(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023096943
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】炭酸ガス供給装置
(51)【国際特許分類】
B67D 1/12 20060101AFI20230630BHJP
G05D 16/20 20060101ALI20230630BHJP
G05D 16/06 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
B67D1/12
G05D16/20 H
G05D16/06 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021213027
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000113997
【氏名又は名称】株式会社アクリテック
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 直之
(72)【発明者】
【氏名】今井 弘文
(72)【発明者】
【氏名】白石 和哉
(72)【発明者】
【氏名】内田 寿
【テーマコード(参考)】
3E082
5H316
【Fターム(参考)】
3E082AA04
3E082BB03
3E082CC01
3E082DD12
5H316AA20
5H316BB01
5H316BB12
5H316DD06
5H316DD17
5H316EE01
5H316EE02
5H316FF05
5H316FF23
5H316HH04
5H316HH14
5H316JJ01
5H316JJ09
5H316JJ11
5H316KK02
5H316LL03
(57)【要約】
【課題】飲料成分による圧力調整器の固着の防止に有利な構成を有する炭酸ガス供給装置を提供する。
【解決手段】炭酸ガス供給装置100は、炭酸ガス供給源3から一次側ポートP1に供給される炭酸ガスの圧力を調整して二次側ポートP2から送り出す圧力調整器10と、二次側ポートP2と飲料樽1とを接続する第1流路PH1に接続されたリリーフバルブ20と、圧力調整器10およびリリーフバルブ20を制御するコントローラ20とを備える。コントローラ30は、飲料樽1から飲料サーバー2に送り出される飲料の温度を検出する温度センサ81の出力に応じて、第1流路PT1が減圧されるようにリリーフバルブ20を制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次側ポートおよび二次側ポートを有し、炭酸ガス供給源から前記一次側ポートに供給される炭酸ガスの圧力を調整して前記二次側ポートから送り出す圧力調整器と、
前記二次側ポートと飲料樽とを接続する第1流路に接続されたリリーフバルブと、
前記圧力調整器および前記リリーフバルブを制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記飲料樽から飲料サーバーに送り出される飲料の温度を検出する温度センサの出力に応じて、前記第1流路が減圧されるように前記リリーフバルブを制御する、
ことを特徴とする炭酸ガス供給装置。
【請求項2】
前記リリーフバルブを閉状態に維持するための力を前記リリーフバルブに供給するように、前記炭酸ガス供給源から供給される炭酸ガスを前記リリーフバルブに供給する第2流路を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の炭酸ガス供給装置。
【請求項3】
前記炭酸ガス供給源から供給される炭酸ガスを所定圧力まで減圧するレギュレータと、
前記レギュレータによって前記所定圧力まで減圧された炭酸ガスを前記圧力調整器に供給する第3流路と、を更に備え、
前記第2流路は、前記レギュレータによって前記所定圧力まで減圧された炭酸ガスを前記リリーフバルブに供給する、
を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の炭酸ガス供給装置。
【請求項4】
前記リリーフバルブは、
シートが設けられた第1開口、および、大気に連通した第2開口を有するシリンダと、
前記シリンダの内部空間を第1空間と第2空間とに分離するピストンと、
