(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096288
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】冷蔵庫、冷蔵庫制御システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
F25D 21/08 20060101AFI20230630BHJP
【FI】
F25D21/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211924
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 智裕
(72)【発明者】
【氏名】中川 雅至
(72)【発明者】
【氏名】紅林 芳嘉
(72)【発明者】
【氏名】古井 孝侑
【テーマコード(参考)】
3L046
【Fターム(参考)】
3L046AA02
3L046BA01
3L046CA05
3L046GA01
3L046GA06
3L046JA01
3L046MA01
3L046MA02
3L046MA03
3L046MA04
(57)【要約】
【課題】外部電源を用いなくても、停電時における冷蔵庫の冷却能力を長期に亘って維持できる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷蔵庫は、冷却器を備える冷蔵庫は、であって、第1条件が成立するたびに、前記冷却器に着いた霜を溶かす除霜運転を実行する除霜運転実行部と、前記冷蔵庫の設置場所を含む区域に対して停電の発生要因に係わる予報が発表された場合、前記冷蔵庫の運転モードを第1モードから前記第1モードと相違する第2モードに移行させるモード移行部と、前記第2モードにおいて、前記冷蔵庫の庫内温度を前記第1モードにおける前記冷蔵庫の庫内温度より低くする運転制御部と、を備え、前記除霜運転実行部は、前記第2モードにおいて、前記運転制御部が前記冷蔵庫の庫内温度の低下を開始した場合、前記第1条件が成立しても前記第1条件と相違する第2条件が成立しなければ前記除霜運転を実行しない。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却器を備える冷蔵庫であって、
第1条件が成立するたびに、前記冷却器に着いた霜を溶かす除霜運転を実行する除霜運転実行部と、
前記冷蔵庫の設置場所を含む区域に対して停電の発生要因に係わる予報が発表された場合、前記冷蔵庫の運転モードを第1モードから前記第1モードと相違する第2モードに移行させるモード移行部と、
前記第2モードにおいて、前記冷蔵庫の庫内温度を前記第1モードにおける前記冷蔵庫の庫内温度より低くする運転制御部と、を備え、
前記除霜運転実行部は、
前記第2モードにおいて、前記運転制御部が前記冷蔵庫の庫内温度の低下を開始した場合、前記第1条件が成立しても前記第1条件と相違する第2条件が成立しなければ前記除霜運転を実行しない、
冷蔵庫。
【請求項2】
前記冷蔵庫の運転モードが前記第2モードに移行した場合、前回の前記除霜運転から第1所定時間が経過しているか否かを判定する第1判定部を備え、
前記除霜運転実行部は、前記第1所定時間が経過していると前記第1判定部が判定した場合、前記除霜運転を実行し、
前記運転制御部は、前記第1所定時間が経過していると前記第1判定部が判定した場合、前記除霜運転実行部が前記除霜運転を実行した後に前記冷蔵庫の庫内温度を低くする、
請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前回の前記除霜運転から第2所定時間が経過しているか否かを判定する第2判定部を備え、
前記除霜運転実行部は、前記区域に対する前記予報の発表が解除され、且つ、前記第2判定部が前記第2所定時間を経過していると判定した場合、前記除霜運転を実行し、
前記モード移行部は、前記区域に対する前記予報の発表が解除され、且つ、前記第2判定部が前記第2所定時間を経過していると判定した場合、前記除霜運転実行部が前記除霜運転を実行した後に前記冷蔵庫の運転モードを前記第2モードから前記第1モードに移行させる、
請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記第1条件は、所定周期が到来することであり、
前記第2条件は、前記冷蔵庫の冷蔵室の庫内温度が第1温度を上回ったこと、及び、前記冷蔵庫の冷凍室の庫内温度が第2温度を上回ったことの少なくともいずれかである、
請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
冷却器を有する冷蔵庫と、前記冷蔵庫と通信する情報処理装置とを備える冷蔵庫制御システムであって、
前記情報処理装置は、
前記冷蔵庫の設置場所を含む区域に対して停電の発生要因に係わる予報が発表された場合、前記冷蔵庫の運転モードを第1モードから前記第1モードと相違する第2モードに移行させる移行指示情報を前記冷蔵庫に送信する送信部を備え、
前記冷蔵庫は、
第1条件が成立するたびに、前記冷却器に着いた霜を溶かす除霜運転を実行する除霜運転実行部と、
前記移行指示情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、
前記受信部が前記移行指示情報を受信した場合、前記冷蔵庫の運転モードを前記第1モードから前記第2モードに移行させるモード移行部と、
前記第2モードにおいて、前記冷蔵庫の庫内温度を前記第1モードにおける前記冷蔵庫の庫内温度より低くする運転制御部と、を備え、
前記除霜運転実行部は、
前記第2モードにおいて、前記運転制御部が前記冷蔵庫の庫内温度の低下を開始した場合、前記第1条件が成立しても前記第1条件と相違する第2条件が成立しなければ前記除霜運転を実行しない、
冷蔵庫制御システム。
【請求項6】
冷却器を備える冷蔵庫のプロセッサを、
第1条件が成立するたびに、前記冷却器に着いた霜を溶かす除霜運転を実行する除霜運転実行部と、
前記冷蔵庫の設置場所を含む区域に対して停電の発生要因に係わる予報が発表された場合、前記冷蔵庫の運転モードを第1モードから前記第1モードと相違する第2モードに移行させるモード移行部と、
前記第2モードにおいて、前記冷蔵庫の庫内温度を前記第1モードにおける前記冷蔵庫の庫内温度より低くする運転制御部として機能させ、
前記除霜運転実行部は、
前記第2モードにおいて、前記運転制御部が前記冷蔵庫の庫内温度の低下を開始した場合、前記第1条件が成立しても前記第1条件と相違する第2条件が成立しなければ前記除霜運転を実行しない、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷蔵庫、冷蔵庫制御システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、停電時において冷蔵庫内の食品を保存できる建物給電システムを開示する。この建物給電システムは、所定の建物と接続可能な給電車両と、冷蔵庫と、を備え、所定の建物に停電が発生した場合、給電車両により冷蔵庫に給電を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、外部電源を用いなくても、停電時における冷蔵庫の冷却能力を長期に亘って維持できる冷蔵庫、冷蔵庫制御システム、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における冷蔵庫は、冷却器を備える冷蔵庫であって、第1条件が成立するたびに、前記冷却器に着いた霜を溶かす除霜運転を実行する除霜運転実行部と、前記冷蔵庫の設置場所を含む区域に対して停電の発生要因に係わる予報が発表された場合、前記冷蔵庫の運転モードを第1モードから前記第1モードと相違する第2モードに移行させるモード移行部と、前記第2モードにおいて、前記冷蔵庫の庫内温度を前記第1モードにおける前記冷蔵庫の庫内温度より低くする運転制御部と、を備え、前記除霜運転実行部は、前記第2モードにおいて、前記運転制御部が前記冷蔵庫の庫内温度の低下を開始した場合、前記第1条件が成立しても前記第1条件と相違する第2条件が成立しなければ前記除霜運転を実行しない。
【0006】
また、本開示における冷蔵庫制御システムは、冷却器を有する冷蔵庫と、前記冷蔵庫と通信する情報処理装置とを備える冷蔵庫制御システムであって、前記情報処理装置は、前記冷蔵庫の設置場所を含む区域に対して停電の発生要因に係わる予報が発表された場合、前記冷蔵庫の運転モードを第1モードから前記第1モードと相違する第2モードに移行させる移行指示情報を前記冷蔵庫に送信する送信部を備え、前記冷蔵庫は、第1条件が成立するたびに、前記冷却器に着いた霜を溶かす除霜運転を実行する除霜運転実行部と、前記移行指示情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、前記受信部が前記移行指示情報を受信した場合、前記冷蔵庫の運転モードを前記第1モードから前記第2モードに移行させるモード移行部と、前記第2モードにおいて、前記冷蔵庫の庫内温度を前記第1モードにおける前記冷蔵庫の庫内温度より低くする運転制御部と、を備え、前記除霜運転実行部は、前記第2モードにおいて、前記運転制御部が前記冷蔵庫の庫内温度の低下を開始した場合、前記第1条件が成立しても前記第1条件と相違する第2条件が成立しなければ前記除霜運転を実行しない。
【0007】
また、本開示におけるプログラムは、冷却器を備える冷蔵庫のプロセッサを、第1条件が成立するたびに、前記冷却器に着いた霜を溶かす除霜運転を実行する除霜運転実行部と、前記冷蔵庫の設置場所を含む区域に対して停電の発生要因に係わる予報が発表された場合、前記冷蔵庫の運転モードを第1モードから前記第1モードと相違する第2モードに移行させるモード移行部と、前記第2モードにおいて、前記冷蔵庫の庫内温度を前記第1モードにおける前記冷蔵庫の庫内温度より低くする運転制御部として機能させ、前記除霜運転実行部は、前記第2モードにおいて、前記運転制御部が前記冷蔵庫の庫内温度の低下を開始した場合、前記第1条件が成立しても前記第1条件と相違する第2条件が成立しなければ前記除霜運転を実行しない。
【発明の効果】
【0008】
本開示における冷蔵庫、冷蔵庫制御システム、及びプログラムは、停電発生前に冷蔵庫の庫内温度を低下させることができ、また、冷蔵庫の庫内温度の低下が開始した後の除霜運転の実行回数を低減できる。そのため、外部電源を用いなくても、停電時における冷蔵庫の冷却能力を長期に亘って維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1における冷蔵庫制御システムの構成を示す図
【
図2】実施の形態1における冷蔵庫、冷蔵庫制御サーバ、及び端末装置の構成を示すブロック図
【
図3】実施の形態1における冷蔵庫制御システムの動作を示すフローチャート
【
図4】実施の形態1における冷蔵庫の庫内温度の変化を示すタイミングチャート
【
