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特開2023-96417表示制御システム、表示制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096417
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】表示制御システム、表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20230630BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20230630BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20230630BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20230630BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20230630BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20230630BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20230630BHJP
【FI】
G09G5/00 510V
G09G5/14 Z
G09G5/36 530Y
B60K35/00 Z
H04N7/18 J
G06F3/14 350A
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212178
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直史
【テーマコード(参考)】
3D344
5B069
5C054
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
3D344AA16
3D344AA19
3D344AB01
3D344AD01
5B069AA01
5B069AA12
5B069BC03
5B069CA13
5B069KA02
5C054CA04
5C054CC02
5C054EA05
5C054FE12
5C054FE17
5C054FE22
5C054FE23
5C054HA26
5C054HA30
5C182AA05
5C182AB08
5C182AB25
5C182AB31
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA35
5C182BB02
5C182BB04
5C182BB13
5C182BB21
5C182CC02
5C182DA32
5E555AA10
5E555AA25
5E555AA26
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA23
5E555BA24
5E555BB05
5E555BB06
5E555BB23
5E555BB24
5E555BC04
5E555CA12
5E555CA17
5E555CA47
5E555CB12
5E555CB20
5E555CB64
5E555CC01
5E555DA06
5E555DC84
5E555EA04
5E555EA11
5E555EA14
5E555EA23
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】アプリケーションがどの表示制御装置に対応していても、アプリケーションを操作可能なシステムを簡易に実現することができる表示制御システム等を提供する。
【解決手段】表示制御システム1は、複数の表示制御装置を連携させて、複数の表示装置10に同一のアプリケーションを表示させる。複数の表示制御装置のそれぞれは、操作に応じたアプリケーションへの入力である入力イベントを取得する取得部と、取得した入力イベントを複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に出力する処理部と、複数の表示制御装置のうちの入力イベントを出力した表示制御装置から処理部が入力イベントを取得した場合、入力イベントをアプリケーション部に通知する通知部とを有する。そして、アプリケーション部は、複数の表示装置10に同一のアプリケーションを表示させる処理であって、複数の表示制御装置で共通する処理を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示装置のそれぞれに対応する複数の表示制御装置を備え、前記複数の表示制御装置を連携させて、前記複数の表示装置に同一のアプリケーションを表示させる表示制御システムであって、
前記複数の表示制御装置のそれぞれは、
操作に応じたアプリケーションへの入力である入力イベントを取得する取得部と、
取得した前記入力イベントを前記複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に出力する処理部と、
前記複数の表示制御装置のうちの前記入力イベントを出力した表示制御装置から前記処理部が前記入力イベントを取得した場合、前記入力イベントをアプリケーション部に通知する通知部とを有し、
前記アプリケーション部は、前記複数の表示装置に同一のアプリケーションを表示させる処理であって、複数の前記表示制御装置で共通する処理を行う
表示制御システム。
【請求項2】
前記処理部は、取得した前記入力イベントに対応する前記複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に、前記入力イベントを出力する
請求項1に記載の表示制御システム。
【請求項3】
前記処理部は、取得した前記入力イベントを前記複数の表示制御装置の全てに出力する
請求項1に記載の表示制御システム。
【請求項4】
前記表示制御システムは、車両に搭載され、
前記複数の表示装置のそれぞれには、操作によって前記入力イベントを出力する操作部が設けられ、
前記処理部は、前記車両が走行中である場合に、複数の前記操作部のうちの特定の操作部からの前記入力イベントを受け付けない
請求項1~3の何れか1項に記載の表示制御システム。
【請求項5】
前記処理部は、前記特定の操作部への操作があった場合、前記特定の操作部への操作が禁止である旨の情報を提示部に出力させる
請求項4に記載の表示制御システム。
【請求項6】
前記複数の表示装置のそれぞれには、操作によって前記入力イベントを出力する操作部が設けられ、
前記処理部は、
前記複数の表示装置のうちの2以上の表示装置に同一のアプリケーションを表示する場合において、複数の前記操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、前記2以上の操作部のうちから予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付け、
前記最も優先度の高い操作部からの前記入力イベントを、前記通知部を介して前記アプリケーション部に通知する
請求項1~3の何れか1項に記載の表示制御システム。
【請求項7】
前記複数の表示装置のそれぞれには、操作によって前記入力イベントを出力する操作部が設けられ、
前記処理部は、
複数の前記操作部のうちの2以上の操作部から同時にアプリケーションを操作する入力がされたときに、前記2以上の操作部のうちから予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付け、
前記最も優先度の高い操作部からの前記入力イベントを、前記通知部を介して前記アプリケーション部に通知する
請求項1~3の何れか1項に記載の表示制御システム。
【請求項8】
前記複数の表示装置のそれぞれには、操作によって前記入力イベントを出力する操作部が設けられ、
前記処理部は、
前記複数の表示装置のうちの2以上の表示装置に同一のアプリケーションを表示する場合において、複数の前記操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、前記2以上の操作部のうちの最も使用頻度の高い操作部からの操作を受け付け、
前記最も優先度の高い操作部からの前記入力イベントを、前記通知部を介して前記アプリケーション部に通知する
