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特開2023-95859情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095859
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20230629BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20230629BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064393
(22)【出願日】2023-04-11
(62)【分割の表示】P 2021211012の分割
【原出願日】2021-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 俊宏
(57)【要約】
【課題】ゲームの進行状況に応じて、プレイヤに適切なゲーム媒体を提供可能とする。
【解決手段】1以上のゲーム媒体を要素とする集合から、ゲーム媒体を選択してプレイヤに提供する提供部と、プレイヤに対して、1以上のゲームを含む対象ゲームをプレイ可能に制御するゲーム制御部と、プレイヤによる対象ゲームの進行状況に応じて、集合に含まれるゲーム媒体を制御する集合制御部とを備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のゲーム媒体を要素とする集合から、ゲーム媒体を選択してプレイヤに提供する提供部と、
前記プレイヤに対して、1以上のゲームを含む対象ゲームをプレイ可能に制御するゲーム制御部と、
前記プレイヤによる前記対象ゲームの進行状況に応じて、前記集合に含まれるゲーム媒体を制御する集合制御部と、を備えた情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームにおいて、プレイヤに、ゲームキャラクタなどのゲーム要素を抽選によって提供する機能(いわゆる「ガチャ」)が知られている。例えば特許文献1には、プレイヤへのゲームアイテムの提供有無に応じて、他のゲームアイテムの当選確率を変更することが記載されている。また、特許文献2には、抽選中に実施されるゲームのプレイ状況に応じて、抽選結果として期待される価値を変更させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6649624号公報
【特許文献2】特許第6284029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クエストのような課題をクリアしながら進行していくゲームには、ゲームのクリア状況によって、プレイヤが活用できるキャラクタなどのゲーム媒体が変化することが多い。しかし、特許文献1,2に記載された従来のゲームでは、進行状況に応じてプレイヤが必要とするキャラクタが変化する場合に適切に対応することができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、ゲームの進行状況に応じて、プレイヤに適切なゲーム媒体を提供可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置は、1以上のゲーム媒体を要素とする集合から、ゲーム媒体を選択してプレイヤに提供する提供部と、前記プレイヤに対して、1以上のゲームを含む対象ゲームをプレイ可能に制御するゲーム制御部と、前記プレイヤによる前記対象ゲームの進行状況に応じて、前記集合に含まれるゲーム媒体を制御する集合制御部と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームの進行状況に応じて、プレイヤに適切なゲーム媒体を提供可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態による、ゲームシステム1の構成の一例を示す図。
図2】本発明の実施の形態による、ゲームサーバ及び端末のハードウェア構成の一 例を示す図。
図3】本発明の実施の形態による、ゲームサーバ10の機能ブロック構成例を示す 図。
図4】本発明の実施の形態による、端末20の機能ブロック構成例を示す図。