図5】実施の形態1における冷蔵庫の庫内温度の変化を示すタイミングチャート
【
図6】実施の形態1における冷蔵庫の庫内温度の変化を示すタイミングチャート
【
図7】実施の形態2における冷蔵庫制御システムの動作を示すフローチャート
【
図8】実施の形態3における冷蔵庫制御システムの動作を示すフローチャート
【
図9】実施の形態4における冷蔵庫制御システムの構成を示す図
【
図10】実施の形態4における冷蔵庫制御システムの動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、冷却器に着いた霜を溶かす除霜運転を行う冷蔵庫があった。一般的に、除霜運転では冷蔵庫の庫内温度が上昇するため、除霜運転によって庫内温度が上昇したタイミングで停電が発生すると、停電時の冷却能力を長期に亘って維持できない虞があると言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
また、特許文献1は、停電時において冷蔵庫の冷却能力を維持できる一方、給電車両のような外部電源を用いる必要があると言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、外部電源を用いなくても、停電時において冷蔵庫の冷却能力を長期に亘って維持できる冷蔵庫、冷蔵庫制御システム、及びプログラムを提供する。
【0011】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
(実施の形態1)
実施の形態1について説明する。
[1-1.構成]
[1-1-1.冷蔵庫制御システムの構成]
図1は、冷蔵庫制御システム1000の構成を示す図である。
冷蔵庫制御システム1000は、冷蔵庫1を制御するシステムである。
【0013】
冷蔵庫制御システム1000は、冷蔵庫1を備える。
図1において、冷蔵庫1は、ユーザPの自宅Hに設置されている。冷蔵庫1は、前面が開口した主箱体10を備える。主箱体10には、冷蔵室11、製氷室12、新鮮凍結室13、冷凍室14、及び野菜室15が形成されている。冷蔵室11の前面の開口部には、回転式の左ドア11Aと回転式の右ドア11Bとが設けられている。製氷室12、新鮮凍結室13、冷凍室14、及び野菜室15のそれぞれには、物品を収容可能な引出12A、13A、14A、15Aがそれぞれ設けられている。なお、本実施形態において物品は、食品や、食品を収容する容器などである。冷蔵庫1は、ユーザPの自宅Hに設置された通信装置2と通信接続し、通信装置2を介して冷蔵庫制御サーバ3と通信する。
自宅Hは、本開示の「設置場所」に相当する。本実施の形態における冷蔵庫制御サーバ3は、本開示の「情報処理装置」に相当する。
【0014】
通信装置2は、通信ネットワークNWに接続し、通信ネットワークNWを介して冷蔵庫制御サーバ3と通信する。通信ネットワークNWは、公衆回線網、専用線、その他の通信回線、及び各種の通信設備で構成されるネットワークであり、具体的な態様は制限されない。例えば、通信ネットワークNWは、広域ネットワークでもよい。通信ネットワークNWは、無線通信回路及び有線通信回路の少なくともいずれかを含む構成でもよい。通信装置2は、冷蔵庫1及び端末装置4を通信ネットワークNWに接続するためのインターフェイス装置として機能する。
【0015】
端末装置4は、例えばスマートフォンやタブレット端末などのPC(Personal Computer)である。端末装置4は、冷蔵庫制御アプリ411がインストールされている。冷蔵庫制御アプリ411は、インストール可能なアプリケーションプログラムであり、冷蔵庫1を制御するためのアプリケーションプログラムである。
【0016】
図1では、在宅するユーザPを実線で示し、自宅Hから外出したユーザPを点線で示している。端末装置4は、在宅するユーザPに使用される場合、冷蔵庫制御アプリ411の機能によって、通信装置2を介して、或いは通信装置2を介さずに、冷蔵庫制御サーバ3と通信する。また、端末装置4は、自宅Hから外出したユーザPに使用され、且つ、通信装置2と通信接続を確立できない場合、冷蔵庫制御アプリ411の機能によって、通信装置2を介すことなく冷蔵庫制御サーバ3と通信する。
【0017】
冷蔵庫制御システム1000は、冷蔵庫制御サーバ3を備える。冷蔵庫制御サーバ3は、冷蔵庫1を制御するサーバ装置であり、通信ネットワークNWに接続し、冷蔵庫1、端末装置4、及び気象警報サーバ5と通信する。
【0018】
気象警報サーバ5は、発令有無情報を提供するサーバ装置である。発令有無情報は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に対する気象警報の発令の有無を示す情報である。気象警報は、例えば、暴風、暴風雪、大雨、大雪、高潮、洪水、波浪等の停電の発生要因に係る警報である。
気象警報は、本開示の「停電の発生要因に係わる予報」に相当する。
【0019】
なお、気象警報サーバ5が提供する発令有無情報の区域は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域であればよく、例えば一次細分区域でも二次細分区域でも他の区域でもよい。
【0020】
なお、各図では、冷蔵庫制御サーバ3を、1つのブロックによって表現するが、これは必ずしも冷蔵庫制御サーバ3が単一のサーバ装置により構成されることを意味しない。例えば、冷蔵庫制御サーバ3は、処理内容が異なる複数のサーバ装置を含んで構成されてもよい。また、各図では、気象警報サーバ5を、1つのブロックによって表現するが、これは必ずしも気象警報サーバ5が単一のサーバ装置により構成されることを意味するものではない。例えば、気象警報サーバ5は、処理内容が異なる複数のサーバ装置を含んで構成されてもよい。また、各図では、冷蔵庫制御サーバ3と気象警報サーバ5とを別体のサーバ装置として例示しているが、冷蔵庫制御サーバ3と気象警報サーバ5とは、同じサーバ装置として構成されてもよい。
【0021】
[1-1-2.冷蔵庫、冷蔵庫制御サーバ、及び端末装置の構成]
次に、冷蔵庫1、冷蔵庫制御サーバ3、及び端末装置4の構成について説明する。
図2は、冷蔵庫1、冷蔵庫制御サーバ3、及び端末装置4の構成を示すブロック図である。
【0022】
まず、冷蔵庫1の構成について説明する。
冷蔵庫1は、冷蔵庫制御部16、冷蔵庫通信部17、センサ部18、冷却部19、及び除霜部20を備える。
【0023】
冷蔵庫制御部16は、CPU(Central Procrssing Unit)などのプロセッサである冷蔵庫プロセッサ100、及び冷蔵庫記憶部110を備える。冷蔵庫制御部16は、冷蔵庫プロセッサ100が、冷蔵庫記憶部110が記憶する制御プログラム111を読み出して実行することにより、冷蔵庫1の各部を制御する。冷蔵庫制御部16は、機能部として、冷蔵庫通信制御部101、モード移行部102、運転制御部103、除霜運転実行部104、第1判定部105、及び第2判定部106を備える。冷蔵庫プロセッサ100は、制御プログラム111を実行することで、冷蔵庫通信制御部101、モード移行部102、運転制御部103、除霜運転実行部104、第1判定部105、及び第2判定部106として機能する。
冷蔵庫プロセッサ100は、本開示の「プロセッサ」に相当する。制御プログラム111は、本開示の「プログラム」に相当する。冷蔵庫通信制御部101は、本開示の「受信部」に相当する。
【0024】
冷蔵庫記憶部110は、冷蔵庫プロセッサ100が実行するプログラムや、冷蔵庫プロセッサ100により処理されるデータを記憶するメモリを備える。冷蔵庫記憶部110は、冷蔵庫プロセッサ100が実行する制御プログラム111、その他の各種データを記憶する。冷蔵庫記憶部110は、不揮発性の記憶領域を有する。冷蔵庫記憶部110は、揮発性の記憶領域を備え、冷蔵庫プロセッサ100のワークエリアを構成してもよい。
【0025】
冷蔵庫通信部17は、所定の通信規格に従った通信回路などの通信に係わる構成を備える通信インターフェイスであり、所定の通信規格に従って冷蔵庫制御サーバ3と通信する。冷蔵庫通信部17が使用する通信規格は、無線通信規格(例えばIEEE802.11a/11b/11g/11n/11ac、Bluetooth(登録商標))でもよいし有線通信規格でもよい。
【0026】
センサ部18は、各種のセンサを備え、センサごとにセンサの検出値を冷蔵庫制御部16に出力する。センサ部18は、冷蔵室温度センサ121、冷凍室温度センサ122、及び冷却器温度センサ123を備える。
冷蔵室温度センサ121は、冷蔵室11の庫内温度を検出する。
冷凍室温度センサ122は、冷凍室14の庫内温度を検出する。
冷却器温度センサ123は、冷却器134の温度を検出する。冷却器温度センサ123は、例えば冷却器134の表面や冷却器134の内部等の所定の位置の温度を、冷却器134の温度として検出する。
【0027】
冷却部19は、圧縮機131や、凝縮器132、キャピラリーチューブ133、冷却器134、冷却器134が生成した冷気を各収容室に送る冷却ファン135、及び、冷却ファン135により送られる冷気を分流するダンパー136等の冷蔵庫1の各収容室を冷却する機構を備える。冷却部19は、冷蔵庫制御部16の制御に従って、冷蔵庫1の各収容室を冷却する。
【0028】
除霜部20は、冷却器134を加熱するヒータ141を備える。除霜部20は、冷蔵庫制御部16に接続する。ヒータ141は、冷蔵庫制御部16の制御に従って、冷却器134を加熱する。これにより、冷却器134は除霜される。
【0029】
上述したように、冷蔵庫プロセッサ100は、冷蔵庫通信制御部101、モード移行部102、運転制御部103、除霜運転実行部104、第1判定部105、及び第2判定部106として機能する。
【0030】
冷蔵庫通信制御部101は、冷蔵庫通信部17を介して冷蔵庫制御サーバ3と通信する。また、冷蔵庫通信制御部101は、冷蔵庫制御サーバ3との通信に係わる処理を行う。
【0031】
モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを、通常運転モード又は停電予冷運転モードに移行させる。例えば、モード移行部102は、冷蔵庫1の設定データに、冷蔵庫1の運転モードが通常運転モードであるか停電予冷運転モードであるかを記述することによって、冷蔵庫1の運転モードを移行させる。モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを移行させると、移行させた運転モードの情報を、運転制御部103、除霜運転実行部104、第1判定部105、及び第2判定部106に出力する。
【0032】
通常運転モードは、冷蔵庫1の庫内温度が停電予冷運転モードより高い運転モードである。
停電予冷運転モードは、除霜運転時以外において、冷蔵庫1の庫内温度が通常運転モードより低い運転モードである。停電予冷運転モードは、温度低下運転と温度維持運転とが行われる。温度低下運転は、冷蔵庫1の庫内温度を低下させる運転である。温度維持運転は、温度低下運転で低下させた冷蔵庫1の庫内温度を維持する運転である。なお、停電予冷運転モードにおいては、全種類の庫内を対象に庫内温度を低下させてもよいし、例えば冷蔵室11のみ等の任意の庫内を対象に庫内温度を低下させてもよい。