請求項1~3の何れか1項に記載の表示制御システム。
【請求項9】
複数の前記操作部には、タッチパネル、ボタン、又は、操作音声操作部を含む
請求項4~8のいずれか1項に記載の表示制御システム。
【請求項10】
複数の前記操作部には、タッチパネル、ボタン、又は、音声操作部を含み、
前記タッチパネルに対する操作、前記ボタンに対する操作、及び、前記音声操作部に対する操作のこの並び順で次第に優先度が高くなるように設定され、
前記処理部は、複数の前記操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、前記2以上の操作部のうちから最も優先度の高い操作部からの操作を受け付ける
請求項8に記載の表示制御システム。
【請求項11】
複数の表示装置のそれぞれに対応する複数の表示制御装置を連携させて、前記複数の表示装置に同一のアプリケーションを表示させる表示制御方法であって、
操作に応じたアプリケーションへの入力である入力イベントを取得し、
取得した前記入力イベントを前記複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に前記入力イベントを出力し、
前記複数の表示制御装置のうちの前記入力イベントを出力した表示制御装置から前記入力イベントを取得した場合、前記入力イベントをアプリケーション部に通知することと、
前記アプリケーション部は、前記複数の表示装置に同一のアプリケーションを表示させる処理であって、複数の前記表示制御装置で共通する処理を行うことを含む
表示制御方法。
【請求項12】
請求項11に記載の表示制御方法をコンピュータに実行させるための
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御システム、表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示制御システムは、複数の表示装置を制御する表示制御部と、複数の表示装置に表示させる画面を記憶する仮想フレームメモリと、を備える。そして、表示制御部は、複数の表示装置のうち少なくとも2つの表示装置に跨って表示させる画面を仮想フレームメモリに書き込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-15801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の表示制御システムでは、複数の表示装置のそれぞれに対応する表示制御部が存在する場合、表示制御部のアプリケーションを別の表示制御部の別のアプリケーションから操作する場合にはシステムが複雑化してしまうという課題がある。
【0005】
そこで、本開示では、アプリケーションがどの表示制御装置に対応していても、アプリケーションを操作可能なシステムを簡易に実現することができる表示制御システム、表示方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る表示制御システムは、複数の表示装置のそれぞれに対応する複数の表示制御装置を備え、前記複数の表示制御装置を連携させて、前記複数の表示装置に同一のアプリケーションを表示させる表示制御システムであって、前記複数の表示制御装置のそれぞれは、操作に応じたアプリケーションへの入力である入力イベントを取得する取得部と、取得した前記入力イベントを前記複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に出力する処理部と、前記複数の表示制御装置のうちの前記入力イベントを出力した表示制御装置から前記処理部が前記入力イベントを取得した場合、前記入力イベントをアプリケーション部に通知する通知部とを有し、前記アプリケーション部は、前記複数の表示装置に同一のアプリケーションを表示させる処理であって、複数の前記表示制御装置で共通する処理を行う。
【0007】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータで読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示の表示制御システム、表示制御方法及びプログラムでは、アプリケーションがどの表示制御装置に対応していても、アプリケーションを操作可能なシステムを簡易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態における表示制御システムを搭載した車室の一例を示す図である。
図2図2は、実施の形態における表示制御システムの一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態における表示制御システムの処理動作を示すフローチャートである。
図4図4は、実施の形態における表示制御システムの処理動作を示す別のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0012】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
(実施の形態)
<構成:表示制御システム>
図1は、実施の形態における表示制御システム1を搭載した車室の一例を示す図である。図2は、実施の形態における表示制御システム1の一例を示すブロック図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、表示制御システム1は、複数の表示装置10のそれぞれに対応する複数の表示制御装置を連携させて、複数の表示装置10に同一のアプリケーションを表示させる。つまり、表示制御システム1は、物理的に分離した複数の表示装置10に対し、その全て又は2つ以上の表示装置10を連携して画像を表示させる。また、表示制御システム1は、複数の表示装置10のそれぞれを個別に制御することも可能である。ここで、画像は、動画像及び静止画像等である。
【0015】
このような表示制御システム1は、車両2に搭載されている。本実施の形態では、車両2に搭載された表示制御システム1を用いて説明する。表示制御システム1は、複数の表示装置10と、複数の表示制御装置とを有する。
【0016】
[表示装置10]
複数の表示装置10は、車両2に搭載されるカーナビゲーションシステム、電子ミラーシステム、マルチインフォメーションディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)又はスマートフォン等の表示器である。本実施の形態では、複数の表示装置10として、車幅の中央部分に配置されたカーナビゲーションシステム10aと、左サイドミラー10b及び右サイドミラー10cとして機能する電子ミラーシステムと、複数のマルチインフォメーションディスプレイ10d、10e、10fとを例示している。これら表示装置10は、車両2の乗員が一度に複数の表示装置10を纏めて見ることができるように、並べられて配置されている。本実施の形態では、表示装置10は、車幅方向に沿って並べられている。乗員は、車両2に搭乗している人であり、運転者及び運転者以外の人を含む。
【0017】
複数の表示装置10のそれぞれは、例えば、ナビゲーション情報、撮像画像、車速情報、及び、車両コンディション情報等を含む画像を、乗員に対して表示する。ナビゲーション情報は、運転者に対して車両2の走行時に現在位置及び目的地への経路案内等を行うための情報である。撮像画像は、車両2に搭載された撮像装置が車両2の周囲又は車室内を撮像した画像である。車速情報は、走行する車両2の速度を示す情報である。車両コンディション情報は、車両2の走行距離、型式、燃費、燃料等を示す情報である。
【0018】
複数の表示装置10のうちの2つ以上の表示装置10は、表示制御システム1によって連携されて制御されることで単一の画像を表示したり、それぞれが同期して個別に画像を表示したりすることができる。この2つ以上の表示装置10は、互いに隣り合う、又は、隣接している。
【0019】
本実施の形態における図2では、複数の表示装置10のうちの2つ以上の表示装置10は、第1表示装置11及び第2表示装置12を含む。第1表示装置11と第2表示装置12とは、機種、性能(解像度、応答速度、コントラスト比等)、表示画面の大きさ、設定等のうちの少なくともいずれかが異なる。また、複数の表示装置10のうちの2つ以上の表示装置10は、複数の表示制御装置によって連携されて制御されることで、それぞれの表示装置10の物理サイズが異なっていても、複数の表示制御装置を連携させてそれぞれの表示装置10に統一感のある画像を表示させる。
