(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097139
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】ガスメータ
(51)【国際特許分類】
G01F 3/22 20060101AFI20230630BHJP
【FI】
G01F3/22 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021213317
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金澤 一弘
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真一
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 孝憲
(72)【発明者】
【氏名】長沼 徹郎
(72)【発明者】
【氏名】小島 一
(72)【発明者】
【氏名】田光 敏文
(72)【発明者】
【氏名】木村 真貴
(72)【発明者】
【氏名】岩本 龍志
(72)【発明者】
【氏名】木場 康雄
【テーマコード(参考)】
2F030
【Fターム(参考)】
2F030CA03
2F030CC13
2F030CE02
2F030CE22
2F030CE25
2F030CE26
2F030CE27
2F030CE32
(57)【要約】 (修正有)
【課題】所望のガスに置換されたことを、簡易に確認可能なガスメータを提供する。
【解決手段】ガスメータ10は、筐体20内に配置されたガス流路22と、ガス流路を流れるガス流量を検出すると共にガス流路を流れるガスに予め設定された設定ガス種以外のガス成分が含まれていない旨の設定ガス情報を検知する検知部24と、検知部により検知されたガス流量、及び設定ガス情報を表示する表示部26と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に配置されたガス流路と、
前記ガス流路を流れるガス流量を検出すると共に、前記ガス流路を流れるガスに予め設定された設定ガス種以外のガス成分が含まれていない旨の設定ガス情報を検知する、検知部と、
前記検知部により検知された前記ガス流量、及び前記設定ガス情報を表示する表示部と、
を備えたガスメータ。
【請求項2】
前記表示部は、前記ガス流量を表示する小数点により、前記設定ガス情報を表示する、
請求項1に記載のガスメータ。
【請求項3】
前記表示部は、前記検知部による前記設定ガス情報の検知時に前記設定ガス情報として第1設定ガス情報を表示すると共に、前記設定ガス情報の検知時から所定のパージ時間経過後に第2設定ガス情報を表示する、
請求項1または請求項2に記載のガスメータ。
【請求項4】
前記表示部は、前記設定ガス情報の非検知時には前記ガス流量を表示する小数点を消灯し、前記小数点の点滅を前記第1設定ガス情報として表示し、前記小数点の点灯継続を前記第2設定ガス情報として表示する、
請求項3に記載のガスメータ。
【請求項5】
前記表示部は、前記ガス流量を表示する数字の最高位の回転表示により、前記第1設定ガス情報を表示する、
請求項3に記載のガスメータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスメータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガスメータとして、ガスの使用量を計測すると共に、ガス漏れなどの異常を検知した場合にガスの供給を遮断する保安機能等を備えたものが提案されている。当該ガスメータは、工場、集合住宅、戸建住宅など、様々な場所への配管に設けられている。このガスメータについて新設、交換、補修などを実施した場合、当該ガスメータ内の空気を排出することが行われる。例えば、家庭用ガスメータの交換作業では、ガスメータ交換後にガスメータ内に残留している空気によるガス器具の不点火、点火不良などのトラブルを防止するために、当該空気をパージして都市ガスへ置換する必要がある。
【0003】
例えば、特許文献1では、パージ検知装置をガスメータよりも下流側に取り付け、当該パージ検知装置を用いて、ガスメータ内の空気が都市ガスへ置換されたことを確認している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、パージ検知装置を別途取り付ける必要があり、作業に手間がかかってしまう。
【0006】
