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特開2023-96805情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096805
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230630BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212812
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 順一
(72)【発明者】
【氏名】弓倉 陽介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC13
(57)【要約】
【課題】車両固有IDとユーザを紐付けて利用者登録を行う技術を提供すること。
【解決手段】実施形態に係る有料駐車場に設置された路側機及び駐車場機器と接続された事業者管理サーバを備える情報処理システムであって、駐車場機器は、路側機によって取得した、有料駐車場に進入してきた車両の車両固有ID及び駐車券IDを含む駐車券を発券する発券制御部と、を備え、事業者管理サーバは、ユーザ機器によって駐車券から読み取られた車両固有ID及び駐車券IDを含む電子駐車サービス登録情報を受信する通信部と、車両固有IDに基づいて会員登録を行い、駐車券IDに基づいて、駐車券による再度の会員登録処理を防止する排他処理を行う利用者登録制御部と、を備える。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有料駐車場に設置された路側機及び駐車場機器と接続された事業者管理サーバを備える情報処理システムであって、
前記駐車場機器は、
前記路側機によって取得した前記有料駐車場に進入してきた車両の車両固有ID及び駐車券IDを含む駐車券を発券する発券制御部を備え、
前記事業者管理サーバは、
ユーザ機器によって前記駐車券から読み取られた前記車両固有ID及び駐車券IDを含む電子駐車サービス登録情報を受信する通信部と、
前記車両固有IDに基づいて会員登録を行い、前記駐車券IDに基づいて、前記駐車券による再度の会員登録処理を防止する排他処理を行う利用者登録制御部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記事業者管理サーバは、前記車両固有IDを含む利用者リストを記憶する記憶部と、
前記利用者リストに前記車両固有IDが既登録かどうかを判定する利用者リスト判定部と、
をさらに備え、前記車両固有IDが既登録であると判定された場合、前記通信部は、前記既登録であるユーザ機器に対して通知情報を送信し、前記利用者登録制御部は、前記既登録であるユーザについての情報を前記利用者リストから削除する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記駐車券IDは、前記事業者管理サーバが発行した仮会員番号である、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記車両固有IDは、前記車両に搭載された車載機の車載機ID、前記車両の車両ナンバー、又は前記車載機に挿入されたETCカードのETCカードIDのいずれかである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理システムは、車両情報管理サーバをさらに備え、前記車両固有IDは、暗号化されており、
前記通信部は、前記暗号化された車両固有IDを前記車両情報管理サーバに送信し、復号された車両固有IDを受信し、前記車両情報管理サーバは、前記車両固有IDを復号する復号制御部を備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記ユーザ機器が前記電子駐車サービス登録情報を送信することが可能な期間は、前記車両が前記有料駐車場を利用している期間である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記通信部は、前記電子駐車サービス登録情報に基づいて会員登録が行われたことを示す登録通知を送信する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
有料駐車場に設置された路側機及び駐車場機器と接続された情報得処理装置であって、
前記有料駐車場に進入してきた車両の車両固有ID及び駐車券IDを含む駐車券から、ユーザ機器によって読み取られた前記車両固有ID及び駐車券IDを含む電子駐車サービス登録情報を受信する通信部と、
前記車両固有IDに基づいて会員登録を行い、前記駐車券IDに基づいて、前記駐車券による再度の会員登録処理を防止する排他処理を行う利用者登録制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項9】
有料駐車場に設置された路側機及び駐車場機器と接続された情報得処理装置のプロセッサが実行する情報処理方法であって、
前記有料駐車場に進入してきた車両の車両固有ID及び駐車券IDを含む駐車券から、ユーザ機器によって読み取られた前記車両固有ID及び駐車券IDを含む電子駐車サービス登録情報を受信することと、
前記電子駐車サービス登録情報に基づいて会員登録が行われたことを示す登録通知を送信することと、
前記車両固有IDに基づいて会員登録を行うことと、
前記駐車券IDに基づいて、前記駐車券による再度の会員登録処理を防止する排他処理を行うことと、
を備える、情報処理方法。
【請求項10】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の前記事業者管理サーバの各部としてプロセッサを機能させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパー又はショッピングモール等で駐車場を利用すると駐車料金が掛かる。また、駐車した時間に応じて駐車料金を徴収する有料の駐車場もある。このような有料の駐車場は、駐車場入り口で駐車券を発行し、出庫前に駐車場機器で駐車料金を精算している。また、有料駐車場では駐車券として、例えば、磁気券又はQRコード(登録商標)を用いて入退場を管理している。
【0003】
また、有料駐車場の管理の方法として、ETC(Electronic Toll Collection)技術を活用して、事前に登録された車載機の識別子と現地で取得した車載機の識別子が一致することにより、車両を特定し、入退場を管理することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-022285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
COVID-19の流行及びキャッシュレス化の進展に伴ってより、手間の掛からないデジタルな手法によって有料駐車場の入退場を管理することに対する需要がある。
【0006】
また、ETC技術を活用して入退場を管理するために利用者登録をする必要がある。この利用者登録は、車両を識別するIDと紐付けて登録する必要があるという問題が有る
この発明は、上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、車両を識別するIDを用いて利用者登録を行うための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る、有料駐車場に設置された路側機及び駐車場機器と接続された事業者管理サーバを備える情報処理システムは、前記駐車場機器は、前記路側機によって取得した、前記有料駐車場に進入してきた車両の車両固有ID及び駐車券IDを含む駐車券を発券する発券制御部を備え、前記事業者管理サーバは、ユーザ機器によって前記駐車券から読み取られた前記車両固有ID及び駐車券IDを含む電子駐車サービス登録情報を受信する通信部と、前記車両固有IDに基づいて会員登録を行い、前記駐車券IDに基づいて、前記駐車券による再度の会員登録処理を防止する排他処理を行う利用者登録制御部と、を備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図2図2は、ユーザ機器のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、車載機のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、路側機のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、駐車場機器のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図6図6は、事業者管理サーバのハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7図7は、車両情報管理サーバのハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図8図8は、図1に示される情報処理システムにおいて、車両が有料駐車場に入場する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図9図9は、発券された駐車券の一例を示す図である。
