(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096771
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】液体口腔用製品
(51)【国際特許分類】
A61K 8/34 20060101AFI20230630BHJP
A61Q 11/00 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
A61K8/34
A61Q11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212749
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153763
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 広之
(72)【発明者】
【氏名】河原 弥生
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB292
4C083AB472
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC131
4C083AC132
4C083AC182
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC422
4C083AC432
4C083AC472
4C083AC482
4C083AC582
4C083AC622
4C083AC662
4C083AC682
4C083AC692
4C083AC782
4C083AC792
4C083AC862
4C083AD042
4C083AD212
4C083AD302
4C083AD352
4C083AD472
4C083AD532
4C083AD662
4C083CC41
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD31
4C083DD47
4C083EE50
(57)【要約】
【課題】液体歯磨、洗口液等の液体口腔用組成物は、簡便に口腔内を洗浄でき、う蝕や歯周病の予防に高い効果を発揮する。液体口腔用組成物は、プラスチック製の容器に収容され、液体口腔用製品として流通されている。地球環境の負荷を低減する観点から、容器の樹脂量の減量を図ることが求められている。そこで、本発明は、液体口腔用組成物をパウチ容器に収容し、地球環境の負荷を低減できる液体口腔用製品を目的とする。
【解決手段】液体口腔用組成物をパウチ容器に収容してなる、液体口腔用製品。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体口腔用組成物をパウチ容器に収容してなる、液体口腔用製品。
【請求項2】
前記液体口腔用組成物が有効成分を含有する、請求項1に記載の液体口腔用製品。
【請求項3】
前記液体口腔用組成物が糖アルコールを含有する、請求項1又は2に記載の液体口腔用製品。
【請求項4】
前記液体口腔用組成物の25℃におけるpHが4.5~9.4である、請求項1~3のいずれか一項に記載の液体口腔用製品。
【請求項5】
前記パウチ容器がバリア性フィルムで構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の液体口腔用製品。
【請求項6】
前記パウチ容器がスタンディングパウチである、請求項1~5のいずれか一項に記載の液体口腔用製品。
【請求項7】
前記パウチ容器の厚みが5~500μmである、請求項1~6のいずれか一項に記載の液体口腔用製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体口腔用製品に関する。
【背景技術】
【0002】
液体歯磨、洗口液等の液体口腔用組成物は、簡便に口腔内を洗浄でき、う蝕や歯周病の予防に高い効果を発揮する。
例えば、特許文献1には、糖アルコールを含有する液体口腔用組成物が提案されている。特許文献1の発明によれば、液体口腔用組成物に含まれる有効成分(殺菌剤、抗炎症剤等)に由来する苦味や異味を抑制し、すっきりとした甘みを有し、使いやすくすること(使用性の向上)が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液体口腔用組成物は、プラスチック製の容器に収容され、液体口腔用製品として流通されている。
地球環境の負荷を低減する観点から、容器の樹脂量の減量を図ることが求められている。
【0005】
そこで、本発明は、地球環境の負荷を低減できる液体口腔用製品を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の態様を有する。
[1]液体口腔用組成物をパウチ容器に収容してなる、液体口腔用製品。
[2]前記液体口腔用組成物が有効成分を含有する、[1]に記載の液体口腔用製品。
[3]前記液体口腔用組成物が糖アルコールを含有する、[1]又は[2]に記載の液体口腔用製品。
[4]前記液体口腔用組成物の25℃におけるpHが4.5~9.4である、[1]~[3]のいずれかに記載の液体口腔用製品。
[5]前記パウチ容器がバリア性フィルムで構成されている、[1]~[4]のいずれかに記載の液体口腔用製品。
[6]前記パウチ容器がスタンディングパウチである、[1]~[5]のいずれかに記載の液体口腔用製品。
[7]前記パウチ容器の厚みが5~500μmである、[1]~[6]のいずれかに記載の液体口腔用製品。
【発明の効果】
【0007】
本発明の液体口腔用製品によれば、地球環境の負荷を低減できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[液体口腔用製品]
本発明の液体口腔用製品は、液体口腔用組成物をパウチ容器に収容してなる。
【0009】
≪液体口腔用組成物≫
液体口腔用組成物は、洗口剤、口中清涼剤として使用される液体組成物である。液体口腔用組成物は、原液(濃縮タイプ)のまま使用されてもよいし、水で希釈して使用されてもよい。
【0010】
本実施形態の液体口腔用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、液体口腔用組成物に通常使用される各種の成分を必要に応じて配合できる。
配合できる各種の成分としては、例えば、界面活性剤、増粘剤、湿潤剤、溶剤、有効成分、糖アルコール、甘味剤、香料、pH調整剤、防腐剤、着色剤、懸濁剤等が挙げられる。
【0011】
界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0012】
アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、α-スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が好ましい。