【0020】
また、複数の表示装置10のそれぞれには、操作によって入力イベントを出力する操作部が設けられている。具体的には、第1表示装置11には第1操作部11aが設けられ、第2表示装置12には第2操作部12aが設けられている。第1操作部11aは、ユーザの操作を受け付けることができる。これにより、第1表示装置11は、操作に応じた画像、つまりアプリケーションを表示することができる。また、第2操作部12aも、ユーザの操作を受け付けることができる。これにより、第2表示装置12は、操作に応じた画像を表示することができる。
【0021】
複数の操作部には、タッチパネル、ボタン、又は、操作音声操作部が含まれる。つまり、第1操作部11a及び第2操作部12aのそれぞれは、タッチパネル、ボタン、及び、音声操作部のいずれかである。
【0022】
[表示制御装置]
上述したように、複数の表示制御装置のそれぞれは、複数の表示装置10のうちの2つ以上の表示装置10への画像を生成することができる。
【0023】
表示制御装置は、複数の表示装置10に跨って表示させる画像を、フレームメモリに書き込むことが可能に構成されている。フレームメモリは、OS(Operating System)等が、1つ以上の物理的なメモリ(非一時的な記録媒体)を用いて、連続した記憶領域を持つように設定する仮想的なメモリである。
【0024】
また、表示制御装置は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムである。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、表示制御装置の機能が実現される。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよく、インターネット等の通信回線を介して提供されてもよく、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供されてもよい。
【0025】
本実施の形態における図2に示すように、複数の表示制御装置は、第1表示装置11と対応する第1表示制御装置110と、第2表示装置12と対応する第2表示制御装置120とを含む。
【0026】
第1表示制御装置110及び第2表示制御装置120のそれぞれは、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)を含むECU(Electronic Control Unit)を主構成としている。第1表示制御装置110及び第2表示制御装置120のGPUは、例えば、OpenGL(Open Graphics Library)に準拠した描画処理を実行することができる。
【0027】
第1表示制御装置110は、第1表示装置11及び第2表示制御装置120と通信可能に接続されている。第1表示制御装置110は、第1表示装置11の第1操作部11aから第1入力イベントを取得したり、第2表示制御装置120から第2入力イベントを取得したりする。第1入力イベント及び第2入力イベントは、入力イベントの一例である。
【0028】
図2に示すように、第1表示制御装置110は、第1管理部111aと、第1決定部112と、第1アプリケーション部113と、第1コマンド生成部113aと、第1コマンド送信部113bと、第1描画部114aと、第1合成部114bと、第1フレームメモリ115と、第1取得部111と、第1処理部116と、第1通知部117とを有する。また、第2表示制御装置120は、第2決定部122と、第2アプリケーション部123と、第2コマンド生成部123aと、第2コマンド送信部123bと、第2描画部124aと、第2合成部124bと、第2フレームメモリ125と、第2取得部121と、第2処理部126と、第2通知部127とを有する。
【0029】
第1管理部111aは、複数の表示装置10の描画領域の対応関係、第1アプリケーション部113及び第2アプリケーション部123のウィンドウの表示位置、表示サイズ、及び、表示優先度を管理する。ここで、描画領域の対応関係とは、第1表示装置11の表示画面の描画領域、及び、第2表示装置12の表示画面の描画領域を同一の表示座標系で扱った際の位置及び表示サイズの関係を表す。また、表示優先度は複数の第1アプリケーション部113及び第2アプリケーション部123のウィンドウの表示が重なった場合にどのウィンドウを優先して表示するかを表す値であり、表示が重なった場合は優先度が高いものを手前に表示する。また、第1管理部111aが管理する情報は、記憶部(不図示)に記憶される。記憶部は、情報を一時的に記憶するためのメモリ、ハードディスク等の記録媒体である。
【0030】
第1表示制御装置110側において、第1決定部112は、第1管理部111aから複数の表示装置10の描画領域の対応関係、複数の第1アプリケーション部113のウィンドウの表示位置、表示サイズ、及び、表示優先度を示す情報を取得する。第1決定部112は、取得した情報に基づいて、2つ以上の表示装置10に跨って画像が表示される際に、2つ以上の表示装置10のそれぞれに表示された画像の間で差異が現れないようにする。
【0031】
また、第1決定部112は、第1表示装置11にアプリケーションを表示するための表示位置を第1処理部116に出力する。また、第1決定部112は、アプリケーションの表示位置を第1送信部116aに送信してもよく、第1イベント処理部116bに送信してもよい。また、図2では、第1決定部112がアプリケーションの表示位置を第1処理部116に出力しているが、第1管理部111aがアプリケーションの表示位置を第1処理部116に出力してもよい。
【0032】
第2表示制御装置120側において、第2決定部122は、第1管理部111aから複数の表示装置10の描画領域の対応関係、第2アプリケーション部123のウィンドウの表示位置、表示サイズ、及び、表示優先度を管理する情報を取得する。第2決定部122は、取得した情報に基づいて、2つ以上の表示装置10に跨って画像が表示される際に、2つ以上の表示装置10のそれぞれに表示された画像の間で差異が現れないようにする。
【0033】
また、第2決定部122は、第2表示装置12にアプリケーションを表示するための表示位置を第2処理部126に出力する。第2決定部122は、アプリケーションの表示位置を第2送信部126aに送信してもよく、第2イベント処理部126bに送信してもよい。また、アプリケーションの表示位置は、第1管理部111aが第2処理部126に出力してもよい。また、図2では、第2決定部122がアプリケーションの表示位置を第2処理部126に出力しているが、第1管理部111aがアプリケーションの表示位置を第2処理部126に出力してもよい。
【0034】
第1表示制御装置110側において、第1描画部114aは、第1コマンド生成部113aで生成した第1アプリケーション部113を描画するための描画コマンド、及び、第2コマンド生成部123aで生成した第2アプリケーション部123を描画するための描画コマンドを取得する。第1描画部114aは、第1コマンド送信部113bを介して第1コマンド生成部113aから取得した描画コマンド、及び、第2コマンド送信部123bを介して第2コマンド生成部123aから取得した描画コマンドに基づいて、アプリケーションの描画処理を実行する。ここで、描画コマンドとは、GPUが描画処理を行ってフレームメモリへの書き込み(記憶)を実行させるための命令である。
【0035】
また、第1アプリケーション部113は、所定のアプリケーションを保有する。第1アプリケーション部113は、複数の表示装置10に同一のアプリケーションを表示させる処理であって、複数の表示制御装置で共通する処理を行う。第1アプリケーション部113は、第1表示制御装置110において、ハードウェアとしてのECUのOS上で動作する。第1アプリケーション部113は、アプリケーション部の一例である。
【0036】
ここで、第1コマンド生成部113aは、第1アプリケーション部113の動作によって第1描画部114a及び第2描画部124aに描画処理を実行させるための描画コマンドを生成し、生成した描画コマンドを、第1コマンド送信部113bを介して第1描画部114a及び第2描画部124aに出力する。
