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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095925
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】調理器
(51)【国際特許分類】
   F24C 7/02 20060101AFI20230629BHJP
   F24C 7/04 20210101ALI20230629BHJP
   F24C 15/00 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
F24C7/02 301J
F24C7/04 301Z
F24C15/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074200
(22)【出願日】2023-04-28
(62)【分割の表示】P 2019167940の分割
【原出願日】2019-09-17
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】杉村 直紀
(72)【発明者】
【氏名】川上 拓弥
(57)【要約】
【課題】調理器の使用者の利便性を向上させる。
【解決手段】加熱調理器1は、食品を調理して料理を作る手順のうち少なくとも一部を実行する調理部と、調理部を制御する制御部と、調理部が実行する手順を制御部が制御するための設定情報を料理の種類ごとに保持する設定情報保持部と、使用者が使用する端末装置400に表示された料理であって、当該加熱調理器1が使用可能な設定情報が準備されている料理の中から使用者が選択した料理の設定情報を受信して設定情報保持部に格納し、設定情報の受信が完了したことを通知する設定情報ダウンロード制御部と、受信した設定情報を使用した料理の自動調理を開始するための開始画面を表示する表示部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を調理して料理を作る手順のうち少なくとも一部を実行する調理部と、
前記調理部を制御する制御部と、
前記調理部が実行する手順を前記制御部が制御するための設定情報を料理の種類ごとに保持する設定情報保持部と、
使用者が使用する端末装置に表示された料理であって、当該調理器が使用可能な設定情報が準備されている料理の中から使用者が選択した料理の設定情報を受信して前記設定情報保持部に格納し、前記設定情報の受信が完了したことを通知する設定情報ダウンロード制御部と、
受信した設定情報を使用した料理の自動調理を開始するための開始画面を表示する表示部と、
を備える調理器。
【請求項2】
受信した設定情報を使用した料理の自動調理を開始するための開始画面を前記表示部に表示させた後に、前記端末装置に前記設定情報の受信が完了した旨を通知する、請求項1に記載の調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
IoT(Internet of Things)などの技術の発達に伴い、通信によって様々な情報を入手したり提供したりすることが可能な家電装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、加熱調理器が実行した調理メニューに関わる情報を、サーバのコミュニケーションツール管理部に通信ネットワークを介して投稿することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-58789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、通信技術を利用して調理器の使用者の利便性を更に向上させることを課題として認識し、本開示の技術に想到した。
【0005】
本開示はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、調理器の使用者の利便性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のある態様は、調理器である。この調理器は、食品を調理して料理を作る手順のうち少なくとも一部を実行する調理部と、調理部を制御する制御部と、調理部が実行する手順を制御部が制御するための設定情報を料理の種類ごとに保持する設定情報保持部と、使用者が使用する端末装置に表示された料理であって、当該調理器が使用可能な設定情報が準備されている料理の中から使用者が選択した料理の設定情報を受信して設定情報保持部に格納し、設定情報の受信が完了したことを通知する設定情報ダウンロード制御部と、受信した設定情報を使用した料理の自動調理を開始するための開始画面を表示する表示部と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本開示の技術によれば、調理器の使用者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態に係る加熱調理器の外観を示す図である。
図2】実施の形態に係る加熱調理器の外観を示す図である。
図3】実施の形態に係る情報提供システムの構成を示す図である。
図4】実施の形態に係る情報提供方法の手順を示すシーケンス図である。
図5図4に示した手順が実行されているときに加熱調理器の表示部及び端末装置の表示装置に表示される表示画面の遷移を示す図である。
図6】実施の形態に係る情報提供方法の手順を示すシーケンス図である。
図7】実施の形態に係る情報提供方法の手順を示すシーケンス図である。
