(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096164
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】輸送用パレットおよび/または輸送に有用なデッキ
(51)【国際特許分類】
B65D 19/32 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
B65D19/32 F
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083436
(22)【出願日】2023-05-19
(62)【分割の表示】P 2020561959の分割
【原出願日】2019-01-23
(31)【優先権主張番号】739359
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(71)【出願人】
【識別番号】520275744
【氏名又は名称】ア-ル デー ピー グループ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002561
【氏名又は名称】弁理士法人勝沼国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カッシュモア デビッド マチェット アルフレッド
(72)【発明者】
【氏名】クーブレー ブルース
(57)【要約】
【課題】軽量で強度があり、フォークリフトの衝突による損傷を防止でき、収納時に体積が小さいパレットを提供する。
【解決手段】デッキを有し、該デッキは、周囲に板金からなるU字形断面の周囲ビームと、トップパネルとを有し、前記周囲ビームの頂壁と底壁はそれぞれ前記板金の二層からなり、前記トップパネルは、トップパネルから下方に延びる複数の支持脚を有し、前記支持脚は上方から同形のデッキの支持脚を少なくとも部分的に受け入れることができる、入れ子にすることが可能なパレットを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入れ子にすることが可能なパレットであって、以下の
a.荷重を運ぶことができ、フォークリフトのフォークによって持ち上げられることができるデッキであって、前記デッキは、
i. 正方形または長方形の周囲を有し、前記デッキの4つの周囲のエッジのそれぞれには、それぞれ一定のU字形断面の中空のロール成形された板金の周囲ビームが存在し、前記U字形断面は、断面視で、(a)前記デッキの周囲の最外部に存在するU字形の谷と、(b)前記谷から内方に延びる前記U字形の頂壁と底壁と、を有し、前記周囲ビームの谷は前記板金の一層からなり、前記頂壁と底壁はそれぞれ前記板金の二層からなり、
ii.前記ビームの頂部で前記ビームによって支持されるトップパネルを有する、前記デッキと、
b.前記トップパネルから下方に延び、それぞれが前記トップパネルの凹部を規定する複数の支持脚であって、前記支持脚は前記パレットを地面に安定的に支持するように配置され、
前記凹部のそれぞれは上方から同形のデッキの支持脚を少なくとも部分的に受け入れ、前記パレットを積み重ね方式でこのような同形のデッキと入れ子にすることを可能にする、支持脚と、
を有する、パレット。
【請求項2】
前記周囲ビームの高さが実質的に前記デッキの厚さを規定する、請求項1に記載のパレット。
【請求項3】
前記板金は厚さが1mm以下である、請求項1又は2に記載のパレット。
【請求項4】
入れ子にすることが可能なパレットであって、
a.荷重を運ぶことができ、フォークリフトのフォークによって持ち上げられることができるデッキであって、前記デッキは、
i. 正方形または長方形の周囲を有し、前記デッキの第1対の対向する辺の間に延在する少なくとも2つの第1セットの中空ビームと、前記デッキの第2対の対向する辺の間に延在する少なくとも2つの第2セットの中空ビームからなる中間中空ビームの格子が提供され、板金でロール成形されたビームはビームの四辺形断面ウォールプロファイルを規定し、前記第1セット及び第2セットの少なくとも1つのビームは前記デッキの底部を規定し、前記底部でフォークリフトのフォークがビームに係合して前記デッキを持ち上げることができ、前記フォークを受ける前記第1セット及び第2セットの少なくとも1つのビームは、(a)前記四辺形形状のウォールプロファイル部分を規定する一層の板金と、(b)前記フォークを受けるために前記第1セットと第2セットの少なくとも1つのビームの内部に延びるフランジを規定する二層の板金の双方、を有し、
ii.前記第1セットと第2セットのビームの頂部に位置し、前記第1セットと第2セットのビームによって支持されるトップパネルを有する、前記デッキと、
b.前記トップパネルから下方に延び、それぞれが前記トップパネルの凹部を規定する複数の支持脚であって、前記支持脚は前記パレットを地面に安定的に支持することを確かにするように配置され、
前記凹部のそれぞれは上方から同形のデッキの支持脚を少なくとも部分的に受け入れ、前記パレットを積み重ね方式でこのような同形のデッキと入れ子にすることを可能にする、支持脚と、
を有する、パレット。
【請求項5】
前記ビームの高さが、前記デッキの厚さを実質的に規定する、請求項4に記載のパレット。
【請求項6】
前記支持脚が、前記デッキのトップパネルの一部として一体的に形成されている、請求項4に記載のパレット。
【請求項7】
前記デッキが1000×1200mmのパレットであって、前記デッキが約17キログラムの重量である、請求項4に記載のパレット。
【請求項8】
前記周囲ビームが、長さ1メートルあたり0.78キログラム以下である、請求項1又は4のパレット。
【請求項9】
入れ子にすることが可能なシングルデッキパレットであって、
荷重を支持するための頂部と底部と少なくとも4つの辺とを有するデッキであって、前記少なくとも4つの辺は、第1対の対向する辺と第2対の対向する辺を有し、少なくとも第1対の対向する辺の間に、少なくとも第1対の対向する辺まで延びる、複数の前記デッキの中間離間ビームが設けられている、デッキと、
前記デッキから垂下し、前記パレットを表面で支持するのを助けるために、前記デッキの底部の下方に突出する、離散分布された複数の主支持脚と、を有し、
2つのビームが隣接する主支持脚の間に延び、
前記主支持脚は、フォークリフトのフォークが隣接する主支持脚の間の前記2つのビームに平行な直線方向で通過して少なくとも部分的に前記デッキの底部の下に到達して前記デッキの底部を、常に前記2つのビームの少なくとも1つで、支承することを可能にするように、互いにかつ前記2つのビームから水平に離間しているおり、
前記主支持脚のそれぞれは、トップパネルから下方に延び、それぞれが前記トップパネルの凹部を規定し、前記凹部のそれぞれは、上方から同形のデッキの支持脚を少なくとも部分的に受け入れ、前記パレットを積み重ね方式でこのような同形のデッキと入れ子にすることを可能にし、
前記2つのビームはそれぞれ、各ビームの四辺形断面ウォールプロファイルを規定する板金からロール成形されえ、各ビームの底部及びフォークが入って支承する部分のプロファイルは、(a)四辺形形状のウォールプロファイル部分を規定する一層の板金と、(b)各ビームの内部に延びるフランジを規定する二層の板金の双方、を有する、シングルデッキパレット。
【請求項10】
保管ラックの間隔をあけて平行に配置されたレールによってエッジ支持されることが可能な入れ子にすることが可能なシングルデッキパレットであって、前記シングルデッキパレットは、
荷重を支持するための頂部と底部、及び少なくとも4つの辺を有し、前記少なくとも4つの辺は第1対の対向する辺と第2対の対向する辺を有する、デッキと、
前記デッキから垂下し、前記パレットを表面で支持するために、前記デッキの底部の下方に突出する、複数の離散分布された主支持脚と、
ラックのレール上に前記パレットを支持するための複数の離散された二次支持脚であって、各二次支持脚は、前記デッキの底部から下方に突出し、前記ラックのレールと前記パレットの前記デッキの間にフォークリフトのフォークの通過を許容するように、前記主支持脚と前記デッキの4つの辺のうちの関係づけられた少なくとも一辺との間に設けられ、前記ラックの上方に前記デッキの底部を上げる、二次支持脚と、を有し、
前記主支持脚と前記二次支持脚の双方が、フォークリフトの2つのフォークが前記主支持脚と前記二次支持脚の双方の間を通過し、前記デッキの底部を支承することを可能にするように、離間され、
各主支持脚は前記トップパネルから下方に延び、それぞれ前記トップパネルの凹部を規定し、各凹部は、上方から同形のデッキの支持脚を少なくとも部分的に受け入れ、前記パレットを積み重ね方式でこのような同形のデッキと入れ子にすることを可能にする、シングルデッキパレット。
【請求項11】
前記第1対の対向する辺の間のデッキ幅は、前記パレットが前記二次支持脚で支持され得る前記保管ラックの前記間隔をあけて平行に配置された2つのレールの間の間隙より大きい、請求項10に記載のパレット。
【請求項12】
複数の前記主支持脚は、前記主支持脚が保管ラックのレールの間に位置することを可能にするように、前記第1対の対向する辺に沿ってその内側に隣接して間隔をあけている、請求項10又は11に記載のパレット。
【請求項13】
前記第1対の対向する辺のそれぞれに沿って設けられた前記主支持脚は、前記主支持脚が保管ラックのレールの間に位置することができるように、前記第1対の対向する辺の間に間隔をあけて配置されている、請求項10~12のいずれか一項に記載のパレット。
【請求項14】
前記第1対の対向する辺のそれぞれに沿って設けられた前記主支持脚は、前記パレットが前記二次支持脚で前記レール上に支持されているときに、前記パレットの前記レールに対する横方向の移動によって、前記第1対の対向する辺のいずれかが前記保管ラックの前記レールから落下することを防止するように、間隔をあけて配置されている、請求項10~13のいずれか一項に記載のパレット。
【請求項15】
