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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096488
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】物品回収装置
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/14 20060101AFI20230630BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
B65F1/14 Z
B65F1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212298
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】河合 美紀
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA14
3E023MB01
3E023MB02
(57)【要約】
【課題】
従業員が複雑で多岐に亘るメンテナンス作業を早期に習熟することが求められていたことに対処する。
【解決手段】
空容器を収容する収容部と、前記収容部へと通じる容器投入部と、作業者にメンテナンス作業を学習させるための選択可能なトレーニング項目を表示する表示部と、を備え、前記トレーニング項目は、所定の条件に基づいて少なくとも一部の項目が変更され得ることを特徴とする物品回収装置。
【選択図】図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空容器を収容する収容部と、
前記収容部へと通じる容器投入部と、
作業者にメンテナンス作業を学習させるための選択可能なトレーニング項目を表示する表示部と、
を備え、
前記トレーニング項目は、所定の条件に基づいて少なくとも一部の項目が変更され得る
ことを特徴とする物品回収装置。
【請求項2】
前記トレーニング項目は、実際の発生頻度が相対的に高いイベントに関連するメンテナンス作業に関する項目が優先的に選択される
ことを特徴とする請求項1に記載の物品回収装置。
【請求項3】
前記トレーニング項目は、過去の所定期間に自装置で発生したイベントの集計結果に応じて更新され得る
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の物品回収装置。
【請求項4】
前記トレーニング項目は、
実際に発生したイベントに基づいて表示される項目と、
実際に発生したイベントに関係なく表示される特定の項目と、
を含む複数のトレーニング項目である
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の物品回収装置。
【請求項5】
前記トレーニング項目は、作業者の属性に応じて少なくとも一部の項目が変更され得る
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の物品回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
容器回収装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の容器回収装置では、ペットボトル等の空容器を投入口に投入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-175789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空容器回収装置は、ペットボトルを圧し潰して減容させて収容するものであり、また、飲み残し等に起因しての汚損が生じる場合もある。当然にメンテナンス作業が必要となるのであるが、メンテナンス作業は多岐に渡り、従業員が早期にメンテナンス作業を習熟することが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る物品回収装置は、少なくとも以下の構成を具備する。
空容器を収容する収容部と、前記収容部へと通じる容器投入部と、作業者にメンテナンス作業を学習させるための選択可能なトレーニング項目を表示する表示部と、を備え、前記トレーニング項目は、所定の条件に基づいて少なくとも一部の項目が変更され得ることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施形態に係る物品回収装置の全体概念図であり、(a)は物品回収装置の正面図、(b)は物品回収装置の側面図である。
図2】物品回収装置(空容器回収装置)の一例を示す図である。
図3】物品回収装置(空容器回収装置)の引出しが引き出された状態の一例を示す図である。
図4】物品回収装置(空容器回収装置)を説明するための図であり、(a)は物品回収装置(空容器回収装置)の電気的な機能ブロック図、(b)は制御部の機能ブロック図である。
図5】物品回収装置(空容器回収装置)の容器投入部の概念図である。
図6】物品回収装置(空容器回収装置)の検出部などを説明するための図であり、詳細には、(a)は容器投入部の左側斜視図、(b)は容器投入部の右側斜視図、(c)は容器投入部の正面図である。
図7】外扉が閉状態で内扉が閉状態の空容器回収装置の一例を示す斜視図である。
図8】外扉が閉状態で内扉が閉状態の空容器回収装置の一例を示す側面概念図である。
図9】外扉が開状態で内扉が閉状態の空容器回収装置の一例を示す斜視図である。
図10】外扉が開状態で内扉が閉状態の空容器回収装置の一例を示す側面概念図である。
図11】外扉が閉状態(不図示)で内扉が開状態の物品回収装置(空容器回収装置)の一例を示す正面側からの斜視図である。
図12】本発明の一実施形態に係る物品回収装置の清掃モード時に内扉が僅かに開状態の図である。
図13】本発明の一実施形態に係る物品回収装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図14】物品回収装置の表示部に表示される画面の一例であり、(a)は清掃を促す警告画面、(b)は奥まで清掃を促す警告画面、(c)は清掃確認画面の一例を示す図である。
図15】本発明の一実施形態に係る物品回収装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図16】引出部への可動底部材及び袋の取り付け動作の一例を説明するための図である。(a)は物品回収装置の左側面図であり、(b)は右側面図である。
図17】本発明の実施形態に係る物品回収装置(空容器回収装置)の収容部(容器収容部)へ袋(ビニール袋)を取り付ける方法の一例を説明するための図である。
図18】物品回収装置の本体部から引出部が引き出された状態(可動底部材が取り外されている状態)の一例を示す平面概念図である。
図19】引出部に可動底部材が着脱自在に設けられた物品回収装置の一例を示す平面概念図である。
図20】均し機構と引出部に着脱自在に設けられた可動底部材を説明するための概念図である。(a)は引出部が引き出され、可動底部材が均し機構に対して離間した状態の一例を示す図である。(b)は可動底部材が均し機構に規定位置からずれて重なった状態(平面視)の一例を示す側面概念図である。(c)は可動底部材が均し機構に載置された状態の一例を示す側面概念図である。
図21】メンテナンス項目選択画面及びトレーニング項目選択画面の例を示す説明図である。
図22】各トレーニング項目に遷移した後の初期画面の例を示す説明図である。
図23】袋交換操作の案内画面の例を示す説明図である。
図24】清掃箇所の案内画面の例を示す説明図である。
図25】異物除去作業の案内画面の例を示す説明図である。
図26】回収庫確認作業の案内画面の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
【0008】
(物品回収装置の基本構成)
図1は本発明の実施形態に係る物品回収装置として、回収対象の空容器(PETボトル等)を回収する空容器回収装置100の一例を示す図である。
【0009】
空容器回収装置100は、待機時、物品投入部の外扉111が閉状態であり、物品投入部と容器収容部140の間に開閉自在に設けられた内扉112が閉状態である。物品回収時に、物品投入部の外扉111が開状態となり、判別部により、物品投入部の載置部へ載置された物が回収対象物の物品(例えば、PETボトル等の樹脂製の空容器)であるか否かが判別される。回収対象物の物品(空容器)であると判別された場合、外扉111が閉状態となり、物品投入部と容器収容部140の間に設けられた内扉112が開状態となり、容器収容部140により容器が回収される。本実施形態では、空容器回収装置が減容機構(減容部120又は容器減容部ともいう)を備え、減容機構(減容部120)により容器を減容することで、規定容量の容器収容部140にて多量の減容された空容器を回収可能である。
【0010】
なお、物品としては、PETボトル、缶、ビンに限定されず、例えば、牛乳パック、トレー、インクカートリッジ、図書館やレンタル店への返却物(本やDVDなど)、クリーニング品、電池、電球など、回収の対象となる物品であればよい。つまり、空容器回収装置は本発明に係る装置や物品回収装置の一実施例である。
【0011】
詳細には、図1図2に示したように、本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置100は、装置の本体部100Bの上部に容器投入部110が設けられており、容器投入部110の開口部の外側には外扉111が設けられている。装置の本体部100Bは、外扉111よりも上部付近の正面側に、表示操作部3、送受信部4(通信部)、リーダライタ17(カードリーダライタ)が設けられている。また、装置の本体部100Bの正面側には、荷物フック100fが設けられている。
【0012】
また、容器投入部110の下方には、容器収容部140に連通する通路が設けられており、容器投入部110の載置部116から容器収容部140への通路71に内扉112が設けられている。
【0013】
本実施形態では、空容器回収装置100は、内扉112と、容器収容部140の間に減容部120(減容機構)が設けられている。減容部120は、内扉112が開状態の場合、容器投入部110からの空容器Aを押し潰して減容し、減容された容器RAを、下方の容器収容部140に出力する。