本発明は、所望のガスに置換されたことを、簡易に確認可能なガスメータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係るガスメータは、筐体内に配置されたガス流路と、前記ガス流路を流れるガス流量を検出すると共に、前記ガス流路を流れるガスに予め設定された設定ガス種以外のガス成分が含まれていない旨の設定ガス情報を検知する、検知部と、前記検知部により検知された前記ガス流量、及び前記設定ガス情報を表示する表示部と、を備えている。
【0008】
請求項1に係るガスメータは、筐体内に配置されたガス流路を流れるガス流量を検知する検知部で、ガス流路を流れるガスに予め設定された設定ガス種以外のガス成分が含まれていない旨の設定ガス情報を検知する。そして、ガス流量、及び設定ガス情報を表示部に表示する。
【0009】
したがって、パージ検知装置を別途取り付けることなく、ガスメータの表示部に表示された設定ガス情報を確認することにより、ガス流路を流れるガスに予め設定された設定ガス種以外のガス成分が含まれていないことを認識することができる。これにより、所望のガスに置換されたことを、簡易に確認可能することができる。
【0010】
請求項2に係るガスメータは、前記表示部は、前記ガス流量を表示する小数点により、前記設定ガス情報を表示する。
【0011】
請求項2に係るガスメータによれば、表示部に設定ガス情報用の新たな領域を設けることなく、簡易に設定ガス情報を表示することができる。
【0012】
請求項3に係るガスメータは、前記表示部は、前記検知部による前記設定ガス情報の検知時に前記設定ガス情報として第1設定ガス情報を表示すると共に、前記設定ガス情報の検知時から所定のパージ時間経過後に第2設定ガス情報を表示する。
【0013】
請求項3に係るガスメータによれば、第1設定ガス情報の表示により、ガスメータ内のガス流路において設定ガス情報が検知されたことを確認することができる。また、第2設定ガス情報の表示により、パージ時間経過後に設定ガス種が到達する配管位置が設定ガス種となっていることを確認することができる。
【0014】
請求項4に係るガスメータは、前記表示部は、前記設定ガス情報の非検知時には前記ガス流量を表示する小数点を消灯し、前記小数点の点滅を前記第1設定ガス情報として表示し、前記小数点の点灯継続を前記第2設定ガス情報として表示する。
【0015】
請求項4に係るガスメータによれば、表示部に新たな領域を設けることなく、設定ガス情報の非検知、第1設定ガス情報、第2設定ガス情報を簡易に表示することができる。また、第2設定ガス情報については、ガス使用可能な状態と同じ表示とすることができる。
なお、ここでの「消灯」は非表示を意味し、「点滅」は点灯と表示と非表示が視認できるように繰り返されることを意味し、「点灯継続」は表示継続状態が視認されることを意味する。
【0016】
請求項5に係るガスメータは、前記表示部は、前記ガス流量を表示する数字の最高位の回転表示により、前記第1設定ガス情報を表示する。
【0017】
請求項5に係るガスメータによれば、表示部に第1設定ガス情報用の新たな領域を設けることなく、簡易に第1設定ガス情報を表示することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、所望のガスに置換されたことを、簡易に確認可能なガスメータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態に係るガスメータ及び周辺配管の一例を示す正面図である。
【
図2】本実施形態に係るガスメータ及び周辺配管の一例を示す側面図である。
【
図3】本実施形態に係るガスメータのバージ作業における配管の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係るガスメータの表示部の表示の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係るガスメータの制御系のブロック図である。
【
図6】本実施形態に係るガスメータにおける設定ガス情報処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。
【0021】
図1及び
図2に示されるように、本実施形態のガスメータ10は、ガス入管12、及びガス出管14に取り付けられている。ガス入管12は、ガスメータ10にガスを流入させる管であり、ガス出管14は、ガスメータ10からガスが送出される管である。
【0022】
