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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000970
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】膨縮自在な注意喚起装置
(51)【国際特許分類】
   E01F 9/608 20160101AFI20221222BHJP
   E01F 9/524 20160101ALI20221222BHJP
   E01F 9/646 20160101ALI20221222BHJP
   E01F 9/688 20160101ALI20221222BHJP
【FI】
E01F9/608
E01F9/524
E01F9/646
E01F9/688
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021124818
(22)【出願日】2021-06-18
(71)【出願人】
【識別番号】503240552
【氏名又は名称】ゼロコン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】金尾 隆之
【テーマコード(参考)】
2D064
【Fターム(参考)】
2D064AA01
2D064AA21
2D064BA03
2D064CA03
2D064DA09
2D064EA04
2D064EB05
2D064EB15
2D064EB38
2D064JA02
(57)【要約】
【課題】従来の膨縮自在な注意喚起装置では、胴体部と腕部が一体的に形成され内部に空気を供給することにより、立体的に形成されるものであったが、腕部のみを揺動させることができず注意喚起機能は限定的であった。
【解決手段】空洞の胴体部と腕部とが一体的に形成され、胴体部に空気が供給されることによって胴体部および腕部内の気圧が上昇し、それに伴い全体が膨張して立体的形状となり、空気の供給が停止されることによって内部の気圧が降下して、先ず腕部の緊張状態が解除され、空気の供給と停止を繰り返すことにより腕部の緊張状態と開放状態と解除状態が交互になり、結果として腕部が揺動することになる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に気体を供給排気することによって膨縮可能な軟質の筒状の胴体部と、当該胴体部と内部で連通すると共に当該胴体部の延在方向と交差する方向に延在する膨縮可能な筒状の腕部とが備えられ、
前記胴体部に気体が供給されることによって当該胴体部および前記腕部内の気圧が上昇しそれに伴い伸長して緊張状態となり、前記気体の供給が停止されることによって内部の気圧が降下して、先ず前記腕部の緊張状態が解除されることを特徴とする膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項2】
道路等の地上に立設して看者の注意を喚起させる膨縮自在な注意喚起装置であって、
内部に空気を供給排気することによって膨縮可能な軟質の筒状の胴体部と、当該胴体部と内部で連通すると共に当該胴体部の延在方向と交差する方向に延在する膨縮可能な筒状の腕部とが備えられ、
前記胴体部がその延在方向が鉛直方向となるよう地上に設置され、前記胴体部に空気が供給されることによって当該胴体部内の空気圧が上昇しそれに伴い鉛直方向に伸長して緊張状態となって固定され、
前記腕部は前記胴体部と同様に当該胴体部から鉛直方向と交差する方向に伸長して緊張状態になって固定され、
前記空気の供給が停止されることによって内部の空気圧が低下し、先ず前記腕部の緊張状態が解除され、重力によってその先端部が垂下し、再度空気が供給されることにより内部の空気圧が再度上昇し前記腕部は元の位置にて緊張状態で固定されることを特徴とする膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項3】
胴体部内の空間の体積は、腕部内の空間の体積よりも大である請求項1もしくは請求項2に記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項4】
胴体部内の空間の体積は、腕部内の空間の体積の10倍以上である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項5】
腕部の材質は、胴体部の材質よりも軟質である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項6】