また、空容器回収装置100の本体部100Bは、容器収容部140を載置した引出し100C(引出し部材)を有し、正面側には引出用取手100eや、鍵孔100rが設けられており、鍵を鍵孔100rに差込み施解錠可能に構成されている。
また、空容器回収装置100の本体部100Bは、施解錠検出部18を有し、施解錠検出部18は、引出し100Cの鍵孔100rの施錠、解錠を検出する。
【0014】
また、装置の本体部100Bの正面側、詳細には、引出し100Cの正面側には、透光部100A(透光窓)が設けられており、外部から容器収容部140に収容されている空容器を視認可能に構成されている。
【0015】
また、装置の本体部100Bの側面部には、搬送時に用いられる移動用取手100gが設けられている。
【0016】
また、装置の本体部100Bは、正面側にキャップ投入部108を備え、キャップ投入部108から装置の本体部内で下方に向かってキャップ用通路72が設けられ、キャップ投入部108に投入されたキャップがキャップ用通路72を介してキャップ収容部145に収容されるように構成されている。
尚、キャップ用通路72は、キャップと、キャップよりも小さなものを仕分けする機構を有してもよい。具体的には、キャップ用通路72が分岐されて、分岐部に網の目状の部材にて、飲み残し吸い殻、雨水等は別経路で排出、蓄積し、キャップのみキャップ収容部145へ収まるようにしてもよい。
【0017】
減容部120は、例えば、一対の回転軸811、911が回転自在に軸支された構造となっている。
また、減容部120の上部には、送り機構50が設けられており、送り機構50の回転軸51が上記略板形状の支持部材により回転自在に軸支されている。送り機構50は、回転軸51に、パドルとして複数の羽根部52(金属製または樹脂製等)を有する。送り機構50は、回転軸51が回転することにより、羽根部52が回転軸51を回転中心として回転し、空容器Aを減容部120へ案内する。
【0018】
また、減容部120の上部には、傾斜した板形状の規制部材60、規制部材61、及び規制部材61に対して逆勾配の規制部材62が、空容器Aを減容部120の中心へ導くように設けられており、空容器Aをそれ以外の箇所へ移動することを規制する。
【0019】
回転軸811、911、51はそれぞれ所定の間隔をあけて互いに平行に配置されている。一対の回転軸811、911それぞれにおいて、軸方向の両側面に刃面を備えた圧縮ローラ81、91と、当該圧縮ローラ81、91よりも小さい径で当該圧縮ローラ81、91の厚みよりも僅かに厚いスペーサ(不図示)とが軸方向に沿って交互に並設されている。
一方の回転軸に設けられた圧縮ローラの外周部が、他方の回転軸に設けられた圧縮ローラの間に配置されており、当該他方の回転軸に設けられた当該圧縮ローラの間に設けられたスペーサに対して所定の距離だけ離れた位置に配置されている。
【0020】
回転軸811の一方の端部には歯車(不図示)が設けられており、回転軸911の一方の端部に設けられた歯車(不図示)と噛合するように構成されている。この回転軸811、911、51は、駆動モータ(不図示)により回転駆動される。駆動時、回転軸811、回転軸911が互いに逆方向に回転し、中央部に投入された空容器Aが圧縮ローラ81、91により圧縮されて、減容された空容器が下方へ出力される。
剥離部32(剥離部材30)は、減容部120の圧縮ローラ81、91により減容された容器を、圧縮ローラ81、91から剥がすように構成されている。
【0021】
また、図2に示したように、減容部120の上方に第1の飛散防止部75、第2の飛散防止部78を有する。
本発明の一実施形態に係る空容器回収装置100は、本体部内に設けられた減容部120と内扉112との間に、第1の飛散防止部75を有する。第1の飛散防止部75は、例えば、柔軟性を有する板状部材であってもよいし、剛性の板状部材であってもよい。本実施形態では、第1の飛散防止部75は、例えば柔軟性を有するPET帆布等の材料から成る。また、本実施形態では、第1の飛散防止部75は、載置部116から減容部120へ至る通路71の途中に吊設されている。第1の飛散防止部75は、内扉112の開閉動作に応じて可動するように連動機構として構成されていることが好ましい。
【0022】
第2の飛散防止部78は、物品回収装置(空容器回収装置100)のメンテナンス用の扉の機能を有する。詳細には、第2の飛散防止部78は、空容器回収装置の内部に設けられた固定部材に蝶番を介して、開口部を開閉自在に軸支されている。メンテナンス時、操作者は、空容器回収装置100の上部の外装カバーを開けた状態で、第2の飛散防止部78の把持部78d(取っ手)を把持して、第2の飛散防止部78を開状態として、ボトル破片や異物の除去作業をすることができる。第1の飛散防止部75が連動機構でない場合には適宜捲りあげる等してメンテナンスを行う。また、物品回収装置は、第2の飛散防止部78が閉状態でない場合に、減容部120や他の操作ができないように制御可能に構成されていてもよい。
【0023】
また、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100は、容器収容部140が満杯になった場合などに、その旨を報知する処理を行う。空容器回収装置100は、例えば、管理者や清掃者等による、容器収容部140の開放に係る操作、詳細には、容器収容部140を備える引出し100Cを引き出すための解錠操作などを検出した場合、物品が載置される載置部の清掃を行うように報知する処理を行う。
【0024】
図3は本発明の一実施形態に係る物品回収装置(空容器回収装置100)の引出しを引出した状態一例を示す斜視図である。
【0025】
図3に示すように、引出し100Cは、空容器回収装置100の本体部100Bの前面側の開口部を介して収容可能、及び引出し自在に構成されている。
引出し100Cは、前板部100Ca(化粧板部)、左右一対の梁部100Cs、向板部(不図示)、底板部144(図3においては不図示)を有し、上方に開口した有底の箱状に形成されている。この引出し100Cには、上方に開口した有底の箱状の容器収容部140が着脱自在に配置される。
引出し100Cの奥側(背面側)には、引出し100Cを引出した場合に容器収容部140から溢れた容器を受けることが可能な収容量拡張部240としての板状部材241が設けられている。この板状部材241は、引出し100Cを引出した場合、前方に傾斜した傾斜部を有し、引出し100Cを装置の本体部100Bに収容した場合、略垂直状態となるように構成されている。なお、この板状部材241を設けなくともよい。
【0026】
(物品回収装置の電気的構成)
図4は、本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置100の電気的構成の一例を説明するための図である。
図5は空容器回収装置の容器投入部の概念図である。図6は空容器回収装置の検出部などを説明するための図であり、詳細には、図6(a)は容器投入部の左側斜視図、図6(b)は容器投入部の右側斜視図、図6(c)は容器投入部の正面図である。
【0027】
図7図8は外扉111が閉状態で内扉112が閉状態の空容器回収装置の一例を示す図である。図9図10は外扉111が開状態で内扉112が閉状態の空容器回収装置100の一例を示す図である。図11は、外扉111が閉状態で内扉112が開状態の空容器回収装置の一例を示す概念図である。なお、図11では、外扉を図示していない。
図12は、空容器回収装置の清掃モード時に内扉が僅かに開いた状態の一例を示す図である。
【0028】
図4に示すように、空容器回収装置100は、制御部1(CPU)、記憶部2、表示操作部3、送受信部4、外扉駆動部5、内扉駆動部6、計量部7、金属検出センサ8、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903、扉位置センサ10、扉ロック部11、減容駆動部15、リーダライタ17、施解錠検出部18、撮像部19等を有する。各構成要素は、信号線等により電気的に接続されている。
本実施形態では、例えば、PETセンサ901、容器検出センサ902、及び安全検出センサ903は、光センサ9により構成されている。
また、計量部7、金属検出センサ8、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903、撮像部19は、載置部116の近傍又は載置部116自体に設けられ、制御部1の処理モードとして所定のモード、詳細には、第1のモード(通常処理モード)や第2のモード(清掃モード)、又は回収装置の状態によって、載置部116に対して清掃が行われているかを検出する清掃検出手段180として機能する。制御部1は、第1のモード(通常処理モード)または第2のモード(清掃モード)で、一つ又は複数の検出部(計量部7、金属検出センサ8、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903、撮像部19等)の制御を異ならせる。さらに、本実施形態では、第3のモードとしてメンテナンス作業を習熟するためのトレーニングモードが用意されているところ、第3のモード(トレーニングモード)においても、一つ又は複数の検出部の制御機能を一部利用するようにされている。
【0029】
制御部1(CPU)は、物品回収装置(空容器回収装置100)の各構成要素を統括的に制御する。制御部1は、例えば、制御用プログラムを実行することにより、本実施形態の発明に係る機能をコンピュータに実現する。制御部1は、清掃検出手段180等からの検出結果に基づいて、回収装置100の載置部116に対する清掃が行われたかを判定する判定部101を有する。
【0030】
記憶部2は、RAMやROMなどの記憶装置である。記憶部2は、制御用プログラムなどを記憶する。また、記憶部2は、回収対象物の空容器の特徴を記憶している。空容器の特徴とは、例えば、容器質量の範囲、樹脂材料であるか否かを判別する。
【0031】
表示操作部3は、制御部1の制御により所定の表示を行う。また、表示操作部3は、ユーザ等の操作に応じた信号を制御部1へ出力する。表示操作部3は、例えば、タッチパネル式表示装置などである。
【0032】
送受信部4は、制御部1の制御により、無線式通信路または有線式通信路を介して他の端末装置(コンピュータ)と所定の通信を行う。
【0033】
リーダライタ17(カードリーダライタ)は、非接触式ICカードやICタグ等に対して通信を行う送受信装置であり、制御部1の制御により、所定の通信を行う。また、回収装置100は、リーダライタ17の代わりに、会員カードCDに記録されているカード識別子(会員識別子)を示すバーコードや2次元コードを読み取るコードリーダーを有していてもよい。