図10図10は、図1に示される情報処理システムにおいて、ユーザが電子駐車サービスに利用者登録する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0010】
[実施形態]
(構成)
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る情報処理システムは、ユーザ機器1と、車両20に配置された車載機2と、有料駐車場30に配置された路側機3及び駐車場機器4と、事業者管理サーバ5と、車両情報管理サーバ6と、ユーザ7と、ネットワーク10と、を備える。
【0011】
ユーザ機器1、車載機2、有料駐車場30,駐車場機器4、事業者管理サーバ5、及び車両情報管理サーバ6は、ネットワーク10を通じて、互いに通信可能である。また、事業者管理サーバ5は、ネットワーク10を通じて、車両情報管理サーバ6と通信可能である。さらに、路側機3は、車載機2及び駐車場機器4と通信可能である。路側機3は、車両情報管理サーバ6と通信可能であっても良い。なお、ユーザ7は、ユーザ機器1の所有者であり、車両20の運転者であって良い。
【0012】
なお、情報処理システムは、図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を備えたり、情報処理システムから特定の構成が除外されたりしても良い。
【0013】
ユーザ機器1は、ユーザ7が利用する端末である。ユーザ機器1は、スマートフォン等の携帯端末型の装置であって良い。
【0014】
車両20は、施設に設置された駐車場を利用可能な車両であれば一般的な車両で良い。例えば、車両20は、複数人で車両を共有するカーシェアリング等の車両等も含んで良い。また、車両20は、中古車のようにオーナーが変更した車両20を含んでも良い。
【0015】
車載機2は、例えば、ETCカードを挿入することによりETCシステムを利用することが可能である。
【0016】
路側機3は、有料駐車場30内に設置される。有料駐車場30は、スーパーマーケット、ショッピングモール等の施設内に設置されても良いし、コインパーキング又は月極の駐車場であっても良い。すなわち、有料駐車場30は、駐車料金が発生する駐車場であれば一般的な駐車場であって良い。路側機3は、例えばDSRC(dedicated short-range communications)機能を搭載した機器を備えていて良い。なお駐車場の入場と出場の場所が異なる場合、路側機3は、それぞれ入口及び出口の両方に設置されていても良い。
【0017】
駐車場機器4は、有料駐車場30内に設置される。そして、駐車場機器4は、車両20が有料駐車場30に入場又は出場する際に車両20を検知する。また、駐車場機器4は、ゲートを用いて、車両20の入出場を制御する。
【0018】
事業者管理サーバ5は、有料駐車場30を管理する会社内の所定の場所等に設置される。事業者管理サーバ5は、ユーザ機器1、駐車場機器4、及び車両情報管理サーバ6とネットワーク10を通じて通信可能であり、各種情報を送受信する。
【0019】
車両情報管理サーバ6は、事業者管理サーバ5と同一の場所又は異なる場所に設置されても良い。車両情報管理サーバ6は、事業者管理サーバ5と直接有線又は無線を用いて、又はネットワーク10を通じて接続可能である。また、事業者管理サーバ5と車両情報管理サーバ6との間の通信は、セキュアな通信である。また、図1では、事業者管理サーバ5と車両情報管理サーバ6は、別個のサーバとして示しているが、1つのサーバに機能をまとめても良いのは勿論である。
【0020】
図2は、ユーザ機器1のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
ユーザ機器1は、制御部11、記憶部12、通信インタフェース13、入出力インタフェース14、入力部15、及び出力部16、を備える。制御部11、記憶部12、通信インタフェース13、及び入出力インタフェース14は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。また、入出力インタフェース14は、入力部15及び出力部16と互いに通信可能に接続されている。
【0021】
ユーザ機器1の制御部11は、ユーザ機器1を制御する。制御部11は、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサを備える。また、制御部11は、通信制御部111、2次元コード読み取り部112、及びアプリケーション制御部113を備える。
【0022】
通信制御部111は、通信インタフェース13を通じて、電子駐車サービス登録情報を事業者管理サーバ5に送信することが可能である。ここで、電子駐車サービス登録情報は、後述する。
【0023】
2次元コード読み取り部112は、例えば、駐車券に印字された2次元コードであるQRコード(登録商標)を読み取る。例えば、2次元コード読み取り部112は、後述する出力部16に含まれるカメラで撮影された2次元コードから2次元コードに含まれる情報を読み取る。
【0024】
アプリケーション制御部113は、例えば、ユーザ7が電子駐車サービスを受けるための電子駐車場アプリケーションをダウンロードおよびインストールすることができる。さらにアプリケーション制御部113は、後述する入力部15を介して、インストールされた電子駐車場アプリケーションに利用者登録するためのユーザ登録情報をユーザ7から取得することが可能である。なお、ユーザ登録情報は、後述する。
【0025】
記憶部12は、記憶媒体である。記憶部12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の随時書込み及び読出し可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとを組み合わせて構成される。記憶部12は、記憶領域に、プログラム記憶領域と、データ記憶領域とを備える。プログラム記憶領域は、OS(Operating System)やミドルウェアに加えて、各種処理を実行するために必要なアプリケーションプログラムを格納する。
【0026】
通信インタフェース13は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む。例えば、通信インタフェース13は、LAN又はインターネット等を含むネットワーク10を通じて、事業者管理サーバ5と無線接続する通信モジュールを含む。通信インタフェース13は、制御部11の制御の下、事業者管理サーバ5との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0027】
入出力インタフェース14は、入力部15及び出力部16との間で情報の送受信を可能にするインタフェースである。ここで、入出力インタフェース14は、通信インタフェース13の一部であっても良い。すなわち、入出力インタフェース14は、入力部15、出力部16と有線又は無線で接続される通信モジュールを含んでも良い。
【0028】
入力部15は、例えば、表示デバイスの表示画面上に配置された、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートであり、入出力インタフェース14を介して、ユーザ7のタッチ位置に対応した信号を制御部11に出力する。例えば、入力部15及び出力部16は、入出力が一体となったタッチスクリーンであって良い。すなわち、入力部15は、タッチスクリーン上に表示された釦等にユーザ7がタッチすることで必要な情報の入力を受け付け、受け付けた情報に対応する信号を制御部11に出力しても良い。また、入力部15は、例えば、ユーザ7がユーザ機器1に対して指示を入力するためのキーボードやポインティングデバイス等を含んでも良い。
