IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社TKCの特許一覧

特開2023-96778会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム
<>
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図1
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図2
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図3
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図4
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図5
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図6
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図7
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図8
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図9
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図10
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図11
  • 特開-会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096778
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】会計情報分析支援装置、方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20230630BHJP
【FI】
G06Q40/00 420
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212761
(22)【出願日】2021-12-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.2021年9月29日、2021年10月22日および2021年12月23日 別紙記載のウェブサイトにて発表 2.2021年10月19日 TKCシス研速報にて発表 3.2021年10月22日 TKCオーダエントリ・システム TKCイントラサービスProFIT内にて発表 4.2021年12月23日 TKC経営支援セミナー資料にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】500105665
【氏名又は名称】株式会社TKC
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 真規
(72)【発明者】
【氏名】東田 庸平
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB64
(57)【要約】
【課題】 経営者や会計事務所のようなユーザからの指定に基づいて、会計情報から、様々な分析結果を得ること。
【解決手段】 本発明の会計情報分析支援装置は、予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データが入力される入力部と、取引先に関する情報を含む取引先データを格納する取引先データベースと、前記入力部へ入力された前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計するとともに、前記取引先別残高データに対する分析を行う分析用プログラムが記憶された記憶部と、前記取引先別残高データに対して、前記分析用プログラムを実行する分析実行部と、前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する表示制御部とを備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データが入力される入力部と、
取引先に関する情報を含む取引先データを格納する取引先データベースと、
前記入力部へ入力された前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計する集計部と、
前記取引先別残高データに対する分析を行う分析用プログラムが記憶された記憶部と、
前記取引先別残高データに対して、前記分析用プログラムを実行する分析実行部と、
前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する表示制御部とを備える、会計情報分析支援装置。
【請求項2】
前記分析用プログラムによる分析は、前記各取引先を、前記取引先別残高データから得られる移動合計の大きい順にソーティングする処理を含み、
前記第1の表示データは、前記各取引先を、前記ソーティングされた順に、前記指定された前記会計期間における第1の取引額と、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における第2の取引額とをともに示す、請求項1に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項3】
前記分析用プログラムによる分析はさらに、前記各取引先について、前記第1の取引額と前記第2の取引額との差および増減率を算出する処理を含み、
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記差および前記増減率のうちの少なくとも一方とともに示す、請求項2に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項4】
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記ソーティングされた順である第1の順位とともに示す、請求項2または3に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項5】
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における取引額の第2の順位とともに示す、請求項2乃至4のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項6】
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記第1の順位と、前記第2の順位との差とともに示す、請求項5に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項7】
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記第1の取引額に対応する第1のグラフと、前記第2の取引額に対応する第2のグラフとともに示す、請求項2乃至6のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項8】
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する設定部と、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する判定部と、
前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する第1の抽出部とをさらに備える、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項9】
前記予め指定された指標は、前記取引額の絶対値、または前記取引額の順位に基づく、請求項8に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項10】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記表示制御部は、前記第1の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第2の表示データを生成する、請求項8または9に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項11】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する第2の抽出部をさらに備える、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記第2の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第3の表示データを生成する、請求項11に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項13】
前記各取引先から、予め指定された取引先を抽出する第3の抽出部をさらに備える、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項14】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記表示制御部は、前記第3の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第4の表示データを生成する、請求項13に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項15】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する設定部と、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する判定部と、