【0013】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0014】
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー型ノニオン界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド等が挙げられる。
【0015】
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型両性界面活性剤、N-脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩等のイミダゾリン型両性界面活性剤、N-脂肪酸アシル-L-アルギネート塩等のアミノ酸型界面活性剤等が挙げられる。
【0016】
界面活性剤の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.05~10質量%が好ましく、0.1~8質量%がより好ましく、0.15~6質量%がさらに好ましい。界面活性剤の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性(外観が長期(例えば、1か月間)にわたって変化しないこと)をより高められる。界面活性剤の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。
【0017】
増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール等のアルギン酸エステル、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリグルタミン酸ナトリウム(納豆菌ガム)等が挙げられる。
これらの増粘剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0018】
増粘剤の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.01~3質量%が好ましく、0.03~2質量%がより好ましい。増粘剤の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。増粘剤の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。
【0019】
湿潤剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
これらの湿潤剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0020】
湿潤剤の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、1~50質量%が好ましく、2~30質量%がより好ましく、3~20質量%がさらに好ましい。湿潤剤の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。湿潤剤の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。
【0021】
溶剤としては、水、エタノール等の炭素数2~4個の低級一価アルコールを用いることができる。水は、水道水、精製水、蒸留水、イオン交換水等を用いることができる。
これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】
本実施形態の液体口腔用組成物は、水が溶媒である水系の液体口腔用組成物が好ましく、各成分の含有量の残部(バランス)を水とすることができる。
溶剤が水の場合、水の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、50~98質量%が好ましく、65~98質量%がより好ましく、70~95質量%がさらに好ましい。水の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。水の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物に各成分が有する効果を付与できる。
溶剤が低級一価アルコールの場合、低級一価アルコールの含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、0.5~20質量%が好ましく、2~10質量%がより好ましく、4~8質量%がさらに好ましい。低級一価アルコールの含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。低級一価アルコールの含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。
【0023】
有効成分としては、例えば、フッ化物、酵素、抗炎症剤、殺菌剤、歯石予防剤、血行促進剤、アミノ酸類等が挙げられる。
フッ化物としては、例えば、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一錫等が挙げられる。
酵素としては、例えば、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ等が挙げられる。
抗炎症剤としては、例えば、トラネキサム酸、イプシロンーアミノカプロン酸、アラントイン、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸塩、塩化ナトリウム、ビタミン等が挙げられる。
殺菌剤としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール(4-イソプロピル-3-メチルフェノール)、銅クロロフィル、グルコン酸銅、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等が挙げられる。
歯石予防剤としては、例えば、ピロリン酸塩類、ポリリン酸塩類、ゼオライト等が挙げられる。
血行促進剤としては、例えば、ビタミンE等が挙げられる。
アミノ酸類としては、例えば、アラニン、グリシン、プロリン等が挙げられる。
これらの有効成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有効成分の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
【0024】
有効成分の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.01~1質量%が好ましく、0.02~0.6質量%がより好ましく、0.03~0.4質量%がさらに好ましい。有効成分の含有量が上記下限値以上であると、う蝕や歯周病の予防の効果をより高められる。有効成分の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。