図5】本発明の実施の形態による、プレイ状況管理テーブル100aの内容を例示 する図。
図6】本発明の実施の形態による、所有キャラクタ管理テーブル100bの内容を 例示する図。
図7】本発明の実施の形態による、クエスト毎に設定されたピックアップキャラク タを例示する図。
図8】本発明の実施の形態による、各プレイヤについての抽選の集合の制御の流れ を例示するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1のシステム構成の一例を示す図である。図1に示すゲームシステム1は、ゲームサーバ10(情報処理装置)と、複数の端末20とを備える。ゲームサーバ10及び端末20は、インターネット、イントラネット、無線LAN又は移動通信等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。
【0010】
ゲームサーバ10は、例えば、プレイヤ(ユーザ)に関する各種情報を管理したり、ゲームの一部の処理を実行したりする等、端末20がゲームを提供する上でその一部の機能を担う装置である。ゲームサーバ10は、1又は複数の情報処理装置から構成されていてもよいし、仮想的なサーバ(クラウドサーバ等)を用いて構成されていてもよい。
【0011】
端末20は、ゲームをプレイヤに提供する情報処理装置であり、プレイヤは、端末20を操作することで本実施形態に係るゲームを実行することができる。端末20は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット、パーソナルコンピュータ、アーケードゲーム装置、又は、コンシューマゲーム装置等のコンピュータである。端末20は、GPS(Global Positioning System)等を用いて検出した自身の位置をゲームサーバ10に通知する。
【0012】
<ゲーム概要>
続いて、本実施形態に係るゲームシステム1が提供するゲームの概要を説明する。ゲームシステム1が提供するゲームには、イベントクエスト(対象ゲーム、第1のゲーム群)と、ノーマルクエスト(第2のゲーム群)が含まれる。イベントクエストはゲームの進行状況によって抽選の集合の内容が影響を受けるゲームであり、ノーマルクエストは抽選の集合の内容が影響を受けないゲームである。抽選の集合の内容には、抽選対象のキャラクタ等(ゲーム媒体)の構成と、各々のゲーム媒体が当選する確率が含まれる。
【0013】
イベントクエストは、1以上のクエスト(ゲーム)を含んでいる。クエストとは、予め定められた一定の条件を満たすことがクリア条件であるミッションを意味する用語である。クエストは、探索や課題と呼ばれることもある。クエストに参加したプレイヤは、当該一定の条件を満たすことでクエストをクリアすることができ、クエストをクリアすると、プレイヤに特典が与えられたり、ゲームが次の段階へ進行したりする。
【0014】
プレイヤは、自身が所有しているキャラクタ(ゲーム媒体)を用いてデッキを編成し、編成したデッキを用いてクエストをクリア(達成)することができる。新たなキャラクタは、例えば、抽選を実行することで入手することができる。抽選を実行すると、抽選処理によってキャラクタやアイテム(ゲーム媒体)が選択され、プレイヤに提供される。
【0015】
<ハードウェア構成>
図2は、ゲームサーバ10及び端末20のハードウェア構成例を示す図である。ゲームサーバ10及び端末20は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル及び/又はスピーカ等である。
【0016】
<機能ブロック構成>
図3は、ゲームサーバ10の機能ブロック構成例を示す図である。ゲームサーバ10は、記憶部100と、制御部110とを含む。記憶部100は、ゲームサーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、制御部110は、ゲームサーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0017】
記憶部100は、プレイ状況管理テーブル100aと、所有キャラクタ管理テーブル100bと、抽選管理テーブル100cとを記憶する。
【0018】
