(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096427
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】スタータモータ駆動装置
(51)【国際特許分類】
F02N 11/08 20060101AFI20230630BHJP
【FI】
F02N11/08 X
F02N11/08 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212200
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】510123839
【氏名又は名称】ニデックモビリティ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101786
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 秀行
(72)【発明者】
【氏名】北條 貴大
(72)【発明者】
【氏名】荒貝 隆
(72)【発明者】
【氏名】石神 貴識
(72)【発明者】
【氏名】石崎 哲
(57)【要約】
【課題】回路にオン故障が発生してもスタータモータの通電時間を制限できるスタータモータ駆動装置を安価に実現する。
【解決手段】スタータモータ駆動装置10は、複数のパルスからなるパルス信号を出力するCPU1と、パルスが立上るたびに第1タイマ時間の計数を新たに開始し、最後のパルスの立上りから第1タイマ時間が経過すると動作を停止する第1タイマ回路31と、パルスが立上るたびに第2タイマ時間の計数を新たに開始し、最後のパルスの立上りから第2タイマ時間が経過すると動作を停止する第2タイマ回路32と、第1タイマ回路31が動作している間オンとなる第1スイッチング素子Q1と、第2タイマ回路32が動作している間オンとなる第2スイッチング素子Q2と、第1および第2スイッチング素子Q1、Q2が共にオン状態となっている期間だけ動作して、エンジン始動用のスタータモータ5を駆動するスタータリレー4とを備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン始動操作により外部から入力されるエンジンスイッチ信号に基づいて動作を開始し、前記エンジンスイッチ信号の幅に応じた所定の期間にわたって、複数のパルスからなるパルス信号を出力する制御部と、
前記パルス信号に基づいて動作を開始し、パルスが立上りまたは立下るたびに第1タイマ時間の計数を新たに開始し、最後のパルスの立上りまたは立下りから前記第1タイマ時間が経過すると動作を停止する第1タイマ回路と、
前記パルス信号に基づいて動作を開始し、パルスが立上りまたは立下るたびに第2タイマ時間の計数を新たに開始し、最後のパルスの立上りまたは立下りから前記第2タイマ時間が経過すると動作を停止する第2タイマ回路と、
前記第1タイマ回路の動作開始によりオンし、前記第1タイマ回路の動作停止によりオフする第1スイッチング素子と、
前記第1スイッチング素子と直列に接続され、前記第2タイマ回路の動作開始によりオンし、前記第2タイマ回路の動作停止によりオフする第2スイッチング素子と、
前記第1および第2スイッチング素子と直列に接続され、両素子が共にオン状態となっている期間だけ動作して、エンジン始動用のスタータモータを駆動するスタータリレーと、を備えたことを特徴とするスタータモータ駆動装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスタータモータ駆動装置において、
前記第1タイマ回路は、前記エンジンスイッチ信号が入力されている第1期間における最後のパルスの立上りまたは立下りから、前記第1タイマ時間が経過すると動作を停止し、
前記第2タイマ回路は、前記パルス信号が出力されている第2期間における最後のパルスの立上りまたは立下りから、前記第2タイマ時間が経過すると動作を停止する、ことを特徴とするスタータモータ駆動装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスタータモータ駆動装置において、
前記第2タイマ時間は、前記第1タイマ時間よりも短く、
前記パルス信号の周期は、前記第1タイマ時間および前記第2タイマ時間よりも短い、ことを特徴とするスタータモータ駆動装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスタータモータ駆動装置において、
前記第1タイマ時間は、エンジン始動に必要な通常クランキング時間に設定されている、ことを特徴とするスタータモータ駆動装置。
【請求項5】
請求項4に記載のスタータモータ駆動装置において、
前記第2スイッチング素子が常時オン状態となるオン故障が発生した場合に、前記スタータリレーは、前記第1タイマ回路が動作している期間だけ動作する、ことを特徴とするスタータモータ駆動装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のスタータモータ駆動装置において、
