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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096766
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】燃料噴射弁
(51)【国際特許分類】
   F02M 65/00 20060101AFI20230630BHJP
   F02M 61/16 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
F02M65/00 304
F02M65/00 306A
F02M61/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212741
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(71)【出願人】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田北 侑己
(72)【発明者】
【氏名】稗島 利明
【テーマコード(参考)】
3G066
【Fターム(参考)】
3G066AB02
3G066BA22
3G066CC01
3G066DA06
(57)【要約】
【課題】噴射波の周波数帯域と反射波の周波数帯域とが干渉しない限界長さに対して導入通路の長さを短く設定できない場合であっても、共振脈動を低減可能な燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】燃料噴射弁10の弁ボデー50は、燃料入口51、燃料供給通路14、及び、燃料供給通路14の途中のセンサ分岐部Y0から分岐した導入通路17が形成されている。圧力センサ64は、弁ボデー50に取り付けられ、導入通路17を経由してセンサ閉鎖端Esに伝播された燃料の圧力を検出する。圧力センサ64は、燃料の噴射に伴って発生する噴射波の圧力脈動を検出対象とし、且つ、導入通路17を往復する反射波により発生する共振脈動を検出対象から除外することを前提とする。導入通路17の途中のサブ分岐部Y1から分岐し、噴射波の圧力脈動に重畳する共振脈動を低減するように長さLb1が設定された閉鎖端分岐路801が設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
往復作動するニードル(30)と、
前記ニードルの開弁時に燃料が噴射される噴孔(22)を有するノズル部(20)と、
燃料が流入する燃料入口(51)、前記燃料入口から前記噴孔まで連通する燃料供給通路(14)、及び、前記燃料供給通路の途中のセンサ分岐部(Y0)から分岐した導入通路(17)が形成された弁ボデー(50)と、
前記弁ボデーに取り付けられ、前記導入通路を経由してセンサ閉鎖端(Es)に伝播された燃料の圧力を検出する圧力センサ(64)と、
を備え、
前記圧力センサは、燃料の噴射に伴って発生する噴射波の圧力脈動を検出対象とし、且つ、前記導入通路内を往復する反射波により発生する共振脈動を検出対象から除外することを前提とし、
前記導入通路の途中のサブ分岐部(Y1-Y3)から分岐し、前記噴射波の圧力脈動に重畳する共振脈動を低減するように長さ(Lb1-Lb3)が設定された一つ以上の閉鎖端分岐路(801-803)が設けられている燃料噴射弁。
【請求項2】
前記センサ分岐部に最も近い側に設けられた第1の前記閉鎖端分岐路(801)の長さ(Lb1)は、前記センサ分岐部から前記センサ閉鎖端までの共振経路の長さ(Lr0)に等しい請求項1に記載の燃料噴射弁。
【請求項3】
前記センサ分岐部に最も近い側に設けられた第1の前記閉鎖端分岐路(801)の長さ(Lb1)は、前記反射波の波長(λ)の4分の1に設定されている請求項1に記載の燃料噴射弁。
【請求項4】
前記センサ分岐部に最も近い側に設けられた第1の前記閉鎖端分岐路(801)の前記サブ分岐部(Y1)から前記センサ閉鎖端までの共振経路の長さをLr1[m]、燃料音速をc[m/s]、前記反射波の周波数をf[1/s]とすると、
Lr1<(c/4f)
となるように構成されている請求項1~3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
【請求項5】
前記センサ分岐部に最も近い側に設けられた第1の前記閉鎖端分岐路(801)内を往復する前記反射波の周波数帯域は、検出対象である前記噴射波の周波数帯域に対して高周波数側に外れている請求項1~4のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
【請求項6】
