(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096779
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】水路
(51)【国際特許分類】
E02B 5/02 20060101AFI20230630BHJP
E02D 17/08 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
E02B5/02 G
E02D17/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212762
(22)【出願日】2021-12-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006839
【氏名又は名称】日鉄建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】大高 範寛
(72)【発明者】
【氏名】吉田 幸司
(72)【発明者】
【氏名】藤本 雄充
【テーマコード(参考)】
2D044
【Fターム(参考)】
2D044AA11
(57)【要約】
【課題】流水量の低下を抑制できる水路を提供する。
【解決手段】水路100は、腹起し材2A,2Bと水路本体1との間に設けられ、水路本体1から腹起し材2A,2Bへ荷重を伝達する荷重伝達部材3A,3Bと、を備える。この荷重伝達部材3A,3Bは、水路本体1に設計値の範囲内で作用する外力Fを腹起し材2A,2Bへ伝達する。従って、水路本体1に作用した荷重は、荷重伝達部材3A,3Bを介して、腹起し材2A,2Bへ良好に伝達することができる。そのため、水路本体1の変形を抑制することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
U字状に折り曲げられた波形鋼板を有する水路本体と、
前記水路本体の上縁部に、前記水路本体の長手方向に沿って取り付けられた腹起し材と、
前記腹起し材と前記水路本体との間に設けられ、前記水路本体から前記腹起し材へ荷重を伝達する荷重伝達部材と、を備える水路であって、
前記荷重伝達部材は、前記水路本体に設計値の範囲内で作用する外力を前記腹起し材へ伝達する、水路。
【請求項2】
前記波形鋼板は、コルゲート鋼板からなる、請求項1に記載の水路。
【請求項3】
前記腹起し材は、H形鋼を有する、請求項1又は2に記載の水路。
【請求項4】
前記腹起し材は、溝形鋼を有する、請求項1又は2に記載の水路。
【請求項5】
前記水路の高さを「x」とし、前記荷重伝達部材の板厚を「y」とした場合、以下の式(1)を満たす、請求項1~4の何れか一項に記載の水路。
y≧1.75×x …(1)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、U字状に折り曲げられた波形鋼板を有する水路本体と、水路本体の上縁部に、水路本体の長手方向に沿って取り付けられた腹起し材と、を備える水路が知られている(特許文献1)。この水路では、地盤変動等による荷重によって容易に変形することで腹起し材の変形を小さくすることができる部材を介して、腹起し材が水路本体に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、腹起し材と水路本体とを連結する部材が容易に変形することで、腹起し材の変形を小さくするという事は、腹起し材は変形しないが、水路本体は変形することを意味する。このように、水路本体が変形してしまうと、元々の水路で見込んでいた流水量が流下できなくなる可能性がある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、流水量の低下を抑制できる水路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る水路は、U字状に折り曲げられた波形鋼板を有する水路本体と、水路本体の上縁部に、水路本体の長手方向に沿って取り付けられた腹起し材と、腹起し材と水路本体との間に設けられ、水路本体から腹起し材へ荷重を伝達する荷重伝達部材と、を備える水路であって、荷重伝達部材は、水路本体に設計値の範囲内で作用する外力を腹起し材へ伝達する。
【0007】
本発明に係る水路は、腹起し材と水路本体との間に設けられ、水路本体から腹起し材へ荷重を伝達する荷重伝達部材と、を備える。この荷重伝達部材は、水路本体に設計値の範囲内で作用する外力を腹起し材へ伝達する。従って、水路本体に作用した荷重は、荷重伝達部材を介して、腹起し材へ良好に伝達することができる。そのため、水路本体の変形を抑制することができる。以上より、水路の流水量の低下を抑制できる。
【0008】
波形鋼板は、コルゲート鋼板からなってよい。この場合、水路本体の強度を確保して変形を抑制することができる。
【0009】