【0025】
液体口腔用組成物は、糖アルコールを含有することが好ましい。液体口腔用組成物は、糖アルコールを含有することで、すっきりとした甘みを有し、使用性に優れる。
糖アルコールとしては、特に限定されないが、液体口腔用組成物に配合し得るものであればよい。糖アルコールとしては、例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、エリスリトール等が挙げられる。
これらの糖アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0026】
糖アルコールの含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.5~10質量%が好ましく、1~8質量%がより好ましく、1~6質量%がさらに好ましい。糖アルコールの含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。糖アルコールの含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。
【0027】
甘味剤としては、例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、グリチルリチン、ソーマチン等が挙げられる。
これらの甘味剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0028】
甘味剤の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.001~0.2質量%が好ましく、0.003~0.1質量%がより好ましい。甘味剤の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。甘味剤の含有量が上記上限値以下であると、う蝕や歯周病の予防の効果をより高められる。
【0029】
香料としては、例えば、メントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n-デシルアルコール、シトロネロール、α-テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油等が挙げられる。
これらの香料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0030】
香料の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.05~1質量%が好ましく、0.1~0.5質量%がより好ましい。香料の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物の香りを良好にし、使用性をより高められる。香料の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。
【0031】
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、乳酸等の有機酸やその塩類、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム等の無機化合物等が挙げられる。
これらのpH調整剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0032】
pH調整剤の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.05~5質量%が好ましく、0.1~3質量%がより好ましい。pH調整剤の含有量が上記数値範囲内であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。
【0033】
液体口腔用組成物は、25℃におけるpHが4.5~9.4であることが好ましく、5.0~8.5であることがより好ましい。pHが上記数値範囲内であると、外観の長期安定性を良好に維持できる。
pHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(例えば、東亜ディーケーケー(株)社製の「HM-30G」(製品名)を使用)等により測定される。
【0034】
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
これらの防腐剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0035】
防腐剤の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.05~0.6質量%が好ましく、0.1~0.4質量%がより好ましい。防腐剤の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。防腐剤の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。
【0036】
着色剤としては、安全性の高い水溶性色素等が挙げられる。
水溶性色素としては、例えば、青色1号、緑色3号、黄色4号、赤色105号等が挙げられる。
これらの着色剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0037】
着色剤の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.001~0.05質量%が好ましく、0.003~0.01質量%がより好ましい。着色剤の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物の外観を良好にでき、使用性をより高められる。着色剤の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。
【0038】
懸濁剤としては、例えば、オリーブ油、ツバキ油、ヒマシ油、脂肪酸の炭素数が6~12であるトリ脂肪酸グリセリルから選ばれる1種以上の油性成分を油相に含むエマルション等が挙げられる。
【0039】
このエマルションとしては、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール、水等を分散媒とし、上記油性性成分を乳化剤によって乳化することによって得られるO/W型(水中油滴型)のエマルションを用いることができる。この場合、液体口腔用組成物中にO/W型エマルションの油滴粒子が分散し、上記分散媒が液体口腔用組成物の水相に一体化されて溶解し、O/W型のエマルションとして存在する。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン界面活性剤等を用いることができる。
