(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096675
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20230101AFI20230630BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
B65G61/00 542
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212590
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】512139135
【氏名又は名称】ココネット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100209956
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 周
(71)【出願人】
【識別番号】517331376
【氏名又は名称】株式会社エアロネクスト
(72)【発明者】
【氏名】河合 秀治
(72)【発明者】
【氏名】樋口 忠成
(72)【発明者】
【氏名】田路 圭輔
(72)【発明者】
【氏名】堀 拓也
(72)【発明者】
【氏名】近藤 建斗
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】 (修正有)
【課題】格納容器種別識別情報を用いて配送物(例えば荷物などの積載物)を定型化して管理することで、配送物の総合的な物量の把握を容易にし、様々な格納空間への効率的に格納する情報処理システム、管理サーバ、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、管理サーバの制御部10は、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積毎の種類を示す格納容器種別情報と、格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部151と、少なくとも残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、配送物の配送スケジュールを決定する配送スケジュール決定部152と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、
少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定する配送スケジュール決定部と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記格納容器種別情報は、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準の格納空間容積を所定の数で除した容積に基づき互いに識別可能にしたものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記残余空間情報は、前記残余空間を格納容器種別に換算した残余換算格納容器種別情報である、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記条件は、前記配送スケジュールを更新することを可能とする更新条件である、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記更新条件は、前記ユーザに関連する他ユーザからの混載依頼を前記ユーザが許可しており、かつ、前記ユーザの更新前配送スケジュールに前記他ユーザの配送物の格納が間に合わないこと、である、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記更新条件は、前記ユーザに関連する他ユーザへの混載依頼を前記他ユーザが許可しており、かつ、前記ユーザの更新前配送スケジュールに前記他ユーザの配送物の格納が間に合わないこと、である、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記更新条件は、前記ユーザの配送が自動で配送時期が設定された定期配送であり、かつ、前記ユーザの更新前配送スケジュールに他ユーザの配送物の格納が間に合わないこと、である、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記条件は、前記配送スケジュールを更新させない更新制限条件である、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記更新制限条件は、ユーザの配送に紐づく管理温度帯情報が常温以外の所定の管理温度帯を示す情報であること、である、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記更新制限条件は、ユーザの配送に紐づく生鮮品有無情報が生鮮品を含むことを示す情報であること、である、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記更新制限条件は、ユーザの配送に紐づく配送種別情報がお急ぎ配送を示す情報であること、である、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記更新制限条件は、ユーザの配送に紐づく配送種別情報が時間指定配送を示す情報であること、である、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記条件は、前記ユーザに紐づく配送が混載可能対象情報に示される混載可能な対象の条件を満たすか否か、である、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記混載可能な対象の条件は、対象となる前記ユーザの配送がユーザ指定の配送時間帯であること、である、
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記混載可能な対象の条件は、混載依頼を行っている他ユーザが配送費用の少なくとも一部または全部の負担を許可する他ユーザであること、である、
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記配送スケジュールにかかる配送が他ユーザの配送物と混載される場合には、前記ユーザに関連する配送料金情報は、前記他ユーザと所定の割合で按分し、按分後の配送料金情報は各ユーザに紐づけて記憶される、
ことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項17】
ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、