プレイ状況管理テーブル100aは、各プレイヤのゲームの進行状況を管理する。プレイ状況管理テーブル100aには、例えば、プレイヤを一意に識別するID(プレイヤID)に紐づけて、プレイヤがプレイしているゲーム(クエスト)の進行状況に関する情報が記憶されている。
【0019】
所有キャラクタ管理テーブル100bは、各プレイヤが所有するキャラクタやアイテムの情報を管理する。例えば、抽選によりプレイヤに付与されたキャラクタは、所有キャラクタ管理テーブル100bで管理される。
【0020】
抽選管理テーブル100cは、プレイヤ毎に、抽選対象の集合に含まれるキャラクタ(ゲーム媒体)と、各々のキャラクタの抽選確率を管理する。
【0021】
制御部110は、本ゲームを実行するために必要な各種の機能を提供する。制御部110は、提供部111と、ゲーム制御部112と、集合制御部113とを含む。これらの各機能ブロックは、ゲームサーバ10ではなく端末20が備えることとしてもよい。ゲームサーバ10及び端末20は、コンピュータと称されてもよい。
【0022】
<端末>
図4は、端末20の機能ブロック構成例を示す図である。端末20は、記憶部200と、通信部201と、UI(User Interface)部202と、ゲーム制御部203とを含む。記憶部200は、端末20が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、通信部201と、UI部202と、ゲーム制御部203とは、端末20のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0023】
記憶部200は、ゲーム制御部203が本ゲームを実行するために必要なゲームデータを記憶する。ゲームデータには、キャラクタの画像データ、ゲームシナリオ等が格納される。
【0024】
通信部201は、通信IF13を用いてゲームサーバ10との間で各種の通信を行う機能を有する。
【0025】
UI部202は、プレイヤから各種の入力を受け付ける処理と、ディスプレイに各種のゲーム画面を表示させる機能とを有する。また、UI部202は、ゲームサーバ10の指示に従い、ゲーム画面を表示する。
【0026】
ゲーム制御部203は、ゲームサーバ10と連携することで、本ゲームを実行するために必要な各種の機能を提供する。例えば、ゲーム制御部203は、ゲーム画面に描画するための各種の情報(アイコン画像データ、テキストデータ等)をゲームサーバ10から取得する機能等を提供する。
【0027】
次に、ゲームシステム1によるゲームの流れについて説明する。プレイヤは端末20を介してゲームサーバ10が提供するイベントクエスト(対象ゲーム)Q1をプレイする。イベントクエストQ1は、1F~5Fまでの5つのクエスト(ゲーム)を含んでおり、1Fから5Fの順番で、1つのクエストをクリアする毎に次の段階のクエストが順次解放されプレイが可能になるようにゲーム制御部112によって制御されている。
【0028】
図5は、プレイ状況管理テーブル100aの内容を例示する図である。図5に示すように、各クエスト1F~5Fについて、プレイフラグとクリアフラグが設定されており、当該プレイヤがプレイしたクエストについてはプレイフラグが「1」となり、さらにクリアするとクリアフラグに「1」が設定される。
【0029】
また、プレイヤは、抽選を行って各クエストで利用できるキャラクタ(ゲーム媒体)を取得することができる。図6は、所有キャラクタ管理テーブル100bの内容を例示する図である。図6に示すように、各プレイヤが所有しているキャラクタの識別子(C11,C21等)が管理されている。
【0030】
キャラクタには、イベントクエストの進行状況によって抽選確率が影響を受けるピックアップキャラクタと、イベントクエストの進行状況に影響を受けない共通キャラクタが含まれる。ピックアップキャラクタは、例えばイベントクエストQ1の各クエスト1F~5Fをプレイする際に利用可能なキャラクタであり、例えば図7に示すように、各クエストに対して1以上のピックアップキャラクタが設定されている。
【0031】
抽選管理テーブル100cには、各プレイヤのイベントクエストの進行状況に応じた抽選が設定されている。具体的には、当該プレイヤがプレイ中のクエストや未クリアのゲームに応じた、ピックアップキャラクタの集合やそれぞれのキャラクタの抽選確率を管理している。提供部111は、抽選管理テーブル100cの内容に基づいて抽選処理を行い、当選したキャラクタをプレイヤに提供する。
