(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096651
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】高圧蒸気滅菌装置、高圧蒸気滅菌方法、および制御装置
(51)【国際特許分類】
A23L 3/10 20060101AFI20230630BHJP
【FI】
A23L3/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212550
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】518246992
【氏名又は名称】株式会社ワコー
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 世子
(72)【発明者】
【氏名】乾 雅夫
【テーマコード(参考)】
4B021
【Fターム(参考)】
4B021LA04
4B021LP07
4B021LT03
(57)【要約】
【課題】容器に過度な力がかかってしまうことを防止しながら、速やかに容器ごと温度を低下させることが可能な高圧蒸気滅菌装置または高圧蒸気滅菌方法を提供する。
【解決手段】滅菌対象物90を収容するための圧力容器200と、圧力容器内を加熱するための加熱装置300と、圧力容器の内部に配置され、滅菌対象物に水をかけるためのノズルと、加熱装置によって圧力容器の内部を加圧しながら第1の所定の温度まで上昇させ、ノズル410から水を出力させ、ノズルから出力される水の温度を徐々に下げていくように制御するための制御装置100とを備える、高圧蒸気滅菌装置1が提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
滅菌対象物を収容するための圧力容器と、
前記圧力容器内を加熱するための加熱装置と、
前記圧力容器の内部に配置され、前記滅菌対象物に水をかけるためのノズルと、
前記加熱装置によって前記圧力容器の内部を加圧しながら第1の所定の温度まで上昇させ、前記ノズルから水を出力させ、前記ノズルから出力される水の温度を徐々に下げていくように制御するための制御装置とを備える、高圧蒸気滅菌装置。
【請求項2】
前記圧力容器は、その内部に、滅菌対象物としての複数の瓶を載置するための棚を有する、請求項1に記載の高圧蒸気滅菌装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記ノズルから出力される水の目標温度が、25度以上40度以下の温度幅で段階的に下がるように制御する、請求項1または2に記載の高圧蒸気滅菌装置。
【請求項4】
滅菌対象物を圧力容器に載置するステップと、
加熱装置を利用して前記圧力容器の内部を加圧しながら第1の所定温度まで上昇させるステップと、
前記ノズルから出力される水の温度を徐々に下げていきながら、前記ノズルに水を出力させるステップと、を備える高圧蒸気滅菌方法。
【請求項5】
加熱装置と、ノズルと、通信するための通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスを利用して、前記加熱装置を制御して圧力容器の内部を加圧しながら第1の所定温度まで上昇させ、前記ノズルから水を出力させ、前記ノズルから出力される水の温度を徐々に下げていくように制御するプロセッサと、を備える制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料や食品などを容器ごと滅菌するための高圧蒸気滅菌装置または高圧蒸気滅菌方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従前より、高圧蒸気滅菌装置および高圧蒸気滅菌方法に関する技術が知られている。たとえば、特開2009-284916号公報(特許文献1)には、高圧蒸気滅菌器が開示されている。特許文献1には、被滅菌物の滅菌を行う場合の通常運転モードでは、最後に乾燥工程を行なうが、テストコースが選択された状態において、滅菌モードはスタートスイッチのオン(ON)によって開始し、乾燥工程を行なわない状態で排気・排水工程を経て終了することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、容器に過度な力がかかってしまうことを防止しながら、速やかに容器ごと温度を低下させることが可能な高圧蒸気滅菌装置または高圧蒸気滅菌方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に従うと、滅菌対象物を収容するための圧力容器と、圧力容器内を加熱するための加熱装置と、圧力容器の内部に配置され、滅菌対象物に水をかけるためのノズルと、加熱装置によって圧力容器の内部を加圧しながら第1の所定の温度まで上昇させ、ノズルから水を出力させ、ノズルから出力される水の温度を徐々に下げていくように制御するための制御装置とを備える、高圧蒸気滅菌装置が提供される。
【発明の効果】
【0006】
以上のように、本発明によれば、容器に過度な力がかかってしまうことを防止しながら、速やかに容器ごと温度を低下させることが可能な高圧蒸気滅菌装置または高圧蒸気滅菌方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1の全体構成を示すイメージ図である。
【
図2】第1の実施の形態にかかる制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施の形態にかかる制御装置の処理を示すフローチャートである。