通常運転モードは、本開示の「第1モード」に相当する。停電予冷運転モードは、本開示の「第2モード」に相当する。
【0033】
運転制御部103は、停電予冷運転モードの温度低下運転において、圧縮機131の状態を高回転状態にし、冷蔵庫1の庫内の冷却量を増加させる。
運転制御部103は、停電予冷運転モードの温度維持運転において、圧縮機131の状態を低回転状態にし、冷蔵庫1の庫内温度を維持する。低回転状態とは、高回転状態より回転数が低く、停止状態より回転数が高い状態である。
運転制御部103は、通常運転モードにおいて、圧縮機131の状態を停止状態と低回転状態とを繰り返す状態にし、冷蔵庫1の庫内温度を停電予冷運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度より高くする。
【0034】
除霜運転実行部104は、冷却器134に着いた霜を溶かす除霜運転を実行する。除霜運転実行部104は、除霜運転において、ヒータ141に通電を行ってヒータ141を加熱させる。これにより、ヒータ141の熱が冷却器134に伝達し、冷却器134に着いた霜が溶ける。除霜運転実行部104は、除霜運転を開始して所定のトリガーが発生した場合、除霜運転を終了する。所定のトリガーとしては、除霜運転を開始してから所定時間が経過したことや、冷却器温度センサ123が検出する温度が所定の温度になったことなどが例に挙げられる。
【0035】
除霜運転実行部104は、通常運転モードにおいて、第1条件が成立するたびに除霜運転を実行する。本実施の形態において、第1条件は、所定周期(例えば13時間)が到来したことである。除霜運転実行部104は、停電予冷運転モードにおいて、第1条件と相違する第2条件が成立した場合に除霜運転を実行する。換言すると、除霜運転実行部104は、停電予冷運転モードにおいて、所定周期が到来して第1条件が成立しても、第2条件が成立しなければ、除霜運転を実行しない。本実施の形態において第2条件は、冷蔵室11の庫内温度が第1温度を上回ったこと、及び、冷凍室14の庫内温度が第2温度を上回ったことの少なくともいずれかである。第1温度は、第2温度より高い温度であって、例えば10℃である。第2温度は、例えば-18℃である。
【0036】
第1判定部105は、冷蔵庫1の運転モードを停電予冷運転モードに移行した場合、前回の除霜運転から第1所定時間が経過しているか否かを判定する。第1所定時間は、例えば4時間である。なお、前回の除霜運転からとの起点は、前回の除霜運転が終了したタイミングでも、前回の除霜運転が開始したタイミングでもよい。第1判定部105は、判定結果を除霜運転実行部104及び運転制御部103に出力する。
【0037】
第2判定部106は、停電予冷運転モードの終了に際して、前回の除霜運転から第2所定時間が経過しているか否かを判定する。第2所定時間は、例えば13時間である。ここで、前回の除霜運転からとの起点は、前回の除霜運転が終了したタイミングでも、前回の除霜運転が開始したタイミングでもよい。第2判定部106は、判定結果を除霜運転実行部104及び運転制御部103に出力する。
【0038】
次に、冷蔵庫制御サーバ3の構成について説明する。
冷蔵庫制御サーバ3は、サーバ制御部30、及びサーバ通信部31を備える。
【0039】
サーバ制御部30は、CPUなどのプロセッサであるサーバプロセッサ300、及びサーバ記憶部310を備える。サーバ制御部30は、サーバプロセッサ300が、サーバ記憶部310が記憶する制御プログラム311を読み出して実行することにより、冷蔵庫制御サーバ3の各部を制御する。サーバ制御部30は、機能部として、サーバ通信制御部301を備える。サーバプロセッサ300は、制御プログラム311を実行することで、サーバ通信制御部301として機能する。
本実施の形態において、サーバ通信制御部301は、本開示の「送信部」に相当する。
【0040】
サーバ記憶部310は、サーバプロセッサ300が実行するプログラムや、サーバプロセッサ300により処理されるデータを記憶するメモリを備える。サーバ記憶部310は、サーバプロセッサ300が実行する制御プログラム311、冷蔵庫制御DB(database)312、その他の各種データを記憶する。サーバ記憶部310は、不揮発性の記憶領域を有する。サーバ記憶部310は、揮発性の記憶領域を備え、サーバプロセッサ300のワークエリアを構成してもよい。
【0041】
冷蔵庫制御DB312は、冷蔵庫1の制御に係る各種情報を格納するデータベースである。冷蔵庫制御DB312が格納する1件のレコードRは、冷蔵庫通信情報3121、端末通信情報3122、及び設置場所情報3123を有する。なお、冷蔵庫制御DB312が格納する1件のレコードRは、さらに1又は複数の別種類の情報を有していてもよい。
【0042】
冷蔵庫通信情報3121は、冷蔵庫1と通信するための情報である。冷蔵庫通信情報3121は、例えば冷蔵庫1のアドレス情報やセキュリティ情報等を含む。
【0043】
端末通信情報3122は、同じレコードRで対応付く冷蔵庫通信情報3121に対応する冷蔵庫1のユーザPが使用する端末装置4と通信するための情報である。端末通信情報3122は、例えば端末装置4のアドレス情報やセキュリティ情報等を含む。
【0044】
設置場所情報3123は、冷蔵庫1の設置場所を示す情報である。本実施の形態では、冷蔵庫1の設置場所はユーザPの自宅Hであるため、設置場所情報3123は、自宅Hの住所などを示す。
【0045】
サーバ通信部31は、所定の通信規格に従った通信回路などの通信に係わる構成を備える通信インターフェイスであり、所定の通信規格に従って、冷蔵庫1、端末装置4、及び気象警報サーバ5と通信する。
【0046】
上述したように、サーバプロセッサ300は、サーバ通信制御部301として機能する。
【0047】
サーバ通信制御部301は、サーバ通信部31を介して、冷蔵庫1、端末装置4、及び気象警報サーバ5と通信する。また、サーバ通信制御部301は、冷蔵庫1、端末装置4、及び気象警報サーバ5との通信に係わる処理を行う。
【0048】
次に、端末装置4の構成について説明する。
端末装置4は、端末制御部40、端末通信部41、及びタッチパネル42を備える。
【0049】
端末制御部40は、CPUなどのプロセッサである端末プロセッサ400、及び端末記憶部410を備え、端末装置4の各部を制御する。端末制御部40は、端末プロセッサ400が、端末記憶部410に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、端末装置4の各部を制御する。端末装置4には、冷蔵庫制御アプリ411がインストールされている。端末プロセッサ400は、冷蔵庫制御アプリ411を読み出して実行することにより、アプリ実行部401として機能する。
【0050】
端末記憶部410は、端末プロセッサ400が実行するプログラムや、端末プロセッサ400により処理されるデータを記憶するメモリを備える。端末記憶部410は、冷蔵庫制御アプリ411、その他の各種データを記憶する。端末記憶部410は、不揮発性の記憶領域を有する。また、端末記憶部410は、揮発性の記憶領域を備え、端末プロセッサ400のワークエリアを構成してもよい。
【0051】
端末通信部41は、所定の通信規格に従った通信回路などの通信に係わる構成を備える通信インターフェイスである。端末通信部41は、冷蔵庫制御アプリ411の機能により、冷蔵庫制御サーバ3と所定の通信規格に従って通信する。端末通信部41が使用する通信規格は、無線通信規格を例示するが有線通信規格でもよい。
【0052】
タッチパネル42は、液晶表示パネル等の表示パネルと、表示パネルに重ねて、或いは一体に設けられたタッチセンサとを備える。表示パネルは、端末制御部40の制御で、各種情報を表示する。タッチセンサは、タッチ操作を検出し、端末制御部40に出力する。端末制御部40は、タッチセンサからの入力に基づいて、タッチ操作に対応する処理を実行する。
【0053】
上述した通り、端末プロセッサ400は、アプリ実行部401として機能する。
【0054】
アプリ実行部401は、端末通信部41を介して、冷蔵庫制御サーバ3と通信する。また、アプリ実行部401は、タッチパネル42に各種情報を表示させる。また、アプリ実行部401は、タッチパネル42を介してユーザPからの入力を受け付ける。
【0055】
[1-2.動作]
次に、冷蔵庫制御システム1000の動作について説明する。
図3は、冷蔵庫制御システム1000の動作を示すフローチャートである。
図3において、フローチャートFAは冷蔵庫制御サーバ3の動作を示し、フローチャートFBは冷蔵庫1の動作を示す。
【0056】
図3に示すフローチャートFBの開始時点では、冷蔵庫1の運転モードが通常運転モードであるとする。また、
図3に示すフローチャートFAでは、冷蔵庫制御サーバ3のサーバプロセッサ300が、冷蔵庫制御DB312が格納するレコードRのうち1件のレコードRを処理対象としている。
【0057】
フローチャートFAで示すように、サーバ通信制御部301は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に気象警報が発令されたか否かを判定する(ステップSA1)。
【0058】
サーバ通信制御部301は、気象警報サーバ5に情報送信を行うことで、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に気象警報が発令されているか否かを問い合せる。サーバ通信制御部301は、この問い合わせを、所定時間毎(例えば15分毎)に実行している。問い合せに際して気象警報サーバ5に送信される情報には、処理対象のレコードRが有する設置場所情報3123が含まれる。気象警報サーバ5は、受信した情報に含まれる設置場所情報3123が示す設置場所を含む区域に対して気象警報が発令されているか否かを、例えば区域と気象警報の発令の有無とが対応付けられた所定のデータベースに基づき判定する。気象警報サーバ5は、気象警報が発令されていると判定した場合、問い合せに対する応答として、気象警報が発令されていることを示す発令有無情報を冷蔵庫制御サーバ3に送信する。また、気象警報サーバ5は、気象警報が発令されていないと判定した場合、問い合せに対する応答として、気象警報が発令されていないことを示す発令有無情報を冷蔵庫制御サーバ3に送信する。サーバ通信制御部301は、受信した発令有無情報が、気象警報が発令されていることを示す場合、ステップSA1で肯定判定する。一方、サーバ通信制御部301は、受信した発令有無情報が、気象警報が発令されていないことを示す場合、ステップSA1で否定判定する。
【0059】
サーバ通信制御部301は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に気象警報が発令されていないと判定した場合(ステップSA1:NO)、再度、ステップSA1の処理を行う。