前記第1対の対向する辺のそれぞれに隣接して設けられた前記主支持脚は、前記デッキが前記二次支持脚で前記レール上に支持されているときに、前記第1対の対向する辺のそれぞれに隣接する前記主支持脚が前記レールと係合して、前記レールに対する横方向の前記パレットの移動を実質的に防止するように、前記第1対の対向する辺の間に間隔をあけて配置されている、請求項10~14のいずれか1項に記載のパレット
【請求項16】
パレットラックと請求項10に記載の入れ子にすることが可能なシングルデッキパレットのシステムであって、前記シングルデッキパレットは、
a)複数の二次支持脚でパレットラックのレーム上に支持され、パレットの対向する辺は実質的に前記ラックの前記レールと平行であり、
b)前記デッキの対向する端部で支持され、該パレットの前記対向する端部は実質的に前記ラックの前記レールと平行である、
のいずれかである、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送用パレットおよび/または輸送に有用なデッキに関する。
【背景技術】
【0002】
物品を保管及び運搬するための輸送用パレットは、主に木材パネルとビームから作られたツインデッキ構造である。パレットの頂部と底部は、通常は平行に配置された木製パネルで規定され、これが協働してパレットにラミネート構造を提供している。これにより、曲げやねじりに対する高い耐荷重強度をパレットに提供している。木材から作られているため、このようなパレットは比較的安価ある。それらは通常、荷物を運ぶときに、フォークリフトのフォーク(tine)を受け入れてフォークリフトによって持ち上げられるように設計されている。
【0003】
しかし、木製の輸送用パレットにはいくつかの欠点がある。
【0004】
1つの欠点は、このようなパレットで運ばれる物品を、国境を越えて輸送する場合に発生する。木材で作られているため、一部の国の規制では、海港または空港を出て入国する前に木材の燻蒸が義務付けられている。これには費用と時間がかかる可能性がある。未処理にしておくと、木製パレットの上/中部で微生物が繁殖し、不衛生な状態になる可能性がある。
【0005】
別の欠点は、木製のパレットは水分を吸収し、結果として重くなったり、弱くなったりする可能性がある。また、木製のパレットは衝撃による損傷を非常に受けやすい。フォークリフトがパレットにあまりに高速で突っ込むことによるリーダーボードの損傷は、一般的な損傷の原因である。
【0006】
別の欠点は、それらの輸送、例えば元の場所に戻るために、高額な費用がかかるため、1回の使用後は木製パレットが廃棄されることがよくある。このようなパレットのツインデッキ形式は、費やすスペース量のため、出発地への経済的輸送には適していない。スタック構成に入れ子が可能であるパレットは、この問題を解決することができる。US7690215およびUS3664272がその例である。このような入れ子可能なパレットは、典型的にはシングルデッキパレットである。ツインデッキは、通常、入れ子を妨げる。しかし、「ラミネート」構造は、ツインデッキを有することなく、このようなシングルデッキのパレットの強度を折衷させる。US5596933に示されているような鋼製のビームは、シングルデッキパレットの耐荷重強度を高めるために導入され得る。より高い強度が必要な場合は、より多くの/より厚い鋼ビームを追加することができる。あるいは、ビームは、面外曲げに抵抗するようにより大きい二次慣性モーメントを有することができ、これはビームの高さを高くすることによってもっともよく達成される。より多くの/より厚い鋼ビームは、パレットの重量を増加させ、これは、製造コストや輸送コストの増加につながるため、望ましくない。ビームの高さを高くすることは、入れ子状に積み重ねられたパレットのコンパクトさを減少させ、これは、保管および/または返送輸送コストを増加させる可能性がある。
【0007】
パレットは、デッキを有さず、代わりに2本の平行なパレット支持レールを有する保管ラックに格納されてよい。典型的には、パレットは、パレットの対向する2つのエッジで保管ラックの2つの平行レール上に支持される。保管ラックには2つの形式があり、第1の形式は、パレットがレールの一端から2本のレール上に順次積載されるドライブスルー形式であり、第2の形式は、パレットがレール方向に横方向にレール上に下ろされることによってレールに積載される標準的ラッキングである。パレットの上にかかる荷重は、2本のレール間でパレットが曲がることを生じさせる。そのため、パレットは荷重下で崩壊するのに耐えるため曲げに強くなければならない。シングルデッキパレットは、同様のパレットと入れ子状に積み重ねるのに適している一方、同じような重量とサイズのツインデッキパレットよりも曲げに弱いことがあり得る。また、シングルデッキパレットの標準的なラックの積み卸しは問題を引き起こし得る。フォークリフトのフォークは、レールとパレットのデッキとの間に隙間を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の1つの目的は、上記の欠点の少なくともいくつかを解決し、および/またはユーザに有用な選択肢を提供する輸送用パレットを提供することにある。本明細書において、特許明細書、他の外部の文書、または他の情報源への参照がなされている場合、これは一般に、本発明の特徴を議論するための文脈を提供する目的のためのものである。特に別段の記述がない限り、そのような外部文書への言及は、いかなる法域においても、そのような文書、またはそのような情報源が先行技術であること、または当該技術分野における一般技術常識の一部を構成していることを認めるものと解釈されない。
【0009】
本明細書の目的のために、「プラスチック」という用語は、広範囲の合成または半合成重合生成物の一般的な用語を意味し、一般的に炭化水素系のポリマーからなると解釈される。PLAも想定される。
【0010】
本明細書の目的のために、方法ステップが順番に記載されている場合、その順番は、その順番を他に解釈する論理的な方法がないというものでない限り、時系列的にその順番で順序付けられることを意味するものでは必ずしもない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様では、本発明は、荷物を運ぶことができ、フォークリフトのフォークによって持ち上げられることができるパレットまたはクレートのデッキ、またはそのためのデッキであり得、デッキは正方形または長方形の間隔をおいた外周を含み、デッキの4つのエッジのそれぞれに、それぞれ金属製の周囲ビームが設けられている。
【0012】
好ましくは、周囲ビームは一定断面積を有する。
【0013】
好ましくは、周囲ビームの高さは実質的にデッキの厚さを規定する。
【0014】
好ましくは、周囲ビームは板金製である。
【0015】
好ましくは、前記周囲ビームはすべて板金からロール成形されている。
【0016】
好ましくは、前記板金は、1.8mm以下の厚さである。
【0017】
好ましくは、前記板金は、1mm以下の厚さである。
【0018】
好ましくは、前記板金は、約1mmの厚さである。
【0019】
好ましくは、ビームは、デッキの周囲に隣接するその外周領域において、その領域におけるビームの二次慣性モーメントを増加させるために、(a)設計されたプロファイル、または(b)二層の前記板金、のうちの1つを有する。
【0020】
好ましくは、ビームは断面が四辺形であり、断面形状の1つの面がデッキの外周に垂直に存在し、2つの面が前記1つの面の各端部から水平方向にデッキ内に延びており、該2つの面はそれぞれ前記板金の二層を含む。
【0021】
好ましくは、周囲ビームは、頂壁及び底壁を有し、該頂壁及び底壁の少なくとも一つは板金の二層によって規定される。
【0022】
好ましくは、前記頂壁および/または底壁は、前記周囲ビームの外壁から延びる二層の板金からなる。
【0023】
好ましくは、前記周囲ビームの外壁は、前記板金の一層からなる。
【0024】
好ましくは、前記周囲ビームの間には、金属製の中間ビームの格子である。
【0025】
好ましくは、中間ビームは、互いに同一平面内に延在し、好ましくは、周囲ビームと同一平面内に延在している。
【0026】
好ましくは、前記周囲ビームは、断面が正方形または長方形である。
【0027】
好ましくは、前記周囲ビームはI形ビームである。
【0028】
好ましくは、前記周囲ビームは、断面がU字形で、U字形の谷が周囲ビームの外周領域としてある。
【0029】
好ましくは、前記中間ビームは、断面が正方形または長方形である。
【0030】
好ましくは、前記中間ビームはI形ビームである。
【0031】
好ましくは、前記中間ビームは、断面がU字形で、U字形の谷が垂直にある。
【0032】
好ましくは、少なくとも1つの中間ビームが、2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは2つの対向する周囲ビームまで)、他の2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0033】
好ましくは、少なくとも2つの中間ビームが、2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは2つの対向する周囲ビームまで)、他の2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0034】
好ましくは、少なくとも4つの中間ビームが、2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは2つの対向する周囲ビームまで)、他の2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0035】
好ましくは、少なくとも1つの中間ビームが、他の2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは他の2つの対向する周囲ビームまで)、2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0036】