【
図4】第1の実施の形態にかかるシャワーから吹き出す水の温度の推移を示すグラフである。
【
図5】第2の実施の形態にかかるシャワーから吹き出す水の温度の推移を示すグラフである。
【
図6】第2の実施の形態にかかるシャワーから吹き出す水の温度の推移を示す別のグラフである。
【
図7】第3の実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1の全体構成を示すイメージ図である。
【
図8】第4の実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1の全体構成を示すイメージ図である。
【
図9】第4の実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1の全体構成を示すイメージ図である。
【
図10】第5の実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1の全体構成を示すイメージ図である。
【
図11】第6の実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1の全体構成を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
【0009】
まず、本実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1の全体構成について説明する。
図1を参照して、本実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1は、主な構成部品として、圧力容器200と、加熱装置300と、温水供給装置400と、制御装置100とを含む。
【0010】
圧力容器200は、その内部に、滅菌対象物としての瓶90,90・・・が複数本載置可能である。本実施の形態においては、瓶90,90・・・を載置するための複数の棚210,210・・・が設けられている。圧力容器200は、その内部空間が、周囲の大気圧よりも高い圧力に加圧されたり、周囲の大気圧よりも低い圧力に減圧されたりすることが可能なものであって、鉄やステンレスなどのように、剛性を有する材料で構成されることが好ましい。
【0011】
圧力容器200には、圧力容器200の内部の圧力を計測するための圧力計211が設けられる。圧力計211による測定値は、制御装置100に送られる。
【0012】
また、圧力容器200には、圧力容器200の内部の温度を計測するための温度計212が設けられる。温度計212による測定値も、制御装置100に送られる。
【0013】
加熱装置300は、ガスコンロや電気ヒーターなどによって構成される。本実施の形態にかかる加熱装置300は、圧力容器200自体を加熱することによって、圧力容器200の内部の空間を加熱および加圧するものである。
【0014】
なお、加熱装置300とは別に、加圧装置や減圧装置などが圧力容器200に取り付けられてもよい。
【0015】
温水供給装置400は、主に、シャワーノズル410と、冷水パイプ421と、温水パイプ422と、サーモスタット420と、混合水パイプ423とを含む。
【0016】
シャワーノズル410は、圧力容器200の内部の上部に配置されて、加熱された水または常温の水を下方に向けて吹き出すものである。シャワーノズル410の開閉は、制御装置100によって制御される。
【0017】
冷水パイプ421には、常温の水道水が流れてくる。温水パイプ422には、加熱された高温の水が流れてくる。サーモスタット420は、冷水パイプ421から流れてくる水と温水パイプ422から流れてくる加熱水を混ぜて混合水パイプ423に流す。本実施の形態においては、サーモスタット420は、制御装置100からの指示に基づいて、混合水が目標温度となるように、冷水パイプ421の水と温水パイプ422の水の混合割合を変更する。
【0018】
制御装置100は、マイクロコンピュータや操作パネルなどによって実現されて、高圧蒸気滅菌装置1の各部を制御する。以下では、
図2に基づいて、本実施の形態にかかる制御装置100の構成について説明する。制御装置100は、主たる構成要素として、CPU110と、メモリ120と、ディスプレイ130と、操作部140と、通信インターフェイス160と、スピーカ170と、タイマ180などを含む。
【0019】
CPU110は、メモリ120に記憶されているプログラムを実行することによって、制御装置100の各部を制御する。
【0020】
メモリ120は、各種のRAMや、各種のROMなどによって実現される。メモリ120は、高圧蒸気滅菌処理の制御プログラムや、CPU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、各種の計器から受信したデータ、操作部140を介して入力されたデータなどを記憶する。
【0021】
ディスプレイ130は、CPU110からのデータに基づいて、数字や文字を表示する。操作部340は、各種のスイッチやポインティングデバイスなどから構成され、ユーザからの各種の命令をCPU110に入力する。なお、制御装置100は、ディスプレイ130と操作部140とを含むタッチパネル150を有してもよい。あるいは、制御装置100は、ディスプレイ130として、複数のLEDライトや計器などを有してもよい。
【0022】
