(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096219
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
C03C 23/00 20060101AFI20230630BHJP
A47G 19/22 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
C03C23/00 D
A47G19/22 B
A47G19/22 G
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211808
(22)【出願日】2021-12-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】507061661
【氏名又は名称】株式会社シーティーアイ
(74)【代理人】
【識別番号】100120640
【弁理士】
【氏名又は名称】森 幸一
(72)【発明者】
【氏名】池田 修三
【テーマコード(参考)】
3B001
4G059
【Fターム(参考)】
3B001AA02
3B001CC01
3B001CC38
4G059AA04
4G059AC01
4G059AC08
(57)【要約】
【課題】側面から見たときに底部の内部および/または底部の側面に形成された画像を鮮明に見ることができるコップなどの容器を提供する。
【解決手段】この容器は、透明または半透明の材料からなる底部11と当該底部11に連なる管状部12とを有し、その底部11の内部にレーザー加工により形成された少なくとも一つの第1の画像13および/またはその底部10の側面にレーザー加工以外の加工方法により形成された少なくとも一つの第2の画像を有する。第1の画像13および/または第2の画像を主たる鑑賞方向から見たときの第1の画像13および/または第2の画像の背後の底部11の側面の少なくとも一部の領域11aを白色以外の色に処理する。容器は、コップ、カップなどである。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明または半透明の材料からなる底部と当該底部に連なる管状部とを有し、
上記底部の内部にレーザー加工により形成された少なくとも一つの第1の画像および/または上記底部の側面にレーザー加工以外の加工方法により形成された少なくとも一つの第2の画像を有し、
上記第1の画像および/または上記第2の画像を主たる鑑賞方向から見たときの上記第1の画像および/または上記第2の画像の背後の上記底部の側面の少なくとも一部の領域が白色以外の色に処理されている容器。
【請求項2】
上記底部が円柱状、楕円柱状またはn角柱状(nは5以上の整数)の形状を有する請求項1記載の容器。
【請求項3】
上記底部の側面の上記領域が、上記鑑賞方向側から上記底部の側面に光が入射したときに上記底部の側面から光が出射する領域の一部、主要部または全部を含むように設けられている請求項1または2記載の容器。
【請求項4】
上記底部の側面の上記領域の上記底部の中心軸に関する中心角が20°以上90°以下である請求項1~3のいずれか一項記載の容器。
【請求項5】
上記透明または半透明の材料がガラスからなる請求項1~4のいずれか一項記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は容器に関し、コップなどの各種の容器に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ガラス製のコップの底部の内部にレーザー加工を施して画像を形成する技術が知られている(特許文献1、2参照)。
【0003】
なお、透明あるいは半透明材料内部にレーザー加工により画像を形成し、裏面を黒色あるいは暗色に処理した置物であって、裏面から正面に向かって広がるように形成された傾斜した側面および天面を持つ置物が知られている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3200099号明細書
【特許文献2】特許第6083006号明細書
【特許文献3】特許第5305203号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2の技術は、コップの底部の表面に存在する湾曲、歪み、凹凸などにかかわらず底部の内部に画像を精度良く形成することができるが、この技術により形成されたコップは、側面から見たときに、底部の内部に形成された画像が見えにくいことがあるため、その点で改善の余地があった。