前記制御部が前記パルス信号ではなく連続信号を出力するオン故障が発生した場合に、前記第2タイマ回路が動作せず、前記スタータリレーは非動作状態を維持する、ことを特徴とするスタータモータ駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの始動を補助するスタータモータの駆動装置に関し、特に、回路の故障時にスタータモータの通電時間を制限する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンを走行駆動源とする車両においては、エンジンの始動を補助するためのスタータモータが設けられている。また、スタータモータと電源との間の通電経路には、エンジン始動操作によって動作するスタータリレーが設けられている。イグニッションキーやプッシュスイッチによってエンジン始動操作が行われると、スタータリレーが動作し、スタータモータに電流が流れてモータが回転する。そして、この回転力がクランクシャフトに伝達され、クランクが回転することでエンジンが始動する。
【0003】
特許文献1~4には、スタータモータの駆動回路の例が示されている。特許文献1では、スタータリレーと直列に接続された2つのスイッチング素子の一方がオンする最大時間を、タイマ回路によって制限することにより、回路の故障時にスタータモータが連続して通電状態となるのを防止している。特許文献2では、バッテリの電圧が低下した場合でも、遅延回路により保持された電圧によって、スタータモータの動作を継続できるようにしている。特許文献3では、エンジンの停止から再始動までの間に、スタータリレーの故障診断を行うことで、エンジンを再始動できなくなる事態を回避している。特許文献4では、スタータリレーと直列に接続された2つのスイッチング素子の故障診断を行う前に、各素子の状態を検出し、検出結果が異常の場合は故障診断を中止することで、スタータモータの意図しない駆動を防止している。
【0004】
ところで、スタータリレーを動作させるためのスイッチング素子に、オン故障(素子が常時オン状態となる故障)が発生すると、スタータリレーが動作したままとなり、スタータモータに電流が流れ続けて、モータが故障したり焼損したりするおそれがある。同様のことは、スイッチング素子の動作を制御するCPUにオン故障が発生した場合にも言える。この対策として、たとえば前記の特許文献1のように、2つのスイッチング素子を直列に接続して、一方のスイッチング素子のオン時間をタイマ回路により制限することが考えられる。
【0005】
しかるに、エンジン始動操作が行われてからエンジンが始動するまでの時間、すなわちクランキング時間は、通常は1秒程度の短時間(以下「通常クランキング時間」という。)であるが、気温が低かったりバッテリが劣化しているような場合は、30秒程度の長時間(以下「ロングクランキング時間」という。)を要することがある。このため、特許文献1のタイマ回路におけるタイマ時間は、ロングクランキング時間に設定する必要がある。
【0006】
しかしながら、タイマ時間を長く確保するには、タイマ回路に備わるコンデンサを大容量のものとする必要があるので、部品コストが増加する。また、特許文献1においては、タイマ回路に接続されていない他方のスイッチング素子、あるいは当該素子を制御するCPUにオン故障が発生すると、通常のエンジン始動操作を行った場合でも、スタータリレーは常にロングクランキング時間にわたって動作し、スタータモータの通電時間が長くなる(この詳細については後述する)。このため、スタータモータに電流が流れ続けて、モータに故障や焼損が発生するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011-127453号公報
【特許文献2】特開2013-204451号公報
【特許文献3】特開2014-202141号公報
【特許文献4】国際公開WO2006/123654
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、回路にオン故障が発生してもスタータモータの通電時間を制限できるスタータモータ駆動装置を安価に実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るスタータモータ駆動装置は、以下の構成を備えている。
(1)制御部:エンジン始動操作により外部から入力されるエンジンスイッチ信号に基づいて動作を開始し、エンジンスイッチ信号の幅に応じた所定の期間にわたって、複数のパルスからなるパルス信号を出力する。
(2)第1タイマ回路:制御部からのパルス信号に基づいて動作を開始し、パルスが立上りまたは立下るたびに第1タイマ時間の計数を新たに開始し、最後のパルスの立上りまたは立下りから第1タイマ時間が経過すると動作を停止する。
(3)第2タイマ回路:制御部からのパルス信号に基づいて動作を開始し、パルスが立上りまたは立下るたびに第2タイマ時間の計数を新たに開始し、最後のパルスの立上りまたは立下りから第2タイマ時間が経過すると動作を停止する。