図8図7に示した手順が実行されているときに加熱調理器の表示部及び端末装置の表示装置に表示される表示画面の遷移を示す図である。
図9】実施の形態に係る加熱調理器の機能構成を示す図である。
図10】プリインメニュー設定情報テーブル及びダウンロードメニュー設定情報テーブルの内部データの例を示す図である。
図11】実施の形態に係る家電サーバの機能構成を示す図である。
図12】メニューIDテーブルの内部データの例を示す図である。
図13】実施の形態に係る情報提供サーバの機能構成を示す図である。
図14】レシピ情報テーブルの内部データの例を示す図である。
図15】実施の形態に係る端末装置の機能構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施の形態として、調理器を使用して調理可能な料理のレシピ情報を提供する技術について説明する。本開示の技術は、食品を調理して料理を作る手順のうち少なくとも一部を実行可能な電子レンジ、オーブン、トースター、ロースター、ガステーブル、コンロ、炊飯器、ホームベーカリー、クッキングヒーター、ホットプレート、圧力鍋などの加熱調理器や、ミキサー、ジューサー、フードプロセッサーなどの任意の調理器に適用可能である。以下、電子レンジなどの加熱調理器を使用して調理可能な料理のレシピ情報を提供する例について主に説明する。
【0011】
図1及び図2は、本開示の実施の形態に係る加熱調理器1の外観を示す。図1は、扉7を閉じた状態における加熱調理器1の前方斜視図である。図2は、扉7を開いた状態における加熱調理器1の前方斜視図である。
【0012】
加熱調理器1は、筐体3と、筐体3内に配置された加熱室5と、筐体3の前面となる前枠3aに開けられた開口3bを開閉可能に覆う扉7とを備える。加熱室5は、上部に配置された上壁5aと、両側部に配置された側壁5b、5cと、後部に配置された後壁5dと、下部に配置された底壁5eに囲まれて形成される空間である。加熱室5には、マグネトロンなどのマイクロ波発振器により発生されたマイクロ波を加熱室5内に放射するためのマイクロ波放射口が設けられる。マイクロ波放射口から放射されたマイクロ波により、加熱室5内に載置された被加熱物(食品)が加熱される。
【0013】
加熱室5の後壁5dと裏板との間には、熱源である加熱ヒータ(コンベクションヒータ)と循環ファンとが設けられる。加熱室5の後壁5dには、吸気孔と排気孔とが穿設される。循環ファンが回転駆動されることで、加熱室5の空気が吸気孔から吸引され、コンベクションヒータによって加熱されて、排気孔から再び加熱室5へ戻される。これにより、被加熱物が均一に加熱される。底壁5eの下方の前部には、加熱室5の空気を外部へ排出するための排気口が設けられる。
【0014】
底壁5eの下方には、加熱室5に送る蒸気を生成するための水を貯蔵するタンクが備えられる。タンクに貯蔵された水は、蒸気発生部(図示せず)に供給されて蒸気となる。発生した蒸気は、蒸気発生部と加熱室5とを接続する蒸気パイプを介して加熱室5に供給される。
【0015】
扉7は、開口3bの下方において、水平方向の回転軸により筐体3に開閉可能に軸支されている。扉7の外枠13の上部に取り付けられたハンドル7aをユーザが引くことにより、扉7が水平状態となるように回転されると、加熱室5が開放される。また、扉7が垂直状態となるように回転されると、加熱室5が閉鎖される。
【0016】
扉7の外枠13には、正面視右側に表示部9と操作部11とが配置されている。表示部9は、例えば液晶タッチパネルであり、メニュー画面などが表示される。扉7内には、外部の装置との間で通信を制御する通信装置が備えられており、通信装置を介して外部の装置から入手したレシピなどの情報なども表示部9に表示される。操作部11は、例えば押しボタンやダイヤルであり、ユーザから加熱調理器1に対する指示を受け付ける。
【0017】
加熱調理器1は、マイクロ波を用いた加熱、加熱ヒータを用いた加熱、蒸気を用いた加熱など、複数の加熱方式によって食品を加熱することが可能である。また、それぞれの加熱方式において、加熱温度、加熱時間、出力電力などの加熱条件を可変に設定可能である。料理の種類、調理方法、食品の量などに応じて、適切な加熱方式や加熱条件で食品を加熱することにより、料理をより良好な仕上がりに調理することができる。例えば、食品の内部まで十分に加熱する必要がある場合はマイクロ波を用いた加熱が適しており、食品の表面に適度な焦げ目をつける場合は加熱ヒータを用いた加熱が適しており、食品を蒸し焼きにする場合は蒸気を用いた加熱が適している。
【0018】
調理中に加熱方式や加熱条件をきめ細かく切り替えることを可能とするために、加熱調理器1は、料理の種類に応じて適切な加熱方式や加熱条件を自動設定するための設定情報を予め保持する。設定情報は、加熱方式や加熱条件の設定内容を時系列的に表した情報である。加熱調理器1は、設定情報にしたがって加熱方式や加熱条件を設定することにより、食品の種類に合った方法で自動的に調理を実行することができる。
【0019】
このような自動調理を加熱調理器1に実行させるための準備として、使用者は、必要な材料を揃え、下拵えなどをしてから、加熱室5内に食品を設置する必要がある。従来の一般的な加熱調理器では、材料や下拵えの方法などのレシピ情報は、加熱調理器1に附属する説明書などに掲載されているので、使用者は、説明書に掲載されたレシピ情報を参照しながら下拵えなどの作業をする必要があった。加熱調理器1にレシピ情報を保持しておき、使用者からの指示に応じて表示部9にレシピ情報を表示してもよいが、使用者がキッチンで下拵えなどの作業をする位置から容易に視認可能な位置に加熱調理器1が設置されていない場合には、加熱調理器1の表示部9に表示されたレシピ情報を確認しながら作業を行うことができない。
