(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097149
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】洗浄料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/36 20060101AFI20230630BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20230630BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20230630BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20230630BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20230630BHJP
C11D 1/94 20060101ALI20230630BHJP
C11D 1/10 20060101ALI20230630BHJP
C11D 1/18 20060101ALI20230630BHJP
C11D 1/06 20060101ALI20230630BHJP
C11D 1/12 20060101ALI20230630BHJP
C11D 1/90 20060101ALI20230630BHJP
C11D 1/04 20060101ALI20230630BHJP
C11D 3/22 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
A61K8/36
A61Q19/10
A61K8/44
A61K8/46
A61Q5/02
C11D1/94
C11D1/10
C11D1/18
C11D1/06
C11D1/12
C11D1/90
C11D1/04
C11D3/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021213330
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100187159
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(72)【発明者】
【氏名】中野 新一郎
(72)【発明者】
【氏名】栗延 理絵
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
【Fターム(参考)】
4C083AB332
4C083AC231
4C083AC232
4C083AC241
4C083AC242
4C083AC392
4C083AC642
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4C083AC711
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4C083AD132
4C083AD202
4C083AD351
4C083BB05
4C083BB07
4C083CC38
4C083EE07
4C083EE10
4H003AB03
4H003AB05
4H003AB08
4H003AB09
4H003AB14
4H003AB23
4H003AC13
4H003AD04
4H003BA12
4H003DA02
4H003EA19
4H003EB09
4H003EB41
4H003ED02
4H003FA18
4H003FA30
(57)【要約】
【課題】毛髪化粧料として好適な粘性を有しながら、泡量に優れる洗浄料の提供。
【解決手段】(A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤、(B)両性界面活性剤、および(C)未中和の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸、を含む洗浄料であって、前記(A)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、6.0質量%以上12質量%以下であり、前記(B)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、3.0質量%以上11質量%以下であり、前記(C)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下であり、硫酸塩型界面活性剤の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、0.1質量%未満である、洗浄料を用いる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤、
(B)両性界面活性剤、および
(C)未中和の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸、
を含む洗浄料であって、
前記(A)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、6.0質量%以上12質量%以下であり、
前記(B)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、3.0質量%以上11質量%以下であり、
前記(C)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下であり、
硫酸塩型界面活性剤の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、0.1質量%未満である、
洗浄料。
【請求項2】
前記(A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤が、アシルアミノ酸型界面活性剤、アシルタウリン型界面活性剤、アルキルグリコールカルボン酸型界面活性剤、およびスルホン酸塩型界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の洗浄料。
【請求項3】
前記(B)両性界面活性剤が、アルキルベタイン、コカミドプロピルベタイン、およびイミダゾリニウムベタインからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の洗浄料。
【請求項4】
前記(C)未中和の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸が、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸およびステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の洗浄料。
