(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097042
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】管継手
(51)【国際特許分類】
F16L 21/02 20060101AFI20230630BHJP
F16L 21/08 20060101ALI20230630BHJP
F16L 37/12 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
F16L21/02 A
F16L21/08 B
F16L37/12
F16L21/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021213169
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000128968
【氏名又は名称】株式会社オンダ製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】林 延彦
(72)【発明者】
【氏名】井村 元
(72)【発明者】
【氏名】永原 稔久
(72)【発明者】
【氏名】塚原 圭哉
【テーマコード(参考)】
3H015
3J106
【Fターム(参考)】
3H015AA05
3H015AC02
3H015AE00
3H015BA01
3H015BB01
3H015BC02
3H015FA06
3J106BA01
3J106BA02
3J106BB01
3J106BC04
3J106BD01
3J106CA03
3J106EA03
3J106EB01
3J106EC07
3J106ED08
3J106EE02
(57)【要約】
【課題】外筒体に対する透視筒体のがたつきを抑制できる管継手を提供する。
【解決手段】管継手の継手本体11には、パイプ17に挿入される内筒部14が設けられる。内筒部14の外周面にはシールリング19が取り付けられる。継手本体11には内筒部14を取り囲むようにして外筒体12が取り付けられる。外筒体12にはパイプ17を視認するための確認窓23が形成される。外筒体12の内側には確認窓23を覆う透視筒体13が配置される。内筒部14と透視筒体13との間には挿入空間27が形成される。継手本体11には、挿入空間27に受け入れたパイプ17と当接することによってパイプ17の挿入位置を規定する段差部15が形成される。継手本体11の外周面と外筒体12の内周面との間において、パイプ17の挿入方向に関して段差部15よりも奥側の位置には、透視筒体13の端部を収容するための収容空間28が形成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
継手本体にはパイプに挿入される内筒部が設けられ、
前記内筒部の外周面には前記パイプの内周面に当接して前記パイプの前記内周面と前記内筒部の前記外周面との間を封止するためのシール部材が取り付けられ、
前記継手本体には前記内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられ、
前記外筒体には前記内筒部が挿入された前記パイプを視認するための確認窓が形成され、
前記外筒体の内側には前記確認窓を覆う透明又は半透明の透視筒体が配置され、
前記内筒部と前記透視筒体との間には前記パイプを受け入れるための挿入空間が形成され、
前記継手本体には前記挿入空間に受け入れた前記パイプと当接することによって前記パイプの挿入位置を規定する段差部が形成された管継手であって、
前記継手本体の外周面と前記外筒体の内周面との間において、前記パイプの挿入方向に関して前記段差部よりも奥側の位置には、前記透視筒体の対応する端部を収容するための収容空間が形成されている管継手。
【請求項2】
前記透視筒体の内周面において前記端部付近には、前記継手本体の前記段差部に対して前記パイプの当接位置よりも外周側で当接する当接部が形成されている請求項1に記載の管継手。
【請求項3】
前記確認窓において前記外筒体の径方向の外側に位置する開口縁は、前記外筒体の軸線方向の前後に位置する領域が前記径方向の外方に向かって拡開されている請求項1又は2に記載の管継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
建物等の給水給湯システムには、パイプを簡単に接続できる管継手が用いられている。こうした管継手としては、例えば特許文献1に示すものが知られている。この管継手は、継手本体と外筒体と透視筒体とを備えている。
【0003】
継手本体には内筒部及び段差部が設けられている。内筒部はパイプに挿入される。段差部は、パイプを内筒部に挿入したときに同パイプと当接する。内筒部の外周面にはシール部材が取り付けられている。シール部材は、パイプの内周面に当接している。このシール部材により、パイプの内周面と内筒部の外周面との間が封止(シール)される。
【0004】