Nを2以上の整数とすると、第1から第NまでのN個の前記閉鎖端分岐路が設けられており、
第Nの前記閉鎖端分岐路は、前記導入通路における第(N-1)の前記閉鎖端分岐路の前記サブ分岐部(Y(N-1))と前記センサ閉鎖端との間に位置する別の前記サブ分岐部(YN)から分岐し、
第Nの前記閉鎖端分岐路の長さ(LbN)は、第(N-1)の前記閉鎖端分岐路の前記サブ分岐部から前記センサ閉鎖端までの共振経路の長さ(Lr(N-1))に等しい請求項2に記載の燃料噴射弁。
【請求項7】
第Nの前記閉鎖端分岐路内を往復する前記反射波の周波数帯域は、検出対象である前記噴射波の周波数帯域に対して高周波数側に外れている請求項6に記載の燃料噴射弁。
【請求項8】
少なくとも一つの前記閉鎖端分岐路は、前記導入通路から前記ノズル部とは反対側に向かって形成されている請求項1~7のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
【請求項9】
少なくとも一つの前記閉鎖端分岐路は、前記導入通路の折れ曲がり部に位置する前記サブ分岐部から分岐しており、両側の前記導入通路との交差角度がいずれも鈍角となる方向に形成されている請求項1~7のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
【請求項10】
少なくとも一つの前記閉鎖端分岐路は、前記導入通路から前記ノズル部側に向かって形成されている請求項1~7のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
【請求項11】
少なくとも一つの前記閉鎖端分岐路は、少なくとも一方の端部において、穴の開口がプラグ(57)で閉塞されている請求項1~10のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
【請求項12】
少なくとも一つの前記閉鎖端分岐路は、前記弁ボデーとは別体のアダプタ(58)に形成された穴により構成されている請求項1~10のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料噴射弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料の噴射に伴う圧力脈動を検出する圧力センサを備えた燃料噴射弁が知られている。
【0003】
例えば特許文献1に開示された燃料噴射弁は、メイン通路から分岐して圧力センサへ燃料を導く分岐通路が設けられている。圧力センサが検出する燃圧脈動の周波数成分のうち、噴射波成分はメイン通路から分岐通路へ伝播され、反射波成分はメイン通路と分岐通路との境界で反射して分岐通路内を往復移動する。反射波成分の周波数帯域である反射帯域は離散して複数存在する。分岐通路の長さは、最も低周波数の反射帯域が、噴射波成分の周波数帯域である噴射帯域に対して高周波数側に外れるように設定されている。
【0004】
特許文献2に開示された燃料噴射弁は、燃料入口から流入した燃料が圧力センサに向かって近づいてからノズル部側に向かうように燃料供給通路の経路が設定されている。そのため、燃料入口がノズル部側に形成され、圧力センサがノズル部と反対側の燃料噴射弁の端部側に設置される場合に、燃料供給通路から圧力センサに燃料圧力を導入する導入通路の長さを比較的短くすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-025806号公報
【特許文献2】特開2021-025474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ディーゼルエンジンの燃費改善のため、燃料噴射弁には高精度かつ短インターバルの多段噴射性能が要求されている。短インターバルでの多段噴射の圧力波形を高精度に検出するには、噴射波の周波数帯域に対して反射波の周波数帯域を高周波数側にずらし、反射波成分をローパスフィルタで除去することが有効である。
【0007】
以下、特許文献1の「分岐通路」の用語を特許文献2の「導入通路」に統一して記す。また、噴射波の周波数帯域と反射波の周波数帯域との境界周波数に対応する導入通路の長さを、周波数帯域が干渉しない「限界長さ」と呼ぶ。特許文献1、2の技術では、導入通路の長さを限界長さより短く設定することで、反射波成分をローパスフィルタで除去して噴射波の圧力波形を高精度に検出可能となる。しかし、燃料噴射弁の大きさや構造によっては、導入通路の長さを限界長さより短く設定することが困難な場合がある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、噴射波の周波数帯域と反射波の周波数帯域とが干渉しない限界長さに対して導入通路の長さを短く設定できない場合であっても、共振脈動を低減可能な燃料噴射弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の燃料噴射弁は、ニードル(30)と、ノズル部(20)と、弁ボデー(50)と、圧力センサ(64)と、を備える。ニードルは往復作動する。ノズル部は、ニードルの開弁時に燃料が噴射される噴孔(22)を有する。