【0006】
そこで、この発明が解決しようとする課題は、側面から見たときに底部の内部および/または底部の側面に形成された画像を鮮明に見ることができるコップなどの容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は、
透明または半透明の材料からなる底部と当該底部に連なる管状部とを有し、
上記底部の内部にレーザー加工により形成された少なくとも一つの第1の画像および/または上記底部の側面にレーザー加工以外の加工方法により形成された少なくとも一つの第2の画像を有し、
上記第1の画像および/または上記第2の画像を主たる鑑賞方向から見たときの上記第1の画像および/または上記第2の画像の背後の上記底部の側面の少なくとも一部の領域が白色以外の色に処理されている容器である。
【0008】
この容器の底部の形状は、この底部の側面に入射する光に対してこの底部が凸レンズとして働く限り特に限定されないが、具体的には、例えば、円柱状、楕円柱状またはn角柱状(nは5以上の整数)である。これらの円柱状、楕円柱状またはn角柱状の形状は、底部の中心軸方向に横断面のサイズ(直径、長軸または短軸の長さなど)が一定の形状であっても変化する形状であってもよい。底部の内部に形成された第1の画像および/または底部の側面に形成された第2の画像の主たる鑑賞方向は、この第1の画像および/または第2の画像の形状などによって決まるが、典型的には、底部の中心軸に対して垂直な特定の方向から見た場合にその画像の特徴が最も良く分かる場合にはその方向である。底部の側面の白色以外の色に処理された領域は、主たる鑑賞方向側から底部の側面に光が入射したときに裏側の底部の側面から光が出射する領域の少なくとも一部、好適にはこの領域の主要部、最も好適にはこの領域の全部を含むように設けられる。主たる鑑賞方向が複数ある場合は、それぞれの鑑賞方向に対して白色以外の色に処理された領域が設けられ、あるいは、これらの領域を含むように広く、白色以外の色に処理された領域が設けられる。白色以外の色は、基本的にはどのような色であってもよく、色相、明度および彩度は必要に応じて選ばれ、白色以外の無彩色および有彩色を含む。以上のように白色以外の色に処理された領域が設けられていることにより、底部の内部に形成された第1の画像および/または底部の側面に形成された第2の画像を主たる鑑賞方向から見たとき、その白色以外の色に処理された領域が虚像として背景に見える結果、第1の画像および/または第2の画像を鮮明に見ることができる。また、この白色以外の色に処理された領域の形状、大きさ、位置、色などの選択によっては、独特の背景が加わることにより第1の画像および/または第2の画像に対して独特の修飾効果を及ぼすことが可能である。一般的には、底部の側面の白色以外の色に処理された領域の、底部の中心軸に関する中心角が20°以上(典型的には90°以下で足りる)であれば、第1の画像および/または第2の画像を主たる鑑賞方向から見たときの画像の背景の主要部または全部を白色以外の色とすることができる。この場合、白色以外の色に処理された領域は、底部の側面の一部にのみ設ければ足りるため、処理に要する手間やコストなどの低減を図ることができる。また、底部の側面から入射した光が白色以外の色に処理された領域に入射することにより反射が抑えられるため、第1の画像および/または第2の画像を主たる鑑賞方向から見たときの不要な反射光を抑えることができることから、これによっても第1の画像および/または第2の画像を鮮明に見ることができる。底部の側面の一部を白色以外の色に処理する方法としては従来公知の方法を用いることができ、必要に応じて選ばれる。底部の側面に第2の画像を形成するためのレーザー加工以外の加工方法としては、サンドブラストなどの従来公知の方法を用いることができ、必要に応じて選ばれる。第1の画像および第2の画像は基本的にはどのようなものであってもよく、文字や図形なども含まれる。
【0009】
容器は、透明または半透明の材料からなる底部と当該底部に連なる管状部とを有するものであれば基本的にはどのようなものであってもよいが、典型的には、管状部を含めた全体が透明または半透明の材料により構成される。この透明または半透明の材料は、典型的にはガラスである。ガラスは基本的にはどのようなものであってもよいが、例えば、ソーダガラス、クリスタルガラス(鉛ガラス)、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどである。