【0037】
また、第1合成部114bは、第1決定部112から出力された情報に従って、第1描画部114aで描画を行った複数のアプリケーションのウィンドウの切出し、及び合成処理を実行し、第1表示装置11に表示するアプリケーションである第1画像を第1フレームメモリ115に出力する。
【0038】
第2表示制御装置120側において、第2描画部124aは、第1コマンド生成部113aで生成した第1アプリケーション部113を描画するための描画コマンド、及び、第2コマンド生成部123aで生成した第2アプリケーション部123を描画するための描画コマンドを取得する。第2描画部124aは、第1コマンド送信部113bを介して第1コマンド生成部113aから取得した描画コマンド、及び、第2コマンド送信部123bを介して第2コマンド生成部123aから取得した描画コマンドに基づいて、アプリケーションの描画処理を実行する。
【0039】
また、第2アプリケーション部123は、所定のアプリケーションを保有する。第2アプリケーション部123は、複数の表示装置10に同一のアプリケーションを表示させる処理であって、複数の表示制御装置で共通する処理を行う。第2アプリケーション部123は、第2表示制御装置120において、ハードウェアとしてのECUのOS上で動作する。第2アプリケーション部123も、アプリケーション部の一例である。
【0040】
ここで、第2コマンド生成部123aは、第2アプリケーション部123の動作によって第1描画部114a及び第2描画部124aに描画処理を実行させるための描画コマンドを生成し、生成した描画コマンドを、第2コマンド送信部123bを介して第1描画部114a及び第2描画部124aに出力する。
【0041】
また、第2合成部124bは、第1決定部112から出力された情報に従って、第2描画部124aで描画を行った複数のアプリケーションのウィンドウの切出し、及び合成処理を実行し、第2表示装置12に表示するアプリケーションである第2画像を第2フレームメモリ125に出力する。
【0042】
フレームメモリには、描画部及び合成部によって生成された画像であって、複数の表示装置10の表示画面に表示するための画像が書き込まれる。第1表示装置11と対応する第1フレームメモリ115と、第2表示装置12と対応する第2フレームメモリ125はフレームメモリの一例である。
【0043】
第1表示制御装置110側において、第1フレームメモリ115は、第1表示装置11の表示画面に表示される第1画像の表示内容を記憶するためのフレームバッファである。第1フレームメモリ115には、第1描画部114a及び第1合成部114bによって描画及び合成を実行した後の第1画像が書き込まれる。第1フレームメモリ115は、専用のメモリであってもよいし、コンピュータシステムのメモリのうちの一部の領域で構成されていてもよい。第1フレームメモリ115に記憶された第1画像は、出力されることで第1表示装置11に表示される。
【0044】
第2表示制御装置120側において、第2フレームメモリ125は、第2表示装置12の表示画面に表示される第2画像の表示内容を記憶するためのフレームバッファである。第2フレームメモリ125には、第2描画部124a及び第2合成部124bによって描画及び合成を実行した後の第2画像が書き込まれる。第2フレームメモリ125も、専用のメモリであってもよいし、コンピュータシステムのメモリのうちの一部の領域で構成されていてもよい。第2フレームメモリ125に記憶された第2画像は、出力されることで第2表示装置12に表示される。
【0045】
これにより、第1表示制御装置110及び第2表示制御装置120は、画像を、2つ以上の表示装置10に跨って表示させることができる。具体的には、第1表示制御装置110は、第1画像を第1表示装置11に表示させ、第2表示制御装置120は、第2画像を、第2表示装置12に表示させる。このように、表示制御システム1は、2つ以上の表示装置10を連動させることで、全体として纏まりのある1つの表示装置10に見立てることができるような画像を表示する。
【0046】
第1表示制御装置110側において、第1取得部111は、第1表示装置11と通信可能に接続され、第1表示装置11の第1操作部11aへの操作に応じて、複数の表示装置10に表示されている同一のアプリケーションへの入力である第1入力イベントを取得する。つまり、第1取得部111は、第1表示装置11の第1操作部11aに入力された第1入力イベントを取得する。第1取得部111は、取得した第1入力イベントを第1処理部116に出力する。
【0047】
第2表示制御装置120側において、第2取得部121は、第2表示装置12と通信可能に接続され、第2表示装置12の第2操作部12aへの操作に応じて、複数の表示装置に表示されている同一のアプリケーションへの入力である第2入力イベントを取得する。つまり、第2取得部121は、第2表示装置12の第2操作部12aに入力された第2入力イベントを取得する。第2取得部121は、取得した第2入力イベントを第2処理部126に出力する。
【0048】
ここで、第1入力イベントは、第1表示装置11の第1操作部11aに入力された指示である。また、第2入力イベントは、第2表示装置12の第2操作部12aに入力された指示である。例えば、第1入力イベント及び第2入力イベントは、オーディオ機器に対する操作入力、空調装置に対する操作入力等であり、表示されているアプリケーションを更新することでアプリケーションに変化を与える。第1操作部11a及び第2操作部12aがタッチパネルである場合、第1入力イベント及び第2入力イベントには、第1操作部11a及び第2操作部12aに対して入力した位置、操作種類等が含まれる。操作種類には、タップ操作、スワイプ操作等が含まれる。
【0049】
また、第1入力イベント及び第2入力イベントは、複数の表示制御装置のうちの操作対象となる表示制御装置のアプリケーション部を示す情報を含んでいる。例えば、第1操作部11aから第2表示制御装置120の第2アプリケーション部123を操作したい場合、第1操作部11aから入力された第1入力イベントには、操作対象となる第2表示制御装置120つまり第2アプリケーション部123を示す情報である操作対象情報が含まれる。また、第1操作部11aから第1表示制御装置110の第1アプリケーション部113を操作したい場合、第1操作部11aから入力された第1入力イベントには、操作対象となる第1表示制御装置110つまり第1アプリケーション部113を示す情報である操作対象情報が含まれる。
【0050】
第1表示制御装置110側において、第1処理部116は、取得した入力イベントを複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に出力する。
【0051】
このとき、第1処理部116は、取得した入力イベントに対応する複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に、入力イベントを出力してもよい。つまり、第1処理部116は、取得した入力イベントに含まれる操作対象情報の表示制御装置だけに入力イベントを出力してもよい。また、第1処理部116は、取得した入力イベントを複数の表示制御装置の全てに、入力イベントを出力してもよい。第1処理部116は、処理部の一例である。
【0052】
具体的には、第1処理部116は、第1送信部116aと、第1イベント処理部116bとを有する。
【0053】
第1送信部116aは、第1取得部111から第1入力イベントを取得すると、取得した第1入力イベントに対応する複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置、つまり第1入力イベントに含まれる操作対象情報の表示制御装置だけに、第1入力イベントを出力してもよい。この場合、第1送信部116aは、第1表示装置11にアプリケーションを表示するための表示位置を第1決定部112から取得する。
【0054】
また、第1送信部116aは、取得した第1入力イベントを複数の表示制御装置の全てに、第1入力イベントを出力してもよい。この場合、第1イベント処理部116bは、第1表示装置11にアプリケーションを表示するための表示位置を第1決定部112から取得しなくてもよい。
【0055】