好ましくは、少なくとも2つの中間ビームが、他の2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは他の2つの対向する周囲ビームまで)、2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0037】
好ましくは、少なくとも4つの中間ビームが、他の2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは他の2つの対向する周囲ビームまで)、2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0038】
好ましくは、中間ビームは一定の断面を有する。
【0039】
好ましくは、中間ビームの高さは実質的にデッキの厚さを規定する。
【0040】
好ましくは、中間ビームは板金製である。
【0041】
好ましくは、1つの前記中間ビーム、及び、好ましくは全ての前記周囲中間ビームは、板金からロール成形されている。
【0042】
好ましい板金は、1.8mm以下の厚さである。
【0043】
好ましくは、板金は、好ましくは1mm以下の厚さである。
【0044】
好ましくは、板金は、約1mmの厚さである。
【0045】
第2の態様では、本発明は、荷物を運ぶことができ、フォークリフトのフォークによって持ち上げられることができるパレットまたはクレートのデッキ、またはそのためのデッキであり得、該デッキは正方形または長方形の間隔を置いた周囲を有し、デッキの第1対の対向する辺の間に延在する少なくとも2つの第1セットのビームと、デッキの第2対の対向する辺の間に延在する少なくとも2つの第2セットのビームからなる中間ビームの格子が設けられ、該ビームは前記ビームの断面の周囲を規定する板金から形成され、前記第1セットのビームと前記第2セットのビーム少なくとも一つは、フォークリフトのフォークが係合して前記デッキを持ち上げることができる前記デッキの底部を規定し、前記第1セットのビームと前記第2セットのビームの少なくとも一つの前記底部のプロファイルが提供されるビームは、(a)設計されたプロファイル、(b)前記板金の2重壁の少なくとも一つから選択される。
【0046】
好ましくは、(a)設計されたプロファイル、および/または(b)前記板金の2重壁は、前記ビームの底部におけるプロファイルの曲げ抵抗を増加させるように提供される。
【0047】
好ましくは、(a)設計されたプロファイル、および/または(b)前記板金の2重壁は、前記ビームの底部におけるプロファイルの二次慣性モーメントを増加させるように提供される。
【0048】
好ましくは、第1セットのビームは、同じ断面プロファイルである。
【0049】
好ましくは、第2セットのビームは、同じ断面プロファイルである。
【0050】
好ましくは、第1セットのビームは、第2セットのビームと同じ断面プロファイルである。
【0051】
好ましくは、ビームは一定断面である。
【0052】
好ましくは、前記ビームの高さが、デッキの厚さを実質的に規定する。
【0053】
好ましくは、前記ビームは、板金からロール成形されている。
【0054】
好ましくは、板金は、1.8mm以下の厚さである。
【0055】
好ましくは、板金は、1mm以下の厚さである。
【0056】
好ましくは、板金は、約1mmの厚さである。
【0057】
好ましくは、第1セットのビームは、少なくとも700mの長さである。
【0058】
好ましくは、第1セットのビームは、少なくとも800mの長さである。
【0059】
好ましくは、第1セットのビームは、少なくとも900mの長さである。
【0060】
好ましくは、第1セットのビームは、少なくとも1000mの長さである。
【0061】
好ましくは、第1セットのビームは、少なくとも1100mの長さである。
【0062】
好ましくは、第1セットのビームは、少なくとも1200mの長さである。
【0063】
好ましくは、第2セットのビームは、少なくとも700mの長さである。
【0064】
好ましくは、第2セットのビームは、少なくとも800mの長さである。
【0065】
好ましくは、第2セットのビームは、少なくとも900mの長さである。
【0066】
好ましくは、第2セットのビームは、少なくとも1000mの長さである。
【0067】
好ましくは、第2セットのビームは、少なくとも1100mの長さである。
【0068】
好ましくは、第2セットのビームは、少なくとも1200mの長さである。
【0069】
好ましくは、第1セットのビームは、800m以下の長さである。
【0070】
好ましくは、第1セットのビームは、900m以下の長さである。
【0071】
好ましくは、第1セットのビームは、1000m以下の長さである。
【0072】
好ましくは、第1セットのビームは、1100m以下の長さである。
【0073】
好ましくは、第1セットのビームは、1200m以下の長さである。
【0074】
好ましくは、第2セットのビームは、800m以下の長さである。
【0075】
好ましくは、第2セットのビームは、900m以下の長さである。
【0076】
好ましくは、第2セットのビームは、1000m以下の長さである。
【0077】
好ましくは、第2セットのビームは、1100m以下の長さである。
【0078】
好ましくは、第2セットのビームは、1200m以下の長さである。
【0079】
好ましくは、第1および第2セットのビームの少なくとも1つのビームは、断面が四辺形であり、設計されたプロファイルは、内部またはビームに延びる前記板金のフランジである。
【0080】
好ましくは、ビームは、前記シート材壁構造の一層および前記シート材壁構造の二層の両方を含む。
【0081】
好ましくは、ビームは、ビームの前記下部領域において、前記シート材壁構造の一層と前記シート材壁構造の二層の両方を含む。
【0082】
デッキの対向する好ましい第1対及び第2対の辺は、そこに配置された周囲ビームを有している。
【0083】
好ましくは、周囲ビームは、本明細書に記載の通りである。
【0084】
好ましくは、第1および/または第2セットのビームは、I形ビームである。
【0085】
好ましくは、I形ビームは、前記板金の二層を有する底部フランジを有する。
【0086】
好ましくは、少なくとも1つの中間ビームが、2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは2つの対向する周囲ビームまで)、他の2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0087】
好ましくは、少なくとも2つの中間ビームは、2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは2つの対向する周囲ビームまで)、他の2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0088】
好ましくは、少なくとも4つの中間ビームは、2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは2つの対向する周囲ビームまで)、他の2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0089】
好ましくは、少なくとも1つの中間ビームは、他の2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは他の2つの対向する周囲ビームまで)、2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0090】
好ましくは、少なくとも2つの中間ビームは、他の2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは他の2つの対向する周囲ビームまで)、2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0091】
好ましくは、少なくとも4つの中間ビームは、他の2つの対向する周囲ビームの間に(好ましくは他の2つの対向する周囲ビームまで)、2つの中間ビームの間で(好ましくは平行に)延在している。
【0092】
好ましくは、中間ビームは、一定の断面を有する。
【0093】
好ましくは、中間ビームの高さはデッキの厚さを実質的に規定する。
【0094】
好ましくは、中間ビームは板金製である。
【0095】
好ましくは、前記中間ビームの一つ、及び、好ましくは全ての前記周囲中間ビームは、板金からロール成形されている。
【0096】
好ましくは、板金は、1.8mm以下の厚さである。
【0097】
好ましくは、板金は、1mm以下の厚さである。
【0098】
好ましくは、板金は、約1mmの厚さである。
【0099】
好ましくは、複数の支持脚がデッキから下方に延び、支持脚は、パレットが地面またはデッキまたは同様のパレット上に安定して支持され得ることを確実にするように構成されている。
【0100】
好ましくは、支持脚は、デッキのトップパネルの一部として内部に形成されている。
【0101】
好ましくは、支持脚は、トップパネルから垂下している。
【0102】
好ましくは、パレットは、保管ラックの平行レール上にエッジ支持されることができる。
【0103】
好ましくは、パレットは、シングルデッキパレットである。
【0104】
好ましくは、パレットは、積み重ねられた状態で同一のパレットと入れ子にすることができる。
【0105】
好ましくは、4つの周囲ビームは、4つのそれぞれのコーナーで互いに接合する。
【0106】
好ましくは、4つのそれぞれのコーナーは面取りされたコーナーである。
【0107】
好ましくは、面取りは、周囲ビームと同じ断面のビーム断面によって設けられる。
【0108】
好ましくは、ショックアブソーバーが各コーナーに設けられている。
【0109】
好ましくは、ショックアブソーバーは提供されたゴムブロックである。