(4)第1スイッチング素子:第1タイマ回路の動作開始によりオンし、第1タイマ回路の動作停止によりオフする。
(5)第2スイッチング素子:第1スイッチング素子と直列に接続され、第2タイマ回路の動作開始によりオンし、第2タイマ回路の動作停止によりオフする。
(6)スタータリレー:第1および第2スイッチング素子と直列に接続され、両素子が共にオン状態となっている期間だけ動作して、エンジン始動用のスタータモータを駆動する。
【0010】
本発明において、第1タイマ回路は、エンジンスイッチ信号が入力されている第1期間における最後のパルスの立上りまたは立下りから、第1タイマ時間が経過すると動作を停止してもよい。また、第2タイマ回路は、パルス信号が出力されている第2期間における最後のパルスの立上りまたは立下りから、第2タイマ時間が経過すると動作を停止してもよい。
【0011】
本発明において、第2タイマ時間は第1タイマ時間よりも短いことが望ましい。また、パルス信号の周期を第1タイマ時間および第2タイマ時間より短くすることで、パルス信号の出力期間が長くなると第1タイマ回路と第2タイマ回路の動作期間も長くなり、ロングクランキングに対応することができる。
【0012】
本発明において、第1タイマ時間は、エンジン始動に必要な通常クランキング時間に設定されていることが望ましい。そして、第2スイッチング素子にオン故障が発生した場合、スタータリレーは、第1タイマ回路が動作している期間だけ動作することが望ましい。さらに、制御部にオン故障が発生した場合は、第2タイマ回路が動作しないようにして、スタータリレーを非動作状態に維持することが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、2つのタイマ回路が、制御部から出力されるパルス信号のパルスの立上りまたは立下りごとにタイマ時間の計数を更新するので、タイマ時間を必要以上に長く設定する必要がない。このため、スイッチング素子や制御部のオン故障時に、スタータモータが長い期間にわたって通電状態となるのを回避できるとともに、タイマ回路に大容量のコンデンサが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明のスタータモータ駆動装置の実施形態を示す回路図である。
【
図2】本発明で用いるタイマ回路の動作原理を示すタイムチャートである。
【
図3】故障が発生していない場合の各部の波形を示すタイムチャートである。
【
図4】故障が発生した場合の各部の波形を示すタイムチャートである。
【
図5】故障が発生した場合の各部の波形を示すタイムチャートである。
【
図6】故障が発生した場合の各部の波形を示すタイムチャートである。
【
図7】タイマ動作の他の例を示すタイムチャートである。
【
図8】従来のスタータモータ駆動装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図面全体を通して、同一の部分または対応する部分には、同一の符号を付してある。
【0016】
図1は、本発明の実施形態によるスタータモータ駆動装置10と、エンジン始動回路20を示している。これらは車両に搭載されている。最初に、本発明の対象であるスタータモータ駆動装置10の構成について説明する。
【0017】
図1において、スタータモータ駆動装置10は、制御部を構成するCPU1と、論理積ゲートであるAND回路2と、第1タイマ時間を計数する第1タイマ回路31と、第2タイマ時間を計数する第2タイマ回路32と、MOS型FETからなる第1スイッチング素子Q1および第2スイッチング素子Q2と、NPN型トランジスタからなる第3スイッチング素子Q3および第4スイッチング素子Q4と、コイル41および接点42を有するスタータリレー4とを備えている。接点42は、コイル41に電流が流れたときに閉じる常開接点である。
【0018】
CPU1には、車両のブレーキが踏まれている間、ブレーキスイッチ信号(以下「ブレーキSW信号」と表記)が外部から入力され、また、エンジン始動操作が行われた場合に、エンジンスイッチ信号(以下「エンジンSW信号」と表記)が外部から入力される。エンジンSW信号の信号幅は、始動操作の時間によって異なる。たとえば、通常のクランキングを行う際にプッシュスイッチが短押しされた場合は、エンジンSW信号の信号幅は短く、ロングクランキングを行う際にプッシュスイッチが長押しされた場合は、エンジンSW信号の信号幅は長くなる。CPU1は、ブレーキSW信号とエンジンSW信号が入力されたことに基づいて、複数のパルスからなるパルス信号を出力する。このパルス信号は、AND回路2と第2タイマ回路32へ与えられる。
【0019】