前記第2空間に配置され、前記シートに対向するように前記ピストンによって支持された弁体と、
前記シートと前記弁体との間に間隙を形成するように前記弁体を押圧するスプリングと、を含み、
前記第2流路を通して前記リリーフバルブに供給される炭酸ガスは、前記第1空間に導入され、前記シートに対して前記弁体を押し付ける方向の力を前記ピストンに与え、
前記第1開口は、前記第1流路に連通し、
前記第2開口は、前記第2空間と大気とを連通している、
ことを特徴とする請求項3に記載の炭酸ガス供給装置。
【請求項5】
前記第2流路に配置された三方バルブを更に備え、
前記三方バルブは、前記第2流路と前記リリーフバルブの前記第1空間とを接続する第1状態、または、前記リリーフバルブの前記第1空間を大気に連通させる第2状態に前記コントローラによって制御される、
ことを特徴とする請求項4に記載の炭酸ガス供給装置。
【請求項6】
前記レギュレータから前記三方バルブに向けて炭酸ガスが供給されるように前記第2流路に配置された逆止バルブを更に備える、
ことを特徴とする請求項5に記載の炭酸ガス供給装置。
【請求項7】
前記第1流路における前記リリーフバルブの接続部と前記圧力調整器との間の位置に接続された安全バルブを更に備える、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の炭酸ガス供給装置。
【請求項8】
前記圧力調整器は、
前記第1流路の圧力を増加させるための増圧バルブと、
前記第1流路の圧力を減圧させるための減圧バルブと、を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の炭酸ガス供給装置。
【請求項9】
前記コントローラは、前記飲料樽の圧力を減少させるために前記第1流路の圧力を減少させる際に、前記減圧バルブを閉状態にした状態で、目標圧力に応じて前記リリーフバルブを開く、
ことを特徴とする請求項8に記載の炭酸ガス供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸ガス供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ビール樽に炭酸ガスを供給する機械式の圧力調整器が開示されている。この圧力調整器は、ビール樽からディスペンサを経由してビール通路を通過するビール温度をサーモワックスペレットによって感知してプランジャを伸縮させることによってバルブを開閉し、これによって炭酸ガスの圧力をビール温度に応じて自動調整する。機械式の圧力調整器は、温度変化に対する追従が遅れる点で改善の余地があった。特許文献2には、発泡飲料の温度を測定する温度センサの出力に基づいて加圧用のバルブおよび減圧用のバルブを制御する電気制御式の炭酸ガス調整器が開示されている。
【0003】
しかし、特許文献2に記載されたような電気式の炭酸ガス調整器では、ビール樽の圧力を低下させる際に、ビール樽から炭酸ガス調整器の減圧用バルブを通して、ビールミスト(飲料成分)を含んだ炭酸ガスが排出される。このようなビールミストによって減圧用バルブの可動部が固着しうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-143265号公報
【特許文献2】特開2009-280223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、飲料成分による圧力調整器の固着の防止に有利な構成を有する炭酸ガス供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの側面は、炭酸ガス供給装置に係り、前記炭酸ガス供給装置は、一次側ポートおよび二次側ポートを有し、炭酸ガス供給源から前記一次側ポートに供給される炭酸ガスの圧力を調整して前記二次側ポートから送り出す圧力調整器と、前記二次側ポートと飲料樽とを接続する第1流路に接続されたリリーフバルブと、前記圧力調整器および前記リリーフバルブを制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記飲料樽から飲料サーバーに送り出される飲料の温度を検出する温度センサの出力に応じて、前記第1流路が減圧されるように前記リリーフバルブを制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、飲料成分による圧力調整器の固着の防止に有利な構成を有する炭酸ガス供給装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の炭酸ガス供給装置の構成を模式的に示す図。