外筒体は、継手本体に対し、内筒部を取り囲むように取り付けられる。外筒体には、確認窓が形成されている。この確認窓により、内筒部が挿入されたパイプを視認することが可能となっている。外筒体の内側には、確認窓を覆う透明又は半透明の透視筒体が配置されている。この透視筒体と内筒部との間には、パイプを受け入れるための挿入空間が形成されている。透視筒体は、外部から確認窓を介して挿入空間内に異物が侵入することを抑制する。
【0005】
上記管継手では、継手本体の内筒部に対し、次のようにパイプが挿入される。すなわち、パイプと内筒部とを同一軸線上に配置した後、パイプを内筒部に対し接近させる。これにより、パイプは、内筒部に挿入されるとともに、管継手の挿入空間に挿入される。そして、パイプが継手本体の段差部に対し当接することにより、挿入空間に対するパイプの挿入位置が規定される。このように挿入空間に対しパイプを挿入するだけで、そのパイプが管継手に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記管継手の透視筒体は、外筒体の内側から確認窓を覆うよう配置されている。上記管継手では、その透視筒体の外筒体に対するがたつきを抑えられないおそれがある。そして、外筒体に対する透視筒体のがたつきが生じた状態で、パイプが内筒部の軸線に対し傾いた状態で挿入空間に挿入されたとすると、透視筒体及び外筒体に対し無理な力が働いて透視筒体及び外筒体が変形するおそれがある。また、外筒体に対する透視筒体のがたつきが生じると、シール部材によるパイプの内周面と内筒部の外周面との間のシール力が低下するおそれもある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する管継手の継手本体には、パイプに挿入される内筒部が設けられる。内筒部の外周面には、パイプの内周面に当接してパイプの内周面と内筒部の前記外周面との間を封止するためのシール部材が取り付けられる。継手本体には内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられる。外筒体には内筒部が挿入されたパイプを視認するための確認窓が形成される。外筒体の内側には確認窓を覆う透明又は半透明の透視筒体が配置される。内筒部と透視筒体との間にはパイプを受け入れるための挿入空間が形成される。継手本体には、挿入空間に受け入れたパイプと当接することによってパイプの挿入位置を規定する段差部が形成されている。上記継手本体の外周面と上記外筒体の内周面との間において、パイプの挿入方向に関して上記段差部よりも奥側の位置には、透視筒体の対応する端部を収容するための収容空間が形成されている。
【0009】
上記構成によれば、透視筒体の端部、詳しくは挿入空間に対するパイプの挿入方向の先端に対応する端部が、継手本体の外周面と外筒体の内周面との間の収容空間に収容される。これにより、透視筒体の上記端部が継手本体の外周面と外筒体の内周面との間に挟まれる。このように透視筒体の上記端部が継手本体の外周面と外筒体の内周面との間に挟まれるため、外筒体に対する透視筒体のがたつきを抑制できる。
【0010】
上記管継手において、透視筒体の内周面において端部付近に、継手本体の段差部に対してパイプの当接位置よりも外周側で当接する当接部を形成することが考えられる。
この構成によれば、透視筒体の当接部が継手本体の段差部に当接することにより、内筒部に対するパイプの挿入方向についての透視筒体の位置決めが行われる。また、透視筒体の当接部は、継手本体の段差部に対してパイプの当接位置よりも外周側で当接する。このため、継手本体の段差部に対するパイプの当接が透視筒体の当接部によって妨げられることはない。従って、継手本体の段差部に対するパイプの当接が透視筒体の当接部によって妨げられることにより、継手本体の内筒部に対するパイプの挿入が浅くなることを抑制できる。仮に、継手本体の段差部に対するパイプの当接が透視筒体の当接部によって妨げられたとすると、継手本体の内筒部に対するパイプの挿入が浅くなるおそれがあり、そのことへの対策として継手本体の軸線方向の長さを長くしなければならなくなる。しかし、上記構成によれば、継手本体の段差部に対するパイプの当接が透視筒体の当接部によって妨げられることはないため、上述したような対策をとる必要はない。その結果、継手本体の軸線方向の長さを長くしなくてもよくなり、それによって管継手がコンパクトになる。
【0011】
上記管継手の確認窓において外筒体の径方向の外側に位置する開口縁は、外筒体の軸線方向の前後に位置する領域が上記径方向の外方に向かって拡開されているものとすることが考えられる。
【0012】
この構成によれば、確認窓における外筒体の径方向の外側に位置する開口縁が、その開口縁における外筒体の軸線方向の前後に位置する領域で、上記径方向の外方に向かって拡開しているため、挿入空間に挿入されたパイプを確認窓から視認しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】上記管継手のロックリング及び割リングと、それらの周辺を示す断面図である。