【0020】
したがって、本実施の形態に係る情報提供システムでは、加熱調理器1を使用して料理を作る手順に関するレシピ情報を、ユーザが使用する端末装置に提供する。これにより、使用者は、下拵えなどの作業中に確認しやすい位置に端末装置を載置し、レシピ情報を参照しながら作業をすることができる。したがって、使用者の利便性を向上させることができる。
【0021】
図3は、本開示の実施の形態に係る情報提供システムの構成を示す。情報提供システム100は、加熱調理器1、家電サーバ200、情報提供サーバ300、端末装置400、及びそれらを接続する通信網102を備える。
【0022】
情報提供サーバ300は、料理に関する情報を提供する。情報提供サーバ300は、加熱調理器1が使用可能な設定情報を料理の種類ごとに保持する。加熱調理器1が実行可能な加熱方式や設定可能な加熱条件などは加熱調理器1の種類によって異なりうるので、情報提供サーバ300は、同じ種類の料理に対応する設定情報として、加熱調理器1の種類ごとに異なる設定情報を保持し、加熱調理器1の種類に応じた設定情報を加熱調理器1に提供する。加熱調理器1に料理を自動調理させるために必要な材料や下拵えなどの内容もも加熱調理器1の種類によって異なりうるので、情報提供サーバ300は、同じ種類の料理に対応するレシピ情報として、加熱調理器1の種類ごとに異なるレシピ情報を保持し、加熱調理器1の種類に応じたレシピ情報を加熱調理器1に提供する。
【0023】
端末装置400は、使用者がレシピ情報などを閲覧するために使用する。端末装置400は、スマートフォンなどの携帯電話端末であってもよいし、タブレット端末などであってもよい。家電サーバ200は、加熱調理器1と情報提供サーバ300又は端末装置400との間の通信を仲介する。家電サーバ200は、使用者の住宅などに設置され、有線LANや無線LANなどの通信網を介して加熱調理器1及び端末装置400との間で通信を行ってもよい。
【0024】
図4は、実施の形態に係る情報提供方法の手順を示すシーケンス図である。図4は、加熱調理器1に設定情報が予め保持されている料理のレシピ情報を端末装置400に表示する手順を示す。図5は、図4に示した手順が実行されているときに加熱調理器1の表示部9及び端末装置400の表示装置に表示される表示画面の遷移を示す。図5に示した表示画面を参照しながら図4に示した手順を説明する。
【0025】
加熱調理器1がトップ画面60を表示部9に表示しているときに、使用者が「料理集」にタッチすると、加熱調理器1は、料理集メニュー画面61を表示部9に表示する。使用者が「おすすめ」にタッチすると、加熱調理器1は、設定情報が予め保持されている料理の種類を一覧表示するプリインメニュー62を表示部9に表示する(S10)。使用者が調理しようとする料理(ここでは「塩さば」)をプリインメニュー62の中から選択すると、加熱調理器1は、選択された料理の分量を設定するための設定画面63を表示部9に表示する。使用者が「レシピ」にタッチすると、加熱調理器1は、選択された料理のレシピ情報を端末装置400に表示する要求を受け付ける(S12)。
【0026】
加熱調理器1は、加熱調理器1の機種を示す機種コードと、使用者が選択した料理の種類を示す機器メニューIDとを含むレシピ情報表示要求を家電サーバ200に送信する(S14、S16)。送信が完了すると、加熱調理器1は、端末装置400にレシピ情報表示要求が通知されたことを示す通知画面64を表示部9に表示する。
【0027】
家電サーバ200は、機器コード及び機器メニューIDと、レシピ情報を識別するためのレシピIDとして機能するダウンロードメニューIDとの対応関係を参照して、加熱調理器1から受信したレシピ情報表示要求に含まれる機器コード及び機器メニューIDに対応するダウンロードメニューIDを取得する(S18)。家電サーバ200は、取得したダウンロードメニューIDを端末装置400へ送信する(S20)。ダウンロードメニューIDは、端末装置400で動作するオペレーティングシステムが処理可能な通知プロトコル、例えばFCM(Firebase Cloud Messaging)などを用いて端末装置400へプッシュ通知されてもよい。
【0028】
端末装置400は、家電サーバ200から受信したプッシュ通知70を表示装置に表示し(S22)、プッシュ通知70を介して使用者からレシピ情報の表示要求を受け付ける(S24)。レシピ情報の表示要求を受け付けると、端末装置400は、家電サーバ200から受信したダウンロードメニューIDを情報提供サーバ300に送信する(S26)。情報提供サーバ300は、端末装置400から受信したダウンロードメニューIDによって識別されるレシピ情報を端末装置400に送信する(S28)。端末装置400は、情報提供サーバ300から受信したレシピ情報71を表示する(S30)。これにより、使用者は端末装置400に表示されたレシピ情報71を手元で参照しながら、加熱調理器1に料理を自動調理させるための準備をすることができる。
【0029】
図6は、実施の形態に係る情報提供方法の手順を示すシーケンス図である。図6は、加熱調理器1に設定情報が保持されていない料理のレシピ情報を端末装置400に表示する手順を示す。図6に示した手順が実行されているときに加熱調理器1の表示部9及び端末装置400の表示装置に表示される表示画面の遷移は図5とほぼ同様であるから、図5に示した表示画面を参照しながら図6に示した手順を説明する。
【0030】