少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定する配送スケジュール決定部と、を備える、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項18】
残余空間算出部により、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出するステップと、
配送スケジュール決定部により、少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項19】
残余空間算出部により、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出するステップと、
配送スケジュール決定部により、少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定するステップと、をコンピュータに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ドローン(Drone)・無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)などの飛行体や無人地上車両(UGV:Unmanned Ground Vehicle)などの走行体などの自律制御可能な移動体が産業に利用され始めている。特許文献1には、飛行体による配送物の配送について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような配送システムにおいては、特許文献1に開示されるように、複数の移動体が配達制御対象となることが想定されているものの、実証実験においては、1台の移動体に積み込み可能な範囲で仮想的な配達荷物(例えば、日用品や食料など)を設定し、既定の経路を飛ばせるタイミングで試験配達飛行をさせている。
【0005】
しかしながら、現実的にはユーザが移動体1台の積載量を意識しながら注文することはなく、欲しいタイミングで欲しい物を欲しい量注文することが通常であるので、移動体1台に対してどの程度収まるかどうか(言い換えると、移動体搭載部などの格納空間の残余空間がどのくらいか)について予見性がない。一方で、配送効率が高いと配送コスト(ひいては配送料)が下がることが知られているため、移動体1台に多くの荷物を積みこむことがサービス提供者にとってもユーザにとっても望ましい。このような課題については、移動体に限らず、従来の配送方法においても同様である。
【0006】
そこで、本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、格納容器種別識別情報を用いて配送物(例えば荷物などの積載物)を定型化して管理することで、配送物の総合的な物量の把握を容易にし、様々な格納空間への効率的な格納を可能とする情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定する配送スケジュール決定部と、を備える情報処理システム等である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、格納容器種別識別情報を用いて配送物(例えば荷物などの積載物)を定型化して管理することで、配送物の総合的な物量の把握を容易にし、様々な格納空間への効率的な格納を可能とする情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態にかかる情報処理システムの構成を示す図である。
【
図2】
図1の管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図1のユーザ端末、作業者端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】
図1の管理サーバの機能を示すブロック図である。
【
図5】
図2のストレージの構造を示すブロック図である。
【
図6】本発明の実施の形態にかかる残余空間の算出を説明する一例である。
【
図7】
図5の配送情報記憶部の構造を示すブロック図である。
【
図8】本発明の実施の形態にかかる情報処理方法のフローチャートである。
【
図9】本発明の実施の形態にかかる表示画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による情報処理システム等は、以下のような構成を備える。
[項目1]
ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、
少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定する配送スケジュール決定部と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
前記格納容器種別情報は、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準の格納空間容積を所定の数で除した容積に基づき互いに識別可能にしたものである、
ことを特徴とする項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
前記残余空間情報は、前記残余空間を格納容器種別に換算した残余換算格納容器種別情報である、
ことを特徴とする項目1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目4]
前記条件は、前記配送スケジュールを更新することを可能とする更新条件である、
ことを特徴とする項目1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目5]
前記更新条件は、前記ユーザに関連する他ユーザからの混載依頼を前記ユーザが許可しており、かつ、前記ユーザの更新前配送スケジュールに前記他ユーザの配送物の格納が間に合わないこと、である、
ことを特徴とする項目4に記載の情報処理システム。
[項目6]
前記更新条件は、前記ユーザに関連する他ユーザへの混載依頼を前記他ユーザが許可しており、かつ、前記ユーザの更新前配送スケジュールに前記他ユーザの配送物の格納が間に合わないこと、である、
ことを特徴とする項目4に記載の情報処理システム。
[項目7]
前記更新条件は、前記ユーザの配送が自動で配送時期が設定された定期配送であり、かつ、前記ユーザの更新前配送スケジュールに他ユーザの配送物の格納が間に合わないこと、である、
ことを特徴とする項目4に記載の情報処理システム。
[項目8]
前記条件は、前記配送スケジュールを更新させない更新制限条件である、
ことを特徴とする項目1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目9]
前記更新制限条件は、ユーザの配送に紐づく管理温度帯情報が常温以外の所定の管理温度帯を示す情報であること、である、