【0060】
一方、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に気象警報が発令されたと判定した場合(ステップSA1:YES)、サーバ通信制御部301は、処理対象のレコードRに含まれる冷蔵庫通信情報3121に対応する冷蔵庫1に、移行指示情報を送信する(ステップSA2)。
移行指示情報は、停電予冷運転モードへの移行を指示する情報である。
【0061】
次いで、サーバ通信制御部301は、気象警報の発令が解除されたか否かを判定する(ステップSA3)。
【0062】
サーバ通信制御部301は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に気象警報が発令されているか否かを、気象警報サーバ5に問い合せる。サーバ通信制御部301は、問い合せに対する応答として気象警報サーバ5から受信した発令有無情報が、気象警報が発令されていることを示す場合、ステップSA3で否定判定し、気象警報が発令されていないことを示す場合、ステップSA3で肯定判定する。
【0063】
サーバ通信制御部301は、気象警報の発令が解除されていないと判定した場合(ステップSA3:NO)、再度、ステップSA3の処理を行う。
【0064】
一方、サーバ通信制御部301が、気象警報の発令が解除されたと判定した場合(ステップSA3:YES)、処理対象のレコードRに含まれる冷蔵庫通信情報3121に対応する冷蔵庫1に、終了指示情報を送信する(ステップSA4)。
終了指示情報は、停電予冷運転モードの終了を指示する情報である。
【0065】
フローチャートFBで示すように、冷蔵庫通信制御部101は、移行指示情報を冷蔵庫制御サーバ3から受信したか否かを判定する(ステップSB1)。
【0066】
冷蔵庫通信制御部101は、移行指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSB1:NO)、再度、ステップSB1の判定を行う。
【0067】
一方、冷蔵庫通信制御部101が、移行指示情報を受信したと判定した場合(ステップSB1:YES)、モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを通常運転モードから停電予冷運転モードに移行させる(ステップSB2)。
【0068】
次いで、第1判定部105は、前回の除霜運転から第1所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップSB3)。
【0069】
第1判定部105が、前回の除霜運転から第1所定時間が経過していないと判定した場合(ステップSB3:NO)、冷蔵庫プロセッサ100は、ステップSB5の処理を行う。
【0070】
第1判定部105が、前回の除霜運転から第1所定時間が経過していると判定した場合(ステップSB3:YES)、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する(ステップSB4)。
【0071】
ステップSB4の除霜運転が終了した後、又は、ステップSB3で否定判定された場合、運転制御部103は、温度低下運転を開始する(ステップSB5)。
【0072】
次いで、運転制御部103は、停電予冷運転モードにおける運転を温度維持運転に移行させる移行トリガーが発生したか否かを判定する(ステップSB6)。移行トリガーは、例えば、温度低下運転を開始してから所定時間が経過したことである。また、例えば、移行トリガーは、冷蔵室11の庫内温度が目標温度まで下がり、且つ冷凍室14の庫内温度も目標温度まで下がったことである。
【0073】
運転制御部103は、移行トリガーが発生していないと判定した場合(ステップSB6:NO)、再度、ステップSB6の判定を行う。
【0074】
一方、運転制御部103は、移行トリガーが発生したと判定した場合(ステップSB6:YES)、停電予冷運転モードにおける運転を温度低下運転から温度維持運転に切り替えて、温度維持運転を開始する(ステップSB7)。
【0075】
次いで、除霜運転実行部104は、第2条件が成立したか否かを判定する(ステップSB8)。
【0076】
除霜運転実行部104は、第2条件が成立したと判定した場合(ステップSB8:YES)、除霜運転を実行する(ステップSB9)。ステップSB9の除霜運転が終了すると、冷蔵庫プロセッサ100は、処理をステップSB5に戻し、再度、ステップSB5以降の処理を行う。
【0077】
一方、第2条件が成立していないと除霜運転実行部104が判定した場合(ステップSB8:NO)、冷蔵庫通信制御部101は、終了指示情報を冷蔵庫制御サーバ3から受信したか否かを判定する(ステップSB10)。
【0078】
冷蔵庫通信制御部101が、終了指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSB10:NO)、冷蔵庫プロセッサ100は、処理をステップSB8に戻し、再度、ステップSB8以降の処理を行う。
【0079】
一方、終了指示情報を受信したと冷蔵庫通信制御部101が判定した場合(ステップSB10:YES)、第2判定部106は、前回の除霜運転から第2所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップSB11)。
【0080】
第2判定部106が、前回の除霜運転から第2所定時間が経過していないと判定した場合(ステップSB11:NO)、冷蔵庫プロセッサ100は、ステップSB13の処理を行う。
【0081】
第2判定部106が、前回の除霜運転から第2所定時間が経過していると判定した場合(ステップSB11:YES)、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する(ステップSB12)。
【0082】
ステップSB12で実行した除霜運転が終了した後、又は、ステップSB11で否定判定された場合、モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを停電予冷運転モードから通常運転モードに移行させる(ステップSB13)。
【0083】
図4は、停電予冷運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度の変化を示すタイミングチャートである。
図4では、冷蔵庫1の庫内温度として冷凍室14の庫内温度を例示する。なお、冷凍室14以外の他の収容室の庫内温度は、
図4に示す温度変化と同様に変化する。
【0084】
図4は、ステップSB4、SB12の除霜運転を実行し、且つ、停電予冷運転モードにおいて第2条件が成立しなかった場合の庫内温度の変化を示している。
【0085】
タイミングT1において、モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードが通常運転モードから停電予冷運転モードに移行させる。タイミングT1では、前回の除霜運転から第1所定時間が経過しているとする。この場合、第1判定部105がステップSB3で肯定判定し、タイミングT1以降、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する。これにより、タイミングT1以降、冷凍室14の庫内温度は、通常運転モードにおける庫内温度である-20℃から上昇する。なお、通常運転モードにおける冷凍室14の庫内温度は、-20℃に限定されない。
【0086】
タイミングT2において除霜運転が終了すると、タイミングT2において、運転制御部103は、温度低下運転を開始する。これにより、タイミングT2以降、冷凍室14の庫内温度は低下する。
【0087】
タイミングT3において移行トリガーが発生すると、タイミングT3において、運転制御部103は、温度維持運転を開始する。これにより、タイミングT3以降、冷凍室14の庫内温度は、タイミングT3のときの-26℃に維持される。なお、温度維持運転で維持される冷凍室14の庫内温度は、-26℃に限定されない。
【0088】
タイミングT4において、冷蔵庫通信制御部101は、終了指示情報を受信する。タイミングT4では、前回の除霜運転から第2所定時間が経過しているとする。この場合、第2判定部106がステップSB11で肯定判定し、タイミングT4以降、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する。これにより、タイミングT4以降、冷凍室14の庫内温度は、-26℃から上昇する。
【0089】
タイミングT5において除霜運転が終了すると、タイミングT5において、モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを停電予冷運転モードから通常運転モードに移行させる。
【0090】
図4で例示したように、冷蔵庫1は、前回の除霜運転から第1所定時間が経過している場合、温度低下運転前に除霜運転を実行する。これにより、温度低下運転の開始後における冷却器134の熱交換効率の低下を抑制できる、また、温度低下運転の開始後における冷却器134の熱交換効率の低下を抑制できるため、温度維持運転の開始後に第2条件が成立することを抑制できる。よって、冷蔵庫1は、停電時に、冷蔵庫1の冷却能力をより長期に亘って維持できる。
【0091】
また、
図4で例示したように、冷蔵庫1は、前回の除霜運転から第2所定時間が経過している場合、通常運転モードに移行する前に除霜運転を実行する。これにより、通常運転モードに移行した後の冷却器134の熱交換効率の低下を抑制できる。よって、停電予冷運転モードから通常運転モードへの移行後、冷蔵庫1は、庫内を適切に冷却できる。
【0092】
図5は、停電予冷運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度の変化を示すタイミングチャートである。
図5では、冷蔵庫1の庫内温度として冷凍室14の庫内温度を例示する。なお、冷凍室14以外の他の収容室の庫内温度は、
図5に示す温度変化と同様に変化する。
【0093】
図5は、ステップSB12の除霜運転を実行し、且つ、停電予冷運転モードにおいて第2条件が成立しなかった場合の庫内温度の変化を示している。
【0094】
タイミングT6において、モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを通常運転モードから停電予冷運転モードに移行させる。タイミングT6では、前回の除霜運転から第1所定時間が経過していないとする。この場合、第1判定部105がステップSB3で否定判定するため、除霜運転が実行されることなく、運転制御部103は、タイミングT6において温度低下運転を開始する。これにより、タイミングT6以降、冷凍室14の庫内温度は、-20℃から低下する。
【0095】
タイミングT7において移行トリガーが発生すると、タイミングT7において、運転制御部103は、温度維持運転を開始する。これにより、タイミングT7以降、冷蔵庫1の庫内温度は、タイミングT7のときの-26℃に維持される。