加熱調理器1がトップ画面60を表示部9に表示しているときに、使用者が「料理集」にタッチすると、加熱調理器1は、料理集メニュー画面61を表示部9に表示する。使用者が「レシピサイト」にタッチすると、加熱調理器1は、設定情報を情報提供サーバ300からダウンロードすることが可能な料理の種類を一覧表示するダウンロードメニューを情報提供サーバ300に要求する(S40)。情報提供サーバ300は、加熱調理器1の種類に応じて、加熱調理器1が使用可能な設定情報が準備されている料理の種類を抽出し、抽出された料理の種類を一覧表示するダウンロードメニューを生成して加熱調理器1に送信する(S42)。加熱調理器1は、情報提供サーバ300から受信したダウンロードメニューを表示部9に表示する(S44)。表示されるダウンロードメニューは、図5のプリインメニュー62と同様である。使用者が調理しようとする料理をダウンロードメニューの中から選択すると、加熱調理器1は、選択された料理の詳細画面を表示部9に表示する。詳細画面にも、図5の設定画面63と同様に「レシピ」ボタンが設けられており、使用者が「レシピ」にタッチすると、加熱調理器1は、選択された料理のレシピ情報を端末装置400に表示する要求を受け付ける(S46)。加熱調理器1は、使用者が選択した料理の種類を示すダウンロードメニューIDを含むレシピ情報表示要求を家電サーバ200に送信する(S48)。送信が完了すると、加熱調理器1は、端末装置400にレシピ情報表示要求が通知されたことを示す通知画面64を表示部9に表示する。
【0031】
家電サーバ200は、加熱調理器1から受信したレシピ情報表示要求に含まれるダウンロードメニューIDを端末装置400へプッシュ通知する(S50)。
【0032】
端末装置400は、家電サーバ200から受信したプッシュ通知70を表示装置に表示し(S52)、プッシュ通知70を介して使用者からレシピ情報の表示要求を受け付ける(S54)。レシピ情報の表示要求を受け付けると、端末装置400は、家電サーバ200から受信したダウンロードメニューIDを情報提供サーバ300に送信する(S56)。情報提供サーバ300は、端末装置400から受信したダウンロードメニューIDによって識別されるレシピ情報を端末装置400に送信する(S58)。端末装置400は、情報提供サーバ300から受信したレシピ情報71を表示する(S60)。
【0033】
選択された料理の詳細画面には、設定情報を加熱調理器1にダウンロードするための「ダウンロード」ボタンが設けられており、使用者が「ダウンロード」にタッチすると、加熱調理器1は、選択された料理の設定情報を加熱調理器1にダウンロードする要求を受け付ける(S62)。設定情報のダウンロード要求を受け付けると、加熱調理器1は、選択された料理のダウンロードメニューIDを含むダウンロード要求を情報提供サーバ300に送信する(S53)。情報提供サーバ300は、加熱調理器1から受信したダウンロードメニューIDによって識別される設定情報を加熱調理器1に送信する(S66)。加熱調理器1は、受信した設定情報を保持し、以降の調理において使用可能とする。これにより、使用者は端末装置400に表示されたレシピ情報71を手元で参照しながら、加熱調理器1に料理を自動調理させるための準備をし、加熱調理器1に料理を自動調理させることができる。
【0034】
図7は、実施の形態に係る情報提供方法の手順を示すシーケンス図である。図7は、加熱調理器1に設定情報が保持されていない料理の設定情報を加熱調理器1にダウンロードする手順を示す。図8は、図7に示した手順が実行されているときに加熱調理器1の表示部9及び端末装置400の表示装置に表示される表示画面の遷移を示す。図8に示した表示画面を参照しながら図7に示した手順を説明する。
【0035】
端末装置400は、情報提供システム100を利用するためのアプリケーションを実行する。アプリケーションは、使用者が使用する加熱調理器1の機種などの情報を情報提供サーバ300に登録し(S70)、端末装置400と家電サーバ200や加熱調理器1との間の接続を設定する(S72)。アプリケーションは、使用者からの指示に応じて、設定情報を情報提供サーバ300から加熱調理器1にダウンロードすることが可能な料理の種類を一覧表示するダウンロードメニューを情報提供サーバ300に要求する(S74)。情報提供サーバ300は、加熱調理器1の種類に応じて、加熱調理器1が使用可能な設定情報が準備されている料理の種類を抽出し、抽出された料理の種類を一覧表示するダウンロードメニューを生成して端末装置400に送信する(S76)。端末装置400は、情報提供サーバ300から受信したダウンロードメニューを表示装置に表示する(S78)。使用者が調理しようとする料理をダウンロードメニューの中から選択すると、端末装置400は、選択された料理のレシピ情報を端末装置400に表示する要求を受け付ける(S80)。端末装置400は、使用者が選択した料理の種類を示すダウンロードメニューIDを含むレシピ情報表示要求を情報提供サーバ300に送信する(S82)。情報提供サーバ300は、端末装置400から受信したダウンロードメニューIDによって識別されるレシピ情報を端末装置400に送信する(S84)。端末装置400は、情報提供サーバ300から受信したレシピ情報80を表示する(S86)。
【0036】
レシピ情報80には、設定情報を加熱調理器1にダウンロードするためのダウンロードボタンが設けられており、使用者がダウンロードボタンにタッチすると、端末装置400は、選択された料理の設定情報を加熱調理器1にダウンロードする要求を受け付ける(S88)。設定情報のダウンロード要求を受け付けると、端末装置400は、選択された料理のダウンロードメニューIDを含むダウンロード要求を情報提供サーバ300に送信する(S90)。端末装置400は、ダウンロード要求を情報提供サーバ300に送信している間、送信画面81を表示装置に表示する。端末装置400は、ダウンロード要求の送信が完了すると、送信完了画面82を表示装置に表示する。