【0010】
弁ボデーは、燃料が流入する燃料入口(51)、燃料入口から噴孔まで連通する燃料供給通路(14)、及び、燃料供給通路の途中のセンサ分岐部(Y0)から分岐した導入通路(17)が形成されている。圧力センサは、弁ボデーに取り付けられ、導入通路を経由してセンサ閉鎖端(Es)に伝播された燃料の圧力を検出する。
【0011】
圧力センサは、燃料の噴射に伴って発生する噴射波の圧力脈動を検出対象とし、且つ、導入通路内を往復する反射波により発生する共振脈動を検出対象から除外することを前提とする。導入通路の途中のサブ分岐部(Y1-Y3)から分岐し、噴射波の圧力脈動に重畳する共振脈動を低減するように長さ(Lb1-Lb3)が設定された一つ以上の閉鎖端分岐路(801-803)が設けられている。
【0012】
好ましくは、センサ分岐部に最も近い側に設けられた第1の閉鎖端分岐路(801)の長さ(Lb1)は、センサ分岐部からセンサ閉鎖端までの共振経路の長さ(Lr0)に等しい。また、第1の閉鎖端分岐路の長さ(Lb1)は、反射波の波長(λ)の4分の1に設定されている。当該技術分野の技術常識で誤差範囲と認められる寸法は、「等しい」或いは「その寸法に設定されている」ものとみなされる。
【0013】
本発明では、限界長さに対して導入通路の長さを短く設定できない場合であっても、導入通路から分岐して設けられた閉鎖端分岐路により共振脈動が低減されるため、圧力センサが検出する圧力波形に基づいて燃料噴射の状態を精度良く監視することができる。したがって、短インターバルの多段噴射を好適に実行可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態の燃料噴射弁の部分断面図。
図2】燃料噴射弁のノズル部の模式的断面図。
図3】第1実施形態の導入通路周辺部(図1のIII部)の断面図。
図4】第1実施形態(N=1)の経路モデルの図。
図5】閉鎖端分岐路の長さと反射波の波長との関係を説明する図。
図6】サブ分岐部の位置と周波数帯域との関係を示すFFTスペクトル図。
図7】第2実施形態(N=2)の経路モデルの図。
図8】第2実施形態(N=3)の経路モデルの図。
図9】第3実施形態の導入通路周辺部の断面図。
図10図9のX-X線に相当する断面での、第3実施形態の変形例の断面図。
図11図9のXI部拡大断面図。
図12】第4実施形態の導入通路周辺部の断面図。
図13】第5実施形態の導入通路周辺部の断面図。
図14】第6実施形態の導入通路周辺部の断面図。
図15】その他の実施形態の導入通路周辺部の断面図。
図16図15のXVI-O-XVI線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明による複数の実施形態の燃料噴射弁を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。第1~第6実施形態を包括して「本実施形態」という。
【0016】
(第1実施形態)
図1図3を参照し、第1実施形態の燃料噴射弁の構成について説明する。図1に全体の構成を示し、図2にノズル部の断面を示す。図3には導入通路周辺部を拡大して示す。燃料噴射弁10は、例えば4気筒ディーゼルエンジンの各気筒に設けられ、高圧燃料が貯留されたコモンレールに接続されている。燃料噴射弁10は、コモンレールから供給された高圧燃料を各気筒の燃焼室に噴射する。燃費改善のため、燃料噴射弁10には高精度かつ短インターバルの多段噴射性能が要求されている。つまり、エンジンの1燃焼サイクルにおいて複数回の燃料噴射が行われる。
【0017】
図1図3の上下方向に準じ、ノズル部20側を下として説明する。ノズル部20とは反対側である図の上側を「頂部側」と記す。燃料噴射弁10は、ニードル30、ノズル部20、弁ボデー50、圧力センサ64等を備えている。
【0018】
ニードル30は上下方向に往復作動する。ノズル部20は、ニードル30の開弁時に燃料が噴射される噴孔22を有する。ニードル30が上昇すると開弁し、噴孔22から燃料が噴射され、ニードル30が下降すると閉弁し、燃料の噴射が停止される。ノズル部20の詳細な構成については、図2を参照して後述する。
【0019】