【0110】
好ましくは、前記デッキが1000×1200mmのパレットであって、該デッキが約17キログラムの重量であってもよい。
【0111】
好ましくは、パレットは30kg以下、好ましくは25kg以下、好ましくは23kg以下である。
【0112】
好ましくは、周囲ビームは0.78kg/m長さ以下である。
【0113】
好ましくは、中間ビームは0.93kgs/m以下である(本明細書に記載のI形ビームとして)。
【0114】
好ましくは、複数の支持脚がデッキから下方に延在しており、支持脚は、パレットが地面またはデッキまたは同様のパレット上に安定して支持され得ることを確実にするように構成されている。
【0115】
好ましくは、支持脚は、デッキのトップパネルの一部として一体的に形成されている。
【0116】
好ましくは、支持脚は、トップパネルから垂下している。
【0117】
好ましくは、パレットは、保管ラックの平行レール上にエッジ支持されることができる。
【0118】
好ましくは、パレットはシングルデッキパレットである。
【0119】
好ましくは、パレットは、同一のパレットと積み重ねられた状態で入れ子にすることができる。
【0120】
好ましくは、4つの周囲ビームは、4つのそれぞれのコーナーで互いに接合する。
【0121】
好ましくは、4つのそれぞれのコーナーは面取りされたコーナーである。
【0122】
好ましくは、面取りは、周囲ビームと同じ断面のビーム断面によって設けられる。
【0123】
好ましくは、ショックアブソーバーが各コーナーに設けられている。
【0124】
好ましくは、ショックアブソーバーは設けられたゴムブロックである。
【0125】
好ましくは、デッキは、本明細書に記載されるようなシングルデッキと入れ子可能なパレットの一部として使用される。
【0126】
さらなる態様において、本発明は、
荷重を支持するための頂部と底部を有し、少なくとも4辺、該少なくとも4辺は第1対の対向する辺と第2対の対向する辺を有し、少なくとも第1対の対向する辺の間に、好ましくは少なくとも第1対の対向する辺まで、複数のデッキの中間離間ビームが設けられている、デッキと、
パレットを表面で支持するのを助けるために、前記デッキから垂下し、前記デッキの底部の下方に突出する、離散分布された複数の支持脚と、を有し、
少なくとも1つのビームが隣接する主支持脚の間に延び、
前記主支持脚は、フォークリフトのフォークが隣接する支持脚の間の前記少なくとも1つのビームに平行な直線方向で通過して少なくとも部分的に前記デッキの底部の下に到達して前記デッキの底部を前記少なくとも1つのビームで支承することを可能にするように、互いにかつ前記少なくとも1つのビームから水平に離間している、シングルデッキパレットであるといえる。
【0127】
好ましくは、2つのビームが、2つの隣接する主支持脚の間で延びている。
【0128】
好ましくは、1つの主支持脚と隣接するビームとの間、または2つの主支持脚の間の隣接するビーム間の水平方向の間隔は、100mm以下、好ましくは90mm以下、より好ましくは80mm以下、より好ましくは70mm以下である。
【0129】
好ましくは、デッキは、ここで前述されたようなものである。
【0130】
好ましくは、パレットは、本明細書に記載されるような入れ子にすることができるシングルデッキパレットである。
【0131】
またさらなる態様では、本発明は、保管ラックの間隔をあけて平行に配置されたレールによってエッジ支持されることが可能なシングルデッキパレットであって、該シングルデッキパレットは、
荷重を支持するための頂部と底部、及び少なくとも4辺を有し、該少なくとも4辺は第1対の対向する辺と第2対の対向する辺を有する、デッキと、
前記パレットを表面で支持するために、前記デッキから垂下し前記デッキの底部の下方に突出する、離散分布された複数の主支持脚と、
ラックのレール上に前記パレットを支持するための複数の離散された二次支持脚であって、各二次支持脚は、前記デッキの底部から下方に突出し、前記主支持脚と前記デッキの4辺のうちの関係づけられた少なくとも一辺との間に設けられ、前記ラックのレールと前記パレットの前記デッキの間にフォークリフトのフォークの通過を許容するように、前記ラックの上方に前記デッキの底部を上げる、二次支持脚と、を有し、
前記主支持脚と前記二次支持脚の双方が、フォークリフトの2つのフォークが前記主支持脚と前記二次支持脚の双方の間を通過し、前記デッキの底部を支承することを可能にするように、離間されている。
【0132】
好ましくは、デッキは、さらに、本明細書に記載されているようである。
【0133】
好ましくは、第1対の対向する辺の間のデッキ幅は、パレットが二次支持脚で支持され得る保管ラックの2つの離間された平行レールの間の間隙より大きい。
【0134】
好ましくは、複数の前記主支持脚が、前記主支持脚が保管ラックの前記レールの間に位置することを可能にするように、前記第1対の対向する辺に沿ってその内側に隣接して間隔をあけている。
【0135】
好ましくは、前記第1対の対向する辺のそれぞれに沿って設けられた前記主支持脚は、前記主支持脚が保管ラックのレールの間に位置することができるように、前記第1対の対向する辺の間に間隔をあけて配置されている。
【0136】
好ましくは、前記第1対の対向する辺のそれぞれに沿って設けられた前記主支持脚は、前記パレットが前記二次支持脚で前記レール上に支持されているときに、前記パレットが前記レールに対して横方向に移動することによって、前記第1対の対向する辺のいずれかが前記保管ラックの前記レールから落下することを防止するように、間隔をあけて配置されている。
【0137】
好ましくは、前記第1対の対向する辺のそれぞれに隣接して設けられた前記主支持脚は、前記ラックが前記二次支持脚で前記レール上に支持されているときに、前記第1対の対向する辺のそれぞれに隣接する前記主支持脚が前記レールと係合して、前記レールに対して横方向の前記パレットの移動を実質的に防止するように、前記第1対の対向する辺の間に間隔をあけて配置されている。
【0138】
好ましくは、第1対の対向する辺のそれぞれに沿って設けられた主支持脚は、主支持脚がデッキの基部から突出するにつれて、各主支持脚が第1対の対向する辺のうち隣接する一辺から傾斜して離れるように、導入部を有している。
【0139】
好ましくは、主支持脚はそれぞれ、デッキの基部からの突出部を有し、各突出部は、主支持脚がデッキの基部から延びるにつれて、第1対の対向する辺のそれぞれから内方に少なくとも部分的に傾斜している。
【0140】
好ましくは、複数の主支持脚は、主支持脚が各対応する第2辺と各第2辺に隣接する主支持脚の間に位置することを可能にするように、対向する第2対の辺に沿って隣接して間隔をあけて配置されている。
【0141】
好ましくは、対向する第2対の辺のそれぞれに沿って設けられた主支持脚は、パレットが対向する第2対の辺のそれぞれに近いデッキ部分でレール上にエッジ支持されているときに、対向する第2対の辺のいずれかがレールに関して横方向のパレットの動きによって保管ラックのレールから脱落することを防止するように、間隔をあけて配置されている。
【0142】
好ましくは、対向する第2対の辺のそれぞれに沿って設けられた主支持脚は、主支持脚がデッキの基部から突出して離れるにつれて、主支持脚が対向する第2対の辺のうち隣接する一辺から傾斜して離れるように、導入部を有している。
【0143】
好ましくは、主支持脚がデッキの底部から離れて突出する距離は、二次支持脚がデッキから突出する距離よりも大きい。
【0144】
好ましくは、対向する第2対の辺のそれぞれに隣接して設けられる主支持脚は、デッキがレール上にエッジ支持されているときに、パレットのレールに対する横方向の動きを実質的に防止するように、対向する第2対の辺のそれぞれに隣接する主支持脚がレールと係合するように、間隔をあけて配置されている。
【0145】
好ましくは、対向する第2対の辺のそれぞれに沿って設けられた主支持脚は、主支持脚がデッキの基部から突出して離れるのにつれて、各主支持脚が対向する第2対の辺のうちの隣接する一辺から傾斜して離れるように、導入部を有している。
【0146】
好ましくは、デッキの第1対の対向する辺のそれぞれに隣接する主支持脚は、デッキの関連する側から内側に挿着されている。
【0147】
好ましくは、複数の主支持脚は、デッキから格子状に配置されている。
【0148】
好ましくは、パレットは少なくとも4つの主支持脚を有し、少なくとも4つの主支持脚の4つは、2つの対向する辺のそれぞれの端に隣接およびそれらに設けられている。
【0149】
好ましくは、デッキは、第1対の辺と第2対の辺の交点で4つのコーナーを有し、4つの主支持脚が4つのコーナーのそれぞれにまたはそれらに向かって設けられている。
【0150】
好ましくは、デッキは四辺形の形状を有している。
【0151】
好ましくは、デッキは長方形または正方形の形状を有している。
【0152】
好ましくは、デッキは、丸みを付けられた、または面取りされた1つ以上のコーナーを有している。
【0153】
好ましくは、複数の主支持脚は、第1対の対向する辺のそれぞれから内側に挿着されている。
【0154】
好ましくは、複数の主支持脚は、第1対の対向する辺及び第2対の対向する辺の双方の内方に隣接しおよびそれらに沿って間隔をあけて設けられている。
【0155】
好ましくは、二次支持脚は、第1対の対向する辺に隣接しておよびそれらに沿って配置された主支持脚の間にのみ設けられている。
【0156】
好ましくは、二次支持脚は、第2対の対向する辺に隣接しておよびそれらに沿って配置された主支持脚の間には設けられていない。
【0157】
好ましくは、二次支持脚の数は、デッキの第1対の対向する辺のそれぞれに直接隣接して設けられた主支持脚の数に対応する。
【0158】
好ましくは、パレットは、少なくとも4つの二次支持脚を有し、少なくとも4つの二次支持脚のうちの4つは、第1対の対向する辺のそれぞれの端に、およびそれらに隣接して設けられた主支持脚に関連付けられている。
【0159】