胴体部と腕部の接続部分は、他の部分よりも軟質である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項7】
腕部には外部と連通する微細な排気口が形成されている請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項8】
胴体部にはエアブロアの給気口が接続され、当該エアブロアを発動することによって前記胴体部に空気が供給されて内部の気圧が上昇し、前記エアブロアを停止させることによって前記胴体内の気圧が降下するように構成される請求項2ないし請求項7のいずれかに記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項9】
胴体部にはエアブロアの給気口が接続され、当該エアブロアを発動することによって前記胴体部に空気が供給されて内部の気圧が上昇し、前記エアブロアの給気口を閉鎖することによって前記胴体内の気圧が降下するように構成される請求項2ないし請求項7のいずれかに記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項10】
腕部に錘が着脱可能に装着されている請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【請求項11】
腕部は透明もしくは半透明の部材で構成されており、内部にテープ状に連接されたLEDが装着されている請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の膨縮自在な注意喚起装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば道路上の工事現場や事故現場などにおいて、腕部を揺動させて走行中の車両のドライバーなどの看者の注意を喚起し、更なる事故の発生を未然に防止するために設置されたり、またイベント会場などで集客用の宣伝広告のために設置される注意喚起装置に関するものであり、コンパクトに折りたためて簡単に携行できることを特徴とするものである。
【背景技術】
【0002】
従来、交通事故現場等の状況に対応して、所要の通行や規制の手信号標識を形成して安全な通行規制をはかることができる注意喚起装置は存在する。
具体的には、基台に、通行規制のための人型の胴体を膨縮自在にするために、空気を注入、停止可能とすると共に、膨張させて起立した人形膨縮体の腕部の左側または右側を伸長、折曲可能に形成して所要の通行規制の手信号標識を形成するものは存在する(特許文献1参照)。
【0003】
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3163897号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
従来の注意喚起装置は、軟質の円筒形の胴体部に、その胴体部の延在方向と交差する方向(この例では水平方向)に延出する腕部が接続され、地上などに設置して前記胴体部に空気を供給すると内部の空気圧が上昇し、立体的な擬人が掲載される。
しかしながら、前記胴体部と腕部は固定的に接続され、単なる人形でしかない。
即ち、胴体部に対して腕部が相対的に移動(揺動)しないので注意喚起機能は限定的となる。
本発明はかかる従来技術の課題を解決するもので、胴体部に対して腕部を揺動させて看者に高度な注意喚起をするものである。
また、胴体部に対して腕部を揺動させる機械的機構を要せず空気圧の変化のみによってその機能を果たさんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明は、内部に気体を供給排気することによって膨縮可能な軟質の筒状の胴体部と、当該胴体部と内部で連通すると共に当該胴体部の延在方向と交差する方向に延在する膨縮可能な筒状の腕部とが備えられ、前記胴体部に気体が供給されることによって当該胴体部および前記腕部内の気圧が上昇しそれに伴い伸長して緊張状態となり、前記気体の供給が停止されることによって内部の気圧が降下して、先ず前記腕部の緊張状態が解除されることを特徴とする膨縮自在な注意喚起装置である。
【0006】
本発明では、前記胴体部に気体(例えば空気)が供給されることによって当該胴体部および前記腕部内の気圧が上昇しそれに伴い伸長して緊張状態となり、前記気体の供給が停止されることによって内部の気圧が降下して、先ず前記腕部の緊張状態が解除されるので、胴体部の緊張状態が残っている間に腕部の緊張状態が解除され、緊張状態の胴体部に対して緊張状態が解除された腕部が偏倚することになる。