【
図2】
図1に示された例におけるリリーフバルブの拡大図。
【
図3】実施形態の炭酸ガス供給装置の動作を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
図1には、実施形態の炭酸ガス供給装置100の構成が模式的に示されている。炭酸ガス供給装置100は、炭酸ガス供給源(例えば、炭酸ガスボンベ)3から供給される炭酸ガスを目標圧力に調整して飲料樽1に供給するように構成される。炭酸ガス供給装置100は、飲料注出システムとしても理解されうる。飲料樽1に供給された炭酸ガスは、その圧力によって飲料樽1内の発泡性飲料の液面を押し下げ、これによって、飲料樽1内の発泡性飲料が飲料樽1から押し出されて飲料サーバー2に供給される。発泡性飲料は、例えば、ビール、発泡酒、ビール風飲料、サワー、または、ハイボール等でありうる。
【0011】
炭酸ガス供給装置100は、圧力調整器10と、リリーフバルブ20と、コントローラ30とを備えうる。圧力調整器10は、一次側ポートP1および二次側ポートP2を有しうる。圧力調整器10は、炭酸ガス供給源3から一次側ポートP1に供給される炭酸ガスの圧力を調整して二次側ポートP2から送り出すように構成されうる。圧力調整器10の二次側ポートP2は、第1流路PH1を通して飲料樽1と接続される。リリーフバルブ20は、第1流路PH1に接続されうる。
【0012】
コントローラ30は、圧力調整器10およびリリーフバルブ20を制御するように構成されうる。コントローラ30は、飲料樽1から飲料サーバー2に送り出される発泡性飲料の温度を検出する温度センサ81の出力に応じて、第1流路PH1が減圧(あるいは、一時的に大気開放)されるようにリリーフバルブ20を制御しうる。コントローラ30によるリリーフバルブ20の制御は、コントローラ30がリリーフバルブ20に電気信号を供給することによってなされてもよいし、後述のように、コントローラ30が他の構成要素(一例では、三方バルブV4)を制御することによって間接的になされてもよい。また、そのような他の構成要素をリリーフバルブ20の構成要素と見做すこともできる。
【0013】
温度センサ81は、飲料樽1と飲料サーバー2とを接続する流路に配置あるいは接続されうる。温度センサ81は、炭酸ガス供給装置100の構成要素として理解されてもよいし、炭酸ガス供給装置100の構成要素ではないものとして理解されてもよい。温度センサ81は、飲料サーバー2に設けられてもよい。あるいは、温度センサ81は、飲料樽1に取り付けられてもよい。
【0014】
炭酸ガス供給装置100は、更に、リリーフバルブ20を閉状態に維持するための力をリリーフバルブ20に供給するように、炭酸ガス供給源3から供給される炭酸ガスをリリーフバルブ20に供給する第2流路PH2を備えうる。炭酸ガス供給装置100は、更に、炭酸ガス供給源3から供給される炭酸ガスを所定圧力まで減圧するレギュレータ40を備えうる。炭酸ガス供給装置100は、更に、レギュレータ40によって所定圧力まで減圧された炭酸ガスを圧力調整器10に供給する第3流路PH3と備えうる。第2流路PH2は、レギュレータ40によって所定圧力まで減圧された炭酸ガスをリリーフバルブ20に供給するように配置されうる。
【0015】
リリーフバルブ20の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
図2は、
図1に示された例におけるリリーフバルブ20の拡大図である。一例において、リリーフバルブ20は、シリンダ21と、ピストン22と、弁体23と、スプリング24とを含みうる。シリンダ21は、例えば、シート29が設けられた第1開口OP1、および、大気に連通した第2開口OP2を有しうる。ピストン22は、シリンダ21の内部空間を第1空間S1と第2空間S2とに分離しうる。弁体23は、第2空間S2に配置され、シート29に対向するようにピストン22によって支持されうる。スプリング24は、シート29と弁体23との間に間隙28を形成するように弁体23を押圧するように配置されうる。