【0037】
情報提供サーバ300は、端末装置400から受信したダウンロードメニューIDによって識別される設定情報を加熱調理器1に送信する(S92)。加熱調理器1は、情報提供サーバ300から設定情報の受信を開始すると、表示部9に表示されたトップ画面90を受信画面91に切り替える。加熱調理器1は、設定情報の受信が完了すると、受信完了画面92を表示部9に表示した後、受信した設定情報を使用した料理の自動調理を開始するための開始画面93を表示部9に表示する。加熱調理器1は、設定情報の受信が完了したことを家電サーバ200に通知し、家電サーバ200は、設定情報を加熱調理器1にダウンロードしたことを端末装置400にプッシュ通知する。端末装置400は、家電サーバ200から受信したプッシュ通知83を表示装置に表示する。これにより、使用者は、加熱調理器1に予め保持されていない設定情報を情報提供サーバ300から加熱調理器1にダウンロードして使用することができる。また、設定情報のダウンロードを端末装置400から要求することができる。
【0038】
図9は、実施の形態に係る加熱調理器の機能構成を示す。加熱調理器1は、表示部9、操作部11、通信装置101、加熱部103、制御装置120、及び記憶装置140を備える。
【0039】
通信装置101は、有線又は無線による任意の通信方式の通信を制御する。加熱部103は、マイクロ波による加熱、加熱ヒータによる加熱、蒸気による加熱などを実行するための構成及び機構である。加熱部103は、食品を調理して料理を作る手順のうち少なくとも一部を実行する調理部として機能する。記憶装置140は、制御装置120の各構成により使用されるデータやプログラムなどを記憶する。
【0040】
記憶装置140は、プリインメニュー設定情報テーブル141、ダウンロードメニュー設定情報テーブル142、表示データ保持部143、及び設定情報保持部144を備える。
【0041】
プリインメニュー設定情報テーブル141は、加熱調理器1の設定情報保持部144に予め保持された設定情報に関する情報を格納する。図10(a)は、プリインメニュー設定情報テーブル141の内部データの例を示す。プリインメニュー設定情報テーブル141は、機器メニューIDと、レシピタイトルと、シーケンス名とを対応づけて格納する。機器メニューIDは、設定情報保持部144に予め保持された設定情報によって調理される料理の種類を識別するための識別情報である。レシピタイトルは、料理の名称である。シーケンス名は、料理を自動調理するために使用される設定情報の名称である。
【0042】
ダウンロードメニュー設定情報テーブル142は、情報提供サーバ300から加熱調理器1にダウンロードされた設定情報に関する情報を格納する。図10(b)は、ダウンロードメニュー設定情報テーブル142の内部データの例を示す。ダウンロードメニュー設定情報テーブル142は、ダウンロードメニューIDと、レシピタイトルと、シーケンス名とを対応づけて格納する。ダウンロードメニューIDは、情報提供サーバ300からダウンロードされた設定情報によって調理される料理の種類を識別するための識別情報である。レシピタイトルは、料理の名称である。シーケンス名は、料理を自動調理するために使用される設定情報の名称である。
【0043】
表示データ保持部143は、制御装置120が表示部9に表示する表示画面を生成するために使用される表示データを保持する。表示データ保持部143は、例えば、料理の画像や、使用者から指示入力を受け付けるためのメニュー画面やボタンなどの画像のデータを保持する。
【0044】
設定情報保持部144は、加熱調理器1において料理を自動調理するために使用される設定情報を保持する。設定情報保持部144は、プリインメニューの設定情報と、ダウンロードメニューの設定情報を保持する。
【0045】
制御装置120は、加熱制御部121、ユーザインタフェース制御部122、レシピ表示制御部123、設定情報ダウンロード制御部124を備える。これらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0046】
加熱制御部121は、使用者により設定された加熱方式及び加熱条件にしたがって加熱部103を制御する。調理対象の料理の種類が使用者から指定されている場合は、加熱制御部121は、料理の種類に応じた設定情報にしたがって加熱部103を自動制御する。
【0047】
ユーザインタフェース制御部122は、表示部9にメニュー画面を表示し、操作部11から使用者による指示入力を受け付ける。ユーザインタフェース制御部122は、表示データ保持部143に保持された表示データを使用して、図5及び図8に示した表示画面を生成して表示部9に表示する。ユーザインタフェース制御部122は、操作部11から受け付けた使用者による指示入力に応じて、図5及び図8に示した表示画面の遷移を制御する。
【0048】
レシピ表示制御部123は、設定情報保持部144に保持された設定情報によって自動調理される料理のレシピ情報を端末装置400に表示するための処理を制御する。レシピ表示制御部123は、図4に示したレシピ表示要求受付処理(S12)、機種コード及び機器メニューIDの送信処理(S14、S16)、図6に示したレシピ表示要求受付処理(S46)、ダウンロードメニューIDの送信処理(S48)などを制御する。
【0049】
設定情報ダウンロード制御部124は、設定情報保持部144に保持されていない設定情報を情報提供サーバ300からダウンロードするための処理を制御する。設定情報ダウンロード制御部124は、図6に示したダウンロード要求受付処理(S62)、ダウンロード要求送信処理(S64)、設定情報ダウンロード処理(S66)、図7に示した設定情報ダウンロード処理(S92)などを制御する。設定情報ダウンロード制御部124は、設定情報受信部として機能し、受信した設定情報を設定情報保持部144に格納する。