エマルションの調製方法は、公知の方法を採用できる。例えば、所定量のノニオン界面活性剤、分散媒の多価アルコール及び半量の水をホモミキサーで撹拌後、油性成分を加え、エマルションを形成させ、最後に残りの水を加えることでO/W型エマルションを調製することができる。その後、調製したエマルションは、高圧ホモジナイザーを用いて平均粒径を調節することができる。
【0040】
乳化操作は公知の乳化方法により実施できる。例えば、ホモミキサーやアジホモ真空乳化機、ナウターミキサー、高圧ホモジナイザー等の高剪断型の撹拌装置を用いて乳化することができる。これらの中でも、高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。高圧ホモジナイザーによる乳化では、剪断力の違いにより平均粒径が調整される。高圧ホモジナイザーを用いることにより、乳化粒子が微粒化し、経時安定性がさらに向上する。高圧ホモジナイザーとして、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデックス インターナショナル CO社製)、ゴーリンホモジナイザー(ラニーゴーリン社製)、アルティマイザー(スギノマシン社製)等を使用し得るが、これらの機種に限定されず、同様な機構であればどのような機種でも利用できる。高圧ホモジナイザーを用いた乳化(高圧乳化)の際の圧力は通常、30MPa以上であり、安定性の点から、30~100MPaが好ましい。油相の水相への投入、乳化操作は、25~40℃程度の温度条件下で行うことが好ましい。本実施形態の液体口腔用組成物では、上記方法で調製したエマルションを添加、配合できるが、市販品を用いることもでき、例えば、日光ケミカルズ社製NET-TE-50等を使用できる。
【0041】
懸濁剤の含有量は、液体口腔用組成物の総質量に対して、例えば、0.05~1質量%が好ましく、0.1~0.8質量%がより好ましい。懸濁剤の含有量が上記下限値以上であると、液体口腔用組成物の外観の長期安定性をより高められる。懸濁剤の含有量が上記上限値以下であると、液体口腔用組成物を口に含みやすく、使用性をより高められる。
【0042】
<液体口腔用組成物の製造方法>
本実施形態の液体口腔用組成物は、各成分を溶剤に分散することにより得られる。
液体口腔用組成物は、25℃におけるpHを4.5~9.4に調整することが好ましく、5.0~8.5に調整することがより好ましい。液体口腔用組成物の25℃におけるpHが上記数値範囲内であると、外観の長期安定性を良好に維持できる。
液体口腔用組成物の25℃におけるpHは、pH調整剤の種類と量、液体口腔用組成物を構成する各成分の種類と量、及びこれらの組合せにより調節できる。
【0043】
≪パウチ容器≫
本発明の液体口腔用製品は、液体口腔用組成物をパウチ容器に収容するため、容器に使用する樹脂量を低減できる。加えて、パウチ容器を用いることで、液体口腔用組成物を容易に詰替えることができ、ボトル容器等従来の樹脂製の容器を繰り返し使用できる。このため、ボトル容器等の廃棄量を減量でき、地球環境の負荷を低減できる。
【0044】
パウチ容器としては、特に限定されず、従来公知のパウチ容器を使用できる。
パウチ容器にはスパウト(筒口部)が設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。スパウトは、パウチ容器の上部に設けられていてもよく、パウチ容器の下部や側面に設けられていてもよい。
パウチ容器には、パウチ本体にその上縁から一方の側縁にかけて傾斜した傾斜シール部が設けられ、上記傾斜シール部にスパウトが設けられていてもよい。
パウチ容器は、マチ部が設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。パウチ容器は、マチ部が設けられていることが好ましく、自立する形状(スタンディングパウチ)であることがより好ましい。パウチ容器がスタンディングパウチであると、液体口腔用製品を店舗等に陳列しやすい。加えて、パウチ容器がスタンディングパウチであると、液体口腔用製品を店舗等に陳列した際、顧客の目に留まりやすく、顧客の購買意欲をより高められる。また、パウチ容器がスタンディングパウチであると、液体口腔用製品を購入後、自宅での保管をより容易にできる。
【0045】
パウチ容器の素材は特に限定されず、公知のものを使用できる。
パウチ容器の素材としては、例えば、直鎖状ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、ナイロン等のポリアミド類等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
パウチ容器としては、例えば、熱融着可能なシーラント層と基材層とを備える積層フィルムが挙げられる。積層フィルムには、印刷層、接着層が設けられていてもよい。
また、パウチ容器としては、バリア性フィルムであるアルミ蒸着フィルムや各種蒸着フィルム、又はアルミラミネートフィルム等を用いてもよい。バリア性フィルムとしては、このほか、エチレンビニルアルコール共重合体、酸化ケイ素等の無機物を蒸着したフィルム等が挙げられる。パウチ容器としては、収容物(液体口腔用組成物)の変性を抑制し、外観の長期安定性により優れることから、バリア性フィルムで構成されたものが好ましい。
パウチ容器としては、上記の素材を適用したプラスチックフィルムを単層で、あるいは二種以上を積層して構成することができ、液体口腔用組成物の種類に応じて適宜選択できる。
【0046】
パウチ容器が積層フィルムの場合、パウチ容器の積層構造としては、例えば、延伸ナイロン(ONy)/アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレート(VM-PET)/リニア低密度ポリエチレン(LLDPE)、ONy/LLDPE、ポリエチレンテレフタレート(PET)/アルミニウム(AL)/PET/LLDPE、PET/VM-PET/PET/LLDPE、ONy/AL/LLDPE、ONy/無延伸ポリプロピレン(CPP)、ONy/VM-PET/CPP、ONy/AL/CPP等が挙げられる。ここで、「/」は、積層構造の境界を意味する。
【0047】
パウチ容器がスパウトを備える場合、スパウトの素材としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の熱融着性樹脂が好ましい。
【0048】
パウチ容器の収容部における容量としては、10~3000mLが好ましく、100~2000mLがより好ましく、200~1500mLがさらに好ましい。容量が上記下限値以上であると、詰替の回数を低減できる。容量が上記上限値以下であると、詰替作業をより容易にできる。
【0049】