【0034】
外扉駆動部5は、外扉111を開閉させるためのモータ等であり、制御部1からの制御により、駆動制御される。
【0035】
内扉駆動部6は、内扉112を開閉させるためのモータ等であり、制御部1からの制御により、内扉を開状態、又は閉状態に駆動制御される。
【0036】
計量部7は、容器投入部110の載置部116に載置された空容器、又は非回収対象物の質量を計量する(第1のモード(通常処理モード)時)。計量部7はロードセルなどの計量装置である。
また、計量部7は、容器投入部110の載置部116に載置された容器内の飲み残し等を重量(計量値)として検出することで、回収可否を判断するセンサとして利用される。また、計量部7は、回収可と判断した容器の重量値を積算することで、容器収容部140に収容されている総重量を特定することも可能に構成されている。この機能により、容器収容部140に計量手段を設ける必要がなく、大きな容量の容器収容部140を確保することができ、かつ計量部7自体を小さくすることができる。計量する対象が比較的小さいため、大きな計量手段を設ける必要がない。
また、第2のモード(清掃モード)時、載置部116の汚れを落とす場合に、載置部116に力を入れて清掃するための荷重が掛かり、計量部7は、計量値を示す信号のレベルが変動し、詳細には、正しく充分に清掃する場合には、比較的大きな数値(計量値)となり変動幅が大きくなり、一方、清掃が不充分な場合には、比較的小さな数値(計量値)となり変動幅が小さくなる。制御部1は、清掃モード時、計量部7による計量値の変動幅に基づいて、清掃をきちんと行なっているか検出する、詳細には、計量値の変動幅が設定閾値以上の場合に、清掃をきちんと行なっていると判別し、設定閾値未満の場合に、清掃が不充分であると判断する。この仕組みは、第3のモード(トレーニングモード)においても清掃時の力加減を習熟させるために適しており、同様に利用できることが容易に理解されよう。
なお、清掃が行われているか否かの判断処理は、上述した実施形態に限られるものではなく、例えば、計量部7から出力される計量値が変動し続けている間は、実際に清掃が行なわれている状態であるとみなす。詳細には、制御部1は、計量部7から出力される計量値が変動し続けている時間が設定時間以上の場合に、正しく充分に清掃されていると判別し、設定時間未満の場合に清掃が不充分であると判別してもよい。
【0037】
金属検出センサ8は、容器投入部110の載置部116に載置された物が金属であるか非金属であるかを検出する(第1モード(通常モード)時)。本実施形態では、制御部1は、金属検出センサ8により載置部116に載置された物が金属であると検出された場合、載置部116に載置された物が非回収対象物であると判別する。
本実施形態では、金属検出センサ8は、図6(c)に示すように、内扉112に設けられている。なお、金属検出センサ8は、載置部116に設けられていてもよい。
また、第2のモード(清掃モード)時、例えば、清掃者が金属製の指輪等の金属製品を指や手首などに装着しているときや清掃用具に金属が含まれているとき、金属検出センサ8がその金属を検出する。制御部1は、清掃モード時、金属検出センサ8による金属の検出結果や検出している時間の長さ等に基づいて、清掃が正しく充分に行なわれたか否かを判別する。この仕組みを、第3のモード(トレーニングモード)においても利用するように構成してもよい。
【0038】
本実施形態では、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903は、光センサ9である。光センサ9は、載置部116の左側、右側のうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。
【0039】
PETセンサ901は、図6に示すように、載置部116の左右側壁部116Wのうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。また、PETセンサ901は、偏光板を備え、その偏光板を介して受光するよう構成されており、PETボトルなどの透光性の空容器を透過した偏光した光を検出することにより回収対象の空容器を検出可能に構成されている(第1のモード(通常処理モード)時)。
制御部1は、容器投入部の載置部に載置された透光性の空容器を透過して受光した光を、PET901の受光部(光センサ9)で検出し、その光センサ9からの検出信号に基づいて、回収対象の空容器であるか否かを判別する(第1のモード(通常処理モード)時)。
【0040】
容器検出センサ902は、図6に示すように、載置部116の左右側壁部のうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。制御部1は、容器投入部の載置部116に空容器などが載置された場合、容器検出センサ902の受光部で受光される光の強度に基づいて、空容器が載置されているか否かを判別する(第1のモード(通常処理モード)時)。
【0041】
安全検出センサ903は、図6に示すように、投入口の近傍の左側及び右側に発光部と受光部が設けられており、詳細には、外扉111が閉状態となる位置に設けられており、左側、右側の一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。制御部1は、安全検出センサ903の受光部で受光される光の強度に基づいて、例えば、人の手などが投入口又は投入口の近傍にあるか否かを検出する。制御部1は、安全検出センサ903の発光部からの光が受光部で受光できた場合、投入口に人の手などがないと判別し、受光部で受光できない場合、投入口に人の手などがあると判別し、例えば外扉111を安全に閉じることができないと判断する(第1のモード(通常処理モード)時)。
【0042】
第2のモード(清掃モード)時、上述したPETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903は、光検出センサであり、制御部1は、各センサの発光部から受光部へ向けて出射した光を、例えば、清掃者の手や清掃用具が遮った回数やその光を遮った時間に基づいて、清掃の有無を検出してもよい。
【0043】
また、上述した3つのセンサ(PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903)のうち2つ以上のセンサの組み合わせより、そのセンサからの出力信号に基づいて清掃が行なわれているか否かを制御部1が判断しても良い。
また、第2のモード(清掃モード)時に、光が遮られた光検出センサの種類によって、載置部のどの部分まで清掃が行なわれているかの判断を制御部1が行なっても良い。
詳細には、制御部1は、載置部の手前側に設けられた安全検出センサ903だけで、光の遮りが検出された場合に、載置部の手前部分しか清掃していないと判断し、上述したPETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903により、光が遮られたことを検出した場合に、載置部の手前部分も奥部分も清掃していると判断してもよい。この仕組みは、第3のモード(トレーニングモード)においても、十分な範囲に清掃が行き届いているかの感覚を掴むために利用できるものである。
【0044】
例えば、載置部116を撮像する撮像部19が、載置部116の近傍に設けられていてもよい。撮像部19は、例えば、載置部116に載置された物品が回収対象であるか非回収対象であるかを判断するために用いられる(第1のモード(通常処理モード)時)。また、この撮像部19は、制御部1の処理モードとして所定のモード、詳細には、第1のモード(例えば通常処理モード)や第2のモード(清掃モード)、又は回収装置の状態によって、清掃者などにより載置部116が清掃されたか否かを判別するために用いられてもよい。
【0045】
尚、物品回収装置は、載置部周辺に回収要否を判定するための上記センサ類が設けられている。例えば、従来の回収装置では、装置内に物品を取り込み、回収対象であるか否かを判定し、投入口とは異なる排出口から非対象物を排出しており、装置内に判定部が備えられているため、排出口を設ける必要がある。
一方、本発明の実施形態に係る物品回収装置は、装置の投入口にあたる載置部に回収要否を判定するセンサ類が設けられているため、装置内に回収対象物を取り込む必要がない構成となっている。よって、排出口を設ける必要がなく、小型の物品回収装置を提供することができる。
【0046】
扉位置センサ10は、外扉111の位置や内扉112の位置を検出し、外扉111の位置や内扉112の位置に関する信号を制御部1に出力する。制御部1は、その信号に基づいて外扉111、内扉112の開閉状態を制御する。
【0047】
扉ロック部11は、例えば、ソレノイドなどのロック装置を有し、制御部1からの制御により、必要に応じて外扉111や内扉112の移動をロックする。
【0048】
施解錠検出部18は、空容器回収装置100の本体部100Bに設けられており、施解錠検出部18は、引出し100Cの鍵孔100rの施錠、解錠を検出する。
【0049】
(容器投入部の具体的構成)
図5図7図12に示すように、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100の容器投入部110は、載置部116、外扉111、内扉112、台座118、計量部7、外扉用支持部S111、内扉用支持部S112、外扉駆動部5、内扉駆動部6、第1の制限部K111、第2の制限部K112などを有する。
【0050】
載置部116は、回収対象物などを載置可能に構成されている。載置部116の側壁部116aには、受光部9aや発光部9bなどの光センサ9などが設けられている。また、載置部116の下部には計量部7が設けられている。
【0051】
また、本実施形態では、載置部116は、その載置面が水平ではなく、物品の投入口側(外扉111が開状態のときの開口側)よりも容器収容部140側が低くなるように傾斜をつけて設けられている。すなわち、載置部116は、投入された物品が自重により容器収容部140側(又は減容部120側)へ落ちることを促すように構成されている。これにより、物品(投入物)を容器収容部140へ送るための搬送機構を設ける必要がなく、小型の物品回収装置を提供することができる。
また、載置部116は、載置面の表面に表面処理が施され凹凸部が形成されており、投入された物品が載置部に貼りつくことを防止する構造を有する。物品回収装置が容器回収装置である場合、容器が濡れていたとしても、容器表面と載置部の凹凸形状の表面との接触面積が比較的小さいので濡れによる表面張力が小さくなり、容器が容器収容部140側へ容易に移動する。すなわち、濡れている容器が容器収容部側へ落ちないといった不具合を防ぐことができる。
