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  • 特開-日射遮蔽装置および遮蔽材 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096254
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】日射遮蔽装置および遮蔽材
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/386 20060101AFI20230630BHJP
   E06B 9/24 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
E06B9/386
E06B9/24 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211875
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼山 慶弘
(57)【要約】
【課題】日射の反射による眩しさを抑えるため、さらなる日射の正反射の低減を図る。
【解決手段】ラダーコード12に支持されるスラット13を備え、スラット13は、基材21と、基材21の表面に透光性塗料が塗布された透光性塗膜22とを備え、透光性塗膜22は、塗22膜内および表面22bに光拡散粒子22a1,22a2が分散されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材に支持される遮蔽材を備え、
前記遮蔽材は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に透光性塗料が塗布された透光性塗膜と、を備え、
前記透光性塗膜は、前記透光性塗膜内および表面に光拡散粒子が分散されている
日射遮蔽装置。
【請求項2】
前記支持部材は、前記遮蔽材を回動可能に支持し、
前記遮蔽材は、回動により、前記一方の面と前記一方の面に対して反対側の他方の面とが選択的に室内側を向く
請求項1に記載の日射遮蔽装置。
【請求項3】
前記基材は、相対する面が凸面と凹面とで構成されている
請求項2に記載の日射遮蔽装置。
【請求項4】
基材と、前記基材の少なくとも一方の面に透光性塗料が塗布された透光性塗膜とを備え、
前記透光性塗膜は、前記透光性塗膜内および表面に光拡散粒子が分散されている
遮蔽材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日射を反射する日射遮蔽装置および遮蔽材に関する。
【背景技術】
【0002】
日射遮蔽装置としての横型ブラインドは、ヘッドボックスから昇降コードが垂下され、かつ、ボトムレールとヘッドボックスとの間に複数の遮蔽材としてのスラットが互いに平行に配置されている。スラットは、ヘッドボックスから垂下されたラダーコードによって支持され、ラダーコードによって回動される(特許文献1参照)。
【0003】
スラットには、日射の反射を抑えた遮熱効果の高いスラットがある。この種のスラットは、その表面がマット加工されて構成されている。例えば、この種のスラットは、基材の表面に、透光性の低い塗料にシリカを混ぜて、表面を微小凹凸面で構成することで、日射の正反射を低減するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平3-29700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の日射遮蔽装置にあっては、日射の正反射による眩しさを抑えるためにも、さらなる日射の正反射低減が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための日射遮蔽装置は、支持部材に支持される遮蔽材を備え、前記遮蔽材は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に透光性塗料が塗布された透光性塗膜と、を備え、前記透光性塗膜は、前記透光性塗膜内および表面に光拡散粒子が分散されている。
【0007】
上記日射遮蔽装置において、前記支持部材は、前記遮蔽材を回動可能に支持し、前記遮蔽材は、回動により、前記一方の面と前記一方の面に対して反対側の他方の面とが選択的に室内側を向くようにしてもよい。
【0008】
上記日射遮蔽装置において、前記基材は、相対する面が凸面と凹面とで構成されているようにしてもよい。
上記課題を解決するための遮蔽材は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に透光性塗料が塗布された透光性塗膜とを備え、前記透光性塗膜は、前記透光性塗膜内および表面に光拡散粒子が分散されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、日射の正反射をより低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】横型ブラインドの斜視図である。
図2】横型ブラインドの正面図。
図3】本実施形態におけるスラットの断面図である。
図4】日射を反射するスラットの状態を示す模式図である。
図5】参考例となるスラットの断面図である。
図6】(a)は、可視光線と等価な人工照明の入射角30°の正反射率を説明する図、(b)は、可視光線と等価な人工照明の入射角60°の正反射率を説明する図である。