前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する抽出部とを備え、
前記表示制御部は、前記抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第5の表示データを生成する、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項16】
1つまたは複数のプロセッサを備えた会計情報分析支援装置によって実現される会計情報分析支援方法であって、
前記1つまたは複数のプロセッサが、
予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データを受け取り、
前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計し、
前記取引先別残高データに対して、分析用プログラムを実行し、
前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、表示データを生成する、会計情報分析支援方法。
【請求項17】
前記分析用プログラムによる分析は、前記各取引先を、前記取引先別残高データから得られる移動合計の大きい順にソーティングする処理を含み、
前記表示データは、前記各取引先を、前記ソーティングされた順に、前記指定された前記会計期間における第1の取引額と、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における第2の取引額とをともに示す、請求項16に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項18】
前記分析用プログラムによる分析はさらに、前記各取引先について、前記第1の取引額と前記第2の取引額との差および増減率を算出する処理を含み、
前記表示データは、前記各取引先をさらに、前記差および前記増減率のうちの少なくとも一方とともに示す、請求項17に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項19】
前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定し、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定し、
前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する、請求項16乃至18のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項20】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、
前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する、請求項16乃至19のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項21】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定し、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定し、
前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出し、
前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す別の表示データを生成する、請求項16乃至20のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項22】
予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データを受け取る機能、
前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、取引先別残高データとして集計する機能、
前記取引先別残高データに対して、分析用プログラムを実行する機能、
前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、表示データを生成する機能、
を1つまたは複数のプロセッサに実現させるためのプログラム。
【請求項23】
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する機能、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する機能、
前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する機能、
を1つまたは複数のプロセッサに実現させるための請求項22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する機能、
を1つまたは複数のプロセッサに実現させるための請求項22または23に記載のプログラム。
【請求項25】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する機能、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する機能、
前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する機能、
前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す別の表示データを生成する機能、
を1つまたは複数のプロセッサに実現させるための請求項22または23に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会計情報分析支援装置、方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業の経営の健全性を判断するために、会計情報から得られる様々な財務指標が活用されることが知られている。
【0003】
市販の会計ソフトには、一般的な財務指標を、自動的に計算する機能が搭載されている。
【0004】
したがって、経営者や会計事務所は、この機能を使って得られる一般的な財務指標を、企業の経営の健全性の判断に活用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6463532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、企業の経営の健全性は、必ずしもこれら一般的な財務指標のみから判断できるとは限らない。このため、企業や会計事務所によっては、これら一般的な財務指標に加えて、様々な独自の指標を使って経営分析を行っているところも多い。特に、経営者の中には、自分の経営経験から、独自の分析方法を確立している者も多い。
【0007】
このように、会計情報の分析方法は、経営者毎によって様々異なるので、市販の会計ソフトに搭載されている機能では実現できないものもある。
【0008】
このような場合、経営者や会計事務所は、会計情報から、必要な計算を自分で実施することによって、分析結果を得ている。
【0009】
しかしながら、これは手間を要する上に、計算ミスを伴う恐れもある。特に、計算ミスをした場合、誤った経営判断に至る恐れもあるために、その影響は極めて大きい。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、経営者や会計事務所のようなユーザからの指定に基づいて、会計情報から、様々な分析結果を得ることができる会計情報分析支援装置、方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0012】
すなわち、請求項1の発明の会計情報分析支援装置は、予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データが、企業の各経理担当者から入力される入力部と、前記入力部へ入力された前記仕訳データを、別途登録された取引先データベースの各取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計する集計部と、前記取引先別残高データに対する分析を行う分析用プログラムが記憶された記憶部と、前記取引先別残高データに対して、前記分析用プログラムを実行する分析実行部と、前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する表示制御部とを備える。
【0013】
請求項2の発明は、前記分析用プログラムによる分析が、前記各取引先を、取引先別残高データから求めた移動合計の大きい順にソーティングする処理を含み、前記第1の表示データは、前記各取引先を、前記ソーティングされた順に、前記指定された前記会計期間における第1の取引額と、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における第2の取引額とをともに示す、請求項1に記載の会計情報分析支援装置である。
【0014】
請求項3の発明は、前記分析用プログラムによる分析がさらに、前記各取引先について、前記第1の取引額と前記第2の取引額との差および増減率を算出する処理を含み、前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記差および前記増減率のうちの少なくとも一方とともに示す、請求項2に記載の会計情報分析支援装置である。
【0015】
請求項4の発明は、前記第1の表示データが、前記各取引先をさらに、前記ソーティングされた順である第1の順位とともに示す、請求項2または3に記載の会計情報分析支援装置である。
【0016】