【0029】
出力部16は、例えば液晶、有機EL(Electro Luminescence)等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース14から入力された信号に応じた画像及びメッセージを表示する。例えば、出力部16は、ユーザ7が有料駐車場30を通行(出場又は退場)する際にゲート48を開けることを要求する釦を表示することが可能である。また、出力部16は、カメラを含んで良い。出力部16に含まれるカメラは、2次元コード読み取り部112の制御の下、2次元コードであるQRコードから各種情報が読み取ることが可能なカメラであって良い。
【0030】
図3は、車載機2のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
車載機2は、制御部21、記憶部22、通信インタフェース23、入出力インタフェース24、入力部25、及び出力部26を備える。制御部21、記憶部22、通信インタフェース23、及び入出力インタフェース24は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。また、入出力インタフェース24は、入力部25及び出力部26と互いに通信可能に接続されている。
【0031】
車載機2の制御部21は、車載機2を制御する。制御部21は、CPUなどのハードウェアプロセッサを備える。また、制御部21は、通信制御部211及び車載機情報生成部212を備える。
【0032】
通信制御部211は、通信インタフェース23を通じて、車載機情報要求を路側機3から受信し、当該車載機情報要求に応答して車載機情報を路側機3に送信する。
【0033】
車載機情報生成部212は、車載機情報要求に応答して車載機情報を生成する。ここで、車載機情報は、例えば、後述する記憶部22に記憶された車載機情報、車載機2に挿入されたETCカードのETCカードID、ETCカード番号、及びETCカードの有効期限等を含んで良い。また、車載機情報は、少なくとも車両固有IDを含む。車両固有IDは、車載機ID(例えば、ASL-ID又はW-CN)、ナンバープレート情報、ETCカードIDのうちの少なくとも1つであって良い。車両固有IDは、車両を一意に識別することが可能な情報であれば任意の情報であって良い。
【0034】
記憶部22は、記憶媒体である。記憶部22は、例えばHDD又はSSD等の随時書込み及び読出し可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて構成される。記憶部22は、記憶領域に、プログラム記憶領域と、データ記憶領域とを備える。プログラム記憶領域は、OSやミドルウェアに加えて、各種処理を実行するために必要なアプリケーションプログラムを格納する。また、記憶部22は、車載機ID、ナンバープレート情報、車種、車重、車長、車高等の各種情報を記憶していて良い。
【0035】
通信インタフェース23は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む。例えば、通信インタフェース23は、路側機3と無線接続する通信モジュールを含む。通信インタフェース23は、制御部21の制御の下、路側機3との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0036】
入出力インタフェース24は、入力部25及び出力部26との間で情報の送受信を可能にするインタフェースである。ここで、入出力インタフェース24は、通信インタフェース23の一部であっても良い。すなわち、入出力インタフェース24は、入力部25及び出力部26と有線又は無線で接続される通信モジュールを含んでも良い。
【0037】
入力部25は、例えば、表示デバイスの表示画面上に配置された、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートであり、入出力インタフェース24を介して、ユーザ7のタッチ位置に対応した信号を制御部21に出力する。例えば、入力部25及び出力部26は、入出力が一体となったタッチスクリーンを含んで良い。例えば、入力部25は、タッチスクリーン上に表示された釦等にユーザ7がタッチすることで必要な情報の入力を受け付け、受け付けた情報に対応する信号を制御部21に出力しても良い。また、入力部25は、ETCカード等の決済用カードを挿入可能なカード挿入部を含む。カード挿入部にETCカードが挿入されると、制御部21は、ETCカードに記憶されたETCカードID等の各種情報を読み取ることが可能となる。
【0038】
出力部26は、例えば液晶、有機EL等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース24から入力された信号に応じた画像及びメッセージを表示する。また、出力部26は、スピーカ等を有する。例えば、出力部26は、カード挿入部にETCカードが挿入されていない、ETCカードから情報が読み取れない場合等にユーザ7に音声でその旨を伝えることが可能である。
【0039】
図4は、路側機3のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
路側機3は、制御部31、記憶部32、通信インタフェース33、入出力インタフェース34、入力部35、及び出力部36を備える。制御部31、記憶部32、通信インタフェース33、及び入出力インタフェース34は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。また、入出力インタフェース34は、入力部35及び出力部36と互いに通信可能に接続されている。
【0040】
路側機3の制御部31は、路側機3を制御する。制御部31は、CPUなどのハードウェアプロセッサを備える。また、制御部31は、通信制御部311、信号制御部312、及び暗号制御部313を備える。
【0041】
通信制御部311は、駐車場機器4から取得指示を受信し、車載機2に車載機情報要求を送信し、車載機2から車載機情報を受信する。さらに通信制御部311は、路側機情報を駐車場機器4に送信する。ここで、車載機情報及び路側機情報は、後述する。
【0042】
信号制御部312は、受信した取得指示に基づいて車載機情報要求を生成する。また、信号制御部312は、受信した路側機情報に加えて、記憶部32に記憶された路側機の識別情報、路側機位置情報、車両20が有料駐車場30に進入した日時を示す日時情報を含む路側機情報を生成する。ここで、路側機位置情報は、路側機の位置を示す情報であっても良いし、路側機管理番号であっても良い。
【0043】
暗号制御部313は、記憶部32に記憶された鍵情報を用いて、路側機情報を暗号化する。なお、暗号化は、路側機情報に対して行っても良いし、路側機情報に含まれる車載機情報、すなわち車両固有IDに対して行っても良い。
【0044】
記憶部32は、記憶媒体である。記憶部32は、例えばHDD又はSSD等の随時書込み及び読出し可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて構成される。記憶部32は、記憶領域に、プログラム記憶領域と、データ記憶領域とを備える。プログラム記憶領域は、OSやミドルウェアに加えて、各種処理を実行するために必要なアプリケーションプログラムを格納する。記憶部32は、路側機ID、路側機位置情報、及び路側機情報を暗号化するための鍵情報等の各種情報を記憶する。
【0045】
通信インタフェース33は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む。例えば、通信インタフェース33は、車載機2と無線接続する通信モジュールを含む。さらに通信インタフェース33は、駐車場機器4と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信インタフェース33は、制御部31の制御の下、車載機2及び駐車場機器4との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0046】