図7】(a)は、塗膜に光拡散粒子を含んでいない場合の正反射率を示す図であり、(b)は、透光性を有しない塗膜にマット加工が施された場合の正反射率を示す図であり、(c)は、塗膜に本実施形態と同程度の光拡散粒子を含んでいるが塗膜が透光性を有していない場合の正反射率を示す図であり、(d)は、本実施形態であって、透光性塗膜に光拡散粒子を含んでいる場合の正反射率を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明が適用された横型ブラインドについて図面を参照して説明する。
〔全体構成〕
図1および図2に示すように、横型ブラインド1は、ヘッドボックス11から垂下される複数本のラダーコード12を介して複数枚のスラット13が互いに平行に吊下支持されている。ラダーコード12は、スラット13を支持する支持部材である。各ラダーコード12の上端部は、ヘッドボックス11内に配設されるスラット13の角度調節装置に支持され、下端はボトムレール14に接続されている。ラダーコード12の近傍において、スラット13には、ヘッドボックス11から垂下される複数本の昇降コード15が挿通されている。各昇降コード15は、その上端部がヘッドボックス11内で回転可能に支持される巻取軸16に巻回され、下端部がボトムレール14に接続されている。
【0012】
ヘッドボックス11の一端には、プーリーケース17が設けられ、プーリーケース17から無端状の操作コード18が垂下されている。プーリーケース17内には、プーリーが回転可能に支持され、操作コード18の操作によりプーリーが正逆回転される。操作コード18およびプーリーケース17は、横型ブラインド1の操作部を構成する。
【0013】
操作コード18一方向または他方向に引っ張られると、プーリーが回転され、ギヤボックスなどを介して巻取軸16と接続された駆動軸19が回転される。具体的に、駆動軸19が正転されると、巻取軸16が昇降コード15の繰り出し方向に回転され、スラット13およびボトムレール14が下方に移動され、下降される。また、駆動軸19が逆転されると、巻取軸16が昇降コード15の巻き取り方向に回転され、スラット13およびボトムレール14が上方に移動され、上昇される。横型ブラインド1は、巻取軸16の正逆回転に基づいて、スラット13の昇降動作と並行してスラット13の角度調節装置が動作して、ラダーコード12を介して各スラット13が同位相で回動される。
【0014】
ヘッドボックス11は、少なくともその両端部に取着される取付ブラケット9を介して、窓上部等の取付面に固定される。
遮蔽材としてのスラット13は、細長い矩形薄板状を有している。複数枚のスラット13は、横型ブラインド1の高さ方向である昇降方向に沿って並び、ヘッドボックス11から吊り下げられたラダーコード12によってチルト調整可能に支持されている。最下段のスラット13の下側には、スラット13とほぼ同じ長さを有するボトムレール14が配設されている。ボトムレール14は、昇降コード15の下端がコードホルダ14aなどで固定される固定部である。
【0015】
ボトムレール14は、複数枚のスラット13が降下した状態を維持する際の重量部材である。ボトムレール14は、スラット13とほぼ同じ長手方向の長さと短手方向の幅とを有する。ボトムレール14は、引き上げられるとき、複数枚のスラット13がボトムレール14の上に積み上げられる。ラダーコード12は、一対の縦糸の下端がボトムレール14にコードホルダ14aなどによって接続されている。また、ラダーコード12は、一対の縦糸間に横糸が設けられ、スラット13が横糸によって支持されている。ボトムレール14は、ヘッドボックス11から引き出された昇降コード15の下端が接続され、昇降コード15によってヘッドボックス11から吊り下げられている。
【0016】
〔スラットの構成〕
図3に示すように、スラット13は、基材21と、基材21の表面に塗工される透光性塗膜22とを備えている。基材21は、合成樹脂板、アルミ、ステンレス等の金属板等により形成され、遮光性の材料で形成されている。なお、ここでは、基材21に、アルミニウムが用いられている。さらに、基材21は、また、防炎の材料で形成されていてもよいし、木板で形成されていてもよい。基材21は、断面円弧形状を備えており、相対する面が凸面21aと凹面21bとなっている。
【0017】
一方の面である凸面21aは、ラダーコード12の横糸にスラット13が全開状態において、上側を向く。そして、凸面21aは、スラット13の正遮蔽時において、室外側を向く。凸面21aに対して他方の面となる凹面21bは、室内側を向く。正遮蔽時では、室外から見たとき上下に隣接するスラット13において、下側のスラット13に対して上側のスラット13が重なるように配置されることで、日射31がスラット13の隙間から室内に入射しにくくなる。
【0018】
透光性塗膜22は、透光性塗料を基材21の表面に塗工することによって構成されている。すなわち、透光性塗膜22は、凸面21aと凹面21bとに設けられている。透光性塗膜22を形成する透光性塗料には、一例として、透明塗料が用いられている。透光性塗料には、微粒子である光拡散粒子22a1,22a2が含まれている。光拡散粒子22a1,22a2は、透光性塗膜22の表面22bだけでなく、その内部にも分散されている。なお、透光性塗膜22の表面に存在するものが光拡散粒子22a1であり、透光性塗膜22の内部に存在するものが光拡散粒子22a2である。光拡散粒子22a1,22a2は、無機粒子である。一例として、光拡散粒子22a1,22a2は、ガラスビーズ、アクリルビーズ、シリカなどであってもよいし、これらのビーズを混ぜて構成してもよい。