弁ボデー50は金属材料で形成されており、ノズル部20に接続する本体52の部分は円筒状を呈している。以下、弁ボデー本体52の軸方向を単に「軸方向」という。弁ボデー50は、燃料が流入する燃料入口51、燃料入口51から噴孔22まで連通する燃料供給通路14、及び、燃料供給通路14の途中のセンサ分岐部Y0から分岐した導入通路17等が形成されている。燃料供給通路14のうち、センサ分岐部Y0より燃料入口51側の部分を入口通路15と呼び、センサ分岐部Y0よりノズル部20側の部分をノズル通路16と呼ぶ。入口通路15には、コモンレールから流入した燃料中の異物を捕集する燃料フィルタ11が設けられている。
【0020】
第1実施形態では、弁ボデー本体52の軸方向と平行にメイン通路13が形成されている。以下の図で、メイン通路13の軸をZと記す。メイン通路13におけるセンサ分岐部Y0からノズル部20側の部分がノズル通路16をなす。入口通路15は、燃料入口51から軸方向と直交する方向(図の横方向)に延び、センサ分岐部Y0でメイン通路13に合流する。燃料入口51から流入した燃料は、入口通路15を横方向に進み、センサ分岐部Y0で直角に曲がってノズル通路16を下に向かって流れる。
【0021】
導入通路17は、センサ分岐部Y0から圧力センサ64のセンサ閉鎖端Esまで連通する通路である。第1実施形態の導入通路17は、上下方向に延びる縦路171と、横方向に延びる横路172とを含む。縦路171と横路172とはメイン通路13のサブ分岐部Y1で接続している。メイン通路13におけるセンサ分岐部Y0とサブ分岐部Y1との間の区間が導入通路17の縦路171をなす。横路172は、弁ボデー本体52に直接形成された横穴と、別体部品の通路部材53の中心軸に沿って形成された貫通穴とが接続することにより構成されている。
【0022】
センサ部60は、センサハウジング62及び圧力センサ64等を有している。センサハウジング62は、例えば樹脂により形成され、弁ボデー50の外側面に固定されている。圧力センサ64は、弁ボデー50に取り付けられ、導入通路17を経由してセンサ閉鎖端Esに伝播された燃料の圧力を検出する。センサ閉鎖端Esは、圧力センサ64と通路部材53とが接する端面に位置する。
【0023】
また、第1実施形態では、弁ボデー50の頂部側に突出する突出部55が形成されている。突出部55の内部には、メイン通路13のセンサ分岐部Y0から頂部側に延びる閉鎖端分岐路801が形成されている。閉鎖端分岐路801の作用についてはノズル部20の説明の後に後述する。
【0024】
コネクタ90はハーネス91を介してECU95に接続される。導線92は、弁ボデー本体52の内部を通ってコネクタ90の端子とコイル44とを電気的に接続している。また、コネクタ90の端子は圧力センサ64に電気的に接続している。圧力センサ64は、検出した燃料の圧力に応じた信号をECU95に出力する。
【0025】
ECU95は、車両のアクセル操作量、エンジン負荷、エンジン回転数等に基づき、噴射段数、噴射開始時期、噴射終了時期、噴射量等の目標噴射状態を算出するとともに、その目標噴射状態に基づいて燃料噴射制御を実施する。また、ECU95は、圧力センサ64により検出された燃圧の時系列データに基づいて、実際の噴射状態である実噴射状態を算出し、目標噴射状態と実噴射状態とに基づいて噴射指令信号を設定する。噴射指令信号に基づきコイル44への通電が制御されることで、ニードル30が往復作動する。
【0026】
図2を参照し、ノズル部20の構成について説明する。ノズル通路16の燃料は、ノズル部20の先端に形成された噴孔22の上流側の燃料室210に供給される。燃料室210の燃料圧力は、弁座24から離座する方向にニードル30に対し力を加える。スプリング32は、弁座24に着座する方向にニードル30に荷重を加える。
【0027】
ニードル30の噴孔22と反対側には、制御室212が形成されている。ノズル通路16の燃料の一部は、オリフィス214を通って環状の燃料通路216に供給される。コイル44への通電がオフの状態では、制御室212は高圧燃料で満たされている。ニードル30は、スプリング32の荷重と制御室212の燃料圧力とから弁座24に着座する方向に力を受ける。
【0028】
制御プレート34は、制御室212に収容されているスプリング36の荷重と制御室212の燃料圧力とから、燃料通路216と制御室212との間を閉じる方向に力を受ける。制御プレート34は、燃料通路216の燃料圧力から、ニードル30側、つまり燃料通路216と制御室212との間を開放する方向に力を受ける。
【0029】
制御室212に高圧燃料が満たされている場合、スプリング36の荷重と制御室212の燃料圧力とから制御プレート34が受ける力は、燃料通路216の燃料圧力から制御プレート34が受ける力よりも大きい。そのため、制御プレート34は、燃料通路216と制御室212との間を閉じている。