【0096】
タイミングT8において、冷蔵庫通信制御部101は、終了指示情報を受信する。タイミングT8では、前回の除霜運転から第2所定時間が経過しているとする。この場合、第2判定部106がステップSB11で肯定判定し、タイミングT8において、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する。これにより、タイミングT8以降、冷凍室14の庫内温度は、-26℃から上昇する。
【0097】
タイミングT9において除霜運転が終了すると、タイミングT9において、モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを停電予冷運転モードから通常運転モードに移行させる。
【0098】
図5で例示したように、停電予冷運転モードに移行した場合に、前回の除霜運転から第1所定時間が経過していないと、冷蔵庫1は、除霜運転を実行せずに、冷蔵庫1の庫内温度を低下させる。これにより、冷蔵庫1は、停電予冷運転モードへの移行後、速やかに冷蔵庫1の庫内温度を低下させることができ、停電への対応を速やかに行うことができる。また、冷蔵庫1は、停電予冷運転モードにおける消費電力の増大を抑制できる。
【0099】
図6は、停電予冷運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度の変化を示すタイミングチャートである。
図6では、冷蔵庫1の庫内温度として冷凍室14の庫内温度を例示する。なお、冷凍室14以外の他の収容室の庫内温度は、
図6に示す温度変化と同様に変化する。
【0100】
図6は、ステップSB4の除霜運転を実行し、且つ、第2条件が成立しなかった場合の庫内温度の変化を示している。
【0101】
タイミングT10において、モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを通常運転モードから停電予冷運転モードに移行させる。タイミングT10では、前回の除霜運転から第1所定時間が経過しているとする。この場合、第1判定部105がステップSB3で肯定判定し、タイミングT10以降、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する。これにより、タイミングT10以降、冷凍室14の庫内温度は、-20℃から上昇する。
【0102】
タイミングT11において除霜運転が終了すると、タイミングT11において、運転制御部103は、温度低下運転を開始する。これにより、タイミングT11以降、冷凍室14の庫内温度は低下する。
【0103】
タイミングT12において移行トリガーが発生すると、タイミングT12において、運転制御部103は、温度維持運転を開始する。これにより、タイミングT12以降、冷凍室14の庫内温度は、タイミングT12のときの-26℃に維持される。
【0104】
タイミングT13において、冷蔵庫通信制御部101は、終了指示情報を受信する。タイミングT13では、前回の除霜運転から第2所定時間が経過していない。この場合、第2判定部106がステップSB11で否定判定し、タイミングT12において、モード移行部102は、冷蔵庫1の運転モードを停電予冷運転モードから通常運転モードに移行させる。
【0105】
図6で例示したように、冷蔵庫1は、前回の除霜運転から第2所定時間が経過していない場合、除霜運転を実行することなく運転モードが通常運転モードに移行する。これにより、冷蔵庫1は、通常運転モードに速やかに移行でき、且つ、停電予冷運転モードにおける消費電力の増大を抑制できる。
【0106】
[1-3.効果等]
以上、説明したように、冷蔵庫1は、冷却器134を備える。冷蔵庫1は、第1条件が成立するたびに除霜運転を実行する除霜運転実行部104と、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に対して気象警報が発令された場合、冷蔵庫1の運転モードを通常運転モードから停電予冷運転モードに移行させるモード移行部102と、停電予冷運転モードにおいて、冷蔵庫1の庫内温度を通常運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度より低くする運転制御部103と、を備える。除霜運転実行部104は、停電予冷運転モードにおいて、運転制御部103が冷蔵庫1の庫内温度の低下を開始した場合、第1条件が成立しても第1条件と相違する第2条件が成立しなければ除霜運転を実行しない。
【0107】
これによれば、停電発生前に冷蔵庫1の庫内温度を低下させることができる。また、第1条件と相違する第2条件が成立しなければ除霜運転を実行しないため、冷蔵庫1の庫内温度の低下が開始した後の除霜運転の実行回数を低減できる。そのため、外部電源を用いなくても、停電時における冷蔵庫1の冷却能力を長期に亘って維持できる。
【0108】
冷蔵庫1は、冷蔵庫1の運転モードが停電予冷運転モードに移行した場合、前回の除霜運転から第1所定時間が経過しているか否かを判定する第1判定部105を備える。除霜運転実行部104は、第1所定時間が経過していると第1判定部105が判定した場合、除霜運転を実行する。運転制御部103は、第1所定時間が経過していると第1判定部105が判定した場合、除霜運転実行部104が除霜運転を実行した後に冷蔵庫1の庫内温度を低くする。
【0109】
これによれば、冷蔵庫1は、前回の除霜運転から第1所定時間が経過している場合、冷蔵庫1の庫内温度を低下させる前に除霜運転を実行する。これにより、冷蔵庫1の庫内温度の低下開始後における冷却器134の熱交換効率の低下を抑制でき、また、第2条件が成立してしまうこと抑制できる。よって、冷蔵庫1は、停電時に、冷蔵庫1の冷却能力をより長期に亘って維持できる。
【0110】
除霜運転実行部104は、第1所定時間が経過していないと第1判定部105が判定した場合、除霜運転を実行しない。運転制御部103は、第1所定時間が経過していないと第1判定部105が判定した場合、冷蔵庫1の庫内温度を低くする。
【0111】
これによれば、冷蔵庫1は、停電予冷運転モードへの移行後、速やかに冷蔵庫1の庫内温度を低下させることができ、停電への対応を速やかに行うことができる。また、冷蔵庫1は、停電予冷運転モードにおける消費電力の増大を抑制できる。
【0112】
冷蔵庫1は、前回の除霜運転から第2所定時間が経過しているか否かを判定する第2判定部106を備える。除霜運転実行部104は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に対する気象警報の発令が解除され、且つ、第2判定部106が第2所定時間を経過していると判定した場合、除霜運転を実行する。モード移行部102は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に対する気象警報の発令が解除され、且つ、第2判定部106が第2所定時間を経過していると判定した場合、除霜運転実行部104が除霜運転を実行した後に冷蔵庫1の運転モードを停電予冷運転モードから通常運転モードに移行させる。
【0113】
これによれば、冷蔵庫1は、前回の除霜運転から第2所定時間が経過している場合、通常運転モードに移行する前に除霜運転を実行する。これにより、通常運転モードに移行した後の冷却器134の熱交換効率の低下を抑制できる。よって、停電予冷運転モードから通常運転モードに移行した際、冷蔵庫1は、庫内を適切に冷却できる。
【0114】
除霜運転実行部104は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に対する気象警報の発令が解除され、且つ、第2所定時間が経過していないと第2判定部106が判定した場合、除霜運転を実行しない。モード移行部102は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に対する気象警報の発令が解除され、且つ、第2所定時間が経過していないと第2判定部106が判定した場合、冷蔵庫1の運転モードを停電予冷運転モードから通常運転モードに移行させる。
【0115】
これによれば、冷蔵庫1は、通常運転モードに速やかに移行でき、且つ、停電予冷運転モードにおける消費電力の増大を抑制できる。
【0116】
第1条件は、所定周期が到来することである。第2条件は、冷蔵庫1の冷蔵室11の庫内温度が第1温度を上回ったこと、及び、冷蔵庫1の冷凍室14の庫内温度が第2温度を上回ったことの少なくともいずれかである。
【0117】
これによれば、所定周期で除霜運転を実行する構成において、停電予冷運転モードでは、所定周期が到来しても除霜運転を実行しないようにできる。よって、冷蔵庫1は、所定周期で除霜運転を実行する構成において、停電予冷運転モードにおける除霜運転の実行回数を低減できる。
【0118】
冷蔵庫制御システム1000は、冷却器134を有する冷蔵庫1と、冷蔵庫1と通信する冷蔵庫制御サーバ3とを備える。冷蔵庫制御サーバ3は、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に対して気象警報が発令された場合、冷蔵庫1の運転モードを通常運転モードから停電予冷運転モードに移行させる移行指示情報を冷蔵庫1に送信するサーバ通信制御部301を備える。冷蔵庫1は、第1条件が成立するたびに除霜運転を実行する除霜運転実行部104と、移行指示情報を冷蔵庫制御サーバ3から受信する冷蔵庫通信制御部101と、冷蔵庫通信制御部101が移行指示情報を受信した場合、冷蔵庫1の運転モードを通常運転モードから停電予冷運転モードに移行させるモード移行部102と、停電予冷運転モードにおいて、冷蔵庫1の庫内温度を通常運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度より低くする運転制御部103と、を備える。除霜運転実行部104は、停電予冷運転モードにおいて、運転制御部103が冷蔵庫1の庫内温度の低下を開始した場合、第1条件が成立しても第1条件と相違する第2条件が成立しなければ除霜運転を実行しない。
【0119】
これによれば、上述した冷蔵庫1の効果と同様の効果を奏する。
【0120】
制御プログラム111は、冷蔵庫プロセッサ100を、第1条件が成立するたびに除霜運転を実行する除霜運転実行部104と、冷蔵庫1の設置場所を含む区域に対して気象警報が発令された場合、冷蔵庫1の運転モードを通常運転モードから停電予冷運転モードに移行させるモード移行部102と、停電予冷運転モードにおいて、冷蔵庫1の庫内温度を通常運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度より低くする運転制御部103として機能させる。除霜運転実行部104は、停電予冷運転モードにおいて、運転制御部103が冷蔵庫1の庫内温度の低下を開始した場合、第1条件が成立しても第2条件が成立しなければ除霜運転を実行しない。