パウチ容器の厚みは特に限定されないが、容器自体の耐久性と使いやすさの観点から、5~500μmが好ましく、10~400μmがより好ましく、20~300μmがさらに好ましい。パウチ容器の厚みが上記下限値以上であると、容器自体の耐久性をより高められる。パウチ容器の厚みが上記上限値以下であると、パウチ容器の使いやすさをより高められる。加えて、パウチ容器の厚みが上記上限値以下であると、地球環境の負荷をより低減できる。
【0050】
[使用方法]
本発明の液体口腔用製品は、パウチ容器に液体口腔用組成物を収容した状態で、パウチ容器を任意の角度に傾けて液体口腔用組成物を吐出して使用できる。
パウチ容器がスパウトを備える場合、スパウトを詰替用容器の収容部に収まるようにして、液体口腔用組成物を吐出することが好ましい。
【実施例0051】
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、下記の例において、各成分の後に記した数字は含有量(質量%)を示し、全合計量は100質量%である。精製水の量「バランス」は、全合計量が100質量%となるように、精製水の量を調整したことを示す。「PEG400」は、重合度400のポリエチレングリコールを示す。
【0052】
[実施例1]
ソルビトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.1
プロピレングリコール:3
エタノール:10
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料A:0.1
精製水:バランス
【0053】
[実施例2]
ソルビトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.1
PEG400:5
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.2
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料B:0.1
精製水:バランス
【0054】
[実施例3]
ソルビトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
アラントイン:0.03
トラネキサム酸:0.1
グリチルリチン酸ジカリウム:0.2
ラウリル硫酸ナトリウム:0.1
ラウロイルメチルタウリンナトリウム:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.5
プロピレングリコール:5
エタノール:10
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
香料C:0.1
精製水:バランス
【0055】
[実施例4]
ソルビトール:2
デキストラナーゼ:0.2
カラギーナン:0.1
グリセリン:10
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:2
安息香酸ナトリウム:0.3
DL-アラニン:0.5
クエン酸:0.04
クエン酸ナトリウム:0.3
香料E:0.1
精製水:バランス
【0056】
[実施例5]
ソルビトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:4
エタノール:10
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.007
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.5
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
香料F:0.1
精製水:バランス
【0057】
[実施例6]
ソルビトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.007
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.5
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
香料G:0.1
精製水:バランス
【0058】
[実施例7]
ソルビトール:5
フッ化ナトリウム:0.05
グリセリン:3
プロピレングリコール:3
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
塩化セチルピリジニウム:0.01
クエン酸:0.02
クエン酸ナトリウム:0.1
香料H:0.1
精製水:バランス
【0059】
[実施例8]
ソルビトール:5
l-メントール:0.1
グリセリン:40
プロピレングリコール:4
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
納豆菌ガム:1
クエン酸:0.03
クエン酸ナトリウム:4
香料I:0.1
精製水:バランス
【0060】
[実施例9]
マンニトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.2
プロピレングリコール:3
エタノール:9
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料J:0.1
精製水:バランス
【0061】
[実施例10]
マンニトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.2
PEG400:5
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.2
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料K:0.1
精製水:バランス
【0062】
[実施例11]
マンニトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
アラントイン:0.03
トラネキサム酸:0.1
グリチルリチン酸ジカリウム:0.1
ラウリル硫酸ナトリウム:0.1
ラウロイルメチルタウリンナトリウム:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.4
プロピレングリコール:5
エタノール:7
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
香料L:0.1
精製水:バランス
【0063】
[実施例12]
マンニトール:2
デキストラナーゼ:0.2
カラギーナン:0.1
グリセリン:10
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:2
安息香酸ナトリウム:0.3
DL-アラニン:0.5
クエン酸:0.04
クエン酸ナトリウム:0.3
香料N:0.1
精製水:バランス
【0064】
[実施例13]
マンニトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:4
エタノール:7