【0016】
第2流路PH2を通して第1空間S1に供給される炭酸ガスは、第1空間S1に導入され、シート29に対して弁体23を押し付ける方向の力をピストン22に与えうる。第1開口OP1は、第1流路PH1に連通している。第2開口OP2は、第2空間S2を大気に連通させる。
【0017】
炭酸ガス供給装置100は、第2流路PH2に配置された三方バルブV4を更に備えうる。三方バルブV4は、第2流路PH2とリリーフバルブ20の第1空間S1とを接続する第1状態、または、リリーフバルブ20の第1空間S1を大気に連通させる第2状態にコントローラ30によって制御されうる。炭酸ガス供給装置100は、レギュレータ40から三方バルブV4に向けて炭酸ガスが供給されるように第2流路PH2に配置された逆止バルブ60を更に備えうる。逆止バルブ60は、炭酸ガス供給源3内の炭酸ガスの量が低下することによって炭酸ガス供給源3から供給される炭酸ガスの圧力が降下した際に三方バルブV4あるいはリリーフバルブ20の第1空間S1に供給される炭酸ガスの圧力が低下することを防止するように機能しうる。
【0018】
炭酸ガス供給装置100は、第1流路PH1におけるリリーフバルブ20の接続部と圧力調整器10との間の位置に接続された安全バルブV3を更に備えうる。安全バルブV3は、第1流路PH1の圧力が規定圧力以上になることを防止するように機能する。
【0019】
圧力調整器10の構成は、特定の構成に限定されないが、一例において、圧力調整器10は、第1流路PH1の圧力を増加させるための増圧バルブV1と、第1流路PH1の圧力を減圧させるための減圧バルブV2とを含みうる。圧力調整器10の内部空間は、第1空間S3、第2空間S4および第3空間S5を有しうる。第1空間S3と第2空間S4とは、ダイヤフラム13によって区画されうる。ダイヤフラム13には、スプリング14が接続されうる。また、ダイヤフラム13には、弁体11が連結され、弁体11には、スプリング12が接続されうる。弁体11の位置は、スプリング12、14およびダイヤフラム13の復元力、ならびに、第1空間S3と第2空間S4との圧力差によって決定され、これによって弁体11とそれに対向するシートとの間隙が決定される。
【0020】
増圧バルブV1が開かれると、第3流路PH3から第3空間S5を通して第1空間S3に炭酸ガスが導入されて、第1空間S3の圧力が増加する。これにより、弁体11とそれに対向するシールとの間隙で構成されるバルブを通過する炭酸ガスが増加し、第2空間S4の炭酸ガスの圧力が増加する。第1空間S3の圧力は、スプリング12、14およびダイヤフラム13の復元力、ならびに、第1空間S3と第2空間S4との圧力差が釣り合うまで増加し、第2空間S4、即ち第1流路PH1の圧力も増加する。
【0021】
減圧バルブV2が開かれると、第1空間S3に炭酸ガスが大気中に排出され、第1空間S3の圧力が減少する。これにより、弁体11とそれに対向するシールとの間隙で構成されるバルブを通過する炭酸ガスが減少し、第2空間S4の炭酸ガスの圧力が減少する。第1空間S3の圧力は、スプリング12、14およびダイヤフラム13の復元力、ならびに、第1空間S3と第2空間S4との圧力差が釣り合うまで減少し、第2空間S4、即ち第1流路PH1の圧力も減少する。
【0022】
コントローラ30は、飲料樽1の圧力を減少させるために第1流路PH1の圧力を減少させる際に、減圧バルブV2を閉状態にした状態で、目標圧力に応じてリリーフバルブ20を開状態にするように、即ち、開口OP2を通して第1流路PH1を大気に連通させるように構成されうる。飲料樽1の圧力を減少させる際にリリーフバルブ20を通して飲料樽1内の炭酸ガスを排出する構成によれば、飲料樽1内の飲料ミスト(例えば、ビールミスト)を含む炭酸ガスが圧力調整器10に流入することを防止することができる。これにより、圧力調整器10の構成要素が飲料ミストによって固着することが抑制される。
【0023】
炭酸ガス供給装置100は、第1流路PH1の圧力を検出する圧力センサ82を更に備えうる。コントローラ30は、圧力センサ82の出力に基づいて増圧バルブV1、減圧バルブV2およびリリーフバルブ20を制御しうる。なお、一例において、コントローラ30は、三方バルブV4を制御することによってリリーフバルブ20を制御する。炭酸ガス供給装置100は、第3流路PH3の圧力を検出する圧力センサ83を更に備えてもよい。コントローラ30は、圧力センサ83の出力に基づいて炭酸ガス供給源3における炭酸ガスの不足を検出することができる。