【0052】
外扉111は、載置部116の外側に設けられている。外扉駆動部5は、外扉111を開閉自在に駆動する。
内扉112は、載置部116と減容部120との間の通路71に設けられている。内扉駆動部6は、内扉112を開閉自在に駆動する。この内扉112には、図9に示すように、空容器の載置状態を案内する案内部112Dが設けられている。案内部112Dは、露出され装置本体部から視認可能な位置に設けられている。案内部112Dは、物品(PETボトルなどの空容器等)を規定の向き、規定の位置(例えば、350ml、500ml、2000mlなど)に載置するように情報として案内表示されている。この案内部112Dは、内扉112の表面に設けられた凹部、凸部、ステッカー、LED表示部、LCDなどであってもよい。
また、物品回収装置は、撮像部19などの検出センサにより、案内部112Dにより示された載置位置に、正しく物品が載置されているかを判定するための判定手段を備えていてもよい。また、撮像処理や光学センサなどの検知部により、載置向き及び位置が正しくない場合は、報知などを行うこともできる。
【0053】
図5に示すように、本実施形態では、空容器回収装置100は、台座118を有し、この台座118は外扉111、及び外扉駆動部5を支持する外扉用支持部S118、S111を有する。詳細には、2つの外扉用支持部S118の上端部には外扉駆動部5、回転軸C111が設けられ、回転軸C111に扇形状の外扉用支持部S111が回動自在に設けられ、扇形状の外扉用支持部S111により外扉111が支持されている。2つの回転軸C111のうち一方の回転軸C111は、外扉駆動部5のモータの回転軸に接続されている。
扇形状の外扉用支持部S111には、内扉112の回転軸C112が貫通する孔部S111hが設けられている。
【0054】
計量部7は、台座118と載置部116の間に配置され、載置部116を支持する。
【0055】
また、内扉112は、開状態で、載置部116に載置された空容器を減容部120へ案内するように構成されている。また、本実施形態では、計量部7上に配置され、計量部7と載置部116の間から延出した構造の内扉用支持部S112により、内扉駆動部6や内扉112が支持されている。内扉駆動部6には、内扉112の回転軸C112が設けられ、その回転軸C112に内扉112が設けられている。内扉112を開状態とすることで、回収対象物を装置本体部内の容器収容部140へ案内することができる。また、内扉用支持部S112は、回転軸C111が貫通される孔部S112hを有する。
【0056】
すなわち、台座118の外扉用支持部S111により外扉駆動部5や外扉111が支持され、台座118上に配置された計量部7の上部に載置部116が設けられているので、計量部7により、載置部116に載置された回収対象物などの質量を高精度に計量することができる。詳細には、計量部7上には、外扉111や外扉駆動部5を支持していない構造であるので、計量部7は、外扉111や外扉駆動部5の振動等の影響を受けにくい構造となっており、載置部116上の回収対象物の質量を高精度に計量することができる。
【0057】
また、本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置100の外扉111は、載置部116を露出する開位置と、載置部116を覆う閉位置との間を移動可能に構成されており、外扉111が閉じる場合、外扉111が開位置から、載置部116に向かって閉位置へ移動可能に構成されている。すなわち、外扉111が開状態から、載置部116へ向かって動き閉じるように構成されているので、例えば、ユーザの手や腕などが、外扉111と載置部116の間に挟まれたとき、計量部7による計量値が変動し、制御部がその変動を検出することで、ユーザの手や腕、異物などが、外扉111と載置部116の間に挟まれたことを容易に検知することができる。
【0058】
また、本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置100において、外扉111は、内扉112の移動を制限する第1の制限部K111を備える。内扉112は、外扉111の移動を制限する第2の制限部K112を備える。第1の制限部K111と、第2の制限部K112により、外扉111及び内扉112の両方が開状態となることを制限する機構を有する。
すなわち、空容器回収装置100は、外扉111に設けられた第1の制限部K111と、内扉112に設けられた第2の制限部K112を有するので、機械的に簡単な構造で、外扉111と内扉112それぞれの開閉状態に応じて、各扉の開閉動作を制限することができる。
【0059】
また、物品回収装置としての空容器回収装置100の第1の制限部K111は、外扉111の移動に応動するように構成されている。第2の制限部K112は、内扉112の移動に応動するように構成されている。また、空容器回収装置100は、外扉111が開状態の場合、第1の制限部K111が内扉112の移動を制限するように構成されており、内扉112が開状態の場合、第2の制限部K112が外扉111の移動を制限するように構成されている。
詳細には、本実施形態では、空容器回収装置100は、外扉111が開状態の場合、内扉112が閉状態のまま、開状態となることを制限するように構成されている。すなわち、外扉111が開口状態で、投入された物が載置部116に載置された時には、内扉112は閉状態であり、開状態とはならず、載置部116に載置された物が、回収対象物、又は非回収対象物であるに関わらず、回収装置の本体部100B内の容器収容部140にそれを収容しないように構成されている。すなわち、この状態では、内扉112に物品(回収対象物、又は非回収物)が当接した状態であり、内扉112は載置部の一部を兼ねる構造となっている。
【0060】
また、この第1の制限部K111と第2の制限部K112は、移動経路が重なるように構成されている。また、本実施形態では、空容器回収装置100は、第1の制限部K111と第2の制限部K112のうち一方が、他方の移動を制限する場合、第1の制限部K111と第2の制限部K112が弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。詳細には、本実施形態では、第1の制限部K111は略扇形状に形成されている。第1の制限部K111は凸状弧形状部K111aと、凹形状部K111bを有する。また、第2の制限部K112は略扇形状に形成されている。詳細には、第2の制限部K112は、凸状弧形状部K112aと、凹形状部K112bを有する。
【0061】
図9図10に示したように、外扉111が開状態で内扉112が閉状態で、第1の制限部K111が、第2の制限部K112の移動を制限する場合、第1の制限部K111の凸状弧形状部K111aと第2の制限部K112の凹形状部K112bが弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。
すなわち、本発明の実施形態では、上述したように、外扉111が開状態の場合、内扉112が閉状態で、第1の制限部K111により、第2の制限部K112の移動が制限されるので、内扉112が閉状態のまま維持され、開状態にはならない。
【0062】
また、図11に示したように、内扉112が開状態で外扉111が閉状態で、第2の制限部K112が、第1の制限部K111の移動を制限する場合、第2の制限部K112の凸状弧形状部K112aと、第1の制限部K111の凹形状部K111bが弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。
【0063】
すなわち、本発明の実施形態の物品回収装置としての空容器回収装置は、外扉111が閉状態で、内扉112が開状態の場合、第2の制限部K112により、第1の制限部K111の移動が制限されるので、外扉111が閉状態のまま維持され、開状態にはならない構造となっている。
【0064】
また、本実施形態では、空容器回収装置100は、第1の制限部K111と第2の制限部K112の一方又は両方の移動を禁止する禁止手段を有してもよい。詳細には、禁止手段は、例えば、ソレノイドを有する。このソレノイドは、例えば、コイル内に金属製の可動ピン(プランジャ)が配置され、コイルに対して非通電時には、付勢部によりコイル端部から可動ピン(プランジャ)が突出した位置に配置された構造であり、コイルに対して通電時に可動ピンがコイル内へ移動するように構成されている。
例えば、外扉111の閉状態から開状態への移動を禁止可能な禁止手段として、外扉用のソレノイドの可動ピン(プランジャ)が、第1の制限部K111に設けられた孔部に係合可能に構成されていてもよく、第1の制限部K111の閉状態を維持し、開状態への動きを禁止する場合には、その孔部に可動ピンを係合し、動きを禁止しない場合には、可動ピンを非係合状態とするように、制御部により制御が行われる構成となっている。すなわち、禁止手段は、簡単な構造で、第1の制限部K111の閉状態から開状態への動きを禁止することができる。
また、内扉112の閉状態から開状態への移動を禁止可能な禁止手段として、内扉用のソレノイドの可動ピン(プランジャ)が、第2の制限部K112に設けられた孔部に係合可能に構成されていてもよく、第2の制限部K112の閉状態を維持し、開状態への動きを禁止する場合には、その孔部に可動ピンを係合し、動きを禁止しない場合には、可動ピンを非係合状態とするように、制御部により制御が行われる構成となっている。すなわち、禁止手段は、簡単な構造で、第2の制限部K112の閉状態から開状態への動きを禁止することができる。
【0065】
(清掃モード)
次に、物品回収装置としての空容器回収装置100の動作の清掃モード時の一例を説明する。図13は空容器回収装置100の動作の清掃モード時の一例を説明するためのフローチャートである。
【0066】
なお、図13に示す例では、後述するように、安全検出センサ903、PETセンサ901、計量部7、タイマーなどによる検出信号や計時結果に基づいて複合的に載置部に対する清掃の有無を制御部が判断しているが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、単独の各センサだけで判断、詳細には、ステップST1の処理の次に、ステップST2を飛ばしてステップST4の安全検出センサによる検出結果だけに基づいて載置部の清掃の有無を判断してもよいし、ステップST1の処理の次に、ステップST2を飛ばしてステップST6のPETセンサによる検出結果だけに基づいて載置部の清掃の有無を判断してもよいし、ステップST1の処理の次に、ステップST2を飛ばしてステップST8の計量部7による検出結果だけに基づいて載置部の清掃の有無を判断してもよいし、ステップST1の次に、ステップST2とステップST9のタイマーによる計時結果だけ(ステップST3~ST8を飛ばす)に基づいて載置部の清掃の有無を判断してもよい。また、それらの2つ以上の組み合わせにより清掃の有無を制御部1が判断してもよい。