好ましくは、第1対の対向する辺の方向に沿う二次支持脚の幅は、第1対の対向する辺の方向に沿う主支持脚の幅より小さい。
【0160】
好ましくは、二次支持脚の少なくともいくつかは、デッキから垂下している。
【0161】
好ましくは、二次支持脚の少なくともいくつかは、主支持脚の少なくともいくつかに従属している。
【0162】
好ましくは、二次支持脚は、第1対の対向する辺のそれぞれに隣接して配置されている主支持脚から垂下している。
【0163】
好ましくは、シングルデッキパレットは、フォークリフトがラックのレールに実質的に垂直な方向にパレットにアクセスすることができるように、複数の二次支持脚でラックのレール上に支持されてもよい。
【0164】
好ましくは、シングルデッキパレットは、フォークリフトがラックのレールに実質的に平行な方向にパレットにアクセスすることができるように、デッキの対向する第2組の辺で支持されていてもよい。
【0165】
好ましくは、デッキは、主支持脚と第2対の対向する辺の各辺の間に、棚部を有し、第2対の対向する辺で支持されているパレットがデッキの棚部で支持されるようになっている。
【0166】
好ましくは、デッキはトップパネルを有し、主支持脚はトップパネルから垂下している。
【0167】
好ましくは、主支持脚はデッキのトップパネルと一体的に形成されている。
【0168】
好ましくは、トップパネルは、主支持脚の数に対応し、ここで記載するような他のシングルデッキパレットの主支持脚と入れ子にする形状を有する複数の主中空凹部を有している。
【0169】
好ましくは、入れ子は、他のパレットの主支持脚を、トップパネルの主中空凹部の中に少なくとも部分的に受け入れることを含む。
【0170】
好ましくは、トップパネルは、二次支持脚の数に対応し、ここで記載するような他のシングルデッキパレットの二次支持脚と入れ子にする形状を有する複数の二次中空凹部を有している。
【0171】
好ましくは、入れ子は、他のパレットの二次支持脚を、トップパネルの二次中空凹部の中に少なくとも部分的に受け入れることを含む。
【0172】
好ましくは、主凹部は、フォークリフトのフォークがデッキ間を通ることができるように、パレットのデッキと入れ子にされたパレットのデッキが分離されたままでいるように、パレットのデッキに向かって突出する1つ以上の三次支持脚を有している。
【0173】
さらなる態様では、本発明は、パレットラックと先におよびここで記述するシングルデッキパレットのシステムであるということができ、該シングルデッキパレットは、
a)複数の前記二次支持脚で前記パレットラックの前記レーム上に支持され、該パレットの対向する辺は実質的に前記ラックの前記レールと平行であるか、
b)前記デッキの対向する端部で支持され、該パレットの前記対向する端部は実質的に前記ラックの前記レールと平行である、のいずれかである。
【0174】
好ましくは、パレットは、上述したようなものである。
【0175】
好ましくは、金属は鋼である。
【0176】
好ましくは、金属は軟鋼である。
【0177】
さらに別の態様では、本発明は、本明細書に記載されているような複数のシングルデッキパレットであると言うことができ、該パレットは、互いに相対的に入れ子状態で提供される。
【0178】
好ましくは、周囲ビームは、台形の形状であってもよい。
【0179】
好ましくは、二次支持脚は、デッキの4辺すべてに沿って設けられてよい。
【0180】
好ましくは、第1直交方向における隣接する2つの主支持脚の間の平行な中間ビームの間隔は、第2直交方向における隣接する2つの支持脚の間の平行な中間ビームの間隔とは異なる。
【0181】
好ましくは、ビームと隣接する主支持脚の間の間隔は、前記直交方向における全ての隣接する支持脚とビームの間隔と同じである。
【0182】
本明細書で使用されるとき、「および/または」という用語は、「および」または「または」、またはその両方を意味する。
【0183】
本明細書で使用されるとき、名詞に続く「(s)」は、名詞の複数および/または単数形を意味する。
【0184】
本明細書(および特許請求の範囲)で使用される「含む(有する)」という用語は、「少なくとも部分的に構成される」ことを意味する。「含んでいる」という用語を含む本明細書の各記述を解釈するとき、それ以外の特徴または用語の前のものも存在し得る。「含む」及び「三人称含む」などの関連用語は同様に解釈される。
【0185】
本発明はまた、本出願の明細書において個別にまたは集合的に参照または示される部品、要素および特徴、ならびに任意の2つ以上の前記部品、要素または特徴の任意またはすべての組み合わせからなると広く言うことができ、本発明が関係する技術において既知の同等物を有する特定の整数が本明細書で言及されるときは、そのような既知の同等物は、あたかも個別に述べられているように本明細書に組み込まれると見なされる。
【0186】
本発明が関係する技術の当業者には、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、構造の多くの変更ならびに本発明の広く異なる実施形態および応用が示唆されるであろう。本明細書の開示および説明は、純粋に例示的なものであり、いかなる意味においても限定を意図するものではない。
【0187】
本発明の他の態様は、添付の図面を参照して、例としてのみ与えられる以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0188】
本発明の好ましい実施形態が、図面を参照して、例としてのみ説明される。
【
図1】本発明の好ましい形態のパレットの上から見た斜視図である。
【
図7】2個のパレットが入れ子状に積み重ねられた状態を示す断面図である。
【
図9a】標準的なラックにラックの平行なレール上に格納された、物品を積載しているパレットを正面から見た図である。
【
図10a】
図1に示すようなパレットがドライブスルーラッキング上にあるのを示す図であり、該パレットは物品を積載している。
【
図11b】パレットのさらなる変形例を示す側面図である。
【
図11c】パレットのさらなる変形例を示す側面図である。
【
図12c】パレットのさらなる変形例を示す端面図である。
【
図15a】パレットのデッキとフォークリフトのフォークの側面図である。
【
図15b】レールに端部支持されたパレットのデッキの側面図であり、負荷がかかっているときのデッキのたわみを示している。
【
図15c】不均一な負荷、およびそのような負荷から生じ得るデッキの結果として生じる不均一な湾曲を示す、パレットのデッキの側面図である。
【
図16】パレットのデッキのフレームワークを示す図である。
【
図18】デッキの金属フレームを規定するために使用され得るビームの様々な断面図である。
【
図19】デッキの金属フレームを規定するために使用され得るビームの様々な断面図である。
【
図20】デッキの金属フレームを規定するために使用され得るビームの様々な断面図である。
【
図21】デッキの金属フレームを規定するために使用され得るビームの様々な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0189】
図1及び
図2を参照し、シングルデッキパレット1が示されている。シングルデッキパレット1は、保管ラックの離間配置された平行レールによってエッジ支持され得る。シングルデッキパレット1は、積荷を支持するための頂部11と底部11とを有する(平面形状を規定する)デッキ10から構成され得る。デッキに使用される好ましい構造および材料は、以下にさらに記載される。
【0190】
パレットのデッキ10は、少なくとも4つの辺を含み、少なくとも4つの辺は、第1対の対向する辺13及び対向する第2対の辺14とを含む。パレットは、デッキの対向する辺の少なくとも一対に沿ってエッジ支持され得る。最も好ましい形態では、デッキは、長方形または正方形のような実質的に四辺形の形状である。さらに、デッキは、産業界で一般的に使用されているパレットの標準サイズに対応することができる。
【0191】
好ましい形態では、パレットは正方形または長方形の平面形状であり、例として以下の寸法(エッジ支持での好ましい全最小許容荷重とともに示す)とすることができる。
・ 600×800(2000kg)
・ 1000×1200(2000kg)
・ 1000×1000(2000kg)
他のデッキサイズは以下を含む:
・ 1000×1200
・ 1006×1206
・ 1016×1219
・ 1067×1067
・ 1200×1200
・ 1020×1200
・ 1060×1200
・ 1100×1100
・ 1165×1165
・ 1166×1242
好ましい形態では、例えば
図1及び
図2に示すように、デッキの周囲の大部分は、第1対の対向する辺13及び対向する第2対の辺14を規定するように形成される。対向する辺の第1対と第2対は、デッキ10の4つのコーナーで互いに交差する。いくつかの実施形態では、デッキは、1つ以上の面取りされたコーナーを含むことができる。追加的に又は代替的に、デッキのコーナーは、それぞれのコーナーのためのゴム引きカバーまたはアタッチメントなどの衝撃吸収体を含むこともできる。
【0192】
パレットは、離散分布された複数の主支持脚15を有してよい。離散分布された複数の主支持脚15は、
図2の平面図に示されている。複数の主支持脚15は、好ましくは、デッキ10から垂下し、デッキ10の底部12から、パレットを表面、例えば地面や保管ラックデッキの上に、地面/保管ラックデッキからデッキを上方に上昇した状態で支持するような方式で支持するように、下方に突出している。この地上高さは、フォークリフトのフォークがデッキの下を通過し、(デッキの底部を支えることによって)デッキでパレットを持ち上げることを可能にする。全ての主支持脚は、好ましくは、デッキから等距離突出する。
【0193】