【請求項5】
(D)カチオン変性ガラクトマンナンをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の洗浄料。
【請求項6】
前記(D)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下である、請求項5に記載の洗浄料。
【請求項7】
毛髪洗浄料である、請求項1~6のいずれか一項に記載の洗浄料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄料に関するものである。より詳細には、毛髪洗浄料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、起泡性洗浄料としては、硫酸塩型のアニオン性界面活性剤を含有する洗浄料が用いられてきた。このような洗浄料は、毛髪化粧料として粘性を付与し易く、かつ泡量に優れる代わりに、皮膚の刺激感や使用後の皮膚の不快感(つっぱり感、乾燥感)を生じる恐れがあった。
【0003】
そのため、硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤を含有し、毛髪化粧料として好適な粘性を有し、泡量に優れる洗浄料が望まれていた。例えば、特許文献1では、水性媒体中に、少なくとも1)スルホン酸塩混合物であって、a)16個の炭素原子を有する内部オレフィンスルホン酸塩(A)及びb)18個の炭素原子を有する内部オレフィンスルホン酸塩(B)を含有し、スルホン酸塩混合物中に存在する構成要素(A)の構成要素(B)に対する質量比(A/B)が、75/25から90/10、好ましくは80/20から85/15であり、内部オレフィンスルホン酸塩(A)及び(B)中に存在するヒドロキシ型化合物の、内部オレフィンスルホン酸塩(A)及び(B)中に存在するオレフィン型化合物に対する質量比が、75/25から100/0、好ましくは80/20から95/5である、スルホン酸塩混合物、並びに2)少なくとも1種の起泡増強剤又は起泡増進剤を含有する組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の組成物では、アニオン性界面活性剤として特定のスルホン酸塩混合物を使用する必要があり、処方に制限がかかるという問題があった。そのため、依然として、硫酸塩型界面活性剤の配合量を抑えながらも、毛髪化粧料として好適な粘性を有し、かつ、泡量に優れる洗浄料の開発が望まれている。
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、洗浄料において、硫酸塩型界面活性剤の配合量を抑えながらも、(A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤、(B)両性界面活性剤、および(C)未中和の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸を同時に配合し、さらに(A)~(C)成分の含有量を調節することで、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1] (A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤、
(B)両性界面活性剤、および
(C)未中和の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸、
を含む洗浄料であって、
前記(A)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、6.0質量%以上12質量%以下であり、
前記(B)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、3.0質量%以上11質量%以下であり、
前記(C)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下であり、
硫酸塩型界面活性剤の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、0.1質量%未満である、
洗浄料。
[2] 前記(A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤が、アシルアミノ酸型界面活性剤、アシルタウリン型界面活性剤、アルキルグリコールカルボン酸型界面活性剤、およびスルホン酸塩型界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種を含む、[1]に記載の洗浄料。
[3] 前記(B)両性界面活性剤が、アルキルベタイン、コカミドプロピルベタイン、およびイミダゾリニウムベタインからなる群から選択される少なくとも1種を含む、[1]または[2]に記載の洗浄料。
[4] 前記(C)未中和の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸が、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸およびステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の洗浄料。
[5] (D)カチオン変性ガラクトマンナンをさらに含む、[1]~[4]のいずれかに記載の洗浄料。
[6] 前記(D)成分の含有量が、前記洗浄料の全量に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下である、[5]に記載の洗浄料。
[7] 毛髪洗浄料である、[1]~[6]のいずれかに記載の洗浄料。
【0008】
本発明によれば、毛髪化粧料として好適な粘性を有しながら、泡量に優れる洗浄料が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[洗浄料]
本発明による洗浄料は、(A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤、(B)両性界面活性剤、および(C)未中和の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸を必須成分として含むものである。さらに、本発明による洗浄料は、目的に応じて、(D)カチオン変性ガラクトマンナン、カチオン性ポリマー、ノニオン性界面活性剤、および他の成分を含んでもよい。また、本発明による洗浄料中の硫酸塩型界面活性剤の含有量は、洗浄料の全量に対して、0.1質量%未満であり、より好ましくは0.01質量%未満である。硫酸塩型界面活性剤は、洗浄料中に実質的に含まれないことがより好ましい。本発明による洗浄料は、硫酸塩型界面活性剤の配合量を抑えながらも、毛髪化粧料として好適な粘性を有しながら、泡量に優れるものである。