第1イベント処理部116bは、入力イベント(例えば、第1入力イベント又は第2入力イベント)を出力した表示制御装置から入力イベントを取得した場合、第1表示装置11にアプリケーションを表示するための表示位置と、入力イベントに示される操作部に対して入力した位置とを照らし合わせ、操作部で入力された位置がアプリケーションのどの操作に対応するかを特定する。第1イベント処理部116bは、特定した結果とともに、第1入力イベントを第1通知部117に出力する。
【0056】
また、第1イベント処理部116bは、複数の表示制御装置から入力イベントを受け取る場合がある。例えば、第1入力イベントと第2入力イベントとを取得した場合、第1イベント処理部116bは、以下のような処理を実行する。
【0057】
例えば、第1イベント処理部116bは、複数の表示装置10のうちの2以上の表示装置10に同一のアプリケーションを表示する場合において、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第1イベント処理部116bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、第1通知部117を介して第1アプリケーション部113に通知する。
【0058】
また、第1イベント処理部116bは、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同時にアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第1イベント処理部116bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、第1通知部117を介して第1アプリケーション部113に通知する。
【0059】
また、第1イベント処理部116bは、複数の表示装置10のうちの2以上の表示装置10に同一のアプリケーションを表示する場合において、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちの最も使用頻度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。言い換えれば、運転者が使用する可能性が高い表示装置10、つまり操作部を優先して優先度が設定されていてもよい。例えば、後部座席のタブレット端末及びスマートフォン、センターディスプレイ、メーターディスプレイのこの並び順で次第に優先度が高くなるように設定されていてもよい。このとき、第1イベント処理部116bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、第1通知部117を介して第1アプリケーション部113に通知する。
【0060】
また、第1イベント処理部116bは、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。つまり、タッチパネルに対する操作、ボタンに対する操作、及び、音声操作部に対する操作のこの並び順で次第に優先度が高くなるように設定されている場合、第1イベント処理部116bは、第1操作部11a及び第2操作部12aのうちから最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第1イベント処理部116bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、第1通知部117を介して第1アプリケーション部113に通知する。
【0061】
このように、第1イベント処理部116bは、複数の入力イベントを取得した場合、いずれかの入力イベントを選択するという処理を実行する。
【0062】
また、第1イベント処理部116bは、車両2が走行中である場合に、複数の操作部のうちの特定の操作部からの入力イベントを受け付けなくてもよい。この場合、受け付けた入力イベントの中から、上述のように、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを第1通知部117に出力する。なお、車両2が走行中であることの判定は、車両に搭載される車載センサから情報を取得することで判定できる。
【0063】
また、第1イベント処理部116bは、特定の操作部への操作があった場合、特定の操作部への操作が禁止である旨の情報を第1提示部118に出力させる処理を実行してもよい。つまり、第1操作部11aが特定の操作部である場合、第1提示部118は、ユーザによる第1操作部11aに対する操作が、禁止である旨の情報を提示する。これにより、ユーザは、自身が行った第1操作部11aに対する操作が受け付けられなかったことを認識する。ここで、第1提示部118は、文字及び映像等を表示する表示部、音声を出力する音響装置等である。
【0064】
第2表示制御装置120側において、第2処理部126は、取得した入力イベントを複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に出力する。
【0065】
このとき、第2処理部126は、取得した入力イベントに対応する複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に、入力イベントを出力してもよい。つまり、第2処理部126は、取得した入力イベントに含まれる操作対象情報の表示制御装置だけに入力イベントを出力してもよい。また、第2処理部126は、取得した入力イベントを複数の表示制御装置の全てに、入力イベントを出力してもよい。第2処理部126は、処理部の一例である。
【0066】
具体的には、第2処理部126は、第2送信部126aと、第2イベント処理部126bとを有する。
【0067】
第2送信部126aは、第2取得部121から第2入力イベントを取得すると、取得した第2入力イベントに対応する複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置、つまり第2入力イベントに含まれる操作対象情報の表示制御装置だけに、第2入力イベントを出力してもよい。この場合、第2送信部126aは、第2表示装置12にアプリケーションを表示するための表示位置を第2決定部122から取得する。
【0068】
また、第2送信部126aは、取得した第2入力イベントを複数の表示制御装置の全てに、第2入力イベントを出力してもよい。この場合、第2イベント処理部126bは、第2表示装置12にアプリケーションを表示するための表示位置を第2決定部122から取得しなくてもよい。
【0069】
第2イベント処理部126bは、入力イベント(例えば、第1入力イベント又は第2入力イベント)を出力した表示制御装置から入力イベントを取得した場合、第2表示装置12にアプリケーションを表示するための表示位置と、入力イベントに示される操作部に対して入力した位置とを照らし合わせ、操作部で入力された位置がアプリケーションのどの操作に対応するかを特定する。第2イベント処理部126bは、特定した結果とともに、第2入力イベントを第2通知部127に出力する。
【0070】
また、第2イベント処理部126bは、複数の表示制御装置から入力イベントを受け取る場合がある。例えば、第1入力イベントと第2入力イベントとを取得した場合、第2イベント処理部126bは、以下のような処理を実行する。
【0071】
例えば、第2イベント処理部126bは、複数の表示装置10のうちの2以上の表示装置10に同一のアプリケーションを表示する場合において、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第2イベント処理部126bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、第2通知部127を介して第2アプリケーション部123に通知する。
【0072】
また、第2イベント処理部126bは、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同時にアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第2イベント処理部126bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、第2通知部127を介して第2アプリケーション部123に通知する。