AND回路2には、上記のブレーキSW信号、エンジンSW信号、およびパルス信号が入力される。AND回路2は、これら3つの信号が共に入力されている期間、H(High)レベル信号を出力する。このHレベル信号は、第1タイマ回路31へ与えられる。第1タイマ回路31は、コンデンサや抵抗を含む公知の回路から構成されており、AND回路2からHレベル信号が入力されると動作を開始して、第1タイマ時間を計数する(詳細は後述)。第2タイマ回路32も、コンデンサや抵抗を含む公知の回路から構成されており、CPU1からパルス信号が入力されると動作を開始して、第2タイマ時間を計数する(詳細は後述)。
【0020】
第1タイマ回路31の出力は、第3スイッチング素子Q3のベースに与えられる。第1タイマ回路31は、動作中はHレベル信号を出力し、タイムアップすると動作を停止してL(Low)レベル信号を出力する。第3スイッチング素子Q3は、第1タイマ回路31からのHレベル信号によりオンし、Lレベル信号によりオフする。
【0021】
第2タイマ回路32の出力は、第4スイッチング素子Q4のベースに与えられる。第2タイマ回路32も、動作中はHレベル信号を出力し、タイムアップすると動作を停止してLレベル信号を出力する。第4スイッチング素子Q4は、第2タイマ回路32からのHレベル信号によりオンし、Lレベル信号によりオフする。
【0022】
第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2は、電源Vaとスタータリレー4との間の通電経路に設けられており、各素子Q1、Q2は直列に接続されている。第1スイッチング素子Q1のゲートは、第3スイッチング素子Q3のコレクタに接続されており、第3スイッチング素子Q3がオンすると、第1スイッチング素子Q1もオンとなる。また、第2スイッチング素子Q2のゲートは、第4スイッチング素子Q4のコレクタに接続されており、第4スイッチング素子Q4がオンすると、第2スイッチング素子Q2もオンとなる。
【0023】
スタータリレー4のコイル41は、2つのスイッチング素子Q1、Q2と直列に接続されている。詳しくは、コイル41の一端は、第2スイッチング素子Q2のドレインに接続され、他端は後述するシフトスイッチ6に接続されている。このため、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2の双方がオンとなる期間に、電源Vaからスイッチング素子Q1、Q2を通って、コイル41に電流が流れる。これにより、接点42が閉じてスタータリレー4は動作状態となり、電源Vbから接点42を介して、後述するスタータモータ5に通電が行われる。
【0024】
次に、エンジン始動回路20の構成について説明する。
図1において、エンジン始動回路20は、スタータモータ5と、シフトスイッチ6と、バッテリ7とを備えている。
【0025】
スタータモータ5は、モータ本体51と、コイル52と、スイッチ53とから構成されている。モータ本体51は、界磁コイルと電機子コイルとが直列に接続された直巻型の直流モータである。コイル52の一端は、前述したスタータリレー4の接点42に接続されており、他端は接地されている。スイッチ53は、モータ本体51とバッテリ7との間に設けられている。スタータリレー4が動作すると、接点42が閉じて、電源Vbからコイル52へ通電され、スイッチ53がオンする。このため、バッテリ7からスイッチ53を介してモータ本体51に電流が流れ、モータ本体51が回転する。この回転は、図示しないピニオンギヤなどを介してクランクシャフトに伝達され、クランクの回転によってエンジンが始動する。
【0026】
シフトスイッチ6は、車両に備わるシフトレバーと連動して動作し、シフトレバーがパーキングPまたはニュートラルNの位置にある場合に、電源Vaからスイッチング素子Q1、Q2およびスタータリレー4のコイル41への通電経路を形成する。バッテリ7は、モータ本体51へ直流電圧を供給する車載用のバッテリである。
【0027】
図8は、従来のスタータモータ駆動装置100を示しており、特許文献1に記載されている装置と同じものである。エンジン始動回路20については、
図1に示したものと変わりがない。この従来のスタータモータ駆動装置100においては、1つのタイマ回路3しか設けられていない。また、CPU1が出力する信号は、単一の矩形波信号である。これに対し、
図1の本発明のスタータモータ駆動装置10では、2つのタイマ回路31、32が設けられているとともに、CPU1が出力する信号は、複数のパルスからなるパルス信号である。
【0028】
図2は、本発明におけるCPU1の出力信号と、タイマ回路31、32の出力信号との関係を示したタイムチャートである。ここでは便宜上、一方のタイマ回路の出力信号のみを示しているが、以下に述べるタイマ回路の動作は、タイマ回路31とタイマ回路32のいずれにも共通している。
【0029】
図2(a)に示すように、CPUからパルス信号が出力されると、パルスの立上り時点から、タイマ回路が動作してタイマ時間Tmを計数する。パルスが1つだけであれば、タイマ時間Tmが経過した時点でタイマ回路の動作は停止するが、本発明では、
図2(b)に示すように、パルス信号が複数のパルスP1、P2、・・・P5からなる。この場合、タイマ回路は、パルスが立上るたびに、タイマ時間Tmの計数を新たに開始する。また、パルスの周期τは、タイマ時間Tmより短くなっている。