請求項5の発明は、前記第1の表示データが、前記各取引先をさらに、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における取引額の第2の順位とともに示す、請求項2乃至4のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置である。
【0017】
請求項6の発明は、前記第1の表示データが、前記各取引先をさらに、前記第1の順位と、前記第2の順位との差とともに示す、請求項5に記載の会計情報分析支援装置である。
【0018】
請求項7の発明は、前記第1の表示データが、前記各取引先をさらに、前記第1の取引額に対応する第1のグラフと、前記第2の取引額に対応する第2のグラフとともに示す、請求項2乃至6のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置である。
【0019】
請求項8の発明は、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する設定部と、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する判定部と、前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する第1の抽出部とをさらに備える、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置である。
【0020】
請求項9の発明は、前記予め指定された指標が、前記取引額の絶対値、または前記取引額の順位に基づく、請求項8に記載の会計情報分析支援装置である。
【0021】
請求項10の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記表示制御部は、前記第1の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第2の表示データを生成する、請求項8または9に記載の会計情報分析支援装置である。
【0022】
請求項11の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する第2の抽出部をさらに備える、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置である。
【0023】
請求項12の発明は、前記表示制御部が、前記第2の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第3の表示データを生成する、請求項11に記載の会計情報分析支援装置である。
【0024】
請求項13の発明は、前記各取引先から、予め指定された取引先を抽出する第3の抽出部をさらに備える、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置である。
【0025】
請求項14の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記表示制御部は、前記第3の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第4の表示データを生成する、請求項13に記載の会計情報分析支援装置である。
【0026】
請求項15の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する設定部と、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する判定部と、前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する抽出部とを備え、前記表示制御部は、前記抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第5の表示データを生成する、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置である。
【0027】
請求項16の発明は、1つまたは複数のプロセッサを備えた会計情報分析支援装置によって実現される会計情報分析支援方法であって、前記1つまたは複数のプロセッサが、予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データを受け取り、前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計し、前記取引先別残高データに対して、分析用プログラムを実行し、前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、表示データを生成する、会計情報分析支援方法である。
【0028】
請求項17の発明は、前記分析用プログラムによる分析が、前記各取引先を、前記取引先別残高データから得られる移動合計の大きい順にソーティングする処理を含み、前記表示データは、前記各取引先を、前記ソーティングされた順に、前記指定された前記会計期間における第1の取引額と、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における第2の取引額とをともに示す、請求項16に記載の会計情報分析支援方法である。
【0029】
請求項18の発明は、前記分析用プログラムによる分析がさらに、前記各取引先について、前記第1の取引額と前記第2の取引額との差および増減率を算出する処理を含み、前記表示データは、前記各取引先をさらに、前記差および前記増減率のうちの少なくとも一方とともに示す、請求項17に記載の会計情報分析支援方法である。
【0030】
請求項19の発明は、前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定し、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定し、前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する、請求項16乃至18のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法である。
【0031】
請求項20の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する、請求項16乃至19のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法である。
【0032】
請求項21の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定し、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定し、前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出し、前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す別の表示データを生成する、請求項16乃至20のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法である。
【0033】
請求項22の発明は、予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データを受け取る機能、前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、取引先別残高データとして集計する機能、前記取引先別残高データに対して、分析用プログラムを実行する機能、前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、表示データを生成する機能、を1つまたは複数のプロセッサに実現させるためのプログラムである。
【0034】
請求項23の発明は、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する機能、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する機能、前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する機能、を1つまたは複数のプロセッサに実現させるための請求項22に記載のプログラムである。
【0035】
請求項24の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する機能、を1つまたは複数のプロセッサに実現させるための請求項22または23に記載のプログラムである。
【0036】
請求項25の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する機能、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する機能、前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する機能、前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す別の表示データを生成する機能、を1つまたは複数のプロセッサに実現させるための請求項22または23に記載のプログラムである。
【発明の効果】
【0037】
本発明の会計情報分析支援装置、方法、およびプログラムによれば、経営者や会計事務所のようなユーザからの指定に基づいて、会計情報から、様々な分析結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1図1は、本発明の実施形態に係る会計情報分析支援方法が実現される会計情報分析支援装置が適用されるネットワーク環境を例示する概念図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る会計情報分析支援装置の電子回路構成例を示すブロック図である。