ガス入管12及びガス出管14は、各々ユニオンナット12A及びユニオンナット14Aを介して、ガスメータ10に接続されている。また、ガス入管12にはメータガス栓16が設けられ、ガス出管14にはチーズ18が設けられている。また、チーズ18には分流口18Aが設けられている。分流口18Aには試験口18Bが設けられており、試験口18Bを切り換えることにより、チーズ18の分流口18A側の開口と、ガス出管14の下流側の開口とが切り換えられる。チーズ18の分流口18A側が開口とされることにより、ガス出管14を流れるガスが分流口18Aから外部に放出される。
【0023】
本実施形態では、ガスメータ10により管理されるガスとして都市ガスを例に説明する。都市ガスがガス入管12からガスメータ10を介してガス出管14へ送出される。本実施形態では、都市ガスが設定ガス種となる。
【0024】
ガスメータ10は、筐体20を備え、筐体20の内部にガス流路22が設けられている。ガス流路22は、ガス入管12及びガス出管14と接続されている。また、ガスメータ10には、検知部24、表示部26、制御部30が備えられている。
【0025】
検知部24は、ガス流路22の下流部に設置されており、ガスの流れ方向に所定距離おいて配置された一対の超音波センサ(不図示)を有している。検知部24は、後述する制御部30と接続されており、検知部から制御部30へ信号が出力される。検知部24により、ガス流路22を流れるガスの流量、及び、後述する設定ガス情報が検知される。
【0026】
表示部26は、
図4に示されるように、数字、アルファベット、その他の記号等を表示するLCDであり、ガス流量の値を表示するガス流量表示部領域27、ガスメータ10の状態を表示する状態表示領域28などの、各種情報が表示される領域を有している。
【0027】
図5示されるように、制御部30は、CPU(Central Processing Unit)31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、入出力インターフェース(I/F)34と、記憶部35と、を備えている。
【0028】
CPU31、ROM32、RAM33、及びI/F34は、バス36を介して各々接続されている。I/F34には、記憶部35を含む各機能部が接続されている。これらの各機能部は、I/F34を介して、CPU31と相互に通信可能とされる。また、検知部24及び表示部26についても、I/F34と接続されている。
【0029】
記憶部35としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられる。記憶部35には、検知部24からの信号に基づいて、ガス流路22を流れるガスの流量を算出するためのガス流量換算用のデータ及びプログラム、ガス流路22を流れるガスの設定ガス種濃度を算出するための設定ガス種濃度算出用のデータ及びプログラム、算出された設定ガス種濃度に基づいて表示部26に第1設定ガス情報J1、第2設定ガス情報J2(後述)を表示するための設定ガス情報表示用のデータ及びプログラム等が記憶される。なお、これらのデータ、プログラムは、ROM32に記憶されていてもよい。
【0030】
ここで、設定ガス種情報G1、設定ガス情報J0、第1設定ガス情報J1、第2設定ガス情報J2、パージ時間T1について説明する。
【0031】
設定ガス種は、ガスメータ10を介してユーザーへ供給されるガス種であり、本実施形態では都市ガスである。検知部24では、超音波が流路を伝搬する時間がガス種により異なる特性を利用してガス種を検知可能であり、予め設定ガス種に応じた伝搬時間を設定ガス種情報G1として記憶部35に記憶する。設定ガス種情報G1に基づいて、ガス流路22を流れるガスが都市ガス100%であるかどうか、すなわち、都市ガス以外のガス(例えば空気)が含まれているかどうかを判断することができる。
【0032】
設定ガス情報J0は、検知部24で検知された情報に基づいて、ガス流路22を流れるガスが設定ガス100%であり、設定ガス種以外の成分が含まれていないことの情報である。本実施形態では、都市ガス100%であり、都市ガス以外の成分が含まれていないことの情報となる。検知部24は、ガス流路22の下流部に設置されていることから、設定ガス情報J0により、後述のパージ処理後、ガスメータ10内のガス流路22のガスが都市ガスに置換されたと判断することができる。
【0033】
第1設定ガス情報J1は、検知部24により設定ガス情報J0が検知された時に、設定ガス情報J0として表示部26へ表示される情報である。本実施形態では、表示部26のガス流量表示部領域27における小数点27Aを用いて第1設定ガス情報J1を表示する。第1設定ガス情報J1の表示は、小数点27Aを点滅表示させることにより行われる。