腹起し材は、H形鋼を有してよい。この場合、腹起し材の強度を確保することができる。
【0010】
腹起し材は、溝形鋼を有してよい。この場合、腹起し材の強度を確保することができる。
【0011】
水路の高さを「x」とし、荷重伝達部材の板厚を「y」とした場合、以下の式(1)を満たしてよい。この場合、荷重伝達部材の十分な板厚を確保し、水路本体の荷重を腹起し材へ伝達することができる。
y≧1.75×x …(1)
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、流水量の低下を抑制できる水路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る水路の概略断面図である。
【
図6】荷重伝達部材性能確認試験に用いた試験体を示す図である。
【
図7】荷重伝達部材性能確認試験の試験条件及び試験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る水路100の概略断面図である。
図2は、水路100を上方から見た概略平面図である。水路100は、地盤101に設けられ、水Wの流路を形成する構造物である。なお、以降の説明においては、水路100の幅方向を「幅方向D1」と称し、水路100が延びる方向を「長手方向D2」と称し、上下方向を「上下方向D3」と称する。なお、幅方向D1のうち
図1において紙面右側を「右側」とし、紙面左側を「左側」とする。水路100は、水路本体1と、腹起し材2A,2Bと、荷重伝達部材3A,3Bと、切梁4と、を備える。
【0016】
水路本体1は、地盤101内に埋設されて、当該地盤101内に水Wを流す流路を形成する部材である。水路本体1は、長手方向D2から見て断面U字状の形状を有している。水路本体1は、当該断面U字状の形状を維持した状態で、長手方向D2に沿って延在する。水路本体1は、側壁部1a,1bと、底壁部1cと、を備える。側壁部1aは、底壁部1cの幅方向D1の右側の端部から上側へ立ち上がる壁部である。側壁部1bは、底壁部1cの幅方向D1の左側の端部から上側へ立ち上がる壁部である。
【0017】
ここで、水路本体1は、U字状に折り曲げられた波形鋼板10を有する。具体的には、
図4に示すように、波形鋼板10は、長手方向D2に沿って湾曲形状が連続するような波形形状を有している。このような波形鋼板10は、例えば、コルゲート鋼板からなる。
図4に示すように、側壁部1aにおいて、波形鋼板10の波形形状は、一定の状態で上下方向D3に延びている。側壁部1bにおける波形鋼板10は、側壁部1aと同様に波形形状が一定の状態で上下方向D3に延びる。底壁部1cにおいて、波形鋼板10の波形形状は、一定の状態で幅方向D1に延びている。
【0018】
腹起し材2A,2Bは、水路本体1の上縁部に、水路本体1の長手方向D2に沿って取り付けられた部材である。腹起し材2Aは、幅方向D1における右側の側壁部1aの上縁部に設けられる。腹起し材2Aは、幅方向D1における左側の側壁部1bの上縁部に設けられる。腹起し材2A,2Bは、幅方向D1に互いに離間した状態で平行をなすように、長手方向D2に延びる(
図2参照)。
【0019】
切梁4は、腹起し材2Aと腹起し材2Bとの間で幅方向D1に延びて、両者を連結する部材である。腹起し材2A,2Bに対して、長手方向D2に離間した状態で複数の切梁4が設けられる。
【0020】
荷重伝達部材3A,3Bは、腹起し材2A,2Bと水路本体1との間に設けられ、水路本体1から腹起し材2A,2Bへ荷重を伝達する部材である。荷重伝達部材3Aは、幅方向D1における右側の側壁部1aの上縁部に設けられる。これにより、腹起し材2Aは、荷重伝達部材3Aを介して、側壁部1aの上縁部に設けられる。荷重伝達部材3Bは、幅方向D1における左側の側壁部1bの上縁部に設けられる。これにより、腹起し材2Bは、荷重伝達部材3Bを介して、側壁部1bの上縁部に設けられる。荷重伝達部材3A,3Bは、幅方向D1に互いに離間した状態で平行をなすように、長手方向D2に延びる。
【0021】
次に、
図3を参照して、腹起し材2B及び荷重伝達部材3Bの更に詳細な構成について説明する。なお、腹起し材2A及び荷重伝達部材3Aは、腹起し材2B及び荷重伝達部材3Bに対して左右対称な構成を有する。腹起し材2Bは、H形鋼20からなる。具体的に、腹起し材2Bは、ウェブ部11と、フランジ部12,13と、を有する。ウェブ部11は、幅方向D1に平行に延びるように配置される。フランジ部12は、幅方向D1の水路側(ここでは右側)におけるウェブ部11の端部において、上下方向D3に平行に延びる。フランジ部13は、幅方向D1の地盤101側(ここでは左側)におけるウェブ部11の端部において、上下方向D3に平行に延びる。フランジ部12,13は、ウェブ部11に対して上側及び下側へ延びる。
【0022】