【0067】
図13に示す例では、先ず、空容器回収装置100の制御部1は、容器収容部140が満杯になった場合などに、その旨を報知する処理を行う。
そして、空容器回収装置100の制御部1は、例えば、管理者や清掃者等による、容器収容部140の開放に係る操作、詳細には、容器収容部140を備える引出し100Cを引き出すための解錠操作などを施解錠検出部18により検出した場合、物品が載置される載置部の清掃を行うように報知する処理を行い、清掃モードに設定する。
なお、清掃モードに設定する条件としては、例えば、清掃者(担当者)の識別カード(非接触媒体等)がリーダライタ17等により読み取られた場合に、制御部1は清掃モードに移行して、清掃モードに応じた処理を行ってもよい。
また、例えば、容器収容部140の満杯検出の報知が解除された場合に、制御部1は清掃モードに移行して、清掃モードに応じた処理を行ってもよい。
また、例えば、容器収容部140を載置した引出し100Cが引き出され、容器収容部140内の容器が回収され、新しい収容用袋が容器収容部140にセットされてから、引出し100Cが閉められたことを検知した場合に、制御部1は、清掃モードに移行して、清掃モードに応じた処理を行ってもよい。
【0068】
図13に示す例では、ステップST1において、清掃モードでは、制御部1は、投入口を開状態とする処理を行う。詳細には、制御部1は、外扉駆動部5により、外扉111を開状態とする処理を行う。また、制御部1は、内扉駆動部6により、図12に示すように、内扉112を僅かに開状態とする処理を行う。すなわち、載置部116の奥側端部を清掃しやすいように、内扉112を僅かに開状態とする。
【0069】
ステップST2において、制御部1は、タイマーをスタートし、清掃モードの開始時からの時間を計時する処理を行う。例えば、清掃モード開始から、清掃モード終了までの時間が、例えば10秒等、極度に短い場合に、載置部を清掃していないと判別するためである。
【0070】
ステップST3において、制御部1は、表示操作部3の表示部に、例えば、清掃終了時に操作される「完了」のボタンを表示する処理を行い、「完了」のボタンが操作された場合、ステップST4の処理に進む。
【0071】
ステップST4において、制御部1は、安全検出センサ903としての光センサ9において、安全検出センサ903の発光部から出力された光が受光部で検出されたか否かを判別する。安全検出センサ903は、載置部116に設けられたPETセンサ901よりも手前側に配置されている。
また、制御部1は、安全検出センサ903としての光センサ9により、発光部から出力された光が受光部で検出された場合、つまり、清掃用布などの清掃道具により、発光部と受光部の間が遮蔽されない場合に、ステップST5の処理に進む。
また、制御部1は、安全検出センサ903としての光センサ9により、発光部から出力された光が受光部で検出されない場合、つまり、清掃用布などの清掃道具により、発光部と受光部の間が遮蔽されることにより、発光部から出力された光が受光部で検出されない場合に、ステップST6の処理に進む。
【0072】
ステップST5において、制御部1は、図14(a)に示すように、例えば「清掃を行ってください」などと表示操作部3の表示部に表示する処理を行い、清掃者等に清掃を促し、ステップST3の処理に進む。尚、制御部1は、図14(a)に示すように、強制終了ボタン(キャンセルボタンBT1)を表示操作部3の表示部に操作可能に表示する処理を行い、この強制終了ボタン(キャンセルボタンBT1)が操作された場合、清掃モードを強制終了し、第1のモードである通常処理モードに切り替える処理を行う。この強制終了ボタン(キャンセルボタンBT1)は、例えば、図14(a)に示す「清掃を行ってください」と表示部に表示している時に、次のお客様が来たときに操作されるボタンである。なお、キャンセルボタンBT1はハードウェアキーであってもよい。
制御部1は、ボタンBT1が操作された場合、記憶部2に操作履歴として記憶してもよい。制御部1は、操作履歴に基づいて清掃者の評価する処理を行う。
【0073】
ステップST6において、制御部1は、PETセンサ901としての光センサ9において、発光部から出力された光が受光部で検出されたか否かを判別する。PETセンサ901は、図14に示すように、安全検出センサ903よりも奥側(後方側)、詳細には、載置部116の奥側(後方側)に設けられている。
制御部1は、PETセンサ901としての光センサ9により、発光部から出力された光が受光部で検出された場合、つまり、清掃用布などの清掃道具により、発光部と受光部の間が遮蔽されず、発光部から出力された光が受光部で検出された場合に、ステップST7の処理に進む。
また、制御部1は、PETセンサ901としての光センサ9により、発光部から出力された光が受光部で検出されない場合、つまり、清掃用布などの清掃道具により、発光部と受光部の間が遮蔽されることにより、発光部から出力された光が受光部で検出されない場合に、ステップST8の処理に進む。
なお、上記ステップST6では、制御部1は、PETセンサ901からの信号に基づいて、載置部116の奥側の清掃の有無を判断したが、容器検出センサ902からの信号に基づいて、載置部の奥側の清掃の有無を判断してもよいし、PETセンサ901、及び容器検出センサ902からの信号に基づいて、載置部116の奥側の清掃の有無を判断してもよい。
【0074】
ステップST7において、制御部1は、図14(b)に示すように、例えば、「載置部の奥まで清掃を行ってください」などと表示操作部3の表示部に表示する処理を行い、ステップST3の処理に進む。尚、制御部1は、図14(b)に示すように、強制終了ボタン(キャンセルボタンBT2)を表示操作部3の表示部に操作可能に表示する処理を行い、この強制終了ボタン(キャンセルボタンBT2)が操作された場合、清掃モードを強制終了し、第1のモードである通常処理モードに切り替える処理を行う。尚、上記ステップST5で説明したように、制御部1は、ボタンBT2が操作された場合、記憶部2に操作履歴として記憶してもよい。制御部1は、操作履歴に基づいて清掃者を評価する処理を行う(例えば、評価値を算出する処理等)。
【0075】
ステップST8において、制御部1は、ロードセルなどの計量部7からの検出結果を示す信号に基づいて、載置部116の清掃の有無を判断する。詳細には、制御部1は、計量部7からの信号に基づいて、目量に変化があったか(回数)、または計量部7の目量の変化している時間に応じて、載置部116に対する清掃の有無を判断する。
つまり、制御部1が清掃の有無を判断するために、載置部116に対する清掃により計量部7に荷重が掛かり、または清掃していない場合、計量部7に対して所定の荷重が掛かからないことを利用している。
具体的には、制御部1は、例えば、計量部7による重量値(及び/又は重量値が変化している時間)が規定値より大きいと判断した場合に、ステップST9の処理に進み、計量部7による重量値(及び/又は重量値が変化している時間)が規定値以下の場合に、ステップST10の処理に進む。
【0076】
ステップST9において、制御部1は、タイマーにより計時していた清掃モード開始時からの経過時間が規定値(例えば、30秒など)より大きいか否かを判別し、規定値より大きい場合、ステップST12の処理に進み、規定値以下の場合に、載置部116の汚れを完全に清掃していないと判断し、ステップST10の処理に進む。
【0077】
ステップST10において、制御部1は、図14(c)に示すように、例えば「汚れは完全に取れましたか?」などと表示操作部3の表示部に表示する処理を行う。
【0078】
ステップST11において、制御部1は、図14(c)に示すように、例えば「はい」ボタンBT3、及び「いいえ」ボタンBT4を表示操作部3の表示部に操作可能に表示する処理を行い、「いいえ」ボタンBT4が操作された場合に、ステップST3の処理に進み、「はい」ボタンBT3が操作された場合に、ステップST12の処理に進む。
尚、ステップST11において、汚れが取れたか否かについて、清掃者による自己申告であったが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、制御部1は、「はい」ボタンBT3が操作された場合、各検出部からの信号に基づいて、清掃が十分に行われたか否かを判断する処理を行い、清掃が十分に行われていないと判断した場合に、ステップST3の処理に進み、清掃が十分に行われていると判断した場合に、ステップST12の処理に進んでもよい。
また、上述したように、汚れが取れたか否かについて、清掃者による自己申告を、記憶部2に操作履歴として記憶してもよい。制御部1は、操作履歴に基づいて清掃者を評価する処理を行う。
【0079】
ステップST12において、制御部1は、外扉駆動部5により外扉111を閉状態とする処理を行い、投入口を閉じる(クローズする)。また、制御部1は、内扉駆動部6により内扉112を閉状態とする処理を行う。
【0080】
ステップST13において、制御部1は、清掃モードを終了し、回収装置を通常処理モードに設定する。
【0081】
また、制御部1は、図15に示すように、ステップST3の次のステップST104において、例えば、載置部を撮像部19により撮像し、得られた画像(又は動画)を解析処理し、清掃者により載置部が清掃されているか否かを判別し、清掃されたと判断した場合、ステップST12の処理に進み、清掃されていないと判断した場合に、清掃モードを終了せずに、ステップST104をループするように処理を行ってもよい。
なお、図15において、図13と同じ動作(ステップ)については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0082】
つまり、図15に示した例では、撮像部19(カメラ)による撮像映像で実際に載置部が拭かれているかに基づいて判断している。また、撮像画像または他の汚れ検知センサーで、載置部の汚れを判断してもよい。また、制御部1は、清掃モードの前後の載置部の画像に基づいて、載置部の清掃の有無を判断してもよい。