少なくとも2つの主支持脚15は、パレットが地面または別のデッキ上に支持されているときに、デッキ上に積まれた物品のための安定したプラットフォームを提供するように、好ましくはデッキの各エッジに隣接して配置される。従って、少なくとも4つの主支持脚が、デッキの各コーナーに1つずつ隣接していてよい。さらなる支持脚が、各エッジに沿って、および/またはエッジに位置する支持脚の間に設けられてよい。
【0194】
好ましくは、主支持脚は、その基部に液体が流れるように開口部を有している。デッキは、好ましくは、空気孔を有する。好ましくは、トップパネルは一体型であり、エッジリップを有することができる。それは滑り止めコーティングで覆われていてよい。
【0195】
フォークリフトの2本のフォークが、主支持脚15と二次支持脚16の両方の間を通過し、デッキの底部を支えることができるように、間隔を提供するために、主支持脚はデッキに格子形式で分配されてよい。例えば、そのような格子形式の1つが
図2から
図4に示されており、そこでは9つの主支持脚15がデッキの下方に突出し、整列された行および列に配置されている。
【0196】
主支持脚15、特にデッキの1つまたは複数の辺に最も近い周辺主支持脚は、本明細書で後述するように、第1対の辺13および第2対の辺14のいずれか一方または両方に対して意図的な空間的な関係を有していてよい。
【0197】
図1および
図2に示すように、パレット10は、さらに、離散的な複数の二次支持脚16を備えてよい。これらの二次支持脚16は、特定の態様においては、デッキをレールから上がるように、ラックのレール上にパレットをエッジ支持するために使用されてよい。このような上昇は、フォークリフトのフォークがレールとデッキの間の隙間を通過し、デッキの底部と係合してパレットを持ち上げることを可能にする。このような構成のパレットを収容するために使用され得るラッキングシステムは、標準的なラッキングとして知られることがある。
【0198】
各二次支持脚16は、好ましくは、デッキ10の底部12の下方に突出している。それらはすべてデッキから等距離突出しているのが好ましい。
【0199】
好ましい実施形態では、二次支持脚は、標準的なラックレール上でエッジ支持されているときに、パレットに運ばれる物品に安定的なプラットフォームを提供するのを助けるように、隣接するエッジの端部近くに位置している。平面図では、二次支持脚16は、好ましくはそれぞれ、主支持脚15と、デッキ10の4辺のうちの隣接する1つとの間に設けられている。例えば、
図1及び
図2に示すように、多数の主支持脚15が、第1対の辺13のそれぞれに沿って隣接して設けられている。二次支持脚16の各々が、次にこれらの主支持脚15と各々の対応する第1対の辺13の間に設けられている。他の実施形態では、二次支持脚16は、第1対の辺13と第2対の辺14のいずれか一方または両方に沿って、それらの間の形態で設けられてよい。
【0200】
図3および
図4には、パレットの上下から見た図が示されており、デッキ10の頂部11、デッキ10の底部12、および主支持脚15および二次支持脚16を示している。
【0201】
二次支持脚16がパレット10をラックのレール上に支持している保管状態では、二次支持脚は、デッキ10の底部12をラック上方に上げる役割を果たす。このデッキの底部の上昇は、少なくとも、フォークリフトのフォークがラックのレールとパレット1のデッキ10の間を通過することを許容する。
【0202】
図5に示すのは、パレット1の側面図である。二次支持脚16は、外側の主支持脚15と第1対の辺13との間の好ましい位置に示されている。パレットのいくつかの形態(図示せず)では、二次支持脚16は、第2対の辺14のそれぞれに沿っても設けられている。しかし、好ましい実施形態では、二次支持脚16は、第2対の辺14のそれぞれに沿って設けられていない。代わりに、デッキ10の底部12の棚部20が、主支持脚15と第2対の辺14の各々との間に設けられている。これは、例えば
図10bに示されており、パレットを、本明細書で後述するように、ドライブスルーラッキングに適したものにするために設けられている。
【0203】
図1および
図2に見られるように、主支持脚15および二次支持脚16の両方は、距離D離間されたフォークリフトの2つのフォーク100が、主支持脚15および二次支持脚16の両方の間を通過してデッキ10の底部12を支えることができるように、水平方向に離間されている。主支持脚15と二次支持脚16のこの間隔は、第1対の辺13または第2対の辺14のいずれかの長さ方向の間隔であってよい。しかし、好ましい実施形態では、この主支持脚と二次支持脚の水平方向の間隔は、パレットが4方向パレットとして使用され得るように、第1対の辺13および第2対の辺14の両方向にある。このような構成では、フォークリフトのフォークが第1対の辺13のいずれか又は第2対の辺14のいずれかに実質的に垂直な方向で導入されたときに、フォークリフトの2つのフォークが、主支持脚と二次支持脚の両方の間を通過し、デッキの底部を支えることが可能になる。
【0204】
二次支持脚16を収容するために、主支持脚15は、第1対の辺13のそれぞれから内側に挿着されていてもよい。これは、特に、
図1および
図2に見られる構成においてそうであり、そこでは二次支持脚16が主支持脚15と第1対の辺13の1つとの間に配置されるだけでなく、各主支持脚15と第1対の辺13の関係する辺の隣接部分の間に直接配置される。
【0205】
いくつかの形態では、二次支持脚16は、主支持脚15と第1対の辺13のうちの1つの隣接部分との間に直接にないように、第1対の辺13に沿って異なる位置に設けられてもよい。
【0206】
いくつかの実施形態では、二次支持脚16は、第1対の辺13のそれぞれまで延在していてもよい。好ましくは、二次支持脚16は、パレットが標準的な保管ラックにおいて二次支持脚でエッジ支持されているときに、金属フレームへの荷重を分散することを助けるために、デッキの金属フレーム(以下に詳細に説明する)のそれぞれの周囲ビームの下および/または非常に近位に位置している。
【0207】
二次支持脚16は、デッキ10および主支持脚15のいずれか一方または両方から垂下的に設けられてよい。二次支持脚16の3つの例示的な構成が、
図11a~11cに示されている。
図11aでは、二次支持脚16は、デッキ10および主支持脚15の両方から垂下し、および潜在的に可能には一体的に形成されている。
図11bでは、二次支持脚16は、それらが関係する主支持脚15にのみに従属するように設けられている。
図11cでは、周囲二次支持脚16はまた、第2対の辺14に関して特定の関係を有している。二次支持脚は、好ましくは、少なくとも部分的に入れ子可能であるが、入れ子可能でなくてもよい。
【0208】
パレットは、保管ラックのレール上にエッジ支持されてよい。このようなエッジ支持を提供する好ましい形態は、棚部20を設けるために、第2対の辺のそれぞれに沿って配置され、第2対の辺のそれぞれ一方から内側に挿着される主支持脚15を提供することである。第2対の辺14に沿ったパレット1の図、および、パレットがエッジ支持され得る棚部20を示す図が、
図10bに示されている。二次支持脚16が、第1対の辺13に沿って主支持脚15に対応する位置に設けられていない場合、第1対の辺13のいずれかの端部に設けられる二次支持脚16は、この形式のラック支持のための棚部20を提供するために、第2対の辺14から内側に挿着されている必要もあり得る。
【0209】
好ましい実施形態では、各第2対の辺14に隣接する棚部20は、パレットが、一対のレール19上に第2対の辺の長さに沿って、エッジ支持されることを可能にする。
【0210】
好ましい実施形態では、主支持脚15は、第1対の辺13及び第2対の辺14の両方から内側に挿着され、二次支持脚16は、少なくとも第2対の辺14から内側に挿着されている。
【0211】
パレット1は、ラックのレール上で支持可能であり、パレットがその第1対の辺13またはその第2対の辺14が保管ラックのレールに実質的に平行に向いているとき、パレットのデッキ10は、その底部でフォークリフトによって持ち上げるためにアクセス可能である。
【0212】
パレット1が使用され得る潜在的に可能な保管ラック17の図が、
図9a~9bおよび
図10a~10bに示されている。これらの図に示すように、支持ラック17は、複数の支柱18と、複数の関連する平行レール19を備えている。
図9及び
図10に示された構成は、例示に過ぎず、支持ラック17の高さ、幅、レール19の列数のバリエーションなど、一般的に使用される変形の任意の数は本発明の範囲内で提供され得る。
【0213】
パレット1の第1のラック構成が、
図9a及び
図9bに示されている。この構成では、第1対の辺13は、支持ラックのレール19に対して実質的に平行に方向付けられている。このようにレール19に対して方向付けられているとき、パレット1は、二次支持脚16によってレール19上に支持されている。
【0214】
図9aおよび
図9bに示すように、二次支持脚16で支持されている場合、フォークリフトのフォークがデッキとレールとの間に入るように、レール19とパレットのデッキ10との間に隙間が提供される。
【0215】
二次支持脚16に支持されている場合、パレット1は、レール19の延長方向と直交する方向であるラックの側面からフォークリフトによってアクセス可能であり得る。
【0216】
したがって、デッキ10の底部12からの二次支持脚16の突出の深さは、用途に応じて、例えば、異なる厚さのフォークリフトのフォーク、またはフォークリフトのフォークのための異なる所望の間隙などに応じて、選択することができる。
【0217】
第2のラッキング構成が
図10a及び
図10bに示されている。この構成では、パレットの第2対の辺14は、支持ラック17のレール19に実質的に平行に方向付けられている。パレットは、第2対の辺14のそれぞれに隣接して位置しているデッキ10の棚部20に沿ってレール19上に支持されている。この保管構成では、パレットによって提供される如何なる二次支持脚16は、レール上に支える必要はない。第2対の辺14でレール19と実質的に平行にラック17に支持されている場合、パレットは、レール19の延長方向に平行な方向、すなわち支持ラックの長さに沿った方向にフォークリフトによってアクセスされる。