ことを特徴とする項目8に記載の情報処理システム。
[項目10]
前記更新制限条件は、ユーザの配送に紐づく生鮮品有無情報が生鮮品を含むことを示す情報であること、である、
ことを特徴とする項目8に記載の情報処理システム。
[項目11]
前記更新制限条件は、ユーザの配送に紐づく配送種別情報がお急ぎ配送を示す情報であること、である、
ことを特徴とする項目8に記載の情報処理システム。
[項目12]
前記更新制限条件は、ユーザの配送に紐づく配送種別情報が時間指定配送を示す情報であること、である、
ことを特徴とする項目8に記載の情報処理システム。
[項目13]
前記条件は、前記ユーザに紐づく配送が混載可能対象情報に示される混載可能な対象の条件を満たすか否か、である、
ことを特徴とする項目1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目14]
前記混載可能な対象の条件は、対象となる前記ユーザの配送がユーザ指定の配送時間帯であること、である、
ことを特徴とする項目13に記載の情報処理システム。
[項目15]
前記混載可能な対象の条件は、混載依頼を行っている他ユーザが配送費用の少なくとも一部または全部の負担を許可する他ユーザであること、である、
ことを特徴とする項目13に記載の情報処理システム。
[項目16]
前記配送スケジュールにかかる配送が他ユーザの配送物と混載される場合には、前記ユーザに関連する配送料金情報は、前記他ユーザと所定の割合で按分し、按分後の配送料金情報は各ユーザに紐づけて記憶される、
ことを特徴とする項目1ないし15のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目17]
ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、
少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定する配送スケジュール決定部と、を備える、
ことを特徴とするサーバ。
[項目18]
残余空間算出部により、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出するステップと、
配送スケジュール決定部により、少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする情報処理方法。
[項目19]
残余空間算出部により、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出するステップと、
配送スケジュール決定部により、少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定するステップと、をコンピュータに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【0011】
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1による情報システム等についての実施の形態を説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号及び名称が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、本実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
【0012】
<構成>
図1に示されるように、本実施の形態における情報処理システムは、管理サーバ1と、一以上のユーザ端末2と、一以上のユーザ端末2と、を有している。管理サーバ1と、ユーザ端末2と、作業者端末3は、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。なお、図示された構成は一例であり、これに限らない。
【0013】
<管理サーバ1>
図2は、管理サーバ1のハードウェア構成を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。
【0014】
図示されるように、管理サーバ1は、一以上のユーザ端末2と一以上の作業者端末3と接続され本システムの一部を構成する。管理サーバ1は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0015】
管理サーバ1は、少なくとも、制御部10、メモリ11、ストレージ12、送受信部13、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
【0016】
制御部10は、管理サーバ1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば制御部10はCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開された本システムのためのプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0017】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ11は、プロセッサ10のワークエリア等として使用され、また、管理サーバ1の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0018】
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ12に構築されていてもよい。
【0019】
送受信部13は、管理サーバ1をネットワークおよびブロックチェーンネットワークに接続する。なお、送受信部13は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0020】
入出力部14は、キーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。
【0021】
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0022】
<ユーザ端末2、作業者端末3>
図3に示されるユーザ端末2は、ユーザが所持する、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PHS、PDA等の情報処理装置であり、ユーザ端末2もまた、制御部20、メモリ21、ストレージ22、送受信部23、入出力部24等を備え、これらはバス25を通じて相互に電気的に接続される。各要素の主な機能は、上述した管理サーバ1と同様に構成することが可能であることから、各要素の詳細な説明は省略する。また、作業者端末3は、集荷場等で配送物の管理を行う作業者が所持する、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PHS、PDA等の情報処理装置であり、各要素の主な機能は、上述したユーザ端末2と同様に構成することが可能であることから、各要素の詳細な説明は省略する。