【0024】
なお、
図1において、増圧バルブV1、減圧バルブV2および三方バルブV4、温度センサ81、圧力センサ82および圧力センサ83は、コントローラ30に接続されていてないが、これらは、有線または無線でコントローラ30と接続される。
【0025】
図3には、炭酸ガス供給装置100の動作が模式的に示されている。
図4は、
図3におけるAの部分を拡大した図であり、
図5は、
図3におけるBの部分を拡大した図である。縦軸は、圧力センサ82によって検出される圧力を示している。この圧力は、圧力センサ82の出力値自体であってもよいし、該出力値(例えば、相対的な尺度で表されたアナログ値またはデジタル値)を他の尺度(典型的には、温度)の値に換算したものであってもよい。横軸は、時間を示している。
【0026】
図3の例は、飲料樽1を屋外(例えば、35℃)から室内(例えば、25℃)に搬入し、その飲料樽1に流路PH1を接続するとともに、飲料サーバー2を接続した時点から開始する。飲料樽1内の炭酸ガスの圧力によって第1流路PH1の圧力が上昇する。時刻t1において、飲料サーバー2が操作されて飲料が注出される。これによって飲料樽1および第1流路PH1の圧力が少しだけ低下する。飲料が注出されることにより、温度センサ81の出力が示す温度が上昇する。
【0027】
コントローラ30は、温度センサ81の出力が示す温度の上昇に応答して、飲料樽1(および第1流路PH1)の目標圧力をその温度に応じた圧力に変更する。そして、コントローラ30は、目標圧力の変更に応じて、その変更後の目標圧力に従って増圧バルブV1、減圧バルブV2およびリリーフバルブ20(増圧バルブV1、減圧バルブV2および三方バルブV4)を制御する。具体的には、この例では、コントローラ30は、圧力センサ82の出力が示す温度が目標圧力に一致するように、増圧バルブV1、減圧バルブV2および三方バルブV4を制御しうる。一例において、コントローラ30は、
図4に例示されるように、増圧バルブV1を簡潔的に開放させうる。
【0028】
図3の例では、時刻t3において更に飲料サーバー2が操作されて発泡性飲料が注出され、時刻t4において更に飲料サーバー2が操作されて発泡性飲料が注出されている。また、
図3の例では、その後に更に時間が経過し、飲料樽1内の発泡性飲料の温度が室温に近づいた後の時刻t5において更に飲料サーバー2が操作されて飲料が注出される。発泡性飲料が注出されることにより、温度センサ81の出力が示す温度が下降する。
【0029】
コントローラ30は、温度センサ81の出力が示す温度の下降に応答して、飲料樽1(および第1流路PH1)の目標圧力をその温度に応じた圧力に変更する。そして、コントローラ30は、目標圧力の変更に応じて、その変更後の目標圧力に従って増圧バルブV1、減圧バルブV2およびリリーフバルブ20(増圧バルブV1、減圧バルブV2および三方バルブV4)を制御する。具体的には、この例では、コントローラ30は、圧力センサ82の出力が示す温度が目標圧力に一致するように、増圧バルブV1、減圧バルブV2および三方バルブV4を制御しうる。一例において、コントローラ30は、
図5に例示されるように、減圧バルブV2を継続的に開放した状態で三方バルブV4を簡潔的に開放させうる。
【0030】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0031】
1:飲料樽、2:飲料サーバー、3:炭酸ガス供給源、10:圧力調整器、11:弁体、12:スプリング、13:ダイヤフラム、14:スプリング、S3:第1空間、S4:第2空間、S5:第3空間、20:リリーフバルブ、21:シリンダ、22:ピストン、23:弁体、24:スプリング、OP1:第1開口、OP2:第2開口、29:シート、S1:第1空間、S2:第2空間、30:コントローラ、40:レギュレータ、60:逆止バルブ、81:温度センサ、82:圧力センサ、83:圧力センサ、V1:増圧バルブ、V2:減圧バルブ、V4:三方バルブ、PH1:第1流路、PH2:第2流路、PH3:第3流路、100:炭酸ガス供給装置