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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095916
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】基板収納容器
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20230629BHJP
   B65D 85/86 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65D85/86 400
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073494
(22)【出願日】2023-04-27
(62)【分割の表示】P 2019147516の分割
【原出願日】2019-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】000190116
【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】石川 隆純
(72)【発明者】
【氏名】小川 統
(72)【発明者】
【氏名】冨永 公徳
(72)【発明者】
【氏名】藤本 康大
(57)【要約】
【課題】 蓋体の洗浄・乾燥に際し、蓋体の内部の水残りの発生を抑制できる基板収納容器の蓋体を提供する。
【解決手段】 半導体製造工程で用いられる基板収納容器1であって、基板Wを収納する容器本体10と、容器本体10の開口した正面に着脱自在に取り付け可能な蓋体20とを備え、蓋体20は、側面部21c~21fと、容器本体10の開口11を容器本体10と係止して閉鎖するための施錠機構24とを有し、側面部21c~21fは、施錠機構24が進退自在に移動可能な出没孔21hと、通気開口部21m、21nとを有する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造工程で用いられる基板収納容器であって、
基板を収納する容器本体と、
前記容器本体の開口した正面に着脱自在に取り付け可能な蓋体とを備え、
前記蓋体は、側面部と、前記容器本体の開口を前記容器本体と係止して閉鎖するための施錠手段とを有し、
前記側面部は、前記施錠手段が進退自在に移動可能な施錠手段開口部と、通気開口部とを有する、基板収納容器。
【請求項2】
前記通気開口部は、前記側面部における上側及び下側の少なくともいずれか一方側に設けられる、請求項1に記載の基板収納容器。
【請求項3】
前記通気開口部は、前記側面部における上側及び下側のそれぞれに、及び/又は、前記側面部における左側及び右側のそれぞれに、設けられる、請求項1に記載の基板収納容器。
【請求項4】
前記側面部における前記通気開口部が設けられる一の側の面積をS1とし、該一の側における前記通気開口部の開口面積をS2としたとき、S2/S1は、0.3から0.8の間である、請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の基板収納容器。
【請求項5】
前記通気開口部の開口形状は、丸又は矩形若しくはスリット形状である、請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の基板収納容器。
【請求項6】
前記通気開口部は、前記側面部における少なくとも一の側に、複数設けられる、請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の基板収納容器。
【請求項7】
前記蓋体は、前記側面部の裏面にリブを有し、
前記通気開口部は、前記リブを避けた位置に形成される、請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の基板収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程で用いられる基板収納容器(FOUP)は、基板を収納する容器本体と、容器本体の開口した正面に着脱自在に取り付け可能な蓋体とを備える。蓋体は、容器本体の開口を容器本体と係止して閉鎖するための施錠手段を有し、蓋体の側面部には、施錠手段が進退自在に移動可能な施錠手段開口部が形成されている。
【0003】
この種の基板収納容器は、使用後に洗浄され、再度使用される。蓋体の洗浄に際しては、蓋体の内部に洗浄水が流入する。このとき洗浄水は、主に、蓋体の側面部に形成される4つの施錠手段開口部から蓋体の内部に流入する。また、洗浄後の乾燥に際しても、主に、4つの施錠手段開口部から洗浄水が流出する。
【0004】
しかしながら、蓋体の洗浄及び乾燥に際しては、乾燥が不十分であると、洗浄水の一部が蓋体の内部に残る可能性がある。このような水残りは、乾燥時間を長くすれば防止可能であるが、近年では、洗浄乾燥工程のサイクルを向上させるために、乾燥時間の短縮が求められている。また、半導体製造工程では、使用するガス(塩素等)が蓋体の内部に流入・滞留し、金属部品を腐食させる可能性があるため、蓋体の通気性の改善も求められている。
【0005】