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.006
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.4
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
香料O:0.1
精製水:バランス
【0065】
[実施例14]
マンニトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.006
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.4
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
香料P:0.1
精製水:バランス
【0066】
[実施例15]
マンニトール:5
フッ化ナトリウム:0.05
グリセリン:3
プロピレングリコール:3
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
塩化セチルピリジニウム:0.01
クエン酸:0.02
クエン酸ナトリウム:0.1
香料A:0.1
精製水:バランス
【0067】
[実施例16]
マンニトール:5
l-メントール:0.1
グリセリン:40
プロピレングリコール:4
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
納豆菌ガム:1
クエン酸:0.03
クエン酸ナトリウム:4
香料B:0.1
精製水:バランス
【0068】
[実施例17]
マルチトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.2
プロピレングリコール:3
エタノール:9
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料C:0.1
精製水:バランス
【0069】
[実施例18]
マルチトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.2
PEG400:5
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.2
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料D:0.1
精製水:バランス
【0070】
[実施例19]
マルチトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
アラントイン:0.03
トラネキサム酸:0.1
グリチルリチン酸ジカリウム:0.1
ラウリル硫酸ナトリウム:0.1
ラウロイルメチルタウリンナトリウム:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.4
プロピレングリコール:5
エタノール:7
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
香料E:0.1
精製水:バランス
【0071】
[実施例20]
マルチトール:2
デキストラナーゼ:0.2
カラギーナン:0.1
グリセリン:10
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:2
安息香酸ナトリウム:0.3
DL-アラニン:0.5
クエン酸:0.04
クエン酸ナトリウム:0.3
香料G:0.1
精製水:バランス
【0072】
[実施例21]
マルチトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:4
エタノール:7
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.006
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.4
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
香料H:0.1
精製水:バランス
【0073】
[実施例22]
マルチトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.006
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.4
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
香料I:0.1
精製水:バランス
【0074】
[実施例23]
マルチトール:5
フッ化ナトリウム:0.05
グリセリン:3
プロピレングリコール:3
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
塩化セチルピリジニウム:0.01
クエン酸:0.02
クエン酸ナトリウム:0.1
香料J:0.1
精製水:バランス
【0075】
[実施例24]
マルチトール:5
l-メントール:0.1
グリセリン:40
プロピレングリコール:4
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
納豆菌ガム:1
クエン酸:0.03
クエン酸ナトリウム:4
香料K:0.1
精製水:バランス
【0076】
[実施例25]
エリスリトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.2
プロピレングリコール:3
エタノール:9
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料L:0.1
精製水:バランス
【0077】
[実施例26]
エリスリトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.2
PEG400:5
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.2
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料M:0.1
精製水:バランス
【0078】
[実施例27]
エリスリトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
アラントイン:0.03
トラネキサム酸:0.1
グリチルリチン酸ジカリウム:0.1
ラウリル硫酸ナトリウム:0.1
ラウロイルメチルタウリンナトリウム:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.4
プロピレングリコール:5
エタノール:7
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
香料N:0.1
精製水:バランス
【0079】
[実施例28]