【0010】
本発明による洗浄料の30℃での粘度は、好ましくは100mPa・s以上30,000mPa・s以下であり、より好ましくは200mPa・s以上20,000mPa・s以下であり、さらに好ましくは300mPa・s以上15,000mPa・s以下である。洗浄料の粘度が、上記範囲範囲内であれば、毛髪洗浄料(シャンプー)として使用性に優れるため好適である。
なお、洗浄料の粘度の測定方法は、品温30℃、B型粘度計を使用し、ローターNo.2、3、または4、回転数12rpmの条件で、回転開始後1分後の示度により算出した値である。
【0011】
((A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤)
硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤は、洗浄料の材料として一般的に用いられているアニオン性界面活性剤を用いることができる。このようなアニオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アシルアミノ酸型界面活性剤、アシルタウリン型界面活性剤、アルキルグリコールカルボン酸型界面活性剤、およびスルホン酸塩型界面活性剤等が挙げられる。アシルアミノ酸型界面活性剤およびアシルタウリン型界面活性剤のアシル基としては、炭素数8~22の脂肪酸を選択することができる。炭素数8~22の脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキジン酸、およびベヘン酸等を挙げることができる。また、アルキルグリコールカルボン酸型界面活性剤のアルキル基の炭素数は8~22であることが好ましく、10~20であることが好ましい。
【0012】
上記のようなアニオン性界面活性剤としては、例えば、アシルアミノ酸塩、アシルメチルタウリン塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩等が挙げられる。具体的には、ココイルグルタミン酸カリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウリルグリコール酢酸ナトリウム、ココイルメチルタウリントリエタノールアミン、パーム油脂肪酸エチルタウリントリエタノールアミン、ココイルタウリンマグネシウム、ココイルメチルタウリンマグネシウム、ラウロイルタウリンマグネシウム、ラウロイルメチルタウリンマグネシウム、オレフィン(C14-16)スルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0013】
アニオン性界面活性剤の含有量は、洗浄料の全量に対して、6.0質量%以上12質量%以下であり、好ましくは6.5質量%以上11.5質量%以下であり、より好ましくは7.0質量%以上11質量%以下である。アニオン性界面活性剤の含有量が上記数値範囲内であれば、洗浄料の使用時に泡量が増加するため、好ましい。
【0014】
((B)両性界面活性剤)
両性界面活性剤は、洗浄料の材料として一般的に用いられている両性界面活性剤を用いることができる。両性界面活性剤は、特に限定されるものではないが、例えば、アルキルベタイン、コカミドプロピルベタイン、イミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤;2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも、ベタイン系界面活性剤が好ましく、アルキルベタイン、コカミドプロピルベタイン、およびイミダゾリニウムベタインがより好ましい。
【0015】
両性界面活性剤の含有量は、洗浄料の全量に対して、3.0質量%以上11質量%以下であり、好ましくは4質量%以上10.5質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上10質量%以下である。両性界面活性剤の含有量が上記数値範囲内であれば、洗浄料の使用時に泡量が増加するため、好ましい。
【0016】
洗浄料中の(A)成分の含有量の(B)成分の含有量に対する比は、好ましくは0.1以上5.0以下であり、より好ましくは0.3以上4.0以下であり、さらに好ましくは0.5以上3.5以下である。(A)成分の含有量の(B)成分の含有量に対する比が上記数値範囲内であれば、洗浄料の使用時に泡量が増加するため、好ましい。
【0017】
((C)高級脂肪酸)
本発明による洗浄料中には、炭素数10以上18以下の高級脂肪酸が未中和の状態で含まれている。従来、洗浄料中の高級脂肪酸は、洗浄力を発揮するため、少なくとも一部が塩として中和された状態で含まれていたが、中和された状態では洗浄料を水で洗い流す際に金属石鹸が発生し、肌に使用した場合、きしみや乾燥を感じさせてしまう。また、毛髪に使用する場合においても、きしみが強く、使用感が非常に悪くなってしまう。しかし、意外にも、洗浄料中に未中和の状態で炭素数10以上18以下の高級脂肪酸が存在することで、増粘剤を使用せずとも洗浄料の粘度を増加可能であることが分かった。これにより、従来の増粘剤配合による泡立ちの阻害が解消され、増粘と泡立ちの両立が可能となった。
【0018】
炭素数10以上18以下の高級脂肪酸としては、直鎖、分枝、飽和、不飽和のいずれであってもよい。具体的には、炭素数10以上18以下の高級脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸およびステアリン酸等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。特に、これらの中でも少なくともラウリン酸を配合することが好ましい。
【0019】
炭素数10以上18以下の高級脂肪酸の含有量は、洗浄料の全量に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下であり、好ましくは0.2質量%以上0.9質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以上0.8質量%以下である。高級脂肪酸の含有量が上記数値範囲内であれば、洗浄料の使用時に泡量が増加するため好ましい。
【0020】
((D)カチオン変性ガラクトマンナン)
本発明による洗浄料にカチオン変性ガラクトマンナンを配合することで、洗浄料の使用時に泡量を増加させることができる。カチオン変性ガラクトマンナンは、ガラクトマンナンに含まれる水酸基の一部が第4級窒素含有基で置換されたものである。第4級窒素含有基としては、下記一般式で示される基が好適である。
【0021】
【化1】
[式中、R
1、R
2は、それぞれ独立して、炭素数1~3個のアルキル基を示し、R