図3図3は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
図4図4は、ディスプレイから表示される表示データの別の例を示す図である。
図5図5は、ランク設定を説明するための図である。
図6図6は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
図7図7は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
図8図8は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
図9図9は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
図10図10は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
図11図11は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係る会計情報分析支援方法が適用される会計情報分析支援装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下に、本発明の実施形態に係る会計情報分析支援方法が適用される会計情報分析支援装置を、図面を参照して説明する。
【0040】
なお、以下の実施形態の説明において、同一部分については、同一符号を用いて示し、重複説明を避ける。
【0041】
図1は、本発明の実施形態に係る会計情報分析支援方法が実現される会計情報分析支援装置が適用されるネットワーク環境を例示する概念図である。
【0042】
会計情報分析支援装置10は、図1に示すように、例えば、インターネットのような通信ネットワーク70を介して、複数の経理担当者端末100と通信することができる。
【0043】
なお、図1に例示するようなネットワーク環境には、イーサネット(登録商標)等のLAN、あるいは公衆回線や専用回線を介して複数のLANが接続されるWAN等を含み得る。LANの場合には、必要に応じてルータを介した多数のサブネットから構成される。また、WANの場合には、公衆回線に接続するためのファイアウォール等を適宜備えているが、ここではその図示及び詳細説明を省略する。
【0044】
経理担当者端末100は、企業や会計事務所に設置された端末であり、据置式のPCによって、あるいは、例えばタブレット、モバイルPC等の情報携帯端末によって実現できる。
【0045】
図2は、本発明の実施形態に係る会計情報分析支援装置の電子回路構成例を示すブロック図である。
【0046】
会計情報分析支援装置10は、バス11によって互いに接続されたCPU12、入力部13、記録媒体読取部15、操作部16、ディスプレイ17、メモリ20、および記憶部30を備えている。
【0047】
入力部13は、通信ネットワーク70を介して、経理担当者端末100から送信される仕訳データTを入力として受信し、受信した仕訳データTを、記憶部30に出力する。
【0048】
仕訳データTは、予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む。例えば、会計期間は、1年間とすることができ、この場合、予め定められた開始時点から終了時点は、4月1日から翌年の3月31日までとすることができる。また、会計期間における取引額は、会計期間における月別、週別、日別等の取引額とすることができる。
【0049】
記憶部30は、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等からなり、例えば取引先である得意先aに関する情報(例えば、名称、住所、代表者名、取引期間、注意顧客指定情報、重点顧客指定情報、自社担当者等)を含む取引先データSを格納する取引先データベース31と、入力部13から出力された仕訳データTを格納する仕訳データベース32と、会計期間毎に仕訳データTから集計された取引先残高データに対する分析を行うための分析用プログラムPを記憶するプログラム記憶部33とを記憶している。
【0050】
メモリ20は、集計プログラム21、分析実行プログラム22、表示制御プログラム23、グループ設定プログラム24、グループ判定プログラム25、および抽出プログラム26を記憶している。
【0051】
CPU12は、コンピュータであって、メモリ20に記憶されているこれらプログラム21~26に従い回路各部の動作を制御する。
【0052】
これらプログラム21~26は、メモリ20に予め記憶されていてもよいし、あるいはメモリカード等の外部記録媒体14から記録媒体読取部15を介してメモリ20に読み込まれ記憶されたものであってもよい。これらプログラム21~26は、書き換えできないようになっている。
【0053】
メモリ20は、このようなユーザ書き換え不可能なエリアの他に、書き換え可能なデータを記憶するエリアとして、書込可能データエリア29を確保している。
【0054】
集計プログラム21は、取引先データベース31を参照し、対象期間の仕訳データTを集計して取引先別残高データを生成する。
【0055】
分析実行プログラム22は、集計プログラム21による集計によって得られた取引先別残高データを分析するために、プログラム記憶部33に記憶された分析用プログラムPを実行する。
【0056】
表示制御プログラム23は、分析用プログラムPの実行の結果に基づいて、表示データを生成し、ディスプレイ17から表示させる。
【0057】
図3は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
【0058】
分析用プログラムPは、例えば、得意先aを、取引先別残高データから求めた移動合計の大きい順にソーティングし、各得意先a毎に、当年度の会計期間における取引額である当年金額b、前年度の会計期間における取引額である前年金額c、当年金額bと前年金額cとの差額d(当年金額b-前年金額c)、前年金額cに対する当年金額bの増減率(差額d/前年金額c*100)を示す12か月増減e、当年金額bの順位を示す当年順位f、前年金額cの順位を示す前年順位g、当年順位fと前年順位gとの順位差h(前年順位g-当年順位f)等を求める。
【0059】
表示制御プログラム23によってディスプレイ17から表示される表示データH1は、図3に例示するように、分析用プログラムPの実行結果に基づいてソーティングされた各得意先a毎に、当年金額b、前年金額c、差額d、12か月増減e、当年順位f、前年順位g、および順位差hを表示する。表示制御プログラム23は、これらに加えて、各得意先a毎の取引先データSから得られる、自社との取引期間n、注意顧客への該当有無を示す注意p、重点顧客への該当有無を示す重点q、自社における担当者tも表示データH1に含めてディスプレイ17から表示する。
【0060】
企業等のユーザは、注意顧客に対応する得意先aを、予め任意に設定し、取引先データSに指定することができる。例えば、限定される訳ではないが、直近の2カ月における取引額が連続して減少した得意先aを、注意顧客として指定することができる。注意顧客として指定された得意先aは、表示データH1において、注意p欄に所定のマークが表示される。
【0061】
企業等のユーザは、重点顧客に対応する得意先aを、予め任意に指定し、取引先データSに指定することができる。例えば、限定される訳ではないが、取引額が多い得意先aや、取引期間の長い得意先aを、重点顧客して指定することができる。重点顧客として指定された得意先aは、表示データH1において、重点q欄に所定のマークが表示される。
【0062】
図4は、ディスプレイから表示される表示データの別の例を示す図である。
【0063】
さらに、表示制御プログラム23は、表示データH1においてさらに、図4に例示するように、各得意先a毎に、当年金額bと、前年金額cとにそれぞれ対応するグラフi1、i2を加えて、ディスプレイ17から表示させることもできる。
【0064】
なお、図4では、グラフi1,i2を、棒グラフとして例示しているが、グラフi1,i2は、棒グラフに限定されず、他の任意の形式のグラフであってもよい。
【0065】
グループ設定プログラム24は、各得意先aを、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する。この指標は、例えば、当年順位fや、当年金額bに基づくことができる。
【0066】
図5は、ランク設定を説明するための図である。
【0067】
グループ設定プログラム24は、図5に例示されるような設定画面Fを、ディスプレイ17から表示させる。
【0068】
図5に例示される設定画面Fでは、当年順位fに基づいて設定されるランク設定Raと、当年金額bに基づいて設定されるランク設定Rbとが例示されている。
【0069】
ユーザは、グループ設定プログラム24で設定されるランクの定義として、ランク設定Raかランク設定Rbかのいずれかを選択することができる。ランク設定Raを選択する場合、ユーザが、操作部16を操作して、選択ボタンraを指定することによってなされる。一方、ランク設定Rbを選択する場合、ユーザが、操作部16を操作して、選択ボタンrbを指定することによってなされる。
【0070】
ランク設定Raでは、各得意先aを、当年順位fに基づいて、例えば、S、A、B、C、Dからなる5つのランクの何れかに分類する。例えば、当年順位fが上位5%の得意先aを、最高ランクであるSランクに分類する。以下、当年順位fが、上位5%から20%までの得意先aを、次に高いランクであるAランクに分類し、さらに、当年順位fが、上位20%から80%までの得意先aを、Aランクの次に高いランクであるBランクに分類し、次に、当年順位fが、上位80%以下の得意先aを、Bランクの次に高いランクであるCランクに分類し、当年の取引のなかった得意先aを、最低ランクであるDランクに分類することができる。なお、5%、20%といった境界を示す数値uaは、ユーザが、操作部16を操作することによって、任意の値を入力することにより設定可能である。
【0071】