【
図3】
図1の管継手における一点鎖線で囲んだ箇所を示す拡大図である。
【
図6】上記管継手を
図1の上方から見た状態を示す平面図である。
【
図7】
図6の管継手の矢印VII-VII線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、管継手の一実施形態について、
図1~
図8を参照して説明する。
図1に示すように、管継手は、継手本体11と、外筒体12と、透視筒体13と、を備えている。
【0015】
<継手本体11>
継手本体11は円筒状に形成されている。継手本体11には内筒部14及び段差部15が設けられている。内筒部14は、継手本体11における
図1の略右半分に形成されている。継手本体11における内筒部14の
図1の左隣には、内筒部14よりも大径となる取付部22が形成されている。この取付部22における内筒部14側、すなわち
図1の右側の側壁が、上記段差部15となっている。
【0016】
内筒部14の外周面には、その外周面に沿って延びる複数の環状溝18が形成されている。複数の環状溝18は、内筒部14の軸線方向に所定の間隔をおいて並列となるように位置している。環状溝18にはそれぞれシールリング19が収容されている。シールリング19は、環状溝18に収容されることにより、内筒部14の外周面に取り付けられている。
【0017】
内筒部14には挿入ガイド16及びパイプ17が挿入されている。内筒部14にパイプ17を挿入するときには、その挿入方向(
図1の左方向)に挿入ガイド16がパイプ17と一体に移動する。挿入ガイド16は、パイプ17の端部、より詳しくはパイプ17における挿入方向の先端部としての役割を担う。挿入ガイド16は、パイプ17を内筒部14に挿入するとき、シールリング19がパイプ17の挿入方向の端面との接触によって環状溝18から外れないようにするためのものである。
【0018】
パイプ17を内筒部14に挿入することにより、パイプ17における挿入方向の先端部(挿入ガイド16)が段差部15に当接する。これにより、パイプ17における挿入方向についての位置が規定される。このときには、内筒部14がパイプ17の内部に挿入され、シールリング19がパイプ17の内周面に当接する。シールリング19は、パイプ17の内周面と内筒部14の外周面との間を封止するシール部材として機能する。
【0019】
<外筒体12>
外筒体12は、継手本体11に対し、内筒部14を取り囲むように取り付けられている。外筒体12は、第1筒20と第2筒21とを備えている。
【0020】
第1筒20は、継手本体11の取付部22に取り付けられている。詳しくは、取付部22の外周面には、その外周面に沿って円環状に延びる取付溝22aが形成されている。この取付溝22aに第1筒20における
図1の左端部が嵌め込まれることにより、第1筒20が取付部22に対し取り付けられている。第1筒20には確認窓23が形成されている。この確認窓23により、内筒部14が挿入されたパイプ17を視認することが可能となっている。第1筒20の内側には上記透視筒体13が配置されている。第1筒20の外周面であって、確認窓23よりも第1筒20における
図1の右端寄りの位置には、外向き爪部34が形成されている。
【0021】
第2筒21は、第1筒20における
図1の右端部に取り付けられている。第2筒21の内周面における
図1の左端部には、内向き爪部24が形成されている。第2筒21の左端部の内周面を第1筒20の右端部の外周面に嵌め込むと、第2筒21の内向き爪部24が第1筒20の外向き爪部34を乗り越える。これにより、第2筒21が第1筒20から抜き出されないよう内向き爪部24と外向き爪部34とが接触する。第2筒21の内周面における
図1の右端部は、上記内周面の左端部よりも小径となっている。
【0022】
図2に示すように、第2筒21の内側であって、第2筒21の内周面と第1筒20の
図2の右端部との間には、ロックリング25及び割リング26が配置されている。ロックリング25及び割リング26は、内筒部14に挿入されたパイプ17が内筒部14から抜けないようにするためのものである。ロックリング25及び割リング26は、第2筒21を第1筒20に取り付けることにより、第2筒21の内周面と第1筒20の
図2の右端部との間に挟まれる。これにより、ロックリング25及び割リング26が管継手に保持される。
【0023】
パイプ17は、ロックリング25及び割リング26が保持された管継手に挿入される。より詳しくは、パイプ17は、管継手における外筒体12の内周面と継手本体11の内筒部14の外周面との間に挿入される。ロックリング25には、斜め内方に突出する抜け止め片25aが形成されている。上述したようにパイプ17が管継手に挿入されると、ロックリング25の抜け止め片25aがパイプ17の外周面に食い込むことにより、管継手からのパイプ17の抜け出しが防止される。割リング26は、ロックリング25の抜け止め片25aの傾斜角度を保持するように配置され、上記パイプ17の外周面を支持する。割リング26は、パイプ17が抜け方向(挿入方向とは反対側の方向)に移動した際には、縮径することによってパイプ17の抜けを抑制する。