【0030】
低圧側の燃料通路218は、図示しない低圧通路を介してコモンレール上流側の低圧の燃料通路に接続される。制御室212と燃料通路218との間は、弁部材40により開閉される。弁部材40は、制御室212と燃料通路218との間を閉じる方向にスプリング42から荷重を受ける。弁部材40は、制御室212の燃料圧力から制御室212と燃料通路218との間を開放する方向に力を受ける。
【0031】
コイル44への通電がオンになると、弁部材40は、制御室212と燃料通路218との間を開放する方向に磁気吸引力を受ける。制御室212の燃料圧力とコイル44の磁気吸引力とから、弁部材40が制御室212と燃料通路218との間を開放する方向に受ける力はスプリング42の荷重よりも大きい。したがって、コイル44への通電がオンになると、弁部材40は、制御室212と燃料通路218との間を開放する方向に移動する。
【0032】
コイル44への通電がオンになり制御室212と燃料通路218との間が開放されると、制御室212の燃料は、オリフィス220を通って燃料通路218に排出される。これにより、制御室212の燃料圧力が低下する。
【0033】
制御室212の燃料圧力が低下すると、ニードル30がスプリング32の荷重と制御室212の燃料圧力とから弁座24に着座する方向に受ける力よりも、ニードル30が燃料室210の燃料圧力から弁座24から離座する方向に受ける力の方が大きくなる。そのため、コイル44への通電がオンになると、ニードル30が弁座24から離座する。これにより、噴孔22から燃料が噴射される。
【0034】
また、制御室212の燃料圧力が低下すると、制御プレート34は、燃料通路216の燃料圧力から受ける力により、スプリング36の荷重と制御室212の燃料圧力とから受ける力に抗してニードル30側に移動する。これにより、燃料通路216と制御室212との間が開放される。そのため、燃料通路216から制御室212に高圧の燃料が供給される。
【0035】
ここで、コイル44への通電がオンの間は、制御室212の燃料が燃料通路218に排出されて制御室212の燃料圧力は低下している。そのため、燃料通路216と制御室212との間が開放された状態は維持される。
【0036】
コイル44への通電がオフになると、制御室212と燃料通路218との間が閉じられるため、制御室212の燃料圧力は燃料通路216から供給される燃料により上昇する。これにより、スプリング36の荷重と制御室212の燃料圧力とから制御プレート34が受ける力が、燃料通路216の燃料圧力から制御プレート34が受ける力よりも大きくなる。その結果、制御プレート34は、燃料通路216と制御室212との間を閉じる。
【0037】
このような構成のノズル部20において、ニードル30が弁座24から離座し噴孔22から燃料が噴射されると、ノズル通路16の燃料圧力が低下し、導入通路17の燃料圧力も低下する。また、噴孔22から燃料が噴射されると噴射波の圧力脈動が発生し、ノズル通路16及び導入通路17を経由してセンサ閉鎖端Esに伝播される。
【0038】
ここで、特許文献1、2に記載されているように、導入通路17内を往復する反射波により共振脈動が噴射波の圧力脈動に重畳する。そこで圧力センサ64は、燃料の噴射に伴って発生する噴射波の圧力脈動を検出対象とし、且つ、導入通路17内を往復する反射波により発生する共振脈動を検出対象から除外することを前提とする。
【0039】
ところが、反射波の周波数帯域が噴射波の周波数帯域と干渉していると、ECU95がローパスフィルタで高周波数の反射波成分を除去したとき、必要な噴射波成分の一部も除去されてしまい、噴射波の検出精度が低下する。そのため、噴射波の周波数帯域に対して反射波の周波数帯域を高周波数側にずらすように、導入通路17の長さを周波数帯域が干渉しない「限界長さ」以下に設定することが求められる。
【0040】
しかし、燃料噴射弁10の大きさや構造によっては、導入通路17の長さを限界長さより短く設定することが困難な場合がある。そこで、本実施形態の燃料噴射弁10には閉鎖端分岐路が設けられている。閉鎖端分岐路は、例えば特開2017-8781号公報に開示された「サイドブランチ」の技術を燃料噴射弁に応用したものである。
【0041】
図1図3に示すように、第1実施形態では一つの閉鎖端分岐路801が設けられている。複数の閉鎖端分岐路801-803が設けられた第2実施形態との整合のため、閉鎖端分岐路801を、適宜、「第1の閉鎖端分岐路801」とも記す。閉鎖端分岐路801は、導入通路17の途中のサブ分岐部Y1から分岐し、頂部側、すなわち、ノズル部とは反対側に向かって形成されている。閉鎖端分岐路801は、噴射波の圧力脈動に重畳する共振脈動を低減するように長さLb1が設定されている。