また再度気体が供給されると前記腕部も緊張状態となり、偏倚位置から元の位置に戻ることになる。
従って、前記胴体部への気体の供給と停止を繰り返すことによって、胴体部に対し腕部が元の位置と偏倚位置を往復することになる。
【0007】
(2)本発明は、道路等の地上に立設して看者の注意を喚起させる膨縮自在な注意喚起装置であって、内部に空気を供給排気することによって膨縮可能な軟質の筒状の胴体部と、当該胴体部と内部で連通すると共に当該胴体部の延在方向と交差する方向に延在する膨縮可能な筒状の腕部とが備えられ、前記胴体部がその延在方向が鉛直方向となるよう地上に設置され、前記胴体部に空気が供給されることによって当該胴体部内の空気圧が上昇しそれに伴い鉛直方向に伸長して緊張状態となって固定され、前記腕部は前記胴体部と同様に当該胴体部から鉛直方向と交差する方向に伸長して緊張状態になって固定され、前記空気の供給が停止されることによって内部の空気圧が低下し、先ず前記腕部の緊張状態が解除され、重力によってその先端部が垂下し、再度空気が供給されることにより内部の空気圧が再度上昇し前記腕部は元の位置にて緊張状態で固定されることを特徴とする膨縮自在な注意喚起装置である。
【0008】
本発明では、前記胴体部に空気が供給されることによって当該胴体部内の空気圧が上昇しそれに伴い鉛直方向に伸長して緊張状態となって固定され、前記腕部は前記胴体部と同様に当該胴体部から鉛直方向と交差する方向に伸長して緊張状態になって固定され、前記空気の供給が停止されることによって内部の空気が胴体部や腕部に存在する微細な空隙から外部に漏れて空気圧が低下し、先ず前記腕部の緊張状態が解除され、重力によってその先端部が垂下し、再度空気が供給されることにより内部の空気圧が再度上昇し前記腕部は元の位置にて緊張状態で固定されるので、胴体部の緊張状態が残っている間に腕部の緊張状態が解除され、緊張状態の胴体部に対して緊張状態が解除された腕部が重力によってその先端部が垂下することになる。
また、再度空気が供給されると前記腕部も緊張状態となり、上方の元の位置に戻ることになる。
従って、前記胴体部への空気の供給と停止を繰り返すことによって、胴体部に対し腕部が上下動し、あたかも人間が腕を上下に振っているように視認されることになる。
かように本発明では別途腕部を上下させる機構を必要とせず、胴体部への空気の供給と停止を繰り返すことによって、腕部を上下に振らせることができる。
【0009】
(3)本発明では、胴体部内の空間の体積は、腕部内の空間の体積よりも大であることが好ましい。
胴体部内の空間の体積が腕部内の空間の体積よりも大であると、胴体部と腕部から同時に略同量の空気が抜けた場合、腕部内の空気の残量が相対的に少なくなり、未だ胴体部が硬度を保持していても腕部は硬度を失い、重力で垂下することになる。
従って、前記胴体部への空気の供給と停止を繰り返すことによって、容易に、腕部を上下に振らせることができる。
【0010】
(4)本発明では、胴体部内の空間の体積は、腕部内の空間の体積の10倍以上であることが好ましい。
胴体部内の空間の体積が腕部内の空間の体積の10倍以上であると、胴体部の形状をほとんど変えることなく腕部のみを上下に振らせることができる。
【0011】
(5)本発明では、腕部の材質は、胴体部の材質よりも軟質であることが好ましい。
腕部の材質が胴体部の材質よりも軟質であると、全体的に内部の空気圧が低下しても腕部が先に収縮し、腕部の根元部分で曲がりやすくなり、腕部は比較的迅速に垂下することになる。
一方、胴体部は腕部に対して硬質であるので立設状態は堅牢に保持されることになる。
【0012】
(6)本発明では、胴体部と腕部の接続部分は、他の部分よりも軟質であることが好ましい。
胴体部と腕部の接続部分が他の部分よりも軟質であると、内部の空気の抜ける量が比較的少ない状態でも腕部は容易に垂下する。
即ち、空気の供給と停止に対して迅速に反応して腕部が揺動し、なおかつ全体として空気の残存量は比較的多い状態であるので、空気が抜けた状態即ち腕部が垂下した状態でも全体的に堅牢な状態が保持される。
【0013】
(7)腕部には外部と連通する微細な排気口が形成されていることが好ましい。
腕部に外部と連通するピンホールのような微細な排気口が形成されていると、空気の供給を停止した際に、腕部から迅速に空気が抜けるので、当該腕部が容易に垂下することになる。
【0014】
(8)胴体部にはエアブロアの給気口が接続され、当該エアブロアを起動することによって前記胴体部に空気が供給されて内部の気圧が上昇し、前記エアブロアを停止させることによって前記胴体内の気圧が降下するように構成されることが好ましい。