【0034】
なお、検知部24により設定ガス情報J0が検知されず、ガス流路22内が都市ガス100%でない時には、表示部26のガス流量表示部領域27に小数点27Aは表示されないように設定されている。
【0035】
パージ時間T1は、ガスメータ10内のガス流路22内のガスが都市ガス100%となった後、ガス出管14のチーズ18までの区間が都市ガスに置換されるのに要する時間以上の時間で設定される。ガスメータ10内のガス流路22内のガスが都市ガス100%となった後、パージ時間T1が経過することにより、ガスメータ10及びガス出管14のチーズ18までの区間が都市ガスに置換されたと判断することができる。
【0036】
第2設定ガス情報J2は、検知部により設定ガス情報J0が検知された後、パージ時間T1経過後に表示部26へ表示される情報である。第2設定ガス情報J2は、ガス流路22内のガスが都市ガス100%であるという設定ガス情報J0であると共に、ガス出管14のチーズ18までの区間についても都市ガス100%であるという情報も含まれる。本実施形態では、表示部26のガス流量表示部領域27における小数点27Aを点灯継続表示にすることにより行われる。
【0037】
次に、パージ作業に使用するパージ用器具40について説明する。
図3に示されるように、パージ用器具40は、パージ管42を備えている。パージ管42は、一端に分流口18Aへの着脱が可能な取付部43が設けられている。パージ管42の他端には、ホース44が接続されている。ホース44には、脱臭器46が接続されており、脱臭器46は、ホース44から送出されるガスに含まれる硫黄成分を除去することでガスの脱臭を行う。
【0038】
パージ管42の取付部43側には、第1バルブ42Aが設けられ、他端側には第2バルブ42Bが設けられている。第1バルブ42A及び第2バルブ42Bは開閉バルブであり、分流口18Aからのガスの通過/遮断の切り換えを行う。なお、脱臭器46よりも下流側に酸化触媒部を設け、可燃性ガスを放出する前に酸化してもよい。
【0039】
次に、ガスメータ10の表示、ガスメータ10の交換作業手順について説明する。
【0040】
取り付け前の交換用のガスメータ10は、ガス流路22が空気で満たされている。
【0041】
先ず、作業員は、メータガス栓16を閉め、交換用のガスメータ10を、ガス入管12及びガス出管14に対してユニオンナット12A、14Aを用いて接続し、ガスメータ10を交換する。そして、不図示の入力部からガスメータ10の設定ガス種情報G1を都市ガスに設定し、電源をオンにする。
図4に示されるように、ガス流量表示部領域27にゼロ数字が表示される。また、小数点27Aは非表示とされている(
図4では小数点27Aは点灯状態)。
【0042】
次に、作業員は、分流口18Aにパージ用器具40を取り付ける。具体的には、パージ管42の取付部43を分流口18Aに取り付け、試験口18Bの分流口18A側を開口する。このとき、パージ管42の、第1バルブ42A、第2バルブ42Bは、閉鎖状態とされている。
【0043】
次に、メータガス栓16を開け、第1バルブ42A、第2バルブ42Bを開放する。これにより、ガスメータ10内の残留空気が都市ガスによりパージされ、残留空気はパージ管42、ホース44、脱臭器46を経由して、外部へ放出される。
【0044】
ガスメータ10内の残留空気が都市ガスに置換された後、第2バルブ42B、第1バルブ42Aを閉じ、試験口18Bの下流側を開口する。これにより、ガスメータ10の交換作業が終了する。ガスメータ10内のガス流路22が都市ガスに置換されたことは、後述する第1設定ガス情報J1の表示により確認することができ、ガス流路22及びガス出管14のガスメータ10からチーズ18までの区間が都市ガスに置換されたことは、後述する第2設定ガス情報J2の表示により確認することができる。
【0045】
ガスメータ10では、電源オンにより、制御部30において、
図6に示す設定ガス情報処理が実行される。この設定ガス情報処理は、取り付け作業等の時以外にも、ガスメータ10の電源オンの間に常時実行されている。
【0046】
ステップS10で、検知部24で検知されたデータを取得し、ステップS12で、検知部24で検知されたデータと設定ガス種情報G1に基づいて、ガス流路22を流れるガスが設定ガス100%かどうかを判断する。判断が否定された場合には、ステップS14で小数点27A表示の消灯指示を出力し、ステップS10へ戻る。作業者は、ガスメータ10の交換作業中において、ガス流路22を流れるガスが設定ガス100%でないことを、小数点27Aが消灯されていることで、認識することができる。