【0032】
抽選管理テーブル100cの内容は、集合制御部113によって制御される。図8は、各プレイヤについての抽選の制御の流れを例示するフローチャートである。
集合制御部113は、プレイ状況管理テーブル100aを参照し、当該プレイヤのイベントクエストの進行状況に関する情報を取得する(ステップS101)。例えば、各クエストについて、クリアフラグの値を取得する。
【0033】
集合制御部113は、各クエストのクリアフラグの値に応じて抽選の要素を変更する(ステップS102)。例えば、集合制御部113は、プレイヤからの抽選要求を受け付けた後において、イベントクエストの進行状況を参照し、イベントクエストの進行状況に応じて抽選の要素、すなわち抽選によりプレイヤに提供し得るゲーム要素の集合を決定することとしてよい。また例えば、集合制御部113は、抽選の集合の要素をイベントクエストの進行状況に応じて変化しない1以上の共通キャラクタと、イベントクエストの進行状況に応じて変化する1以上の特定キャラクタ(ピックアップキャラクタ)とを含むように構成することとしよい。この場合には、例えば、集合制御部113は、ピックアップキャラクタのうち、当該プレイヤがクリア済のクエストに利用可能なキャラクタを要素から外し、未クリアのクエストに利用可能なキャラクタを要素に含めるようにしてよい。例えば、クエスト1F~3Fがクリア済であり、4F~5Fが未クリアの場合には、1F~3Fに利用可能なキャラクタ(図7の例では、C11,C12,C21,C22,C31,C32)は要素から外し、4F~5Fに利用可能なキャラクタ(図7の例では、C41,C42,C51,C52)を要素に含めるようにしてもよい。
【0034】
また、集合制御部113は、所有キャラクタ管理テーブル100bを参照し、当該プレイヤがすでに所持しているキャラクタは抽選の要素から外す処理を行う(ステップS103)。なお、集合制御部113は、イベントクエストの進行状況に応じて特定されるピックアップキャラクタのうち、プレイヤがすでに所持しているキャラクタを抽選の集合から外す場合には、ピックアップキャラクタの除外対象とならなかったものについては除外対象が存在しない場合に比べて抽選確率を上昇させることとしてもよい。また、集合制御部113は、S103の処理をスキップしてS104の処理を実行することとしても構わない。
【0035】
次に、集合制御部113は、変更後の各々の要素に対し、抽選確率を設定する(ステップS104)。なお、プレイヤがすでに所持しているキャラクタについて、抽選の要素から外さず、抽選で選択される確率を、プレイヤが所持していないキャラクタよりも低く設定するようにしてもよい。例えば、集合制御部113は、イベントクエストの進行状況に応じて特定される複数のピックアップキャラクタのうち、プレイヤが所持しているキャラクタよりも、プレイヤが所持していないキャラクタの抽選確率を上げるように設定することとしてもよい。
【0036】
なお、集合制御部113による抽選の要素(キャラクタ等のゲーム媒体)の制御方法は上記のものに限定されない。
例えば、上記の例では、当該プレイヤがクリアしたクエストに基づいて、要素に含めるピックアップキャラクタを変更しているが、プレイ可能であるか否かに基づいて変更するようにしてもよい。すなわち、各クエスト1F~5Fは、前の段階のクエストがクリアされることによってプレイ可能になる(解放される)。集合制御部113は、プレイ状況管理テーブル100aを参照し、ひとつ前の段階のクエスト(5Fなら4F)のクリアフラグが「1」になっている場合には、当該クエストで利用可能なキャラクタを要素に含めるようにしてもよい。
【0037】
また、プレイヤがプレイしたものの、クリアに失敗したクエストで利用可能なキャラクタを要素に含めるようにしてもよい。集合制御部113は、プレイ状況管理テーブル100aを参照し、プレイフラグが「1」かつクリアフラグが「0」(プレイしたもののクリアできていない)になっているクエストについて、当該クエストで利用可能なキャラクタを要素に含めるようにしてもよい。
【0038】