【0121】
これによれば、上述した冷蔵庫1の効果と同様の効果を奏する。
【0122】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
実施の形態2では、実施の形態1の構成要素と同じ構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0123】
[2-1.構成]
実施の形態2の冷蔵庫制御システム1000は、実施の形態1の冷蔵庫制御システム1000と比較し、冷蔵庫1及び冷蔵庫制御サーバ3の他に、端末装置4を備える。
本実施の形態において、端末装置4は、本開示の「情報処理装置」に相当する。また、本実施の形態において、アプリ実行部401は、本開示の「送信部」に相当する。
【0124】
[2-2.動作]
図7は、実施の形態2における冷蔵庫制御システム1000の動作を示すフローチャートである。
図7において、フローチャートFCは端末装置4の動作を示し、フローチャートFDは冷蔵庫制御サーバ3の動作を示し、フローチャートFEは冷蔵庫1の動作を示す。
【0125】
図7においては、
図3に示すフローチャートと同じステップについては同一のステップ番号を付し、その詳細な説明を適宜に省略する。
【0126】
図7に示すフローチャートFEの開始時点では、冷蔵庫1の運転モードが通常運転モードであるとする。また、
図7に示すフローチャートFDでは、冷蔵庫制御サーバ3のサーバプロセッサ300が、冷蔵庫制御DB312が格納するレコードRのうち1件のレコードRを処理対象としている。
【0127】
フローチャートFDで示すように、気象警報が発令されたと判定した場合(ステップSA1:YES)、サーバ通信制御部301は、処理対象のレコードRに含まれる端末通信情報3122に対応する端末装置4に、発令情報を送信する(ステップSD1)。
発令情報は、気象警報が発令されたことを示す情報である。
【0128】
フローチャートFCで示すように、アプリ実行部401は、発令情報を受信したか否かを判定する(ステップSC1)。
【0129】
アプリ実行部401は、発令情報を受信していないと判定した場合(ステップSC1:NO)、再度、ステップSC1の判定を行う。
【0130】
一方、アプリ実行部401は、発令情報を受信したと判定した場合(ステップSC1:YES)、タッチパネル42によって情報表示する態様で、気象警報が発令されたことをプッシュ通知する(ステップSC2)。
【0131】
次いで、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの開始指示をユーザPから受け付けたか否かを判定する(ステップSC3)。例えば、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの開始指示を受け付けるユーザインターフェイスをタッチパネル42に表示可能である。アプリ実行部401は、当該ユーザインターフェイスを介して停電予冷運転モードの開始指示を受け付けたか否かで、ステップSC3の判定を行う。
【0132】
アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの開始指示を受け付けていないと判定した場合(ステップSC3:NO)、処理をステップSC5に移行させる。
【0133】
一方、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの開始指示を受け付けたと判定した場合(ステップSC3:YES)、受信した発令情報の応答として、移行指示情報を冷蔵庫制御サーバ3に送信する(ステップSC4)。
【0134】
フローチャートFDで示すように、サーバ通信制御部301は、移行指示情報を受信したか否かを判定する(ステップSD2)。
【0135】
サーバ通信制御部301が、移行指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSD2:NO)、サーバプロセッサ300は、ステップSD4の処理を行う。
【0136】
一方、移行指示情報を受信したと判定した場合(ステップSD2:YES)、サーバ通信制御部301は、処理対象のレコードRに含まれる冷蔵庫通信情報3121に対応する冷蔵庫1に、端末装置4から受信した移行指示情報を送信する(ステップSD3)。
【0137】
ステップSD4において、サーバ通信制御部301は、気象警報の発令が解除されたか否かを判定する(ステップSD4)。
【0138】
気象警報の発令が解除されていないと判定した場合(ステップSD4:NO)、サーバ通信制御部301は、処理をステップSD2に戻し、再度、ステップSD2以降の処理を行う。
【0139】
一方、気象警報の発令が解除されたと判定した場合(ステップSD4:YES)、サーバ通信制御部301は、処理対象のレコードRに含まれる端末通信情報3122に対応する端末装置4に、解除情報を送信する(ステップSD5)。
解除情報は、気象警報の発令が解除されたことを示す情報である。
【0140】
フローチャートFCで示すように、アプリ実行部401は、解除情報を受信したか否かを判定する(ステップSC5)。
【0141】
アプリ実行部401は、解除情報を受信していないと判定した場合(ステップSC5:NO)、処理をステップSC3に戻し、再度、ステップSC3の処理を行う。
【0142】
一方、アプリ実行部401は、解除情報を受信したと判定した場合(ステップSC5:YES)、タッチパネル42によって情報表示する態様で、気象警報の発令が解除されたことをプッシュ通知する(ステップSC6)。
【0143】
次いで、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの終了指示をユーザPから受け付けたか否かを判定する(ステップSC7)。例えば、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの終了指示を受け付けるユーザインターフェイスをタッチパネル42に表示可能であり、当該ユーザインターフェイスを介して停電予冷運転モードの終了指示を受け付ける。
【0144】
アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの終了指示を受け付けていないと判定した場合(ステップSC7:NO)、再度、ステップSC7の判定を行う。
【0145】
一方、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの終了指示を受け付けたと判定した場合(ステップSC7:YES)、受信した解除情報の応答として、終了指示情報を冷蔵庫制御サーバ3に送信する(ステップSC8)。
【0146】
フローチャートFDで示すように、サーバ通信制御部301は、終了指示情報を受信したか否かを判定する(ステップSD6)。
【0147】
サーバ通信制御部301は、終了指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSD6:NO)、再度、ステップSD6の判定を行う。
【0148】
一方、終了指示情報を受信したと判定した場合(ステップSD6:YES)、サーバ通信制御部301は、処理対象のレコードRに含まれる冷蔵庫通信情報3121に対応する冷蔵庫1に、端末装置4から受信した終了指示情報を送信する(ステップSD7)。
【0149】
[2-3.効果等]
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。また、実施の形態2によれば、ユーザPの指示によって停電予冷運転モードが開始及び終了するため、ユーザPの意図しないタイミングで停電予冷運転モードが開始及び終了することを防止できる。
【0150】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
実施の形態3では、実施の形態1の構成要件と同じ構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0151】
[3-1.構成]
実施の形態3の冷蔵庫制御システム1000は、実施の形態2の冷蔵庫制御システム1000と同様、冷蔵庫1及び冷蔵庫制御サーバ3の他に、端末装置4を備える。
本実施の形態において、端末装置4は、本開示の「情報処理装置」に相当する。
また、本実施の形態において、アプリ実行部401は、本開示の「送信部」に相当する。
【0152】
[3-2.動作]
図8は、実施の形態3における冷蔵庫制御システム1000の動作を示すフローチャートである。
図8において、フローチャートFFは端末装置4の動作を示し、フローチャートFGは冷蔵庫制御サーバ3の動作を示し、フローチャートFHは冷蔵庫1の動作を示す。
【0153】
図8においては、
図7に示すフローチャートと同じステップについて同一のステップ番号を付し、その詳細な説明を適宜に省略する。
【0154】
図8に示すフローチャートFHの開始時点では、冷蔵庫1の運転モードが通常運転モードであるとする。また、
図8に示すフローチャートFGでは、冷蔵庫制御サーバ3のサーバプロセッサ300が、冷蔵庫制御DB312が格納するレコードRのうち1件のレコードRを処理対象としている。
【0155】
フローチャートFFで示すように、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの開始指示をユーザPから受け付けたか否かを判定する(ステップSF1)。例えば、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの開始指示を受け付けるユーザインターフェイスをタッチパネル42に表示可能である。アプリ実行部401は、当該ユーザインターフェイスを介して停電予冷運転モードの開始指示を受け付けたか否かで、ステップSF1の判定を行う。
【0156】
アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの開始指示を受け付けていないと判定した場合(ステップSF1:NO)、本処理を終了する。
【0157】
一方、アプリ実行部401は、停電予冷運転モードの開始指示を受け付けたと判定した場合(ステップSF1:YES)、受信した発令情報の応答として、移行指示情報を冷蔵庫制御サーバ3に送信する(ステップSC4)。
【0158】
フローチャートFGで示すように、気象警報の発令が解除されたと判定した場合(ステップSD4:YES)、サーバ通信制御部301は、処理対象のレコードRに含まれる冷蔵庫通信情報3121に対応する冷蔵庫1に、終了指示情報を送信する(ステップSG1)。
【0159】
[3-3.効果等]
実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。また、実施の形態3によれば、ユーザPの指示によって停電予冷運転モードが開始するため、ユーザPの意図しないタイミングで停電予冷運転モードが開始することを防止できる。また、実施の形態3によれば、自動で停電予冷運転モードが終了するため、不必要に長い期間、停電予冷運転モードが継続されることを防止できる。