通信インターフェイス160は、各種の計器や各種の装置に接続される信号線が接続される。ただし、通信アンテナを利用して無線通信によって各種の装置と情報をやりとりしてもよい。CPU110は、たとえば、通信インターフェイス160を介して、圧力容器200内の圧力や温度を取得して、加熱装置300を制御したり、混合水パイプ423の温水の温度を取得してサーモスタット420を制御したりシャワーノズル410を制御したりする。
【0023】
スピーカ170は、CPU110からの信号に基づいて、各種の音声を出力する。
【0024】
タイマ180は、所定のタイミングからの経過時間を測定して、CPU110に入力する。
【0025】
次に、本実施の形態にかかる高圧蒸気滅菌装置1による高圧蒸気滅菌処理について説明する。
【0026】
まず、作業員は、圧力容器200の底面に水を貯める。
【0027】
作業員は、圧力容器200内の棚210,210・・・に複数の瓶90,90・・・を載置する。
【0028】
作業員は、圧力容器200の扉をしめて、ロックする。
【0029】
作業員は、制御装置100の操作部140に、滅菌処理の開始の指示を入力する。以降、制御装置100のCPU110は、メモリ120のプログラムに従って、
図3に示す処理を実行する。
【0030】
CPU110は、加熱装置300に、圧力容器200の加熱を開始させる(ステップS102)。すなわちガスコンロが点火される。
【0031】
CPU110は、通信インターフェイス160を介して、圧力容器200内の圧力や温度を取得して、当該温度が第1の所定の温度、たとえば120℃など、に達したか否かを判断する(ステップS104)。
【0032】
圧力容器200内の温度が第1の所定の温度に達すると(ステップS104にてYESである場合)、CPU110は、タイマ180をスタートする(ステップS106)。
【0033】
CPU110は、通信インターフェイス160を介して、圧力容器200内の圧力や温度を取得しながら加熱装置300を制御することによって圧力容器200内の温度を一定に保ちながら、タイマ180の経過時間が第1の所定の時間、たとえば4分など、に達したか否かを判断する(ステップS108)。
【0034】
タイマ180の経過時間が第1の所定の時間に達すると(ステップS108にてYESである場合)、CPU110は、加熱装置300を停止させて(ステップS110)、タイマ180をリセットする(ステップS112)。
【0035】
CPU110は、混合水の温度を取得しながら、サーモスタット420を制御することによって、シャワーノズル410から、第2の所定温度の温水を出力させる(ステップS114)。ここでは、CPU110は、混合水パイプ423の温水の温度の目標値を85℃に設定するものとする。
【0036】
特に本実施の形態においては、CPU110は、混合水の温度を取得しながら、サーモスタット420を制御することによって、シャワーノズル410から吹き出す水の温度を段階的に下げていくものである。たとえば
図4に示すように、本実施の形態においては、滅菌処理のための圧力容器200の内部の温度である120℃から35℃ずつ混合水の温度を下げていくものである。なお、25℃以上40℃以下の温度幅で目標温度を下げていくことが好ましい。
【0037】
図3に戻って、CPU110は、タイマ180の経過時間が第2の所定時間、たとえば1分など、に達したか否かを判断する(ステップS116)。なお、第1の所定時間は、1分以上3分未満であることが好ましい。
【0038】
タイマ180の経過時間が第2の所定の時間に達すると(ステップS116にてYESである場合)、CPU110は、タイマ180をリセットして(ステップS118)、混合水の目標値を50℃に設定する(ステップS120)。
【0039】
CPU110は、タイマ180の経過時間が第2の所定時間、たとえば1分など、に達したか否かを判断する(ステップS122)。
【0040】
タイマ180の経過時間が第2の所定の時間に達すると(ステップS122にてYESである場合)、CPU110は、タイマ180をリセットして(ステップS124)、混合水の目標値を15℃に設定する(ステップS126)。
【0041】
CPU110は、タイマ180の経過時間が第2の所定時間、たとえば1分など、に達したか否かを判断する(ステップS128)。
【0042】
タイマ180の経過時間が第2の所定の時間に達すると(ステップS128にてYESである場合)、CPU110は、シャワーノズル410の放水を停止させる(ステップS130)。CPU110は、スピーカ170から、滅菌処理が終了した旨の音声を出力する。
【0043】
作業員は、圧力容器200のロックを解除して、扉を開ける。
【0044】
作業員は、圧力容器200内の棚210,210・・・から複数の瓶90,90・・・を取り出す。
【0045】
このように、本実施の形態においては、たとえば飲料の瓶を高温で滅菌する場合においても、急激な温度変化によって瓶90,90・・・に過度な力がかかってしまうことにより瓶90,90・・・が割れたりヒビが入ったりすることを防止しながら、放水によって速やかに瓶90,90・・・自体や瓶90,90・・・の中身の液体を冷ますことができる。
[第2の実施の形態]
【0046】
上記の実施の形態においては、シャワーノズル410から放出する水の温度を35℃ずつ段階的に下げていくものであったが、このような形態には限られない。たとえば、CPU110は、
図5に示すように、圧力容器200の内部の温度が110℃以下になってから、混合水の温度を取得しながら、サーモスタット420を制御することによって、シャワーノズル410から吹き出す水の温度を15℃ずつ下げていってもよい。