【0030】
したがって、タイマ時間Tmの計数はパルスが立上るごとに更新され、その立上り時点から新たなタイマ時間Tmがスタートする。たとえば、パルスP1が立上った時点から、タイマ回路はタイマ時間Tmを計数するが、τ<Tmであるため、タイマ時間Tmが経過する前に、次のパルスP2が立上る。すると、このパルスP2の立上り時点から、再びタイマ時間Tmがスタートする。以降、パルスP3、P4、P5が立上った場合も、同様の動作が繰り返される。
【0031】
その結果、タイマ回路の動作時間To、すなわちタイマ出力がHレベルの期間は、タイマ時間Tmよりも長くなる。具体的には、パルス信号のパルスの数をN個(ここではN=5)としたとき、タイマ回路の動作時間Toは、
To=(N-1)・τ+Tm
となり、パルスの数Nが多くなるほど動作時間Toは長くなる。このようにパルスごとにタイマ時間Tmを更新して動作時間Toを延ばす理由は、ロングクランキングに対応できるようにするためである(詳細は後述)。
【0032】
そして、パルスP5が出力された後、後続のパルスがCPUから出力されなくなって、最後のパルスP5の立上り時点からタイマ時間Tmが経過すると、その時点でタイマ回路は動作を停止する。このとき、タイマ回路の出力はLレベルとなる。以上のように、タイマ回路は、最初のパルスP1が立上った時点から動作を開始し、最後のパルスP5が立上った時点からタイマ時間Tmが経過した時点で動作を終了する。
【0033】
次に、
図1に示した本発明によるスタータモータ駆動装置10の動作を、
図8に示した従来のスタータモータ駆動装置100の動作と対比しながら、詳細に説明する。
図3~
図6は、回路の各部の波形を示したタイムチャートである。各図において、上段は従来の動作を示し、下段は本発明の動作を示している。
【0034】
図3は、回路に故障が発生していない場合のタイムチャートであって、(A)は通常クランキングの場合の動作、(B)はロングクランキングの場合の動作を示している。まず、
図3(A)の通常クランキングの場合について説明する。
【0035】
従来の装置(
図8)では、
図3(a)(b)のようにブレーキSW信号とエンジンSW信号がCPU1とAND回路2に入力されると、(c)のように、CPU1が所定期間、Hレベル信号(矩形波信号)を出力する。また、(d)のように、AND回路2は、エンジンSW信号が入力されている期間だけ、Hレベル信号を出力する。このAND回路2の出力を受けて、(e)のように、タイマ回路3が動作を開始し、タイマ時間Tを計数する。このタイマ時間Tは、ロングクランキング時間に設定されている。
【0036】
タイマ動作の開始により、タイマ回路3の出力はHレベルとなるので、(f)のように、第1スイッチング素子Q1が、タイマ時間Tの期間、オンとなる。また、(g)のように、第2スイッチング素子Q2が、CPU出力のHレベルの期間、オンとなる。このため、スタータリレー4のコイル41には、スイッチング素子Q1、Q2が共にオンとなっている期間だけ電流が流れ、この期間に、(h)のようにスタータリレー4が動作状態(接点42が閉じた状態)となって、スタータモータ5に通電が行われる。なお、(h)における「ON」は動作状態、「OFF」は非動作状態を表している(
図4~
図6においても同様)。
【0037】
一方、本発明の装置(
図1)では、
図3(a)(b)のようにブレーキSW信号とエンジンSW信号がCPU1とAND回路2に入力されると、(c)のように、CPU1が所定期間yだけ、複数のパルスからなるパルス信号を出力する。また、(d)のように、AND回路2は、エンジンSW信号が入力されている期間xだけ、パルス信号を出力する。
【0038】
これらのパルス信号を受けて、(e)のように、第1タイマ回路31および第2タイマ回路32が動作を開始し、それぞれ、
図2で説明した原理に従って、タイマ時間T1、T2を計数する。このとき、各タイマ回路31、32の出力はHレベルとなる。(d)に示した期間xは、本発明における「第1期間」に相当し、(c)に示した期間yは、本発明における「第2期間」に相当する。また、(e)に示したタイマ時間T1は、本発明における「第1タイマ時間」に相当し、タイマ時間T2は、本発明における「第2タイマ時間」に相当する。
【0039】
ここで、第1タイマ回路31のタイマ時間T1は、エンジン始動に必要な通常クランキング時間(たとえば1秒)に設定されている。第2タイマ回路32のタイマ時間T2は、タイマ時間T1より短い時間に設定されている(T2<T1)。また、CPU1が出力するパルス信号の周期(
図2(b)のτ)は、タイマ時間T1およびタイマ時間T2よりも短い時間に設定されている(τ<T1、T2)。なお、タイマ時間T2は、可能な限り短い時間(たとえば0.1秒)に設定するのが望ましい。
【0040】