【0160】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。
実施の形態4では、実施の形態1の構成要件と同じ構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0161】
[4-1.構成]
図9は、実施の形態4における冷蔵庫制御システム1000の構成を示す図である。
実施の形態4において、冷蔵庫制御サーバ3は、本開示の「情報処理装置」に相当する。また、実施の形態4において、サーバ通信制御部301は、本開示の「送信部」に相当する。
【0162】
実施の形態4において、サーバプロセッサ300は、サーバ通信制御部301、第3判定部302、第4判定部303、及び第5判定部304として機能する。実施の形態4において、冷蔵庫プロセッサ100は、第1判定部105及び第2判定部106として機能しない。
【0163】
また、実施の形態4の除霜運転実行部104は、停電予冷運転モードにおいて、第2条件が成立したか否かを判定しない。実施の形態4の除霜運転実行部104は、停電予冷運転モードにおいて、冷蔵庫通信制御部101が除霜運転指示情報を受信した場合に、除霜運転を実行する。換言すれば、実施の形態4の除霜運転実行部104は、停電予冷運転モードにおいて、所定周期が到来して第1条件が成立しても、冷蔵庫通信制御部101が除霜運転指示情報を受信しなければ除霜運転を実行しない。
【0164】
また、実施の形態4において、冷蔵庫制御DB312に格納される1件のレコードRは、日時情報3124をさらに備える。日時情報3124は、冷蔵庫1が除霜運転を実行した直近の日時を示す情報である。日時情報3124が示す日時は、除霜運転が開始された日時でもよく、除霜運転が終了した日時でもよい。日時情報3124は、冷蔵庫1が除霜運転を実行するたびに適切に更新される。
【0165】
第3判定部302は、前回の除霜運転から第1所定時間が経過しているか否かを判定する。第3判定部302は、処理対象のレコードRに含まれる日時情報3124が示す日時を基準として、前回の除霜運転から第1所定時間が経過しているか否かを判定する。第3判定部302は、判定結果をサーバ通信制御部301に出力する。
【0166】
第4判定部303は、前回の除霜運転から第2所定時間が経過しているか否かを判定する。第4判定部303は、処理対象のレコードRに含まれる日時情報3124が示す日時を基準として、前回の除霜運転から第2所定時間が経過しているか否かを判定する。第4判定部303は、判定結果をサーバ通信制御部301に出力する。
【0167】
第5判定部304は、第2条件が成立したか否かを判定する。実施の形態4における冷蔵庫通信制御部101は、停電予冷運転モードにおいて、冷蔵室温度センサ121が検出した温度の情報、及び、冷凍室温度センサ122が検出した温度の情報を冷蔵庫制御サーバ3に送信する。第5判定部304は、サーバ通信制御部301によって受信されたこれら温度の情報に基づいて、第2条件が成立したか否かを判定する。第5判定部304は、判定結果をサーバ通信制御部301に出力する。
【0168】
実施の形態4のサーバ通信制御部301は、第3判定部302が出力した判定結果が、第1所定時間が経過していることを示す場合、除霜運転の実行の指示を示す除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信し、当該判定結果が第1所定時間が経過していないことを示す場合、除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信しない。
また、実施の形態4のサーバ通信制御部301は、第4判定部303が出力した判定結果が、第2所定時間が経過していることを示す場合、除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信し、当該判定結果が第2所定時間が経過していないことを示す場合、除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信しない。
また、実施の形態4のサーバ通信制御部301は、第5判定部304が出力した判定結果が、第2条件が成立したことを示す場合、除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信し、当該判定結果が第2条件が成立していないことを示す場合、除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信しない。
【0169】
[4-2.動作等]
図10は、実施の形態4における冷蔵庫制御システム1000の動作を示すフローチャートである。
図10において、フローチャートFIは冷蔵庫制御サーバ3の動作を示し、フローチャートFJは冷蔵庫1の動作を示す。
【0170】
図10において、
図3に示すフローチャートと同じステップについて同一のステップ番号を付し、その詳細な説明を適宜に省略する。
【0171】
図10に示すフローチャートFJの開始時点では、冷蔵庫1の運転モードが通常運転モードであるとする。また、
図10に示すフローチャートFIでは、冷蔵庫制御サーバ3のサーバプロセッサ300が、冷蔵庫制御DB312が格納するレコードRのうち1件のレコードRを処理対象としている。
【0172】
フローチャートFIで示すように、第3判定部302は、前回の除霜運転から第1所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップSI1)。
【0173】
第3判定部302が、前回の除霜運転から第1所定時間が経過していないと判定した場合(ステップSI1:NO)、サーバプロセッサ300は、ステップSI3の処理を行う。
【0174】
第3判定部302が、前回の除霜運転から第1所定時間が経過していると判定した場合(ステップSI1:YES)、サーバ通信制御部301は、除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信する(ステップSI2)。
【0175】
フローチャートFJで示すように、冷蔵庫通信制御部101は、除霜運転指示情報を受信したか否かを判定する(ステップSJ1)。
【0176】
冷蔵庫通信制御部101が、除霜運転指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSJ1:NO)、冷蔵庫プロセッサ100は、ステップSB5の処理を行う。
【0177】
冷蔵庫通信制御部101が、除霜運転指示情報を受信したと判定した場合(ステップSJ1:YES)、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する(ステップSJ2)。
【0178】
フローチャートFIで示すように、第5判定部304は、第2条件が成立したか否かを判定する(ステップSI3)。
【0179】
第5判定部304が、第2条件が成立していないと判定した場合(ステップSI3:NO)、サーバプロセッサ300は、ステップSI5の処理を行う。
【0180】
一方、第5判定部304が、第2条件が成立していると判定した場合(ステップSI3:YES)、サーバ通信制御部301は、除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信する(ステップSI4)。
【0181】
フローチャートFJで示すように、冷蔵庫通信制御部101は、除霜運転指示情報を受信したか否かを判定する(ステップSJ3)。
【0182】
冷蔵庫通信制御部101は、除霜運転指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSJ3:NO)、ステップSJ5の処理を行う。
【0183】
一方、冷蔵庫通信制御部101が、除霜運転指示情報を受信したと判定した場合(ステップSJ3:YES)、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する(ステップSJ4)。
【0184】
フローチャートFIで示すように、サーバ通信制御部301は、気象警報の発令が解除されたか否かを判定する(ステップSI5)。
【0185】
サーバ通信制御部301が、気象警報の発令が解除されていないと判定した場合(ステップSI5:NO)、サーバプロセッサ300は、処理をステップSI3に戻し、再度、ステップSI3以降の処理を行う。
【0186】
一方、サーバ通信制御部301は、気象警報の発令が解除されたと判定した場合(ステップSI5:YES)、終了指示情報を冷蔵庫1に送信する(ステップSI6)。
【0187】
フローチャートFJで示すように、冷蔵庫通信制御部101は、終了指示情報を受信したか否かを判定する(ステップSJ5)。
【0188】
冷蔵庫通信制御部101が、終了指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSJ5:NO)、冷蔵庫プロセッサ100は、ステップSJ3以降の処理を行う。
【0189】
一方、冷蔵庫通信制御部101は、終了指示情報を受信した判定した場合(ステップSJ5:YES)、ステップSJ6の処理を行う。
【0190】
フローチャートFIで示すように、第4判定部303は、前回の除霜運転から第2所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップSI7)。
【0191】
第4判定部303が、前回の除霜運転から第2所定時間が経過していないと判定した場合(ステップSI7:NO)、サーバプロセッサ300は、本処理を終了する。
【0192】
一方、第4判定部303が、前回の除霜運転から第2所定時間が経過していると判定した場合(ステップSI7:YES)、サーバ通信制御部301は、除霜運転指示情報を冷蔵庫1に送信する(ステップSI8)。
【0193】
フローチャートFJで示すように、冷蔵庫通信制御部101は、除霜運転指示情報を受信したか否かを判定する(ステップSJ6)。
【0194】
冷蔵庫通信制御部101が、除霜運転指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSJ6:YES)、冷蔵庫プロセッサ100は、ステップSB13の処理を行う。
【0195】
一方、冷蔵庫通信制御部101が、除霜運転指示情報を受信したと判定した場合(ステップSJ6:YES)、除霜運転実行部104は、除霜運転を実行する(ステップSJ7)。
【0196】
[4-3.効果等]
実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0197】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する例示として、上述の実施の形態及び変形例を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態及び変形例で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0198】