また、制御部1は、予め記憶部2に記憶されている載置部の基準画像と、清掃モード後の載置部の画像と比較することで、載置部に対する清掃の有無を判断してもよい。
また、制御部は、その清掃の有無の判断の結果、きれいに清掃されていない場合に、「きちんと清掃しなさい」などの警告画面を表示部に表示し、清掃者に警告してもよい。
【0083】
以上、説明したように、本発明の一実施形態に係る装置としての物品回収装置(空容器回収装置100など)は、物品が載置部116に載置され、所定の操作が行われる装置であって、清掃モードの場合、当該装置の清掃を促す旨を表示する表示部(表示操作部3)と、前記装置の清掃が行われたか否かを判定する制御部1の判定部101とを有する。
なお、本実施形態では、空容器回収装置100は、引出し100Cの鍵孔100rが操作され、引出し100Cが回収装置の本体部100Bから引き出し可能となった場合、制御部1は、清掃モードに設定する。
すなわち、清掃モードの場合、表示操作部3の表示部に清掃を促す旨の画像や文字等が表示され、判定部101は、空容器回収装置100の載置部116等の清掃が行われたか否かを判定するので、清掃が確実に行われているか否かを容易に確認可能である。
つまり、簡単な構成で、清掃が確実に行われているか否かを容易に確認可能な装置としての物品回収装置(空容器回収装置100など)を提供することができる。
【0084】
また、本発明の一実施形態に係る装置としての空容器回収装置100の判定部101は、清掃開始からの計測時間に基づいて、回収装置の載置部などの清掃が行われたか否かを判定する。
詳細には、例えば、制御部1の判定部101は、各種センサや計量部7からの信号に基づいて、清掃開始時を特定し、その清掃開始時から清掃終了時までの計測時間を特定し、その計測時間に基づいて、その計測時間が規定時間未満の場合(例えば規定時間が1分)、清掃が行われていないと判別し、計測時間が規定時間以上の場合に、清掃が行われたと判別する。
すなわち、回収装置の載置部などの清掃が行われたか否かを容易に判別することができる。
【0085】
また、本発明の一実施形態に係る装置としての空容器回収装置100は、載置部116に一つ又は複数の清掃検出手段180(金属検出センサ8、光センサ9、計量部7、撮像部19など)を備えている。制御部1の判定部101は、一つ又は複数の清掃検出手段180の検出結果に応じて、載置部116の清掃が行われたか否かを判定する。
すなわち、載置部116に設けられた清掃検出手段180による検出結果に応じて、載置部116の清掃が行われたか否かを判定部101により判定されるので、簡単な構成で容易に清掃の有無を判定することができる。
また、詳細には、載置部116や容器投入部110等に、回収対象であるか非回収対象であるかを判別するのに用いられる検出手段(金属検出センサ8、光センサ9、計量部7、撮像部19など)が設けられており、この検出手段が、清掃モード時の載置部116に対する清掃の有無を判別するための清掃検出手段180を兼ねているので、新たにセンサや検出部を追加することなく、上記清掃検出手段180を備えた簡単な構造の回収装置100を提供することができる。
【0086】
(物品回収用袋に関連した構成)
図16は物品回収装置としての空容器回収装置100の引出部100Cへの可動底部材161(トレイ等)及び袋の取り付け動作の一例を説明するための図である。詳細には、図16(a)は空容器回収装置100の左側面図であり、図16(b)は右側面図である。
図17は物品回収装置(空容器回収装置)の収容部(容器収容部)へ袋(ビニール袋)を取り付ける方法の一例を説明するための図である。
【0087】
図18は物品回収装置の本体部から引出部100Cが引き出された状態(可動底部材161が取り外された状態)の一例を示す平面概念図である。
図19は引出部100Cに可動底部材161が着脱自在に設けられた物品回収装置の一例を示す平面概念図である。
図20は均し機構と引出部に着脱自在に設けられた可動底部材を説明するための概念図である。
【0088】
図16図17に示すように、物品回収装置としての空容器回収装置100は、物品を回収する回収部(容器収容部140)等を有する。本実施形態では、回収部(容器収容部140)は、引出部100Cになっており、引出部100Cは、空容器回収装置100の本体部100Bの前面側の開口部を介して収容可能、及び引出し自在に構成されている。
【0089】
この引出部100Cは、前板部100Ca(化粧板部)、左右一対の側板部143、底板部144等を有し、上方に開口した有底の箱状に形成されている。図18に示す例では、底板部144は、少なくとも一部に開口部144hが形成されており、詳細には、底板部144の中央部分には開口部144hが形成され、引出部100Cが本体部100Bに収容時に、後述する均し機構260が開口部144hから僅かに上方に突出可能に構成されている。
また、底板部144の左右両端部付近には、所定幅の底板が設けられており、可動底部材161が着脱自在に載置される。本実施形態では、可動底部材161は、例えば断面U字形状に形成されている。また、可動底部材161は、後述する均し機構260により振動可能に構成されている。
また、引出部100Cには、可動底部材161が載置された状態で、上方に開口した有底の袋BB(物品回収用の袋)が着脱自在に配置される。
【0090】
回収部(容器収容部140等)は、略直方体に形成されており、上面がなく、詳細には上部に開口部が形成されており、少なくとも上辺の一部分がないフレームだけで構成されている。
【0091】
なお、本実施形態では、引出部100Cは、前板部100Ca(化粧板部)と回収部(容器収容部140)が一体型の物品回収装置を説明するが、この実施形態に限られるものではない。例えば前板部100Caが、物品回収装置の本体部100Bにヒンジ等により回動自在に設けられた引き戸タイプ(左開き又は右開きタイプ)であってもよい。引き戸タイプの前板部100Caが開いた状態で、回収部(容器収容部140)が前後方向にスライド自在に構成されていてもよい。
【0092】
図16図20に示す例では、回収部(容器収容部140等)の矩形状の底板部144に3以上の複数の柱部141、詳細には、本実施形態では底板部144の四隅に柱部141が立設されている。
柱部141の上部又は上部付近には、略球形状の掛止部142が設けられている。この掛止部142には、物品(空容器A等)の回収用の袋BBの上端を掛止する。掛止部142は、例えばエラストマー性を有し、詳細には、ゴムなどの樹脂等からなる弾性体や難滑性材により構成されている。このような形状や素材を使用することにより、袋の掛け外しが安全で、容易になり、さらに、ゴム等の密着性がある素材を用いることで袋の上部間口がたるまず引っ掛かることができる。
また、掛止部142は、外側へ向けて突出した形状であり、袋BBが掛止しやすい構造となっている。また、掛止部142は、先端部が略球形状に形成されているので、袋BBが破れ難い。
【0093】
また、回収部(容器収容部140)は、左右の側板部143、後板147、前板部(不図示)を備え、それらの上端は、例えば、掛止部142よりも低い位置、本実施形態では柱部141の約半分の高さとなるように設定されていてもよい。袋BBよりも奥(後側)に空容器や破片が落ちている時に作業者が側板部143から手を伸ばして取ることができる。また、側板の上部半分が無いので回収容量が比較的多い。
また、後板147の下端部には切欠部(不図示)が設けられている。引出部100Cが前後方向にスライドする時、本体部100Bに設けられた均し機構260が、切欠部(不図示)を介して引出部100Cの開口部144hに出し入れ可能に構成されている。
【0094】
物品回収用の袋BBの取り付け方法の一例を説明する。
まず、図16(a)、図17図19に示すように、回収部(容器収容部140)に、可動底部材161を載置する。可動底部材161は、引出部100Cに載置された状態で、袋掛け部(柱部141,掛止部142)に対応する位置に切欠部161Cが形成されている。つまり、可動底部材161は、平面視略矩形状に形成されており、角部それぞれに切欠部161Cが形成されている。
詳細には、引出部100Cは、矩形状の底板部144には、四隅に袋掛け部として柱部141及び掛止部142が形成されている。柱部141の上部に略球形状の掛止部142が設けられている。
【0095】
また、図19に示すように、可動底部材161の裏面には、マグネット161mが設けられている。このマグネット161mは、図18図19に示すように、引出部100Cの開口部144hに位置する。詳細には、平面視で引出部100Cの開口部144hにマグネット161mが重なるように位置する。マグネット161mは、例えば金属製の均し機構260に着脱可能に構成されている。
【0096】
次に、図17に示すように、回収部(容器収容部140)に、物品回収用の袋BB(ビニール袋などの樹脂製袋等)の端(上端)を4隅のゴムボール(掛止部142)に引っ掛ける。
次に、物品回収用の袋BB(ビニール袋等)を壁(側板部143等)に沿わせて、しっかりと底面(底板部144)まで広げる。
すなわち、簡単に袋BBを回収部に取り付けることができる。
なお、図17に示すような「ビニール袋(袋BB)の取り付け方法」を示す説明図を、可動底部材161に印刷により、又は表示シール等により表示させることで、操作者はその説明図を見て、袋BBを引出部100Cの回収部に容易に取り付けることができる。
【0097】
袋BBの取り外し方法は、掛止部142に掛けられている袋BBの上端を、掛止部142から取り外すことで、袋全体を容易に取り外すことができる。
【0098】
また、図16(b)、図18に示すように、回収部(容器収容部140)には、キャップ収容部145が設けられている。キャップ収容部145は、本実施形態では、キャップ収容用の袋BS(小袋(ビニール袋等の樹脂製の袋等))を保持するためのキャップ用袋保持部1451を有する。このキャップ用袋保持部1451は、回収部(容器収容部140)に回動自在又は着脱自在に設けられている。
【0099】
また、図16図20に示すように、本実施形態では、回収部(容器収容部140)には、板状部材241が後側に規定角度(例えばθ=約30°、但し垂直状態を0°とする)だけ傾斜自在に設けられている。板状部材241は、下端がヒンジ243を介して回収部140の後部等に設けられている。
【0100】
図20(a)、図20(b)に示すように、回収部(容器収容部140)が物品回収部の本体部100Bから前方に引き出されている場合、板状部材241の上端部241aが後方へ向かって傾斜した状態となっている。