【0019】
光拡散粒子22a1,22a2の粒径は、1μm以上である。光拡散粒子22a1,22a2の粒径が1μm以上とすることで、十分に透光性塗膜22の表面および内部において、光を拡散反射することができる。また、粒径は、30μm以下、または、10μm以下である。光拡散粒子22a1,22a2の粒径を30μm以下、または、10μm以下とすることで、必要とする透光性塗膜22の所定厚みの中に十分に光拡散粒子22a2を均一に分散することができる。光拡散粒子22a1,22a2の粒径は、一例として、3μm程度である。また、透光性塗膜22の厚みは、10μm以上である。また、50μm以下、または、20μm以下である。光拡散粒子22a1,22a2の粒径は、透光性塗膜22の厚みより小さいことが好ましい。これにより、透光性塗膜22の中にも、光拡散粒子22a2を分散させることができる。
【0020】
また、光拡散粒子22a1,22a2は、透光性塗料の中に2質量%以上または4質量%以上含まれている。透光性塗料の中に光拡散粒子22a1,22a2を2質量%または4質量%以上とすることで、透光性塗膜22の表面および内部において、光を拡散反射して正反射率を低減できる。また、透光性塗料の中に10質量%以下または5質量%以下含まれている。透光性塗料の中に光拡散粒子22a1,22a2を10質量%または5質量%以下とすることで、塗料中に光拡散粒子22a1,22a2を均一に分散させることができる。また、塗料の粘性が上がり過ぎ塗工困難となることを防ぐことができる。
【0021】
図4に示すように、全開時は、スラット13は、互いに離間し、かつ、平行な状態となる。日射31の多くは、室外の斜め上方から入射し、そして、スラット13の表面で拡散反射する。そして、日射31は、室内に進入する。図3に示すように、スラット13が開状態のときに日射31が入射されると、透光性塗膜22の表面22bにある多数の光拡散粒子22a1によって日射31が拡散反射される。加えて、透光性塗膜22は、透光性を有している。したがって、透光性塗膜22の内部に日射31が進入し、内部に進入した日射31は、内部にある多数の光拡散粒子22a2によって拡散反射される。
【0022】
これに対して、図5に示すように、塗膜22xが透光性を有していない場合、透光性塗膜22の場合と同じように含有していたとしても、日射31は、塗膜22x内に殆ど進入しない。そして、塗膜22xの表面22bにある多数の光拡散粒子22a1が日射31を拡散反射するだけである。塗膜22xの内部に存在する光拡散粒子22a2は、日射拡散反射にほとんど寄与しない。
【0023】
スラット13に対する日射31の入射角は、正午やその前後の太陽高度が高いときには、小さくなり、朝や夕方は、入射角が大きくなる。ここでの入射角は、日射(可視光線)の入射方向とスラット13の法線とがなす角である。したがって、図3に示すように、透光性塗膜22が透光性を有している場合、入射角が大きいほど、日射31が透光性塗膜22内を通過する光路長が長くなる。その分、日射31は、透光性塗膜22内における光拡散粒子22a2に繰り返し当たり、より多く拡散反射されることになる。
【0024】
図7は、スラット13における、可視光線と等価な人工照明の正反射率を示している。具体的に、(a)は、塗膜に光拡散粒子22a1,22a2を含んでいない場合を示している。(b)は、透光性を有しない塗膜にマット加工が施された場合を示している(光拡散粒子22a1,22a2の量が(c)および(d)の場合よりも少ない)。(c)は、塗膜22xに本実施形態と同程度の光拡散粒子22a1,22a2を含んでいるが塗膜22xが透光性を有していない場合を示している。(d)は、本実施形態であって、透光性塗膜22に光拡散粒子22a1,22a2を含んでいる場合を示している。
【0025】
そして、図7(a)ないし(d)の各々は、可視光線と等価な人工照明の入射角30°の正反射率(図6(a)参照)と入射角60°の正反射率(図6(b)参照)を示している。なお、(b)の場合において、光拡散粒子は、塗料の中に1質量%程度、含まれている。また、(c)および(d)において、光拡散粒子22a2は、塗料の中に2質量%以上、10質量%以下、含まれている。
【0026】
図7に示すように、スラット13は、塗膜に光拡散粒子22a1,22a2を含まずマット加工が施されていない場合(図7(a)参照)よりもマット加工が施されている場合(図7(b)参照)の方か正反射率が低くなる。さらに、塗膜に含まれる光拡散粒子22a1,22a2が増えるほど正反射率は低くなる(図7(c)および(d)参照)。
【0027】
また、図7(a)ないし(c)において、可視光線の入射角30°の正反射率と入射角60°の正反射率とを比較すると、入射角60°の正反射率の方が入射角30°反射の正反射率よりも高い。これに対して、本実施形態である(d)は、入射角60°の正反射率の方が入射角30°の正反射率よりも低くなる。これは、入射角が大きいほど、日射31が透光性塗膜22内を通過する光路長が長くなる。その分、日射31は、透光性塗膜22内において、繰り返し光拡散粒子22a2に当たり、拡散反射が繰り返されるためである。また、拡散反射繰り返されることで、日射31が減衰されるためである。このような、入射角60°の正反射率の方が入射角30°の正反射率よりも低くなる現象は、入射角が60°よりも大きい70°や80°でも同様に現れる。