そこで、蓋体の前面部に複数の流通口を形成し、これらの流通口を介して洗浄水などを流入・流出させる基板収納容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4321950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような従来技術では、蓋体の側面部の内側、特に蓋体を立てかけて乾燥する場合は蓋体の4つの側面部のうち下側の側面部の内側に水残りが発生しやすい。
【0008】
そこで、1つの側面では、本発明は、蓋体の洗浄・乾燥に際し、蓋体の内部の水残りの発生を抑制できる基板収納容器の蓋体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1つの側面では、半導体製造工程で用いられる基板収納容器であって、基板を収納する容器本体と、前記容器本体の開口した正面に着脱自在に取り付け可能な蓋体とを備え、前記蓋体は、側面部と、前記容器本体の開口を前記容器本体と係止して閉鎖するための施錠手段とを有し、前記側面部は、前記施錠手段が進退自在に移動可能な施錠手段開口部と、通気開口部とを有する、基板収納容器が提供される。
【発明の効果】
【0010】
1つの側面では、本発明によれば、蓋体の洗浄・乾燥に際し、蓋体の内部の水残りの発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施例の基板収納容器を示す分解概略斜視図である。
図2】蓋体の斜視図である。
図3】蓋体の正面図である。
図4】蓋体の平面図である。
図5】蓋体の側面図である。
図6】通気開口部の第2実施例を示す蓋体の要部平面図である。
図7】通気開口部の第3実施例を示す蓋体の要部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、本実施例の蓋体は、少なくとも前面が透明部材で形成されているため、図面では、蓋体の内部部材が透視された図としている。
【0013】
図1は、一実施例の基板収納容器1を示す分解概略斜視図であり、図2は、蓋体20の斜視図であり、図3は、蓋体20の正面図であり、図4は、蓋体20の平面図であり、図5は、蓋体20の側面図である。
【0014】
(基板収納容器)
図1に示すように、基板収納容器1は、基板Wを収納する容器本体10と、容器本体10の開口11を閉止する蓋体20と、を備えている。
【0015】
(容器本体)
容器本体10は、箱状体であり、開口11が正面に形成されたフロントオープン型である。開口11は、外側に広がるように段差をつけて屈曲形成され、その段差部の面がシール面12として、開口11の正面の内周縁に形成されている。なお、容器本体10は、300mm径や450mm径の基板Wの挿入操作を行い易いことから、フロントオープン型が好ましいが、開口11が下面に形成されたボトムオープン型であってもよい。
【0016】
容器本体10の内部の左右両側には、支持体13が配置されている。支持体13は、基板Wの載置及び位置決めをする機能を有している。支持体13には、複数の溝が高さ方向に形成され、いわゆる溝ティースを構成している。そして、基板Wは、同じ高さの左右2か所の溝ティースに載置されている。支持体13の材料は、容器本体10と同様のものであってもよいが、耐熱性や、洗浄性、摺動性を高めるために、異なる材料が用いられてもよい。
【0017】
なお、本実施例では、一例として、基板収納容器1は、FOUP(Front Opening Unified Pod)であるが、FOSB(Front Opening Shipping Box)のような他の用途で用いられる容器であってもよい。FOSBの場合、支持体13が、溝ティースの奥側に、例えば、「く」字状や直線状をした基板保持部を有することで、フロントリテーナ30と基板保持部とで基板Wを保持するようなものであってもよい。これらの支持体13やリアリテーナは、容器本体10にインサート成形や嵌合などにより設けられている。ただし、変形例では、容器本体10の内部の後方(奥側)には、リアリテーナ(図示せず)が配置されてもよい。この場合、リアリテーナは、蓋体20が閉止された場合に、後述するフロントリテーナ30と対となって、基板Wを保持してもよい。これらの支持体13やリアリテーナは、容器本体10にインサート成形や嵌合などにより設けられている。
【0018】
基板Wは、この支持体13に支持されて容器本体10に収納される。なお、基板Wの一例としては、シリコンウェーハが挙げられるが特に限定されず、例えば、石英ウェーハ、ガリウムヒ素ウェーハ、ガラスウェーハ、樹脂ウェーハなどであってもよい。
【0019】
容器本体10の天井中央部には、ロボティックフランジ14が着脱自在に設けられている。清浄な状態で基板Wを収容した基板収納容器1は、工場内の搬送ロボットで、ロボティックフランジ14を把持されて、基板Wを加工する工程ごとの加工装置に搬送される。
【0020】
また、容器本体10の両側部の外面中央部には、作業者に握持されるマニュアルハンドル15がそれぞれ着脱自在に装着されている。
【0021】