【0010】
容器は基本的にはどのようなものであってもよく、特に限定されないが、具体的には、例えば、コップ、カップ、ワイングラス、ジョッキ、茶碗、急須、ポット、ボール、ピッチャー、アイスペール、皿、鉢、調味料ボトルなどである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、容器の底部の内部に形成された第1の画像および/または底部の側面に形成された第2の画像を主たる鑑賞方向から見たときのその画像の背後の底部の側面の少なくとも一部の領域が白色以外の色に処理されていることにより、画像を鮮明に見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1の実施の形態によるコップを示す斜視図である。
【
図2A】第1の実施の形態によるコップを示す正面図である。
【
図2B】第1の実施の形態によるコップを示す背面図である。
【
図2C】第1の実施の形態によるコップを示す上面図である。
【
図2D】第1の実施の形態によるコップを示す底面図である。
【
図2E】第1の実施の形態によるコップを示す縦断面図である。
【
図3】第1の実施の形態によるコップの底部を示す縦断面図である。
【
図4】第1の実施の形態によるコップの底部を示す縦断面図である。
【
図5】第2の実施の形態によるコップの底部を示す斜視図である。
【
図6】第3の実施の形態によるコップの底部を示す斜視図である。
【
図7A】底部の側面の一部が黒色に処理される前の状態における実施例のコップを正面から撮影した図面代用写真である。
【
図7B】底部の側面の一部が黒色に処理される前の状態における実施例のコップを背面から撮影した図面代用写真である。
【
図8A】底部の側面の一部の黒色に処理された領域の幅を1cmとした実施例のコップを正面から撮影した図面代用写真である。
【
図8B】底部の側面の一部の黒色に処理された領域の幅を1cmとした実施例のコップを背面から撮影した図面代用写真である。
【
図9A】底部の側面の一部の黒色に処理された領域の幅を1.5cmとした実施例のコップを正面から撮影した図面代用写真である。
【
図9B】底部の側面の一部の黒色に処理された領域の幅を1.5cmとした実施例のコップを背面から撮影した図面代用写真である。
【
図10A】底部の側面の一部の黒色に処理された領域の幅を2cmとした実施例のコップを正面から撮影した図面代用写真である。
【
図10B】底部の側面の一部の黒色に処理された領域の幅を2cmとした実施例のコップを背面から撮影した図面代用写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明を実施するための形態(以下「実施の形態」とする)について説明する。
【0014】
〈第1の実施の形態〉
[コップ]
図1は第1の実施の形態によるコップ10を示す。
図2A、
図2B、
図2C、
図2Dおよび
図2Eはそれぞれこのコップ10の正面図、背面図、上面図、底面図および縦断面図である。
【0015】
図1ならびに
図2A、
図2B、
図2C、
図2Dおよび
図2Eに示すように、コップ10は、肉厚の底部11とこの底部11に連なり、上方に向かって末広がりな肉薄の管状部12とからなり、全体が透明または半透明のガラスからなる。この場合、底部11は逆テーパーの付いた円柱(あるいは逆円錐台)の形状を有し、管状部12は同じく逆テーパーの付いた円筒の形状を有する。コップ10の内側の底面は凹んでいる。この場合、コップ10の底部11の内部にレーザー加工により形成された画像13が形成されていることに加えて、この画像13を主たる鑑賞方向から見たときの画像13の背後の底部11の側面の一部の領域11aが白色以外の色、例えば黒色または暗色に処理されていることが特徴である。
図1ならびに
図2A、
図2B、
図2C、
図2Dおよび
図2Eには、一例として、乗用車をカメラで撮影した写真の二次元データに基づいて作成された乗用車の画像13が形成されている。画像13の大きさや位置などは、必要に応じて決められる。
【0016】
白色以外の色に処理された領域11aの大きさ、形状、位置などは、鑑賞方向側からコップ10の底部11の側面に入射する光が底部11の内部を通って鑑賞方向の背後の底部11の側面から光が出射される領域の少なくとも一部を覆うように決定され、画像13をどのように見せたいかに応じて適宜選択することができる。
図2Aおよび