第1タイマ回路31の動作によって、(f)のように、第1スイッチング素子Q1は、第1タイマ回路31が動作している期間(タイマ出力がHレベルの期間)、オンとなる。また、第2タイマ回路32の動作によって、(g)のように、第2スイッチング素子Q2が、第2タイマ回路32が動作している期間、オンとなる。このため、スタータリレー4のコイル41には、スイッチング素子Q1、Q2が共にオンとなっている期間だけ電流が流れ、この期間に、(h)のようにスタータリレー4が動作状態となって、スタータモータ5に通電が行われる。
【0041】
図3(A)からわかるように、故障が発生していない状態で通常クランキングが行われる場合は、本発明と従来とで、スタータリレー4の動作に顕著な差はない。
【0042】
次に、
図3(B)のロングクランキングの場合について説明する。ロングクランキングの操作は、(a)のようにブレーキSW信号が入力されている状態で、(b)のようにエンジンスイッチを長押しすることにより行われる。これは、従来も本発明も同じである。
【0043】
ロングクランキング操作が行われると、従来の場合は、(c)のようにCPU1から、エンジンスイッチの長押し期間にわたって、Hレベルの矩形波信号が出力される。したがって、AND回路2の出力も、(d)のように長押し期間にわたってHレベルとなる。このAND回路2の出力を受けて、タイマ回路3は動作を開始し、(e)のようにタイマ時間T(=ロングクランキング時間)を計数する。そして、タイマ時間Tの期間では、タイマ回路3の出力がHレベルとなり、(f)のように第1スイッチング素子Q1がオンとなる。また、(g)のように、第2スイッチング素子Q2は、(c)のCPU出力のHレベル期間にわたって、オンとなる。このため、スタータリレー4のコイル41には、スイッチング素子Q1、Q2が共にオンとなっているタイマ時間Tの期間だけ電流が流れ、この期間に、(h)のようにスタータリレー4が動作状態となって、スタータモータ5に通電が行われる。その結果、スタータモータ5はタイマ時間Tの期間、ロングクランキング動作を行う。
【0044】
一方、本発明の場合は、(c)のように、CPU1からパルス信号が出力される期間yが、エンジンスイッチの長押し期間に応じて、通常クランキングの場合の期間yよりも長くなる(但し、yは一定値を超えない)。このため、(d)のように、AND回路2がパルス信号を出力する期間x(=y)も、通常クランキングの場合の期間xより長くなる。これらのパルス信号を受けて、(e)のように、第1タイマ回路31および第2タイマ回路32が動作を開始し、それぞれ、
図2で説明した原理に従ってタイマ時間T1、T2を計数する。この場合、パルス信号の出力期間x、yが長いため、タイマ時間T1、T2の更新回数が増え、その結果、各タイマ回路31、32の動作期間(タイマ出力がHレベルの期間)は、通常クランキングの場合と比べて長くなる。
【0045】
第1タイマ回路31の動作によって、(f)のように、第1スイッチング素子Q1が、第1タイマ回路31の動作期間中、オンとなる。また、第2タイマ回路32の動作によって、(g)のように、第2スイッチング素子Q2が、第2タイマ回路32の動作期間中、オンとなる。このため、スタータリレー4のコイル41には、スイッチング素子Q1、Q2が共にオンとなっている期間(第2タイマ回路32の動作期間)だけ電流が流れ、この期間に、(h)のようにスタータリレー4が動作状態となって、スタータモータ5に通電が行われる。その結果、スタータモータ5は、(e)の第2タイマ回路32の動作期間にわたって、ロングクランキング動作を行う。このときのスタータモータ5の動作期間は、通常クランキングの場合の動作期間に比べて長くなる。
【0046】
図3(B)からわかるように、故障が発生していない状態でロングクランキングが行われる場合も、本発明と従来とで、スタータリレー4の動作に顕著な差はない。
【0047】
図4は、故障が発生した状態で通常クランキングが行われる場合の動作を示している。(A)は第2スイッチング素子Q2がオン故障した場合のタイムチャート、(B)はCPU1がオン故障した場合のタイムチャートである。
【0048】
まず、
図4(A)のタイムチャートについて説明する。第2スイッチング素子Q2がオン故障すると、当該素子Q2は(g)のように常にオン状態となる。したがって、従来の場合、スタータリレー4は(h)のように、第1スイッチング素子Q1がオンしている期間、すなわち(e)のタイマ時間Tの期間、動作状態となる。そして、前述した通り、このタイマ時間Tはロングクランキング時間に設定されているから、スタータリレー4はロングクランキング時間の期間中、動作を継続する。その結果、(b)のようにエンジンスイッチが短押しされた場合(通常クランキングの場合)であっても、スタータモータ5はロングクランキング動作を行い、その間、モータ本体51に電流が流れ続ける。
【0049】
一方、本発明の場合は、(g)のように第2スイッチング素子Q2がオン故障すると、第1スイッチング素子Q1がオンとなる期間、すなわち(e)の第1タイマ回路31の動作期間だけ、スタータリレー4が動作状態となる。詳しくは、(h)のように、スタータリレー4は、(b)のエンジンスイッチ信号が入力された時点から動作状態となり、(e)のタイマ時間T1が経過した時点で非動作状態となる。そして、タイマ時間T1は、通常クランキング時間に設定されているから、本発明におけるスタータリレー4の動作期間は、従来のスタータリレー4の動作期間に比べて短くなる。その結果、スタータモータ5に電流が流れる期間も短くなって、スタータモータ5の通電時間を制限することができる。