【0073】
また、第2イベント処理部126bは、複数の表示装置10のうちの2以上の表示装置10に同一のアプリケーションを表示する場合において、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちの最も使用頻度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。言い換えれば、運転者が使用する可能性が高い表示装置10、つまり操作部を優先して優先度が設定されていてもよい。例えば、後部座席のタブレット端末及びスマートフォン、センターディスプレイ、メーターディスプレイのこの並び順で次第に優先度が高くなるように設定されていてもよい。このとき、第2イベント処理部126bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、第2通知部127を介して第2アプリケーション部123に通知する。
【0074】
また、第2イベント処理部126bは、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。つまり、タッチパネルに対する操作、ボタンに対する操作、及び、音声操作部に対する操作のこの並び順で次第に優先度が高くなるように設定されている場合、第2イベント処理部126bは、第1操作部11a及び第2操作部12aのうちから最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第2イベント処理部126bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、第2通知部127を介して第2アプリケーション部123に通知する。
【0075】
このように、第2イベント処理部126bは、複数の入力イベントを取得した場合、いずれかの入力イベントを選択するという処理を実行する。
【0076】
また、第2イベント処理部126bは、車両2が走行中である場合に、複数の操作部のうちの特定の操作部からの入力イベントを受け付けなくてもよい。この場合、受け付けた入力イベントの中から、上述のように、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを第2通知部127に出力する。
【0077】
また、第2イベント処理部126bは、特定の操作部への操作があった場合、特定の操作部への操作が禁止である旨の情報を第2提示部128に出力させる処理を実行してもよい。つまり、第2操作部12aが特定の操作部である場合、第2提示部128は、ユーザによる第2操作部12aに対する操作が、禁止である旨の情報を提示する。これにより、ユーザは、自身が行った第2操作部12aに対する操作が受け付けられなかったことを認識する。ここで、第2提示部128は、文字及び映像等を表示する表示部、音声を出力する音響装置等である。
【0078】
第1表示制御装置110側において、第1通知部117は、第1処理部116が実行した処理を第1アプリケーション部113に通知する。第1通知部117は、通知部の一例である。
【0079】
第2表示制御装置120側において、第2通知部127は、第2処理部126が実行した処理を第2アプリケーション部123に通知する。第2通知部127は、通知部の一例である。
【0080】
<処理動作>
本実施の形態に係る表示制御システム1、表示方法及びプログラムの処理動作について説明する。
【0081】
(動作例1)
図3は、実施の形態における表示制御システム1の処理動作を示すフローチャートである。図3では、第1管理部111a、第1決定部112、第1アプリケーション部113、第1コマンド生成部113a、第1描画部114a、第1合成部114bと及び第1フレームメモリ115の処理動作について説明する。
【0082】
まず、図3に示すように、第1アプリケーション部113は、入力イベントを取得することによって更新を行う(S11)。例えば、表示装置10の操作部から取得した入力イベントが第1処理部116で処理されて第1通知部117から入力イベントを取得したとき、第1アプリケーション部113は、取得した入力イベントに応じて更新される。なお、最初に図3のフローチャートを実行する場合、第1アプリケーション部113は、初期値に更新される。
【0083】
次に第1コマンド生成部113aは、第1アプリケーション部113の動作によって第1描画部114a及び第2描画部124aに描画処理を実行させるための描画コマンドを生成する。また、第2コマンド生成部123aは、第2アプリケーション部123の動作によって第1描画部114a及び第2描画部124aに描画処理を実行させるための描画コマンドを生成する(S12)。
【0084】
次に第1コマンド生成部113aは、生成した描画コマンドを第1描画部114a及び第2描画部124aに出力する。また、第2コマンド生成部123aは、生成した描画コマンドを第1描画部114a及び第2描画部124aに出力する(S13)。
【0085】
次に第1描画部114a及び第2描画部124aのそれぞれは、第1コマンド生成部113a及び第2コマンド生成部123aから描画コマンドを取得する(S14)。
【0086】
次に第1描画部114aは、コマンド生成部から取得した描画コマンドに従って、第1表示装置11に表示する第1アプリケーション部113又は第2アプリケーション部123に対して、アプリケーションの描画処理を実行する(S15)。
【0087】
また、第2表示装置12において、具体的には、第2描画部124aは、コマンド生成部から取得した描画コマンドに従って、第2表示装置12に表示する第1アプリケーション部113又は第2アプリケーション部123に対して、アプリケーションの描画処理を実行する(S15)。
【0088】
次に、第1合成部114bは、第1決定部112から出力された情報に従って、第1描画部114aで描画を行った複数のアプリケーションのウィンドウの切出し、及び合成処理を実行し、第1表示装置11に表示する第1画像を第1フレームメモリ115に出力する(S16)。
【0089】
また、第2合成部124bは、第1決定部112から出力された情報に従って、第2描画部124aで描画を行った複数のアプリケーションのウィンドウの切出し、及び合成処理を実行し、第2表示装置12に表示する第2画像を第2フレームメモリ125に出力する(S16)。
【0090】
第1フレームメモリ115には、第1描画部114a及び第1合成部114bによって描画及び合成を実行した後の第1画像が書き込まれ、第2フレームメモリ125には、第2描画部124a及び第2合成部124bによって描画及び合成を実行した後の第2画像が書き込まれる(S17)。
【0091】
第1表示装置11には、第1フレームメモリ115から出力された第1画像が表示画面に表示され、第2表示装置12には、第2フレームメモリ125から出力された第2画像が表示画面に表示される(S18)。
【0092】
そして、表示制御システム1は、ステップS18の処理を実行した後、次のフレームでステップS11に処理を戻すことで、描画処理及び合成処理を行う。
【0093】
なお、図3の表示制御システム1の処理動作を停止させたり、表示制御システム1の電源をOFFにしたりすること等によって、図3のフローチャートは終了する。
【0094】
(動作例2)
図4は、実施の形態における表示制御システム1の処理動作を示す別のフローチャートである。図4では、第1取得部111、第1入力イベントが第2表示制御装置120に対応する場合の処理動作について説明する。第2入力イベントが第1表示制御装置110に対応する場合、第1入力イベントが第1表示制御装置110及び第2表示制御装置120に対応する場合、第2入力イベントが第1表示制御装置110及び第2表示制御装置120に対応する場合の処理動作についても同様であるため、説明を省略する。
【0095】
まず、図4に示すように、第1取得部111は、第1表示装置11の第1操作部11aへの操作に応じたアプリケーションへの入力である入力イベント、つまり第1入力イベントを取得する(S21)。第1取得部111は、取得した第1入力イベントを第1処理部116に出力する。
【0096】