一方、ランク設定Rbでは、各得意先aを、当年金額bに基づいて、例えば、S、A、B、C、Dからなる5つのランクの何れかに分類する。例えば、当年金額bが15,000,000円以上の得意先aを、最高ランクであるSランクに分類する。以下、当年金額bが、10,000,000円から15,000,000円までの得意先aを、次に高いランクであるAランクに分類し、さらに、当年金額bが、5,000,000円から10,000,000円までの得意先aを、Aランクの次に高いランクであるBランクに分類し、次に、当年金額bが、1円から5,000,000円までの得意先aを、Bランクの次のランクであるCランクに分類し、当年金額bのない得意先aを、最低ランクであるDランクに分類することができる。なお、15,000,000円、10,000,000円といった境界を示す数値ubは、ユーザが、操作部16を操作することによって、任意の値を入力することにより設定可能である。
【0072】
選択ボタンraまたはrbの指定、および、数値uaまたはubの入力を行った後、ユーザは、操作部16を操作して、OKボタンwをクリックする。これによって、ランク設定の定義がなされる。
【0073】
グループ判定プログラム25は、当年順位fや、当年金額bといった指標に基づいて、各得意先aが、各ランクS,A,B,C,Dのうち、どのランクに分類されるのかを判定する。判定された結果は、表示データH1に反映され、図3および図4に例示されるように、当年順位f、前年順位gにおいて括弧内に示されるように、ディスプレイ17から表示される。
【0074】
抽出プログラム26は、各得意先aのうち、抽出条件を満たす得意先aを抽出するためのプログラムである。抽出条件としては、限定されないが、例えば、以下の4つを含むことができる。
【0075】
第1の抽出条件は、前の会計期間からランクが降格した得意先aであることである。例えば、図3の例を用いて説明すると、「M株式会社」という得意先aは、前年ランクがAであったが、当年ランクがBであり、ランクが降格しているので、第1の抽出条件を満たしている。
【0076】
第2の抽出条件は、注意pとして指定されている得意先aであることである。
【0077】
第3の抽出条件は、重点qとして指定されている得意先aであることである。
【0078】
第4の抽出条件は、特定のランクに該当する得意先aであることである。
【0079】
図3に例示されているように、ディスプレイ17からは、抽出条件設定ボタンkも表示される。抽出条件設定ボタンkは、第1の抽出条件を設定するための設定ボタンk1、第2の抽出条件を設定するための設定ボタンk2、第3の抽出条件を設定するための設定ボタンk3、および第4の抽出条件を設定するための設定ボタンk4を備えている。
【0080】
ユーザは、操作部16を操作して、所望する設定ボタンk1、k2、k3、k4を指定することによって、4つの抽出条件のうちの何れか1つを指定することも、何れか2つのANDとして指定することも、何れか3つのANDとして指定することも、4つすべてのANDとして指定することもできる。また、設定ボタンk4は、S、A、B、C、Dの各ランクを個別に設定できるようになっており、ユーザは、操作部16を操作して、設定ボタンk4から、複数のランクを含む所望のランクを指定することによって、第4の抽出条件を指定することができる。
【0081】
抽出プログラム26は、このように指定された抽出条件に一致する得意先aを抽出する。
【0082】
表示制御プログラム23は、抽出プログラム26によって抽出された得意先aについて、既に分析用プログラムPの実行によって得られている種々の分析結果を、ディスプレイ17から表示させる。種々の分析結果の表示例を、図6図11に例示する。
【0083】
図6図11は、ディスプレイから表示される表示データの一例を示す図である。
【0084】
図6は、設定ボタンk4において、ランクS、Aが指定された場合に、抽出プログラム26によって抽出された取引先の分析結果を示す表示データの例を示す。
【0085】
図6には、図3に例示される得意先aのうち、ランクSに属する得意先aである「A株式会社」、「B株式会社」と、ランクAに属する得意先aである「C株式会社」、「D株式会社」、および「E株式会社」が抽出され、表示されている。
【0086】
さらに、表示制御プログラム23は、図4を用いて説明したのと同様に、図6に例示される分析結果においてさらに、図7に例示するように、各得意先a毎に、当年金額bと、前年金額cとにそれぞれ対応するグラフi1、i2を加えて、ディスプレイ17から表示させることもできる。
【0087】
表示制御プログラム23はさらに、図8に例示するように、図7に例示される棒グラフのみを拡大表示することもできる。
【0088】
図9は、設定ボタンk4によってランクS、Aが指定されることに加えて、設定ボタンk2によって注意pも指定された場合に、抽出プログラム26によって抽出された得意先aの分析結果の、表示制御プログラム23によるディスプレイ17からの表示データの例を示す。
【0089】
設定ボタンk4によってランクS、Aが指定されることに加えて、設定ボタンk2によって注意pも指定されることによって、抽出プログラム26によって、図6に示す分析結果の表示データH2から、注意pとして指定されている「A株式会社」、「E株式会社」、および「D株式会社」が抽出される。
【0090】
表示制御プログラム23はさらに、抽出プログラム26によって抽出された得意先aの、過去(例えば、直近3カ月)の取引額を月別に表示する表示データH3を生成し、図9に例示するように、ディスプレイ17から表示させることもできる。図9は、直近の3か月分の当年金額b1~b3(すなわち、2019年7月分の当年金額b1、2019年8月分の当年金額b2、および2019年9月分の当年金額b3)を示している。当年金額b1、b2、b3の数値の前には、前の月に対する取引額の増減(増の場合↑、減の場合↓)を示す矢印も示されている。
【0091】
さらに、表示制御プログラム23は、図4を用いて説明したのと同様に、図9に例示される表示データH3からさらに、図10に例示するように、各得意先a毎に、直近の3か月分の当年金額b1~b3にそれぞれ対応するグラフj1~j3を、ディスプレイ17から表示させることもできる。
【0092】
さらに、表示制御プログラム23は、図11に例示するように、抽出プログラム26によって抽出された特定の得意先aについて、月別の取引額を当年分と前年分とを比較して表示する表示データH4を作成し、ディスプレイ17から表示させることもできる。
【0093】
図11に示す例では、得意先aとして抽出された「A株式会社」の、前年11月から本年10月までの月別の取引額の棒グラフj1が、前年同月における取引額の棒グラフj2と並べて表示されている。なお、棒グラフは一例であって、他の任意の形式のグラフで表示することもできる。
【0094】
表示制御プログラム23は、例えば「A株式会社」のように、同一取引先の過去の仕訳データTを、仕訳データベース32から取得することにより、図11に示すような表示データH6を、ディスプレイ17から表示させることができる。
【0095】
次に、以上のように構成した本発明の実施形態に係る会計情報分析支援方法が適用される会計情報分析支援装置の動作例について説明する。
【0096】
図12は、本発明の実施形態に係る会計情報分析支援方法が適用される会計情報分析支援装置の動作例を示すフローチャートである。
【0097】
会計情報分析支援装置10には、各企業の経理担当者端末100から、通信ネットワーク70を介して、仕訳データTが送信される(S1)。
【0098】
仕訳データTは、会計情報分析支援装置10において入力部13において受信され、記憶部30に出力され、さらに記憶部30において、仕訳データベース32に格納される(S2)。
【0099】
集計プログラム21によって、取引先データベース31が参照され、対象期間の仕訳データTが集計され、取引先別残高データが生成される(S3)。
【0100】
次に、プログラム記憶部33に記憶された分析用プログラムPが分析実行プログラム22によって呼び出され、取引先別残高データに対して、分析用プログラムPが実行される(S4)。
【0101】
分析用プログラムPの実行によって、各得意先aは、取引先残高データから求めた移動合計の大きい順にソーティングされ、各得意先a毎に、当年金額b、前年金額c、当年金額bと前年金額cとの差額d(当年金額b-前年金額c)、前年金額cに対する当年金額bの12か月増減e(差額d/前年金額c*100)、当年順位f、前年順位g、順位差h等が求められる。
【0102】
このような分析用プログラムPの実行結果に基づいて、表示制御プログラム23によって、表示データH1が生成され、図3および図4に例示されるように、ディスプレイ17から表示される(S5)。
【0103】
図3に例示される表示データH1からは、移動合計の大きい順にソーティングされた各得意先a毎に、当年金額b、前年金額c、差額d、12か月増減e、当年順位f、前年順位g、および順位差hが表示される。それに加えて、取引先データベース31に格納された得意先aの取引先データSに基づいて、自社との取引期間n、注意p、重点q、および担当者tも表示される。
【0104】
図4に例示される表示データH1からは、図3に例示される表示データH1においてさらに、各得意先a毎に、当年金額bと、前年金額cとにそれぞれ対応するグラフi1、i2も表示される。
【0105】
また、会計情報分析支援装置10は、分析用プログラムPによってなされる分析にバリエーションを持たせるために、各得意先aを、予め指定された指標に基づいて決定される複数のランクの何れかに分類することができる。この分類は、グループ設定プログラム24と、グループ判定プログラム25とによって実現される。
【0106】
グループ設定プログラム24では、各得意先aを、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクが設定される。このランク設定は、例えば、グループ設定プログラム24によってディスプレイ17から表示される図5に例示されるような設定画面Fを使って、ユーザによって指定される。
【0107】