【0050】
次に、
図4(B)のタイムチャートについて説明する。CPU1がオン故障すると、(c)のように、CPU1から連続信号が出力され、CPU1の出力は常にHレベルとなる。このため、従来の場合は、(g)のように、第2スイッチング素子Q2が常にオン状態となるので、
図4(A)の場合と同様、スタータリレー4は(h)のように、タイマ時間Tにわたって動作状態となる。
【0051】
一方、本発明の場合も、CPU1のオン故障によって、(c)のようにCPU1からHレベルの連続信号が常時出力され、パルス信号が出力されなくなる。したがって、AND回路2の出力も複数のパルスを含んだパルス信号ではなく、(d)のような単一の矩形波信号となる。しかるに、この矩形波信号には立上りが存在するので、(e)のように、第1タイマ回路31は、矩形波信号の立上りの時点からタイマ時間T1の計数を開始する。しかしながら、それ以降は矩形波信号に立上りが発生しないので、第1タイマ回路31は、タイマ時間T1の計数を更新することなく、タイマ時間T1が経過した時点で動作を停止する。また、第2タイマ回路32は、(c)のCPU出力に立上りが存在しないので動作せず、タイマ時間T2を計数しない。すなわち、第2タイマ回路32の出力は、(e)のようにLレベルとなるので、第2スイッチング素子Q2は、(g)のようにオフのままである。したがって、スタータリレー4のコイル41に電流が流れないので、(h)のようにスタータリレー4は動作せず、スタータモータ5が動作することもない。
【0052】
このように、第2スイッチング素子Q2やCPU1にオン故障が発生した場合は、本発明と従来とで、スタータリレー4の動作に顕著な差があることがわかる。まず、第2スイッチング素子Q2がオン故障した
図4(A)の場合、従来では、スタータリレー4が常にロングクランキング時間にわたって動作状態となるが、本発明では、タイマ時間T1が通常クランキング時間に設定されているため、スタータリレー4の動作する期間が従来に比べて短くなる。次に、CPU1がオン故障した
図4(B)の場合、従来では、
図4(A)と同様に、スタータリレー4が常にロングクランキング時間にわたって動作状態となるが、本発明では、CPU1からのパルス信号がなくなることで、第2タイマ回路32が動作しないので、スタータリレー4は動作しない。
【0053】
図5は、故障が発生した状態でロングクランキングが行われる場合の動作を示している。(A)は第2スイッチング素子Q2がオン故障した場合のタイムチャート、(B)はCPU1がオン故障した場合のタイムチャートである。
【0054】
図5(A)については、従来と本発明のいずれの場合も、(g)において第2スイッチング素子Q2が常にオン状態となっている点、および、本発明では(h)のスタータリレー4の動作期間が、第1タイマ回路32の動作期間となっている点を除いて、
図3(B)と同じ動作となる。また、
図5(A)の場合も、従来と本発明とで、スタータリレー4の動作に顕著な差はない。したがって、
図5(A)に関する詳細な説明は省略する。
【0055】
図5(B)については、従来と本発明のいずれの場合も、(a)(b)(d)の各信号の信号幅が長くなっている点を除いて、
図4(B)と同じ動作となる。また、
図4(B)で説明した従来と本発明との違い、すなわち、CPU1のオン故障時に、従来ではスタータリレー4がタイマ時間Tにわたって動作状態となるが、本発明ではスタータリレー4が動作しない点は、
図5(B)の場合にも当てはまる。したがって、
図5(B)に関して、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0056】
図6は、第1スイッチング素子Q1がオン故障した場合の動作を示している。(A)は通常クランキングが行われる場合のタイムチャート、(B)はロングクランキングが行われる場合のタイムチャートである。
【0057】
図6(A)においては、従来と本発明のいずれの場合も、(f)(g)(h)のタイムチャートが、
図4(A)における(f)(g)(h)のタイムチャートと異なっている。詳しくは、
図4(A)では、(f)で第1スイッチング素子Q1が正常に動作し、(g)で第2スイッチング素子Q2がオン故障しているが、
図6(A)ではこれとは逆に、(f)で第1スイッチング素子Q1がオン故障しており、(g)で第2スイッチング素子Q2が正常に動作している。その結果、
図6(A)の(h)におけるスタータリレー4の動作期間は、
図4(A)の(h)におけるスタータリレー4の動作期間に比べて短くなっている。しかるに、
図6(A)の場合も、従来と本発明とでスタータリレー4の動作に顕著な差はないので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0058】