次に、第1処理部116の第1送信部116aは、第1入力イベントを取得すると、第1入力イベントが複数の表示制御装置のうちのどの表示制御装置に対応するかを判定する。つまり、第1送信部116aは、第1入力イベントに含まれる操作対象情報に基づいて、複数の表示制御装置のうちから1以上の表示制御装置を特定する。第1送信部116aは、特定した1以上の表示制御装置、つまり対応する表示制御装置であり少なくとも他の表示制御装置に第1入力イベントを出力する(S22)。本動作例では、第1入力イベントに対応する表示制御装置は第2表示制御装置120と設定している。このため、第1送信部116aは、第2表示制御装置120の第2処理部126に第1入力イベントを出力する。
【0097】
次に、第2イベント処理部126bは、第1入力イベントを取得する(S23)。
【0098】
次に、第2イベント処理部126bは、複数の入力イベントを取得したか否かを判定する(S24)。
【0099】
第1イベント処理部116bは、複数の入力イベントを取得したことを判定した場合(S24でYES)、複数の入力イベントからいずれかの入力イベントを選択する(S25)。
【0100】
ここで、複数の入力イベントからいずれかの入力イベントを選択する場合について説明する。
【0101】
例えば、第2イベント処理部126bは、第1表示装置11及び第2表示装置12に同一のアプリケーションを表示する場合において、第1操作部11a及び第2操作部12aに対して同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第2イベント処理部126bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを第2通知部127に出力する。
【0102】
また、第2イベント処理部126bは、第1操作部11a及び第2操作部12aに対して同時にアプリケーションを操作する入力がされたときに、予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第2イベント処理部126bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを第2通知部127に出力する。
【0103】
また、第2イベント処理部126bは、第1表示装置11及び第2表示装置12に同一のアプリケーションを表示する場合において、第1操作部11a及び第2操作部12aに対して同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、最も使用頻度の高い操作部からの操作を受け付けてもよい。このとき、第2イベント処理部126bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを第2通知部127に出力する。
【0104】
また、第1イベント処理部116bは、タッチパネルに対する操作、ボタンに対する操作、及び、音声操作部に対する操作のこの並び順で次第に優先度が高くなるように設定されている場合、第1イベント処理部116bは、第1操作部11a及び第2操作部12aのうちから最も優先度の高い操作部からの操作を受け付けるという処理を実行してもよい。このとき、第1イベント処理部116bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを第2通知部127に出力する。
【0105】
また、第1イベント処理部116bは、車両2が走行中である場合に、複数の操作部のうちの特定の操作部からの入力イベントを受け付けなくてもよい。この場合、受け付けた入力イベントの中から、上述のように、第1イベント処理部116bは、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを第2通知部127に出力する。
【0106】
例えば、第1操作部11a又は第2操作部12aが特定の操作部として予め設定されている場合、第2イベント処理部126bは、第2取得部121が取得した第1入力イベントを破棄し、第2イベント処理部126bが第1表示制御装置110から取得した第1入力イベントを第2通知部127に出力するという処理を実行する。
【0107】
なお、第2イベント処理部126bは、特定の操作部への操作があった場合、特定の操作部への操作が禁止である旨の情報を第2提示部128に出力させる処理を実行してもよい。
【0108】
そして、第2イベント処理部126bは、入力イベントを選択してステップS26に進める。
【0109】
一方、第2イベント処理部126bは、複数の入力イベントを取得していないことを判定した場合(S24でNO)、ステップS26に進める。
【0110】
次に、第2イベント処理部126bは、取得した第1入力イベントを第2通知部127に出力する。これにより、第2通知部127は、取得した入力イベントを対象のアプリケーション部に通知する(S26)。そして、第2表示制御装置120は、ステップS11の処理動作に進み、同様の処理を繰返す。
【0111】
<作用効果>
次に、本実施の形態に係る表示制御システム1、表示方法及びプログラムの作用効果について説明する。
【0112】
上述したように、本実施の形態に係る表示制御システム1は、複数の表示装置10のそれぞれに対応する複数の表示制御装置を備え、複数の表示制御装置を連携させて、複数の表示装置10に同一のアプリケーションを表示させる表示制御システム1である。複数の表示制御装置のそれぞれは、操作に応じたアプリケーションへの入力である入力イベントを取得する取得部(第1取得部111及び第2取得部121)と、取得した入力イベントを複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に出力する処理部(第1処理部116及び第2処理部126)と、複数の表示制御装置のうちの入力イベントを出力した表示制御装置から処理部が入力イベントを取得した場合、入力イベントをアプリケーション部に通知する通知部(第1通知部117及び第2通知部127)とを有する。そして、アプリケーション部は、複数の表示装置10に同一のアプリケーションを表示させる処理であって、複数の表示制御装置で共通する処理を行う。
【0113】
これによれば、処理部が自身の表示制御装置以外の別の表示制御装置から入力イベントを取得することができるため、別の表示制御装置から取得した入力イベントをアプリケーション部に通知することができる。これにより、表示装置は、入力イベントに基づいて更新したアプリケーションを表示することができる。
【0114】
したがって、アプリケーションがどの表示制御装置に対応していても、アプリケーションを操作可能なシステムを簡易に実現することができる。
【0115】
また、本実施の形態に係る表示制御方法において、複数の表示装置10のそれぞれに対応する複数の表示制御装置を連携させて、複数の表示装置10に同一のアプリケーションを表示させる表示制御方法であって、操作に応じたアプリケーションへの入力である入力イベントを取得し、取得した入力イベントを複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に入力イベントを出力し、複数の表示制御装置のうちの入力イベントを出力した表示制御装置から処理部が入力イベントを取得した場合、入力イベントをアプリケーション部に通知することと、アプリケーション部は、複数の表示装置に同一のアプリケーションを表示させる処理であって、複数の表示制御装置で共通する処理を行うことを含む。
【0116】
この方法においても、上述と同様の作用効果を奏する。
【0117】
また、本実施の形態に係るプログラムは、表示制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0118】
このプログラムにおいても、上述と同様の作用効果を奏する。
【0119】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、処理部は、取得した入力イベントに対応する複数の表示制御装置のうちの少なくとも他の表示制御装置に、入力イベントを出力する。
【0120】
これによれば、操作したいアプリケーションに対して、入力イベントに対応する対象の表示制御装置だけに入力イベントを送信することができる、つまり、対象以外の表示制御装置に対して入力イベントを送信しなくてもよくなる。このため、表示制御システム1における通信量の増大を抑制することができる。