3は炭素数1~24のアルキル基を示し、X
-は陰イオンを示す。nは、n=0又はn=1~30を示し、n=1~30の時、(R
4O)
nは炭素数2~4のアルキレンオキサイドの重合体残基であって、単一のアルキレンオキサイドからなるポリアルキレングリコール鎖及び/又は2種類以上のアルキレンオキサイドからなるポリアルキレングリコール鎖を示す。]
【0022】
上記第4級窒素含有基において、R1及びR2の具体例としては、メチル、エチル、及びプロピルが挙げられ、炭素数1~24のアルキル基としてのR3の具体例としては上記R1及びR2と同じものの他、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコシル等が挙げられる。R4Oの具体例としては、エトキシ、プロポキシ、及びブトキシが挙げられる。また、陰イオンX-の具体例としては、塩素イオン、臭素イオン、及び沃素イオンなどのハロゲンイオンの他、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、酢酸イオン等を挙げることができる。
【0023】
本発明で用いられるカチオン変性ガラクトマンナンを構成するガラクトマンナンとしては、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、フェヌグリークガム等が挙げられる。グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、フェヌグリークガムは、マンノースを構成単位とする主鎖にガラクトース単位が側鎖として結合した非イオン性多糖類である。マンノースとガラクトースの組成比は、グアーガムでは2対1、ローカストビーンガムでは4対1、タラガムでは3対1、フェヌグリークガムでは1対1である。本発明においては、これらの1種または2種以上を任意に選択して用いることができる。
【0024】
前記第4級窒素含有基のガラクトマンナンへの導入は、従来公知の方法に従って行うことができる。例えば、ガラクトマンナンにグリシジルトリアルキルアンモニウム塩、3-ハロゲノ-2-ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩等を反応させることによって製造することができる。カチオン変性ガラクトマンナンとしては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドを用いることが好ましい。
【0025】
本発明のカチオン変性ガラクトマンナンは、市販品を用いることが可能であり、市販品の例としては、例えば、カチナールCG-100、カチナールCG-100S、カチナールCLB-100(以上、東邦化学工業株式会社製)等が挙げられる。
【0026】
カチオン変性ガラクトマンナンの含有量は、洗浄料の全量に対して、好ましくは0.1質量%以上1.0質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以上0.9質量%以下であり、さらに好ましくは0.4質量%以上0.8質量%以下である。高級脂肪酸の含有量が上記数値範囲内であれば、洗浄料の使用時に泡量が増加するため好ましい。
【0027】
(カチオン性ポリマー)
本発明による洗浄料は、上記カチオン変性ガラクトマンナン以外のカチオン性ポリマーをさらに含んでもよい。カチオン性ポリマーは、特に限定されるものではないが、アミノ基や四級アンモニウム基を有する親水性ポリマーであることが好ましい。このようなポリマーは、セルロースなどの親水性ポリマーにアミノ基や四級アンモニウム基を有する置換基が付加したものや、カチオン性基を側鎖に有するアクリルアミドやジアリルジアルキル四級アンモニウム塩などを重合単位として含むコポリマーなどが挙げられる。これらのうち、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩を重合単位に含むコポリマーが好ましく、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩、およびアクリルアミドを重合単位に含むコポリマーがより好ましく、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩、およびアクリルアミドおよびアクリル酸を重合単位に含むコポリマーがさらに好ましい。
【0028】
カチオン性ポリマーとしては、具体的には、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミドコポリマー、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド/アクリル酸コポリマー等が挙げられる。
【0029】
カチオン性ポリマーの含有量は、洗浄料の全量に対して、好ましくは0.05質量%以上1.0質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上0.5質量%以下である。
【0030】
(ノニオン性界面活性剤)
ノニオン性界面活性剤としては、洗浄料の材料として一般的に用いられているノニオン性界面活性剤を用いることができる。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、およびソルビタン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤が挙げられる。これらの中から、1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0031】
ノニオン性界面活性剤の含有量は、洗浄料の全量に対して、好ましくは0.1質量%以上5.0質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以上2.0質量%以下である。
【0032】
(水)
洗浄料に配合する水としては、特に限定されるものではないが、化粧品、医薬部外品等に使用される水を使用することができ、例えば、精製水、イオン交換水、水道水等を使用することができる。
【0033】
水の含有量は、水以外の成分の含有量に応じて適宜調節することができる。例えば、水の含有量は、洗浄料の全量に対して、好ましくは10質量%以上90質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上85質量%以下である。
【0034】
(その他の成分)