入出力インタフェース34は、入力部35及び出力部36との間で情報の送受信を可能にするインタフェースである。ここで、入出力インタフェース34は、通信インタフェース33の一部であっても良い。すなわち、入出力インタフェース34は、入力部35、出力部36と有線又は無線で接続される通信モジュールを含んでも良い。
【0047】
入力部35は、例えば、表示デバイスの表示画面上に配置された、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートであり、入出力インタフェース34を介して、路側機3の管理者のタッチ位置に対応した信号を制御部31に出力する。例えば、入力部35及び出力部36は、入出力が一体となったタッチスクリーンであって良い。すなわち、入力部35は、タッチスクリーン上に表示された釦等に路側機3の管理者がタッチすることで必要な情報の入力を受け付け、受け付けた情報に対応する信号を制御部31に出力しても良い。また、入力部35は、例えば、路側機3の管理者が路側機3に対して指示を入力するためのキーボードやポインティングデバイス等を含んでも良い。
【0048】
出力部36は、例えば液晶、有機EL等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース34から入力された信号に応じた画像及びメッセージを表示する。
【0049】
図5は、駐車場機器4のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
駐車場機器4は、制御部41、記憶部42、通信インタフェース43、入出力インタフェース44、入力部45、出力部46、車両検知機47、ゲート48、及び駐車券発券部49を備える。制御部41、記憶部42、通信インタフェース43、及び入出力インタフェース44は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。また、入出力インタフェース44は、入力部45、出力部46、車両検知機47、ゲート48、及び駐車券発券部49と互いに通信可能に接続されている。
【0050】
駐車場機器4の制御部41は、駐車場機器4を制御する。制御部41は、中央処理ユニット(CPU)などのハードウェアプロセッサを備える。また、制御部41は、通信制御部411、車両検知制御部412、信号制御部413、ゲート制御部414、及び発券制御部415を備える。
【0051】
通信制御部411は、取得指示を路側機3に送信し、路側機情報を事業者管理サーバ5に転送し、案内指示及びゲート開放指示を事業者管理サーバ5から受信する。また、通信制御部411は、事業者管理サーバ5から案内指示を受信する。
【0052】
車両検知制御部412は、車両検知機47を用いて車両20を検知する。そして車両検知制御部412は、車両を検知したことを示す検知信号を信号制御部413に出力して良い。
【0053】
信号制御部413は、検知信号に基づいて車載機2から車載機情報を取得する取得指示を生成し、通信制御部311に出力して良い。また、信号制御部413は、案内指示に基づいて出力部46に含まれるスピーカに、案内指示に含まれる音声情報を出力して良い。
【0054】
ゲート制御部414は、ゲート48を制御する。例えば、ゲート制御部414は、ゲート開放指示に基づいてゲート48を開放し、車両20の通行を許可する。
【0055】
発券制御部415は、車両20のユーザ7が駐車券発券部49に含まれる発券釦が押下されたことを検知すると、駐車券を発券するように制御する。なお、駐車券に印字される情報は、後述する。
【0056】
記憶部42は、記憶媒体である。記憶部42は、例えばHDD又はSSD等の随時書込み及び読出し可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて構成される。記憶部42は、記憶領域に、プログラム記憶領域と、データ記憶領域とを備える。プログラム記憶領域は、OSやミドルウェアに加えて、各種処理を実行するために必要なアプリケーションプログラムを格納する。また、記憶部42は、駐車場機器4を識別する駐車場機器識別情報を記憶する。
【0057】
通信インタフェース43は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む。例えば、通信インタフェース43は、LAN又はインターネット等を含むネットワーク10を通じて、事業者管理サーバ5と無線接続する通信モジュールを含む。さらに通信インタフェース43は、路側機3と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信インタフェース43は、制御部41の制御の下、路側機3及び事業者管理サーバ5との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0058】
入出力インタフェース44は、入力部45及び出力部46との間で情報の送受信を可能にするインタフェースである。ここで、入出力インタフェース44は、通信インタフェース43の一部であっても良い。すなわち、入出力インタフェース44は、入力部45、出力部46、車両検知機47、及びゲート48と有線又は無線で接続される通信モジュールを含んでも良い。
【0059】
入力部45は、例えば、表示デバイスの表示画面上に配置された、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートであり、入出力インタフェース44を介して、駐車場機器4の管理者のタッチ位置に対応した信号を制御部41に出力する。例えば、入力部45及び出力部46は、入出力が一体となったタッチスクリーンであって良い。すなわち、入力部45は、タッチスクリーン上に表示された釦等に管理者がタッチすることで必要な情報の入力を受け付け、受け付けた情報に対応する信号を制御部41に出力しても良い。また、入力部45は、例えば、管理者が駐車場機器4に対して指示を入力するためのキーボードやポインティングデバイス等を含んでも良い。
【0060】
出力部46は、例えば液晶、有機EL等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース44から入力された信号に応じた画像及びメッセージを表示する。また、出力部46は、スピーカを含んで良い。出力部46は、信号制御部413から受信した音声情報に従って車両20の運転者(ユーザ機器1のユーザ7)に向けて音声を出力して良い。
【0061】
車両検知機47は、車両20が有料駐車場30に接近してきたことを検知する。例えば、車両検知機47は、レーザ式又はループ式の検知方法によって車両20を検知して良い。例えば、レーザ式の車両検知機47は、制御部41の制御の下、レーザ光を照射し、車両20等の物体で反射されるレーザ光の反射光を検知する。また、例えば、ループ式の車両検知機47は、有料駐車場30の入口に進入する前の道路等に埋め込まれたループコイルを備える。車両検知機47は、車両20がループコイル上を通り過ぎる際のインダクタンスの変化に基づいて車両20を検知する。
【0062】
ゲート48は、有料駐車場30の入口及び出口に設置される。ゲート制御部414の制御の下、ゲート48を開閉することで車両20の有料駐車場30の通行(入場又は出場)を制御する。例えば、車両20を一時停止させる必要がある場合あるいは車両20の通行(入場又は出場)を不可とする場合、ゲート48は、ゲート制御部414の制御により閉じられ、車両20の通行を物理的に阻止する。また、車両20の通行(入場又は出場)を許可する場合、ゲート48は、ゲート制御部414の制御により開放され、車両20の通過を許可する。
【0063】
駐車券発券部49は、発券釦及び駐車券発券口を備える。ユーザ7が発券釦を押すと、発券制御部415の制御の下、駐車券発券口から駐車券を発券する。なお、駐車券に表示される情報等は、後述する。
【0064】
図6は、事業者管理サーバ5のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
事業者管理サーバ5は、制御部51、記憶部52、通信インタフェース53、入出力インタフェース54、入力部55、及び出力部56を備える。制御部51、記憶部52、通信インタフェース53、及び入出力インタフェース54は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。また、入出力インタフェース54は、入力部55及び出力部56と互いに通信可能に接続されている。
【0065】