【0042】
上述のように、第1実施形態では、メイン通路13のセンサ分岐部Y0から頂部側先端までの区間が閉鎖端分岐路801をなしている。図3に破線で示すように、縦路171と横路172とを合わせた導入通路17の長さを共振経路の長さLr0と記す。閉鎖端分岐路801の長さLb1は、共振経路の長さLr0に等しく設定されている。
【0043】
図4に、一つの閉鎖端分岐路801が設けられた第1実施形態の経路モデルを示す。後述する図7図8との対照から図4を「N=1」の経路モデルとする。経路モデルでは、各通路の向きや折れ曲がりの有無は無視し、経路の閉鎖端及び分岐点の位置関係にのみ注目する。紙面中央に縦方向に描かれた経路の下端は脈動起点のノズル部20に接続し、上端はセンサ閉鎖端Esである。経路途中のセンサ分岐部Y0には燃料入口51からの入口通路15が合流する。入口通路15と、センサ分岐部Y0より下のノズル通路16とは、燃料入口51に流入した燃料をノズル部20に供給する燃料供給通路14をなす。
【0044】
センサ分岐部Y0とセンサ閉鎖端Esとの間は、燃料供給通路14の燃料圧力が圧力センサ64に伝播される導入通路17となる。第1の閉鎖端分岐路801は、導入通路17の途中のサブ分岐部Y1から分岐して設けられている。第1の閉鎖端分岐路801の長さLb1は、導入通路17により構成される共振経路の長さLr0に等しい。
【0045】
図5に、閉鎖端分岐路の長さLbと反射波の波長λとの関係を示す。なお、閉鎖端分岐路に伝播される波は実際には縦波であるが、便宜上、横波で表す。閉鎖端分岐路の長さLbが(λ/2)、λ・・・(nλ/2)のとき(nは整数)、干渉した波は開放端において強め合う。閉鎖端分岐路の長さLbが(λ/4)、(3λ/4)・・・{(2n-1)λ/4}のとき、干渉した波は開放端において打ち消し合う。したがって、閉鎖端分岐路801の長さLb1は、反射波が打ち消し合う最短の長さである「反射波の波長λの4分の1」に設定される(Lb1=(λ/4))ことが好ましい。
【0046】
また、第1の閉鎖端分岐路801のサブ分岐部Y1とセンサ閉鎖端Esとの間には長さLr1の共振経路が形成される。サブ分岐部Y1からセンサ閉鎖端までの共振経路の長さをLr1[m]、燃料音速をc[m/s]、反射波の周波数をf[1/s]とすると、下式が成り立つように構成されている。
【0047】
Lr1<(c/4f)
【0048】
ここで、センサ閉鎖端Esからサブ分岐部Y1までの距離Lr1は、導入通路17における「サブ分岐部Y1の位置」を示すパラメータとしても用いられる。図6に、「Lr0=Lb1=50mm」の条件でサブ分岐部Y1の位置Lr1を「Lr1=10、20、30、40mm」に変更した場合、及び、閉鎖端分岐路を設けない場合のFFTスペクトルを示す。例えば14000~15000Hz以上の非干渉周波数帯域では、圧力センサ64による噴射波の圧力脈動の検出精度に影響しない。
【0049】
閉鎖端分岐路801を設けない場合、10000Hz付近に共振脈動のピークが現れており、噴射波の圧力脈動の検出精度に影響する。一方、Lr1=10~40mmのどの位置に閉鎖端分岐路801を設けた場合でも、共振脈動のピークは、検出精度に影響しないレベルまで低減している。つまり、反射波の周波数帯域は、検出対象である噴射波の周波数帯域に対して高周波数側に外れている。したがって本実施形態では、限界長さに対して導入通路17の長さを短く設定できない場合であっても、閉鎖端分岐路801を設けることで共振脈動を低減し、噴射波の圧力脈動を精度良く検出することができる。
【0050】
また、10000~16000Hzでの反射波の周波数帯域は、サブ分岐部Y1の位置Lr1が短いほど高周波数側にシフトしている。したがって、閉鎖端分岐路801をできるだけセンサ閉鎖端Esに近く設置することで、ローパスフィルタのカットオフ周波数を高周波数側に設定することができ、検出誤差を小さくすることができる。
【0051】
(第2実施形態)
次に図7図8を参照し、複数の閉鎖端分岐路が設けられた第2実施形態について説明する。Nを2以上の整数とすると、第2実施形態では、第1から第NまでのN個の閉鎖端分岐路が設けられている。第1の閉鎖端分岐路801は、導入通路17においてセンサ分岐部Y0に最も近い側に設けられている。図7にはN=2、図8にはN=3の場合の経路モデルを示す。N=2の経路モデル(図7)はN=1の経路モデル(図4)を含む。さらにN=3の経路モデル(図8)はN=2の経路モデル(図7)を含む。
【0052】