【0121】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、処理部は、取得した入力イベントを複数の表示制御装置の全てに出力する。
【0122】
これによれば、入力イベントを、全の表示制御装置に対して送信することができるため、処理部の処理を簡易にすることができる。
【0123】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、表示制御システム1は、車両2に搭載されている。また、複数の表示装置10のそれぞれには、操作によって入力イベントを出力する操作部が設けられている。そして、処理部は、車両2が走行中である場合に、複数の操作部のうちの特定の操作部からの入力イベントを受け付けない。
【0124】
これによれば、車両2が走行中の場合、特定の操作部以外の入力イベントを受け付けないようにすることができるため、例えば、運転手は音声操作等の特定の操作部以外の入力イベントを受け付けないようにすることで、運転中のタッチパネル操作等による余所見を抑制することが可能となる。
【0125】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、処理部は、特定の操作部への操作があった場合、特定の操作部への操作が禁止である旨の情報を提示部に出力させる。
【0126】
これによれば、処理部は、特定の操作部からの入力イベントを取得しても。取得した入力イベントを破棄することができる。このため、入力イベントに対応する表示制御装置に対して当該入力イベントを送信しなくてもよくなる。その結果、表示制御システム1における通信量の増大を抑制することができる。
【0127】
また、運転手は音声操作等の特定の操作部以外の入力イベントを受け付けないようにすることで、運転中のタッチパネル操作等による余所見を防ぐことが可能となる。
【0128】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、複数の表示装置10のそれぞれには、操作によって入力イベントを出力する操作部が設けられている。処理部は、複数の表示装置10のうちの2以上の表示装置10に同一のアプリケーションを表示する場合において、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付け、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、通知部を介してアプリケーション部に通知する。
【0129】
これによれば、複数の操作部から同一のアプリケーションを操作する複数の入力イベントを取得した場合であっても、予め設定された最も優先度が高く設定されている操作部からの入力イベントだけを受け付けることができる。このため、処理部が複数の入力イベントを取得しても、アプリケーション部は、優先度の最も高い操作部からの入力イベントだけを受け付けることができる。
【0130】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、複数の表示装置10のそれぞれには、操作によって入力イベントを出力する操作部が設けられている。処理部は、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同時にアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから予め設定された最も優先度の高い操作部からの操作を受け付け、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、通知部を介してアプリケーション部に通知する。
【0131】
これによれば、複数の操作部から同一のアプリケーションを操作する複数の入力イベントを同時に取得した場合であっても、予め設定された最も優先度が高く設定されている操作部からの入力イベントだけを受け付けることができる。このため、処理部が同時に複数の入力イベントを取得しても、アプリケーションは、優先度の最も高い操作部からの入力イベントだけを受け付けることができる。
【0132】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、複数の表示装置10のそれぞれには、操作によって入力イベントを出力する操作部が設けられている。処理部は、複数の表示装置10のうちの2以上の表示装置10に同一のアプリケーションを表示する場合において、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちの最も使用頻度の高い操作部からの操作を受け付け、最も優先度の高い操作部からの入力イベントを、通知部を介してアプリケーション部に通知する。
【0133】
これによれば、複数の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力イベントを取得した場合であっても、使用頻度が高く設定されている操作部からの入力イベントだけを受け付けることができる。例えば、運転者は車両2に搭載されている複数の操作部を頻繁に操作するため、運転者による操作部への入力イベントを優先させることができる。
【0134】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、複数の操作部には、タッチパネル、ボタン、又は、操作音声操作部を含む。
【0135】
これによれば、操作部の種類が異なっても、別の表示制御装置から取得した入力イベントをアプリケーション部に通知することができる。これにより、アプリケーション部は、入力イベントに基づいて更新することができる。
【0136】
また、本実施の形態に係る表示制御システム1において、複数の操作部には、タッチパネル、ボタン、又は、音声操作部を含む。また、タッチパネルに対する操作、ボタンに対する操作、及び、音声操作部に対する操作のこの並び順で次第に優先度が高くなるように設定され、処理部は、複数の操作部のうちの2以上の操作部から同一のアプリケーションを操作する入力がされたときに、2以上の操作部のうちから最も優先度の高い操作部からの操作を受け付ける。
【0137】
これによれば、運転中の運転者が使用する可能性が高い操作部を優先することができるため、運転者における操作の快適性を損ね難い。
【0138】
(その他の変形例)
以上、本開示に係る表示制御システム、表示制御方法及びプログラムについて、上記各実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。
【0139】
例えば、上記実施の形態に係る表示制御システム、表示制御方法及びプログラムに含まれる各処理部、管理部、決定部等は典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全を含むように1チップ化されてもよい。
【0140】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0141】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0142】
また、上記で用いた数字は、本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
【0143】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0144】
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0145】
なお、上記の各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0146】
本開示は、例えば複数の表示装置を搭載した車両、車両以外のその他の装置及びシステムに利用可能である。
【符号の説明】
【0147】
1 表示制御システム
2 車両
11a 第1操作部(操作部)
12a 第2操作部(操作部)
110 第1表示制御装置(表示制御装置)
111 第1取得部(取得部)
116 第1処理部(処理部)
117 第1通知部(通知部)
118 第1提示部(提示部)
120 第2表示制御装置(表示制御装置)
121 第2取得部(取得部)
126 第2処理部(処理部)
127 第2通知部(通知部)
128 第2提示部(提示部)
図1
図2
図3
図4