【0050】
図11は、実施の形態に係る家電サーバの機能構成を示す。家電サーバ200は、通信装置201、制御装置220、及び記憶装置240を備える。
【0051】
通信装置201は、有線又は無線による任意の通信方式の通信を制御する。記憶装置240は、メニューIDテーブル241を備える。
【0052】
メニューIDテーブル241は、機器メニューIDと機種コードの組とダウンロードメニューIDとの対応関係を格納する。図12は、メニューIDテーブル241の内部データの例を示す。メニューIDテーブル241は、ダウンロードメニューIDと、機種コード及び機器メニューIDとを対応づけて格納する。ダウンロードメニューIDは、情報提供サーバ300によりレシピ情報及び設定情報が提供される料理の種類を識別するための識別情報である。機種コードは、加熱調理器1の機種を示す情報である。機器メニューIDは、加熱調理器1に予め保持された設定情報によって調理される料理の種類を識別するための識別情報である。
【0053】
制御装置220は、レシピ表示要求受信部221、ダウンロードメニューID取得部222、及びダウンロードメニューID送信部223を備える。これらの構成も、ハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できる。
【0054】
レシピ表示要求受信部221は、レシピ情報を端末装置400に表示する要求を加熱調理器1から受信する。ダウンロードメニューID取得部222は、図4に示したダウンロードメニューID取得処理(S18)を実行し、メニューIDテーブル241を参照して、レシピ表示要求に含まれる機種コード及び機器メニューIDに対応するダウンロードメニューIDを取得する。ダウンロードメニューID送信部223は、図4に示したダウンロードメニューID送信処理(S20)を実行する。また、ダウンロードメニューID送信部223は、図6に示したダウンロードメニューID送信処理(S50)を実行する。
【0055】
家電サーバ200が、加熱調理器1に予め保持された設定情報の機器メニューIDと加熱調理器1の機種コードから、情報提供サーバ300においてダウンロードメニューを識別するために使用されるダウンロードメニューIDを取得することにより、加熱調理器1にダウンロードメニューIDが保持されていなくても、レシピ情報を端末装置400に表示させる料理の種類を情報提供サーバ300に通知することができる。また、情報提供サーバ300とは別に家電サーバ200を設けることにより、情報のセキュリティ性を向上させることができるとともに、不具合が生じた場合のリスクを分散させることができる。
【0056】
図13は、実施の形態に係る情報提供サーバの機能構成を示す。情報提供サーバ300は、通信装置301、制御装置320、及び記憶装置340を備える。
【0057】
通信装置301は、有線又は無線による任意の通信方式の通信を制御する。記憶装置340は、レシピ情報テーブル341、レシピ情報データベース342、及び設定情報データベース343を備える。
【0058】
レシピ情報テーブル341は、情報提供サーバ300が提供するレシピ情報及び設定情報に関する情報を格納する。図14は、レシピ情報テーブル341の内部データの例を示す。レシピ情報テーブル341は、ダウンロードメニューIDと、機種コードと、機器メニューIDと、レシピタイトルと、シーケンス名とを対応づけて格納する。
【0059】
レシピ情報データベース342は、情報提供サーバ300が提供するレシピ情報を格納する。レシピ情報データベース342は、料理の種類ごとにレシピ情報を格納する。また、レシピ情報データベース342は、同じ種類の料理に対応するレシピ情報として、加熱調理器1の種類ごとに異なるレシピ情報を格納する。レシピ情報は、ダウンロードメニューIDによって一意に識別される。
【0060】
設定情報データベース343は、情報提供サーバ300が提供する設定情報を格納する。設定情報データベース343は、料理の種類ごとに設定情報を格納する。また、設定情報データベース343は、同じ種類の料理に対応する設定情報として、加熱調理器1の種類ごとに異なる設定情報を格納する。設定情報は、ダウンロードメニューIDによって一意に識別される。
【0061】
制御装置320は、レシピ表示要求受付部321、レシピ情報提供部322、ダウンロードメニュー要求受付部323、ダウンロードメニュー提供部324、設定情報提供要求受付部325、及び設定情報提供部326を備える。これらの構成も、ハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できる。
【0062】
レシピ表示要求受付部321は、レシピ情報を端末装置400に表示するよう要求するレシピ情報表示要求を加熱調理器1又は端末装置400から受け付ける。
【0063】
レシピ情報提供部322は、加熱調理器1又は端末装置400から受け付けたレシピ情報表示要求によって要求された料理のレシピ情報をレシピ情報データベース342から読み出して要求元に提供する。レシピ情報提供部322は、図4に示したレシピ送信処理(S28)、図6に示したレシピ送信処理(S58)、図7に示したレシピ送信処理(S84)を実行する。
【0064】
ダウンロードメニュー要求受付部323は、ダウンロードメニューを提供するよう要求するダウンロードメニュー要求を加熱調理器1又は端末装置400から受け付ける。
【0065】