図5に示される設定画面Fでは、当年順位fに基づいて設定されるランク設定Raと、当年金額bに基づいて設定されるランク設定Rbとが例示されている。
【0108】
図5に示される設定画面Fから、ユーザは、グループ設定プログラム24で設定されるランクの定義として、ランク設定Raかランク設定Rbかのいずれかを選択することができる。
【0109】
ランク設定Raでは、例えば、当年順位fが上位5%の得意先aを最高ランクであるSランクに、上位5%から20%までの得意先aをAランクに、上位20%から80%までの得意先aをBランクに、上位80%以下の得意先aをCランクに、当年に取引のなかった得意先aを、最低ランクであるDランクに分類することができる。
【0110】
一方、ランク設定Rbでは、例えば、当年金額bが15,000,000円以上の得意先aを最高ランクであるSランクに、10,000,000円から15,000,000円までの得意先aをAランクに、5,000,000円から10,000,000円までの得意先aをBランクに、1円から5,000,000円までの得意先aをCランクに、当年金額bのない得意先aを、最低ランクであるDランクに分類することができる。
【0111】
グループ判定プログラム25では、このようにグループ設定プログラム24によって設定されたランクのうち、各得意先aが、どのランクに分類されるのかが判定される。判定された結果は、表示データH1に反映され、図3および図4に例示されるように、当年順位f、前年順位gにおいて括弧内に示されるように、ディスプレイ17から表示される。
【0112】
このような指定は、前述したステップS1よりも前に予め実施しておき、取引先データSに結果を指定することができる。また、ステップS1~S5と並行して実施し、取引先データSに結果を指定することができる。
【0113】
抽出プログラム26では、各得意先aのうち、ユーザによって設定された抽出条件を満たす得意先aが抽出される(S7)。これを実施するために、ユーザは、ステップS7を実施する前に、図3に例示されるように、ディスプレイ17から表示される抽出条件設定ボタンkに含まれる設定ボタンk1、k2、k3、k4を任意に指定することによって、抽出条件を設定する(S6)。
【0114】
ステップS7において抽出プログラム26によって得意先aが抽出されると、抽出された得意先aについて、既に分析用プログラムPの実行によって得られた種々の分析結果が、表示制御プログラム23によって、図6図11に例示するように、ディスプレイ17から表示される(S8)。
【0115】
図6図8は、設定ボタンk4において、ランクS、Aが指定された場合に、抽出プログラム26によって抽出された得意先aの分析結果の表示データH2の例を示す。このように、ランクの高い得意先aに絞られた分析結果をユーザに提供することができる。
【0116】
図9図10は、設定ボタンk4によってランクS、Aが指定されることに加えて、設定ボタンk2によって注意pに該当する得意先aも指定された場合に、抽出プログラム26によって抽出された得意先aの分析結果の表示データH3の例を示す。設定ボタンk4によってランクS、Aが指定されることに加えて、設定ボタンk2によって注意pも指定されることによって、ランクも高く、かつ注意pにも指定されている得意先aに絞られた分析結果をユーザに提供することができる。特に、表示データH3に示される分析結果は、図6図8に示す分析結果とは異なり、直近3か月の月別の当年金額b1~b3も表示されているので、取引額のきめ細かな推移を示す情報を、ユーザに提供することができる。
【0117】
図11は、抽出プログラム26によって抽出された特定の得意先aについて、月別の取引額が、当年分と前年分とで比較表示された表示データH4の例を示している。これによって、月別の取引額を、その前年同月の取引額と比較しながら、ユーザに提供することができる。
【0118】
上述したように、本発明の実施形態に係る会計情報分析支援方法が適用される会計情報分析支援装置によれば、経営者や会計事務所のようなユーザからの指定に基づいて、会計情報から、様々な分析結果を得ることができる。
【0119】
そして、この分析結果を、表やグラフによって視覚的に表示したり、他の得意先aのものと比較して表示するなど、様々な観点から捉えることができるので、経営判断に有用な様々な知見をユーザに提供することができる。
【0120】
これによって、経営者は、独自の分析方法を用いている場合であっても、その分析方法に対応する分析結果を、正確かつ迅速に取得し、経営判断に役立てることができる。
【0121】
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0122】
例えば、上記実施形態では、会計情報分析支援装置10が、単一のハードウェアで実現される構成例について説明した。しかしながら、本発明の実施形態に係る会計情報分析方法が適用された会計情報分析支援装置10は、単一のハードウェアで実現される構成に限定されず、クラウドのように、複数のサーバを組み合わせて、すなわち、1つまたは複数のプロセッサを使って実現することもでき、このような構成もまた、本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0123】
10・・会計情報分析支援装置
11・・バス
12・・CPU
13・・入力部
14・・外部記録媒体
15・・記録媒体読取部
16・・操作部
17・・ディスプレイ
20・・メモリ
21・・集計プログラム
22・・分析実行プログラム
23・・表示制御プログラム
24・・グループ設定プログラム
25・・グループ判定プログラム
26・・抽出プログラム 29・・書込可能データエリア
30・・記憶部
31・・取引先データベース
32・・仕訳データベース
33・・プログラム記憶部
70・・通信ネットワーク
100・・経理担当者端末
A、B、C、D、S・・ランク
F・・設定画面
H1、H2、H3、H4、H5、H6・・表示データ
P・・分析用プログラム
Ra、Rb・・ランク設定
S・・取引先データ
T・・仕訳データ
a・・得意先
b、b1、b2、b3・・当年金額
c・・前年金額
d・・差額
e・・12か月増減
f・・当年順位
g・・前年順位
h・・順位差
i1、i2、j1、j2、j3・・グラフ
k・・抽出条件設定ボタン
k1、k2、k3、k4・・設定ボタン
p・・注意
q・・重点
ra、rb・・選択ボタン
t・・担当者
ua・・数値
ub・・数値
w・・OKボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データが入力される入力部と、
取引先に関する情報を含む取引先データを格納する取引先データベースと、
前記入力部へ入力された前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計する集計部と、
前記取引先別残高データに対する分析を行う分析用プログラムが記憶された記憶部と、
前記取引先別残高データに対して、前記分析用プログラムを実行する分析実行部と、
前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する表示制御部と
前記各取引先から、予め指定された取引先を抽出する第3の抽出部とを備え、
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記表示制御部は、前記第3の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第4の表示データを生成する、会計情報分析支援装置。
【請求項2】
前記分析用プログラムによる分析は、前記各取引先を、前記取引先別残高データから得られる移動合計の大きい順にソーティングする処理を含み、
前記第1の表示データは、前記各取引先を、前記ソーティングされた順に、指定された前記会計期間における第1の取引額と、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における第2の取引額とをともに示す、請求項1に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項3】
前記分析用プログラムによる分析はさらに、前記各取引先について、前記第1の取引額と前記第2の取引額との差および増減率を算出する処理を含み、
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記差および前記増減率のうちの少なくとも一方とともに示す、請求項2に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項4】
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記ソーティングされた順である第1の順位とともに示す、請求項2または3に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項5】
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における取引額の第2の順位とともに示す、請求項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項6】
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記第1の順位と、前記第2の順位との差とともに示す、請求項5に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項7】
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記第1の取引額に対応する第1のグラフと、前記第2の取引額に対応する第2のグラフとともに示す、請求項2乃至6のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項8】