【0024】
<透視筒体13>
図1に示すように、透視筒体13は、第1筒20の内側に配置されることにより、確認窓23を第1筒20の内側から覆っている。透視筒体13は、外部から確認窓23を介して第1筒20の内側に異物が侵入することを抑制する。透視筒体13は、透明又は半透明の材料によって形成されている。
【0025】
透視筒体13と継手本体11の内筒部14との間には、パイプ17を受け入れるための挿入空間27が形成されている。透視筒体13における挿入空間27の奥側、すなわち
図1の左側に位置する端面13aは、継手本体11の段差部15よりも奥側(
図1の左側)に位置している。
【0026】
図3は、管継手における
図1の一点鎖線で囲んだ箇所を拡大して示している。
図3から分かるように、継手本体11における取付部22の外周面と外筒体12における第1筒20の内周面との間には収容空間28が形成されている。収容空間28は、透視筒体13の端面13a付近の端部を収容するためのものである。収容空間28は、パイプ17の挿入方向(
図3の左方向)に関して、段差部15よりも奥側(
図3の左側)に位置している。
【0027】
この収容空間28に透視筒体13における端面13a付近の端部が収容されることにより、端面13aが継手本体11の段差部15よりも奥側(
図3の左側)に位置する。このとき、透視筒体13における端面13a付近の端部は、継手本体11における取付部22の外周面と外筒体12における第1筒20の内周面との間に挟まれる。
【0028】
透視筒体13には当接部29が形成されている。当接部29は、透視筒体13の内周から突出するように形成されている。当接部29は、継手本体11の段差部15に対し、パイプ17(挿入ガイド16)の当接位置よりも、継手本体11の外周側で当接している。当接部29は、端面13aの近傍に位置しており、透視筒体13における端面13a付近の端部が上記収容空間28に収容されているとき、上述したように段差部15に対し当接する。このように当接部29が段差部15に当接することにより、管継手に対するパイプ17の挿入方向、すなわち
図3の左方向について透視筒体13が位置決めされる。
【0029】
図1に示すように、透視筒体13における端面13aとは反対側の端部にはフランジ30が形成されている。このフランジ30によっても、管継手に対するパイプ17の挿入方向についての透視筒体13の位置決めが行われる。すなわち、第1筒20における
図1の右端部の内周面には窪み31が形成されており、当接部29が段差部15に当接したときには上記フランジ30が窪み31の内面に当接する。これによっても、透視筒体13の上記位置決めが行われる。上記フランジ30が窪み31の内面に当接したときには、それによってパイプ17の抜け出し方向についての透視筒体13の位置決めも行われる。
図4及び
図5に示すように、フランジ30は、透視筒体13の周方向に等間隔をおいて複数形成されている。
【0030】
図2に示すように、パイプ17の内周面と内筒部14の外周面との間は、複数のシールリング19がパイプ17の内周面に当接することによって封止される。複数のシールリング19の全ては、透視筒体13の内側に位置している。すなわち、複数のシールリング19全てが上記透視筒体13の内側に位置するよう、継手本体11における内筒部14の環状溝18の位置が定められている。このため、複数のシールリング19がパイプ17の内周面に押し付けられたとき、全てのシールリング19の押し付ける力がパイプ17を介して透視筒体13の内周面に作用する。その結果、パイプ17の内周面と内筒部14の外周面との間が、複数の上記シールリング19によってより安定して封止されるようになる。
【0031】
次に、外筒体12(第1筒20)の確認窓23、及び、その周辺の構造について説明する。
図6は管継手を
図1の上方から見た状態を示しており、
図7は
図6の管継手の矢印VII-VII線断面図である。
図6及び
図7に示すように、確認窓23において第1筒20の径方向の内側に位置する開口縁23aは、次のように形成されている。すなわち、確認窓23における上記開口縁23a付近は、第1筒20の径方向に延びるように形成されている。また、上記開口縁23aにおける第1筒20の周方向の前後(
図6の上下)に位置する両端は、それぞれ円弧状をなしている。
【0032】
図6及び
図7に示すように、確認窓23において第1筒20の径方向の外側に位置する開口縁23bは、次のように形成されている。すなわち、確認窓23における上記開口縁23b付近は、確認窓23における上記開口縁23a付近であって第1筒20の径方向に延びる部分から、その径方向の外方に向けて拡開するように形成されている。これにより、上記開口縁23bにおける第1筒20の軸線方向の前後(
図6の左右方向の両側)に位置する領域は、第1筒20の径方向の外方に向かって拡開されている。