事業者管理サーバ5の制御部51は、事業者管理サーバ5を制御する。制御部51は、中央処理ユニット(CPU)などのハードウェアプロセッサを備える。また、制御部51は、通信制御部511、指示信号生成部512、利用者リスト判定部513、及び利用者登録制御部514を備える。
【0066】
通信制御部511は、駐車場機器4から受信した路側機情報、路側機情報削除要求を車両情報管理サーバ6に転送し、車両情報管理サーバ6から復号路側機情報を受信する。また、通信制御部511は、案内指示を駐車場機器4に送信する。さらに、通信制御部511は、ユーザ機器1から電子駐車サービス登録情報を受信する。また、通信制御部511は、車両情報管理サーバ6に暗号情報を送信し、車両情報管理サーバ6から復号情報を受信する。ここで、電子駐車サービス登録情報、暗号情報、復号情報は、後述する。
【0067】
指示信号生成部512は、復号路側機情報に基づいて案内指示を生成し、当該案内指示を通信制御部511に出力する。ここで、案内指示は、後述する。
【0068】
利用者リスト判定部513は、車両固有IDが後述する記憶部52に記憶された利用者リストに既に登録されているかどうかを判定する。ここで、利用者リストは、電子駐車サービスを利用している利用者についての情報であり、車両固有IDに紐付けられた情報であって良い。
【0069】
利用者登録制御部514は、会員登録を行う。利用者登録制御部514は、ユーザ7から受信した電子駐車サービス登録情報に基づいて会員登録を行う。ここで、電子駐車サービス登録情報は、後述する。
【0070】
記憶部52は、記憶媒体である。記憶部52は、例えばHDD又はSSD等の随時書込み及び読出し可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて構成される。記憶部52は、記憶領域に、プログラム記憶領域と、データ記憶領域とを備える。プログラム記憶領域は、OSやミドルウェアに加えて、各種処理を実行するために必要なアプリケーションプログラムを格納する。また、記憶部52は、電子駐車サービスに登録した会員の会員情報を含む利用者リスト、有料駐車場30の利用料金、割引条件等の各種情報を記憶する。ここで、会員情報には車両固有IDが紐づけられている、すなわち、利用者リストは、車両20の車両固有IDを含む。
【0071】
通信インタフェース53は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む。例えば、通信インタフェース53は、LAN又はインターネット等を含むネットワーク10を通じて、ユーザ機器1、駐車場機器4、及び車両情報管理サーバ6と無線接続する通信モジュールを含む。なお、通信インタフェース53は、車両情報管理サーバ6と有線接続する通信モジュールを含んでも良い。通信インタフェース53は、制御部51の制御の下、ユーザ機器1、駐車場機器4、及び車両情報管理サーバ6との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0072】
入出力インタフェース54は、入力部55及び出力部56との間で情報の送受信を可能にするインタフェースである。ここで、入出力インタフェース54は、通信インタフェース53の一部であっても良い。すなわち、入出力インタフェース54は、入力部55、出力部56と有線又は無線で接続される通信モジュールを含んでも良い。
【0073】
入力部55は、例えば、表示デバイスの表示画面上に配置された、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートであり、入出力インタフェース54を介して、事業者管理サーバ5の管理者のタッチ位置に対応した信号を制御部51に出力する。例えば、入力部55及び出力部56は、入出力が一体となったタッチスクリーンであって良い。すなわち、入力部55は、タッチスクリーン上に表示された釦等に事業者管理サーバ5の管理者がタッチすることで必要な情報の入力を受け付け、受け付けた情報に対応する信号を制御部51に出力しても良い。また、入力部55は、例えば、管理者が事業者管理サーバ5に対して指示を入力するためのキーボードやポインティングデバイス等を含んでも良い。
【0074】
出力部56は、例えば液晶、有機EL等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース54から入力された信号に応じた画像及びメッセージを表示する。
【0075】
図7は、車両情報管理サーバ6のハードウェア構成及び当該ハードウェア構成に関連付けられたソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
車両情報管理サーバ6は、制御部61、記憶部62、通信インタフェース63、入出力インタフェース64、入力部65、及び出力部66を備える。制御部61、記憶部62、通信インタフェース63、及び入出力インタフェース64は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。また、入出力インタフェース64は、入力部65及び出力部66と互いに通信可能に接続されている。
【0076】
車両情報管理サーバ6の制御部61は、車両情報管理サーバ6を制御する。制御部61は、CPUなどのハードウェアプロセッサを備える。さらに、制御部61は、通信制御部611、復号制御部612、及び判定制御部613を備える。
【0077】
通信制御部611は、事業者管理サーバ5から路側機情報及び暗号情報を受信し、復号路側機情報及び復号情報を事業者管理サーバ5に送信する。
【0078】
復号制御部612は、記憶部62に記憶された鍵情報に基づいて路側機情報及び暗号情報に含まれる車両固有IDを復号する。なお、復号方式は、路側機情報及び車両固有IDを暗号化する暗号方式に対応する復号方式であれば良いのは勿論である。
【0079】
記憶部62は、記憶媒体である。記憶部62は、例えばHDD又はSSD等の随時書込み及び読出し可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて構成される。記憶部62は、記憶領域に、プログラム記憶領域と、データ記憶領域とを備える。プログラム記憶領域は、OSやミドルウェアに加えて、各種処理を実行するために必要なアプリケーションプログラムを格納する。記憶部62は、路側機情報及び車両固有IDを復号するために用いる鍵情報を記憶する。
【0080】
通信インタフェース63は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む。例えば、通信インタフェース63は、LAN又はインターネット等を含むネットワーク10を通じて、事業者管理サーバ5と無線接続する通信モジュールを含む。通信インタフェース63は、制御部61の制御の下、事業者管理サーバ5との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0081】
入出力インタフェース64は、入力部65及び出力部66との間で情報の送受信を可能にするインタフェースである。ここで、入出力インタフェース64は、通信インタフェース63の一部であっても良い。すなわち、入出力インタフェース64は、入力部65、出力部66と有線又は無線で接続される通信モジュールを含んでも良い。
【0082】
入力部65は、例えば、表示デバイスの表示画面上に配置された、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートであり、入出力インタフェース64を介して、車両情報管理サーバ6の管理者のタッチ位置に対応した信号を制御部61に出力する。例えば、入力部65及び出力部66は、入出力が一体となったタッチスクリーンであって良い。すなわち、入力部65は、タッチスクリーン上に表示された釦等に車両情報管理サーバ6の管理者がタッチすることで必要な情報の入力を受け付け、受け付けた情報に対応する信号を制御部61に出力しても良い。また、入力部65は、例えば、管理者が車両情報管理サーバ6に対して指示を入力するためのキーボードやポインティングデバイス等を含んでも良い。
【0083】
出力部66は、例えば液晶、有機EL等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース64から入力された信号に応じた画像及びメッセージを表示する。
【0084】
(動作)