また、集合制御部113は、クエストのクリアに失敗してから所定時間の間、当該クエストで利用可能なキャラクタを要素に含めるようにしてもよい。具体的には、集合制御部113は、プレイフラグが「1」かつクリアフラグが「0」のクエストについて、プレイフラグが「1」になってから所定時間の間だけ、当該クエストで利用可能なキャラクタを要素に含めるようにしてもよい。
【0039】
また、ゲーム制御部112は、1つのクエストをクリアする毎に次の段階のクエストが順次解放されプレイが可能になるように制御しているが、ゲームの制御の方法はこれに限定されない。例えば、クエスト1Fがクリアされたら、クエスト2Fと3Fがプレイ可能になるというように、1つのクエストのクリアによって、複数のクエストが解放されるようにしてもよい。この場合、集合制御部113は、解放された複数のクエストで利用可能なキャラクタを要素に含めるように抽選の集合を変更してもよい。
【0040】
さらに、集合制御部113は、解放された複数のクエストのうち、一方のクエスト(例えば2F)のクリアに失敗し、他のクエスト(例えば3F)のクリアに失敗していない場合には、クリアに失敗したクエストで利用可能なキャラクタの当選確率を、クリアに失敗していないクエストで利用可能なキャラクタの当選確率よりも高く設定するようにしてもよい。クリアに失敗したクエストとは、プレイフラグが「1」かつクリアフラグが「0」のクエストであり、クリアに失敗していないクエストとは、プレイフラグが「0」かつクリアフラグが「0」のクエストである。
【0041】
また、集合制御部113は、解放された複数のクエストのうち、プレイヤが一方のクエスト(例えば2F)をプレイし、他のクエスト(例えば3F)をプレイしていない場合には、プレイしているクエストに関連付けられたキャラクタが、他のクエストに関連付けられたキャラクタよりも高い確率で選択されるように設定してもよい。プレイしているクエストはプレイフラグが「1」のクエストであり、プレイしていないクエストはプレイフラグが「0」のクエストである。
【0042】
また、イベントクエストの進行状況に応じて抽選の内容を変更するモード(第1モード)と、イベントクエストの進行状況に応じた変更を行わないモード(第2モード)の切り替えができるようにしてもよい。この場合、第1モードを選択した場合と、第2モードを選択した場合とにおいて、プレイヤに対して提供可能なゲーム媒体の情報を識別可能に提示することとしてもよい。集合制御部113は、第1モードに設定されている場合には、プレイヤによるイベントクエストの進行状況に応じて、上記のように抽選の集合に含まれるキャラクタを変更する。一方、第2モードに設定されている場合には、プレイヤによるイベントクエストの進行状況によらず、所定のキャラクタを含む抽選の集合を用いるようにしてもよい。また、全てのキャラクタの当選確率を同じにしてもよい。
【0043】
以上のように、本実施形態によれば、イベントクエスト(対象ゲーム)の進行状況に応じて、抽選の集合に含まれるキャラクタ(ゲーム媒体)を変更したり、キャラクタの抽選確率を制御したりするようにした。
これにより、ゲームの進行状況に応じて、プレイヤが適切なキャラクタを取得可能な抽選を実行することができる。
【0044】
また、プレイヤがクリア済のクエストに利用可能なキャラクタを抽選の要素から外し、未クリアのクエストに利用可能なキャラクタを要素に含めるようにしたので、プレイヤが不要なキャラクタは抽選の対象から外し、必要なキャラクタを高い確率で提供できるようにすることができる。
【0045】
また、プレイヤにとってプレイ可能なクエスト(前段階のクエストのクリアによって解放されたクエスト)に利用可能なキャラクタを抽選の提供対象に含めるようにしたので、プレイヤが利用する可能性の高いキャラクタを高い確率で提供できるようにすることができる。
【0046】
また、プレイヤがクリアに失敗したクエストで利用可能なキャラクタを抽選の提供対象に含めるようにしたので、プレイヤが特に必要とするキャラクタを高い確率で提供できるようにすることができる。
【0047】
また、プレイヤがクリアに失敗してから所定時間の間、クエストで利用可能なキャラクタを抽選の提供対象に含めるようにしてもよい。これにより、クリアに失敗してから所定時間の間は、当該クエストに利用できるキャラクタが当たる確率が高いというゲーム性を付与することができる。
【0048】