図2Bにおいては、一例として、領域11aが長方形であり、コップ10の中心軸に垂直な方向の幅がその方向の画像13の幅より小さく、コップ10の中心軸方向の幅が底部11の最も薄い部分より小さい場合が示されている。
【0017】
底部11の側面に形成された白色以外の色に処理された領域11aの作用について説明する。
図3はコップ10の底部11を示す。
図3においては、画像13の図示を省略している。ここでは、底部11のテーパー角が小さいとして底部11を円柱とみなす。底部11の中心軸の周りの領域11aの中心角はθである。この場合、底部11は凸レンズである円柱レンズを構成する。底部11の側面を鑑賞方向から見る場合、底部11の側面から入射する光は、側面に白色以外の色に処理された領域11aがなければ、
図3中の光線で示すように、円柱レンズの作用で底部11の側面で屈折した後、裏側の底部11の側面から出射され、焦点に集まる。ところが、白色以外の色に処理された領域11aが設けられているため、底部11の内部を焦点に向かう光は、この領域11aにより遮られる。この結果、底部11の側面を鑑賞方向から見る場合、領域11aの幅が画像13の幅より小さいにもかかわらず、鑑賞者には、画像13の背後が画像13より広い幅に亙って白色以外の色に見える結果、画像13を鮮明に見ることができる。加えて、底部11の側面を鑑賞方向から見た場合、コップ10による不要な光の反射を抑えることができるため、それによっても画像13を鮮明に見ることができる。以上は、底部11が円柱レンズである場合であるが、底部11が逆円錐台の形状であっても、同様なことが成立する。また、画像13の背後が画像13の幅方向の一部だけ白色以外の色に見えるようにする場合には、
図4に示すように、領域11aの中心角θを小さくすればよい。
【0018】
[コップの製造方法]
コップ10の製造方法について説明する。
【0019】
まず、例えば特許文献2に記載された第1の実施の形態と同様にして、コップ10の底部11の内部に画像13を形成する。
【0020】
次に、コップ10の底部11の側面の予め決められた領域を白色以外の色に処理し、領域11aを形成する。白色以外の色に処理する方法は特に限定されず、従来公知の方法から適宜選択することができるが、例えば、白色以外の色の塗料の塗布、白色以外の色のインクによる印刷、真空蒸着法あるいはスパッリング法による光吸収膜の形成などのほか、底部11の側面の近傍の部分を白色以外の色の着色ガラスにより形成する方法などが挙げられる。
【0021】
【0022】
なお、コップ10の底部11の側面の予め決められた領域を白色以外の色に処理した後にコップ10の底部11の内部に画像13を形成してもよい。
【0023】
以上のように、この第1の実施の形態によれば、鑑賞方向から見てコップ10の底部11の裏側の側面に白色以外の色に処理された領域11aが設けられていることにより、画像13を鮮明に見ることができる。加えて、領域11aは底部11の側面の一部に設けるだけで足りるため、領域11aを低コストで形成することができる。
【0024】
〈第2の実施の形態〉
[コップ]
図5は第2の実施の形態によるコップ10の底部11を示す。
図5に示すように、このコップ10は、底部11の内部に形成された画像13の主たる鑑賞方向が互いに45°の角をなす3方向(鑑賞方向1、2、3)であり、これらの鑑賞方向から見たときの底部11の裏側の側面にそれぞれ白色以外の色に処理された領域11aが設けられている。このコップ10のその他のことは第1の実施の形態によるコップ10と同様である。
【0025】
[コップの製造方法]
コップ10の製造方法は第1の実施の形態と同様である。
【0026】
第2の実施の形態によれば、画像13の主たる鑑賞方向が3方向である場合において、そのどの方向から見ても画像13を鮮明に見ることができる。
【0027】
〈第3の実施の形態〉
[コップ]
図6は第3の実施の形態によるコップ10の底部11を示す。
図6に示すように、このコップ10は、底部11の内部に形成された画像13の主たる鑑賞方向が互いに45°の角をなす3方向であるが、第2の実施の形態によるコップ10においてこれらの鑑賞方向から見たときの底部11の裏側の側面にそれぞれ白色以外の色に処理された領域11aを設ける代わりに、これらの三つの領域11aをカバーする大きさの一つの領域11aが設けられている。このコップ10のその他のことは第1の実施の形態によるコップ10と同様である。
【0028】
[コップの製造方法]
コップ10の製造方法は第1の実施の形態と同様である。
【0029】
第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