【0023】
<管理サーバの機能>
図4は、管理サーバ1の制御部10に実装される機能を例示したブロック図であり、
図5は、ストレージ12に記憶される情報を例示したブロック図である。本実施の形態においては、管理サーバ1の制御部10は、情報送受信部100、画面情報生成部110、データ管理部120、配送管理部150、を機能部として備えている。配送管理部150は、残余空間算出部151、配送スケジュール決定部152を含む。また、ストレージ12は、ユーザ情報記憶部121、配送物情報記憶部122、配送情報記憶部123、の各種データベースを含む。
【0024】
ユーザ情報記憶部121に記憶されるユーザ情報については、例えば、ユーザの基本情報(ユーザの氏名、ユーザ名、メールアドレス、住所、電話番号等)、ユーザ識別情報、外部アプリケーションアカウント情報などが含まれ得るが、これらに限定されるものではない。例えば、本情報処理システム上、あるいは、本情報処理システムと関連情報を送信または受信を行って相互に連携する外部システム上などで電子商取引を行う場合には、ユーザ情報には、支払情報(クレジットカード情報等)、定期購買品情報、混載可能対象情報などを含むようにしてもよい。
【0025】
配送物情報記憶部122に記憶される配送物情報については、例えば、配送物識別情報、ユーザ識別情報、格納容器種別情報、サイズ情報(奥行、幅、高さ)、重量情報、管理温度帯情報、生鮮品有無情報、上下積載可否情報(上積可否情報または下積可否情報)、配送予定時間情報(配送開始予定時間情報、配送終了予定時間情報、配送予定時間帯情報)、定期配送予約情報、混載対象配送情報などが含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
【0026】
配送情報記憶部123に記憶される配送情報については、例えば、配送識別情報、ユーザ識別情報、配送物識別情報、残余空間情報、混載対象配送物情報、配送種別情報、配送予定時間情報(配送開始予定時間情報、配送終了予定時間情報、配送予定時間帯情報)、配送費用情報などが含まれ得て、配送物識別情報に紐づく、格納容器種別情報、重量情報、管理温度帯情報、生鮮品有無情報、定期配送予約情報などを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0027】
情報送受信部100は、少なくともネットワークを介して管理サーバ1に直接または間接的に接続される外部装置(例えば、ユーザ端末2、作業者端末3等)に対して種々の情報(要求を含む)を送信したり、外部装置から種々の情報(要求を含む)を受信したりする。
【0028】
画面情報生成部110は、ユーザ端末2や作業者端末3のユーザインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。画面情報は、例えば、ストレージ12に格納された画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストを配置することで生成されるユーザインターフェース画面情報であり得る。なお、画面情報生成部110は、各ユーザ端末2等に格納されたアプリケーション(Webブラウザ含む)により制御部20にて実行される機能部であってもよい。すなわち、管理サーバ1から画像データ等のユーザインターフェース画面を生成するために必要な情報を送信し、ユーザ端末2等のアプリケーションによって所定のレイアウト規則に基づいて当該必要な情報に基づきユーザインターフェース画面を生成してユーザ端末2に表示させることもできる。画面情報生成部110に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0029】
データ管理部120は、情報送受信部100により受信した種々の情報を各種機能部に送信したり、各種機能部から種々の情報を取得したりなどのデータ管理を実行する。データ管理部120における所定の処理は、例えば、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報を含むユーザ配送情報と一以上の格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報とに基づき格納空間内の残余空間を算出する残余空間算出処理、少なくとも前記残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、前記配送物の配送スケジュールを決定する配送スケジュール決定処理、配送情報に含まれる混載対象配送情報(混載対象となった配送識別情報など)を更新(追加を含む)する配送情報更新処理など、様々な処理を含むが、これらに限定されない。
【0030】
格納容器の形状は、例えば幾何学的な形状の立体容器であって、格納空間への格納や積み重ねなどを考慮すると直方体(立方体を含む)であることが望ましい。格納容器の材質は、どのような素材であってもよいが、紙、プラスチック、金属等であってもよく、特に紙製の段ボール、または、プラスチック製の段ボールであることが生産容易性や重量の観点から望ましい。ここで本発明では、配送物等の格納物に対して格納容器の種別を識別可能に格納容器種別情報が設定されている。格納容器種別は、例えば、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準格納空間容積を所定の数(例えば整数)で除した容積に基づき互いに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別(例えば、当該基準格納空間容積を所定の数(例えば整数)で除して当該所定の数以下の数で乗じた格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別(例えば1/3、2/3、1や、1/4、1/2、3/4、1など)を含んでいたり、所定の数(例えば、整数であってもよく、特に2のn乗(nは整数であり、0も含んでもよい)であってもよい)で除した格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別(例えば、1/2、1/4、1/8・・・など)を含んでいてもよく、これらに限定されるものでもない)であってもよい。また、格納容器の容積については、より具体的には、例えば、基準格納空間容積を4で除する場合(すなわち1/4とする場合)に、格納空間の奥行、幅、高さのいずれかを4で除した容積の格納容器であってもよいし、格納空間の奥行、幅、高さのうち2つを2で除した容積の格納容器であってもよい。
【0031】