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する設定部と、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する判定部と、
前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する第1の抽出部とをさらに備える、請求項乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項9】
前記予め指定された指標は、前記取引額の絶対値、または前記取引額の順位に基づく、請求項8に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項10】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記表示制御部は、前記第1の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第2の表示データを生成する、請求項8または9に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項11】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する第2の抽出部をさらに備える、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記第2の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第3の表示データを生成する、請求項11に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項13】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する設定部と、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する判定部と、
前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する抽出部とを備え、
前記表示制御部は、前記抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第5の表示データを生成する、請求項乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置。
【請求項14】
1つまたは複数のプロセッサを備えた会計情報分析支援装置によって実現される会計情報分析支援方法であって、
前記1つまたは複数のプロセッサが、
予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データを受け取る処理と
前記仕訳データを、取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計する処理と
前記取引先別残高データに対して、分析用プログラムを実行する処理と
前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する処理と
前記各取引先から、予め指定された取引先を抽出する処理とを実行し、
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記第1の表示データを生成する処理は、前記抽出する処理において抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第4の表示データを生成する処理を含む、会計情報分析支援方法。
【請求項15】
前記分析用プログラムを実行する処理は、前記各取引先を、前記取引先別残高データから得られる移動合計の大きい順にソーティングする処理を含み、
前記第1の表示データは、前記各取引先を、前記ソーティングされた順に、指定された前記会計期間における第1の取引額と、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における第2の取引額とをともに示す、請求項14に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項16】
前記分析用プログラムを実行する処理はさらに、前記各取引先について、前記第1の取引額と前記第2の取引額との差および増減率を算出する処理を含み、
前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記差および前記増減率のうちの少なくとも一方とともに示す、請求項15に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項17】
前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する処理と
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する処理と
前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する処理とを実行する、請求項15または16に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項18】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、
前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する処理を実行する、請求項15乃至17のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項19】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する処理と
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する処理と
前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する処理と
前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す別の表示データを生成する処理とを実行する、請求項15乃至18のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法。
【請求項20】
予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データを受け取る機能、
前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、取引先別残高データとして集計する機能、
前記取引先別残高データに対して、分析用プログラムを実行する機能、
前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する機能、
前記各取引先から、予め指定された取引先を抽出する機能を1つまたは複数のプロセッサに実現させ
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記第1の表示データを生成する機能は、前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第4の表示データを生成する機能を含む、プログラム。
【請求項21】
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する機能、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する機能、
前記各取引先のうち、前記ランクが、前の会計期間から降格した取引先を抽出する機能、
を1つまたは複数のプロセッサに実現させるための請求項20に記載のプログラム。
【請求項22】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する機能、
を1つまたは複数のプロセッサにさらに実現させるための請求項20または21に記載のプログラム。
【請求項23】
前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、
前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する機能、
前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する機能、
前記各取引先から、前記ランクが、前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する機能、
前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す別の表示データを生成する機能、
を1つまたは複数のプロセッサにさらに実現させるための請求項21に記載のプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
すなわち、請求項1の発明の会計情報分析支援装置は、予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データが、企業の各経理担当者から入力される入力部と、前記入力部へ入力された前記仕訳データを、別途登録された取引先データベースの各取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計する集計部と、前記取引先別残高データに対する分析を行う分析用プログラムが記憶された記憶部と、前記取引先別残高データに対して、前記分析用プログラムを実行する分析実行部と、前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する表示制御部と、前記各取引先から、予め指定された取引先を抽出する第3の抽出部とを備え、前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記表示制御部は、前記第3の抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第4の表示データを生成する