本発明による洗浄料は、上記成分の他、従来公知の洗浄料に用いられる成分を配合することができる。その他の成分としては下記で例示する粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、合成エステル油、シリコーン油、水溶性高分子、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、単糖、オリゴ糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、消炎剤、美白剤、各種抽出物、賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、および抗炎症剤等が挙げられる。その他の成分は、本発明の効果を奏する限り、下記成分の1種または2種以上をさらに配合して製造することができる。
【0035】
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げられる。
【0036】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
【0037】
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0038】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0039】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0040】
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0041】
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
【0042】
水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
【0043】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0044】
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等);3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4’-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン等が挙げられる。
【0045】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0046】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
【0047】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
【0048】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
【0049】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0050】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
【0051】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0052】
pH調整剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0053】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩等が挙げられる。酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0054】
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
【0055】
(用途)
本発明による洗浄料は、従来公知の洗浄用途に用いることができ、特に毛髪洗浄料として好適に用いることができる。
【実施例0056】
以下の例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。配合量は特記しない限り、質量%で示す。
【0057】
[実施例1~15、比較例1~9]
<洗浄料の調製>
表1~3に示される配合で、各実施例および比較例の洗浄料を調製した。なお、表1~3中、各成分の配合率は質量%である。
【0058】
<洗浄料の評価>
上記で調製した洗浄料について、粘性および泡量を以下の基準で評価を行った。
【0059】
[粘性]
<評価方法>
保証容器に入った試料もしくは50~200mL容器にとった試料を30±1℃にした後、B型粘度計(東機産業社製 VISCOMETER TVB-15M型)を用いて、ローター(No.2またはNo.3)を試料中に入れ、12rpmで回転開始後1分の粘度(mPa・s)を測定した。測定結果を表1~3に示した。測定結果が、100mPa・s以上30,000mPa・s以下であれば合格であり、300mPa・s以上15,000mPa・s以下であれば好適である。
【0060】
[泡量]
(評価方法)
30代~40代の女性で官能評価の訓練を受け、一定の基準で評価が可能な専門パネルを3名選定した。その専門パネル3名が、上記で調製した洗浄料(シャンプー)1.5mlを手に取って水で濡らした人毛に塗布し、15秒間泡立てて、泡量を評価した。また、対象として下記の処方の基準シャンプーでも同様に泡量を評価した。下記の基準で泡量を評価し、評価結果を表1~3に示した。
<基準シャンプーの処方>
クエン酸 0.35質量%
EDTA-2Na 0.06質量%
安息香酸Na 0.55質量%
ラウレス硫酸TEA 4.7質量%
ラウレス硫酸Na 11.1質量%
水 残部
合計 100質量%
<評価基準>
A:基準シャンプーより泡量が多いと答えたパネルが3名であった。
B:基準シャンプーより泡量が多いと答えたパネルが2名であった。
C:基準シャンプーより泡量が多いと答えたパネルが1名であった。
D:基準シャンプーより泡量が多いと答えたパネルが0名であった。
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
上記の結果から、本発明による洗浄料は、毛髪化粧料として好適な粘性を有しながら、泡量に優れたものであることがわかる。また、比較例の結果を併せて考えると、本発明による洗浄料においては、硫酸塩型界面活性剤を配合せずに(ラウレス硫酸ナトリウムフリー)、(A)硫酸塩型界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤、(B)両性界面活性剤、および(C)未中和の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸を同時に配合し、さらに(A)~(C)成分の含有量を調節することで優れた効果を達成していることがわかる。一方、洗浄料中に未中和状態の炭素数10以上18以下の高級脂肪酸が配合されていない場合、泡量が悪化することが分かる。