なお、基準格納空間容積は、所定の格納空間容積と同一の容積でなくとも、実質的に同一(略同一)な容積であってもよく、特に格納空間への容器の格納作業を鑑みて必要な余剰空間(例えば、数ミリ、数センチ程度)分を減じた容積であってもよいし、格納容器内に仕切りを設ける場合には仕切り(例えば、数ミリ、数センチ程度)分を減じた容積であってもよい(または、格納空間が基準格納空間容積と実質的に同一な容積であって、仕切り分大きくなっていてもよい)。
【0032】
ユーザの格納物を格納する格納空間及び/または基準格納空間容積の対象となる格納空間は、所定の容積を有する空間であればどのような空間を基準としてもよいが、格納物受取用の格納空間であると好ましく、より具体的には、例えばユーザが利用する設置物であって、ユーザ用の収納空間や、個宅に設置されたスマートロック付きの宅配ボックスまたは共同住宅用に共用部に配置される宅配ボックスの格納スペース(予めユーザに関連する情報が紐づいてスペースの位置が決められていてもよいし、配送員によりユーザに関連する情報を紐づけて荷物が格納された位置であってもよい)、電気的な施解錠制御を伴わない棚やロッカー、私書箱、保冷ボックスなどの格納スペースであってもよい。また、配送用の格納空間を基準としてもよく、荷物を配送するための移動体(UAVやUGVなどの移動体であって、特に自律制御される移動体など)の配送物格納部や、配送員が配送に用いる荷台(例えば、トラック荷台やバイクのリアボックス、ボックス台車、かご台車など)、配送用のバッグなどの可動物であってもよい。さらに、所定の容積を有する空間は、上述のように奥行方向、幅方向、高さ方向の長さが定まっている空間であってもよいが、パレットのように奥行方向、幅方向の長さが定まっている領域に対して、仮想的に高さ方向の長さを設定した容積を有する空間であってもよく、すなわち、奥行方向、幅方向、高さ方向の一部の長さが仮想的に設定されている容積を有する空間であってもよい。なお、これらに限定されるものでもない。また、格納対象となる格納空間と基準格納空間は同一であってもよいし、格納対象となる格納空間が基準格納空間に所定の数(特に整数)を乗じた大きさであってもよい。
【0033】
配送管理部150は、例えば読取機(例えば、作業者が操作する読取機や設置型の読取機、作業ロボット(特に自律制御作業ロボット)に備えられた読取機など)による配送物に付された識別コードの読み取り(例えば二次元バーコードやRFIDタグ、NFCなどの読み取り)や作業員等により格納物に関する格納物情報の入力操作などの配送物受け入れ処理や、ユーザによる電子商取引での購入処理や配送予定時間の指定処理などに応じて、配送情報記憶部123における配送識別情報の追加やユーザ識別情報の関連付け等の情報登録を実行する。なお、配送物受け入れ処理時において、配送物が格納容器種別が設定された格納容器にまだ格納済みでない場合には、配送物を各格納容器に格納してみたり、サイズ情報に基づき所定の容積の空間に対して所定の物体を格納するための既知の箱詰め計算アルゴリズムを用いるなどして、配送物情報に格納容器種別情報を紐づけるようにしてもよい。
【0034】
残余空間算出部151は、一以上の格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報と、配送情報に応じて取得される格納容器種別情報(すなわち、配送情報に紐づく配送物情報としての格納容器種別情報も含む)とに基づき、対象となる格納空間内の残余空間(いわゆる空きスペース)を算出する。残余空間の算出方法は、所定の容積の空間に対して所定の物体を格納するための既知の箱詰め計算アルゴリズムにより、残余空間を算出する。ここで、残余空間の算出結果は、特に格納容器が上述のように所定の法則にしたがって基準格納空間容積に対して所定の容積ごとに格納容器種別が規定されている場合においては、残余空間も格納容器種別に換算しやすい容積値となり、残余空間を格納容器種別に換算した残余換算格納容器種別情報を求めるやすくなり得る。特に、格納空間の奥行、幅、高さのいずれかを、上述のとおり、所定の数で除して当該所定の数より少ない数で乗じた格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別を含む場合や、所定の数で除した格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別を含む場合には、より格納空間内の残余空間の算出が容易になる。また、格納空間内が間仕切り等によって格納容器種別のいずれかに対応するように区切られている場合には、配送情報記憶部124において、配送識別情報に紐づけて、対象となる格納空間内で間仕切り等によって分割された領域ごとに識別可能に付される分割領域識別情報及び当該分割領域識別情報に対応する対応格納容器種別情報が記憶されており、残余空間算出部151は、格納可能な分割領域識別情報を残余空間情報としてもよい。
【0035】
ここで、格納容器が基準格納空間容積に対して所定の容積ごとに格納容器種別が規定されている場合における残余空間算出例について、
図6を用いて簡略化して説明する。当該格納容器は、基準格納空間容積に対して高さを3で除して当該3以下の数で乗じた格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別(例えば1/3、2/3、1)について例示する。
【0036】
まず、配送識別情報「0001」に紐づく格納空間おいては、ユーザ情報「U0001」が紐づけされている。ここに、基準格納空間容積の3分の1の容器(格納容器種別「S033」)に格納された配送物(配送物情報「N0001」)が格納される場合、配送物が未格納の格納空間に格納するため、残余空間情報は1から1/3を差し引き「2/3」と更新し、残余換算格納容器種別情報は「S033」が2つ、および、または「S066(基準格納空間容積の3分の2の容器を示す格納容器種別)」が1つを示す情報として更新される。
【0037】
同様に、基準格納空間容積の3分の1の容器(格納容器種別「S033」)に格納された配送物(配送物情報「N0010」)がさらに格納される場合、すでに配送物(N0001)が格納された格納空間にさらに格納するため、残余空間情報は2/3から1/3を差し引き「1/3」と更新し、残余換算格納容器種別情報は「S033」が1つを示す情報として更新される。
【0038】
このようにして残余空間の算出を行い、特に例示したように、格納空間の奥行、幅、高さのいずれかを所定数で除した場合には、より簡便に実行可能となる。なお、上述のとおり既知の箱詰め計算アルゴリズムにより、より高度な残余空間の算出が可能であり、その場合は格納済みの配送物の格納位置も再編成をするようにしてもよい。
【0039】
また、上記例のように格納空間内の共通領域に対する格納ではなく、格納空間内が間仕切り等によって格納容器種別のいずれかに対応するように分割領域が区切られている場合には、残余空間情報は格納物の関連付けがない分割領域識別情報であって、残余換算格納容器種別情報は格納物の関連付けがない分割領域識別情報に対応する対応格納容器種別情報であってもよい。なお、間仕切りの位置が移動可能であって、対応格納容器種別情報を変更可能(例えば、「S033」が2つから「S066」に変更する、または、その逆など)であってもよいし、各分割領域識別情報に対応する対応格納容器種別情報が1つ(例えば、「S066」)だけでなく、これに代えて、もしくは、加えて、複数の対応格納容器種別情報(「S033」が2つ)が対応付けられていてもよい。