【0047】
あるいは、
図6に示すように、CPU110は、混合水の温度を取得しながら、サーモスタット420を制御することによって、シャワーノズル410から吹き出す水の温度を無段階に下げていってもよい。
[第3の実施の形態]
【0048】
上記の実施の形態においては、温水供給装置400は、冷水パイプ421の冷たい水道水と、温水パイプ422の高温の水とを混合して、目標とする温水をシャワーノズル410に供給するものであった。しかしながら、
図7に示すように、水道水が流れてくるパイプ424を加熱することによって目標とする温水をシャワーノズル410に供給してもよい。
【0049】
本実施の形態においては、CPU110は、ステップS110の後、混合水パイプ423の温水の温度を取得しながら、加熱装置435を制御することによって、シャワーノズル410から吹き出す水の温度を段階的に下げていくものである。
[第4の実施の形態]
【0050】
上記の実施の形態に加えて、加熱が不十分な水がシャワーノズル410から吹き出さないように、
図8に示すように、温水をタンク436に貯めておいてもよい。本実施の形態においては、CPU110は、センサ431によってタンク436内の温水の温度が目標温度に達したことが確認できてから、シャワーノズル410を開放することによってシャワーノズル410から温水を出力するものであってもよい。
【0051】
なお、
図9に示すように、シャワーノズル410は予め開放しておき、タンク436の近傍に弁438を設けてもよい。これによって、弁438より下流に冷たい水が残ってしまうことを防止する。本実施の形態においては、CPU110は、タンク436や弁438の近傍の温度が目標温度に達したときに、タンク436の近くの弁438または温度センサ431の近くの弁438を開放することによってシャワーノズル410から温水を出力する。これによって、シャワーノズル410からいきなり冷たい水が噴き出す可能性を低減することができる。
[第5の実施の形態]
【0052】
上記の実施の形態においては、圧力容器200の外側から、圧力容器200とは別の加熱装置300によって、圧力容器200自体を加熱するものであった。しかしながら、
図10に示すように、圧力容器200自体が、その内部や、周囲に加熱手段230を有することによって、滅菌対象物が配置された内部空間を加熱および加圧できればよい。
[第6の実施の形態]
【0053】
また、
図11に示すように、圧力容器200の内部の複数個所にシャワー410,410・・・が取り付けられて、それらに混合水パイプ423の温水が供給されてもよい。これによって、滅菌対象物に複数方向から温水をかけることが可能になり、急激な温度変化によって瓶90,90・・・に過度な力がかかることを防止しながら、速やかに瓶90,90・・・自体や瓶90,90・・・の中身の液体を冷ますことができる。
[第7の実施の形態]
【0054】
上記の実施の形態においては、滅菌対象物が、飲料が充填されたガラス瓶であったが、滅菌対象物は、飲料や食品が収納されたアルミ缶やスチール缶であっても良い。
【0055】
さらには、滅菌対象物は、飲料やソースや食品や菓子などが充填された紙パックやペットボトルや袋などであってもよい。
[まとめ]
【0056】
上記の実施の形態においては、滅菌対象物を収容するための圧力容器と、圧力容器内を加熱するための加熱装置と、圧力容器の内部に配置され、滅菌対象物に水をかけるためのノズルと、第1の加熱装置によって圧力容器の内部を加圧しながら所定の温度まで上昇させ、ノズルから水を出力させ、ノズルから出力される水の温度を徐々に下げていくように制御するための制御装置とを備える、高圧蒸気滅菌装置が提供される。
【0057】
好ましくは、圧力容器は、その内部に、滅菌対象物としての複数の瓶を載置するための棚を有する。
【0058】
好ましくは、制御装置は、ノズルから出力される水の目標温度が、25度以上40度以下の温度幅で段階的に下がるように制御する。
【0059】
上記の実施の形態においては、滅菌対象物を圧力容器に載置するステップと、加熱装置を利用して圧力容器の内部を加圧しながら第1の所定温度まで上昇させるステップと、ノズルから出力される水の温度を徐々に下げていきながら、ノズルに水を出力させるステップと、を備える高圧蒸気滅菌方法が提供される。
【0060】
上記の実施の形態においては、加熱装置と、ノズルと、通信するための通信インターフェイスと、通信インターフェイスを利用して、加熱装置を制御して圧力容器の内部を加圧しながら第1の所定温度まで上昇させ、ノズルから水を出力させ、ノズルから出力される水の温度を徐々に下げていくように制御するプロセッサと、を備える制御装置が提供される。
【0061】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0062】
1 :高圧蒸気滅菌装置
90 :瓶
100 :制御装置
110 :CPU
120 :メモリ
130 :ディスプレイ
140 :操作部
150 :タッチパネル
160 :通信インターフェイス
170 :スピーカ
180 :タイマ
200 :圧力容器
210 :棚
211 :圧力計
212 :温度計
230 :加熱手段
300 :加熱装置
340 :操作部
400 :温水供給装置
410 :シャワーノズル
420 :サーモスタット
421 :冷水パイプ
422 :温水パイプ
423 :混合水パイプ
424 :パイプ
431 :温度センサ
435 :加熱装置
436 :タンク
438 :弁