図8は、図1に示される情報処理システムにおいて、車両20が有料駐車場30に入場する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
ここで、ユーザ機器1のユーザ7は、ユーザ機器1に電子駐車場アプリケーションがインストールされていないユーザ7であるとする。すなわち、ユーザ7は、電子駐車券のサービスを受けることが出来ないが、出口での精算から電子駐車券のサービスをうけることを望むユーザ7であるとする。
【0085】
このシーケンス図は、ユーザ機器1の制御部11、車載機2の制御部21、路側機3の制御部31、駐車場機器4の制御部41、事業者管理サーバ5の制御部51、及び車両情報管理サーバ6の制御部61がそれぞれ記憶部12、記憶部22、記憶部32、記憶部42、記憶部52、及び記憶部62に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0086】
図8のシーケンスは、例えば、車両20が有料駐車場30に進入しようとすることで開始する。
【0087】
駐車場機器4の車両検知制御部412は、車両20を検知する(ステップST101)。車両検知制御部412は、車両検知機47を制御して車両20を検知する。車両20を検知すると、車両検知制御部412は、車両20を検知したことを示す検知信号を信号制御部413に出力する。
【0088】
通信制御部411は、取得指示を路側機3に送信する(ステップST102)。検知信号を受信した信号制御部413は、車載機2から車載機情報を取得することを指示する取得指示を生成し、通信制御部411に出力する。通信制御部411は、路側機3に取得指示を送信する。なお、取得指示の送信は、ネットワーク10を介しても良いし、有線又はWi-Fi等の無線技術を用いて路側機3に直接送信しても良い。
【0089】
通信制御部311は、車載機2に車載機情報要求を送信する(ステップST103)。通信制御部311は、通信インタフェース33を通じて、取得指示を受信し、受信した取得指示を信号制御部312に出力する。信号制御部312は、受信した取得指示に基づいて車載機情報要求を生成し、生成した車載機情報要求を通信制御部311に出力する。通信制御部311は、通信インタフェース33を通じて、車載機2に車載機情報要求を送信する。
【0090】
通信制御部211は、車載機情報を路側機3に送信する(ステップST104)。通信制御部211は、通信インタフェース23を通じて、車載機情報要求を受信し、受信した車載機要求情報を車載機情報生成部212に出力する。車載機情報生成部212は、車両固有ID、ETCカード番号、及びETCカードの有効期限等を含む車載機情報を生成し、通信制御部211に出力する。通信制御部211は、通信インタフェース23を通じて、車載機情報を路側機3に送信する。
【0091】
ここで、路側機3は、車載機2から車載機情報を取得せず、カメラの撮影画像等から車両20のナンバープレート情報を取得し、取得したナンバープレート情報を含む情報を車載機情報の代わりに用いても良い。すなわち、路側機3は、車載機2と通信する代わりに車両20から得られる情報を車載機情報の代わりに使用することもできる。例えば、路側機3は、車載機2と通信できない等の際に車両20から取得できる情報を使用しても良い。
【0092】
暗号制御部313は、車載機情報を含む路側機情報を暗号化する(ステップST105)。通信制御部311は、通信インタフェース33を通じて、車載機情報を受信し、信号制御部312に出力する。信号制御部312は、記憶部32に記憶された路側機3の位置情報、路側機識別情報を取得する。そして、信号制御部312は、車載機情報、位置情報、路側機識別情報、車両20が有料駐車場30に進入した日時を示す日時情報を含む路側機情報を生成し、当該路側機情報を暗号制御部313に出力する。ここで、路側機位置情報は、路側機の位置を示す情報であっても良いし、路側機管理番号であっても良い。暗号制御部313は、記憶部32に記憶された鍵情報を用いて、路側機情報を暗号化する。なお、暗号化は、路側機情報に対して行っても良いし、路側機情報に含まれる車両固有IDに対して行っても良い。また、暗号化方式は、共通鍵暗号化方式、又は公開鍵暗号化方式等の一般的な暗号化方式であって良い。
【0093】
ここで、本実施形態では、路側機情報を暗号化する例を示しているが、車載機情報を含む路側機情報を暗号化しなくとも良い。この場合、ステップST105は、スキップして良い。
【0094】
通信制御部311は、路側機情報を駐車場機器4に送信する(ステップST106)。暗号制御部313は、信号制御部312を介して通信制御部311に路側機情報を出力する。通信制御部311は、通信インタフェース33を通じて、路側機情報を駐車場機器4に送信する。
【0095】
通信制御部411は、路側機情報を事業者管理サーバ5に転送する(ステップST107)。通信制御部411は、通信インタフェース43を通じて、路側機情報を受信する。通信制御部411は、通信インタフェース43を通じて、受信した路側機情報を事業者管理サーバ5に転送する。ここで、通信制御部411は、転送する路側機情報を信号制御部413に出力して良い。信号制御部413は、受信した路側機情報を記憶部42に記憶させて良い。
【0096】
通信制御部511は、路側機情報を車両情報管理サーバ6に転送する(ステップST108)。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、路側機情報を受信する。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、受信した路側機情報を車両情報管理サーバ6に転送する。
【0097】
復号制御部612は、路側機情報を復号する(ステップST109)。通信制御部611は、通信インタフェース63を通じて路側機情報を受信する。そして、通信制御部611は、受信した路側機情報を復号制御部612に出力する。復号制御部612は、記憶部62に記憶された鍵情報を用いて路側機情報を復号する。ここで、復号方式は、ステップST105で用いた暗号化方式に対応する復号方式であれば良いのは勿論である。
【0098】
また、ステップST105で説明したように、路側機情報が暗号化されていない場合、ステップST109は、スキップして良い。
【0099】
復号制御部612は、車両固有ID及び路側機位置情報を記憶部62に記憶させる(ステップST110)。復号制御部612は、復号された路側機情報に含まれる車両固有ID及び路側機位置情報を記憶部62に記憶させる。ここで、路側機位置情報が路側機管理番号であった場合、当該路側機管理番号に対応する位置を路側機位置情報として記憶して良い。なお、復号制御部612は、車両固有ID及び路側機位置情報のみを記憶部62に記憶させるのではなく、車両固有ID及び路側機の位置情報を含む復号された路側機情報全体又は一部を記憶させても良いのは勿論である。
【0100】
通信制御部611は、復号路側機情報を事業者管理サーバ5に送信する(ステップST111)。復号制御部612は、復号路側機情報を生成する。ここで、復号路側機情報は、路側機情報に含まれる車両固有IDが復号されたことを示す情報を含む。なお、復号路側機情報は、復号された車両固有IDを含む路側機情報に含まれるすべての情報を含めても良いのは勿論である。復号制御部612は、復号路側機情報を通信制御部611に出力する。通信制御部611は、通信インタフェース63を通じて、事業者管理サーバ5に復号路側機情報を送信する。
【0101】
通信制御部511は、案内指示を駐車場機器4に送信する(ステップST112)。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、復号路側機情報を受信し、受信した復号路側機情報を指示信号生成部512に出力する。指示信号生成部512は、受信した復号路側機情報に基づいて案内指示を生成し、当該案内指示を通信制御部511に出力する。ここで、案内指示は、暗号化された車両固有ID又は復号された車両固有IDを含む。また案内指示は、ユーザ7が電子駐車場サービスの会員で無い場合に備えて、仮の会員番号である仮会員番号を含めて良い。すなわち、仮会員番号は、ユーザ7が利用者登録を望む場合に当該ユーザ7に対して与えられる仮の会員番号である。そして、通信制御部511は通信インタフェース53を通じて、案内指示を駐車場機器4に送信する。
【0102】