【0218】
好ましくは、パレットがレール19によって支持されるべき一対の辺の間のデッキ10の幅は、保管ラック17の2つの離間したレール19の間の隙間よりも大きい。例えばパレットが二次支持脚16で支持される場合、第1対の対向する辺13の間のデッキ10の幅は、支持ラック17の2つの平行レールの間の隙間よりも大きい幅でなければならない。同様に、パレットが、第2対の辺14がレール19に対して実質的に平行に方向付けられるように、デッキ10の棚部20で支持される場合、第2対の辺14の間のデッキ10の幅は、レール19の間の隙間よりも大きくなければならない。
【0219】
好ましくは、いずれの支持された向きにおいても、複数の主支持脚は、第1対の辺と第2対の辺の少なくとも一つに沿って内方に隣接し、しかし好ましくは、両方の対の辺に沿って内方に隣接して間隔を空けて配置される。このようにして、主支持脚15は、パレットがレールによって支持されているときに、保管ラックのレール19の間に位置する。
【0220】
支持ラック17のレール19に関して少なくとも主支持脚15の特定の間隔が好ましい場合もある。
【0221】
レール19上に棚部20でエッジ支持されているパレット構成では、第1対の辺13に沿う周囲主支持脚15の間隔は、パレットがレールにエッジ支持されているときに、2つのレール19の横方向へのパレットの移動を制御するために、使用され得る。主支持脚15は、レール19の間に位置する。周辺の主支持脚15を、レールとデッキの外縁14との間の隙間よりも、それらの隣接するレール19に近くに設けることによって、主支持脚は、レール上のパレットの横方向の動きを制限することにより、パレットがレールから落ちるのを防止するように作用し得る。
【0222】
同様に、第2対の辺14に沿った主支持脚15の配置は、パレットが二次支持脚16で支持されているときに、レール19に対するパレット1の横方向の移動を制限するように設計されていてよい。
【0223】
パレットがデッキの棚部20でエッジ支持されているときに、レール19上でのパレットの横方向の動きを制限するように、第1対の辺13に沿う主支持脚15の分布の例示的な構成が、
図10bに示されている。
【0224】
二次支持脚は、パレットの全て辺に沿って配置されていてもよい。それらは、好ましくは、主支持脚のより外側に配置されるが、その代わりに、少なくともいくつかの実施形態では、隣接する主支持脚の内側に配置されてもよい。
【0225】
同様に、パレットがその二次支持脚16で支持されているときに、レール19上のパレットの横方向の動きを制限するように、第2対の辺14に沿った主支持脚15の分布を示す例示的な実施形態が、
図9bに示されている。
【0226】
いくつかの形態では、第1対の辺および第2対の辺に沿った主支持脚の配置は、パレットが支持されているレールから滑り落ちるのを防止するようなものであってよい。他の形態では、主支持脚の間隔は、レール上のパレットの横方向の動きを制限するために、または実質的に防止さえするために、パレットをレール19に対して横方向にロックするように作用してもよい。
【0227】
主支持脚15とレール19との間の動きの制限関係を許容するために、さらには特に支持ラック17に装荷するときの主支持脚15とレール19との間の望ましくない係合を防止するために、主支持脚15の少なくとも周囲部分は、導入部を設けられてよい。そのような導入部は、主支持脚がデッキの基部から離れて突出するにつれて、隣接する第1対の辺13または第2対の辺14の隣接する一つから傾斜して離れる主支持脚によって特徴づけられ得る。例えば、
図2の実施形態を参照し、そこではデッキ10の周囲に位置する主支持脚15は、主支持脚が下方に延びるにつれて、第1対の辺13及び第2対の辺14に隣接する少なくともそれらの部分がデッキの辺から離れて傾斜するような導入部を含む。
【0228】
主支持脚がデッキの下方に延びる距離は、好ましくは、二次支持脚がデッキの下方に延びる距離よりも大きい。二次支持脚の距離は、例えば、デッキの底部から30mmであってもよい。主支持脚の距離は、例えば、95mmであってもよい。
【0229】
好ましい実施形態では、デッキ10の頂部11は、複数の主中空凹部21を有するトップパネルによって規定されてもよい。これらの主中空凹部21は、支持脚15の数に対応し、別のシングルデッキパレットの一次支持脚と入れ子になるように形成される。このような主中空凹部21は、例えば
図1に示されている。
【0230】
入れ子状の構成で示された2つのパレット1を通る断面が、
図7に見られる。
【0231】
本発明のシングルデッキパレットの互いの中に積み重ねられた状態のより完全な入れ子を提供するために、各パレットのデッキのトップパネルは、二次支持脚16の数および位置に対応する複数の二次中空凹部22をさらに含んでいてもよい。二次中空凹部22は、別のシングルデッキパレットの二次支持脚16と入れ子になるように形成されている。
【0232】
シングルデッキパレットが一緒に入れ子にされる場合、パレットを分離するためにフォークリフトのフォークがパレットのデッキの間をいまだ通過することができるように、パレットの互いに入れ子にされる度合いを制限することが望ましい場合がある。この目的のために、主中空凹部21、または存在する場合は二次中空凹部22のいずれかまたは両方は、少なくとも1つの三次支持脚23を提供されることができる。一実施形態による三次支持脚23は、
図7および
図8に示されている。三次支持脚23は、窪みの基部からデッキ10の頂部11に向かって上方に延びている。入れ子状態にあるときの入れ子にされたパレットのデッキの互いの間隔は、1つ以上の三次支持脚23の高さを変化させることによって制御されてもよい。
【0233】
好ましくは、デッキのトップパネルはプラスチック材料である。これは、例として、圧縮成形、真空成形、または射出成形であってもよい。主支持脚は好ましくは主凹部を規定し、二次支持脚は二次凹部を規定する。
【0234】
ツインデッキ構造に限られず、
図13および
図14に示すような本発明のシングルデッキパレット1は、金属ビーム110のフレームから強度を得ている。金属ビームのフレームは、パレットの耐荷重能力を主に提供する。パレットが例えば第1対の辺または第2対の辺のいずれかに沿ってエッジ支持されているとき、レールの間の隙間を横切って延びるフレームのビームは、パレット上の荷重を担うように曲げで作用する。したがって、ビームの数およびそれらの曲げ二次慣性モーメントは、このようにしてしたがって主設計要素である。
【0235】
好ましい形態では、パレットは、周囲ビームと、第1の方向に延びる約4本の平行な中間ビームと、第1の方向に垂直な第2の方向に延びる4本の平行な中間ビームのデッキから構成されている。好ましくは、中間ビームは、I形ビームまたは中空矩形断面形状のビームである。
【0236】
図13に示すように、金属ビーム110の格子は、周囲ビーム111と中間ビーム112とを有している。周囲ビームは、コーナー113で接合し、コーナーは直角コーナーまたは面取りされたコーナーである。好ましい形態の面取りされたコーナーが
図13に示されている。コーナーは、丸みを帯びていてもよい。周囲ビームのコーナー部の面取り構造は、パレットのコーナー領域に追加的の強度を提供する。コーナー領域113は、例えばショックアブソーバー114を示す
図13の左下コーナーに示されているような衝撃吸収要素を追加的に搭載してもよい。ショックアブソーバーは、ゴムまたはプラスチック材料で作られていてもよい。
【0237】
好ましい形態では、周囲ビームは、例えば
図21に示すように、C断面またはU断面の形状である。好ましい実施形態では、C字形状の周囲ビーム111の領域116は、フレーム110の最も外側の部分である。ビームは、箱形または台形の形状であってもよい。
【0238】
中間ビームは、好ましくは、パレットの第1対の辺の間を走るビームと、パレットの第2対の辺の間を走るビームとから構成される。中間ビーム112は、
図18及び
図19に見られるようなI形ビーム形状であっても、または
図20に見られるような長方形の中空断面であってもよい。
【0239】
中間ビームは、
図13に見られるように、直角に、かつ互いに平行に配置されているのが好ましい。それらは格子状に形成されることが想定される。中間ビームは、遠位端において好ましくは周囲ビームに溶接されている。それらは、ファスナーまたは形状の機械的接合など、他の方法で接合されてもよい。
【0240】
中間ビームのいくつかは、一対の辺の間で連続的に延びるが、他の一対の辺の間を延びるビームは、連続的な中間ビームの間で不連続に組み立てられていてもよい。直角に配向された中間ビームの間の接合部において、中間ビームは、同様に、互いに溶接されてもよい。他の実施形態では、直角に構成された中間ビームは、部分的に連続していてもよく、その接合部において互いに入れ子状になっていてもよく、その接合部において中間ビームを互いに結合するようにそこで溶接されていてもよい。
【0241】
好ましい形態では、中間ビームのすべてが共-平面である。好ましい形態では、全ての中間ビームは、一緒になってデッキ10の底部12を規定するように、同じ高さである。デッキの底部12は、従って、平面的(ビームの不連続な格子ではあるが)構成となっており、フォークリフトのフォークが底面でデッキを支持することを可能にしている。
【0242】
フレーム110は、好ましくは、プラスチックによって包まれている。プラスチックは、好ましくは、パレットの頂部11を規定するトップパネル118を規定する。好ましい実施形態では、プラスチックはまた、周囲ビームの周囲に周りに延び、またさらに、パレットの底部を規定するようにビームの底面をわたって延びている。フレームのプラスチックの包含は、一緒に結合されたプラスチックの少なくとも2つの部分から提供されてよい。
【0243】