容器本体10の底面には、例えば、チェックバルブ機能を有する給気弁18と排気弁19とが設けられている。これらは、蓋体20によって閉止された基板収納容器1の内部に、給気弁18から窒素ガスなどの不活性気体やドライエアーを供給し、排気弁19から排出することで、基板収納容器1の内部の気体を置換したり、気密状態を維持したりする。なお、給気弁18及び排気弁19は、基板Wを底面へ投影した位置から外れた位置にあるのが好ましいが、給気弁18及び排気弁19の数量や位置は、図示したものに限らない。また、給気弁18及び排気弁19は、気体を濾過するフィルタを有している。なお、給気弁18と排気弁19の少なくともいずれか一方は、チェックバルブの形態に代えて、双方向弁の形態であってもよい。
【0022】
内部の気体の置換は、収納した基板W上の不純物質を吹き飛ばしたり、内部の湿度を低くしたりするなどの目的で行われ、搬送中の基板収納容器1の内部の清浄性を保つ。気体の置換は、排気弁19側においてガスを検知することで、確実に行われているか確認することができる。そして、内部の気体を置換する時や、蓋体20を容器本体10に取り付けて、閉止する時に、基板収納容器1の内部は陽圧になり、逆に、蓋体20を容器本体10から取り外す時に、基板収納容器1の内部は陰圧となる。
【0023】
(蓋体)
蓋体20は、容器本体10の開口11の正面に取り付けられる、略矩形状のものである。蓋体20は、図1図5に示すように、蓋部本体21と、この蓋部本体21に設置されて施錠する一対の施錠機構24(施錠手段の一例)とを備え、容器本体10の開口正面部に着脱自在に嵌合される。
【0024】
蓋部本体21は、蓋部本体21の前面部21aを構成する表面プレート22と、蓋部本体21の後面部21b及び4つの側面部21c~21fを構成する裏面プレート23とを備える。
【0025】
蓋部本体21の前面部21aには、施錠機構24を操作するための一対の施錠操作孔21gが形成されている。
【0026】
蓋部本体21の4つの側面部21c~21fのうち上側の側面部21c及び下側の側面部21dには、それぞれ、施錠機構24の係止爪25が出没するための一対の出没孔21h(施錠手段開口部の一例)が形成されている。
【0027】
蓋部本体21の後面部21bの裏面側(蓋体20の内部側)には、複数の補強リブ21i、21jが立設されている。補強リブ21iは、後面部21bの裏面に放射状に立設され、後面部21bを補強している。また、補強リブ21j(リブの一例)は、後面部21bの裏面周縁部と側面部21c~21fの裏面との間に亘って立設され、主に、側面部21c~21fを補強している。なお、変形例では、補強リブ21iは、省略されてもよい。
【0028】
各施錠機構24は、蓋部本体21で回転可能に支持され、施錠操作キー(図示せず)に係合される回転プレート26と、回転プレート26に連結され、回転プレート26の回転に応じて上下方向にスライドする一対の連結プレート27と、各連結プレート27の先端部に設けられ、連結プレート27のスライドに応じて出没孔21hから出没する係止爪25とを備える。そして、出没孔21hから突出する係止爪25が、容器本体10に形成された係止孔10aに嵌入することで、施錠機構24が施錠状態となり、蓋体20の取り外しが規制される。
【0029】
また、蓋部本体21は、後面部21bの中央部に、基板Wの前部周縁を水平に保持する弾性のフロントリテーナ30が着脱自在に装着又は一体形成されている。
【0030】
フロントリテーナ30は、支持体13の溝ティース及び基板保持部などと同様に、ウェーハが直接接触する部位であるため、洗浄性や摺動性が良好な材料が用いられている。フロントリテーナ30も、蓋体20にインサート成形や嵌合などで設けることができる。
【0031】
これらの容器本体10及び蓋体20の材料としては、例えば、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。この熱可塑性樹脂は、導電性カーボン、導電繊維、金属繊維、導電性高分子などからなる導電剤、各種の帯電防止剤、紫外線吸収剤などが更に適宜添加されてもよい。
【0032】
(通気開口部)
つぎに、本開示の要部である通気開口部21m、21nについて、図2図5を参照して説明する。
【0033】
蓋体20は、側面部21c~21fの少なくともいずれかに、通気開口部21m、21nを有する。蓋体20の側面部21c、21dに設けられる場合は、側面部21c、21dには、施錠機構24の係止爪25が出没する出没孔21hだけでなく、通気開口部21m、21nが設けられることになる。通気開口部21m、21nは、出没孔21hと同様に、蓋体20の内外を連通させる。したがって、蓋体20の洗浄に際しては、蓋体20の側面部21c、21dに形成される4つの出没孔21hに加え、通気開口部21m、21nからも蓋体20の内部に向けて洗浄水が流入し、また、洗浄後の乾燥に際しても、4つの出没孔21hに加え、通気開口部21m、21nからも洗浄水が流出することになる。
【0034】
このような通気開口部21m、21nによれば、蓋体20の内外を連通させる開口面積が増加するので、蓋体20の洗浄に際して洗浄水の流入及び流出を促進できるだけでなく、蓋体20の通気性も向上させることができる。また、通気開口部21m、21nは、蓋体20の前面部21aではなく、側面部21c~21fのいずれかに形成されるので、蓋体20の側面部21c~21fの内側に水残りが発生することを抑制できる。特に、蓋体20を立てかけて乾燥する場合は、通気開口部21m、21nが形成される側面部21c~21fを下側にすれば、蓋体20の内部に残った洗浄水を速やかに流出させることができる。