駐車場機器4の出力部46は、案内指示に従った音声案内をユーザ7に向けて出力する(ステップST113)。通信制御部411は、通信インタフェース43を通じて、案内指示を受信し、受信した案内指示を信号制御部413に出力する。信号制御部413は、入出力インタフェース44を介して出力部46に含まれるスピーカに案内指示に含まれる音声情報を出力する。出力部46(スピーカ)は、案内情報をユーザ7に向けて出力する。例えば、出力部46は「電子駐車場アプリケーションを立ち上げ、オープン釦にタッチして下さい。電子駐車券アプリケーションをお持ちでない方は駐車券発券釦を押して下さい」というアナウンスをしても良い。
【0103】
ここで、復号路側機情報に含まれる車両固有ID等に基づいて記憶部52に記憶された利用者リストからユーザを特定できる場合、制御部51は、当該利用者リストのユーザ情報に含まれるメールアドレス等を用いてユーザ機器1に対して直接送信可能な案内指示を通信制御部511に出力して良い。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、ユーザ機器1に案内指示を送信して良い。この場合、以下で説明するステップST114をスキップして良い。
【0104】
ユーザ7は、発券釦を押下する(ステップST114)。ステップST113での案内情報に従って、ユーザ7は、駐車場機器4の駐車券発券部49に含まれる発券釦を押下する。
【0105】
発券制御部415は、駐車券を発券する(ステップST115)。駐車券発券部49に含まれる発券釦が押下されたことを検知すると、発券制御部415は、駐車券発券指示を駐車券発券部49に出力する。駐車券発券部49は、ユーザ7に向けて駐車券を発券する。ここで、駐車券は、例えば、2次元コードが印刷されているものとする。2次元コードは、例えば、電子駐車場アプリケーションをダウンロード可能なURL、案内指示に含まれる車両固有ID、路側機管理番号、及び駐車券ID等の情報を含んで良い。ここで、車両固有IDは、暗号化されていても良いし暗号化されていなくとも良い。さらに、駐車券IDは、案内指示に含まれる仮の会員番号であっても良い。また、駐車券IDは、発券ごとに異なるIDであって良く、当該駐車券IDに対して一回毎に会員登録が可能であるとする。
【0106】
図9は、発券された駐車券の一例を示す図である。
図9の9aで示す箇所には、有料駐車場30の名称、入庫時間等が印字される。図9では示していないが、これらの情報以外に、日付、事業者名等を印字しても良いのは勿論である。
【0107】
図9の9bで示す箇所には、例えば、「QRコード(登録商標)を読み取って、駐車場でオープンサービスにご登録いただけますと、次回からあなたのスマホでゲートが開きます」と印字されてよい。なお、9bに印字される情報は、単なる例であり、電子駐車場アプリケーションをインストールすることを促す情報であれば良いのは勿論である。
【0108】
図9の9cで示す箇所には、2次元コードであるQRコードが印字される。この2次元コードは、上述したように、ユーザ機器1で読取ることで電子駐車場アプリケーションをダウンロード可能なURL、車両固有ID、路側機管理番号、及び駐車券ID等の情報を含んで良い。
【0109】
ここで、駐車場機器4のゲート制御部414は、駐車券を発券した後、ゲート48を開放するゲート開放指示をゲート48に出力して良い。そして、車両20は、ゲート48が開放された駐車場機器4から入場することが可能となる。
【0110】
通信制御部411は、路側機情報削除要求を事業者管理サーバ5に送信する(ステップST116)。駐車券発券部49に含まれる発券釦が押下されたことを検知すると、発券制御部415は、路側機情報削除要求を生成し、通信制御部411に出力する。通信制御部411は、通信インタフェース43を通じて、事業者管理サーバ5に当該路側機情報削除要求を送信する。ここで、駐車券を発券するということは、ユーザ7が電子駐車場アプリケーションを利用しないと判断した又はユーザ機器1に電子駐車場アプリケーションがインストールされていないということである。そのため、車両情報管理サーバ6は、記憶部62に記憶された車両固有ID及び路側機位置情報を記憶しておく必要が無い。そこで、駐車場機器4は、これらの情報を削除する要求である路側機情報削除要求を生成し、生成した路側機情報削除要求を事業者管理サーバ5を介して車両情報管理サーバ6に送信することになる。
【0111】
通信制御部511は、路側機情報削除要求を車両情報管理サーバ6に転送する(ステップST117)。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて路側機情報削除要求を受信し、受信した路側機情報削除要求を車両情報管理サーバ6に転送する。
【0112】
制御部61は、記憶部62に記憶された車両固有ID及び路側機位置情報を削除する(ステップST118)。制御部61は、路側機情報削除要求を受信すると、当該要求に従って、記憶部62に記憶された車両固有ID及び路側機位置情報を削除する。
【0113】
図10は、図1に示される情報処理システムにおいて、ユーザ7が電子駐車サービスに利用者登録する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
このシーケンス図は、ユーザ7が図8で説明した駐車券の2次元コードをユーザ機器1を用いて読み取ろうとすることで開始する。
【0114】
2次元コード読み取り部112は、2次元コード情報を取得する(ステップST201)。2次元コード読み取り部112は、ユーザ7の指示に従って、ユーザ機器1の出力部16に含まれるカメラを制御して駐車券に印字された2次元コードを読み取り、2次元コード情報を取得する。2次元コード情報は、電子駐車場アプリケーションをインストールするためのURL、車両20の車両固有ID、路側機管理番号、及び駐車券IDである仮会員番号等を含んで良い。ここで、2次元コード読み取り部112は、車両固有ID、路側機管理番号、及び仮会員番号をアプリケーション制御部113に出力する。なお、車両固有IDは、路側機3から受信したものであるため、暗号化されていて良い。
【0115】
アプリケーション制御部113は、電子駐車場アプリケーションをインストールする(ステップST202)。2次元コード読み取り部は、2次元コード情報に含まれるURLをアプリケーション制御部113に出力する。アプリケーション制御部113は、当該URLにアクセスして、電子駐車場アプリケーションをインストールするためのデータを所定のサーバからダウンロードして当該電子駐車場アプリケーションをインストールする。そして、アプリケーション制御部113は、インストールされた電子駐車場アプリケーションを起動し、出力部16のディスプレイに利用者登録を促す画面を出力して良い。
【0116】
アプリケーション制御部113は、ユーザ登録情報を取得する(ステップST203)。ユーザ7は、出力部16に出力された画面に従ってユーザ登録情報を入力する。すなわち、アプリケーション制御部113は、出力部16を介してユーザ7が入力したユーザ登録情報を取得する。ここで、ユーザ登録情報は、ユーザ7の氏名、住所、電話番号、連絡先として使用するメールアドレス、クレジットカード情報等の登録に必要な情報であって良い。
【0117】
通信制御部111は、電子駐車サービス登録情報を事業者管理サーバ5に送信する(ステップST204)。アプリケーション制御部113は、2次元コード読み取り部112から受信した、路側機管理番号、車両固有ID、及び仮会員番号と、出力部16を介して受信したユーザ登録情報を含む電子駐車サービス登録情報を生成し、通信制御部111に出力する。通信制御部111は、通信インタフェース13を通じて、電子駐車サービス登録情報を事業者管理サーバ5に送信する。
【0118】
通信制御部511は、車両固有IDを含む暗号情報を車両情報管理サーバ6に送信する(ステップST205)。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、電子駐車サービス登録情報を受信し、受信した電子駐車サービス登録情報を利用者登録制御部514に出力する。利用者登録制御部514は、電子駐車サービス登録情報に含まれるユーザ登録情報、路側機管理番号、及び仮会員番号を記憶部52に記憶させる。さらに利用者登録制御部514は、車両固有IDを含む暗号情報を生成し、通信制御部511に出力する。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、暗号情報を車両情報管理サーバ6に送信する。
【0119】