エリスリトール:2
デキストラナーゼ:0.2
カラギーナン:0.1
グリセリン:10
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:2
安息香酸ナトリウム:0.3
DL-アラニン:0.5
クエン酸:0.04
クエン酸ナトリウム:0.3
香料P:0.1
精製水:バランス
【0080】
[実施例29]
エリスリトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:4
エタノール:7
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.006
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.4
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
香料A:0.1
精製水:バランス
【0081】
[実施例30]
エリスリトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.006
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.4
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
香料B:0.1
精製水:バランス
【0082】
[実施例31]
エリスリトール:5
フッ化ナトリウム:0.05
グリセリン:3
プロピレングリコール:3
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
塩化セチルピリジニウム:0.01
クエン酸:0.02
クエン酸ナトリウム:0.1
香料C:0.1
精製水:バランス
【0083】
[実施例32]
エリスリトール:5
l-メントール:0.1
グリセリン:40
プロピレングリコール:4
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
納豆菌ガム:1
クエン酸:0.03
クエン酸ナトリウム:4
香料D:0.1
精製水:バランス
【0084】
[実施例33]
キシリトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.2
プロピレングリコール:3
エタノール:9
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料E:0.1
精製水:バランス
【0085】
[実施例34]
キシリトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
イプシロンーアミノカプロン酸:0.1
アルギン酸プロピレングリコール:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル:0.2
PEG400:5
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.2
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
香料F:0.1
精製水:バランス
【0086】
[実施例35]
キシリトール:5
イソプロピルメチルフェノール:0.05
アラントイン:0.03
トラネキサム酸:0.1
グリチルリチン酸ジカリウム:0.1
ラウリル硫酸ナトリウム:0.1
ラウロイルメチルタウリンナトリウム:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.4
プロピレングリコール:5
エタノール:7
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
香料G:0.1
精製水:バランス
【0087】
[実施例36]
キシリトール:2
デキストラナーゼ:0.2
カラギーナン:0.1
グリセリン:10
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:2
安息香酸ナトリウム:0.3
DL-アラニン:0.5
クエン酸:0.04
クエン酸ナトリウム:0.3
香料I:0.1
精製水:バランス
【0088】
[実施例37]
キシリトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:4
エタノール:7
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.006
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.4
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
香料J:0.1
精製水:バランス
【0089】
[実施例38]
キシリトール:2
塩化ベンゼトニウム:0.01
塩化セチルピリジニウム:0.05
グリセリン:5
プロピレングリコール:5
グリセロリン酸カルシウム:0.1
サッカリンナトリウム:0.006
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.4
クエン酸:0.05
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
香料K:0.1
精製水:バランス
【0090】
[実施例39]
キシリトール:5
フッ化ナトリウム:0.05
グリセリン:3
プロピレングリコール:3
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.1
塩化セチルピリジニウム:0.01
クエン酸:0.02
クエン酸ナトリウム:0.1
香料L:0.1
精製水:バランス
【0091】
[実施例40]
キシリトール:5
l-メントール:0.1
グリセリン:40
プロピレングリコール:4
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:5
納豆菌ガム:1
クエン酸:0.03
クエン酸ナトリウム:4
香料M:0.1
精製水:バランス
【0092】
[実施例41]
ソルビトール:5
サッカリンナトリウム:0.001
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
グリセリン:5
トコフェロール酢酸エステル:0.05
イソプロピルメチルフェノール:0.05
トラネキサム酸:0.1
アラントイン:0.03
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.3
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.3
エマルションB:0.5
プロピレングリコール:4