【0033】
確認窓23における上記開口縁23bの上記領域の一部は、上記拡開がなされておらず、第1筒20の径方向(
図6の紙面と直交する方向に)に延びている。これにより、第1筒20の外周面には、上記開口縁23bの上記拡開がなされていないことによって拡げられた領域が生じる。この領域には、管継手に関するデータ32が表示されている。
【0034】
図1に示すように、パイプ17における挿入方向の先端部(挿入ガイド16)が段差部15に当接すると、パイプ17における挿入方向についての位置が規定される。このとき、
図6に示すように、パイプ17と挿入ガイド16との境界は、外筒体12(第1筒20)の軸線方向(
図6の左右方向)において確認窓23の中間に位置する。すなわち、そのように第1筒20における確認窓23の位置が定められている。このため、管継手の外部から確認窓23を介してパイプ17と挿入ガイド16との境界を視認することが可能となる。第1筒20の外周面において、確認窓23の上記中間の近傍には挿入目印33が形成されている。
【0035】
次に、管継手とパイプ17との接続について説明する。
管継手に接続される前のパイプ17は、継手本体11の内筒部14と同一の軸線上に配置された後、内筒部14に対し接近する方向に移動される。これにより、
図8に示すように、パイプ17は、内筒部14に挿入されるとともに管継手の挿入空間27に挿入される。パイプ17は、挿入空間27に配置された挿入ガイド16に当接し、その後に挿入ガイド16と共に挿入空間27の奥(
図8の左)に移動する。そして、
図1に示すように、パイプ17における挿入方向の先端部(挿入ガイド16)が段差部15に当接すると、パイプ17における上記挿入方向についての位置が規定される。このように挿入空間27に対しパイプ17を挿入するだけで、パイプ17が管継手に接続されるようになる。パイプ17が管継手に接続されたときには、ロックリング25の抜け止め片25aがパイプ17の外周面に食い込むことにより、管継手からのパイプ17の抜け出しが防止される。また、パイプ17が抜け方向(挿入方向とは反対側の方向)に移動した際には、割リング26が縮径することによってパイプ17の抜けを抑制する。
【0036】
上述したようにパイプ17における挿入方向の先端部(挿入ガイド16)が段差部15に当接したとき、その先端部は、段差部15に対する透視筒体13の当接部29の当接位置よりも、継手本体11の内周側に位置する。言い換えれば、段差部15に対する当接部29の当接位置が、段差部15に対するパイプ17の上記先端部の位置よりも、継手本体11の外周側に位置する。このため、段差部15に対するパイプ17の上記先端部の当接が、透視筒体13の当接部29によって妨げられることはない。パイプ17の上記先端部(挿入ガイド16)が段差部15に当接したとき、
図6に示すように挿入ガイド16とパイプ17との境界が確認窓23における外筒体12の軸線方向の中間に位置する。言い換えれば、挿入ガイド16とパイプ17との境界が、確認窓23の近傍にある挿入目印33に対応して位置する。
【0037】
次に、本実施形態の管継手の作用効果について説明する。
(1)透視筒体13の端面13a、詳しくは挿入空間27に対するパイプ17の挿入方向の先端に対応する端面13aが、継手本体11の段差部15よりもパイプ17の挿入方向の奥側に位置している。すなわち、透視筒体13における端面13a付近の端部が、継手本体11の外周面と外筒体12の内周面との間の収容空間28に収容されることにより、透視筒体13の端面13aが継手本体11の段差部15よりもパイプ17の挿入方向の奥側に位置する。これにより、透視筒体13の上記端部が継手本体11の外周面と外筒体12の内周面との間に挟まれる。このように透視筒体13の上記端部が継手本体11の外周面と外筒体12の内周面との間に挟まれるため、外筒体12に対する透視筒体13のがたつきを抑制できる。
【0038】
(2)透視筒体13の当接部29が継手本体11の段差部15に当接することにより、内筒部14に対するパイプ17の挿入方向についての透視筒体13の位置決めが行われる。また、透視筒体13の当接部29は、継手本体11の段差部15に対してパイプ17における上記挿入方向の先端部の当接位置よりも継手本体11の外周側で当接する。このため、継手本体11の段差部15に対するパイプ17の当接が透視筒体13の当接部29によって妨げられることはない。従って、継手本体11の段差部15に対するパイプ17の上記先端部の当接が透視筒体13の当接部29によって妨げられることにより、継手本体11の内筒部14に対するパイプ17の挿入が浅くなることを抑制できる。
【0039】
仮に、継手本体11の段差部15に対するパイプ17の当接が透視筒体13の当接部29によって妨げられたとすると、継手本体11の内筒部14に対するパイプ17の挿入が浅くなる。そして、そのことへの対策として継手本体11の軸線方向の長さを長くしなければならなくなる。しかし、継手本体11の段差部15に対するパイプ17の当接が透視筒体13の当接部29によって妨げられることはないため、上述したような対策をとる必要はない。その結果、継手本体11の軸線方向の長さを長くしなくてもよくなり、それによって管継手がコンパクトになる。