即ち、エアブロアのオン、オフを定期的に繰り返すだけで、腕部を揺動させることができるので、他の部品は必要なくシンプルで安価に製造できる。
【0015】
(9)胴体部にはエアブロアの給気口が接続され、当該エアブロアを発動することによって前記胴体部に空気が供給されて内部の気圧が上昇し、前記エアブロアの給気口を閉鎖することによって前記胴体内の気圧が降下するように構成されることも考えられる。
エアブロアの給気口を開閉する蓋体が設けられ、当該蓋体を開閉することによって空気の供給と停止を瞬時に行えるので、腕部をより迅速に揺動させることができる。
【0016】
(10)腕部に錘が着脱可能に装着されていることが好ましい。
腕部に錘が装着されていると、腕部の垂下動作はより一層迅速となり、看者の注意をより強く喚起することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、胴体部への気体の供給と停止を繰り返すという極めて簡単な構造と動作によって、胴体部に対し腕部が元の位置と偏倚位置を往復させることができる。
即ち、簡単で安価な装置で、胴体部に対して腕部を揺動させることができ、固定型の装置よりも、看者の注意をより強く喚起することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】 本発明の一実施形態の第1の態様の正面図である。
図2】 本発明の一実施形態の第2の態様の正面図である。
図3】 本発明の一実施形態の第3の態様の正面図である。
図4】 本発明の一実施形態の第4の態様の正面図である。
図5】 本発明の一実施形態の第2の態様の部分断面図である。
図6】 本発明の一実施形態の第3の態様の部分断面図である。
図7】 本発明の一実施形態の水平断面図である。
図8】 本発明の一実施形態の垂直断面図である。
図9】 本発明の一実施形態の制御ブロック図である。
図10】 本発明の一実施形態の図9とは異なる制御ブロック図である。
図11】 本発明の一実施形態のエアブロアスイッチの腕の動作を示す図である。
図12】 本発明の一実施形態の常閉スイッチと腕の動作を示す図である。
図13】 本発明の一実施形態の常閉スイッチと腕の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本実施の形態は、図1ないし図4に示すような通行規制などの際に利用される人型の注意喚起装置であって、延在方向が鉛直方向となるように設置された人型の胴体部1の上端に頭部3が設けられ、肩部4から腕部2A、2B、2C、2D、2E、2Fが、前記人型の胴体部1の延在方向と交差する方向(水平方向、斜め上方向、斜め下方向等)に延出している。
ここで、腕部には2の符号が付されているが、水平方向に延出している状態の左腕部を2A(図1)、水平方向に延出している状態の右腕部を2B(図1図2)、上方に延出している状態の左腕部を2C(図2)、右斜め上方に延出している状態の右腕部を2D(図3)、右斜め下方に延出している状態の右腕部を2E(図4)および下方に延出している状態の左腕部を2F(図3図4)で表している。
【0020】
また図7図8に示すように、持ち運び可能に所定の重量として安定して設置できるようにした基台5に所定容量のエアブロア6と、LED7を搭載して、その外周部に空気を注入して警察官や警備員等の等身大の擬人様に膨らませて起立可能に袋状の人型の胴体部1を装着したことを基本構成としている。
【0021】
基台5は、所定の重量の楕円板状や多角板形状にもできるが、基本的に円板状のボードとして、底面の一部に所定径の空気吸い込み口9を開口し、側部に外部からの空気吸い込み口10を開口し、所定のメッシュのフィルターを介してエアブロア6にて吸気して空気を人型の胴体部1に供給できるようにしている。
また前記基台5上には、エアブロア6やLED7を制御するための制御装置11が装着されている。
【0022】
エアブロア6は、掃除器に利用されているような小型のもので、前記人型の胴体部1を5~30m/分の送風量、好ましくは10~20m/分の送風量で、5~10秒といった短時間で起立可能に膨張させるようにし、その電源コードを自動車等の車輛のシガレット用等の12Vの電源プラグに接続して電源を供給できるようにすることが好ましいが、100Vの商用電源でもよい。
【0023】
そして、人型の胴体部1は、半透明や不透明のビニールシートやナイロンシート等の防水性のやや通気性を有する薄い丈夫な可撓性のシートを適宜の形状に裁断して縫製し、袋状に形成してその下周部を基台5の周部に気密的に装着し、上記エアブロア6を介して空気を供給して膨らませて起立させるように形成している。
【0024】