また、ゲームの進行状況に応じて選択されるキャラクタのうち、特にプレイヤが所持していないものについては、当選の確率を高くするようにしてもよい。これにより、プレイヤにとってより適切なキャラクタを付与することが可能になる。
【0049】
また、1つのクエストのクリアによって複数のクエストがプレイ可能になる場合には、それらのクエストで利用可能なキャラクタを抽選の提供対象に含めるようにしてもよい。これにより、ゲームの進行状況に応じて、プレイヤが使用する可能性のあるキャラクタを取得可能な抽選を実行することができる。
【0050】
また、プレイ可能になった複数のクエストのうち、プレイヤがクリアしていない方のクエストに利用可能なキャラクタの当選確率を高く設定したり、プレイしている方のクエストに利用可能なキャラクタの当選確率を高く設定したりしてもよい。これにより、プレイヤにとってより適切なキャラクタが取得できる確率が高まり、抽選を行う動機づけを向上させることができる。
【0051】
また、イベントクエストの進行状況に応じて抽選の内容を変更するモード(第1モード)と、イベントクエストの進行状況に応じた変更を行わないモード(第2モード)の切り替えができるようにした。これにより、期間限定でクエストに利用できるキャラクタが当たりやすくするなど、ゲーム性の高い演出が可能になる。
【0052】
なお、本実施形態では、本発明の情報処理装置をゲームサーバ10としているが、情報処理装置はサーバに限られない。例えば、パーソナルコンピュータや携帯情報端末などの端末装置や、ゲーム専用機であってもよい。
【0053】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得る。ただし、本発明を以下に限定するものではない。
(付記1)
1以上のゲーム媒体を要素とする集合から、ゲーム媒体を選択してプレイヤに提供する提供部と、
前記プレイヤに対して、1以上のゲームを含む対象ゲームをプレイ可能に制御するゲーム制御部と、
前記プレイヤによる前記対象ゲームの進行状況に応じて、前記集合に含まれるゲーム媒体を制御する集合制御部と、を備えた情報処理装置。
【0054】
上記構成によれば、ゲームの進行状況に応じて、プレイヤが適切なゲーム媒体を取得可能な抽選を実行できるようにすることができる。
【0055】
(付記2)
前記集合制御部は、
前記対象ゲームにおける所定のゲームをクリアした場合と、前記所定のゲームをクリアしていない場合とで、前記集合に含まれるゲーム媒体を変更する、付記1に記載の情報処理装置。
【0056】
上記構成によれば、プレイヤにとって不要なゲーム媒体は抽選の対象から外し、必要なゲーム媒体を高い確率で提供できるようにすることができる。
【0057】
(付記3)
前記集合制御部は、
前記対象ゲームにおける所定のゲームがプレイ可能である場合と、前記所定のゲームがプレイ可能でない場合とで、前記集合に含まれるゲーム媒体を変更する、付記1に記載の情報処理装置。
【0058】
上記構成によれば、プレイヤが利用する可能性の高いゲーム媒体を高い確率で提供できるようにすることができる。
【0059】
(付記4)
前記集合制御部は、
前記対象ゲームにおいて、クリアに失敗した所定のゲームに関連付けられた所定のゲーム媒体を含むように前記集合を変更する、請求項1に記載の情報処理装置。
【0060】
上記構成によれば、プレイヤが特に必要とするゲーム媒体を高い確率で提供できるようにすることができる。
【0061】
(付記5)
前記集合制御部は、
前記所定のゲームのクリアに失敗してから所定時間、前記所定のゲーム媒体が前記集合に含まれるように制御する、付記4に記載の情報処理装置。
【0062】
上記構成によれば、クリアに失敗してから所定時間の間は、当該クエストに利用できるゲーム媒体が当たる確率が高いというゲーム性を付与することができる。
【0063】
(付記6)
前記集合制御部は、
前記対象ゲームの進行状況に応じて特定される複数のゲーム媒体のうち、前記プレイヤが所持しているゲーム媒体と、前記プレイヤが所持していないゲーム媒体との選択確率が異なるように前記集合の内容を変更する、付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0064】
上記構成によれば、プレイヤにとってより適切なゲーム媒体を付与することが可能になる。