【0040】
(3)外筒体12(第1筒20)の確認窓23における外筒体12の径方向の外側に位置する開口縁23bが、その開口縁23bにおける外筒体12の軸線方向の前後に位置する領域で、上記径方向の外方に向かって拡開している。このため、挿入空間27に挿入されたパイプ17を確認窓23から視認しやすくなる。
【0041】
(4)確認窓23における上記開口縁23bの上記領域の一部は、上記拡開がなされずに第1筒20の径方向に延びる。このため、第1筒20の外周面には、上記開口縁23bの上記拡開がなされていないことによって拡げられた領域が生じる。そして、この領域を管継手に関するデータ32を表示するための領域として用いることができる。
【0042】
(5)確認窓23における第1筒20の径方向の内側に位置する開口縁23a付近は、第1筒20の径方向に延びるように形成されている。また、確認窓23における第1筒20の径方向の外側に位置する開口縁23b付近は、確認窓23における上記開口縁23a付近であって第1筒20の径方向に延びる部分から、その径方向の外方に向けて拡開するように形成されている。このため、外筒体12の内側であって内筒部14に挿入されたパイプ17を確認窓23から視認しやすくなるだけでなく、次のような利点もある。すなわち、確認窓23における上記開口縁23a付近が上記径方向に延びることにより、その開口縁23a付近が厚肉になるため、確認窓23における開口縁23a付近の強度を高めることができる。
【0043】
(6)確認窓23の上記開口縁23aにおける第1筒20の周方向の前後(
図6の上下)に位置する両端は、それぞれ円弧状をなしている。これにより、開口縁23aの上記両端に角張った箇所が存在しなくなる。このため、上記両端に角張った箇所が存在することにより、その箇所に応力が集中して割れが生じることを抑制できる。
【0044】
(7)管継手の挿入空間27に挿入されたパイプ17の挿入位置が規定されたとき、すなわちパイプ17における挿入方向の先端部が継手本体11の段差部15に当接したとき、挿入ガイド16とパイプ17との境界が確認窓23に対応して位置する。詳しくは、挿入ガイド16とパイプ17との境界が、確認窓23における外筒体12の軸線方向の中間に位置する。上記境界が確認窓23の上記中間に位置しているか否かは、確認窓23の近傍にある挿入目印33と上記境界との比較によって判断できる。従って、その挿入目印33と上記境界との比較に基づき、パイプ17が上記規定される位置まで挿入されたか否かを判断できる。
【0045】
(8)パイプ17が継手本体11の内筒部14に挿入されると、パイプ17の内周面にシールリング19が押し付けられる。これにより、パイプ17の内周面と内筒部14の外周面との間がシールリング19によって封止される。継手本体11の内筒部14には、複数のシールリング19が内筒部14の軸線方向に所定の間隔をおいて並列となるように位置している。これらシールリング19の全てが透視筒体13の内側に位置している。このため、複数のシールリング19全ての押し付ける力がパイプ17を介して透視筒体13の内周面に作用する。その結果、パイプ17の内周面と内筒部14の外周面との間が複数のシールリング19によってより安定して封止されるようになる。
【0046】
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・シールリング19は、三つ以上設けられていてもよいし、一つだけ設けられていてもよい。
【0047】
・透視筒体13における当接部29の位置を適宜変更してもよい。
・透視筒体13に必ずしもフランジ30を形成する必要はない。
・パイプ17における挿入方向の先端部(挿入ガイド16)が継手本体11の段差部15に当接したとき、挿入ガイド16とパイプ17との境界が必ずしも確認窓23における外筒体12の軸線方向の中間に位置する必要はない。上記境界が確認窓23の上記中間以外に位置する場合、その位置に対応するように確認窓23近傍の挿入目印33の位置を変更する。
【0048】
・外筒体12(第1筒20)の外周面に、必ずしも挿入目印33を形成する必要はない。この場合、確認窓23の開口縁23aにおける第1筒20の周方向の前後に位置する両端が円弧状とされていることから、その円弧の頂点をパイプ17が規定位置まで挿入されたか否かの判断に用いることが考えられる。
【0049】
・確認窓23の開口縁23aにおける第1筒20の周方向の前後に位置する両端は、必ずしも円弧状とされている必要はない。
・確認窓23を省略してもよい。
【0050】
・第1筒20の外周面における管継手に関するデータ32は省略してもよい。