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項2の発明は、前記分析用プログラムによる分析が、前記各取引先を、取引先別残高データから求めた移動合計の大きい順にソーティングする処理を含み、前記第1の表示データは、前記各取引先を、前記ソーティングされた順に、指定された前記会計期間における第1の取引額と、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における第2の取引額とをともに示す、請求項1に記載の会計情報分析支援装置である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
請求項5の発明は、前記第1の表示データが、前記各取引先をさらに、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における取引額の第2の順位とともに示す、請求項に記載の会計情報分析支援装置である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
請求項8の発明は、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する設定部と、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する判定部と、前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出する第1の抽出部とをさらに備える、請求項乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
請求項13の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する設定部と、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する判定部と、前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する抽出部とを備え、前記表示制御部は、前記抽出部によって抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第5の表示データを生成する、請求項乃至7のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援装置である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
請求項14の発明は、1つまたは複数のプロセッサを備えた会計情報分析支援装置によって実現される会計情報分析支援方法であって、前記1つまたは複数のプロセッサが、予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データを受け取る処理と、前記仕訳データを、取引先に関連付けて、前記会計期間毎に取引先別残高データとして集計する処理と、前記取引先別残高データに対して、分析用プログラムを実行する処理と、前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する処理と前記各取引先から、予め指定された取引先を抽出する処理とを実行し、前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記第1の表示データを生成する処理は、前記抽出する処理において抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第4の表示データを生成する処理を含む、会計情報分析支援方法である。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
請求項15の発明は、前記分析用プログラムを実行する処理が、前記各取引先を、前記取引先別残高データから得られる移動合計の大きい順にソーティングする処理を含み、前記第1の表示データは、前記各取引先を、前記ソーティングされた順に、前記指定された前記会計期間における第1の取引額と、前記指定された前記会計期間よりも前の会計期間における第2の取引額とをともに示す、請求項14に記載の会計情報分析支援方法である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
請求項16の発明は、前記分析用プログラムを実行する処理がさらに、前記各取引先について、前記第1の取引額と前記第2の取引額との差および増減率を算出する処理を含み、前記第1の表示データは、前記各取引先をさらに、前記差および前記増減率のうちの少なくとも一方とともに示す、請求項15に記載の会計情報分析支援方法である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
請求項17の発明は、前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する処理と、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する処理と、前記各取引先のうち、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先を抽出するする処理とを実行する、請求項15または16に記載の会計情報分析支援方法である。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
請求項18の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する処理を実行する、請求項15乃至17のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法である。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
請求項19の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記1つまたは複数のプロセッサがさらに、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する処理と、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する処理と、前記各取引先から、前記ランクが、前記前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する処理と、前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す別の表示データを生成する処理とを実行する、請求項15乃至18のうち何れか1項に記載の会計情報分析支援方法である。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
請求項20の発明は、予め定められた開始時点から終了時点までの期間である会計期間における取引額の情報を含む仕訳データを受け取る機能、前記仕訳データを、前記取引先に関連付けて、取引先別残高データとして集計する機能、前記取引先別残高データに対して、分析用プログラムを実行する機能、前記分析用プログラムの実行の結果に基づいて、第1の表示データを生成する機能、前記各取引先から、予め指定された取引先を抽出する機能を1つまたは複数のプロセッサに実現させ、前記会計期間は1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記第1の表示データを生成する機能は、前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す第4の表示データを生成する機能を含む、プログラムである。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
請求項21の発明は、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する機能、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する機能、前記各取引先のうち、前記ランクが、前の会計期間から降格した取引先を抽出する機能、を1つまたは複数のプロセッサに実現させるための請求項20に記載のプログラムである。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
請求項22の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記各取引先から、前記月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先を抽出する機能、を1つまたは複数のプロセッサにさらに実現させるための請求項20または21に記載のプログラムである。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
請求項23の発明は、前記会計期間が1年間であり、前記会計期間における取引額の情報は、前記会計期間における月別の取引額の情報を含み、前記各取引先を、予め指定された指標に基づいて分類するための複数のランクを設定する機能、前記指標に基づいて、前記各取引先が、前記複数のランクのうち、どのランクに分類されるのかを判定する機能、前記各取引先から、前記ランクが、前の会計期間から降格した取引先、月別の取引額が、直近の2カ月において連続して減少した取引先、および予め指定された取引先、のうちの少なくとも何れかを抽出する機能、前記抽出された取引先の前記月別の取引額を、過去1年間にわたって示す別の表示データを生成する機能、を1つまたは複数のプロセッサにさらに実現させるための請求項21に記載のプログラムである。