図20(c)に示すように、回収部(容器収容部140)が物品回収装置の本体部100Bに収容されている場合、板状部材241が起立状態となっている。
【0101】
すなわち、回収部(容器収容部140)に空容器が満杯時に、引出部100Cを引き出した場合であっても、板状部材241が後方に傾くので、袋BBからこぼれ落ちた空容器を板状部材241にて保持することができ、袋を取り外すと空容器は自重で回収部の底に落ち、その空容器を容易に取り除くことが可能である。
【0102】
また、図20に示すように、均し機構260は、物品回収装置(空容器回収装置100)の本体部100Bに設けられている。可動底部材161は、引出部100Cに着脱自在に設けられている。
詳細には、図20(a)に示すように、引出部100Cが引き出されている場合、可動底部材161は、均し機構260に対して離間している。
【0103】
図20(b)、図20(c)、図17に示すように、引出部100Cを、物品回収装置(空容器回収装置100)の本体部100Bに向けて移動させ、引出部100Cを本体部100Bに収容させた場合、可動底部材161が均し機構260上に載置される。板状部材241は、上端部241aが、物品回収装置の本体部100Bの背面側の背面部材100Bbなどに当接、摺動しながら起立状態となる。
詳細には、容器回収装置の本体部100Bに設けられた、均し機構260の振動部(不図示)の上面に、可動底部材161の裏面の凹部161uが当接するように着脱自在に設けられる。
なお、均し機構260の振動部(不図示)が振動する場合であっても、振動部(不図示)の振動に対して可動底部材161が離れずに追従して動作するように、マグネット161mと金属製の振動部(不図示)の間の結合力が規定されている。
【0104】
また、引出部100Cが空容器回収装置の本体部100Bから引き出されるとき、引出部100Cの後板が可動底部材161(トレイ)を押圧することで、マグネット161mによる、均し機構260の振動部(不図示)に対する結合力に逆らって、可動底部材161(トレイ)が均し機構260の振動部(不図示)に対して離間するように構成されている。
【0105】
図20に示すように、物品回収装置(空容器回収装置100)は、引出部100Cに設けられた回収部(容器収容部140)内の空容器の収容状態を検出する収容状態検出部12を有する。
収容状態検出部12は、例えば、光検出器、撮像手段(カメラ)、超音波センサーなどの何れか1つ以上であり、物品回収装置(空容器回収装置100)の本体部100Bに設けられ、回収部(容器収容部140)内の空容器の収容状態を検出する。詳細には、収容状態検出部12は、空容器の量や、収容された空容器の山状の形状、偏り、高さ等を検出する。
【0106】
均し機構260は、収容部140内で積み重なった空容器を均す。詳細には、均し機構260は、可動底部材161を振動部(不図示)により振動させて収容部内の空容器を均す。
【0107】
(トレーニングモード)
これまでの説明から理解されるように、本発明の実施形態に係る物品回収装置は、スマートな外観からは想像もつかない程に、複雑かつ多数の機構部を有する。また、保守作業に関する一連の操作について、実際にこれを行おうとした場合に、操作内容が頭に染みついているベテランの従業員であればスムーズに作業を行うことが可能であっても、容器回収装置に不慣れな従業員は、ベテランとなかなか同じようにはいかない。特に、新人にとっては一つ一つの操作に戸惑って、次に何をしたら良いかが分からなくなったり、必要な操作をし忘れる事態が生じてしまうことがある。
【0108】
具体的には、ボトル破片や異物の除去作業において、第2の飛散防止部78を開状態とすることは分かり切っていても、連動機構を備えていない第1の飛散防止部75を捲りあげて裏側を確認することを忘れてしまう可能性がある。清掃をするに際して、不慣れな従業員の場合には、汚れが付きやすい箇所が何処であるか分からなかったり、力加減や清掃すべき範囲についての判断が不十分であったりすることがある。物品回収用の袋BB(ビニール袋等)を取り付ける際に、袋の四隅を袋掛け部に引っ掛けさせても、しっかりと底面まで広げることを怠ってしまったりする場合がある。
【0109】
このような作業に不慣れな作業員、特に、新人作業員に、早期にメンテナンス作業を習熟させるために、本発明の実施形態に係る物品回収装置は、トレーニングモードを備えている。トレーニングモードは、作業者にメンテナンス作業を学習させるための選択可能なトレーニング項目を表示操作部3に表示させることによって実現される。
トレーニング項目は、所定の条件に基づいて少なくとも一部の項目が変更され得るものである。具体的に、トレーニング項目は、実際の発生頻度が相対的に高いイベントに関連するメンテナンス作業に関する項目が優先的に選択変更される。イベントとは、物品回収装置で生じる可能性のある保守や点検作業が必要となる種々の事象を意味し、動作を停止させてしまうエラーの場合と、収容袋のニアフル検知がされた場合等の動作を停止させることがない、つまりエラーではない場合との両者を含む概念である。なお、従業員では対応できない深刻なエラーは、エラー報知がされることはあっても、トレーニングということには馴染まないため、トレーニングモードの対象とはされない。以下に、具体的な表示の態様を説明する。
【0110】
図21は、メンテナンス項目選択画面及びトレーニング項目選択画面の例を示す説明図である。メンテナンス項目選択画面は、通常画面(不図示)から、いつでも呼び出すことのできるものである。ただし、従業員の識別カード(非接触媒体等)がリーダライタ17等により読み取られた場合にのみ、メンテナンス項目選択画面に移行可能となるようする等の制限を設けてもよい。本実施形態において、メンテナンス項目選択画面は、二画面に及ぶようになっており、「次へ」や「戻る」のボタンを操作することで遷移するようになっている。勿論、メンテナンス項目の数に応じて、3画面や4画面で遷移するように構成してもよい。このメンテナンス項目の一つとして、トレーニングモードを選択するボタンが配置されている。このことから、メンテンナス項目選択画面は、トレーニングモードを呼び出すための画面、つまり、トレーニングモードの前段の画面ということができる。
メンテナンス項目選択画面において、「トレーニング」のボタンを操作することによって、トレーニング項目選択画面に遷移する。本実施形態においては、トレーニング項目が多数に及ぶにも関わらず、優先的に4項目だけを表示するように構成されているため、画面は一画面しか存在しないが、先述したメンテナンス項目選択画面と同様に複数の画面を遷移できるようにするための「次へ」や「戻る」のボタンを配置してもよい。トレーニング項目選択画面の各ボタンを操作すると、それぞれのトレーニング項目の初期画面に遷移する。
【0111】
図22は、各トレーニング項目に遷移した後の初期画面の例を示す説明図である。トレーニングは、基本的には、実際にイベントが発生した際に対応しなければならないメンテナンス作業を仮想的に再現するものである。このため、実際にエラーが生じた時と同じように、先ずは、各種エラー等の報知画面からトレーニングが開始されることになる。そして、実際と同じように、報知画面で、確認のための「はい」を操作し、従業員は具体的に行うべき操作のトレーニングを開始することになる。
【0112】
図23は、袋交換操作のトレーニングを行う際に表示される案内画面である。ここでは、簡易なインストラクション表示を行う例(上の図)と、詳細なインストラクション表示を行う例(下の図)とが示されている。物品回収用の袋BB(ビニール袋等)を取り付ける際に、袋の四隅を袋掛け部に引っ掛けさせても、しっかりと底面まで広げることを怠ってしまう従業員が多い店舗などでは、管理者が設定により、下の図の案内画面が表示されるようにしておくのが望ましい。本実施形態では、一画面での案内となっているが、「確認」ボタンを操作する度に、画面が切り替わっていくといったように、複数の画面を表示させるように構成してもよい。このようにすることで、袋の底面を確実に広げさせるといった注意喚起をより強く促すことができる。
【0113】
図24は、重点的に清掃すべき箇所が何処であるのかを指し示す案内画面である。複数画面をアニメーションとして表示することで、清掃の必要な複数の箇所について順を追って意識させることが可能となる。ここでも、「確認」ボタンを操作して、次の画面に遷移させれば、個々の清掃箇所をより意識させることが可能となる。図24では、載置部116のまわりのPETセンサ901付近の清掃を注意喚起させる表示が示されているが、飽くまで例示であり、撮像部19や、これに対応した照明部の清掃を促す表示もされるようにすると良い。大きさの関係から撮像手段は、センサ類のようにインフィード内側面には配設し難い状況にあり、内扉112に配設されることが想定される。従業員の目が行き届かない箇所であり、トレーニングで教示する効果は大である。
なお、清掃のトレーニングでは、従業員のトレーニング作業を検知して、清掃が不十分であること、或いは、十分な作業が行われたことを、画面表示してもよい。すなわち、従業員のトレーニング操作を評価するように構成してもよい。検知については、清掃モードの項で説明した、計量部7による計量値の変動幅に基づいての判断や、金属検出センサ8による金属の検出結果や検出している時間の長さ等に基づいての判断を利用することが可能である。
【0114】
図25は、異物除去作業のトレーニングを行う際に表示される案内画面である。第2の飛散防止部78(この案内画面において「内側の透明フタ」と表示されている部材)を開状態とすることは分かり切っていても、連動機構を備えていない第1の飛散防止部75(この案内画面において「青いカーテン」と表示されている部材)を捲りあげて裏側を確認することを忘れがちな従業員も中にはいる。このような従業員に、第1の飛散防止部75を確実に意識させることが可能となる。
【0115】
図26は、回収庫確認作業のトレーニングを行う際に表示される案内画面である。本実施形態では、袋BBからこぼれ落ちた空容器を保持する板状部材241が設けられているが、板状部材241が設けられていない場合には空容器が回収庫の奥に落ちてしまうことがある。また、板状部材241が設けられていても、空容器が後ろに回り込んでしまって、回収庫の奥側に落ちてしまうことも稀に生じる。このような場合があることを作業員に確実に意識づけることが可能となる。
【0116】