主部分はトップパネル118および支持脚を規定し、プラスチックである追加の部分は、フレームによって下から受けられている。トップパネルは、繊維強化プラスチックから作られてよい。トップパネルは、ビームを、曲げ中に横方向に変形するのではなく、曲げ中に柱内に維持するのを助けるように適合され、構成されてよい。
【0244】
あるいは、プラスチックは、単にトップパネル118および主支持脚および二次支持脚15,16を規定してもよく、フレーム110は、プラスチックに固定されるか、または他の方法で接着されてよい。
【0245】
いくつかの形態では、プラスチックは、ビーム格子110の周りに圧縮成形されてもよいし、ビーム格子の周りに射出成形されてもよい。
【0246】
トップパネルは、物品または荷重がパレット上に支持される場所である。荷重は、ビーム全体に均等に分布してもよい。しかし、多くの状況では、パレットは不均等な荷重分布を有するかもしれない。さらに、フォークリフトのフォークによって、デッキ底部に不均等な荷重分布が生じるように、およびフォークリフトのフォークにおける点荷重を生じるように持ち上げられ得る。さらに、フォークリフトは速度を上げてデッキの側面にぶつかる可能性があり、これはパレットに損傷を生じる可能性がある。
【0247】
図15aを参照し、フォークリフトがパレットを持ち上げるときに、フォークリフトのフォーク100が、
図15aに見られるように点荷重を生じるような方式で、デッキ10の底部(すなわち、デッキの中間ビームの底部)に接触する可能性があることが見てとれる。中間ビームまたはビームへのこの点荷重は、デッキの底部のビームの壁のしわ寄りまたは潰れを生じる可能性がある。この点荷重がビームの底部に損傷を与え、それによってパレットの強度を低下させる可能性があることを避けるための1つの方法は、ビームのゲージ厚を増加させることである。しかし、ゲージの厚さを増やせば、ビームまたは複数ビームの重量を増加させ、したがってパレットの重量も増加させる。フォークリフトによってリフティングモードの損傷が発生する可能性が最も高い場所がビームの底部領域の中間ビームであるとして、底部領域のビームの強度を高めることは、ビームの重量を実質的に増加させることなく達成することができることがわかった。
【0248】
中間ビームは、
図20で見られるように底面131における領域130などの必要とされるところで、設計された壁形状により、フォーク点荷重によるしわ寄り/曲げに対する増強された抵抗を与えつつも、薄いゲージの冷間圧延鋼板から製造されることができる。領域130における設計された形状は、例えば、
図20に見られるように、矩形断面のビームの中空部に延びる内部フランジである。設計された形状は、ビームの底面131の二次慣性モーメントを強化し、その結果、ビームのこの領域の、例えばフォークリフトのフォークの端部のビーム底面への点荷重によって生じるしわ寄り損傷または衝撃損傷に対する抵抗を強化する。すなわち、
図20のビームは、薄いケージ鋼のままであるが、底部領域の強度を高める底部領域の形状を有している。これは、そのような強化された強度の形成がビームの他の部分で必要とされないとして、ビームが低重量のままであり続けることを可能にする。
【0249】
代替的な形態では、
図18および19に見られるように、中間ビームの底部の強度は、底部表面のシートの層を2倍にするような方法で、薄いゲージ板を形成することによって強化されてもよい。見られるように、
図19の距離dは、
図19に示すように、I形ビーム形状に形成されたシートメタルのゲージの厚さの2倍である。同様に、
図18では、ビームの底部で板金の厚さが2倍になっているため、この部分でのビームの強度が向上し、例えば、ビームの底部に作用するフォークリフトのフォークの点荷重の結果生じる衝撃やしわ寄りの損傷に対する抵抗を高めることができる。
【0250】
同様に、周囲ビームは、例えば
図21の形状に見られるように、周囲ビームの底部における衝撃損傷に対する抵抗を助けるように、底部に2倍の板金を有することができる。したがって、ビームの局所的な強度を高めるような方法でビームを規定するように板金を形成することは、ビーム全体を形成するために使用される板金のゲージ厚さを高める代わりに達成され、それによって軽量化を提供することができる。
【0251】
ビームの二重化領域は、好ましくは、ビームの全長に沿って延びる。しかし、別の構成では、二重化領域は、ビームの端部の中間に設けられていてもよく、それでもなお、強化された曲げ抵抗を提供する。
【0252】
周囲ビームの側壁強度の向上も好ましい。側壁116で、パレットのデッキ116は衝撃損傷を受ける可能性がある。フォークリフトのフォークは、しばしば、パレットの下に高速で駆動され、そのフォークの立上げ部138が、
図15aに見られるように、高速で領域Bに衝突することがある。これは、そこの周囲ビームの衝撃損傷を引き起こす可能性がある。周囲ビームの強度の向上を助けるために、周囲ビームを形成するために使用される鋼材のゲージ厚さを増加させるのではなく、局所的な強度向上を提供することができ、それによって、そのビームの重量も抑えることもできる。
図21に示す好ましい実施形態では、好ましくは、周囲ビームのC字形断面の上フランジおよび下フランジの一方および好ましくは両方において、板金の2倍化が提供される。見られるように、上部フランジおよび下部フランジの両方において、側壁116の平面に向かって、好ましくは一致するまで延びるようになっている戻りフランジが規定されている。
【0253】
そこでの板金のこの二重化は、例えばフォークリフトのフォークまたはフォークリフトの立上げ部138が高速で衝突され得る場合に、周囲ビームの衝撃損傷の低減を助ける。側壁自体はシート材料の単一の層のままであり、それによって、厚さが2倍化されたシート材でビーム全体を形成する場合に比べて、ビームの重量を抑えることができる。
【0254】
上述したように、フォークリフトのフォークは、一次支持脚間の位置でデッキの下に到達することができる。主支持脚間の水平方向の間隔は、フォークリフトのフォークのために支持脚の間に幅方向の十分な間隔を許容するようになっている。
【0255】
フォークリフトのフォーク(典型的には幅100mm)が、中間ビームが設けられた場所でパレットの底部に接触することを確実にするために、フォーク方向に延びる中間ビームは、好ましくは、一次支持脚の間の間隙の間に配置されている。フォークリフトのフォーク100が通過するための間隙Gが、
図13に示されている。フォークリフトのフォーク100は、中間ビーム112Aで支持するように入る。パレットが例えば、主支持脚が地面の上でパレットを支持することにより、地面の上に保管されているときは、フォークリフトのフォークがデッキの下に通過できる唯一の間隙は、隣接する主支持脚の間の間隙だけである。フォークリフトのフォークが典型的には100mmの幅Wであるとして、主支持脚の間の間隙G、およびその間隙内の中間ビームまたは複数中間ビームの配置は、好ましくは、フォークリフトのフォークが常に、隣接する主支持脚の間隙Gの間に延びる中間ビームまたは提供されている場合は両方または複数の中間ビームと接触するようになっている。
【0256】
好ましくは、一例として、距離Kは、フォークリフトのフォークが主支持脚に突合せ当接している場合に、フォークの他辺が中間ビームの下にあるようになるように、100mm未満であることが好ましい。同様に、中間ビーム間の距離K2も、
図13に示すように、フォークリフトのフォークが平行な中間ビーム間の間隙に滑り込むことができないように、100mm未満である。好ましい実施形態では、例えば間隔KとK2は約70mmである。間隔は、他の方向であって、詳細には説明されていないが、当業者によってパレットのデッキの下に到達したフォークリフトのフォークが常にパレットの中間ビームを支承するようにするために、これがどのように機能するかを理解できるような他の方向においても同様であり得る。他の軸の間隔は、図のように軸とは異なる場合がある。
【0257】
図13では、1つのフォークリフトのフォークのみが示されているが、2つのフォークリフトのフォークが、通常、パレットを持ち上げるために使用され、他のフォークリフトのフォークは、上述の間隙に隣接する間隙に入ることが理解されるであろう。上述したように、フォークリフトのフォークは、他の方向に間隔をあけて隣接する主支持脚の間の間隙で、
図13に示す方向に対して横方向にデッキの下に到達することができる。
【0258】
本発明のパレットは、軽量構造とすることができる。これにより、出荷/返送コストを低減することができる。また、パレットを手で扱うことを可能にする。例として、エッジ支持されることができ、2500kgの均等荷重を支持することができるパレットのいくつかの重量は、以下のようなものであってもよい。
【0259】
(a) 1200x800 - 約18kg
【0260】
(b) 1200 x 1000 - 約22kg。
【0261】
パレットは、返送費用をさらに節約するように、その高さの約50%またはそれ以上の高さまで入れ子にすることができる。
【0262】
パレットのデッキは、主に金属フレームとプラスチックの高さによって定義され、高さは30~60mmの間であり得る。
【0263】
薄いゲージの板金、好ましくは冷間圧延された板金から所望のビーム形状への使用は、好ましくは中間ビームと周囲ビームの少なくとも1つを軽量構造のままにしながら、衝撃/しわ寄りに対する抵抗を向上させるように、局所的な補強(たとえば、設計されたプロファイルおよび/または所定の位置で板金の層を2倍化することにより)を行うことができる。好ましい形態では、使用される鋼のゲージ厚は、好ましくは厚さが0.045から1.8mmである。好ましくは、板金のゲージ厚は厚さが1mmである。周囲ビームおよび/または中間ビームに使用されることができるプロファイル例の寸法およびその他の特性の実施例を以下に示す。
ビームの実施例
【実施例0264】
(
図18)
連続または必要なところで2つの半割を結合するスポット溶接により、I形に形成される冷間圧延の単一のシートまたは半分のプロファイルの二枚のシートから作られる。