・確認窓23の開口縁23bにおける第1筒20の軸線方向の前後に位置する領域の一部は、第1筒20の径方向の外方に向かって拡開されておらず、第1筒20の径方向に延びるようにされている。しかし、こうした構造は必須ではなく、上記領域の一部が第1筒20の径方向の外方に向かって拡開されていてもよい。
【0051】
・確認窓23の開口縁23bにおける上記領域は、必ずしも第1筒20の径方向の外方に向かって拡開している必要はない。
・確認窓23における開口縁23a付近を第1筒20の径方向に延びるように形成したが、確認窓23を開口縁23aから開口縁23bに向けて拡開するように形成してもよい。
【0052】
・挿入ガイド16を省略してもよい。
次に、上記実施形態から把握できる技術思想について記載する。
(A)
継手本体にはパイプに挿入される内筒部が設けられ、
前記継手本体には前記内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられ、
前記外筒体には前記内筒部が挿入された前記パイプを視認するための確認窓が形成された管継手であって、
前記確認窓において前記外筒体の径方向の外側に位置する開口縁は、前記外筒体の軸線方向の前後に位置する領域が前記径方向の外方に向かって拡開されている管継手。
【0053】
この構成によれば、確認窓における外筒体の径方向の外側に位置する開口縁が、その開口縁における外筒体の軸線方向の前後に位置する領域で、上記径方向の外方に向かって拡開しているため、挿入空間に挿入されたパイプを確認窓から視認しやすくなる。
【0054】
(B)
前記外筒体の外周面において、前記開口縁の前記領域の一部は前記拡開がなされておらず、当該拡開がなされていないことにより拡げられた領域には、前記管継手に関するデータが表示されている上記(A)に記載の管継手。
【0055】
上記構成によれば、外筒体の外周面に、管継手に関するデータを表示するための領域を確保することができる。
(C)
継手本体にはパイプに挿入される内筒部が設けられ、
前記継手本体には前記内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられ、
前記外筒体には前記内筒部が挿入された前記パイプを視認するための確認窓が形成された管継手であって、
前記確認窓において前記外筒体の径方向の内側の開口縁付近は径方向に延び、当該部分からは外側の開口縁へと拡開されている管継手。
【0056】
この構成によれば、確認窓における外筒体の径方向の外側の開口縁付近が外筒体の外方に向かうほど拡開しているため、外筒体の内側であって内筒部に挿入されたパイプを確認窓から視認しやすくなる。また、確認窓における外筒体の径方向の内側の開口縁付近が上記径方向に延びることにより、その開口縁付近が厚肉になるため、確認窓における外筒体の径方向の内側の開口縁付近の強度を高めることができる。
【0057】
(D)
継手本体にはパイプに挿入される内筒部が設けられ、
前記継手本体には前記内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられ、
前記外筒体には前記内筒部が挿入された前記パイプを視認するための確認窓が形成された管継手であって、
前記確認窓において前記外筒体の径方向の内側の開口縁は、周方向の前後に位置する両端がそれぞれ円弧状をなしている管継手。
【0058】
この構成によれば、確認窓における外筒体の径方向の内側の開口縁であって、その開口縁における周方向の前後に位置する両端がそれぞれ円弧状をなしているため、その両端に角張った箇所が存在しない。このため、上記両端に角張った箇所が存在することにより、その箇所に応力が集中して割れが生じることを抑制できる。
【0059】
(E)
継手本体にはパイプに挿入される内筒部が設けられ、
前記継手本体には前記内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられ、
前記外筒体には前記内筒部が挿入された前記パイプを視認するための確認窓が形成され、
前記外筒体と前記透視筒体との間には前記パイプを受け入れるための挿入空間が形成され、
前記挿入空間には前記パイプの挿入をガイドする挿入ガイドが配置され、
前記継手本体には前記挿入空間に受け入れた前記パイプの挿入位置を前記挿入ガイドとの当接により規定するための段差部が形成されており、
当該規定状態において、前記パイプと前記挿入ガイドとの境界が確認窓から視認可能となる管継手であって、
前記規定状態において、前記パイプと前記挿入ガイドとの境界は、前記外筒体の軸線方向において前記確認窓の中間に位置し、前記外筒体の外周面において前記確認窓の前記中間の近傍には挿入目印が形成されている管継手。
【0060】
この構成によれば、挿入空間に挿入されたパイプの挿入位置が規定されたときには、挿入ガイドとパイプとの境界が確認窓における外筒体の軸線方向の中間に位置する。上記境界が確認窓の上記中間に位置しているか否かは、確認窓の近傍にある挿入目印と上記境界との比較によって判断できる。従って、その挿入目印と上記境界との比較に基づき、パイプが上記規定される位置まで挿入されたか否かを判断できる。