【0040】
ここで、
図7を用いて、配送情報記憶部123に記憶される情報(特に残余空間情報)の例を示す。まず、配送識別情報「0001」においては、紐づけされている配送物情報が「N0001」、ユーザ情報が「U0001」であり、格納容器種別情報として、基準格納空間容積の4分の1の容器種別を示す「S025」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「3/4」(残余換算格納容器種別情報が基準格納空間容積の4分の3の容器種別を示す「S075」)と算出されている。
【0041】
次に、配送識別情報「0002」においては、紐づけされている配送物情報が「N0002」、ユーザ情報が「U0011」であり、格納容器種別情報として、基準格納空間容積の2分の1の容器種別を示す「S050」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「1/2」(残余換算格納容器種別情報が基準格納空間容積の2分の1の容器種別を示す「S050」)と算出されている。
【0042】
次に、配送識別情報「0003」においては、紐づけされている配送物情報が「N0003」、ユーザ情報が「U0005」であり、格納容器種別情報として、基準格納空間容積と略同一の容器種別を示す「S100」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「0」(すなわち、空きが無し)と算出されている。
【0043】
次に、配送識別情報「0004」においては、紐づけされている配送物情報が「N0004」、ユーザ情報が「U0003」であり、格納容器種別情報として、上述の「S025」が1つ(例えば上下積載可否情報が上積厳禁を示す)、「S050」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「1/4」(残余換算格納容器種別情報が基準格納空間容積の4分の1の容器種別を示す「S025」)と算出されている。
【0044】
最後に、配送識別情報「0005」、「0006」においては、紐づけされている配送物情報が「N0005」及び「N0006」、ユーザ情報が「U0009」であり、格納容器種別情報として、上述の「S100」が1つ、「S050」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「0」と「1/2」と算出されている。この場合、ユーザ情報「U0009」のユーザに対する今回配送の実質的な残余空間は「1/2」(残余換算格納容器種別情報が基準格納空間容積の2分の1の容器種別を示す「S050」)といえる。
【0045】
このように、残余空間算出部151は、一以上の格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報と、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、に基づき、対象となる格納空間内の残余空間を算出することが可能となる。特に、格納容器種別情報として、所定の格納空間容積を基準格納空間容積として、所定の数で除した格納容器容積ごとに識別可能に識別情報が設定されることで、パズルのごとく格納空間に配送物を効率的に収納することが可能となり、残余空間容積が残余換算格納容器種別情報として明確化することが可能となる。これを利用して、ユーザの配送物に関わる配送スケジュール情報(例えば、配送予定時間情報(配送開始予定時間情報、配送終了予定時間情報、配送予定時間帯情報)など)を決定することが可能となる。以下において詳述する。
【0046】
配送スケジュール決定部152は、少なくとも残余空間情報及び配送に関する所定の条件に基づき、ユーザの配送物の配送スケジュールを決定する。より具体的には、例えば、残余空間情報が示す容積が所定の容積より小さければ(例えば配送に用いられる一番小さい格納容器種別の容積よりも小さいなど)、既に記憶された配送スケジュールをそのまま確定した配送スケジュールとして決定するが、残余空間情報が示す容積が所定の容積以上であれば、既に記憶された配送スケジュールを所定の条件に基づき更新するなどして決定する。所定の条件は、例えば、配送スケジュールを更新することを可能とする更新条件と、配送スケジュールを更新させない更新制限条件と、を含む。
【0047】
更新条件例1は、例えば、ユーザに関連する他ユーザからの混載依頼をユーザが許可しており、かつ、ユーザの更新前配送スケジュールに他ユーザの配送物の格納が間に合わないこと、である。このような場合に、更新前配送スケジュールを他ユーザの配送物の格納が間に合う配送スケジュールへ遅らせるように更新してもよい。なお、ユーザの更新前配送スケジュールに他ユーザの配送物の格納が間に合うような場合には、更新前配送スケジュールをそのまま確定した配送スケジュールとしてもよい。この時、ユーザの配送に関連する配送料金情報が示す配送料金を他ユーザと所定の割合で按分(例えば2分割)して、按分後の配送料金情報がそれぞれに紐づけて記憶され、各ユーザがそれぞれ決済処理を行うようにしてもよい。もしくは、ユーザまたは他ユーザのいずれかに対して、一配送分の配送料金のみを紐づけて記憶し、決済処理するようにしてもよい。
【0048】
これにより、ユーザは、特に配送料金が一配送分にまとまるメリットを得るために混載依頼を受けるようになり、これに伴って配送回数が減るのでサービス提供者においてもメリットが得られる。なお、ユーザと他ユーザの関係が親子などで生計を一にするユーザ同士である場合などのように必ずしも他ユーザに負担させる必要がない場合には、ユーザが一配送分にまとまった配送料金を決済処理するようにしてもよい。
【0049】
ここで、他ユーザとは、ユーザ識別情報に関連付けられる他ユーザ識別情報に対応するユーザである。他ユーザ識別情報は、例えば、家族またはパートナー等として設定された同居ユーザ識別情報や、ユーザが代理受け取りユーザとして設定している代理ユーザ識別情報などであってもよい。本例では、当該関連付けのために、例えば、ユーザ側のアプリケーション上で他ユーザの識別情報の登録処理を実行したり、および/または、他ユーザ側のアプリケーション上でユーザの識別情報との関連付けに対する許可の可否を選択する処理を実行したり、などしてもよい。
【0050】