ダウンロードメニュー提供部324は、レシピ情報テーブル341を参照して、加熱調理器1が設定情報をダウンロード可能な料理の種類を一覧表示するダウンロードメニューを生成し、要求元に送信する。ダウンロードメニュー提供部324は、図6に示したダウンロードメニュー送信処理(S42)、図7に示したダウンロードメニュー送信処理(S76)を実行する。
【0066】
図15は、実施の形態に係る端末装置の機能構成を示す。端末装置400は、通信装置401、表示装置402、入力装置403、制御装置420、及び記憶装置440を備える。
【0067】
通信装置401は、有線又は無線による任意の通信方式の通信を制御する。表示装置402は、制御装置420によって生成される表示画面を表示する。入力装置403は、使用者から指示入力を受け付けて制御装置420に伝達する。記憶装置440は、アプリケーションデータ保持部441及びレシピ情報保持部442を備える。
【0068】
アプリケーションデータ保持部441は、情報提供システム100によって提供されるサービスを利用するために端末装置400において実行されるアプリケーションが使用するプログラムや各種データなどを保持する。
【0069】
レシピ情報保持部442は、情報提供サーバ300から提供されたレシピ情報を保持する。
【0070】
制御装置420は、アプリケーション実行部421、ブラウザ422、及びプッシュ通知処理部423を備える。これらの構成も、ハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できる。
【0071】
アプリケーション実行部421は、情報提供システム100によって提供されるサービスを利用するためのアプリケーションを実行する。アプリケーション実行部421は、図7に示した機種登録処理(S70)、接続設定処理(S72)、ダウンロードメニュー要求処理(S74)、ダウンロードメニュー表示処理(S78)を制御する。アプリケーション実行部421は、ダウンロードメニューIDを含むレシピ表示要求を情報提供サーバ300に送信するレシピ提供要求送信部として機能し、図4に示したレシピ表示要求受付処理(S24)、ダウンロードメニューID送信処理(S26)、図6に示したレシピ表示要求受付処理(S54)、ダウンロードメニューID送信処理(S56)、図7に示したレシピ表示要求受付処理(S80)、ダウンロードメニューID送信処理(S82)を制御する。アプリケーション実行部421は、情報提供サーバ300から提供されたレシピ情報を提示する提示部として機能し、図4に示したレシピ表示処理(S30)、図6に示したレシピ表示処理(S60)、図7に示したレシピ表示処理(S84)を制御する。アプリケーション実行部421は、情報提供サーバ300から提供されたレシピ情報に対応する設定情報を加熱調理器1に提供するよう要求する指示入力を受け付けると、設定情報の提供要求を情報提供サーバ300に送信する設定情報提供要求送信部として機能し、図7に示したダウンロード要求受付処理(S88)、ダウンロード要求処理(S90)を制御する。
【0072】
ブラウザ422は、ウェブサーバから提供されるウェブページを表示する。情報提供サーバ300から提供されるレシピ情報がウェブページとして構成される場合、アプリケーション実行部421はブラウザ422にレシピ情報を表示させる。
【0073】
プッシュ通知処理部423は、家電サーバ200などから受信したプッシュ通知を処理する。プッシュ通知処理部423は、FCMなどの通知プロトコルによって送信されたプッシュ通知を受信すると、表示装置402にプッシュ通知の内容を表示する。プッシュ通知処理部423は、プッシュ通知に対する入力を入力装置403が受け付けると、その旨をアプリケーション実行部421に伝達する。プッシュ通知処理部423は、図4に示したプッシュ通知表示処理(S22)、図6に示したプッシュ通知表示処理(S52)を実行する。
【0074】
以上、本開示を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0075】
情報提供サーバ300は、異なる複数の調理器を使用するレシピ情報を提供してもよい。この場合、情報提供サーバ300は、複数の調理器の組合せごとに異なるレシピ情報と設定情報を保持し、使用される調理器の組合せに対応するレシピ情報を提供する。また、情報提供サーバ300は、使用される複数の調理器ごとに設定情報を保持し、使用される複数の調理器のそれぞれに設定情報を提供する。
【0076】
本開示のある態様は、情報提供システムである。この情報提供システムは、調理器と、料理に関する情報を提供する情報提供サーバと、端末装置と、を備え、調理器は、食品を調理して料理を作る手順のうち少なくとも一部を実行する調理部と、調理部を制御する制御部と、調理部が実行する手順を制御部が制御するための設定情報を料理の種類ごとに保持する設定情報保持部と、設定情報保持部に設定情報が保持されている料理を当該調理器を使用して作る手順に関するレシピ情報を端末装置に提供するよう要求する指示入力を受け付ける入力部と、レシピ情報の提供要求を送信する通信装置と、を備え、情報提供サーバは、レシピ情報の提供要求を受け付けると、レシピ情報を端末装置に提供するレシピ情報提供部を備え、端末装置は、情報提供サーバから提供されたレシピ情報を提示する提示部を備える。この態様によると、使用者は端末装置に表示されたレシピ情報を参照しながら自動調理のための準備をすることができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0077】