また、
図6(B)においては、従来の場合の(f)(g)のタイムチャートが、
図5(A)における(f)(g)のタイムチャートと異なっており、本発明の場合の(f)(g)(h)のタイムチャートが、
図5(A)における(f)(g)(h)のタイムチャートと異なっている。
【0059】
詳しくは、
図5(A)では、従来の場合、(f)で第1スイッチング素子Q1が正常に動作し、(g)で第2スイッチング素子Q2がオン故障しているが、
図6(B)ではこれとは逆に、(f)で第1スイッチング素子Q1がオン故障しており、(g)で第2スイッチング素子Q2が正常に動作している。しかし、従来の(h)のスタータリレー4の動作期間については、
図5(A)も
図6(B)も同じである。
【0060】
一方、本発明の場合も、
図5(A)の(f)で第1スイッチング素子Q1が正常に動作し、(g)で第2スイッチング素子Q2がオン故障しているが、
図6(B)ではこれとは逆に、(f)で第1スイッチング素子Q1がオン故障しており、(g)で第2スイッチング素子Q2が正常に動作している。また、
図6(B)では、本発明の(h)のスタータリレー4の動作期間が、
図5(A)の場合と比べて短くなっている。
【0061】
このように、
図5(A)と
図6(B)とでは若干の相違があるものの、
図6(B)の場合も、従来と本発明とでスタータリレー4の動作に顕著な差はないので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0062】
以上述べたように、本実施形態によれば、CPU1の出力をパルス信号とし、パルスの立上りごとにタイマ時間T1、T2の計数を更新するタイマ回路31、32を設けたことにより、第2スイッチング素子Q2がオン故障した場合は、スタータリレー4の動作期間が従来に比べて短くなる(
図4(A))。また、CPU1がオン故障した場合は、第2タイマ回路32が動作せず、スタータリレー4が非動作状態となる(
図4(B)、
図5(B))。したがって、いずれの場合も、スタータモータ5が長い期間にわたって通電状態となることはないので、モータ本体51が故障したり焼損したりするのを防止することができる。
【0063】
また一方で、オン故障のない状態でエンジンスイッチが長押しされた場合は、
図2(b)で説明したタイマ時間の更新回数が増えて、
図3(B)の(e)に示すように、各タイマ回路31、32の動作時間が延びるので、タイマ時間T1、T2を短く設定しても、ロングクランキングに対応することができる。
【0064】
さらに、従来においては、タイマ時間Tがロングクランキング時間(たとえば30秒)に設定されるため、タイマ回路3に大容量のコンデンサが必要となるが、本発明では、タイマ時間T1を通常クランキング時間(たとえば1秒)に設定できるので、第1タイマ回路31のコンデンサは小容量のもので済む。また、第2タイマ回路32のコンデンサも、タイマ時間T2がタイマ時間T1より短いことから、小容量のもので済む。その結果、本発明によれば部品コストを低減して、スタータモータ駆動装置10を安価に実現することができる。
【0065】
本発明では、以上述べた実施形態以外にも、種々の実施形態を採用することが可能である。
【0066】
たとえば、前記の実施形態においては、
図2で説明したように、パルスの立上りの時点から、新たなタイマ時間Tmがスタートするようにしているが、
図7に示したように、パルスの立下りの時点から、新たなタイマ時間Tmがスタートするようにしてもよい。この場合も、タイマ回路の動作時間Toは、
図2の場合と同様に、
To=(N-1)・τ+Tm
となり、タイマ時間Tmよりも長くなる。
【0067】
また、前記の実施形態においては、第1および第2スイッチング素子Q1、Q2として、MOS型FETを用いた例を挙げたが、これに代えて、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を用いてもよい。あるいは、これらに代えて、特許文献2や特許文献3のように、リレーを用いることもできる。リレーの場合は、接点の溶着などによってオン故障が発生する。
【0068】
さらに、前記の実施形態においては、車両のエンジンの始動を補助するスタータモータ駆動装置を例に挙げたが、本発明は、車両以外の分野で用いられるエンジン始動用のスタータモータ駆動装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 CPU(制御部)
2 AND回路
31 第1タイマ回路
32 第2タイマ回路
4 スタータリレー
41 スタータリレーのコイル
42 スタータリレーの接点
5 スタータモータ
Q1 第1スイッチング素子
Q2 第2スイッチング素子
T1 タイマ時間(第1タイマ時間)
T2 タイマ時間(第2タイマ時間)
τ パルス信号の周期
x エンジンスイッチ信号の入力期間(第1期間)
y パルス信号の出力期間(第2期間)
10 スタータモータ駆動装置
20 エンジン始動回路