ラウロイルメチルタウリンナトリウム:0.3
PEG400:5
香料L:0.1
精製水:バランス
【0093】
[実施例42]
ソルビトール:5
サッカリンナトリウム:0.001
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
グリセリン:2
エタノール:10
ポリリン酸ナトリウム:0.3
トコフェロール酢酸エステル:0.05
イソプロピルメチルフェノール:0.05
トラネキサム酸:0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.5
プロピレングリコール:5
ラウロイルメチルタウリンナトリウム:0.3
香料K:0.1
精製水:バランス
【0094】
[実施例43]
ソルビトール:3
サッカリンナトリウム:0.001
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
グリセリン:5
ポリリン酸ナトリウム:0.3
トコフェロール酢酸エステル:0.05
イソプロピルメチルフェノール:0.05
トラネキサム酸:0.1
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル・0.3
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:0.5
ポリオキシエチレンセチルエーテル:5
プロピレングリコール:5
ラウロイルメチルタウリンナトリウム:0.3
香料O:0.1
精製水:バランス
【0095】
[実施例44]
ソルビトール:2
サッカリンナトリウム:0.001
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
グリセリン:10
エタノール:10
塩化セチルピリジニウム:0.05
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.5
プロピレングリコール:3
香料L:0.1
精製水:バランス
【0096】
[実施例45]
ソルビトール:3
サッカリンナトリウム:0.001
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
グリセリン:5
塩化セチルピリジニウム:0.05
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
パラオキシ安息香酸エチル:0.05
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.5
プロピレングリコール:3
香料L:0.1
精製水:バランス
【0097】
[実施例46]
ソルビトール:2
サッカリンナトリウム:0.001
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
グリセリン:5
エタノール:10
ポリリン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.3
プロピレングリコール:3
ラウリル硫酸ナトリウム:0.03
ラウロイルサルコシンナトリウム:0.1
香料M:0.1
精製水:バランス
【0098】
[実施例47]
塩化セチルピリジニウム:0.03
グリセリン:5
ソルビトール:2
プロピレングリコール:3
キシリトール:1
スクラロース:0.01
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油:0.5
クエン酸:0.1
クエン酸ナトリウム:0.3
パラオキシ安息香酸メチル:0.1
香料O:0.1
精製水:バランス
【0099】
各実施例で使用した香料A~Pは、表1~3に示す香料組成物を使用した。表中の数値は含有量(質量%)を示す。表中「残」は、香料組成物の総質量が100質量%となるように、溶剤の含有量を調整したことを示す。表中「フレーバー1」~「フレーバー7」の組成は、表4~10に、「溶剤」の組成は、表11に示す。「フレーバー1」~「フレーバー7」の組成及び「溶剤」の組成における各成分の含有量は、「質量部」である。
実施例1~47の香料は、各々香料A~Pを使用することができる。
【0100】
[測定・評価方法]
<pHの測定>
各例の液体口腔用組成物を100mL調製し、25℃の環境下で、pHメーター(東亜ディーケーケー(株)社製、「HM-30G」)を用いて、各例の液体口腔用組成物のpHを測定した。各例の液体口腔用組成物のpHは、5.0~8.5であった。
【0101】
<外観の長期安定性の評価>
調製直後の液体口腔用組成物を厚み180μm、容量200~1500mLのパウチ容器に、容量の90体積%となる量で充填し、50℃の恒温槽に1か月間保存した。その後、パウチ容器を恒温槽から取り出し、液体口腔用組成物を200mLのビーカーに吐出し、液体口腔用組成物の濁りの有無を目視で確認した。いずれの液体口腔用組成物も濁りは見られず、外観の長期安定性は良好であった。
【0102】
<エマルションの調製>
下記組成のO/W型エマルションを下記方法で調製した。なお、ホモミキサーによる撹拌は、公知の高圧ホモジナイザー(圧力条件30~100MPa)で行った。油相の水相への投入、乳化操作は、25~40℃で行った。エマルション粒子の粒径は、BECKMAN COULTER社製の動的光散乱光度計N5を用いて、エマルションを精製水で100倍に希釈し、セルに入れて25℃で測定した。
【0103】
(エマルションB(粒径30~70nm)の組成)
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 20質量%
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 20質量%
ジプロピレングリコール 7質量%
精製水 52.75質量%
パラオキシ安息香酸メチル 0.20質量%
パラオキシ安息香酸プロピル 0.05質量%
合計 100質量%
エマルションBは、ジプロピレングリコール、半量の精製水、ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油を予備撹拌し、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピルを加えてホモミキサーで撹拌し、最後に残りの精製水を加えて調製した。
【0104】
【0105】
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
上述したように、本発明を適用した実施例1~47は、いずれも外観の長期安定性に優れるものであった。
【0116】
これらの結果から、本発明によれば、液体口腔用組成物をパウチ容器に収容しているため、地球環境の負荷を低減できることが分かった。加えて、本発明によれば、パウチ容器に収容した場合であっても、外観の長期安定性に優れることが分かった。