更新条件例2は、例えば、ユーザに関連する他ユーザへの混載依頼が許可されており、かつ、ユーザの更新前配送スケジュールに他ユーザの配送物の格納が間に合わないことである。このような場合に、更新前配送スケジュールを他ユーザの配送物の格納が間に合う配送スケジュールへ更新してもよい。なお、ユーザの更新前配送スケジュールに他ユーザの配送物の格納が間に合うような場合には、更新前配送スケジュールをそのまま確定した配送スケジュールとしてもよい。この時、ユーザの配送に関連する配送料金情報が示す配送料金を他ユーザと所定の割合で按分(例えば2分割)して、按分後の配送料金情報がそれぞれに紐づけて記憶され、各ユーザがそれぞれ決済処理を行うようにしてもよい。もしくは、ユーザまたは他ユーザのいずれかに対して、一配送分の配送料金のみを紐づけて記憶し、決済処理するようにしてもよい。
【0051】
なお、ユーザから他ユーザへの混載依頼を行う際には、例えば
図9に示されるように、ユーザ端末2のアプリケーション上に配送スケジュールが近い(例えば、配送開始時間の差が所定時間以内など)他ユーザの配送を抽出して混載対象配送情報910の一覧を提示し、他ユーザの混載対象配送情報910への選択操作及び混載対象配送決定領域920への決定操作に応じて混載依頼を他ユーザへ行うようにしてもよい。本表示例では、配送予定時間情報「10:00-10:15」の混載対象配送情報がユーザにより選択されて未選択状態の混載対象配送情報とは異なる表示と変化している表示が例示されている。なお、混載対象物一覧情報として提示する形式ではなく、抽出された所定数の混載対象配送情報をユーザのアプリケーション上で選択肢として提示してユーザに選択操作をさせて混載対象配送を決定したり、抽出された所定数の混載対象配送情報をユーザのアプリケーション上に混載確認通知として提示してユーザに混載の可否を選択操作をさせて混載対象配送を決定したり、抽出された混載対象配送候補の中からユーザ操作を介さずにシステムとして混載対象配送を決定してもよい。また、アプリケーション上で表示されている混載対象配送情報910の中に対象として適切なものが無く混載拒否決定領域930への決定操作があった場合や混載対象候補となる配送情報が無い場合、ユーザの配送予定時間の所定期間前までに混載対象配送情報の選択が無い場合には、データ管理部120(特に配送管理部150)により、混載せずに個別の配送として配送種別情報を個別配送を示す情報に更新したり、残余空間を算出して配送情報に含まれる残余空間情報を更新したりなどユーザの配送物情報及び配送情報を更新してもよい。
【0052】
このように、本更新条件例2においては、上述の更新条件例1とは異なり、ユーザが他ユーザへの混載依頼を行っている。これにより、ユーザは、特に配送料金が一配送分にまとまるメリットを得るために混載依頼を依頼するようになり、これに伴って配送回数が減るのでサービス提供者においてもメリットが得られる。なお、ユーザと他ユーザの関係が親子などで生計を一にするユーザ同士である場合などのように必ずしも他ユーザに負担させる必要がない場合には、ユーザが一配送分にまとまった配送料金を決済処理するようにしてもよい。
【0053】
更新条件例3は、例えば、ユーザの配送に紐づく定期配送予約情報に基づき自動で設定された時期に配送予約された配送であり、かつ、ユーザの更新前配送スケジュールに他ユーザの配送物の格納が間に合わないことである。定期配送予約情報は、例えばユーザ情報に含まれる定期購買情報に基づき配送予約時期が設定されてもよい。このような場合に、更新前配送スケジュールを他ユーザの配送物の格納が間に合う配送スケジュールへ更新してもよい。なお、ユーザの更新前配送スケジュールに他ユーザの配送物の格納が間に合うような場合には、更新前配送スケジュールをそのまま確定した配送スケジュールとしてもよい。この時、ユーザの配送に関連する配送料金情報が示す配送料金を他ユーザと所定の割合で按分(例えば2分割)して、按分後の配送料金情報がそれぞれに紐づけて記憶され、各ユーザがそれぞれ決済処理を行うようにしてもよい。もしくは、ユーザまたは他ユーザのいずれかに対して、一配送分の配送料金のみを紐づけて記憶し、決済処理するようにしてもよい。
【0054】
このように、本更新条件例3においては、上述の更新条件例1とは異なり、ユーザが他ユーザへの混載許可を行うことを必要としていない。これは、定期配送予約情報に基づき自動的に配送予約された定期配送は、大きく配送時期が変更されなければよいことが多く、即時性が求められにくいからである。これにより、ユーザは、特に配送料金が一配送分にまとまるメリットを得ることが可能となり、これに伴って配送回数が減るのでサービス提供者においてもメリットが得られる。なお、ユーザと他ユーザの関係が親子などで生計を一にするユーザ同士である場合などのように必ずしも他ユーザに負担させる必要がない場合には、ユーザが一配送分にまとまった配送料金を決済処理するようにしてもよい。また、定期配送予約情報に基づく定期配送であったとしても、混載対象とならないような設定や、混載対象とする際に許可を求める設定をユーザが任意で設定可能にしてもよい。
【0055】
一方で、更新制限条件例1は、例えば、ユーザの配送に紐づく管理温度帯情報(すなわち、配送物の管理温度帯情報)が所定の管理温度帯を示す情報であること、である。所定の管理温度帯は、例えば、常温(例えば、約10~15や20℃)の温度帯ではなく、常温より低い冷蔵(例えば、約-5~5℃)や冷凍(例えば、-15℃以下)、または、常温より高いホット(例えば、約25℃以上)などの温度帯であり得る。これらの温度帯のいずれかを示す場合においては、他の配送を待たずに更新前配送スケジュールをそのまま確定した配送スケジュールとしてもよい。ただし、混載自体を拒むものではなく、更新前配送スケジュールへ他ユーザの配送の格納が間に合い、かつ、管理温度帯が同じである場合には、混載してもよい。その場合には、ユーザの配送に関連する配送料金情報が示す配送料金を他ユーザと所定の割合で按分(例えば2分割)して、按分後の配送料金情報がそれぞれに紐づけて記憶され、各ユーザがそれぞれ決済処理を行うようにしてもよい。もしくは、ユーザまたは他ユーザのいずれかに対して、一配送分の配送料金のみを紐づけて記憶し、決済処理するようにしてもよい。
【0056】
このように、本更新制限条件例1においては、温度管理が難しい温度帯の配送物をスケジュールを更新せずに対応するので、特に作り立ての食品などを即時配送する場合には、ユーザにとって好ましい温度で配送され得る。
【0057】
更新制限条件例2は、例えば、ユーザの配送に紐づく生鮮品有無情報が生鮮品を含むことを示す情報であること、である。このような場合においては、他の配送を待たずに更新前配送スケジュールをそのまま確定した配送スケジュールとしてもよい。ただし、混載自体を拒むものではなく、更新前配送スケジュールへ他ユーザの配送の格納が間に合う場合には、混載してもよい。その場合には、ユーザの配送に関連する配送料金情報が示す配送料金を他ユーザと所定の割合で按分(例えば2分割)して、按分後の配送料金情報がそれぞれに紐づけて記憶され、各ユーザがそれぞれ決済処理を行うようにしてもよい。もしくは、ユーザまたは他ユーザのいずれかに対して、一配送分の配送料金のみを紐づけて記憶し、決済処理するようにしてもよい。