上述した各実施の形態では、所定周期が到来したことを第1条件として例示した。しかしながら、第1条件は、所定周期が到来したことに限定されない。第1条件は、第2条件と異なる条件であって、且つ、第2条件より成立の制約が緩い条件であればよい。例えば、第2条件が冷蔵室11の庫内温度が第1温度を上回ったことである場合、第1条件は、冷蔵室11の庫内温度が第3温度を上回ったこととしてもよい。ここで、第3温度は、第1温度よりも低く通常運転モードにおける平均温度よりも高い温度であり、例えば8℃である。また、例えば、第2条件が冷凍庫14の庫内温度が第2温度を上回ったことである場合、第1条件は、冷蔵室11の庫内温度が第4温度を上回ったこととしてもよい。ここで、第4温度は、第2温度よりも低く、通常運転モードにおける平均温度よりも高い温度であり、例えば-19℃である。
【0199】
また、上述した各実施の形態では、冷蔵室11及び冷凍室14の庫内温度に関することを第2条件として例示した。しかしながら、第2条件は、他の収容室の庫内温度に関することでもよい。また、第2条件は、庫内温度に関する条件に限定されない。第2条件は、第1条件と異なる条件であって、且つ、第1条件よりも成立の制約が厳しい条件であればよい。例えば、第1条件が13時間の周期が到来したことである場合、第2条件は、24時間の周期が到来したこととしてもよい。
【0200】
上述した各実施の形態では、ステップSA1においてサーバ通信制御部301が冷蔵庫1の設置場所を含む区域に気象警報が発令されたか否かを判定する構成であるが、サーバ通信制御部301が発令情報を受信したか否かを判定してもよい。この構成の場合、サーバ通信制御部301は、気象警報サーバ5と通信し、発令情報を気象警報サーバ5から受信する。ここで、発令情報とは警報が発令されていない状態から警報が発令されている状態に移行したことを示す情報である。また、気象警報サーバ5には予め設置場所情報3123が登録されていてもよい。この場合、サーバ通信制御部301は、予め気象警報サーバ5に設置場所情報3123を送信してもよい。気象警報サーバ5は、設置場所情報3123が示す設置場所を含む区域に対して気象警報が発令されているか否かを、例えば区域と気象警報の発令の有無とが対応付けられた所定のデータベースに基づき判定する。気象警報サーバ5は、発令情報を冷蔵庫制御サーバ3に送信する。サーバ通信制御部301は、発令情報を受信した場合、ステップSA1で肯定判定する。
【0201】
上述した各実施の形態では、ステップSA3、ステップSD4、ステップSI5においてサーバ通信制御部301が気象警報の発令が解除されたか否かを判定する構成であるが、サーバ通信制御部301が解除情報を受信したか否かを判定してもよい。この構成の場合、サーバ通信制御部301は、気象警報サーバ5と通信し、解除情報を気象警報サーバ5から受信する。ここで、解除情報とは警報が発令されている状態から警報が発令されていない状態に移行したことを示す情報である。また、気象警報サーバ5には予め設置場所情報3123が登録されていてもよい。この場合、サーバ通信制御部301は、予め気象警報サーバ5に設置場所情報3123を送信してもよい。気象警報サーバ5は、設置場所情報3123が示す設置場所を含む区域に対して気象警報が発令されているか否かを、例えば区域と気象警報の発令の有無とが対応付けられた所定のデータベースに基づき判定する。気象警報サーバ5は、解除情報を冷蔵庫制御サーバ3に送信する。サーバ通信制御部301は、解除情報を受信した場合、ステップSA3、ステップSD4、ステップSI5で肯定判定する。
【0202】
上述した実施の形態1は、冷蔵庫制御サーバ3が気象警報の発令及び当該発令の解除を判定する構成であるが、冷蔵庫1が気象警報の発令及び当該発令の解除を判定しモードを切り替えてもよい。この構成の場合、冷蔵庫1は、気象警報サーバ5と通信し、発令有無情報を気象警報サーバ5から受信する。また、冷蔵庫1及び冷蔵庫制御サーバ3が備える冷蔵庫制御システム1000では、気象警報の発令の判定、第2条件の成立の判定、及び気象警報の発令の解除の判定のうち1又は2つの判定を冷蔵庫1が行って、他の判定を冷蔵庫制御サーバ3が行ってもよい。
【0203】
上述した実施の形態2は、冷蔵庫制御サーバ3が気象警報の発令及び当該発令の解除を判定し、端末装置4がモード移行を行うか否かを判定して移行指示情報及び終了指示情報を送信する構成であるが、端末装置4が気象警報の発令及び当該発令の解除を判定してもよい。この構成の場合、端末装置4は、気象警報サーバ5と通信し、発令有無情報を気象警報サーバ5から受信する。また、冷蔵庫1、冷蔵庫制御サーバ3、及び端末装置4を備える冷蔵庫制御システム1000では、気象警報の発令の判定、及び気象警報の発令の解除の判定のいずれかの判定を端末装置3が行って、他の判定を冷蔵庫制御サーバ3又は冷蔵庫1が行ってもよい。また、冷蔵庫1、冷蔵庫制御サーバ3、及び端末装置4を備える冷蔵庫制御システム1000では、第2条件の成立の判定を冷蔵庫1又は冷蔵庫制御サーバ3が行ってもよい。
【0204】
上述した各実施の形態では、冷蔵庫1が運転モードを通常運転モードから停電予冷運転モードに移行する場合を例示したが、移行元の運転モードは、通常運転モードに限定されず、停電予冷運転モード以外の運転モードであればよい。また、上述した各実施の形態では、冷蔵庫1が運転モードを停電予冷運転モードから通常運転モードに移行する場合を例示したが、移行先の運転モードは、通常運転モードに限定されず、停電予冷運転モード以外の運転モードであればよい。なお、通常運転モード以外の運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度は、停電予冷運転モードにおける冷蔵庫1の庫内温度より高い温度である。
停電予冷運転モード以外の運転モードは、本開示の「第1モード」に相当する。
【0205】
また、他の実施の形態では、温度低下運転において、圧縮機131を高回転状態にする構成に加えて、冷却ファン135を他の運転モードと比べて高回転で回転させてもよい。
また、他の実施の形態では、温度低下運転において、冷却ファン135を他の運転モードと比べて高回転で回転させてもよい。
【0206】
上述した各実施の形態では、停電の発生要因に係る警報として気象警報を例示したが、停電の発生要因に係る警報は、地震動警報や、浸水警報、津波警報、噴火警報、火災警報等の気象警報以外の警報でもよい。この場合、停電の発生要因は、気象以外の要因である。また、この場合、通信ネットワークNWには、気象警報サーバ5に代わって或いは共に、気象警報以外の警報の発令の有無を示す情報を提供するサーバ装置が接続し、冷蔵庫制御サーバ3は、当該サーバ装置に対して警報が発令されたか否かを問い合せる。
【0207】
上述した各実施の形態は、警報の発令をトリガーに冷蔵庫1が停電予冷運転モードを開始する構成であるが、トリガーは、警報に限定されず、停電の発生要因に係わる注意報でもよい。注意報には、大雨注意報や洪水注意報等の種々の注意報があるが、そのうち停電発生につながる可能性の高い雷注意報をトリガーとしてもよい。また、当該トリガーは、警報及び注意報に限らず、その他の停電の発生要因に係わる予報でもよい。この場合、通信ネットワークNWには、気象警報サーバ5に代わって或いは共に、予報の発表の有無を示す情報を提供するサーバ装置が接続し、冷蔵庫制御サーバ3は、当該サーバ装置に対して予報が発表されたか否かを問い合せる。また、この場合、通信ネットワークNWには、気象警報以外の警報サーバに代わって或いは共に、予報の発表の有無を示す情報を提供するサーバ装置が接続し、冷蔵庫制御サーバ3は、当該サーバ装置に対して予報が発表されたか否かを問い合せる。
【0208】
例えば、冷蔵庫1の主箱体10に形成される部屋の種類は、さらに多くてもよく少なくてもよい。また、冷蔵室11の前面の開口部に設けられるドアの数は、1つでもよい。
【0209】
例えば、冷蔵庫プロセッサ100、サーバプロセッサ300、及び端末プロセッサ400は、単一のプロセッサにより構成されてもよいし、複数のプロセッサにより構成されていてもよい。冷蔵庫プロセッサ100、サーバプロセッサ300、及び端末プロセッサ400は、対応する機能部を実現するようプログラムされたハードウェアでもよい。すなわち、冷蔵庫プロセッサ100、サーバプロセッサ300、及び端末プロセッサ400は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成される。
【0210】
図2及び
図9に示した冷蔵庫1、冷蔵庫制御サーバ3、及び端末装置4の構成は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施の形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、冷蔵庫1、冷蔵庫制御サーバ3、及び端末装置4の他の各部の具体的な細部構成についても、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0211】
図3、
図7、
図8、及び
図10に示す動作のステップ単位は、動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、動作が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本開示の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0212】
冷蔵庫プロセッサ100が実行する制御プログラム111は、可搬型の情報記録媒体に制御プログラム111を記録させた状態で実現することも可能である。情報記録媒体は、ハードディスク等の磁気的記録媒体、CD等の光学的記録媒体、USB(Universal Serial Bus)メモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶デバイスが挙げられるが、その他の記録媒体を用いることも可能である。
【0213】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0214】
以上のように、本発明に係る冷蔵庫、冷蔵庫制御システム、及びプログラムは、停電時において冷蔵庫の冷却能力を維持する用途に利用可能である。
【符号の説明】
【0215】
1 冷蔵庫
3 冷蔵庫制御サーバ(情報処理装置)
4 端末装置(情報処理装置)
100 冷蔵庫プロセッサ(プロセッサ)
102 モード移行部
103 運転制御部
104 除霜運転実行部
105 第1判定部
106 第2判定部
111 制御プログラム(プログラム)
134 冷却器
301 サーバ通信制御部(送信部)
401 アプリ実行部(送信部)
1000 冷蔵庫制御システム
H 自宅(設置場所)