島奥側に配される背辺211と、該背辺211の両端から互いに平行に直行する一対の側辺212,212と、各側辺212の先端から互いに交差する方向に同一角度で傾斜する一対の斜辺213と、を有し、
各斜辺213の先端同士が繋がる頂点側が島前方に向けて配され、その突角は前記背辺211と平行に切り欠かれて頂辺214をなすことを特徴とする。
【0132】
このような構成により、島付帯装置20Bの基板21Bを、遊技機島1B毎に異なる各遊技機間の幅に合わせて、ほぼ同様なホームベース状に容易に設計することが可能となる。
【0133】
また、別発明では、背辺211の幅は、各遊技機間の幅に合致させる変動寸法であり、
各側辺212の奥行のうち、後半側は、設置部130の奥行に合致させる変動寸法であると共に、前半側は、設置部130の先端より前方へ延出した分の天板140の奥行に合致させる変動寸法であり、
各斜辺213間の略三角形部分を、天板140の前端より前方へ延出させたことを特徴とする。
【0134】
このような構成により、遊技機島1B毎に異なる各遊技機間の奥行に合わせて、島付帯装置20Bの基板21Bの奥行を設計したとしても、天板140の前端より前方へ延出するホームベース状の三角形部分を同じようなデザインに揃えることができる。
【0135】
また、別発明では、下部装飾体40Bは、平面視で前記基板21Bのうち前記設置部130の先端より前方へ延出する部分と同一形状の上板410と、上板410の背辺より垂下する背板411と、上板410両側辺より垂下する一対の側板412,413と、上板410の一対の斜辺の何れか一方より垂下する斜板414と、背板411,側板412,413および斜板414の下端側が連なり、前記上板410と同一形状で対向する台座415と、を有し、
前記斜板414がない側が開口していることを特徴とする。
【0136】
このような構成により、島付帯装置20Bの下部装飾体40Bを、その上方の基板21Bと一体感のあるデザインとして、美観を向上することができる。
【0137】
また、別発明では、下部装飾体40B(40A)の一対の側板412(42A),413(42B)は、一方の側板412(42A)の前後の奥行に比べて、他方の側板413(42B)の前後の奥行の方が背面側に向かって短く設定され、この短い分だけ下部装飾体40B(40A)の正面側は、他方の側板413(42B)側に斜めに開口し、
前記他方の側板413(42B)の前後の奥行は、遊技者が出入りする際に膝との干渉を避けることが可能な寸法に設定されたことを特徴とする。
【0138】
このような構成により、下部装飾体40B(40A)の棚(収納空間)は、その正面側が斜めに開口する側に位置する遊技者の利用を意図することになる。よって、遊技者は自分の側に向かって開口した下部装飾体40B(40A)の棚(収納空間)を独占して使用することができ、隣の遊技者に気兼ねなく所持品を納めることが可能となる。ここで下部装飾体40B(40A)の他方の側板413(42B)に、遊技者は出入りの際に膝が干渉することもなく、より快適な遊技空間を演出することが可能となる。
【0139】
また、別発明では、上部装飾体22Bは、基板21Bの後半側上面に載置され、遊技機正面より島奥側に固定されたことを特徴とする。
【0140】
このような構成により、上部装飾体22Bが、隣り合う遊技機の前方の空間を仕切ることはなく、隣り合う遊技機の間に一連に広がるスペースをもたらすことが可能となる。また、上部装飾体22Bが、遊技機島1Bの全体的な外観において島前方に出っ張らないため、すっきりしたデザイン感を醸し出すことが可能となる。
【0141】
また、別発明では、上部装飾体22Bは、基板21Bの上面に載置した状態で島奥側にスライドさせて固定可能としたことを特徴とする。
【0142】
このような構成により、上部装飾体22Bの基板21B上における位置決めを容易に行うことが可能となり、上部装飾体22Bの施工効率を高めることができる。
【0143】
また、別発明では、基板21Bは、設置部130上に天板140と共に割付けに合わせて固定されたことを特徴とする。
【0144】
このような構成により、島付帯装置20Bの基板21Bを、遊技機を載置するに天板140と同時に島側に取り付け施工することが可能となる。
【0145】
また、別発明では、上部装飾体22Bの背板の下端を、基板21Bの背辺211に固定金具226を介して固定可能としたことを特徴とする。
【0146】
このような構成により、島付帯装置20Bの上部装飾体22Bを、基板21B上に位置決めした状態で動かないように確実に固定することができる。
【0147】
また、別発明では、下部装飾体40Bは、基板21Bの前半側下面の下に設置され、遊技機正面より島前方に固定されたことを特徴とする。
【0148】
このような構成により、島付帯装置20Bの下部装飾体40Bを、隣接する遊技機の遊技者が所持品を収納する棚として使いやすい位置に配置することが可能となる。
【0149】
また、別発明では、設置部130は、島下部の正面を覆う腰板17を前面とする筐体状の腰板ユニット170における略水平な上板171上に設けられたことを特徴とする。