復号制御部612は、車両固有IDを復号する(ステップST206)。通信制御部611は、通信インタフェース63を通じて暗号情報を受信し、受信した暗号情報を復号制御部612に出力する。復号制御部612は、記憶部62に記憶された鍵情報を用いて暗号情報に含まれる車両固有IDを復号する。
【0120】
通信制御部611は、復号情報を送信する(ステップST207)。復号制御部612は、復号された車両固有IDを含む復号情報を生成し、通信制御部611に出力する。通信制御部611は、通信インタフェース63を通じて、復号情報を事業者管理サーバ5に送信する。
【0121】
利用者リスト判定部513は、車両固有IDが既登録かどうかを判定する(ステップST208)。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、復号情報を受信し、受信した復号情報を利用者リスト判定部513に出力する。利用者リスト判定部513は、復号された車両固有IDが記憶部52に記憶された利用者リストに既に登録されているかどうかを判定する。
【0122】
利用者登録制御部514は、会員登録を行う(ステップST209)。利用者リストに車両固有IDが無い、すなわち登録されていないと判定された場合、利用者リスト判定部513は、登録可能であることを示す信号を利用者登録制御部514に出力する。利用者登録制御部514は、会員登録を行う。例えば、電子駐車サービス登録情報に含まれる仮会員番号を会員番号とし、ユーザ登録情報と紐付けて記憶部52に記憶された利用者リストに登録する。また、利用者登録制御部514は、同じ駐車券で再登録が実行されないよう、仮会員番号(駐車場ID)に基づいて排他処理を行っても良い。例えば、同じ仮会員番号を含む電子駐車サービス登録情報がユーザ機器1から送信されてきたとしても、登録を実行しないようにする。なお、利用者リストに車両固有IDが無いと判定された場合、後述するステップST210をスキップする。このことを表現するため、図10のステップST210は、点線で示してある。
【0123】
通信制御部511は、通知情報を送信する(ステップST210)。利用者リストに車両固有IDがあると判定された場合もステップST209と同様に利用者登録制御部514は、会員登録を行う。但し、この場合、過去に車両20のオーナーであったユーザ7が存在し、電子駐車サービスに登録していたことになる。そこで、利用者登録制御部514は、例えば、車両20の過去のオーナーのユーザ登録情報に含まれるメールアドレスを用いて、会員登録が解除された旨を知らせるための通知情報を生成し、通信制御部511に出力する。ここで、通知情報は、例えば、「ご利用いただきました車両での登録は解除されました。現在も同じ車両お使いにも関わらず解除された場合は以下の連絡先までご連絡下さい」という旨の情報であって良い。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、通知情報を車両20の過去のオーナーのユーザ機器に電子メール等を用いて送信する。
【0124】
さらに、利用者登録制御部514は、車両20の過去のオーナーに対して登録された情報を利用者リストから削除する。なお、利用者登録制御部514が車両20の過去のオーナーの登録情報を削除する処理は、車両20の過去のオーナーからの問い合わせに備えて一定期間が経過してから実行しても良い。
【0125】
或いは、通知情報は、例えば、「会員情報(車載機管理番号)に対する情報の更新がありました。つきましては、下記のURLにアクセスして頂き、許可釦を押して下さい」という旨の情報であって良い。そして、過去のオーナーが許可釦を押したことを確認した後、利用者登録制御部514は、過去のオーナーに対して登録された情報を利用者リストから削除しても良い。
【0126】
通信制御部511は、登録通知を送信する(ステップST211)。利用者登録制御部514は、会員登録を行った後、会員登録が終わったことを示し、会員番号を含む登録通知を生成し、通信制御部511に出力する。通信制御部511は、通信インタフェース53を通じて、登録通知をユーザ機器1に送信する。
【0127】
アプリケーション制御部113は、会員情報を記憶する(ステップST212)。通信制御部111は、通信インタフェース13を通じて、登録通知を受信すると、当該登録通知をアプリケーション制御部113に出力する。アプリケーション制御部113は、ユーが入力したユーザ登録情報、登録通知に含まれる会員番号、及び暗号化された車両固有IDを含む会員情報を記憶部12に記憶させる。また、アプリケーション制御部113は、登録通知を出力部16に出力し、ユーザ7に対して会員登録が終了した旨を知らせても良い。
【0128】
一般的に駐車券は、出口精算時に回収される。そのため、電子駐車場サービスに対して会員登録が出来るのは、ユーザ7が有料駐車場を利用している間だけとなる。例えば、有料駐車場を利用している間にのみ会員登録を限定しない場合、車両20のオーナーが変わった際に車両固有IDに紐付けていたユーザ登録情報が現在のオーナーのものか過去のオーナーのものであるか判別することが出来ない。しかしながら、本願実施形態のように、車両固有IDを用いて会員登録を行うことが可能な期間を有料駐車場を利用している間に限定することにより、中古車のように車両20のオーナーが変わっていたとしても、現在のオーナーに対して会員登録が可能となり、過去のオーナーに対して会員登録を行うことが無くなる。
【0129】
また、図10を参照して説明した会員登録をユーザが行わなかった場合、すなわち、駐車券を用いて有料駐車場30の利用料金を精算した場合、精算機又は駐車場機器4は、利用料金を精算したこと及び駐車券ID(仮会員番号)を含む情報を事業者管理サーバ5に送信して良い。事業者管理サーバ5の制御部51は、駐車券ID(仮会員番号)を削除又は失効させる処理を行っても良い。
【0130】
(実施形態の作用効果)
以上で説明した実施形態によれば、車両固有IDを用いて電子駐車場アプリケーションの会員登録を行うことにより、車両20のオーナーが変わっていたとしても、前のオーナーに対して再登録を行わないようになる。さらに、有料駐車場を利用している間でのみ会員登録を行うようにすることで、車両20の現在のオーナーに限定して会員登録を行うことが可能となる。
【0131】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上の実施形態では、路側機3と駐車場機器4は、別個の機器として示しているが、路側機3の機能を含む1つの駐車場機器4が実施しても良い。すなわち、路側機3が処理する動作を駐車場機器4が行っても良い。
【0132】
要するに、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
【符号の説明】
【0133】
1…ユーザ機器
11…制御部
111…通信制御部
112…2次元コード読み取り部
113…アプリケーション制御部
12…記憶部
13…通信インタフェース
14…入出力インタフェース
15…入力部
16…出力部
17…位置情報取得部
20…車両
2…車載機
21…制御部
211…通信制御部
212…車載機情報生成部
22…記憶部
23…通信インタフェース
24…入出力インタフェース
25…入力部
26…出力部
30…有料駐車場
3…路側機
31…制御部
311…通信制御部
312…信号制御部
313…暗号制御部
32…記憶部
33…通信インタフェース
34…入出力インタフェース
35…入力部
36…出力部
4…駐車場機器
41…制御部
411…通信制御部
412…車両検知制御部
413…信号制御部
414…ゲート制御部
415…発券制御部
42…記憶部
43…通信インタフェース
44…入出力インタフェース
45…入力部
46…出力部
47…車両検知機
48…ゲート
49…駐車券発券部
5…事業者管理サーバ
51…制御部
511…通信制御部
512…指示信号生成部
513…利用者リスト判定部
514…利用者登録制御部
52…記憶部
53…通信インタフェース
54…入出力インタフェース
55…入力部
56…出力部
6…車両情報管理サーバ
61…制御部
611…通信制御部
612…復号制御部
613…判定制御部
62…記憶部
63…通信インタフェース
64…入出力インタフェース
65…入力部
66…出力部
7…ユーザ
10…ネットワーク
図1
図2
図3
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図10