【0030】
[実施例]
上述のコップ10の製造方法と同様な方法により、市販の透明なソーダ石灰ガラス製コップの肉厚の底部の内部にレーザー加工を施し、画像13として乗用車を形成した。
図7Aはこの状態のコップ10を正面(鑑賞方向)から撮影した写真を示し、
図7Bは背面(鑑賞方向と反対側)から撮影した写真を示す。コップ10の最下端の直径は6cm、最上端の直径は8.4cm、高さは7.8cmである。コップ10の内側の底面は凹んでおり、この凹んだ部分の底部の厚さは2.5cm、底部の側面における厚さは3.5cmである。画像13としての乗用車の幅は約2.5cm、高さは約1.2cmである。
図8Aは、白色以外の色に処理された領域11aとして、両面が黒色の紙を幅1cm、高さ2.5cmにカットしたものを底部の側面に貼り付けたコップ10を正面から撮影した写真を示し、
図8Bは背面から撮影した写真を示す。
図9Aは、白色以外の色に処理された領域11aとして、両面が黒色の紙を幅1.5cm、高さ2.5cmにカットしたものを底部の側面に貼り付けたコップ10を正面から撮影した写真を示し、
図9Bは背面から撮影した写真を示す。
図10Aは、白色以外の色に処理された領域11aとして、両面が黒色の紙を幅2cm、高さ2.5cmにカットしたものを底部の側面に貼り付けたコップ10を正面から撮影した写真を示し、
図10Bは背面から撮影した写真を示す。
図7Aに示すように、画像13としての乗用車は鮮明に見えていない。
図8Aに示すように、領域11aの幅が1cmの場合は画像13としての乗用車の中央部の背景が黒色となっているが、
図9Aに示すように、領域11aの幅が1.5cmの場合は画像13としての乗用車のほぼ全部の背景が黒色となっており、
図10Aに示すように、領域11aの幅が2cmの場合は画像13としての乗用車の全部の背景が黒色となっている。
図8A、
図9Aおよび
図10Aに示すように、画像13の背景の一部、主要部または全部が黒色となっていることにより、画像13を鮮明に見ることができることが分かる。
【0031】
以上、この発明の実施の形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0032】
例えば、上述の実施の形態および実施例において挙げた数値、構成、形状、材料、方法などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構成、形状、材料、方法などを用いてもよい。
【0033】
また、必要に応じて、第1~第3の実施の形態において、コップ10の管状部12の内部および/または側面にもレーザー加工により画像を形成してもよく、この場合、主たる鑑賞方向から管状部12の側面を見たときにこの画像の背後の管状部12の内面に白色以外の色に処理された領域を設けてもよい。
【符号の説明】
【0034】
10…コップ、11…底部、11a…白色以外の色に処理された領域、12…管状部、13…画像
【手続補正書】
【提出日】2022-03-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明または半透明のガラスからなる底部と当該底部に連なる管状部とを有し、
上記底部の内部にレーザー加工により形成された少なくとも一つの第1の画像および/または上記底部の側面にレーザー加工以外の加工方法により形成された少なくとも一つの第2の画像を有し、
上記底部は、当該底部の側面に入射する光に対して凸レンズとして働く形状を有し、
上記第1の画像および/または上記第2の画像を主たる鑑賞方向から見たときの上記第1の画像および/または上記第2の画像の背後の上記底部の側面の一部の領域が白色以外の色に処理され、
上記底部の側面の上記領域が、上記鑑賞方向側から上記底部の側面に光が入射したときに上記底部の側面から光が出射する領域の一部、主要部または全部を含む容器。
【請求項2】
上記底部が円柱状、楕円柱状またはn角柱状(nは5以上の整数)の形状を有する請求項1記載の容器。
【請求項3】
上記底部の側面の上記領域が、上記鑑賞方向側から上記底部の側面に光が入射したときに上記底部の側面から光が出射する領域の全部を含む請求項1または2記載の容器。
【請求項4】
上記底部の内部に上記第1の画像を有し、上記底部の側面に上記第2の画像を有しない請求項1~3のいずれか一項記載の容器。
【請求項5】
上記底部の側面に上記第2の画像を有し、上記底部の内部に上記第1の画像を有しない請求項1~3のいずれか一項記載の容器。