【0047】
ステップS12で判断が肯定された場合、すなわち、ガス流路22を流れるガスが設定ガス100%(本実施形態では、都市ガス100%)と判断された場合には、ステップS16で、小数点27A表示の点滅指示を出力する。ここでの小数点27Aの点滅表示が、第1設定ガス情報J1の出力となる。これにより、表示部26の小数点27Aが点滅表示される。作業者は、ガスメータ10の交換作業中において、ガス流路22を流れるガスが設定ガス100%となったことを、小数点27Aの点滅により、認識することができる。
【0048】
次に、ステップS18で、パージ時間T1が経過するまで待機し、判断が肯定された場合には、ステップS20で、小数点27A表示の点灯継続指示を出力する。ここでの小数点27Aの点灯継続表示が、第2設定ガス情報J2の出力となる。これにより、表示部26の小数点27Aが点灯表示される。作業者は、ガスメータ10の交換作業中において、ガス流路22を流れるガス、及びガス出管14のガスメータ10からチーズ18を流れるガスが設定ガス100%となったことを、小数点27Aの点灯継続により、認識することができる。
【0049】
次に、ステップS22で、処理の停止指示があったかどうかを判断し、処理の停止指示があった場合には、本処理を終了する。処理の停止指示がない場合には、ステップS10へ戻り、前述の処理を繰り返す。
【0050】
本実施形態のガスメータ10では、検知部24で、ガス流路22を流れるガスに予め設定された都市ガス以外のガス成分が含まれていない旨の設定ガス情報J0が検知された時に、第1設定ガス情報J1として表示部26の小数点27Aを点滅表示する。したがって、パージ検知装置を別途取り付けることなく、小数点27Aの点滅表示を設定ガス情報として確認することにより、ガス流路22を流れるガスに都市ガス以外のガス成分が含まれていないことを認識することができる。
【0051】
また、表示部26は、ガス流量を表示する小数点27Aの表示により、設定ガス情報J0として第1設定ガス情報J1、第2設定ガス情報J2を表示するので、表示部26に設定ガス情報用の新たな領域を設けることなく、簡易に設定ガス情報J0を表示することができる。さらに、小数点27Aの点滅により第1設定ガス情報J1を表示し、小数点27Aの点灯継続により第2設定ガス情報J2を表示することにより、小数点27Aの表示態様を時間差で使い分けて、2つの異なる情報を表示することができる。
【0052】
また、第2設定ガス情報J2については、検知部24で、ガス流路22を流れるガスに予め設定された都市ガス以外のガス成分が含まれていない旨の設定ガス情報J0が検知された時からパージ時間T1経過後に表示することにより、ガス流路22を流れるガス、及びガス出管14のガスメータ10からチーズ18を流れるガスが設定ガス100%であることを作業者に認識させることができる。また、当該第2設定ガス情報J2については、ガス使用可能な状態と同じ表示とすることができる。
【0053】
なお、本実施形態では、第1設定ガス情報J1の表示として、小数点27Aの点滅表示としたが、その他の表示方法であってもよく、例えば、ガス流量を表示する数字の最高位である1000m3の位27B、すなわち1000m3の位の回転表示により、第1設定ガス情報J1を表示してもよい。当該表示は、小数点27Aの点滅表示と共に採用してもよい。
【0054】
また、第1設定ガス情報J1、第2設定ガス情報J2は、必ずしも小数点27Aで表示する必要はなく、別途表示部を設けてもよい。本実施形態では、小数点27Aの表示を用いて第1設定ガス情報J1、第2設定ガス情報J2を表示するので、表示部26に別途表示領域を設ける必要がない。
【0055】
また、本実施形態では、設定ガス情報J0として、第1設定ガス情報J1、第2設定ガス情報J2の2段階に分けて表示したが、いずれか一方のみを表示してもよい。
【0056】
また、本実施形態では、都市ガスを設定ガス種の一例として説明したが、本発明の対象は、これに限定されず、LPガス、メタンガスなど他の可燃性ガス、非可燃性ガス、例えば、二酸化炭素、酸素、窒素なども含まれる。
【符号の説明】
【0057】
10 ガスメータ
20 筐体
22 ガス流路
24 検知部
26 表示部
27A 小数点
30 制御部(検知部)
J0 設定ガス情報
J1 第1設定ガス情報
J2 第2設定ガス情報
T1 パージ時間