【0065】
(付記7)
前記ゲーム制御部は、
前記対象ゲームにおける第1のゲームがクリアされると、第2のゲーム及び第3のゲームをプレイ可能とし、
前記集合制御部は、
前記第2のゲーム及び前記第3のゲームがプレイ可能となった場合に、前記第2のゲームに関連付けられたゲーム媒体および前記第3のゲームに関連付けられたゲーム媒体が含まれるように前記集合の内容を変更する、付記1に記載の情報処理装置。
【0066】
上記構成によれば、ゲームの進行状況に応じて、プレイヤが使用する可能性のあるゲーム媒体を取得可能な抽選を実行することができる。
【0067】
(付記8)
前記集合制御部は、
前記第2のゲームのクリアに失敗し、前記第3のゲームのクリアに失敗していない場合には、前記第2のゲームに関連付けられたゲーム媒体が、前記第3のゲームに関連付けられたゲーム媒体よりも高い確率で選択されるように前記集合の内容を変更する、付記7に記載の情報処理装置。
【0068】
上記構成によれば、プレイヤにとってより適切なゲーム媒体が取得できる確率が高まり、ゲーム性を向上させることができる。
【0069】
(付記9)
前記集合制御部は、
前記第2のゲームをプレイし、前記第3のゲームをプレイしていない場合には、前記第2のゲームに関連付けられたゲーム媒体が、前記第3のゲームに関連付けられたゲーム媒体よりも高い確率で選択されるように前記集合の内容を変更する、付記7に記載の情報処理装置。
【0070】
上記構成によれば、プレイヤにとってより適切なゲーム媒体が取得できる確率が高まり、ゲーム性を向上させることができる。
【0071】
(付記10)
第1モードと第2モードを切り替え可能であり、
前記集合制御部は、
前記第1モードが設定されている場合には、前記プレイヤによる前記対象ゲームの進行状況に応じて、前記集合に含まれるゲーム媒体を制御し、
前記第2モードが設定されている場合には、前記プレイヤによる前記対象ゲームの進行状況によらず、所定のゲーム媒体を含む前記集合を用いる、付記1に記載の情報処理装置。
【0072】
上記構成によれば、期間限定で特定のゲーム媒体が当たりやすくするなど、ゲーム性の高い演出が可能になる。
【0073】
(付記11)
1以上のゲーム媒体を要素とする集合から、ゲーム媒体を選択してプレイヤに提供するステップと、
前記プレイヤに対して、1以上のゲームを含む対象ゲームをプレイ可能に制御するステップと、
前記プレイヤによる前記対象ゲームの進行状況に応じて、前記集合に含まれるゲーム媒体を制御するステップと、を備えた情報処理方法。
【0074】
上記構成によれば、ゲームの進行状況に応じて、プレイヤが適切なゲーム媒体を取得可能な抽選を実行できるようにすることができる。
【0075】
(付記12)
コンピュータを、
1以上のゲーム媒体を要素とする集合から、ゲーム媒体を選択してプレイヤに提供する提供部と、
前記プレイヤに対して、1以上のゲームを含む対象ゲームをプレイ可能に制御するゲーム制御部と、
前記プレイヤによる前記対象ゲームの進行状況に応じて、前記集合に含まれるゲーム媒体を制御する集合制御部として、機能させるプログラム。
【0076】
上記構成によれば、ゲームの進行状況に応じて、プレイヤが適切なゲーム媒体を取得可能な抽選を実行できるようにすることができる。
【0077】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。また、各処理ステップ間に他のステップを追加してもよい。また、1ステップとして記載されているステップを、複数ステップに分けて実行してもよいし、複数ステップに分けて記載されているものを、1ステップとして把握することもできる。
【符号の説明】
【0078】
1…ゲームシステム、10…ゲームサーバ、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…端末、100…記憶部、100a…プレイ状況管理テーブル、100b…所有キャラクタ管理テーブル、100c…抽選管理テーブル、110…制御部、111…提供部、112…ゲーム制御部、113…集合制御部、200…記憶部、201…通信部、202…UI部、203…ゲーム制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8