荷重伝達部材3Bは、90°に屈曲したL字鋼からなる。荷重伝達部材3Bは、片部16,17を有する。片部16は、幅方向D1に平行に延びる。片部16は、ウェブ部11の下面にボルト締めによって固定される。片部16は、幅方向D1の水路側(ここでは右側)における片部16の端部において、上下方向D3に平行に延びる。片部17は、片部17から下側へ延びる。片部17の幅方向D1の地盤101側の面には、水路本体1の側壁部1bがボルト締めによって固定される。
【0023】
ここで、荷重伝達部材3A,3Bは、水路本体1に設計値の範囲内で作用する外力を腹起し材2A,2Bへ伝達する。設計値の範囲内の外力について
図5を参照して説明する。設計値の範囲内の外力とは、通常時の使用状態において、水路本体1に対して地盤101の土や地下水から受けることが想定される範囲内の荷重である。荷重伝達部材3A,3Bが外力を腹起し材2A,2Bへ伝達することとは、荷重伝達部材3A,3Bが水路本体1を介して外力を受けたときに、変形を抑制して腹起し材2A,2Bへ荷重を伝達することができることを意味する。
図5に示すように、水路100の横の道を車両Vが走行すると、地盤101が車両Vの重みによって圧縮される。そして、地盤101から、水路本体1の側壁部1aに対して幅方向D1の外力Fが作用する。外力Fは、地面から深い位置ほど大きくなる。水路100の横を走行すると想定される車両Vによる上載荷重や地盤の単位体積重量から求められる土圧や地下水位から求められる水圧に基づいて、想定される外力の設計値の範囲が決定される。
【0024】
荷重伝達部材3A,3Bの板厚は、水路本体1に設計値の範囲内で作用する外力を腹起し材2A,2Bへ伝達することができるような強度を有する。例えば、荷重伝達部材3A,3Bは、水路本体1に設計値の範囲内で作用する外力を腹起し材2A,2Bへ伝達することができる板厚に調整される。
図6~
図8を参照して、荷重伝達部材3A,3Bが外力を腹起し材2A,2Bへ伝達することができる板厚の範囲を導き出すための試験内容について説明する。
【0025】
図6は、荷重伝達部材性能確認試験で用いた試験体200を示す。
図6に示すように、腹起し材2B及び荷重伝達部材3Bを準備し、水路本体1の水路高さH(
図5参照)に対応する長さの波形鋼板10を準備する。これらの部材を上下逆さまにして配置する。このとき、腹起し材2Bは図示されない台座などに固定する。また、側壁部1bの上端部に対して頭部固定治具201を取り付ける。次に、水路本体1の波形鋼板10のサイズごとに、作用する外力TFを算出する。算出された外力TFを頭部固定治具201に作用させる(
図6(b))。荷重伝達部材3Bが降伏することなく、腹起し材2Bに荷重が伝達されているかを確認する。荷重伝達部材3Bの降伏は、ひずみゲージ及び繰り返し載荷による残留変形によって確認する。このような試験を荷重伝達部材3Bの板厚を変えて繰り返し行う。当該試験により、荷重を確実に伝達することができる荷重伝達部材3Bの最低板厚を定めた。
【0026】
なお、腹起し材2Bの断面寸法は200mm×200mm、板厚はフランジ12mm、ウェブ8mmを用いた。荷重伝達部材3Bの断面寸法は90mm×90mmに設定された。波形鋼板10の板厚は4.5mmを使用し、波形の寸法は波の深さが約50mm、波のピッチが150mmのものを使用した。また、各部材の材質については、腹起し材2Bは、SS400材、荷重伝達部材3Bは、SS400材相当品、波板鋼板には、SS330材を使用した。
【0027】
試験を行った水路高さと、それらの水路高さに対して作用すると想定される外力を
図7(a)に示す。これらの想定外力に対して、0.8、1.6、2.0、3.2、4.0、4.5、6.0の板厚の荷重伝達部材3Bを準備した。
図7(b)は、各水路高さの想定外力にて試験を行った結果を示す。
図7(b)において「OK」は、準備した板厚のうち、降伏せずに荷重を伝達することができた最低板厚を示す。「NG」は、準備した板厚のうち、降伏した最大板厚を示す。なお、
図7(b)の「板厚」とは、試験前にシミュレーションを行うことで、算出された荷重伝達部材3Bの必要最低板厚である。試験では、算出された板厚付近の板厚の荷重伝達部材3Bに対して試験を行った。
【0028】
図7(b)に示す試験結果をプロットしたグラフを
図8(a)に示す。
図8(a)のグラフの横軸(x軸)は水路高さであり、縦軸(y軸)は荷重伝達部材3Bの板厚である。すなわち、水路100の水路高さを「x」とし、荷重伝達部材3A,3Bの板厚を「y」とした。「OK」の結果を円でプロットし、「NG」の結果を三角形でプロットした。当該結果に対して、原点を通る境界線Lを設定した。このとき、境界線Lは式(1)で表される。
【0029】
上述の演算結果に基づいて、水路高さ「x」と荷重伝達部材3A,3Bの板厚「y」の数値範囲について