一つの閉鎖端分岐路を設けると、そのサブ分岐部とセンサ閉鎖端Esとの間に新たな共振経路が形成される。そこで、新たな共振経路で発生する共振脈動を低減するために別の閉鎖端分岐路を設けると、さらにまた新たな共振経路が形成される。これを繰り返すことで、共振脈動を極めて小さいレベルまで低減することが可能となる。
【0053】
図7において、第2の閉鎖端分岐路802は、導入通路17における第1の閉鎖端分岐路801のサブ分岐部Y1とセンサ閉鎖端Esとの間に位置する別のサブ分岐部Y2から分岐する。第2の閉鎖端分岐路802の長さLb2は、第1の閉鎖端分岐路801のサブ分岐部Y1からセンサ閉鎖端Esまでの共振経路の長さLr1に等しい。
【0054】
図8において、第3の閉鎖端分岐路803は、導入通路17における第2の閉鎖端分岐路802のサブ分岐部Y1とセンサ閉鎖端Esとの間に位置する別のサブ分岐部Y3から分岐する。第3の閉鎖端分岐路803の長さLb3は、第2の閉鎖端分岐路802のサブ分岐部Y2からセンサ閉鎖端Esまでの共振経路の長さLr2に等しい。
【0055】
同様の要領で第Nの閉鎖端分岐路まで次々に設けることが可能である。一般化すると、第Nの閉鎖端分岐路は、導入通路17における第(N-1)の閉鎖端分岐路のサブ分岐部Y(N-1)とセンサ閉鎖端Esとの間に位置する別のサブ分岐部YNから分岐する。第Nの閉鎖端分岐路の長さLbNは、第(N-1)の閉鎖端分岐路のサブ分岐部Y(N-1)からセンサ閉鎖端Esまでの共振経路の長さLr(N-1)に等しい。つまり、次の一般式で表される。
【0056】
LbN=Lr(N-1)
Lr1>Lr2>Lr3>・・・・>Lr(N-1)>LrN
【0057】
また、図6の知見を拡張すると、第Nの閉鎖端分岐路内を往復する反射波の周波数帯域が、検出対象である噴射波の周波数帯域に対して高周波数側に外れるようにすることができる。例えば第1の閉鎖端分岐路801に対応する共振経路の長さLr1が限界長さより長い場合でも、第2の閉鎖端分岐路802に対応する共振経路、或いは、さらに第Nの閉鎖端分岐路に対応する共振経路の長さLrNを限界長さより短くすることができる。したがって、その共振経路における反射波の周波数帯域を噴射波の周波数帯域に対して高周波数側にずらし、噴射波の圧力脈動を高精度に検出することが可能となる。
【0058】
(第3、第4実施形態)
次に図9図12を参照し、製造方法を考慮した閉鎖端分岐路801の構造例について説明する。図9に示す第3実施形態では、閉鎖端分岐路801は、突出部55の頂部側の端部、すなわちサブ分岐部Y1とは反対側の端部において、穴の開口がプラグ57で閉塞されている。この例では突出部55の頂部から軸方向にメイン通路13の穴が加工され、その穴の開口がプラグ57で閉塞されるため加工がしやすくなる。図示を省略するが、例えばプラグ57には組付作業用の六角穴等が形成されている。なお、弁ボデー50を貫通する穴の両方の端部がプラグ57で閉塞される構成としてもよい。
【0059】
図10に示す第3実施形態の変形例では、弁ボデー50の図9の紙面裏側に相当する側に、軸方向と直交する突出部56が形成されている。突出部56の端面から導入通路横路172と直交方向に連通する穴が加工され、その穴の開口がプラグ57で閉塞されることにより、閉鎖端分岐路801が形成されている。閉鎖端分岐路801と導入通路横路172との交点がサブ分岐部Y1となる。このように、プラグ57を使用することで、閉鎖端分岐路801の穴加工における自由度が増す。
【0060】
また、図11にサブ分岐部Y1における通路エッジ部の拡大図を示す。導入通路横路172と閉鎖端分岐路801との直角エッジ部、及び、導入通路横路172と導入通路縦路171との直角のエッジ部にはいずれもR加工(すなわち角丸め加工)が施されている。このR加工は、例えば導入通路横路172の開口から先端部がR形状の電極を挿入して放電加工することにより行われる。これにより、応力集中による割れの防止に有効である。なお、便宜上、第3実施形態と共に説明したが、このR加工はいずれの実施形態にも適用可能である。
【0061】
図12に示す第4実施形態では、閉鎖端分岐路801は、弁ボデー50とは別体のアダプタ58に形成されている。アダプタ58は、円筒状に形成され、中心軸に沿って止まり穴581が加工されている。アダプタ58の外周に形成された雄ねじ部583が弁ボデー50の雌ねじ部538に螺合されることで、止まり穴581がメイン通路13に連続し、閉鎖端分岐路801が構成される。第4実施形態では、機種毎にアダプタを変更することで、共振経路の長さバリエーションに対応することができる。
【0062】
(第5、第6実施形態)
図3図9図12に示す構成では、閉鎖端分岐路801は導入通路17から頂部側に向かって形成されている。これとは異なる閉鎖端分岐路801の方向に関するバリエーションとして、図13図14に第5、第6実施形態を示す。なお、図10に示す第3実施形態の変形例も閉鎖端分岐路801の方向バリエーションの一例である。