【0058】
このように、本更新制限条件例2においては、傷みやすい生鮮品(特に生魚や生肉などの生鮮食品)を含む配送物をスケジュールを更新せずに対応するので、ユーザにとって好ましい状態で配送され得る。
【0059】
更新制限条件例3は、例えば、ユーザの配送に紐づく配送種別情報が通常配送ではなくお急ぎ配送(通常配送よりも配送完了までの期間が短い配送)または時間指定配送を示す情報であること、である。配送種別情報は、ユーザが配送依頼をする際にアプリケーション上でユーザにより設定されてもよい。このような場合においては、他の配送を待たずに更新前配送スケジュールをそのまま確定した配送スケジュールとしてもよい。ただし、混載自体を拒むものではなく、更新前配送スケジュールへ他ユーザの配送の格納が間に合う場合には、混載してもよい。その場合には、ユーザの配送に関連する配送料金情報が示す配送料金を他ユーザと所定の割合で按分(例えば2分割)して、按分後の配送料金情報がそれぞれに紐づけて記憶され、各ユーザがそれぞれ決済処理を行うようにしてもよい。もしくは、ユーザまたは他ユーザのいずれかに対して、一配送分の配送料金のみを紐づけて記憶し、決済処理するようにしてもよい。
【0060】
このように、本更新制限条件例3においては、ユーザが通常よりも急いで配送されることや指定した時間に配送されることを希望している配送物をスケジュールを更新せずに対応するので、ユーザにとって好ましい時間で配送され得る。
【0061】
さらに、他の条件例としては、例えば、ユーザに紐づく配送が混載可能対象情報に示される混載可能な対象の条件を満たすか否かを判定してもよい。すなわち、例えば混載可能な対象の条件としては、対象となるユーザの配送がユーザ指定の配送時間帯(例えば昼間の時間帯など)に含まれることであり得る。これは、例えば、混載を希望するユーザが同居していない代理受け取り依頼ユーザである場合に、夜の時間帯に混載されることが望ましくない場合があり得るからである。もしくは、例えば混載可能な対象の条件としては、混載依頼を行っている他ユーザが配送費用の少なくとも一部または全部の負担を許可する他ユーザであることであり得る。これは、配送予約した時間に配送されるよりも配送費用が減額されることをユーザが望む場合があり得るからである。
【0062】
<処理の流れ>
図8を参照しながら、本発明の情報処理システムが実行する情報処理方法の処理の流れについて説明する。
図8は、
図1の情報処理システムの処理の例を示すフローチャートである。
【0063】
ここで、本情報処理システムにより提供される、ユーザまたは作業者は、アプリケーション(ウェブブラウザを含む)等を利用して管理サーバ1にアクセスし、初めてサービスを利用する場合は、利用登録処理を行ってログインしてもよく、既にアカウントを取得済の場合は、例えばIDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、サービスが利用可能としてもよい。なお、アカウントに代えて、ユーザ端末2または作業者端末3にダウンロードされたアプリケーションに関連する固有のアプリケーションIDをユーザ識別情報(ID)として当該サービスを利用可能としてもよい。このログイン認証後、アプリケーション(ウェブブラウザ含む)等を介してサービス利用が開始される。
【0064】
まず、本例では、管理サーバ1のデータ管理部120(特に配送管理部150)は、例えば読取機による配送物に付された識別コードの読み取りなどの配送物受け入れ処理等に応じて、新たに配送物識別情報や配送識別情報を生成して、配送物情報や配送情報の登録を実行する(S101)。
【0065】
次に、残余空間算出部151は、ユーザへの配送物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報(配送情報に紐づく配送物情報としての格納容器種別情報であってもよい)と、当該格納容器を格納する格納空間の容積を示す基準格納空間容積情報と、に基づき、当該格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出し、対応する配送情報の更新を実行する(S102)。特に残余空間情報は、残余空間を格納容器種別に換算した残余換算格納容器種別情報であることが好ましい。
【0066】
そして、ステップS103において、残余空間が十分でない(例えば一番小さい格納容器種別の格納容器が入る残余空間がないなど)と判定された場合には、配送スケジュール決定部152により配送スケジュールが決定され、そのまま本フローを終了する。その後、配送物は、既に本システムに対応する格納容器に格納済みである場合にはそのまま格納空間に格納され、まだ格納済みでない場合には、配送物の容積情報などに基づきデータ管理部120により算出される格納容器種別の格納容器に格納された後に格納空間に格納され、ユーザの元へ配送される。
【0067】
一方、ステップS102において、残余空間が十分にある(例えば少なくとも一番小さい格納容器種別の格納容器が入る残余空間はあるなど)と判定された場合には、配送スケジュール決定部152により、さらに配送に関する所定の条件に基づき、配送物の配送スケジュールを決定する(S104)。配送に関する所定の条件については、上述のとおりであり、所定の条件(例えば更新条件や更新制限条件)に応じて配送スケジュールを決定する。
【0068】
その後、配送物は、既に本システムに対応する格納容器に格納済みである場合にはそのまま格納空間に格納され、まだ格納済みでない場合には、配送物の容積情報などに基づきデータ管理部120により算出される格納容器種別の格納容器に格納された後に格納空間に格納され、さらに、格納空間の残余空間に選択された混載対象物を格納し、ユーザの元へ配送される。
【0069】
なお、ユーザのアプリケーション上または本システム上で混載対象配送が決定され、配送スケジュールが決定された場合には、当該混載対象配送情報及び配送スケジュール情報を作業者端末3に表示をして作業者が格納作業時に確認可能としてもよい。さらに、混載対象配送情報及び配送スケジュール情報に基づき、配送物を格納するための格納作業用機器(格納作業用ロボット、格納作業用アーム、格納作業用可動台等)が自律制御により、ユーザの配送物及び他ユーザの配送物を配送物管理空間(例えば棚など)から取り出して同一の格納空間に格納するようにしてもよい。
【0070】
以上のように、格納容器種別識別情報を用いて配送物(例えば荷物などの積載物)を定型化して管理することで、配送物の総合的な物量の把握を容易にし、様々な格納空間への効率的な格納を可能とする情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラムを提供することができる。
【0071】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0072】
1 管理サーバ
2 ユーザ端末