【0028】
〔実施形態の作用〕
以上のように構成された横型ブラインド1は、次のような作用を有する。
先ず、スラット13を下降させる場合について説明する。スラット13を下方に移動させる場合、操作コード18が引っ張られると、初動において、スラット13は、日射31を遮る全閉状態となる。次いで、巻取軸16が昇降コード15の繰り出し方向に回転され、スラット13およびボトムレール14が下方に移動され、下降される。この後、スラット13およびボトムレール14は、互いに平行な全開状態となる。
【0029】
次いで、スラット13を上昇させる場合について説明する。スラット13を上方に移動させる場合、先ず、操作コード18が下降時とは逆方向に引っ張られる。すると、スラット13は、全閉状態からスラット13が互いに平行な全開状態を介してスラット13が逆向きに逆全閉の状態となる。この後、スラット13およびボトムレール14は上昇される。
【0030】
〔実施形態の効果〕
以上のような横型ブラインド1は、以下のように列挙する効果を得ることができる。
(1)スラット13は、表面に透光性塗料が塗布された透光性塗膜22を備え、膜内および表面22bに光拡散粒子22a1,22a2が分散されている。したがって、正反射率を低くすることができる。これにより、スラット13における日射31の正反射による眩しさを抑えることができる。また、正反射率が下がることで、省エネルギ効果を高めることができる。このような横型ブラインド1は、日射31が入りやすい南面・東西面の窓に設置することがより好ましい。
【0031】
(2)朝や夕方などは太陽高度の低い時間帯である。このような時間帯において、スラット13が開状態であると、開状態のスラット13に対する日射31の入射角は大きくなる。このような時間帯において、日射31は、スラット13の上側の凸面21aで反射して室内に多く入射する。このとき、スラット13は、全開状態での日射31の室内への正反射を低減することができる。もちろん、凸面21aが室外側を向いた全閉状態のときであっても、日射31の正反射を低減することができる。
【0032】
(3)日射31の入射角が大きいときには、より正反射率を低くすることができる。すなわち、スラット13は、可視光線の入射角30°反射の正反射率より入射角60°反射の正反射率の方が小さい。入射角60°反射は、室内の人が反射光によって眩しさを感じやすい角度である。これにより、朝や夕方などの太陽高度が低いときのスラット13での正反射を抑えることで、これに伴う眩しさを低減することができる。
【0033】
(4)光拡散粒子22a1,22a2にシリカ、アクリルビーズ、ガラスビーズなどを用いることで、透光性塗料に容易に分散させることができる。そして、透光性塗膜22の表面だけでなく内部にも、光拡散粒子22a1,22a2を分散させることができる。
【0034】
なお、横型ブラインド1は、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・スラット13としては、凸面21aと凹面21bを有する形状ではなく、両面が平坦面で構成された平板であってもよい。
【0035】
・横型ブラインド1の操作部としては、チルトポールの先端部にイコライザを設けたワンポール式であってもよい。また、ポールとコードが別々に付き、スラット13の開閉はポールを回して行い、スラット13の昇降は昇降コード15を引いて操作するポール式であってもよい。
【0036】
・スラット13は、少なくとも開状態において、日射31の入射面となる上側を向く面、ここでは凸面21aに光拡散粒子22a1,22a2が分散された透光性塗膜22を設けるようにすればよい。下側となる凹面21bは、建物の外観・内観のデザイン性向上のため、透光性を有さない塗膜を設けてもよい。すなわち、凸面21aと凹面21bとで色違いとしてもよい。
【0037】
・基材21に、透光性塗料を塗工するにあたっては、基材21の表面に下地層を設けてからでもよい。
・透光性塗料は、透光性を有していれば、透明でなくてもよい。塗料には顔料や染料などの色材を含んでいてもよい。
【0038】
・スラット13の表面は、汚れ、ほこりなどを落とし易くするため、フッ素コードなどが施されていてもよい。また、防汚、抗菌、消臭効果を高めるため、酸化チタンコートを施してもよい。さらに、遮熱効果を高めるため、遮熱コートを施すようにしてもよい。
【0039】
・手動の横型ブラインド1の他、電動の横型ブラインドにも適用可能である。
・日射遮蔽装置としては、横型ブラインド1ではなく、手動又は電動の縦型ブラインドに用いられるスラットであってもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…横型ブラインド
9…取付ブラケット
11…ヘッドボックス
12…ラダーコード
13…スラット
14…ボトムレール
14a…コードホルダ
15…昇降コード
16…巻取軸
17…プーリーケース
18…操作コード
19…駆動軸
21…基材
21a…凸面
21b…凹面
22…透光性塗膜
22a1,22a2…光拡散粒子
22b…表面
22x…塗膜
31…日射
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7