図8(b)を参照して説明する。境界線Lは、各水路高さ「x」に対する荷重伝達部材3A,3Bの板厚「y」の最低値であると見なすことができる。従って、水路100の高さを「x」とし、荷重伝達部材3A,3Bの板厚を「y」とした場合、以下の式(1)を満たす。式(1)を満たす領域では、荷重伝達部材3A,3Bが降伏することなく荷重を伝達することができる。
y≧1.75×x …(1)
【0030】
荷重伝達部材3A,3Bにサイズの大きい形鋼を用いる場合、本体サイズに対して、荷重伝達部材3A,3Bおよび腹起し材2A,2Bのサイズが大きすぎると構造物頭部に重量物が存在するような、構造的にバランスの悪い形状となる。そして、想定される外力に対しても、強度的に過剰な形鋼サイズとなることから、荷重伝達部材3A,3Bの板厚「y」は、15mm以下であることが好ましく、経済性の観点から9mm以下であることが更に好ましい。水路高さ「x」は0.8m以上であって、3m以下であることが好ましい。当該範囲は、掘削の安全性および組立の施工性の観点から設定される。本構造は側部に直壁を持った水路であり、地盤面以下に設置する場合、掘削深さが大きくなることは地盤の崩壊につながりやすい。また、水路100を組立する際にも足場が必要となることから、当該範囲であることが好ましい。
【0031】
次に、本発明の実施形態に係る水路100の作用・効果について説明する。
【0032】
例えば、地盤変動等の荷重が作用したときに腹起し材2A,2Bの変形を抑制できるように、特開2018-76659号公報のような構造を採用した場合、腹起し材2A,2Bの変形を抑制する代わりに、水路本体1の変形が大きくなってしまう(
図5の仮想線DF参照)。この場合、水路本体1が水路内側へ変形することで、水路100の流水量が低減するという問題が生じる。
【0033】
これに対し、本実施形態に係る水路100は、腹起し材2A,2Bと水路本体1との間に設けられ、水路本体1から腹起し材2A,2Bへ荷重を伝達する荷重伝達部材3A,3Bと、を備える。この荷重伝達部材3A,3Bは、水路本体1に設計値の範囲内で作用する外力Fを腹起し材2A,2Bへ伝達する。従って、水路本体1に作用した荷重は、荷重伝達部材3A,3Bを介して、腹起し材2A,2Bへ良好に伝達することができる。そのため、水路本体1の変形を抑制することができる。以上より、水路100の流水量の低下を抑制できる。
【0034】
波形鋼板10は、コルゲート鋼板からなってよい。この場合、水路本体1の強度を確保して変形を抑制することができる。
【0035】
腹起し材2A,2Bは、H形鋼20を有してよい。この場合、腹起し材2A、2Bの強度を確保することができる。
【0036】
水路100の高さを「x」とし、荷重伝達部材3A,3Bの板厚を「y」とした場合、以下の式(1)を満たしてよい。この場合、荷重伝達部材3A,3Bの十分な板厚を確保し、水路本体1の荷重を腹起し材2A,2Bへ伝達することができる。
y≧1.75×x …(1)
【0037】
本実施形態は、上述の実施形態に限定されるものではない。
【0038】
例えば、腹起し材2A,2Bを構成する鋼材はH形鋼に限定されない。例えば、
図9に示すように、腹起し材2A,2Bは、溝形鋼30を有してよい。この場合、腹起し材2A,2Bの強度を確保することができる。溝形鋼30は、ウェブ部31と、フランジ部32,33と、を有する。ウェブ部31は、幅方向D1に平行に延びるように配置される。フランジ部32は、幅方向D1の水路側(ここでは右側)におけるウェブ部31の端部において、上下方向D3に平行に延びる。フランジ部33は、幅方向D1の地盤101側(ここでは左側)におけるウェブ部31の端部において、上下方向D3に平行に延びる。フランジ部32,33は、ウェブ部31に対して下側へ延びる。
【0039】
荷重伝達部材3A,3Bを構成する鋼材はL形鋼に限定されず、荷重を伝達できるものであれば適宜形状を変更してよい。
【符号の説明】
【0040】
1…水路本体、2A,2B…腹起し材、3A,3B…荷重伝達部材、10…波形鋼板、20…H形鋼、30…溝形鋼、100…水路。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
U字状に折り曲げられた波形鋼板を有する水路本体と、
前記水路本体の上縁部に、前記水路本体の長手方向に沿って取り付けられた腹起し材と、
前記腹起し材と前記水路本体との間に設けられ、前記水路本体から降伏することなく前記腹起し材へ荷重を伝達する荷重伝達部材と、を備える水路であって、
前記荷重伝達部材は、前記水路本体に設計値の範囲内で作用する外力を前記腹起し材へ伝達する、水路。
【請求項2】
前記波形鋼板は、コルゲート鋼板からなる、請求項1に記載の水路。
【請求項3】
前記腹起し材は、H形鋼を有する、請求項1又は2に記載の水路。
【請求項4】
前記腹起し材は、溝形鋼を有する、請求項1又は2に記載の水路。
【請求項5】
前記水路の高さを「x」とし、前記荷重伝達部材の板厚を「y」とした場合、以下の式(1)を満たす、請求項1~4の何れか一項に記載の水路。
15mm≧y≧1.75×x …(1)