【0150】
このような構成により、腰板ユニット170を中心として、島付帯装置20Bの各構成要素を組み付けることにより、島付帯装置20Bを島枠11の一部として構成することができる。
【0151】
その他、前記第1実施形態では、上部装飾体22の両端のいずれかが、島枠10内で島構成材(例えば間柱)との干渉を避けられない場合は、これを回避するための切欠18(図2(a)参照)を形成する場合について説明したが、これに関連して次のような構成も考えられる。すなわち、島装飾部材20,20A,20Bが、例えば遊技機島1,1A,1Bを収容する遊技店内の建築柱を回避できない位置と平面視で重なるような場合、島装飾部材20,20A,20Bには、建築柱との干渉を避けるための凹部や切欠等を適宜設けると良い。
【0152】
また、各実施形態の何れの島付帯装置20,20A,20Bに関しても、大きな特徴の1つとして、天板14,140の上面と上部装飾体22,22A,22Bの底面をフラットにすることで、奥行のある天板面構造を演出し、より使い勝手の良い空間を提供することにある。このような構成は、新規に導入の遊技機島の工事に適用することになる。
【0153】
従って、既存の一般的な遊技機島では、天板の上面と上部装飾体の底面をフラットにすることは構造上できないため、島付帯装置20,20A,20Bを既存の一般的な遊技機島に施工することは困難であった。しかしながら、既存の一般的な遊技機島に、島付帯装置20,20A,20Bを適用する場合、天板の上面と上部装飾体の底面とのフラット面構造を実現しなければ、島付帯装置20,20A,20Bにおける他の構成に関しては、同様な形状のままで対応は可能である。
【0154】
以上、本発明の実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、遊技機島1,1A,1Bに設置する遊技機2の台数は、多数である必要はなく、数台程度の遊技機2を、前後両面あるいは前後片面に並べた小型の遊技島に適用することもできる。また、遊技店は、一般のパチンコホールを想定しているが、他に例えばゲームセンタ等であっても良い。
【0155】
また、前記島付帯装置20、20A,20Bは、遊技者が使用するための棚として機能するようにしたが、一部を、遊技機関連装置、補給関連装置、搬送装置関連(トランスや制御装置等)を配置する関連装置配置部として構成しても良い。その場合、遊技者側を向く面は点検扉(装飾しても良い)とし、裏面若しくは上面を開口し、前記関連装置の出し入れや配線を通すように構成する。ここで全面が開口しても良いし、一部の面が開口していても良い。また、開口に扉を設けても良い。
【0156】
このように構成することで、トランス等を遊技機島1,1A,1Bの上部空間(幕板16の内側)に配置する必要がなくなるため、遊技機島1の高さを低くすることが可能になる。また、島付帯装置20、20A,20Bの上部を関連装置配置部とすれば、遊技店の従業員の操作性も良くなるし、遊技者の邪魔にもなりにくい。
【0157】
また、封入式パチンコ機やメダルレススロットマシンを設置する遊技機島1の場合は、島付帯装置20,20A,20Bの奥行が設置部13,130の島内部側の縁よりも更に内側まで広げるようにしても良い。ここで紙幣搬送装置が設置されていない場合は、島付帯装置20,20A,20Bの上下幅全て(上板24、24A,222より下)、紙幣搬送装置が設置されている場合は、紙幣搬送路より下側を、設置部13,130の島内部側の縁よりも、さらに内側まで広げることが可能である。
【0158】
さらに、島付帯装置の構成として、第1実施形態の島付帯装置20を構成する基板21、上部装飾体22、下部装飾体40である各パーツ、第2実施形態の島付帯装置20Aを構成する基板21A、上部装飾体22A、下部装飾体40Aである各パーツ、および第3実施形態の島付帯装置20Bを構成する基板21B、上部装飾体22B、下部装飾体40Bである各パーツを、それぞれ様々なパターンで組み合わせても良い。もちろん、図示した形状とは別の各パーツも適宜組み合わせることにより、第1実施形態および第2実施形態の他にも様々な実施形態の島付帯装置を構成することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0159】
本発明に係る遊技機島の島付帯装置は、各種の遊技機を並べて設置した様々なタイプの遊技機島に関連設備として広く適用することができる。
【符号の説明】
【0160】
1,1A,1B…遊技機島
2…遊技機
3…台間貸機
10…島枠
11…島柱
12…長板材
13…設置部
13a…載置領域
13b…付設領域
14…天板
14a…後半部
14b…前半部
20,20A,20B…島付帯装置
21,21A,21B…基板
22,22A,22B…上部装飾体
30…パネル
40,40A,40B…下部装飾体
図1
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