ところで、トレーニング項目が沢山あるにも関わらず、優先的に4つだけを表示するように項目を絞っている理由は、多くのトレーニング項目があると、どの項目を選択すべきか分からなくなり、却って習熟効果が上がらなくなるためである。このため、本実施形態では、少なくとも一部のトレーニング項目が変更できるようになっている。例えば、ベーシックトレーニング、ミドルトレーニング、ハイレベルトレーニング等のクラス設定の切り替えを行うことで、新人、中堅、ベテランの従業員のクラス別にトレーニングができるようにするとよい。少なくとも一部としているのは、どのクラスでも、必須のトレーニング項目を設けておいた方が都合の良い場合もあるからである。
また、クラス設定の切り替えにより、表示される項目を変更することに加えて、共通する項目についてのインストラクション表示を簡易な表示と詳細な表示とに切り替えるようにしてもよい。
【0117】
従業員のクラスという観点とは無関係に、実際の発生頻度の高い順序で、上位3ないし4以内の項目をトレーニング項目として優先表示させるように構成してもよい。発生頻度の算出は、自装置内の制御部の履歴に応じて自装置が自身で設定することが可能である。また、物品回収装置をサーバー(不図示)等と接続して通信可能となるように構成すれば、サーバーからデータを受信してセットすることも可能である。サーバー側での解析は、通信接続される物品回収装置の履歴データを吸い上げて解析してもよいし、解析は別のリサーチで得たものを利用して行ってもよい。このことにより、地区ごと、都道府県ごと、全国レベルといった木目細かい仕様での設定が可能となる。
【0118】
【表1】
表1は、発生頻度に応じて設定されたトレーニング項目の一例である。回収袋の交換については、急に新規な従業員が加わった時に、いつでも対応できるように、常に固定的に表示されるようになっている。2,3,4の項目は、順位に応じて決定された項目である。勿論、固定表示の設定は設けずに、1~4の項目を全て発生頻度の順で決定するようにしてもよい。5つめの項目は、優先表示されるものでなく、例えば、責任者IDのカードを有するものだけが、設定できるようにされている。このように、トレーニング項目には、実際に発生したイベントに基づいて表示されるものと、実際に発生したイベントに関係なく表示されるものとが混在することになる。
【0119】
ここで、エラーやエラーでないイベントが実際に発生する前に、自主的に袋交換や清掃を実施したことをイベント発生の実績としてのカウントに含まないようにしても良いし、含むようにしても良い。イベント検出に伴って、その後になされるメンテナンス対応のみをカウントするか、イベント検出に関わらず、メンテナンス対応をカウントするか、というように制御態様を変更することによって、どちらの対応を採るか選択できる。例えば、毎朝、自主的に袋交換や清掃を実施している店舗があったと想定する。当該店舗での自主的な対応を発生頻度算出のためにカウントして、それがトレーニング項目の順位に反映されることによって、店舗として、当該メンテナンス項目を優先しているということをプレイアップすることが可能となる。
【0120】
また、発生頻度でなく、トレーニングの実施頻度に応じて優先表示の項目を決定してもよい。極まれに発生する障害であっても、深刻な障害であって、それを克服したいという従業員の意識を全員で共有することができる。順番に並べるだけでなく、トレーニング項目ボタンの押された回数を個別にバッジや星のマークなどを付して並べて表示するようにすれば、さらに、全員の意識を高めることが可能となる。また、上位項目と下位項目のボタン表示の大きさを異ならせて強調するようにしてもよい。
【0121】
発生頻度とトレーニング実施頻度のデータが一定程度集積された際には、この両者の要素を加味して、各イベントに与えるべき重みづけを設定するとよい。この重みづけを他の装置で利用できるようにするのである。他の装置が、まだ十分なデータを有していないときに、偶々重なったイベントに応じて表示項目が設定されてしまうことが好ましくないことも考えられる。十分なデータを有する装置から得た重みづけデータを得て、解析を始めれば、初期の段階から適切なトレーニング項目を表示させることが可能となる。
【0122】
従業員の識別カード(非接触媒体等)がリーダライタ17等により読み取られた場合にのみ、メンテナンス項目選択画面に移行可能となるように構成されている場合には、識別カードにより従業員の属性を読取ることが可能となる。このことを利用して、店員ごとに異なるトレーニング項目を表示させることができる。先に説明したベーシックトレーニング、ミドルトレーニング、ハイレベルトレーニング等の設定切り替えが自動的に行われるようなイメージである。
【0123】
これまでの説明は、収集・蓄積されたデータ(発生頻度データや実施頻度データ)に基づいて自動的にトレーニング項目の変更がなされる例を説明してきたが、店舗の管理責任者の裁量で任意に項目変更を行うことも可能である。さらには、そのような裁量による項目変更(項目設定)がより広域に、或いは、遠隔地からの指令により実行されるようにしてもよい。その場合には、ネットワーク回線を通じて、例えば、本部からの指令が伝えられることによって、項目変更(項目設定)ができるようにすると便利である。
【0124】
(休止モード)
ここまでで、通常モード、清掃モード、トレーニングモードについて説明してきたが、本発明の実施形態に係る物品回収装置は、この他に、休止モードを備えている。
年末年始等は、物品回収装置内に溜まった空容器を収集する業者も休業となる場合があるところ、混乱を避けるために、表示操作部3に「年末年始の期間はご利用頂けません」といったメッセージを表示させるのが休止モードである。電源を落とした状態では、顧客が混乱することがあるため、その旨を告知して、無用な混乱の発生を防止する効果がある。
【0125】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、物品回収装置に関する。
[背景技術]
容器回収装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の容器回収装置では、ペットボトル等の空容器を投入口に投入する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2009-175789号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
空容器回収装置は、ペットボトルを圧し潰して減容させて収容するものであり、また、飲み残し等に起因しての汚損が生じる場合もある。当然にメンテナンス作業が必要となるのであるが、メンテナンス作業は多岐に渡り、従業員が早期にメンテナンス作業を習熟することが求められていた。
[課題を解決するための手段]
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、空容器を収容する収容部140と、前記収容部へと通じる容器投入部110と、作業者にメンテナンス作業を学習させるための選択可能なトレーニング項目を表示する表示部3と、を備え、前記トレーニング項目は、所定の条件に基づいて少なくとも一部の項目が変更され得ることを特徴とする物品回収装置100である。
上記構成によれば、従業員が早期にメンテナンス作業を習熟できる。
【0126】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の物品回収装置100であって、前記トレーニング項目は、実際の発生頻度が相対的に高いイベントに関連するメンテナンス作業に関する項目が優先的に選択される。
上記構成によれば、メンテナンス作業習熟に適した項目のみを表示することができる。
【0127】
(3)本実施形態の一態様は、(1)又は(2)に記載の物品回収装置100であって、前記トレーニング項目は、過去の所定期間に自装置で発生したイベントの集計結果に応じて更新され得る。
上記構成によれば、当該装置の現場により即した項目を表示することができる。
【0128】
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか一に記載の物品回収装置100であって、前記トレーニング項目は、実際に発生したイベントに基づいて表示される項目と、実際に発生したイベントに関係なく表示される特定の項目と、を含む複数のトレーニング項目である。
上記構成によれば、硬直した観点に依らずに、より柔軟にトレーニング項目の設定が可能となる。
【0129】
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか一に記載の物品回収装置100であって、前記トレーニング項目は、作業者の属性に応じて少なくとも一部の項目が変更され得る。
上記構成によれば、新人やベテランといった従業員の属性に応じた最適なトレーニング項目を表示することができる。
【0130】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。特に、重要な点として、物品回収装置の対象は、PETボトル以外の缶やビンであってもよいし、さらには、牛乳パック、トレー、インクカートリッジ、図書館やレンタル店への返却物(本やDVDなど)、クリーニング品、電池、電球など、回収の対象となる物品であれば、あらゆるものが含まれるということである。個別具体的なインストラクションの表示は異なるものとなるが、トレーニング項目が所定の条件に基づいて少なくとも一部の項目が変更され得るという点に、本発明の技術的思想が存するのであって、このことは回収対象の別によって左右されるものではない。
また、上述の各図で示した実施形態は、目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容は独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0131】
1…制御部(CPU)
2…記憶部
3…表示操作部
7…計量部(ロードセル等)
8…金属検出センサ
9…光センサ
17…リーダライタ(取得手段)
18…施解錠検出部
19…撮像部
100…空容器回収装置(物品回収装置、又は回収装置)
100B…本体部(回収装置の本体部)
101…判定部
110…容器投入部(物品投入部)
111…外扉
112…内扉
116…載置部
120…減容部(減容機構)
140…容器収容部(収容部又は回収部ともいう)
141…柱部
142…掛止部
143…側板部(側面部)
144…底板部(底面部)
180…清掃検出手段
901…PETセンサ(光センサ)
902…容器検出センサ(光センサ)
903…安全検出センサ(光センサ)
A…空容器(物品)
BB…袋(大袋)
BS…袋(小袋)
図1
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