情報提供サーバは、同じ料理を作る手順に関するレシピ情報として、使用される調理器の種類ごとに異なる情報を保持し、レシピ情報提供部は、使用される調理器の種類に応じたレシピ情報を端末装置に提供してもよい。この態様によると、使用される調理器の種類ごとに適切なレシピ情報を提供することができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0078】
情報提供システムは、調理器から、当該調理器の種類を示す機器コードと、提供を要求されたレシピ情報に対応する料理の種類を示す料理IDとを含む提供要求を受信するレシピ提供要求受信部と、機器コード及び料理IDとレシピ情報を識別するためのレシピIDとの対応関係を参照して、レシピ提供要求受信部により受信された提供要求に含まれる機器コード及び料理IDに対応するレシピIDを取得するレシピID取得部と、レシピID取得部により取得されたレシピIDを端末装置に送信するレシピID送信部と、を備えてもよい。この態様によると、調理器がレシピIDを保持していない場合であっても、適切なレシピ情報を端末装置に提供することができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0079】
端末装置は、レシピIDを含むレシピ情報の提供要求を情報提供サーバに送信するレシピ提供要求送信部を備え、レシピ情報提供部は、端末装置から受信した提供要求に含まれるレシピIDにより識別されたレシピ情報を端末装置に提供してもよい。この態様によると、料理の種類及び使用される調理器の種類ごとに適切なレシピ情報を提供することができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0080】
情報提供サーバは、レシピ情報に対応する設定情報を調理器の種類ごとに保持し、端末装置は、情報提供サーバから提供されたレシピ情報に対応する設定情報を調理器に提供するよう要求する指示入力を受け付けると、設定情報の提供要求を情報提供サーバに送信する設定情報提供要求送信部を備え、情報提供サーバは、端末装置から設定情報の提供要求を受け付けると、設定情報を調理器に送信する設定情報提供部を備え、調理器は、情報提供サーバから受信した設定情報を設定情報保持部に格納する設定情報受信部を備えてもよい。この態様によると、調理器に予め保持されていなかった設定情報を調理器にダウンロードして使用することができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0081】
本開示の別の態様は、調理器である。この調理器は、食品を調理して料理を作る手順のうち少なくとも一部を実行する調理部と、調理部を制御する制御部と、調理部が実行する手順を制御部が制御するための設定情報を料理の種類ごとに保持する設定情報保持部と、設定情報保持部に設定情報が保持されている料理を、当該調理器を使用して作る手順に関するレシピ情報を端末装置に提供するよう要求する指示入力を受け付ける入力部と、レシピ情報の提供要求を送信する通信装置とを備える。この態様によると、使用者は調理器が自動調理可能な料理のレシピ情報を端末装置によって参照しながら自動調理のための準備をすることができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0082】
料理に関する情報を提供する情報提供サーバから端末装置に提供されたレシピ情報に対応する設定情報を当該調理器に提供するよう要求されたときに、情報提供サーバから受信した設定情報を設定情報保持部に格納する設定情報受信部を備えてもよい。この態様によると、調理器が自動調理可能な料理の種類を増やすことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0083】
本開示の更に別の態様は、情報提示プログラムである。この情報提示プログラムは、コンピュータを、調理器を使用して料理を作る手順に関するレシピ情報を端末装置に提供するよう要求する提供要求が調理器から送信されたときに、レシピ情報を識別するための識別情報の通知を取得し、レシピ情報を提供する情報提供サーバに識別情報を送信してレシピ情報の提供を要求する通知処理部、情報提供サーバから提供されたレシピ情報を提示する提示部、として機能させる。この態様によると、使用者は調理器を使用して料理を作るためのレシピ情報を端末装置によって参照しながら調理のための準備をすることができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0084】
1 加熱調理器、9 表示部、11 操作部、100 情報提供システム、103 加熱部、121 加熱制御部、122 ユーザインタフェース制御部、123 レシピ表示制御部、124 設定情報ダウンロード制御部、141 プリインメニュー設定情報テーブル、142 ダウンロードメニュー設定情報テーブル、143 表示データ保持部、144 設定情報保持部、200 家電サーバ、221 レシピ表示要求受信部、222 ダウンロードメニューID取得部、223 ダウンロードメニューID送信部、241 メニューIDテーブル、300 情報提供サーバ、321 レシピ表示要求受付部、322 レシピ情報提供部、323 ダウンロードメニュー要求受付部、324 ダウンロードメニュー提供部、325 設定情報提供要求受付部、326 設定情報提供部、341 レシピ情報テーブル、342 レシピ情報データベース、343 設定情報データベース、400 端末装置、421 アプリケーション実行部、422 ブラウザ、423 プッシュ通知処理部、441 アプリケーションデータ保持部、442 レシピ情報保持部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図15