【0035】
通気開口部21m、21nは、4つの側面部21c~21fのうち上側の側面部21c及び下側の側面部21dの少なくともいずれか一方側に設けられることが好ましい。このようにすると、蓋体20を立てかけて乾燥する場合に下側になりやすい上側の側面部21c又は下側の側面部21dに通気開口部21m、21nが形成されるので、蓋体20を立てかけて乾燥する際の水抜け効率を向上させることができる。また、上側の側面部21c及び下側の側面部21dには、出没孔21hが設けられるので、出没孔21hと共に側面部21c、21dの開口面積を拡張し、水抜け効率及び通気性をさらに向上させることができる。
【0036】
通気開口部21m、21nは、4つの側面部21c~21fのうち上側の側面部21c及び下側の側面部21dそれぞれに、及び/又は、左側の側面部21e及び右側の側面部21fそれぞれに、設けられることが好ましい。換言すると、通気開口部21m、21nは、4つの側面部21c~21fのうち対向する少なくとも2つの側面部21c~21fに設けることが好ましい。このようにすると、空気が蓋体20の内外を直線的に通り抜けるので、蓋体20の通気性をさらに向上させることができる。
【0037】
通気開口部21m、21nが設けられる1つの側面部21c~21fの通気開口部21m、21nによる開口率は、30~80%であることが好ましい。換言すると、4つの側面部21c~21fのうち通気開口部21m、21nが設けられる1つの側面部21c~21fの面積をS1とし、該1つの側面部21c~21fにおける通気開口部21m、21nの開口面積をS2としたとき、S2/S1は、0.3から0.8の間であることが好ましい。その理由は、S2/S1が0.3未満だと、蓋体20の水抜け効率や通気性を十分に改善されず、逆に、S2/S1が0.8を超えると、蓋体20の強度が低下してしまうからである。
【0038】
本実施例の通気開口部21m、21nは、開口形状が矩形であり、1つの側面部21c~21fに複数設けられる。具体的に説明すると、上側の側面部21c及び下側の側面部21dは、一対の出没孔21hの間に、出没孔21hよりも幅広な1つの通気開口部21mと、出没孔21hよりも幅狭な2つの通気開口部21nとを有する。このようにすると、同じ開口面積を1つの通気開口部で実現する場合に比べ、強度の低下を抑制することができる。
【0039】
通気開口部21m、21nは、前述した補強リブ21jを避けた位置に形成されている。このようにすると、補強リブ21jによる補強効果を維持しつつ、必要な開口面積を確保できる。
【0040】
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【0041】
例えば、通気開口部の開口形状は、前記実施例のような矩形の通気開口部21m、21nに限定されないことは勿論である。例えば、図6に示す円形の通気開口部21pや、図7に示すスリット形状の通気開口部21qであってもよい。また、1つの側面部21c~21fに形成する通気開口部の数は、前記実施例の3つに限定されず、2つ以下であってもよい。また、図6及び図7に示すように、4つ以上であってもよい。この場合、他の実施例に比べ、蓋の剛性を効率的に高めることができる。
【符号の説明】
【0042】
1 基板収納容器
10 容器本体
10a 係止孔
11 開口
12 シール面
13 支持体
14 ロボティックフランジ
15 マニュアルハンドル
18 給気弁
19 排気弁
20 蓋体
21 蓋部本体
21a 前面部
21b 後面部
21c 側面部
21d 側面部
21e 側面部
21f 側面部
21g 施錠操作孔
21h 出没孔(施錠手段開口部)
21i 補強リブ
21j 補強リブ(リブ)
21m 通気開口部
21n 通気開口部
21p 通気開口部
21q 通気開口部
22 表面プレート
23 裏面プレート
24 施錠機構(施錠手段)
25 係止爪
26 回転プレート
27 連結プレート
30 フロントリテーナ
W 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造工程で用いられる基板収納容器であって、
基板を収納する容器本体と、
前記容器本体の開口した正面に着脱自在に取り付け可能な蓋体とを備え、
前記蓋体は、側面部と、前記容器本体の開口を前記容器本体と係止して閉鎖するための施錠手段とを有し、
前記側面部は、前記施錠手段が進退自在に移動可能な施錠手段開口部と、通気開口部とを有し、
前記側面部における上側及び下側のそれぞれに一対の前記施錠手段開口部を設け、
前記一対の前記施錠手段開口部の間に複数の前記通気開口部を有し、
前記上側及び下側の前記側面部における面積をS1とし、前記上側及び下側の前記側面部における前記複数の前記通気開口部の開口面積をS2としたとき、S2/S1は、0.3から0.8の間である、基板収納容器。
【請求項2】
前記通気開口部は、前記側面部における左側及び右側のそれぞれに設けられる、請求項1に記載の基板収納容器。
【請求項3】
前記通気開口部の開口形状は、丸又は矩形若しくはスリット形状である、請求項1又は請求項2に記載の基板収納容器。
【請求項4】
前記通気開口部は、前記左側及び右側の前記側面部に複数設けられる、請求項2に記載の基板収納容器。