【0061】
(F)
継手本体にはパイプに挿入される内筒部が設けられ、
前記内筒部の外周面には前記パイプの内周面に当接して前記パイプの前記内周面と前記内筒部の前記外周面との間を封止するためのシール部材が取り付けられ、
前記継手本体には前記内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられ、
前記外筒体には前記内筒部が挿入された前記パイプを視認するための確認窓が形成され、
前記外筒体の内側には前記確認窓を覆う透明又は半透明の透視筒体が配置され、
前記内筒部と前記透視筒体との間には前記パイプを受け入れるための挿入空間が形成され、
前記継手本体には前記挿入空間に受け入れた前記パイプと当接することによって前記パイプの挿入位置を規定する段差部が形成された管継手であって、
前記透視筒体には、前記継手本体の前記段差部に対して前記パイプの当接位置よりも外周側で当接する当接部が形成されている管継手。
【0062】
この構成によれば、透視筒体の当接部が継手本体の段差部に当接することにより、内筒部に対するパイプの挿入方向についての透視筒体の位置決めが行われる。また、透視筒体の当接部は、継手本体の段差部に対してパイプの当接位置よりも外周側で当接する。このため、継手本体の段差部に対するパイプの当接が透視筒体の当接部によって妨げられることはない。従って、継手本体の段差部に対するパイプの当接が透視筒体の当接部によって妨げられることにより、継手本体の内筒部に対するパイプの挿入が浅くなることを抑制できる。仮に、継手本体の段差部に対するパイプの当接が透視筒体の当接部によって妨げられたとすると、継手本体の内筒部に対するパイプの挿入が浅くなるおそれがあり、そのことへの対策として継手本体の軸線方向の長さを長くしなければならなくなる。しかし、上記構成によれば、継手本体の段差部に対するパイプの当接が透視筒体の当接部によって妨げられることはないため、上述したような対策をとる必要はない。その結果、継手本体の軸線方向の長さを長くしなくてもよくなり、それによって管継手がコンパクトになる。
【0063】
(G)
継手本体にはパイプに挿入される内筒部が設けられ、
前記内筒部の外周面には前記パイプの内周面に当接して前記パイプの前記内周面と前記内筒部の前記外周面との間を封止するためのシール部材が前記継手本体の軸線方向に複数取り付けられ、
前記継手本体には前記内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられ、
前記外筒体には前記内筒部が挿入された前記パイプを視認するための確認窓が形成され、
前記外筒体の内側には前記確認窓を覆う透明又は半透明の透視筒体が配置され、
前記内筒部と前記透視筒体との間には前記パイプを受け入れるための挿入空間が形成された管継手であって、
複数の前記シール部材の全てが前記透視筒体の内側に位置している管継手。
【0064】
シール部材がパイプの内周面に押し付けられたとき、その押し付ける力がパイプを介して透視筒体の内周面に作用することにより、パイプの内周面と内筒部の外周面との間が上記シール部材によって封止される。上記構成によれば、複数のシール部材の全てが透視筒体の内側に位置しているため、それらシール部材全てによってパイプの内周面と内筒部の外周面との間の封止を行うことができる。
【0065】
(H)
継手本体にはパイプに挿入される内筒部が設けられ、
前記継手本体には前記内筒部を取り囲むようにして外筒体が取り付けられ、
前記外筒体には前記内筒部が挿入された前記パイプを視認するための確認窓が形成され、
前記外筒体の内側には前記確認窓を覆う透明又は半透明の透視筒体が配置され、
前記内筒部と前記透視筒体との間には前記パイプを受け入れるための挿入空間が形成され、
前記継手本体には前記挿入空間に受け入れた前記パイプと当接することによって前記パイプの挿入位置を規定する段差部が形成された管継手であって、
前記透視筒体において前記挿入空間の奥側に位置する端面は、前記段差部よりも奥側に位置している管継手。
【0066】
この構成によれば、透視筒体の端面、詳しくは挿入空間に対するパイプの挿入方向の先端に対応する端面が、継手本体の段差部よりもパイプの挿入方向の奥側に位置している。これにより、透視筒体の上記端面付近が継手本体の外周面と外筒体の内周面との間に挟まれる。このように透視筒体の上記端面付近が継手本体の外周面と外筒体の内周面との間に挟まれるため、外筒体に対する透視筒体のがたつきを抑制できる。
【符号の説明】
【0067】
11…継手本体、12…外筒体、13…透視筒体、13a…端面、14…内筒部、15…段差部、16…挿入ガイド、17…パイプ、18…環状溝、19…シールリング、20…第1筒、21…第2筒、22…取付部、22a…取付溝、23…確認窓、23a,23b…開口縁、24…内向き爪部、25…ロックリング、25a…抜け止め片、26…割リング、27…挿入空間、28…収容空間、29…当接部、30…フランジ、31…窪み、32…データ、33…挿入目印、34…外向き爪部。