【0063】
図13に示す第5実施形態では、閉鎖端分岐路801は、導入通路17の折れ曲がり部に位置するサブ分岐部Y1から紙面上の右斜め上方に向かって形成されている。閉鎖端分岐路801は、両側の導入通路171、172との交差角度θ1、θ2がいずれも鈍角となる方向に形成されている。図13の例では、閉鎖端分岐路801と導入通路縦路171との交差角度θ1は約160°であり、閉鎖端分岐路801と導入通路横路172との交差角度θ2は約110°である。閉鎖端分岐路801は、サブ分岐部Y1とは反対側の端部において、第3実施形態の構造を用いて穴の開口がプラグ57で閉塞されている。
【0064】
ここで、「鈍角」には180°を含む。例えば図3の構成では、閉鎖端分岐路801と導入通路縦路171との交差角度は180°であって鈍角に該当するが、閉鎖端分岐路801と導入通路横路172との交差角度は90°であって鈍角に該当しない。仮に図3の構成において、サブ分岐部Y1からセンサ閉鎖端Esへの導入通路17が斜め下方に傾斜している場合、閉鎖端分岐路801と両側の導入通路17との交差角度がいずれも鈍角となるため、第5実施形態の要件を満たす。第5実施形態は、応力集中による割れの防止に有効である。
【0065】
図14に示す第6実施形態では、閉鎖端分岐路801は、導入通路17から、詳しくは導入通路横路172の途中からノズル部側に向かって形成されている。閉鎖端分岐路801は、頂部側から軸方向に導入通路横路172を縦断してノズル部側に向かう穴が加工され、その穴の頂部側の端部において開口がプラグ57で閉塞されることにより形成されている。図14の例では閉鎖端分岐路801はメイン通路13と平行に形成されている。
【0066】
第6実施形態の変形例として、閉鎖端分岐路801は、軸方向に対して傾斜しつつ導入通路17からノズル部側に向かって形成されてもよい。第6実施形態では弁ボデー50が頂部側へ突出することを回避することができるため、燃料噴射弁10の頂部側のスペースに制約が有る場合等に有効である。
【0067】
(その他の実施形態)
(a)第1~第6実施形態の各図において、導入通路17の横路172は、メイン通路13における入口通路15の合流部よりも頂部側に位置するセンサ分岐部Y0から分岐している。つまり、圧力センサ64は、燃料入口51よりも上流に配置されている。これに対し図15図16に示すその他の実施形態では、燃料入口51が弁ボデー50の頂部に形成されている。入口通路15は頂部からメイン通路13に向かって下方に延び、メイン通路13の途中のセンサ分岐部Y0から導入通路17が分岐している。つまり、圧力センサ64は、燃料入口51よりも下流に配置されている。
【0068】
また、第3実施形態の変形例と同様に、弁ボデー50の図15の紙面裏側に相当する側に、軸方向と直交する突出部56が形成されている。突出部56の端面から導入通路17と直交方向に連通する穴が加工され、その穴の開口がプラグ57で閉塞されることにより、閉鎖端分岐路801が形成されている。閉鎖端分岐路801と導入通路17との交点がサブ分岐部Y1となる。この構成でも図4等の経路モデルが同様に適用可能であり、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0069】
(b)複数の閉鎖端分岐路が設けられる場合において、各閉鎖端分岐路の構造や方向は同一でなく、第1~第6実施形態に例示した構造や方向が組み合わされてもよい。上記の各実施形態において第1の閉鎖端分岐路801について記載された事項は、複数の閉鎖端分岐路のうち「少なくとも一つの閉鎖端分岐路」についての事項として解釈される。
【0070】
(c)燃料噴射弁における閉鎖端分岐路以外の各部の構成は、上記実施形態に図示したものに限らす、周知の構成が適宜採用されてもよい。
【0071】
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0072】
10・・・燃料噴射弁、
14・・・燃料供給通路、
17・・・導入通路、
20・・・ノズル部、 22・・・噴孔、 30・・・ニードル、
50・・・弁ボデー、 51・・・燃料入口、
64・・・圧力センサ、
801-803・・・閉鎖端分岐路、
Y0・・・センサ分岐部、 Y1-Y3・・・サブ分岐部、
Es・・・センサ閉鎖端。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
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図15
図16