また、図5図6に示す肩部4は人型の胴体部1や腕部2と同一の部材でもよいが、より一層薄い柔軟な素材で形成してもよい。肩部4が軟質であると腕部2を一層容易に揺動させることができる。
なお、少々内部の空気が抜けても元の形態を保持させるため、胴体部1や腕部2の先端部分を分厚くもしくは硬質の部材で構成することも可能である。
更に、図3図4に示すように揺動させる側の腕部2D、2Eには錘となる懐中電灯8が着脱可能に装着されており、このように腕部2D、2Eに懐中電灯8が装着されていると、錘の役を果たし腕部2Eの垂下動作が迅速になるとともに、夜間などは当該懐中電灯8を発光させて看者に対してより一層の注意喚起力が発揮される。
なお、腕部2は透明もしくは半透明の部材で構成されており、内部にテープ状に連接されたLEDを装着し点滅動作をさせてもよい。
また図示はしていないがいずれの腕部2の先端にも、ハトメパンチにて直径数mm程度微細な排気口が開設されており、空気の供給が停止された場合、急速に腕部2内部の空気を輩出し当該腕部2を迅速に降下させることができる。
人型の胴体部1内の容量は概ね1.5mで、腕部2内の容量は1本につき概ね0.1mであるが、胴体部1内の容量が腕部2内の容量よりも多ければ実用に供し得る。
【0025】
次に図9及び図10のブロック図について説明する。
図9に示されるものはエアブロア6には開閉蓋のないもので、電源12にスイッチ13が接続され、スイッチ13からタイマー14を経由してエアブロア6に給電されている。
しかしてエアブロア6が駆動して前記人型の胴体部1に下端から空気が供給されると、先ず人型の胴体部1がその気圧によって膨らみ、次いで腕部2にも空気が供給され全体的に人体の形状が形成される。
その後、スイッチ13を所定の間隔、例えば5秒間隔でオン、オフさせると、図11に示すように、エアブロア6はスイッチ13がオン状態のときは空気を供給するので腕部2が上昇し、オフ状態のときは空気が排出され腕部2が降下することになる。
従って、スイッチ13をタイマー14によって設定されたタイミングでオン、オフさせるとそれに従い腕部2が上下動することになる。
なお、スイッチを2個設け、第1のスイッチでエアブロア6を強力に動作させて先ず胴体部を膨らませ、次いで第2のスイッチでエアブロア6をオン、オフさせて腕部2を揺動させてもよい。またエアブロア6を逆回転させ積極的に排気させることも可能である。
【0026】
図10に示されるものはエアブロア6の空気排出口に開閉蓋(図示せず)が装着され、ソレノイドバルブ15によって当該開閉蓋を開閉するものであって、エアブロア6は常時駆動させて空気を供給し続け、ソレノイドバルブ15をオン、オフさせることにより開閉蓋を開閉させて人型の胴体部1への空気の供給、遮断を繰り返し、前記と同様に腕部2を揺動させるものである。
【0027】
図12に示す動作においては、ソレノイドバルブ15は常閉バルブ(常時は閉成しており電源がオン状態の場合に開放する)で、常閉バルブに給電されると当該常閉バルブが開放し人型の胴体部1へ空気が供給され前記腕部2が上昇する。また、常閉バルブへの給電が停止されると当該常閉バルブが閉成し、人型の胴体部1へ空気の供給が遮断され前記腕部2が降下する。
【0028】
図13に示す動作においては、ソレノイドバルブ15は常開バルブ(常時は開放しており電源がオン状態の場合に閉成する)で、常開バルブに給電されると当該常開バルブが閉成し人型の胴体部1へ空気が遮断され前記腕部2が降下する。また、常開バルブへの給電が停止されると当該常開バルブが開放し、人型の胴体部1へ空気の供給がなされ前記腕部2が上昇する。
【0029】
次に図1ないし図4に従い腕部2の動作について説明する。
図1図2において、図2が基本形態で、人型の胴体部1に空気が供給されている状態では左腕部2Cが上方に延出しており、内部の空気が排出されることにより前記左腕部2Cが降下して水平に延出する左腕部2Aとなり、全体として「停止指示」の形となる。
また図3図4において、図3が基本形態で、人型の胴体部1に空気が供給されている状態では右腕部2Dが斜め上方に延出しており、内部の空気が排出されることにより前記左腕部2Dが降下して斜め下方に延出する左腕部2Eとなり、全体として「注意喚起」の形となる。
【符号の説明】
【0030】
1 人型の胴体部、2 腕部、3 頭部、4 肩部、5 基台、6 エアブロア、7 LED、8 懐中電灯、9 空気吸い込み口、10 空気吸い込み口、11 制御装置、12 電源、13 スイッチ、14 タイマー、15 ソレノイドバルブ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13